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【ROAD FC65】グローバルT準決勝へ、キャプテン☆アフリカ─01─「決勝戦も一緒に行きたいです」

【写真】過去最強のキャプテン☆アフリカ、降臨を!!(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(土・現地時間)、韓国はアニャンのアニャン体育館で開催されるRoad FC65で、キャプテン☆アフリカがムングントスズ・ナンディンエルデンとグローバル70キロトーナメント準決勝で戦う。
Text by Shojiro Kameike

6月のトーナメント準々決勝ではROAD FCフェザー級王者のパク・ヘジンを下したキャプテンが大会当日、さらに翌日に感じた韓国MMAとは。そしてパク・ヘジン戦直後のインタビューで口にした言葉の意味を訊いた。


――この取材は8月15日に行われていますが、近畿圏を台風7号が襲っています。何か影響はありませんか。

「ちょっと風が強くなっていましたが、今は雨だけになったので特に影響はないです。2018年の台風(平成30年台風21号、非常に強い勢力で近畿圏に大きな被害をもたらした)に比べれば、まだウチのほうは大丈夫ですね」

――それは良かったです。前回の試合に関するお話ですが、まずキャプテン☆アフリカ選手の試合が「アフリカTV(Afreeca TV)」で放送された件について……。

「アハハハ! ビックリしましたよね。周りからも『冗談やろ!?』って言われました(笑)」

――日本からは韓国のライブストリーミングサービス『アフリカTV』で視聴することができました。まさにアフリカ繋がりの奇跡です。

「試合が決まってから、いろんな方から『韓国の試合を視る方法はないんか?』と問い合わせがあったんですよ。いくつか主催者から聞いていたサイトやアプリは、日本からアクセスできなくて。そんななかでROAD FCに参戦経験のある練習仲間から『アフリカTVというところで視られる』と聞き、周りにも伝えていました。もともと韓国ではROAD FCが地上波で無料放送されているうえ、インターネット上でも無料で視られるんですよ」

――地上波やインターネット上で無料放送されているということは、多くの人が視聴できる環境にあったわけですよね。韓国に滞在中、何か反響はありましたか。

「大会の翌日にトーナメント準決勝用のインタビュー動画を撮りに同じ会場へ行ったんです。そうしたらアマチュア格闘技フェスティバルが開催されていて。会場に来ている人から声をかけてもらったり、一緒に写真を撮ってほしいと言われたりしました。

アマチュアの格闘技フェスティバルも参加者が多く――特に子供たちの試合が多かったですね。日本では、あの規模のアマチュア大会って少ないと思うので、驚きました」

――試合の反響やアマチュア大会をご覧になって、韓国のMMAに対してどのような印象を持ちましたか。

「以前の韓国MMA事情を知らないのでハッキリ言うのは難しいですが……、まず韓国ではMMAの人気が凄く高いと感じました。特にあれだけ多くの子供がMMAの試合に出ているのを見て、技術的なレベルも高かったですし、『韓国MMAはもっと強くなるだろう』と思いましたね。プロ興行も僕が出た大会は7000席ほどが完売していて。会場も盛り上がっていました」

――それだけの盛り上がりを見せる韓国で、しかもROAD FCフェザー王者であるパク・ヘジンと対戦する完全アウェイの状況下でプレッシャーはなかったのでしょうか。

「あまりプレッシャーは感じなかったですね。自分の戦いをするだけ、という気持ちでいました。試合も自分の作戦どおりに進めることができたと思います。自分でも試合しながら『えらいウマいこといってるなぁ』と思ったぐらいで」

――ご自身でも驚くほど(笑)。

「はい(笑)。よほどのことがないかぎり、このまま3Rいけるなと思いました。相手は今までの試合とは違うスタイルを見せて来るのかな、とも考えたんですよ。だけど自分のスタイルに自信があるのか、大きな変化もなくて。それは僕が試合前から抱いていたイメージと同じだったので、自分も想定どおりに試合を進めることができました」

――それだけアウェイの環境であっても、試合に集中できていたわけですね。

「現地に着いてから試合に専念できる環境が整っていました。日本で試合する時は、試合直前は減量とチケットに関して、いろいろやることが出て来ますよね。まず僕が売っている分のチケットが試合直前になって届いたりして、その調整が大変でした。でも韓国の試合だと、チケットの部分で時間を割かれることがないです。

それと減量については、ホテルに浴槽がなくて水抜きができるかどうかという問題もあったんですよ。だけど近くにサウナがあって、スタッフの方が送迎してくれました。計量や記者会見も全てバス移動でしたし、思っていたよりもストレスなく試合当日を迎えることができましたね」

――パク・ヘジン戦後のインタビューで「母は重い病気をおして、応援に来てくれて。お母さん、ありがとう」と話されていました。お母さんも韓国へ同行されていたのですね。「重い病気」と仰っていましたが、渡航も大変だったのではないですか。

「はい、母も会場で観てくれていました。『重い病気』と言ったのは……実は春ごろに、癌が見つかったんですよ」

――!!

「ずっと体調が悪くて、病院で検査した時にはステージ4まで癌が進行していました。でも驚くのは――僕の試合が決まってから、少しだけ体調が良くなったんです」

――えっ!? どういうことでしょうか。

「もう癌が脊椎にまで転移して、歩けない状態でした。でも僕が韓国で試合することを聞いてから『試合を観に行きたい』って、飛行機で移動できるようになるまで回復したんです」

――人の気持ちが特別なパワーを生む。凄いお話です。ただ、それだけの状態で韓国へ渡航することに反対はなかったのですか。

「……もう完治するのは難しいと思うんですよ。入院はせず、自宅から病院に通っている状態で。母は次の試合も観に行きたいと言っています。もともと海外旅行をするのが好きで、しかも僕の試合で韓国に行けるって喜んでくれました。だから僕が準決勝に進んで、また韓国に行けるようになって良かったです。そして、決勝戦も一緒に行きたいです」

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【ROAD FC64】力のこもったリバーサル合戦を制したキャプテン☆アフリカが、3-0でパク・ヘジンを破る

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
キャプテン☆アフリカ(日本)
Def.3-0
パク・ヘジン(韓国)

左インローでパク・ヘジンのバランスを崩させたアフリカ。パク・ヘジンが距離を詰めてくるとダブルレッグでテイクダウンを決める。ギロチンを無力化させたアフリカは、ハーフで抑えて殴る。左腕を差したパク・ヘジンのディープハーフスイープ潰したアフリカが、左のパンチを打ち、枕で圧を掛ける。ブレイクが掛からないようパンチを続けるアフリカは、パスへ。パク・ヘジンもスイープを仕掛けるが、得意の袈裟で耐える。

そのまま頭を抱えた状態で殴るアフリカに対し、パク・ヘジンは必死に左腕を取られないように畳む。バックを許さず殴り続けたアフリカが初回をリードした。

2R、初回と同じようにどんどん前に出るパク・ヘジンに対し、左ミドルを蹴りダブルレッグを決めたアフリカがパウンドを落とす。パク・ヘジンは足を取り、内ヒールもアフリカはヒザを抜いて起き上り、しっかりと抑える。パク・ヘジンはバタフライガード、アフリカは左足を抜いてハーフで抑える。

