カテゴリー
AB DEEP DEEP116 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC YouTube 中村倫也 北岡悟 小金翔 村田夏南子 泉武志 海外 渡辺華奈 野村駿太 鶴屋怜

【DEEP116】北岡悟と対戦、泉武志「YouTubeをやってなかったらMMAには転向してないです」

【写真】既に波乱万丈な半生を送ってきた泉(C)MMAPLANET

11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP116 IMPACTにて、泉武志が北岡悟と対戦する。
Text by Manabu Takashima

2016年全日本選手権グレコローマンレスリング66キロ優勝、2017年アジア選手権71キロ級優勝、同年の世界選手権出場とレスリングで輝かしい実績を残してMMAに転向した泉。レスリングの経歴を見るとエリート街道を歩んできたように見えるが、大学卒業後にテレビの制作会社に就職→退職してフリーターとしてレスリングに復帰するなど、紆余曲折を経てオリンピックを目指して、MMAの道へ進んだ。そんなオールドルーキー泉がこれまでのキャリア、そして北岡戦への意気込みを語った。


――キャリア7戦目で北岡悟選手と対戦が決まった泉選手です。オファーを受けた時の率直な心境を聞かせてください。

「いずれやるだろうと思っていた相手だったので、今ここで来たかと思いました」

――このタイミングで北岡選手と戦うことをどう捉えていますか。

「僕は年齢が34歳で若くはないので、同じキャリアの選手たちとやっても時間が過ぎるだけだと思うんですよ。だからキャリアが上の強い選手たちとどんどん戦っていきたいですし、限りある格闘技人生で前に進んでいきたいです」

――7月の小金翔戦に判定勝利して、4連勝となりました。あの試合を振り返ってもらえますか。

「すごく小金選手の対策をして試合をしたので、打撃の面でも伸びましたし、グラウンドの細かいポジションの部分でも向上につながってよかったと思います」

――試合数が少ない分、試合をやるごとに得られるものも多いですか。

「相手の対策をすることで、その技が得意になったり、そのポジションにおける恐怖心がなくなったりするんですよ。小金戦だったらハーフガードでトップキープする練習をしていて、ちゃんとそれが試合で出来たし、そうやって自分の技術を伸ばしているイメージです」

――北岡選手には対戦相手としてどのような印象を持っていますか。

「昔からやっているレジェンドで、戦えることを光栄に思います。でもここで僕が負けるようではダメだなと思います。おそらく北岡選手はガンガン前に出てくる作戦だと思うんですけど、そこにハマらないようにしたいです」

――ここで北岡選手に勝利できるかどうか。泉選手のキャリアにおいてターニングポイントになりうる試合だと思います。

「僕もすごく大きな分岐点になると思っているので、何が何でも勝ちたいという気持ちが強いです」

――MMAPLANET初登場ということで泉選手のプロフィール的なことも聞かせてください。泉選手はスポーツ一家に生まれたそうですね。

「父親が陸上、長男が競歩、次男がバレーボールという感じで、それぞれ違う競技の選手でした。僕も小学校の頃はバスケットボールをやっていて、中学でもバスケをやるつもりだったんです。そうしたら学校にバスケ部がなくて。当時好意を抱いている女子がテニス部だったんで僕もテニス部に入りました(笑)」

――思春期らしい理由ですね(笑)。

「高校でもう一度バスケ部に入るんですけど、他の部員のやる気がなくて、1年で辞めることになって、高校2年生の時にレスリングを始めました」

――ずっと球技をやっていた泉選手がなぜレスリングを始めたのですか。

「兄2人がそれぞれの競技で全国大会に出ていて『お前は全国行けないだろ』ってバカにされていたんです。自分としてはバスケで全国大会に行こうと思ったのですが、他の部員がそんなテンションではなかったので、これで全国は無理だなと(苦笑)。

その時に父親からレスリング部にいい指導者がいるらしいぞと言われて、そこで出会ったのが栗本(秀樹)監督(※選手として全日本選手権優勝や世界選手権出場の実績を残し、同校の監督として全国レベルの選手を育成した)だったんです。僕が監督に『全国大会に出たいです』と伝えたら『分かった。連れて行ってやる』と言われて、レスリング部に入部しました」

――レスリングをやることが目的ではなく、全国大会に出ることが目的だったのですね。

「そうですね。だから高校2年までレスリングのことは全く分からなかったですし、栗本監督がいなかったらレスリングは始めてないと思います」

――高校2年から始めるというのは決して早くはないですよね。

「同じ時期に始めた選手もいたんですけど、もともと柔道をやっていてレスリングに転向するパターンが多かったんで、格闘技経験ゼロからレスリングを始めた選手は少なかったです」

――それでも高校在学時にインターハイに出場=全国大会出場という目標は果たします。レスリングには自分に合っていたのでしょうか。

「いや、センスはなかったと思います。でも全国大会に出るだけの練習はやっていたと思います」

――それから日体大に進学し、4年生時にグレコローマン60キロ級でインカレ優勝&国体で準優勝という結果を残しました。大学卒業に合わせてレスリングは引退し、就職されまたしね。

「はい。テレビ業界に入りたかったので制作会社に就職し、某テレビ局のゴールデン番組のADをやっていました」

――それからレスリングに復帰した理由は?

「ADを9カ月ほどやっていたのですが本当に大変な仕事で、これ以上は続けられないなと思ったんです。その時にフェイスブックでレスリング時代の後輩たちが活躍する姿を見て、自分ももう一度レスリングで勝負したいと思って復帰を決めました。ただ完全にレスリングから離れて太ってしまっていたので、最初の3カ月間は地元の高校で体作りをして、それから大学の練習に復帰しました」

――大学も卒業して仕事も辞めて、当時はどのような環境で練習していたのですか。

「スポンサーさんがいたわけでもないし、実業団に所属していたわけでもないので、朝練習してバイトして、夕方練習してバイトして…という毎日でしたね。スポンサーさんがつくまでは本当にお金がなかったので、男3人でルームシェアしてギリギリの生活を送ってました」

――それでも2016年に全日本選手権優勝(男子グレコローマン71キロ級)、2017年にはアジア選手権優勝(同)、同年の世界選手権出場(同11位)と結果を出すわけですが、何が要因だったと思いますか。

「ずばりハングリー精神ですね。例えば合宿の時は練習前に選手が整列するんですけど、成績がいい順番に前から並ぶんです。だから実業団で給料をもらって大会で優勝したらボーナスが出る選手とか、ずっと大会で優勝してきた年下のエリートたちが前の方にいるわけですよ。僕なんかは当然後ろの方だから、そういう選手たちの背中を見て『絶対こいつらを追い抜いて、自分が一番前に立ってやる』と思っていました。

あとレスリングは頻繁にルールが変わる競技で、ちょうどこの時期にスタンド重視が進みました。僕は押し出しが得意でスタミナには自信があったから、そのスタイルと当時のルールがハマったというのも大きいですね」

――それもまさに巡りあわせですね。そんななか2020年にレスリングからMMAに転向することになります。

「オリンピック出場が難しくなり、それでレスリングから完全に引退することを決めました。それからMMAに転向するまでですが、レスリングを辞めてYouTuberになろうと思ったんですよ」

――また振り幅が大きいですね(笑)。

「はい(笑)。周りから色んな人とコラボした方がいいよと言われて、コラボ動画を撮っていたら、自然と格闘技関連の人とコラボする機会が多く、そのなかに渡辺華奈選手がいて。YouTubeコラボきっかけで華奈さんと知り合って、FIGHTER’SFLOWの上田貴央さんから『本気でMMAをやってみない?』と誘われたんです。レスリングを辞めたときにも『MMAやらないの?』と言われることは多かったのですが、上田さんは僕の将来のことや仕事のことまで真剣に考えてくれて、この人と一緒だったらMMAをやろうと思ってMMAに転向しました」

――また面白い出会いからMMAを始めることになったのですね。

「そうですね(笑)。YouTubeをやってなかったらMMAには転向してないです」

――MMAそのものに興味はあったのですか。

「村田夏南子が同じ愛媛出身で、うちの高校にも練習に来てたんですよ。村田の応援でRIZINを1回見に行ったことがある、くらいですね」

――2022年4月RIZINでのMMAデビュー戦はグラント・ボグダノフにTKO負け。続くDEEPでの野村駿太戦もスプリット判定負けでしたが、それからは4連勝を収めています。MMAファイターとしての目標は?

