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【ONE TNT04】フォラヤン戦へ、離日前日の青木真也─01─「エディ・アルバレスでどうだっていう話も」

【写真】シンガポールへ向かう前日にいつも通りのグラップリングスパーリング──も、若干の心持の違いは伝わってきた (C)MMAPLANET

29日(木・現地時間)に開催されるONE119:ONE TNT04でエドゥアルド・フォラヤンと対戦する青木真也。

当初の予定ではセイジ・ノースカットと戦うことが決まっていたが、COVID19の治療後の後遺症により欠場となり、フォラヤンと3度目の対戦が決まった。

ノースカット戦の期待が高くファンからは落胆の声も聞かれたが、青木自身は対戦相手が代わろが精神的にも起伏はない──なぜ、そのような信条の持ち主になったのか等を日本を発つ前日、ロータス世田谷での練習前に青木に尋ねた。


──明日、シンガポールへ向かうということですが、色々と試合前からあったエドゥアルド・フォラヤン戦です。

「コンディションとかはスロー調整で無理なくやれているんで、悪くない気がします」

──北米基準というところでセイジ・ノースカット戦は楽しみだったのですが、ここでフォラヤン。もちろん、青木選手がもう『相手が代わるから、試合をしない』という選択はないことは十分に分かっているのですが……。

「ノーと言う文化がありますよね。そこは僕はあんまりないから」

──ノーとは言わなくても、気持ちの浮き沈みというのはなかったですか。

「それも正直言って、あまりないんですよ。なんで、そうなるのか自分でも分からないです」

──ノースカットが欠場、対戦相手はフォラヤンという風に同時に連絡があったのでしょうか。

「『セージ、欠場です。コロナのようです。実は秋山選手もケガをしていて欠場で、フォラヤンとやってくれという話ですが、断りますよね』というテンションだったんですけど、
僕としては『やる、やる』というだけで」

──結果的にタイナネスの名前がカードから消えていましたが、その日に出場予定だったローウェン・タイナネスやピーター・バウシュトでも『やる、やる』ですか。

「ハイ、変わりません。戦うことに関しては、変わりないです。その『やらない』という選択を最近の若い子はするじゃないですか? こういうことを言うと嫌がられるけど、皆断るじゃないですか。それって分かりやすくて、終わりを意識していないからです。永遠に続くと思っている。

右肩上がりで続くと思っているから、断るんです。あみだくじで当たりになるよう、はずれは引きたくないという風でいるから断る」

──キャリアが永遠ではない。終焉が近づいている。だから1戦、1戦を大切にして『ノー』という判断もあるかと思うのですが。

「終わりの意識が、そんなレベルじゃないです。明日できなくなる……この良い状態で明日はできなくなるかもという意識が明確にあるんです。それってどういうことなのかって色々な本とか読んでいると、限度が分かることが学問だという一文に辿り着いたんです。限りがあることを知るのが学問、つまり終わりがあるということじゃないですか。

終わりがあることを知るのが学問だし、有名な言葉では葉隠れの『武士道とは死ぬことと見つけたり』みたいな。これって戦時下で特攻隊に向かわせるために、死ぬことを厭わないという間違った使い方がされていますけど、本来は明日何があっても良いように悔いなく生きようということで」

──だからこそ、コイツとやっておきたいから急遽代わった相手とはやりたくないという選手もいるかと思います。

「僕が変わっているんですかね……」

──結果論としてエディ・アルバレスが出てきたオク・レユンなら、同じトリロジーの第3戦でも青木✖アルバレスIIIが見たいという声があっても然りですし。

「僕はフォラヤンでも、アルバレスでもイエスです。実際にラカイ勢から陽性が出たかなんかで、フォラヤンが難しければエディ・アルバレスでどうだっていう話も来ました」

──やはり、そういう話もあったのですね。

「ハイ。『ならエディとやります』と返答したけど、『やはりフォラヤンになりました』という風で」

──それだけのやり取りを感情の起伏なくできるというのは、やはり青木選手は普通じゃないです。

「やっぱり僕が変わっているんだ(笑)。まぁ、僕はアルバレスでOKだったけど、フォラヤンになったということはアルバレスが『ノー』だったと解釈しています。オク・レユンだったら、特別な対策をやらないで戦って圧勝ちできると踏んだんでしょうね」

