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【HEAT53】ユン・テスンと王座決定戦、堀友彦「おっさんが逃げ回る試合なんて見ている人も面白くない」

【写真】タイトルマッチは3団体目、Grachanに続く2本目のベルト獲得なるか(C)MMAPLANET

27日(土)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールでHEAT53「Evolution」が開催され、HEAT総合ルール・バンタム級王座決定戦で堀友彦がユン・テスンと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2022年11月に約4年ぶりの復帰を果たし、昨年8月には「HEAT vs AFC 対抗戦」に出場し、ソン・ヒョンジョンに一本勝ちした堀。この勝利をきっかけに今大会ではHEAT総合ルール・バンタム級王座決定戦のチャンスが舞い込んできた。試合に向かう姿勢もファイトスタイルも自然体。そんな堀が3団体目となるタイトルマッチに臨む心境を語った。


――昨年8月に続いてHEAT参戦が決まりました。この時期に試合をしたいという希望があったのですか。

「いえ、特には。話をもらってタイミングがよく決まった感じです」

――いつもの堀選手らしい自然体バージョンですね。前回のソン・ヒョンジョン戦は一本勝ちでしたが、あの試合を振り返っていただけますか。

「頑張りましたね(笑)。相手がすごい強そうだったんで、しっかり仕上げないとまた壊されちゃうと思って、気合いが入っていました」

――実際にヒョンジョン選手と戦ってみていかがでしたか。

「予想通りガツガツ来て、強いというか力もあって。僕のパンチが当たっても全く全く効いてなかったなと思いました」

――パンチが当たった感触、これは効いたなというものはあったんですか。

「一発だけあったんですけど、なんてことない感じでした(苦笑)。何事もなかったかのようにしていて、逆に殴られましたね。ただ僕としてはガツガツ来てくれてよかったです」

――堀選手はファイトスタイル的にガツガツ来る相手をコントロールするのも得意ですか。

「そうですね。僕自身そんなに踏み込みやスピードがある方じゃないのですが、自分からプレッシャーをかけたり、相手が来るところに合わせたり。前回はもともと相手がガンガン来てくれるタイプだったんで、そういう試合になりました」

――試合中にどこかで相手が失速する・コントロールできるという感触はありましたか。

「首(ギロチン系)は何回かいけそうでした。それこそ練習だと割と取れる感じに入っていて、得意と言えば得意なんですよ。でも相手がしっかり技を知ってる感じで対処されました」

――でも結果的にあの首へのプレッシャーがあったからこそm、最後はRNCで一本勝ちできた流れだったかなと思います。試合前には「KO勝ちしたい」と話していて、結果的に一本勝ちでした。

「もちろん一本勝ちもうれしいはうれしいですよ。でもやっぱり…KOしたいはしたいですよね(笑)」

――堀選手自身、前回の一本勝ちで自信になった部分はありますか。

「そうですね。ああいう体が強い選手にも勝てたわけですし、自分のやっていることも間違っていないなと。トータル的には分からないですけど、強くなってる部分はまだあるなと思いました」

――ヒョンジョン選手は堀選手に負けた後も2連勝していて、戦績的にも堀選手に負けた試合が唯一の敗戦(7勝1敗)なので実力のある選手です。

「僕もネットでヒョンジョン選手の戦績を見たときに『うわ、あれから勝ってる!』と思って、なんかちょっとうれしいです」

――試合の振り返りにもつながりますが、堀選手のように相手に合わせて戦うスタイルは年齢・キャリアを重ねても、しっかり強くなれるスタイルだと思います。

「そうかもしれないですね、僕は若い頃からフィジカルが強いわけでもないし、スピードがあるわけでもないし、一発があるわけでもない。でも色んな技術を全部ごちゃごちゃさせながら、最終的に勝つみたいな感じだったんで、それでこの年齢になってもできているのかなと思います」

――練習では若い選手たちに揉まれて、そういう環境もプラスになっているようです。

「かもしれないですね。20代中盤ぐらいの子たちと練習していて、やられちゃうこともあるんですけど、そういう時にもまだ悔しいなとか思うんで、それで頑張れている感じもありますね」

――今回の対戦相手=ユン・テスン選手にはどんな印象を持っていますか。

「結構、シャープ打撃を打つなという感じのストライカーですね。成績を見たらデビュー戦だけ負けて、それ以外はずっと勝ってるみたいなので、間違いなく強いだろうし、ああいうシャープの打撃はもらっちゃうと危ないなと」

――前回対戦したヒョンジョン選手と同じ打撃系ですが、パンチの質が違いますね。

「そう思います。前回の選手はパンチがキレるというかガツガツきて、相手に嫌な感じを与えて倒すタイプですけど、今回の相手は失神はさせられないけど、パッとフラッシュ(ダウン)を取るようなタイプだなと思っています」

――なぎ倒すよりも切れるタイプですね。

「もしクリーンヒットがあっても失神はしないと思うんですよ。でも膝をついちゃうとか、そういうことが起こりそうなので、そこを気をつけながらもらわないように。ただおっさんが逃げ回る試合なんて見ている人も面白くないと思うので、どこかで真正面から行ってみたいなと思ってます」

――しかも今回の試合はHEAT総合ルール・バンタム級王座決定戦です。こういうチャンスが巡ってきたことをどう思いますか。

「ありがたいですよね。前回HEATに出させてもらって、そこで勝って、今回こういう話をもらって。本当にありがたいです」

――堀選手の今の年齢やキャリアにおいて、ベルトはどういう意味があるものですか。

「どうだろう…」

――前回の試合前のインタビューはお子さんをセコンドに入れたり、家族のために自分が戦う姿やベルトを巻く姿を見せたいのかなと。

「今言われて思ったんすけど、それはあるかもしれないですね。Grachanのベルトを持っていたときは次男がまだ赤ちゃんだったんで、よく分かっていなかったと思うんですよ。だから今回ベルトを獲れたら、次男にベルトを見せてあげたり、持たせてあげたいなと思います」

――またあのインタビューでは「(格闘技を続けているのは)依存症みたいなもの」「自分自身が満足したい」と話していて、そういう姿勢の堀選手にタイトルマッチのチャンスが巡ってくるのも、不思議なものだなと思います。

「本当にそう思いますよね。タイトルマッチをやりたい・ベルトが欲しいと言っていても、一回もベルトに絡めないまま辞める人も多いので。そういう意味では恵まれてますよね。DEEP、Grachan、HEAT。3団体でタイトルマッチをやらせてもらっているので」

――今回はどんなファイトを見せて勝ちたいですか。

「攻めていきたいって感じですね。相手がシャープな打撃を持っているんで、それにびびって引いちゃうと、多分何もないままズルズルいっちゃうと思うので。何にせよ、とにかくはっきりした形で終わるように行かないとって感じですね」

■視聴方法(予定)
4月29日
午後3時00分~ HEAT オフィシャルYouTubeチャンネル

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【DEEP Tokyo Impact2024#03&DEEP JEWELS45】石司晃一×原口央、中井りん×HIMEがスクランブル決定!

