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【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:8月―その壱―:リネケル✖キム・ジェウン「言い訳はできない」

【写真】ここ前後の距離でやり合うということ(C)ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
Text by Shojiro Kameike

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は大沢ケンジが選んだ2023年8月の一番、8月5日(日・現地時間)にONE FN13で行われたジョン・リネケル×キム・ジェウンの一戦から、前回の内容が繋がる距離感について――さらに日本人と海外勢のフィジカルについて語らおう。


――大沢さんが選んだ2023年8月の一番は、どの試合ですか。

「ONE FF13のジョン・リネケル×キム・ジェウンです」

――リネケルが試合時間残り1秒で逆転KO勝ちを収めた試合ですね。

「あの試合のキム・ジェウンが良かったです」

――てっきりリネケルのKO勝ちをピックアップするのかと思いました。キム・ジェウンの良かった点を教えてください。

「もともとキム・ジェウンってストライカーじゃないですか。キム・ジェウンのほうからテイクダウンに行くのは、自分もほんの数回しかなくて。でも今回はまずキム・ジェウンからテイクダウンに行きましたよね」

――1Rにダブルレッグでクリーンテイクダウンを奪いました。

「まずストライカーであっても、あれだけのテイクダウンを持っている。今までキム・ジェウンは打撃が目立っていて、あのカードは切っていなかったと思うんですよ。それはロブ・フォントを組みで完封したコリー・サンドハーゲンも同じで」

――ストライカーのサンドヘーゲンがテイクダウンでフォントを完封しきって勝ちました。

「マルロン・ヴェラ戦もそうですけど、それまで打撃のイメージが強かったサンドハーゲンがテイクダウンで完封する。当たり前のことだけど、やっぱり全部できるから強いんだなって思います。サンドヘーゲンとキム・ジェウンだと、距離の取り方は違いますけどね。サンドヘーゲンは距離をぼやかしながら組む、みたいな感じで」

――ではキム・ジェウンの距離というのは……。

「前回の話の延長みたいになりますけど、まず至近距離で戦える。それとリネケル戦では中間距離でも強いところを見せた。だから組みにも行ける。キム・ジェウンも途中から、リネケルの打撃に対して少し気持ちで押されていたと思いますよ。でも至近距離だけでなく中間距離でも打ち合えることが分かって、また盛り返したじゃないですか」

――フィニッシュの一撃をもらうまでキム・ジェウンの展開でした。

「前回MMAPKLANETで、『日本の選手は遠い距離で戦おうとすることが多い』と言いましたよね。一発も食らわないように――よく言うのは『ダメージが溜まると危険だから』って。確かに遠い距離で戦い、勝つ日本人選手もいますよ。平良達郎君とか。でも平良君の場合は圧倒的な組み技の強さがあるから、近い距離になっても戦えるわけです。

木下憂朔君がビリー・ゴフに負けたのは、勿体なかった。遠い距離で戦うようになり、相手との距離が詰まってきたらプッシュで押して離れる。プッシュするのって、実は結構疲れるんですよ。それで最後はボディブローを食らってKO負けに」

――大沢さんは日頃から、ボクシングやキックボクシング競技と比べれば、MMAは頭部にダメージが溜まらないと仰っています。一方で、MMAに限らずボクシングでも日本人選手が海外の選手と対戦する時、海外のファイターのほうがパンチ力も強いから打たれないようにする傾向にありませんでしたか。

「いろんな選手がいるから傾向は分からないけど、その意識はありますよね。『外国人選手が相手だと一発食らったら終わってしまう』って。日本人と外国人ではフィジカルの差があるから――と」

――大沢さんから見て、それだけ日本人選手と海外選手の間には、パンチ力と耐久力に差があると思いますか。

「フィジカル面で言うと同じ階級で同じ筋量であれば、そんなに差はないと思いますよ。バズーカ岡田さんって知っていますか? 岡田さんは日本体育大学の教授で、スポーツトレーナーかつボディビルダーでもあるんです。その岡田さんが2012年から柔道の全日本男子チームのトレーナー(体力強化部門長)を務めていて、オリンピックで柔道男子のメダル獲得数が増えました。その岡田さんとお話する機会が会って、筋量について訊いたんですよ」

――それは興味深いです。岡田さんは何と仰っていましたか。

「みんな人種の違いで、日本人と海外勢ではフィジカル差があると言いますよね。でも岡田さんは『同じ階級で同じ筋量であれば――80キロぐらいまでの階級なら、日本人と海外勢でフィジカル差はなくなる』と。柔道でも、それまで筋肉の上に少しぜい肉を付けるような感じだった体つきから筋量を増やしてみると、パフォーマンスも向上したそうです」

――あの日本柔道の復活劇の陰には、要因としてフィジカル強化もあったのですね。

「MMAの話に戻ると、『韓国人選手はフィジカルが強い、日本人選手とはフィジカル差がある』と言う人は多いじゃないですか。でもそれは、筋肉の付け方や筋量の問題であって。日本人と韓国人選手の間に根本的なフィジカル差はない。で、韓国のキム・ジェウンが元UFC世界ランカーのジョン・リネケルを相手に、あの試合をやってのけた。もう日本人選手は言い訳できないと思うんですよ」

<この項、続く>

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Column MMA MMAPLANET o ONE ONE FN13   ウマウ・ケニ・ログログ エンフオルギル・バートルフー ジョン・リネケル タイ・ルオトロ ブログ マイキー・ムスメシ

【ONE FN13】試合結果 MMAは3試合、エンフオルギルとログログがボーナス獲得!!

