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【Pancrase329】鶴屋怜と対戦、上田将竜─01─「やってきたこと全てが無になってしまうことが怖くなった」

【写真】責任感のある仕事があって、愛する家族がいて、助けてくれる仲間がいる。そして、これだけ好きなMMAを続けている。上田選手こそ「皆さん、羨ましいでしょう」と言える人生を歩んでいる (C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE329で上田将竜が鶴屋怜と対戦する。
Text by Shojro Kameike

昨年はフライ級トーナメントとタイトルマッチで2連敗を喫した上田。今年4月に有川直毅を破り再起を果たしたものの、ベルトを巻くことができず、一度は引退も考えたという。なぜ引退を考えたのか。そして復帰を決めた理由とは――上田に真意を尋ねた。


――上田選手は消防士として勤務されているそうですが、今日(※取材は9月6日、夜に行われた)大型の台風11号が九州に接近していました。現地の状況はいかがでしたか。

「昨日から24時間勤務のあと、急きょ『台風が来ているから出てきてくれ』と言われて、今日の昼まで待機になっていたんですよ。思ったよりも被害は少なくて、早く帰ることができました。全国的にも被害が少なかったようで、良かったです」

――今回のような形で急遽要請の勤務があり、練習スケジュールがずれたりすることもあるのでしょうか。

「そうですね。消防士として24時間勤務があるので、MMAを専業としてやっている選手に比べると……。休みの自由はききやすいのですが、24時間勤務→非番→24時間勤務→非番というスケジュールの中で、どうしても週3日しか非番の日がありません。

そのなかで、MMAを専業でやっている選手と戦うためには、24時間勤務を終えた次の日の朝から練習して、昼に家で休んでから夜にまた練習――非番の日に2部練をして、練習時間を確保しているような感じですね」

――練習時間や練習時間を確保することはできても、24時間の勤務直後の朝に、練習に集中できるものなのですか。

「言うたら自分たちは、消防車も救急車も出動要請があれば全部乗るんですよ。夜中に出動することもあるし、そのあと報告書を打って仮眠して。勤務が終わったら練習に行きます。でも東京や大阪と比べたら、ジムに行ってもプロが集まって朝練を行うような環境ではなくて。

そこは個人的に、福岡でお世話になっている原田惟紘さん(柔術&MMAアカデミー G-face代表)や、DEEPフライ級GPにも出ている本田良介選手と連絡を取って練習をお願いしています。あるいは田中半蔵選手に連絡して、一緒にラントレをしてもらったりとか。そうやって午前中に練習相手を見つけて、工夫しています」

――なるほど。ただ、消防士という立場上、コロナ禍では行動が制限されないのでしょうか。できるだけ人が集まる場所には行かないなど……。

「そういうお話も聞きます。こういう言い方も変なのですが、ウチは都市部と比べたら規模も大きくはないんですよ。自分がMMAをやっていて、パンクラスで試合をしているのも職場は把握して、認めてくれています。試合する時も、トップの消防長に『試合決まりました。頑張ってきます!』と報告しますし。

実は、コンボイ翔兵選手とのタイトルマッチ(2019年7月、暫定フライ級KOPTでTKO負け)まで、MMAをやっていることは職場にも秘密にしていたんです。でも、それがバレて。さすがにタイトルマッチとなると、大きく扱われるもんで(苦笑)。

職場には隠していたことをお詫びして、上の人と話をすることになりました。自分はもう30歳になって、子供も生まれていました。職場から『格闘技をやってはいけない』と言われたら、どちらを選ぶか。でも自分から格闘技がなくなったら、何が残るのかなと思ったんですよね。何を生き甲斐にして生活していくのか」

――……。

「だから、格闘技を選ぼうと思ったんです。それで上と話をした時も『僕は消防にしがみつくつもりはありません。格闘技がダメだって言われたら、迷惑が掛からない形で消防士を辞めます』と伝えたんですよ(笑)。

でも上の人が『お前は悪いことをしよるわけじゃない。30歳を過ぎても熱いものを見つけて頑張りよるんやけん。仕事も頑張らないけんけど、自分が満足するまで格闘技も頑張れ』と言ってくれて」

――おぉ、熱い方々ですね!

「これが都市部だと違うかもしれないですけど、そうやって認めてもらい、今もMMAを続けています。ただ、トシを取ったせいですかね? もう頑張らなくてもいいのかな、そう考えることは増えました。タイトルマッチも2度負けて」

――そこで、どうしても上田選手にお聞きしたかったことがあります。昨年10月、小川徹選手とのタイトルマッチで、なぜ終盤に攻めることができなかったのか。あれだけ手が出なくなってしまったのか。

「……試合が終わったあとに『こんな試合をしているようじゃ選手を続けていちゃいけないな』と思いました。試合中の心境を言えば、ここで勝負に行ったら今まで積み重ねてきたものを失うような気がしたんです」

――というと?

