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Report UFC UFN ESPN+41 UFN183 ジェラウド・ジ・フレイタス トニー・グレイブリー ブログ

【UFN183】豪快なTDを連続奪取も、終盤は打撃を避けたグレイブリーがフレイタスにスプリット勝利

<バンタム級/5分3R>
トニー・グレイブリー(米国)
Def.2-1:30-27.29-28.28-29
ジェラウド・ジ・フレイタス(ブラジル)

右から左ジャブを連打し、右を伸ばしたフレイタスは、グレイブリーが組みつくとテイクダウンへ。切り返した上を取ったグレイブリーがサイドを取る。シッティングから立ち上がったフレイタスが右フックを振るい、左ジャブ、そしてハイキックを蹴っていく。ワンツーに右をカウンターで狙ったグレイブリーは、ダブルレッグに切り替えてテイクダウン。フレイタスの腕十字をスラムし、オモプラッタも防いでパウンドを落とす。

腕を通さない三角という武器を持つフレイタスに対し、グレイブリーは立ち上がってローを蹴っていく。フレイタスは顔面への蹴り上げも、UFCではスタンドに戻った方が良いが粘り、グレイブリーがグラウンドに呼応する。そのタイミングで足を絡めつつ、グレイブリーが反応するや、その隙に安全にスタンドに戻る。しかし、直後にダブルから肩に担がれたフレイタスは、マットに叩きつけられ下でラウンドを終えた。

2R、右をヒットしたフレイタスが、組んで小外刈りでテイクダウンもグレイブリーはスクランブルからバックを取る。ここから正面に回ると、フレイタスが離れる。右ミドルからボディロックのフレイタスは、勢いのあるグレイブリーに投げられてガードを強いられる。グレイブリーはハーフからのスイープ狙いに対し、ケージを使ってトップを維持し殴っていく。

バタフライガードからスリープ、スクランブルに持ち込んだフレイタスがスタンドに戻る。離れて左フック、右アッパーを放ったフレイタスは、シングルレッグでテイクダウンを取られるもすぐに立ち上がる。ダブルからボディロックのグレイブリーは、打撃戦を避けたような試合になるが、5度目のテイクダウンを決め、腕十字を防いだ。

最終回、右オーバーハンド、左フック、再び右を当てたフレイタス。グレイブリーはすかさずダブルレッグへ。フレイタスは簡単に下になってしまう。ハーフで抑え、左のパンチを落とすグレイブリーはアグレッシブに見えて、非常に手堅い戦いを見せている。フレイタスはフルガードに戻し、三角狙いもグレイブリーが察知して左足を抜いていく。上体を起こして立ち上がったフレイタスが右ハイ、グレイブリーは左ミドルを返す。ワンツーで右をクリーンヒットされたグレイブリーがダブルレッグからケージに押し込む。

残り70秒で離れたフレイタスはパンチでラッシュをかけ、2度に渡りダブルレッグを切る。左右のフックを入れ、ヒザ蹴りのフレイタスだったがグレイブリーが4度目のトライでテイクダウンを決める。立ちあがったフレイタスはヒザ蹴り、パンチを続けタイムアップに。

しっかりと勝ち切っているグレイブリーだが、判定がスプリットに割れて判定勝ち。この展開で1票を譲るのは打撃を避けすぎため。グレイブリーにとって良い教材となる勝利だった。


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Report UFC UFN ESPN+41 UFN183 ドンテイル・メイス ブログ ロッキー・マルチネス

【UFN183】最終回、組みでなく打撃勝負に行きたかったマルチネス。メイスに敗れ、オクタゴン2連敗

<ヘビー級/5分3R>
ドンテイル・メイス(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
ロッキー・マルチネス(グアム)

ローを蹴り合った両者、メイスが前蹴りから圧を高める。マルチネスのローに左フックを合わせたメイス。マルチネスも右オーバーハンドを狙う。ローをかわし、右ローを蹴ったマルチネスに対し、メイスがスイッチし左を伸ばす。右フックに左のカウンター、続いて右ローを入れたメイスの左フック、マルチネスは飛び込んでワンツーを打っていく。メイスはロー&縦ヒジのコンビを繰り出し、右フックを当てる。

