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AB LFA o RIZIN UFC ウィリアム・ゴミス オーステン・レーン サム・パターソン ジョシュア・ヴァン ダニー・バーロウ チャールズ・ジョンソン マネル・ケイプ マリオ・ピント ラマザン・テミロフ ルアナ・カロリーナ 堀内佑馬

UFC on ESPN+111:オッズ/予想と展望

マネル・ケイプ 1.49
アスー・アルマバイエフ 2.70
コーディ・ブランデージ 2.24
ジュリアン・マルケス 1.68
ナスラット・ハクパラスト 3.20
エステバン・リボビクス 1.37
オーステン・レーン 4.20
マリオ・ピント 1.24
ハイダー・アミル 2.60
ウィリアム・ゴミス 1.52
ダニー・バーロウ 1.34
サム・パターソン 3.40
リカルド・ラモス 4.30
チェペ・マリスカ1.24
ダグラス・シウバ・ジ・アンドラージ 3.20
ジョン・カスタネーダ 1.37
アンドレア・リー 2.70
J.J. アルドリッチ 1.49
ダニー・シウバ 1.54
ルーカス・アウメイダ 2.54
チャールズ・ジョンソン 1.95
ラマザン・テミロフ 1.87
モンタナ・デ・ラ・ロサ 2.24
ルアナ・カロリーナ 1.68

メインはフライ級ランカー対決。

RIZINバンタム級王者ケイプは2021年のUFCデビュー以来4年・9試合目で初のメイン。当初はランキング1位で10月に平良を下したブランドン・ロイバルと組まれていたが、ロイバルが練習中の脳震盪により欠場。代役として下位ランカーでUFCデビューから4連勝中のアルマバイエフがケイプと対戦する。

ケイプはUFC5勝3敗だが、3敗のうちUFCデビュー戦での負けは現王者のパントージャ戦。あとの2敗を喫したのはマテウス・ニコラウとムハンマドモカエフ。モカエフは無敗だったが、ケイプ戦後に契約満了でリリースされている。ニコラウとは再戦が組まれていたが、その時はケイプが負傷欠場。その後、昨年10月にアルマバイエフがニコラウに勝利し、3連敗となったニコラウはUFCからリリースされている。

カザフスタンのアルマバイエフはUFCデビュー戦はチョークで一本勝ち。その後は3試合連続判定勝ち。前戦のニコラウ戦は序盤慎重になりすぎて手が出なかったが、3Rにパンチを効かせて押さえ込み判定勝ち。それまではテイクダウンを取りまくるイメージだったが、この試合では1度しかテイクダウンを奪えず苦戦した。

オッズはケイプがフェイバリット。UFC無敗の中央アジア勢が相手だが、ケイプの方の評価が高いのは意外。両者ともにUFC初の5Rマッチ(アルマバイエフはローカル時代に経験あり)なこともどう影響するか。

後半ケイプがタックルを切って優位に立つと見てケイプ判定勝ち。

第2試合にも元RIZINファイターのウズベキスタン出身・テミロフが登場。UFC2戦目でランカーのチャールズ・ジョンソンと対戦する。軽量級ながら、RIZINでは2試合連続1RKO勝ち。UFCデビュー戦もCJ・ベルガラ相手に1RパンチでKOしており、現在5連続1RKO勝ち中。

相手のジョンソンはLFAで堀内佑馬と暫定王座決定戦で対戦し、微妙な判定(反則減点込みでのスプリット判定勝ち)なが下し、2度防衛してUFCと契約。UFCでは最初の6戦で2勝4敗・3連敗と崖っぷちに追い込まれたが、代役でスクランブル出場したカザフスタンの15戦全勝・アザト・マクスム戦では後半失速したマクスムを打撃・テイクダウンで上回り判定勝ちで生き残る。そこから4連勝でランキング入り。UFCでの6勝のうち、4勝がアジア勢からの勝利で、昨年7月には来月鶴屋と対戦する現ランカーのジョシュア・ヴァンも3RでKOしてUFC初黒星をつけている。

オッズは僅差ながらノーランカーのテミロフがフェイバリットだが、ジョンソンも4連勝中3試合がアンダードッグからのアップセット勝利。油断ができない相手となる。

第1試合開始は2日朝6時から。速報します。

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【Special】ヘンリー・フーフト&鈴木崇矢対談─02─「コンテンダーシリーズがベストとは思わない」

【写真】昨年春のABEMA海外武者修行の時のヘンリーと鈴木。既に良い空気感(C)TSP

キルクリフFC総帥ヘンリー・フーフトと鈴木崇矢の対談Part.02。話題は20歳、5勝1敗の鈴木のキャリアの積み方について──。
Text Manabu Takashima

世界トップのプロMMAファイター集団を率いるヘンリーの日本のMMA界の評価と、北米におけるUFCファイターへの道。禁断ではなく、UFCを目指すのであれば目を通すことが必須といえる──ヘンリー・フーフトの選手の人生を守る育成方法が明らかとなる。

<ヘンリー・フーフト&鈴木崇矢対談Part.01はコチラから>


──佐藤選手、木下選手がいることは心強いですか。

鈴木崇矢 ハイ。ただ、いない状況が分からないので。自分の想いとしては、すべて自分でやる。どのような状況でも、個人で乗り越える人間力のようなモノを海外で身に着けたいということもあったのですが……修行ですよね。でも天さんや憂朔さんがいてくれる状況は、絶対的に練習をする上で良いのだと思います。

ヘンリー 修行か(笑)。でも、自分と同じ言葉を話す仲間が周囲にいることは本当に助かっているはずだ。どれだけのパッションを持っていても、あるいは自信が備わっていてもハートが折れるときは必ずある。そんなとき、タカシは絶対的な力になってくれる。彼はあらゆる経験をした。フロリダに来てからお父さんを亡くし、お兄さんを亡くした。どれだけお母さんのことが心配か。

それでも、彼は常にポジティブな思考で戦い続けてきた。ファイターとしてどれだけ強いのか。そんなことよりも、人としてどれだけ強くあることができるのか。その方が、人生で大切だ。タカシはフロリダに来るまで日本でキャリアを積んできた。でも、今は共に人生を歩んでいるつもりでいる。

タカシは本当にデキた人間だから。タカヤはそんな人間が間近にいる。なにかあった時、自分の言葉で話せるんだ。同じ言葉を話すからこそ、悩みもより理解できる。ジムでは米国人は当然として、ロシア人やブラジル人、色々な国の違った文化や言葉を持つファイターがいる。誰も自分と同じ言葉を話さない集団のなかに1人ぽつんといる辛さは、私は30年も昔にタイで経験してきた。アカヤはそうじゃない。日本の皆と、同じところで住んでいることは絶対的にプラスになる。

ロシア人や米国人と考え方が、絶対に違うわけだし。迷ったときに、力になってくれるのは同じ国の人間だよ。タカシは試合で負けた。でも米国で正しい道を歩んできた。試合に負けて悩むことは、このスポーツの一部だ。私にもあったし、誰もが抱える問題だ。勝っていれば、人生は楽だよ。でも、勝ち続けることなんてない。そんな時にお手本となる人間が、近くにいることは絶対的にタカヤを良い方向に導いてくれるだろう。

──この若さと5勝1敗という戦績で、米国に拠点を移す。堀内佑馬選手に続く日本のMMA界でもレア・ケースです。そういうなかでキルクリフFC所属の鈴木崇矢選手が、米国でどのようなキャリアアップをしていくのか。非常に興味深いです。そもそも、UFCへのプロセスをどのように考えてフロリダに移ったのでしょうか。