【写真】平均月収6万~8万円ともいわれるモンゴルで、ボーナス5万ドルは本当に人生が変わる(C)ONE

5日(日・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムでたONE FN13「Allazov vs Grigorian」開催された。

メインのONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合=チンギス・アラゾフ×マラット・グリゴリアンを始め10試合中、立ち技マッチが5試合でグラップリングが2試合、MMAも3試合というイベントは柔術世界王者マーカス・ブシェシャ・アルメイダを破ったセネガル相撲王者オマル・ログログ・ケニ、ジャンロ・マーク・サンジャオを下したエンフオルギル・バートルフーが、5万ドルを獲得。

サブミッショングラップリングではマイキー・ムスメシとタイ・ルトロの両者もボーナスを得ているが、キム・ジェウンに大逆転勝ちを収めたジョン・リネケルはボーナス獲得を哀願マイクの効果もなく、計量失敗で5万ドルを手にすることはなかった。

10試合のコンパクト興行、MMAサイドから見るとなかなかタイトル戦線のストーリー創りは難しいというのが、現状のONE MMAに関する偽らざる印象だ。

■ONE FN13
<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
○チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)5R
判定
×マラット・グリゴリアン(アルメニア)
<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
○マイキー・ムスメシ(米国)7分30秒
腕ひしぎ腕固め
詳細はコチラ
×ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級/3分3R>
○タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)3R0分29秒
TKO
×ダビット・キリア(ジョージア)
<151ポンド契約/5分3R>
○ジョン・リネケル(ブラジル)R4分59秒
TKO
詳細はコチラ
×キム・ジェウン(韓国)
<118ポンド契約/3分3R>
○スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)3R
判定
×ララ・フェルナンデス(スペイン)
<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
○オマル・ログログ・ケニ(セネガル)3R
判定
詳細はコチラ
×マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
<ムエタイ135.25ポンド契約/3分3R>
○エリアス・マムーディ(アルジェリア)1R1分38秒
KO
×エドガル・タバレス(メキシコ)
<サブミッショングラップリング180ポンド契約/10分1R>
○タイ・ルオトロ(米国)2分37秒
RNC
詳細はコチラ
×ザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ)
<ムエタイ174ポンド契約/3分3R>
○ムエタイ174ポンド契約/3分3R3R
判定
×ナウゼット・トルヒーリョ(スペイン)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
○エンフオルギル・バートルフー(モンゴル)2R2分53秒
キムラ
詳細はコチラ
×ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)
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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN13 キック キム・ジェウン ジョン・リネケル 佐藤将光

【ONE FN13】リネケルが残り1秒でキム・ジェウンに逆転KO勝ち――だからこそ待たれる佐藤将光の次戦

<135.5ポンド契約/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
Def.3R4分59秒 by TKO
キム・ジェウン(韓国)

1月に佐藤将光に敗れているジェウン。佐藤にはONEから次戦のオファーが届かない中、格上のリネケルと試合する機会を得た。一方のリネケルは今回も計量をクリアできずにキャッチウエイトでの試合実施となる。

ジェウンはジャブとインローを見せながらプレッシャーをかける。リネケルは右ローを蹴り返し、左フックを見せる。ジェウンはリネケルの右にダブルレッグを合わせてテイクダウンを奪う。首を抱えるリネケルに対し、ジェウンはハーフガードでトップキープし、頭を抜いてヒジを落とす。

リネケルは脇を差して足をすくって立ち上がろうとするが、ジェウンが体を起こしてヒジ打ちを落とす。ジェウンはリネケルのバックをうかがいつつ、再びハーフガードで上になってヒジと鉄槌を落とす。ジェウンが肩固めを狙うと、リネケルがタイミングよくブリッジを利かせてトップポジションを取り返す。この試合初めて下になったジェウンだが、リネケルに有効打を許さずにラウンドを終えた。

2R、リネケルは右ストレートと右ボディ、右カーフキックを蹴る。ジェウンは右のスーパーマンパンチ。リネケルの右にダブルレッグを合わせるが、リネケルがそれを切って上になる。ジェウンはガードポジションから三角絞めを狙い、リネケルはトップキープにこだわらずに立ち上がる。

リネケルはジャブを当てて、右カーフキックと右フック。ジェウンは無理に打ち合わずにシングルレッグからボディロック、そしてバックへ。正対したリネケルはジャブを飛ばすが、ジェウンもリーチを活かしたジャブと左ミドルを当てる。さらにジェウンはシングルレッグも織り交ぜつつ、やはりジャブ・左ミドルでリネケルに距離を詰めさせない。徐々に手数を増やすジェウンはインロー、左ハイ、前蹴り。リネケルもボディブローを放つが、それをバックステップでかわす。

3R、ここもジェウンがジャブ・左ミドルで機先を制す。リネケルが右フック・右カーフを返すと、ジェウンは右ストレートを合わせる。ジャブから右ストレート、左フック、左ミドルにつなげるジェウン。リネケルもボディを打ち返すが、どうしても後手に回る。逆にジェウンはジャブ・前蹴りでリネケルの前進を止め、カウンターの右ストレート。さらにジェウンはダブルレッグや組みを見せつつ、離れ際のヒザ蹴りにつなげ、リネケルの大振りのパンチに膝を突き刺す。

このままジェウンが試合を支配するかに思われたが、前に出続けたリネケルが右フック。ジェウンのダブルレッグを切ると、右ボディを打ち込み、その右ボディから顔面への左フック。これでジェウンの顔面を打ち抜き、一気にパウンドを連打して、試合時間残り1秒での逆転KO勝利を呼び込んだ。

試合後「マスターはいつも、自分を信じろって言っていて。そしてKOできた。いつもベストを尽くしている。ベルトをもう1度巻くために3Rにカムバックした」と語ったリネケル。敗れたジェウンも最後の左フックをもらうまで試合をリードして実力を証明した試合―――だからこそ佐藤の次戦が待たれる。

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【ONE FN13】ラカイの新エースと対戦、遅れてきた草原のルーキー=エンフオルギル「少し緊張しています」

