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J-CAGE ONE Report Road to ONE04 ブログ リトル 田上こゆる

【Road to ONE04】田上こゆるが終盤に蹴りを効かせてリトルに判定勝ち。プロデビュー以来5連勝に

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
Def.3-0
リトル(日本)

ステップを使い回るリトルが、蹴りで距離を測る。田上がガードを高く上げ、距離を詰めていく。リトルが右のバックスピンキック、対する田上も右ハイを返す。田上がプレッシャーを強め、リトルがケージを背負う場面も。田上が右ローを放つと、リトルは右バックスピンキックを繰り出す。ケージ中央で右ローを放っていく両者。リトルが左ハイを打っていくが、これは当たらない。リトルの右バックスピンキックの打ち終わりに、ワンツーを打っていく田上。リトルが低空でシングルを仕掛けると、田上はそれをカットしようと試みるが、リトルはその足を取って極めにいく。

田上が足を抜くと、再びケージ中央での打撃戦へ。ここでリトルがダブルで組み付き、田上をケージに押し込む。カットしながら、リトルの頭にヒジを落とす田上。テイクダウンできないとみるや引き込んだリトルだが、そのまま田上はパウンド。リトルが立ち上がり、またもテイクダウンを狙うが、田上はケージを背にしながら凌いだ。

2R開始早々、リトルが右バックフィスト。田上はそれをブロックする。足を使うリトルに対し、田上は距離を詰めていく。リトルの右に右ヒザ蹴りを合わせた田上。さらに左ローをヒットさせる。前に出ながら右前蹴りを繰り出す田上は、そのままプレッシャーをかけてリトルにケージを背負わせる。リトルの右ローをキャッチした田上。リトルは足を抜いて距離を取る。リトルの右ハイをスウェーでかわす田上、左右のローで相手を追い詰めていく。

リトルは田上の右バックフィストをかわしながら組み付き、バックに回りつつ田上の右足を取ってヒールへ。田上は回転しながら、リトルの顔面に拳を振り落とす。田上が立ち上がると、リトルはアキレスに切り替える。リトルはヒール、あるいはアンクルを狙うが、これは極まらず2R終了のホーンを聞いた。

最終R、距離を詰める田上に対し、右前蹴りを繰り出すリトル。互いに右ローを放ちながら距離を測る。リトルが飛び込んで距離を縮めると、田上はバックステップ。リトルの右ローをキャッチして右を打っていく。リトルは遠い距離からダブルで飛び込むが、田上はカットし、スタンドで距離を詰めていく。リトルの右バックスピンキックをブロックした田上、右飛びヒザで展開を作ろうとするが、リトルは足を使って距離を保つ。

リトルにケージを背負わせ、パンチを放つ田上だったが、完全に詰めることはできない。リトルがグラウンドに持ち込むも、田上はすぐに立ち上がる。距離が近くなり、ヒザを打つ田上。ボディへの前蹴りを効かせるが、リトルはダブルでテイクダウンを狙う。シングル、ボディロックで相手をケージに押し込むも、立ち上がった田上が右ヒザ蹴り。食らったリトルはダウン、田上はすぐにバックを奪いRNCを狙うも極められず。最後はリトルがテイクダウンを狙っていった。

判定は3-0、田上がデビュー以来5連勝を飾った。

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Interview J-CAGE ONE Road to ONE04 ブログ 安芸柊斗 山北渓人

【Road to ONE04】山北渓人戦へ。安芸柊斗の拘り─02─「徳島の子に見せていくべきモノがある」

【写真】安芸の「修斗」道は練習、試合だけでなく指導も含まれていた(C)MMAPLANET

22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるRoad to ONE04「Young Guns」で山北渓人と対戦する安芸柊斗インタビュー後編。

小学校入学前から修斗を始め、高校生でプロデビューした安芸は生まれ育った徳島で強くなることに拘っている。その拘りはフィニッシュを狙う姿勢にも相通じ、キッズから修斗を戦ってきたことで、安芸の感性は出来上がってきた。

<安芸柊斗インタビューPart.01はコチラから>


──修斗でなくて、違うスポーツをしたいという気持ちはなかったですか。

「めちゃくちゃありました。サッカーやバスケ、野球とか。小学年になる前ぐらいから始めて、小3のときに『辞めたい』と一度、言ったこともあったぐらいです」

──修斗じゃなくて、蹴人──徳島ヴォルティスに行きたいんやと(笑)。

「たまたま回りが野球をしている友達が多かったので、『野球がしたい』と父に伝えて。でも、『アカン。格闘技を辞めて、誇れるモノが自分にあるんか』って言われたんです」

──小学3年生に。いや、それは子ども扱いじゃない。立派な姿勢だと思います。

「あの言葉は今でも忘れていないです。言い返す言葉もなかったですし。そのまま修斗を続けて中学に進学してから、部活動でサッカーを始めました(笑)」

──一旦、修斗の練習は中断したのですか。

「いえ、練習も続けていました。それで部活動を引退してから、本気でプロになろうと思うようになったんです」

──子供の頃からMMAをしていて、練習相手は大人だったのですか。

「いえ、小2の時に今はプロになっている石原慎之介とか、大勝たくにいとか友達もジムに入って来ていて、一緒にやっていました。もうキッズからなので10年以上ですね」

──キッズからプロになるまで、一貫して練習仲間が同じだったというのは凄い話です。そうなると自然にプロになろうという空気になっていったのですか。

「中3の時に高松のFORCEにスタッフとして会場に行って、メインで青井人選手が戦った(2016年11月。前口緑一色に勝利)時に、高校生の時からプロやったと聞いたんです。それで『俺もなろう』って思いました」

