やはりバラが正義だったか
ショック!!
— ジャン斉藤 (@majan_saitou) October 11, 2023
USADA(全米アンチドーピング機構)が2023年12月31日をもってUFCとの提携を終了。
どうやらコナー・マクレガーの復帰を巡って衝突した模様。UFC サイドが関係の終了をUSADAに通達してきたそうです。
いったいUFCはどうなってしまうのか…… https://t.co/GWVAqANIh3
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ショック!!
— ジャン斉藤 (@majan_saitou) October 11, 2023
USADA(全米アンチドーピング機構)が2023年12月31日をもってUFCとの提携を終了。
どうやらコナー・マクレガーの復帰を巡って衝突した模様。UFC サイドが関係の終了をUSADAに通達してきたそうです。
いったいUFCはどうなってしまうのか…… https://t.co/GWVAqANIh3
【写真】2000年9月10日生まれ、23歳になったばかり(※取材時は22歳だった) (C)MMAPLANET
29日(土)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023の第1試合で、南友之輔が小松祐貴とプロ初陣を戦う。
Text by Manabu Takashima
中学~高校~大学とそれぞれのナショナルチームメンバーだった南は、パリ五輪に空手が正式種目でなくなったのを受け、MMAに転向を決めた。そして大阪を離れ、BRAVEジムでMMAファイター人生を歩み始めた。
実質MMA歴半年、類まれな打撃のセンスを生かし──UFCを目指すルーキー、グラジエイターをデビュー戦の舞台に選んだのか理由とは。1人のプロMMAファイター誕生直前に話を訊いた。
──南選手は伝統派空手出身で、大学を卒業してMMAに転向したと伺っています。
「ハイ、幼稚園の頃に空手を始めて大学の時までやっていました。3月に卒業して、こっちに来た形ですね」
──空手を始めたきっかけというのは?
「幼稚園の友達のお兄ちゃんがやっていて。その友達が始めたので、空手のことは何もわかっていなかったですけど『僕もやってみよう』という感じで始めました」
──流派は?
「剛柔流でした」
──剛柔流は組みがあり、下段蹴りもある流派です。
「あぁ、昔の流れで稽古では下段蹴りをやったり、金的を狙うこともありました。あと道着を掴んで投げることは中学生ぐらいまで、試合でも認められていました。道着を掴んで崩して、打撃ということもあったので大きい人が有利やとは思っていました。
ただ僕は剛柔流の空手を習っていたのですが、試合はずっと全空連、WKFのルールのトーナメントに出ていて。最後まで剛柔流の試合には出たことなかったです」
──部活動があるのが伝統派空手ですが、大学までは空手で進学をしたという形でしょうか。
「ハイ。中学から浪速中学に通っていました。浪速中学、浪速高校は空手では一番の中学と高校で。そこから大学は近畿大学に進学しました」
──南選手の空手での戦績というのは?
「日本代表には中学2年生の時になって、辞めるまでは中学、高校、大学と世代毎の日本代表ではいました」
──凄いではないですか!!
「でも、個人戦はほとんど日本一になっていなくて(苦笑)。中学の時、僕らは団体戦で全中四連覇をして、そのまま確か九連覇までしています。個人戦は中学の時にカデットの世界大会で3位になり、高校になってからは全国選抜で60キロ以下級で優勝しました。ジュニアの世界も3位、大学は3年と4年の時にスネをケガして個人戦はほとんど出ることができなかったです。コロナもあったんで。でも団体戦で日本一を目指して、4年の時に2位で終わったという形ですね」
──立派過ぎるほどの戦績ですし。そのまま空手を続けて行こうという気持ちはなかったのですか。
「東京五輪が終わり、パリ五輪から空手が種目から外れてしまったので、正直に言って目指すところがなくなりました。これ以上、空手を続けても……と思って。空手自体はめっっちゃ好きです。ただ、競技としてプレーする空手を楽しめなくなっていました」
──というのは?