【写真】34歳のオルギル、既に非常に多くのことを経験してきたように見える(C)ONE

5日(日・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN13「Allazov vs Grigorian」のオープニングマッチでエンフオルギル・バートルフーが、ジャンロ・マーク・サンジャオと戦う。
Text by Manabu Takashima

大量離脱後にチームラカイのエースとしての自覚が芽生えたジャンロと、ジャダンバ・ナラントンガラグ門下のオルギルことエンフオルギル──一回り以上違う、ジャンロとの戦いの前に話を訊くと、やはりそこはモンゴル勢、非常に朴訥とした返答のオンパレードだった。


──土曜日の朝、ジャンロ・マーク・サンジャオとの試合が控えていますが、今、どのような気持ちですか。

「少し緊張はしていますが、もの凄く緊張しているわけではないです」

──オルギルは昨年のRoad to ONE Mongoliaで優勝してONEと契約、ONE FFで2連勝してから本戦デビューとなりました。同じルンピニーでの試合ですが、何か気持ちで違いはありますか。

「FFで2度戦った時は、それほど緊張はしなかったです。今回はONEの大きな大会になるので、皆の期待も大きいです。相手が期待の若手ということもあり、FFの時より少し緊張しています」

──その期待が大きいというジャンロは6勝0敗、全て1Rでフィニッシュしています。彼の実力をどのように評価していますか。

「全ての試合で1Rで勝っている強い相手です。自分にそのような経験がないので、自分にはない何か良いモノを持っているのでしょう。ただし、そういう強い選手と戦うので負けないようにしっかりと準備はしてきたつもりです」

──ではオルギルは、自身のどこがジャンロに勝っていると言えますか。

「そこは実際に肌を合わせたわけではないので、相手の実力がどのようなものが分からないのというのが正直なところです。試合が実際に始まって、初めて分かるモノかと思うので、今の段階では自分のどこが彼より優れているのかは答を持ち合わせていないです」

──ONE FF初戦の相手アドニス・セビジェーノはジャンロと同じチームラカイの選手でした。ラカイではオルギルのことを研究するのも2度目度のはずです。

「アドニスには判定勝ちをしましたが、もうジャンロは自分のことを理解しています。同時にジャンロはアドニスよりも自分の方が強いと思っているだろうし、苦も無く勝てると自信を持っているはずです。私としては負けているところはないと思っているので、頑張ります」

──4月と5月の試合の合間はタイで練習していましたが、今回は?

「今回に関してはモンゴルで準備をしてきました。ナラントンガラグ先生の下、チームメイト……若い選手たちと練習してきました。今、モンゴルは凄く良い季節ですし、しっかりと練習できたと思います」

──シャンダスMMA所属選手には日本のグラジで活躍するダギースレンがいて、ニャムジャルガルがRoad to UFCのワンマッチながら2大会連続で試合をします。彼らとオルギルと海外で戦う選手もいて、ジムには勢いがあるのではないでしょうか。

「チームの雰囲気は凄く良いです。今、海外で試合をしている選手だけでなく、将来は外国で戦いたくて練習をしている若い選手もいます。互いがパートナーとして力を出し、ナラントンガラグ先生も経験に基づいた指導をしてくれるので、チーム全体で強くなっています」

──FFより重要になる一戦かと思います。どのような試合を皆に見せたいですか。

「きっと激しい試合になると覚悟しています。ナラントンガラグ先生の指示をしっかりと訊いて、自分の持っているモノ全てを出して戦います」

──ニャムジャルガル、テムーレン、ダギースレンの活躍でモンゴル人ファイターに注目ししている日本のファンに一言お願いします。

「モンゴルの選手に興味を持ってくれて、感謝しています。良い試合をしたいと思うので、期待してください」

■放送予定
8月5日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN13対戦カード

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者] チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン
[挑戦者] マラット・グリゴリアン(アルメニア)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
[王者] マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者]ジャレッド・ブルックス(米国)

<キック・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)

<135.5ポンド契約/5分3R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
キム・ジェウン(韓国)

<118ポンド契約/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
ララ・フェルナンデス(スペイン)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
オマル・ログログ・ケニ(セネガル)

<サブミッショングラップリング180ポンド契約/10分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
ザイード・フセイン・アサラネリエフ(トルコ)

<ムエタイ174ポンド契約/3分3R>
ルンラーウィー・シッソンピーノン(タイ)
ナウゼット・トルヒーリョ()

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジャンロ・マーク・サンジャオ(フィリピン)
エンフオルギル・バートルフー(モンゴル)

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FINISH10 LFA MMA MMAPLANET o ONE Road to UFC UFC UNRIVALED UNRIVALED02 YouTube   コンバット柔術 ジョン・リネケル ファブリシオ・アンドラジ 上久保周哉 大沢ケンジ 寒河江寿泰 日沖発 杉山廣平 村田卓実 森戸新士 江木伸成 海外 白木アマゾン大輔 石橋佳大 竹浦正起

【Finish10】石橋佳大戦前の上久保周哉=MMAファイター─02─「今年、Road to UFCが無かったら……」

【写真】その視線の先は──(C)MMAPLANET

5日(日)に東京都港区のリバーサル田町芝浦スタジオで開催されるFinish10で石橋佳大と対戦する上久保周哉インタビュー後編。

Unrivaled02での勝利を経て、1週間後の石橋戦では吉岡戦とは違うテーマを持って臨むという。

グラップリングを戦うことでMMAファイターとして強くなると考える上久保、ONEとの契約が快勝された今、続くMMAの舞台はどのように考えているのか。

<上久保周哉インタビューPart.01はコチラから>


──では勝手ながらADCC66キロにチェレンジすることがMMAで強くなることなら、本当に上久保選手の挑戦が見てみたいですね。

「あぁ……そうですねぇ。ADCCにはそうやって出ている強い人もいますしね。出たいと言っちゃあ、出たいです。前回の予選は豪州で、今年はシンガポールですよね。以前のように気軽に出ることはできないですけど……。いつもタイミングが悪くて、出られなくて。

