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BELLATOR Bellator295 MMA スミコ・イナバ ブログ ヴェタ・オルティガ

【Bellator295】元タイトル挑戦者に挑む、レディサムライ=スミコ・イナバ「祖母の姓はフナコシ」

【写真】東京を訪れたことがあるというスミコ・イナバは、他のBellatorファイターと同じようにRIZINとのコラボショー出場を熱望していた (C)MMAPLANET

22日(土・現地時間)、ハワイ州ホノルルのニールSブレイズデール・センターで開催されるBellator295「Stots vs Mix」でヴェタ・オルティガを対戦するスミコ・イナバ。

どのような漢字を当てはめることができるか分からないが、完全に日本名を持つハワイアンMMAファイターは、元タイトルコンテンダーに挑む。デビュー以来、負け無しの5連勝中のレディサムライこと、スミコ・イナバに初インタビューを試みた。


──スミコ、何度がインタビューをリクエストしてきたのですが、ようやく実現して嬉しいです。まず、尋ねたいのはスミコ・イナバという完全な日本名のことです。ハワイや米国っぽい姓も名も含まれていません。

「私の血は半分が日本人。ダッドが日本人だけど、日本に住んだことはない日系ハワイアンの4世なの。スミコは私の祖母のミドルネームで、イナバは祖祖父のファミリーネームね」

──なるほどぉ。スミコというのは完璧な日本女子の名前ですが、私やその上の世代のモノで。

「そうなんだ(笑)。グランマの名字はフナコシよ」

──松濤館空手の祖、内地に空手を広めた船越義珍と同じですね。おばあさんの家系は沖縄出身ですか。

「そうなの。私はあまりルーツが分かっていないけど、もし関係があるなら凄いことね。もっと調べてみるわ。オキナワに行けば、私のオリジンが分かるかもしれないのね。でも、もう4世代も経っているし、私自身は日本の文化に興味はあってもアメリカンなファミリーで育ったから、あまり日本の習慣は分かっていなくて。

高校のときに日本語のクラスを選択したけど、凄く難しかったわ(笑)。アルファベットが全く違って……でも、美しい言葉が多いしまた学びたいを想っている」

──そんなスミコは、いつ頃からMMAに興味を持ったのですが。スミコの住むハワイ島は、BJペンが生まれ育った島ですよね。ただ、オアフと比べて柔術やMMAの活動は盛んでない印象を持っていました。

「今、ビッグアイランドでは柔術はもの凄く流行っているわ。MMAのジムはそれほど多くないけど。私はただボクシングを2011年に始めると、そのジムでMMAもすることになって誘われたの。それから柔術とレスリングを学ぶことになって、全てをミックスしていったわ。でも最初はMMAじゃなくて、ボクシングがやりたかっただけで。いつの日か、私もマウイにMMAジムをオープンさせて、もっとMMAを盛んにしたいと思っている」

──ぜひ、MMAのビッグショーもスミコの力でマウイに持ち込んで欲しいです。

「イエース。ホントに、そうなれば最高ね。マウイではオアフのようにMMAショーが継続しなかったから。2012年頃からアマチュアMMAは始まったけど、それも2017年ぐらいまでで。私としてはジムだけでなく、MMAショーがずっと行えるようにしたくて」

──そんな将来のためにも元タイトルコンテンダーのオルティガと対戦する今回の試合は大切になってきますね。

「そのおかげで私は成長できているわ。キャンプは凄くハードだったし、私の成長した姿を見て欲しい。それがタイトル挑戦に近づくことになるから。タイトルは私のゴールだし、この試合で勝ってランキングを上げたい」

──ではオルティガの印象を教えてください。

「とにかく経験豊かね。タイトル挑戦経験があることでも分かるように。タフよ、いつもファイトできる。だから、私も思い切り打ち合いたいわ」

──試合の準備はオアフで行ってきたのですか。

「この島で全てを準備してきたわ」

──ところでハワイでの試合はまだ2試合目ですね。

「ハワイで戦うことは大好きよ。誇りをもって戦うことができる。なんといっても、ファンのハワイアン・ファイターへのサポートは凄いし(笑)。また、皆の前で戦えることが凄く嬉しい。

ただプレッシャーもあるけどね(笑)。同時に皆にポジティブなエネルギーを貰える。そのエネルギーを武器にして戦うことができるのが、ハワイでの試合なの。MMAとして、全ての局面でエキサイティングな試合を皆に見てもらいたい。とにかく良い試合をしたいわ」

■視聴方法(予定)
4月23日(日)
午前8時30分~ U-NEXT

■ Bellator295計量結果

<Bellator暫定世界バンタム級選手権試合&バンタム級ワールドGP決勝/5分5R>
[王者]ラフェオン・スタッツ: 134.2ポンド(60.87キロ)
[挑戦者] パッチー・ミックス: 135ポンド(61.24キロ)