【写真】急きょ興味深いカードが実現した(C)MMAPLANET

26日(金)、5月26日(日)にニューピアホールで行われるDEEP Tokyo Impact2024#03ならびにDEEP JEWELS45の対戦カードに関して発表があった。DEEP Tokyo Impact2024#03では石司晃一の対戦相手が原口央に、DEEP JEWELS45では中井りんの対戦相手がHIMEに決定している。
Text by Shojiro Kameike

当初はDEEP119で空位のバンタム級王座を賭けて、元谷友貴と福田龍彌が対戦予定であった。しかし福田の負傷欠場により、DEEP Tokyo Impact2024#03で石司戦が組まれていた平松翔が急きょ、DEEP119でキャッチウェイトで元谷と戦うことになったのは既報済だ。一方で石司の相手は調整中となっていたが、ここでなんと昨年ROAD FCグローバル63キロトーナメントに出場した原口央と対戦する。


原口は2021年にGRLADIATORフェザー級王座を獲得後、RIZINを経て前述のとおりROAD FCのトーナメントに参戦した。決勝ではキム・スーチョルにTKO負けを喫したものの激闘を展開し、評価を下げない準優勝でトーナメントを終えている。今年に入り3月10日にはGRACHAN 68×Brave Fight31で田中智也と対戦することが発表されていたものの、練習中に全治1カ月の怪我を追い欠場に。改めてこの石司戦で復帰となった。

石司にとっても昨年9月、Black Combatとの対抗戦でユ・スヨンにDEEPバンタム級王座を奪われて以来の復帰戦となる。互いに敗戦を経て、今回の試合でどのような姿を見せてくれるのか。注目のカードが決定した。

また、DEEP JEWELS45で中井りんと対戦が予定されていた栗山葵が負傷欠場に。主催者サイドは「中井りんの対戦相手を募集する」としていたが、ここにX(旧Twitter)上で、パンクラスのフライ級QOPに就いたばかりの重田ホノカが名乗りを上げて話題となった。中井も「ダブルタイトルマッチなら」と答えていたものの実現せず。リリースではHIMEが中井の対戦相手として名乗りを上げ、試合が決定したとなっている。

HIMEといえば、これまでストロー級あるいは49キロ契約を中心に戦ってきたが、その中でも正確かつ破壊力のあるジャブを武器に勝ち星を伸ばしてきた。昨年は万智戦、パク・シウ戦と連敗を喫しているものの、ここは中井を倒して再びタイトル戦線に名を連ねたいところだろう。なお、この試合は58キロ契約のノンタイトルマッチとして行われる。

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【Road to UFC2024】松井、小崎、透暉鷹、野瀬、安藤、河名、原口、本野。MMAPLANET調べRTU出場選手

【写真】(C)MMAPLANET

5月18日(土・現地時間)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024。UFCから正式発表がないが、選手及びマネージメント関連から確認が取れている日本人出場選手と対戦相手を纏めてみた。
Text by Manabu Takashima

アジアでは唯一のUFCへの公式ルート=Road to UFC。しかし、選手の選考基準は曖昧で、3度目の開催を迎える今回も多くの出場希望選手がやきもきしてきた。3月31日を選考の〆とする。4月3日が中国のビザ取得のためにタイムリミット。選ばれた選手はビザ取得のため即連絡が入るが、選考に漏れた選手は連絡がないことで不出場を意味する──などなど、今年も情報が錯そうしまくっていた。

また本来UFCはカードの正式発表等のリリースは通常はなく、選手やマネージメントの自己発信に任されている。対して日本国内はプロモーションとメディアのなかでオフィシャル発表を待つという慣例が存在している。Road to UFC出場メンバーの公式発表がなかなか行われないのは、ビザ取得など選手の顔触れが変更されることなども考慮されているという話も伝わってくるが、そのような状況下で選手個人や出場していた団体が公にするケースも出てきた。ここではソースが明らかでない選手を除き、MMAPLANETが選手及びマネージメントに出場の確約があることの確認を取れた選手について言及したい。


【フライ級】
松井斗輝
対戦相手ルエル・パナレス

Grachanでデビューしンクラスでキャリアを積んできたTHE BLACKBELT JAPAN所属の松井が、昨年の鶴屋怜に続き同ジムよりも出場権を得た。キャリア6勝1敗の24歳、伊藤盛一郎や福田龍彌が選外となったことを考えると、このレコードと若さは今のUFCが欲しているゾーンにいるということだろう。

(C)BRAVE CF

松井の対戦相手はフィリピンのルエル・パナレスだ。

レコードは松井と同じく6勝1敗。松井が初めて海外で戦うのに対し、パナレスはUAEWでUAE、BRAVE CFでバーレーンとインドネシアでの試合を経験してきた。ゴリゴリのテイクダウン・ファイター=ムハンマド・サロハイディノフとの敗北から再起戦がUFCを賭けた戦い。スタイル的に初戦以降の対戦相手、つまりは他の出場選手が気になるところだ。

そのフライ級では日本でも一部で猛烈に注目されていたチェ・ドンフンの出場も決まった。

韓国のDouble GFCフライ級王者で、GLADIATORフライ級王座決定トーナメント準決勝出場を決めていたチェ・ドンフンもUFC行きを賭けた戦いにステップアップ。

堅実な戦いができるフィニッシャーの初戦の相手は、前回の準優勝者チーニョーシーユエだ。

エンボー・ファイトクラブ出身、UFC PI所属の中国MMA界のエリートコースを行くチーニョーシーユエと、韓国海軍出身のイケメン=これは興味深い顔合わせとなる。

【バンタム級】
透暉鷹
対戦相手キム・キュソン

小崎連
対戦相手ダールミス・チャウパスゥイ

野瀬翔平
対戦相手ユ・スヨン

Road to UFC出場を狙い、フェザー級からバンタム級に落とした透暉鷹は、昨年のクリスマスイブに河村康博を初回肩固めで斬って落とし、パンクラス二階級制覇を果たした。

大手エージェントとの契約もなく、所属ジムの代表がコーチング修行で得た人脈からの出場権獲得。透暉鷹の意思の強さと周囲の向上心と合致しての挑戦となる。

透暉鷹の初戦の相手は、韓国のキム・キュソンだ。母国ではTOP FC、そして日本、ONEでキャリアを積んできた元Evolve MMAファイターだ。キャリア12勝5敗でHEATで加マーク納、春日井たけし、TOP FCでNavE、ONEで藤沢彰博、若松佑弥と日本人選手との対戦も多い。×日本勢の戦績は3勝2敗で透暉鷹としては、当然遅れを取ることはできない

そんなキム・キュソン、一番最近の試合で魔のNAIZA FCでカザフスタン人選手に勝っているのが不気味だ。

意外というと失礼だが、小崎の選出には驚かされた。KROSS X OVERとDEEPで活躍中の小崎は戦績6勝0敗2分で、フィニッシュが5つの22歳。

彼もまたUFCが求めるゾーンのファイターといえる。

その小崎と相対するのは、昨年の準決勝でイ・チャンホに敗れたダールミス・チャウパスゥイ。とはいえ、イ・チャンホを序盤は圧倒したテイクダウン能力の高さは、小崎が未経験の世界といえる。カザフスタン国境ウィグル出身のフィジカルモンスター超えなるか──小崎のフレッシュさに期待だ。

