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MMA UFC UFC ESPN25 ヴィルナ・ジャンジローバ 村田夏南子

【UFC ESPN25】キャリア最強の寝業師ジャンジローバと対戦、村田夏南子「斬り込み隊長、頑張りますっ!!」

【写真】Zoomで取材に応じてもらうところが、なぜか使えず──WhatsAppでのインタビューとなった (C)TEKESHI YAMAZAKI

19日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN25「Korean Zombie vs Ige」。

同大会では女デミアン・マイアこと、ヴィルナ・ジャンジローアを相手に村田夏南子がオクタゴン2戦目を戦う。

恒例のCSAにおける直前ファイトキャンプから、ラスベガス入りした村田にMe,Weの山崎剛代表も合流。キャリア最強の寝業師といっても過言でないジャンジローバ戦前の心境を尋ねた。


──ジャンジローバ戦に向けて、どのような気持ちですか。

「ラスベガスに入る前に、CSAでファイトキャンプをしたのですが、凄く良い練習ができました。体重も創れて、気持ちも整っています」

──去年の滞在時と、米国のコロナ感染対策は変わっていましたか。

「カリフォルニアは皆マスクをつけていました。ただ自分もジムとスーパーぐらいしか行かないのですが、マスクをしてソーシャルディスタンスを守っています。州によって違うんだと思います」

──一気に開放的になっているのかと思っていました。ところでジャンジローバが、彼女も村田選手も対戦相手が見つからない。皆がノーといって戦いたがらない。でも自分たちは誰とでも戦う──というようなことを言っていましたが、なかなか対戦相手が見つからない状態だったのでしょうか。

「なんか今、鳥肌がたちました。私との対戦を拒否している選手がいるかどうかは分からないです。ただオファーが届くと、やるとしか返答をしたことがないので、そういう風に言ってもらえるとありがたいです。それで鳥肌がたってしまいました(笑)」

──ジャンジローバは同じ日本人の井上魅津希選手に勝っています。その辺りを意識することはありますか。

「試合って、今、戦うもので、過去は全然関係ないと思っています。だから、日本人選手に勝っているとかは気にしないです」

──寝技に関しては、過去最強の相手といっても過言でないです。

(C)Zuffa/UFC

「柔術……柔術ですね。でも、全部できるから勝って来ることができたんだと思います。

自分も前回の試合からステップアップするために打撃もレスリングも寝技もやってきた自信があるので、その全てを出せればと思います」

──打撃と寝技を一番の強みであるレスリングと融合させる作業は進んでいますか。

「それは……進んでいます。一つ一つを適当にこなすのではなく、打ち込みにしてもしっかりと集中してやるようにしているので」

──打撃とテイクダウンが、すっかり一体化しているように感じます。

「レスリングは道着なしで組み合うもので、その距離になると自然と出ているんだと思います。そこに繋げるための打撃を日本で……山崎さん……、大野(崇)さんに創ってもらって、こっちに入ってからはキリアン(フィッツギボンズ)・コーチと一緒に創ってきました。

米国での練習も……動画に撮って、山崎さんに送って……います」

──なんか電波の調子が悪いのか、言葉が途切れて聞こえます。

「アッ、大丈夫です。電波のせいでなくて、自分の言葉が途切れています(笑)」

──アハハハ。それこそ村田選手にはインタビューでなく、試合に期待しているので問題ないです。今回、どのような試合を日本のファンに見せたいと思っていますか。

「どんな試合……。ジムの仲間が試合をしているのを見て、元気をもらってきました。普段から自分を応援してくれる人たち、見てくれている人に、自分も元気を与えることができる試合をしたいです」

──同じ週末にMe,Weの練習仲間がDEEP JEWELSで試合をします。

「少し自分の方が試合が始まるのが早いので、勝って皆に繋げたいです。斬り込み隊長、頑張りますっ!!」

──もちろんジャンジローバは強豪です。だからこそ、勝つと次につながる。タイトルを見据えて、そこに近い選手と戦うことになっていくと思います。

「自分より上の選手ばかりなので、ここから1人ひとり倒せていかないと生き残ることはできないと思います。しっかりと良いパフォーマンスを見せたいので、日本からの応援お願いします」