「ちょうど同時期にレスリングからMMAに転向する選手が多かったんですよ。世代は違うんですけど中村倫也だったり、鶴屋怜だったり。彼らは無敗のまま一気に上までいきましたけど、僕はいきなり2連敗してしまって(苦笑)。今からレコードが変わるわけではないので、組まれた試合を勝っていくしかないなと。2人のようにUFCを目指すというのは正直無理だと思いますが、海外の大会に挑戦できるような選手になりたいです」

――泉選手が目指す理想のMMAファイター像はありますか。

「結果にこだわるのはもちろん、見ている人たちの印象に残る試合をしたいです。レスリングと違ってプロのMMAはお客さんが高いチケット代を払って見に来るものなので、それ以上のものは見せたいと思います。そうは言っても、そこばかりを意識して結果が出なければ元も子もないので勝つことが大前提です」

――これまでのキャリアで最も注目が集まる北岡戦だと思います。どのような試合を見せたいですか。

「海外に行くためには日本では相手がいないというくらい強くなって、それだけの結果を残さなければいけないと思っています。前回より成長した姿を見せたいですし、まだフィニッシュして勝ったことがないので、そこをしっかり狙いながら戦いたいです」

The post 【DEEP116】北岡悟と対戦、泉武志「YouTubeをやってなかったらMMAには転向してないです」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o UAEW UFC UFN UFN230 アラテンヘイリ アンドレ・ペトロスキー エイドリアン・ヤネツ エジソン・バルボーサ エドガー・チャイレス エミリー・ダコーテ キック キャメロン・サーイマン クリスチャン・ロドリゲス クリス・グティエレス ショーン・シェルビー ジェニファー・マイア ジョナサン・マルチネス ダニエル・ラセルダ ダレン・エルキンス テレンス・ミッチェル ボクシング ミシェウ・ペレイラ ヴィヴィアニ・アロージョ 中村倫也

【UFN230】クリス・ロドリゲス戦へ、キャメロン・サーマン「バンタム級の未来が開かれる」

【写真】アジアンと変わらないぐらい童顔のキャメロン。しかし、強いです(C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC ApexでUFN230:UFN on ESPN+88「Yusuff vs Barboza」が開催され、キャメロン・サーイマンがクリスチャン・ロドリゲスと対戦する。
Text by Manabu Takashima

南アフリカの23歳、サーイマンはコンテンダーシリーズからUFCにステップアップし、現在3連勝中だ。まだあどけなさが残るサーイマンは、MMAに関して話すことが大好きな好漢で──その受け答えはケージのなかと同じように溌溂としている。


──キャメロン、クリス・ロドリゲスと週末に戦います。今の気持ちを教えてください。

「最高の気分だよ。過去一番のキャンプができて、ケガも全くなかった。体重も順調に落ちているし、全てがパーフェクトに進んでいるよ。UFC APEXの少ない観客の前で、最高のパフォーマンスを披露したいと思う。それに、凄く多くの南アフリカの人々がこの試合を見るだろうからね。ただフィニッシュするだけでなく、ボーナスを手にするためにオクタゴンで戦うよ」

──今、まさにUFC APEXで戦うことに触れていましたが、過去3戦はPPVショーでした。PPVイベントとFight Nightショーではファイトウィークの過ごし方も含め違いを感じることはありますか。

「まず、今回のUFC APEXでの試合は、コンテンダーシリーズを思い出せるものだよ。コーナーマンの2人と3人だけでやってきて、そこもコンテンダーシリーズに似ているよね。もちろん大観衆の前で試合をすることも好きだけど、ショーン・シェルビーからの申し出がFight Nightショーだったことで、気持ちが落ちることは一切なかった。良い対戦相手だし飛びついたよ。なんといっても、僕にとっては初めてメインカードで戦う機会が訪れたわけだしね。

僕らは試合の2週間前にやってきて、ファイターズホテルでなくパームス・ホテル&カジノに宿泊していた。そして、ファイトウィークになるとPPVショーとは違う、より専門的なメディアからのインタビューを受けているよ。こうやって色々な舞台を経験していくことが、チャンピオンになるための道のりだと理解している」

──前回のテレンス・ミッチェル戦は初回でTKO勝ちを収め、UFCデビューから連勝が3になりました。

「何もダメージがなくて速攻で勝つことができたから、よりやる気が増したよ。特にケガをすることなく試合に勝てたことは最高だ。今週末の試合も、全く同じような戦いにしたいと思っている」

──ロドリゲスはアグレッシブで、ウェルラウンダー。凄く良いマッチアップだという風に聞かされると、正直どのように思いますか。

「対戦相手は25歳で、僕は12月に23歳になる。2人の若い選手の試合に関して、そんな風に言ってもらえるなら嬉しいよ。この試合は将来のタイトル・コンテンダーが生まれる試合になるからね。クリスチャン・ロドリゲスもしっかりと準備をしてきているだろうし、僕と同じようにフィニッシュを狙ってくるに違いない。どちらのファイターの手が挙げられるのか──。僕の一番の武器は、スタミナだ。試合が最終回までいっても、全く問題ない。でも、最初の一打で勝負を決める。それが僕の狙いだよ」

──「僕とロドリゲスはレベルが違う。一方的な試合になる」というような返答ではなかったですね。

「しっかりと準備をしてきたし、キャンプにもコーチにも自信を持っている。そして、試合ではやるべきことを全てを出し切る。ハードワークの成果を見せるよ。10カ月で4試合目、継続的にハードトレーニングをしてきたし、土曜日には答えがハッキリするから──そんな風にいう必要もないよ」

──ところでキャメロンが戦うバンタム級戦線には、中村倫也選手という日本のMMA界から久しく輩出されなかった──UFC首脳が期待するファイターがデビューしました。彼のことは視野に入っていますか。

「チームメイトのマーク・ホルムが8月にUAEWで試合をした時に、アブダビで会場に向かうバスのなかでUFC Fight Passでシンガポール大会をチェックしていたんだ。そうしたら、途中でWi-Fiの調子がおかしくなって(笑)。でも、彼の動きはしっかりと見たよ。あのパフォーマンスは圧巻だった。次の試合が決まって、またリンヤ・ナカムラの戦いを見てみたい。なにより、いつの日か彼と戦いたいと思う。

MMAを戦う上で、何かベースとなるファイトスタイルを身に着けている場合、それが彼にょうにレスリングだとベストだよね。UFCのチャンピオンも元々はレスラーだったファイターがどれだけ多いか。レスリングは最高のベースだよ、MMAにおいて。南アフリカの子供達がMMAをやりたいと言えば、僕ならレスリングと器械体操をその前に経験させる。

キックボクシングからMMAに転じると、打撃の技術を伸ばすだけでなくレスリングとグラップリングを身に着けることは絶対だ。僕のベースはキックボクシングだけど、試合中に打撃戦で劣勢の場合は、上手くレスリングとグラップリングを使う取り入れることができた。僕は打撃の基礎があって組み技を消化できているから、レスリングに絶大な力を誇る選手に対しても、アドバンテージを持っている。そうなれたのもヘッドコーチ、アシスタントのコーチのお陰だ。彼がいなければ、僕は今ここにいない」

──レスリングと器械体操ですか。いやぁ、興味深いですね。

「僕がこんな話ができる機会を与えてくれることを、心から感謝している。ホント、日本で戦うことは僕にとって一つの夢なんだ。その機会が訪れ、十分に資金があったら日本中を回って、日本の人々とこんな風にMMA談義をしたいね」

──円安がどんどん進んでいるので、自分たちからすると笑いごとでないですが、キャメロンの日本旅行は難しくないと思います(笑)。

「OK。それは楽しみだ。日本のファンも含め、皆に土曜日のファイトでバンタム級の未来が開ける瞬間を見せたいと思う。フィニッシュをして、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを獲得することを約束するよ」

■視聴方法(予定)
10月15日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS
午前4時30分~U-NEXT

■UFN230対戦カード

<フェザー級/5分5R>
ソディック・ユースウ(米国)
エジソン・バルボーサ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
ジェニファー・マイア(ブラジル)
ヴィヴィアニ・アロージョ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
エイドリアン・ヤネツ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ミシェウ・ペレイラ(ブラジル)
アンドレ・ペトロスキー(米国)

<130ポンド契約/5分3R>
エドガー・チャイレス(メキシコ)
ダニエル・ラセルダ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
クリスチャン・ロドリゲス(米国)
キャメロン・サーイマン(南アフリア)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
TJ・ブラウン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
タイナラ・リスボア(ブラジル)
ハヴェナ・オリヴェイラ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
テランス・マッキニー(米国)
ブレンドン・マロッティ(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
イリナ・アレクシーワ(ロシア)
メリッサ・ディクソン(英国)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
アラテンヘイリ(中国)

<女子ストロー級/5分3R>
アシュリー・ヨーダ―(米国)
エミリー・ダコーテ(米国)

The post 【UFN230】クリス・ロドリゲス戦へ、キャメロン・サーマン「バンタム級の未来が開かれる」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
JJ・オルドリッチ MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN229   アオリーチーラン アブドゥル・ラザク アレキサンダー・ヘルナンデス イオン・クテレバ カロリーナ・コバケビッチ ショーン・シェルビー ジョアキン・バックリー ジョセフ・パイファー ネイサン・メネス ビル・アレジオ ボビー・グリーン マテウス・メンドンサ モンタナ・デラロサ ヴァネッサ・デモパウロス 中村倫也 村田夏南子 風間敏臣

【UFN229】計量終了 村田夏南子、2年4カ月振りの計量パスの笑みを浮かべてKポーズ!!