もう一本の足を抜いた瞬間に、スイープを決めたパク・ヘジンがトップへ。今度はハーフガードを取る番になったアフリカは左腕を差し、足を抱えて反転しスイープを決め返した。残り1分40秒、パク・ヘジンはクローズドガードを取り、腰を切る。腕を抜いたアフリカだが、再度の腕狙いで下となり、足関節狙いに反応して体が伸び、トップで抑えられる。パク・ヘジンはマウントを取り、肩固めは防ぐがマウントを取られたままアフリカは、半身で殴られラウンド終了を迎えた。

最終回、アフリカのダブルレッグを切ったパク・ヘジンが、がぶりからアナコンダへ。反転してきたところで頭を抜き、トップを取ったアフリカは首を抱えて潜らせず。ブリッジでのスイープを2度に渡り防ぐ。さらに足を抜いたところでのスイープを察知し、サイドバックを取ったアフリカは、巻き込みを許さず足をフックしていく。

パク・ヘジンは上を向いて背中をマットにつけフックを防ぐが、これで下になることに。詰将棋で上をキープするアフリカがガードの中か等パンチを打っていく。ケージに押し込み殴るアフリカだが、何とここでレフェリーが魔のブレイクを命じる。直ぐにシングルに出たアフリカは、パク・ヘジンにクルスフィックを許さず、スクランブルでもボディロックで倒し切った。このボディロックにギロチンのパク・ヘジンが、最後の10秒でリバーサルを決めるも時間に。

初回はアフリカ、2Rはパク・ヘジンが追い上げたが、3Rはトップ奪取でアフリカのラウンド──と思われるが、結果はキャプテン☆アフリカが3-0の判定勝ちを収めた。勝者は「母は重い病気をおして、応援に来てくれて。お母さん、ありがとう」とマイクで話した。


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【ROAD FC64】63キロTでムン・ジェフンと対戦、原口央「これは本気のトーナメントだと思っています」

【写真】ウォンジュのジャンミ公園、野外特設ステージでセレモニアル計量も経験した (C)ROAD FC

本日24日(土・現地時間)、韓国はウォンジュのウォンジュ総合体育館で開催されるRoad FC64で、原口央がムン・ジェフンとグローバル63キロトーナメント準々決勝で戦う。

Gladiatorフェザー級王座を返上し、5月のDEEPでバンタム級転向初戦を行いRNCで一本勝ちした原口は、その直後にRoad FCからオファー受けた。奇しくも実弟・伸はRoad to UFCに参戦し、兄弟揃ってROADに挑む原口を渡韓前日にキャッチ、今回の試合が実現した経緯、意気込み、今後について尋ねた。


──BRAVE世田谷から三郷の本部に拠点を移したそうですね。

「ハイ。4月の終わりに宮田(和幸)先生から、三郷の方での指導を増やせないかと尋ねられて。『戻ってこれる?』という感じで。世田谷は他の者に指導を任せて、自分は週に一度行くだけになりました」

──三郷の方がプロ選手も多くて、練習環境は良くなったのではないですか。

「世田谷でも出来ていましたけど、三郷でも良い練習をさせてもらっています」

──ROAD FCのグローバルTに出場し、ムン・ジェフンと対戦します。このオファーがあったのは、いつ頃だったのでしょうか(※取材は渡韓前日の20日に行われた)。

「5月のDEEPが終わって、すぐにオファーが来ました。きっとDEEPを通してだったんだと思います。バンタム級に落とした理由が海外で戦いたいということがあったのですが、階級を落として1戦目で一本勝ちができ、当然ですがDEEPも含めオファーが来たところで戦おうと思っているところでオファーがあったのでビックリしました。

自分なんかで良いのかなっていう気持ちもあるのですが、こういう強い選手が出ているトーナメントに出場できることは凄く嬉しいです」

──バンタム級に落として、世界を目指すというところでしたが、実際に落としてみて動きに変化はありましたか。

「RIZINで中原(由貴)選手に負けた時点で、バンタム級に下げると決めていました。いつ、試合があっても良いように去年の10月ぐらいからずっと摂生してきました。前回の試合を戦って、パワーで負けることはないと思いました。バンタム級が適正ですね。フェザー級ではパワー負けすることが多かったので」

──そういうなかで63キロというフェザー級とバンタム級の間で戦うことに関しては、どのように思っていますか。

「特に意識はしていないです。ただ61キロに落とすより、メチャクチャ楽です。この2キロの違いは大きいです」

──体力負けを感じながら、あのスタイルを通してきた。組み伏せるスタイルはバンタム級ではより力を発揮しそうです。

「そうですね。前回の試合も正直、全く疲れなかったです。バンタム級であの動きができれば僕、強いんじゃないかと思います」

──では、トーナメントのメンツを見た時にどのように思いましたか。

「言い方は悪いですけど、キム・スーチョル選手のためのトーナメント戦なのかという風に思っていたのですが、凄いバケモノみたいな選手が揃いましたね(笑)。ブラジル人選手の戦績も凄くて、これは本気のトーナメントだと思っています」

──決勝進出を果たすと、4カ月で3試合を戦うことになります。

「なかなかハードですよね」

──では初戦の相手、ムン・ジェフンについてはどのような印象を持っていますか。

「正直、相性は良いと思っています。RIZINやDEEPでも戦っている選手とやれるのは嬉しいです。打撃が強くてして、入り辛くしているようですが、あれだけ打撃を見せているのだから、それだけテイクダウンを取れる隙はあるかと思います。韓国人ファイターの性なのか足を止めて、打ち合い上等のような打撃戦もしているので。その隙をどうやってつくのか、そこはあります」

──Road FCは打撃重視という印象は今も強いです。

「そうですね、ブレイクが早いというのは聞いています。テイクダウンをして上で動きが止まるとブレイクが掛かるので、すぐに動いてバックを取って首を捻ってやろうかと思っています」

──そこは積んできたことで、極めにも自信が持てるようになってきた?

「そうですね。自信しかないです」

──央選手は慎重にコントロールする印象が強かったのですが、先日のDEEPで増田拓真選手をRNCで仕留めました。

「練習ではフィニッシュまでの流れをやってきたのですが、試合になると『負けるとどうしよう』という気持ちがあり、正攻法で固めていました。でも前回のDEEPの試合では、しっかり極めにいくという課題を持って戦ったら取れました。練習の時からバックチョークをやっていて、『今日、バックチョークで勝つんだろうな』という自信があったんです。それで勝ったので、そういう部分でも自信がついてきたかと思います。試合で練習通りに動けたので、ムン・ジェフン戦も普通に動けば取れると思います」

──今回、央選手は韓国でのトーナメント出場ですが、先月は弟の伸選手のセコンドとして上海を訪れました。伸選手のRoad to UFCでの試合から得られるモノがありましたか。

「めちゃくちゃありました。UFC PIの施設を見せてもらい、そこでの試合を見てメチャクチャ刺激になりましたね」

──とはいえRoad FCグローバルTの出場メンバーは、ある意味Road to UFCよりタフという見方もできます。

「そうですね。色々な人にメンツがヤバイと言われますし、そう思います(笑)」

──さきほど言われた海外とは、どこを差しての言葉だったのでしょうか。

「特にどこっていうのはないです。ただ伸のセコンドをつかせてもらって感じたのですが、日本での知名度は全然欲しいとは思わないです。誰々が強いといっても、それは知れているので。こうやって今回、海外での試合を組んでもらって──知らなくても、強いヤツっているじゃないですか」