「チームとしては、5分5R中でやることを決めていました。まず、そのプランが上手くいかなったんです。すると自分もテンパってきて……相手も自分が想定していたものとは違うファイトスタイルで来たこともあったので。

3Rが終わった時点で、セコンドの原田さんや本田君からも『上田さん、行かな勝ち目ないよ!』と言われて。それは自分も分かっている。でも攻めていってカウンターをもらったら、今までやってきたことが全て無になってしまうことが怖くなったというか」

――そこで失うことが怖くなった「全て」とは、何を指すのでしょうか。

「試合をする以上は、勝つために、ベルトを獲るために戦います。でもそこでKO負けしてしまったら、もうベルトにも手が届かなくなる。年齢的にも、これが最後のチャンスだろうなと思ってしまいました。そうなると、メンタル的にも守りに入ってしまって。

気持ちの上がり下がりというんですかね。たとえば杉山選手と戦った時(2020年12月、杉山廣平に判定勝ち)は、ドロドロになっても意地でも勝ちたいっていう気持ちが強かったです。でも小川選手とのタイトルマッチは、もう3度目の対戦で相手の強さも怖さも知っているし、反対にモロい部分も知っている。だから初めて対峙するような緊張感がなかったことが、悪い方向に働いてしまったような気がしますよね」

――消防にしがみつくつもりのなかった上田選手が、どこか格闘技にしがみついてしまっていたのか……。

「自分も辞めようと思いました。でも周りの人が『進退について自分たちには何も言えない。でもこのまま終わったんじゃ、格闘技を嫌いになって辞めてしまうぞ』と言われて。嫁からも『あの終わり方じゃ、一生後悔すると思うよ』と言われました。

だから一度休んで、家族と一緒に過ごしてリフレッシュしてから考えることにしました。でも試合に出ない間、何をするかといったら──ジムに行って練習することしかなかったんですよ(笑)やっぱり格闘技しかねぇなぁ。そう思ってもう一度、試合をすることに決めました」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
2022年9月11日(日)
午後2時45分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後3時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後3時00分~ U-NEXT

■ Pancrase329対戦カード

<暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
松本光史(日本)
アキラ(日本)

<フライ級/5分3R>
上田将竜(日本)
鶴屋怜(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
宝珠山桃花(日本)

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也(日本)
松岡嵩志(日本)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
平田丈二(日本)

<バンタム級/5分3R>
TSUNE(日本)
平岡将英(日本)

<ウェルター級/5分3R>
中村勇太(日本)
林源平(日本)

<ストロー級/5分3R>
宮澤雄大(日本)
若林耕平(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
髙橋攻誠(日本)
押忍マン洸太(日本)

<フライ級/5分3R>
荻窪祐輔(日本)
萩原幸太郎(日本)

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子(日本)
原田よき(日本)

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【Pancrase329】パラ千葉のフライ級ファイター達=鶴屋怜─02─「UFCは本戦から出たいと思っています」

【写真】インタビューの受け答えもデビュー直後とは違い、しっかりとできるようになってきた!! (C)MMAPLANET

11日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase329。同大会で上田将竜と対戦する鶴屋怜インタビュー後編。

UFCを目指し、UFCに頂点に立つことだけを考える鶴屋。パンクラス王座のも、その前哨戦の今回の試合も、全てはUFCで戦うための通過点でしかない。とはいってもデビューから1年半、キャリア5戦目。大いなる目標に向かい、現実と向き合う20歳はこの夏にラスベガスでの出稽古を経験した。

パラエストラ千葉ネットにフライ級ファイター特集──ひと夏の経験で、何を感じたのか。そして、今やるべきことをどのように考えているのかを鶴屋怜に尋ねた。

<鶴屋怜インタビューPart.01はコチラから>


──逆に「コイツ、ヤバいな」と思った選手はいましたか。

「いました(笑)。一番強かったのは階級が一つ上なんですけど、パッチー・ミックスですね(苦笑)。さすが堀口さんに勝つだけのことはあるなって。バックを取られて、ずっと殴られて続けました。ホント、絞めてくれなくてパンチを入れ続けるんです(苦笑)。それでも向うが油断している時は結構入ることができたんで、通用する部分もあるとは感じています。凄く良い経験になりました。

あとアルジャメイン・ステーリングとスパーリングできなかったのは、残念でした。スパーリングの日じゃない時に、彼がジムに来たのでスパーはできなかったです。ただ、僕が想ったのは名前を知らない選手、日本で知られていない選手が強い。カレッジでレスリングをやっていたような選手で、プロでは1試合しかしてない奴がいて。『まだMMAは1戦しか経験していないんだ』っていう頭で練習すると、メチャクチャ強くて。名前も知らないし、MMAの経験がないのに強いヤツがいる。そこなんじゃないかと。