鈴木崇矢 最初はLFAで2、3試合して2025年のコンテンダーシリーズで戦うことが目標でした。ただ、フロリダに住んで練習をするようになって「ちょっと、まだ早い」と肌で感じました。気持ちはそうしたい。それが最短ルートでUFCを目指すということになるので。

でも……こっちの5勝1敗とか6勝1敗の連中って皆、レスリングが当然にできてスペシャルな何を持っている。もうUFCが近いって奴らばかりで、「俺は、まだだ」って(苦笑)。どういう風に説明をすれば良いのか上手く言葉にできないのですが、もう僕の体と頭、気持ちが出した答えなんです。

そうしたら、ヘンリーにも同じことを言われました。まずはレスリング力をつけること。LFAで試合をするのは、まだ早いと。UFCのチャンピオンを育て、これだけの選手がいるジムのヘンリーが言うなら間違いないです。この5カ月で僕はヘンリーを信じています。ヘンリーと一緒に一つ一つ試合経験を積んでいくと1年半、2年後に安定したUFCへの道が見えてくるはず。なので、今は一つ一つ試合を勝っていく。そういう考えになりました。

ヘンリー これまで何をしてきたのか。米国の練習は、タカヤが日本でやってきたこととは違う。我々はハイレベルなファイターだけが集まり、1日2度の練習を日々繰り返している。既にUFCやBellatorで戦っている選手や、そこを目指しているファイターたち、経験豊かなファイターが揃っている。

タカヤは、そこでハイレベル・ファイターか同じレベルの選手とトレーニングをしているんだ。自分より下の選手はいないという状況だ。そうやって力をつけている状態にあるからこそ、キャリアアップに関しては真剣に考える必要がある。

そうしないとマネージャーはお金を手にするために、何の責任感もなく選手を戦わせようとする。いくらでも代わりはいるという考えだ。私はマネージャーでなく、トレーナーだ。ファイター、ファイターの家族、そしてジムに責任を持っている。勝つか負けるか、勝算50パーセントではケージに選手を送り込むことはできない。勝てる見込みが、もっと高くないと。

タカヤのレコードだけを見ると、米国でも良い試合機会は巡ってくる。ただし、私からすれば日本の5勝1敗は、米国では2勝1敗だ。それだけレベルが違う。だから最初の5カ月は、ゆっくりとタカヤの状態を見てきた。2025年は身の丈にあった試合を3、4試合させたい。彼は20歳だ。7勝1敗で21歳。凄く若いということはない。でも、経験は十分に積んでいる。キルクリフでハードな練習を日々、繰り返しているのだから。まずはコネクションがあるプロモーションで、彼が成長できるファイトを戦わせていきたい。

それでも米国にイージーファイトはない。そのなかでタカヤの可能性を伸ばす、彼が力をつけることができるような試合を戦わせたい。UFCの目に止まるファイターになるよう時にはストライカーと、別の機会にはグラップラー、レスラーと戦っていき、経験を積ませたい。

タカヤも言っているが、皆がコンテンダーシリーズに出てチャンスをつかもうとするが、それがベストとは私は考えていないんだ。

──えっ!! それはなぜですか。

ヘンリー タフな相手に、フィニッシュが絶対に必要。そのうえでダナ・ホワイトに気に入られる必要がある。そして手にする契約は、何も特別なモノじゃない。毎週4人、5人とサインするなかの1人だ。それならばLFAやCage Fury FCのベルトを狙わせる。LFAもCFFCもUFC Fight Passでの中継がある。コンテンダーシリーズのように、フィニッシュが絶対という条件はない。それでいて、ショートノーティス出場の候補になれる。

何もUFCと契約することが、ゴールではないはずだ。ただし、勝てないとリリースされる。すぐに契約が切られると、何も手元には残らない。それにコンテンダーシリーズで契約というルートは、安定した戦い方を忘れさせてしまう。

──鈴木選手は日本人なので、Road to UFCという選択もできますが。

ヘンリー タカヤはそうしたかったんだ。そのつもりで、最初はフロリダにやってきたんだよな。

鈴木崇矢 ハイ、そうです。でも出場できなかったです。

ヘンリー 私は良かったと思っている。米国のUFC Fight Passで試合がオンエアーされている大会で戦う方が、良いオプションだから。そこで印象に残れば米国のファンがSNSで発信する。あっという間に、皆に名前が広まるよ。

それと米国でキャリアを積む利点は、ここには市場があるということだ。スポンサーがつく。そういう場で戦える力をつけるために、その下のローカルショーで経験を積む必要がある。そこで実績を積めば、LFAやCFFCとサインをしてタイトルを狙うロースターになれる。それから4戦目でタイトル戦の機会を得たとして、まだタカヤは22歳か23歳だ。急がせない。急いで、早々に燃えつきた人間を多く見てきたからね。

──米国でUFCを目指すファイターたちを指導している身として、UFCファイターになるために日本のベルトは役に立つという見方はできますか。

ヘンリー 日本で日本人と戦って手にしたベルトは、UFCで勝つために役に立たない。必要なのは強くなるための経験だ。何も日本だけの話ではない。米国でも同じだ。そのベルトを取っても、どうなるというベルトだらけだ。UFCで勝つために、必要なレベルで試合をしているのか否か。その方が大切になってくる。

グラップラーと戦う。ストライカーと戦う。グラップリングで勝つ。打撃で勝つ。どのような戦いをしてきたのか。ベルトはUFCで戦える力があることを証明しているわけではない。

UFCで戦える力のある選手と、戦うことが重要だ。例えば元UFCファイターだとか。日本だと、海外で戦うことも手だろう。OKTAGONやヨーロッパで戦うことは、経験値をあげるに違いない。日本の若い選手が、ロシアのACAで行くのも悪くないだろう。イージーな相手に勝ってパーフェクトレコードを持っていても、10戦8勝2敗でその2つがロシアの強豪に喫したものなら、その方がずっと良い経験になっている。そしてUFCでやっていける可能性も上がる。UFCに行く前にタフファイトを経験しているからだ。そうでなく、ただベルトを持っていても意味はない。

実際、私はキックボクシングの世界チャンピオンだった。世界のベルトを持っていた。でも一体、どれだけの人間がキックボクシングでは世界王者になり、世界のベルトを手にしている?

同じ階級に10人の世界チャンピオンがいた。私がLFAとCFFCの名前を何度も挙げているのはマーケティングからの観点と、この2つのプロモーションでベルトを手にするということは、UFCで戦っていけるだけの力があることを示すことになるからだ。他の米国でのベルト、日本のベルトは……思い出に残る、ナイスな写真を撮るために巻けば良い。UFCで勝ち上がるためには、ベルトがなくてもしっかりと経験を積むことの方が大切だ。

鈴木崇矢 舐めているわけじゃないですけど、僕も日本のベルトはいらないです。

<この項、続く>

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45 AB DEEP Gladiator Grachan HEAT MMA MMAPLANET NEXUS o RIZIN Road to UFC SASUKE UFC YouTube パンクラス ヘンリー・フーフト 上久保周哉 中村倫也 丸山数馬 修斗 内田タケル 原口伸 堀内佑馬 宇佐美正パトリック 小崎連 本野美樹 松井斗輝 松嶋こよみ 河名マスト 神田コウヤ 透暉鷹 野瀬翔平 雑賀ヤン坊達也 風間敏臣 鶴屋怜 鹿志村仁之介

