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【Grachan×Brave Fight35】4連敗から4連勝。ロクク・ダリと戦う芳賀ビラル海「慎重に、抜かりなく」

【写真】苦しい時期を乗り越えることができたのも、冷静で客観的な自己分析があってこそ(C)SHOJIRO KAMEIKE

3月2日(日)、東京都江東区のTFTホール500で開催されるGrachan×Brave Fight35のメインで、芳賀ビラル海がロクク・ダリと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

4連敗からの4連勝――遂にビラルのMMAが開花している。日本拳法をベースとして2022年にEXFIGHTでプロデビューしたビラルだが、プロでは苦杯を舐め続けた。しかし2023年8月よりグラチャンに戦いの場を移して以降は連勝し、ベルトに手が掛かる位置まで辿り着いた。昨年後半は負傷により試合に出場できなかったが、今回は同ライト級1位のダリと、2位のビラルによる挑戦者決定戦の意味合いも持つ試合に。そんなビラルが2023年からの変化と成長を語る。


――プロデビュー以降4連敗、そして現在は4連勝中のビラル選手です。キャリアを重ねていくなかで、連敗から連勝に切り替わるタイミングで何か大きな変化があったのでしょうか。

「一つ何か大きく変わったということではないんです。これまで負けた試合でも『試合の中で自分はどういう心境で、どういう戦い方をして――』というデータと経験を蓄積してきました。減量に関しても同様です。そうしたデータを更新していくことで、勝つことができるようになったのだと思います。今はまた勝利のデータをアップグレードしているところですね」

――なるほど。ビラル選手の試合で「何かが変わってきた」と感じたのは、昨年5月の藤村健吾戦です。同年3月の岸本篤史戦はハードファイトでしたが、藤村戦は「これをやれば自分は勝てる」という戦い方が固まったように見えました。

「両方の試合とも、個人的には計画どおりに進められたと思っています。ただ、藤村戦の時は完全に僕の好きな形になりました。プランAではなかったけど良い形にハマッてくれたので、『逃がさない。どこで極めようかな』と余裕がありました」

――4連敗の時期は、自分の中で何かを探していた時期なのか。あるいは何をすれば良いのか分からない時期だったのでしょうか。

「僕はアマチュア時代に負けたことがなく、プロの世界でも同じように行ければいいと思っていたんです。でもデビュー戦で全然ハマらず……それがすごく衝撃でした。そのために4戦目までは結構考えすぎていたところがあって。

まずプロデビューしてから、練習と試合で差が大きいと感じていました。『練習ではもっと寝技ができるし、打撃も見えている。なのに、なぜ試合では結果が出せないんだろう?』と考えていて。今は『試合でこういう状況になると、自分はこういった心境になる』と客観的に分かってきているので、対処ができている。一つのことではなく、そうした積み重ねがあります。一言でいえば、メンタルの部分が変わったのかなとは思います」

――どちらかといえば神経質なタイプですか。何かが気になって仕方なくなるとか。

「アハハハ、そうですね。それこそケージインした時に足が滑ると思ったら、次の試合は1週間前から足の角質を削ったりとか(苦笑)。見た目からは神経質だとは思われないかもしれないですけど、意外と気にしぃな部分はあります」

――たとえばカレー屋に行って出て来たお皿の隅に、カレーのルゥが少しだけ付いているのが気になったりしますか。

「それはないですね」

――あっ、失礼しました……。

「いや、それが逆なんですよ(笑)。他の人から出されたものについては、何も気にならないです。でも自分が友人とかに料理をふるまう時に、そういうのが付いていたら『やべぇ、どうしよう』と気になるかもしれなくて」

――それはMMAでいえば、アマとプロの大きな差かもしれません。プロの舞台は観客や応援団がいて、自分の試合に多くの人が関係している。その人たちの前で、自分がどんな試合を見せないといけないかを考えすぎてしまうとか。

「はい、それは大きいです。プロになってスポンサーさんや、お世話になっている方たちがいて。その人たちのために――と考えすぎていた部分はありますね。

でも試合を経験するごとに、少しずつ意識は変わってきました。あくまでも自分がやりたいMMAをやる。その『自分がやりたいMMA』に同調してくれるのであれば応援してください、という意識になってきています」

――「自分がやりたいMMA」とは?

「具体的に『どういう戦いがしたい』『どういう見せ方をしたい』ということではないんですけど……。僕がMMAを戦っていて楽しいのは『この相手に勝つには、どういうプランを立てたらいいか』と考え、一つの答えを発見することです。たとえば藤村戦は上からネルソンで圧力を掛け続けていたじゃないですか」

――はい。MMAのグラウンドでは珍しいパターンだったと思います。

「それも技術的に『ネルソンでいえば角度を変えるだけで力を使わなくても極まる。こっちの方向だと、こんなに力を使っても極まらない』という発見があり、一つひとつの技が正確なものになっていく。すると自分のレベルがどんどん上がっていく。その感覚がすごく楽しくて。

練習としての経験値は上がってきました。次は試合の経験値もどんどん上がっていけばMMAファイターとして、トータルのレベルが上がっていく。それが今は楽しみです」

――現在、練習場所は所属しているマスタージャパンのみですか。

「基本はマスタージャパンと、週5で中村K太郎さんのユナイテッドジム東京に勤務しているので、そちらで練習会に参加させてもらうこともあります。あと今は行けていないのですが、横須賀のDOBUITAさんで雑賀ヤン坊達也さんと練習させてもらっていました」

――横須賀に!? 都内から行くとなると、少し遠いですよね。

「その時は草訳駿介選手との試合が決まっていて、高身長の雑賀選手と練習したかったんです。長身の選手がどういう組みや打撃をされたら嫌なのか。それを知るために、しばらく雑賀選手がいるDOBUITAに通わせていただきました」

――草訳選手とは昨年9月に対戦が決定していましたが、ビラル選手の負傷で中止となりました。昨年12月のヘリオスで小谷直之選手をKOした草訳選手が対戦をアピールしてきた時は……。

「実は草訳選手からアピールされる前に、ダリ君から『俺がチャンピオンになるから3月は空けておいてよ』と言われていたんですよ。その言葉で完全にスイッチが入って、あまり草訳選手のことは考えていなかったです(苦笑)」

――そのダリ選手はベルトを巻くことができませんでした

「それでも次の相手はダリ君だとしか考えていなかったです。失礼だったら申し訳ないけど草訳選手は前回、植田豊選手に負けているじゃないですか。小谷選手との試合も良い内容でしたけど、まだ僕の中で熱が戻ってきてはいません。ただ、経験を積んでくれば怖い選手になると思うので。いずれ――」

――草訳選手は今回、岸本選手と対戦します。試合の予想はいかがですか。

「う~ん、どうでしょうね? 草訳選手が勝つような気はしていますけど」

――ダリ選手とビラル選手の試合はライト級ランキング1位と2位の激突です。これがベルトへの挑戦者決定戦となるかもしれません。

「そうですね。僕としてはなるべく間を空けずに、早くチャンピオンと試合をさせてもらいたいです。そのためにも今回、しっかり勝ちたいですね。そんなに気持ちが大きいほうではないので、次のダリ戦を落とさないよう慎重に頑張ります」

