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【UFN204】計量終了 佐藤天は問題なく。英国の平良達郎=モカエフ、親愛なる隣人ピンプレットに要注目

【写真】平良の対戦相手にあることも十分に考えられるモカエフのUFC初陣、見逃せない (C)Zuffa/UFC

19日(土・現地時間)、英国はロンドンのO2アリーナで開催されるUFN204:UFN on ESPN+62「Volkov vs Aspinall」の計量が行われた。

メインでヘビー級のアレキサンダー・ヴォルコフ×トム・アスピナルが組まれた今大会、1年間準備してきたスクランブル発進でグンナー・ネルソンと対戦する佐藤天は、170ポンドで問題なく計量をクリアしている。

オンラ・ンサンをセコンドに帯同し、1年4カ月ぶりの計量台に立った佐藤は笑みを浮かべてガッツポーズ。余裕の笑みを浮かべるネルソンとフェイスオフを終えると、佐藤は一礼してステージを後にした。

日本では佐藤の再登場が一番の話題の今大会、メインに出場するアスピナルを含め、全12試合中10試合に英国勢の名前が見られる。そこにアイルランド人ファイターは含まれておらず、イングランド、ウェールズ、スコットランド勢だけでこの陣容、オクタゴンでの英国勢の充実ぶりが確認できる。


そんななか第1試合から注目のファイターがUFC初陣を迎える。それがムハメド・モカエフだ。プロアマ通して29勝0敗(※アマで23勝、プロで6勝のモカエフは12歳の時に英国に家族とともに移住した英国籍を持つダゲスタン人ファイターだ。

ダゲスタンではレスリング経験はなく空手をやっていたが、移り住んだヴィガンの街に空手道場がなく、レスリングを始める。と、そこはコーカサスの民の血がなせる業か、めきめきと頭角を現し、今ではパリ五輪を狙うほどになっている。

レスリングだけでなく、リバプールのチーム・カオボンでMMAを始め、レスリング、グラップリングと同時に活躍するとIMMAFでは2018年と2019年と世界大会を連覇した。2020年の世界大会がコロナパンデミックで中止となると、BRAVE CFでプロMMAデビューを果たしている。

当時からバーレーンのKHKジムに所属しており、BRAVE CFスーパーライト級王者で同ジムのヘッドコーチであるエルダル・エルダノフの指導の下、テイクダウンとスクランブル&バック奪取というMMAの軸を身につけつつ、モカエフは派手な打撃を組み込んでいる。

直近の試合は昨年9月で、Bellatorで2勝1敗のブライン・オドリスコールをRNCで下しているモカエフ。その際、既にコンテンダーシリーズからオファーを受けていたが「僕にコンテンダーシリーズは必要ない。直接UFCに行く」と宣言していたが、その通りとなった。

とはいえ、アマでいくら戦績を積もうが、そこは玉石混交、ロシア勢やカザフ勢は強豪でも、UFCとはまるでレベルの違う相手が殆どだ。6戦目のオクタゴン、まだ他の階級と比較すると層が薄いフライ級にあって──モカエフが、どのようなファイトをコディー・ダーデン相手に見せるか。

英国の平良達郎といっても過言でないスピード出世、その平良のUFC初登場まで40日となり、彼のライバルになり得るだけにモカエフのオクタゴン・デビュー戦は見逃せない。

またメインカードでは英国MMA界の親愛なる隣人──計量会場でもひと際大きな声援を受けたパディ・ピンプレットも見逃せない1人だ。

ホドリゴ・ヴァルガスと対戦するピンプレットはキャリア17勝3敗、ケージを背負っての跳びつき三角、50/50からの内ヒール、組みと合体したヒザやヒジ、さらに殴り合いのなかで思い切りパンチを被弾する弾けっぷりでCAGE WARRIORS時代から英国のファンを魅了し続けてきた。

ピンプレットがUFCでもこのスタイルを貫くのかと注目されていたが、昨年9月の初戦ではルイジ・ヴェンドラミニの連打でKOされてもおかしくない状況に追い込まれながら、右で逆転KO勝ちを収めている。

国内勢だけで2万人収容のO2アリーナのチケットが売り切れ、ネット上ではプラチナ化したチケットが、1800ポンド(約28万円)の高値をつけて売買されている。タイトル戦はない、北米のビッグネームが戦うわけでなく、それでもビジネス的にUFCを成り立たせることができる英国勢の勢いが確認できるイベントとなりそうだ。

