カテゴリー
Gladiator013 Interview J-CAGE ブログ 佐々木信治 植田豊

【Gladiator013】2年9カ月ぶりの復帰戦。佐々木信治─01─「『死ぬ時ってこんな感じなのか』って……」

【写真】佐々木がこの状況で戦い続け、タップをしなかったという事実が信じられない (C)ROAD FC

2月7日(日)に大阪府豊中市の176boxでGLADIATOR 013が開催され、第1試合=メインイベントで佐々木信治がグラジエイター暫定ライト級王座決定戦で植田豊と対戦する。

佐々木は2018年5月、Road FC47でバオ・インカンと対戦した際に大ケガを追い、度重なる手術を経て40歳にしてもう一度戦うことを決めた。

MMAを続けるという決断に至った背景を尋ねる前に、バオ・インカン戦で何が起こっていたのかを訊いた。そして、MMAを観る上でここまでのことが起こるのかという──事実に触れることができた。心して、佐々木の言葉を聞いてほしい。


──佐々木選手とは地方のMMA大会で昨年も何度か顔を合わせていたのですが、実は復帰を話題にすることはできなかったです。

「あぁ、そうだったんですね。気を使わせてしまってスミマセンでした。もう自分としては去年の初めにはもう1度試合をしようという気持ちになっていましたし、実際に試合に向けての話し合いもさせてもらっていました。

ただ新型コロナウィルス感染が起こって、その機会が流れて今回まで待つことになったということなんです。少しだけ、あのまま終わって良いのかっていう気持ちが、もう戦わなくて良いじゃないかっていう想いを上回りました。少しだけです(笑)」

──いやぁ顔面を4カ所の骨折と大きな手術を繰り返して、それでも戦いたいと。

「骨折は4カ所でなく、大きくいえば眼窩底、頬骨、上顎、鼻骨という部分だったのですが、折れた箇所は10カ所以上で右側が砕けているという状態した。目の下から頬へと一旦、頭蓋骨が分離した形で。病院ではトラックと正面衝突をしたぐらいだと言われて……」

──あのバオ・インカン戦、そこまでの状態だったとはライブ配信では分からず、なぜ佐々木選手はすぐに下になるんだ。どうしたんだ──という風に感じていました。心が折れたのかと。いや、申し訳ない限りです。

「いえ、それはしょうがないです(笑)。ただ、心だけは折れたくないですし。あの時はもう下にならざるを得ないというか、あまり見えていかったですしね」

──そこまでの状態になっていて痛みは?

「戦っている時は痛くはなかったですけど、格闘技の試合だけでなく自分が生きてきて初めて『これは死ぬかもしれない。死ぬ時ってこんな感じなのか』と思ったんです(苦笑)」

──いやぁ……。

「立っていても寝転んでいても、自分がどんな状態でどうなっているのか、どこにいるのかも分かっていない状態で……。『もしかして、これが死ぬ前なのかな』っていう感覚でした」

──逆にいえば、もう感覚もなかったのですね。

「殴られて痛いとかはなかったです。もうボヤッとしている感じで」

──あの時、反則のエルボーもありレフェリーが試合を止める場面もありましたが、結局判定まで戦い続けました。

「反則で試合が一度止められて、通訳がきて『大丈夫か』と尋ねられ『分からないから、一度立ってみる』と伝え立ち上がると、試合が再開されて……。そこからはブレイクはあっても、ドクターストップもレフェリーのチェックもないまま試合終了までいきました」

──その間に「死ぬかもしれない」と思っていたと。壮絶すぎます。こういうとアレなのですが、中国・北京での試合でした。言葉の通じない現地の病院は怖くなかったですか。

「それももう言って良いのか酷い話で(苦笑)。試合後は意識がヤバくて、バックステージで倒れこんでしまって。一応ドクターが来て、僕はアゴが折れていると伝えたんです。そうしたら『話ができているから折れていない』って言われて」

──!!