──青木選手と戦うには、また違った準備が必要だと。

「僕はそう思いました。触らせない練習とグラウンドの練習が必要になるだろうなって」

──エディ・アルバレスがそういう判断だったとしても、十分に理解できます。

「僕は誰とでも戦う、試合を受けるという感覚が普通だと思っていたので」

──とにかく、その試合でゲインがどれだけあるのか。得がどれだけあるのかは選手も考えるところだと。

「そういうことしていると、得していますか?」

──そこでプロモーションとWIN WINなら得がありますが、自分だけがWINの試合をしていると、それは結局得になるのかは微妙かと思います。

「ですよね! そうやって得はしていない選手はたくさん見てきましたよ。そういう渡り歩き方をしようとした選手を見てきたけど、決して得していないと思いますよ。チャンピオンシップしか嫌だとか、そんなの自分に都合よく戦おうとしているのが透けて見えるから。そうなると、俺は価値がつかいと思います」

──「負けた時に後悔したくない」という気持ちは理解できますけど、コロナ禍では目の前のチャンスに飛びつくべきだと思っています。先日も澤田龍人選手が、去年の10月に勝った相手ミャオ・リータオと戦って負けた。イベントを助けたファイトで、ただ負けた試合よりロスは少ないかと。

「まぁ勝たないと、得も損もないですけどね。ベルトコンベアで流れたわけで。こういう言い方が正しいかは分からないけど、澤田龍人もプロレスラーになった。プロの競技者ではなくて、プロのファイターになったんですよ。仕事だからやりますよって」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
4月29日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE TNT04 対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者] ヴィタリー・ビクダシュ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
オク・レユン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
青木真也(日本)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<60.6キロ契約/5分3R>
コルビー・ノースカット(米国)
コートニー・マーチン(豪州)

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News ONE ONE TNT04 ONE119 ウマウ・ケニ・ログログ エドゥアルド・フォラヤン ブログ 青木真也

【ONE TNT04】4月29日──青木真也✖エドゥアルド・フォラヤンはリードカードに。メインにログログ・イン

【写真】このグラフィックの上にメインのライトヘビー級選手権試合が組まれている。ONE米国進出のロジックが見える?! (C)ONE

20日(火・現地時間)、ONE Championshipの公式SNSより4月29日(木・同)に開催されるONE119:ONE TNT04のラインナップがアップデートされ、なんと青木真也✖エドゥアルド・フォラヤンがメインカードからリードカードに格下げになっていることが分かった。

同大会で青木はセイジ・ノースカットと対戦予定だったが、ノースカットはCOVID19の治療後の後遺症により欠場、同じく対戦相手の秋山成勲が負傷欠場となっていたフォラヤンと戦う。


その青木の試合がリードカードだ。ONEではホームページ上で22日中継のマラット・ガフロフ✖オク・レユンの勝者にエディ・アルバレスが対戦することをアナウンスしており、当然のようにエディの試合はメインカードとなる。

それにしても、まさかの青木✖フォラヤンのリードカード降格により、ヘビー級のウマウ・ログログ・ケニ✖キリル・グリシェンコがTNTライブ中継に加わった。

ONE初陣のとなるグリシェンコは、2019年に母国ベラルーシのミンスクで行われたレスリング欧州選手権グレコ130キロで優勝している猛者だ。特筆すべきは準決勝で世界王者のセルゲイ・セメノフを下している。

セネガル相撲の英雄とグレコ欧州最強の男のマッチアップは、興味深いといえば興味深いのだが、それでもONEライト級の歴史を紡いできた青木とフォラヤンの一戦がメインカードを外れるのは心穏やかではいらないのも事実だ。