【Banana Oil 2025─04─】”UFCを絶対の価値”とした場合、日本のベルトは「意味がない」を受け入れる

【写真】ベルトに意味がない──UFCで戦うために、武器にならないということ。武器になるのは、強さのみ(C)MMAPLANET

日本の現状をMMA界の名伯楽であり、頑強なリーダーシップを誇る──プロフェッショナルMMAファイター集団=キルクリフFCのヘンリー・フーフト総帥が取材中に発した2つのショッキングな言葉を紹介した。UFCを絶対の価値とした場合に、その強さを追求できる状況にない。それが日本のMMA界の現状であり、現実だ。
Text by Manabu Takashima

「日本人選手の5勝1敗は、米国では2勝1敗」

「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない」

前者に関しては、レスリング無き打撃戦の奨励という形が進む日本のMMAに危惧を覚えるものの、技術的に北米及び世界との差は存在しているのだから、厳しい現実でも受け入れやすい。対して、この後者に関しては……反論材料はいかようにも用意できる人が、J-MMA界には揃っているだろう。


UFCに絶対に価値を置きたくても、できない。それでは食えない。それが日本のMMA界だからだ。だからこそ、ここではヘンリーの言葉を受け入れて、日本のプロモーションのタイトル戦線の様子を眺めてみたい。

ヘンリーがいうように修斗、パンクラス、DEEPだけでなくRIZIN以外、日本のMMA王座はさらなる上の舞台を目指すための材料でしかない。強い選手が揃っている。待遇面が良い。そういう場に進むためのチケットだ。現状では上記の老舗プロモーションだけでなくGrachan、HEAT、Gladiator、NEXUSらのベルトは全て、次に進むための通行手形として存在している。

それらのベルトを巻いたファイターはRoad to UFCか、RIZINというネクストターゲットとなる名を挙げる。とはいえ、そのベルトがどれだけ「行きたい先」の評価の対象となっているのだろうか。地方大会のワンオフ、あるいはエクスクルーシブでないRIZINはともかく(だからこそ、待ち状態のファイターの心理は辛いのだが……)UFCは、Road to UFCにしても基本は他の選択肢はない。

2022年のRoad to UFCに出場した日本勢は堀内佑馬、野瀬翔平、風間敏臣、中村倫也、SASUKE、松嶋こよみ、宇佐美正パトリック(計量失敗で欠場)、鹿志村仁之介(ライト級で代替出場)、内田タケル(ワンマッチ出場)の9選手でタイトルホルダーは修斗フェザー級王者のSASUKEだけだった。

2023年の第2回は鶴屋怜、野瀬翔平、上久保周哉、SASUKE、神田コウヤ、丸山数馬、原口伸の8選手で鶴屋がパンクラス、SAUKEが修斗、神田がDEEPのチャンピオン、原口がGrachan王者としてトーナメントに挑んだ。

前回は松井斗輝(計量失敗で欠場)、透暉鷹、野瀬翔平、小崎連、河名マスト、原口伸、本野美樹、雑賀ヤン坊達也(ワンマッチ出場)の8選手中、透暉鷹とヤン坊がパンクラス、河名がGladiator、原口がGrachanと4選手がベルトを巻いていた。

Road to UFCはその出場基準自体があやふやで、他のタイトルホルダーが出場を撥ねられるケースはいくらでも見られる。それでも出場を狙ううえで、選手たちがタイトルを保持したくなるのは十分に理解できる。いうと……絶対ではないkが、Road to UFCへの出場権獲得には効用があるやもしれない。ただし、出場してしまえばあとは実力勝負だ。

3度のトーナメントでUFCと契約した日本人3選手中、ベルトを持っていたのは鶴屋怜1人だけだった。日本の各プロモーションのベルトを持つことで、8人トーナメントを勝ち抜く力を有しているという保証になるのか。それは否、だ。

ベルトとは強さの象徴だが、今や国内の各プロモーションの陣容と国際戦の減少を見ればチャンピオンになったからといってRoad to UFCを勝ち抜ける力がついたことにはならない。”UFCを絶対の価値とする”と、RIZIN以外のベルトは世界に挑戦できるだけ力を持ったことの証明とはならない。

前戦で負けた選手が、タイトル戦に出てくる。前回はノンタイトル戦で白黒がついているのに、ダイレクトリマッチでタイトルが賭けられる。タイトル戦出場選手が欠場となり、下の階級で連敗している選手にいきなりタイトル挑戦権が与えられる。ランキングはタイトル挑戦の優先権で、上がいなくなると必然的に挑戦権は回って来る。特にJ-MMAのフィーダーショー化が明確になった以降、王者がステップアップした場合、王者越えを果たしてベルトを巻く選手は相当に少なくなってきた。王座決定戦と暫定タイトル戦が、スパイラルを描くように組まれ続ける。

そのようなタイトルマッチを実施するために、組まれたタイトル戦に掛けられたベルトが強さの象徴となりうるわけがない。ヘンリーの「ベルトは無意味」という言葉の通りだ。

ヘンリーは実際、日本のMMA界に向けてのみこのように口にしたわけでない。「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない。それは米国のローカルショーでも同じことだ。〇〇〇だけ、その価値がある。それは〇〇〇でベルトを巻けるなら、UFCでも戦えるだけの力があると認められるからだ」と、ベルトでなくUFCで戦えるだけの力を有する経験が必要だと訴えていた。

くどいように書き記している”UFCを絶対の価値とする”ことがない選手にとって、ベルトは違う価値を持つ。経済的に生活が一変することがなく、未来を切り開くことにならなくても手にしたい。ベルトとは、日頃の努力が実を結んだことが目にできる結晶だ。ベルトを巻いて、応援してくれる人たちと喜びを分かち合いたい。最高に素敵なMMAを戦う理由になる。

プロモーションとしてもリスクのあるビジネスを成立させるうえで、タイトル戦が欠かせない要素なら組んで然りだ。

ただし、UFCとの契約を勝ち取るため、UFCで世界の頂点を目指すためにMMAを戦っているのであれば、必要なのは力かベルトか。何が必要なのか。

そこはもう自明の理なのだから、目的達成のために明確なビジョンを持ち、目的と手段を混同しないキャリアアップの青写真を描くのみ。この青写真がないと、限られた時間を無駄に使うことになる。同時にMMAPLANETは、メディアとして──UFCで戦う下準備になる戦い模様を届けていきたいと思っている次第です。

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45 AB ABEMA Combate Global MMA MMAPLANET o UFC キック チャンネル フアン・プエルタ フェルナンド フェルナンド・パディーヤ ボクシング ロベルト・ロメロ 堀内佑馬 芦田崇宏

【Combate Global】芦田の相手は5lbs近くオーバー=ロベルト・ロメロ「気持ちで戦うのがMMAの本質」

【写真】計量では150.8ポンドと5ポンド近いオーバー。芦田はキャッチウェイトを飲んで戦う (C)COMBATE GLOBAL

27日(土・現地時間)、フロリダ州マイアミのユニヴィジョン・スタジオで開催されるCombate Global「Mexico vs Japan 2」で芦田崇宏と対戦するロベルト・ロメロ。
Text by Manabu Takashima

チーム・オーヤマ所属のメキシカン・ブルファイターは、試合まで2週間を切った時点で「試合があるかも」というオファーを受け、5日前に正式に決まった。そんなドタバタにも動じない、恐らくは体重を落とせないでも戦うという意志の持ち主は、拳と同様に硬いハートの持ち主に思われる。