苦手なポジション、怖いポジションがなくなれば良いなと思ってやっています。急に足関節ができる選手になれなくても、仕掛けられた時に対処できるようにならないと」

──そのようななか、次のFINISHはケージで。ただし、トップを取るポイントはないサブオンリーです。

「ケージは戦いやすいですけど、今日とは違ったテーマを持ってやらないといけないなって思っています。漠然と戦うのではなくて」

──では石橋選手の印象を教えてください。グラップリングになるとMMAの激闘振りとは違い、要所を抑えてくるテクニシャンという風にも感じます。

「組み技のイメージは丁寧ですよね。頂柔術の人と試合をしたことがあって、意識をするということではなく普通に試合を見たことがあります。そうですね……MMAのイメージとは真逆かと勝手に思っています。強そうだし、練習で会う機会がなかったので組んでみたかった選手です」

──サブオンリー、5分✖3R。一本を狙うのか、ドミネイトしていれば時間切れでも構わないのか。MMAで強くなるために、どちらの思考で戦いますか。

「5分3Rにしてほしいとお願いしたんです。MMAを意識して。ただ一本は狙っていないといえば嘘になるし、狙っているかというとそれも違います。攻め込んだ末、それが一本になる。今日も一本を狙っていなかったわけでなくて、相手を削っていった先に一本があると考えています」

──打撃でも一発KOでなく、当て続けた先にKO勝ちがあるケースもあります。先日のONEのファブリシオ・アンドラジがジョン・リネケルを倒した試合のような。

「そういうイメージです。一緒だと思います」

──ということでFINISHの先、MMAの方はどうなっているのかと(笑)。

「MMA、やりたいですよ。やりたいと思い続けて、1年以上が経ちました。でも、練習を続けています」

──ONEとの契約が正式に切れて、他と交渉できるようになったのはいつからですか。

「実質、試合後から8、9カ月が過ぎてフリーになれた感じですね」

──狙いはRoad to UFCですか。

「Road to UFC……Road to があれば良いなと思っています」

──ちらほら出場選手の名前も聞かれ始めています。

「マジすか。誰が出るのですか?」

──〇〇〇〇〇選手。×××××選手とか△△△△選手、交渉している選手はその数倍はいるかと。

「あぁ、〇〇〇〇〇選手の名前は聞いています。Road toがなければ、今年はどこででも試合をします。欲を言えば、ローカルでも構わないので海外のどこかでやりたいですが、そこは自分がやりたいからといって戦えるわけでもない。そうやって考えると、国内でも戦います」

──リングでも戦いますか? 完全に誘導尋問ですが(笑)。

「少なくともこの1年間、1度も声が掛かっていないので僕のことは興味ないですよ(笑)」

──アハハハ。ところでUFCを狙うことで、試合の機会が逸する。それがファイターにとって不幸という、大沢ケンジ理論も正しい一面があると思います。だからこそ、上久保選手のMMAが見たいですね。FINISH後は。朗報お待ちしています。試合が決まるのが、朗報ってどういうことかと思うのですが……。

「いや、ホントそうですよね(笑)。でも、フリーランスになってまだ4カ月ほどで。半年ぐらいは掛かるモノだと思って動き出しているので。ファイターに試合は必要です。でも田中(路教)選手とか、米国に住んでいてLFAもあれだけ試合を組んでくれないモノなのですか?」

──そこは近々、田中選手に現状を尋ねようと思っています。何か動きはあったようなので。

「田中選手はRoad toは無理なのですか?」

──やはりバンタム級は気になりますか(笑)。最近自分の耳に入って来るのが30歳ではなく32歳という数字なんですよね。

「32歳ですか……。30歳ぐらいまで取りたいってことですね(笑)」

──いやぁ、そこも思うんですよ。ジェンダーレスが当然の世の中で、なぜ年齢の区別があって良いのか。もちろん格闘技なので、考慮される点はありますが、一律っぽく通例になっているのは世の中に逆行しているかと。メディカルに掛かる費用が違うというのも、ではそのメディカルの費用が高くなる年齢も、これだけ医学が発達し人生100年と言われるようになっても20年前と同じなのかと。

「確かに、そうッスよね。選手寿命は長くなっているし、40歳越えてUFCチャンピオンになる選手がいるのだから……年齢差別(笑)。まぁ、強い選手はそこを越えて行けるのでしょうけど。

でも30歳から32歳には伸びた。僕は今年で30歳になるので、ここでRoad toがなければドサ回りする覚悟はできています」

■視聴方法(予定)
3月5日(日)
午前8時55分~ツイキャスLIVE
             
■対戦カード

<ライト級/5分3R>
日沖発(日本)
土屋大喜(日本)

<ライト級/5分3R>
上久保周哉(日本)
石橋佳大(日本)

<ライト級/5分3R>
寒河江寿泰(日本)
森戸新士(日本)

<IREコンバット柔術66キロ契約/10分1R>
村田卓実(日本)
杉山廣平(日本)

<73キロ契約/5分2R>
白木アマゾン大輔(日本)
竹内稔(日本)

<フェザー級/5分2R>
竹浦正起(日本)
江木伸成(日本)

<73キロ契約/5分2R>
小野隆史(日本)
大嶋聡承(日本)

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN07 ジョン・リネケル ファブリシオ・アンドラジ ブログ

【ONE FN07】リネケルのフルパワーを受け、見切り、いなしてジャブ&ヒザでアンドラジがバンタム級王者に

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)王座決定戦/5分5R>
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)
Def.4R5分00秒 by TKO
ジョン・リネケル(ブラジル)