■視聴方法(予定)
6月20日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN25対戦カード

<フェザー級/5分5R>
ジョン・チャンソン(韓国)
ダン・イゲ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アレクセイ・オレイニク(ロシア)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)

<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
デイヴィー・グラント(英国)

<フェザー級/5分3R>
ジュリアン・エロサ(米国)
チェ・スンウ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
ウェリントン・トゥルマン(ブラジル)
ブルーノ・シウバ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ディエゴ・リマ(ブラジル)
マット・ブラウン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニック・ネグメレアフヌ(ルーマニア)
アレクサ・カミュール(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィルナ・ジャンジローバ(ブラジル)
村田夏南子(日本)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー(米国)
ケイオス・ウィリアムス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジョシュ・パリジャン(米国)
ロッキー・マルチネス(グアム)

<ライト級/5分3R>
ジョアキン・シウバ(ブラジル)
リック・グレン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ララ・プロコピオ(ブラジル)
ケイシー・オニール(英国)

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Interview UFC UFC ESPN25 ブログ ヴィルナ・ジャンジローバ 村田夏南子

【UFC ESPN25】村田夏南子と対戦、ヴィルナ・ジャンジローバ「プランAはいつだって、柔術で一本勝ち」

【写真】インタビューでは、常に大人しめでかつ朗らかだったが、なかなかの狂気性も感じられるジャンジローバ。間違いなく強い (C)MMAPLANET

19日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN25「Korean Zombie vs Ige」。

同大会では女デミアン・マイアこと、ヴィルナ・ジャンジローアが村田夏南子と対戦する。

昨年12月のマッケンジー・ダーン戦では、スタンディングバトルに終始し敗れたジャンジローバは、再起戦となる村田との一戦にどのような想いでいるか。その意気込みをZoomインタビューで訊いた。


──土曜日に日本の村田選手と対戦します。今の気持ちを教えてください。

「カナコのようなテクニカルな選手と戦う機会を得ることができて、とても嬉しいわ。それにいつだって日本人選手と戦えることは楽しみでしょうがないし。今回はしっかりと準備ができているので、きっと良い試合ができるわ」

──ブラジルではまだまだコロナ感染が収まらず、痛ましいニュースも届いてきます。

「不幸にもブラジルの状況は良くならない。でも練習に関しては、皆がウィルスに対して知識もでき、しっかり対応して練習できたわ」

──つまりは昨年12月のマッケンジー・ダーン戦では、準備が十分でなかったということでしょうか。

「マッケンジーとの試合はまだ良かったけど、8月のフェリス・へーリングと戦った時はロックダウンや隔離に慣れていなくて、十分な練習ができなかったの」

──そのへーリング戦では僅か104秒で一本勝ちできましが、マッケンジーとの試合は判定負けでした。あの試合は柔術ウォーになるかと思われたのですが、ほぼほぼスタンドの打撃戦になりました。

「確かにマッケンジーとの試合で、寝技の展開がもっと多ければ興味深いモノになったでしょうね。そうなれば私の勝機は広がり、もっとトライできることがあったと思う。だからこそ、マッケンジーはスタンドで戦うという予想もしてあったの。結果、ほとんど寝技がないファイトになったということね」

──ヴィルナはMMAに於いて、素晴らしい柔術を見せてきましたが、日本にいてIBJJFのムンジアルを頂点にした柔術を追っていると、ヴィルナの名を聞く機会はほとんどありませんでした。

「私はノルデスチ(ブラジル北東部)に住んでいて、リオやサンパウロまで旅をして試合に出る余裕はなかった。だから大きなトーナメントに出ることは余り出来なくて。でも、住んでいた地域の大会には13年近く出ていたわ。

CBJJEの世界大会ではクラウジア・ガデーリャに勝って優勝したし、アマンダ・ヌネスとも戦っているわ。茶帯の時にCBJJEの大会で(階級及び無差別でムンジアル黒帯9冠の)ビア・メスキータに勝って、私の名前は知られることになったの」