――ダリ戦はどのような試合になるでしょうか。

「ファイターとしては『打撃に寄っているな』という印象で、どういう時に大振りになるかもチェックしていますよ。いずれにせよ抜かりなく戦いたいです。

ダリ君とはお互いにアフリカをルーツとしていて――僕がガーナと日本のハーフで、ダリ君はコンゴですよね。実は日頃から交流もあったりします。グラチャンのライト級で戦っていくうえでは、いつか試合すると思っていました。同じアフリカをルーツに持つ先輩を打倒して、自分の価値を向上させたいです。よろしくお願いします!」

■Grachan×Brave Fight35 視聴方法(予定)
3月2日(日)
午前13時15分~GRACHAN放送局、GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan×Brave Fight35 対戦カード

<ライト級/5分2R+ExR>
ロクク・ダリ(コンゴ)
芳賀ビラル海(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
草訳駿介(日本)
岸本篤史(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
藤村健悟(日本)
高橋正寿(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
萩原一貴(日本)
石坂空志(日本)

<60キロ契約/5分2R+ExR>
金森琢也(日本)
松本将希(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
後藤浩希(日本)
テム(モンゴル)

<ライト級/5分2R+ExR>
アリアン・ナカハラ(カナダ)
望月貴史(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
長野将大(日本)
水谷健人(日本)

<59キロ契約/5分2R+ExR>
高橋風我(日本)
武田勇輝(日本)

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【Grachan73×Brave Fight35】対抗戦だけではないライト級サバイバル。ダリ×ビラル、岸本×草訳が決定

【写真】ジワジワ詰めていくビラルの寝技が再び(C)GRACHAN

24日(金)、GRACHAN実行委員会より3月2日(日)に東京都江東区のTFTホール500で開催されるGrachan73×Brave Fight35の対戦カードが発表された。
Text by Shojiro Kameike

GrachanとBrave Fightのコラボ興行は2016年2月、Grachan22×Brave Fight12からスタート。以降。年1回のペースで行われてきたGrachanとBrave Fightも10回目を迎える。そんななか今大会は、Grachan出場選手とBraveジム所属選手による対抗戦が6試合組まれた。


対抗戦が行われるコラボ興行でも、グラチャンの軸がタイトルマッチと、ベルトを目指すランカーの戦いであることは変わらない。それは対抗戦の大将戦ともいえるライト級戦=草訳駿介×岸本篤史のほかに、ロクク・ダリ×芳賀ビラル海というライト級1位と2位の対決もマッチメイクされていることでも明らかだ。

ビラルと草訳は当初、昨年9月のGrachan71で対戦予定であった。ライト級注目の新鋭対決として期待も高まったが、ビラルの負傷欠場により草訳は急きょ、植田豊と対戦することに。ここで草訳は植田にRNCで敗れている。その草訳は3カ月後の復帰戦で、小谷直之をパウンドで沈めている。試合後、草訳は当日テレビ解説を務めていたビラルとの対戦をアピールするも、負傷明けとなるビラルの復帰戦は、ロクク・ダリと激突することとなった。

ベルト挑戦を賭けたランカー同士のサバイバルマッチであると同時に、ビラルと草訳にとってはこのベテラン勢との対戦は大きな意味を持つ。プロデビュー以来4連敗からの4連勝というビラルは3月の岸本篤史戦と5月の藤村健悟戦で、潜在能力の開花ともいうべき安定したバックテイクあるいはトップコントロールを見せた。対するダリも昨年12月は王座奪取こそ成らなかったものの、王者の林RICEを相手に相変わらずの身体能力、打撃、そしてバックの奪い合いを展開している。ビラルにとっては過去対戦経験のないタイプであるダリを押さえ込むことができれば、成長の証明となるはずだ。

ケージレスリングがあるからこそ、強い打撃を振るうことができる。草訳も実力の開花へ(C)GRACHAN

一方の草訳は、ライト級では規格外のリーチとコンパスを生かした打撃を武器としている。しかし植田戦では急きょ対戦相手が変更になったとはいえ、グラウンドに対する不安を露呈してしまった。昨年12月の復帰戦は、小谷が相手だけにテイクダウンから圧倒されてしまうのでは――とも思われたが、ケージレスリングで成長を見せている。特に長いリーチを活用したオーバーフックで、中盤から小谷にテイクダウンを許さなかった。この戦いを同じタイプともいえる岸本を相手に披露できれば、植田戦の敗北を払拭できるか。

とはいえダリと岸本も若手2人の踏み台で終わるわけにはいかない。Grachanにとって2025年の関東初興行は、ライト級戦線において重要なマッチアップとなった。

■Grachan73×Brave Fight35 視聴方法(予定)
午後13時30分~
GRACHAN放送局
GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

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45 Grachan Grachan71 MMA MMAPLANET o Report ブログ 山田哲也 植田豊 草訳駿介 足立晃基

【Grachan71】相手変更の草訳は植田にRNCで敗れる。山田がベルト挑戦アピール、足立はTKOデビュー

【写真】急きょのオファーでキッチリと試合ができるのは、普段の鍛錬の賜物だ。同時に、草訳にも早々に次のチャンスが欲しい(C)GRACHAN

9月15日(日)、東京都江東区のTFTホール500でGrachan71が開催された。ここではメインイベントのほか、強烈なフィニッシュとなった2試合のレポートをお届けしたい。
Text by Shojiro Kameike


<ウェルター級/5分2R+ExR>
植田豊(日本)
Def.2R1分21秒 by RNC
草訳駿介(日本)

今大会のメインは当初、芳賀ビラル海が草訳と対戦予定だったが、試合1週間前に主催者からビラルの負傷欠場が発表された。その5日後——試合2日前に急きょ、植田が草訳とウェルター級契約で対戦することが決定している。試合が始まると、サウスポーの植田がサークリング。互いにローを繰り出すが、草訳が植田にケージを背負わせる。植田はシングルレッグで組み、草訳をケージに押し込む。

右腕を差し上げた植田が草訳をケージ中央に動かし、大外でテイクダウンする。草訳はハーフガードに。植田は草訳の右足を二重絡みで抑え、左腕を枕にして押さえ込んだ。パンチで削りつつパスに成功した植田に対し、草訳がケージ際まで下がりながらハーフに戻す。植田は二重絡みで草訳の足のクラッチをほどこうと試みる。ハーフからガードに戻した草訳だが、ボトムを強いられて初回を終えた。

2R、植田がサークリングから横向きでシングルレッグに入った。草訳の左足を抱えてドライブした植田は、さらに右足を刈ってグラウンドに持ち込む。両足を差し入れてバックマウントを奪取した植田は、草訳の体を伸ばして首に腕を回す。ここはディフェンスした草訳に対し、自ら背中をマットに着かせた植田が一気にRNCへ。うつ伏せになった草訳は、そのまま絞め上げられタップした。

