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ABEMA ARAMI MMA ONE SARAMI Shooto Shooto2021#07 VTJ VTJ2021   アルフレド・ムアイアド チャンネル 中村未来 佐藤将光 修斗 原口伸 原口央 宇佐美正パトリック 宇野薫 山内渉 岡澤弘太 岩本健汰 平良達郎 河村泰博 清水洸志 猿丸ジュンジ 結城大樹 菅原和政 西川大和 野村駿太 黒澤亮平 黒部三奈

【VTJ2021】平良達郎と対戦、アルフレド・ムアイアドが計量で見せた執念「ここには勝つために来たんだ」

【写真】計量ならびに会見もリモートで参加したムアイアド。こうしたコロナ対策のもと大会が開催される(C)MMAPLANET

6日(土)に東京都江東区のUSENスタジオコーストで開催される1VJT2021のメインで平良達郎と対戦するアルフレド・ムアイアド。

地球の反対側から、大会前日までホテルで隔離という厳しい状態で来日した。そしてリモート計量で、動画の数字がよく見えないとナァナァにすることなく、平良の滞在するホテルに呼び、眼前に計量をさせることで納得した。

この勝利への強い執念が、拳に宿ると平良は簡単な試合にならないかもしれない。リモート会見後にムアイアドの話を聞いた。


──ホテルで隔離中ですが、計量と記者会見を終えました。今の気持ちを教えてください。

「調子は良いよ。ホテルで隔離というのは、ストレスにはなったけど試合に向けて最も対戦だったといえる計量を終えることができてよかった。こんな状態だから、せっかく日本に来ることができたのに、ホテルの外に出ることができず、日本を知ることができないのは残念だけど、また来日する機会を得られるよう頑張って、次はこの国を堪能したいと思う」

──隔離中に体を動かすことはできたのですか。

「スペース的には少し狭いというのあるけど、この状況だしできることはやってきた。計画通り、ここまで来ているよ。1日に2度、3度と練習してきたから体は十分に動く。そこは全く問題ないよ」

──長旅、時差、そして隔離いろいろとあったと思います。

「飛行機での移動は確かに疲れたけど、それはもう回復している。1週間近くいるわけだし、ホテルの人たちも本当に親切だ。さっきも言ったように練習もできたし、フィジカル、メンタルともに問題ないよ」

──明日、日本のファンにどのような試合を見せたいと思っていますか。

「タイラの戦い方、戦術は十分に研究してきた。柔術、グラップリングが強いことも分かっている。対して、僕はストライカーだ。でも、ここ数戦はそういうスタイルの相手と戦ってきたからディフェンス面は強化できている。組みを防いで、打撃で勝負する」

──計量もリモートで行ったわけですが、携帯でそのまま平選手の計量の様子を映像で送っても、スケールの数字が見えづらかったのか、納得せずホテルまで呼びつける感じで、目の前に平選手の体重を見て納得をしていました。勝利への執念がヒシヒシと感じられました。

「透明性を徹底したかったので、ああしてもらったんだ。僕らはプロだからね、計量台の数字が見えづらいままでは戦えない。それと最初にオファーが来たときはフライ級のリミットだったんだ。それが58.5キロに変更されたこともあって。僕はそれでも戦うよ。構わない。でも、計量器の数字が見えないのは違うからね。

そこをうやむやにして戦うことはできない。ここには勝つために来ているんだから。そういうことで、ホテルに来てもらったんだ。その方がクリアーだからね」

──同じ日本人として、そこでオーガナイザーが不正を働くことはないとは思いますが、そのこだわりこそ本気度が伝わってきます。

「もし、僕がタイラをホテルに呼んだことで気を悪くしたら申し訳ない。契約体重が変わったことで、これまでに他の大会ではちゃんと計量も行われなかったこともあったので、念のためなんだ。今大会のオーガナイザーには、本当に良くしてもらっているから、悪い印象は本当に持っていない。ただクリアにしたかったんだ。この試合で勝つためにね」

■VTJ2021視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後4時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■VTJ2021対戦カード

<58.5キロ契約/5分3R>
平良達郎(日本)
アルフレド・ムアイアド(チリ)

<フェザー級/5分3R>
宇野薫(日本)
原口央(日本)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
菅原和政(日本)

<63キロ契約/5分3R>
佐藤将光(日本)
河村泰博(日本)

<ライト級/5分3R>
原口伸(日本)
岡澤弘太(日本)

<ライト級/5分3R>
宇佐美正パトリック(日本)
野村駿太(日本)

■Shooto2021#07視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後1時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2021#07対戦カード
             
<修斗世界女子スーパーアトム級選手権試合/5分5R>
[王者] 黒部三奈(日本)
[挑戦者] SARAMI(日本)

<修斗暫定世界ストロー級王座決定戦/5分5R>
猿丸ジュンジ(日本)
黒澤亮平(日本)

<フェザー級/5分2R>
結城大樹(日本)
岩本健汰(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
澤田千優(日本

<フライ級/5分2R>
高橋SUBMISSION雄己(日本)
山内渉(日本)

<ミドル級/5分2R>
岩崎大河(日本)
清水洸志(日本)

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ABEMA ARAMI MMA ONE SARAMI Shooto Shooto2021#07 VTJ VTJ2021   アルフレド・ムアイアド ジョン・リネケル チャンネル ビビアーノ・フェルナンデス 中村未来 佐藤将光 修斗 原口伸 原口央 宇佐美正パトリック 宇野薫 山内渉 岡澤弘太 岩本健汰 平良達郎 河村泰博 海外 清水洸志 猿丸ジュンジ 結城大樹 菅原和政 西川大和 野村駿太 黒澤亮平 黒部三奈

【VTJ2021】川村泰博戦前の佐藤将光「選手は試合をしたいもの」&「やりたいよう、やり切りたい」

【写真】ZOOM取材でスクショに失敗すると、佐藤が自撮り写真を丁寧に同じ構図で送って来てくれた (C)SHOKO SATO

6日(土)、東京都江東区のスタジオ・コーストで行われるVTJ2021で佐藤将光が出場し、河村泰博と対戦する。

2019年5月、佐藤はONEでのキャリアをスタートさせると3連続フィニッシュ勝利を果たす。ビビアーノ・フェルナンデスの持つONEバンタム級王座挑戦の機運が高まっていたが、コロナパンデミックが起こり、その機会は巡って来ず今年の1月にファブリシオ・アンドラジとの激闘で惜敗を喫した。

以来、試合が組まれてなかった佐藤は今回のVTJへの出場を凱旋マッチでも、消化マッチでもないと言い切る。歯に衣着せぬ言動も、人間の権利=自由の行使の一環だ。試合機会を求めるのは、実戦に向かう日々で自身が成長に繋がっていたから。

ONE日本大会以来、2年振りの国内での試合前に佐藤の心境を尋ねた。


──ファブリシオ・アンドラジとの試合から、10カ月近く経ちVTJで河村泰博選手との試合が決まりました。ようやく試合ができることに対し、どのような気持ちですか。

「率直に嬉しいです。ずっと試合がしたかったので。僕は試合を重ねている方がコンディションが創りやすいですし、試合に向けて対策練習をして技術力を上げるタイプで。そうすることで成長できるから、試合が決まって嬉しいです」