小崎以上のサプライズは3年連続出場となった野瀬だろう。

これまで準決、初戦敗退も2月のRIZIN LANDMARKで改めて国内バンタム級のトップクラスである強さを見せつけた野瀬。

対するは一時はDEEP、Black Combatとアジア3カ国のバンタム級を制したユ・スヨンだ。UFC行きが掛かっていなくとも、興味深いマッチアップといえるタフファイト。当然、野瀬としてはグラウンドに持ち込めば、勝機が増す。その一方で、ユ・スヨンもれっきとした柔術黒帯で、しっかりとMMAに適合した寝技を持つ。それでも野瀬としては組み技勝負、いかに自分の庭に持ち込み、その庭での力比べとなる。

【フェザー級】
安藤達也
対戦相手チュウ・カンチエ

河名マスト
対戦相手ソン・ヨンジェ

原口伸
対戦相手ホン・ジュンヨン

(C)ONE

昨年3月のONE FFのアリ・モタメド戦の逆転勝利もチャトリCEOに評価されず、昨年のRoad to UFCのオファーを蹴っても安藤のONE本戦出場はならなかった。

この間、コンテンダーシリーズからのオファーもあった安藤が、34歳にして最後の挑戦に挑む。

その行く手を阻もうとするのは中国のチュウ・カンチエだ。レコードは18勝4敗の28歳。中国国内でしか試合をしておらず、実力を推し量るのが困難な相手だ。昨年7月に20秒で勝利している韓国のイ・ミンヒョクはパン・ジェヒョクにスプリット判定負け、工藤諒司にも判定負けをしているファイターで、中国人ファイターはもう強くて当たり前という想いで戦う必要がある。

デビュー戦、LFA、GLADIATORフェザー級王座決定トーナメントと躓く度に力をつけてきた河名マストも、いよいよ盟友・中村倫也の背中が見えていた。

特にパン・ジェヒョクとの連戦で競り負けから、完勝と河名は自身のポテンシャルを最大限に使うことができるようになった。対するソン・ヨンジェは6勝0敗5つのKO勝ちと1つの一本勝ちを誇るフィニッシャーだ。全て試合をAngel’s FCで戦い、バンタム級とフェザー級の王座を獲得している。

豪腕ファイターのソン・ヨンジェだが、一時期4年近いブランクもあり、ここ2試合は秒殺で組み力に関しては判断材料が少ない。ともあれ一発で試合を終らせる力を持つソン・ヨンジェを相手に、河名がいかにオアシスに突っ走れるのかに勝負は掛かってくるだろう。

また前回のライト級決勝でロン・チュウに敗れ、キャリア初黒星を喫した原口伸も、ビザ取得ギリギリの段階でオファーがきた。Road to UFCファイナルに敗れた後は、そのまま本戦出場という交渉もあった原口だが、適正体重のフェザー級での出場は今後のことを考えると──それでも簡単ではないが、好判断と思われる。

対する対戦相手のホン・ジュンヨンは2022年の初戦で松嶋こよみに接戦の末敗れている選手だ。その後はマーシー・グローブTVとインドネシア人ファイターを破り、Angel’s FCライト級王座を奪取──も、現状の力は測定が難しい。とはいえ簡単な相手でないことは明らかで、松嶋戦でも見せた様にタフファイトになった時の心の強さを原口は凌駕しなければならない。

【女子ストロー級】
本野美樹
対戦相手フォン・フェイアール

今年からライト級でなく女子ストロー級が実施されることとなり、日韓有数の女子ファイターに声がかかるなか、日本では出場を固辞する選手もあったようだが、本野美樹のチャレンジが決定した。

準々決勝で戦うフォン・フェイアールは、本野ともにフン・シャオカンに敗れている。未確認情報だがフォン・フェイアールを含め4選手が出場するという中国人女子選手、その中の一人にフン・シャオカンも含まれているという。

つまり本野とフォンにとって、Road to UFCはRoad to フン・シャオカンへのリベンジでもある。またかつてパンクラスに参戦経験のある韓国のソ・ユダンも出場し、中国のシー・ミン戦が決まっている。

現状、8人の日本人選手出場。今年はワンマッチも1日に4試合組まれるという話もあり、この他にも日本人選手の出場もあるかもしれない──中国、インド、タイ、インドネシア、そしてついにあるのか中央アジア勢の参戦等々、オフィシャル・アナウンスを待ちたい。

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【Road FC68】敵地でパク・シウォンと対戦、林RICE陽太「完全に自分がナメられている。俺は甘くないぞ」

【写真】取材は4月5日、林RICEが主宰するパラエストラ森ノ宮で行われた (C)SHOJIRO KAMEIKE

13日(土)、韓国はソウルのチャンチュン体育館で開催されるROAD FC68で、Grachanライト級暫定王者の林RICE陽太が、ROAD FC同級王者のパク・シウォンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

もし日本のMMAに「1年で最も変化したファイター」という賞があれば、林RICEは受賞者の筆頭に挙げられるに違いない。3連敗からの5連勝――しかも今まで見せたことのない跳びヒザでKO勝ちし、さらにベテランの小谷直之も沈める快進撃の末、岸本篤史を下して暫定ながらGrachanのベルトを巻いた。果たして林RICEに何が起こったのか、その真相に迫る。※前日計量では林RICE、キャプテン☆アフリカは共に一発でパスした


――ROAD FCの試合に関するお話の前に、どうしてもお聞きしたいことがあります。

「え……、何でしょうか」

――昨年、林RICE選手の中で何がどのように変わったのかと。

「アハハハ! はい。まぁ、そうですよね」

――林選手のファイトスタイルとしては「MMAの中で柔術をやっている」というイメージでした。しかしその後は2連続KO勝ちを収めており、スタイルの変化に驚いています。

「自分の中では2連続KOの時に変わったのではなく、その後から変化していったという感じなんです」

――というと?

「僕は2022年に入ってから3連敗していました。その1敗目を喫した相手、木村俊也選手とは普段から一緒に練習したり、ご飯を食べに行ったりすることもある仲やったんです。でも僕の中でオファーを断る理由はない。それと『相手が断ってくれへんかな……』という気持ちがあったんですよ。でも木村選手も受けて試合が成立して、僕が負けました。

ただ、負けはしたけど自分の中では『それほど悪い内容ではない。次の試合は頑張ろう』という気持ちがあって。でも次の試合で大宮優選手に負けた時は、練習の時から調子が悪いし、試合でも何か違和感がありました」

――その違和感の原因は何だったのでしょうか。

「これは自分がダメな話で、試合前に新しい技を使い始めるとするじゃないですか。でも練習の時に自分よりキャリアが浅い選手や、ジムの会員さんを相手にその技が使えても、実際の試合でプロにそんな技が通用するはずがない。でも、その技をやってしまったりとか――大宮戦では何かが噛み合わないまま負けちゃって。

さらに3敗目のロクク・ダリ戦は、減量で最後の水抜きに失敗してしまいました。もう言い訳になっちゃうんですけど……。計量後に水分と食事を摂っても回復せず、試合前日の夜には『この調子やと明日の試合はボコボコにされて、殺されてしまうんじゃないか』と考えてしまうぐらいやったんです」