「効くか、効いていないか。それが当てっているか、当たってないということになるのがMMAで。空手は審判次第、誤審も多いし。ポイントを取られても、『効いてないもんは、効いてないやろう』という風になってきたので、これはプレイヤーとして空手はできないと思うようになりました。同時にまだ仕事に就きたいという気持ちもなかったし、なら空手を生かせること。そして、より目立てることができんかなって思ってMMAをやろうと決めました」
──MMAには元々興味があったのですか。
「MMAだけでなくボクシング、キックもそうやし格闘技全般が好きで。それも空手に生かせるかなって思いながら見ていて、個人的には真似しながら練習もしていました。空手は空手だけっていう人が多いのですが、僕は何か生かしたいと思って格闘技を見ていました」
──生かせることはありましたか。
「助かったというわけではないですけど、大学3年の時にスネを折って。一番大きなインカレの団体戦のメンバーだったので、治ってはいないのに出ないといけない状況でした。でもステップも踏めなくて、ベタ足を踏んでいる状態で。あの時にカネロ・アルバレスの試合を視て、プレッシャーをかける戦いを取り入れました。あの時点ではそれが一番、生きましたね」
──では逆にMMAを戦ううえで、空手が生かせているのはどのような点ですか。
「やっぱりステップですね。僕のステップというか……空手って触られるとダメなルールなので。とにかく触られないための動きが、テイクダウンを狙われた際の動きに生きています。空手は駆け引きが多いので、その駆け引きが一番生きていますね」
──なるほど。では、なぜ大阪でなく関東にやってきてBRAVEジムでMMAファイター人生を送るようになったのですか。
「一番は大阪にいたら多分、実家に住んで。ちょっとアルバイトしながらMMAを習うっていう感じで、覚悟が決まらないというか。趣味っていうと言い過ぎですけど、ちょっと中途半端な形になっちゃうかなっていうのがあって。関東に出てきたら覚悟を持って、ゼロからできると思いました。どうせやるなら、レスラーの数が多くて、宮田(和幸)先生にもレスリングを教わることができるBRAVEジムがやると自分で決めて、空手繋がりで野村(駿介)先輩に連絡させてもらいました」
──レスリングが大切というのは、自分のMMAをある程度組み立ててBRAVEを選んだ形ですか。
「そうですね。レスリングができないと、何もできないと思っていました。UFC、RIZIN、DEEPとか何でも見ていて、コナー・マクレガーが最高に格好良かったです。でも、マクレガーもヌルマゴに負けました。それだけレスリングが大事なんやって思って」
──本当によくMMAを見ていたのですね。
「格闘技ですよね。K-1はバダ・ハリや魔裟斗選手の頃から視ていました」
──では、MMAファイターとしてゴールはどこを目指していますか。
「どうせやるなら、世界。空手でも世界を目指してやっていたので……でも世界一になれなかったです。だからMMAをやるなら、まずはUFCを目指します。目指すところから入って──ですね」
──その気持ちを持ってMMAを始めて、すんなり馴染めたのか。それとも戸惑いはありましたか。
「実は堀口恭司選手に対して、空手やったら絶対に自分の方が上やと思っていました。だから空手を生かしたMMAでもって。でも、今となっては空手を生かして、MMAに必要なことを融合させている凄さが分かりました。追いつくには何年も掛かりますね」
──とはいえ4月9日、アマMMA初戦でKO勝ちをしていますね。
「あの試合は練習を始めて1カ月ぐらいだったのですが、取りあえず出てみました」
──それで、あのKO勝ちですか。
「正直、あのタイミングで入って来てくれたら誰でも倒せる自信はあるんで。空手とはそこを振り抜くか、振り抜かないか。引くか、引かないかという違いだけなので。そこをアジャストできたなって」
──ノンコンタクトの技術、素晴らしくMMAに生かせると思います。ただし、試合に出てあの決めの声を挙げていると、それは競技内の技術になってしまうように感じていて。声勝負やんって思ってしまうのです。
「アハハハハハ。距離をとって、叫んでぇ。あそこから連打になるとかだったら、もっとMMAに生かすことができる技が空手の試合でも見ることができるようになるかとは思います。逆をいえば、空手の人もそれをMMAから学ぶことができると思うんですよね。MMAを戦ってみてシンプルに当てたら反則というなかで、振り抜いて良いのは──快感までいっていないけど楽しいです(笑)」