ルンピニー初のMMA世界戦はブラジル人対決、リネケル×アンドラジだ。すぐに距離を詰めるリネケルがボディフック、そこにアンドラジがヒザを合わせていく。リネケルはヒザ蹴りをキャッチしてテイクダウン、バックに回る。立たれても後方への投げでテイクダウンを取るリネケルが、胸を合わせたアンドラジにダブルレッグ。立ち上がったところでボディにパンチを集中させる。

コーナーに詰まっていたアンドラジはフックで、腰が落ちるシーンもあったがヒザを見せて逃れ、右ローに右を合わせる。アンドラジは左ミドル、リネケルは右フックから組んでテイクダウン&ボディロックで殴っていく。首相撲にも左フックを打っていくリネケル、アンドラジがジャブを繰り出す。右オーバーハンドを空振りしたリネケルに、アンドラジがワンツー、カーフ、そして前蹴りが極まる。リネケルの左フックに、左ヒザをボディに突き刺したアンドラジ。リネケルはヒザを貰っても前に出る。右ヒザから、左ヒザを突き上げるアンドラジはフックのリネケルに右カーフを蹴る。

リネケルの右カーフ、アンドラジがボディを返す。ボディから顔面のリネケルが、ワンツーで右を打ち抜かれ動きが止まる。さらに左を入れ、パンチをまとめたアンドラジが最後にヒザを繰り出し──ダメージを与えたうえで、スコア的にも試合をリードした。

2R、直ぐに距離をつめたリネケルのフックがヒット、アンドラジがヒザで何とか距離をつくる。ダブルレッグを切ったアンドラジは、カーフを連続で蹴られるがジャブを伸ばす。アンドラジのジャブ&カーフが入り、リネケルはフックから組んでボディロックへ。アンドラジはウィザーで耐えようとしたが、前方に崩され右のパンチを連打される。

胸を合わせて離れたアンドラジは、右ロー。フックを振るうリネケルだが、疲れたか動きが落ちる。それでもローを繰り出すリネケルにジャブを当てるアンドラジは、攻め急がずジャブ&ストレートで攻撃を組み立てていく。アンドラジはダブルを切っって離れると、右三日月、左ジャブ、そして右ヒザを繰り出す。リネケルも左ジャブを振るうが、ワンツーを受けて下がる。腹を守って回るリネケルは、ジャブで前進を阻まれる。パンチの威力も落ちたリネケル、切れ&スピードも陰りが見える。

3R、直ぐにワンツーフック&カーフのリネケルに対し、アンドラジはジャブを伸ばし右エルボーを狙う。リネケルもジャブを当て、ボディフックを打ち込む。足を使うアンドラジは、ジャブを見せてヒザ狙いか。とにかく前に出るリネケルはボディを2発打つが、威力がやはり落ちているか。と、ダブルレッグをスプロールしたアンドラジにフックを当てる。

アンドラジがワンツー、左ジャブ、リネケルの拳の距離に入っていく。ジャブを当て、右カーフのアンドラジはリネケルのカーフはチェックする。ジャブの差し合いから前に出たリネケル、アンドラジはここでヒザを狙う。圧を掛け、パンチを見切ろうとするアンドラジは、パンチを受けても左ジャブを返し、フックをブロックする。右のカウンターを入れたアンドラジに対し、リネケルはそれでも右を振るいダブルレッグへ。スプロールされ、体が伸びたリネケルがガードを取ってラウンドをラウンドが終わった。

4R、アンドラジがジャブを連続で見せるが、リネケルの右オーバーハンドが頭に入りバランスを崩す。ここで攻撃を纏められないリネケルは、やはりスタミナが厳しくなっているようだ。ジャブを続けるアンドラジは、左ヒザをボディに突き刺しパンチを纏める。さらに左ストレートを受けたリネケルが左を打ち返す。左フックへのヒザが急所に入り、リネケルがブレイクを要求する。すぐに試合は再開され、リネケルが組みに行くがヒザを貰って離れる。アンドラジは左ミドル、右ジャブ、そしてシングルを切る。

ロングフックに左ヒザを受けたリネケルの動きが止まる。アンドラジは左ミドル、テンカオ、左ストレート、さらに左フックと猛攻を仕掛ける。足がふらつくリネケルは、右ジャブから左フックを襞しコーナーにつまる。アンドレジはここで左アッパーと容赦なく攻め続けた。

最終回──と思いきや、インターバル中にリネケルは試合続行不可能を伝える。ベルトを肩にかけ涙の新チャンピオンは「このベルトの意味は、言葉にできない。長い旅だった。ここで世界チャンピオンになる夢を追い続けてきた。チャンピオンになれば人生が変わる。家族も信じてくれた。なんて言えば良いのか……。次? スティーブン・ローマンが来るなら戦うよ。リネケルは前に出てきた、でも全て懸けて戦いベルトは僕の手にある。人生で最高の瞬間、凄く幸せだ」と話した。


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【ONE FN07】王座返り咲きを狙うジョン・リネケル。「計量失敗? もう終わったことだ」

【写真】マネージャーのアレックス・デイヴィスと。計量2日前、相当にしぼれていたリネケルだった (C)MMAPLANET

明日25日(土)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night07で、ジョン・リネケルが世界バンタム級王座決定戦でファブリシオ・アンドラジと戦う。

昨年10月に体重オーバーでタイトルを返上、アンドラジが勝った場合のみ新王者が誕生するという変則世界戦に臨んだリネケルだったが、ヒザを急所に受け試合はノーコンテストになった。

あらから4カ月、リネケルは絶対の自信を持ってアンドラジとルンピニーのリングで対峙する。前世界王者に計量失敗と、今回のタイトル戦に向けて自信のほどを尋ねた。


――アンドラジとの世界戦が控えていますが、前回はマレーシア、今回はタイのバンコクでの試合になります。コロナの間はシンガポールでしか戦えなかったのですが、ONEがアジアサーキットを再開したことをどのように思っていますか。