──それをお父さんに伝えると、どういう反応でしたか。

「いや、それ言わなかったです。言うのは悔しいので」

──思い通りプロになったわけですが、プロの試合に出るというだけで暮らしていけるわけではありません。

「ハイ。高校を卒業して一度、就職をしました。本田君と戦った時とか、働いていた時です」

──働いていた時ということは……。

「辞めました。数週間単位の出張のある仕事だったので、これでは格闘技ができないと思ったので」

──辞めるべきは仕事であって、修斗ではなかったのですね。その時、格闘技を続けるデメリットも知り抜いているお父さんはどのような反応でしたか。

「『別にえぇんちゃう。やりたいことをやれば』と。格闘技の厳しさを知っていても、続けてほしいと思っていたと思います。父も仕事を辞めている人間なので」

──あぁ、では何も言えないと(笑)。親子、同じ選択をしたわけですね。

「ハイ、似とんなぁ。嫌やなぁとは思いましたけど。今はバイトを掛け持ちでしています」

──練習環境という面で、大阪や東京に出て選手生活を送りたいと思ったことはないですか。

「う~ん、出稽古ではゴンズ・ジムとか、長期ではrootsに行ったりしていたんですけど、徳島を出ていくことはせんでえぇかなというのはあります。やっぱり東京や関西と比較すると、練習の質とかは違うと思いますけど。

僕はこのままジムを父から継ぐことになると思います。その僕が東京に出て行って現役生活を送り、徳島に戻ったとしても、その間にジムには色々な子が入会していて、その空白を埋めることができるんかって思うんです。例え僕が有名なファイターになっていたとしても。

だから僕は徳島で指導と練習を続け、この間にジムには入ってきた子たちに『柊斗君みたいになりたい』と思ってもらえるようになる方が格好良いんと違うかなって。

実際に高校を卒業する時に、父からも『東京へ行って良いよ』と言ってもらいました。でも、『それは違う。徳島の子に見せていくべきモノがあるから』って話をしたんです。恩返しがしたいですし」

──地方都市、徳島でやってきた意地がありますか。

「ぜっんぜん、あります。ここで強くなった方が面白いじゃないですか」

──そういう気持ちで戦っているわけですね。そんな安芸選手にとっても、今回の大会はいって見れば誰が日本の将来を担えるのかを篩に掛ける品評会のような大会です。

「ABEMAの取材でも、『上の世代についてどう思うか』って聞かれて──ちょっと嫌らしいかなって思ったんですけど、上選手が持っているモノ、勝つための技術だったり、勝つための守りは凄いと思いますけど、そんな戦いをしても面白くないって答えさせてもらったんです。

僕は面白さの先に強さがあると思っています。KO、一本を狙う選手の方が勝つだけの選手より面白いんで。負けた時の保険じゃないですけど、内容も大切やと思います。でもガッチリ固めて勝って、『えっ?  そこで満足してるん?』って思われるのは嫌なんです」

──それは安芸選手が、本当に戦いたいMMAなのですよね。取材用のコメントではなくて。

「ハイ。そう思っています。キッズから同年代の仲間とはライバルとしてやってきて──口にはしないですけど、キッズの時って賞状よりもトロフィーとか盾が欲しくて競い合っていました。なら判定勝ちよりも、一本やKO勝ちやないですか。

だから子供の頃から一本やKOを狙って戦う習性が身についたのかなって。それはゴンズイ先生──北川(純)先生がキッズ修斗をしてくれていたから。そのおかげで、今の自分のスタイルがあるかなって思っています」

──安芸柊斗の習性として、どのような試合を山北選手を相手にしたいと思っていますか。

「判定勝ちで満足していたら、成長が止まってしまうので、KO勝ちか一本勝ちを狙いたいです。僕の持ち味は距離とカウンターです。これはアマの時から、立ち位置や距離は褒めてもらってきたので、自分にとっての強味はそこにしようと思ってやってきました。

パンチを貰わなかったから、負けることはないので。バチバチの試合も面白いですけど、バチバチになる前に綺麗に決めます。バチバチは技術的には面白くないので」

──面白いの観点が、そこにあるんですね。

「止まっている選手は面白くないです。動きが膠着している試合はスキップされてしまいますから。そんな風にスキップされない試合をしたいです。気持ちが入った試合をしたいと思います」

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹
(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
リトル(日本)

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Interview J-CAGE ONE Road to ONE04   ブログ 中村未来 平田樹

【Road to ONE04】「皆でひっくり返してやろうぜって。5年もいらない。『すぐ』だから」──平田樹

【写真】大会4日前、PCR検査後に余裕の笑顔を浮かべる平田樹(C)MMAPLANET

今日22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるRoad to ONE04「Young Guns」のメイン=中村未来戦が控える平田樹

5年後の日本の格闘技界を考えた大会のメインを任された平田は、自然と敢えてなのか。あくまでも中村は眼中にないという発言に終始した。それが、これからのJ-MMAを創っていく人間の役目であるように。


(自らマスクを外して)「自分、痩せました?」

──そう堂々と切り出すということは、順調に体重が落とせているってことですね(笑)。

「アハハハ。あと900グラムです。もう体形はバッチリです」

──体形ですか(笑)。ではMMAの仕上がりの方は?

「もう1週間前から調整だけです。それまでの練習でもビー・ニューウェン対策から続いているサウスポー相手の動きをしてきたので、去年の秋から継続して良い練習ができています」

──クレイジービーではパク・シウ選手とも練習をしていますね。

「強いですね。打撃が強いです。多分、寝技より打撃が強い」

──多分ではないような……。ところで今回はメインイベントです。

「何だろう……凄いこと、メインって一番注目されるし。初めての体験だから。でも、いつも通りの試合をすれば、メインに相応しい試合はできると思います。久しぶり、1年振りの試合なんで楽しみです」

──実は緊張している、とかないですか。

「いえ、日本で戦えて嬉しい気持ちが大きいです。終われば家に帰ることもできるし。気持ち的に楽です」

──これまでONEでの3試合。「平田樹はどうなんだろうか?」、3試合目は「あの打撃には危ないんじゃないか」という空気のなかでの試合でしたが、今回は来るべきアトム級GPへ向け、勝利がデフォルトという状況です。空気的には勝って然りというものです。

「それだけ圧勝できると期待してもらっていることは良いことだし、思われている以上の試合をします」

──自分より名前のある選手、自分よりも格上の選手に挑戦していきたいというのが選手の本音だと思います。そのなかで4戦目にして、受けて立つ試合になりました。

「圧勝は当然なんで、内容でも今までよりMMAをして勝ちたいと思います。アトム級GPが正式発表されないという状況で、自分にとってはGPが一番大きな目的なので。GPまで勝ち続けることが、GPで勝つことに通じると思うので。