勝利した植田は試合後、今回の試合について次のように語った。
「実は年齢のせいかライト級の体を維持することが難しくなり、フェザー級に転向することを考えていた時に、ビラル選手の負傷欠場を聞きました。どうぞお大事にしていただいて、また練習をお願いします。僕がこの年齢まで格闘技をやっているのは、100パーセント自分のエゴです。もちろん応援に来てくれたり、勝って喜んでくれるのは嬉しいですけどーー本当に周りの人のことを考えたら、こんなに心配かけて迷惑をかけて格闘技を続けていないんですよ。そんな自分でもホームにしている大好きな団体が、メインが潰れて興行が傾いていると聞いたら何とかしたい、って……。次回からしっかりフェザー級の体をつくって、今日返上があったみたいなのでベルトを狙って頑張ります」


<ウェルター級/5分2R+ExR>
山田哲也(日本)
Def.1R3分11秒 by TKO
宇土冬真(日本)

ともにサウスポー。開始早々、山田が一気に距離を詰める。左右ローを散らす山田は、宇土にケージを背負わせるが、宇土の左ストレートも山田の顔面を捉えた。宇土のローをすくいに行った山田は、そのまま宇土をケージに押し込むも切り返されてしまう。ケージを背にしながら、ボディロック&小外刈りでテイクダウンを狙う山田。一度は踏ん張った宇土だが、山田が再び小外刈りを仕掛けて背中を着かせた。

ハーフガードの宇土はケージキックを狙うも、パスを仕掛ける山田に対してケージから足を離すことに。山田の腰骨を押し、Zハーフでパスを防ぐ宇土。山田は左腕を枕にして宇土を押さえ込む。ケージ際でパス&マウントを奪取した山田だが、宇土がハーフに戻してから立ち上がった。ボディロックで組みケージに押し込む宇土だが、反対に小外刈りでグラウンドに持ち込まれてしまう。すぐにマウントへ移行した山田が連打を浴びせると宇土は防戦一方に。バックマウントで宇土の体を伸ばした山田は、パンチを連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

勝利した山田はマイクを握り「最低限課せられたフィニッシュはできたと思うので、次に自分が試合をする時はチャンピオンの桜井(隆多)選手に挑戦させてください。自分がチャンピオンになります」とベルト挑戦をアピールしている。


<バンタム級/5分2R+ExR>
足立晃基(日本)
Def.1R4分12秒 by TKO
内山国光(日本)

サウスポーの足立がガードを下げて、右ジャブで距離をつくる。内山がフェイントから距離を詰めてくると、足立の右ジャブが顔面に突き刺さる。回ってケージ中央を取った足立は、左ハイから右スピニングバックエルボーに繋げる。さらにワンツーから組んだ足立が内山をケージに押し込む。ボディロックで組まれた内山は、下がりながらギロチンで引き込んだ。ここで内山の左目から流血が見られる。内山は足立の右腕を取って絞り上げていく。立ち上がった足立の右足を抱え、鉄槌を受けながらもスクランブルに持ち込む。

立ち上がる足立をケージに押し込む内山。ケージ中央に向けて投げを見せるも、踏ん張った足立にトップを奪われてしまう。スイープから立ち上がる内山に対し、足立は首相撲から左ヒザを突き刺す。この一撃で内山の動きが一瞬落ちた。左ストレートから左ハイを2発見舞った足立が、内山をケージに詰めて連打を浴びせ、ダブルレッグで尻もちを着かせる。内山の出血が大量に。

一度離れた足立が、内山をケージに押し込めてパウンドを連打する。スクランブルに持ち込む足立が内山を連打で追い詰める。足立が内山をケージに押し込んだ残り1分、レフェリーがブレイクをかけドクターチェックが入る。内山の出血は止まったもののストップ。元体操選手の足立はケージに昇り、鮮やかなバク転を決めた。

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LFA MMA MMAPLANET o ONE Road to UFC Road to UFC2023 Road to UFC2023Ep06 UFC   イ・チャンホ イー・チャア キム・サンウォン キム・サンウク キ・ウォンビン シャオ・ロン ダールミス・チャウパスゥイ チェ・スングク ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ パク・ジェヒョン ピーター・ダナソー マラブ・デヴァリシビリ マーク・クリマコ リー・カイウェン ロン・チュウ 上久保周哉 原口伸 原口央 植田豊 神田コウヤ 鶴屋怜

【Road to UFC2023Ep06】過去最大の相手と準決勝、原口伸「フィジカルの差とか言ってもしょうがない」

【写真】自信、それも確かな自信が感じられた原口伸 (C)MMAPLANET

27日(日・現地時間)、シンガポールのインドアスタジアムで開催されるRoad to UFC 2023Ep06のメイン=ライト級準決勝で原口伸がバーハートゥブールゥ・アトゥボラティと対戦する。
Text by Manabu Takashima

キルクリフFC所属のアトゥボラティは、RTUの初戦でダメージを受けた後の後頭部へのパンチで反則勝ち――もフィジカルの違いは明白な元はウェルター級のファイターだ。対する原口は、以前から「UFCで戦うにはフェザー級」と公言してきた、ライト級では小兵だ。その原口、7月のタイガームエタイでダゲスタン人ファイターとのスパーリングをしてきたことで、確かな実力の底上げを感じている。


――今回の試合に向けて、タイガームエタイで練習をしていたそうですね。

「ハイ。7月3日から3週間ほど練習してきました」

――タイガームエタイは、あのジムで何かMMAを学ぶというよりも、チームがそのまま移動してキャンプを張るというイメージが強かったです。

「僕自身、技術的なことを求めていたわけでなくて、がんがんスパーリングをして実力の底上げするために行きました。ちょうどコロナ後に、初めてのトライアウトが行なわれている時で。そのトライアウト勢がたくさんいてスパーリングが激しくて、凄く良い練習になりました。特訓のような練習が多かったので、結果として強さが身についたように感じました」

――どのような選手と練習を?

「ダゲスタン人やカザフスタン人……ダゲスタンの選手とスパーリングをいっぱいやりました。ONE FFに出ていたアリ・ムスリム・アリカノフ選手とか」

――アリカノフ、無敗のライト級ファイターですね。ダゲスタン人ファイターとの練習、手ごたえの方は?

「同じライト級でももともとの体重はちょっと向こうの方が上で、レスリングで転がされたことも多いです」

――そうなのですか!! ピュアレスリングだと、原口選手が遅れを取るようなことはないのではないかと思っていました。

「そうですね、シンプルにレスリングだと。でもMMAのレスリングになると、全然違いました。ガンガン、アッパーを当てて来ようとしてきたり。でも彼らと組みあって自分の長所が、より明白になりました。フィジカルが上の相手にも、通用する勝負のポイントがあって。それが分かって、しっかりと動けたので自信にもなりました」

――良かったです。原口伸のダブルレッグはダゲスタンにも通じると。

「ダブルレッグは基本は取れて。でもシングルレッグになると、日本で練習しているときは暫くジッとしてからでも倒せていたのですが、ダゲスタンの選手はシングルにとってもすぐに持ち替えないとテイクダウンはできなかったです。少しでも迷ったり、動きが止まるとバーンと切られて。どんどん、次の手を打たないとテイクダウンができないことも分かりました。だからこそ、底上げはできたと思います」

――ではタイから戻ってきてから、今回の試合の対策練習を始めるように?