──ONEが5月から8月までシンガポールのロックダウンもあり大会がキャンセルになっていましたが、9月の再開からも声が掛からなかったということですね。

「契約満了期間がこの間にあって、その後の更新に向けての話は続けている状態です。まぁONEも致し方ない状況ですし、僕が文句を言ってもしょうがないことです。ただし、選手は試合がしたい。この状況を何とかしたいということは、知ってもらう必要があります。ダメならダメで、日本で戦わせて欲しいという僕の要望を今回はONEが飲んでくれて試合ができます。

このインタビューを読んでくれる人たちは、簡単に試合を組んでもらえるモノだと思うかもしれないけど、色々と難しいことがあります。

一番はONEでベルトを目指したいです。中途半端で終わりたくないですから。ただコロナってすぐには収束しないと思いますし、そうなったら今回のようにただただ試合期間が空いてしまうことは……勝手な意見かもしれないですが、僕は辛いので。どのような理由があっても一定の期間、試合が組まれないなら日本で試合ができるというような条項を契約に盛り込んでもらえるなら、これからも当然ONEで戦い続けたいです」

──ONEの契約も当然のようにコロナ禍を想定していないモノだったでしょうし、コロナ禍においてはフレキシブルに対応してほしいというのが正直なところですね。

「まぁ、そういう障害というモノがあったのですが、色々な人に動いてもらって今回VTJで試合ができることになり、そこは感謝していますし試合ができて良かったです。ONEで試合が組まれないで、このタイミングでVTJに出られる。そこの許可は貰えたのでオファーがあれば修斗の公式戦でも試合をしたい。僕としてはどこでも試合ができるなら、やりたいということです。

色々な煽り方があるので、ファンの人に向けて分かりやすいストーリーラインがあるのは構わないです。ただし、心情としては凱旋マッチでもないし、消化試合でもない。ただただ僕のパフォーマンスを見せる機会ということです」

──佐藤将光が佐藤将光であるための試合。そういう風に捉えています。

「もう勝手なんで、自分がやりたいように生きています」

──将光選手はパンクラスから修斗、修斗からONEとずっと成長しています。敗れたとはいえアンドラジ戦の内容も良かった。それだけに、本当にやっと試合を見ることができます。そして対戦相手がNEXUSのバンタム級王者である河村選手になりました。どのような印象を持っていますか。

「相手の選手に対しては、特に……。テーマとしては、如何に自分のパフォーマンスを見せるのかということなので。いつもと同じで決まった相手の映像を見て、研究する。そこに自分の技術をはめて戦う。特別なことがないのは、他の試合とも同じです。リマッチだったり、昔視ていた選手との試合では特別な想いを持つこともありますが、そうでない試合は『あぁ、こういうタイプね』という感じだけです」

──VTJとONEではルールが違います。その辺りは気になりますか。

「ルールは緩い方が好きなので、ONEルールの方が戦いやすいと思います。けど、グラウンドでのヒザがないだけですからね」

──戦いは危険になりますが、規制が緩くなるという風に捉えているのですね。興味深いです。

「まぁ自分が使いたいので。使いたい方からすると緩いという捉え方になりますね。グラウンドのヒザにしても、攻撃を受けることでなく攻撃することしか考えていないです。練習中でも、今回はここでヒザを蹴ることができないんだなとか考えることはありましたしね」

──なるほどぉ。この試合が、どのように今後のキャリアに関係してくるのか。

「今は今後のことについては、言えないですね……」

──ビビアーノ・フェルナンデスが戻ってきて、ジョン・リネケルと戦うことが一度は決まりました。その10周年記念大会は延期が決定しましたが、ONEバンタム級選手権試合についてはどのようになると予想していましたか。

「リネケルが普通に勝つと思っています。そういう選手と戦っていきたい気持ちは勿論持っています。試合ができるのであれば、最初に言ったように中途半端に戻って来るんじゃなくて、ONEでやって行きたいという気持ちでいました。ただし海外で外国の強豪と戦いたいという想いよりも、試合ができないことが嫌だという気持ちの方が大きいです」

──将光選手の要望とONEの望みが合致し、WIN WINになれることを望みます。そして今回の河村戦、将光選手のどのようなパフォーマンスをファンに見せたいと考えていますか。

「前の試合で負けているので、期待を持ってもらえる試合を──佐藤将光って強いなと思ってもらえる試合がしたいです。ちゃんと倒しにいくスタイルを見せたいですね。あとは思うように自由にやりたい。もちろん試合は見てもらうモノで、見てほしいのですが、一番は自分のやりたいことを見てもらうという感覚です。やりたいように、思い切りやりたいです」

──アンドラジ戦で佐藤将光の力を疑うような人は、まずいないと思います。同時にアンドラジもあそこから試合が組まれていないので、もっと見たい。その強さを他の選手相手にも見せてほしい選手です。

「僕はバンタム級だから、バンタム級の選手の試合がもっと見たいです。DJ✖ロッタンとか、僕は絶対に乗れなくて。だったらDJはMMAのトップ選手と、ロッタンはムエタイの強い選手とやって欲しい。ああいう試合があると、ONEが何を目指しているのか見えなくなるので、どう乗れば良いのか分からないというのはあります。

まぁ期待してもらえるような試合をしたいです。されなくても、続けちゃうんですけど(笑)。皆に見たいと思ってもらう試合を熱気を帯びた会場でやることが一番気持ち良いので、色々背負っている方が辛いけど楽しいです。辛いことの方が楽しいような気がします」

■VTJ2021視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後4時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■VTJ2021対戦カード

<58.5キロ契約/5分3R>
平良達郎(日本)
アルフレド・ムアイアド(チリ)

<フェザー級/5分3R>
宇野薫(日本)
原口央(日本)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
菅原和政(日本)

<63キロ契約/5分3R>
佐藤将光(日本)
河村泰博(日本)

<ライト級/5分3R>
原口伸(日本)
岡澤弘太(日本)

<ライト級/5分3R>
宇佐美正パトリック(日本)
野村駿太(日本)

■Shooto2021#07視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後1時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2021#07対戦カード
             
<修斗世界女子スーパーアトム級選手権試合/5分5R>
[王者] 黒部三奈(日本)
[挑戦者] SARAMI(日本)

<修斗暫定世界ストロー級王座決定戦/5分5R>
猿丸ジュンジ(日本)
黒澤亮平(日本)

<フェザー級/5分2R>
結城大樹(日本)
岩本健汰(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
澤田千優(日本

<フライ級/5分2R>
高橋SUBMISSION雄己(日本)
山内渉(日本)

<ミドル級/5分2R>
岩崎大河(日本)
清水洸志(日本)

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ABEMA ARAMI MMA SARAMI Shooto Shooto2021#07 UNRIVALED VTJ VTJ2021   アルフレド・ムアイアド チャンネル 中村未来 仲山貴志 佐藤将光 修斗 原口伸 原口央 宇佐美正パトリック 宇野薫 山内渉 岡澤弘太 岩本健汰 平良達郎 椿飛鳥 河村泰博 海外 清水洸志 猿丸ジュンジ 結城大樹 菅原和政 西川大和 野村駿太 黒澤亮平 黒部三奈