【写真】これぞ満面の笑み。明日もこの笑顔がぜひとも見たい(C)Zuffa/UFC

7日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC Apexで開催されるUFN229:UFN on ESPN+87「Dawson vs Green」の計量が、6日(金・同)に行われている。
Text by Manabu Takashima

メインはライト級のグラント・ドーソン✖ボビー・グリーンの今大会、11試合・全22人の出場選手が問題なく計量を終えた。


2年4カ月振りの再起戦となる村田夏南子は 115.5ポンドでクリア、やや食い気味に計量台の上でガッツポーズをとるとKポーズで笑顔を見せていた。対戦相手のヴァネッサ・デモパウロスも 116ポンドでパス。

フェイスオフで村田はショーン・シェルビー、続いてデモパウロスと握手を交わすと、しっかりと両手を広げてファイティングポーズをとってフェイスオフを終えた。

村田と同様にアジアから出場は、バンタム級でジョニー・ムニョスJと戦う中国のアオリーチーランだ。中村倫也と風間敏臣が在籍するオクタゴンのバンタム級戦線でムニョスJrとアオリーチーランは2勝3敗と負け越しており、明日の試合で3勝3敗の五分に戻すのと、黒星が2つ先行するのとではキャリアアップに違いが出てくる。特にムニョスは中村と風間の対戦相手になることも十分にある。

そういう意味でもムニョスJrとアオリーチーランのマッチアップ、第2試合には注目したい。

■視聴方法(予定)
10月8日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS
午前4時30分~U-NEXT

■UFN229計量結果

<ライト級/5分5 R>
グラント・ドーソン: 156ポンド(70.76キロ)
ボビー・グリーン: 156ポンド(70.76キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジョセフ・パイファー: 185ポンド(83.91キロ)
アブドゥル・ラザク: 184.5ポンド(83.68キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレックス・モロノ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジョアキン・バックリー: 170ポンド(77.11キロ)

<ライト級/5分3R>
ドリュー・ドパー: 155.5ポンド(70.53キロ)
ライアン・グレン: 155.5ポンド(70.53キロ)

<フェザー級/5分3R>
ビル・アレジオ: 146ポンド(66.22キロ)
アレキサンダー・ヘルナンデス: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィリッピ・リンス: 204ポンド(92.53キロ)
イオン・クテレバ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
カロリーナ・コバケビッチ: 116ポンド(52.62キロ)
ディアナ・ベルビシャ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<フライ級/5分3R>
ネイサン・メネス: 126ポンド(57.15キロ)
マテウス・メンドンサ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
村田夏南子: 115.5ポンド(52.38キロ)
ヴァネッサ・デモパウロス: 116ポンド(52.62キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョニー・ムニョスJ: 136ポンド(61.69キロ)
アオリーチーラン: 136ポンド(61.69キロ)

<女子フライ級/5分3R>
モンタナ・デラロサ: 126ポンド(57.15キロ)
JJ・オルドリッチ: 125.5ポンド(56.92キロ)

The post 【UFN229】計量終了 村田夏南子、2年4カ月振りの計量パスの笑みを浮かべてKポーズ!! first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN52 ファーニー・ガルシア ブログ 中村倫也

お蔵入り厳禁【UFC ESPN52】中村倫也がUFC初戦を振り返る─03─「時代が作り出した幻想を壊していく」

【写真】次は中国か、米国か──期待がさらに募る中村倫也(C)MMAPLANET

8月26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたUFC on ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」で、ファーニー・ガルシアを相手に判定勝ちし、UFC初陣を飾った中村倫也インタビュー最終回。
Text by Manabu Takashima

お蔵入り厳禁──腕十字がファールカップで極まらなかったという珍事の裏で、そこに拘らなかった中村がUFC初戦を終えたことで、何を得られたのか。

<中村倫也インタビューPart.02はコチラから>


──某選手は三角絞めで腕を送るときにファールカップを使って、痛みを増すようにすると聞いたことがあります。

「アハハハハ。そうなんですねっ!! でも、確かにそういうこともできますよね。実は上四方で抑えている時も、ファールカップで頬骨をグリグリやって。痛いし、何よりも屈辱的だと思うんですよ、相手の立場からすると」

──試合前にビビッて漏らす選手もいて、凄い匂いの股間になっているなんて話も……。

「マジっすか。それは対戦相手からすると、ヤバいっすよね。でも体臭が凄い選手っていうのはいますからね。目がシバシバすることとかあって。体臭って、武器ですよ」

──しかし、話を戻すとファールカップで腕十字を極め切れなかった。それでも下になることなく、トップキープに切り替えました。

「そういうことがあるんだなって。そこの指摘を受けたことはなかったですしね。もうアマチュアの時と違って、とにかく強引に腕十字を極めようという気持ちではなかったです。ガルシアもかなり削れていたので、極まるだろうと思って仕掛けました。そこの防御力は最低限あるんだなって思いつつ……このクラスの相手に苦戦をすることなく勝てて良かったです」

──そこにつきます。極められなかった。フィニッシュできなかったという悔しさが残るファイトをUFCデビュー戦でできたというのは。UFCとの距離感が広がっている間に、ボトムラインにいる選手の力が相当に引き上げられたように思えるので。

「ハイ、そうですね」

──以前はもう少し名前のある選手、UFC内外で少しは名前の知られた選手に負けていたのではないかと。こちらの勉強不足もあるのですが、今や全く知らない選手に日本人選手が敗れるようになりました。

「ハイ。確かにそうなっています。そういうなかで勝てたことは、この世界に来ても同じ体重の人間だな──ということは、しっかりと確認できました。逆にバケモノ、彼らは日本人とは違うという言葉ばかりが耳に入って来ていたので、そういう時代が作り出した幻想も自分で壊していこうと思います」

──まさに自分が言った言葉のように、UFCに出ている選手は強いと思い過ぎるということですね。海外で日本人選手の負けを見すぎて、負けた時にショックを受けないように負けベースで考えるようになり、海外勢を大きく見すぎてしまう嫌いはあると自分でも思います。

「それだけ自分が信じてきたファイターの負けを見てきたからですよね。それは僕もそうで。UFCファイターなんだから、何かあるんじゃないかという想いを持って戦っていました。逆にそれがないとダメだと思いますし」

──ところで試合後にUFC関係者から、反応は何かありましたか。

「ショーン・シェルビーが試合後に控室に来てくれて、『いつでも試合を組むから言ってくれ』と直接言葉を掛けてもらいました。それとホテルでマイケル・ビスピンが『やったな。これからも試合をチェックし続けるよ』と言ってくれましたね」

──英語の返答は良かったと素直に思います。ショーン・シェルビーが「1人がその国のMMAを変える」と大会前日に言っていたのですが、その1人を輩出するためにも日本人UFCファイターが増えて欲しいですね。

「ショーンが『ようやく日本から……』と言っていたのは、待っていてくれたんだと感激しました。今回の勝利で『やっていけるな』っていう自信……は段階を踏んで、一つ一つ勝って大きくしていくものだなというのが分かりました。その自信が一つ深まった一方で、距離を潰したい場面で焦ることがあったので。その辺りの距離の潰し方の技術を次の試合までにもっと磨きたいですね。そうしたら、繋ぎとかも見せることができるだろうし。打撃もレスリングも生きるので、ここからはひたすら技術力を上げるフェーズになります」

──ところでRoad to UFCの優勝者としては最初のUFC出場でした。他の契約選手も風間敏臣選手以外はまだデビューをしていません。

「他の3階級の優勝選手はまだ試合をしていないですよね。風間君が負けた試合を控室で見た時に、『これ、俺が変なパフォーマンスをしたらRoad to UFCは偽物だ』っていう見られた方をされるなって、気合が一段と入りました。『アジアを舐めんなよ』って。

ここで僕が変な試合をしたり、負けたりしたら今年でRoad to UFCが打ち止めになるかもしれないから、絶対におかしなことはできないって。優勝者、準優勝者のパフォーマンスは常にチェックされているでしょうからね」

──そこまで考えていたのですね。では気になるUFC第2戦ですが、いつ頃と考えていますか。

「年内を考えています。米国でやりたいですね。まぁ、いずれは戦うことになるので、今年中にもう1試合ができれば──1試合したいですね」

The post お蔵入り厳禁【UFC ESPN52】中村倫也がUFC初戦を振り返る─03─「時代が作り出した幻想を壊していく」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Gladiator Gladiator022 Gladiator023 MMA MMAPLANET NavE o Progress RIZIN UFC YouTube   イ・イサク エフェヴィガ雄志 ダギースレン・チャグナードルジ チハヤフル・ズッキーニョス チャンネル テムーレン・アルギルマー ハンセン玲雄 パン・ジェヒョク ユン・ダウォン 世羅智茂 中村倫也 八木敬志 前田吉朗 南友之輔 吉田開威 和田教良 太田忍 川北晏生 森戸新士 河名マスト 海外 竹本啓哉 藤井章太 阿部光太 高木亮

【GLADIATOR023】ユン・ダウォンと再起戦、河名マスト「レスリングに何を足していくのか」

【写真】敗北を糧に、3カ月だが目指す場所が目指す場所なので──しっかりとした進化を見せて欲しい(C)TAKUMI NAKAMURA

30日(土)大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023にて、河名マストがユン・ダウォンと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

6月のグラジエイター初参戦=フェザー級王座決定T準決勝でパン・ジェヒョクに判定負けを喫した河名。ジェヒョクをテイクダウンできない試合展開だったが、打撃でジェヒョクと向き合ったことは大きな経験になった。このジェヒョク戦をきっかけに河名は自分のレスリング力をMMAでどう活かすかを深く考え、取り組んできたという。グラジエイターでの王座獲りへ再出発する河名に話を訊いた。


