カテゴリー
MMA クラレッサ・シールズ クリス・ウェード クレイ・コラード バッバ・ジェンキンス ブレンダン・ラウネーン ボクシング

【PFL2021#04】試合結果 ライト級でシュルチ、ヘルドが脱落濃厚。ペティスは2週間後に仕切り直し

【写真】2度の五輪金メダリスト、ボクシングで成功を収めているがまるで気取ったところがなく、MMAソサイエティに溶け込んでいたシールズ。次戦が楽しみになる(C)PFL

10日(木・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティ
オーシャン・カジノリゾートのPFL2021#04で開催された。

メインで五輪金メダル2度獲得、ボクシング世界8冠のクラレッサ・シールズが、ブリトニー・エルキンにマウントを奪われ寝技の洗礼をうけながら、逆転のTKO勝ちを収めた今大会はライト級とフェザー級でシーズン最終戦が組まれた。

しかし、アンソニー・ペティスが直前に欠場となり、不戦敗ではなく2週間後のPFL2021#06で、対戦相手をハウシュ・ウマンフィオに変更され組まれることに。またフェザー級ではランス・パーマーとモヴィッド・ハイブラエフもシャッフルされて、2週間後に対戦することが決まった。

このため今大会でプレーオフ進出4名は確定せず、現時点で獲得ポイントがOPのペティスとパーマーにも、チャンスは残されている。ちなみにPFLのオフィシャルサイトでは、ライト級でクレイ・コラードが2試合連続判定勝ちながら9Pで1位となっているが、ここではESPN発表ランキングに倣い、6Pの2位とした。

また太字の選手がプレーオフ進出決定。実線で名前が消されたファイターはシーズン敗退が決まっている。

【フェザー級ランキング】
1位 9P ブレンダン・ラウネーン
2位 8P クリス・ウェード
3位 6P バッバ・ジェンキンス
4位 5P シェイモン・モラエス
5位 3P モヴィッド・ハイブラエフ
6位 3P タイラー・ダイヤモンド
7位 0P ランス・パーマー
8位 0P ボビー・モフェット
9位 0P アルマン・オスパノフ
10位 0P ジェシー・スターン

【ライト級ランキング】
1位 6P ロイック・ラジャポフ
2位 6P クレイ・コラード
3位 3P ハウシュ・マンフィオ
4位 3P アレックス・マルチネス
5位 3P ナタン・シュルチ
6位 3P マーチン・ヘルド
7位 3P アクメト・アリエフ
8位 2P オリヴィエ・オバメルシェ
9位 0P アンソニー・ペティス
10位 0P ジョイルトン・ラターバッバ

PFL2021#04
<女子ライト級/5分3R>
○クラレッサ・シールズ(米国)3R1分44秒
TKO
詳細はコチラ
×ブリトニー・エルキン(米国)
<159.4ポンド契約/5分3R>
○カシアス・クレイ・コラード(米国)3R
判定
詳細はコチラ
×ジョイルトン・ラターバッバ(ドイツ)
<フェザー級/5分3R>
○バッバ・ジェンキンス(米国)3R
判定
詳細はコチラ
×ボビー・モフェット(米国)
<フェザー級/5分3R>
○ブレンダン・ラウネーン(英国)3R
判定
詳細はコチラ
×タイラー・ダイヤモンド(米国)
<ライト級/5分3R>
○ナタン・シュルチ(ブラジル)3R
判定
詳細はコチラ
×アレックス・マルチネス(ペルー)
<ライト級/5分3R>
○オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)3R
判定
詳細はコチラ
×マーチン・ヘルド(ポーランド)
<ライト級/5分3R>
○ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)1R0分27秒
KO
詳細はコチラ
×アクメト・アリエフ(ロシア)
<146.8ポンド契約/5分3R>
○シェイモン・モラエス(ブラジル)2R4分59秒
キムラ・アームロック
詳細はコチラ
×ジェシー・スターン(米国)
<フェザー級/5分3R>
○クリス・ウェード(米国)2R2分18秒
TKO
詳細はコチラ
×アルマン・オスパノフ(カザフスタン)

The post 【PFL2021#04】試合結果 ライト級でシュルチ、ヘルドが脱落濃厚。ペティスは2週間後に仕切り直し first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
PFL PFL2021#04 Report バッバ・ジェンキンス ブログ ボビー・モフェット

【PFL2021#04】しっかりとポイント計算、ジェンキンスが判定でプレーオフスポット勝ち取る

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
Def.2-1:29-28,29-28.29-28
ボビー・モフェット(米国)

サウスポーの構えから左ハイ、左ストレートを見せて組んだジェンキンスがすぐにバックに回る。臀部にヒザを入れられ立てないモフェットが、半身でニンジャチョークを狙うもこれは無理がある。前方に崩してワンフックしたジェンキンスは、手首を掴むモフェットの動きを利用し、背中を伸ばしにかかる。半身から正対したモフェットが立ち上がると、テイクダウン狙いに対し、ここもニンジャチョークへ。

離れたジェンキンスに右三日月を入れたモフェットだが、ジェンキンスはワンツーで左を当てミドルを蹴る。さらにワンツーを続けるジェンキンスが、来いと挑発。直後のモフェットのテイクダウン狙いを切り、ワンツーを伸ばしたジェンキンスが左ロー。左を伸ばし構えを変えたジェンキンスが、右ストレートを見せラウンドを取った。

2R開始と同時に跳びヒザから組みついたジェンキンスが、シングルレッグでテイクダウンを奪うとスクランブルで背中に回り、後方からパンチを入れる。スクランブルから立ち上がったモフェットのアッパー、ワンツーをかわすジェンキンスがダブルレッグを切られる。ケージにジェンキンスを押し込んだモフェットがヒザを狙う。

ヒザを入れた離れたジェンキンスは、掛け蹴りに惑わされることなくワンツーで前に出て、ここもシングルレッグを決める。モフェットはクローズドガードから、オープンも足を引いて立つことはできず、再び背中をマットにつける。モフェットはキムラも、切られて勢いのあるパンチを後方から連打される。ジェンキンスがこの回も試合を支配した。