【Shooto2021#07】結城大樹戦へ。レーダーチャートばらつきまくりの岩本健汰「打撃もチョットできるぞ」

【写真】まるで個性派俳優のような岩本。別に俳優などつけなくても、個性派ということで良いのだが…… (C)MMAPLANET

6日(土)、東京都江東区のスタジオコーストで行われるShooto2021#07で、グラップリング国内最強と言われるようになり久しい岩本健汰が、9月に続きMMA2戦目を結城大樹相手に行う。

初陣=椿飛鳥戦では打撃を被弾することなく、ケージに押し込みテイクダウン。組みの展開になると圧倒的な力の差を見せた。とはいえ今回戦う結城は、環太平洋王者だった仲山貴志と7月に分け、修斗戦績は4勝1敗3分とMMAの経験値は岩本とは明白に差がある。

打撃はルーキー、寝技は国内最強。ケージレスリングの強さを折り紙付きという──レーダーチャートが極端にばらつくルーキーは、MMAとしてどのような打・倒・極の回転を見せることができるのか。MMA初戦を振り返り、結城戦について自信のほどを尋ねた。


──修斗2戦目というか、MMAの2試合目が今週末に迫ってきました(※取材は11月2日に行われた)。デビュー戦後に話を聞かせてもらおうと思ったら、さっさと帰宅されてしまったようで(笑)。

「試合は最後まで見たのですが、すぐに帰りました(笑)」

──もう40日前ですが、初めてのMMAの手応えは?

「自分で思っていたよりもスムーズにいきました。もう少し、打撃の洗礼とか受けるかと思っていたので。ケガもなくて終わったので良かったといえば良かったですが、経験という点では本当のMMAの打撃の攻防がなかったので、そこは足らなかったかと思います」

──スタンドで殴られることなく組んでケージへ。その前に蹴りを使っていましたね。

「対峙した時の緊張感が、こういうものかと感触があって。それほど恐怖心はなかったです」

──岩本選手の組みの圧力が、椿選手の打の圧力より上だったかと。椿選手が振りまわす様な無軌道なパンチを振るってくる方が嫌だった?

「そこは……どうですかね。前に出てくる方が、組みやすいといえば組みやすいかもしれないです。凄くプレッシャーを掛けられていたら別ですけど。前にガムシャラに出てくるのなら、組みつくだけなので問題なかったと思います」

──実戦のなかでケージレスリングを初めて行ったかと。その辺りについては?

「グラップリングに関しては、ケージで試合をしたのも過去に1回で相手が引き込むという試合内容でした。でも、グラップリングやケージレスリングに関しては心配はなかったです」

──組みのなかの打撃も互いに少なかったです。

「一応、寝かしたときにチョコチョコ殴ったのですが、効かせたとかはなかったですね」

──それよりも鼻がもげるんじゃないかというチョークの仕掛けを見て、モッティはえげつない絞め方をすんだと思いました(笑)。

「えげつない……ハハハハ、ありがとうございます!! けっこう、無理やりに入れることが多いです」

──そして、すぐに今回の試合が決まりました。

「11月は実はUnrivaledが明日(※3日)にあるじゃないですが、そこに出る予定でいました。だけど1週間ほど考えて、MMAに出たいと伝えました。Unrivaledでは海外の選手を呼ぶと言ってくれていたのですが、それができない状態だったのでUnrivaled側もそこは理解してくれました。

僕自身、グラップリングで日本人選手と戦うなら、今はMMAの経験を積むべきだと考えました。練習もMMAが中心というか、MMAを優先していますし」

──前日計量の65.8キロというのは、2年前のアブダビの66キロ以下級以来ではないでしょうか。

「アブダビの時も水抜きをしましたけど、知識は今の方があるので大丈夫だと思います。前の試合の前から、ずっと試合があるかどうかということで体重を抑えてきて、それほど落とし幅もないですし」

──対戦相手の結城大樹についての印象は?

「試合映像を見ましたが、結城選手も打撃を振るうとすぐに組みつくタイプの選手だったので、僕と戦うときはどうするのかチョット楽しみです。もしかしたら打撃を続けるかもしれないけど、すぐにテイクダウンに来るかもしれないし」

──ジャブで突き放し、徹底して組みを拒否する戦いになると一番厄介でしょうか。

「そうしたら、僕が打撃でプレッシャーをかけます」

──おお!! 

「デビュー戦の時よりも、打撃も成長しています。前回の試合を比較すると、良くなっています。練習していた、どの部分が試合で出すことができるのか分からないですけど怖さも前よりないですし、良くなっていると思います。打撃でプレッシャーを掛けることもできるんじゃないかと思います」

──グラップリングのトップ選手として、西川大和選手のように下から殴って来る戦術をどのように思いますか。

「上を取ったから殴られないとか、危なくないというのは全くないと思います。上を取っても頭の位置とか気を付けないといけないし。だから上を取るだけでなく、ポジショニングが大事だと思います。だから、西川選手のようなスタイルの相手がいればまずは足を一本抜いてハーフに行きます。僕自身はパウンドとかは、ちゃんとポジションを取ってからの方が良いという考えです」

──西川選手ほど上手く使えなくても、あの試合を見て真似る選手は出てくるかと思います。

「下から殴る人は出てくるかもしれないですね。ただ、僕としては簡単に下になってくれる方が楽です」

──なるほど。では、今回の試合ではMMAファイターとして成長した姿を見せるとすると、どこに注目してほしいですか。

「戦い方は相手次第になると思います。ただ打撃もちょっとはできるぞというのは、見せられるんじゃないかと思います」

──不敵な笑みを浮かべていますね。

「アハハハ。打撃に関しては、ここ最近になって以前より見えるようになってきていますし、結城選手が打撃で突っ込んで来ても、見て距離を取る準備をしているので大丈夫だと思います。

それに打撃をもらったとしても気持ちが折れることはないと思います。とにかく負けたくないので、僕の気持ちを折ることはできないです」

■視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後1時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2021#07対戦カード
             
<修斗世界女子スーパーアトム級選手権試合/5分5R>
[王者] 黒部三奈(日本)
[挑戦者] SARAMI(日本)

<修斗暫定世界ストロー級王座決定戦/5分5R>
猿丸ジュンジ(日本)
黒澤亮平(日本)

<フェザー級/5分2R>
結城大樹(日本)
岩本健汰(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
澤田千優(日本

<フライ級/5分2R>
高橋SUBMISSION雄己(日本)
山内渉(日本)

<ミドル級/5分2R>
岩崎大河(日本)
清水洸志(日本)

■VTJ2021視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後4時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■VTJ2021対戦カード

<58.5キロ契約/5分3R>
平良達郎(日本)
アルフレド・ムアイアド(チリ)

<フェザー級/5分3R>
宇野薫(日本)
原口央(日本)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
菅原和政(日本)

<63キロ契約/5分3R>
佐藤将光(日本)
河村泰博(日本)

<ライト級/5分3R>
原口伸(日本)
岡澤弘太(日本)

<ライト級/5分3R>
宇佐美正パトリック(日本)
野村駿太(日本)