「7月の24日ぐらいに戻ってきてからは、頭をもう1度使って調整してきました」

――では体を使ったタイ、頭を使った日本での練習を経て対戦相手のバーハートゥブールゥ・アトゥボラティにはどのような印象を持っていますか。

「もともとウェルター級で戦ってきた選手なので、そもそもデカさがあります。あとは蹴りが結構厄介、伸びる左ストレートもあります。Road to UFCの初戦でも1Rはキ・ウォンビンにプレッシャーをかけていて、LFAで戦っていたときよりもあげてきている印象です」

――やはり気になるのは、フレーム。サイズの違いかと。

「ただ僕の方も今回は77キロから78キロで保っていて。前回より少し大きくなっており、動きも凄く良いです」

――なるほど、ライト級では小さい原口選手もそれだけ体重を落とすのですね。

「ただ骨格でそこまでの大きなではないので、すぐに4キロぐらいは落ちるんですよ。。でも、もうフィジカルの差とか言ってもしょうがないという気持ちでいます」

――前日に韓国で戦うお兄さん(原口央)の試合と、どちらがタフになると考えていますか(※取材は23日に行われた)。

「アニキの方ですね(笑)。相手が63キロにしては、デカい。ただ、同じ時期に試合があることで同じように追い込み練習をして、同じモチベーションとペースで練習ができました」

――バーハートゥブールゥと戦う上で、同じような体格の練習相手は?

「武田(光司)さんだったり、野村(駿太)先輩が相手をしてくれました。武田さんは普段は82、83キロぐらいあって。70いくつでもしっかりと組み合えていたので、そこはもう気にならなくなってきました」

――ではこの試合でやってはいけないと肝に銘じていることはありますか。

「メチャな打撃の打ち合いをしないことです。一発もらってもカッとしない。打ち合う気はないなかで、打撃を出す。そういうイメージをずっと持って練習してきました。気持ち的に流されない。躍起にならない。しっかりとそのチャンスを待つ。そうやって戦うなかで、組んでテイクダウンしてパウンド。狙えるならサブミッションという練習をずっとやってきました」

――これまで植田豊選手との試合以外ではパウンドを打っても、スクランブルに持ち込ませなかったという印象があります。抑えとパンチの比重はどのように考えていますか。

「立たれても構わないので、思い切り殴ります。立たれると、また倒せば良いので。抑えるよりは殴って、動かして倒す。自分のフィジカルでずっと抑えようとしても、難しいですから。だから倒して、殴って、立たれても倒す。マラブ・デヴァリシビリのように戦う。そこはやり込んできました。

前回の相手とはレベルが違うことは分かっています。だからこそ、楽しみです。組みも打撃もできて、フィジカルもある。そういうレベルの高い相手と戦えることが楽しみでならないです。インパクトを残せるフィニッシュを狙って、しっかりと勝って決勝につなげます」

■視聴方法(予定)
8月27日(日・日本時間)
Ep.05午後5時~UFC FIGHT PASS
Ep.06午後7時~UFC FIGHT PASS
午後4時30分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCライト級T準決勝/5分3R>
バーハートゥブールゥ・アトゥボラティ(中国)
原口伸(日本)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国)
イ・チャンホ(韓国)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ロン・チュウ(中国)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
上久保周哉(日本)

<ライト級/5分3R>
パク・ジェヒョン(韓国)
クイラン・サルキルド(豪州)

■Road to UFC2023 Ep06対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
神田コウヤ(日本)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
チーニョーシーユエ(中国)

<Road to UFCフェザー級T準決勝/5分3R>
イー・チャア(中国)
キム・サンウォン(韓国)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
鶴屋怜(日本)
マーク・クリマコ(米国)

<フライ級/5分3R>
ピーター・ダナソー(タイ)
ナムジャルガル・トゥメンデムベレエル(モンゴル)

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Column Grachan Grachan63 MMA MMAPLANET o ONE   児玉勇也 古谷宗太郎 山田哲也 御代川敏志 松場貴志 植田豊 瓜田幸造

【Grachan63】試合結果 メインは痛み分け、御代川がフライ級チャレンジャーに。ビラル、勝つ

【写真】タイトルマッチ経験者の植田と、ONEベテランの山田。大会メインでもあり、この種の顔合わせは3R戦を強く要望したい(C)GRACHAN

6日(日)、東京都江東区のTFTホールでGrachan63が開催された。

メインの山田哲也×植田豊選手は痛み分け、もう1R見たかった。またコメインのフライ級挑戦者決定戦は御代川敏志が初回TKO勝ちし、松場貴志に挑戦することが決まった。

同大会のプロMMAマッチの試合結果は以下の通りだ。

Grachan63
<ライト級/5分2R>
△植田豊(日本)2R
判定
詳細はコチラ
△山田哲也(日本)
<フライ級挑戦者決定戦/5分3R>
○御代川敏志(日本)1R1分48秒
TKO
詳細はコチラ
×児玉勇也(日本)
<無差別級/5分2R>
○ダンカン・ヒロ(台湾)2R
判定
×瓜田幸造(日本)
<ライト級/5分2R>
○芳賀ビラル海(日本)2R
判定
×山下康一朗(日本)
<フライ級/5分2R>
○髙橋謙斗(日本)1R0分11秒
TKO
×原拓郎(日本)
<バンタム級/5分2R>
○佐藤洸杜(日本)2R0分36秒
TKO
×ロバ・モー(日本)
<フライ級/5分2R>
○水谷健人2R
判定
×三笠貴大(日本)
<ライト級/5分2R>
○古谷宗太郎(日本)2R1分54秒
DQ
×草訳駿介(日本)
<フェザー級/5分2R>
○松田征也(日本)2R1分12秒
TKO
×今村豊(日本)
<フライ級/5分2R>
○熊崎夏暉(日本)2R
判定
×二之宮徳昭(日本)
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Grachan Grachan63 MMA MMAPLANET o 山田哲也 植田豊

【Grachan63】1Rに山田がバックを奪うも、2Rは植田がトップをキープーー結果は痛み分けに

<ライト級/5分2R>
植田豊(日本)
Draw.0-0
山田哲也(日本)

サウスポーの植田が足を使いながら、いきなりの右で飛び込んだ。これをブロックした山田に、さらに右ハイを浴びせるもバランスを崩してグラウンドへ。すかさずトップを奪った山田に対し、植田はハーフガードから潜りに行くも、山田がバックを奪う。四の字フックで固めた山田はパンチで削りながら右ヒジも突き刺していく。山田の左腕を抑える植田だが、形勢を逆転するには至らない。

山田のパンチを受けた植田の顔が歪む。四の字フックからバックマウントに変えた山田は、植田の腕を振りほどいて左右のパンチを浴びせる。ここで植田が山田の左腕を掴み、ワキをくぐろうと試みたが、山田が四の字フックで固めてRNCへ。これを植田が凌ぐと、山田はバックから植田の右腕を狙いに行く動きを見せるも、植田が耐えてラウンドを終えた。