──ハイ。だらけです。

「そういう選手と戦っていきたいです。UFC、ONE、Bellator、プロモーションに拘りはないです。伸と一緒に上海に行って、ROAD TO UFCのワンマッチにも出たいと思いましたし、ONEもONE FFに出たいと思います。オファーがあれば、何でも挑戦したいです。

ただ、そんなことを言っていられないトーナメントに出場しているので(笑)。今後も海外で戦っていきたいから、日本に戻されないよう──まずはここを勝たないといけないです」

──では改めて、この1戦に賭ける想いをお願いします。

「ハイ。ムン・ジェフ選手は打撃の選手で、僕が一発でKOされるか。僕が一本取るか──それかドロドロに漬けこむか。楽しみに視て欲しいです」

■視聴方法(予定)
6月24日(土)
正午~ DAUM SPORT
正午~ KAKAO TV

■ Road FC64計量結果

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
キム・スーチョル:62.8キロ
アレクセイ・インデンコ:62.9キロ

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
ムン・ジェフン:62.3キロ
原口央:62.8キロ

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ムングントスウ・ナンディンエルデン:70.0キロ
フィリッピ・ジェズウス:69.9キロ

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
ヤン・ジヨン:62.8キロ
ラザバリ・シェイドゥラエフ:63.0キロ

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
パク・ヘジン:69.8キロ
キャプテン☆アフリカ:69.9キロ

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ユン・テヨン:69.7キロ
アルトゥル・ソロヴィエフ:69.9キロ

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
パク・ヘギュン:62.9キロ
ブルーノ・アゼベド:62.キロ

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ハン・サングォン:69.8キロ
マックス・ザ・ボディ:69キロ

<Road FC グローバル63キロT補欠戦/5分3R>
チャ・ミンヒョク:62.7キロ
ガントグトフ・バートルチョローン:62.9キロ

<Road FC グローバル70キロT補欠戦/5分3R>
ヨ・チェウ:69.7キロ
シン・ドングク:69.8キロ

<50キロ契約/5分3R>
パク・ソヨン:49.4キロ
ペク・ヒョンジュ:50.9キロ

<70キロ契約/5分3R>
パク・ソヨン:70.4キロ
パク・ヒョンビン:69.8キロ

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【Road FC64】Road FC王者パク・ヘジン戦へ、キャプテン☆アフリカ─02─「目の前の試合で全力を出す」

【写真】修斗環太平洋のベルトと、Road FCのベルト。こういうシーンは、ワクワクさせられる (C)CAPTAIN☆AFRICA

24日(土・現地時間)、韓国はウォンジュのウォンジュ総合体育館で開催されるRoad FC64で、70キロ(ライト級)の8人制トーナメント1回戦でパク・ヘジンと対戦するキャプテン☆アフリカのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

勝つも負けるも、ほぼ一本かKOという試合スタイルを貫いてきたキャプテン☆アフリカに、変化が見えたのは昨年7月の長田拓也戦だった。タフファイトで競り勝った試合の裏にあったのは「出力コントロール」だったという。ニュースタイルのキャプテン☆アフリカが、韓国で何を見せるのか――準備は万端だ。

<キャプテン☆アフリカ・インタビューPart.01はコチラから>


——出力のコントロールですか。長田戦はまさに、その言葉が適した試合内容でした。1Rと2Rを取り合って、3Rを確実に抑えに行っています。

「1Rは確実に取っていることは分かりました。でも2RでKOしたり一本を取ったりするのは難しくて、3Rに賭けようと考えたんです。2Rも自分では相手を捌いているつもりでいましたが、あとで映像を視ると『これはアカンな』と(笑)。

長田選手って若くて勢いがあるし、ONEウォリアーシリーズで外国人選手との対戦経験もあって、強いファイターやと思うんですよ。その相手に3Rめで競り勝てたことは、自分の中で自信になりました。むしろ1Rに一本を取るよりも、ああいうシンドイ試合をして勝てたことのほうが良かったです」

——キャプテン選手といえば、勝つにしろ負けるにしろKOか一本という「やるか、やられるか」スタイルでした。以前のキャプテン選手であれば、1Rにフィニッシュできなければ、同じペースで2Rも攻めた結果、スタミナも使い果たして3Rに逆転されていた可能性もあったわけですよね。

「アハハハ。ホンマにそれが自分の長所であり、弱点だったと思うんですよ。『プロ選手やったら、倒すか極めないとアカン』と、ずっとそう考えていました。だから試合中も『倒したい、極めたい』という気持ちが強すぎて。でも他のプロ選手を見ていると、試合運びとか出力のコントロールが上手いじゃないですか。自分も上を目指すなら同じようにやっていかなアカン、という考えになっています」

——長田戦はそれだけタフな試合内容でしたが、今回のトーナメントは1回戦=6月、準決勝=8月、決勝が10月とタフなスケジュールとなっています。このスケジュールで勝ち上がるためにも、出力のコントロールも重要になるでしょう。

「まだ8月と10月は日程と会場を聞かされていませんが、逆に2カ月に一度っていうペースのほうが良いですね。試合間隔が空きすぎるよりは、体重調整やコンディションづくりもやりやすくて。何より去年は1試合しかできなかったので、それだけ立て続けに試合することができたら嬉しいです。

しかも試合のスケジュールが決まっているのは、ありがたいですよね。試合が終わって次の試合が決まってから、増えた体重を落としてコンディションを整えて——というよりは。自分も2カ月に一度という間隔で試合をしたことがないので、どれだけキツイのか分かっていないんですけど(苦笑)」

——トーナメントで勝ち上がっていくために、確実に抑えに行くのか。それとも2カ月に一度というスパンのために、早く仕留めて次の試合に温存するのか……。

「そこはもう考えていないです。1試合1試合、ちゃんと勝たなアカン。毎回すべてを出し尽くして勝つ。もちろん1回戦の疲労が、2カ月後の準決勝に影響を及ぼすこともあるかもしれないです。でも、そう思っていたら1回戦も勝てない。今はただ目の前の試合で全力を出して、勝つことしか考えていませんね」

——1回戦の相手はRoad FCの現フェザー級王者パク・ヘジンです。普段は1階級下で戦っている選手ですが、印象を教えてください。

「これまでフェザー級で試合をしていますが、前回の試合で計量オーバーしているんですよね。でもペナルティを受けたうえで、フィニッシュしたらベルトを巻けるという不思議なルールで(苦笑)。聞いたところでは、前回の試合の前からライト級トーナメントの話があったみたいで、ライト級で戦うために体を創っていたんだなと思います。だから1階級下の選手というふうには考えていないです」

——なるほど。

「ファイターとしては、どんどん前に出て来る。さらに日本のMMAではあまり見ないような引き込み方をしてきますよね。ホベルト・サトシ選手やクレベル・コイケ選手とも違う引き込み方じゃないですか」

——競技柔術もしくは。グラップリングの要素が強い引き込み方ですよね。

「そこまで極めが強いわけではないけど、引き込んでからは、しつこく寝技で攻め続ける。そこは対応して戦いたいです。私も日本で柔術の練習はしていますし、今回は特に足関節を取られそうな体勢からエスケープする練習も多くやってきました」