「でも、折れていると訴え続けているとようやく『じゃあ、病院に行くか』みたいな感じで。その時に次の日には帰国できるし、日本で病院に行こうって思ったんです」

──では、帰国する翌日まで診察も受けていなかったと……。

「帰国して、そのまま夜間の救急で福山の病院へ行きました。そこで目のこととかもあるし、『この病院では対応できないので、大学病院で診察してもらいましょう』ということになりました。

大学病院では先生に『こんな大ケガは1年に1度あるかどうかだ』と言われて(苦笑)」

──相当な手術も必要だったかと。

「手術は1年間で4度、入院期間は合計で2カ月ぐらいだったかと思います。手術は全身麻酔で、1度の手術時間が10時間ぐらいというのが2度ありました」

──もし良ければ、術後の経過具合を話してもらえますか。

「術後は……地獄でした(苦笑)。上アゴと下アゴを針金のようなモノで固定して閉じ、切開してチューブを通して痰が溜まると吸引してもらう……。そして、鼻から流動食という感じで2週間過ごしました。

簡単にいえば濡れタオルでずっと口を閉じられている……24時間、それが続く感じでした」

──……濡れタオル……拷問方法じゃないですか。

「ホント、そうでしたね。あの2週間は地獄でした。痰が絡まると苦しくて、夜もあまり眠れなかったです。ナースコールを繰り返す感じで……。これ以上、辛いことはないと思いました……メチャクチャきつかったです」

──そのような状況で格闘技を続ける、続けないという考えに至ることはあったのでしょうか。

「あの時は感情の発散もできないですし、考え始めるとどうしようもなくなってしまう感じで。結果として人形みたいに感情を押し殺し、時間が過ぎるのを待つようしていたんです。思考を遮断する──そういうテクニックを身につけていました。無になるというような(笑)」

<この項、続く>

The post 【Gladiator013】2年9カ月ぶりの復帰戦。佐々木信治─01─「『死ぬ時ってこんな感じなのか』って……」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Gladiator013 J-CAGE MIKE NavE News NOV ゆうと ブログ 佐々木信治 原口央 植田豊 清水俊一 竹本啓哉 鈴木一史

【Gladiator013】J-MMA史上初?  メインの佐々木信治✖植田豊が第1試合。セミの竹本✖清水は第2試合

【写真】格上ファイトから試合が組まれていくのはJ-MMA史上初か(C)MMAPLANET

13日(水)、Gladiatorより2月7日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR 013の対戦順とコロナ感染予防安全対策が発表されている。


Gladiator暫定ライト級王座決定戦=佐々木信治✖植田豊、同バンタム級選手権試合=王者・竹本啓哉✖挑戦者・清水俊一、同フェザー級選手権試合=王者MIKE✖挑戦者・原口央という3つのタイトル戦。

フライ級王者NavEの再起戦、そしてWardogから鈴木一史、ゆうと、NOVという3階級の王者が参戦する1年振りのグラジエイター。

今日の発表によると、コロナウィルス感染予防を考慮しタイトル戦は前日非公開計量、その他の試合は当日計量となるだけでなく、メインイベントの佐々木✖植田を第1試合として、通常大会とは逆にグレードの高いマッチアップを先に行うというJ-MMA史上例の見ない流れが逆となるイベント形式が採用されることが分かった。

また出場選手、セコンド、マネージャー、スタッフ、メディアという会場に足を運ぶ関係者には主催者より、コロナウィルス抗原検査キットが2回分郵送され、大会10日前と前日に検査結果の報告が義務付けられることとなっている。

The post 【Gladiator013】J-MMA史上初?  メインの佐々木信治✖植田豊が第1試合。セミの竹本✖清水は第2試合 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Gladiator013 J-CAGE News ブログ 佐々木信治 植田豊

【Gladiator013】大ケガを乗り越えて、佐々木信治が植田豊とライト級暫定王座決定戦でカムバック!!

【写真】佐々木信治がついにカムバックを果たす(C)ROAD FC

4日(月)、Gladiatorより2月7日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR 013の追加カード及び、対戦カードの変更が発表された。

昨年中に明らかとなっていたGladiatorバンタム級選手権試合=王者・竹本啓哉✖挑戦者・清水俊一、同フェザー級選手権試合=王者MIKE✖挑戦者・原口央に加え、3つ目のタイトル戦=暫定ライト級王座決定戦が決まった。


正規王者キ・ウォンビンはコロナ禍において来日が困難で、彼自身も昨年はDouble Gを主戦場に母国で戦っている。今回、ウォンビン不在のため暫定王座が設けられることになり、ベルトを賭けて佐々木信治と植田豊が対戦する。

元修斗環太平洋ライト級王者の佐々木は2018年5月、Road FC47でバオ・インカンと対戦した際に眼窩底及び、頬、上顎、鼻の骨を折る大けがを喫し、度重なる手術を経て──再起戦を戦う。