──ロベルト、Combateで芦田選手と急遽戦うことが決まりました。まず、いつぐらいにこの試合のオファーがあったのでしょうか。

「最初にオファーがあったのは先週の月曜日だった。ラミロ・ヒメネスがビザの問題で試合ができないかもしれないという連絡があって。まだ試合ができるかどうかは確定していなかったけど、彼が戦えないなら僕の出番になるということだから、すぐに体重を落とし始めた。アシダの試合のチェックもしたし、もう戦うつもりでいたんだ」

──あるかどうか正式に分からないという状況で、減量をして試合の準備をするのは複雑ではなかったですか。

「正直に言うと、全てにおいて『チョット』という感じだったよ(笑)。試合があるならと少しエキサイトしていて、でも大きな期待はしないでおこうと。まだ戦えると決まったわけじゃないと自制もしていた。同時にどれだけ準備をしても試合ができず落ち込むんだろうなって、チョット考えもして。練習で疲れて、減量で腹は減るし。そうなると、そんなことを考えてしょうがないだろうと自分を言い聞かせたりして……」

──なかなか心身ともにハードでしたね。

「でも月曜日に試合ができると決まって、やってきたことが報われる。今、ここにいるわけだしね。ただ火曜日の夜のフライトでマイアミに向かう予定だったのが、飛行機が遅延するからという連絡があった。で時間を潰して、空港に着いたら本当に奇妙なことなんだけど、その便はまた出発時間が変わって定刻通りに出発してしまったんだ。結果、火曜の夜に飛行機には乗れず、水曜日の午前11時にカリフォルニアを出たんだ。

で、オースチンからマイアミに向かう便が遅延して、到着したのはもう夜の10時半とかだったよ。しかも、ロストバッゲージのオマケつきだで(笑)」

──OMG!!

「まぁ、大丈夫だよ(笑)。とにかく自分のやれることに集中するしかない。こういうことも起こるんだ。自分でコントロールできないことを気にしてもしょうがないしね。バッグは遅れて届くんのだから」

──まさにアスタマニャーナの精神ですね。ところで日本のファンはロベルトのことも、メキシコのMMA界のこともほぼ分かっていないです。今もボクシングのイメージが強い国ですが、そんなメキシコでロベルトがMMAに出会ったのはいつ頃なのでしょうか。

「8歳からキックボクシングをやっていて、2008年だったかな。メキシコではMMAは知られていなかったけど、兄がTVでブロック・レスナー×ケイン・ヴェラスケスの試合を見ていたんだ。で、このヴェラスケスっていうヤツはメキシコ人だぞって興奮していて。『メキシコ人がこういうことをやっているのか。僕もいつの日か、コレをやりたい』って思うようになった。

でも僕が生まれ育ったチワワの街には、MMAを習えるところなんてなくて10歳になった頃ぐらいから、兄と一緒にビデオでMMAを見て、サブミッションの真似事をするようになったんだ。ただ楽しいから、やっていたんだよ。で13歳の時には初めてアマチュアMMAを戦った」

──なんと!!

「フィットネスジムにケージを置いて、ローカルの大会が開かれた。戦わないかと誘われた僕は、キックだけ使って戦った。それから2試合ほどアマで試合をして、16歳になった時に初めて本格的に柔術を習うようになったんだ。あの時、僕らの街にも3つの柔術スクールができて。今では10以上のアカデミーがあるんだけど、当時は3カ所しか柔術を習う場所はなかった」

──2018年にプロデビューをして、4試合後にはCombateで戦うようになっていますね。

「2019年にカリフォルニアに移った。今では兄のように慕っているUFCファイターのフェルナンド・パディーヤもチワワ生まれなんだ。僕らは同じ場所で練習をしていたんだけど、フェルナンドはいち早く米国に行き、チーム・オーヤマでトレーニングをするようになっていた。そこでコーチ・オーヤマに僕の話をして、コーチが米国に連れてきたら良いと言ってくれて。それからチーム・オーヤマのファイターズ・ハウスで寝起きして、練習をするようになったんだ」

──チーム・オーヤマのファイターズ・ハウスといえば堀内佑馬選手も一緒だったのでは?

「その通りだよ。ブラザー・ユーマにあの時、初めて会ったんだ」

──チワワでの練習とチーム・オーヤマでのトレーニング、どこが一番違っていましたか。

「とにかくレベルが違った。チワワではフェルナンドが米国に行ってからは、プロは僕しかいなかった。だから、あれ以上成長することは難しかった。チーム・オーヤマではすぐに違いを感じたよ。とにかく練習仲間全員が強い。全てのスパーリングセッションがハードで、全てのスパーリングパートナーがタフなんだ。

ユーマが良い例だよ。アイツは小さいのに、スパーでは本当に苦しめられた。最初の半年間は、いつもボコボコにされていたよ(笑)。レスリングやグラップリング自体、当時のメキシコではそれほどやり込むことがなかったしね。君も言ったように、メキシコはボクシングの国だから。特にレスリングはもう初めてといって良い感覚で、グラップリングにしてもまるで質が違っていた」

──ロベルトの試合をチェックさせてもらったのですが、バチバチの殴り合いをしているかと思えば、柔術やレスリングも使っています。自分の強さはどこにあると考えていますか。

「どうなんだろう。正直をいえば、全ての局面が同じレベルにあると思っている。ただ、スタンドでやり合うのが好きだけどね。僕はメキシカンだから。でもレスリングやグラウンドが必要な局面になると、ちゃんとレスリングにも寝技にも付き合うよ。作戦が決れば、それに則してどの局面でも戦うことができると思っている」

──Combateはファンにエキサイティングな試合を届けるという意味でも世界有数のプロモーションです。メジャープロモーションにステップアップする上でも、Combateで戦うことにどのような意味を持っていますか。

「Combateはこの世界でも最高のプロモーションの一つだ。だからプレッシャーを感じることもある。でも本音を言えば、僕は機会が与えられるなら、どこでも戦う。舞台がどこになろうが、バチバチの試合の皆に見てもらう。自分のやってきたことを全てぶつけるだけだよ」

──なるほどです。では芦田選手の印象を教えてください。

「彼のことは尊敬しているよ。凄いキャリアを持つベテラン・ファイターだからね。良い大会で、良い選手と戦ってきた。ただ、僕は少し彼より背が高い。そこがアドバンテージになるだろう。リーチも僕の方が長いし、自分の距離で戦えるはずだ。フィジカルで上回っているけど、アシダはタフなファイトも辞さない。そこも尊敬しているよ。

だからこそ、ハートの勝負になると思っている。何より、気持ちで戦うのがMMAの本質だから。ボクシング、レスリング、柔術、自分の全てをぶつける。それが僕のやるべきことだからね」

──フェルナンド、今日はありがとうございました。最後に日本のファンにメッセージをお願いしますか。

「日本のファンは本物だ。MMAへの皆の想いをリスペクトし、感謝している。何よりユーマ・ホリウチは僕の日本人の兄弟だからね。日本の皆の心に何かを刻む戦いをする。皆、ありがとう」

■視聴方法(予定)
7月28日(日・日本時間)、
午前10時00分~ABEMA格闘チャンネル

■Combate Global 対戦カード

<150.8ポンド契約/5分3R>
ロベルト・ロメロ(メキシコ)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
マルコス・ヨレーダ(メキシコ)
山田聖真(日本)

<女子フライ級/5分3R>
レヒーナ・タリン(メキシコ)
ギセラ・ルナ(アルゼンチン)

<バンタム級/5分3R>
イズマエル・サモラ(メキシコ)
フアン・プエルタ(米国)