最終回、ジェンキンスはワンツーから左アッパー、モフェットが左ハイを狙う。ミドルをブロックしたジェンキンスが左を伸ばし、シングルレッグからバックへ。モフェットがスクランブルから立ち上がり、離れてもすぐにシングルで倒される。とその刹那、ニンジャをセットしたモフェットは、フィジカルの強さでフリップして逃れたジェンキンスのバックに回る。足をフックしないRNCに入ったモフェットに対し、自ら背中をつけて逃れたジェンキンスがスクランブルからスタンドに戻る。

ワンツー、そしてスリーを見せたジェンキンスの腹を連続で殴り、ヒザを入れるモフェット。離れてからも首相撲でヒザを突き上げると、モフェットはテイクダウン狙いをニンジャで切って倒れない。ここからも腹を集中して攻めるモフェットの勢いは止まらず、パンチ数で圧倒する。最後の組みもニンジャで防いでパンチをまとめたモフェットが、最終回は完全に自分のラウンドとした。

それでも1&2Rのテイクダウン&コントロールで取ったジェンキンスが、29-28の3票を集め判定勝ち。3Pを獲得し、合計6Pでプレーオフ進出を決めたジェンキンスは、おかしなダンスを披露した。


The post 【PFL2021#04】しっかりとポイント計算、ジェンキンスが判定でプレーオフスポット勝ち取る first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
News PFL PFL2021#04 アンソニー・ペティス クラレッサ・シールズ クレイ・コラード バッバ・ジェンキンス ブログ モヴリッド・ハイブラエフ ランス・パーマー

【PFL2021#04】計量終了 カオス!! ペティス、病欠&パーマー✖ハイブラエフとリスケ。体重オーバー多し

【写真】史上最高の女子アスリートになると明言してのMMA転向。既に貫禄があり過ぎるクラレッサ・シールズ(C) PFL

10日(木・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾートで開催されるPFL2021#04の計量が9日(水・同)に行われた。

ところが計量直前にPFLより同大会のラインナップが決定というリリースが出され、そこにはライト級のアンソニー・ペティスがハウシュ・マンフィオと、フェザー級ではランス・パーマーがモヴィッド・ハイブラエフと25日(金・同)に開かれるPFL2021#06で戦うことが記されていた。

なかなかの体格差のシュルチとマルチネスだ(C)PFL

ペティスと対戦予定だったアレックス・マルチネスは、今大会でナタン・シュルチと戦うことに。

同様にそれぞれパーマーとハイブラエフの対戦相手ジェシー・スターンとシェイヤン・モラエスが今大会で相対する。

リリースではリスケについての詳細はなく、ファイトウィークには現地入りしメディアの取材にも応じていたペティスに関しては、病欠という話が聞かれる。


体調不良という情報もないフェザー級勢ともども対戦カードがスライドされるのでなくシャッフルされたことになる。とはいえ計量失敗や体調不良のドタキャンは-1Pのペナルティが与えられているが、ペティスにもその裁定が下るのか。

2週間後のレギュラーシーズン最終戦は、ヘビー級でファブリシオ・ベウドゥムがメディカルにパスせず、モハメド・ウスマンの負傷欠場も決まっている。

この体格差もなかなかのもの。100万ドル目指し、「No」の選択はないとはいえ、これは何が起こるか分からない試合になりそうだ(C)PFL

混乱が見られる今大会、計量でもクレイ・コラードと対戦するジョイルトン・ラターバッバが159.4 ポンドと4ポンド以上のオーバーに。

ペティスを初戦で破り一躍ライト級の中心ファイターとなったコラードは無条件で3Pを獲得できるが、合計6Pではプレーオフ進出が確定できないことで体重オーバーのラターバッハとの対戦を了承している。

計量失敗で、この表情。良い人っぽいが、気持ちを創ることができるか(C)PFL

またフェザー級でもモラエスと戦うことが急遽決まったジェシー・スターンも 146.8ポンドで計量に失敗。

モラエスも3Pではプレーオフを諦めないといけないこともあり、勝っても得点のないスターンとの戦いに臨むことになった。

ジェンキンスはフェイスオフで目を合わせることはなかった(C)PFL

フェザー級連覇中のパーマーにPFL初黒星をつけて、同階級の本命となったバッバ・ジェンキンスは、今大会からの出場となったボビー・モフェットと戦う。

モフェットはかなり硬い表情で「フィニッシュする。彼はそんなことあり得ないと思っているだろうけど、そうなる。明日の朝、目覚めるとそれを知るはずだ」とセレモニアル計量後に話した。

対してジェンキンスは「明日の朝は起きてブレックファーストを食べる。そして夜のファイトに臨む」と緊張からか時系列を誤っていたモフェットに言葉にチクり。そして「やることはシンプルだ。ケージに入って、クイック6を手にしてナンバーワンシードでプレーオフへ行く」と不敵な笑みを浮かべて話した。

2度の五輪金メダル獲得、女子プロボクシング8冠からMMAデビューを戦うクラレッサ・シールズは体重計の上で大声を挙げてガッツポーズを見せた。

ラファエル・ロバトJrの茶帯ブリトニー・エルキンとフェイスオフを終えると、シールズは「ここに来られたハッピー。個人的にエルキンが何をしてくるか、全く気にしていないわ。『初回にKOする』とか『2Rで倒す』とか、そういうことは以前も言ってくる相手がいたけど、一度として負けたことはなかった。また同じようになることを願っている。明日はボクシング、打撃、レスリングを見せるわ」と非常に落ち着いた表情で話した。

■視聴方法(予定)
6月11日(金・日本時間)
午前7時00分~Official Facebook

■ PFL2021#04計量結果

<女子ライト級/5分3R>
クラレッサ・シールズ: 154.8ポンド(70.21キロ)
ブリトニー・エルキン: 155.4ポンド(70.48キロ)

<ライト級/5分3R>
カシアス・クレイ・コラード: 155.8ポンド(70.66キロ)
ジョイルトン・ラターバッバ: 159.4 ポンド(72.3キロ)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス: 145.6ポンド(66.04キロ)
ボビー・モフェット: 146ポンド(66.22キロ)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ: 156ポンド(70.76キロ)
アレックス・マルチネス: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン: 146ポンド(66.22キロ)
タイラー・ダイヤモンド: 145.6ポンド(66.04キロ)