最終回、植田がワンツーで前に出る。山田がローを返した。距離を詰めてきた植田に組みついた山田がグラウンドに持ち込むも、すぐに植田が立ち上がる。山田はボディロックで植田をケージに押し込み、テイクダウンを狙う。ウィザーで耐えた植田が、逆に山田からクリーンテイクダウンを奪った。ハーフガードの山田に対し、植田が左腕を枕にして抑え込む。

コツコツとパンチを落とす植田は、さらに肩パンチを叩きつける。完全に胸を合わせて抑え込む植田が鉄槌を落としつつ、セコンドの指示通りパスを狙う。二重絡みでパスを防いだ山田だが、体勢を変えることができない。残り40秒で再びパスを仕掛ける植田。山田はブリッジで跳ね上げるも返せず。クローズドガードになった山田をケージ際まで運んだ植田が、パウンドを落として試合終了のホーンを聞いた。

1Rは山田、2Rは植田が取ったことは間違いない。試合全体を通じて判断するグラチャンで、どのように判断されるのか。結果、裁定はジャッジ3者ともドローに。3R制での再戦が望まれる。


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Grachan Grachan63 MMA MMAPLANET o ONE Road to UFC UFC 原口伸 山田哲也 植田豊

【Grachan63】メインの山田哲也戦前の植田豊─02─「強い選手に勝つことで、今後も良いオファーが」

【写真】しゃばっ気がなく、達観した感のある植田。より臨機応変なファイトができるか(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(日)、東京都江東区のTFTホールで開催されるGrachan63で、山田哲也と対戦する植田豊のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

植田は昨年5月以来、1年3カ月ぶりの試合を迎える。山田との対戦は、王者の原口伸がRoad to UFC参戦中のGrachanライト級の今後を占う一戦となりそうだ。しかし植田にとっては、そのベルト獲得がゴールではないという。自分自身が納得できる戦いを目指す植田は、元ZSTウェルター級王者の山田哲也との一戦で何を見せてくれるのだろうか。

<植田豊インタビューPart.01はコチラから>


――ご自身でも言われているとおり、植田選手といえば幾度となくベルトに挑み、跳ね返されてきた。それだけチャンスを得たのは実力者であることの証明だと思います。ただ、もうそのベルトにも興味はないと……。

「ベルトを巻くことができれば、それはそれで良いことですよね。ベルトを巻いていれば大きな大会から見つけてもらいやすいでしょうし。格闘技を知らない人でも、チャンピンになったと言えば喜んでくれますから。縁があれば獲りたいです。でもベルトがもう第一ではなく、それがゴールというわけでもなくて」

――では次の山田哲也戦に関するお話ですが、これまでと比べて相手の試合映像を視ていないとのことでした。

「今まではガッツリと視ていたというわけでもないんですけど(笑)。まぁ、普通レベルというか。今まで視ていたレベルが10だとしたら、今回は1ですかね」

――えっ!? それは随分と変わりましたね。

「それでも、試合映像を視ないことで不安になることはないです。今までのように試合映像を視て考えすぎるために、試合で失敗を繰り返すことのほうが怖いですから」

――-今回の試合が決定する前に、山田選手の試合をご覧になったことはありましたか。

「ONEの試合を観客として視ていた感じです。もちろん分析とかはしていないし、自分が対戦することになるとは考えていませんでした。彼がまた国内で試合をすると聞いた時は、対戦もあるかなぁとは思っていたんですよ。でもウェルター級でやるということで、やっぱり試合することはないかと(笑)」

――その山田選手がライト級で戦う。対戦相手としてご自身にオファーが来た時は意外でしたか。

「特に何も思わなかったですね。『あぁ、そうなんだ』という感じで。良い相手だと思ったので、オファーが来て即答しました」

――山田選手に対しては、どのような印象を持っていますか。

「戦極の頃に『スーパー高校生』というキャッチコピーで出てきて、その頃からグラップラーというイメージが強いですね。ONEに出始めた頃からタイガー・ムエタイで練習していると聞いて、『これからはムエタイも交えてくるのかなぁ』と思って試合を視ていたんですよ。でもムエタイスタイルにはなっていなかったし……。まずは長いリーチを生かした打撃から組んで来るファイターだと思っています」

――国内のウェルター級でもフレームが大きい山田選手がライト級で戦う。植田選手にとっては、相手にフレームのアドバンテージがあると思いますか。

「どうですかね。結局は同じ体重まで落として戦うので、そこまで警戒することはないです。もちろん相手のほうが身長は高いけど、自分がパワー負けするとも思っていません。相手の身長が高くても低くても――自分のやるべきことは変わらないです」

――まだ山田戦を控えているなかで先のお話をして恐縮ですが、この試合で勝利したあとは、どのようなキャリアを考えていますか。

「強い選手に勝つことで、今後も良いオファーが来ると良いなぁと思っています。納得のいく試合ができれば、それだけ自分でもアピールしていかないといけないですね。プロフェッショナルの興行なので、選手自身がストーリーを創っていくことも重要だとは思います。でも自分の場合は、ただただ好きでMMAを続けていて。だから『応援してほしい』という気持ちよりも、『たまたま僕の試合が目に入って、興味を持ってくれたらまた見続けてほしい』という感じです。……すみません、面白いことを言えなくて(苦笑)」

――お話を聞いていると、もうご自身やMMAに対して何か達観していますね(笑)。

「えっ、僕ですか? うーん、どうなんでしょうね。これまでMMAを続けてきたなかで、そんなに考えても仕方ないということが分かったんですよ(笑)。タイトルマッチまで行くけど獲れない、ということの繰り返しで。毎回『あぁ……』と思うなかで、そんなに考えていても仕方ないというところに至りました」

――以前のインタビューでも「やるべきことをやる」という発言がありました。今も気持ちは変わっておらず、さらにその気持ちが深まっている状態ですか。

「そうですね。要は、やるべきことができていない。出せていない部分を、もっと出せるように。そのために変な情報を余計に入れることなく、自分のやるべきことをやるだけです」

――ここ最近で、「自分のやるべきこと」に変化はありますか。

「試合をしていないなかでも練習していて、技術的な面で新たな気づきがありました。今までなら、せっかく新しく気づいたことを練習していても、対戦相手によって自分自身を変えていたんです。相手がこうだから、自分の構えはこう……とか。そういう考えがなくなった分、新たに気づいたものをピュアに伸ばせている。余計なことを考えることなく、自然に体が動くようになっている感覚はありますね」

――試合の対策を考えすぎることで、逆に自身の良さを消してしまっていたのですね。

「それはすごく大きかったと思います。応用力のある選手なら、それでも良いんですよ。僕の場合は、ワンパターンの対策を決めすぎてしまうところがあって。次の試合は、本来の自分を見せられるように作りこんでいます」

■視聴方法(予定)
8月6日(日)
午後1時00分~ GRACHAN放送局

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Grachan Grachan63 MMA MMAPLANET o 原口伸 山田哲也 植田豊