<女子フライ級/5分3R>
イリマレイ・マクファーレン: 126ポンド(57.15キロ)
渡辺華奈: 125.6ポンド(56.97キロ)

<165ポンド契約/5分3R>
ヤンシー・メデイロス: 162.4ポンド(73.66キロ)
チャーリー・レアリー: 164.2ポンド(74.47キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ: 145.6ポンド(66.04キロ)
ジェイムス・ゴンザレス: 145.8ポンド(66.13キロ)

<フェザー級/5分3R>
マス・ブーネル: 144.4ポンド(65.49キロ)
ジャスティン・ゴンザレス: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 145.4ポンド(65.95キロ)
アドリ・エドワーズ: 145.6ポンド(66.04キロ)

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ: 124.4ポンド(56.42キロ)
ヴェタ・オルティガ: 125.8ポンド(57.06キロ)

<ライト級/5分3R>
ボビー・キング: 155.4ポンド(70.48キロ)
アーロン・クルーズ: 156ポンド(70.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ダヴィオン・フランクリン: 259.2ポンド(117.57キロ)
カシム・アラス: 251.8ポンド(114.21キロ)

<女子フライ級/5分3R>
イララ・ジョアニ: 125.4ポンド(56.88キロ)
ブルーナ・エレン: 125.6ポンド(56.97キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレクセイ・シュルケヴィッチ: 170.8ポンド(77.47キロ)
菊入正行: 169ポンド(76.66キロ)

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BELLATOR Bellator295 DEEP MMA MMAPLANET o ONE アレクセイ・シュルケヴィッチ ブログ 菊入正行

【Bellator295】初陣=シュルケヴィッチ戦へ、菊入正行「ここに居続けるには、どうすれば良いのか」

【写真】リラックス、飄飄としていた菊入だった(C)MMAPLANET

22日(土・現地時間)、ハワイ州ホノルルのニールSブレイズデール・センターで開催されるBellator295「Stots vs Mix」で菊入正行がサークルケージ初陣をアレクセイ・シュルケヴィッチと戦う。

契約から半年、ようやく迎えたベラトール・デビュー戦。初の国際戦&海外での試合ということも感じさせないようなリラックス・ムードを漂わせていた菊入は、笑顔で意気込みを語ってくれた。


──既にハワイに入っている菊入選手。あと4日後に試合を控えていますが、これから体重調整の方でしょうか(※取材は4月18日に行われた)。

「そうですね、木曜日に水抜きをして金曜日に計量ですね」

──昨年9月の契約から、ようやくベラトール・デビューとなります。今回の試合が決まったのは、いつ頃だったのですか。

「3月の中旬に2週間ほどタイガームエタイに練習に行っていた時に、オファーを貰った感じですね。それまで話がなかったので、ようやく試合ができます。ここでしっかりと良い試合をして勝って、またオファーをしてもらうように良いアピールをしたいです」

──ではタイガームエタイで練習した目的というのは?

「僕のサイズで、動けてタフな選手と練習をしたいと思ったからです。2週間でしたけど、UFCファイターやBellatorと契約しているデカい人たちと練習できてよかったです。やっぱりフィジカルとか全然違うということを肌で感じることができたので」

──タイガーは、今しっかりと決まったヘッドコーチがいるのでしょうか。

「コーチはいますが、技術を教えるというよりも選手の間のコミュニケーションを取ったり、向うの人は練習中でもブチ切れるので、それを止めに入るような感じでした(笑)」

──アハハハ。どういうコーチ業ですか。菊入選手は、1人でプーケットへ?

「ハイ。でも、向うに鶴屋怜君がたまたまいて。一緒にご飯に行ったり、話をしたりしていました。それと帰国する2日前ぐらいに、DEEPで戦っている本田良介選手と小金(翔)さんに会いました」

──では今回の試合、海外で初めてのファイトとなりますが、最終調整など戸惑うことはないですか。

「安藤(晃司ネバークイット代表)さんがいてくれるので、自分は何も心配していません。安藤さんの言うことに従うだけです。対策練習から1カ月ずっと安藤さんとやってきたので、最後まで言うことを聞いているとしっかり勝てると思っています」

──安藤選手に連絡を取ると、東南アジアと違って日本語が通じるから楽だというメッセージがありました(笑)。ファイトウィークはどのように過ごしていますか。

「ハイ、楽に過ごせています。ただ気候は思ったより気温が高くなくて、暑くはないですね。僕はスケジュールも写真撮影と、ZOOM取材があるだけで。それだけです。全部ホテルでできるので移動もないですし、本当に楽で。安藤さんがBellatorのスケジュールはUFCやONEより、全然楽だって言っていました(笑)。ホント、有難いです。調整で少し動いて、体重をチェックしてという感じだけで過ごしているので」