これまでは8割柔道みたいな試合をしてきたので打撃、レスリングを織り交ぜて試す試合──ではないですけど、練習してきたことを出せれば良いなと思います」

──この間に内山高志さんにボクシングの指導を受けるようになりました。

「ボクシングを初めて練習して、本当に色々と勉強できました。ただ内山さんにはボクシングに拘るなと言われています。『練習通りやっていれば大丈夫だ』とも言ってもらって。でも打撃で倒したいというのは、変わらず持っています。できれば良いなって」

──打撃戦になると、ファイターズ・ハイのような状態になりそうですね。

「そうですね、打撃の方が自分的にも楽しいです。見てくれる人も打撃の方が楽しい人が多いだろうし。打撃戦ができれば良いですね」

──中村選手も打撃戦を望むのではないでしょうか。

「相手のことより、自分の試合だから。自分がやりたいようにやれればと思っています(笑)。ONE本戦でも自分がやってきたことを試したいし、今の自分がどれだけできるのか試す試合がしたいです。だから『もう終わっちゃったの?』ってお客さんに思われるような試合で全然良いです。

ONEの本戦じゃないし、サッと終わって晩御飯を食べに行きたいです」

──中村選手は捨て身の覚悟で来ると思います。

「う~ん、特に何とも思わないです。どれだけ大差があるかを見せつけたいです」

──差ではなくて、大差なのですね。

「何もできない──ぐらいの試合にしたいです。この試合、チャトリさんとか視ていると思うので、『この期間、何をしていたんだ』とも思われたくないし。大会も試合もなくなったからこそ、めっちゃ練習できたので。

しっかりと練習してきて、それを試合で出したんだよというのをONEの人達に見せたいです。ホント、ここじゃなくて次の向けての試合にしたいので」

──それがアトム級GPだと思いますが、先日スタンプ・フェアテックスがアリョーナ・ラソヒーナに終了7秒前にギロチンで一本負けという試合がありました。

「スタンプ選手は打撃が強いから、打撃でやれば良かったのに。下手に試そうじゃないけど、MMAができるところをアピールしにいって。ああいうことはしないほうが良いんじゃないかなって思いました」

──……。あのう、それって……。

「アハハハハ。自分が今、言っていたことですよね(笑)。だからぁ、スタンプ選手のことを話していて、アレって自分で言っていたことじゃんって(笑)。やっぱり拘り過ぎない方が良いですよね。

スタンプ選手も絶対に打撃で倒せるのに……。極まっているか分からないギロチンでタップして。やろうとしているけど、寝技は経験不足でした。だから自分も打撃で行きすぎたら、一発でやられることもあり得ます。

それでも拘り過ぎなければ。いつも通りリラックスして試合ができるように心がけたいです。ボクシングをやっていても、前傾姿勢になるわけじゃないですし。ステップを踏んで、出入りをしての打撃をしたいです」

──今回の大会は5年後の日本の格闘技界のためというテーマがあり、若い選手が集まっています。

「私たち若い人間が、上の人をグイグイ追い抜いていかないといけない時なんで。皆でひっくり返してやろうぜっていう気持ちです。でも5年もいらないでしょ。『すぐ』だから」

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
リトル(日本)

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Interview J-CAGE ONE Road to ONE04 ブログ 吉野光 野瀬翔平

【Road to ONE04】吉野光と対戦、野瀬翔平「5年後の格闘技界のため? 試合後に思ってもらえるように」

【写真】トレイラーと違い、すっきりした髪になっていた野瀬(C)MMAPLANET

本日22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるRoad to ONE04「Young Guns」。

5年後の日本の格闘技界を考える──というテーマを持った今大会に九州・福岡から野瀬翔平が出場し、吉野光と対戦する。

柔道で瀕死の重傷を負い、一命をとりとめた高校生生活。柔道で鍛えた首の太さが、彼の命をつなぎ止めた。それでも医者からは「歩くことはできない」という診断を受けた野瀬──それでも彼は諦めず、戦える体を取り戻すとMMAを志した。

そんな壮絶な過去を感じさせない、朴訥とし言葉少ない23歳の青年は、昨年9月の工藤諒司戦の敗北から5カ月ぶりに、O-EASTでケージに足を踏み入れる。

そんな野瀬を試合僅か3日目にZoomでインタビューした。


──頭が綺麗になっているじゃないですか。あの大会煽りのトレイラーを見た時、野瀬選手に何が起こったのかと驚かされました。

「へへヘ、アレは急に連絡が来たので髪の毛を切りにいく時間がなくて……」

──試合の時とイメージがまるで違っていました(笑)。いつもあんな風なのですか。

「切らないで良いのであれば、切らなく良いぐらいの感覚です。あの取材の時ぐらいになれば、そろそろ切ろうかなっていう感じで(笑)」

──なるほど。その辺りは、もっとシャレているのかと思っていました(笑)。ところで3日後に試合を控えていますが、調子の方は?

「絶好調です」

──今回、奇天烈選手の欠場により今大会に出場が決まり、67キロ契約になります。

「65キロでやろうと思っていたのですが、時間もないし吉野選手が同意するなら67キロでもと言ってもらえて、この体重になりました」

──減量期間を考えてのことですか。野瀬選手は北米ユニファイドではナチュラルでフェザー級、ONEのバンタム級が適正だと思っていました。

「前回の試合からかなり大きくなっています。先生とウェイトをやって」

弘中邦佳Master Japan代表 真面目なヤツだから、フィジカルをガンガン鍛えて体が大きくなっているんです。本当は自分の経験があるので、選手キャリアを考えるとあまり減量はさせたくないのですが、頑張るから筋肉がついてしまって。

──昨年9月の工藤諒司戦の敗北から再起戦となります。初めての敗北はショックでしたか。

「工藤選手に負けて……初めて負けたのですが、やられてしまったものはしょうがないです。負けは負けで仕方ない。だから落ち込んで練習をしないとかなる方がダメで、体を動かせるようになったらすぐに練習を再開しました」

──弘中さんから何か言葉は?