自分よりレスリングが強いので、なかなかテイクダウンができない。テイクダウン争いで取れることがあっても、取られることが多い。結果、自分の強いところで負けて。レスリングの相性もあったかと思いますけど」

──そういう選手がいることが、米国の真実なのですね。きっとゴロゴロいるから、層がとんでもなく厚くなっている。

「そういう風に名前が無くても強い選手がいるから、皆が何かに特化しているのではなく、バランスの良い選手になっていくのかと思いました。バランスが取れた選手が多いです。僕はレスリングで向うが上回ると、そこを返せないことがありました。だから、自分ももっと打撃を強化しないといけないと思いました」

──帰国してから1カ月少しで、次の試合がある。そういう状況でラスベガスで経験したことを何か千葉の練習に採り入れたということはありますか。

「スパーリングで自分のやることを変えました。以前はテイクダウンをして、コントロールすることを軸にスパーをやっていたのですが、どの選手と戦ってもテイクダウンに頼らないようにしています。

そこまでの打撃を使う時間を増やすというか。テイクダウンからコントロールは、グラップリングのスパーで存分にできるので。MMAのスパーリングの時は、なるべく自分から組まないようにしています。結果、打撃が多くなっていますね」

──そこを経て、上田選手との一戦。どのような試合をしたいと思っていますか。

「相手はウェルラウンダーで全部できる選手です。自分はまだテイクダウン後の戦い方も完成していないけど、それでも全体的にできることを見せたいです。もしかしたら3Rを戦い切ることになるかもしれないので、そこで粘り強さを見せることがデキれば良いなと思っています」

──タイトル戦のことは意識していますか。

「タイトルマッチは……勝てば12月にやらせてもらいたいです」

──ラスベガスというUFCのホームに滞在したことで、よりUFCを意識するようになったということはありませんか。

「自分、向うでコンテンダーシリーズを観に行ったんですよ。フライ級の試合も見て。その時に感じたのは、『こいつらに俺、絶対に勝てるな』ってことでした」

──アハハハハ。やはり、そうなりますか。

「あれでUFCと契約できるなら……UFCに出たいという気持ちはより強くなりました」

──以前は今、UFCに行っても勝ち続けることができない。だから、力をつけてから進みたいということも言っていました。その辺りの心境に変化がありますか。

「UFCに行くとしても最低でも半年はあると思います。まだ時間はあるので、パンクラスのタイトルを取ってからも、しっかりと自分の足りないところを磨いてUFCで通じるようにしていきます」

──何か日本で経験しておきたいということはないですか。向うに行く前に国際戦とか。

「そうですね、できればコンテンダーシリーズとかRoad to UFC経由でなく、いきなり本戦で戦いたいので、その前に外国人選手と日本で試合をするのも良いですね。パンクラスでできれば良いですけど、それが難しいなら海外で試合をするのもありだと思います。

正直、今はパンクラスのチャンピオンになることまでしか考えていなくて。それがあと2試合なのか。今のところ、全試合でフィニッシュしているので、次の試合とタイトル戦もフィニッシュ勝利を続けて──それから先は、まだ考え中です。パンクラスで外国人選手とやっても良いし、海外で試合をしても良い。とにかくUFCの本戦で戦えるよう仕上げていきたいです」

(C)MATSUNAO KOKUBO

──ところでお兄さんの健人選手が8月にNEXUSでプロMMAデビューを飾りました。刺激になっていますか。

「お兄ちゃんは打撃に特化していて、自分に足りないところを持っています。そこは兄弟で足りない部分を補いあって、トレーニングしていきたいです。ただ単にボクシングを採り入れるのではなくて、MMAの打撃として補っていきたいです」

──負けるかって言うライバル心は?

「もちろん良い刺激になっているけど、ライバル心は今のところはないです(笑)。階級も違うし、そこは僕の方がプロMMAを1年半以上やってきたので。お兄ちゃんがどこを目指しているのか、僕は分からないけど──2人でチャンピオンになれれば良いなぁという感じです。兄弟でチャンピオンって、余りないのでそういうのも良いかなって(笑)」

──では改めて、上田選手との試合に向けて意気込みのほどをお願いします。

「上田選手はベテランで何でもできます。強い選手なので、その上田選手を相手に自分も全部ができること。そして何度も言っていますけど、3Rになっても粘り強さで負けないというところを見せていければと思います」

■視聴方法(予定)
2022年9月11日(日)
午後2時45分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後3時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後3時00分~ U-NEXT

■ 対戦カード

<暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
松本光史(日本)
アキラ(日本)

<フライ級/5分3R>
上田将竜(日本)
鶴屋怜(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
宝珠山桃花(日本)

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也(日本)
松岡嵩志(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
藤野恵実(日本)
ソン・ヘユン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
平田丈二(日本)