マルチネスの後ろ回し蹴りを距離が合わず、残り1分に。ケージ際に下がっていたマルチネスに組みついたメイスが、一気にテイクダウンを決める。ハーフから左のパンチを顔面に、右をワキ腹に落としたメイスが、最後はエルボーを入れて初回を取った。

2R、左フックを振って前に出るようになったマルチネスだが、左ボディフックを受ける。ブレイクが掛かり、指を伸ばすなと注意が入る。再開後、ヒザを入れたメイスは左フックを打ってきたマルチネスの腹にワンツーを打ち込む。メイスは左ヒザを再びボディに突き刺し、左フックに右をカウンターで狙う。飛び込んで左エルボーを放ったメイス、マルチネスはボディを返す。

メイスはここでスイッチ&左ストレートを入れ、右フックへ。蹴りからオーソに戻したメイスがボディにアッパーを打ち込み、組んでケージ際へ。ショートのパンチから跳びヒザを見せたメイスがパンチを纏めるが、こういう展開にマルチネスは強い。逆にワンツーを振るって組みつき、メイスをケージに押し込む。右腕を差してきたメイスにシングルを続けたマルチネスだが、自ら腹ばいになり失敗。立ちあがったマルチネスは、アッパーから左フックを振るうも、メイスが左ハイから左右のパンチを振るいこの回も取った。

最終回、インファイトで逆転KOを狙うしか勝利の目が少ないマルチネスに対し、メイスがワンツーで先手を取り左右にサークリングを見せる。飛び込んで左エルボーを放ったメイスが、右フックを振るう。マルチネスは前に出て、右フックから左を打ちヒザ蹴りへ。メイスのシングルレッグは中途半端で、マルチネスのギロチンにヒザをつく。

立ち上がり逆にメイスがマルチネスをケージに押し込み、右を放って離れる。マルチネスは右アッパーを入れ、形勢逆転もここで組んでしまう。ここで1分以上を使ってしまったマルチネスは細かいボディ、鉄槌を太腿に打ち付けるが、ここは離れて勝負に出たい。メイスが離れたことで、ラッシュでパンチを纏めに行ったマルチネスだが、スピニングバックフィストでメイスが印象点を残す。組みから離れたマルチネスは跳びヒザを受けながら、フックを繰り出すが、時間に。両手を挙げたマルチネス、最終回は押し込みより打撃戦を続けるべきだったと思われたが──結果、メイスが3-0の判定勝ちを収めた。


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News UFC UFN ESPN+41 UFN183 ハファエル・ドスアンジョス ブログ ポール・フェルダー ランダ・マルコス 村田夏南子

【UFN183】計量終了 村田夏南子、計量クリア。メガトンの雄ロッキー・マルチネスと共に初勝利狙う

【写真】MMAでの実績は今大会に出場するストロー級選手でピカ一の村田。ここからオクタゴンで実績を積んでいく (C)Zuffa/UFC

13日(金・現地時間)、14日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN183:UFN on ESPN+41「Felder vs Dos Anjos」の計量が行われた。

今大会のメインはハファエル・ドスアンジョスとイスラム・マカチェフ戦が組まれていたが、6日前にマカチェフがぶどう球菌感染症で出場停止となり、翌日にはポール・フェルダーが代役出場を決めている。


これまでオフの時は190ポンド以上あったというフェルダーだが、このところはランでは10マイル、バイクだと50マイル、あるいは1.5マイルのスイムというようにスタミナ強化を図る生活を続けており170ポンドほどの体重をキープしていたという。

フェルダーはライト級王座を目指すためにキャッチウェイトでなくライト級での試合を了承し、しっかりと計量もパスしている。「未来を掴むためだ」と参戦し、体重を整えることができたフェルダーは、この時点ですでに勝者の称号を得られてもおかしくない。とはいえ彼が目指すベルトへの挑戦権獲得はドスアンジョスという対戦相手を考えると、減量以上にタフな道程と考えても良い。

日本からのデビュー戦を迎える村田夏南子も、問題なく計量をクリア。今大会にはケイ・ハンセン✖コリー・マッケナ戦がメインカード、プレリミでもアシュリー・ヨーダ✖ミランダ・グレンジャーという2試合のストロー級の試合が組まれている。