【Grachan63】メインの山田哲也戦へ、植田豊─01─「殴る、蹴る、投げる、極める。そういう単純なこと」

【写真】ファイトウィークの輪郭になっている植田(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(日)、東京都江東区のTFTホールで開催されるGrachan63のメインで、植田豊が山田哲也と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年5月、植田は原口伸とGrachan暫定ライト級王座を争い、判定負けを喫した。2010年にプロデビューし、2013年に一度戦いの舞台から離れたものの、2019年に復帰した植田。以降はベルト挑戦の機会が与えられながらも、チャンスをモノにすることができていない。そんな植田を取材すると、彼の中に悲観的な部分は一切なかった。まさに達観――ベテランがMMAの中で辿り着いた場所とは。


――本日はお仕事のお昼休みにインタビューの時間を取っていただき、恐縮です。しかも太陽が照りつけるなか……。

「いえいえ、大丈夫です。写真を撮ったら移動しますので(スクリーンショットを撮影後、日陰に移動)」

――ありがとうございます。試合を4日後に控え、今もフルタイムで出勤されているのですね。コンディションに影響を及ぼすことはないでしょうか。(※インタビューは2日に行われた)

「コンディションは至って普通ですね。良すぎず、悪すぎず。減量中なので節々が痛いところはあるますけれども、計量後に栄養を摂ったら治ると思います(笑)」

――2022年5月の原口伸戦以来の試合を迎えます。2019年に復帰後はコンスタントに試合をしたかったか、あるいは試合間隔を空けたかったのか。どちらでしたか。

「あぁ、もう1年以上の間隔が空いてしまっていますよね。復帰後はコンスタントに試合をしたいという気持ちはありました。でも怪我が多く――実はもう何年も前から、首のヘルニアが痛くて、練習もコンスタントにできない状態でした。だから今、首の痛みがない状態というのが本当に久々で」

――試合をしていない期間はヘルニアの治療に充てていたのでしょうか。

「治療自体は、何年も前から続けていました。さらに練習量を少し落としてみたら、首も良くなってきたんですよね」

――それは良かったです。しかし練習量を落とすと、「これで大丈夫なのか……」と不安になったりはしませんか。

「いや、不安にはならないですね。もともと相当練習するほうだったと思うので。正確に言えば、強度の高い練習を毎日やることを止めました」

――質も高く、量も多すぎたわけですね。

「はい(笑)。どうしてもガンガンやってしまう性格なので。でも年齢的なこともありますし(現在36歳)、少しは考えていかないといけない。だから『休むこと』を覚えました」

――なるほど。この期間に技術的な面など、他に大きく変わった部分はありますか。

「技術的な面というよりも――今まで練習しすぎてしまっていたり、試合も作戦を綿密に練りすぎてしまうところがありました。すると試合で考えていたような展開ではなくなると、対応できなくなったりする場面が出てきたりとか。そうなると相手とお見合い状態になったり、自分も手数が出ないまま試合を終えるということが多かったんです」

――……。

「だから今回も、それほど対戦相手の試合映像も視ていません。気をつけるべき点だけをチェックして、5分2Rただただ前に行くというスタイルに変えようと考えています」

――「試合で考えていたような展開ではなくなると、対応できなくなったりする場面が出てくる」というのは、復帰後でいえばどの試合でしょうか。

「前回の試合は、まさにそうですよね。もっと相手がプレスをかけてくると思っていました。でも相手が慎重に戦ってきて、自分としては『アレッ?』となってしまい……。そうなると、自分の動きも止まってしまうような試合が、今までは多かったです」

――予想と違う展開になると、自分自身の中で切り替えるのも難しかったのですか。

「難しくなっちゃうタイプでしたね(苦笑)。もう本当に、作戦を練りすぎて。おそらく会長(山﨑剛Me,We代表)も同じことを感じていて、今回の試合については細かいことを言われなくなりました。もちろん相手に関して気をつけるべき点は指摘してくれます。でも、そういうことは大雑把にインプットするだけで。あとは殴る、蹴る、投げる、極める――そういう単純なことをやれば良いと思っています」

――殴る、蹴る、投げる、極める。大雑把といいますか、もっとシンプルに考えたほうが良いという結論に至ったわけですね。

「ずっと僕の試合を見ていて、周りの人たちもそう感じていたでしょうし、僕自身もそう考えました」

――昨年5月の原口伸戦は注目のルーキーとベルトを賭けて戦い、敗れました。

「先ほど言ったとおり、内容は自分が考えていたものと違いましたよね。相手はもっとパンチを振って前に出て来ると思っていたら、ローでチョコチョコと攻めてきた。そこでワンテイクダウンを取られ、あとは自分のプランも総くずれになってしまいました。さらに相手のパウンドが自分の首に当たると、首が痛くて動けない状態になって」

――それだけ首のヘルニアも悪化していたのですね。結果、またもベルトに手が届きませんでした。

「ベルトどうこうよりも、チャンスを頂いてもモノにできていないことについては申し訳ないという気持ちがあります。周りのチームメイト、支えてくれている人たち、そしてチャンスをくださった方たちに対して。ただ、今は僕自身がベルトというモノにこだわっているわけではないんです」

――では今、植田選手がMMAを続けるうえで目指しているものとは何なのでしょうか。

「好きだから続けている――それだけですよね。もっと上手くなりたい、もっと強くなりたい。ベルトって、その先にあるものですから。ここ一番で自分の力を発揮できない、というのは格闘技だけの話ではなくて」

――というと?

「日常の中であったり、仕事の場面でも『まだまだ足りない。もっと上手くならないといけない』と思うことが多いです。格闘技だけでなく、人生全てにおいて大切なことじゃないですか。この先、自分自身のなかで納得できるところに至るかどうかは分かりません。でも好きなものだからこそ、納得できるところまで続けたいんですよ」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
8月6日(日)
午後1時00分~ GRACHAN放送局

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【Grachan63】植田豊と再起戦、山田哲也「心も体も“普通の人”になっちゃっていました」

【写真】(C)TAKUMI NAKAMURA

6日(日)、東京都江東区のTFTホール500で開催されるGRACHAN 63で、山田哲也が植田豊と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2月のGRACHAN59×BRAVE FIGHT27で、約2年2カ月ぶりの復帰戦を迎えるもブレンゾリグ・バットムンクにKO負けを喫した山田。6月のLevel-Gライト級王座決定Tを挟み、本人が適正階級と話すライト級での植田戦が決まった。バットムンク戦を経て「今は身も心もみなぎっている」という山田は自信たっぷりに植田戦への意気込みを語った。


――2月のブレンゾリグ・バットムンク戦をKO負けという結果に終わり、6月にLevel-G02でのグラップリングの試合を挟み、今回の一戦が決まりました。

「2月の復帰戦は約2年間試合間隔が空いていて、試合が決まって2カ月間では心と体が間に合わなかったかなと思います」

――6月にグラップリングの試合を入れたのは、試合勘を取り戻す意味でも試合間隔を空けたくなかったということでしょうか。

「2月の試合はウェルター級で、試しに一度、ライト級まで体重を落として動いてみたかったんです。それで6月にグラップリングの試合に出ようと思いました」

――ウェルター級で復帰戦を戦いましたが、ライト級が適正という感覚だったのでしょうか。

「試合から離れている間に体重が増えていたんですけど、試合に向けてハードに練習を続けていると自然に体重も落ちてきて。自分としてはライト級の方が適正なんじゃないかなと思うようになりました」