<ライト級/5分3R>
マーチン・ヘルド: 155.6ポンド(70.57キロ)
オリヴィエ・オバメルシェ: 155.4ポンド(70.48キロ)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ: 155.6ポンド(70.57キロ)
ロイック・ラジャポフ: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
シェイヤン・モラエス: 146ポンド(66.22キロ)
ジェシー・スターン: 146.8ポンド(66.58キロ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード: 146ポンド(66.22キロ)
アルマン・オスパノフ: 144.8ポンド(65.68キロ)

【フェザー級ランキング】
1位 6p ブレンダン・ラウネーン
2位 3p バッバ・ジェンキンス、モヴィッド・ハイブラエフ、タイラー・ダイヤモンド
5位 3p クリス・ウェード
6位 0p ランス・パーマー
7位 0p シェイヤン・モラエス
8位 0p アルマン・オスパノフ、ジェシー・スターン、ボビー・モフェット

【ライト級ランキング】
1位 3p カシアス・クレイ・コラード
2位 3p アクメト・アリエフ
3位 3p アレックス・マルチネス
4位 3p マルチン・ヘルド
5位 3p ハウシュ・マンフィオ
6位 0p ジョイルトン・ラターバッバ
7位 0p ロイック・ラジャポフ、ナタン・シュルチ
9位 0p アンソニー・ペティス
10位 0p オリヴィエ・オバメルシェ

The post 【PFL2021#04】計量終了 カオス!! ペティス、病欠&パーマー✖ハイブラエフとリスケ。体重オーバー多し first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Gladiator014 MMA PFL PFL2021#04 Preview アルマン・オスパノフ キック タイラー・ダイヤモンド バッバ・ジェンキンス ブレンダン・ラウネーン. シェイモン・モラエス モヴリッド・ハイブラエフ ランス・パーマー 中島太一

【PFL2021#04】パーマー落選の危機。混戦フェザー級にコンバットサンボ世界王者オスパノフ参戦

【写真】2戦目からの参戦ではプレーオフに残るには初回フィニッシュしても他力本願となるが、非常に楽しみなオスパノフの北米デビューだ (C) MMAPLANET

10日(木・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾートPFL2021#04が開催される。2021年のレギュラーシーズンも2巡目になり、フェザー級とライト級の2試合目=最終戦を迎える。

今年はプレーオフ進出が8名から4名に絞られたため、6人のファイターが早くも閉幕を迎えることになる。しかも、2階級揃ってランス・パーマー、ナタン・シュルチという2度の世界王者が初戦で判定負け、さらには鳴り物入りでPFL入りを果たしたアンソニー・ペティスも、クレイ・コラードに思わぬ敗戦を喫し終幕の危機にある。

ここではフェザー級の星取り状況から戦局を占ってみたい。


ブレンダン・ラウネーン(C)PFL

現時点でフェザー級のランキングは以下の通り。

1位のブレンダン・ラウネーンこそボーナスポイントを獲得し6Pで抜けているが、他の勝者は判定勝ちで3Pの獲得に留まっている。つまり2戦目の勝ち負けに加え、フィニッシュ及びラウンド数でランキングは大いに入れ替わる公算が、大だ。

【フェザー級ランキング】
1位 6p ブレンダン・ラウネーン
2位 3p バッバ・ジェンキンス、モヴィッド・ハイブラエフ、タイラー・ダイヤモンド
5位 3p クリス・ウェード
6位 0p ランス・パーマー
7位 0p シェイヤン・モラエス
8位 0p アルマン・オスパノフ、ジェシー・スターン、ボビー・モフェット

タイラー・ダイヤモンド(C)PFL

そこで気になるのが、今大会のマッチアップになる。首位のラウネーンはダイヤモンドという2位の選手と対戦する。

この試合で勝利すればジェンキンス、ハイブラエフ、ウェードが6Pを獲得しても合計ポイントでも並ぶだけで、4位以内は確定になる。とはいえラウネーンの実力はまだまだ未知数、ダイヤモンドに土をつけられる可能性は五分五分と見ても良いだろう。

一方で初戦を終えてアントニー・ディジー、チョ・ソンビン、ラジャー・ストヤディノビッチの3選手がシーズンから姿を消しており、アルマン・オスパノフ、ジェシー・スターン、ボビー・モフェットが今回からロースターに加わったとも情勢の変化を後押しするだろう。

パーマーはストディノビッチも代役スターン、ジェンキンスはディジーに代わってモフェットと対戦することで、得点加算は濃厚だ。加えて新規参入選手は3P以上を目指さないと勝ち上がりが厳しく、ボーナス獲得ファイトを展開してくるだろう。

バッバ・ジェンキンス(C)PFL

そうなると隙が大きくなり、パーマーとジェンキンス、2人のレスラーは手堅く勝てる公算は高い。

特にパーマーに勝って2位につけるジェンキンスはフェザー級の最終試合だけに、手堅く3Pの獲得でプレーオフ進出できる状況にあるなら、ボーナスを必要としない勝利を目指すであろう。

ランス・パーマー(C)PFL

対してパーマーは3P獲得だかで4位当確となるには、2位の3選手と5位のウェードのうち2人がノーポイントになっても、ポイント上で並ぶのみ。

彼より先に戦うハイブラエフとウェードの試合結果を見て、フィニッシュ狙いのファイトが必要になる公算は高いだろう。

クリス・ウェード(C)PFL

またウェードに関しては、オスパノフという新顔のなかでも厳しい相手を迎え撃つことになった。

2014年、千葉県成田市で行われたサンボ世界大会でコンバットサンボ68キロ級優勝のオスパノフは、すでにMMAで6勝1敗の戦績を残しており、その後は母国のイベントからACBに活躍の場を求めた。その初戦で中島太一をスピニングヒールキックでKO勝ちしているオスパノフ。ACBとACAでは通算3勝3敗だったが、3勝は全てKO勝ちで一発勝負の状況に非常に適している。

ウェードとしてはフォークスタイルと柔術の融合ファイトで一本、もしくはコントロールして勝利を狙うこともできるだろうが、打撃の圧に巻き込まれるとペースを乱したうえでヒザ蹴りやパンチの餌食になることも多いにありうる。ブレンダン・ラウネーン以外、判定勝ちでは自力プレーオフ進出とならないため、他の選手の勝ち方を見た上で戦略が決定されるというPFLレギュラーシーズン最終戦独特の状況がファイター達のパフォーマンスにどのような影響を与えるのか、非常に楽しみだ。