「ハイ。続けろ──と」

──続けろ、ですか(笑)。あの試合はケージ際でヒジを受けてからパンチで仕留められた形でした。

「ハイ。際のヒジとか警戒していたのにもらってしまって、そこから記憶が飛んでいて。あとから試合映像を見て──負けたけど、自分の良かったところ。工藤選手の良かったところ。そして、自分の悪かったところを考えて練習してきました。

工藤選手の強かったところとかを真似したり。壁際の攻防とか、工藤選手の強さを盗んで僕もまた強くなれたかと思っています。だからといって練習を大きく変えたというのはありません。柔術をやって、打撃をやって。変わったのは壁の攻防ですね。ヒジ打ちをもらってことで、練習ではできない攻撃を想定して行えるようになりました」

──対戦相手の吉野光選手については、どのような印象を持っていますか。

「決まってから映像を見たのですが、柔道をやっていて気が強いので僕と似ていると思いました。打撃から差して、テイクダウンをするという試合スタイルで。

ただし、寝技に行ってから僕は抑え込まないというか……良くも悪くも動いてしまうので、テイクダウン後は違います」

──奇しくも動いてしまうという言葉がありましたが、実際に試合中も弘中さんからは「落ち着いて」という指示があっても、極めに行くこともありました。

「もっと削るべきなんですけど、すぐに仕掛けて下になってしまうこともあったので、そこも考えるように練習してきました」

弘中 行くところが、コイツの良いところでもあるので。その良さを失くさない程度にゆっくりと攻めることも必要かと。そこはもう経験を積んでいくしかしないですね。

──吉野選手は名古屋在住で札幌、大阪、名古屋の独立系プロモーションで戦ってきました。修斗とRoad to ONEでキャリアを積んだ野瀬選手に対し、経験では負けないとインタビューで言っていました。

「その通りだと思います。吉野選手は試合数も僕より多いし、海外でも戦っています。ただし、対戦相手に関しては工藤選手と僕は試合をしているので。工藤選手より強い選手はなかなかいないと思っています。

僕は負けたけど、工藤選手と戦って凄く良い経験ができたので。そこだけは『僕も強い相手と戦っているぞ』という気持ちはあります。それに誰と戦ってきたとか、そんなのは関係ないです」

──上を取った方が勝つ、という発言に関しては?

「僕は柔術が好きで、柔術を凄く研究しているので下になっても仕掛けることができます。スイープも一本も取れる自信があるので。僕にはMMAが上の取り合いだという感覚はないです」

──では吉野選手との試合で、どのような戦いがしたいと思っていますか。

「前回の試合からちょっとでも自分が強くなっていると思える試合がしたいです」

──今回、5年後の格闘技界のためにというテーマがありますが、実は2019年の10月売りのゴング格闘技で、「ファイティング・デイズ──3年後の君たちは──」という企画で野瀬選手を取り上げさせてもらったことがあります。あの時、野瀬選手、野尻定由選手、伊藤裕樹選手と共に取り上げさせていただいた米山千隼選手が、最短距離でUFCへ行けなかったということで昨年引退を決めました。本当に残念ではありますが、清い判断でもありました。戦っていたプロモーションは違いますが、同世代の期待された若い選手が、早々に引退を決めた。野瀬選手は米山選手の決断をどのように思いますか。

「……(苦笑)。米山選手の生き方に僕が何かをいえることはないかと思います。それは米山選手の選んだ人生なので。米山選手は米山選手で、僕は僕。だから僕は1回負けてもMMAを辞めることはなく、こうやって試合をします」

──そうですね。愚問でした。スミマセン。では、今回の試合を起点に2021年はどのようにキャリアアップしていきたいですか。

「どこかの団体に拘りがあるわけではなくて──試合の機会がまず少ないので、きたオファーを受けます。修斗でもRoad to ONEでも、ONE Warriorでも。この3つ以外でも、声を掛けてもらえて試合ができるなら、どこの大会でも出たいです」

──正直、今大会の出場に関して個人的に野瀬選手は代役でなく、最初からラインナップにその名を並べていないといけない選手だと思っています。

「ありがとうございます。オファーがあった時は試合ができることが、とにかく嬉しかったです。5年後の日本格闘技界のためとかっていう話は、試合が終わった後にそう思ってもらえるなら良いですね。『5年後、コイツどうなっているのかな』って思ってもらえる試合がしたいです」

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<67キロ契約/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
リトル(日本)

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Interview J-CAGE ONE Road to ONE04 ブログ 中村未来 平田樹 未分類

【Road to ONE04】平田樹戦へ、中村未来─02─「人生を賭けて真面目に取り組んできたことってない」

【写真】色々なモノを持っていても、格闘家として欠けている選手は存在する。中村は色々なモノはまだ持てていないかもしれないが、格闘家として大切なモノは確実に持っている(C)TSP

22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるRoad to ONE04「Young Guns」のメインで、平田樹と戦う中村未来インタビュー後編。

幼少期から柔道、高校卒業にMMAに転じ、まさに天職といえるファイター稼業で生きる平田に対し、中村はダイエット目的でマルス・ジムに入門、格闘技歴3年というファイターだ。

そんな中村をABEMA TVにTHE WONDERが追った。ここではMMAファイター中村未来の生い立ちと、平田戦に賭ける気持ちを尋ねた。

「会社も腕を折って、ギブスしていて普通」とサラリといってしまう──その身の内にちょっとした狂気を抱えた格闘家・中村未来が今夜、その狂気と勇気を武器に平田樹と相対する。

<中村未来インタビューPart.01はコチラから>


──そもそも中村選手がMMAを始めた理由は何だったのですか。

「今、所属しているマルス・ジムに3年ぐらい前に入門しました。ボクササイズをダイエット感覚でするために」

──それがなぜ、パウンド有りを戦うまでになってしまったのですか。

「そんなつもりはなかったんですけど、1度乗せられて柔術の試合に出てしまって。そうしたら──もう楽しくて、楽しくて」

──既にエクササイズから本格的な練習をするように変わっていたのですね。

「ジムに入って半年ぐらい経ってから、すこしずつプロの練習に混ざるようになり、その頃に柔術の試合に出ました」

──健康維持、ダイエット目的から実際に試合が出たいという人はマルス・ジムでは多いのでしょうか。

「多いかもしれないですね(笑)」

マルス・ジム平大門代表 みんな、嫌がっているよ(笑)。さっき言っていた前に出るというのも、彼女──阿呆なんです。行くなと言っても直らない(笑)。でも、そういう所も大切かと思っています。