この間も主催するBURST所属選手のセコンドとして格闘技会場で姿を見ることは何度もあったが、佐々木自身が国内で試合をするのは2016年4月のRIZIN以来、実に4年10カ月振りとなる。

対する植田は2013年9月から2019年1月まで5年4カ月のブランクがあったが、Wardogのブレンゾリグ・バットムンク戦で復帰を果たし、韓国在住モンゴリアンが判定勝ちを収めた。ここからGRCHANを主戦場に飯田建夫に勝利し、山本琢也の持つライト級王座に挑戦も殴っては、殴られるという激闘の末TKOで敗れベルト奪取に失敗した。

その後は小谷直之に判定負けを喫したものの、力強い組み技で2勝を挙げており今回の暫定王座決定戦出場となった。両者揃って組み技ファイターだが、組みつくまでも打撃の攻防も勝敗の行方に大きく関係してきそうだ。いずれにせよ、佐々木にとっては不屈の精神でケガを乗り越えて立つケージ、がっぷり四つで戦える植田との対戦は非常に興味深い。

その植田とMe,Weの同門である鈴木一史はWardogライト級王者として、バンタム級王者ゆうと、フライ級王者NOVと共に参戦。鈴木は石田拓穂、ゆうとは上嶋佑紀と対戦し、いちょう”Snufkin”ともながと対戦予定だったNOVの相手は木村旬志に変更された。

同様にいちょうは在阪フィリピン人のウレタ・チェステルと戦うことになっている。この他、Gladiatorフライ級王者NavEは感染予防対策で一階級上のバンタム級マッチに出場し藤田健吾と対戦するなど、グラジにとって1年振りの活動再開は──佐々木信治✖植田豊戦が加わったことで、重厚さが加わることとなった。

The post 【Gladiator013】大ケガを乗り越えて、佐々木信治が植田豊とライト級暫定王座決定戦でカムバック!! first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Grachan46 J-CAGE Result ブログ 山本琢也 植田豊 藤村健悟 鍵山雄介

【Grachan46】試合結果 山本琢也が阪本洋平に続き、ライト&フェザー級のチャンプチャンプに

【写真】チャンプチャンプは試合後、マイクでRIZIN参戦をアピールした(C)MMAPLANET

6日(日)、東京都大田区の大田区産業プラザPIOでGRACHAN 46が開催された。

メインではライト級チャンピオン山本琢也が、フェザー級王座決定戦で鍵山雄介にTKO勝ちを収め、阪本洋平に続きGrachan史上2人目の二階級同時制覇となった。

セミは川中孝浩が竹川光一郎をTKO、セミまでは植田豊が19歳の新鋭=藤村健悟をTKOで下している。

GRACHAN 46
<Grachanフェザー級王座決定戦/5分3R>
○山本琢也(日本)2R0分59秒
TKO
詳細はコチラ
×鍵山雄介(日本)
<ウェルター級/5分2R>
○川中孝浩(日本)1R3分30秒
TKO
詳細はコチラ
×竹川光一郎(日本)
<ライト級/5分2R>
○植田豊(日本)2R
判定
詳細はコチラ
×藤村健悟(日本)
<70.8キロ契約/5分2R>
△岸本篤志(日本)2R
Draw
△村田俊(日本)
<バンタム級/5分2R>
○善司郎(日本)2R
判定
×今村豊(日本)
<フライ級/5分2R>
△宮内拓海(日本)2R
Draw
△新垣健司(日本)
<バンタム級/5分2R>
○YO-HEI(日本)2R
判定
×奥野真利(日本)
<無差別級/5分2R>
○ラデック(チェコ)1R1分48秒
TKO
×ステファン(ドイツ)

The post 【Grachan46】試合結果 山本琢也が阪本洋平に続き、ライト&フェザー級のチャンプチャンプに first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Grachan46 J-CAGE Report ブログ 植田豊 藤村健悟

【Grachan46】植田豊が藤村健悟のスイングする回転体MMAを許さず、しっかりと動きを止めて判定勝ち

【写真】植田豊は意地でも負けられないという空気を試合中、試合後に身にまとわせていた(C)MMAPLANET

昨日6日(日)に東京都大田区の大田区産業プラザPIOで開催されたGrachan46。ここでセミ前に組まれたライト級戦、キャリア4戦目の藤村健悟が植田豊に挑んだ試合をレポートしたい。