――MMAPLANETのインタビューでフェザー級時代は90kgから減量していたというエピソードもあったので、ウェルター級の方がコンディションが良いかと思っていました。

「過去の戦績を振り返ってもライト級が一番動けていたし、戦績的にも良い結果を残せていたんですよね。改めて自分はライト級の選手なんだなと思いました」

――では6月の試合を終えて今後戦う階級を決めた、と。

「はい。あの試合を終えて、ライト級でやっていこうと決めました」

――分かりました。日本に活動の拠点を移して、今はどんな練習環境なのですか。

「基本的にE.D.O. Yokosuka Baseで練習をしています。まだプロ選手は数名なんですけど、プロを目指しているアマチュアの選手たちも交えて一緒に練習しています。あとが出稽古で鍛えてもらっています」

――出稽古先はどちらですか。

「長岡さんのDOBUITA FIGHT SPORTS GYM 、安田けんさんのSONIC SQUADですね。それこそ僕が高校生の頃からお世話になっている方たちなので、すごくいい練習ができています」

――タイ時代とはどのような部分で違いがありますか。

「タイで練習していた時はちょっと大雑把になっていた部分が多かったかなと思います。日本に戻ってきてからは周りと細かく話し合いながら練習ができるようになったと思います」

――それは言葉の壁ですか。

「それもありますね。技術の細かい部分だったり、試合に向けた戦術だったり、そこまで作りこむことは出来なかったかなと思います。体力的に伸びるところはあったんですけど、その分、雑さが際立ってしまった感覚です」

――そこを先輩たちから修正してもらっている、と。

「はい。みなさんしっかり指摘してくれるので、自分自身もそこを意識して練習しています」

――言える範囲で具体的にどこを意識して練習していますか。

「今まで試合中に休んでしまっていた場面でも攻めるというか。組み立ての部分です。最終的にどこを目指して戦っているのか。そのために何が必要か。そこを考えています」

――山田選手は思い切りの良さや爆発力が武器だと思うのですが、そことのバランスはどう考えていますか。

「それこそ中村さんに解説してもらっていた頃、当時はZSTでイケイケで怖いものなしだったんですけど(笑)、今回もあのくらいの勢いでいってやろうと思っていますね。ビビらずにガンガン行こう、と」

――復帰戦でKO負けして細かい技術を修正していると聞き、リスクを冒さず勝ちに行くスタイルを確立させていると思っていました。

「僕は手堅くやって判定で勝とうなんて一切思ってないです」

――フィニッシュしたい欲が出ているのですか。

「それがまさに2月の試合前には感じていなかったことで、あれから練習を重ねていくうちに思い出してくるものがあるんですよ。こうだったよな、ああだったよなって。そうやって蘇ってきた感覚を大事にして、今回は戦いたいと思っています」

――山田哲也はこういうファイターだろ、と。

「まさにその通りです」

――では対戦相手の植田選手の印象も聞かせてください。

「柔道ベースで首投げからフィニッシュする選手という印象です」

――組み技を主体に戦うスタイルが形になっている選手ですが、攻略のイメージは出来ていますか。

「相手の得意な部分をつぶしていこうと思います。あと試合としてはかみ合う展開になると思います。しっかり準備して試合ができるので一切負ける気がしないです」

――2月の復帰戦前とは違う感情が沸いてきていますか。

「はい。前回は本当に準備ができなかったというか…試合前もそうでしたし、試合当日もなんかフワフワしていて、地に足がついてなかったんですよ。根本的にファイター、戦う人間としての心構えができていなかったです」

――試合に向けて気持ちのスイッチが入りきらなかったのですね。

「そうですね。で、何もできないまま終わっちゃうという(苦笑)」

――今振り返って、それは何が原因だったと思いますか。

「試合がない期間で心も体も“普通の人”になっちゃっていました。それを“ファイター”に戻すために2カ月という準備期間は短すぎたのかなと思います。もちろんその2カ月間は必死にやったんですけど、結果として戻しきれなかったです」

――では改めて今の山田選手のMMAにおける目標は?

「絶対にGRACHANのベルトは獲りたいです」

――ライト級に階級を落とすとなると、とりあえずは原口伸選手が標的となりますが、Road to UFCでUFCとの契約を目指しています。その原口選手の実力をどのように評価していますか。

「すでに試合映像はチェックしていますし、現時点でもめちゃくちゃ強いと思います。で、これからさらに強くなっていく選手だと思います。原口選手はRoad to UFCに参戦中ですが、僕はあそこで負けるとは思えないんですよね。先のことは分からないですが、そのくらい可能性を持った選手だと思います」

――山田選手も高校生在学中にZSTでプロデビューして、戦極、パンクラス、ONE……そして今またGRACHANと国内外、色んな団体で試合をしてきました。MMAをめぐる状況もその都度変わっていったと思うのですが、今はどんなファイターになりたいと思っているのですか。

「僕はまだ自分を諦めてないんですよ。もっといけるところまでいきたい。海外から日本に拠点を移して、僕のなかでは新しいスタートだと思っていて。今までのことや過去の試合がどうこうではなく、僕はここからだと思っているんです。次の試合から僕の連勝街道が始まると思います」

――今までの試合では自分の力を出し切れない、悔いが残るような試合も多かったのですか。

「それこそタイにいた時は自信を持って試合をしたことがなくて。毎日海外から来ている選手たちにボコボコにされたり、ロシア人にぶっ飛ばされたりするんですよ。そうすると試合前なのに『ああ…俺って弱いな』ってメンタルになっちゃって。他の国の選手たちはチームごとタイに来ることが多くて、そのチーム内でコミュニケーションを取るんですよ。でも僕は単身タイに住んでいたので、何かメンタル的に落ちた時に相談する相手もいないし、そういう部分を支えてくれるチームメイトもいなかったので、メンタル的にはボロボロでしたね(苦笑)」

――では日本に戻ってきて仲間や旧知の先輩たちとともに戦うというのはまさに新章の幕開けですね。

「ホントにその通りです。今は心も体もみなぎっているので、自分に自信しかないです」

――それでは次の試合ではどのような姿を見せたいですか。

「一言で言うと…ぶっ飛ばしますよ。全然負ける気はしないんで一方的にぶっ飛ばして終わらせます」

■視聴方法(予定)
8月6日(日)
午後1時00分~ GRACHAN放送局

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【GRACHAN59×BRAVE FIGHT27】岩の拳ブレンゾリグと対戦、山田哲也─02─「パウンドでフィニッシュ」

【写真】ONE時代に国内では経験しがたい圧は幾度となく経験してきた山田。その経験がブレンゾリグを相手に生きるか (C)ONE

12日(日)、東京都江東区のTFTホールで開催されるGRACHAN59×BRAVE FIGHT27で、ブレンゾリグ・バットムンクと対戦する山田哲也のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