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【VTJ2021&Shooto2021#07】坂本一弘代表に訊く、Shootoのヒエラルキー─03─「勝ちゃあ、良い」

【写真】岩本健汰はプロアマ通して、1度もMMAを経験することなくプロ修斗公式戦を戦った(C)MMAPLANET

いよいよ 6日(土)に迫ったVTJ2021とShooto2021#07。東京都江東区のUSENスタジオコーストで両大会を主催するSustainの坂本一弘氏インタビュー最終回。

VTJが復活した今、修斗公式戦では中村倫也及び宇佐美正パトリックというEXFIGHT勢がアマ修斗を経ず、公式戦でKO勝ちデビュー。岩本健汰がアマでもMMAを経験せずにプロ修斗に参戦し、RNCで一本勝ちした。彼らのデビュー関して、修斗のヒエラルキーが崩れるという声がはからずとも起こった。

アマからプロという一貫した競技性を気付いてきた修斗における変化を坂本氏はいかに捉えているのか。そこにはVTJと再び行う意志に通じる、強さへを追求する姿勢が見られた。

<坂本一弘インタビューPart.02はコチラから>


──VTJと修斗と同日興行、その先には海外というモノが存在しています。再び、富国強兵の時がやってきたのかと。

「まぁ修斗とVTJに関連づけると、現状において海外で成功している日本人は堀口恭司──ただ1人ですよね。ならばその成功例を真似るというのは一つの正解だと思います。SASUKE選手とかにもそういう話をしました。同じテンションではできなくても1カ月とか2カ月の間、米国で練習をして、その経験を日本に持ち返る。次の戦いに備えて自分のできることをやっていく。

堀内恭司にはなれなくても、自分のやり方は見つかるはず。だから焦ったり、短絡的な選択をしない。そのためのステップという意味はありますよね──今回のVTJというのは。だから厳しい試合を外から持って来る。今はコロナ禍で制限もありますが、そこを崩しに掛かっているので、90年代にVTJでやってきたことをやる。今回だけでなく、2022年の公式戦に関しても、その方向性で見ています。

日本は最弱ではないです。でも、どこもかしこも強くなっているから置かれている状況は厳しい。厳しいからこそ、厳しいことを強いて殻を破らないといけないです。1996年の『日本最弱』、あれは日本の総合格闘技がピンチを迎えた時ではあったと思います。強さという威厳を保つうえで。で、そのピンチの後には、何があったか……。

VTJが7月7日に浦安のNKホールであり、7月28日にクラブチッタ川崎で第3回全日本アマチュア修斗があったんです」

──ウェルター級(※69キロ)の決勝が……。

「桜井速人✖宇野薫でした。この時は川崎フリーファイトとしてプロの試合も組んで、郷野聡寛が須田匡昇と戦っているんですよね」

──郷野選手はその後のVTJに出場はなく、年が明けて1月の後楽園ホール大会で戦う。そういう印象が強いです。須田選手は98年のVTJでマーク・コールマン門下のブランドン・リー・ヒンクルに足関節を仕掛けてカカトで顔面に蹴られまくった。

「ホント、修斗が世界に逆襲、打倒ブラジルを掲げて99年に成就した。でも、それって今から思うと綺麗なストーリーですけど、当時はひたすらに必死になってやっていただけですからね。とにかく負けるかって言うことで」

──坂本さんは今もある意味、必死のパッチじゃないですか(笑)。

「ホンマにそうですよ(笑)」

──VTJと修斗はレコードのA面とB面という話でしたが、A面の方ではアマ修斗を経ず公式戦デビューをした中村倫也、宇佐美正パトリックの両選手ばかりか、プロアマ問わずMMAを経験していない岩本健汰選手が、プロ修斗でプロMMA初陣を戦う。そしてアマ修斗を経てプロになった選手を圧倒しました。これはA面のヒエラルキーとして、危機感を持つことはないですか。アマ修斗を経ない選手たちの出現に、修斗が修斗でなくなるという声も聞かれますし。

「まぁ、そういう声があるということに関して正直にいうと、『だから、どうなんだ?』ということですよね。修斗のヒエラルキーを守ろうとする人たちに関しては、そういう風に思ってくれて有難いです。修斗をそうやって大切に思ってくれている。そういう人たちがいてくれて、修斗は成り立っているのも確かです。

でも、強い選手にプロ修斗公式戦を戦ってもらうことを否定して良いモノでしょうか。なら外国人選手を招聘することも、厳密にいえばヒエラルキーから外れてきてしまうじゃないですか」

──確かにそうですね。

「20年以上前にマット・ヒューズとデイブ・メネーを招聘した時、『なんで、ククラスBじゃないんだ。修斗で実績がないだろう』という意見も出ました。強い選手はどこにでもいるんですよ。岩本健汰の出場に反対する。それがアマ修斗の存在を脅かすというのであれば、椿飛鳥が岩本に勝たなアカンかったんですよ。アマ修斗の存在感を頑強にするのであれば。

これは椿の敗北に関して、注文をつけているわけじゃないです。青木のあんな要求を受けて、試合を受けた。大したもんです。試合なんです。椿は勝つためにオファーを受けた。勝つチャンスは均等に与えられているんです。

それをモノにするかどうか。これは修斗に関わっている人間に対しての僕の考えです。ファンの人たちに対しての言葉ではないです。ファンの人たちは好き勝手、自分の想う修斗を応援してください。

その一方で、修斗関係者に対しては、自分たちが修斗の在り方を守りたいために、力のある選手が修斗公式戦に出ようという状況を阻害するのはおかしいと思っています。それを守って、強さを追求するというのは違う。それは修斗の理念ではないんじゃないかという気がします。

僕はプロモーターです。だから『お前の解釈だと、岩本が出ることは都合が良いんだろう』って言われたとしても、『強いから、しょうがないやないか』と。別に最初から世界王座に挑戦しているわけでもないですからね。試合になる椿との試合を組んだ。正しいのは勝った岩本です。それだけです。勝ちゃあ、良い。

それだけアマ修斗が大切なら、アマ修斗の全日本王者が無敗でずっと勝ち続けられるよう選手を強化していけば良いじゃないですか。それができていなくて、アマ修斗から勝ち上がってきた選手が、MMA初戦の選手に負けたら、その試合の存在を否定するのではなくて、より強さを目指すアマ修斗であれば良いんじゃいかと」

──はい。

「強くなるという目標に向かっていくと、手段は一つではないです。山の頂上を目指すためには、ルートが複数あるように色々な登り方がある。強さを追求するのも同じことだと思いますよ。それに椿が岩本に負けたからってアマ修斗は否定されるモノではないです。アマ修斗が必要な選手は全国にいくらでもいますから。アマ修斗の経験をプロ修斗で生かす人がいれば、グラップリングや柔術の経験をプロ修斗で生かすことができる選手もいて然りです。活かし方は個人の判断です。それは自分で決めないと。

まぁ、でもそうやって疑問を投げかけてくれる人がいるというのは、本当に有難いことだと思っています。修斗らしさ、アマからプロという筋道を大切にしてほしいと言われるのが修斗なんだと僕は捉えています」