Invicta FC世界ストロー級王者、11勝1敗という実績と肩書も実績も他の5選手を凌駕している村田には、試合内容でも他を圧倒しストロー級ランキングを駆け上がるステップとしてほしい。

なおオープニングではDEEPメガトン級の雄ロッキー・マルチネスが出場、2度目のオクタゴンで初白星を目指す。今回の計量ではアブドゥル・ラザク、エリク・アンダース、ルイス・スモルカが体重オーバーとなっており、対戦相手にそれぞれファイトマネーの20パーセントが支払われキャッチウェイト戦として行われることが決まっている。

■視聴方法(予定)
11月15日(日・日本時間)
午前6時~UFC FIGHT PASS

■UFN183計量結果

<ライト級/5分5R>
ポール・フェルダー: 155.75ポンド(70.64キロ)
ハファエル・ドスアンジョス: 156ポンド(70.76キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アブドゥル・ラザク: 172.5ポンド(78.24キロ)
ケイオス・ウィリアムス: 170ポンド(77.11キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ケイ・ハンセン: 115.5ポンド(52.38キロ)
コリー・マッケナ: 116ポンド(52.62キロ)

<ミドル級/5分3R>
アントニオ・アローヨ: 185.5ポンド(84.14キロ)
エリク・アンダース: 187.5ポンド(85.04キロ)

<195ポンド契約/5分3R>
ブレンダン・アレン: 193.5ポンド(87.77キロ)
ショーン・ストリックランド: 194.5ポンド(88.22キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
アシュリー・ヨーダ: 115.5ポンド(52.38キロ)
ミランダ・グレンジャー: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレックス・モロノ: 170.5ポンド(77.34キロ)
リース・マッキー: 170.5ポンド(77.34キロ)

<バンタム級/5分3R>
ルイス・スモルカ: 139ポンド(63.04キロ)
ホセ・キニョネス: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ランダ・マルコス: 116ポンド(52.62キロ)
村田夏南子: 115ポンド(52.16キロ)

<バンタム級/5分3R>
トニー・グレイブリー: 135.5ポンド(61.46キロ)
ジェラルド・ジ・フレイタス: 136ポンド(61.69キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ドンテイル・メイス: 262ポンド(118.84キロ)
ロッキー・マルチスネ: 244ポンド(110.67キロ)

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Interview UFC UFN ESPN+41 UFN183 ブログ ランダ・マルコス 村田夏南子

【UFN183】UFC初陣へ、村田夏南子─02─「相手が代わっても、やってきたことを出すのは変わらない」

【写真】このサウスポーの構えから、どのような動きをオクタゴンで見せてくれるのか (C)INVICTA

14日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN183:UFN on ESPN+41「Felder vs Dos Anjos」でUFCデビュー戦をランダ・マルコスと戦う村田夏南子インタビュー後編。

世界最高峰UFCにあってもレスリングで倒す力は、ランク上位のライバルたちを上回るといっても過言でない村田。だからこそ、その前後の動きがこれまで以上にUFCで勝ちあがるまでは重要となってくる。1年振りの実戦、試合前の長い時間を日本で過ごした彼女が手にした強さとは? 

<村田夏南子インタビューPart.01はコチラから>


──それこそスイッチなど、ケージがある方がフリースタイルより使えそうですね。

「……。壁は研究してきました。グラップリングの動きが混ざることで、幅が広がったと思います」

──米国では実はそれほどレスリングがベースの女子選手はいません。特にテイクダウンをどんどん取っていく村田選手のようなタイプの選手は。そのテイクダウンに岩本選手が持つコントロールや極めを採り入れたいという気持ちがあったのでしょうか。

「……、……。なんか人と人との巡り合わせで、たまたま教わるようになった感じです(笑)。でも良い巡り合わせで、岩本さんに習ったことは凄く合います。

今回の試合は日本での練習の方が全然長くて。その間もMe,Weで練習しているときに、山崎さんからアドバイスをしてもらうと、自分もたくさん質問をして。また山崎さんが答えてくれるということを繰り返してきました。