――……。

2023年2月、山下康一朗に3-0の判定勝ち(C)SHOJIRO KAMEIKE

「試合が始まったら、コンディションは少し回復していたけど、やっぱりイメージ通りには動くことができていない。結果、3連敗したあとが先ほど言われた山下康一朗戦で。『ここで負けたら終わりやな』と思っていました。正直、山下選手はまだキャリアが浅かったし、その相手に負けると『次は誰と試合するんや』ってなるじゃないですか。プロモーター側からしても。そんな状態で自分もプロとして続けるのは嫌で。だから山下戦は背水の陣みたいな気持ちで、とにかく黒帯を持っている柔術の技術に持ち込んで勝つことができました」

――山下戦の勝利によって、ご自身の中では3連敗からの流れを断ち切ることはできたのでしょうか。

「いえ。まだ3敗のあとに1勝しただけで、トータルの戦績でも負け越していたんですよ。まずは勝ち越したい。そうなると次の試合で負けてしまうと『たまたま1勝しただけで、今までと一緒や』と思われるじゃないですか。だから次の試合では絶対に勝たないといけない――という状態で、3連勝するぐらいまでは毎試合が背水の陣でした。

次の小川道的選手との試合はグラチャンの大阪大会で、メインで組んでもらいました。でも僕がメインというのは実力じゃなく大阪大会やからな、と自分でも思っていて。正直、小川選手を相手にあの勝ち方ができたのは、たまたまやったんです(苦笑)」

打撃で小川を下がらせ、狙いすました跳びヒザでKO(C)SHOJIRO KAMEIKE

――たまたま、であの跳びヒザが出ますか(笑)。

「自分としては毎試合が背水の陣やから、とにかく全力を出さなダメやと思っていました。すると相手のローに対して左ストレートを合わせた時、メチャクチャ手応えがあって。小川選手の顔を見ると明らかに効いているし、そうなるとテイクダウンに来るやろうと思って、跳びヒザを合わせたんですよ」

――それだけ相手の動きはしっかり見えていたわけですね。跳びヒザでのKO勝ちで、周囲の評価も変わったのではないですか。

「変わりましたね。特に自分が練習を見ている高校生の男の子がいて。小川戦の前までは『林さんって、そこそこ寝技ができるだけで、体格が大きいから自分より強いだけで。あとは、それなりにプロで試合しているだけでしょ』みたいな雰囲気があったんです。それが小川戦のあとは『林さん、凄いっす!』みたいな感じで『コイツ、ムチャクチャ単純やな』と思いました(笑)」

――アハハハ! さすがに林RICE選手の考えすぎという気もしますが、それだけ評価を変える一発だったとは思います。

「やっぱり良い試合して勝ったら、周りの印象も変わるんやなって思いました。その次が小谷直之選手との試合で」

――小谷戦は林RICE選手のキャリアの中で一番の山場だったと思います。ライト級王座を巡る戦いの中で組まれた試合で、しかも相手は実績で大きく上回る小谷選手ですし。

「ここで小谷選手と組まれるんか、と思いましたよ(苦笑)。キャリアでは下の山下選手、同世代の小川選手には勝てても、小谷選手に負けたら『やっぱり上には行けへんのやな』と思われるでしょうし。ここも気持ちとしては背水の陣で。

試合前はムチャクチャ緊張していました。計量の時も小谷選手はメチャクチャ体が大きいし。でも計量後のリカバリーで回復して、自分の中でも『今日は力が出ているわ』と感じるほどだったんです。試合でも四つとケージレスリングの展開になった時、『これはイケる!』と感じて。1Rが終わって『自分がやるべきことをやったら勝てる』と思いました」

――結果は2Rに左ストレートから返しの右フックでダウンを奪い、パウンドアウトしました。

小谷戦のKOで林RICEの変化は確かなものに(C)GRACHAN

「特に1Rから、左のオーバーハンドが当たる手応えを得ていました。フィニッシュは左が当たって、次の右はオマケみたいな感じで当たり小谷選手がダウンしました。あとはパウンドで――小谷戦のKO勝ちで初めて『自分は変わったんや!』と思うことができたんです。戦績もイーブンになったし、次の岸本篤史選手と暫定王者決定戦でも、しっかり前に行ける気持ちをつくることができました」

――ちなみに先ほど仰った高校生の選手は、小谷戦を視て……。

「もう『林さん、プロのファイターやん!』と。単純でカワイイなぁと思いました(笑)」

――アハハハ、確かに。岸本選手に勝利して遂に暫定ではありますがベルトを巻きました。しかし暫定という2文字は気になりませんか。

昨年12月、暫定Grachanライト級王者に(C)GRACHAN

「それはやっぱり正規のほうが良いです。『暫定って何やねん』と訊かれて、流れも含めて説明しないといけないし(苦笑)。ただ、やっぱりタイトルマッチをやれて、しかもベルトを巻くことができたのは嬉しいです。あの時はベルトだけでなく自分のキャリアの勝ち越しも懸かっていたので。正直、僕って結構チャンスをもらっているじゃないですか。大宮戦で負けているのに、次にダリ選手との試合を組んでもらったりとか。『ここでベルトを獲らないと、もう二度とチャンスは来ない』という気持ちで試合に臨みました」

――先の山下戦はMMAの中で柔術をやっていましたが、岸本戦はMMAのグラップリングで勝負したという印象が強いです。

「ありがとうございます。僕のほうから組みに行くという展開は、変わっていないと思うんです。でも相手に打撃で圧をかけられても、自分も打撃を捨てずに勝負して、そのうえで自信を持って組みに行く。ようやく総合力で勝てるようになったといいますか」

――ベルトを巻き、ノンタイトル戦で大道翔貴選手を下したあと、次にROAD FCのチャンピオンと対戦する。これは良い流れなのか、あるいは苦行が続くのか……。

「アハハハ、そうですよね。毎試合、前回の試合よりキツくなる。今回もオファーが来て相手の情報を見たら『メッチャ強い選手やん』ってビックリしましたけど(笑)。ただ、自分もベルトを巻いて海外のチャンピオンと試合ができるのは、『認められたんやなぁ』と嬉しいです。一つひとつ勝って、ようやくココまで来たんや、と。

でも今回は相手が長期欠場からの復帰戦で、トーナメントに出るための前哨戦なんですよね。それはもう完全に自分がナメられているんだなって思います。でも僕にとっては怒りというより、YouTubeとかを視ていても『そんなに大きなこと言うて大丈夫か?』と心配になっています。いやいや――2023年は一度も試合をしていないくせに、俺はそんなに甘くないぞって。その間に自分は伸びてきた。変わってきたんです」

――パク・シウォンに対しては、どのような印象を持っていますか。

「正直、強いかどうか分からないです。過去の試合を視ても、相手が無抵抗でやられすぎていて。対戦相手のレベルが分からないので、彼の強さも分からないというのが正直な印象ですね。だから『俺は今まで対戦した相手とは違うぞ』と思うんです」

