カテゴリー
Interview J-CAGE Pancrase324 ブログ 村山暁洋 菊入正行

【Pancrase324】菊入正之と暫定ウェルター級KOPC、村山暁洋─02─「粘り強く、泥臭く。苦しいなかで」

【写真】ネガティブになることなく、最初から厳しい試合になる覚悟ができている。そこが村山の強みになる (C)KEISUKE TAKAZAWA

17日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase324で、菊入正行とのウェルター級暫定王者決定戦に臨む、村山暁洋のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

村山は菊入と昨年12月に対戦し、その時はラウンドを取り合った末に判定勝ちを収めている。その後、菊入は今年6月に三浦広光をKOして、村山との再戦にこぎつけた。ベルトを賭けた両者の再戦は、どのような展開になるのだろうか。村山に前戦を振り返ってもらいながら、タイトルマッチへの意気込みを訊いた。

その答えは、まさに村山暁洋らしい言葉だった。

<村山暁洋インタビューPart.01はコチラから>


――今回のウェルター級暫定王者決定戦として、昨年12月に判定で下している菊入正行選手との再戦になります。まずは前戦か振り返っていただけますでしょうか。

「菊入選手については以前から試合を見ていて、強いなと思っていました。そして、いつか対戦するんじゃないか、という空気も感じていました。でも昨年12月に試合をすることになったのは、思っていたより早かったかもしれないです」

――菊入選手のどのようなところに強さを感じていましたか。

「まずリーチが長くて、打撃が強い。僕にとっては、やりづらい相手です。アンブローズ戦で手応えを感じるまでの自分だったら、厳しかったでしょうね。僕のジャブは菊入選手に届かなかったと思います」

――前戦では菊入選手の打撃に対し、村山選手も積極的にパンチを合わせに行っていました。

「1Rは僕も、しっかりと当たったパンチはなかったですけど、自分からも出しに行って良かったと思います。連敗も経験しましたが、あのアンブリーズ戦で本当に変わることができました」

――その1Rは、終盤に村山選手がテイクダウンを奪い、3-0でモノにしました。村山選手がデビュー当時から得意としている、払い腰も見られました。しかし2R、菊入選手の逆襲に遭います。

「反対にやられてしまいましたね。でも強い一発はもらっていませんでした。もらっていたら、そこで試合が終わってしまう相手ですけど(苦笑)」

――2Rは村山選手がケージに押し込まれる展開が多かったですね。

「前に出てくる力が強かったです。特に、ケージに押し込んでくる力が強い。練習相手が安藤晃司選手やISAO選手といった強い人たちだからだと思いますが、いろんな対応力も高かったです」

――オープンスコアリングでは、1Rが村山選手で、2Rが菊入選手となり、最終回を取ったほうが勝つ展開となりました。

「3R前の気持ちは、そこまで深くは覚えていないんですけど、もちろん『取り返す。このラウンドを取りに行く』という意識は強かったです。何としてもテイクダウンを奪おうと。結果的にグラウンドへ持ち込むことができたので、出し切れたかなと思います」

――アンブリーズ戦と比較して、菊入戦での手応えはいかがでしたか。

「あの試合は手応えよりも、とにかく苦しかったです(苦笑)」

――なるほど。そして前戦から10カ月、ここまで試合をしていない村山選手に対して、菊入選手は今年6月、三浦広光選手にKO勝ちしています。

「自分自身の試合間隔については、心配はしていません。でも菊入選手は、僕が負けている三浦選手をKOしているので……。菊入選手は打撃の距離感とか、もともと良かったとは思うんですけど、僕と試合をした時よりもさらに磨かれているような印象です」

――KO勝ち直後、菊入選手から再戦をアピールされたことについては?

「PPVを見ていました。ビックリはしなかったですね。ありがたかったです」

――ありがたかったとは、どういった気持ちだったのでしょうか。

「菊入選手は上位ランカーですし勝ち方も良かったので、客観的に見ていて、次の試合はタイトルマッチなんだろうなと思っていました。その相手に僕を指名してくれて……もう一度タイトルマッチのチャンスをもらえたのは、嬉しいです」

――では、再戦となるタイトルマッチは、どのように戦いたいですか。

「菊入選手だけではなく、自分もさらに強くなっていると思います。ただ、自分はキレイに勝ちきるタイプではありません。粘り強く、泥臭く――そんな戦いのなかで、チャンスがあれば極め切りたい。苦しい試合のなかで勝ちたいですね」

――粘り強く、泥臭く……まさにガッツマンの合宿で得た強さですね。

「そうですね。極めきることができれば、それが良いんですけど――何より勝つことが第一です。自分は組みにしても打撃にしても、瞬発系ではなく粘り系だと思っています。練習も、そういう内容になってきます。次の試合では、そんなベテランの味を見せたいですね」