──YouTubeでチェックしたことがあります。スイープして勝った試合ですね。

「そう、その通りよ(笑)。経済的な問題もあって、リオやサンパウロの大会には2年に1度ぐらいしか参加できなったから名前を挙げても、また表舞台から消えるような感じで。彼女達のように柔術では有名な戦いに出ることはできなかったけど、それでも良い選手とは戦ってきたと思う」

──確かにブラジルは色帯から人材の宝庫ですしね。柔術時代とは違い、MMAファイターになってからはグローバルに活躍しています。

「MMAはプロとして、団体から招かれる点が柔術とは大きく違うところよね。プロとしてはMMAのような世界が築かれないと。だから私も柔術よりMMAに力を入れるようになったし。それに色々なこと学ぶ必要があるMMAって、どれだけやっても飽きないの(笑)。それでも私のゲームの軸には柔術があることは確かだけどね」

──素晴らしいですね。そんなヴィルナは村田選手のことをどのように思っていますか。

「カナコはレスリングが素晴らしいわ。ずっとレスリングをやってきたことで、競い合いに慣れているし。UFCという場で、彼女のようなファイターと真のトップの座を賭けて戦うことができるのは、本当に素晴らしいことだわ。

私もカナコも簡単に対戦相手が見つからない。でも、彼女は私と同じでオファーに『ノー』と言わない選手よ。色んな選手たちが私や彼女とは戦いたがらないけど、私たちはプロとして、望まれた試合を戦っているから」

──村田選手のテイクダウン後の力をどのように評価していますか。

「皆が知っているように、グラップリングでも強くて何でもできるでしょうね。でも、彼女のゲームには穴があるから、寝技になれば私が勝つ。それでも、カナコは特別なファイターよ」

──穴がありますか。では勝負はグラウンドで?

「それはいつも狙っているわ。でも、私にも新しい武器があるの(笑)。だから、プランBではそれを使うつもりよ。プランAはいつだって、柔術を使って寝技で一本勝ちすることだけどね」

──ヴィルナ、今日はありがとうございました。日本のファンに一言お願いできますか。

「私は日本に本当に感謝しているの。柔術は日本からブラジルに渡って来たもの。日本と中国がなければ、この世界にマーシャルアーツは存在しなかった。世界の反対側で生まれたマーシャルアーツが、私や多く人間の人生になっている。日本や中国がなければ柔術もUFCもなかった。コロナが終息すれば、一番行きたい国──日本を訪れること、それが私の夢なの。いつもサポート、ありがとう。オブリガーダ、チャウ」

■視聴方法(予定)
6月20日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN25対戦カード

<フェザー級/5分5R>
ジョン・チャンソン(韓国)
ダン・イゲ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アレクセイ・オレイニク(ロシア)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)

<バンタム級/5分3R>
マルロン・ヴェラ(エクアドル)
デイヴィー・グラント(英国)

<フェザー級/5分3R>
ジュリアン・エロサ(米国)
チェ・スンウ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
ウェリントン・トゥルマン(ブラジル)
ブルーノ・シウバ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ディエゴ・リマ(ブラジル)
マット・ブラウン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニック・ネグメレアフヌ(ルーマニア)
アレクサ・カミュール(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ヴィルナ・ジャンジローバ(ブラジル)
村田夏南子(日本)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー(米国)
ケイオス・ウィリアムス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジョシュ・パリジャン(米国)
ロッキー・マルチネス(グアム)

<ライト級/5分3R>
ジョアキン・シウバ(ブラジル)
リック・グレン(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ララ・プロコピオ(ブラジル)
ケイシー・オニール(英国)

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ABEMA GONG KAKUTOGI Interview ONE ブログ 平田樹 村田夏南子 浜崎朱加

【ONE】1月22日(金)発売GONG#312から。平田樹「海外で戦えているという自分の価値を下げたくない」

【写真】3日から活動を始めた2021年、平田はどのような成長を見せてくれるだろうか (C)MMAPLANET

2020年2月、ONEインドネシア大会で異国のファンを熱狂に追い込んだ狂乱の舞いとファイトを見せた平田樹。その後は他のファイターと同様にコロナ禍により、一旦足踏みを強いられた。

2度目の緊急事態宣言が派出される直前、格闘家たちは如何に新しい年に向き合っているのか──をABEMAが追い、その取材のなかでMMAPLANETではゴング格闘技#312用に平田のインタビューを行った。

ここではスペースの関係上掲載しきれなかったヘアカラーの話題と、記事中から大晦日のRIZINにおける女子戦を見た感想──ビッグマウスととられかねない言葉を抜粋してお届けしたい。


──髪の毛がド派手で決まっていますね。なぜ、その色に?