<ライト級/5分2R>
植田豊(日本)
Def.3-0
藤村健悟(日本)

サウスポーの植田にまず右ミドルを蹴っていった藤村が、間合を取り直してから組んでテイクダウンを狙う。

立ち上がった植田は左を伸ばして前に出るも藤村は、ボディロックテイクダウンを決める。ここから藤村はスクランブルでサイドバックにつき、ジャンプして背中に乗り、ワンフックで寝技に持ち込む。

植田はブリッジで胸を合わそうとしたが、藤村は潰してパウンドを落とし、シングルで起き上ってきた植田の頭を抑え右アッパーを打っていく。植田が立って離れるや、藤村が右ミドルからダブルレッグ→シングルレッグに。ヒザを狙って失敗し、下になった植田がサイドバックからパンチを纏められる。

「そういうのは要らない」というセコンドの指示を受けた植田は右腕差し、ワキを潜って逆にサイドバックを取る。

キムラを狙った藤村に対し、植田がワンフックでバックをキープする。腕に拘る藤村を殴る植田は、トラックポジションに近い形から、背中に張り付く。ここで藤村が腕を話トップ狙いも、ボディロックで植田がトップへ。藤村がギロチンを仕掛けたところで初回が終わった。

2R、藤村がまず右ミドル。植田の左にダブルレッグを仕掛ける。左腕を腰に回す藤村に対し、植田はウィザーから小手投げ、揃って上体を起こしたところで払い腰を決める。

藤村のシッティングからバックを許さないよう前転するも──動きを作ろうとしたところで植田がバックを制してワンフック&トラックポジションに。

試合前に回転体のような試合になると口にしていた藤村だが、植田は転がらずにその動きを止めて、ポジションを取る。そこを強引に動こうとして、背中を譲るという展開に陥る藤村はバックマウントからマウントを取られる。

しっかりと抑え、ブリッジをすかしてバックに回った植田の絞めに狙いに引き込んだ藤村は、ハーフから足を抜かれて再びマウントを取られる。

植田が左右のパンチを落とし、背中を見せた藤村を殴り続けて、タイムアップに。

藤村の動きたい試合を潰した植田が3-0で判定勝ちを手にした。今月末に20歳になる藤村、回転して勝つために止まった状態での精度を上げて行ってもらいたい。


The post 【Grachan46】植田豊が藤村健悟のスイングする回転体MMAを許さず、しっかりと動きを止めて判定勝ち first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Grachan46 J-CAGE News ブログ 山本琢也 植田豊 藤村健悟 鍵山雄介

【Grachan46】計量終了 あと3時間半でスタート。山本琢也、20キロの減量成功、全選手がパス

【写真】2カ月で20キロの減量、ミッション・コンプリートした山本の検査風景 (C)GRACHAN

本日6日(日)に東京都大田区の大田区産業プラザPIOで開催されるGrachan46の計量及び抗原検査が5日に行われた。

今大会はメインのフェザー級王座決定戦のみ従来の階級で計量が取り行われ、山本琢也と鍵山雄介が揃ってパス。タイトル戦以外の試合は水抜き減量による免疫力低下を防ぐために、500グラムオーバー規定を2キロめで認められている。

なお抗原検査については同時開催にGrachan Challengeに出場するアマチュア選手、本戦出場の選手及びセコンドが検査対象で全員が陰性となった。

Grachan46出場選手の計量結果は以下の通りだ。


■視聴方法(予定)
12月6日(日・日本時間)
午後1時30分~ZAIKO
午後1時30分~FITE

■ Grachan46対戦カード

<Grachanフェザー級王座決定戦/5分3R>
山本琢也:65.65キロ
鍵山雄介:65.5キロ

<ウェルター級/5分2R>
川中孝浩:78.5キロ
竹川光一郎:78.5キロ

<ライト級/5分2R>
植田豊:71.9キロ
藤村健悟:71.7キロ

<70.8キロ契約/5分2R>
岸本篤志:70.7キロ
村田俊:69.95キロ

<バンタム級/5分2R>
善司郎:62.5キロ
今村豊:62.75キロ

<フライ級/5分2R>
宮内拓海:57.55キロ
新垣健司:58.4キロ

<バンタム級/5分2R>
YO-HEI:63.2キロ
奥野真利:62.5キロ

<無差別級/5分2R>
ステファン:100.6キロ
ラデック:112.9キロ

The post 【Grachan46】計量終了 あと3時間半でスタート。山本琢也、20キロの減量成功、全選手がパス first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Grachan46 Interview J-CAGE ブログ 植田豊 藤村健悟