「またアジアの国々を訪れることができるようになって、とても嬉しい。違った国で、違った人々とまた会えるようになったことが何より嬉しいことだ」

──ところでONE世界バンタム級王座を奪取した時などインタビューができなかったのですが、改めてビビアーノ・フェルナンデスという同朋のレジェンドに勝利してベルトを巻いた時はどのような気持ちだったか教えていただけますか。

「偉大なビビアーノを倒したことで、多くの自信を得ることができた。そして、より注目が集まるようになったよ」

──前回のマレーシアでの試合ですが、計量に失敗してベルトを返上しないといけなくなりました。

「僕が事前に使っていた体重計の数値が、少しおかしかったんだと思う。でも、もう済んだことだ。こうやって、世界戦を戦う場所に戻ってきたんだから」

──1日だけの計量は、難しいと感じますか。

「そうだね、少し混乱していたのは確かだ。1回だけ、夜になると時間切れというのももう分かった。今回は問題ないよ(※体重124ポンド、ハイドレーションは1.0176でパス)」

──世界戦前にタイトルを返上して試合に出る。どのような気持ちで戦うことになるのでしょうか。

「勝ってもチャンピオンに戻れないのに戦うのは、ストレスだった。それも終わったこと。タイトルを取り戻すために、今ここにいる。今は試合が待てない。前回の試合が終わってから、早くファブリシオを戦いたかった。そして皆に自分の力を見せて、タイトルを取り戻す。

前の試合を見て、人々はファブリシオが強いと思ったようだけど、僕はあの戦いのなかでも彼の穴を見つけている。そこをついて、ガムバック勝利を挙げる」

──では、どのような試合を見せたいと思っていますか。今後のキャリアを考えても、非常に大切な試合になるはずです。

「自分がどれだけ優れたファイターが証明したい。ONEで歴史を創る。そして、皆に喜んでもらう試合をする」

■放送予定
2月25日(土・日本時間)
午前9時00分~ONE Championship YouTube channel
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN07対戦カード

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)王座決定戦/5分5R>
ジョン・リネケル(ブラジル)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEムエタイ世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者] タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
[挑戦者] ジャマル・ユスポフ(ロシア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
レオナネルド・カソッティ(ブラジル)

<キックボクシング・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
ジャン・チェンロン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)

<サブミッショングラップリング120ポンド契約/10分1R>
ダニエル・ケリー(米国)
三浦彩佳(日本)

<キックボクシング・ライトヘビー級/3分3R>
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リンダ・ダロー(インドネシア)
ヴィクトリア・ソウザ(ブラジル)

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
ウアリ・クルジェフ(ロシア)
トミー・ランガカー(ノルウェー)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アドリアン・マテイス(インドネシア)
ツオロンチャアシー(中国)

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【ONE FN07】仕切り直しのリネケル戦へ、ファブリシオ・アンドラジ「自分が王者という気持ちで戦う」

【写真】余裕の固まり、余裕しかない (C)MMAPLANET

25日(土)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night07 。メインで仕切り直しの世界バンタム級王座決定戦=ファブリシオ・アンドラジ×ジョン・リネケル戦が組まれている。

両者は昨年10月に王者リネケルにアンドラジが挑戦する形で試合が組まれていたが、リネケルの体重オーバーによりアンドラジが勝った場合のみ新王者が誕生するという変則世界戦として実施された。

そして優勢に試合を進めていたアンドラジの攻撃ヒザがリネケルの急所に入り、試合はノーコンストに。

あれから4カ月の再戦に向け、絶対の自信を伺わせるアンドラジに話を訊いた。


――ファブリシオ、ジョン・リネケルとの再戦が迫ってきました(※取材は2月13日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「完璧、100パーセントだよ。あと、試合まで2週間。完全に仕上げてきたから、あとは試合開始を待つのみ。そして、試合でしっかりとやるべきことをやるだけだよ」

──去年の10月の試合ですが、リネケルが計量に失敗してタイトルを返上。変則タイトルマッチになりました。日本人選手も含め、体重&ハイドレーション・テストが試合の前日だけになり、計量失敗がより目立っています。この1日だけの計量に関しては、どのように感じていますか。

「まぁ、何もONEの責任じゃない。今も多くの選手が減量をしているからだよ。ONEではハイドレーション・テストがあることは、ずっと前から続いていることだ。それは通常体重で戦って、ファイトをより安全に戦えるようにしたからだ。試合後にも体重を測って、105パーセント以上戻っていればファイトマネーをカットされるしね。

それなのに5キロ、あるいは10キロと体重を落としている選手がいる。でも、この計量方法が選択された時点で、食事をしてヘルシーな状態で戦わないといけない。皆、水抜き減量なしでリミットを下回る状態で戦うべきなんだ。

僕はこれまでの全ての試合はハイドレーションも体重も落とせている。僕は自分がバンタム級としては大きいことを自覚している。でも一度も計量をクリアできなかったことはない。なら、皆もできないとおかしい」

──ではファブリシオは普段から145ポンドより軽い体重をキープしているのですか。

「そうだよ。試合が近づくと常にリミットに近いように、どちらかというと少し軽くしているんだ。そうだね……。僕がONEでなく他のプロモーションで試合をしていたら、135ポンド……61キロで戦うはずだ。でもONEなら5キロ余分に調整ができる。この5キロがあるから、僕は水分を摂って計量に臨むことが可能になる。他の大会で戦うなら、水抜きをして61キロまで落とせるよ。

だからONEで戦う限り、ハイドレーションをパスできず計量を失敗するなら、1階級上で戦うべきだ。そうすればハイドレーション・テストを恐れる必要はない。僕の場合は試合後の体重チェックで69.3キロまでなら問題ない。ただし、それを越えてしまうとファイトマネーの20パーセントが没収される。2度目は40パーセントだ。3度越えると、1年間のサスペンションという罰則がある」