──そして、いよいよプロデビュー戦をグラジエイターで戦います。なぜ、グラジエイターでのデビュー戦なのでしょうか。
「大阪出身だったので、宮田先生が話をしてくれたようで。大阪で戦うことができるなら、応援してくれる人も多いですし、見に来てくださる人も多いと思うので『やります』って答えました。
それと今、グラジエイターには海外から選手が出場しているじゃないですか。Road to UFCに出たニャムジャルガル選手とかもグラジエイターが呼んでいて。海外に行きたいと思っている僕としては、チャンスが転がっている団体だと思っています」
──メインは同じバンタム級で、モンゴル人のテムーレン・アルギルマーがチャンピオンで防衛戦を行います。
「そうですね。実際、どこで戦うのか迷った時もありましたけど、外国人選手と戦えるチャンスがあるならグラジでタイトルマッチまで行って、海外へ行く。そういう風になりたいです」
──頼もしいです。そのためにも、どのようなMMAファイターになりたいと考えていますか。
「打撃主体で行くと思いますけど、組みもサブミッションもできる。それこそ堀口選手のようなファイターになりたいです。ただ組みの方はまだまだで。すぐに極められたりするんで。徹底して、組みはやらないといけないです。寝なかったら良い──というわけではなくて、絶対に寝かされる展開を創られてしまうので。そこはしっかりとやりたいです」
──そのための第一歩、小松祐貴選手との試合。どのような戦いをしたいと考えていますか。
「まだ組みを主体にはできないので。徹底的に打撃で。打撃で漬けるというか、ショーン・オマリーのようなきれいなカウンターを出したいと思います」
■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル
■ Gladiator023対戦カード
<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)
<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)
<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)
<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)
<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)
<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)
<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)
<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)
<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)
<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)
<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)
<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)
<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)
<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)
<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)
<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)
<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)
<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)
<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)
<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)
<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)
ライト級。ツァルキヤン8位。シウバはランク外。