「特に理由はないんですけど、なんか──黒はダッサイなって思って(笑)。コレも今しかできないし、若いうちにやっておこうかと。ホントはめっちゃクルクルのアフロにしたいんです」

──アフロ? スパイラル程度ではなくて、アフロですか(笑)。

「そうだ、それだ! それ!!(爆)。クルクルのヤツをやっちゃおうかなって」

──楽しみに待っています。

「マジ、やっちゃいそうです(笑)」

──大晦日はRIZINを観戦したそうですが、女子MMAも2試合ありましたが、どのように感じましたか。

「カンナさんとあいちゃんの試合は、自分だったらどうなるのかなって思いながら見ていました。あいちゃんは代理戦争に一緒に出ていたし、AACCで練習していたので。

あと美優さんは私のお母さんと同い年か、1つ上なんですよね。スゲェなぁと思います。レスリングは今でも本当に強いけど、動いていないと浜崎さんの打撃の距離にいるのは危ないとは思ってはいました。自分がここで戦ったから、どれぐらいできるんだろうっていう気持ちになりましたね。でも……」

──でも?

「試合を見ていると、どうしても私も試合がしたい、ここで戦いたいというという気持ちになるのですが、でも自分の価値はここではないんだとは思いました」

──それはどういうことですか。

「もっと上で戦うという……プライドじゃないですけど、今はまだ日本で戦う時ではないなって思ったんです。日本で戦いたいという気持ちは当然あります。でも日本で試合をしている人ばかりだから、私は海外で戦えているという自分の価値を下げたくないと思ったんです」

──浜崎朱加の試合を見ても、そのように思ったと?

「浜崎さんが世界のトップはRIZINだって言っていたけど、まぁそれはそれで。自分があの戦いに加わるなら、ONEでトップを取ってからで良いかと。浜崎さんの言葉は正しくないことを証明したいので、私は海外で戦います。そして『平田樹の方が強いんじゃないか』と言われるようにしていきたいので」

──そういう反骨心があるのですね。

「ありますね。私は他の選手たちと一緒じゃないってことを見せたいですし。海外で戦っている方が輝いて見えると思います。だから村田(夏南子)選手とかUFCで戦っていて凄いと思います。UFCは女が女でない戦いをしているので格好良いです。村田選手とは格闘代理戦争に出る前にMe,Weで練習させてもらって、テイクダウンが石のようでした」

──村田選手は動き始めると、普段とはまるで違う大きさを感じさせますね。

「外国人とやっていくには、あれぐらい当たりの強さがないといけないんだろうなって思います。私もUFCに負けないような試合をして、力をつけたいです。

そうなったら浜崎さんと自分が、天心選手と武尊選手のようになって『2人の試合が見たい。でも団体が……』という感じになれれば──。女子にもそういう風なことがあった方が面白いですし」

<この後、平田は現状の練習環境、アトムGP出場メンバー交錯、そしてハム・ソヒ戦への想いの強さと、なりたい自分について語った。そんな平田樹の言葉を1月22日発売のGONG312号でご確認ください>

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Report UFC UFN ESPN+41 UFN183 ブログ ランダ・マルコス 村田夏南子

【UFN183】テイクダウン、パス、ダース、エルボー、村田夏南子がUFC初戦でワンサイドゲーム=判定勝ち

<女子ストロー級/5分3R>
村田夏南子(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ランダ・マルコス(カナダ)