――試合まで1週間を切っていますが、もう練習は終えているのでしょうか。

「いえ、まだ練習は続いています。もう少し確認したいところがあるので。今回はタイトルマッチで5R制――長丁場の試合になりますから」

■視聴方法(予定)
10月17日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

■ Pancrase324対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
押忍マン洸太(日本)
天利優介(日本)

<フェザー級/5分3R>
上田厚志(日本)
鹿志村仁之介(日本)

<フライ級/5分3R>
赤崎清志朗(日本)
前田浩平(日本)

<ストロー級/5分3R>
石井涼馬(日本)
大城正也(日本)

<フライ級暫定KOPC/5分5R>
[王者]小川徹(日本)
[挑戦者]上田将竜(日本)

<暫定女子フライ級王座決定戦/5分5R>
NØRI(日本)
端貴代(日本)

<暫定ウェルター級王座決定戦/5分5R>
NØRI(日本)
端貴代(日本)

<ウェルター級/5分3R>
菊入正行(日本)
村山暁洋(日本)

<ストロー級/5分3R>
野田遼介(日本)
山北渓人(日本)

<フェザー級/5分3R>
透暉鷹(日本)
内村洋次郎(日本)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
ジェイク・ムラタ(日本)

<フェザー級/5分3R>
名田英平(日本)
狩野優(日本)

<ライト級/5分3R>
高橋“Bancho”良明(日本)
平信一(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
新谷琴美(日本)

<ストロー級/5分3R>
高島俊哉(日本)
リトル(日本)

<フライ級/5分3R>
井島裕彰(日本)
谷村泰嘉(日本)

The post 【Pancrase324】菊入正之と暫定ウェルター級KOPC、村山暁洋─02─「粘り強く、泥臭く。苦しいなかで」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview J-CAGE Pancrase324 ジェイク・ムラタ ブログ 井村塁

【Pancrase324】井村塁戦へ、ジェイク・ムラタ─02─「オレが負ける言った人! クタバレ!!と言いたいです」

【写真】真っ直ぐなのか、屈折しているのか。とにかく個性爆発のジェイクだった (C) MMAPLANET

17日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase324で、井村塁と対戦するジェイク・ムラタのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

前編ではリングネームの由来ともなったジェイク・シールズへの愛を語ったムラタが、ここではパンクラスで戦ううえで目指すものを語ってくれた。
パンクラス愛、そして自身のキャリアを創ってきてくれたネクサスへの愛を掲げ、ジェイク・ムラタがスーパールーキー井村塁に挑む。

<ジェイク・ムラタ・インタビューPart.01はコチラから>


――ジェイク・ムラタ選手は、柔術から格闘技をスタートしたのですか。

「はい。17歳の時、地元の福岡県の柔術道場に入りました。もともと柔道をやっていたんですけど、高校の柔道部を辞めてしまった後、何かやりたいなと思っていたんですよ。バンドをやろうにもリズム感がないし(笑)、もともとヤンチャとは真逆の暗い人間で、何をやろうかなと思っていて……」

――そして柔術にたどりついたと。

「いえ、最初からMMAをやりたかったんです。当時、UFCのゲームをやっていて、MMAに興味を持ったんです。そこで総合格闘技もやれると書かれていた柔術道場に入ったんですけど、地元の大学を卒業して東京に出るまでは柔術だけやっていました」

――では、MMAの練習を始めたのは上京してからなのですね。

「いろんなジムでお世話になりながらプロデビューすることができたんですが、最初はそこまでプロでやっていこうという気持ちが強いわけではなかったんです。でもデビュー戦でライダーヒロ選手に負けて(2014年2月、ツイスターで一本負け)、このままでは辞めることができない、と思いまして。

そこから、いま所属しているパラエストラTBに移り、プロ2戦目で高野優樹選手に勝つことができたんです(同年8月に判定勝ち)。その頃に新卒で入社していた会社は辞めていたので、これからはフリーターで世界を目指そうと思いました。でも一度は格闘技から離れて就職して……結構ブレながら生きているところはありますね(苦笑)」

――それでもリングネームを変えて、MMAに戻ってきました。完全にブレているというわけではないように思います……少なくとも、格闘技に対しては。

「……周りの人の影響ですかね。いま思うと、純粋に格闘技が好きなんだと思います。ずっと『この試合で終わりにしよう』と思いながら、試合を続けていました。でもジムへ練習に行くと、周りの人たちが頑張っている。それを見ると、また自分も試合がしたいって思うようになる。だから、そんな人たちに僕から見せられるような、何か形になるものが欲しいですね」

――形になるもの、とは?