──アハハハ。仰る通りですね。エクササイズのクラスの横で、試合志向の選手が追い込みをしていると引かれるという光景は目にしたことがあります。

「私の場合は選手の人達の練習を見て、対人練習がしてみたいと思ったんです。ミットだけでなく、人とやりたいという気持ちになりプロ練に混ざり始めたんです」

──おぉ。それまでに格闘技歴は何かあったのですか。そう思わせるようなモノが。

「一切ないです。スポーツは小学生の時に剣道をやっていて、中学生のときにちょこっとバスケットをやったぐらいです」

──なるほど、では初めて人と練習し、顔を殴ったり、腕を極めたり、首を絞める経験をしたわけですね。

「そうですね(笑)。本当に初めてですね。全く日常になくて、夢中でやっていました。少しでも早くジムにいって、新しいコトを習いたくて。寝技も考えずにポンポン動けるようになりたい、打撃を当てるようになりたいと思っていました」

──それまでMMAをTVで視聴したりしたことはあったのですか。

「一切なかったです。でも練習をすると楽しかったです。最初のころはケガをしたりすると、周囲には止められましたけど、私は平気でした。生活自体が凄く充実していると思います。会社も腕を折って、ギブスしていて普通みたいな感じになっていって(笑)。

ケガをした翌日から休まずに働いていたので、心配はされました。だからといって怒られるようなことはなかったです」

──私は大昔に目尻を切り、指を骨折したり、靭帯を切って会社へ行くと営業部長から「何をやっているんだ」と渋い顔をされたことはあります(笑)。中村選手はネイルという接客業ですが、問題はなかったですか。

「お客さんも長い付き合いの方が多いので、最初のうちに『DVとかでなくて、格闘技なんです』って説明していて──」

──アハハハハ。

「そう説明したうえやっていたので、逆に心配されました」

──指のケガなど仕事に差し支えることは?

「意外と腕を骨折しても、ネイルの施術をできる角度というのがあるんです。『割と行けるな』って(笑)」

──初めて話をさせていただいたのですが、中村選手──かなりイっていますね。

「性格的に格闘技に向いていると思います(笑)」

──緊張は当然するとは思うのですが、戦うこと恐怖を感じることは?

「恐怖はないです。緊張はしますけど。昂っている感じですね」

──対して平田樹選手は子供の頃から柔道で人と競い合い、今や打撃を上達させてパンチを当てることが楽しみでしょうがないという様子です。そして代理戦争から、ONEで海外デビューという他にないキャリアの積み方をしてきました。そんな相手に中村未来選手の3年間をどうぶつけたいですか。

「経験とか小さい時から積み上げてきたモノというのは私にはないですし、実力は全然彼女の方が上だと思います。ケージの中に入った時に、勝つには実力以上のモノを出すしかないです。

気持ちじゃないですけど、気合で普段の持っているモノ以上を出してやっつけたいと思います。気持ちで負けたら勝てるところがなくなってしまうので。

格闘技歴は全然短いですけど、こんなに人生を賭けて真面目に取り組んできたことってないんです。なんで自分がやりたいと思ったことを後悔ないようにぶつけます」

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
リトル(日本)

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Interview J-CAGE ONE Road to ONE04 ブログ 安芸柊斗 山北渓人

【Road to ONE04】Shootoの名前を持つ親子鷹=安芸柊斗─01─「自然に……強制的に修斗を始めました」

【写真】その当て勘は抜群のモノがある、安芸柊斗(C)MMAPLANET

22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるRoad to ONE04「Young Guns」で四国・徳島から安芸柊斗が参戦し、山北渓人と対戦する。

Shootoの名前を持つの20歳のプロフェッショナル・シューターはメインが初めて修斗以外のルールで戦う。安芸のシューター人生を振り返ってもらった。


──Road to ONE04、山北戦が近づいてきました。今の心境を教えてください(※取材は19日に行われた)。

「いつも通りですね。落ち着いて、試合のことをイメージしたりしています」

──修斗以外の大会で、若い選手達が集合する。この大会のオファーがあった時はどのような気持ちになりましたか。

「メチャクチャ嬉しかったですね。こんなチャンスを突然くれるんやなって。Road to ONEから声を掛けてもらったことが、何より驚きでした。12月に旭那(拳)選手に勝って、後楽園ホール大会に出られたらエェなって思っていたんで」

──いや大会終了後、思い切り後楽園ホールで試合がしたいと北森氏にアピールしていたではないですか(笑)。

「アハハハハ。していましたね、そうッスね。北森さんにも『東京行くか』って言ってもらえらて、よっしゃって思っていたんです」

──後楽園ホールではなく、渋谷O-EASTになりました。ルールも修斗とは違います。対戦相手もパンクラスで戦う山北選手です。

「ルールに関しては、自分もONEで戦いたいというのもあるので、グラウンドでヒザ蹴りや真下に落とすエルボーにすぐに対応できないぐらいなら、それも無理だと思います。相手がパンクラスで戦っているのは、気にしないです。

映像を探したら、Grachanか何かの試合が残っていて、それを流して見たぐらいで。調べたら高校の時に国体のレスリングで準優勝していたようですね。その実績は凄いことですし、レスリング・ベースの選手なんかなって」

──心配りのある名指導者、山崎剛さん率いるMe,We所属というのは気にならないですか。

「所属とか関係ないかなって。誰が来ても戦うつもりでいましたし、いつも通り普段通り戦うと大丈夫だと思います。自分の得意なところで戦えば絶対にいけます」

──2021年のスケジュールがなかなか発表されないパンクラスで戦っているので、この一戦に賭ける集中力は相当なモノかと思われます。

「僕も四国でやっているので、呼ばれた大会で結果を残さないと東京に行けんと思って戦っているので。その気持ちなら同じです」

──17歳でデビューし、高校生シューターということで注目を浴びました。地方で戦っている選手はキャリアの違う相手との試合が組まれる印象が修斗には強いです。そして、皆、試合機会が限られているので断らない。

「ガチでそうでしたね(笑)。僕はデビュー戦の相手だった阿部(剛)さんが9戦目の選手で、次が(ふじい☆)ペリーさん。それから3戦目の大阪での試合がマッチョさんでした」