<130ポンド契約/5分3R>
ヴィクトル・キンタナ(メキシコ)
ロイス・バトラー(米国)

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LFA o UFC UFC302 キック 堀内佑馬 平良達郎

UFC on ESPN59:第6試合・ジョシュア・ヴァン vs. チャールズ・ジョンソン

フライ級。

ミャンマーのヴァンはUFCデビューから3連勝中のプロスペクト。打撃が武器だが、一方で組まれてグラウンドに持ち込まれると穴がある所を見せていた。先月のUFC302で平良達郎戦が組まれていたが、急遽試合がシャッフルされ、相手がタギル・ウランベコフに変更され、試合も2週間後に延期となった上に、ウランベコフの体重オーバーで試合が消滅。その前には4月に組まれていた試合も相手の欠場で消滅しており、本来の試合予定から3ヶ月半開いてようやく試合出場となる。フライ級では鶴屋に次いで2番目に若い22歳。

ジョンソンはLFAでの暫定王座決定戦で堀内佑馬と対戦し、疑惑の減点があっての僅差判定勝ち。その後正王者に昇格して防衛を果たし、2022年7月にUFCデビュー。ここまで4勝4敗と五分。一時3連敗でリリースの危機にあったが、急遽代役で出場した無敗のアザト・マクスムとの対戦で勝利し生き残ると、5月には地元ミズーリでの大会に出場し判定勝ちで連勝。今回もまた、相手の消滅したヴァンの相手探しで、2ヶ月のインターバルでの連戦となるが。マクスム戦に続いてのプロスペクト退治となるか。SNSで「堀口は昔はトップ選手だったけど今は違う」と書き込んだことで、日本のファンから攻撃されたこともあった。33歳。

両者スイッチを見せる。リーチに勝るジョンソン。パンチからカーフキック。左ストレート、前蹴りと攻撃を散らしている。パンチで出るとヴァンがバックステップ。ミドルを入れたジョンソン。詰めるヴァン。左を打ち込んだジョンソン。前蹴り。手数が多い。ヴァンが詰めると脇を差してケージに押し込んだ。膝。離れようとするヴァンだがケージに押し込むジョンソン。離れ際にヒジを入れたヴァン。ジョンソンタックル。ヴァン切った。詰めて右を打ち込むヴァン。右。さらに右。距離を取りながら蹴りを出すジョンソンだがケージに詰まる。詰めて右を打ち込むヴァン。ジョンソンの蹴り足をキャッチすると軸足を払ってテイクダウン。ジョンソンKガードを仕掛けるがヴァン立った。ジョンソンまたタックル。しかし切ったヴァン。立ち際に膝。また詰めたヴァン。左右のボディを打ち込む。ホーン。

1R手数でジョンソン。しかし後半はヴァンがペースを握っている。

2R。また詰めて行くヴァン。アッパーがヒット。パンチを貰い効いたジョンソン。右ボディを入れたヴァン。ジョンソン圧されてケージ際まで下がるが、入れ替えると手数を増やしてきた。ワンツー。左がヒットしているが、ヴァン詰めてくる。左のダブルから右。ジョンソンも打ち下ろしの右を返した。ややペースを取り戻してきたか。詰めてカーフを蹴るヴァン。ジョンソンが右に体を沈めたところに打ち下ろしの右を合わせるヴァン。ハイペースな試合。ジャブ、ワンツーから左ボディを入れるヴァン。右ボディ。ジョンソンステップでケージ際から逃れるが、ヴァンがどんどんパンチで詰める。飛び膝を出したジョンソン。ジョンソンのバックブローは腕でブロックしたヴァン。ヴァン右ハイ。ジョンソンパンチで出たがバックステップでかわした。ホーン。

2Rはヴァンか。

3R。先に仕掛けたジョンソン。バックヒジ。右フック。左ボディ。左フックがヒットしヴァン効いた!ジョンソン追い打ちの右アッパー!ビッグヒットしヴァン仰向けにダウン!レフェリー止めた!

両者1Rずつ取り合ったところから、勝負の3Rに序盤からラッシュを仕掛けたジョンソン。プロスペクトをKOして、3連敗からの3連勝。

ヴァンも序盤劣勢だったところからペースを取り返したが、攻めながらも決定打が入れられず。UFC初黒星。

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o PANCRASE UFC キック ヤックル真吾 修斗 内藤頌貴 堀内佑馬 平良達郎 新井丈 旭那拳 田上こゆる 藤井伸樹

修斗240519:第1部第5試合・関口祐冬 vs. 石井逸人

フライ級。

関口は現フライ級1位。2019年に現UFCファイターの平良達郎に判定負けしてから5連勝でトップをキープし続けたものの、2023年3月にストロー級との2階級同時制覇を目指していた新井丈のフライ級2戦目で対戦。タックルを切られて打撃を効かされる展開で、テイクダウンを奪えても新井に立たれ判定負け。同年7月の内藤頌貴戦、今年1月のヤックル真吾と、下位ランカー相手のサバイバルマッチを判定で凌ぎ切り、再びランキング1位の座を奪還している。

元環太平洋バンタム級王者の石井は2022年11月に藤井伸樹相手の防衛戦で、激闘となったが僅差のスプリット判定負けでタイトルから陥落。昨年4月には3年半ぶりにPANCRASEに参戦し、ランキング1位の井村 塁と対戦。1Rは石井がテイクダウンを奪い、スタンドでもバックを取る展開で攻勢だったものの、2R・3Rにはバックテイクを許し、決まらなかったもののリアネイキドチョークで攻められる場面を作られ判定負けで連敗。それを機に5年ぶりにフライ級へのカムバックを決意。8月には対戦相手の堀内佑馬の計量失格で試合中止となったが、12月の『プロ修斗公式戦 MOBSTYLES presents FIGHT&MOSH』では当時6位の内藤頌貴を2R三角絞めで絞め落として一本勝ち。試合後にはストロー級・フライ級の二階級同時制覇王者・新井丈への挑戦をアピールしている。

サウスポーの関口に石井はオーソドックス。左ストレートを振って牽制した関口。関口がオーソドックスにスイッチしたところでパンチで出る石井。ケージに押し込んだが、関口に脇を差されて離れる。再びサウスポーに構えた関口が左ハイ。キャッチしてテイクダウンした石井。すぐにバックに回り四の字ロックに。バックからパンチを打ち込んでいく石井。足の四の字ロックを解除した石井がハーフバックに。バックについたままヒジを入れると、関口の左腕に腕十字を仕掛ける。関口にディフェンスされると、再び四の字ロックに移行しバックをキープ。足を使ってロックを解除しようとする関口だが、1R残りわずかとなり、石井がバックから鉄槌を打ち込む。1R終了。

2R。再びサウスポーで構える関口がバックスピンキックで牽制。距離を詰めてきた。ガードを下げて誘う関口。石井のジャブはスウェーでかわす。オーソにスイッチして右オーバーハンドを入れた関口。スイッチを繰り返す。石井が詰めるとステップしてかわした。関口がニータップで飛び込んだが切った石井。オーソの関口がカーフキック。アッパーを出した関口に石井がタックル。そのままダブルレッグでケージに押し込むが、ケージでこらえた関口が石井のテンプルにヒジの連打!石井が前のめりに崩れるとパウンドを打ち込む。レフェリーストップ!