村田のUFC初陣。対してマルコスはUFCストロー級で16戦目だ。サウスポーの村田、マルコスが右ローを蹴っていく。右から左を入れた村田は続いて右を振るい、マルコスの前進に組みつくとボディロック&小外掛けでテイクダウンを決める。マルコスはクローズドガード、割れると一気にパスを決めるに掛かった村田は右足を絡まれ、左腕を差される。

村田の小手にも立ち上がったマルコスが、ヒザ蹴りを続ける。村田はボディロックテイクダウンを決め、立ち上がったマルコスをケージに押し込む。右腕を差し、小外で崩して後方に倒した村田がサイド抑える。

自らハーフに入った村田はエルボーを顔面に振り落とす。左腕をコントロールしエルボー、上体を起こしてからもヒジを打ちつける村田は、クロスフィックス&エルボー。さらにパンチを連打すると、マルコスがヒールへ。しっかりと対処した村田が、UFC最初の5分をリードした。

2R、マルコスが右ロー、村田はスピニングバックフィストを見せる。さらに左ストレート から左ハイを蹴った村田は、マルコスの動きを見て左を伸ばす。村田はマルコスのスピニングバックフィストも完全に見て、続くクリンチもスッと離れる。左ミドルで姿勢を乱し、起き上ったところで右を被弾した村田だが、直後にシングルレッグで尻もちをつかせ、足を絡ませると、マルコスの右腕を引きよせて反時計回りで抑えにかかる。

背中をマットにつけたマルコスにエルボーを入れて、がぶった村田がヒザを蹴る。マルコスはケージを背に立ち上がると、ボディロックの村田の顔面にパンチを打っていった。

最終回、村田はテイクダウンのフェイクから左、続いて右フックを打っていく。マルコスは右ローを蹴るが、村田は思い切り飛び込んでダブルレッグ。マルコスも一瞬耐えるが、即ボディロックテイクダウンを決める。足を抜きつつダースチョークに入った村田は、ノースサウスに移行する。

足を絡ませ、絞めから逃れたマルコスがクローズドガードに。村田は思い切り右のパンチを落とし、ハイガードには担ぎパス。微妙なタイミングで蹴り上げを受けた村田は、マルコスのハーフからスイープを耐えきり、ヒジを落とす。クルスフィックス&ダースを狙いつつパウンドを落とした村田は、最後の10秒でパスガードを決めると、しっかりと抑えきってタイムアップに。

ほぼワンサイド、フルマークの判定勝ちで村田はUFC初戦で勝利した。


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News UFC UFN ESPN+41 UFN183 ハファエル・ドスアンジョス ブログ ポール・フェルダー ランダ・マルコス 村田夏南子

【UFN183】計量終了 村田夏南子、計量クリア。メガトンの雄ロッキー・マルチネスと共に初勝利狙う

【写真】MMAでの実績は今大会に出場するストロー級選手でピカ一の村田。ここからオクタゴンで実績を積んでいく (C)Zuffa/UFC

13日(金・現地時間)、14日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN183:UFN on ESPN+41「Felder vs Dos Anjos」の計量が行われた。

今大会のメインはハファエル・ドスアンジョスとイスラム・マカチェフ戦が組まれていたが、6日前にマカチェフがぶどう球菌感染症で出場停止となり、翌日にはポール・フェルダーが代役出場を決めている。


これまでオフの時は190ポンド以上あったというフェルダーだが、このところはランでは10マイル、バイクだと50マイル、あるいは1.5マイルのスイムというようにスタミナ強化を図る生活を続けており170ポンドほどの体重をキープしていたという。

フェルダーはライト級王座を目指すためにキャッチウェイトでなくライト級での試合を了承し、しっかりと計量もパスしている。「未来を掴むためだ」と参戦し、体重を整えることができたフェルダーは、この時点ですでに勝者の称号を得られてもおかしくない。とはいえ彼が目指すベルトへの挑戦権獲得はドスアンジョスという対戦相手を考えると、減量以上にタフな道程と考えても良い。

日本からのデビュー戦を迎える村田夏南子も、問題なく計量をクリア。今大会にはケイ・ハンセン✖コリー・マッケナ戦がメインカード、プレリミでもアシュリー・ヨーダ✖ミランダ・グレンジャーという2試合のストロー級の試合が組まれている。