<バンタム級/5分3R>
TSUNE(日本)
平岡将英(日本)

<ウェルター級/5分3R>
中村勇太(日本)
林源平(日本)

<ストロー級/5分3R>
宮澤雄大(日本)
若林耕平(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
髙橋攻誠(日本)
押忍マン洸太(日本)

<フライ級/5分3R>
荻窪祐輔(日本)
萩原幸太郎(日本)

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子(日本)
原田よき(日本)

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【Pancrase329】ソン・へユン戦延期、藤野恵実が話していたこと─02─「観て良かったと思える試合を」

【写真】再起戦が1カ月延期された藤野──その心境と、延期前の心意気を(C)NOBBU YASUMURA

11日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE329で、ソン・へユンと対戦予定であった藤野恵実のインタビュー後編。
Text by Shojro Kameike

対戦予定であった……というのは、インタビュー後の本日7日(水)にパンクラスからヴィザ取得問題により──藤野×ソン・へユンの一戦を10月10日の品川インターシティホール大会へスライドすることが発表されたからだ。ここではリリース前に藤野が語っていたこと、そしてリリース後に藤野がMMAPLANETに送ってくれたコメントもお届けしたい。

<藤野恵実インタビューPart.01はコチラから>


――今年3月にベルトを失ってから6カ月、何か大きな変化はありましたか。

「別にベルトを巻いたからといって、何か環境が大きく変わったわけではないですからね。RIZINに出してもらったことぐらいかな。ベルトを獲る前と獲った後で、周囲の私の扱い方も変わらないですし(笑)。私も長くやっているから、ずっと応援してくれている人は私がベルトを失ったからって、何か変わる人たちでもないんですよね」

――周囲の対応は変わらない。ではご自分の中では……。

「それはね、あります。パンクラスのチャンピオンでいたかった。そのベルトを失ってしまったわけですから」

――藤野選手はMMAを戦ううえで、常に『自分の好きなことをやっている。MMAしかない』というふうに仰っています。ベルトを失ったことは、MMAを戦うためのモチベーションには影響を及ぼさなかったのでしょうか。

「負けて、ちょっと落ち込みましたよ。それこそ津田からも『そんじゃもう辞めたほうが良いんじゃない?』とも言われましたし。ただ、辞めるならベルトを獲り返してからだと思いました。あの試合内容で辞めるのは納得いかないし、それこそベルトが賭けられていなくてもやり返したい。そういう気持ちに切り替わりましたね」

――試合後どれくらいの期間を経て、そう気持ちが切り替わったのですか。

「1日か2日ぐらいです」

――切り替わるのが早いですね。

「もう失うものはないし。やられたから、やり返す。だから試合がしたい、とパンクラスにも伝えました」

――では練習なり日常生活なり、何か変える部分などはありますか。

「そんなにないですね。今までやってきたことに関して、より精度を上げていく。正直、今すぐ、いきなりもっと強くなることはないじゃないですか。格闘技を始めた20代の頃とは違いますから。負けたことで練習方法を見直すことはありますよ。『組んだ時に相手を抱えてしまう癖は直していかないと』って思います。でも前回負けた要因は、練習方法以前の問題なので」

――自分に負けてしまった、と。

「はい。ちゃんと作戦通りにできなかった。セコンドの指示を聞くことができなかった。それはメンタル的な問題なので。だから、余計に悔しいですよね。でもそれって、試合で取り返すしかない。だから、すぐに試合させてほしいとお願いしました。パンクラスもすぐに組むということで。ただ、タイミングが合わずに、今回9月に試合をすることになったんですけど」

――それはKAREN選手との再戦を、パンクラスにお願いしたということですか。

「再戦も含めてですね。もちろんすぐに再戦するのは難しいと思うので、『誰が相手でもすぐに試合をしたい』と伝えていました」

――その気持ちのままで6カ月を過ごすなか、早く試合をしたいという焦りはなかったでしょうか。

「焦りはなかったです。パンクラスさんは早く試合を決めてくれているので。6カ月間、何もなければ焦っていたかもしれないけど、今回の試合は結構前に決まっていましたから。まず試合をすることだけ決まって、そのあと対戦相手を見つけてきてくれたんですよ。私としては対戦相手にこだわりはなかったし、連敗している私の対戦相手を用意してくれるだけでありがたいです。『誰でもいい』、『誰とでもやる』と津田に言っていました」

――なるほど。では次の対戦相手であるソン・へユンの印象を教えてください。

「試合映像を見ましたけど、1試合しかしていないので、強いのか弱いのか分からないですよね(苦笑)」

――ソン・へユンのプロ戦績は昨年12月、韓国Double GFCで行われたキム・ソユル戦のみ。しかもその試合では、1R1分15秒、腕十字で敗れています。

「試合が始まってすぐにテイクダウンされて、腕十字を極められていましたね。あれでは彼女の実力が分からなくて。でもROAD FCに出させていただいた頃も、相手について何も分からずに試合をすることはあったので、それと同じ状態かなと思っています。試合当日に相手の構えが変わっていても、何も驚きません(笑)」