「パンクラスのベルトが欲しいです」

――キッパリ言い切りましたね。

「この前、ネクサスで森山選手に負けたじゃないですか(昨年12月、森山壱政に一本負け)。試合後、これから何を目指していこうかと考えたんです。その時、デビュー後の数年はパンクラスで勝ったり負けたりだったことを思い出したんですよ。それでも今、こうやって試合を組んでくれるところで頑張らないと、引退する時に後悔するだろうなって」

――……。

「修斗やDEEPがチャンスをくれなかった、という意味ではないです。修斗もDEEPもチャンスをくれたのに、僕がそのチャンスを生かせなかっただけで。そんななか、前回ネクサスで負けている僕の試合を、パンクラスが組んでくれた。

だから次は、パンクラスのベルトを目指したいと思ったんです。パンクラスのベルトを獲って海外で勝負したいという気持ちもあるし、パンクラスのチャンピオンになってネクサスに出て、ネクサスという場所で強くなれたことを証明したいです」

――ジェイク・ムラタ選手はこれまで、ネクサスで6試合を経験しています。今の言葉からも、ジェイク・シールズ愛に続きネクサス愛も感じられます。

「ネクサス愛というか、山田代表愛ですね」

――山田代表愛ですか!

「僕というファイターは、ネクサスの山田峻平代表のマッチメイクで育てもらいました。そんな山田代表に砂をかけて行動するようなことは、格闘家というか人として終わりだと思っています。実は僕がパンクラスに出たいと言って、パンクラスに連絡してくれたのは山田代表なんですよ。そんなこと普通、大会のプロモーターができないじゃないですか」

――まず自分の大会のマッチメイクを考えるのが当然でしょうね。

「そうなんです。山田代表は常々『選手の物語が見たい』と言っているんですよね。ジェイク・ムラタという物語は、山田代表が創ってくれた物語だと思っています。だから――パンクラスのベルトを獲ったら、ネクサスのチャンピオンと試合がしたいです。そう決めたのに、ここで強敵を引き当てる、僕の運のなさですよ」

――良い話から、いきなり自虐的ですね(苦笑)。

「試合が決まって井村選手のことを調べていたら、次が6戦目なのにネオブラで優勝して一気にメインカードに出ているじゃないですか。どれだけ駆け上がるスピードが速いんだよって(笑)」

――確かに、パンクラスのみならず国内MMAで最も注目を集めているファイターの1人だと思います。

「すごく勢いのある選手ですよね。でも今回、自分も決意を持って試合に臨むと決めました。この試合で負けたら今後を考えないといけない、それぐらいの気持ちで準備しています」

――井村選手は現在ランキング4位ですし、勝てば一気に王座挑戦への道も見えてくるでしょう。

「正直、相手がアップのカードじゃないですか。そこで勝って、『オレが負ける言った人! クタバレ!!』と言いたいです」

――ずっとジェイク・シールズ愛や山田代表愛を語ってきたのに、最後にエンセン井上さんのセリフは……ブレていませんか(笑)。

「アハハハ。そういえば、パンクラスってKOか一本じゃないと、試合後にマイクを持たせてくれないんですかね?」

――その基準は分からないですね。

「井村選手との相性で言えば、僕が勝つなら判定で競り勝つ形だと思うんですよね。もしKOか一本でないとマイクが持てないなら、マイクなしで叫びながら退場します(笑)」

■視聴方法(予定)
10月17日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

The post 【Pancrase324】井村塁戦へ、ジェイク・ムラタ─02─「オレが負ける言った人! クタバレ!!と言いたいです」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
ABEMA MMA PANCRASE Pancrase324 三浦広光 村山暁洋

【Pancrase324】菊入正之と暫定ウェルター級KOPC、村山暁洋─01─「ガッツマンの合宿があったから今も」

【写真】10カ月振りのファイトが、菊入との再戦で暫定王座決定戦となった (C) KEISUKE TAKAZAWA

17日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase324で、村山暁洋が菊入正之とのウェルター級暫定王座決定戦に挑む。
Text by Shojiro Kameike

2016年3月にパンクラスで同級のベルトを巻いている村山だが、初防衛に失敗して無冠に。あれから5年、昨年12月に一度下している菊入との再戦で、暫定ながらベルトを巻くチャンスを得た。

2004年プロデビュー、現在41歳とベテランの域に達した村山に、この5年間はどのような想いを持って戦っていたのか訊いた。


――17日、ウェルター級暫定王座を賭けて、菊入正之選手と再戦を行うことになりました。村山選手にとっては2016年10月、三浦広光選手に判定負けを喫し、ベルトを失って以来5年ぶりのタイトルマッチとなります。

「ベルトを巻いていたのは、かなり前のお話になりますね(苦笑)。確かに一度はベルトを持っていたのですが、今回はそのベルトを取り返すということではなく、新しく挑戦するという気持ちです」

――ここまでの5年間は、村山選手にとって、どのような期間でしたか。

「長く格闘技を続けていると、もちろん年齢的な影響も出てくるとは思います。でも、今でも新しい発見があるし、自分の中ではさらに強くなっている気はします」

――三浦戦以降も3敗を喫するなど、苦しい期間ではなかったのでしょうか。

「実は――負けてはいますけど、J.J.アンブローズ戦では自分なりに手応えを感じていました」

――2019年6月、J.J.アンブローズに判定負けを喫していますが、その時につかんだ手応えというのは?