——打撃についてはいかがですか。パク・ヘジンはダーティボクシングとフックの連打が特徴的です。

「一発が強いというよりは連打で削ってくる感じなので、そうなると自分が組むチャンスも増えてきますよね。組んだ時に引き込まれても、自分が上になって優位に戦うことができると思います。もちろんメッチャ消耗するとは思いますけど――相手がチャンスの時は、自分のチャンスでもあるんですよ。そこは噛み合うと考えています」

——トーナメント優勝賞金10万ドルの使い道は考えていますか。

「すごい金額なので意識しないわけではないですが……、それをどう使うかというよりも『それだけの金額が賭けられた大きなトーナメントなんだな』という気持ちのほうが強いです。世界からチャンピオンか王者クラスの選手が集まって、それだけの賞金が賭けられているということが、このトーナメントの大きさを表していると思うんですよ。今まで自分のやってきたことが認められて参加することができたのが嬉しいですね」

——確かに「グローバルトーナメント」と名付けられたとおり、世界各国から選手が出場しています。次の対戦相手パク・ヘジン以外に気になる選手はいますか。

「まだ他の選手のことは細かくチェックしていないんですよ。まずは1回戦を突破することに全集中しています。楽しみにしていてください!」

■視聴方法(予定)
6月24日(土)
正午~ DAUM SPORT
正午~ KAKAO TV

■ Road FC64対戦カード

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
キム・スーチョル(韓国)
アレクセイ・インデンコ(ロシア)

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
ムン・ジェフン(韓国)
原口央(日本)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ムングントスウ・ナンディンエルデン(モンゴル)
フィリッピ・ジェズウス(ブラジル)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
パク・ヘジン(韓国)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
ヤン・ジヨン(韓国)
ラザバリ・シェイドゥラエフ(キルギス)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ユン・テヨン(韓国)
アルトゥル・ソロヴィエフ(ロシア)

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
パク・ヘギュン(韓国)
ブルーノ・アゼベド(ブラジル)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ハン・サングォン(韓国)
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)

<Road FC グローバル63キロT補欠戦/5分3R>
チャ・ミンヒョク(韓国)
ガントグトフ・バートルチョローン(モンゴル)

<Road FC グローバル70キロT補欠戦/5分3R>
ヨ・チェウ(韓国)
シン・ドングク(韓国)

<50キロ契約/5分3R>
パク・ソヨン(韓国)
ペク・ヒョンジュ(韓国)

<70キロ契約/5分3R>
パク・ソヨン(韓国)
パク・ヒョンビン(韓国)

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【Road FC64】グローバル70キロT出場、キャプテン☆アフリカ「決勝で僕とマックス選手が対戦したら……」

【写真】計量1日前で既にこのボディ(C)CAPTAIN☆AFRICA

24日(土・現地時間)、韓国はウォンジュのウォンジュ総合体育館で開催されるRoad FC64で、キャプテン☆アフリカが70キロ(ライト級)の8人制トーナメント1回戦でパク・ヘジンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

修斗環太平洋ライト級王者キャプテン☆アフリカと、Road FCフェザー級王者パク・ヘジンのチャンピオン対決。現地入りしたキャプテン☆アフリカにトーナメント出場の経緯と現在のコンディションを訊いた。


——韓国2日目のキャプテン☆アフリカ選手です(※取材は22日の午前中に行われた)。

「昨日、韓国に入っています。スタッフの方が仁川国際空港まで迎えに来てくださって、空港から2時間ぐらいでウォンジュのホテルに着きました。車の中では眠ってしまっていたのですが、思ったよりも早く着いて。今日は午後から記者会見があり、明日の計量に備えるという感じですね」

——MMAでは今回が初の韓国での試合となります。過去に韓国で試合をしたり、旅行されたことはありますか。

「韓国には過去2回来ています。最初は柔道時代の強化合宿で――20歳ぐらいの時ですね。次に来たのはサンボの大会です。どちらも旅行ではなく今回も試合で(笑)」

——柔道時代の強化合宿は、韓国のどちらで行われたのですか。

「細かい場所は忘れてしまったのですが、山の中にある大学ですね。結構、山の中を走らされました。その時は国をまたいでの合宿で、韓国の次にカザフスタンへ行ったんですよ。サンボの大会は2018年ですね(※2018年9月にインチョンで開催された『FIAS会長杯サンボ選手権大会』の男子74キロ級で優勝)」

——山の中の合宿に比べると、今回ウォンジュの中心街は都会に感じますか。

「そうですね(笑)。まだホテルの周辺しか歩いていないですが、コンビニやスーパー、何でもお店があって困ることはないです」

——キャプテン☆アフリカ選手は昨年7月以来の試合となります。今回Road FCの70キロトーナメントに出場することになった経緯を教えてください。

「去年の7月以降、いつでも試合ができるようにコンディションを整えていました。実際いろんなオファーを頂いていたのですが、なかなか決まらなくて。今年の6月に修斗の大阪大会が行われると聞いたので、そこに合わせて減量も開始していたんですよ。そんななかで、修斗の大阪大会よりも先にRoad FCのトーナメントのオファーが来たんですよ」

——それはグッドタイミングでしたね。

「6月17日の修斗大阪大会に照準を合わせて減量していたので、その1週間後に試合をすることは全く問題ありませんでした。それで修斗(サステイン)にも連絡をしまして。Road FCからトーナメント出場のオファーがあって——と。修斗側からも了承をもらい、修斗の王者としてトーナメントに参加することになりました。Road FC側も修斗のチャンピオンであることを重要視してくれていて、今回は環太平洋のベルトを持ってきています」

——昨日に韓国入りし、夜に水抜きを開始したとお聞きしています。水抜き後でもコンディションはとても良さそうに見えますね。

「今回は体重の落ち具合も良くて。ホテルに来たら浴槽がなくてビックリしましたけど(苦笑)、近くにスーパー銭湯みたいな施設があったので助かりました。あとは今夜、本格的に落とします。今のところ問題ないですが、やっぱり今回は70キロ契約なので……」

——ユニファイドのライト級=70.3キロ(155ポンド)ではなく、70キロとなると減量も変わってきますか。

「減量って最後の何グラムで変わってきますからね。300グラムの差が勝負です。大事なことなので、何回もRoad FC側に『70.3キロですか? ちょうど70キロですか?』と確認しました(笑)。修斗ではその制度はないですが、DEEPやパンクラスではタイトルマッチ以外だと1ポンド・オーバーまで認められるじゃないですか。

1ポンドだと450グラム——DEEPとパンクラスで経験している人たちからは、その差はすごく大きいと聞きます。僕の場合、今回はいつもより300グラム少なくなっていますけど」

——なるほど。では次の試合に関する話の前に、最近の試合について訊かせてください。2021年は7月にマックス・ザ・ボディ選手とのノンタイトル戦で敗れ、同年12月に環太平洋王座を賭けて再戦し、リベンジを果たしました。敗れている相手とのリマッチを迎える心境、そして勝利した時はいかがでしたか。

「やっぱりどちらもプレッシャーがありましたよ。初戦はノーランカーとのノンタイトル戦、再戦はベルトを賭けて——1回負けているので、次は絶対に負けられないという気持ちが強くなっていました。MMAでは試合前にいろいろと考えていても、たった一発で流れが相手に行くことがある。それがMMAの醍醐味でもありますけど、自分にも起こるんだななぁと(苦笑)。でも、ちゃんと負けたことを受け止めたうえで、自分の力を出し切れば負ける相手じゃないと思っていました。しっかりと自信を持って再戦に臨みましたね」