【Grachan46】19歳、4戦目で植田豊戦。藤村健悟「オシャレ格闘技とは違う、泥臭い格闘技を見せる」

【写真】2000年12月28日、まだ19歳の藤村 (C)GRACHAN

明日6日(日)に東京都大田区の大田区産業プラザPIOで開催されるGrachan46で、弱冠19歳──キャリア4戦目の藤村健悟がタイトルコンテンダーの植田豊と対戦する。

中学生の時に桜庭和志✖ホイス・グレイシーの影響を受けて始めたMMA──いや総合格闘技。PRIDE時代の戦い、植田とは噛み合った回転体のような試合をすると、藤村は断言した。

MMAPLANET初登場、藤村健吾とは?


──キャリア4戦目の19歳、正直に申し上げて藤村選手のことを私もMMAPLANETの読者もほぼほぼ分からない状況だと思います。そのなかでグラチャンの岩﨑代表が『要注目』ということでインタビューをさせていただくことなりました。

「ありがとうございます。宜しくお願いします」

──藤村選手がMMAを始めたのは、何歳の時だったのでしょうか。

「13歳、中二の時ですね。和術慧舟會TLIVEという、Kクランの前身のジムに入会しました」

──当時はTLIVEではどのようなメンバーが練習していたのでしょうか。

「現DEEPフェザー級チャンピオンの牛久絢太郎選手やCORO選手だったり、今もKクランに所属している選手達がいました」

──部活動ではなく、MMAを始めたのは?

「父親が総合格闘技、PRIDEの凄いファンで。その頃の格闘技雑誌が家にたくさんあったんです。で桜庭和志選手とホイス・グレイシーの試合の影響を受けて『俺も総合格闘技やりたい』と思って始めたんです」

──それ以前に格闘技の経験は?

「幼稚園の時にテコンドー教室が近くにあって、親父から『やれよ』と言われたのですが、『痛いのは嫌だ』と言ってやらなかったんです(笑)」

──アハハハ。それが中学の時に桜庭✖ホイスの影響を受けて、と。10年を経て、藤村選手にそこまで思わせるというのは凄いことですね。

「本当に格好良かったです」

──当時、実際に行われていたMMAを見ることはなかったのでしょうか。

「なかったです。強いて言うならば桜庭選手、田村選手、前田日明選手のUWFを視ていました(笑)」

──それは格闘技だという認識で視ていたのですか。

「別物というのは分かっていたのですが、なんか格好良く見えていたんです」

──桜庭選手のMMA、そしてUWFが格好良い。それは関節技が格好良かったということですか。

「ハイ、寝技が格好良かったです。打撃が好きになるという感じにはならなかったですし、柔術すら目に入らなかったです」

──お父さんは、MMAを始めると知った時は喜ばれていましたか。

「いえ、親父は正直反対だったと思います。口では『良いよ』って言っていましたけど、大賛成ではなかったと思います」

──格闘技好きと、息子の将来というのは別問題ということですね。実際にMMAの練習を始めて『想っていたモノと違う』ということは?

「最初は正直、ありました。『ちょっと違うなぁ』って。桜庭和志選手じゃないですけど、俺も最初からやれるんじゃないかと軽い気持ちでいて。そこで現実を見ることになりました(笑)。痛いし、辛い。でも、これしかないっていう風になっていて。痛かろうが、辛かろうが、ズルズルやっていると──結果、頑張れたなって」

──高校に進学しても、そのままMMAの練習を続けられたということですね。

「高校は通信制です。MMAの練習をしたかったので。進路相談の時に、中学の先生も『格闘技なんて……』という風ではありました。学校は週に1度だけあったので、それ以外はバイトをしながらガンガン練習していました。

そして17歳の夏にジムの代表が変わって、TLIVEからKクランになりました。去年の2月までKクランにいたので、平田樹選手とかも一緒の時期がありましたよ」

──その後、フリーになって活動を続けています。

「ハイ、普通に大人の事情って感じです(笑)」

──練習環境は確保できましたか。

「昔から端貴代選手と一緒にTLIVEに来られていた小泉(慶嗣)さんから、練習が続けられるよう場所は確保してあげるよって言っていただいて。同時にグラチャンを紹介してもらったんです」