■視聴方法(予定)
3月20日(日・日本時間)
午前2時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN204計量結果

<ヘビー級/5分5R>
アレキサンダー・ヴォルコフ: 253ポンド(114.75キロ)
トム・アスピナル: 252ポンド(114.3キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーノルド・アレン: 146ポンド(66.22キロ)
ダン・フッカー: 145ポンド(65.77キロ)

<ライト級/5分3R>
パディ・ピンプレット: 155ポンド(70.31キロ)
ロドリゴ・ヴァルガス: 155ポンド(70.31キロ)

<ウェルター級/5分3R>
グンナー・ネルソン: 171ポンド(77.56キロ)
佐藤天: 170ポンド(77.11キロ)

<女子フライ級/5分3R>
モリー・マッキャン: 125ポンド(56.7キロ)
ルアナ・カロリーナ: 126ポンド(57.15キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイ・ハーバート: 155ポンド(70.31キロ)
イリャ・トプリア: 156ポンド(70.76キロ)

<フェザー級/5分3R>
マイク・グランディ: 145ポンド(65.77キロ)
マクワン・アミルカーニ: 145ポンド(65.77キロ)

<ヘビー級/5分3R>
シャミル・アブドゥラヒモフ: 258ポンド(117.02キロ)
セルゲイ・パブロヴィッチ: 254ポンド(115.21キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ: 205ポンド(92.99キロ)
ポール・クレイグ: 206ポンド(93.44キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジャック・ショア: 136ポンド(61.69キロ)
チムール・ヴァリエフ: 136ポンド(61.69キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
エリース・リード: 115ポンド(52.16キロ)
コリー・マッケナ: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
ムハマド・モカエフ: 125ポンド(56.7キロ)
コディー・ダーデン: 126ポンド(57.15キロ)

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【UFN204】1年4カ月振りのオクタゴン=グンナー・ネルソン戦へ。佐藤天「準備してきたことに意味はない」

【写真】鋭い目つきのスクショの保存に失敗し、FBから本人の写真をお借りしました……(C)TAKASHI SATO

19日(土・現地時間)、英国ロンドンのO2アリーナで開催されるUFN204:UFN on ESPN+62「Volkov vs Aspinall」にグンナー・ネルソンと戦う佐藤天。

2020年11月のミゲール・バエザ戦以来、宙ぶらりんの状態が1年2カ月も続いたが、1月の契約更新から2カ月、ショートノーティスながらついにオクタゴンに戻ること決まった。ネルソン戦に向け、ロンドン入りをしている佐藤に話を訊いた。

冷静、言葉も淡々と話す裏で、佐藤のこの試合に賭ける気持はZOOMを通して確認できる体全体から感じられた。


──ロンドン入りは、今日ですか(※取材は英国時間の16日(水)に行われた)。

「昨日の朝ですね。もう1日以上、過ぎています。マイアミからロンドンまで直行便で、乗り換えとかなかったのでそれほど大変ではなかったです」

──飛行機に乗る際の陰性証明や、空港でCOVID19検査など、ロンドンでは?

「ワクチンの証明書があれば陰性証明書必要なくて飛行機も乗れますし、入国もできました。米国に帰国する時はPCRテストが必要みたいです。僕はブースター接種をしていなくて、去年の11月に1度接種しているだけですけど大丈夫でした」

──本当に色々と国で対策が違いますね。ショートノーティスで決まり、2度目のワクチン接種が必要となると、また調整に問題が出ていたでしょうし良かったですね。

「2度目を接種しろと言われれば、2週間前のオファーでも打ちました。打つしかないです。副反応とかより、試合の方が大切でした」

──……。そのオファー、どのような状況であったのでしょうか。

「4日の金曜日ですね、午後のコンディショニングの練習前……3時前ぐらいに連絡がありました。電話が来た時点で試合だな、と。以前からロンドン大会、次の週のオハイオ、4月16日のラスベガスになるんじゃないかと言われていて、ただロンドンは近づいてきて可能性は低いかもという状況でした。