――ROAD FC時代ですか。相手はこれがプロデビュー戦だと聞いていたら、とてつもない打撃を持っていて(笑)。

「あぁ、パク・ジョンウン戦(2015年5月、判定勝ち)ですよね。1Rにアッパーを食らった時『いやいや、強いし!』って思いました(笑)。目も腫れちゃって。あの試合から思っていたんですけど、韓国の女子選手って皆が打撃ができるじゃないですか。レベルの違いはあっても、それなりにできる子が多くて」

――ソン・へユンもキム・ソユル戦では開始早々に組まれてしまいましたが、構えを見るかぎりアップライトのムエタイをやっている感はありました。

「そうなんですよ。あの試合内容と結果だけ見て、楽な相手のように言う人もいるんですけど、やってみないと分からないから。反対に研究も予想もできないし」

――そのソン・へユンを迎えての復帰戦ですが、藤野選手にとって、どのような意味を持つ試合になるでしょうか。

「前回の試合で感じた自分の弱さを克服したいです。すぐ組みに逃げるとか、逃げるようなことしない自分になりたい。自分から逃げないっていうことですね。楽な方向に逃げることは一切考えません。

この年齢になって、今から海外とか大きな舞台に行けることはないと思うんですよ。だとしたら、自分がMMAをやる意味って何かという話で――。1試合1試合、観て良かったと思える試合をする。次の試合も見たいと思ってもらえる試合をします」

■延期決定のプレスリリース後のコメント
「長年MMAをやっていて、延期という初めての貴重なアクシデントを経験できました。でも準備期間が増えることはマイナスにはならないし、試合に向けて変わらず練習するだけです。10月10日、さらに良い状態で試合に臨みます!」

■視聴方法(予定)
2022年9月11日(日)
午後2時45分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後3時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後3時00分~ U-NEXT

■ Pancrase329対戦カード

<暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
松本光史(日本)
アキラ(日本)

<フライ級/5分3R>
上田将竜(日本)
鶴屋怜(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
宝珠山桃花(日本)

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也(日本)
松岡嵩志(日本)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
平田丈二(日本)

<バンタム級/5分3R>
TSUNE(日本)
平岡将英(日本)

<ウェルター級/5分3R>
中村勇太(日本)
林源平(日本)

<ストロー級/5分3R>
宮澤雄大(日本)
若林耕平(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
髙橋攻誠(日本)
押忍マン洸太(日本)

<フライ級/5分3R>
荻窪祐輔(日本)
萩原幸太郎(日本)

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子(日本)
原田よき(日本)

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【Pancrase329】再起へ、藤野恵実─01─「レフェリーストップ負け? 試合後には傷口が消えていました」

【写真】下はパンツ一丁だった藤野(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE329で、前ストロー級QOPの藤野恵実が韓国のソン・へユンを迎え撃つ。
Text by Shojro Kameike

今年3月、藤野はKARENにベルトを明け渡してしまった。3Rまで試合を優位に進めながら、4Rにヒジ打ちを受けてレフェリーストップ負け──あれから6カ月、復帰戦を前にまずは前回の試合から振り返ってもらった。


――今日はよろしくお願いします。

「Zoomでは見えないと思って、下はパンツ一丁ですから」

――全く必要ないセクシーパンツ宣言ありがとうございます。

「セクシーではないですから(笑)」

──試合まで1週間を切りましたが(※取材は9月5日に行われた)、とてもリラックスしているようですね(笑)。

「アハハハ、いつもと変わらないと思いますよ。さすがにキャリアも長いので、試合前も緊張することなく――普通です(笑)」

――試合前に緊張しないのは、以前から同じですか。

「フジメグさんとの試合(2010年12月30日、藤井惠に判定負け)から緊張しなくなりました。大きい大会に出たのは、あの戦極が初めてだったんですよね。ゲートから出た瞬間、楽しいなって思ったんです。こんな大きなところで試合をして、自分が好きでやっていることを観てもらえるなんて楽しいなと思って。それから緊張しなくなりました。

それまでは試合のたびに緊張が激しかったんですよ。試合前はガッチガチで。でも、戦極に出てから切り替わりましたよね」

――その変化は、試合内容や結果に影響を及ぼしたりしましたか。

「その時は負けたし、以降も結果に影響を及ぼしたことはないけど、『自分は好きなことをしているんだな』って意識が、より強くなりました」

――なるほど。そういえば前回の試合では相手のヒジ打ちを受けて大流血となりましたが、もうその傷は目立たないですね。

「それどころか、試合直後に拭いたら傷がなくなっていました」

――えっ!?