──とはいえ、水抜きをしようが、ハイドレーションをパスすれば試合ができ、その術を持つ者が有利になるのもスポーツの在り方です。そして105パーセント以上戻した選手に罰金はあっても、リザルトに変更はないですし。

「確かに、それはその通りなんだ。ウォーターローディングを普段からしている選手は、ハイドレーションを切り抜けることができる場合もある。そういう抜け道との追いかけっこは、どのスポーツでもあることだ」

──ハイ。誰もがルール内でアドバンテージを得ようとするのも、当然です。そしてONEはドライアウトがよりしづらいように、1日だけの計量にしたということですね。

「そうだね。だからこそ2日間の計量期間で、体をクリーンにするのではなくて、1日──それも4時間でクリアしないといけない。僕はこの計量システムのおかげで水抜きをせず、毎日食事をして戦うことができているよ。

水を飲んで、食事をして体重が増えたとしても69キロぐらいまで。試合に向けて、練習をしていればすぐに体重は65キロ以下になるからね」

──ハイドレーションの抜け道でなく、本当に適正体重で戦うということですね。ありがとうございます。しっかりと説明していただいて。では世界戦に向けてです。前回の試合結果はNCに終わりましたが、内容的には明白にリードしていました。

「リネケルが200グラム・オーバーだったけど、なぜそうなったのか僕には分からない。まぁ僕の知ったことじゃない。今回の試合でまた体重を落とせなくても、彼のファイトマネーの一部も貰うだけだからね。気にしない。何が起ころうが、僕は彼を倒すだけさ。

あの試合を見てもらったら分かるけど、ヒザ蹴りが急所に入るまで完全に僕のゲームだった。それ以前にダウンを奪っているし、思うように戦えていた。あとはヒザ蹴りでフィニッシュするだけだったのに急所に入ってしまったんだ。ただ、ちょっと急ぎ過ぎたと今では思っている。あそこまでのスコアで勝敗が決していれば、僕がチャンピオンになっていた。

だから、今回の試合に関しては自分がチャンピオンという気持ちで戦う。例えベルトを巻いていなくても、僕がチャンピオンだよ。そういう気持ちでいると、今回のキャンプは前回と全く別モノだった。チャレンジャーでなく、チャンピオンとしてキャンプを実施したんだ。

前回の僕と、チャンピオンになった僕は別人だからね。前回はチャレンジャーだったから、KO勝ちして世界の頂点に立つんだっていう感じで、気が急いてしまっていた。今の僕は既にONEチャンピオンシップ・バンタム級の頂点にいるナンバーワン・ファイターだ。だから、前回のような試合はしない。ただ、一瞬でも隙があったらKO勝ちする点は変わりない。

彼がテイクダウンを狙って来たことは驚かされたけど、そこも頭に入ったから問題ない。前回の試合とは違った流れになるよ。何も恐れることはない。まるで違った作戦を立てて、実行するだけさ。メンタル的にもまるで違うし、凄くクリアになっている。ケージのなかでやるべきことをやり、しっかりとノックアウトするよ。前回の試合より、ずっと強くなっているからね」

──キャンプが別モノということは、ガチで打撃を入れるスパーリングの影響でトレーニングパートナーを見つけることは難しいということもなかったですか。

「アハハハハ。いや、今回はもっと気楽に構えて、スマートに練習してきた。スパーリングパートナーとして、ブラジルから少し体格が大きい友人に来てもらったんだ。本当にタフな選手だから、全然前より良いキャンプだったよ」

──それはケガ人が出なくて良かったです(笑)。

「アハハハ。前の試合は練習にしても、実際のファイトにしても少しでも早く倒すということに頭が行き過ぎていた。もっと時間を使っていれば、確実に倒せたのに」

──つまり、今回はそういう試合をするということですね。

「そう。試合の組み立て方としては、前回とはプロセスが違っていてもKOするという結論は変わりないからね。急がないこと。それを前の試合で学んだんだ。自分の持つ全ての能力を見せるには、少しは我慢が必要だってね。如何に僕が変わったか。試合を見てもらって──終った時には、その違いに皆がきっと驚くことになるよ」

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MMA MMAPLANET o ONE ONE FN04 キック ジョン・リネケル スティーブン・ローマン ビビアーノ・フェルナンデス ファブリシオ・アンドラジ

【ONE FN04】蹴りとパンチ、テイクダウンからパウンドとローマンがビビアーノを圧倒し判定勝ち

<153.25ポンド契約/5分3R>
スティーブン・ローマン(フィリピン)
Def.3-0
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)

まず右ローを蹴ったローマンが、パンチから左ハイを狙う。さらに左ミドル、右前蹴りを入れる。組んで離れ際に右ショートフックを見せたビビアーノだが、ローマンが左ハイを蹴り、左ローにつなげる。さら右フック、左ストレートと前に出るローマンが右ハイ、左前蹴りを手数で圧倒する。左ストレートを頭で受けたビビアーノ、左ハイをガードするが後手後手で攻撃に出ることができない。

とシングルからニータップでテイクダウンを決めたローマンはバックに回って、離れる。続く左ストレートにビビアーノはシングルを取れない。ワンツーから3発目の右を当てたビビアーノ、さらに右ローを蹴るが急所に入り試合が中断される。再開後、左ミドルから右サイドキックを入れたローマンが左をヒット、そして左ハイを蹴る。右ミドルから組みに行ったビビアーノを逆にケージに押し込んだローマンは、クリンチの攻防のなかで体を入れ替えられてもウィザーで耐える。ビビアーノはシングルへ。自ら離れたビビアーノは左を被弾して、初回はリードを許した。

2R、右ローに右を合わせたビビアーノが、距離を詰めてパンチからシングルレッグへ。ダブルに移行し、ボディロックのビビアーノとポジションを入れ替えたローマンが逆にシングルレッグに。ダブルレッグをすかし気味に体を引き、アームロックからバックに回ったビビアーノだったがローマンは胸を合わせて左エルボーを落とす。ビビアーノはクローズドを取るが、左のパンチを連打される。腰を切ってのハイガードにも、担いでスクランブルにバックに回ったローマンは、立ち上がったビビアーノにダブルレッグを決める。