米国市場はONEの未来。そこでは過去の実績よりも、ヘビー級がより重要なる──これが北米進出の事実ということだろう。

またMMAマッチでいえば、注目のローウェン・タイナネス✖
ピーター・バウシュトもなくなり、セイジの姉コルビー・ノースカットの相手が、ソヴァナリー・エムからコートニー・マーチンに変更されている。

■ ONT TNT04 対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者] ヴィタリー・ビクダシュ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
マラット・ガフロフ✖オク・レユンの勝者

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
青木真也(日本)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<60.6キロ契約/5分3R>
コルビー・ノースカット(米国)
コートニー・マーチン(豪州)

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News ONE ONE TNT04 ONE119 エドゥアルド・フォラヤン ブログ 青木真也

【ONE TNT04】セイジ・ノースカットが新型コロナでOUT。青木真也✖エドゥアルド・フォラヤンIIIが決定

【写真】青木✖フォラヤンIIIが決まった(C)MMAPLANET

12日(月・現地時間)、ONE Championshipの公式SNSより4月29日(木・同)に開催されるONE119:ONE TNT04で青木真也がエドゥアルド・フォラヤンと対戦することが発表されている。

同大会で青木はセイジ・ノースカットと対戦予定だったが、Breaking Newsと記されたSNSの情報ではノースカットは、COVID19の治療後の後遺症により欠場という文字が確認でいる。


ノースカットは新型コロナウィルスの影響で、内臓に問題が生じているという話も聞かれるだけに、しっかりと回復し元気な姿をケージで見せた欲しいものだ。

そんなノースカットに代わり、青木との試合が決まったフォラヤンも、この日は秋山成勲とのマッチアップが決定していたが、その一戦は秋山自身がSNSで負傷欠場を伝えていた。結果、青木とフォラヤンの3度目の対戦が決まったということになる。

2016年11月の初対戦はフォラヤンがTKO勝ちし、青木からONE世界ライト級のベルトを奪った。そして2019年3月には青木が肩固めでリベンジを果たし──フォラヤンがマーチン・ウェンに敗れ手放した後、ウェンの返上によりアミール・カーンとの王座決定戦で手にした──ベルトを取り戻している。

実のところ4月8日大会に出る予定だったラカイ勢もしくは、周辺からコロナ陽性者が出ており、フォラヤンはPCR検査を行い陰性だったことで、今日の発表に至っている。

青木はこの流れに対しても、「やります」という一言で返答したそうだ。と同時にMMAPLANETとのやりとりのなかでは「コロナ禍での試合は何が起こるか分からない。とりあえず、試合まで辿り着きます」という言葉も残している。

ここから二転三転あっても、驚かない。青木はそんな腹積りでいるということだろう。

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News ONE ONE TNT04. 秋山成勲 ONE119 エドゥアルド・フォラヤン ブログ

【ONE TNT04】決定!! 青木✖ノースカット大会で、秋山成勲がライト級に落としエドゥアルド・フォラヤン戦

【写真】これまでウェルター級で戦ってきた秋山とライト級のフォラヤンの体格差はそれほどあるように見えない (C)MMAPLANET

20日(土)、ONEがONE Championship JAPANの公式ツイッターとフィリピンのメディア限定で4月29日(金・同)に開催されるONE119:ONE TNT04で秋山成勲がライト級でエドゥアルド・フォラヤンと対戦することが発表されている。


青木真也がセイジ・ノースカットと相対する同大会に、ビッグマッチが加わった。秋山は4月22日(木)中継のONE118:ONE TNE03でモハメド・カラキとのマッチアップが、2月6日のONE117 02: ONE Fists of Furryの国際バージョン中継中に発表されていた。

しかし、この対戦に向けては交渉中ではあったが、秋山サイドは了承をしておらず、フライング発表になっていた。秋山としてはカラキと対戦することには応じても、日程的に4月29日を所望していた。