──現状では、この試合にむけてどのような場所で調整をしてきたのでしょうか。

「トイカツ道場のプロ練習で弥益ドミネーター選手や、小金選手、清水俊一選手、端さん、藤野恵実選手と練習し、打撃はK-1に出ている大沢文也選手のいるところでやっています」

──ズバリ弥益選手や小金選手と肌を合わせていて、力がついてきたという実感はありますか。

「練習だけだと何とも言えないのですが、結構力はあるんじゃないかと思っています。おこがましくて対等とは言えないですけど、結構やり合えるんじゃないかなって(笑)」

──では植田戦への自信のほどは?

「自信はメッチャクチャあります(笑)」

──『まだキャリア3試合で、何を言う』という意見もあるかと思います。

「まぁ、言っとけって(笑)。格闘技って勝てば正義になると思うので……僕自身、4戦目で植田選手と戦うことで周囲はから『早いだろう』、『ふざけるな』って言われるのは分かります。でも僕が勝ってしまえばチャラなので。言いたい人は言っておけば良いと思っています」

──スタイルとしては、憧れの桜庭選手に近づいてきましたか。

「ハイ、テイクダウンも桜庭さんが得意にしていた超低空タックルが僕も得意なんです(笑)」

──植田選手も寝技に定評がある選手です。

「あんまりそこは深く考えていないです。寝技だけでなく、色々な部分が強いので。でも、自分としては別に大丈夫っていう感じです(笑)」

──では、藤村健悟とはこういうMMAファイターなんだということを読者にアピールしていただけますか。

「昔ながらの格闘技を見せることができる選手だと、自分では思っています。昔ながらというのはPRIDE時代とか、DREMAだったり。今の打撃をチョンチョンとやっているオシャレ格闘技とは違う、泥臭い格闘技を見せることができます。

面白い試合ができる選手だと、自分では思っています。植田選手も僕も寝技ができるタイプなので、噛み合う回転体──スタンドでもそうでしょうが、面白いモノを見せることができるはずだと思っています」

──では最後にMMAファイターとしての目標を教えてください。

「取りあえず今回の試合で良い勝ち方をして、グラチャンのタイトルは当然取って──。ゆくゆくはTVに映るデカい団体で活躍したいと思います」

■視聴方法(予定)
12月6日(日・日本時間)
午後1時30分~ZAIKO
午後1時30分~FITE

■ Grachan46対戦カード

<Grachanフェザー級王座決定戦/5分3R>
山本琢也(日本)
鍵山雄介(日本)

<ウェルター級/5分2R>
川中孝浩(日本)
竹川光一郎(日本)

<ライト級/5分2R>
植田豊(日本)
藤村健悟(日本)

<70.8キロ契約/5分2R>
岸本篤志(日本)
村田俊(日本)

<バンタム級/5分2R>
善司郎(日本)
今村豊(日本)

<フライ級/5分2R>
宮内拓海(日本)
新垣健司(日本)

<バンタム級/5分2R>
YO-HEI(日本)
奥野真利(日本)

<無差別級/5分2R>
ステファン(ドイツ)
ラデック(チェコ)

The post 【Grachan46】19歳、4戦目で植田豊戦。藤村健悟「オシャレ格闘技とは違う、泥臭い格闘技を見せる」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Grachan46 J-CAGE News ブログ 山本琢也 植田豊 鍵山雄介

【Grachan46】12月6日、フェザー級王座決定戦=山本琢也✖鍵山雄介。川中✖竹川=再戦。植田も連続出場

【写真】9月大会にケージ内で試合の決定がアナウンスされた山本✖鍵山のフェザー級王座決定戦(C)DEEP

30日(金)、Grachanより12月6日(日)に東京都大田区の大田区産業プラザPIOで開催されるGrachan46の全カードが発表された。

メインは9月の大会で明らかになっていたようにライト級チャンピオン山本琢也が、阪本洋平の返上したフェザー級のベルトを賭けて関西のベテラン鍵山雄介と対戦する。


このほか、ウェルター級で川中孝浩と竹川光一郎の再戦が組まれることとなった。この両者は前回大会で対戦し、川中のローブローで竹川が試合続行不能となりノーコンテンストとなっていた。