──試合が目前に迫ってきました。今のコンディションや仕上がりはいかがでしょうか(※取材は25日に行われた)。

「あとは体重調整と疲労を抜いてって感じですね」

──前回GLADIATOR022でのパン・ジェヒョク戦はスプリット判定での敗戦でした。あの試合を振り返っていただけますか。

「自分自身がやりたかったこと、レスリングでテイクダウンして押さえ込んでコントロールすること、それができなかったですね。ジェヒョク選手にそこをしっかり対策されていました。そうした反省点もありつつ、自分のやりたいことができなくて打撃をやらなくちゃいけないという意味で、最後ビビらず打撃の攻防ができたことは自分の中の収穫だと思っています」

──ジェヒョク選手は片足立ちの状態でテイクダウンされない技術、バランスが非常に目立ちました。例えばレスリングでもああいったタイプの選手はいるのですか。

「テイクダウンされない粘り強さにも種類があって、背中が凄く柔らかくて、フォールできそうでできない選手もいれば、ジェヒョク選手のように倒れないためのバランス感覚がいい選手もいます。彼は体は凄く柔らかいわけじゃないと思うんですけど、見た目とは違う重さを感じました。実際に触ってみて」

──そのテイクダウン耐性は意外でしたか。

「自分の中でももうちょっと簡単にテイクダウンできると思ったんですけど、いざ試合でテイクダウンを仕掛けた時の攻防で、そこは相手にアドバンテージがあったのかなと思います」

──そうした展開の中で打撃の攻防があり、そうなる準備もしていたのでしょうか。

「そうですね。一応対応できる…ぐらいには準備していました。それで言うと打撃の距離が遠かったから、テイクダウンを切られたという反省点もあったんですよね」

──打撃の攻防をやったからこそ、そこが分かったということですか。

「もう半歩、もう一歩詰めて、怖がらずに近い距離で打撃の攻防ができていればレスリングにもつながるし、レスリングが打撃にもつながると感じました」

──打撃の距離設定で打撃・レスリングどちらにも活かせる部分があるわけですね。

「はい。だからジェヒョク戦以降はその距離感、もう一歩近い距離で打撃のやり取りをする。自分が打撃で押されて距離を外した時にどう詰めるのか。そういうところを考えながら練習しています」

──その練習の中で新たに気づけたことはありますか。

「結局、プレッシャーをかけ続けなければ僕のレスリング力は相手にとって怖いものじゃないんだなと思いました。離れた距離で、相手がテイクダウンを見切れる距離にいるんだったら、僕のレスリング力は武器にならない。自分も怖いですが、そこで一歩踏み込んで、相手に対して何かあるというプレッシャーをかけ続けることが大事だと思うようになりました」

──ザ・ワンTVの密着映像を見させてもらって、MMAを始める際にレスリングは捨てなきゃいけないと思っていたと発言されていましたよね。ここまでの話と合わせて、河名選手は自分のレスリング力をどう活かすかを悩んでいたのかなと思いました。

「レスリングはマットの真ん中でどちらがバランスを崩して倒せるかという競技で、MMAの場合は倒されそうになったらケージまで移動すればいいし、倒されても攻防は続くじゃないですか。テイクダウン一つとっても、ケージを背負っている相手にテイクダウンに入る時は、MMAとレスリングで重心の置き方が違う。そういうところでレスリングでやってきたことがMMAに繋がっていないんじゃないかという怖さがありました。でもそれはMMAの練習を続けていくうちにケージレスリングのテクニックのコツを掴んできて、重心の置き方やプレッシャーのかけ方など、ここはレスリングと一緒だな、違うなと噛み砕くことができるようになってきました」

――改めてですが、河名選手の話を聞いていて、レスリングは倒し合いが前提の競技なので、テイクダウンするための間合いや距離という攻防は少ないわけですね。

「レスリングは相手の手首を触ることができる距離からスタートするものなので、そこは大きな違いですよね。用意ドン!のスタート位置が全く違うので、1Rが始まってどう距離を潰すのか、間合いを取るのか。本当にレスリングとは違うなと思いますね」

──経験を積むという部分でも河名選手はデビュー当初から積極的に試合をこなしていますが、それはジムの意向だったのですか。 

「もともと打撃がない世界で生きてきて、試合でしかない発想や感覚もたくさんあるので、八隅さんと話し合って、たくさん試合をしようという方向になりました」

──今大会では韓国のユン・ダウォン選手と対戦します。ダウォン選手にはどんな印象を持っていますか。

「相手は戦績を見ると5勝すべてが一本勝ちで、そこまでレスリングには重点を置かず、テイクダウンされても、下になってバックを取り返したり。下からの寝技に自信があるからこそレスリングで勝負しなくてもいいと思って戦っている選手かなと思います」

──前回戦ったジェヒョク選手とは真逆のスタイルだと思いますが、どのような試合展開をイメージされていますか。

「前回は倒す倒さないの攻防が一番の肝だったんですけど、今回は倒し際ですね。倒す時にどういうポジションを取るのかが勝負になると思います。組みで相手をコントロールする中でパウンドをコツコツ当てたり、それを嫌がって相手が動いてきた時に、どうフィニッシュするかをイメージしながらトレーニングしています。いいポジションを取らせなければ一方的な勝負もできると思うし、逆にそこを一瞬でも譲ってしまったら、ピンチが訪れる。お互い相手をコントロールする前の際の部分が今回の勝負所だと思います」

──ダウォン選手はレコード的にイーブンの選手なので、河名選手としてはしっかり勝って次につながる勝利が必要な相手だと思います。

「同じ日にフェザー級のタイトルマッチがあると思うんで、ここでしっかり勝ってベルトに挑戦できればと思います。そこからUFCや海外を目指して頑張っていきたいです」

──河名選手は中村倫也選手のセコンドでUFCにも帯同していますが、やはりあの舞台で戦いたいという想いがありますか。

「前回も倫也のセコンドでシンガポールに行って、会場や試合前までの空気感を体感して、やっぱりここでやりたいなと思いました」

──中村選手や太田忍選手など、河名選手と同世代のレスリング出身選手がMMAで活躍していることをどう感じていますか。

「嬉しいですね。レスリング選手がこれだけ通用していて、自分のことを信じて続けていれば間違いないなと思いました。米国ではレスリングがMMAの必修科目になっていますが、日本のMMAでは今やっとそこまで来たというか。レスリングの重要性と有用性がやっと認知されてきたと思います。

やっぱり組み技、特にレスリングは本当に長い時間をかけないとできないと思うんですよ。先日のRIZINの金原(正徳)さんの試合じゃないですけど、僕は1日や2日でできるようにならないことをずっと積み上げてきた過去があるし、それは間違いなくMMAをやる上でアドバンテージになると思うんですよ。そこに何を足していくのか。それがこれから自分がやっていくべきことだと思います」

──それでは最後に今回の試合を楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをいただけますか。

「今回は確実にフィニッシュして勝ちます!」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator023対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

The post 【GLADIATOR023】ユン・ダウォンと再起戦、河名マスト「レスリングに何を足していくのか」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA BELLATOR Combate Global Gladiator Gladiator022 Gladiator023 MMA MMAPLANET NavE o Progress UFC YouTube イ・イサク エフェヴィガ雄志 カマル・ウスマン キック ジェラルベルト・カスティーリョ ダギースレン・チャグナードルジ チハヤフル・ズッキーニョス チャンネル テムーレン・アルギルマー ハンセン玲雄 パン・ジェヒョク ボクシング ユン・ダウォン 世羅智茂 中村倫也 井上直樹 佐藤天 八木敬志 前田吉朗 南友之輔 吉田開威 和田教良 川北晏生 木下憂朔 森戸新士 河名マスト 海外 竹本啓哉 藤井章太 阿部光太 高木亮

【Gladiator023】グラジ初出場、八木敬志と対戦──エフェヴィガ雄志「肌を合わせて違いが分かった」

【写真】キルクリフFCとCombate Globalの経験が如何にエフェを進化させたか(C)TAKUMI NAKAMURA

30日(土)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGLADIATOR023にエフェヴィガ雄志が出場し、八木敬志と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

アジアのフィーダーショーを目指し、韓国、モンゴル、フィリピン人ファイターの招聘を続けることで、Gladiatorのケージの中が変わりつつある。顕著なのはプレリミ出場選手の顔触れ、そして実力のアップだ。そのなかで米国でCombate Globalで勝利したエフェの出場はトピックス。対戦相手の八木は格闘DREAMERS出身。マッチョファイターを相手に海外武者修行の成果を見せることはできるのか。キルクリフFCとCombate Globalの経験をエフェに尋ねた。


──Gladiator023で八木敬志選手と対戦するエフェヴィガ雄志選手です。まずキルクリフFCでのトレーニング、5月Combate Globalでのジェラルベルト・カスティーリョ戦も含めた米国での日々を振り返っていただきたいと思います。

「米国に行ったのが2月の終わり頃で、それから約3カ月練習させていただいたんですけど、最初の1カ月は初めて米国で生活することもあって、色々と苦しい時間でしたね。ジムは外国人選手ばかりだし、自分が全くジムに慣れていない中で、強度が高い練習やスパーリングもガチガチにやっていたんで、その圧力に押されてしまいました」

──単身一人で米国に渡ったのですか。

「行くのは一人だったんですけど、ジムの先輩だった佐藤天さんがあっちのファイターズハウスにいて。天さんは3年ぐらい米国に住んでいて、米国の生活にも慣れているんですよ。その天さんがいてくれたっていうのは大きかったですね。勝手知ったる人がいてくれて、日本語でも色々と説明してくれました。僕も英語は一応分かりますけど、ペラペラっていうことはないんで。あともう一人、木下憂朔がいて、途中から井上直樹君も来て、最初は天さんと僕の2人だったんですけど、最大では4人いました」