「だから試合後も『縫わなくていいよ』と言われましたね(笑)。ホントに、拭いたら傷も消えたので、どこをカットしていたのかなって思うぐらいで」

――流血は激しかったのですが、それほど深いカットではなかったのですね。ほとんどX-MENのウォルヴァリンか、エターナルズのエイジャックですね(笑)。

「……、……。左の眉毛のあたりをカットしたんですけど、私がRNCを狙われた時にグッと力を入れたら血が溢れ出て……大沢ケンジさんからは、グレート・カブキ状態だって言われました」

――……すみません、その例えが全く分からないです。

「私も見たことがないので、よく分かりません(苦笑)。だから試合後は血が出ているところを拭いたら傷もなくなって、セコンドの津田(勝憲)が来て『あれ? 傷どこなの!?』みたいな感じで言われたんですよ」

――ということは、ストップされた瞬間も意識はハッキリしていたのですね。

「『なぜ止めたの?』って感じでした。タップもしていないし。すごい出血だったよって後から聞いたんですよね。確かに試合中は、目の前に血だまりがあるのは見えたんですけど、これで止められるほどではないよなと思っていて。今は不利な体勢だから体勢を変えよう、そう思ったところでストップされたんです」

――試合はストップされる4Rまで、ポイント上でも藤野選手が有利でした。ご自身としては、考えていたとおりの展開だったのでしょうか。

「いや、作戦ともセコンドの指示とも違っていました。4Rは……ポイントは取っているけど『このままじゃ試合がつまらないな』と。ただ押し込んでいるだけの展開だったから、一本を取るとか決着させたいと思っちゃったんですよね。しっかりと実力を見せたい──そういう欲が出てしまいました」

――その欲が試合展開に影響してしまったのですね。

「そう思います。焦って組みに行ったために、クラッチが外れて上を取られてしまったので」

――そこで欲を持ったことは自分にとってマイナスだったのでしょうか。それとも欲を持ち、実際に一本決着を目指したのは良かったと思いますか。

「うーん、どうだろうなぁ……。防衛戦だから、ベルトを守らなきゃいけなかったとは思います。ただ、つまらない試合を――結果、つまらない試合になってしまったんですけどね。でも、少しでも盛り上げたい。それはどの試合でも考えています。会場まで観に来てくれる人、PPVで観てくれている人がいる。そんななかで5R、ただ押し込んでいるだけの試合をしてもなぁとは思ってしまいましたよね」

――MMAに限らず格闘技というジャンルはずっと、その境目で戦い続けてきています。勝つことと、盛り上がることの境目で。個人的には、勝つための戦いが盛り上がることこそスポーツだと思いますが。

「ポイントを取るだけなら楽だったんですよ。3Rが終わった時点で、あの展開で私がポイントで勝っている。だからずっと同じように押し込んでいけば、勝てるじゃないですか」

――しかし、違う戦い方を選んだことでベルトを失ってしまいました。

「まず本来なら、セコンドの指示通り打撃から入るべきだったんですね。でも、自分は組みに逃げてしまった。組み急いでしまった。そこは自分の弱さが出てしまったと思います。組んでポイントを取って、ごまかそうとしていたわけで。

序盤でテイクダウンできちゃったから、私の中で『この展開で勝てる』と思いました。でも途中で欲を持って、結果は負け。どちらにしても自分が集中できていなかったし、セコンドの声を聞かずに暴走してしまったんです」

――……。

「打撃ではなく組みに行ったことは、自分にとっては逃げでしかなくて。組んだら勝てる――楽な道を選んでしまった。結局、私は自分に負けたんです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
2022年9月11日(日)
午後2時45分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後3時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後3時00分~ U-NEXT

■ Pancrase329対戦カード

<暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
松本光史(日本)
アキラ(日本)

<フライ級/5分3R>
上田将竜(日本)
鶴屋怜(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
宝珠山桃花(日本)

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也(日本)
松岡嵩志(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
藤野恵実(日本)
ソン・ヘユン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
平田丈二(日本)

<バンタム級/5分3R>
TSUNE(日本)
平岡将英(日本)

<ウェルター級/5分3R>
中村勇太(日本)
林源平(日本)

<ストロー級/5分3R>
宮澤雄大(日本)
若林耕平(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
髙橋攻誠(日本)
押忍マン洸太(日本)

<フライ級/5分3R>
荻窪祐輔(日本)
萩原幸太郎(日本)

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子(日本)
原田よき(日本)

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【Pancrase329】パラ千葉のフライ級ファイター達─03 ─鶴屋怜「粘り強さでも上田選手に負けない」

【写真】まず松井斗輝がグラチャンで勝利。怜と杉山が11日にそれぞれパンクラスとDEEPで大一番を迎える(C)MMAPLANET

11日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase329。同大会で鶴屋怜が上田将竜と対戦する。