──坂本さんはそういう意見も、我々マスコミが書くことも苦虫を嚙み潰したような表情になるでしょうが、許容してくださっていますしね。だから、修斗だけは書きやすいというのは私のなかではありますね。

「ホンマ、勘弁してほしいですけどね(笑)。皆、それぞれに『俺たちの修斗』がある。これは幸せなことやと思います。昔話をして、振り返って。そこで答え合わせをするのもありです。でも、これからのことを考えるうえで、将来の答え合わせを今することはできない。挑戦するから、答が出てくるわけで。挑戦しないと、分からんままです。

だから岩本とか中村倫也、パトリックの出場もそうだし、VTJの再開もそう。挑戦するから、何かが分かる。岩本に勝ちたい、中村に負けるか。パトリックなんぼのもんじゃ──っていう風な選手が出てくること。VTJから世界目指すんやっていう選手が現れることを期待していますし、それにはこっちが動かないとあかん。そういうもんやと考えています」

■VTJ2021視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後4時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■VTJ2021対戦カード

<58.5キロ契約/5分3R>
平良達郎(日本)
アルフレド・ムアイアド(チリ)

<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
菅原和政(日本)

<63キロ契約/5分3R>
佐藤将光(日本)
河村泰博(日本)

<フェザー級/5分3R>
宇野薫(日本)
原口央(日本)

<ライト級/5分3R>
宇佐美正パトリック(日本)
野村駿太(日本)

<ライト級/5分3R>
原口伸(日本)
岡澤弘太(日本)

■Shooto2021#07視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後1時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2021#07対戦カード
             
<修斗世界女子スーパーアトム級選手権試合/5分5R>
[王者] 黒部三奈(日本)
[挑戦者] SARAMI(日本)

<修斗暫定世界ストロー級王座決定戦/5分5R>
猿丸ジュンジ(日本)
黒澤亮平(日本)

<ミドル級/5分2R>
岩崎大河(日本)
清水洸志(日本)

<フェザー級/5分2R>
結城大樹(日本)
岩本健汰(日本)

<フライ級/5分2R>
高橋SUBMISSION雄己(日本)
山内渉(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
澤田千優(日本)

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Interview J-CAGE SARAMI Shooto2021#07 ブログ 黒部三奈

【Shooto2021#07】大好きなSARAMIと初防衛戦、黒部三奈─01─「試合中に心を折りたい」

【写真】昨年8月の王座奪取から1年3カ月振りの実戦で、初防衛戦となる黒部 (C)KEISUKE TAKAZAWA

6日(土)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるShooto2021#07で、SARAMIを挑戦者に迎えて世界女子スーパーアトム級王座の防衛戦を行う黒部三奈インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

練習仲間でもあり、「大好き」と語るSARAMIが、自身への挑戦権を賭けて戦った試合を、黒部はどのように見ていたのか。そして勝ち上がってきた相手と、いかに戦うのか。黒部が語る、チャンピオンとしての決意とは――。

<黒部三奈インタビューPart.01はコチラから>


――対戦相手のSARAMIとは過去に2度対戦しています。初戦は2014年11月にRNCで一本勝ち、再戦は4年後の2018年に判定勝ちして、黒部選手がDEEPジュエルスのベルトを防衛しています。2戦2勝の相手と3度目の対戦を迎えるなか、どのようなモチベーションを持っているのでしょうか。

「相手に対するモチベーションは存在していますよ。モチベーションというか……楽しみですね。楽しみを作っています」

――楽しみ……とは?

「何でしょうね(笑)。そんなに意識することではないけど、試合のたびに自分で楽しみを見つけるようにしています。格闘技だけじゃなくて、何に対しても楽しみを見つけたがる性格かもしれないですね」

――ではSARAMI選手との3度目の対戦に向けての楽しみとは、何でしょうか。

「相手の心を折りたいです。SARAMIちゃんのことは大好きだけど、試合中に心を折りたいなって。今回は特にそう思っています」

――心を折ることが、楽しみなのですか。

「私は前澤智さんと3度試合して、2度勝ったあと3度目の試合で負けたじゃないですか」

――前澤選手とは初戦が2013年3月で、RNCで一本勝ち。再戦は2016年8月に判定勝ちで、2018年12月の3度目の対戦では判定を落とし、DEEPジュエルスのベルトを失っています。

「2回勝って、防衛戦で負けているんですよね。だから私もSARAMIちゃんに2度勝っていても、3度目も勝てるっていう保証はないわけで。自分自身への緊張感を持っておくことも大切だし、しっかり相手の心を折りにいかないと勝てないと思っています」

――SARAMI選手にとっては、3度目の正直か……。

「あるいは、2度あることは3度あるのか。どちらになるかは、自分次第ですからね」

――前澤選手との3度目の試合では、どこか自分の中で緊張感が足りないところもあったのでしょうか。

「今回も大丈夫だろう、とは思っていたかもしれないです。あの試合でベルトを防衛することの難しさを知りました。ベルトを守るって考えちゃダメなんですよ。チャンピオンであっても、ベルトは奪い取りに行くものだと考えて挑まないといけない。あの試合の映像を見返しても、私は守りに入っていましたね。前に行くことができていませんでした」

――前回のSARAMI選手の試合では、とんでもない殴り合いを展開していましたね。

「アハハハ、とんでもない殴り合い(笑)。あの時は……負けられるかよ、っていう気持ちで前に出ていきました。3度目の対戦であっても、自分がチャンピオンでも、そういう気持ちを持って試合に挑まないといけないんですね」

――そんな2戦目から3年半が経ちます。SARAMI選手は、どんなところが伸びてきていると思いますか。

「本当に、全部ですね。寝技もスキルアップしてきている感じです。以前は勢いの良さが目立っていたけど、勢いプラス細かい技術が出来てきているかなって」

――対して、黒部選手は……。

「私のほうは、だいぶ打撃のレベルが上がってきたかなって思います」

――黒部選手への挑戦権を獲得するための試合を、ご自身は練習仲間の試合として見ていたのですか。それとも次の対戦相手を極める試合として見ていましたか。

「両方ですね。SARAMIちゃんを応援する気持ちもあるけど、複雑な気持ちで試合を見ていました。でもSARAMIちゃんが勝った時、すぐに気持ちは切り替わっています」

――挑戦者決定戦が終わってから、SARAMI選手とは連絡を取っていないのですか。

「連絡は取っていないですね。最後の連絡は――練習会のグループLINEに、練習に参加しない旨のメッセージが来た時ですかね」

――なるほど。MMAって不思議なスポーツですね。一緒に練習している仲間でも、試合では思いっきり殴り合わないといけないし、殴り合うことができるという。球技や陸上競技など他のスポーツにはない部分かと思います。

「それが、やり合えちゃうんですよ(笑)。でもそれって、男の人のほうが気にするかもしれないですね」

――……どういうことでしょう?