──プロ3戦目でキャリア20戦以上のマッチョ・ザ・バタフライ選手と。でも、三角絞めで勝ってしまうから──また次も強い相手となりますね。結果、木内Skinny Zombie崇雅選手、本田良介選手に連敗を喫してしまいました。個人的にセンスはあっても、フィジカルの差が大きすぎると感じました。

「アマチュアの時はフライ級で出ていて、リミットも余裕だったので。それでプロになってもウェイトとか全くしていなかったです。本田君と戦った時もそうでした。あの試合から……というわけではないのですが、筋トレはしないといけないと思っていたのにやっていなくて。コロナで1階級上の体重でやることになってから、体を創らないと厳しいと感じました」

──170センチの長身、リーチはストロー級ではアドバンテージではありますが……。

「だから大きくはできなかったんですよね。やっぱり筋肉をつけすぎると減量が厳しくなるので。それでも瞬発系を鍛えるために、ロープとか自重メインのフィジカルはやっていたんです。スパーリングでも20キロぐらい重い選手とやっているので、そこで創る筋肉を大切にしたり。柔らかい筋肉が欲しくて」

──修斗がユニファイドの計量方法に戻すと、これからの階級はどう考えていますか。

「ストロー級でいきます。今、思えばはあの時は自分でもホンマに細かったと思います。ストロー級でやるのも創らないといけないです。

初めて負けた時、坂本(一弘)さんには走れって言われて、ルミナさんには体を創れと言われました。だからジョグでなく、ダッシュも練習に採り入れました」

──12月の旭那選手との試合では、体も出来てきていて、従来の距離感の良さ、踏み込みのタイミングの良さを維持していましたね。

「ありがとうございます。重い荷重を一気に挙げるというのはでなくて、抑え目の荷重を数多く挙げるという形でやってきたので、動きは落ちていないです」

──ところで徳島で、お父さんがプロシューターだと自然と修斗の路に進む人生になったのでしょうか。

「父が修斗の練習をしていたので自然というか、強制的にジムに連れていかれて──それが自然という感じで修斗を始めましたね。そのまま続けてきてプロになった形です」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹
(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
リトル(日本)

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Interview J-CAGE ONE Road to ONE04 ブログ 中村未来 平田樹

【Road to ONE04】氷点下の熱気、平田樹戦へ──中村未来─01─「チャンスをもらったからには存在感を」

【写真】この光景を見ても、生活基盤が首都圏に住む人間と違うことが分かる。零時過ぎまで練習をする生活、彼女が気持ちで平田樹に負けることはないような気がする(C)TSP

22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるRoad to ONE04「Young Guns」のメインで、平田樹と戦う中村未来。

5年後の日本の格闘技界を考える──というテーマを持った今大会の象徴といえる平田の相手に抜擢されたというのは綺麗ごとで、スバリ中村は国内で戦う平田のために用意された噛ませ犬だ。

そんな中村をABEMA TVのTHE WONDERが追った。ここではMMAファイター中村未来の生い立ちと、平田戦に賭ける気持ちを尋ねた。


──試合前、お昼は仕事をされているそうですが、練習は夜が中心ですか。

「夜の8時から9時頃の間に初めて、12時過ぎまで3時間から4時間ぐらいを週に6日間行っています」

──仕事を終えてから、4時間もですか!!

「試合前だからといって増やすということはないです。仕事が休みの時は、早く来てもう少し長くやっています」

──ネイルサロンで働かれていると聞きました。

「ハイ、お客様にネイルを施す施術の仕事をしています。お店が朝の10時から夜の8時までで、早番と遅番がある形なので仕事を終えてから練習しています」

──う~ん、それはハードですね……。

「週に4日か5日なので、仕事もコロナの影響を受けた去年とは違い、少しスタッフやお客さんは減った感じですけど、ほぼ戻ってきている感じです」

──北海道はコロナの第3派を上手く収めた印象があります。

「私は生活自体が職場と練習と家という3カ所を回っているだけなのですが、ジムと仕事以外で人と接触することはないようにしていました」

──中村選手は昨年は1年間で4試合、コロナ後も3試合を戦いましたが、ご家族や周囲の反応はいかがでしたか。

「実家からは、試合後には暫らくは寄らないようにと言われました(笑)。普段は会ってはくれていましたけど、それでも長居はしないようにと──結構、ズバッと言われていました(笑)」

──アハハハ。そんな2020年は、どのようなキャリアを積めたと思いましたか。

「負けた試合もありましたけど、それも含めて成長できたと思います。もともとがイ・イェジ選手の代役でトーナメントに出場できて、コロナの影響があったことでチャンスをもらえました。

デビュー直後の無名な状態で大きなチャンスをもらえて、有難かったです」

──そして2021年はRoad to ONE、平田樹戦から始まります。フォーを受けた時は、どのような気持ちになりましたか。

「ビックリしました。まさか、平田樹選手と戦えるのかと。単純に嬉しかったです」

──噛ませ犬としてのオファーという見方は十分に成り立ちます。

「そうですね(笑)。平田選手の知名度があって注目されるわけですが、チャンスをもらったからにはしっかりと自分の存在感を示すことができるように頑張ります」

──ではファイター平田樹の印象を教えてください。

「平田選手は柔道のバックボーンがあって、デビュー戦から海外で活躍して強い選手だと思います」

──対して、どのような試合をしたいと考えていますか。

「私は打撃が得意なので、打撃で圧倒していければと思います」

──中村選手は打撃が得意な故に、行きすぎる面があるように試合では見受けられました。

「そうなんです、突っ込んじゃうんです。とにかく練習中、試合中も距離を取れと言われています。その練習は徹底してきました。本当はもっと距離を取って上手く戦いたいのですが、試合になると冷静さを失ってしまう部分があって。性格ですかね(笑)。『行っちゃえ』って感じになってしまいます」

──なるほど。ところで女子との練習は、普段から積むことができているのでしょうか。

「今はジムに3人いて、MMAに興味がある人、キックから転向してMMAをやるという人がいます。ただ練習は男子選手とやることが多いです」

──男子選手と練習するなら、絶対的に気持ちで負けることはできないですね。

「そうですね、勢いで行っちゃうところはありますね」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
リトル(日本)

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J-CAGE News ONE Road to ONE04  エリッキ・シウバ ブログ 青木真也

【Road to ONE04】大会スポンサーより3選手にボーナス。「表現として質を大事にします」(青木真也)