■視聴方法(予定)
6月11日(金・日本時間)
午前7時00分~Official Facebook

■ PFL2021#04対戦カード

<女子ライト級/5分3R>
クラレッサ・シールズ(米国)
ブリトニー・エルキン(米国)

<ライト級/5分3R>
アンソニー・ペティス(米国)
アレックス・マルチネス(パラグアイ)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
ボビー・モフェット(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
タイラー・ダイヤモンド(米国)

<ライト級/5分3R>
カシアス・クレイ・コラード(米国)
ジョイルトン・ラターバッバ(ドイツ)

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
ハウシュ・マンフィオ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー(米国)
ジェシー・スターン(米国)

<ライト級/5分3R>
マルチン・ヘルド(ポーランド)
オリヴィエ・オバメルシェ(カナダ)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ(ロシア)
ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
シェイヤン・モラエス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
アルマン・オスパノフ(カザフスタン)

The post 【PFL2021#04】パーマー落選の危機。混戦フェザー級にコンバットサンボ世界王者オスパノフ参戦 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Bu et Sports de combat Interview バッバ・ジェンキンス ブログ ランス・パーマー 剛毅會 岩﨑達也 武術空手

【Bu et Sports de combat】MMAを武術的な観点で見る。ジェンキンス✖パーマー「レスリングで先を取る」 

【写真】レスラー同士、「レスリングとMMAは違う」というパーマーの言い分は通らなかった…… (C)PFL

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑氏とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た──PFL2021#01におけるバッバ・ジェンキンス✖ランス・パーマーとは?!


──NCAA時代にレスリングではジェンキンスに負け越していたパーマー。しかし、MMAの実績では上で「これはMMA、レスリングとは違う」と言っていたのですが、そのレスリングで遅れをとるとMMAとしての強さは全く見せることができなかったです。

「そういうつもりで、パーマーはレスリング勝負とは考えていなかったのかもしれないですね。対して、ジェンキンスは完全に重心がテイクダウン狙いで、かつパンチも出せるというモノでした。

組んでからバックに回り、そこからのパンチはピンポイントで素晴らしいものでした。フォークスタイルのクラッチをしてはいけない部分が、そのまま生きて自由になっている片手で殴りつける──教科書のようなパンチでした。

ジェンキンスはレスリングだけでなく、スタンドのパンチも強かったし蹴りも良かったです。とはいえ上と下が繋がるという我々が理想としている攻撃ではなかったのですが、レスリングでイニチアチブを取っているから、パンチと蹴りがバラバラでも構わない。青木選手のミドルやパンチが、サブミッションがあることで先が取れているように、ジェンキンスは迂闊な蹴りがあっても、パーマーがそれをキャッチしてもレスリング勝負で負けないという戦いができているので、パーマーが先を取ったことにならない。

正直、ジェンキンスはパンチ、組み、蹴りのトランジッションの部分で隙はあります。

パンチはパンチ、組みは組み、蹴りは蹴りという風にバラバラで。あのバラバラの戦いを日本人選手が、外国人を相手にやっても絶対に通用しません。それでも、あの蹴りを一方的に使えるというのは、絶対の自信がジェンキンスにはあったのでしょうね。それがレスリングで」

──「これはMMAです。キックではない」とか、「この試合はレスリングでなくMMA」という意見、MMAをある程度以上に消化している選手同士の戦いで通用しないで、得意分野同士で強い方がMMAでも強いということになるのでしょうか。

「これはMMAで、〇〇ではないという理屈は、MMAファイター同士では信憑性はないと考えます。MMAを知らない相手に、MMAファイターが言うのは通ります。そもそも、もう10年も前にMMAファイターはK-1のリングでK-1ファイターとやり合えていたし、ベン・アスクレンは今でもレスリングが強いでしょう。柔術がベースのMMAファイターが、今もノーギや柔術でも強いように。

そうしたら、これはMMAだっていう理屈は通りますか? それにどの競技にもマネージャーという選手がいます」

──マネージャー……ですか?

「ハイ。マネージメントで勝つ。打撃の試合もKOじゃない、マネージメントで勝つ。グラップラーでも極めなくて、マネージメントで勝つ。3Rや10分の戦いをマネージメントして勝つ。その競技でマネージメントで勝ってきた選手は、MMAに転向してマネージメントができなくて勝てなくなるということもあります。

パーマーはレスリング軸で、MMAでマネージメントができていたから、これまで勝ってきたけど……レスリングで上回るジェンキンスに対し、MMAのマネージメントができていなかった。どこで差をつけるのか、それはMMAという競技のなかに引きずり込むこと。そしてマネージメントでゴチャゴチャにする。それがパーマーのやるべきことだったのですが、何もできなかった。

その原因は試合だけでは分からないです。体調かもしれないし、精神的な問題かもしれない。ただビビっているのは明白でした。レスリングというか、パンチにビビっていた。過去の実績に関係なく、あの試合で起こった現象面でみれば、パーマーがそれだけ強い選手だということすら分からないぐらい──開始早々からバッバ・ジェンキンスの間でした。質量でジェンキンスが上で、間もジェンキンスだった」

──レスリングで遅れをとっても、MMAなのだから打撃で上回って間を取り、質量で上回ることができるかと思うのですが。

「あのオーバーハンドですね。あれは勢いが良かった。空振りでも、当たったら凄いモノだと思います。武術的にMMAを見るということは、戦術的に見るのと近いものがあります。ただし、戦術と戦略は違います。パーマーはこの試合に関しては、戦略はなかった。何かやろうと相手の動きを見せ、戦術は変えようとしていましたが。

私は武術家であると同時に、ストラテジスト(戦略、方針を立案する専門家)でありたいと思っています。ストラテジーを考えるうえで、一番大切なことは何だと思いますか」

──自分が不利なところを想定することでしょうか。思い通りにいかないときに、どうするのか腹積もりをし、打開策を描いておく。

「つまり、一番大切なことはザックリいって予想なんです。それも具体的な。相手の質量が強いか弱いかで、立てる戦略は違ってきます。そこをパーマーは立てていなかった。もしくは立てそこなった。相手の方が質量が高い時の戦いができていなかったです。『こんなに圧力が高いと思わなかった』と試合後に言う選手がいます。つまり、自分の質量が小さきの戦いの準備ができていないということです。