──ベラトールのトップ選手も同じ場所にステイしていると、「いよいよだ」という気にはなって来ないですか。

「堀口選手にロビーで会って、なんか嬉しかったですね」

──何を言っているんですか(笑)。

「いや、マイク・ブラウンとか一緒にして嬉しかったです(笑)」

──……。では対戦相手のアレクセイ・シュルケヴィッチ、とのような選手でしょうか。

(C)BELLATOR

「パンチ主体のストライカーっていうイメージですね。

プレッシャーが強くて、フィジカルも強い。ただ試合になってみないと分からない部分もありますが──。付き合わず……打ち合いをするとギャンブルになるので、そこはなるべくしないように戦いたいです。ただ、あまり手を出さないと塩っぽい試合に見えるので、そこには気を付けます。

やはりベラトールだと魅せる試合もしないといけないので。そこはやっぱり、勝ちにも拘るけど試合内容も良くしないといけないです」

──難しいところです。

「国内で戦っていた時は、まず勝たないといけないというのがありました。そうでないと上に進めないですし、稼げないので。稼げる舞台に来たからっていうわけではないですが、長く活躍したいですし。ここに居続けるには、どうすれば良いのかなっていうのは考えます」

──その辺り、師匠の安藤選手はどのような助言をしてくれましたか。

「『まず、ここは勝たないといけない』と言っています(笑)」

──やはり。安藤選手はONEで魅せるとかなしに、戦っていました。自分を貫いて。

「アハハハハ。難しいけど、両方求めたいです。それはデキなくても、意識するだけで変わるかもしれないし(笑)」

──では改めて、意気込みの方をお願いします。

「まず初戦は落としたくない。必ずここで勝って、一つ一つ上がっていきたいので。そうですね、ここは絶対に落としたくない──という感じですね。意気込みがどうか、分からないですけど(笑)」

■視聴方法(予定)
4月23日(日)
午前8時30分~ U-NEXT

■ Bellator295計量結果

<Bellator暫定世界バンタム級選手権試合&バンタム級ワールドGP決勝/5分5R>
[王者]ラフェオン・スタッツ: 134.2ポンド(60.87キロ)
[挑戦者] パッチー・ミックス: 135ポンド(61.24キロ)

<女子フライ級/5分3R>
イリマレイ・マクファーレン: 126ポンド(57.15キロ)
渡辺華奈: 125.6ポンド(56.97キロ)

<165ポンド契約/5分3R>
ヤンシー・メデイロス: 162.4ポンド(73.66キロ)
チャーリー・レアリー: 164.2ポンド(74.47キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ: 145.6ポンド(66.04キロ)
ジェイムス・ゴンザレス: 145.8ポンド(66.13キロ)

<フェザー級/5分3R>
マス・ブーネル: 144.4ポンド(65.49キロ)
ジャスティン・ゴンザレス: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 145.4ポンド(65.95キロ)
アドリ・エドワーズ: 145.6ポンド(66.04キロ)

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ: 124.4ポンド(56.42キロ)
ヴェタ・オルティガ: 125.8ポンド(57.06キロ)

<ライト級/5分3R>
ボビー・キング: 155.4ポンド(70.48キロ)
アーロン・クルーズ: 156ポンド(70.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ダヴィオン・フランクリン: 259.2ポンド(117.57キロ)
カシム・アラス: 251.8ポンド(114.21キロ)

<女子フライ級/5分3R>
イララ・ジョアニ: 125.4ポンド(56.88キロ)
ブルーナ・エレン: 125.6ポンド(56.97キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレクセイ・シュルケヴィッチ: 170.8ポンド(77.47キロ)
菊入正行: 169ポンド(76.66キロ)

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BELLATOR Bellator295 MMA MMAPLANET o   アレクセイ・シュルケヴィッチ アーロン・ピコ イララ・ジョアニ イリマレイ・マクファーレン ジャスティン・ゴンザレス スコット・コーカー スミコ・イナバ パッチー・ミックス ブルーナ・エレン ボビー・キング マス・ブーネル ラフェオン・スタッツ 堀口恭司 渡辺華奈 菊入正行

【Bellator295】計量終了 ボーグが体重落とせず、堀口恭司のフライ級戦は消滅。そしてボーグは引退へ

【写真】非常に友好的、しかし激しい試合になること間違いない(C)BELLATOR

22日(土・現地時間)、ハワイ州ホノルルのニールSブレイズデール・センターで開催されるBellator295「Stots vs Mix」の計量が21日(金・同)に行われている。

堀口恭司と対戦予定だったレイ・ボーグが体重を落とせず、直ちにBellatorとの複数回契約を解除された。そして「皆を落胆させて申し訳ない。そして、ここ数年のとんでもない状況を共にしてくれてありがとうと伝えない。これから違う旅が始まる。チーム・ボーグと共にいてくれて感謝している」とボーグはSNSで引退を発表している。