――なるほど。そして今回は練習仲間であるキャプテン☆アフリカ選手と同じ舞台で試合をすることになりました。

「ずっと一緒に練習させてもらっていて、去年のトーナメントで出花さん(出花崇太郎=キャプテン☆アフリカ)が負けた時は『出花さんが負けるんや。どんだけ強いヤツが出てんねん』と思いました。自分にとって出花さんは憧れの選手なんです。初めてプロ練で出花さんにボッコボコにされた時、『これがホンマのプロ練なんや……』と感じて。僕にとっては出花さんは目標であり、いつか倒さなアカンという選手です。

だから出花さんはどう考えているか分からないけど、僕は対戦したいし、それが韓国で実現するなら嬉しいです。とりあえず今回は、僕のことをナメているであろうまずは今回パク・シウォンに勝って、トーナメントにも出させせてもらいたいですね。韓国でキッチリと自分の仕事をしてきます」

■視聴方法(予定)
4月13日(日・日本時間)
午後2時00分~KAKAO TV、AFREECA TV

■ROAD FC68メインカード計量結果

<Road FC ヘビー級王座決定戦/5分3R>
キム・テイン:106.2キロ
関野大成:110.9キロ

<ライト級/5分3R>
パク・シウォン:70.4キロ
林RICE陽太:70.1キロ

<74キロ契約/5分3R>
ユン・テユン:74.3キロ
キム・サン:74.1キロ

<ライト級/5分3R>
キャプテン☆アフリカ:70.5キロ
ハン・サングォン:70.4キロ

<バンタム級/5分3R>
アレクセイ・インデンコ:63.1キロ
ハン・ユンス:63.4キロ

<Figth100ルール69キロ契約/3分3R>
ピョン・イェジュン:67.4.キロ
醤油ニキ:68.9キロ

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【Road FC68】ハン・サングォン戦へ、キャプテン☆アフリカ「査定試合とは考えていない」

【写真】しっかり勝って、やはりトーナメント戦での雄姿が見たい (C)SHOJIRO KAMEIKE

13日(土)、韓国はソウルのチャンチュン体育館で開催されるROAD FC68で、キャプテン☆アフリカがハン・サングォンと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

修斗環太平洋ライト級王者のキャプテン☆アフリカは、昨年行われたRoad FCグローバル70キロトーナメントに出場した。準決勝で敗退したものの、キャプテンの中で得た手応えとは。そして今回対戦するハン・サングォンに関する意外なエピソードと、同じ大会に出場する林RICE陽太との練習についても語った。


――試合を10日後に控えてのインタビューとなります(※取材は3日に行われた)。現在のコンディションはいかがですか。

「コンディションはもう過去イチぐらい良いですね。ひとつは『減量も余裕をもって行っておくに越したことはない』と思っていて。今年に入って春には試合をしたいと思っていたので、もともとハードな練習や体重調整は始めていました。そんな時にちょうどROAD FCからオファーを頂いたんですよ」

――それはキャプテン☆アフリカ選手からROAD FCに対して「春に試合をしたい」と伝えていたのでしょうか。

「いえ、タイミングは偶然でした。僕が今MMAを続けるモチベーションは『強い相手と試合すること』で、ROAD FCから話があった時は嬉しかったですね。今年もまた70キロでトーナメントが開催され、この大会で勝った選手がトーナメントに出られるという噂も聞いていますし」

――ではROAD FCとは複数試合契約を結んでいるわけではないのですね。

「去年は単発というか、トーナメント出場の契約でした。準決勝で負けた直後、ROAD FCのジョン・ムンホン代表からも『また出てほしい』と声をかけていただいて」

――では今年のROAD FCでの戦いに関するお話の前に、昨年のトーナメントに出場した感想から教えてください。

「もちろん優勝するつもりで臨んだのですが、準決勝で負けてしまい――『やり残した感』が残っています。今年もトーナメントに出られるなら、ぜひリベンジさせてほしい。また強い選手が集まるでしょうし、今は一層モチベーションが高いです」

――準決勝ではキム・インス(ムングントスズ・ナンディンエルデンが韓国籍を取得し、韓国名を試合でも名乗るようになった)にKO負けを喫しました。ストライカーである相手の良いところが出てしまったという、相性の問題もあるとは思いますが……。

「確かに相性みたいなものはありますね。でもそれ以上に、実は相手のパンチで右目を負傷してしまいました。試合後の診察では2箇所の眼窩底骨折が見つかって。試合中もダメージがあって、体も思うように動かなくなったんです」

――そうだったのですね。試合でキャプテン選手が早々に引き込んだことについて疑問はありました。

「そこでパンチをもらって負傷してしまうのも、自分の実力なので言い訳にはできないです。もともと相手は打撃が巧い選手で、僕が組んでくるのも分かっていたでしょうし。そのなかで、一発で眼窩底骨折を起こせるぐらいの打撃の実力は凄いと思います。

試合の流れとしては、なかなかテイクダウンしづらくて。ROAD FCは組んで展開がないと早めにブレイクする印象があったので、『ここでブレイクされたら後々しんどい』と思って引き込みを選択しました。結果、普段の試合とは違う展開にしまいましたね」

――とはいえ、強豪が揃ったGPでベスト4入り。トーナメント全体を考えると手応えはありましたか。

「そうですね。やはり国内の試合だけでは、今の自分のレベルが分かりづらかったです。でもトーナメント初戦はROAD FCのフェザー級チャンピオン(パク・ヘジン)で。1階級下で戦っている選手とはいえ、その前の試合では体重超過でライト級に上げてきた選手ですから。試合の時には、しっかりライト級の体をつくってきていましたよね。その相手にフルラウンド使って勝てたのは、自分も海外の選手に対して通用する力があるんやなってことは分かりました。手応えもあり、凄く自信に繋がる大会でしたね」

――昨年のトーナメントは対戦したこともあるマックス・ザ・ボディ選手も出場していたのに対し、今回は同じ大会で練習仲間の林RICE陽太選手がパク・シウォンと対戦します。

「林君とはパラエストラ東大阪のプロ練や、岸本泰昭さんのシスMMAで一緒に練習しているんですよ。ちょうど同じタイミングでROADFCから『次の大会に出られるか?』という話がありました。その時点では、僕のほうはまだ対戦相手について聞いていなかったです。でも林君は対戦相手も提示されていて――自分もチャンピオンと試合したいわって思いましたね(笑)」

――そこで林選手についてもお聞きしたいのですが、林選手は現在5連勝中で、Grachan暫定ライト級のベルトも巻いています。特にKO勝ちが増えるなど、練習仲間として何か変化は感じましたか。

「いやぁ、全然(笑)。跳びヒザでフィニッシュしたりとか、『練習では一度も見せたことがないのに、なぜ試合でできるんやろう?』と思っていましたよ。林君は本当に真面目で、むしろ真面目すぎるんじゃないかと思うぐらいです。ずっとコツコツと地道にやってきて、ようやく積み上げてきたものが出たのかもしれないですね。ROAD FCは打ち合いが多いですし、そこで強いのを当てられるチャンスもあるんじゃないですか」

――林選手の試合に関してはROAD FCのYouTubeチャンネルで、「長期欠場中であったパク・シウォンは今年のトーナメント出場の前に1試合しなければいけない」というストーリーがありました。対してキャプテン選手が対戦するハン・サングォンも昨年のトーナメントに出場している選手で(マックス・ザ・ボディに反則負け)、今年のトーナメント出場を賭けた査定試合と考えることもできます。