しっかりと局面を考えて、有利・不利のどちらの場面でもクリアにして、試合に臨んでいたのなと思いました。それができていなかったから、ここまで3年間負け知らずのパーマーでも一方的に負けてしまった──そう結論づけることができます」

■視聴方法(予定)
4月30日(金・日本時間)
午前6時30分~Official Facebook

■ PFL2021#02 対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
ローリー・マクドナルド(カナダ)
カーティス・ミランダ―(米国)

<ウェルター級/5分3R>
レイ・クーパー3世(米国)
ジェイゾン・ポネ(フランス)

<ウェルター級/5分3R>
ジョアォン・セフェリーノ(ブラジル)
グレイソン・チバウ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
エミリアーノ・ソルディ(アルゼンチン)
クリス・カモージ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
アントニオ・カーロス・ジュニオール(ブラジル)
トム・ローラー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・マゴメドケリモフ(ロシア)
ジョアォン・セフェリーノ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴィニー・マガリャエス(ブラジル)
ジョーダン・ヤング(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
セザー・フェレイラ(ブラジル)
ニック・ローリック(米国)

<ウェルター級/5分3R>
サディボウ・シ(スウェーデン)
ニコライ・アレクサヒン(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ダン・スポーン(米国)
マールシン・ハムレット(ノルウェー)

The post 【Bu et Sports de combat】MMAを武術的な観点で見る。ジェンキンス✖パーマー「レスリングで先を取る」  first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
other MMA PFL2021#01 Report バッバ・ジェンキンス ブログ ランス・パーマー

【PFL2021#01】レスリングでパーマーを圧倒したジェンキンスが3連覇目指すパーマーにPFL初黒星つける

【写真】レスリングでリードしたジェンキンスは、打撃でも余裕を見せる試合ぶりでパーマーを破った(C)PFL

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
Def.3-0:30-27. 30-27. 30-27
ランス・パーマー(米国)

サウスポー同士、パーマーが左ローを蹴る。一瞬オーソに構えたジェンキンスは、すぐにサウスポーに戻し右ジャブを伸ばす。ローに左を合わせていったパーマーがケージを背負って回り、ジェンキンスがデカゴン中央を取る。跳びヒザの着地後に左を入れたジェンキンス、パーマーも左ローから左オーバーハンドを見せる。ジェンキンスは右ハイを蹴り、低い構えから右ジャブを繰り出す。

ローに組みついてバックに回ったジェンキンスが、ボディロックから後方に崩してテイクダウン。パーマーがレスリングで攻められるという、この顔合わせならではの展開に。バックを制し、ヒザを入れるジェンキンスはリフトアップから後方にテイクダウンしパンチを打ちこむ。バックを譲ったままついには両足をフックされたパーマーは左右のパンチを受け初回を失った。

2R、直ぐに距離を詰めて左右のフックを放ったパーマーだが、逆に左を被弾する。パーマーが左ローを蹴り、2発目でジェンキンスが姿勢を乱す。前に出て左を見せたパーマーに、ジェンキンスがここで左を当てる。ジェンキンスは左を被弾した直後に組んでボディロックへ。ウィザーのパーマーは、右手をマットついてヒザを受けない姿勢を取る。ならばとジェンキンスはボディにヒザを突き上げ、前方に崩して背中に回る。

レスリングでリードするジェンキンスは、スイッチに反応したところで正対したパーマーが離れる。自ら組みに行くことがないパーマー、これでは打撃の圧が上がることはない。ジェンキンスは後ろ回し蹴りを繰り出し、パンチの交換からパーマーがローを蹴る。互いにハイを見せ、ジェンキンスがもう1度ガードの上からハイを蹴り、後ろ回し蹴りを繰り出した。

最終回、劣性のツータイム・ワールドチャンピオンはフックに距離詰めるも、組みにはいかない。離れたところで右ハイから左を伸ばすジェンキンス。右フックから左を伸ばすパーマーが、スーパーマンパンチも当たらない。クリンチの攻防でヒザをボディに入れた自ジェンキンスが、ケージに詰めてボディロック。ウィザーのパーマーは──と、ジェンキンスがヒザをつけて倒れる。

ヒザが急所に出も入ったから、インターバルを置くジェンキンスはパーマーとタッチグローブし、さらに回復の時間を置く。ジェンキンスがケージに押し込んだ状態で試合は再開され、リフトアップからテイクダウン。スクランブルで片足を束ねてボディロックへ。小手をきかせるパーマーだが、大内から小外でテイクダウンを許す。すぐにスクランブルに持ち込んだパーマーは、がぶるも右腕で左足を制されバックに回れない。

アームインギロチンに切り替えそうな動きから、10フィンガーギロチンに取ったパーマーに対し、ジェンキンスはカメラを見つけて笑顔を見せる。と、シングルに出たジェンキンスはヒザを受けそうになっても余裕の表情でスピニングバックキック、終盤もしっかりと距離を取ると、このままタイムアップを迎えた。

ジャッジの裁定はフルマークでジェンキンスに。2018年のPFL活動開始以来、11連勝で負け無しだったパーマーについに土がついた。


The post 【PFL2021#01】レスリングでパーマーを圧倒したジェンキンスが3連覇目指すパーマーにPFL初黒星つける first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
News other MMA PFL2021#01 アンソニー・ペティス クレイ・コラード ナタン・シュルチ バッバ・ジェンキンス ブログ マーチン・ヘルド モヴリッド・ハイブラエフ ランス・パーマー

【PFL2021#01】計量終了 いよいよシーズン開幕。3冠狙う”ショータイム”ペティス「良い仕事をする」

【写真】アジアではエディ・アルバレスがBellator、UFCに続きONEで世界3冠を果たそうする一方で、ペティスはWEC、UFC、そしてPFLと前人未踏の3冠を狙う (C)PFL

23日(金・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾートで開催されるPFL2021#01の計量が22日(木・同)に行われた。