──練習面で最初に驚いたことは練習強度やスパーリングの激しさですか。

「キルクリフは練習が激しいというのは聞いていたんですけど、思っていた以上に激しかったです。あとは技術で言うとテイクダウンですね。米国はレスラー上がりの選手が凄く多くて、壁レスの技術は日本でもかなりやりこんでいたので、そこまですごいとは思わなかったですけど、平場で壁がないところでのテイクダウン技術にはかなり差を感じました」

──最初の1カ月で練習や生活に慣れ、そのあとはどのようなことを練習で学んだり、意識できるようになったのですか。

「コーチのヘンリー(・フースト)たちにもミットを持ってもらうようになり、打撃ではステップを使うようにと指導されました。キルクリフに来た当初は動きが固くて『もっとステップを使ってもっと自由に動け』と言われて。そこからステップワークはかなり良くなりました」

──ABEMA格闘チャンネルの公式YouTubeチャンネル「Fighter’s Diary」でもヘンリーコーチから「足を使え」と指導されている場面がありましたが、そこは口酸っぱく言われていたことなのですか。

「『足を動かせ』と『ガードを上げろ』はずっと言われていました。MMAはグローブが小さいので、僕はキックボクシングほどガードは意識してなかったんですよ。でもキルクリフでは、それがジムのスタイルでもあるんですけど、ちゃんとハイガードにしてステップを多く使うように指導されました」

──打撃における基本的なことですが、それをやることで変化はありましたか。

「はい。ガードとステップを見直して、打撃の被弾がだいぶ減りましたね」

――打撃以外の部分ではいかがでしょうか。

「レスリングコーチのグレッグ(・ジョーンズ)にいつも言われていたのが『テイクダウンは爆発力だ。爆発力がないと話にならないから、テイクダウンに入るときは爆発力と瞬発力を意識しろ』なんです。テイクダウンに入ってからの技術もいいけど、まずは『思い切り行け!』と言われていました」

──テイクダウンは爆発力、は面白い考えですね。

「もし口で言われただけだったら、僕も漠然としたまま終わったと思うんですけど、実際にそう指示されてテイクダウンを決める選手がたくさんいるんで、そういう選手の動きを見て、自分なりに練習しました。この角度で入ればいいんだとか、この状況になったら力を使って強くいけばいいとか。ただ指導されるだけじゃなく、肌でその教えを実感できたことは大きいです」

──練習そのものは実戦的なものが多かったのですか。

「基本的に午前中は強度高めの練習で、月水金はレスリングベースのドリル。金曜日は柔術の日もあるんですけど、レスリングをやることも多かったです。最初はドリルなんだけど、だんだんスパーに近くなっていってみたいな練習で、ハードなスパー系の練習は火・木の2日でした」

──1週間をトータルで見てスケジュールが組んであるのですね。

「そうですね。午前中に激しい練習をするので、午後は打ち込み中心で技術的&テクニカルな部分を磨くほうが多かったです」

──それだけ日々練習が充実していると、1日1日気づきも多かったのではないですか。

「気づきは本当に多かったですね。これまで知らなかったこと、テクニックもたくさんありましたし、それこそカマル・ウスマンやジルベウト・バーンズなど凄い選手がたくさんいる中で、見て学べたことも大きかったです」

──これも「Fighter’s Diary」を見させてもらった感想ですが、エフェヴィガ選手がキルクリフのトレーナーから信用や信頼を得ていて、指導にもすごく熱がこもっていると思いました。エフェヴィガ選手自身がキルクリフの練習に溶け込んでいる感触はありましたか。

「結構感じましたね。木下君は英語は喋れないですけど、自分から他の選手やコーチともコミュニケーションを取りに行くし、自分は英語がそこそこ喋れるんで、スパーやドリルが終わった後『あれはどうやってた?』など、ドンドン質問してコミュニケーションを取るようにしていました。その繰り返しで、選手やトレーナーと関係を築くことができました。来た当初はグレッグから『なんでお前は自分から行かないんだ!』と怒られましたし、天さんにも『あいつ、もっと行かないと日本に帰すぞ』と言っていたそうなんです(苦笑)」

──人づてに聞くと余計にダメージが大きいですね(苦笑)。

「でもそれを乗り越えると、グレッグから『今のは良かったぞ!』と言ってもらえるようになりました(笑)」

──そう考えると3カ月という長期滞在がよかったようですね。

「はい。締めが試合だったので、実際の練習期間は2カ月半くらいだったんですけど、1カ月だったら練習に慣れたところで終わっちゃっていたと思います」

──そのCombate Globalでのカスティーリョ戦ですが、1Rにパンチを効かされて、徐々にテイクダウンも織り交ぜて盛り返すという、キルクリフでの練習が試されるような試合展開でした。

「開始直後に右フックをもらった時は本当に焦りました。ダメージも多少ありましたし、精神的な動揺も大きかった。これはヤバい、と」

──しかもパンチのもらい方もよくなかったですよね。足を使ってガードを上げろと指示されていたにも関わらず、それを実践する前にもらったような形で。

「試合前に天さんと一緒に相手の映像を見ていて『これを気をつければ大丈夫』って話した“これ”を一番最初にもらいました(苦笑)」

──言い方を変えれば、警戒している技をもらってしまうのも試合だから起こりうることです。そこからの立て直し方というのは?

「あそこで1回やられて、相手をケージに押しこんだところで冷静になって、あとはもう行くしかないと思いました。セコンドの長南さんと木下君にも発破かけてもらって。ちょっと距離は詰まりすぎでしたけど、とにかく前に出るしかないと思って、それでキルクリフでやってきたレスリングのテイクダウンが役立ったんで、そこは本当に良かったですね」

──長期合宿を経て、最後に試合で締めるというのは、本当に内容の濃い時間になったようですね。

「練習するだけじゃない学びもあったし、試合中に自分にフィードバックがあったので、めちゃくちゃ充実していました」

──今、日本ではどのようなことを意識して練習されているのですか。

「キルクリフで学んだことはたくさんあるんですけど、若干激しいスパーに慣れていたからか、ちょっと雑なところが増えてたりしたんで、そこを長南さんに調整・指摘してもらっています。あと自分はまだテイクダウンのレベルが低いので、中村倫也さんに専修大学のレスリング部を紹介してもらって、そこに行かせてもらったり、純粋なレスリングの練習を始めました」

──そして今回、GLADIATORで試合が決まりました。日本に戻ってきて、このぐらいの時期に試合をしたいという希望があったのですか。

「帰国してすぐ試合を探してもらっていたんですけど、なかなか相手が見つからなくて、ようやくここで決まったという感じです」

──対戦相手の八木選手の印象は?

「パワーがある選手なんで、そこに気をつけながら戦いたいと思います。特徴がハッキリしている選手ですね」

──対策や攻略法はイメージできていますか。

「自分の基本的な強みはリーチとパンチ、蹴りを活かした戦いなんで、そこをしっかり意識して戦おうと思います」

──この試合を含めて、これからどう自分のキャリアを作っていきたいと思っていますか。

「GLADIATORのあと、どこで試合するかはまだ分からないですけど、どこで戦うにしろ、一つ一つ自分が確実に勝ち星を積み上げて、いずれは北米のプロモーションでやりたいと思っています。キルクリフには世界のトップ選手たちがいて、まだ自分がそのレベルに達していないことも分かったし、そこに追いつけるようにしっかりレベルアップをしていきたいです」

──肌でその差を感じることができたのも大きかったですか。

「そうですね。実際にUFCとかBellatorなどトップぷろもーしょんで戦っている選手と肌を合わせて、そのレベルが分かったことは大きかったです。彼らとの差を身近に感じて、自分と彼らの差にリアリティが出たところは大きいです」

──では最後に次戦に向けてファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「米国武者修行では試合までさせてもらって、その練習と試合で学んだこと、日本に帰ってきて新たに学んだことを含めて、さらにレベルアップした、強くなった姿を見せられると思うので、楽しみにしていてください」

■視聴方法(予定)
9月30日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator022対戦カード

<フライ級/5分2R>
宮川日向(日本)
坪内一将(日本)

<フライ級/5分2R>
陸虎(日本)
古賀珠楠(日本)

<ストロー級/5分2R>
澤田政輝(日本)
三輪勇気(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
野口蒼太(日本)

<ライト級/5分2R>
秋岡翔(日本)
磯嶋祥蔵(日本)

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
[挑戦者]竹本啓哉(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T決勝/5分3R>
パン・ジェヒョク(韓国)
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)

<Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級暫定王座決定T決勝/5分3R>
森戸新士(日本)
世羅智茂(日本)

<フェザー級/5分3R>
河名マスト(日本)
ユン・ダウォン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
ハンセン玲雄(日本)

<ミドル級/5分3R>
藤井章太(日本)
イ・イサク(韓国)

<ライト級/5分3R>
八木敬志(日本)
エフェヴィガ雄志(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング60キロ契約/5分2R>
NavE(日本)
前田吉朗(日本)

<バンタム級/5分3R>
藤原克也(日本)
川北晏生(日本)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
梅川毒一郎(日本)