またライト級の植田豊も9月大会から連続出場となる。小谷直之に敗れた植田は連戦を希望し、藤村健吾と戦う試合など9試合が決定した。

また今大会出場選手も、前日計量の際にセコンドと共に出場選手は抗原検査を受ける。加えて水抜き減量による免疫力低下を考慮し、従来の500グラムからリミットの+2キロまでを認める──事実上の契約体重形式で実施されることも決まっている。

The post 【Grachan46】12月6日、フェザー級王座決定戦=山本琢也✖鍵山雄介。川中✖竹川=再戦。植田も連続出場 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Grachan45 J-CAGE Report ブログ 小谷直之 植田豊

【Grachan45】デビュー20周年の小谷直之、盤石の試合運びで植田豊から完封判定勝ち

【写真】盤石の試合展開で勝利の小谷は、「今年でプロデビューから20年。コロナなので、来年──グラチャンの横須賀大会で20周年記念大会をお願いします」と話した (C)MMAPLANET

20日(日)、東京都大田区の産業プラザPIOでGrachan45が開催された。ここではセミの小谷直之✖植田豊戦の模様を振り返りたい。

<ライト級/5分2R>
小谷直之(日本)
Def.3-0
植田豊(日本)

サウスポー同士、小谷がまず右ローを蹴る。接近戦から組んだ植田が小谷をケージに押し込む。左腕を差しあげて体を入れ替えた小谷は、ボディロックに頭を抱えに来た植田に右のパンチを入れる。

小外で倒した小谷が、起き上ろうとした植田のバックを取る。ケージもたれて逃れようとした植田の正面に回り、マウントのように座った小谷は右足を挟んで固定し、パンチを打っていく。

左ヒザをついても立ち上がることができない植田だったが、やがてダブルアンダーフックにとりポジションを入れ替えつつスタンドへ。小谷が払い腰に耐えたところで初回が終わった。

2R、打撃戦から近づいた両者、胸を合わせると植田の投げを耐えた小谷が左腕を差してケージに押し込んでいく。態勢を入れ替えようとした植田の動きを潰した小谷が小外掛けを決める。

ハーフから潜りを潰された植田だが、右腕を差して体を起こしてスイープを狙う。小谷は立ち上がって離れ、パンチの交換のあとでダブルレッグでテイクダウンを決める。

ここでも植田をハーフからリバーサルを狙うが、抑えられて背中をマットにつける。小谷はエルボーを落とし、左のパンチを入れると植田は背中を向けそうになる。必死で上を向いた植田だが時間となり、落胆した表情で小谷のウィナーコールを聞いた。


カテゴリー
Grachan45 J-CAGE News ブログ 伊藤空也 小谷直之 岸本篤史 植田豊 獅庵 鈴木一史

【Grachan45】試合スタートまで、あと1時間。プロは計量全員がクリア、抗原検査は全てが陰性に

【写真】計量と同時に行われた抗原検査を受ける、小谷直之。忘れがちだが、検査をしてくださる医療従事者の方は常にリスクがある。改めて感謝だ (C)GRACHAN

試合開始まで、あと1時間──20日(日)、東京都大田区の産業プラザPIOで開催されるGrachan45の計量が19日(土)に渋谷区のGグローバル本社で新型コロナウィルス感染予防のために時差を設けて行われた。

プロ選手に体重オーバーはなかった計量結果は以下の通りだ。


また、同時に行われた抗原検査はセコンド、選手ともに全員が陰性だった。

■視聴方法(予定)
9月20日(日・日本時間)
午後1時30分~FITE

■ Grachan45計量結果

<Grachanバンタム級王座決定戦/5分3R>
獅庵:61.1キロ
伊藤空也:61.2キロ

<ライト級/5分2R>
植田豊:70.4キロ
小谷直之:70.7キロ

<ライト級/5分2R>
岸本篤志:70.5キロ
鈴木一史:70.8キロ

<フェザー級/5分2R>
拓MAX:65.5キロ
小島勝志:66.1キロ

<ウェルター級/5分2R>
竹川光一郎:77.0キロ
川中孝浩:77.1キロ

<バンタム級/5分2R>
今村豊:61.6キロ
高橋謙斗:60.8キロ

<フライ級/5分2R>
石綱テツオ:57.0キロ
宮内拓海:56.3キロ

<ライト級/5分2R>
阿仁鬼:70.2キロ
藤村健悟:70.5キロ