「女は、あまり気にしていないかも。女のほうがサバサバしていますからね。だからSARAMIちゃんとの試合も楽しみですよ」

――なるほど。そういえばRIZINで浜崎選手と藤野選手が対戦した時も……。

「みんな、あんな感じですね(笑)。藤野さんも顔ボコボコになりながら、試合が終わったらお互いに笑って話すことができるので。できるかぎりの準備をしてきたので、自信はあります。あとはSARAMIちゃんに思い切りぶつけるだけですね、私のこの想いを――」

■視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後1時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2021#07対戦カード
             
<修斗世界女子スーパーアトム級選手権試合/5分5R>
[王者] 黒部三奈(日本)
[挑戦者] SARAMI(日本)

<修斗暫定世界ストロー級王座決定戦/5分5R>
猿丸ジュンジ(日本)
黒澤亮平(日本)

<フェザー級/5分2R>
結城大樹(日本)
岩本健汰(日本)

<フライ級/5分2R>
高橋SUBMISSION雄己(日本)
山内渉(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
澤田千優(日本)

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ABEMA ARAMI MMA ONE RIZIN SARAMI Shooto Shooto2021#07 ブログ 黒部三奈

【Shooto2021#07】女子Sアトム級王者・黒部三奈─01─「私はSARAMIちゃんのことが大好きですから」

【写真】SARAMIが挑戦者に決まった時ですら、ケージ内で自撮りをする黒部。SARAMIの表情からも両者の関係が伺える (C)MMAPLANET

6日(土)、東京都江東区のスタジオコーストで行われるShooto2021#07で、世界女子スーパーアトム級王者の黒部三奈が、挑戦者SARAMIを迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike

黒部にとっては昨年8月に獲得したベルトの初防衛戦であり、SARAMIは今年7月に修斗初参戦ながら中村未来との挑戦者決定戦に勝利して、今回の対戦に至った。両者は過去2度対戦し、いずれも黒部が勝利を収めている。同時に、普段は練習を共にしている間柄だ。SARAMIが王座挑戦権を獲得した直後には、ケージインした黒部との仲睦まじいやり取りが展開されていた。

そんな2人の激突直前、王者の黒部に現在の心境を訊いた。


――今年7月に中村未来選手を下したSARAMI選手を挑戦者に迎え、修斗女子世界スーパーアトム級王座の防衛戦を行うことになりました。そのSARAMI選手は、普段は一緒に練習している仲間なのですね。

「はい。日曜日にマスタージャパンで、他のジムの女子選手が集まって一緒に練習しているんですよ。何年も前から一緒にやっています。いつも参加しているのは、メイさん(V.V.Mei)、藤野(恵実)さん、富松(恵美)さん、それとSARAMIちゃんですかね」

――SARAMI選手とは過去に2度対戦し、いずれも黒部選手が勝利しています。2度目の試合は2018年3月に行われていますが、その時点では一緒に練習していたのでしょうか。

「いえ、2018年はまだ練習していなかったです。その試合がキッカケで、一緒に練習することになったのかな……。もう何年も前のことなので、詳しくは覚えていないんですけど」

――SARAMI選手も含めて、いま名前が挙がったのは階級も近く、対戦する可能性もある選手ばかりですが……。

「仕方ないですね。各ジム、そんなに女子選手っていないじゃないですか。特にプロで上のほうにいる選手が集まっているジムはなくて。すると、そこまでガッツリ練習できる相手がいないんですよ。自分のジムでは男性とも練習しているけど、やっぱり実戦に近いレベルの練習は、女性が集まってやらないと分からないこともあるので。だから週に1回ぐらいは――という気持ちで集まって練習しています」

――なるほど。

「そもそも、みんな対戦することもあるかな、と思って練習しているところもありますよ。でも、しょうがないよねって」

――実際に、9月のRIZINでは練習仲間でもある浜崎朱加選手と藤野恵実選手が対戦しました。今後、対戦する可能性がある選手と全力で練習できるものなのですか。

「私は、できます。手の内を見せたくないとか言う人もいますけど、私はもともと強くなりたくて格闘技を始めているわけだし、そんなことは気にしていないですね」

――では、そのSARAMI選手の練習はいつまで行っていたのでしょうか。

「挑戦者決定戦まで、ですね。前回のSARAMIちゃんの試合が、挑戦者決定戦と発表されて……そうなるとSARAMIちゃんが勝ったら対戦する可能性があるわけじゃないですか。そうしたら彼女から『次の試合が終わるまでは練習してもらっていいですか?』って連絡が来て。私も『もちろん、お願いします』っていう感じでした」

――そうした仲が、SARAMI×中村未来戦直後のやり取りに繋がっているわけですね。ほんわかした会話といいますか……。

「アハハハ! 私はSARAMIちゃんのことが大好きですから。もちろんSARAMIちゃんのことを思いっきりぶっ倒そうと思っているけど、それは試合の時だけ。会見とかの場では、普段の会話になっちゃいますね(笑)」

――普段の練習でも、そのような感じで。

「そうですね……いや、もしかしたら対戦するかもっていう流れになってきた時は、練習の時もバチバチだったことはありました。そこまで熱くなることはないけど、スパーリングでラウンドの最後とか、相手が打ってきても引かないで打ち返すとか(笑)」

――アハハハ、練習だから仕方ないですよね。今はUFCを中心としてMMAの世界では、女子のレベルが急速に上がり続けています。そんななかで、日本のトップ選手が一緒に練習してレベルを上げていかなければいけないのも、当然かと思います。その点でいえば、海外の女子の試合については、どのように見ていますか。

「……海外の選手と、そんなに凄く差があるとは思っていないんですけどね。スタンプ選手と対戦してみたかったなぁ、とは思いますけど」

――ONE女子アトム級GPに対して、思うところはありますか。

「別にイベント自体に、特に思うところはないです。女子だけのトーナメントとか、こだわりもなくて。私としては、試合ができればいいかなって(笑)。できれば知らない相手と試合がしたい。そうなると海外の選手と対戦したい、っていう気持ちはありますけど」

――すると、今の黒部選手にとってMMAを戦ううえでの目標は何なのでしょうか。

「うーん……私は自分の年齢のことは気にしていないですよ。気にしていないです。気にしていないけど――この先に何があるかは分からないじゃないですか。

もっと自分が若ければ、ONEで試合ができたかもしれないし、次の試合に勝ったらもっと上に行きたいとか思っていかかもしれないです。でも今の私にとっては、次の試合を本当に思いっきりやる。それだけなんですよ。今この年齢で試合の舞台に立てていること自体が、凄いというか(笑)」

――黒部選手は現在44歳、確かに凄いことだと思います。

「だからこそ……毎回、最後の試合のつもりで準備しています。できるかぎりのことを、本当に毎日やる。もしかして、明日はないかもしれないから。でも不思議だけど、今すごく元気なんですよ。本当に――若返っているなっていうぐらい(笑)」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後1時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2021#07対戦カード
             
<修斗世界女子スーパーアトム級選手権試合/5分5R>
[王者] 黒部三奈(日本)
[挑戦者] SARAMI(日本)

<修斗暫定世界ストロー級王座決定戦/5分5R>
猿丸ジュンジ(日本)
黒澤亮平(日本)

<フェザー級/5分2R>
結城大樹(日本)
岩本健汰(日本)

<フライ級/5分2R>
高橋SUBMISSION雄己(日本)
山内渉(日本)

<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
澤田千優(日本)