山崎さんは格闘技に対しても凄く熱心で、ずっとジムにいるんです。自分も朝から晩まで、ずっとジムにいさせてもらって(笑)」

──今回の試合も米国にいくまでは一緒に相手を研究して、そしてセコンドにも就いてもらうということですね。

「いえ、日本にいるときは相手がヘナタ・ソウザさんだったので、今回のランダ・マルコスさんのことを一緒にはやっていなかったんです」

──そうだ……、そうですね。対戦相手はもともとヘナタ・リヴィア・ソウザでした。

「対戦相手が変更したのも聞いたのは2週間前だったので、もうカリフォルニアに来てからでした」

──ヘナタ・ソウザとランダ・マルコスでは体格からファイトスタイルまで、かなり違いますね。そこで戸惑いはなかったでしょうか。

「対戦相手は代わりましたけど、やってきたことを試合で出すのは変わらないので。相手が何をしてくるのかも、またアドバイスしてもらって、自分が尋ねるというのを繰り返して練習してきました」

──UFCで戦うためにも、MMAファイターとして一番成長できたのはどこだと思いますか。

「シルバーウルフに週に2回行かせてもらっていたのですが、あそこでK-1女子フライ級王者のKANAさんとスパーリングできたこと。岩本さんと米倉さんにグラップリングを習ったこと。あと週に1度、後輩でオリンピック内定の向田真優、代表候補の須崎優衣とレスリングの練習をしていたこと。それを週に2度のMe,Weのスパーリングで、山崎さんに指導してもらってMMAに落とし込んできました」

──つまりは全てで成長しているということですね。ではそれぞれの練習ですが、キック、グラップリング、レスリング、そしてMMAと全て重心が違うかと思います。

「ハイ、違います。でもキックの練習も、キックボクシングの試合に出るわけではないので、自分がテイクダウンに行ける姿勢で練習をしてきました」

──蹴りがあると、よりテイクダウンに入りやすいですか。

「蹴りが使えると上下の動きを散らすことができるのでタックルに入りやすい一方で、前後の動きを使い過ぎると歩幅が広くなり過ぎて、タックルに入れなくなったりもします。だから色々と試行錯誤していました」

──MMAとしての完成度が高まったと?

「ハイ……まだまだなんですけど」

──UFCは紛れもなく、群を抜いて世界の最高峰だと思います。そのUFCでも自信をもって通じる村田夏南子の武器は何だと考えていますか。

「レスリングが一番強いと思っているので、そこを生かしていかないと勝てない世界です。ここから先は、いえここから先というか、UFCは強い選手しかいない場所です。そのなかで一つ一つ、勝ち上がっていくことがチャンピオンになるための道だと思っているので、1試合、1試合を大事に勝っていきたいです」

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Interview UFC UFN ESPN+41 UFN183 ブログ ランダ・マルコス 村田夏南子

【UFN183】UFC初陣へ、村田夏南子─01─「感染して試合ができなくなってしまうのが、一番怖いです」

【写真】ベガスで村田に合流した山崎剛氏が撮影し、送ってくれた写真 (C)TAKESHI YAMAZAKI

14日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN183:UFN on ESPN+41「Felder vs Dos Anjos」で村田夏南子がUFCデビュー戦をランダ・マルコスと戦う。

コロナ禍でついに新たな日本人選手がUFCと契約を果たし、日本から渡米する形で世界最高峰に挑戦する。

この一戦を控え、3週間前に渡米しカリフォルニア州ダブリンのコンバットスポーツ・アカデミーで調整していた村田。ベカス入り3日前にインタビューした。1日に10万人がコロナに感染し、泥沼の大統領選挙が行われていた時、その場に居合わせた村田が初オクタゴン前の渡米した心境を話してくれた。


──試合が1週間後に迫ってきました。既に米国入りしているということですが、いつ頃に渡米したのですか。

「3週間ぐらい前からベイエリアのコンバットスポーツ・アカデミーでファイトキャンプをしてきました」

──佐藤天選手、魅津希選手は米国に拠点をおいてUFCで他戦っており、村田選手はコロナ禍で初めて日本から米国に入って試合を行う選手です。パンデミックが起こる以前に米国に入国していた時と色々と事情が違うと思うのですが、いかがでしたか。