まだ上位ランカーとの対戦がないツァルキヤン。負けた相手は現王者マカチェフとマテウス・ガムロで、マカチェフ戦はマカチェフが序盤でKOされた試合を除くと、もっとも苦しめられた試合だった。あのマカチェフ相手に互角のテイクダウン勝負を演じた。それでかえって警戒されたのか、その後連勝してもランカーとの試合が組まれず、連勝でランクインしてもランク外や下位ランカーとの試合が続いていた。4月にはこれもランク外のヘナト・モイカノ戦が組まれたが、モイカノ欠場で試合が消滅すると、仕切り直しで組まれた今回の試合もランク外のシウバ戦。26歳。
シウバはムエタイ・ボクシング・柔術がバックボーン。UFCデビューから3連勝した後は2勝3敗で、ナスラット・ハクパラストとリッキー・グレンにはKO負け。前回はUFC0勝4敗1NCのジェシー・ロンソンに2RパウンドでKO勝ち。正直、一桁ランカーと対戦する戦績ではないが、上位陣はツァルキャンを避けているのか、対戦機会が回ってきた。34歳。
プレスするツァルキヤン。シウバの蹴りに合わせてタックル。シウバ腕をオーバーフックして投げでこらえようとするが、ツァルキヤン寝かせた。ガードのシウバにパウンドを入れていくツァルキヤン。首をケージに押し込まれているシウバ。肘を落とすツァルキヤン。背中を向けて立ちに行くシウバ。ツァルキヤンハーフバック。ケージに体側をつけてフルバックを防ぎながら立とうとするシウバだが、立たせず殴るツァルキヤン。残り30秒。バックキープを続けるツァルキヤン、残りわずかで強烈な肘からボディへの膝。ホーン。
1Rツァルキヤン。
2R。ツァルキヤン左ミドル。ワンツーミドル。詰めたツァルキヤンが肘。アッパー・肘からケージに押し込んだツァルキヤン。テイクダウン狙いをこらえるシウバ。離れた。左を当てたシウバ。組もうとするツァルキヤンを引き剥がす。ツァルキヤン踵落としを見せた。ケージに押し込む。離れたがまた出ていくツァルキヤン。が、シウバの左が入り効いた!ふらつくツァルキヤンだがタックル。ダブルレッグでテイクダウン。シウバのガード。密着したままパウンドを入れてダメージの回復を図るツァルキヤン。肘。下からオモプラッタを狙ったシウバ。ホーン。
2R一瞬ぐらついたパンチを貰ったものの、トータルではツァルキヤン。
3R。左ミドルで出るツァルキヤン。右ミドル。ケージに詰めてパンチを打ち込むと四つでダブルアンダーフック。シウバケージでこらえる。ボディロックからひねってテイクダウン。固めようとするツァルキヤンだが、シウバすぐにケージを背負って立とうとする。立たせずハーフにしたツァルキヤン。膝を着いたシウバ、正対して立ち上がる。ツァルキヤンバックブローから左ミドル。シウバ首相撲から膝。が、膝をキャッチしてテイクダウンしたツァルキヤン。ハーフからパウンド・肘連打。ぐったりしてきたシウバ。バックマウント。体を伸ばして殴る。鉄槌連打。打たれ続けるシウバ。レフェリーようやく止めた。
格下相手にきっちりフィニッシュするという意地を見せたツァルキヤン。一瞬パンチを貰ってぐらついた場面もあったが、もう下位やランク外との試合はいいだろう。
試合後、マカチェフに勝つ自信がある、ベニール・ダリウシュやマイケル・チャンドラーとやりたいとアピール。チャンドラーは現在TUFコーチで、TUF後にはコナー・マクレガーとのコーチ対決を行うはずだが、マクレガーがUSADAの検査プールに入っておらず、試合の実現が不透明になっている。
#BKFC41 main card is LIVE now.. get latest results here https://t.co/1VyVQXcx5D
— MMAFighting.com (@MMAFighting) April 30, 2023
Main Card
・Mike Perry def. Luke Rockhold via TKO (retirement) - R2, 1:15 | Live blog | Highlights | Reax
・Eddie Alvarez def. Chad Mendes via SD (47-46, 46-47, 47-46) | Live blog | Highlights
・Christine Ferea def. Bec Rawlings via TKO (doctor’s stoppage) - Round 2, 2:00
・Ben Rothwell def. Josh Copeland via TKO - Round 3, 2:00 | Watch highlights