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ARAMI MIKE MMA News SARAMI Shooto VTJ2021   修斗 原口央 宇野薫 岩本健汰 猿丸ジュンジ 結城大樹 黒澤亮平 黒部三奈

11.6『VTJ 2021』で宇野薫と原口央が対戦


VTJ 11.6 USEN STUDIO COAST:デビュー25周年・宇野薫が出場。GLADIATORフェザー級新王者・原口央と対戦(バウトレビュー)

 11月6日に新木場のUSEN STUDIO COASTで開催する『VTJ 2021』で宇野薫 vs. 原口央が行われるとのこと。

 宇野は5月16日の『PROFESSIONAL SHOOTO 2021 Vol.3』で内藤太尊に2R KO負けして以来の試合。原口は9月26日の『GLADIATOR 15』でMIKEに2R TKO勝ちしフェザー級王座を戴冠して以来の試合。

11.6 プロフェッショナル修斗・USEN STUDIO COAST大会決定カード 今、トレンドはグラップリング?! 国内屈指のグラップラー岩本健汰が連続参戦! に続き高橋SUBMISSIONも参戦決定! 世界ランカー・結城、ハードストライカー・山内と激突!(日本修斗協会公認サイト)
◎フェザー級5分2R
結城大樹(同級世界9位/マスタージャパン福岡)
vs
岩本健汰(ロータス世田谷)

◎フライ級5分2R
高橋SUBMISSION雄己(和術慧舟會HEARTS)
vs
山内 渉(FIGHT FARM)

◎女子世界スーパーアトム級チャンピオンシップ5分5R
黒部三奈(王者・初防衛戦/マスタージャパン東京)
vs
SARAMI(挑戦者・同級1位/パンクラスイズム横浜)

◎世界ストロー級暫定チャンピオン決定戦5分5R
猿丸ジュンジ(同級1位/修斗GYM東京)
vs
黒澤亮平(同級5位/パラエストラ松戸)

 この日は同会場で昼に『PROFESSIONAL SHOOTO 2021 Vol.7』が開催され、以上のカードが決定しています。続きを読む・・・
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ABEMA ARAMI DEEP MMA ONE SARAMI Shooto2021#07 VTJ2021 修斗 澤田龍人 猿丸ジュンジ 黒澤亮平 黒部三奈

【Shooto2021#07】VTJ前の修斗で2つの世界戦。黒部三奈✖SARAMI、猿丸ジュンジ✖黒澤亮平

【写真】いつだって負けられないが、特に負けられない相手でもあるはず (C)MMAPLANET

9月29日(水)、Sasutainより11月6日(土)に東京都江東区のUSENスタジオコーストでVTJ2021と昼夜興行で開催されるShooto2021#07の対戦カードが発表されている。

世界戦やトップランカーのサバイバルマッチが組まれると開催発表時のプレスリリースに記載されていたように、今回は2つの選手権試合が組まれることが明らかとなった。


そのうちの1試合は7月に挑戦者決定戦が組まれ、早々に決定していた王者・黒部三奈✖挑戦者SARAMIの修斗世界女子スーパーアトム級選手権試合だ。

この両者、DEEP JEWELS時代に2度対戦経験がある。最初は2014年11月と7年前に拳を交え、黒部がRNCで一本勝ちを収め、2018年3月の2戦目も黒部が判定勝ちで当時保持していたDEEP JEWELSアトム級の王座防衛を果たした。

両者揃ってDEEP JEWELSでは対戦相手が一周以上したと理由で新天地を目指したわけだが、SARAMIはコロナ禍で主戦場としていたONE Warrior Seriesが活動ストップしており、黒部に続き修斗に合流となった。

結果、まだまだ層の薄い修斗女子戦にあって、必然というべき両者がタイトル戦が組まれることに。JEWELSから離れた際に望み描いていた未来とは違うかもしれないが、こうなると黒部としては過去2戦以上力の差を見せ、SARAMIとしてはどのような形でも勝利を得ることで、自己肯定するしかない。この2人だからこそ、魅せられることができる女子MMAが存在するはずだ。

今回発表されたもう一つのタイトル戦は暫定ストロー級王座決定戦=猿丸ジュンジと黒沢亮平だ。

この2人も6年前の2015年2月──黒澤が飛鳥拳のリングネームだった時代──に対戦経験があり、猿丸がTKO勝ちを収めている。その後、黒澤は澤田龍人との王座決定戦に勝利し、ストロー級の頂点になっている。

そのベルトを返上し、本名で戦うようになり王座返り咲きを目指す黒澤に対して、猿丸は4度の世界王座挑戦と、挑戦者決定戦と通算5度に渡りベルトに手が届かなかった過去がある。

猿丸はタイトル戦での勝利、黒澤はリベンジと過去との清算でもある暫定王座決定戦だ。

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Interview ONE SARAMI Shooto Special ブログ 大塚隆史 岡田遼 青木真也 黒部三奈

【Special】月刊、青木真也のこの一番:番外編─ONE、修斗、矛盾「自分で自分の首を絞めている」

【写真】キレキレ、切れる直前か (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

ここでは番外編として、本題から外れ──最近のONEと修斗に見られる矛盾を話題に──MMAを愉しみたい。


──ONEではアンジェラ・リーの妊娠にともないベルト返上という手段を取らず、妊娠を女子選手のキャリアを脅かすモノとしませんでした。私は素晴らしいことだと思いましたが、男女間の違いはない。人種間での違いもない。なのでブラジル人同士の世界戦があっても然りではないでしょうか。

「国籍とか人種で差別がないという理屈は分かります。ただしマーケットの有利不利はどこにも存在しますよね」

──では、年齢はどうでしょうか。UFCに通じるのですが、年を重ねていても実績を残す選手がいます。例えば修斗で女子スーパーアトム級王座が創られ、黒部三奈選手が初代チャンピオンになりました。でも、彼女の契約はなっていません。

「そこに関しては年齢が増しても、勝てば上にいけるのは平等だと思います。黒部の話で語ると、『勝てば契約』の条件を修斗とONEが互いに握っていなかった。日本側のマネージメントの弱さも、ONEが年齢云々で契約するのかどうだかという以前に感じちゃいますね。

プロモーション側としては、年齢って客観的に見て上がり目があるかないか──だし。ビジネスでも実力的にも。それでいうと斎藤裕だったそうじゃないですか」

──斎藤選手の場合はONEとの取り決めがなって以降、防衛戦がなかったのでシステム的には契約しなくても構わない状況だったのでしょうが、パンクラスとの王者対決もなく、結果的にRIZINでブレイクをしたのでONEと修斗のパートナーシップって実情はどうなのかってなりますね。

「そうなるとパンクラスとのパートナーシップはどうなったのかって(笑)。もう、こうなると憲法○条の解釈みたいな話に近いですよね。それぞれがそれぞれの言い分があるって感じで、外から見てよくわからない」

──キレーごとをいうなら、臭いモノに蓋をすると矛盾が生じます。『僕、家族が大好きで』って言って他でネェちゃんと遊んでいたら矛盾だろうがって(笑)。

「アハハハ。そこで修斗の暫定王座ですよ。180日以内に正規王者と試合が組まれなければ、自動的に暫定王者が正規王者になるとかっていう規定があるって……岡田が言っていたけど。そんな規定作って、何を自分で自分の首を絞めているんだって思いますよ(笑)。自分たちでルールを決めて苦しくなるなら、作らなければ良いのに」