2R3分10秒、関口KO勝ち。

関口「新井くんみたいに連続KOしていたわけじゃないんですけど、タイトル戦の前に1位でちゃんとKOできたんで、いい喧嘩を売れるんじゃないかなって。次の試合(ストロー級の旭那拳 vs. 田上こゆる)でも喧嘩売られると思うんですけど、俺からも喧嘩売らせてください」と、王者の新井に対戦要求。

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AB LFA MMA o UFC キック ダニエル・ピネダ 堀内佑馬

UFC on ESPN+92:第1試合・ジョシュア・ヴァン vs. フェリペ・ブネス

フライ級。

フライ級注目プロスペクトの1人・ヴァン。ミャンマー出身で、政情不安により国外に脱出。13歳からアメリカに移住すると、柔術・キックを始め、その後MMAのジムに移った。本格的にトレーニングを始めたのは19歳で、約3年でUFCと契約。前戦ではUFCデビュー戦のケビン・ポルハスに1Rパンチでダウンを奪われたが、2R以降は距離を詰めてボディ・顔面にパンチを打ち込み、圧倒しての判定勝ちでUFC2連勝とした。ダニエル・ピネダがオーナーを務める4オンス・ファイトクラブ所属。現フライ級最年少の22歳。

ブラジルのブネスは昨年1月にLFAフライ級王座決定戦で堀内佑馬と対戦。堀内の計量失敗により、ブネスが勝った場合のみ王者となる変則王座決定戦となったが、1Rにブネスが左フックでダウンを奪い、鉄槌連打でKO勝ち。UFCと契約し、6月にジャルガス・ジュマグロフとの試合でUFCデビュー予定だったが、ドラッグテストで陽性となり、詳細な検査が必要になったために欠場(特に問題はなかった模様)。その時、ジュマグロフ相手に代役でUFCデビューを果たしたのがヴァンだった。今回はブネスがダニス・ボンダーと対戦予定だったところ、ボンダーが欠場。ヴァンはまたしても代役として出場することに。34歳で、フライ級では2番目の年長。

170cmと長身のブネスに対し、ヴァンが距離を詰めていく。下がりながら蹴り・ジャブを出していくブネス。ケージまで下がらせるが、ブネスがパンチで飛び込んで脱出。ヴァンの飛び込んでの右がヒット。ブネスの長いワンツーがヴァンの顔面を捕らえる。ヴァン詰めていくが前蹴りを当てるブネス。しかしケージを背負い気味。パンチ・膝を出すブネス。シングルレッグ。ヴァンこらえるが、ケージに押し込んだヴァン。膝を出したがローブローに。けっこう苦しげなブネス。1分半以上休んで再開。ヴァンがまた詰めていく。ブネス前蹴り。しかしまたケージを背負う。右で飛び込んだヴァン。ケージを背負ったヴァンがテンカオを見せる。ブネスシングルレッグへ。テイクダウン成功。サイドで押さえ込んだ。ニーオンから簡単にマウント。反転して返そうとしたヴァンにブネスはオモプラッタ。その体勢のままホーン。

1Rブネス。ヴァンは終盤のグラウンドであっさりマウントを取られていたのが気になる。

2R。すぐプレスするヴァン。ジャブ・前蹴りで迎撃するブネスだが、またケージを背負う。ブネスがタックルへ。ボディロックから投げを狙うが、ヴァン小手を巻いて防ぎながら細かいパンチを入れる。入れ変えた。肘・膝。ブネスまたタックルへ。ケージでこらえて肘を入れるヴァン。ブネステイクダウンするが、ヴァンすぐに引き剥がして立つと、ケージを背負ったブネスにパンチのラッシュ!ブネス動きが落ちている。距離を取ろうとするブネスだが、ヴァンが追いかけてまたパンチを打ち込むと逆にタックル。テイクダウン。インサイドからパウンド・肘。一瞬足関を狙ったヴァンだがまた上になりパウンド・肘。しかし自ら立ってスタンドに。すぐにケージに詰めてラッシュ。得意のボディ。そして顔面にパンチ連打。ブネスサンドバック状態。タックルで凌ぐブネス。しかし引き剥がしてパンチを入れるヴァン。残り1分。またケージに追い込みボディ・顔面・膝。倒れ込んだブネス。下から腕十字を狙ったが、防ぎつつパウンド連打。打たれるブネスを見てレフェリーストップ!

ヴァンUFCデビューから3連勝。序盤はリーチが長いブネスの打撃をもらう場面もあったが、プレッシャーを掛け続けて攻めブネスを消耗させた。1R終盤はテイクダウンを取られてグラウンドに穴があるのかと思われたが、2Rも寝技を恐れることなく積極的に攻め、テイクダウンされてもすぐにリカバリーしていた。

ブネスはリーチの長い打撃・寝技の強さを見せたが、ケージを背負う場面が増えてスタミナを削られていった。

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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN234   アンドレイ・オルロフスキー ウェスティン・ウィルソン ガブリエル・ベニテス キック コナー・マクレガー ジアン・シウバ ジム・ミラー ジョシュア・ヴァン ジョニー・ウォーカー ダニエル・ピネダ トム・ノーラン ナスラ・ハクパレス ファリド・バシャラット フィリッピ・ブニス フィル・ホーズ ブルーノ・フェヘイラ ボクシング マゴメド・アンカラエフ マテウス・ニコラウ マネル・ケイプ マリオ・バウティスタ マーカス・マギー リッキー・シモン ワルド・コルテスアコスタ 堀内佑馬 平良達郎 水垣偉弥

【UFN234】要注目ミャンマー出身MMA歴3年ジョシュア・ヴァン「ミャンマーは血生臭い歴史を持っている」

【写真】タフな幼少期を微塵にも感じさせない明るさいっぱいのジョシュア・ヴァンだった (C)MMAPLANET

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」が開催される。同大会のオープニングファイトでフィリッピ・ブニスと対戦するジョシュア・ヴァンは、元UFCファイターで現MMAアナリストの水垣偉弥氏がMMAPLANETの「月刊、この一番」に挙げた注目ファイターだ。
Text by Manabu Takashima

ミャンマー出身、MMA歴は3年という未知すぎるファイターに初インタビュー。その過酷な生い立ちと、ファイトに目覚めた歴史に触れた。日本にはない環境で育ったファイターの拳が、堀内佑馬を下したブニスと如何に戦うのか。その前にジョシュア・ヴァンの人となりに触れておきたい。


――元UFCファイターの水垣偉弥さんがジョシュアのミャンマー出身、MMA歴は3年という経歴に着目し注目度が日本で挙がっています。

「おお、ありがとう。それでインタビューをしてくれるんだね」

──同時に我々は全くジョシュアのことが分かっていません。まずジョシュアという名前自体がミャンマー人っぽくないのですが、いつ頃から米国で暮らすようになったのでしょううか。

「ジョシュアは僕の本当の名前だよ。僕のファミリーはクリスチャンだから」

──ということは、出身は?