【写真】青木に満面の笑みと拍手を送られるのは誰になる?!(C)ONE

22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるRoad to ONE04「Young Guns」でNext Young Guns Awardが設けられることが決まった。

5年後の日本の格闘技界を考える──というテーマを持った今大会にはONE本戦ファイターの平田樹を筆頭に修斗、パンクラス、キック、そしてONE Warrior Seriesで戦う(主に)若い選手が集まっている。



そんなYoung Gunsの集いに相応しいボーナスが決まった。今回のNYGAは今大会のメインスポンサーである㈱CLASTYの長安蒜貴紀代表取締役社長が出場選手から2名、大会当日にABEMAで解説を行う青木真也が1名を選出し、各自に10万円のボーナスが贈られるという。

今回のアワードに関して、主催者からリリースされた長安氏と青木のコメントは以下の通りだ。

長安蒜貴紀CLASTY代表取締役社長
「今回このCLASTY Presents Road to ONE4th; Young Gunに出場する選手から、優秀な選手を選ばせて頂くことは大変名誉なことと感じています。これから日本の格闘技界やファンの希望を背負い、強烈な印象を与えた選手や未来に繋がる、期待の持てる選手に応援の気持ちも含めて、選びたいと思います。選手たちの活躍を楽しみにしています。」

青木真也
「この度、大会の優秀選手を選考するとのこと。様々な評価基準が存在しますし、表面的な格闘技ブームなのか的外れな価値基準が多いと感じています。その中でファイターが評価するファイターの重要度が増しているように思います。格闘技として、表現として質を大事にします。上手、綺麗は要りません。凄みを見せてください。仕事しろよ。仕事の報酬は仕事で返ってくるからね」

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
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Interview J-CAGE ONE Road to ONE04 ブログ 吉野光 野瀬翔平

【Road to ONE04】野瀬翔平と対戦、草魂・吉野光─02─「良いホテルで寝ても、バイク屋で寝ても……」

【写真】高校時代に柔道で愛知県でベスト4だった吉野。テイクダウンには絶対的な自信を持つ(C)MMAPLANET

22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTで開催されるRoad to ONE04「Young Guns」で野瀬翔平と対戦する吉野光インタビュー後編。

プロデビューの仕方も、プロデビュー後の歩も野瀬とは対象的な吉野は、そのうえでONE Warrior Seriesで揉まれた自分の力を信じている。この試合後は拠点を東京に移すことを明かした吉野が、1年2カ月振りの試合への意気込みを引き続き語った。

<吉野光インタビューPart.01はコチラから>


──野瀬選手は瀕死の重傷から再起した元柔道エリートで、アマ修斗からプロシューターとなり、闘裸男、修斗、Road to ONEで戦ってきました。

「僕とはまるで違いますね。僕はGladiator、HEAT、Demolition、NEXUS、PFCと戦ってきたのですが、修斗、パンクラス、DEEP以外でも強いヤツは育つんだぞという意地はあります」

──まさに雑草魂です。

「試合があれば良い、どこで試合をしても勝っていけば勝手に上に行けると思って戦ってきました。修斗、パンクラス、DEEPだって勝っていれば別に出られると思っていましたし、修斗で戦ってきた野瀬君と比較して別に経験が劣っているとは思いません。

それに野瀬君は遠征先でホテルが用意されていなくて、バイク屋に泊まりかけそうになった経験とかしていないと思います」

──いや、そんな経験は普通しないですよね(苦笑)。

「結局、あの時は祖根さんが『これでは選手に厳しいから、自分らでホテルを探します』っていう感じで主催者に連絡をして、ホテルに移れました(笑)。でも、僕はそれですら関係ないと思っています。試合をするだけですから。

良いホテルで寝ても、バイク屋で寝ても勝つときは勝って、負ける時は負けます」

──やはり雑草魂です、逞しい。そんな吉野選手ですが、野瀬選手と戦ううえで最も警戒しないといけない点はどこだと考えていますか。

「テイクダウンですかね。テイクダウンで先に上を取った方が、試合のイニシアチブを握ることができると思います。だから絶対に下にはなりたくないです。

それには組み勝負のためのに打撃が重要です。僕のパンチは当たると思います。でも、僕もパンチを当てられる。お互い近い距離でパンチをゴチャゴチャ打って、クリンチの攻防になるんじゃないかと。綺麗な打撃戦をしてきたら、僕も綺麗に打撃戦を入れていきます」

──ONE Warrior、シンガポールで戦った経験は生きると思っていますか。

「ハイ。慣れない環境でフィジカルが強い相手と戦えたことは自信になっています。いってみればアリ・モタメドは今ではONE本戦で戦っている選手だし、彼と比較すると野瀬君の立ち技はそこまでじゃない。

モタメド戦は結果的に判定負けでしたが、勝っていたと言ってくれる人が多い試合ですし。僕の方が野瀬君より強い相手と戦ってきている。ONEウォリアーで戦ったことで、僕の方がフィジカルに対する免疫力は上になっているはずです。どうせなら、大会当日は一番インパクトが残る勝ち方をしたいです」

──平田樹目当てのファンの目を奪うと?

「あぁ、そうしたいですね。僕は『アイツ、強いな』って思われるのがモチベーションになっているので、強さを見せたいです」

──今後、まだONEウォリアーがどうなるのか明白になっていません。Road to ONE後については、どのように考えていますか。

「そうですね……やはり海外で戦いたいです。だからONE Warriorがあるなら、東京で練習環境を整えて待ちたいと思います。ウォリアーで勝って本戦で戦いたいので。でも1年が過ぎ、2年経っても試合ができないようであれば、修斗でもパンクラスでもどこででも戦っていきます」

──東京で練習環境を整えるというのは?