ONEも秋山の言い分が当初より29日であったことで、カラキにリスケジュールの交渉に入った。しかし、敬虔なイスラム教徒のカラキにとって、29日は13日から始めるラマダーン期間中だ。日中に飲食ができない状況ではコンディションを整えることはできない──と本人とすれば、至極真っ当な理由で日程変更を飲むことはしなかった。

そしてONE側が秋山に用意した相手はエドゥアルド・フォラヤン、しかも77キロのライト級マッチだった。秋山は以前からライト級で戦うことも視野にいれていたが、カラキとはウェルター級戦であり、今回のタイミングということは頭にはなかった。それでも、この急な要求に対して「求められることは大切」という姿勢で受けることに。

これまで水抜き減量有りの北米階級のウェルター級=77.1キロで戦った経験があるが、その時は7キロほどドライアウトをして調整していたという。ハイドレーションのある77キロの作り方はまるで違ってくるだけに、45歳の秋山に新階級に落とすことも含めて覚悟のフォラヤン戦となる。

※3月23日(火)発売のGONG格闘技#313のONE Championship特集ページでは──ABEMAとタッグを組み、フォラヤン戦に臨む秋山の共同取材を行い、フォラヤンのコメントとともにインタビューが掲載されている。ぜひご愛読の程を。

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ONE ONE Inside the Matrix ONE113 Report アントニオ・カルーソ エドゥアルド・フォラヤン ブログ

【ONE113】エドゥアルド・フォラヤン、カルーソにテイクダウンとダウンを奪われ完敗

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アントニオ・カルーソ(豪州)
Def.3-0
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)

身長差が大きな両者、リーチで優るカルーソが右に回って距離を取る。右を伸ばし、ローにも組んでいったカルーソがケージに押し込む。一度は体を入れ替えたフォラヤンはもう一度押し込まれると、シングルからテイクダウンを許す。カルーソは両足を束ねて足を引っ張りつつ頭をつけ、右腕を差して背中をつかせる。

ハーフバタフライに戻したフォラヤンは、ニーシールドで耐えるが右を落とされる。フォラヤンの立ち上がりにダース、リリースして右を当てたカルーソがダブルレッグで倒しサイドを取る。足を戻すが、立ち上がることができないフォラヤンは左で殴られる。立ち上がり際にダースを取ったカルーソに対し、スプロールして逃れたフォラヤンがスタンドに戻る。最後に左ヒザを入れたカルーソが初回を取った。

2R、左を当てたフォラヤンは直後に右フックを打たれ腰から崩れる。スタンドに戻ったカルーソは右前蹴り、蹴り足をキャッチしレッグリフトからテイクダウンを決める。フォラヤンはギロチン&スイープ、そこから両者揃ってスタンドに戻る。カルーソは右を空振りし、間合いを取り直す。フォラヤンはローから左を見せるが、足がもつれる。ダブルレッグにヒザを合わせようとしたフォラヤンは、そのままテイクダウンを取られる。ギロチンを防いだカルーソは、スクランブルでバックを伺うがフォラヤンが胸を合わせる。攻勢のカルーソだが、スタミナの消耗が非常に目立ったラウンドとなった。

3R、前に出たカルーソに対し、フォラヤンが右ローを蹴る。ローで足を効かされてきたカルーソが、スイッチを見せる。と、フォラヤンの左ローが急所に入り試合が中断する。再開後、もう1度ローが急所に入る。イラついたカルーソは、レフェリーにアピールも流され、カーフを蹴られる。左フックを打ち合い、フォラヤンが左ローを入れる。

完全に足への蹴りを警戒しているカルーソに、フォラヤンが右を伸ばす。右を当て、ローを入れたフォラヤンは、踏み込みにカルーソの頭が当たり、ヒザをつく。ブレイクから再開後、パンチを見せたカルーソがダブルレッグを決める。万事休すのフォラヤンは首を抱えたままタイムアップを迎えた。