「1Rにダウンを喫して、以降は記憶が飛んでいるんですが、そんな状況でも終盤は盛り返すことができていました。たとえば三浦選手との試合は、最終ラウンドにもっと攻めることができたと思うんですけど、相手のジャブをもらってジリ貧になってしまいましたよね。手塚選手との試合(2018年12月、手塚裕之に判定負け)でも、同じ展開で負けています」

――それが、アンブリーズ戦では違っていたということですね。

「はい。自分が最後まで攻めることができました。それは大きかったです」

――村山選手といえば、常に左ジャブを起点として、右ストレートや投げの展開につなげることが多かったと思います。しかし、ここ数年は得意の左ジャブを出すより相手に先手を打たれ、ペースを掴むことができなかったのではないかと。

「打撃が強い選手を相手にして、自分の左ジャブがダメだった場合の対応ができていませんでした。作戦的な幅、技術的な幅が足りなかったです」

――しかしタイトルマッチに向けて、その点も改良できているのでしょうか。

「そうですね。今41歳なんですが、この年齢になっても成長できています。MMAだから、ファイトスタイルも1つではなく、いろんな手段がありますよね。それがMMAの魅力だと思いますし」

――なるほど。村山選手のSNSを見ても、そして今のお話を聞いても、MMAを楽しく続けているんだろうなと感じます。決して楽観的な意味ではなく。

「楽しく……それはあると思います。楽観的かもしれないですけど(苦笑)。でも、打撃のダメージがあるわけではないですし、引退とか考えたこともありません。楽しいというのは、自分の道場(暁道場)を作ったことも大きいかもしれないですね」

――なぜ自分の道場を持とうと思ったのでしょうか。

「暁道場を立ち上げたのは2015年ぐらいだと思うんですが、もともと所属していたガッツマンとは別に、格闘技の練習会をやっていて。そんな時に、自宅の近くに安い物件があったので、そこを借りて常設道場にして今に至ります。まだプロ選手は出ていませんが、道場生も強くなってきているし、それが楽しいというのはあります」

――自身の道場を立ち上げると、現役選手としての活動を並行してできるかどうか。そんな不安はなかったですか。

「そういうのは、なかったです。今も試行錯誤しているところではありますけど、僕の練習時間を確保するため、協力してくださる方もいます。一方で、僕も指導しながら、自分が身につけているものを再確認できたりと、相互作用があるので」

――では現在、どのような練習スケジュールを送っているのでしょうか。

「今はガッツマン、CAVEさんで、それぞれ週1〜2回。あとは暁道場の若手と一緒に練習したり、ガッツマンの選手が暁道場に来てくれたりしていますね。もちろん今でも、基本的に苦しい時もあります。現役選手として練習しているわけですから。でも、昔やっていたガッツマンの合宿のこととか考えると――」

――厳しいことで有名だった、ガッツマンの合宿ですね。

「もう10年ぐらい前ですよね。千葉とか山梨に行って、合宿という名のとおり泊まり込みで、1日2~3回の練習を行っていました。もう泊まり込みの合宿はなくなりましたけど、その後は通い合宿という形で、同じような練習をしていましたね。今思えば、ありがたかったです。あの合宿があったから、今も現役を続けられているのかなって思います。参加すれば、他の競技で実績のない人でもMMAで強くなれる。そういう合宿でした」

――――そういった苦しさは、若い時しか経験できないことかもしれないです。

「あれからもずっと、桜田(直樹)先生に教えていただいていますし、一緒に練習してくれている仲間や道場生がいます。そういう人たちに喜んでもらうために、次の試合は絶対に勝ってベルトを巻きたいです」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
10月17日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

The post 【Pancrase324】菊入正之と暫定ウェルター級KOPC、村山暁洋─01─「ガッツマンの合宿があったから今も」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
Interview Pancrase324 ジェイク・シールズ ジェイク・ムラタ ブログ 井村塁

【Pancrase324】井村塁と対戦、ジェイク・ムラタ─01─ほとばしるジェイク・シールズ愛

【写真】なぜ シールズ康大ではなく、ジェイク・ムラタとなったのか──は、マイケル・ジャクソンをマイケルと呼んで、ジャクソンとは呼ばないのと同じ理屈か? (C)PFL&MMAPLANET

17日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase324で、ZSTバンタム級王者のジェイク・ムラタが井村塁と対戦する。

2014年にパンクラスでプロデビューしたジェイク・ムラタは、修斗、DEEP、ネクサス、そしてZSTなど様々な舞台を渡り歩いてきた。当初は本名の村田康大として戦っていたが、2017年10月のDEEP名古屋大会から現在のジェイク・ムラタに改名。リングネームの由来は、憧れのファイターであるジェイク・シールズだ。