動きが落ち、口を開けたビビアーノがガードの中からのパンチを打たれる。さらに右エルボーにつなげたローマンは腕十字の気配を察知して右の鉄槌を連打する。残り30秒、ビビアーノがハイガードも三角はセットできない。アームロック狙いから立ち上がったローマンが、トータルファイトでビビアーノを攻め込んだ。

最終回、ローマンが左前蹴り、そして右ローを蹴る。ビビアーノの右オーバーハンドは気配を読まれ、拳を伸ばす前に間合いを取られる。と、ダブルレッグでビビアーノの体を浮かせたローマンが左を当てる。サイドキックからロー、左ハイを攻撃の手を休めないローマンは左を伸ばして、組みのフェイクから左ローを蹴る。対応しきれないビビアーノは、左前蹴りを蹴られニータップから小外、さらにバックを許して後方に投げられる。亀からヒザ立ちという信じられない姿を見せたビビアーノに対し、ローマンはバックコントロールで殴り、またもリフトしてテイクダウンを決める。

後方から左右のパンチを入れるローマンの猛攻に、ビビアーノは前転してクローズドガードに。ローマンは左右のパンチ、左エルボーととにかく攻め手を緩めない。最後もビビアーノの足が上がるのを振り切り、鉄槌、パンチを続けたローマンは試合終了とともに大の字になった。

結果は当然3-0の判定でローマンに凱歌が挙がった。今回の大幅体重オーバーの裏に、どのような事情があったのか不明だが──バンタム級で戦えるならば、ファブリシオ・アンドラジ、ジョン・リネケルと戦う権利を得たファイトだった。


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【ONE FN04】計量終了 アバソフが失敗、王座剥奪。変則タイトル戦へ。ビビアーノ&ローマンも大オーバー

【写真】83.91キロのクリスチャン、デカい!!(C)MMAPLANET

19日(土・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night04「Abbasov vs Lee」の計量及びハイドレーションテストの結果が発表され、ONE世界ライト級王者クリスチャン・リーの挑戦を受けるONE世界ウェルター級王者キャムラン・アバソフが、計量失敗し王座剥奪。クリスチャンが勝利した場合のみ、新王者が誕生する変則タイトル戦に変更された。

185ポンドリミットのウェルター級、アバソフは186.25ポンドで1.25ポンド超過、ハイドレーションは1.0248とギリギリの数値だったことを考えると、体重を落とすとハイドレーションが規定の1.0250をオーバーしてしまう状況だったことが予測される。

ONEでは10月22日に行われたONE FN03のメイン=世界バンタム級選手権試合も、王者ジョン・リネケルが計量失敗で王座剥奪、変則タイトルマッチでファブシリオ・アンドラジが反則のヒザ蹴りを犯しNCで王座空位という状態に陥っていたばかりだ。2大会連続の王者の計量失敗とベルトの剥奪は、プロモーション陣営としても、たまったモノではないだろう。


また145ポンドリミットのバンタム級で対戦予定だったビビアーノ・フェルナンデスとスティーブン・ローマンの注目の一戦は、ビビアーノが151.5ポンド、ローマンに至っては153.25ポンドと6.5ポンド(2.94キロ)と8.25ポンド(3.74キロ)オーバーという──示し合わせた結果と邪推してしまう──結果で、両者揃って失敗。キャッチウェイト戦で戦うビビアーノのローマンに関しては、アバソフとは違い20パーセントのファイトマネーの没収という記入が見られなかった。

またムエタイ・フライ級でウラジミール・クズミンと戦うジョナサン・ハガティーもがポンド重くキャッチ戦に。8月から始まった北米用のFight Night大会は、計量失敗が目立っている。

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE Fight Night04対戦カード

<ONE世界ウェルター級(※83.9キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] キャムラン・アバソフ(キルギス)
[挑戦者]クリスチャン・リー(米国)

<ONE Super Seriesムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジョセフ・ラシリ(イタリア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
スティーブン・ローマン(フィリピン)

<ムエタイ・ウェルター級/3分3R>
コズモ・アレッシャンドリ(ブラジル)
フアン・セルバンテス(英国)

<バンタム級 (※65.8キロ)/5分3R>
ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
キム・ジェウン(韓国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
ウラジミール・クズミン(ロシア)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ラスラン・エミルベク(キルギス)
イシ・フィティケフ(豪州)

<グラップリング女子アトム級(※52.2キロ)/12分1R>
ダニエラ・ケリー(米国)
マリア・モルチャノワ(ロシア)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
リアム・ノーラン(英国)
エディ・アバソロ(米国)

■放送予定
11月19日(土・日本時間)
午後7時00分~ PPV ABEMA格闘チャンネル

■ONE163対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] 秋元皓貴(日本)
[挑戦者] ペッタノン・ペットフォーガス(タイ)

<キックボクシング・ヘビー級ワールドGP決勝/3分3R>
ロマン・クリキア(ウクライナ)
イラジ・アジズプール(イラン)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ザイード・イザガクマエフ(ロシア)

<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
岡見勇信(日本)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
平田樹(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
クォン・ウォンイル(韓国)
マーク・アベラルド(ニュージーランド)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ウ・ソンフン(韓国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
アフメド・ウジタバ(パキスタン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
ルイ・ポテーリョ(ポルトガル)
朝陽PKセンチャイムエタイジム(日本)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ブルーノ・シャベス(ブラジル)
アフメド・クリッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<サブミッショングラップリング女子ストロー級(※56.7キロ)/12分1R>
ミレーナ・カオリ(日本)
ビアンカ・バシリオ(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(ウクライナ)
キリル・ゴロベッツ(ウクライナ)

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