——そのマックス・ザ・ボディ選手も、今回のトーナメントに出場します。

「アハハハ、すごく面白いですよね。マックス選手も自分と試合して以降は3連勝で、修斗の世界ランキングでは僕より上に行ってもうてるんでね(※現在、マックス・ザ・ボディが1位でキャプテン☆アフリカが2位)。その実績からすれば、このトーナメントに選ばれても不思議ではないというか。

もしかしたらトーナメント決勝で、3度目の対戦になるかもしれませんね。これだけ海外の選手が出場するトーナメントの決勝で僕とマックス選手が対戦したら、それだけ修斗のベルトの価値も上がると思います」

——ご自身の中で、長田戦以降の1年間でレベルアップしたと感じる部分はありますか。

「フィジカルトレーニングのおかげで、試合内容も変わってきたと思います」

——現在も『パーソナルトレーニングスポットエレス』の篠原茂清トレーナーに指導してもらっているのですか。

「はい。長田戦の前までは、ずっと高出力で戦い続ける練習をしていたんですよ。でも3ラウンドはもちろん、修斗の世界タイトルマッチやと5ラウンド制なので厳しいじゃないですか。それで篠原先生と相談して、出力をコントロールできるよう練習してきました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月24日(土)
正午~ DAUM SPORT
正午~ KAKAO TV

■ Road FC64対戦カード

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
キム・スーチョル(韓国)
アレクセイ・インデンコ(ロシア)

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
ムン・ジェフン(韓国)
原口央(日本)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ムングントスウ・ナンディンエルデン(モンゴル)
フィリッピ・ジェズウス(ブラジル)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
パク・ヘジン(韓国)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
ヤン・ジヨン(韓国)
ラザバリ・シェイドゥラエフ(キルギス)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ユン・テヨン(韓国)
アルトゥル・ソロヴィエフ(ロシア)

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
パク・ヘギュン(韓国)
ブルーノ・アゼベド(ブラジル)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ハン・サングォン(韓国)
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)

<Road FC グローバル63キロT補欠戦/5分3R>
チャ・ミンヒョク(韓国)
ガントグトフ・バートルチョローン(モンゴル)

<Road FC グローバル70キロT補欠戦/5分3R>
ヨ・チェウ(韓国)
シン・ドングク(韓国)

<50キロ契約/5分3R>
パク・ソヨン(韓国)
ペク・ヒョンジュ(韓国)

<70キロ契約/5分3R>
パク・ソヨン(韓国)
パク・ヒョンビン(韓国)

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ABEMA Black Combat Gladiator K-MMA MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Road FC64 ガントグトフ・バートルチョローン キック キム・スーチョル キャプテン☆アフリカ シン・ドングク パク・シウ パク・シウォン パク・ソヨン パク・ヘジン ブルーノ・アゼベド ヘジン ボクシング マックス・ザ・ボディ ムン・ジェフン ヤン・ジヨン 原口央 青木真也

【ROAD FC64】グローバルT開幕。70キロTにアフリカ&マックス参戦、原口央出場63キロTは補欠戦にも注目

【写真】63キロT補欠戦出場のガントグトフ・バートルチョローンは、あのテムーレンと1勝1敗。初戦はスプリットで落とし、2戦目はニンジャチョークで一本勝ちを収めている──本戦で見たかった注目株だ (C)MMAPLANET

24日(土・現地時間)、韓国はウォンジュのウォンジュ総合体育館でRoad FC64が開催される。

Road FCのお膝元で始まる63キロと70キロの2階級の8人制トーナメントには前者に原口央、後者にキャプテン☆アフリカと日本在住のマックス・ザ・ボディが出場する。


賞金10万ドルが賭けられた2つのトーナメントは、Black Combat旋風が巻き起こるK-MMA界の老舗が打って出る大勝負だ。8月にはソウル郊外のアニャンで準決勝大会、そして10月に決勝が実施される予定の短期勝負。63キロには日本でのお馴染みのキム・スーチョル、彼と同様にRIZIN参戦経験のあるベテラン=ムン・ジェフン、新鋭のヤン・ジヨン、チェ・セルゲイの代役としてパク・ヘギュンが補欠戦から繰り上げ出場となった。

スーチョルの相手はロシアの長身キックボクシング&テイクファイターのアレクセイ・インデンコ。ムン・ジェフンは原口と戦うこととなっている。いえばネームバリューが決して高くないが、実力があるかポテンシャルが高いファイターが集まっているなかで、キム・スーチョルが練習を実際に目にして、ヤン・ジヨンと戦うキルギスのラザバリ・シェイドゥラエフに要注意が必要だと言っている。

また補欠戦でチャ・ミンヒョクと戦うガントグトフ・バートルチョローンは、西日本MMAに旋風を巻き起こすモンゴル人ファイター。ムエタイ出身でアマムエタイのアジア大会で銀メダル、プロで60戦以上のキャリアを持つ。MMAは4勝1敗だが、韓国ALL FCのチャンピオンで──Gladiatorバンタム級王者のテムーレン・アルギマーと1勝1敗という戦績を残しており、ひそかに注目したい。

70キロ級ではRoad FCの若きライト級王者で、韓国の青木真也の異名を持つパク・シウォンは負傷箇所を手術した関係で不参加となっている。母国ファイターの推しメン不在となった70キロではキム・スーチョルと1勝1敗の現フェザー級王者のパク・ヘジンがその期待を一身に背負って参戦、初戦の相手がキャプテン☆アフリカとなった。

グラップリング主体の1階級下の王者が相手なだけに、キャプテン・アフリカとしてはフィジカルの差を生かした寝技でドミネイトしたいところだ。またマックスの初戦相手ハン・サングォンはキャリア1勝3敗、ここは必勝でいきたい。

また同大会はウォンジュMMA スポーツ・フェスティバルの一環として行われ、土曜日の正午スタートという珍しい時間帯で開催され、翌25日(日・同)には格闘技フェスティバルと銘打たれたアマ競技大会が同所で開かれることとなっている。

■ Road FC64対戦カード

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
キム・スーチョル(韓国)
アレクセイ・インデンコ(ロシア)

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
ムン・ジェフン(韓国)
原口央(日本)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ムングントスウ・ナンディンエルデン(モンゴル)
フィリッピ・ジェズウス(ブラジル)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
パク・ヘジン(韓国)
キャプテン☆アフリカ(日本)

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
ヤン・ジヨン(韓国)
ラザバリ・シェイドゥラエフ(キルギス)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ユン・テヨン(韓国)
アルトゥル・ソロヴィエフ(ロシア)

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
パク・ヘギュン(韓国)
ブルーノ・アゼベド(ブラジル)

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ハン・サングォン(韓国)
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)

<Road FC グローバル63キロT補欠戦/5分3R>
チャ・ミンヒョク(韓国)
ガントグトフ・バートルチョローン(モンゴル)

<Road FC グローバル70キロT補欠戦/5分3R>
ヨ・チェウ(韓国)
シン・ドングク(韓国)