メインでGPファイナル&100万ドルを掛けたワールドGPファイナルとBellator暫定世界バンタム級王座を賭けて戦う2人は、セレモニアル計量でのフェイスオフでも、何やら罵り合いをし、スコット・コーカーやインスペクターが間に入って、両者を分けた。

コメインの女子フライ級戦は、MMAPLANETのインタビュー通り、イリマレイ・マクファーレンがフェイスオフ後に渡辺華奈の首に例を掛け、ハグをし撮影後も両手で握手をして離れた。

また第1試合でサークルケージ初陣となる菊入正行は、計量台の上でガッツポーズし、アレクセイ・シュルケヴィッチと握手してフェイスオフを行った。

堀口の試合はなくなったが、メインの世界戦や日本人絡みのファイトだけでなく、プレリミからメインと3試合連続で組まれたフェザー級=アーロン・ピコ✖ジェイムス・ゴンザレス、マス・ブーネル✖ジャスティン・ゴンザレス: 145.6ポンド、カイ・カマカ3世✖アドリ・エドワーズも要注目だ。

大器ピコが未完のままで終わるのか、ここから上で進むのか。勝ち方が問われる一戦となり、ブーネル✖ゴンザレスは熱戦必死のサバイバル戦となる。

また日系4世のスミコ・イナバがタイトルコンテンダーのヴェタ・オルティガも女子フライ級戦線の今後に関係してくるマッチアップといえる。

■視聴方法(予定)
4月23日(日)
午前8時30分~ U-NEXT

■ Bellator295計量結果

<Bellator暫定世界バンタム級選手権試合&バンタム級ワールドGP決勝/5分5R>
[王者]ラフェオン・スタッツ: 134.2ポンド(60.87キロ)
[挑戦者] パッチー・ミックス: 135ポンド(61.24キロ)

<女子フライ級/5分3R>
イリマレイ・マクファーレン: 126ポンド(57.15キロ)
渡辺華奈: 125.6ポンド(56.97キロ)

<165ポンド契約/5分3R>
ヤンシー・メデイロス: 162.4ポンド(73.66キロ)
チャーリー・レアリー: 164.2ポンド(74.47キロ)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ: 145.6ポンド(66.04キロ)
ジェイムス・ゴンザレス: 145.8ポンド(66.13キロ)

<フェザー級/5分3R>
マス・ブーネル: 144.4ポンド(65.49キロ)
ジャスティン・ゴンザレス: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
カイ・カマカ3世: 145.4ポンド(65.95キロ)
アドリ・エドワーズ: 145.6ポンド(66.04キロ)

<女子フライ級/5分3R>
スミコ・イナバ: 124.4ポンド(56.42キロ)
ヴェタ・オルティガ: 125.8ポンド(57.06キロ)

<ライト級/5分3R>
ボビー・キング: 155.4ポンド(70.48キロ)
アーロン・クルーズ: 156ポンド(70.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ダヴィオン・フランクリン: 259.2ポンド(117.57キロ)
カシム・アラス: 251.8ポンド(114.21キロ)

<女子フライ級/5分3R>
イララ・ジョアニ: 125.4ポンド(56.88キロ)
ブルーナ・エレン: 125.6ポンド(56.97キロ)

<ウェルター級/5分3R>
アレクセイ・シュルケヴィッチ: 170.8ポンド(77.47キロ)
菊入正行: 169ポンド(76.66キロ)

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BELLATOR Bellator295 MMA o ONE   スコット・コーカー 堀口恭司

『Bellator 295: Stots vs. Mix』堀口恭司 vs. レイ・ボーグ中止問題続報/Bellatorがボーグをリリース→ボーグは引退を発表

『Bellator 295: Stots vs. Mix』レイ・ボーグの都合で堀口恭司戦が130ポンド契約に変更/堀口「“やっぱり作れないか”と思いましたね」(2023年04月21日)

ナンテコッタイ!『Bellator 295: Stots vs. Mix』堀口恭司 vs. レイ・ボーグがボーグの体重管理の問題により中止(2023年04月22日)

 こちらの続報。


 『Bellator 295: Stots vs. Mix』で予定されていた堀口恭司 vs. レイ・ボーグですが、ボーグの体重管理の問題により中止。さらにウェーバー・アルメイダと対戦予定だったケオニ・ディグスも体重計に乗ること無く欠場することから中止となっています。

 これを受けてスコット・コーカー代表は「2人に別れを告げる時が来たと思う」と、ボーグとディグスのリリースを発表。ボーグについては「陣営は130ポンドなら確実に作れると言っていたのに結果はご覧の通りだ」「詳しいことは分からないが、プロフェッショナルである以上体重を作るのは契約の一部だ」「やれることはやったが堀口には申し訳ないと思ってるし、日本から駆けつけた家族の人たちにも申し訳ないと思ってる」とコメントしています。