<フェザー級/5分2R>
桑本征希(日本)
高木亮(日本)

<ウェルター級/5分2R>
森井翼(日本)
阿部光太(日本)

<バンタム級/5分2R>
エダ塾長こうすけ(日本)
宮口龍鳳(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
空(日本)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
小松祐貴(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
向井琉綺弥(日本)
伊藤琥大郎(日本)

The post 【Gladiator023】グラジ初出場、八木敬志と対戦──エフェヴィガ雄志「肌を合わせて違いが分かった」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o TJ・ディラショー UFC UFC ESPN52 ファーニー・ガルシア 中村倫也

【UFC ESPN52】「腕十字は〇ンカップのふくらみで、ズレました」。中村倫也がUFC初戦を振り返る─02─

【写真】この十字が極まらなかった理由が、ファールカップにあったとは……(C)MMAPLANET

8月26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたUFC on ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」で、ファーニー・ガルシアを相手に判定勝ちし、UFC初陣を飾った中村倫也インタビュー第2弾。
Text by Manabu Takashima

完勝のなかでも課題が多く見つかったという中村に、試合前から挙げていた上四方での抑え、そして極めにいった3Rの腕十字について話を訊いた。

<中村倫也インタビューPart.01はコチラから>


――「何もないわ」と思って、持たれているよりも良いのではないでしょうか。

「それは、確かにその通りですね。いや、それでも気になるところだらけでした」

――それは具体的にはどのような点で?

「試合中に落ち着いて、リラックスしているという感覚だったんですけど、映像を視てみると跳ねているのが気になりました」

――それは跳ねるとエネルギーを零すという考えですか。ただ、跳ねを生かした瞬発力もあったように見えました。

「浮いてしまっている場面でも、落としてガーンと蹴ることができる感覚はあります。だから、その変はどうなっているのか。う~ん、跳ねているときに相手のアクションがあるとどうなるのか。そこは怖いです。だから跳ねている場面があっても、ストンとリズムを変えて歩いて詰めるとか――リズムを変える技術を創っていきたいです。そういう風にお互いて距離を詰められるようになる。それこそTJ・ディラショーがやるように、距離を潰すなかでも速度変化がある。四速でジィーと詰めるのでなくて、二速から五速にギアを上げて、そこからブレーキを掛けるような」

――う~ん、それは難しい……。と同時に、ケージサイドで撮影をしていて力みはあったように見受けられました。

「一発一発の打撃に、本当に力が入っていました。やっぱり練習とは違う体力の減り方を感じました。もっと楽に形だけで打っても良い時があるよなって。必要以上の力みがありましたね」

――ところで試合前に話を伺った時に、上四方という着眼点が凄く興味深かったのです。実際に上四方でコントロールをし続けました。テイクダウン後にハーフで殴り、スクランブルでバックという流れと違い、パスをして抑える。そして殴ることが難しいポジションにこだわったのはなぜだったのですか。

「上四方で抑えられている側の心理として、戦っている際中なのに視界が狭い。ダメージを与えることができない。床を蹴ってエビとかしようとしても、足がきかない姿勢でもあるんです。あとは……シンプルに股間を乗せられているという屈辱感(笑)。

実は津田(勝憲)さんが上四方が凄く上手いんですよ。練習後に上四方の創りを習っていて、上四方で抑えられるって嫌だなって。

確かにバックだと、相手が後ろにいるのでより嫌かと思います。ただし、ディフェンスが上手い選手も多いです。いずれにしても上四方が絶対ではなくて、でも展開の中に加えることができるということで採り入れました。上四方って乗っている側も、楽なんですよね」

──とはいえガードから足を抜いて抑える。パスやサイド奪取というプロセスを経てのポジションなので、そこには自信があったということでしょうか。

「そこはしっかりと練習しました。ATTで僕がハーフを取っていて、強い相手に足を抜かれてサイドで抑えられるとリーチが掛かってしまうような感覚で。殴られるよりも、よほどパスされる方が嫌だなって」

──それこそバックと同じで、抜かせるタイミングでスクランブルを仕掛けるファイターも少ないかと。

「そこはレスラーとして、上のキープ力はあると思っています。それに上四方から相手が逃げてくるのって、こっちからすると絶対にがぶりを経由することになるので。このポジションになると、どのように相手が動いてきても対応できるように打ち込みをじっくりとやり込みました。それをされると、下は凄く嫌なので」

──ガルシアが余りスクランブルに持ち込まず下にステイしたことで、倫也選手は腕狙いやノースサウスというサブミッションに出ました。

「守りは固かったです。腕を狙うとセコンドが『キーロックに気をつけろ』とか指示を出すんです。そうするとガルシアもワキを閉めてくるような感じで。

体を捻ってきた時には『ダースを狙っているからな』とか、セコンドの対応が迅速でした。『バレた』ってことが続いて。スクランブルになるなら、シングルへの対応策も用意していました。でも、そういう動きは試合を通してなかったですね」

──そこでノースサウスだったと。

「あれは終わってからですが、アームインに切り替えれば良かったと思いました」

──ノースサウスの態勢は長かったです。

「腕が疲れてきて。『あっ、これか。先輩たちが言っている危ない展開になるやつだ』って。その瞬間にリリースしました。極めに拘るよりも、トップ重視──勝つことが絶対で、その上でフィニッシュをしたかったので。でも、今回は時間が足りなかったですね」

──極めに一番近かったのは、3Rにはバックを譲りそうになったガルシアをスナップバックのように引き倒して、腕十字に入った時でしょうか。

「あそこは極めたいという気持ちでした。ただガルシアが力を逃したというのもあったのですが、チ〇カップ(※普通はファールカップと呼ぶことが多いです)、練習のときには装着しない〇ンカップのふくらみで、ズレました」

──えっ!!

「全然違うわって」

──もちろん、その感覚を掴むことが大切かもしれないですが、それだとポ〇チンが大きくてファールカップが大きい人の方が極めやすくなっちゃいませんか(笑)。

「アハハハハ。でも、そうだと思います。ズレずに極めることができれば。僕はあの瞬間、感覚が掴めていなかったので──『うわッ、やりにく!!』と思っちゃいました。シンプルにガルシアの腕の力が強かったというのもありますけど、ズレたと思って下にされるよりトップをキープしようと外しました」

<この項、続く>

The post 【UFC ESPN52】「腕十字は〇ンカップのふくらみで、ズレました」。中村倫也がUFC初戦を振り返る─02─ first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN52   ファーニー・ガルシア ブログ 中村倫也

【UFC ESPN52】UFC初陣を振り返る、中村倫也─01─「シミュレーションなのにめちゃくちゃドキドキして」

【写真】いつもと同じ入場、仕草。そして佇まい。それも何十というシミュレーションがあってこそ (C)MMAPLANET

8月26日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたUFC on ESPN52「Holloway vs The Korean Zombie」で、ファーニー・ガルシアを相手に判定勝ちし、UFC初陣を飾った中村倫也。
Text by Manabu Takashima

試合から10日を経て、中村自身にオクタゴン初戦を振り返ってもらうと、その動きの一つ一つに彼が理をもって臨み、尋常でない周到な準備が試合前から技術だけでなく、メンタル面でもなされていることが分かった。


──UFCデビューから10日が過ぎました(※取材は7日に行われた)。デビュー戦のパフォーマンス、どのように捉えていますか。

「ギリ合格かなっていうラインですね。良かったところは、大枠としての作戦がハマったところです」

──その作戦というのは?

「遠い距離から蹴り中心で攻めて、テイクダウン。そして上四方からコントロールして展開を創っていく。そこは大枠として……できたことは良かったのですが、ただ後から試合を視てみると気になることがいっぱい出てきているので、今はそれをどう直していくのかを考えています」

──序盤から試合を創っていったのは、中村選手でした。

「これまで僕の試合をチェックしたガルシア陣営が立てる作戦は、前に出させてステップバックしながらパンチを打ってくることと考えていました。そこに入らないギリギリの距離で蹴っていく。間合いが近くなると、打ちながら入る。そういうつもりでいたのですが、想っていた以上に距離が合わなかったです。もう一歩、半歩いかないといけないところが、そこまでの距離の創り方に緩急をつけるという技術を自分は持っていなかった。

『俺のスキルじゃ、この間合いは潰しにいけない』と思い、大きな蹴りかフェイントをかけて相手を反応させてから入っていました。それしかないと思ったのですが、そういう試合をしていることで、なんかモゴモゴしてしまっていました」

──モゴモゴとは?