それがロンドン大会の3、4週間前だったのでコーチと話して、そこから試合に向けてのスケジュールに切り替えようと。そういうなかで連絡が来たので、コンディション的にもメンタル的に問題なかったです。それは去年から変わりないですけど、まえもって言われて練習内容も変えていたので逆に良いタイミングだったと思います」

──そして相手はグンナー・ネルソンです。名前があって、未知数ではない。おおよそのイメージがある選手です。

「チャンスですね。即決で決めました。名前もあり、もちろん強いですけど、大きなチャレンジになります」

──ここまで蓄えてきたことをぜひともオクタゴンのなかで披露して欲しいです。

「これまでやってきたと常に言ってきましたけど、準備してきたことに意味はありません。試合で結果を出して、そこを見せることでやってきたことの意味が生まれると思っています。それだけです、本当に」

──この試合がなかった1年4カ月、佐藤選手自身でどこか最も成長したと感じていますか。

「技術面で成長したという実感はあります。ただし、それはさっきも言ったように試合で見せれば良いことです。同時に1年以上、少なくとも12カ月はファイトキャンプを過ごしてきたような日々でした。体調、精神面、体重、いつ決まるか分からない試合に向けて、そこを整えていくことはタフでした。ただ途中から麻痺してきたのか、その環境が普通になってきました。そういう風に思えるようになったメンタルが一番成長できた部分かもしれないです。

選手である以上、本来はこうあるべきだったんだって。それは僕だけでなく、UFCで戦っている選手はいつ声が掛かっても良いよう──チャンスが掴めるよう準備している。そういう選手が回りにいたので。以前は試合に向けて気持ちを創っていたのが、普段からそうなっている。言ってみると以前は非日常だったことが、日常になった。日常で試合前のマインドを創れるようになったことは振り返って見ると大きいです。

前から試合前にそれほど緊張したり、ナーバスになるタイプではなかったのですが、それ以上に精神的に落ち着いて過ごすことができています。一番の成長は、そこだと思います」

──佐藤選手の試合で気になっていたのが、相手の術中にはまった時に一瞬フリーズする。動きが固まることがありました。その間、隙をつかれるということが。

「そうなんですよ!! 指摘されていることは分かります。間が空いてしまう。動きが止まるのは、考えてしまっていたからなんです。頭で考えて、動きが止まる。100パーセント、体に染みついていない。意識しないで動けるようになる、そこまで落とし込むということはやってきました。

そのなかでも実は思考は続ける。そして動きは止めない。そこはやってきました。思考を続けて動き続けられるように」

──小便が漏れそうなときに『どうやってチャックを下ろそう』とか、考えないですもんね。そうしたら、出てしまう……。

「アハハハハ。でも、良い例えです。チャックを下ろすなんて、思考はあっても考えている暇はないんですよ。その一瞬の『あっ、どうしよう』という間が、遅れになる。だから15分間、思考は止めずに……もう九九のようなものですよね。すらすら出てくる。そういう思考で、正しい判断ができるように練習は積んできていました」

──決して、デキないから固まるわけじゃないんですよね。練習はできていても、一瞬の間ができる。それが試合、競技なんだろうなって。

「打撃で間があく、止まることがある選手もいます。皆、普段はデキているんです。技術的に知らないとか、そういうことでなく。イメージをしながら、そこを突き詰める。キツイところだからこそ、追及してきました。だから、試合でそういう風に動ければ──あとは、試合でということですね」

──ところで今は落ち着いているという風に話されていましたが、ZOOMが繋がった瞬間、佐藤選手の眼はやはりファイトウィークを伺わせる鋭さがありました。

「そうですか(笑)。マインドセットは簡単なんです。試合前ではありますから。その感覚もあります。イメージするのと実際は違うとは思いますけど、その違いを想定してやってきて。アハハハ、眼つきが違いますか」

──違いましたねぇ。そして、ある意味当然かと思いますし。これまで苦笑して状況を話す。契約が決まり、彼女と上手くいっているという笑顔の時と比較すると。

「アハハハハ、そう言ってもらえると嬉しいです。顔に出るタイプなので。戦う感じになっているんだなって確認できました」

──佐藤選手は常に高い意識を持つ周囲とやることで、違いが出てくると言われていました。それって自分、少し思う所があるのですが、目標値の高さで到達地点も違ってくる。そこがまずあり、そして練習環境によって日々の努力──そのベストを尽くした時の限界領域が上がって来るのではないかと。