「キッチリと勝たないといけないですね。ハン・サングォンは勢いもあるし、良い選手やけど、総合力では自分のほうが勝っていると思うので。3ラウンド、キッチリと戦うことができれば勝てる相手です。今、自分も調子が良いんですよ。そこで調子に乗らんように、ということだけ気をつけたいです。もちろん極めるチャンスがあれば極めに行きますし」

――調子に乗ってしまう可能性があるほど、調子が良いのですね。

「アハハハ。ハン・サングォンってマックス選手との試合でも、反則が起きる前までは押していたじゃないですか。バランスが良くて、フィジカルも強いし、ベースであるレスリングも強い。トーナメントのリザーブ戦でも、途中までは勝つんちゃうかなっていう試合内容で(結果はシン・ドングクに1R KO負け)」

――ただ、勝てそうな試合で勝てない。今年1月のTOP BRIGHTSではダニエル・ドンチェンコにヒジの連打を浴びて敗れています。

「バランスは良いけど、一発の強さがないと思うんですよね。途中まで勝っている試合もあるから、油断はできないです。僕としてはフルラウンド、時間を使って戦いたいですね。そういえば前回のトーナメントが開催されている間に、パラエストラ東大阪へ練習しに来ていたらしいですよ(笑)」

――えぇっ!? よりにもよって、キャプテン選手と林RICE選手がいるところに……。

「僕は事前に『ROAD FCのライト級で戦っている選手が来る』と聞いて、『いずれ対戦することもあるかな』と、プロ練には参加しませんでした。その時は誰が来るのか、名前は聞いていなかったです。でもあとで聞いて――『うわっ、ハン・サングォンやん!』と(笑)」

――アハハハ。

「彼って大会前の煽りでもイケイケなところがあるじゃないですか。でも練習のために日本に来て、メチャメチャ礼儀正しかったみたいで。そうやって真摯にMMAに取り組むことって、強くなるために必要な要素やと思うんですよ。だから前回の試合から、どれだけ成長しているか分からない。絶対に油断はできない相手です」

――林RICE選手がパク・シウォンに勝てば、70キロトーナメントにエントリーされるかもしれません。そうなった場合、林RICE選手との練習はどうなるのでしょうか。ハン・サングォンの来日時には事前に知って、回避することはできましたが、林RICE選手の場合はもともと練習仲間ですし……。

「あぁ、そうか。どうなるんでしょうね。さすがにトーナメントも途中で当たることはないやろうし――この2人が決勝で当たったら凄いことですよね。でもホンマに、そこは気にしていなくて。まずはお互い、目の前の試合に勝たないといけないですから。

僕としては、次のハン・サングォンがトーナメントの査定試合だとは考えていません。これまでの試合と同様、いつものワンマッチとして戦います。今回は韓国の大きな会場で試合をする機会に恵まれて、まずはしっかり勝ちたいです。勝って初めてトーナメントのことを考えることができますし、もしトーナメントに出られるなら去年のリベンジを目指します」

■視聴方法(予定)
4月13日(日・日本時間)
午後2時00分~KAKAO TV、AFREECA TV


■ROAD FC68メインカード対戦カード

<Road FC ヘビー級王座決定戦/5分3R>
キム・テイン(韓国)
関野大成(日本)

<ライト級/5分3R>
オアク・シウォン(韓国)
林RICE陽太(日本)

<74キロ契約/5分3R>
ユン・テユン(韓国)
キム・サン(日本)

<ライト級/5分3R>
キャプテン☆アフリカ(日本)
ハン・サングォン(韓国)

<ライト級/5分3R>
シン・ドングク(韓国)
アリ・カブドゥラ(カザフスタン)

<バンタム級/5分3R>
アレクセイ・インデンコ(ロシア)
ハン・ユンス(韓国)

<Figth100ルール69キロ契約/3分3R>
ピョン・イェジュン(韓国)
醤油ニキ(日本)

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45 Gladiator Grachan Grachan61 Grachan69 MMA MMAPLANET o ONE ONE FN17 ROAD FC Road to UFC UFC パク・シウ パク・シウォン ロッキー・バクトル 原口伸 小島勝志 岸本篤史 林RICE陽太 藤村健悟 長谷川賢 高橋孝徳

【Grachan69】フェザー級王者の小島勝志が国際戦でバクトルを迎え撃つ。芳賀ビラル海は藤村健悟と対戦

【写真】小島の真価と進化が問われるバクトルとの国際戦(C)MMAPLANET

1日(月)、GRACHAN実行委員会より5月26日(日)東京都大田区の産業プラザPIOで開催されるGrachan69の対戦カードが発表された。同大会ではフェザー級王者の小島勝志が、フィリピンのロッキー・バクトルを迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike


小島は昨年5月のGrachan61で、フェザー級王座決定トーナメント決勝を高橋孝徳と争い判定勝ちを収めてベルトを巻いた。その小島が1年ぶりの試合で、ONE参戦経験を持つバクトルとノンタイトル戦で激突することとなった。

高橋戦では、ムエタイ技術を高めたグラップラーを相手に左ジャブと左ボディが冴え渡った。高橋のテイクダウンに苦しむ場面はあったものの、終盤には小島がバックを奪い、さらに左だけでなく右クロスと右テンカオを混ぜて3-0の判定勝ちで新王者に。

対するバクトルはMMA戦績が5勝3敗。昨年5月にはONE FN17でモンゴルのエンフオルギル・バートフルーと対戦している。実はMMAPLANETでは、昨年11月のフィリピン取材でバクトルの姿をキャッチしている。この時、GLADIATORタレントリレーションを務める長谷川賢氏はバクトルの馬力に対して評価をしていたという。ONEのエンフオルギル戦ではパワフルなテイクダウンと打撃に屈したものの、持ち味である馬力に打撃と組みの連動という部分でONE時代よりも成長が見られると、一筋縄ではいかないファイターとなるに違いない。

小島の持ち味は、どの距離からでも相手を削ることができるパンチを持っていること。左ジャブに対してバクトルが馬力を武器に距離を詰めてきても、左ボディと右アッパーで削り続けて仕留めたいところだ。

今大会には、3月のGrachan68×Brave Fight31でライト級2位の岸本篤史を下した芳賀ビラル海も連続参戦を果たし、藤村健悟と対戦する。藤村は昨年12月に中国WLF(武林風)でワン・ジンピンを下している。藤村のグラップリングに対して、ビラルも岸本戦ではダウンを奪ったうえバックコントロールなどキープ力の成長を伺わせた。

現在グラチャンのライト級は、Road to UFC以降の動向が注目される原口伸が正規王座に付いている。原口のRTU参戦を受けて設置された暫定のベルトは、林RICE陽太が巻いているものの、その林も4月13日に韓国ROAD FCでパク・シウォンと対戦する。もし原口がフェザー級に転向し、林RICEが正規王者となれば、ビラル×藤村の勝者の挑戦を受ける可能性もあるだけに注目だ。