<50キロ契約/5分3R>
パク・ソヨン(韓国)
ペク・ヒョンジュ(韓国)

<70キロ契約/5分3R>
パク・ソヨン(韓国)
パク・ヒョンビン(韓国)

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CORO DEEP DJ.taiki MMA o RIZIN UFC キム・ギョンピョ キャプテン☆アフリカ ストラッサー起一 パンクラス ボクシング レッツ豪太 中村K太郎 中村優作 北方大地 堀江圭功 宇佐美正パトリック 山本空良 石司晃一 萩原京平 金太郎

RIZIN.41:オッズ/予想と展望

例によってMMAの試合のみ。

中村優作 1.77
メイマン・マメドフ 2.00

昨年10月の初参戦時、戦績を見たら微妙だったマメドフだが、実際の試合を見ても微妙だった。34歳で伸びしろもない。前回に比べて良いところといえば、今回は本来のフライ級での試合となるということだけか。地元中村への咬ませ犬役。ただ、いきなりグラウンドになったので、打撃でどこまで出来るかは不明。技術では中村が上だと思うが、打たれ弱くなっているだけに一発をもらった時が怖い。

中村KO勝ち。

宇佐美正パトリック 1.83
キム・ギョンピョ 1.91

昨年のRoad To UFCに出場予定だったが計量失敗で危険したパトリック vs. 準決勝で敗れたギョンピョ。ギョンピョは優勝候補だったが、準決勝ではパトリックと初戦で対戦する予定だったインドのアンシュル・ジュブリに敗れている。ジュブリのボクシングが予想外に上手く、パンチを効かされていた。しかし日本ではHEATなどでトム・サントス、キャプテン☆アフリカ、レッツ豪太などに勝利している実力者。

結果が読めない試合。前回、ボクシングの強いジュブリ相手に苦戦していたが、ジュブリは直近のデータがなく、過去の戦績を見るとグラップラーだったので、対策が立てられなかったのかもしれない。パトリック相手なら打撃戦を避けるのでは。

ギョンピョ判定勝ち。

金太郎 2.60
石司晃一 1.50

昨年11月にCOROに勝って暫定王座を獲得した石司だが、かつて元谷や大塚らがDEEPバンタム級トップだった頃からはレベルが2ランク以上落ちる。タイトルを奪ったCOROにしても、それほど実績がない中で、数年間フェザーで戦っていたDJ.taikiとの暫定王座決定戦が急遽組まれていて、RIZINクラスの実力者には勝っていない。

もっとも、金太郎もパンクラスでタイトルに挑戦したものの、ハファエル・シウバに完敗していて、ローカルの実績で言えば大差はない。RIZINでは前回堀口相手からダウンを奪う見せ場は作ったものの、ここまで2勝4敗。金太郎がRIZIN参戦後にどこまで成長しているかが問われる試合。

金太郎判定勝ち。

神龍1.25
北方大地 4.00

今日本で試合をしている日本人フライ級ファイターでは最強の神龍。北方は本来階級下で、しかも本来の階級でもパンクラスでベルトを奪われているだけに、今大会一番のアンダードッグになるのも致し方ないか。神龍はフィニッシュしての勝ちが求められる。

神龍判定勝ち。

ストラッサー起一 2.29
中村K太郎 1.63

2014~17年までUFCに参戦していたストラッサーと、2015~19年まで参戦していたK太郎の対戦。ストラッサーは41歳で膝の負傷による1年の欠場明け、K太郎は38歳で3年の長期欠場明けで、ともに実力が読めない。

過去のイメージで言えば、ボクシング技術で勝るK太郎が、テイクダウンを奪われても攻めさせず、最後はチョークで一本勝ち。

カイル・アグォン 1.71
萩原京平 2.10

RIZINではランカークラスとの対戦が続いて連敗中の萩原。対するアグォンは下位ランカークラスの実力と見る。テイクダウンから固めて攻める地味な実力者だが、地味だけに、勝つには3Rすべてドミネイトするしかない。山本空良戦のように一発大きなダメージをもらってしまうと、RIZINのトータルジャッジでは勝てないので、このルールには向いていない。そう考えると、萩原としては3R中ずっとテイクダウンされて固められたとしても、一発でも効かせる打撃を入れれば勝てるので、そこまで分が悪いカードではないかもしれない。

アグォン判定勝ち。

ウガール・ケラモフ 1.49
堀江圭功 2.65

ケラモフは大晦日に欠場、堀江は1年半のブランク明けで、ともに次の挑戦者候補からは外れてしまった者同士。堀江はRIZIN3連勝だが、RIZINフェザー級で実績がない佐々木戦が評価できる唯一の勝利で、これが本当にトップランカーの実力があるかが試される試合となる。ケラモフ相手にフィジカル負けしなければ勝機はあると思うがどうなるか。

ケラモフ一本勝ち。

第1試合開始は1日14時。MMAの試合のみ速報します。

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MMA MMAPLANET o Road to UFC Shooto Shooto2022#08 UFC キャプテン☆アフリカ マックス・ザ・ボディ 修斗 大尊伸光 岡野裕城 田中有

【Shooto2022#08】マックス・ザ・ボディ戦へ、田中有─02─「100パーセントの自分になりました」

【写真】2年前、環太平洋ライト級王座決定戦に挑んだ田中の左肩はガチガチにテーピングが巻かれていた。左腕にストレートアームロックと標的にされた結果の2年間ブランクに(C)MMAPLANET

11日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2022#08で、マックス・ザ・ボディと対戦する田中有のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

田中といえば、プロ修斗デビューから4試合連続フィニッシュしていた勢いが思い出される。しかしKO負けを喫した大尊伸光戦に続く、岡野裕城戦から田中のファイトスタイルは変化していた。その変化と、キャプテン☆アフリカに敗れてから2年のブランクについて語ってくれた田中。マックス戦に向け、体の状態も自信も100パーセントだ。

<田中有インタビューPart.01はコチラから>


――柔道の癖が取れて、MMAファイターとしての形が整ってきたのは、いつ頃のことでしょうか。

「えぇ、いつでしょうね? 今でも柔道の癖が抜けきっているかどうかは、自分でもよく分かっていないんですけど(笑)。でも試合をやっていくたびに、MMAの形になってきているとは思います」

――田中選手の試合は、アマチュア修斗経験者らしい打・投・極のバランスの良さが見えます。そのバランスを意識し始めたのは……。

「それはデビューした時から意識しています。MMAをやるには、全部できないといけないなって。僕個人としてはグラップリングが得意なんですよ。でも、いろんな知識を入れながら全部できるようにならないと、上に行くことはできないと思っています。打撃戦で劣っていたら組みに行って、組みで負けていたら打撃で――今もオールラウンダーになるための貯金をしているような感じですね。やれることを貯めていくというか」

――2017年9月のプロ修斗デビュー戦から、4試合連続でフィニッシュしています。

「自分で言うのも何ですけど、最高でしたね(笑)。こんなに勝ててしまうのかって。自分の型にハメれば、どんな試合でも勝てる自信はあります。でもダメですよね。最近の試合は全然フィニッシュできていないので」

――2019年11月に岡野裕城選手を判定で下した試合は、それまでと比べてスタイルを変えているようにも見えました。フィニッシュできなかったのか、あるいはフィニッシュしようとしていなかったのでしょうか。