「カリフォルニアは隔離政策が取られていなくて、これは週によって違うようです。私はPCR検査もせずに来ることができたのですが、火曜日にセコンドに就くために来てくれる山崎(剛)さんは飛行機に乗る48時間前にPCR検査をして英語の診断書を提出する必要があるようです。3週間でまた変わったようで。

私たちも火曜日にラスベガスに入るのですが、ホテルですぐにPCR検査があって次の日の朝に検査結果がでるまでは、選手1人に1つ用意されたトレーニングルームしか移動ができないようです」

──そもそも検査数が違いますが、それでも日本と米国では感染者の数が2桁違います。そこで米国に先入りして練習することに怖さはなかったでしょうか。

「怖さ……。こっちにきて、移動手段も自転車で人との接触はジムだけという状態でした。ただステイ先はシャワー、キッチン、トイレが共同で、これだけの人が感染しているので、最悪なことを言ってしまえば罹患するのは仕方ないのかなという気持ちはありました」

──もう社会現象なのに罹患して、後ろ指さされる。そういう風なことが残っている日本よりも、米国の方が割り切ることができるのかもしれないですね。

「ただ感染してしまうと、試合ができなくなってしまうので。それが一番怖いです。ジムも一般会員さんのクラスもサンドバッグだけで、組み合うのはプロだけなんですが。

でも日本だと米国ではマスクをしていないという風に伝わっていますけど、全然そんなことはなくて。スーパーとかでも皆、マスクをしています」

──カリフォルニアは民主党のバイデン候補が強い州ですね。彼はマクスをしようという立場を採っています。日本で今回の大統領選の報道を見ていると、とんでもないことに米国はなっているようなのですが、実際にベイエリアにいて何か感じることはありますか。

「ジムと家の往復だけで余り分からないですけど、ジムの人のSNSを見ていると『バイデン、ガンバレ』的なことを書いています(笑)」

──選挙戦はともかく、コロナ禍でも最後は米国で調整したかったということですね。

「そうですね。キリアン(フィッツギボンズ)コーチにもセコンドに就いてもらうので、コミュニケーションが取りたかったというのはあります」

──渡米する前はリバーサルジム新宿Me,Weで調整していたのですか。

「ハイ。それとシルバーウルフでキックボクシングの練習をさせてもらい、IGLOOの岩本(健汰)さんと米倉(大貴)さんがジムに来て指導をしてくれていました」

──岩本選手と米倉選手と!! 下からの足関節などではなく、MMAに生かすためのグラップリングの指導を受けていたのでしょうか。

「教えてもらうことは日によって違うのですが、上からの圧力の掛け方もそうだし、足関節も教えてもらったりしてきました」

──上からというのはでれば、岩本選手の方がそういう技術は多くないですか。

「ハイ。多いです。凄く面白いです。足関節も凄いですけど」

──しかしIGLOO勢との顔合わせは意外です。

「山崎さんの繋がりです(笑)。コロナ禍が騒がれ始めた頃に日本に戻ってきて、緊急事態宣言期間中とかジムが休みになってから、指導を受けています」

──村田選手のMMAに生きるのはどういう部分でしょうか。

「やはり上になることが多いので、そこからの圧力の掛け方やその後の対処の仕方は参考になりました。レスリングだと背中をつけたら終わりなんですが、グラップリングは続くので全然違うと思いました」

──レスリングのコントロールとグラップリングのコントロールは違うと思いますが、岩本選手はかなりカレッジスタイルを研究している選手です。スクランブルに関しても、岩本選手から指導を受けてきたのでしょうか。

「自分が入られてからスイッチだとか、足を取られて切り返してタックルにいくとか。そういう技術を習ってきました」

──現行のフリースタイルだと、あまりスイッチを使った攻防などは村田選手はすることはなかった?

「そうですね。スイッチはあるのはあるのですが、フリーだとバックで2点なので。そこを取られても挽回するのではなく諦めて守り、ブレイクを待つような形でした。フォークスタイルのように上を取り返そうというのはなかったですね」

<この項、続く>

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