「上を見ることは大切です。皆と同じじゃ勝てない。プラスαが大切で。それは他人との比較でなく、自分に負けないこと。『やっている』、『ベストを尽くす』というなかで、そのベストの領域が違ってくると、気が付いた時に……差が出てくるというのはあると思います。

自分はもっとやらないといけない……そう思ってフロリダに来ました。でも、その練習に慣れてくる時がくる。そこから1つ足す、また1つ足す。それをしていないとチームメイトから置いて行かれる。自分が一歩先に行っても、練習仲間を引き離すことができない。絶対に競り合う相手がいる。それが当たり前になっている。

そういう練習を頑張っているとか、自分で追い込んでいると思わないでできる環境が、自分たちの限界領域を引き上げてくれます。回りとは違う、自分はやっているという心境でいるのと違いがあると思うんです」

──あぁ断トツになると足は落ちるし、1人で走ると疲れます。そういうことですね。

「だからサンフォードというジムが自分は大好きです。皆がリスペクトしあえる。当たり前のレベルをどんどん上げていく。背伸びしないと届かなかったモノが、しなくても手に取れる。なら、また背伸びして上を取りに行く。そういう日々をサンフォードで送ってきました。

『頑張っている』と言われない環境が自分にとっては有難くて。だから、結果を残すだけ。チームメイト、コーチ、サポートしてくれる人達のためにも結果を出したい。この日々に意味を持たせるのは結果なんです。素晴らしい環境でやってこられたので、それには結果を残すしかない。何より、UFC──そういう世界で戦えることに感謝しています」

──押忍、ありがとうございました。では日本の応援するファンの皆さんに一言お願いします。

「勝ちます」

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MMA MMAPLANET o PFL UFC UFN204 グンナー・ネルソン レオン・エドワーズ 佐藤天

【UFN204】佐藤天が1年4カ月ぶりのオクタゴン、英国ロンドンでグンナー・ネルソンへスクランブル発進!!

【写真】ついにこの時がきた。自己証明の一戦、この間に蓄えてきた力を余すことなくオクタゴンで出してほしい(C)Zuffa/UFC

「去年の初めからいつでも戦えるようにずっと準備してきました。必ず成長した姿を見せて勝ってきます!」

19日(土・現地時間)、英国ロンドンのO2アリーナで開催されるUFN204:UFN on ESPN+62「Volkov vs Aspinall」におけるグンナー・ネルソン戦が決まった佐藤天から上記のような連絡が入った。

2020年11月のミゲール・バエザ戦以来、事実上のフリーエージェントで次の試合が決まれば契約続行という宙ぶらりんの状態が1年2カ月も続いた。そしてPFL転身の意思をほぼ固めたラストミニッツでのUFCとの再契約となった佐藤がいよいよオクタゴンへ戻る。


今回の契約時もショートノーティス出場が前提だっただけに、「去年の初めから」という言葉通り、佐藤は常に試合ができる肉体と精神を保ってきた。実際、この試合の契約書が届いたのもフロリダ時間で4日(金)、15日前のオファーになる。

サンフォードMMAのチームメイトは試合が決まっていたり、ワクチン接種の問題で英国に同行できるメンバーも未定のまま、何も躊躇することなく彼は「イエス」と即答したという。

そんな佐藤の相手ネルソンは当初の予定でブラジルのクラウジオ・シウバと対戦予定だったが、負傷欠場とり代役出場の機会が巡ってきた。そのネルソン、2012年のUFC登場以来、ポイント空手とヘンゾ・グレイシーの黒帯である柔術を融合させたスタイルで、快進撃を見せたていた33歳だ。

つまりUFC在籍10年目を母国から最も近いUFC開催国である英国で迎えることになる。ネルソンは最後の試合が2019年9月、今回が複数契約でUFCの戻る最初の機会で佐藤以上のブランクがある。それ以前もレオン・エドワーズ、ジルベウト・ドリーニョに連敗を喫しており――トップどころとの対戦が続いたため――戦績も勝ったり負けたりが続いていた。

とはいえUFC戦績8勝5敗のネルソンだけに、契約が目的ではない勝つことが使命の佐藤にとって、彼との試合は飛躍の第一歩にしなければならないマッチアップだ。

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