インタビューの中でも、ほとばしるジェイク・シールズ愛――そこに、ジェイク・ムラタの格闘技観が存在した。


――試合を1週間後に控えてのインタビューとなりますが、ムラタ選手はツイッターの更新頻度が高いですね。

「アハハハ。主に試合の宣伝のためですね。プロモーターさんがいて、僕たちの試合があるわけじゃないですか。だから今回の試合が決まってからですけど、ちゃんと仕事として意識していこうと思いました。毎日1回は必ず、練習で写真を撮ってツイートしようと」

――夜の練習時間以外でもツイートがありますが、昼は別のお仕事をされているのですか。

「昼間は会社員として働いています。仕事の隙間時間にツイートしていますね」

――そうだったのですね。朝や昼に練習風景がツイートされているので、どんな勤務体系なのだろうかと、ふと思いました(苦笑)。

「平日の日中は会社の仕事があるので、昼間の出稽古は土日だけですね。最近はZEEKジムさんにお世話になっています」

――ZEEKジムというと、石橋佳大選手が所属しているジムですね。

「ここ3~4年、石橋さんにはお世話になっています。練習を通じて、すごく刺激を受けていますね。石橋さんが試合で勝つと、自分が試合で勝ったかのように嬉しいですし。僕が勝った時は、石橋さんも自分のことのように喜んでいる――と表情を見て、そう勝手に思っています(笑)」

――なるほど(笑)。話をムラタ選手に戻しますが、ジェイク・ムラタというリングネームは、ジェイク・シールズにあやかっているのですか。

「はい。リングネームについては……まず大学を卒業してから東京で就職したんですが、その会社はすぐに辞めてしまって、アルバイトしながら、本名の『村田康大』で試合に出ていました。でも勝ったり負けたりで、一度見切りをつけて就職したんです。それが就職した会社では思ったより残業も少なくて、格闘技を続けられる環境だったので、心機一転リングネームを変えて試合に出ようと」

――そこでリングネームをジェイク・ムラタにするほど、ジェイク・シールズのファンだったのですね。

(C)EXC

「ジェイク・シールズ歴は長いですよ。17歳で格闘技を始めた頃からなので、もう10年になります。

最初はYouTubeの動画で見ました。ELITE XCのポール・デイリー戦とか、よく見ていましたね」

――ジェイク・シールズのどのようなところが好きなのですか。

「ジェイク・シールズはレスリングベースですけど、自分も柔術では潜るタイプだったので、動きがとても参考になりました。今のファイトスタイルはジェイクっぽくないねって言われますけど……」

――そうなのですか。

「僕は今、テイクダウンしてから抑え込みではなく、バックテイクを狙うんですよ。それでも今、昔の試合を見ても参考になりますね。当時は分からなかったことが、今見ると気づくことも多くて。当時は単にシングルで組んでいたものかと思っていたら、しっかりハイクロッチで倒していたりとか。……ジェイク・シールズって、もう試合はしないのでしょうか?」

――2018年10月、PFLでのレイ・クーパー3世との試合を最後に、MMAでは戦っていません。

「ジェイク・シールズのSNSを見ていても、もう試合はなさそうですよね」

――今もジェイク・シールズのSNSをチェックしているのですか! 完全にファンですね。

「もちろん英語で書かれているんですけど、だいたいの雰囲気で感じ取っています。あぁジェイクが女性ファンと絡むんだ、とか(笑)」

――では、ジェイク・シールズの個人的ベストマッチは何でしょうか。

「……それは、ファイターとしてのベストマッチですか? それともジェイク・シールズという物語に関するものですか?」

――「ジェイク・シールズという物語」という表現に、とても興味がわきます(笑)。その前に、まずはファイターとしてのベストマッチからお願いします。

(C)DAVE MANDELL

「ベストマッチは、ジェイソン・メイヘム・ミラー戦ですね(2009年11月、ストライクフォースでジェイク・シールズが判定勝ち)。

ああいうグラップリングマッチが好きです」

――そして、「ジェイク・シールズという物語」という見地からベストバウトを語ると……。

(C)NAOKI FUKUDA/WOWOW

「ジェイク・シールズという物語でいえば、UFC2戦目でGSPと戦った時ですね」

――2011年4月、GSPが判定勝ちで6度目の王座防衛を果たした試合ですね。

「UFCがメインストリームとなってからも、ジェイク・シールズは別の大会に出ていて、勝ち続けることで『GSPに勝てるのはコイツしかいないのでは?』と言われていた。そしてUFC初戦でマーティン・カンプマンに勝ち、2戦目でGSPに挑戦する。ジェイク・シールズは『GSPに対して秘策がある』と言っていたけど、結果はジャブを突かれて潰され、判定で負けました。そんな展開まで含めて、ジェイク・シールズって美しいな、と思うんです」

――……。

「あとレイ・クーパーに勝って修斗のベルトを獲得していましたけど、(2004年7月)、十数年後にレイ・クーパーの息子(レイ・クーパー3世)に負ける。そういうストーリーも好きなんです」