結果3-0でカルーソが勝利し、元世界王者越えを果たした。


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News ONE ONE Inside the Matrix ONE113 エドゥアルド・フォラヤン オンラ・ンサン クリスチャン・リー シィォン・ヂィンナン タン・リー ティファニー・テオ ブログ マーチン・ウェン ユーリ・ラピクス ライニア・デリダー リトゥ・フォーガット

【ONE113】計量&ハイドレーション結果 国際大会再開、12選手がサークルケージへ

【写真】タイトル戦以外でエドゥアルド・フォラヤン、そしてリトゥ・フォーガットが出場する。フォラヤンの相手=カルーゾがデカい!!(C)MMAPLANET

本日30日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE113「Inside the Matrix」の最終計量及びハイドレーション結果がONEより発表されている。

ONEでは水抜き禁止、北米MMAより実質1階級の体重が上限となり、ハイドレーション・テストが試合の2日前と前日に行われている。体重はリミット+500グラム、ハイドレーションは1.0250以下という規定が設けられており、1日でもパスできないと試合当日の朝に再計量が必要になっている。


本格的なイベントの再開となった今大会。4つのタイトル戦とフィリピン、インドという最重要マーケットを意識したといっても過言でない──6試合がライブ中継される。

従来のONEのハイドレーション・チェックの際は、計量ルームで小便が出るのを待つ選手が複数名見られる。ところが今大会は新型コロナウィルス感染予防のため、文字通り三密を避けるためにハイドレーション・チェックの時間がずらされるなど、ニューノーマル仕様が見られた。

そんななか数字から見て取れるのは、ライト級王者クリスチャン・リーの体重がリミットより1.4キロ軽く、対して挑戦者のユーリ・ラピクスはリミット丁度の77.1キロであること。その一方で、チャンピオンのハイドレーションは1.0005で、チャレンジャーは1.0248という上限ギリギリの数値だ。

クリスチャンにしても水分を多めにとっての数字であることが予想されるが、ラピクスは汗をかいて水分補給したことも十分にありえる。今夜のケージで両者がどのような体で現れるのか、見ものだ。

なおハイドレーションと計量結果は以下の通りとなっている。

※赤字の選手の名前をクリックするとインタビューに跳びます

■ONE 113 Inside the Matrix計量及&ハイドレーション結果

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン:92.7キロ/ 1.0112
[挑戦者]ライニア・デリダー:92.65キロ/ 1.0044

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー:75.7キロ/ 1.0005
[挑戦者]ユーリ・ラピクス:77.1キロ/ 1.0248

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン:70.25キロ/ 1.0061
[挑戦者]タン・リー:69.55キロ/ 1.0049

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン:56.25キロ/ 1.0014
[挑戦者]ティファニー・テオ:56.6キロ/ 1.0168

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン:76.5キロ/ 1.008
アントニオ・カルーゾ:76.2キロ/ 1.0061

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リトゥ・フォーガット:52.05キロ/ 1.0183
ノウ・スレイ・ポブ:52.0キロ/ 1.0103

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Interview ONE ONE112 Reign of Dynasties ONE113 エドゥアルド・フォラヤン チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】チャトリ・シットヨートンCEOがバーチャル会見で10月30日大会にフォラヤンの出場を明言

【写真】30日の大会に関して、タイトル戦以外でまずエドゥアルド・フォラヤンの出場と、アントニオ・カルーゾとの対戦が発表された(C) MMAPLANET

6日(火・現地時間)、ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長がテレカンファレンスを行った。

自らのSNSで10月30日(金・同)にONE113「Inside the Matrix」を開催し、4つの世界タイトル戦を組むことを発表したチャトリCEOの「9日のReign of Dynastiesの開催地を今週になって発表できた。シンガポール政府とヒザとヒザをつき合わせて話し合ってきた結果だよ。シンガポール政府だけでなく、他の国の政府とも話し合いを続け、未だに国境が封鎖されている状態で今回のインターナショナルショーを主催できる。昨夜発表した10月30日の大会もまだロケーションは明言できないけどインターナショナルなイベントになる」という言葉で会見は始まり、質疑応答に移った。