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Grachan MMA o ONE

ONE Friday Fights57:ミハイル・グリツァネンコ vs. 松田征也

73.9kg契約。

ロシアのグリツァネンコもONEデビュー戦でMMA4勝1敗。4勝はすべてKO勝ち。

松田は昨年8月にGRACHANでプロデビューすると2ヶ月ごとに試合をして3試合連続KO勝ち。これが4戦目。

じわじわ出てきたグリツァネンコ。パンチ連打。組んでいく松田だが引き剥がされた。また詰めてくるグリツァネンコ。パンチをかいくぐってタックルに入った松田だが、グリツァネンコ受け止めると肘を打ち込む。離れた。ロープを背負った松田にボディブロー。ローからパンチをヒットさせるグリツァネンコ。松田崩れたがタックルでごまかさう。四つに組んだが引き剥がされた。松田パンチで出てタックルへ。切ったグリツァネンコ。またタックルに入るが、バックステップでかわしたグリツァネンコがパンチを入れる。圧されている松田。右をもらった。松田もパンチで出るが、グリツァネンコが組み付く。離れた。またグリツァネンコの右がヒット。タックルに行こうとした松田の顔面にミドルが入る。コーナーに下がった松田。パンチを貰うが松田も右を返した。松田またタックルに入るが切られる。左をもらった。松田消耗が見える。パンチからミドルを入れたグリツァネンコ。ワンツー。左ミドルからワンツー。常に連打を入れるグリツァネンコ。松田のミドルがローブローになりタイムストップ。けっこう苦しんでいるグリツァネンコ。再開。詰めるグリツァネンコだが、コンタクトがないうちにゴング。

2R。松田タックル。胴に組み付いたが、切ったグリツァネンコが膝を入れて離れる。松田ちょっと余裕が出てきた。低空タックル。初めて切れないグリツァネンコ。バックに付いた松田。グリツァネンコが立つと投げた。松田がぶって首を抱えるが、グリツァネンコ肘を入れて離れた。松田またタックルに入ると投げた。バックを取ると頭部に膝を入れる。グリツァネンコスタミナ切れか。サイドで押さえ込んだ松田。上四方に。頭部にヒザを入れる。頭をまたいでキムラ。背中まで腕が回った。一回転して逃れようとするが、追っていってキムラを続ける松田。ギリギリ耐えているグリツァネンコ。その体勢のままヒザを入れる松田。ゴング。

3R。詰める松田。グリツァネンコ下がる。飛び膝のタイミングで松田タックル。コーナーに押し込みダブルアンダーフック。テイクダウンを狙う松田。ボディロックから投げた。マウント。下からホールドするグリツァネンコに肘を打ち込む。体を起こしてパウンドを入れるが、グリツァネンコ亀になり股下から抜けて立った。松田のタックルを切ったが、松田さらにタックル。ボディロックからテイクダウン。またマウントに。今度は返されないように押さえ込んだまま肘。背中を向けたグリツァネンコにチョーク。反転して外したグリツァネンコだが、もう下で動く元気はない。松田パウンド連打。グリツァネンコ亀になり耐える。タイムアップ。

判定2-1で松田勝利。

1Rのダメージはあるとしても、2Rのキムラをニアフィニッシュに取らずにグリツァネンコに入れるのは無いだろう。

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45 AB ABEMA DEEP Grachan MMA MMAPLANET o イゴール・タナベ キック ギレルメ・ナカガワ クレベル・コイケ トミー矢野 パンクラス ミスター・ホンデ ユン・チャンミン 中村京一郎 中村倫也 中谷優我 井村塁 修斗 前田浩平 古瀬美月 向坂準之助 山本歩夢 岡見勇信 巌流島 平本蓮 平田樹 松岡拓 椿飛鳥 溝口司 田嶋椋 秋山成勲 諸石一砂 野瀬翔平 青木真也 鶴屋怜

【FAW2024#01】再開、格闘代理戦争─01─。経験の中村。打のホンデ、超絶組み技力=ナカガワ&トミー矢野

【写真】4年振りの格闘代理戦争。後列がコーチ勢、前列が出場選手たち(C)MMAPLANET

14日(木)、明日15日(金)に会場非公開で開催される格闘代理戦争 THE MAXの計量及びトーナメント組み合わせ抽選会が行われた。

格闘技界の人材発掘を目的とし、2017年にABEMAが開始したリアリティTVショー=格闘代理戦争。キックとMMAの両部門で計5シーズンが実施され、MMAでは平田樹、韓国のユン・チャンミンが優勝し、前田浩平、椿飛鳥、古瀬美月らを輩出してきた。

そんな格闘代理戦争が、現役ファイターをコーチにプロキャリア5戦目までの選手に参加資格があるという形で4年振りに行われることとなった。

準々決勝は69キロ契約で3分✖3R(裁定は10Pラウンドマスト)、ドローの場合はマスト判定で決着がつけられる。明日の準々決勝後は4月に準決勝、5月に決勝が実施されるという短期決戦かつハードなトーナメントとなるという話も伝わってくる。

既に番組内で青木真也&中谷優我、秋山成勲&ミスター・ホンデ、平本蓮&向坂準之助、岡見勇信+中村倫也&中村京一郎、クレベル・コイケ&ギレルメ・ナカガワ、イゴール・タナベ&トミー矢野というコーチ陣&出場選手が発表されていた。


そして本日実施午後2時に実施された計量時に鶴屋怜&諸石一砂、田嶋椋&松岡拓という残り2枠のコーチ&出場選手が発表された。

「名前のない選手が優勝すれば、名前が売れて優勝賞金がもらえるので今後に生かせるので凄く良い企画」と格闘代理戦争の印象を語った鶴屋は、21歳で最年少コーチ就任となる。今回の出場選手と比較しても、8人中5人が彼より年上で、秋山との年齢差は実に27歳だ。

また約2週間後にパンクラスで井村塁戦が控える田嶋は、一般公募から出演が決まり、「格闘技は実力だけでなく知名度も必要になってくる。ここで知名度を上げて大きな舞台で戦う」という明確な参戦理由を話した。

ここでからは出場選手の計量結果と戦績を比較し戦力分析を行ってみたい。

中谷優我:68.85キロ(TEAM青木真也)
プロMMA戦績1勝1敗(※DEEP)
巌流島ルール1勝
打〇
倒〇〇
寝〇〇〇

ミスター・ホンデ:68.35キロ(TEAM秋山也勲)
プロ&アマキック36戦24勝
WBKF世界スーパーフェザー級王者
Breakingdown 2戦2勝
打〇〇〇〇〇
倒???
寝???

向坂準之助:65.45キロ(TEAM平本蓮)
極真空手4年
打???
倒???
寝???

中村京一郎:68.6キロ(TEAM岡見勇信+中村倫也)
MMA戦績4勝1敗(※Poundstorm、EXFIGHT、GRACHAN)
打〇〇〇〇
倒〇〇〇
寝〇〇〇

ギレルメ・ナカガワ:68.9キロ(TEAMクレベル・コイケ)
2023年IBJJFアジア茶帯ライトフェザー級3位
アマMMA10戦10勝(※DEEP SPルール等)
打〇〇
倒〇〇〇〇〇
寝〇〇〇〇〇

トミー矢野:68.8キロ(TEAMイゴール・タナベ)
2023年IBJJFムンジアル茶帯フェザー級3位
2023年IBJJFアジア茶帯フェザー級3位
2023年マリアナス・オープン茶帯オープン優勝
2023年JBJJF全日本ノーギ茶帯フェザー級優勝
アマパンクラスSクラストーナメント・ライト級優勝
打???
倒???
寝〇〇〇〇〇
※紫帯時代に南日本柔術選手権フェザー級で野瀬翔平に4-2で勝利

諸石一砂:68.95キロ(TEAM鶴屋怜)
プロMMA 2戦2勝
打〇〇〇〇
倒〇〇
寝〇〇

松岡拓:68.5キロ(TEAM田嶋椋)
アマMMA 15戦10勝5敗
2023年アマ修斗全日本ライト級3位
打???
倒???
寝???