――とにかくジェイク・シールズ愛が凄いですね。

「僕もMMAをやるうえで、『海外で戦いたい』という目標があります。ジェイク・シールズがUFCに出る時、『最後の大物』と言われたように、僕も『最強の外国人選手』みたいな形で」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
10月17日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

The post 【Pancrase324】井村塁と対戦、ジェイク・ムラタ─01─ほとばしるジェイク・シールズ愛 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
ABEMA DEEP ISAO MMA PANCRASE Pancrase324 RYO キック ボクシング 中島太一 中田大貴 修斗 内村洋次郎 日沖発 透暉鷹

【Pancrase324】内村洋次郎戦へ、透暉鷹─02─「名古屋の偉大な先輩方に続くことができるよう」

【写真】どの局面も一通りできる。今後は、その一つ一つの精度を上げることが大切になってくる (C)MMAPLANET

17日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで行われるPancrase324で、内村洋次郎と対戦する透暉鷹インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

地元・三重から愛知に出てMMAを始めた透暉鷹は、所属する石綱MMAの林拓馬代表、そしてプライベートレッスンを受ける日沖発など、自身のファイター人生を大きく変える人たちと出会ってきた。

Ryoのギロチンで絞め落とされてから約4カ月、ベテラン内村との対戦を控える透暉鷹に、現在の練習環境と今後について訊いた。

<透暉鷹インタビューPart.01はコチラから>


――MMAを始めたのが2016年の冬で、2017年からアマチュア修斗に出場しながら、DEEP勝川大会やGRANDSLAMなどでプロの試合にも出るようになっているのですね。

「自分の中では、DEEP勝川大会での勝利が大きいです(2017年10月、NAOKIに判定勝ち)。MMAを始めて9カ月ぐらいの時に、林代表が『勝つ喜びを知ってほしい』と言って決めてくれた試合でした。

その時に勝てて、MMAが楽しくなりました。今は週3回、日沖発さんのところで練習させてもらって、自分も成長してきていると思います」

――日沖選手と練習し始めたのは、いつ頃からなのでしょうか。

「ネクサスで負けた頃ですね(2019年7月、島村豊に判定負け)。あの頃にまず1カ月、日沖さんにコーチしていただいて、そこから自分も変わったと思っています。もともと日沖さんとは関わりがなかったんですけど、林代表が日沖さんに連絡してくれて、そこからプライベートレッスンでお世話になっています」

――林代表から日沖選手に、透暉鷹選手のコーチをお願いしたということですか。

「はい。『俺が教えるより、実績のある日沖さんに教えてもらったほうが強くなれるから』って」

――それは驚きというか……ジムの代表で指導者でもある人が、選手が強くなるために、他のコーチに預けるという決断ができるのは、凄いと思います。

「そうなんです。僕がMMAを続けてこられたのは、妻と林代表のおかげです。20歳の冬にMMAを始めてから、半年後ぐらいのゴールデンウィークに一度、三重に帰ろうと思ったことがあるんです。MMAって、やることが多いから練習もキツいじゃないですか。そんななかで、『自分は何を目指してやっているんだろう?』と分からなくなって」

――……。

「それで『ジムを辞めて地元に帰る』と伝えたら、林代表が止めてくれたんですよ。『いま地元に帰っても、地元の人からバカにされるだけだよ。どうせ帰ってくると思っていた、とか。それよりも、せっかく始めたのだから頑張れ』って――。そう言われて、1年は頑張ろうと思いました。結果、1年だけじゃなくて今もMMAをやることができているのは、あの時に林代表が僕を止めてくれたからです」

――「勝つ喜びを知ってほしい」とDEEP勝川大会の試合を決めてくれたのは、林代表も透暉鷹選手にMMAを続けて欲しかったからなのでしょうね。一方、日沖選手にはどのようなことを教わっているのでしょうか。

「日沖さんから一番学んだのは、練習の取り組み方ですね。一つひとつの技術はもちろん、練習に取り組む姿勢について影響を受けています」

――日沖選手はMMAPLANETのインタビューで、透暉鷹選手について「彼が相当に力をつけてきているので、良い練習ができた。しっかりとスパーリングの相手をしてくれている」と語っています。

「すごく嬉しいです。最初はプライベートレッスンだけだったんですが、あの時はプラス違う曜日にスパーリングをやっていました。日沖さんの強さは異次元の世界ですよ(笑)。そんな日沖さんから教わったり、一緒に練習させてもらったおかげで、僕も強くなったと思います」

――日沖選手のプライベートレッスンを受けるようになってから、修斗新人王を獲得するなどMMAで4連勝しました。その中には、格上であった田中半蔵選手を下す大金星も含まれています(2020年10月、パンクラスで対戦して判定勝ち)。