・Chris Camozzi def. Daniel Spohn via KO - Round 1, 2:00
・Brandon Girtz def. Christian Torres via KO - Round 1, 1:10
・James Brown def. Mike Alvarado by TKO - Round 2, 2:00
・Khortni Kamyron vs. Gabrielle Roman is declared a majority draw (48-46, 47-47, 47-47)
Preliminary Card
・Marcus Edwards def. Jay Jackson via KO - Round 1, 2:00
・Dillon Winemiller def. Matthew Maestas via KO - Round 1, 0:07 | Watch finish
・Mitch Seybold def. Jack Willoughby via TKO - Round 1, 1:23
Mike Perry calls out Conor McGregor for a face-off and @TheNotoriousMMA accepts. He enters the ring with the BKFC title over his shoulder.#BKFC41 | LIVE on #FITE pic.twitter.com/DoCw7OZTZP
— FITE (@FiteTV) April 30, 2023
Conor McGregor wants welterweight title shot with win over Michael Chandler https://t.co/OA1LlmPOLs pic.twitter.com/w0W6DYVZIC
— MMAFighting.com (@MMAFighting) March 16, 2023
Leon Edwards, Kamaru Usman welcome future welterweight title fight against Conor McGregor (@DamonMartin) https://t.co/0cUhEmhQqN pic.twitter.com/GL9OlKBV1q
— MMAFighting.com (@MMAFighting) March 17, 2023
【写真】宇宙の背景は意味がないという関口だが、話を訊いていると何か通じているような気がしてくる……(C)SHOJIRO KAMEIKE
19日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるSHOOTO2023#02で、修斗世界フライ級1位の関口祐冬が、フライ級契約で世界ストロー級王者の新井丈を迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike
2020年から5連勝でランキング1位まで昇りつめた関口だが、現在この階級のベルトはUFC参戦中の平良達郎が保持している。そこで関口が他のランカーと暫定王座決定戦を行うのか――と予想されたなかで、1階級下の新井がフライ級に進出してきた。新井の挑戦状を受け取った形の関口祐冬とは、いかなるファイターなのか。インタビューを試みると、MMAマニアっぷりが発揮された。
――関口選手が所属する修斗GYM東京のプロフィールには、格闘技を始めたきっかけが少林寺で、好きな選手はコナー・マクレガーとありました。現在のファイトスタイルは、その少林寺とコナー・マクレガーの影響が大きいのでしょうか。
「あぁ、ジムのホームページに載っているプロフィールですよね。細かく言うと、まずお父さんが空手と少林拳をやっていました。もともと自分の中では、決まったスタイルがないのが僕のスタイルだと思っています」
――決まったスタイルがない! どういうことでしょうか。
「次に対戦する新井君や、分かりやすいところだと堀口恭司選手って、コレっていうスタイルがあるじゃないですか。僕はマクレガーの距離の取り方や堀口選手のステップワークも好きだし、コーディ・ガーブランドのスタイルも好きなんですよ。そういう選手の良いところを、ちょっとずつ取り入れているような感じですね」
――そうだったのですね。以前、試合前に体勢を低くして相手を見つめていたところも、マクレガーを意識していたのかと思っていました。
「あれはジョン・ジョーンズです(笑)。ジョン・ジョーンズって四つ這いで相手を見て、動物的な動きで相手に近づいていくじゃないですか。あのスタイルが好きで」