「距離を潰すスキルが欲しくて──。自分のやるべきことを、試合のなかで見つけられることができましたね」

──試合が始まる以前なのですが、あの大観衆の声援のなかでケージインする。いよいよUFCで戦うということで、平常心を保つことはできたのでしょうか。デビュー戦では入場する際に感極まるという話をよく聞きます。

「そこは、めちゃくちゃシミュレーションしました。UFCは日本の興行とは違って、自分のタイミングで出ることができないです。曲が流れだすと、係の人が『ファイブ、フォー、スリー、ツー、ワンッ!! ゴー、ゴー、レッツゴー』という風にカウントをして。向うのテンションで入場が始まるので、それがどういう風に影響を与えるのか──何通りもシミュレーションしていました。

最初はシミュレーションなのに、めちゃくちゃドキドキして。『こんなあがり方するのかッ!!』というところから繰り返して、どこに心を置いておけば良いのかを見つけて。だから、平常心で入場することができました。ただ、あの場で気持ちがあがるのはメチャクチャ分かります(笑)」

──シミュレーションの全てが外れる。そこで焦るようなことがあると、怖いですね。

「当然、全てがハマらないというシミュレーションもします。『どれもハマらない、どうしよう?』という気持ちになると、どういう状況でオクタゴンに立っているのか。そこも想定します。例えば試合の3週間前の時点、ハマらないまま試合をして負けることをシミュレーションして。そうなったら、負けた気持ちを引きずって飛行機に乗ったら、自分は何を想っているのか。

『3週間前に頑張り過ぎて、もう少しペースを落とすべき』と考えているかもしれない。どれもハマらないということは既にズレが始まっている。なら今、何をやるべきか。『まだ3週間ある』って、そこで頭を入れ替えると……何か見つかるんですよ」

──倫也選手、ひょっとして恋愛とか彼女に対しても、そこまでシミュレーションしているのですか?

「アハハハハ。そんなことしないですよ(笑)。試合だけです」

──良かったです。そんなヤツ、絶対に嫌なので(笑)。

「アハハハハ。最上級の自分、鉄壁バージョンをMMAでは求めているので。他はそこまでやらないです。試合に関しては徹底してシミュレーションをすると、少しでも迷っている時間を減らすことができるんですよ」

──それこそアーセン選手が言っていた、試合に向けてのシチュエーションの幅の広さということなのですね。

「ハイ、試合は徹底的に細かいところまで考えます。今回もシミュレーションをしているなかで、『来ない。こんなに来ないんだ』と状況もありました」

──そこまで……なのですね。対してガルシアの心理としては、とにかく右を一発当てて何とかしたい。結果、自分の戦いというよりも倫也選手の動きへの対応に追われて居着いてしまっている。そのように見えました。

「そうでしたね。向うからの仕掛けというのはなかったですね。これまでの試合では、ガルシアは自分でプレッシャーをかけるので、ギュッと空間が圧縮されている中で戦うということをイメージしていました。プレスをかけさせないように。ただ、実際にはこっちが重心を落とすと、スッとその圧を抜く感じでした。

自分の最初のプレスでガルシアを動かせているので、向うのリアクションに対して、攻撃を仕掛けていけば大丈夫だと思えましたね」

──その自分からの圧が左の蹴りでした。やや遠いように見えたのですが、足も腹も良い攻撃が入っていました。

「踏み込みは、思っていたのより少し遠い距離からでした。だからガルシアが外してくるなら、それで構わないという蹴りだったんです。外してこなかったら、バシッとインパクトのある蹴りになるという考えで」

──2Rですが、左ハイでスリップした場面もありました。

「初回にそういう攻防がなかったので、弱冠カウンターのパンチをまだ恐れていましたね。それで、重心が後ろで高い蹴りになってしまって。無理に距離を潰しにいったので、少し怖さがありましたね。そういう風に気持ち的に引いていたので、あの重心とスリップになったんだと思います」

──相手の攻撃へのカウンターアタックは、あのガルシアの戦い方では難しかった。そこで蹴りとダブルレッグを突破口に、自分の動きで打開したという理解で良いでしょうか。

「そうですね、ガルシアがサークリングをする際に奥手を引いていると狙いが分かるのですが、体を開いていたので重心の動きだけで、テイクダウンを仕掛けて良いと判断しました」

──つまり拳の圧がなかったと。

「ハイ、思っていたよりなかったです。最初のミドルとローが思い切り入って、声も漏らしていたんですよね。それで力が入らなくなったんだと思います。圧力が落ちました。『これは大丈夫だ』と感じていた一方で、やっぱりUFCファイターですしね。『ここで戦っているのだから、何かあるはず』という警戒心が最後まで抜けなかったです」

<この項、続く>

The post 【UFC ESPN52】UFC初陣を振り返る、中村倫也─01─「シミュレーションなのにめちゃくちゃドキドキして」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA DEEP MMA MMAPLANET o ONE RIZIN ROAD FC Road to UFC Road to UFC2023 Road to UFC2023Ep05 Special TOP FC UFC UFC ESPN52 URCC アレアンドロ・カエタノ イー・チャア キム・サンウォン ショーン・オマリー ジャマール・ヒル ジャン・ウェイリ チャンネル パンクラス ファーニー・ガルシア マックス・ザ・ボディ ライカ リー・カイウェン 上久保周哉 中村倫也 修斗 原口伸 安藤達也

【Special】UFC ESPN52とRoad to UFCを見て。「UFCで勝つために、国内タイトルって必要なのか?」

【写真】相手の攻撃を見て、殴る。殴られても、次の一手がある。後者でイー・チャアが、キム・サンウォンを上回った。組みをこなして、打で攻める。この両者のように戦う日本人セミファイナリストはいなかった (C)MMAPLANET

26&27日の両日にシンガポールでUFC ESPN52、Road to UFC2023の準決勝大会が行われた。両大会を取材したシンガポール滞在6日間でMMAPLANETが試合レポートとして速報を掲載させてもらったイベントは、Road to UFCを形式に則り2大会と計算すると9イベントだった。
Text by Manabu Takashima

Dana White’s Contender Series、Professional Fight League、ONE Friday Fights(立ち技のみの掲載)、Road FC、UFC ESPN、WKG&M-1 Global、UAE Warriors、そしてRoad to UFC2023Ep05&Ep06。このなかでMMAに限ってカウントすると週末のアジアと中東で開催された6大会に13選手(マックス・ザ・ボディを含む)がJ-MMA界から挑み、結果は5勝8敗だった。

結論からいうと、このままでは日本は中国に引き離され続ける。そしてUFCでトップになること、世界最強を目指すという前提でMMAを戦うのであれば、国内のタイトルよりも、どのような戦いを経験するのか。その方が、より重要になってくる。そう強く思った次第だ。


MMAには色々な向き合い方がある。UFCでトップになることだけが全てでない。日頃の練習の成果をプロ興行のなかで披露し、生活のアクセントにすることもMMAに取り組む正当な理由になる。

ここではUFCで活躍する日本人選手を増やしたいという一点に集中して、我々がどうあるべきか──想ったことを書き記したい。UFCをMMA界の軸にするのであれば、頭に入れないといけない現実がある。それは──日本はアジア3位ということだ。中国にはジャン・ウェイリというUFC世界チャンピオンが存在している。男子に限れば、中国と韓国がアジアの二強で日本は両国に遅れを取っている。

UFCはいわば、ふるい落としの場だ。ビッグネーム以外、救いの論理は存在しない。正しくはビッグネームであるなら、それは救済処置でなく、互いの利益を生むWIN WINの関係となり、共存共栄のマッチメイクが実施される。

そうでないファイターは、今や世界中のプロモーションのチャンピオンがコンテンダーシリーズでふるいに掛けられる。「フィニッシュに行け」という公然の指針が存在するコンテンダーシリーズは、あたかも「身を守ることにプライオリティを置いているファイターは必要ない」といわんばかりのファイトが続く。

いみじくも日曜日のRoad to UFCライト級準決勝で原口伸が勝利者インタビューで口にした「勝つことに集中した。面白い試合は、UFCと契約してから」という考えは、コンテンダーシリーズには存在しない。打撃戦、スクランブル戦、その二つが融合し、火花が散るようなバチバチのファイトが必要とされる。

あんなファイトをしているとダメージは蓄積するし、防御能力も最高峰のオクタゴンで、安定して勝利を手にすることは難しいだろう。毎年20人、30人と契約者を生み出しているコンテンダーシリーズだが、7年目を迎えた今年まで、同シリーズからチャンピオンに辿り着いたのはタイトル戦線混迷のライトヘビー級でジャマール・ヒル、群雄割拠のバンタム級のショーン・オマリーの2人だけだ。

弱肉強食の食物連鎖の頂点を争う前に、その多くがカットの対象になる。にも拘わらず、コンテンダーシリーズでは防御力でなく、攻撃力が試される。つまりは豊富な人材が集まってくることで、ふるい落としの理論が成り立っているわけだ。

一方で日本は少子化が進み、競技人口の増加がさほど望めない。加えて国内プロモーションの数が多い。一時期韓国で見られたようなクロスプロモーションも存在しない。結果、ふるい落としの理論と真逆の救いの理論がJ-MMA界には存在している。

老舗3プロモーションもフィーダーショー化され、選手は王座奪取を機に海外かRIZINに戦場を移していく。チャンピオンに勝利して、次のチャンピオンが生まれるケースは少なくなり、暫定王座の昇格が圧倒的に増えてきた。

層が薄くなったタイトル戦線は、コンペティティブさという面において、質の低下はどのプロモーションも否めない。ベルトを巻くために、本当に激しい潰し合いが繰り広げられ、質と量の低下を防いでいるのはDEEPフライ級戦線以外にピンとこないのが現状だ。

底上げのタイトル戦線は、チャンピオンの質も下げている。ただし、興行というビジネスの上で競技が確立しているMMAにあって、この現実は受け入れるしかない。同時にRoad to UFCに行くための肩書を得るのも必要だが、勝ち抜かないとUFCで戦うというスタートラインにつけない。そのためにはベルトだけでなく、如何に国内で経験を積むのかが重要になってくるのではないだろうか。