 その後レイ・ボーグはインスタグラムで「また何かやらかしたら引退すると約束していた通り、このゲームから正式に離れるし引退する」とコメントし引退を発表。現在アカウントはフォロワーのみ閲覧可能になっています。続きを読む・・・
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BELLATOR Bellator295 MMA o   ブラック 堀口恭司

ナンテコッタイ!『Bellator 295: Stots vs. Mix』堀口恭司 vs. レイ・ボーグがボーグの体重管理の問題により中止

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『Bellator 295: Stots vs. Mix』レイ・ボーグの都合で堀口恭司戦が130ポンド契約に変更/堀口「“やっぱり作れないか”と思いましたね」(2023年04月21日)

 こちらの続報。



 Bellator MMAが『Bellator 295: Stots vs. Mix』で予定されていた堀口恭司 vs. レイ・ボーグで、ボーグに体重管理の問題があり中止になることを発表。直前でボーグ側の事情で130ポンド契約に変更したにも関わらず体重が作れなかったとは、さすがに酷すぎます。

 これによりプレリミナリーカードに予定されていたヤンシー・メデイロス vs. チャーリー・レイアリーがメインカードに昇格します。


 堀口恭司はツイッターでこんなコメントをしています。続きを読む・・・
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BELLATOR Bellator295 o RIZIN YouTube ベラトール 堀口恭司 扇久保博正

【ベラトール】堀口恭司 レイ・ボーグ戦が180ポンド契約に変更!


日本時間4月23日にハワイ州ホノルルで開催されるBellator 295: Stots vs. Mix。日本から堀口恭司が参戦し、フライ級でレイ・ボーグと対戦予定でしたが、ボーグ側がフライ級から130ポンド(58.96kg)契約に変更を申し出て、両者がハワイに入る前に両陣営が合意した事が明らかになりました。

昨年末のRIZIN.40ての扇久保博正戦からフライ級に転向した堀口。適正階級でベラトールでどんな試合を見せてくれるか期待が高まっていましたが、直前での契約変更。堀口は「自分は体重が変わっても何も違いはないんでやるだけです」と語っているものの、堀口にとってデメリット以外の何物でもありません。

事の真相はわかりませんが、明らかにボーグの契約不履行だし、ハナから体重を落とせないと開き直っていたとしたら、、、このまま試合を認めるのはさすがにフェアじゃないなと。これだと契約体重自体が何の意味も持たなくなるわけで、ベラトールには厳正な対応を望みます。
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BELLATOR Bellator295 o UFC YouTube   堀口恭司

『Bellator 295: Stots vs. Mix』レイ・ボーグの都合で堀口恭司戦が130ポンド契約に変更/堀口「“やっぱり作れないか”と思いましたね」

【お買い物マラソン限定!20%OFF】LONSDALE ロンズデール 堀口選手ロゴ ダブルラインTシャツ ティーシャツ メンズ ブランド 半袖 チャコールグレー Charcoal Gray トレーニング ストレッチ UVカット 紫外線防止 スポーツ ランニング 軽量 冷感 通気性 堀口恭司 赤井英五郎



 2022年4月の『Bellator 279』以来のBellator参戦となる堀口は、当初フライ級(125ポンド/56.7kg)カムバック2戦目をハワイで戦う予定だったが、対戦相手のボーグ側がフライ級から130ポンド(58.96kg)契約試合への変更を申し出ており、試合は両者がハワイ入りする前に両陣営同意のもと130ポンド契約試合に変更された。

 フライ級戦に向けた調整を行っていた堀口は、「自分はフライ級で全然、大丈夫なんですけど、相手がたぶん落とせないから130ポンドになって」と、フライ級の身体作りを始めていたことを明かし、UFC時代から体重超過の常習犯であるボーグの5年6カ月ぶりのフライ級戦を「“やっぱり作れないか”と思いましたね」と、懸念していたと語った。

 いったん身体を絞っている堀口と、減量をさほどしなかったと思われるボーグとでは、コンディションの差が気掛かりだが、現地入りした堀口は、130ポンド契約試合に向けて気持ちは切り替えており、「自分は体重が変わっても何も違いはないんでやるだけです。減量自体もそこまで辛くはないですし、力で戦ってるわけじゃないので」と語った。

 会見でボーグは、「今回、Bellatorからフライ級のオファーだったが?」と問われ、「今までも階級については色んな事があったけれど、125(フライ級)で戦う事は常に自分の頭の中にあった。ただ環境は変わるもので、135(バンタム級)で戦うのも好きで、ここ3、4年は135でやってきたが、125の選択肢は常にあった。それで、Bellatorから提案があって、ホリグチとデビュー戦ができるというオファーがあったときにそれに対して『NO』とは言いたくなかった」と語っている。