ここではチャトリCEOの発言から気になったモノをピックアップしたい(要約)。


「30日の大会については来週に詳細を話すことになる。今は4つの世界戦以外のことは話せない。ただしチーム・ラカイのフィリピ人選手は戦うことになる……エドゥアルド・フォラヤンだ。彼は豪州のアントニオ・カルーゾとメインカードで対戦する」

「DJとエディ・アルバレスは少しでも早くシンガポールで試合をしてもらう」

「女子アトム級GPは1月からスタートし、優勝者はアンジェラ・リー(妊娠を発表)が戻ってきたときに挑戦する」

「今、2021年も含めスケジュールを調整している。現在、話し合いが続いている国、政府があり、それがどうまとまっていくか。今年の残りのイベント、来年のスケジュールについても近いうちに発表できれば良いと思っている。まだアジアは観光客が行き来できる状況にないし、そのなかでシンガポール政府がONEの開催をサポートしてくれた。ONEチャンピオンシップがスポーツ、音楽、エンターテイメントのなかで最初にインターナショナル・イベントを開くことができる。空港からホテルの移動など細心の注意を払い、会場でも部署ごとにゾーニングする。一つのセクションに50人以上は集めない。会場の外にテントも用意する。非常に厳格な予防対策を採るから、私も9日と30日の大会ではケージサイドに立ち寄れない、アプレンティスの製作が26日から始まるからね。まだ30日の大会のロケーションは発表できないけど26日からアプレンディスの製作が始まるんだ。だから私もバブル(小さなコミュニティ)の中にいないといけない」

「ヘビー級GPではブランドン・ヴェラとアルジャン・ブラーは戦うことに同意している。契約も終えているはずだ。この試合に続くカードも発表する。ヘビー級ファイター達と契約してきたことは知っているだろう? ヘビー級とライトヘビー級が拡充に向けて残された階級だからね」

■現時点でのONE Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

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Interview ONE エドゥアルド・フォラヤン ブログ

【ONE】活動再開、ONEアスリートの今─01─エドゥアルド・フォラヤン「僕らはトレーニングし続ける」

【写真】心の強さでいえば、この人の右に出る者はいないといっても過言でない静かなる戦士エドゥアルド・フォラヤン(C)Zuffa/UFC

31日(金・現地時間)にタイのバンコクで活動を再開するONEチャンピオンシップ。5カ月振りのイベント再開を前に、世界各地で非常事態を経験してきたONEアスリートたちは何を想い、どう過ごしてきたのかを尋ねるシリーズ。ONEアスリートの今、第1回はONEの歴史とともに、アジア最強のチームに君臨してきたのがフィリピンのチーム・ラカイからエドゥアルド・フォラヤンの登場だ。

マニラやセブ島では、今も感染者が増え続けているという情報が入ってくるなか、天空の街バギオやベンゲット州はどのような状況なのか。そしてチームの活動を元ONE世界ライト級王者でラカイの精神的支柱でもあるフォラヤンに尋ねた。


──エドゥアルド、お久しぶりです。あまりルソン島北部の山岳地域の様子は日本には伝わってこないのですが、ご家族は変わりないですか。

「ファミリーは大丈夫だよ。本当に限られた移動範囲で生活をしているけどね。まだ子供も小さいし、外に出すことは控えているよ。とにかく我慢の時だね」

──今年の1月にはフィリピンでONEが開催され、あの時点でもCOVID19の問題は存在しました。

「確かに。ONEのホテルや会場でもマスク姿の人が多くなってきていたよね。消毒液がレセプションにも置かれるようになっていて。そうだね、それが一気に世界に広まってしまったね。フィリピンでも3月になり感染が拡大したんだ」

──フィリピンはアジアでも感染者はインドネシアに次ぎ、アジアで2番目です。マニラやセブはコミュニティ隔離が行われているままです。ルソン島では都市間の移動が禁止され、夜間は外出禁止、買い出しは1人でという政策もありました。バギオやベンゲット州はどのような状態でしょうか。