──王座というものは、興行の売りですからね。暫定王者があっても、暫定五輪とかないわけで。

「そうです、そうです。商売です。商売っていえば良いのに。俺たちはキレーだって言っていて商売をするのは、なんか嫌ですね。だって商売ですからね。

キレーごとがあるから大塚が戦いたいと言って、暫定チャンピオンの岡田がやるよっていえばおかしくなっちゃう。ルール上、岡田は正規チャンピオンの佐藤将光としか戦えないわけだから(※取材後、佐藤が修斗世界バンタム級王座を返上し、岡田が正規王者になった)。

で岡田は解説席で困った顔をしている(笑)。だいたい安藤と大塚を環太平洋王座を賭けずに組んだことで、ストーリーがメチャクチャになっていますよね」

──そこを実況の河内さんが、なんとなくまとめようとしたら青木選手が突っ込んで(笑)。

「でもアレっておかしいし、岡田が可哀そうじゃないですか」

──ただ実況中って何か意見の相違があっても、そこを突っ込むと会話がぎくしゃくするので、なんとなしに流すことが多いのが従来の流れで。

「いや、なんか僕──思ったんです。ランキング、ランキングって言っているけど、高野さん(SARAMI)が杉本さんに勝っても誰もいないじゃんって(笑)」

──解説って大会を盛り上げるもので、実況に水を差さないですよね(笑)。

「だって修斗のやっていること、おかしいし(笑)。困っている岡田を見ていると可哀そうになっちゃって。言われっぱなしだと損ですよ。自分たちでルールを決めて何やってるんだろうなって(笑)」

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Interview J-CAGE Shooto2020#05 Special ブログ 杉本恵 青木真也 黒部三奈

【Special】月刊、青木真也のこの一番:8月─その壱─黒部三奈×杉本恵「女子格闘技っていう表記自体…」

【写真】黒部の頑張りの裏で、青木は女子MMAに何を感じていたのか (C) KEISUKE TAKAZAWA/ MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。そんな青木が選んだ2020年8月の一番、第一弾は1日に行われたプロ修斗公式戦から黒部三奈✖杉本恵の一戦を語らおう。


──8月度の青木真也が選ぶ、この一番。最初の試合をお願いします。

「黒部三奈✖杉本恵ですね」

──修斗女子スーパーアトム級王座決定戦ですね。

「ハイ、黒部✖杉本なのですが──まず修斗の大会が5試合しかなかった。そこですよね。現状の後楽園ホールの使用時間の問題で、それだけしか試合が組めない。

そうしたら、余計にお客さんもチケットを買って会場に来ようっていう気がなくなるじゃないですか。大変です。そんな時にパンクラスみたいに当日に『やっぱダメヨ』みたいなことが起こると、お客さんもチケットを買うことに慎重になります」

──当日に陽性反応が出た、そして大会が中止。これは美談ではなく教訓にしないといけないわけですね。

「チョイ、この現状を考えて違うやりようはあったでしょうね」

──そこは業界全体でありんがら、個々が考えるしかない。そんななか黒部✖杉本戦がなぜ、今月の一番になったのでしょうか。

「黒部さんは女性で。女性で43歳、このコンディションを維持するのって男以上に大変だと思うんです。筋量は下がってくるし。ただ、これを言ってしまうとアレですが、女子のレベルは正直そこまで来ていないから──というのはありますよね」

──修斗のトーナメントは経験値に違いもあり、男子のベルトとは成り立ちから違うモノになりましたね。

「ここでタイトルを創って、タイトルがあるから回っていくというのはあるのでしょうが……」

──にしても、王座決定戦の1試合で決めても良かったのではないかと。

「そうですね。ベルトを獲るというところで、どの階級も公平ということはないのですが、それでも……競技レベルからしてちょっとしんどい。それは修斗だけに限らず、そういうもので。それでも黒部さんのアレをやり切る能力、努力は凄いモノがあるんだと思います」

──黒部選手はフレッシュな部分がありますよね。

「フレッシュですか?」

──格闘技を始めたのが遅かったので、10代や子供の頃からレスリングや柔道をやっていて、競技生活を続けている選手と比較すると、疲弊度が少ないのではないかと。

「それはそうですね、ずっとやっている人と違うというのはありますね」

──メンタル面でも、強くなりたいと思い続けるのは大変なことではないでしょうか。

「そこはもう本当に大したモノだと凄く思います。と同時に試合内容としては女性って倒れない。特にあのレベルだと。だから見ていて面白いとは僕は言えなかったです」

──青木選手からして、面白いと思える女子MMAはあったのですか。

「僕ねぇ、それ実はないんです(笑)。女子の試合が格闘技として面白いと思えた試合はほぼないです。ロンダ・ラウジーですから、ちょっと世の中のように熱狂はできなかった。格闘技としての強さを語るなら、やっぱり男子の試合を見ちゃいます」

──今やジェンダーフリーの世の中で、女子MMAという名称すら危うい表現なのですが、そこに確固たる違いは残っています。

「凄いセンシティブな問題で、女子格闘技っていう表記自体、僕は少し気をつかってしまいます」

──ただし、女子選手の試合を楽しむには男子とは競技レベル間に差があり、『女子だから』、『男子とは違う良さがある』という風に見る必要があるということですね。

「そうですね。だから別競技としての楽しみしかないんです」

──それでも随分と女子MMAのレベルが上がりました。

「そうですね、スマックガールとか男子のMMAが今とほぼほぼ同じルールで戦っている時に、パウンド禁止で寝技30秒とかやっていたわけで。パウンドを解禁する・しないで、論議になるような。修斗にもしてもG-SHOOTOが上の方だけパウンド有りで、ほとんどの試合がクラスC+っていう、アマ修斗でヘッドガード無しルールを創って試合をしていたんです」

──確かにG-SHOOTOは青木選手が修斗の世界チャンピオンになった前後でも、パウンド無しのルールを採用していたわけですね。

「ハイ。女子に若林(太郎)さんが力を入れていて、色々と試すなかにプロ興行でもアマ+で試合を組んでいた」

──MMAは色々な評価の仕方があると思います。頑張っていることも評価ですし、ただし頑張っただけを評価の対象にしてはいけない。特にトップの戦いでは結果&内容が問われるものです。

「この試合でいえば、あんな風な内容になるとは思っていなかったです。でもスタイル的、相性としてタフファイトになりがちですね。被弾しても倒されないから、貰って戦うことができるんです。

気が強いから殴り合いになるし。だから、僕としては格闘技の面白みはないんです。ボクシングで八島有美選手が急性硬膜下血腫で倒れたこととか思い出されたりして」

──それをいうと男子でも起こりえることですよね。

「ずっと殴られ続けると、ですよね。殴るじゃなくて、殴られ続けると。女性は男以上にやり合うところがありますし。いずれにせいても究極、黒部✖杉本のタイトル戦で見えてくるものは黒部三奈のストーリーであって、女子MMAの展開というのは見えてこない。女子は難しいです」