Invicta FC世界ストロー級王者、11勝1敗という実績と肩書も実績も他の5選手を凌駕している村田には、試合内容でも他を圧倒しストロー級ランキングを駆け上がるステップとしてほしい。

なおオープニングではDEEPメガトン級の雄ロッキー・マルチネスが出場、2度目のオクタゴンで初白星を目指す。今回の計量ではアブドゥル・ラザク、エリク・アンダース、ルイス・スモルカが体重オーバーとなっており、対戦相手にそれぞれファイトマネーの20パーセントが支払われキャッチウェイト戦として行われることが決まっている。

■視聴方法(予定)
11月15日(日・日本時間)
午前6時~UFC FIGHT PASS

■UFN183計量結果

<ライト級/5分5R>
ポール・フェルダー: 155.75ポンド(70.64キロ)
ハファエル・ドスアンジョス: 156ポンド(70.76キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アブドゥル・ラザク: 172.5ポンド(78.24キロ)
ケイオス・ウィリアムス: 170ポンド(77.11キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ケイ・ハンセン: 115.5ポンド(52.38キロ)
コリー・マッケナ: 116ポンド(52.62キロ)

<ミドル級/5分3R>
アントニオ・アローヨ: 185.5ポンド(84.14キロ)
エリク・アンダース: 187.5ポンド(85.04キロ)

<195ポンド契約/5分3R>
ブレンダン・アレン: 193.5ポンド(87.77キロ)
ショーン・ストリックランド: 194.5ポンド(88.22キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
アシュリー・ヨーダ: 115.5ポンド(52.38キロ)
ミランダ・グレンジャー: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレックス・モロノ: 170.5ポンド(77.34キロ)
リース・マッキー: 170.5ポンド(77.34キロ)

<バンタム級/5分3R>
ルイス・スモルカ: 139ポンド(63.04キロ)
ホセ・キニョネス: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ランダ・マルコス: 116ポンド(52.62キロ)
村田夏南子: 115ポンド(52.16キロ)

<バンタム級/5分3R>
トニー・グレイブリー: 135.5ポンド(61.46キロ)
ジェラルド・ジ・フレイタス: 136ポンド(61.69キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ドンテイル・メイス: 262ポンド(118.84キロ)
ロッキー・マルチスネ: 244ポンド(110.67キロ)

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Interview UFC UFN ESPN+41 UFN183 ブログ ランダ・マルコス 村田夏南子

【UFN183】UFC初陣へ、村田夏南子─02─「相手が代わっても、やってきたことを出すのは変わらない」

【写真】このサウスポーの構えから、どのような動きをオクタゴンで見せてくれるのか (C)INVICTA

14日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN183:UFN on ESPN+41「Felder vs Dos Anjos」でUFCデビュー戦をランダ・マルコスと戦う村田夏南子インタビュー後編。

世界最高峰UFCにあってもレスリングで倒す力は、ランク上位のライバルたちを上回るといっても過言でない村田。だからこそ、その前後の動きがこれまで以上にUFCで勝ちあがるまでは重要となってくる。1年振りの実戦、試合前の長い時間を日本で過ごした彼女が手にした強さとは? 

<村田夏南子インタビューPart.01はコチラから>


──それこそスイッチなど、ケージがある方がフリースタイルより使えそうですね。

「……。壁は研究してきました。グラップリングの動きが混ざることで、幅が広がったと思います」

──米国では実はそれほどレスリングがベースの女子選手はいません。特にテイクダウンをどんどん取っていく村田選手のようなタイプの選手は。そのテイクダウンに岩本選手が持つコントロールや極めを採り入れたいという気持ちがあったのでしょうか。

「……、……。なんか人と人との巡り合わせで、たまたま教わるようになった感じです(笑)。でも良い巡り合わせで、岩本さんに習ったことは凄く合います。

今回の試合は日本での練習の方が全然長くて。その間もMe,Weで練習しているときに、山崎さんからアドバイスをしてもらうと、自分もたくさん質問をして。また山崎さんが答えてくれるということを繰り返してきました。