「もともと今回の試合のオファーをもらう前から、東京に出て練習をしようと決めていたんです。今、月曜日から土曜日まで現場仕事で、やはり良い練習をするには体に厳しくて。なので東京に出て自分より圧倒的に強い人と練習をして、僕もレベルアップしたいと思って決めました。

今、名古屋で練習していてボコられることって日沖発さんが相手の時ぐらいなんです。だから発さんにやられるぐらいの練習を東京で日々行いたいと思っています。そうでないと、ONE ウォリアーで勝ち残ることができないので」

──練習場所は決めているのですか。

「一応UFCジムでクサノさんの生徒のグラント・ボクダノフがインストラクターをしていて。UFCジムでも練習会もあるようなので、まずはそこに参加して他のジムを見学させてもらい練習場所を決めようと思います」

──では最後に野瀬選手との試合への意気込みをお願いします。

「ハイ。僕は過去の試合でテイクダウンを取れなかったことがないです。だから似たようなスタイルの野瀬君と戦っても、圧倒できるんだぞっていうのを見せたいです。打撃でも倒せると思うので、練習してきたボクシングの成果も見せられると思います」

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
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Interview J-CAGE Road to ONE04  グラチアン・サジンスキ ブログ 吉野光 野瀬翔平

【Road to ONE04】草魂、魅せられるか。野瀬翔平と対戦、吉野光─01─「格闘技を続けてきて良かった」

【写真】人もまばらな名古屋駅の地下街。誰もが、今を生きている(C)MMAPLANET

22日(月)、東京都渋谷区TSUTAYA O-EASTでRoad to ONE04「Young Guns」が開催される。

5年後の日本の格闘技界を考える──というテーマを持った今大会にはONE本戦ファイターの平田樹を筆頭に修斗、パンクラス、そしてONE Warrior Seriesで戦う選手が集まる。

野瀬翔平と戦う吉野光はHEAT、Gladiator、NEXUS、Demolition XFCからPFCでキャリアを積み、ONE ウォリアーと契約した雑草中の雑草だ。

所属ジムの独立問題や、そのジムを離れ彷徨う期間もあった吉野光という雑草、その根がしっかりとJ-MMA界に張られていることを証明する──野瀬との一戦となる。


──吉野選手はなぜONE Warrior Seriesに参戦するようになったのでしょうか。

「ウォリアーのトライアウトを受けて、あの時は合格にならなかったのですが、それからONEの方からメールが何度があったんです。でも英語だから、何のことか分からなくて自分の方から返答も何もしていなかったんです」

──なんてことを……。英語ぐらい分かる人は周囲を探せばいるじゃないですか……。

「ホントにそうで……でも、あの時は放置してしまっていたんですよね(笑)。ANIMAL KOJIさんにもONEから連絡があって、実は合格になったからとONEウォリアーに出ていたんですよ。それなのに僕は所属していたZOOMERから離れて試合にも出られないような状況になっていて。

そんな時にONEウォリアー日本大会に出ませんかというABEMAの方のツイッターを見て、コメントをしたら返答があって。結果的にあの大会の出場だけでなくONE ウォリアーとも契約ができたんです」

──その間フリーとして、練習環境はどういう風に変化しましたか。

「最初はプロの選手もいないようなジムで練習をしたり……、でも柔術のレアンドロ・クサオさんがセキュリティの仕事で一緒だった時に『ウチで練習すれば良いよ』って誘ってくれたんです。昼間は塗装の仕事をしていて、先輩に頼まれてセキュリティの仕事を時々していたのですが、昼と夜に働くのは厳しいですし、すぐに辞めたのですがクサノさんに出会えて本当に良かったです。

練習自体は2カ月ほど空いていたのですが、まず柔術から練習を再開できて、そうしたISHITUNA MMAジムの林(巧馬)さんが『一緒に練習やりませんか』と声を掛けてくれました。名古屋大橋ボクシングジムにも入会し、ボクシングの練習も続けてきました。

それと1年ぐらい前からクサノさんのところでもMMAクラスが始まって。誰が指導をしてくれるということではないのですが、勢いのある日系ブラジリアンの人達がパンチを振りまわしてくるので良い練習になっています。キックボクシングも個人的に知っているプロの子と連絡を取って練習したり、意外と打撃の練習もできています」

──ONEウォリアーはパンデミック後に事実上、活動停止しています。

「ハイ。僕も2019年の12月にアリ・モタメドに負けて……」

──あの試合の判定は酷かったです。

「……僕も負けていないと思っています。ただ、だからこそ抑えるんじゃなくて殴るとか練習方法も変えてきました。そして一度、HEATのバンタム級王者だったキム・ミョンギュとのオファーがあったのですが、コロナで大会がなくなり、そこからウォリアーからの連絡もなくなっていました」

──この間、試合がまたなく国内の他のプロモーションで試合をしようとは思わなかったですか。

「4試合契約ですから、他で試合をして問題になるのは嫌だと思って、とにかく練習だけは続けていようと思いました。ここは強くなるために与えられた時間なんだと捉えるようにして。

なので今回オファーを頂いた時は、メチャクチャ嬉しかったです。まさか声が掛かるとは思っていなかったので。相手は誰でも良いから試合がしたいと思いました」

──当初の予定は奇天烈選手が相手でした。

「自分より格上の相手で、祖根(寿麻)さんが勝っているから僕も勝たないといけない──絶対に一本かKOで勝とうって思っていました。でもすぐに奇天烈選手がケガをして、対戦相手が野瀬選手に代わりました。

名前を聞いた時は誰か分からなくて。動画で試合をチェックしたら『めっちゃ強いな』って(笑)。柔道出身で、柔道は僕より強いですね。極めへのスピードもあって。でも、やるだけです」

──そう話す吉野選手が、笑顔のままなんですよね(笑)。

「いつもニヤニヤしていると言われます。でも、今回ROAD TO ONEで試合ができてホントに嬉しいです。これからの日本の格闘技のためにっていう大会で、僕は25歳で中途半端な歳で若者の部類でもないし。

これまで修斗やパンクラスで戦ったことがなく、DEEPも浜松大会でした。そんな僕があのメンバーのなかで東京で戦うことができる。これまで色々とあったけど、格闘技を続けてきて良かったです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
2月22日(月)
午後4時15分~ ABEMA格闘チャンネル

■Road to ONE04 対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
中村未来(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
長田拓也(日本)
葛西和希(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
小川徹(日本)
山中憲次(日本)

<キックボクシング54キロ契約/3分3R>
有井渚海(日本)
平松侑(日本)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
吉野光(日本)
野瀬翔平(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
岩本達彦(日本)
中田大貴(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
安芸柊冬(日本)
山北渓人(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
風間敏臣(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
田上こゆる(日本)
リトル(日本)

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