 ボーグはこれまで4度計量ミスをしており、その中にはバンタム級でのミスもありました。続きを読む・・・
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BELLATOR Bellator295 MMA MMAPLANET o RIZIN   イリマレイ・マクファーレン コンバット柔術 ジャスティン・キッシュ ブラジリアン柔術 ボクシング リッチー・ブギーマン・マルチネス 渡辺華奈

【Bellator295】渡辺華奈と対戦、イリマレイ・マクファーレン「サブミッション防御能力が高いのが厄介」

【写真】サンディエゴの自宅も完全にハワイ調なイリマレイ(C)MMAPLANET
                                                                                                                         
22日(土・現地時間)、ハワイ州ホノルルのニール・S・ブレイズデル・アリーナで開催されるBellator295「Stots vs Mix」で、イリマレイ・マクファーレンが渡辺華奈と対戦する。

元Bellator世界女子フライ級王者のイリマレイは、その卓越したグラウンドテクニックで一本勝ちを量産し、サークルケージの頂点を究めた。しかし、いつの間にスタンド中心で戦うようになり、王座を失い連敗も経験した。

パワーグラップリングの渡辺に対し、イリマレイもエディ・ブラボー流グラップリングは不可欠。そんな戦いを前にしてイリマレイ・マクファーレンは、自身の柔術のルーツ、過去数戦のスタンド中心の戦いの理由、そして渡辺戦に関して心の内を話してくれた。


――イリマレイ、インタビューの機会を頂きありがとうございます。10日後に渡辺華奈選手と戦いますが(※インタビューは14日に行われた)、今の調子を教えてください。

「OKよ。今はウェイトカットに集中していて。私はいつも減量が気にかかってしょうがなくて、凄いストレスで。でも、全てが上手くいっているわ」

──この試合の準備はサンディエゴの10thPlanet、チーム・ハリケーンオーサムで行ったのでしょうか。

「そうよ。しっかりとグラップリングの準備をしてきたわ」

──ホームタウンのホノルルで試合をする時も、ハワイで準備をすることはないのですね。

「ノー。私のMMAキャリアはサンディエゴでスタートを切って、ずっとこの街に住んでいるから。ハワイはおろか、他の場所でキャンプを行ったことはなくて。もし、ホノルルにチームを持っているならそうするでしょうけど、私の全てのキャリアにおいてコーチもチームも全てがサンディエゴにいるから」

──ハワイは1990年代の後半からSuper Brawlが定期的にMMAを開催し、当時からブラジリアン柔術及びMMAのジムの数は少なくなった。でもイリマレイはハワイで、それらの格闘技の経験がなかったのですね。

「ないわ。高校の時にレスリングをしていただけで。里帰りした時は少し体を動かす程度でトレーニングをすることもあるけど、しっかりと練習をすることはハワイではなくて」

──では柔術にしても、イリマレイはIBJJFのコンペティションスタイルやグレイシーの護身柔術の経験はなく、リッチー・ブギーマン・マルチネスの10thPlanet柔術、エディ・ブラボーのスタイルだけを学んできたのですか。

「そうね。だからギの柔術は、下手で(笑)。私が初めてマーシャルアーツに触れたのは、カレッジに通っている時で、MMAビギナークラスだった。ただ、体重を減らしたくてジムに行ったの。私はハイスクールの教師になりたくて勉強をしていて、競技に出たいとかプロになるっていうつもりは全くなかったわ。

初めてクラスに出て、コーチのマノロ(ヘルナンデス)が『いいよ。また練習に来て、続けるべきだ』って言ってくれて。その言葉に乗せられてしまったわけよ。それから柔術やボクシングのクラスに出るようになり、すぐに試合で戦うようになった。ただワークアウトのつもりでジムに行ったのが、アクシデント的にこのジャーニーを始めるきっかけになった形ね(笑)」

──イリマレイのMMAを始めてみた時、こんなにエディ・ブラボーの技術をMMAで使う選手は見たことがないと思いました。正直、エディは自身のメソッドをMMAで有効な柔術だと言っていましたが、彼が推してきた男子の選手はその効果を余り見せられていなかった。彼らより、イリマレイはずっと10thPlanetのテクニックを有効活用していました。自身でエディの10thPlanetの技術は、IBJJFスタイルの柔術よりMMAで効果的だと思いますか。

実はコンバット柔術の世界チャンピオンでもある(C)EBI

「私たちのスタイルはサブミッション・スタイル、いつでもフィニッシュを狙うことができる。

でも、こうやって質問されて初めて、私が10thPlanetだけ練習してきた事実に気付かされたわ。10thPlanetで練習で一緒に練習している選手も、IBJJFスタイルの下地がある選手ばかりだし。

私はキャリアを通してラバーガードを使い、珍しいファンキーな動きで可能な限りの成功を手にしてきた。でもね、そういう柔術のスタイルについてはホイス・グレイシーと話したことで、私のなかではクリアになっているの」

──ホイスとはどのような話を?