「コルディリェラの行政の働きは良かったよ。しっかりとしたガイドラインを作り、警察も協力していた。だから感染者の数を抑えることができた。僕らのバランガイ(市と町で構成されるフィリピンで最小の地方自治単位)ではロックダウンは7日間ほどだけだった。この間に感染者との濃厚接触があった人々のテストが行われ、結果的に僕らのバランガイでは感染者数は40人程度だったんだ」

──素晴らしいですね。

「6月になってからはMGCQ(Modified General Community Quarantine=修正を加えた一般的なコミュニティ隔離処置※政府が定めた4段階の警戒レベルで最も下位のモノ。マニラ首都圏やセブ島は一番上のECQ=Enhanced Community Quarantine=強化されたコミュニティ隔離処理)に指定され、一部の宿泊施設以外の経済活動はガイドラインに沿って再開されたよ。でも今回のパンデミックは世界的に多くのビジネスに影響を与えている。フィリピンでも多くの企業が倒産に追い込まれているよ」

──そんななかチーム・ラカイでのトレーニング状況はどうなっていますか。

「MGCQでもスポーツに関しては、接触の限られたモノという規定になっているんだ。でも、ラカイではプロフェッショナル・アスリートは練習しているよ。一般のジム生の来館は許されていない状態だけどね。

いずれにしても、COVID19に関してはワクチンや薬が開発されてないと、ずっとこういう状態が続くことになるだろうね。エコノミーだけでなく、人々の健康をずっと蝕むことになる。本当に怖いウィルスだね」

──そのなかでMMAの練習はソーシャルディスタンスを取るというわけにはいかないです。

「ソーシャルディスタンスを保っていたら、MMAの練習はできないよね。これはコンタクト・スポーツ、トレーニング・パートナーとはコンタクトが必要になる。そして、既にウィルスはジムにあるかもしれないという現実を受け入れて、練習する必要があるんだ。

もちろん、だから練習前には検温して、手洗い・うがいなど自分たちでできる予防策はこうじているけど……だからこそ、プロだけで練習をしているということだね」

──この機会に少し体を休めようという気持ちになったことはなかったですか。エドゥアルドも相当に体を酷使してきているはずですし。

「アハハハ。僕からトレーニングを奪い取ることは難しいよ。これまで通りとはいかないけど、家にいても走ったり、軽くボクシングをしたり、体を動かすことはできる。でもジムで練習することだって必要だ。僕らはプロフェッショナル・アスリートで休むことも必要だけど、それ以上にこの間に練習をしていないと、多くのモノを失ってしまう。

ラカイのプロ選手は懸命にフィジカル・コンディションのキープに務めてきたから、パンデミック前と変わらない体調を保てているよ」

──その姿勢に対しても、賛同できない人がいるかと思います。

「今、皆が家にいてソーシャル・メディアで意見を発することに夢中になっている。そして、人の間違いを指摘することに集中しているようなケースもあるよね(笑)。僕らアスリートにはトレーニングが必要だということは理解されないこともある。

結果SNSでバッシングされることもあるよ。理解されないこともあるけど、チーム・ラカイの面々は状況が許せばいつでも戦える状態を保ってきた。

7月31日にONEチャンピオンシップがバンコクで活動を再開するのは、明らかに良い兆候だしね。暫らく時間が掛かるかもしれないけど、またONEが以前のようにイベントを開くようになり、フィリピンで大会が行われるときのために、僕らはトレーニングを続ける。

でも、今はまだ我慢は必要だ。ホント、我慢の時なんだよ。それでもチームの士気は高い。そして、戦えない状況がメンタルを強くしている。このコロナ問題で僕らは色々なことを知り、学ぶことができたと思うんだ。この期間のことをレッスンにできるかどうかは、とても大切なことだよ。命の大切さ、そして自由であること。そのことを感謝しないといけない」