山崎さんは格闘技に対しても凄く熱心で、ずっとジムにいるんです。自分も朝から晩まで、ずっとジムにいさせてもらって(笑)」

──今回の試合も米国にいくまでは一緒に相手を研究して、そしてセコンドにも就いてもらうということですね。

「いえ、日本にいるときは相手がヘナタ・ソウザさんだったので、今回のランダ・マルコスさんのことを一緒にはやっていなかったんです」

──そうだ……、そうですね。対戦相手はもともとヘナタ・リヴィア・ソウザでした。

「対戦相手が変更したのも聞いたのは2週間前だったので、もうカリフォルニアに来てからでした」

──ヘナタ・ソウザとランダ・マルコスでは体格からファイトスタイルまで、かなり違いますね。そこで戸惑いはなかったでしょうか。

「対戦相手は代わりましたけど、やってきたことを試合で出すのは変わらないので。相手が何をしてくるのかも、またアドバイスしてもらって、自分が尋ねるというのを繰り返して練習してきました」

──UFCで戦うためにも、MMAファイターとして一番成長できたのはどこだと思いますか。

「シルバーウルフに週に2回行かせてもらっていたのですが、あそこでK-1女子フライ級王者のKANAさんとスパーリングできたこと。岩本さんと米倉さんにグラップリングを習ったこと。あと週に1度、後輩でオリンピック内定の向田真優、代表候補の須崎優衣とレスリングの練習をしていたこと。それを週に2度のMe,Weのスパーリングで、山崎さんに指導してもらってMMAに落とし込んできました」

──つまりは全てで成長しているということですね。ではそれぞれの練習ですが、キック、グラップリング、レスリング、そしてMMAと全て重心が違うかと思います。

「ハイ、違います。でもキックの練習も、キックボクシングの試合に出るわけではないので、自分がテイクダウンに行ける姿勢で練習をしてきました」

──蹴りがあると、よりテイクダウンに入りやすいですか。

「蹴りが使えると上下の動きを散らすことができるのでタックルに入りやすい一方で、前後の動きを使い過ぎると歩幅が広くなり過ぎて、タックルに入れなくなったりもします。だから色々と試行錯誤していました」

──MMAとしての完成度が高まったと?

「ハイ……まだまだなんですけど」

──UFCは紛れもなく、群を抜いて世界の最高峰だと思います。そのUFCでも自信をもって通じる村田夏南子の武器は何だと考えていますか。

「レスリングが一番強いと思っているので、そこを生かしていかないと勝てない世界です。ここから先は、いえここから先というか、UFCは強い選手しかいない場所です。そのなかで一つ一つ、勝ち上がっていくことがチャンピオンになるための道だと思っているので、1試合、1試合を大事に勝っていきたいです」

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Interview UFC UFN ESPN+41 UFN183 ブログ ランダ・マルコス 村田夏南子

【UFN183】UFC初陣へ、村田夏南子─01─「感染して試合ができなくなってしまうのが、一番怖いです」

【写真】ベガスで村田に合流した山崎剛氏が撮影し、送ってくれた写真 (C)TAKESHI YAMAZAKI

14日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN183:UFN on ESPN+41「Felder vs Dos Anjos」で村田夏南子がUFCデビュー戦をランダ・マルコスと戦う。

コロナ禍でついに新たな日本人選手がUFCと契約を果たし、日本から渡米する形で世界最高峰に挑戦する。

この一戦を控え、3週間前に渡米しカリフォルニア州ダブリンのコンバットスポーツ・アカデミーで調整していた村田。ベカス入り3日前にインタビューした。1日に10万人がコロナに感染し、泥沼の大統領選挙が行われていた時、その場に居合わせた村田が初オクタゴン前の渡米した心境を話してくれた。


──試合が1週間後に迫ってきました。既に米国入りしているということですが、いつ頃に渡米したのですか。

「3週間ぐらい前からベイエリアのコンバットスポーツ・アカデミーでファイトキャンプをしてきました」

──佐藤天選手、魅津希選手は米国に拠点をおいてUFCで他戦っており、村田選手はコロナ禍で初めて日本から米国に入って試合を行う選手です。パンデミックが起こる以前に米国に入国していた時と色々と事情が違うと思うのですが、いかがでしたか。