「私ね、ホイスに10thPlanetのことをどう思うのかを質問してみたの。そうしたらホイスは『家を建てるようなものだよ。基礎工事があって、柱を立てる。そうやってできた家の壁をどんな色に塗るのかってことなんだ。どこに個性がでるか。それは柔術も同じだよ。10thPlanetも、他の柔術も同じ下地がある。そこから個々のスタイルとして発展したに過ぎない』と答えてくれたの」

──おお、素晴らしいですね。そもそもエディ自身が、ジャンジャック・マチャドの黒帯でグレイシー柔術の本道で黒帯を巻いているわけですからね。

「私はそんなエディ・ブラボーがクリエイトしたコンセプトが大好きで、MMAを戦う上で保障になってくれる。特にガードポジションを取ったときにはね。トップの相手をコントロールする術があるから。私はラバーガードからのサブミッションでベルトを手にした。だから私にとって10thPlanetの技術は絶対だけど、人それぞれが何を選択するのか。それは自分に合った柔術を使えば良いと思う」

──とはいえ、最近のイリマレイは積極的にガードワークを試合で使っていませんね。立ち技が増えたように思います。

「そうね。ヒザの問題ね。高校時代に2度手術していて。これまで3度もヒザの手術を受けてきたから、過去4試合はグラウンドに行ったり、レスリングをすることを避けてきたの。でも、そのおかげでスタンドのレベルアップに集中できたし、それはそれで良かったと考えているわ。

選手なら皆、ケガを経験する。それからは、それに合わせて戦っていくモノだから。でもね、今回の試合に向けてヒザは凄く調子が良かったから、最初に言ったようにグラップリングの練習に多くの時間を割くことができたわ。カナはこの階級でベストグラップラーの1人だから、今回は組み技が重要になってくることは間違いない」

──そこが非常に興味深いです。渡辺選手の寝技は柔道の抑え込み、そしてトップゲームが素晴らしい。パワフルな寝技に対し、イリマレイのフレキシブルなガードワークが如何に絡み合うのか。

「それに私はレスリングゲームもできるから。これまで彼女が戦ってきた相手は、あまりレスリングができる選手じゃなかった。だから彼女はグラウンドに持ち込んで、自分の試合ができた。もちろん、彼女のトップゲームの圧は強くてコントロール能力に秀でているわ。それにサブミッション防御能力も高い。私がサブミッションを狙う選手だから。彼女のそんなところは凄く厄介で。

と同時に彼女に対して、フィニッシュされるという恐れを感じることはなくて。一本を取られる心配はしていない。だから、この試合は3Rフルに戦うことになると思う。スクランブルが多くて、カナの柔道に対して私のレスリングの防御力が問われる。もし私が彼女をコントロールできなかったら、判定は彼女のモノになるでしょうね」

──厳しい試合になると想定しているのですね。

「もちろん、カナ・ワタナベを軽く見ることは絶対にないわよ。ただし、私がトップになればフィニッシュできる。そう思っているわ」

──日本の選手は大抵の場合、フィジカル面でディスアドバンテージがありますが、彼女はそうではありません。

「間違いなく、彼女はフライ級で最も体が強い選手の1人よ。背が高くて、頑丈。筋肉隆々だし。それは百も承知で、彼女と戦う準備してきた。クリンチも本当に強いし……彼女のパワーがフルに発揮されるクリンチゲームは避けて通れないけど、なるべくなら回避しないと。だから打撃も大切になってくるし、まぁ……彼女には日本人の力強さがあって、私はハワイの強さで対抗するわ」

──なるほどぉ(笑)。ハワイの強さ、力強く柔軟性のあるフィジカルはイリマレイのスタイルにぴったりと合致していますね。ところでこの試合に勝てば、再び世界王座が見えてくると思います。その辺りはどのように考えていますか。

エミリー・ダコートをフィニッシュした腕十字はデッド・オーチャードから移行し、三角に捉えてから極めたものだった(C)BELLATOR

「だからこそ、私のグラップリングをしっかりと見せたい。

私のキャリアはグラップリングで積み上げてきたモノだから。過去数戦は判定まで行ってしまっているけど、やっぱりそういう試合でなくてフィニッシュがしたい。勝利、タイトル戦線も大切だけど、キャリアの序盤の頃のようにフィニッシュして勝つという感覚を取り戻したくて。