鶴屋怜や原口伸、上久保周哉がテイクダウンを切られ、危ない打撃を被弾する可能性のある戦いを国内で経験していれば、Road to UFCでの戦い方も違っていた可能性もある。

神田コウヤは既に多くを経験してきたファイターだ。今回の敗北については、リー・カイウェンが暴力的な空気こそ醸し出していたが、前に出てこなかった。ある意味、最初のテイクダウンがズバリと決まり過ぎたことで、前に出る雰囲気だけで前に出て来なくさせた。ただし神田も前に出てこないリー・カイウェンに対し、足を使って誘う展開が多くなりすぎた。何かをされたわけでないが、判定負けは致し方ない。

自分から仕掛ける。テイクダウン防御が絶対のMMAだが、やはり組み技出身で打撃を身につけている選手と、打撃の経験が十分な選手では瞬時にして、危険なパンチとそうでないパンチの見分けがつくと点において違いがある。天性のストライカーは見て、反応することができる。MMAの完成度の高さはそれぞれだが、鈴木千裕、平本蓮、萩原京平らはその手のストライカーで、組みを消化することでそのセンスが生きてくる。

現状、日本では組みを消化して持ち味を発揮できる打撃系の選手より、組み技勝負のファイターの方が多い。ただし、UFCになると打撃戦を制さないで組み勝つケースは減少している。ほとんど不可能といえるほど、技術力は上がった。その一歩手前にあるRoad to UFCで勝ち残っている中国勢、韓国勢は打ち合える強さがある。Road to UFCとの契約に跳びつくのでなく、UFCとの契約を勝ち取るだけの力を何とか国内で養成できないものか。

そんななか昨年のRoad to UFCを制し、UFCデビューを先週末に果たした中村倫也は、国内でベルトは巻いていない。その代わりといっては何だが、キャリア3戦目で修斗ブラジル王者のアレアンドロ・カエタノと対戦している。あの3R、15分の戦いはRoad to UFCの3試合よりも、ファーニー・ガルシア戦に役立っているはずだ。

現状、日本のMMAビジネスではRIZIN以外のプロモーションが、はカエタノのような選手を投入することは難しい。それでも──DEEPが元UFCファイターのブラジル人を来日させようとしたように。パンクラスがキルギス人、南アフリカ人選手を呼び、グラジエイターがモンゴルやフィリピンを発掘しているように、日本人選手強化のための企業努力をするプロモーションも見られる。その姿勢は本当に有難い。

一番の理想はRIZINで活躍することが必要な選手ではなく、RIZINが必要とする選手が、UFCのみならずRoad to UFCで契約できた場合、リリースする一文を契約書に加えてもらえること。まぁ、あれだけ投資を行っているプロモーションに対し、余りにも都合が良い話だ。それは理解している。

では、それ以外のプロモーションに関して、チャンピオンがRoad to UFCで戦う前に国内で競り合いを求めた場合。プロモーションの垣根を越えたファイトを、実現させる協力関係を築くことも夢物語なのか。契約違反でなく、人間関係だけに非常に困難であっても、ひっくり返すことはできるだろう当然、チャンピオンの敗北はリスキーだ。ただし、RIZINでは見られる。デメリットだけでなく、そこにメリットがあるからだ。リスクと利益を各団体が共有する。それがJ-MMAの共生方法になり得ないものか。

例えば、だ。原口伸が雑賀ヤン坊達也と、鶴屋怜が福田龍彌と、上久保周哉が安藤達也とRoad to UFCに参戦する前に対戦していれば──。海外勢でなくとも、このような経験ができていれば韓国、中国勢と相対したときに「初めて」というケースが減っていたと考えるのは暴論だろうか。

あるいは韓国のRoad FC、Double GFC、Angel’s FC、復活が噂されるTOP FC、フィリピンのURCC、グアムのBrawl、モンゴルのMGL-1FCなどでチャンピオンを目指す。

少なくとも選手サイド、指導者サイドは今後、強くなるために現状と違う選手強化のチャンネルを持つことが欠かせない。そうでなければ凄まじい選手層を誇り、そこから選抜された面々が上海のPIで最高の体調管理がなされたうえで、上質のトレーニングを積む中国勢とタメを張るなんて、どだい無理な話になってくる。

救いの理論のJ-MMAにあって、UFCで結果を残すだけの実力を身につけるには、上手くやるのではなく──自らをふるいに掛けて、生き残るしかない。その意気込みこそ、「加油(ヂャーヨ~)」や「テ~ハミング」という掛け声に負けない、『ニッポン!!』、『 ニッポン!!』という大合唱を起こす熱を生み、比較にならない物量を誇る大国を打ち破る──超ハイテク高性能竹槍を創る第一歩となる。

加えて我々メディアも、団体間のレベルの優劣や順序という問題は避けてきた現実に向かい合う必要があるだろ。ケージの中を見て、どのタイトルも横一戦というのはおかしい。もちろん階級によって違いはあるが、各プロモーションの階級別毎だろうが、技術力を基準とした優劣は誌面や記事数に影響させることが、MMAを強くするための我々専門メディアの役割でないのか。同様にメディアに経済力がないが故の、東京偏向という問題に目を瞑ってはならない。金原正徳が減量問題において「選手だけでなく、団体もリスクを」という話をしてくれたが、格闘技界の出来事を伝えるという点において、メディアも同じことがいええるはずだ。我々も格闘技界の一員として、リスクを背負うべきだ。もしくは偏向取材とならないだけの努力と工夫をしなければならない。

なんてことをシンガポール最終日、日本に帰国してから考えていました。




The post 【Special】UFC ESPN52とRoad to UFCを見て。「UFCで勝つために、国内タイトルって必要なのか?」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN52 キック ファーニー・ガルシア 中村倫也

【UFC ESPN52】フィニッシュを狙い続けてドミネイト。中村倫也がガルシアを下してUFC勝利デビュー

【写真】残念ながらフィニッシュには至らずも、UFCデビュー戦を明白な勝利で飾った(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27.
ファーニー・ガルシア(メキシコ)

サウスポーの中村が、サークリングするガルシアを追う。ガルシアはスイッチしながらローを見せた。ボディへ右ジャブを伸ばした中村は、低い左ローでガルシアを下がらせる。左ミドルを放った中村は頭を振りながら近づき、ダブルレッグで組んでからシングルレッグに切り替えて尻もちを着かせる。ガルシアの足を殺した中村は、立ち上がったガルシアのバックをうかがいつつ、ボディロックから投げてグラウンドに持ち込んだ。

ハーフガードを取るガルシアに対し、中村は右腕を枕にして左のパンチで削りながらパスを狙う。そしてしっかりと腰を切った中村がノースサウスへ。胸を合わせて押さえ込む中村は、ガルシアの右腕を自身の右足で抑えながらノースサウスチョークで絞め上げていく。極められないとみたかチョークの形を解いた中村は、ガルシアのボディにヒジを叩き込み、ガルシアが体を起こすと腕十字を狙う。サイドポジションに移行した中村は、残り5秒で左ヒジを連打していった。

2R、中村が右ジャブを突きながら回る。ガルシアがパンチを振りながら距離を詰めてきた。サウスポーにスイッチしたガルシアに右インローを当てる。さらにローを当てていくと、明らかにガルシアが嫌がるように。中村もスイッチしながら距離を測り、左ジャンピングハイキックを繰り出した。さらに左ハイを見せた中村は、両手を広げてガルシアを挑発する。左ストレートから中に入る中村は、右ジャブを当てながらガルシアを追い込んでいく。

中村の左インローでガルシアの体が流れた。ガルシアの左に対し、中村も左をカウンターで当てた。中村がダブルレッグで飛び込むと、ガルシアがカウンターでギロチンに捕え、動く中村に対してヴァンフルーチョークも狙うか。しかし頭を抜いた中村が1Rと同様にノースサウスへ。一度ガードに戻しかけたガルシアに対し、中村がノースサウスウからサイドへ。ガルシアの左腕を抑えてアメリカーナを狙うも極まらず。そのままヒジを落としつつ、ストレートアームバーを仕掛けたが逃げられてしまう。中村はそのまま上をキープし続けた。

最終回、中村のローに対してガルシアはパンチを合わせにいく。ガルシアの右をブロックした中村は、左ミドルを突き刺した。右のガードを固めたガルシアは、左ミドルを受けて効いているのか--中村はローもチラシつつ、ガルシアのパンチをヘッドスリップでかわし、ガルシアを追い詰めていく。中村が左ストレート、右ハイを見せ、足を滑らせたガルシアをクリーンテイクダウンする。すぐにサイドを奪った中村がガルシアの右腕を取り、キムラを狙うが形に入ることはできず。

体を起こすガルシアに対し、ニーインザベリーからバックを狙う中村が、正対したガルシアに左のパンチを落とし続けていく。そして最後はバックを狙いながらガルシアの右腕を取って腕十字へ。しかしガルシアもディフェンス。そのまま逃げようとするガルシアをケージに押し込みながら、離れると左ハイを見せた。

UFCデビュー戦で、ジャッジ1人が4ポイント差をつけるフルマークの判定勝ちを収めた中村。「次の試合こそフィニッシュしたい。15人のランカーと誰とでも戦う」と語った。


The post 【UFC ESPN52】フィニッシュを狙い続けてドミネイト。中村倫也がガルシアを下してUFC勝利デビュー first appeared on MMAPLANET.