MMAとして一番経験があるは中村、プロで4勝1敗の戦績を残しPOUNDSTORMで両国国技館という大舞台で戦っている。中谷と諸石もDEEP、修斗でプロとして戦っている。後者は長崎総合科学大学附属高等学校時代にサッカー部で、あの国見高校を長年率いていた名称・小嶺忠敏監督の指導を受けており、パンチだけでなく蹴りの強さも定評がある。

ミスター・ホンデの打撃の強さ、ナカガワと矢野の組みの強さは絶対的だ。MMA、トータルで見れば未知数だが、ナカガワはDEEPのアマMMAでも勝利しており、ケージで戦った経験もある。対してBreakingdownで2勝を挙げているポンデと、アマパンクラス優勝経験がある矢野は得意分野以外の部分で、どれだけの修練度があるか。

3分✖3Rという試合タイムを考えると──ブレイクのタイミング等は不明だが、組み技に秀でたファイターは極めだけでなく、ゲームコントロールができるという優位性を持つ。

とはいえ矢野がテイクダウンゲームを仕掛ける姿が想像でないのも事実。近づく、下になるという柔術では苦もない距離設定をどのように克服しているのか──幼少期からMMA思考だったとも聞くトミー矢野は要注目だ。

同様に突き抜けた打撃力を誇り、見るからにフィジカルが強そうなホンデは最もデンジャラスなファイターといえるだろう。

対して未知なのは松岡拓と向坂準之助の両者だ。前者のアマ修斗全日本3位という実績は誰もが残せるものではないが、プロ5戦目まで参加可能なことを考えると心もとない。向坂に関しては、一般募集から一度は合格も負傷欠場となった山本歩夢、溝口司という両者と比較すると格闘家としての実績不足は明白だ。同時にトーナメント戦は、組み合わせという要素が大きく作用する。その抽選の模様は後編で。

<この項、続く>

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45 F1 Grachan MMA MMAPLANET o 櫻井隆多 青木忠秀

【Grachan68 x Brave Fight31】52歳の王座戴冠!初代ウェルター級王座T決勝で櫻井隆多が青木に判定勝利

<Grachan初代ウェルター級T決勝戦/5分3R>
櫻井隆多(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.30-27
青木忠秀(日本)

サウスポーの青木に対し、櫻井が右ボディストレート、ダブルレッグで組みつく。青木もケージを背にしてテイクダウンを許さない。一度、距離が離れると青木のインロー。これが組み付こうとした櫻井に対するローブローとなり、櫻井にインターバルが与えられる。再開後、サウスポーに構える両者。青木は距離を取りながらジャブと左ストレート、オーソドックスに戻してワンツー、右ローを蹴る。

じりじりと距離を詰める櫻井。青木がジャブと右ロー、右ボディストレートを当てる。櫻井が左フックから距離を詰めると、青木は右アッパーと左フック。櫻井が左フックから組むも、離れた青木は右カーフと右ボディ。櫻井がダブルレッグでテイクダウンし、バックを取ったところでラウンド終了となった。1Rはジャッジ2名が青木、1名が櫻井とした。

2R、櫻井がすぐにプレッシャーをかけて左フックからダブルレッグで組みつく。青木に尻餅をつかせるとバックに回ってRNCを狙う。青木が立ち上がって離れるが、櫻井はすぐに左フックからのダブルレッグでテイクダウンする。ハーフガードでトップキープする櫻井が再びバックを狙う。青木は櫻井を前に落とし、逆にシングルレッグでテイクダウン。立った状態からパンチを落とし、櫻井はガードポジションから三角絞めを狙いつつ、ヒジ打ちを入れる。このラウンドはジャッジ3名とも櫻井を支持した。

3R、前に出る櫻井に青木が右ストレート。櫻井は青木の右ローに左フックを合わせてダブルレッグでテイクダウンし、一気にパンチを落とす。そのままバックをとってRNCを狙うが、青木が反転してシングルレッグで櫻井をケージに押し込む。ここから立ち上がる青木。櫻井はすぐにダブルレッグに入って青木を寝かせると、亀になる青木のバックをとる。櫻井はRNCを狙いつつトップ&バックキープを続け、青木も櫻井の体をケージに押し付けて正対。青木が櫻井の左足を両足でフックし、バックを狙いつつ、櫻井が立つところに青木がシングルレッグへ。櫻井はそのシングルを潰してパンチを連打した。

試合は判定3-0で櫻井が勝利し、初代ウェルター級王座のベルトを巻いた。試合後、櫻井は「格闘技を長くやっていて、ちょっとだけ自分にご褒美になったのかなって感じです。今回は本当に本当に大変でした、本当に。怪我もしてコンディションも悪くて。根性と仲間のおかげで勝つことができました。一生懸命やっているといいことが起きるって勇気づけられたら幸いです」と語った。

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Grachan MMA MMAPLANET o 高橋孝徳 黒井海成

【Grachan68 x Brave Fight31】カーフを効かせた黒井が高橋とのランカー対決に判定勝利

<フェザー級/5分2R+Ex1R>
黒井海成(日本)
Def.3-0
高橋孝徳(日本)

黒井がサークリングしながら右カーフを的確に当てる。そこからワンツー、右の前蹴り。高橋がその蹴り足を取ってテイクダウンする。黒井はガードポジションを取って、高橋の頭を抱える。高橋もトップキープするが動きがない。残り1分30秒を切ったところでブレイクとなる。再開後、黒井がジャブから右ミドル、右カーフを蹴ると高橋がバランスを崩す。

そこに黒井が右のパンチを打ち込み、グラウンドで下になった高橋がハーフガードから潜りを狙う。黒井はトップキープしてパンチを落とし、スクランブルになると亀の高橋を殴る。最後は高橋が立ち上がって投げを狙ったところでラウンド終了となった。

2R、高橋が右ストレートからシングルレッグで組む。ケージを背負う黒井に対し、高橋は右腕を差してボディロックし、テイクダウンを狙いながらスタンドバックへ。黒井は高橋の腕のクラッチを切って離れる。試合がスタンドになると黒井が右カーフ、高橋は右ストレートから組みつき、先ほどと同じように右腕を差してケージへ押し込む。

黒井も正対してヒザ蹴り。高橋がテイクダウンを狙ったところで離れる。残り1分、黒井が右ストレートを狙うが、高橋がそれに合わせて組み付く。そのままケージへ押し込み、上半身の高いところでロックしてヒザ蹴りを入れる。判定は3-0で黒井が勝利。高橋の組みに後手に回る場面があったものの、カーフを効かせて勝利を掴んだ。

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