「フィニッシュしたいという気持ちは変わっていないです。ただ、その前に大尊伸光選手にKO負けして、意識が変わったところはありますね。初めての後楽園ホールでの試合で、しかも大尊選手はRoad to UFC JAPANにも出て有名だったじゃないですか。そこで『あの一撃が強い人や。打撃でやり合ってみたい』という欲を持っちゃったんですよね……」

――その欲が裏目に出てしまったということですね。

「実際に試合をして、まずパンチが速かったです。『うわっ、早い。これは面白いな』と思ってパンチで行ったら。最初に僕の右が当たった時に大尊選手が揺れたんですよね。セコンドからは『効いたぞ!』と声をかけられて、僕も『これはいける!』と思いました。でも相手をケージに追い込んだあと、テイクダウンに行くかパンチで攻めるか悩んじゃったんです。悩んだ結果、左フックを出したら相打ちで僕が倒れてしまって。あの大尊選手との試合から、まず迷ったらアカンっていうことを学びました」

――岡野戦では相手の様子を見ながら、迷うことはなかったのですか。

「岡野選手との試合では、ジャブで来ることは分かっていました。だから相手をしっかりと見ながら、テイクダウンに行くなら行く。打撃でやるならやる、そうやって相手を見るようになっていましたね。フィニッシュはしたいけど、別に早くフィニッシュしないわけじゃない。何より前の試合で大尊選手に負けて、岡野戦は絶対に落とせなかったので」

――大尊戦と岡野戦の間に1年以上のブランクがあり、さらにキャプテン☆アフリカ戦まで1年空きました。今回のマックス・ザ・ボディ戦はキャプテン戦から2年ぶりの復帰戦となりますが、これだけ試合間隔が空いた理由は何だったのでしょうか。

「実は岡野戦の時に肩を脱臼したんです。そのあと脱臼癖がついてしまい……キャプテン戦まで肩の様子を見ていたんですけど、治らないまま試合をしました。結果、骨や神経まで負傷していて――キャプテン戦の後に手術をし、リハビリを経て今に至っています」

――それだけの負傷から、今は何パーセントまで体は戻ってきているのですか。

「もう100パーセントの自分になりました。完璧です。思う存分戦える状態になっていますよ」

――なるほど。その100パーセントの状態で迎える次の試合、対戦相手のマックス選手の印象を教えてください。

「面白い選手ですよね。体がゴツくて、一撃があって試合も面白いけど、意外と蹴ったり細かいこともできる選手じゃないですか。でも僕が一方的に攻める試合になると思います。正直、僕のスピードに着いてこられるんかなって」

――打撃戦になると思いますか。

「もちろん打撃戦もあるでしょうけど、何よりMMAをしたいです。一撃を狙いつつ、組んだら海の底に沈むようなパウンドを打ち込んでいく。そして最終的には一本を取りたいです。一本を取ることしか考えていません」

――大尊戦までは修斗大阪大会でもBORDERに出場しており、ずっとリングで試合をしていました。現在はケージの試合になっていますが、戦い辛くはないですか。

「僕はケージのほうが好きです。次の試合は2年ぶりの復帰戦やし、まずは試合を楽しみたいです。もう楽しみしかなくて。ずっと試合をやりたくてウズウズしていました。楽しみながら、分からせてやりたいです。『修斗ライト級には田中有がおるんやぞ』と」

■視聴方法(予定)
12月11日(日)
午後1時00分~ツイキャスPPV

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DEEP K-1 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2022#08 キャプテン☆アフリカ マックス・ザ・ボディ 修斗 田中有

【Shooto2022#08】柔道からMMAへ、マックス・ザ・ボディと戦う田中有─01─「上を目指すために修斗へ」

【写真】現在27歳の田中有が2年ぶりの復帰戦を迎える(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2022#08で、田中有がマックス・ザ・ボディと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

田中にとっては2020年の大阪大会で、キャプテン☆アフリカに敗れて以来の復帰戦となる。柔道を経て兄の淳が運営する総合格闘技道場reliableでMMAを始めた田中は、ここまで大阪大会を中心に修斗で戦ってきた。これまでのキャリアで、判定まで持ち込まれたのは1試合のみ。そんな田中がMMAを始めたキッカケと、修斗で戦う理由を語ってくれた。


――田中選手は、お兄さんの田中淳選手が運営する総合格闘技道場reliableに所属されています。田中選手が格闘技を始めたキッカケから教えていただけますか。

「本格的にMMAを始めたのは、19歳の時です。それまで、小学3年生の時から柔道をやっていました。小3の時に体が大きくなってきて、小学校でも背の順で後ろのほうやったんです。そうしたら、ちょうどオリンピックで柔道を見ていた親から『アンタも柔道をやってみれば?』と言われて」

――親御さんは、田中選手をオリンピック選手に育てたいと思ったのでしょうか。

「いえ、全然そこまでじゃなくて。本当に『やってみる?』ぐらいの感じでした(笑)。自分も身長が高いし、ちょっと太っていて。あとは水泳や野球もやっていたので、動けるデブやったんですよ」

――動けるデブですか(笑)。今の姿からは想像できません。小3の時に町道場へ入門したのですか。

「はい、体験に行ってから神戸の警察が運営している道場に入りました。神戸の警察に子供の柔道クラスがあって。結構な人数がいましたね。僕がいた時は、女子の日本代表チームの監督に教えてもらっていました。中学からは柔道部に入って、推薦で高校に進んで――柔道の強豪校やったんですけど、そこのキャプテンを務めて、国体メンバーにも選んでもらいました」

――ということは、大学の柔道部からも誘いがあったのではないですか。

「大学からも声はかかっていました。でもMMAがやりたくて、柔道は高校で区切りつけたんです」

――田中選手は現在27歳、東京オリンピックなども視野に入る世代かと思います。しかしオリンピックを目指していたわけではなかったのでしょうか。

「柔道をやっていた頃は、日本一になることが目標でした。でも……正直、無理やなって思ったんです。そう思った時点でアカンけど。怪我も多かったし、だんだん柔道が好きではなくなったところもあって。とりあえず続けていた、という感じだったので」

――そこで柔道を続けていても、先が見えなくなっていたのですか。

「そうです。それで当時、9歳離れた兄の淳が格闘技道場をやっていて。兄から『練習に来いよ』と誘われたのが、MMAを始めたキッカケですね。僕は柔道をやっていた頃、団体戦で重量級が欲しいからって、73キロ級から98キロまで体重を増やしていたんですよ。まずは体重を落とすところから始めました(笑)」

――淳選手は田中選手と同じように柔道を経てMMAを戦っていたわけではないのですね。

「兄は格闘技が好きな仲間と一緒に練習を始めて、その繋がりで道場を出していました。もともと僕も格闘技が好きだったんです。兄の試合も観に行っていましたし、バダ・ハリが出ていた頃のK-1を観たり、MMAやと山本KID徳郁さんのファンでした。でも柔道時代は、MMAをやりたいとは考えていなくて。兄の道場で練習するようになったのも、最初はダイエットやフィットネス感覚でしたから」