――色々と取り入れていますね。ガーブランドは、どのようなところが好きなのでしょうか。
「ガーブランドがドミニク・クルーズからベルトを獲った試合(2016年12月に判定勝ち)が、一番分かりやすいですよね。頭を振って、相手のパンチをかいくぐりながら、パンチとレスリングを織り交ぜて戦う。そういうスタイルがカッコいいなと思っています。ハファエル・アスンソンを2Rラウンド終了間際にKOした試合(2020年6月)もシビれましたし。
ああいう動きを見て、使ってみようかなって練習してみるんです。多くの人は、そうやって練習しても実戦で使うことは少ないと思います。それが僕は試合でも使ってみたくなるタイプですね」
――ガーブランドは先日のトレヴィン・ジョーンズ戦も、相手との実力差はあったとはいえ、ステップとの距離の取り方が抜群でした。
「すごく良かったです。相変わらずボクシングとレスリングを巧く組み合わせていて。新井君はガーブランドから、ステップワークと頭の振りを抜いたタイプだと思っています。ただ、KIDさんもそうでしたけど、体格で劣る選手が相手の中に入っていく姿は、見ていて興奮しますし憧れますよね。純粋に、カッコいいです」
――ただ、関口選手はフライ級の中で体格が小さいわけではないですよね。公式プロフィールでは、身長が180センチとなっています。
「そうですね。フライ級の平均より少し大きいぐらいだと思います。僕の理想は、全部できるようになることです。たとえば相手の体格によってスタイルを変えることができる――何か一つのスタイルをゴリ押ししていくようなことは、僕にはできないですから。それが可能なのって、何か一つが突出している選手なんですよ。
でも僕には、他の競技を経験して何か突出したものがあるわけじゃないので。MMAを始める前も、ちゃんと格闘技と向き合っていたわけではないので、一つひとつのレベルは高くない。どちらかといえば相手のスタイルや体格に合わせることのほうが多いです。
宮城選手との試合(2022年3月、宮城友一に判定勝ち)は、宮城選手のほうが身長は高かったので、僕がガーブランドのように頭を振って中に入っていきました。でも梶川選手の場合(2019年3月、梶川卓に判定負け)は僕が体格で上回っていて、マクレガーのように前手で距離を取りながらパンチを合わせるスタイルを選択したんですよね」
――それだけ普段からMMAの試合を観ているということですね。
「最近は新井君との試合を想定して、ガーブランドとディラショーの試合を観ています。一方はリーチが短くて、一方は体格が大きいっていう試合で。ディラショーとガーブランドは、ディラショーが2連続KO勝ちしていますけど、ガーブランドのパンチが当たっているシーンもありましたから。そこは参考にしたいです。
国内だと今は、和田竜光さんや上久保周哉選手の試合を観ていますね。結局、フライ級ってパンチが当たっても相手は立ち上がってくることが普通じゃないですか。となるとデメトリウス・ジョンソンもそうだし、和田さんや上久保選手のように相手を組み伏せる力がないと、シーソーゲームになっちゃうので。UFCのフライ級でも、ブランドン・モレノとフィゲイレドが、そういうシーソーゲームになっていて。
僕も昔は一発頼りだったんですよ。一発で倒す試合って、憧れるじゃないですか(笑)。それがヘビー級だと一発で終わるのに、フライ級だと倒れない。だから、パンチで倒したあとに組み伏せられる力を身につけないといけない――ここ最近は練習でも、それを痛感しています」
――なるほど。
「やっぱりMMAは観ていて楽しいですよ。僕の試合がある日に、UFCでレオン・エドワーズとカマル・ウスマンが対戦しますよね。3度目の対戦(過去1勝1敗)で、どうなるのかなって。さすがに試合当日の朝だから、僕も体を休めていると思いますけど……でも観ちゃうかな(笑)」
――アハハハ、それだけMMAが好きということですね。それだけ現在はMMAが好きであるにも関わらず、MMAを始める前は格闘技にちゃんと向き合っていなかったというのは……。
「子供の頃は、本当に格闘技が大っ嫌いでしたね。お父さんは最初に空手をやっていて――流派が何だったかも聞いたことはないです。そのお父さんに、無理やり空手をやらされていました。思春期で友達と遊びたくても、家に帰って厳しい練習が待っていて。さらにお父さんが少林寺を習い始めて、空手とミックスしたものを始めたんです。それも日本で広まっている少林寺拳法ではなく、中国で行われているやつなんですよ」
――えっ!? 嵩山少林寺の方だったのですか!!