2020年のブランクを経て、過去最高のメンバーが揃ったといえるPFLの2021年シーズン。今大会のメインに出場するアンソニー・ペティスはWEC、UFC、そしてPFLと3冠を目指す。


そのペティスはストリーミング用のモックウェイインとフェイスオフ後に「俺が良い試合をすることが誰もが知っている。素晴らしい対戦相手と良い仕事をするよ」とマイクで話すと、自身が使ったマイクをカシアス・クレイ・コラードに手渡す。

一瞬戸惑ったコラードは「僕もそのために来た」と早くも気圧されているような空気だった。

フェザー級の注目の一番、ランス・パーマー✖バッバ・ジェンキンスはメインカード・オープニングマッチだ。マクス着用がマストでない計量ながら、後者がバンダナマスクをしてフェイスオフに臨んだ。

カレッジレスリング時代に3勝1敗とパーマーに勝ち越しているジェンキンスは「ずっとレスリング時代のことを聞かれてきたけど、ヤツは新しい自分をぶつけてくるはずだ。ヤツは俺のことを知っている。俺もヤツのことが分かっている。何も秘密はない、俺の方が優れたファイターだ」と発言。

対して3度目の100万ドル獲得を目指すパーマーは「彼の言った通りだ。10年の戦いの過去がある。この試合に向けて、やるべきことはやってきた。明日、ケージで戦うだけだ。3連覇を目指す僕のケージに彼がやってきた。でも、これまでと変わりない尊敬しているよ」と静かにコメントした。

ライト級ではパーマーと同様に3度の挑戦を目指すナタン・シュルチが、マーチン・ヘルドと対戦する。

Bellator、UFCと北米メジャーで戦ってきた足関キング=ヘルドはポーランド国旗を高々を掲げてスケールに乗った。

またアクメト・アリエフと対戦するミハイル・オジンツォフが、1ポンドオーバー規約よりも0.4ポンド重く、唯一の計量オーバーに。

今回の試合の勝敗に関わらず0ポイント──ばかりか、今シーズンからは計量失敗にペナルティが用いられるようになり、-1Pからスタート。オジンツォフがプレーオフ進出のために、キャッチウェイトのこの試合でなすべきことは、少しでもアリエフの獲得ポイントを減らすことになる。

■視聴方法(予定)
4月24日(土・日本時間)
午前6時30分~Official Facebook

■ PFL2021#01計量結果

<ライト級/5分3R>
アンソニー・ペティス: 156ポンド(70.76キロ)
カシアス・クレイ・コラード: 154.6ポンド(70.12キロ)

<ライト級/5分5R>
ナタン・シュルチ: 156ポンド(70.76キロ)
マーチン・ヘルド: 155.8ポンド(70.66キロ)

<フェザー級/5分3R>
モヴリッド・ハイブラエフ: 145.4ポンド(65.95キロ)
ラジャー・ストヤディノビッチ: 145.8ポンド(66.13キロ))

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー: 145.4ポンド(65.95キロ)
バッバ・ジェンキンス: 146ポンド(66.22キロ)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ: 155.4ポンド(70.48キロ)
アレックス・マルチネス: 156ポンド(70.76キロ)

<ライト級/5分3R>
ジョイルトン・ラターバッバ: 155.8ポンド(70.66キロ)
ハウシュ・マンフィオ: 156ポンド(70.76キロ)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ: 155.2ポンド(70.39キロ)
ミハイル・オジンツォフ: 156.4ポンド(70.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード: 146ポンド(66.22キロ)
アントニー・ディジー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
チョ・ソンビン: 145.6ポンド(66.04キロ)
タイラー・ダイヤモンド: 145.8ポンド(66.13キロ)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン: 146ポンド(66.22キロ)
シェイヤン・モラエス: 146ポンド(66.22キロ)

The post 【PFL2021#01】計量終了 いよいよシーズン開幕。3冠狙う"ショータイム”ペティス「良い仕事をする」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview other MMA PFL2021#01 アンソニー・ペティス ケイラ・ハリソン ケニー・フロリアン ナタン・シュルチ バッバ・ジェンキンス ブログ ランス・パーマー レイ・クーパーIII ローリー・マクドナルド

【PFL2021#01】「パーマー✖ジェンキンスが流れを決める」ケージの賢人ケンフロに訊くPFL2021─02─

【写真】ケンフロがフェザー級で本命視する2連覇中のランス・パーマーは、23日に要注目──レスリングで敗れているバッバ・ジェンキンスと対戦する(C)MMAPLANET

23日(金・現地時間)にニュージャージー州アトランティックシティのオーシャン・カジノリゾート開幕するPFL2021#01。過去最高の面子が揃ってPFKの実況陣に加わったケニー・フロリアン・インタビュー第2弾。

ケージの賢人ケンフロが、注目するファイターは誰なのか。まずは開幕戦となるフェザー級とライト級、その他の階級について──見逃してはならないファイターの名前を挙げてもらった。

<ケニー・フロリアン・インタビューPart.01はコチラから>


──確かにマーシャルアーツは自身の身を守るモノ。競技になると攻撃性が評価されるなか、ここを根源にUFCはスタートを切りました。

「シーズン制を採用することで、図らずもファイターは身を守ることを頭において勝利を目指すことになる。そこは興味深いよね。年に2度か3度、いつ試合があるのか待ちの状態のケースが多いMMAにあって、先が見えるからこそ準備、調整力が問われることになる。そこがシーズン制と他のプロモーションの相違点だね」

──通常のフォーマットと、シーズン制のどちらがハードかはいえないですが、いずれにしてもハードです。

「それと米国のスポーツファンからすれば、プレーオフ制は非常に慣れ親しまれたフォーマットなんだ。NFL、NBA、MLBというメージャースポーツが用いている。

勿論ひいきのチームが存在するから、MMAという個人スポーツとは違うかもしれないけど、優勝への道程を追うことと、一つの試合ごとの結果を注視することが合わせ合っているのは同じだと思うんだ。そして、番狂わせなど予想できない展開をファンは楽しんでいる。結果、誰が勝ち残って世界チャンピオンになるのか。そういう見方ができるよね」

──解説者の立場として、全ての階級の戦いを盛り上げていく役目がありますが、それでもシーズン開幕戦を担うライト級とフェザー級は注目度が高いと思います。ケニー、あなたのフェイバリット・ファイターは誰になりますか。