「あの試合は、周りから『まだ上位の選手と対戦するのは早いんじゃないか』という声もありました。でも林代表は『透暉鷹が決めることだから』と言ってくれて。自分も強い選手と試合したい気持ちが強かったので、オファーを聞いてすぐ『やりたい』と伝えました。あの試合で勝てたことは、自分の中でも大きな自信になっています」

――これまでの試合を見ていて、田中戦からスクランブルの攻防や抑え込みだけでなく、バックの奪い方など細かいグラップリングの技術が見られるようになったと思います。スロエフ・ストレッチも繰り出したりとか。

「スエ……何ですか?」

――スロエフ・ストレッチです。バックに回りながらヒザ十字のような形で相手の足を伸ばす技ですね。

「あぁ、アレですね! やろうと思ってやった技ではなかったです。自然に出ました」

――ということは、アマール・スロエフなどスロエフ・ストレッチを極めている試合も、見たことはないのですか。

「たぶん……すみません」

――いえ、あの技が自然に出てくるとは凄いですね。しかし、田中戦の次に迎えたRyo戦では試合時間残り1秒でギロチンを極められ敗れてしまいました。勝利したRyo選手がランキングを上げ、次の試合で中島大貴選手とのフェザー級挑戦者決定戦に挑んだことを考えると、キャリアの中で大きな敗北だったのではないかと思います。

「あの負けは……今までにない悔しさがありました。ギロチンの形になった時、試合時間もラスト10秒ぐらいだと分かっていましたし、これは極まらないだろうという感覚があったんです。でも自分のほうが、息が上がっていて――試合を想定した練習ができていなかったかもしれない。必然的に負けた、でもそれで良かったと思っています」

――それで良かった、とは?

「負けないと分からないこともありますよね。あの時は4連勝から、最悪な負け方をしました。あの試合で勝っていても、いずれ同じような負け方をしていたと思います。負けて良かった、ということはないです。でも、そういう経験ができて良かったです」

――その経験を経て、次はベテランファイターの内村洋次郎選手と対戦します。

「内村選手、ザ・ストライカーという感じですね。キックボクシングやシュートボクシングに出ている試合も見ました。気持ちが強い選手だと思います。もちろん技術も、ベテランの経験もあって強い相手ですけど、僕はもう負けられないです。前回がああいう負け方だったので、今回は僕にとっても大事な試合です」

――パンクラスのフェザー級は、チャンピオンのISAO選手を頂点に、新しいファイターも出てきています。

「チャンピオンのISAO選手が頭ひとつ抜けていますけど、中島太一選手も強い。前のタイトルマッチ(今年5月、ISAOが中島に判定勝ち)も凄かったですよね。Ryo選手も前の試合で、うまくやられた感じで(9月、中田大貴に判定負け)。そんななかで、僕はパンクラスのベルトが欲しいです」

――現在、透暉鷹選手フェザー級8位です。タイトルに挑むために、次の内村戦は再スタートの一戦でもありますね。

「はい。今はベルトに向かって戦っています。最終目標としては、パンクラスのベルトを獲って世界で戦いたいですね。前回の試合から、ずっと練習してきて、自信もついてきました。次は自分を信じて戦います。そして、日沖さんをはじめ名古屋にいる偉大な先輩方に続くことができるよう、必ず勝ちます」

■視聴方法(予定)
10月17日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

The post 【Pancrase324】内村洋次郎戦へ、透暉鷹─02─「名古屋の偉大な先輩方に続くことができるよう」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
ABEMA MMA PANCRASE Pancrase324 RYO ブログ 内村洋次郎 透暉鷹

【Pancrase324】空手、陸上、ウェイトリフティング。万能アスリート=透暉鷹─01─「妻への恩返し」

【写真】振り返れば波乱万丈、こういう話を知るとガンバレと思うのが心情です。もちろん内村選手にも同じように人生があり、ガンバレとなるのも心情で (C)MMAPLANET

17日(日)、東京都江東区のスタジオコーストで開催されるPancrase324で、フェザー級8位の透暉鷹が初代ZSTウェルター級王者の内村洋次郎と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

昨年10月に田中半蔵を判定で破り、注目を集める存在となった透暉鷹だが、今年5月のRyo戦では試合時間残り1秒、ギロチンで絞め落とされてしまった。修斗新人王からパンクラシストへ。痛い敗北からの復帰戦となる透暉鷹に、これまでのキャリアを振り返ってもらうと──そこには青春ストーリーが溢れていた。


――試合を1週間後に控えてのインタビューとなりますが、現在のコンディションはいかがですか。

「もう追い込みは終わって、今は体重調整と疲労を抜いている段階です。今までどおり、良い練習ができたと思います」

――今回MMAPLANET初登場ということで、これまでのキャリアからお聞きしたいと思います。まずMMAを始めたキッカケから教えていただけますか。

「高校の時、ウェイトリフティング部に所属していたんですけど、当時の顧問の先生がキッカケですね。いま所属している石綱MMAの林拓馬代表が、先生の大学時代の後輩だったんです」

――その先生に、林代表を紹介してもらったのですか。

「はい。ウェイトリフティング部にボディビルをやりたいという部員がいて、ボディビルをやっていた僕の父のところに、先生が相談に来たんです。ちょうど僕が格闘技をやりたいと思っていたところで、いろいろ話をしていくうちに林代表を紹介していただきました」

――それは高校卒業後のお話なのでしょうか。

「いえ、20歳の冬ですね。……僕、高校は1年生で辞めているんですよ」

――えっ!?