「チン州のハカだよ」

──つまり、チン州出身のキリスト教徒。それが国を離れた要因になっているのでしょうか。

「そうだね、9歳までハカに住んでいた。当時の……今もだけど、ミャンマーには色々なことが起こっていて僕らの家族は、ミャンマーで生きていくことが困難になっていた。国にいることができなくなり、国外に出ていく必要があったんだ(ミャンマーでマイノリティであるキリスト教徒は、チン州やカチン州に多い。軍事政権の少数民族への迫害と相まって、要職に就くことができないばかり暴力事件など差別が確認されている)。

まずマレーシアに行き、難民キャンプで3、4年生活をした。僕らだけでなく、多くの難民がいて。マレーシアに行く時は、自分たちがどこに向かっているのかも分からなかった。大変な状況だったけど、そこで友人を見つけることもできたよ。僕らの家族は結果的に2013年にテキサス州ヒューストンに移り住むことになったんだ。でもね、今の方がミャンマーの状況は凄く悪くなっている」

──私は2度ほど取材でヤンゴンを訪れたことがあるのですが、国内の宗教間や民族間には問題は存在したのでしょうが、我々のような外国人には本当に皆が親切でした。その優しさが他の国を抜きんでているという印象すら持ちました。ただ、あの優しかった人達が軍事政権下であれだけの激しさを見せている。

「ミャンマーという国は、つねに外国の侵略を受けてきた。血生臭い歴史を持っている。だから優しさと勇敢さを僕らは持ち合わせているんだと思うよ」

──……。仰る通りかもしれないです。とはいえ13歳でテキサスに移住。保守的な土地柄もあって米国では米国で苦労があったのではないでしょうか。

「最悪だったよ(笑)。いつも両親に『自分たちの国に帰りたい』って頼んでいたよ。言われたように英語は分からなかったし、自分がどういう状況にあるのかも分からない。本当にタフな時期を過ごした。環境的には、凄くラフだったよ。

まず学校に行ってイジメにあった。彼らは僕が何を言っているのか分からないし、僕も彼らが何を話しているのか分からなかった。テキサスってアジアの人間が少ないから、アジア系の子供が学校でイジメられることは……いえば普通にあった。でも、僕はイジめられっぱなしでは終わらなかったよ。ファイトした。言葉が通じないから、体で示すしかなかったんだ。それだけが自分を守る術だったんだよ」

──……。

「正直、暴力沙汰は日常茶飯事だったよ……。そんな時、叔母が『それなら国のために戦いなさい。皆に認められる場所で戦うのよ。そう、マニー・パッキャオのように国や民族を代表して』って言われて。その言葉によって……僕の物事の見方が変わった。自分が置かれた状況をより理解し、テキサスで生きていく覚悟を決めた。それからはこの国での生活も楽しくなった。今では米国を愛しているよ」

──叔母さんのアドバイスからMMAを始めたのですか。

「あの時はMMAのことは分かっていなかった。ボクシングしか知らなかったんだ。僕がMMAを知ったのはフロイド・メイウェザーとコナー・マクレガーが戦った時で(2017年8月)。コナーのことを調べて、MMAを知った。『あぁ、これこそ俺が求めていたものだ』と直感したよ。

でもすぐにMMAを始めたわけでなく、キックボクシングと柔術を始めたんだ。家の近くにあったフィットネスジムで。そこから友人たちと悪さをすることもなくなり、とにかくジムで凄く時間が増えた。まずはジムで一番になりたかった。やられたままで家に帰り、眠ることが嫌だったんだ。だから夜遊びに誘われても、断るようになった。トレーニングを始めたことで、僕のなかでそれまでなかった自信が芽生えてきて生活が一変した」

──とはいえ練習をすることと、プロMMAファイターになることは別次元です。格闘技の練習を始めた時、その先に何を見ていたのでしょうか。

「さっきも言ったように最初に始めた場所は、フィットネスジムで。普通の人ばかりだったから、僕はやり込まれることがなかった。そんな時、見たことがないヤツがやってきてボコられたんだ(笑)。どうやったら、彼のように戦うことができるのか素直に尋ねた。そうしたら、その彼がちょうどMMAのジムの開くというから、もともとのコーチに事情を説明して練習場所を変えることにしたんだ。

練習を始めてから2年ほど経っていたよ。だから、僕が本格的にMMAの練習を始めたのは2019年なんだ」

──それが今、所属する4オンス・ファイトクラブだったのですか。

「いや、そのジムは2021年に閉められることになって、僕は自分1人で練習を続けていた。そしてプロ7戦目にテキサス州最強と言われていたパリス・モランと戦うことになった時(2022年8月@Fury FC67。結果は2R0分36秒KO勝ち)、ちゃんとした練習環境が必要だと思ってジムを探し始めたんだ。結果ダニエル・ピネダの下──4オンス・ファイトクラブでトレーニングするようになった。最高のジムに出会えたよ」

──プロ集団で練習するようになって1年半に満たないということですね!! 

「そうだね。多くの素晴らしいジムが米国にはあるけど、軽量級の選手が集まる場所は決して多くない。4オンス・ファイトクラブはフライ級からフェザー級の選手が多くて、凄く僕に適している」

──ところでUFCで戦うようになって、生活に変化は生じましたか。

「変わらないよ。僕はごくごく普通の人間だから(笑)。ジムや色々な場所で同じように聞かれるんだ。でも戦う舞台が大きくなっただけで、僕自身は何も変わらないから」

──オクタゴン3戦目、フィリッピ・ブニス戦が土曜日に迫ってきました。対戦相手の印象を教えてください。

「1年間戦っていないし、どれだけの力を持っているか測りようがない。だから、あまり予測は立てないでいる。あの時より良くなっているかもしれないし、ダメになっているかもしれない。とにかくファイトは予想できないことが起こるからね。

(C)Zuffa/UFC

でも僕のスタンド、打撃に注目してほしい。

ストライキングで勝負したいと思っている。KOするよ、いやサブミッションでも構わない。いずれにせよ、フィニッシュする」

──スポーツと政治を一緒にするなという意見がありますが、試合を通してミャンマーの人々にメッセージを送りたいと思っていますか。

「もちろん、そう思っている。僕はミャンマーの皆のために戦う。最後まで戦い抜こうと伝えたい」

──押忍。MMAPLANETではフライ級の選手には、共通の質問として平良達郎選手の印象を伺っています。ジョシュアの平良達郎選手評を教えてください。

「実はあんまり知らないんだ。きっと、良い選手なんだと思うよ(笑)」

──ハハハハ。では最後に日本のファンに一言お願いします。

「皆と同じアジア人の僕が、駆け上がっていくところを見続けて欲しい」

■視聴方法(予定)
1月14日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT

■UFN234対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
マネル・ケイプ(アンゴラ)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
ガブリエル・ベニテス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ジェイミー・バラーキー(豪州)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
マリオ・バウティスタ(米国)

<ミドル級/5分3R>
フィル・ホーズ(米国)
ブルーノ・フェヘイラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)

<ウェルター級/5分3R>
マシュー・セメルスバーガー(米国)
プレストン・パーソンズ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マーカス・マギー(米国)
ガストン・ボラノス(ペルー)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット(アフガニスタン)
テイラー・ラピルース(フランス)

<フェザー級/5分3R>
ウェスティン・ウィルソン(米国)
ジアン・シウバ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
トム・ノーラン(豪州)
ニコラス・モッタ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
フィリッピ・ブニス(ブラジル)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

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ANIMAL☆KOJI DEEP Gladiator Grachan K-1 MMA o ONE RIZIN ROAD FC UFC キック スダリオ剛 トップノイ・キウラム パク・ヒョンソン パンクラス ヒロヤ ホジェリオ・ボントリン 万智 中村優作 井上直樹 伊藤裕樹 修斗 堀内佑馬 太田忍 後藤丈治 所英男 朝倉海 村元友太郎 渡慶次幸平 渡辺彩華 田中路教 皇治 貴賢神 高木凌

RIZIN LANDMARK6:オッズ/予想と展望

試合順未決定。MMAの試合のみ。

▼63.0kg契約
太田忍 1.57
佐藤将2.30

本来のメインはおそらく太田 vs. 井上直樹だったと思うが、井上欠場で代替カードとなったこの試合がすんなりメインに入るか?