「ライト級ではナタン・ショルチ、このブラジル人ツータイム・ワールドチャンピオンにまず注目している。

テクニカル的にも、メカニカル的にも優れウェルラウンダーで、なんといっても我慢強い。

そんな彼に対して、ファンが一押しのアンソニー・ペティスがタフなライバルになることは間違いないだろうね。今のアンソニーは再びやる気になり、ハングリーだ。この状態が彼の卓越した技術を引き出すだろう。

アンソニーはなぜUFCのチャンピオンになれたのか。チャンピオンになれる方法論を既に持っている。そして100万ドルという優勝賞金がモチベーションになり、彼をあの頃に戻していると思う。

フェザー級ではランス・パーマーが本命であることは間違いないよね。ランスは勝ち方が分かっている。彼の壁を崩すのは、全てのファイターにとって困難だ。あのレスリング力に加えて、試合をするたびに打撃が伸びているからね」

──大穴的に楽しみな選手はいますか。

「大穴というより対抗、本命に近い注目をしているのはバッバ・ジェンキンスだよ。

ジェンキンスはレスリングでパーマーに勝っている。MMAとレスリングは別モノだけど、そのレスリング力の高さがあるから、ランス・パーマーが想い描く試合ができないことも十分にありえる。いきなり2人が開幕戦で戦う、シーズンの行方を決定づけるファイトになるよ。

ライト級の大穴はジョニー・ケースだ(※家庭内暴力で逮捕され、インタビュー後にシーズンから撤退)。彼はきっと何かをしでかすよ。優勝できるかどうかは分からない。でも、注目が必要なことは確かだよ」

──他の階級で注目している選手は誰になりますか。

「ウェルター級で──ローリー・マクドナルドが参戦したことにより、世界王者のブラダボーイ(レイ・クーパー3世)への注目度が高まることは間違いないね。ブラドボーイはビーストだよ。

ローリー・マクドナルドのアドバンテージは経験値だ。UFCとBellatorでとてつもない相手と戦ってきた。彼らとしのぎを削り合ってきた技術力の高さは疑いようがない。

と同時にウェルター級に出場する選手たちは、全員がローリーをターゲットにしている。ローリーに勝つことを考えないでシーズンに挑むファイターはいない。だから彼は1試合、1試合が非常にハードなモノになるだろう。皆がローリーのネームバリューを奪い取りたいからね」

──ウェルター級は2018年にブラダボーイを破って世界一となったマゴメド・マゴメドカリモフもいます。

「マゴメドカリモフは絶対に見逃しちゃいけない。彼の活躍にはエメリヤーエンコ・ヒョードルを思い出してしまうんだよ。破壊力のあるパンチと、グラウンドコントロール。パウンドの強さ、ギロチンという極めも持っている。マゴメドカリモフに代表されるロシア人やダゲスタンのファイターは、シーズンを動かす力を持っているよ。それとウェルター級で僕が注目しているのは、サディボウ・シなんだ」

──2018年ベスト4のスウェーデン人ファイターですが、それは意外な選出です。

「シはロングレンジからの攻撃が得意なトリッキーなストライカーだ。ちょっとした動きが予測できないところがあるから、ハマれば強いと思うよ。それとヘビー級のファブリシオ・ヴェウドゥムという存在に触れないわけにはいけないだろう(笑)」

──既に43歳、最後のチャレンジで100万ドルを狙いにきた感があります。

「まぁ、どちらかといえば大穴かな。キャリアの終盤を迎えていることで、もう歳が行き過ぎて難しいという声も聞かれる。だけどヴェウドゥムの経験がモノをいうこともあるし、何より彼のスキルは今も健在だよ。

2019年ウィナーのアリ・イサエフの強さは疑うところはない。そんななかでヴェウドゥムが何かをやってのけることを期待している。と同時に、シーズン制を初めて戦うファイターは、既に経験している選手と比較すると不利な点は否めないよね。

だけどね、これがまたシーズン制の面白いところで僕も含め、皆の意見が途中で変わるんだ。当初、思っていたのと同じようにならないから」

──それでも女子ライト級はもうケイラ・ハリソンの独走が見えているような気がします。彼女は昨年Invicta FCでフェザー級まで体重を落としました。正直コンペティターの多いフェザー級の新設を望みました。

「ケイラはライト級だけでなくフェザー級でも、圧倒できるだろう。PFLはケイラとともに女子ライト級を開拓しているんだと思う。

リオ五輪金メダリストでWBA、IBF、WBC、WBOの統一世界ミドル王者、WBC&IBF世界王者のクラレッサ・シールズと契約した。フランスの五輪レスラーであるシンシア・ベスカンもPFL女子ライト級のロースターだ。彼女達には経験が必要で、今はケイラのライバルにはなり得ない。だからシーズン・プレイヤーでもない。今後のこの階級を考えての契約だろう。

だからケイラに関しては、誰とマッチアップするのかという部分が問題で。全員を破壊できるのが、今の彼女なんだ。ケイラ自身のためにも競い合いが必要になるけど、今それを期待できるのはフェザー級で実績を残してきた選手が、ライト級の体格にフィットして戦える場合──ということになるかな」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
4月24日(土・日本時間)
午前6時30分~Official Facebook

■PFL2021#01対戦カード

<ライト級/5分3R>
アンソニー・ペティス(米国)
カシアス・クレイ・コラード(米国)

<ライト級/5分5R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
マルチン・ヘルド(ポーランド)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
ラジャー・ストヤディノビッチ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ランス・パーマー(米国)
バッバ・ジェンキンス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
シェイヤン・モラエス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ジョイルトン・ラターバッバ(ドイツ)
ハウシュ・マンフィオ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
アクメト・アリエフ(ロシア)
ミハイル・オジンツォフ(ベラルーシ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
アントニー・ディジー(フランス)
<フェザー級/5分3R>
チョ・ソンビン(韓国)
タイラー・ダイヤモンド(米国)

<ライト級/5分3R>
ロイック・ラジャポフ(タジキスタン)
アレックス・マルチネス(パラグアイ)

The post 【PFL2021#01】「パーマー✖ジェンキンスが流れを決める」ケージの賢人ケンフロに訊くPFL2021─02─ first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
News other MMA PFL オリヴィエ・オバメルシエ ケイラ・ハリソン ジョニー・ケース バッバ・ジェンキンス ブログ レイ・クーパーIII ローリー・マクドナルド

【PFL】2021年4月、シーズン開幕。ハリソン、ブラダボーイ、ケースら出場もランス・パーマーは離脱??