デビューから1年半、パンクラス2戦目に挑むJ-MMAの未来はラスベガスのエクストリーム・クートゥアーでトレーニングをしてきた。米国で何を体験し、どのような印象を持ったのか。

鶴屋浩門下のフライ級の精鋭集中インタビュー、3人目は嫡男・鶴屋怜に話を訊いた。


──11日に上田将竜選手と戦う怜選手です。4月の秋葉戦の勝利後は次でタイトルマッチという気持ちがありましたが、1試合挟まれることになりました。

「前回、パンクラス初戦でランカーを倒しているのでタイトルマッチを戦いたいという気持ちはありました。でも自分より上の選手がいるので、その上田選手を倒してから挑戦しないとパンクラス・ストロー級のチャンピオンとは言えないかなとも思っています。そこを倒してから、チャンピオンになります」

──上田選手はパラエストラ柏に出稽古に来たことがあるという話でした。

「ハイ、1度だけ練習したことがあります。あくまでも練習ですけど、相性は良いんじゃないかと思います。ベテランでウェルラウンダー、良い選手です。2度、タイトルマッチを経験していて。その経験は自分にはないモノですし。そこの差があって負けることもあるかもしれないです。分からないですけど。そこは自分も油断をしないで、戦います。

でも練習と実戦のギャップも、そろそろなくさないといけない時期ですし。自分もそれだけMMAの実戦に慣れてきた面もあると思っています。そこを確かめる上でも、タイトルマッチの前に上田選手との試合が組まれたのは良かったかなと思っています。試合でまたMMAの実戦を経験できるので」

──練習と試合では「頑張り」に違いがあると思います。練習で頑張って、我慢してケガをしては元も子もない。でも、試合ではそういう部分が凄く影響してくる。そういう気持ちという部分こそ、上田選手の一番の武器ではないでしょうか。

「確かに試合で色々なことを経験しているだろうし、ここが勝負どころというところは粘り強いかもしれないです。でも自分は自分なりに高校のレスリングとか、日本で一番きつい練習を経験してきたと思うし、今も1日2部練を続けて5分5Rのスパーリングを一度も抜けることやっています。自分としては、粘り強さという部分でも上田選手に負けていないつもりです」

──それだけ練習をしているということですが、柔術から竹浦正起選手も参加されているのですね。

「ハイ、自分は今日はスパーをしなかったのですが、いつもやらせてもらっていて。色々な技術、自分にはない技術を持っているので凄く良い練習ができています。それとキッズ柔術時代に一緒にアブダビに行った石黒翔也選手も来てくれることがあって、本当に強い柔術家で良い練習になります。MMAの選手はやはりあれだけ足関節を仕掛けることはないですが、グラップリングの選手はどんどん仕掛けてくるので。そういうところはMMAとは違う練習ができていますね。

竹浦選手や石黒選手とパウンドがないことを想定にして、純粋にグラップリングのスパーでやりあえていると凄く良い練習になります」

──今日はスクランブルの攻防でビクトル投げから足関節を狙うという場面も見られました。

「自分の好きな動きなんですよね。あそこから展開を広げるというのは。足関節を極めることができなくても、最終的にあそこから自分が上になって攻めることができれば良いかと思っていつもやっています。立ちレスは絶対に負けないで、上を取る。そこをグラップリングの練習でも意識してスパーリングをしています。

あの流れ以外でも、練習だからこそ仕掛けることができるという動きもあるので。そこはどんどんチャレンジしてします。まだ試合ではできないことをスパーリングで試す。それはやってきています」

──今日の練習を見るだけで、最高の練習ができていると感じました。同じ階級で切磋琢磨できる練習パートナーがいて。現時点では、皆のターゲットが違う。

「ハイ、本当に良い練習になっています」

──そういうなかでラスベガスのエクストリーム・クートゥアで出稽古を経験してきました。ベガスの練習で、気付きのようなモノはありましたか。

「そうッスね。3週間ほどの滞在でしたけど、こっちの練習もあっちの練習も長所があります。ただ、あっちはこっちの練習と比較して、しっかりと打撃に時間を取っていました。そこが自分には足りないところだと実感できました。

それとどうしても自分より大きな選手が多くて、バンタム級の選手とスパーリングをすると力の差があるなと感じましたね」

──バンタム級の選手など、普段は70キロあって当然でしょうし。

「身長も180センチぐらいあって。やっぱり、今の自分はフライ級だなと。ただフライ級の選手とは普通にやれるというか、何ならUFCのランカーと練習をしても手応えがありました」

──おお、どのような選手と練習できたのでしょうか。

「アミール・アルバジとか、ですね」

──アルバジはスウェーデン国籍を持つイラン人で、UFCで3連勝中の選手ではないですか!! アルバジとやり合えたのですね。

「彼が試合前なのでケガをしないようにという感じでやっていたかもしれないですけど、正直、相性が良かったので全然余裕でした」

──ラスベガスで自信をつけることができた?