――格闘技道場を運営しているお兄さんからすれば、ずっと柔道をやっている弟を、いつかMMAに誘おうと考えていたのではないですか(笑)。

「アハハハ、そうなんですかねぇ。そういえば、最初はダイエットやフィットネス感覚だったのに、気づいたらアマチュアの試合に出ていました」

――田中選手がMMAを始めるように、どうにかこうにか……。

「えっ、実は誘導されていたんですか(苦笑)。兄から『出てみるか?』っていう感じで言われて、周りの会員さんも出るから自分も――というぐらいの意識でした。その時はアマ修斗に出て勝ちました。そこからスイッチが入りましたね。MMAって楽しいな、勝つのって楽しいなと思って」

――リライアブルの所属選手は、様々なプロモーションで戦っています。しかし田中選手は、DEEPでのプロデビュー戦以外は全て修斗でキャリアを積んできました。そのキャリアには何かこだわりがあったのでしょうか。

「山本KIDさんや五味隆典さんが好きだったんですよね。2人とも修斗出身だったじゃないですか。この2人に憧れて、自分もMMAで上を目指したいと思ったので、修斗一本で戦っていこうと思いました」

――MMAを戦っていくうえで、柔道時代のクセが残っていて苦労した面はありますか。

「それはもう……(苦笑)。柔道って投げられて背中が着いたら一本じゃないですか。だから投げられた時、咄嗟に体が下を向いてしまうんですよね。それではMMAだとバックを取られてしまう。その癖はずっと抜けなくて。あとはスタンドで真正面を向いてしまったり、パンチを出す時に固さが残ってしまったりとか。一番は固さが抜けなかったです。それがしっかり打撃のフォームからやって、ステップも使うようになると、次第に柔道の癖も固さが抜けていきました」

<この項、続く>

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MMA MMAPLANET NEXUS28 o キャプテン☆アフリカ 世羅智茂 山田崇太郎 海外 濱岸正幸 西川大和

【NEXUS28】プログレス・ルールで濱岸正幸戦、山田崇太郎―01―「見どころが分かりやすい」

【写真】3月の西川大和戦の(C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)、東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるNEXUS28で、プログレスのフォークスタイル・グラップリングマッチに山田崇太郎が出場し、濱岸正幸と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

グラップリング大会で数々の実績を持つ山田が遂にプログレスへ――その山田は、実は練習環境の縁からプログレス設立前、ルールがつくられる過程から知っていたという。プログレスをゼロから知る男が自身の試合の前に、プログレスの印象とルールの見どころを語ってくれた。


――山田選手がグラップリングマッチに出場するのは、昨年7月のクインテッド後楽園ホール大会(団体戦で出花崇太郎――キャプテン☆アフリカと時間切れ引き分け)以来となるのですか。

「そうですね。ただ、今回の話を頂いたのが10日~2週間前ぐらいで、それほどグラップリングの試合をやることを想定はしていなかったです」

――前回のMMAPLANETのインタビューでもMMAを軸にしていきたい、というお話がありました。今もファイターとしての活動の主軸はMMAにあるのでしょうか。

「はい。でもMMAとグラップリング、どちらが上でどちらが下かということはないです。要は練習環境として中心がGENスポーツパレスであり、そこでは礒野元さんにMMAの指導を受けているので、必然的にMMAが主体になりますよね。

世羅智茂君にGENへ来てもらってグラップリングの練習もしていますけど、それも頻度は週1ぐらいです」

――では、グラップリングの試合を目的としたグラップリングの練習には、それほど重点を置いていないということですね。

「グラップリングも好きなので、練習はしたいんですけどね。練習環境のせいではないです。環境は自分でつくるものなので。ただ、最近はその環境がなかったことは確かです。
以前は青木(真也)君たちとも練習していて、最近また青木君から『一緒に練習しようよ』と連絡が来たんですよ。今、青木君と僕で練習するのにちょうど良い場所を探しています」

――山田選手は現在、ご自身のトレーニングジム(PANDA GYM、東京都中央区人形町)を運営されています。昨年8月にジムをオープンしてから、いろいろと環境も変わったのでしょうか。

「いや、そうでもないですよ。ジムも雇われではなく、自分に裁量がありますし。僕たちのプロ練って昼に行われるじゃないですか。ジムでいえば日中はお客さんが来ない時間で、夜に戻ってからジムの指導もできますし、午前中も対応できますから。それを自分の裁量でできるので、良い環境だと思います」

――なるほど。では今回のオファーを受けるにあたり、以前からプログレスのルールや試合などはご覧になっていましたか。

「プログレスって長谷川(賢)さんがやっているじゃないですか。実はルールをつくっていく過程で、長谷川さんから相談されていたりしたんです。長谷川さんはGENの練習仲間ですから」

――おぉっ! プログレス設立をゼロからご存じなのですね。

「日本人選手がMMAで勝つための環境づくり、というコンセプトからスタートしましたよね。日本人選手が海外で勝つためには、どうすればいいか。どうやって育成していけばいいのか、というコンセプトは把握していました。でも自分自身が出ることは、念頭に置いてはいなかったです。だから今回も、オファーを受けてから改めてルールを勉強しました(笑)」

――では、その山田選手に改めてプログレスルールの印象をお聞きしたいです。

「要はMMAで殴られないためにテイクダウンやトップゲームが必要で、トップコントロールやグラウンドコントロールをしたほうがいい。ガードになったら殴られるからマイナスポイントで。上下が入れ替わったら、柔術でいうスイープでなくてもポイントが与えられる。とにかくMMAを想定したグラップリングですよね。このグラップリングで勝つことが、MMAで勝つことにつながるという。

柔術とグラップリングは今、競技性が専門化してきて、MMAとは離れた部分もありますよね。フットロックの攻防もそうですし、試合の中で立ち上がりにくいとか。そこでMMAに寄せたグラップリングのルールだと解釈しています。

そのルールの中で柔術家とMMAファイターも競い合えるという認識でつくっていると思います。やっぱりMMAより柔術のほうが、競技人口は多いですからね。MMAファイターの組み技の技術力を上げるために、柔術家の人たちに勉強させてもらう。そういうイメージを、自分で勝手に持っています(笑)」

――なるほど。そこまでのイメージを持っている山田選手に対して、以前から出場オファーはなかったのでしょうか。

「もしかしたら、あったのかもしれないですけど……。もともと僕は引っ込み思案なので、これまで自分から何かに出たいと言ったことは、そんなにないんですよね。グラップリングだとクインテッドぐらいで。それほど積極性がないんです(笑)。練習していて、お話をもらったら出るという感じです。

ただ、プログレスのルールは面白いですよ。同じグラップリングという枠の中であっても、強い選手というのは変わってくるんじゃないですか。まず青木君は強いよねって思います。青木君とも、このルールについて話をしたんです。結局はトップゲームになってきますよね。だからガードゲームが強い選手を相手に、たとえ寝技の力に差があったとしても、テイクダウンやトップコントロールで勝つことができます」

――確かに、そうですね。

「たとえば今はグラップリングで、ガードゲームに引き込まれてからパスできなかったとします。対して相手からアタックされていると、ポイントは入っていないけど負けることがありますよね。プログレスの場合は、その攻防に対して明確なポイントがある。トップコントロールにポイントが与えられるので、それこそレスラーが柔術家に勝てます。

一方で柔術家がトップを取られても下からサブミッションを取ったり、スイープしてトップから勝つこともできる。そういった見どころが分かりやすいですよね。この見どころが明確になってくると、もっと面白くなると思います」

<この項、続く>

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