「高校は、陸上のスポーツ推薦で四日市工業に進学していたのですが……。小学5年生から陸上――100メートル走をやっていたんですけど、夏休みに陸上部を辞めてしまったんです。顧問の先生と折り合いが悪くて。でもスポーツ推薦だから、高校に残るためには何か部活に入っていないといけない。そんな時に、ウェイトリフティング部から誘われました。四日市工業は、ウェイトリフティング部も強かったんです」

――てっきり、ボディビルをやっていたお父さんの影響で、ウェイトリフティングを始められたのかと思いました。ウェイトリフティング部の先生が、透暉鷹選手を入部させた理由はご存じですか。

「先生から聞いていたのは、100メートル走で見た瞬発力が、ウェイトリフティングに向いているんじゃないかと思ったそうです。それでいて、砲丸投げの選手のような体つきをしていたので」

――なるほど……。透暉鷹選手の公式サイトには、「15歳で180キロ荷重フルスクワットをこなす」と書かれていますが、それもウェイトリフティングを始めて数カ月のお話なのでしょうか。

「はい。当時、僕の体重は74キロぐらいだったんですが、その体重だと120~130キロぐらいが普通だと思うんですよね。それで僕が180キロを挙げていたので、みんな驚いていました(笑)」

――ウェイトリフティングの大会結果などは……。

「東海総体(東海高校総合体育大会)で優勝しました。でも全国大会の前に部活へ行かなくなってしまったんです。結果、1年で高校も辞めることになって――。当時、周りに学校を辞める人が多くて、僕も周りに影響されちゃったんですよね。朝まで遊んで、そのまま寝て学校に行かなくなったり」

――……。

「いま振り返ると、学校を辞めていなかったら格闘技を始めていなかったと思いますし、良かったとは思います。いま考えると――ですけど。それで20歳の冬に、ウェイトリフティング部の顧問の先生が父のところに来たんです」

――その時「ちょうど格闘技をやりたかった」とのことですが、その理由は何だったのでしょうか。

「もともと小1から小5まで空手をやっていたんです。日本空手協会の大会で、全日本3位になったこともありました」

――空手で全日本3位、100メートル走で県大会優勝、そしてウェイトリフティングで東海総体優勝とは……すごい身体能力の高さですね。

「それぐらい、ずっとスポーツばっかりやっていました(笑)。なのに高校を辞めたら毎日、仕事に行って、遊んで、また仕事に行って――の繰り返しで刺激がなかった。このまま人生終わるのは嫌だなと思って、また格闘技をやってみようと考えたんです。

スポーツばかりやっていたから、その反動で遊んで。また遊んでばかりいたから、その反動でスポーツをやりたくなって(笑)」

――アハハハ、でも結局は元の場所に戻るといいますか。そこで、なぜMMAを選んだのでしょうか。

「それが、実はキックボクシングをやりたいと思っていたんです。でも林代表を紹介してもらって、ジムに行って練習していたら、気づけば寝技もやっていました(笑)」

――……どういうことですか!?

「当時、MMAといえばアウトサイダーしかないと思っていました(笑)。でも、アウトサイダーに出るのは難しいから、キックボクシングをやろうと考えたんですよね。昔からテレビで格闘技を見たことも、そんなになくて。アウトサイダーはDVDで見たことがありました」

――そのような思考で始めたMMA、当初の目標は何だったのでしょうか。

「格闘技をやるために三重県から愛知県へ行った時、自分ひとりではなく、彼女も一緒に来てくれたんですよ。当時は僕も練習、バイト、練習という生活で、そんなにお金がなくて。そんな僕を、彼女がずっと支えてくれていました。ずっと仕事を頑張ってくれて……そんな彼女に恩返しがしたい。そう思いながら練習していました」

――ちなみに、その女性とは今……。

「結婚して、5カ月になる子どももいます(笑)」

――おぉっ!!

「夜に僕が練習に行って、なかなか時間も合わずに喧嘩したこともありました。でも格闘技を続けていくうえで、彼女に恩返ししたいという気持ちは、どんどん大きくなって……。まだ全然、何も返せていません。だから今も僕のモチベーションの一つは、妻への恩返しなんです」

■視聴方法(予定)
10月17日
午後1時00分~ TIGET LIVE
午後1時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE

The post 【Pancrase324】空手、陸上、ウェイトリフティング。万能アスリート=透暉鷹─01─「妻への恩返し」 first appeared on MMAPLANET.