RIZIN日本人バンタム級トップの1人将光。修斗では堀口が返上したバンタム級王座を獲得し、ONEでは現王者のアンドラージとランキング2位のステファン・ロマンに判定負けしたのみで4勝2敗。しかし63kg契約になったのは将光の減量が間に合わないためと思われ、試合に向けての準備が不足しているのは否めない。特に太田は対策が必要な相手だけに気になるところ。

将光がスタンドレスリングで押される展開がありながらも、大きなダメージを与えての判定勝ちと予想。

▼フライ級
伊藤裕樹 1.44
トップノイ・キウラム 2.62

トップノイは昨年のRoad To UFCでは初戦で堀内佑馬に判定勝ち。準決勝では優勝したパク・ヒョンソンからダウンを奪ったもののグラウンドに持ち込まれてチョークで一本負け。今年のRoad To UFCではワンマッチでGLADIATORに出場したニャムジャルガルにスプリット判定負け。打撃ならトップノイが上なので、伊藤はファイトスタイル的に相性が悪いか。

トップノイ判定勝ち。

バンタム級
所英男 3.75
アラン“ヒロ”ヤマニハ 1.25

46歳の所。ここ10年での勝利は紀左衛門(3戦目)、アーセン(3戦目)、太田(デビュー戦)でいずれも腕十字での勝利。神龍相手には敗れたが極めを仕掛けて健闘した。一方、堀口・ドッドソンのストライカーには秒殺OK負け。打撃が強い柔術家のヤマニハが相手だと、極めには付き合わないので厳しい。

ヤマニハKO勝ち。

▼女子ストロー級
渡辺彩華 2.62
万智 1.44

修斗スーパーアトム級王者の渡辺だが、キャリアは3勝1敗で、万智(3勝0敗)とほぼ同じ。しかし本来の階級よりは上で万智に合わせた体重での試合となる。渡辺がグラップラーの万智の攻めをしのいで打撃を打ち込めるか。

万智一本勝ち。

フェザー級
ビクター・コレスニック 1.36
高木凌 3.00

5月にライト級で岸本にカーフキックでKO勝ちしたコレスニック。今回は本来のフェザーでの試合。高木はパンクラスではKOの山を築いているが、RIZINレベルでは時期尚早。かつて敗れた現パンクラスフェザー級王者の新居に勝つのが先だと思うが。相手がコレスニックなら、ストライカー相手なので打撃勝負で勝つ可能性はあるが、勝ったとしても今後もRIZINで戦うには穴が多い。うっかり勝ってRIZINレギュラー参戦するようになると茨の道になり、瀧澤化しそうで不安。

コレスニックKO勝ち。

▼フライ級
村元友太郎 2.50
ホジェリオ・ボントリン 1.50

日本ではバンタム級で田中路教・元谷にフィニッシュされているボントリンだが、フライ級では元UFCランカー。しかし減量に不安が残る。しっかり体重が落とせれば、ストロー級から上げてきた村元相手には圧倒するだろう。

ボントリン一本勝ち。

▼58.0kg契約
中村優作 1.61
ヒロヤ 2.20

中村はRIZINではトップノイと征矢に判定勝ちしたのみで2勝5敗。神龍以外にはフィニッシュされており、特に最近KO負けが多く、ダメージが蓄積している。グラップラーのヒロヤ相手にコントロールされることはないと思うが、組むと見せかけた打撃をもらっての逆転KO負けはありそう。

中村判定勝ち。

バンタム級
後藤丈治 1.72
日比野“エビ中”純也 2.05

昨年のRIZINオープニングマッチで勝利した日比野。7月にはDEEPで鹿志村に判定勝ちして現在4連勝中だが、最後に敗れた相手はヒロヤ。ワンランク上のレベルで戦ってきた後藤の方が地力では上か。

後藤一本勝ち。

▼ミドル級
イゴール・タナベ 1.07
ANIMAL☆KOJI 7.00

今大会一番の大差のオッズ。KOJIは地元というだけの抜擢で、戦績的にはRIZINに出るレベルではない。K-1にも出ており打撃は強いので、打撃にまだ穴のあるタナベが組み際に打撃をもらってKOされるという可能性もあるが、普通に考えればすぐ組まれてあとは一方的だろう。

タナベ一本勝ち。

▼ヘビー級
貴賢神 3.00
荒東“怪獣キラー”英貴 1.36

RIZINでいいところなく2連敗中の貴賢神。シュレック、GLADIATOR王者ギブレインは、デビュー直後にやる相手ではない。今回もまたGRACHAN王者の荒東が相手。今回は無差別級ではなく120kgリミットなので、以前よりは動けるかもしれないが、やはり相手が悪い。

荒東KO勝ち。

▼ライト級
渡慶次幸平 3.40
井上雄策 1.28

ブランク5年の井上がどれだけ動けるかが不明だが、ブランク中も体を動かしていたなら、渡慶次では厳しいだろう。

井上KO勝ち。

▼ヘビー級
スダリオ剛 3.40
イム・ドンファン -

トッド・ダフィーが結局入国できず、代役はROAD FC5勝5敗のドンファンに。本来ミドル級の選手。軽い分スピードのあるドンファンが距離を取りつつ打撃を入れたら捕まえるのに苦労するかもしれないが、ドンファンには勝ち筋は見えない。

スダリオKO勝ち。

RIZIN.44の休憩中に交渉が発表された朝倉海 vs. 皇治は、てっきり翌日には正式発表されるのではないかと思ったが、意外と皇治陣営がMMAにまともに向き合っているようですんなりは決まらず。RIZINとしては最低でもガチにしたいところだろうが、今さらガチ試合として組まれても、この試合を1勝(1敗)としてカウントされてもという気がする。エキシビションか、MMA公式戦にはならない特別ルールあたりが落とし所ではないか。

オープニングマッチ開始が1日正午から。第1試合は午後1時開始。速報します。

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o Shooto その他 修斗 内田タケル 堀内佑馬 石井逸人

【修斗】堀内佑馬 契約体重オーバー!メインカード中止!

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9月24日に後楽園ホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦PROFESSIONAL SHOOTO 2023 Vol.6でメインに出場する予定だった堀内佑馬(TANG TANG FIGHT CLUB/チーム・オーヤマ)が契約体重をオーバー。その後も契約体重での合意に至らず、石井逸人とのメインカードは中止なる事が発表されました。

相次ぐ修斗での計量失敗。CHAN-龍は計量会場に姿を見せず、そのまま息を引き取っていたという訃報は象徴的な出来事。その他にも今年の4月には内田タケルと対戦予定だった片山将宏が前日計量にも参加出来ず、当日計量でも2.7kgオーバー。この時もメインカードが消滅しています。

今回の堀内のオーバーは300g。計量失敗は褒められたものではありませんが、「300gも」と取るか、「300gしか」と取るのか。300gだったらキャッチウェイトで試合を行ってもよかったのでは?と思う反面、息も絶え絶えだった堀内の体調を考えると中止の判断は妥当とも思えるし、その判断は非常に難しいところです。

ただ、考えておくべきなのは修斗の対応。1年で2度も計量オーバーでメインカードが消滅した事実はイベントとして重く受け止めるべきでしょう。人間のやる事だからミスも計量オーバーもあり得ますが、ファンからしたらぶっちゃけ危なっかしくてチケットを買うのを躊躇してしまいます。

チケットの払戻しに応じる事はもちろんですが、選手個々の適正な階級の設定やマッチメイクなどなど。無理はなかったのか、対応は適切だったのか、改めて検証してほしいものです。