「だから対人で行われる大会はなくて。あるのは型の大会で、それも映画で見るようなものでした。ジャッキー・チェンの酔拳みたいなものや、三節棍を使った型がありましたね。僕も映画でジャッキー・チェンがやっていた練習を、実際にやっていましたよ。サンチン立ちのような形で、ヒザの上にコップを置かれ、水がこぼれないように1時間その体勢のままでいるとか」
――幻想が膨らむお話です。とはいえ、お聞きしているだけで、幼少期にその練習はキツかっただろうと思います。
「もうね、『この家から早く出たい』と思っていました。格闘技はやりたくない、格闘技とは縁のない会社員か公務員になりたい――と考えていましたけど、今こうしてMMAをやっていますね(笑)」
<この項、続く>
The post 【Shooto2023#02】ここにもいた、格闘ジャンキー=関口祐冬─01─「サンチンで、ヒザの上にコップを」 first appeared on MMAPLANET.Islam Makhachev disappointed with lack of promotion for #UFC284: 'More could have been done' https://t.co/UXrj9zhmGb
— MMA Junkie (@MMAJunkie) February 3, 2023
Dana White responds to Islam Makhachev’s comments about UFC 284 promotion: ‘What does he know about what’s going on?’ https://t.co/N3XwlGgQ34 pic.twitter.com/Fe5MugPwkQ
— MMAFighting.com (@MMAFighting) February 8, 2023
Conor McGregor still hasn’t re-entered UFC anti-doping program, needs six months of testing before fighting again (@DamonMartin) https://t.co/bwLt9xfo3s pic.twitter.com/zr4OZd6wmP
— MMAFighting.com (@MMAFighting) February 4, 2023
John Kavanagh ‘very, very confident’ Conor McGregor fights in 2023, reveals what he wants most in an opponent https://t.co/eiVzSaH7B3 pic.twitter.com/dyYPFdTHTZ
— MMAFighting.com (@MMAFighting) January 23, 2023
【写真】2003年10月9日生まれの19歳。去年、高校を卒業したばかりだという(C)SHOJIRO KAMEIKE
22日(日)、大阪府豊中市の176Boxで開催されるGladiator020で笹晋久と対戦するジョン・オリニド。
19歳、キャリア3勝0敗の無名のファイターは昨年12月に選手の発掘を目的として、フィリピンに渡った長谷川賢グラジエイター・タレントリレーションの目に留まった選手だ。初めて日本行き、興奮を隠せないオリニドに話を聞いた。
──もう5日後にグラジエイターで笹晋久選手と試合をします。今の気持ちを教えてください。
「凄くエキサイトしているよ。でも、自分のスキルには自信を持っている。日本の人達に喜んでもらえる試合をしたい」
──12月に長谷川賢選手がマニラを訪れ、エロルデ・ボクシングジムで練習を見学させてもらうようお願いしていたら、ククイ・エロルデさんのマネージメント配下にあるファイターが20人近く集まっており、トライアウトのような形で皆がスパーをしました。あの時、イの一番でケージの中に入ったのがジョンでした。
「とにかくこの機会を逃してたまるかって思って、スパーをした。そして日本に行く機会を得ることができた。最高の試合を日本でやってみせる。僕は若くて、ハンサム、そして頭が良い。すっごく良い試合ができる。勝利をフィリピンに持ち帰るんだ」
──19歳だと聞いています。ジョンの格闘技歴を教えてください。
「5歳の時に極真空手を始め、小学校6年生の時にテコンドーにスイッチした。極真空手では茶帯で、テコンドーは黒帯一段だよ。2020年にロランド・ディに出会い、MMAの練習をスタートした。トラディショナル・マーシャルアーツは『もういいや』と思った。MMAのように全局面の格闘技を戦いたいと思うようになっていたから。MMAの練習を始めて1年半だよ。
MMAを始めるまで柔術もレスリングも経験がなかった。でもグラップリング歴1年ぐらいで組み技のトーナメントに出るようになると、いつも良いリザルトを残せた。僕にはグラップリングの才能があったんだ」