「カリフォルニアは隔離政策が取られていなくて、これは週によって違うようです。私はPCR検査もせずに来ることができたのですが、火曜日にセコンドに就くために来てくれる山崎(剛)さんは飛行機に乗る48時間前にPCR検査をして英語の診断書を提出する必要があるようです。3週間でまた変わったようで。

私たちも火曜日にラスベガスに入るのですが、ホテルですぐにPCR検査があって次の日の朝に検査結果がでるまでは、選手1人に1つ用意されたトレーニングルームしか移動ができないようです」

──そもそも検査数が違いますが、それでも日本と米国では感染者の数が2桁違います。そこで米国に先入りして練習することに怖さはなかったでしょうか。

「怖さ……。こっちにきて、移動手段も自転車で人との接触はジムだけという状態でした。ただステイ先はシャワー、キッチン、トイレが共同で、これだけの人が感染しているので、最悪なことを言ってしまえば罹患するのは仕方ないのかなという気持ちはありました」

──もう社会現象なのに罹患して、後ろ指さされる。そういう風なことが残っている日本よりも、米国の方が割り切ることができるのかもしれないですね。

「ただ感染してしまうと、試合ができなくなってしまうので。それが一番怖いです。ジムも一般会員さんのクラスもサンドバッグだけで、組み合うのはプロだけなんですが。

でも日本だと米国ではマスクをしていないという風に伝わっていますけど、全然そんなことはなくて。スーパーとかでも皆、マスクをしています」

──カリフォルニアは民主党のバイデン候補が強い州ですね。彼はマクスをしようという立場を採っています。日本で今回の大統領選の報道を見ていると、とんでもないことに米国はなっているようなのですが、実際にベイエリアにいて何か感じることはありますか。

「ジムと家の往復だけで余り分からないですけど、ジムの人のSNSを見ていると『バイデン、ガンバレ』的なことを書いています(笑)」

──選挙戦はともかく、コロナ禍でも最後は米国で調整したかったということですね。

「そうですね。キリアン(フィッツギボンズ)コーチにもセコンドに就いてもらうので、コミュニケーションが取りたかったというのはあります」

──渡米する前はリバーサルジム新宿Me,Weで調整していたのですか。

「ハイ。それとシルバーウルフでキックボクシングの練習をさせてもらい、IGLOOの岩本(健汰)さんと米倉(大貴)さんがジムに来て指導をしてくれていました」

──岩本選手と米倉選手と!! 下からの足関節などではなく、MMAに生かすためのグラップリングの指導を受けていたのでしょうか。

「教えてもらうことは日によって違うのですが、上からの圧力の掛け方もそうだし、足関節も教えてもらったりしてきました」

──上からというのはでれば、岩本選手の方がそういう技術は多くないですか。

「ハイ。多いです。凄く面白いです。足関節も凄いですけど」

──しかしIGLOO勢との顔合わせは意外です。

「山崎さんの繋がりです(笑)。コロナ禍が騒がれ始めた頃に日本に戻ってきて、緊急事態宣言期間中とかジムが休みになってから、指導を受けています」

──村田選手のMMAに生きるのはどういう部分でしょうか。

「やはり上になることが多いので、そこからの圧力の掛け方やその後の対処の仕方は参考になりました。レスリングだと背中をつけたら終わりなんですが、グラップリングは続くので全然違うと思いました」

──レスリングのコントロールとグラップリングのコントロールは違うと思いますが、岩本選手はかなりカレッジスタイルを研究している選手です。スクランブルに関しても、岩本選手から指導を受けてきたのでしょうか。

「自分が入られてからスイッチだとか、足を取られて切り返してタックルにいくとか。そういう技術を習ってきました」

──現行のフリースタイルだと、あまりスイッチを使った攻防などは村田選手はすることはなかった?

「そうですね。スイッチはあるのはあるのですが、フリーだとバックで2点なので。そこを取られても挽回するのではなく諦めて守り、ブレイクを待つような形でした。フォークスタイルのように上を取り返そうというのはなかったですね」

<この項、続く>

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