【写真】オクタゴンからリングで活躍したジョニー・ケースのデカゴン登場は来年の4月に!!(C)MMAPLANET

20日(火・現地時間)、PFLが2021年レギュラーシーズン前半戦を4月23日(金・同)、同29日(木・同)、5月6日(木・同)、後半戦を6月10日(木・同)、同17日(木・同)、同25日(金・同)に行うことを発表した。

4月に5月21日に開幕する予定だった2020年シーズンを2021年春に春に延期する──つまりは、2020年シーズンは中止という発表を行っていたPFL。一部で噂されたワンマッチ大会の開催もないまま活動再開は2021年4月に決定した。


レギュラーシーズン→プレーオフ→ファイナルというフォーマットを持つPFLは、2020年シーズンは女子ライト級、フェザー級、ライト級、ウェルター級、ライトヘビー級、ヘビー級の6階級が行われる予定だったが、2021年は今回の発表で公表された出場選手により女子ライト級、ウェルター級、ライト級、そしてフェザー級の4階級は確定の模様だ。

前半戦と後半戦に分けた狙いは、スタートダッシュとプレーオフ進出への生き残りを明確に色分けする狙いがあるようだ。

今回のアナウンスでPFL2021参戦が明白となっているのが、昨年の女子ライト級王者ケイラ・ハリソン、ウェルター級では219年覇者のブラダボーイことレイ・クーパー3世と元Bellator世界ウェルター級王者ローリー・マクドナルド、ライト級はUFC&RIZINベテランのジョニー・ケースとUFCから戦場を移すオリヴィエ・オバメルシェ、そしてフェザー級はBrave Cを制したバッバ・ジェンキンスの6選手だ。

気になるのはフェザー級を2連覇したランス・パーマーの名前が無くなっていることだ。パーマーは7月の終わりにイベント開催がないPFLに対してリリースを要求し、その後も法廷に持ち込む姿勢を示していた。彼の今後に関しては、WSOF時代の僚友のジャスティン・ゲイジーも「すぐに試合が決まることを願っている」などツイートをしている。

結果、今回の発表でパーマーの名前が見られなかったことで、WSOF時代からPFLのフェザー級をリードしてきた彼の離脱は確定的かもしれない。PFL2021シーズンは2020年に出場が見込まれていたジェイソン・ソアレス、マルチン・ヘルドらの出場はあるのだろうか──まだまだ先の開幕に向けて、出場メンバーの発表を待ちたい。

なおPFLではレギュラーシーズンの会場、プレーオフ及びファイナルの日程は近々明らかにするとしている。

The post 【PFL】2021年4月、シーズン開幕。ハリソン、ブラダボーイ、ケースら出場もランス・パーマーは離脱?? first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
News other MMA PFL2020 ケイラ・ハリソン ジェイソン・ソアレス ジョニー・ケース ナタン・シュルチ バッバ・ジェンキンス ブログ マーチン・ヘルド モハメド・ウスマン ランス・パーマー レイ・クーパーIII ローリー・マクドナルド

【PFL2020】ロリマク=ウェルター、ヘルド&ケース=ライト、過去最高が期待されたシーズンが1年先延ばしに

Kayla Harrison【写真】ケイラ・ハリソンは「2020年は試合をしない」ことを明言した (C)PFL/RYAN LOCO

20日(月・現地時間)、PFLが5月21日(木・同)からスタートを切る予定だった2020年シーズンを2021年の春まで延期することを発表している。

レギュラーシーズン→プレーオフ→ファイナルというフォーマットを持つPFLは、ピーター・モーリー代表が「新型コロナウィルスの感染拡大を受け、シーズンフォーマットを重視するPFLでは今シーズンのスタートを2021年春に延期する。PFLではファイター、ファン、PFLの社員、パートナーの健康こそ第一かつ最大に優先させるべきだと考えている」と話している。


ジェイソン・ソアレス(C)TITAN FC

ジェイソン・ソアレス(C)TITAN FC

2020年は女子ライト級、男子はフェザー級、ライト級、ウェルター級、ライトヘビー級、ヘビー級と2019年と同じクラスでシーズンが進められる予定だった。

女子ライト級はケイラ・ハリソン、シンディ・ダンドワ、フェザー級はランス・パーマー、バッバ・ジェンキンス、ジェイソン・ソアレス、ライト級はナタン・シュルチを筆頭にマーチン・ヘルド、ジョニー・ケース、ウェルター級ではブラダボーイことレイ・クーパー3世にローリー・マクドナルド、ヘビー級にカマル・ウスマンの弟モハメド・ウスマンらの出場が決まっていたシーズンは事実上1年間スライドされることとなった。

バッバ・ジェンキンス(C)BRAVE CF

バッバ・ジェンキンス(C)BRAVE CF

この間、ランディ・クートゥアーをホストに関連番組の放送を始めるようだが、モーリーは無観客のノンシーズン大会の開催に関しては、大いに興味を持ちながら「PFLはESPNを通じてファイトをファンに届けることに特化した大会だが、今はそのことについて話す時ではない」としている。

マーチン・ヘルド(C)ACA

マーチン・ヘルド(C)ACA

いずれにせよロリマクが参戦するウェルター級、パーマーの3連覇がかかったフェザー級には前Breve CFフェザー級王者ジェンキンス、Titan FCフェザー級王者フアレスという注目団体の王者が参戦し、ライト級にはケース&ヘルドと過去最高のメンバーといっても過言でないロースターが揃っていただけに、まる1年の延期は非常に残念。

せめて注目選手が勢ぞろいする前哨戦のようなワンマッチ大会を開催して欲しいものだが、この事態を受け、看板ファイターのハリソンはツイッターで「今年は戦うことはないことを皆と約束するわ」と呟いている。

また2021年には2020年シーズンを詰め込み、本来の2021年シーズンとともに2シーズンを実行するのかなども明らかとはなっていない。