──元UFCファイターのディはパンチャーですが、組み技に課題があったファイターという印象が残っています。
「僕らのジムにはヤコブ・ミロスワ・ビルコというポーランド人の柔術コーチがいて。彼はブルータルポリッシュ柔術という自分のチームも持っている。他にもレスリングにはチーム全体で凄く力を入れているし、僕には多くのスタイルにアダプトでいる能力が備わっているんだ。どんなファイティング・スタイルでも戦うことができる」
──今回、初めてファイトウィークに飛行機の旅をして、異国で計量が待っています。その辺りに不安はないですか。
「ないよ。今70キロか71キロあるけど、減量は全く心配していない。日本に着いてからしっかりと体重を落とせるよ。多くの水抜きが必要? そうだね、僕は大きいからね。でも大丈夫、筋肉量も多いからドライアウトに適している」
──対戦相手の笹選手について、どのような印象を持っていますか。
「1カ月前にこの試合が決まってから、試合をチェックした。僕より経験があることは確かだし、その点は尊敬している。でも、凄く普通の選手だ。全てにおいて平均的で。打撃はそれほどでなく、体が強い。でも、レスリングもそれほどじゃない。ただし、僕が日本のMMAが大好きな要因であるビッグハートの持ち主だ。精神力が凄い。技術面に関しては、僕の方が上だという自信がある。彼とは違うレベルにあると思っている。
とにかく今回、グラジエイターが僕を日本に呼んでくれることに感謝している。僕らは海外で試合がデキる機会はほとんどない。将来、国際的な大きな大会で戦いたいと思っているから、ここで国際戦と海外遠征という経験をさせてくれて本当に嬉しい。僕はグラジエイターからレガシーを創り始める」
──ではジョンのMMAファイターとしての夢は?
「今はグラジエイターのベルトが欲しい。そこからステップアップを果たし、最終的にはUFCで戦いたい」
──ONEはフィリピンでもあれだけのファンを集めていますが、ジョンの夢はUFCなのですね。
「ONEはもうエドゥアルド・フォラヤン、ジョシュア・パシオをはじめとするフィリピン人のチャンピオンが何人もいた。でもUFCは違う。マーク・ストリーグル、コーチのロランド・ディはUFCで結果を残せなかった。
僕はフィリピ人として結果を残したい。名誉とかどうでも良いんだ。レガシーを残したい。僕のヒーローはGSP、ジョン・ジョーンズ、ジョゼ・アルド、コナー・マクレガーだった。彼らが戦っていたUFCで、僕も戦いたいんだ。
それとONE Warrior Series PHで戦ったけど、あのハイドレーションのある計量方法は僕には合わない。あれじゃ戦えない。僕にとってバンタム級は135ポンドであって、145ポンドじゃないんだ。減量は、全く苦でないから」
──では日本のファンに一言、お願いします。
「日本のファンはササの応援をすると思うけど、ゴメンナサイ。この試合は僕が勝つ。ただ爆発力があって、豪快な試合をして皆に楽しんでもらうことを約束するよ」
■視聴方法(予定)
1月22日(日)
午後2時20分~THE 1 TV YouTube
■ Gladiator020対戦カード
<フライ級/5分2R>
坪内一将(日本)
陸虎(日本)
<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
秋田良隆(日本)
<ウェルター級/5分2R>
藤田大(日本)
スティーブン・ギレスピ(英国)
<Gladiatorフェザー級王座決定戦/5分3R>
中川皓貴(日本)
チョ・ソンビン(韓国)
<Gladiatorライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キ・ウォンビン(韓国)
[挑戦者]グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)
<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦/5分3R>
森戸新士(日本)
ジョセフ・チェン(台湾)
<フライ級/5分3R>
宮城友一(日本)
久保健太(日本)
<キック・ウェルター級/3分3R>
璃久(日本)
イゴール・シルバ(ブラジル)
<バンタム級/5分3R>
笹晋久(日本)
ジョン・オリニド(フィリピン)
<バンタム級/5分2R>
溝口司(日本)
ガッツ天斗(日本)
<ヘビー級/5分2R>
大場慎之助(日本)
チョン・ホチョル(韓国)
<Progressフォークスタイル・グラップリング79キロ契約/5分2R>
山田崇太郎(日本)
井上啓太(日本)
<Progressコンバット柔術バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
江木伸成(日本)
<アマMMA女子アトム級/3分2R>
住村斉明里(日本)
MIYU(日本)