元ZSTウェルター級王者の山田にとって、日本での試合は2016年12月にグラチャンで行われた石原裕基戦以来、6年2カ月ぶりとなる。長きにわたる海外での試合経験は、山田に何をもたらしたのだろうか。そして打撃系ファイターのバットムンクと、いかに戦うのか――そんな山田が、試合前にも関わらずフィニッシュ方法を宣言した。

<山田哲也インタビューPart.01はコチラから>


――グラチャンに参戦するうえで、目指すはGRANDウェルター級王者の川中選手への挑戦ということは、完全にウェルター級に移行するということですね。山田選手の階級変更で、国内ウェルター級が活性化しそうです。

「ありがとうございます。今後はウェルター級でやっていきたいです」

――山田選手にとって国内での試合は、2016年12月の石原戦以来、6年2カ月ぶりとなります。

「試合は試合なので、国内でも海外でも変わらないです。ケージに入ってしまえば、どこでも同じかと思っています。国内で試合をすると、いつも一緒に練習している仲間が応援に来てくれるので心強いですね」

――では6年以上もの間、ずっと海外で戦ってきたことで学んだものはありますか。

「直前のオファーを受けて試合をしたりとか、当日に試合順が変わったりする環境で試合をしてきました。そういう面では、メンタルが強くなったかなと思っています。いきなり試合順が変わったために、アップできずに試合をすることもありましたから(笑)」

――試合順が後になるならまだしも、いきなり繰り上がって予定より早く試合をするのはキツいですね。

「クンルン・ファイトに出た時(2017年7月、中国でウ・ハオチアンに判定勝ち)なんですけど、チャールズ・クレイジーホース・ベネットの都合で僕の試合順が繰り上がりました(笑)。それに限らず、海外の試合はトラブルも多いですよね。日本での試合のほうが安心感はあります」

――石原戦はグラチャンで行われた試合で、今回そのグラチャンで国内復帰という形になりました。そこに何か縁などは感じますか。

「そうですね。グラチャンについては――いつかまたグラチャンで試合したいと思っていました。国内で試合するにあたって、最初に声をかけていただいたのがグラチャンで嬉しかったです。12月4日(GRACHAN58)で出場の挨拶をさせてもらった時に、久しぶりに見ると大会も変化しているなと思いました。もう名前が分からない、新しい選手がたくさん出ていて。新鮮だったことに加えて、メインで川中選手の試合(ノンタイトル戦ながら渡辺良をヒザ十字で下している)も見ることができたので良かったです」

――ずっと海外で試合をしている間、他のプロモーションも含めて日本国内の動向はチェックしていたのでしょうか。

「細かくチェックしていたわけではないですが、今の国内で自分がどれだけやれるのか――その点はずっと頭の中にありました」

――どれだけやれるか……その結論は出ていますか。

「それは今回の試合次第だと思います」

――なるほど。次の対戦相手は韓国在住のモンゴル人ファイター、ブレンゾリグ・バットムンクです。山田選手のほうから「誰と対戦したい」「海外選手と試合したい」といった希望はあったのですか。

「いえ、特に希望はなかったです。もともと『もし日本人選手で相手がいなかったら、海外の選手でも良いですか?』というお話を頂いていたので、相手が外国人選手になっても驚きはなかったですね」

――では、そのバットムンクについて印象を教えてください。

「体の力が強くて、腰が重い選手ですね。復帰戦としては、なかなかの相手だと思います」

――腰が強いからこその打撃力が目立っていますね。

「はい。立っている時の安定感が優れています。勢いに乗ると、どんどんパンチを振ってきますよね。自分としては近い距離になったら組んで、倒してから大人しくさせたいです」

――やはりポイントはテイクダウンですね。近い距離になっても、打ち合う気はないですか。

「打ち合いは……(苦笑)。ただ、組むためには近い距離に入らないといけないので、少しは打撃戦に付き合わないといけないと思います。相手の打撃をかいくぐって、どう組みついてテイクダウンするかですね。それでも珍しいタイプというわけではないです。これまでも雑な打撃を振ってくる相手とは対戦してきているので」

――バットムンクのテイクダウンディフェンスに関してはいかがですか。

「過去の試合では、何度もテイクダウンされていますよね。でも、ああいうギリギリまで粘るタイプは、テイクダウンしたい側としては一番疲れる相手なんです(笑)。以前グラチャンに出た時(2019年1月、植田豊に判定負け)、テイクダウンの際にケージを掴んでいて。あれをやられるとキツいですよ。今回は2Rなので、最初からテイクダウンしてフィニッシュを狙っていきたいです。今回はパウンドでのフィニッシュを狙っています」

――えっ、試合前にフィニッシュ方法を宣言して大丈夫ですか。

「アハハハ、大丈夫です。パウンドでフィニッシュしますよ。相手は今までの試合で、サブミッションを返している場面もありました。ただ、そんなにブリッジが強い選手ではないので、まずはしっかりポジションを取ること。ポジションを取るためにパウンドを落としながら、そのまま殴り続けて仕留めたいです」

――これまで山田選手の試合ではパウンドアウトによるフィニッシュはなかったので、ニュー山田哲也を楽しみにしています。

「いずれはRIZINなどにも出たいと思っていますが、今は山中選手のことしか頭にないです。次はグラチャンとブレイブファイトの合同興行なので、きっとブレイブ所属の山中選手も会場に来ますよね? バットムンクを仕留めて、その場で山中選手に対戦を要求させていただきます」

■視聴方法(予定)
2月12日(日)
午後1時30分~ GRACHAN放送局

■ GRACHAN59×BRAVE FIGHT27対戦カード

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者]原口伸(日本)
[挑戦者]小谷直之(日本)

<ウェルター級/5分2R>
山田哲也(日本)
ブレンゾリグ・バットムンク(モンゴル)

<フェザー級T準決勝/5分2R>
高橋孝徳(コンゴ)
崎山勲(日本)

<ライト級/5分2R>
藤村健悟(日本)
松田マン(日本)

<バンタム級/5分2R>
高須将大(日本)
ガルちゃん(日本)

<無差別級/5分2R>
ダンカン(日本)
鈴木マシマシ(韓国)

<フライ級次期挑戦者決定T1回戦/5分2R>
御代川敏志(日本)
薩摩竜仁(日本)

<フライ級次期挑戦者決定T1回戦/5分2R>
長野将大(日本)
天野哲宏(日本)

<フライ級次期挑戦者決定T1回戦/5分2R>
宮内拓海(日本)
新垣健司(日本)

<フライ級次期挑戦者決定T1回戦/5分2R>
児玉勇也(日本)
田中智也(日本)

<フェザー級/5分2R>
阿仁鬼(日本)
櫻庭泰裕(日本)

<バンタム級/5分2R>
髙橋謙斗(日本)
松本大輔(日本)

<74キロ契約/5分2R>
神谷大地(日本)
今市凌太(日本)

<ライト級/5分2R>
望月貴史(日本)
古谷宗太郎(日本)

<フライ級/5分2R>
山﨑聖哉(日本)
二之宮徳昭(日本)

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