「ハイ。3週間はチョット短かったですけど、自分のなかで手応えを掴むことができたと思います」

<この項、続く>

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【Pancrase329】世界三大ヤン=雑賀ヤン坊達也✖三大親方=松岡嵩志 by Yasushi。KO必至のライト級戦

【写真】リリースがノリノリになるのも理解できる──楽しみな一戦が決まった(C)MMAPLANET

「格闘家の3大ヤンと言えば、ピョートル・ヤン、ヤン・ウェンリー、そして雑賀ヤン坊だが、格闘家の3大親方と言えば、藤野恵実、長南亮、そして松岡嵩志だ。ヤン坊と松岡、共に右のパンチを武器にKOを築いてきた。この試合まさに殺るか殺られるか。銀河の歴史がまた、1ページ」

J-MMA界の歴史に残るであろうノリノリのプレスリリースが22日(金)、パンクラスより届いた。

9月11日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase329。藤野恵実✖ソン・ヘユン、さらにKAREN&沙弥子の出場=女子マッチ3試合、上田将竜✖鶴屋怜というカードが組まれている立川大会に、雑賀ヤン坊達也✖松岡嵩志というKO必至対決がラインナップに加わった。


雑賀は昨年12月のパンクラス史上に残る久米鷹介との王座統一戦に敗れ、暫定王者から正規王者への昇格を果たなかったが、強さを十分に見せ、また久米の恐るべき精神力を引き出したことで価値を落とさない敗北となっていた。

しかし、4月のRIZIN TRIGGERで江藤公洋のテイクダウン&コントロールに完封され、これまで表面化することなく成長の跡を見せていた──課題が浮き彫りとなった。

対する松岡は松本光史戦に76秒KO負けを喫し、4連勝を阻まれるも4月の立川大会で冨樫健一郎をTKOで下しウィンニングトラックに戻ってきた。現状、ライト級1位は金田一孝介、2位が松本、そして先日の高田馬場大会で勝利した葛西和希が3位につけている。ヤン坊は4位、そして松岡は5位というポジションに満足しているわけがない。

RIZIN TRIGGERの開催の声が聞こえてこない現状で、ヤン坊としては再びパンクラスで足固めをするためにも、松岡が自分を破っている上位勢とのリベンジ戦を実現させるためにも、負けられない一戦となる。

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【Pancrase329】鶴屋怜✖上田将竜大会でKAREN、藤野恵実&沙弥子が揃い踏み。33カ月ぶりの女子3試合

【写真】主演女格闘家の座を勝ち取るのは、誰になるのか(C)NOBU YASUMURA&KEISUKE TAKAZAWA

6日(水・現地時間)、パンクラスより9月11日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase329に格闘美の祭典として、現ストロー級王者KAREN、前ストロー級王者の藤野恵実、そしてアトム級から沙弥子の女子3選手が揃い踏みすることが発表された。

既に上田将竜✖鶴屋怜の事実上のフライ級次期挑戦者決定戦、井村塁✖平田丈二のバンタム級戦、ストロー級の宮澤雄大✖若林耕平の3試合が発表されている同大会に、女子マッチ3試合が追加される。


パンクラスで女子戦が1大会で3試合組まれるのは、2019年12月8日のPancrase311以来、2年9カ月振りとなる。その時は藤野が女子ストロー級王座決定戦でチャン・チョンジ、鈴木万季弥が法DATE(現NØRI)、華蓮DATE(現KAREN)がDIANAと戦い勝利している。

つまり藤野とKAREANは前回の格闘美の祭典に続き、連続出場となる。その2019年には9月大会で藤野✖エジナ・トラキナス、マイラ・カントゥアリア✖端貴代が実施され、華蓮DATE✖チャン・チョンジは前者の計量失敗で中止になっている。また4月大会ではシッジ・ホッシャ✖端のフライ級王座決定戦、藤野✖クセニヤ・グーセヴァ、マイラ・カントゥアリア✖ライカという3試合が組まれた。

朱里の時代には中井りんや三浦彩佳との揃い踏みはあったが、女子戦が3つマッチアップされることはなかった。強引な括り方をすると9月大会でタイトル戦が組まれなければ、5分✖3Rの女子マッチが3試合組まれるのはパンクラス史上初ということになる。

過去の女子戦を振り返ると、近年は藤野がパンクラス女子を引っ張ってきたことが分かるが、その彼女も3月にKARENに敗れベルトを失った。それでも会場を熱くするというポイントで女帝の座を守り切ることはデキるのか。あるいはKARENが名実ともにパンクラスの女王の座に君臨するのか。はたまた沙弥子のまくりが見られるのか。どのようなオンナの戦いが繰り広げられるのか──まずは対戦相手の発表を待ちたい。

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