どんな形だろうと、勝利を手にすることが先決なんだけどね。でも私の柔術ルーツに立ち返って彼女を極めたい。そうなれば最高ね」

──地元で戦うことはプレッシャーもあると聞きます。その辺りはどうですか。

「以前は、本当にそうだった。ハワイでは絶対に負けたくないって思っていたわ。だけど去年のハワイ大会で私はジャスティン・キッシュに負けて……。故郷の皆は、まるで関係なく私に温かかった。今はもう、ホームタウンで絶対に勝たないといけないというプレッシャーから解放されたわ。だから、次の試合も楽しめるはずよ」

──まさにオハナですね。

「その通り。オハナが一番大切。私に何が起ころうが、皆は私を愛してくれる」

──イリマレイ、素晴らしいインタビューをありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「私は日本が大好きで、日本の人のことも大好き。またRIZINとBellatorのコラボショーがあれば、今度は絶対にさいたまスーパーアリーナで戦いたい。日本のファンは、日本人と戦う外国人選手のこともリスペクトして、応援してくれる。

本当に、本当に、本当にさいたまスーパーアリーナで日本の皆の前で試合をしたい。それが私のゴール。その前に今回、私はカナのことを心から尊敬して戦う。そういう気持ちが欠けて戦っても、意味はないから。

そうだ、一つ質問して良い?」

──もちろんです。

「私はカナのことを本当に尊敬しているから、計量のあとでハグをしてレイを彼女の首に掛けたいの。でも日本の人って握手の文化で、無暗にハグをしないって聞いて。私が彼女にハグをすることは、失礼にあたるのかしら?」

──全く、そんなことないです。逆にそこが気になったイリマレイのことを日本のファンも大好きになるはずです。

「そう。それは良かったわ。ファイトはファイト。MMAは喧嘩じゃない。私は心の底から彼女をリスペクトしているから、そんなカナに勝つためにベストを尽くわ」

■視聴方法(予定)
4月23日(日)
午前8時30分~ U-NEXT

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【Bellator295】スタッツ✖ミックス展望 Part.02。バックテイクとギロチン、カギを握る2つの攻防

【写真】(C)BELLATOR

22日(土・現地時間)、ハワイ州ホノルルのニール・S・ブレイズデル・アリーナにて、Bellator 2daysの後半戦=Bellator295「Stots vs Mix」が開催され、メインでバンタム級ワールドGP決勝戦にして暫定バンタム級選手権試合=暫定王者ラフェオン・スタッツ✖挑戦者パッチー・ミックスがマッチアップされている。
Text by Isamu Horiuchi

スタッツ✖ミックス、考察。後編はミックスが自分を貫くファイトを心掛けるのに対し、スタッツはミックス対策を練るという両陣営の違いを予想される2つの局面から紐解いていきたい。

バックテイクとギロチン、攻めるミックスと守るスタッツ。その前段階があるとして、鍵となる攻防へ両者はどのように取り組んでいるのか。

<ラフェオン・スタッツ✖パトリック・ミックス考察Part.01はコチラから>


ちなみにミックスは、筆者に自分の戦い方を説明する際「(誰が相手でも)細かいゲームプランは考えずに、ただ舞台に上がって相手を追いかけて捕まえるんだ。“let the chips fall”しながら、ね」と語ってくれた。

辞書には「結果がどうなろうとも」「人がなんと言おうと」等と載っているこの表現だが、もう少し深く調べると「木こりは木を切り倒すことに専念すればよく、その際に舞い落ちる小さなかけら(chips)は気にすべきではない」という教えが由来となっているようだ。

多少の打撃をもらうこと等は気にせず、自分の決めた戦い方を貫き──前に出て、相手を捕まえて極めにいく。堀口戦でもマゴメドフ戦でも功を奏したこの戦法を貫くつもりのミックスと、ミックスという相手への特別な対策を準備するスタッツという対照も面白い。

仮に試合が寝技に持ち込まれたならば、主にバックコントロールからの極めを狙うミックスに対し、エスケープを図るスタッツという攻防となる可能性が高い。ミックスは「サバテーロ戦を見る限り、奴は寝技の攻防でいくつもミスを犯していた。僕ならフィニッシュできると思う場面が20回はあった」と語る。

事実、ミックスはバックテイクで堀口恭司を下している(C)BELLATOR

具体的にスタッツの寝技の弱点について尋ねると「簡単にバックを許すし、自分が背中を付けた時に亀の如く何もできない」と答えてくれた。

実際スタッツは、サバテーロ戦で何度も背中を見せて立ち上がる場面を見せていた。同時にそこから前転を多用してのスクランブルを駆使し、完全コントロールは一度も許さずに試合を終えている。

だが寝技師ミックスは、この種のエスケープを試みる相手を抑え込む練習を普段から何万回と繰り返していることだろう。実際ミックスは、1階級下のフライ級とはいえMMA屈指のスクランブラーであるティム・エリオットとグラップリング戦を戦った際、エリオットの前転に完全対応して上をキープしてサイドポジションを取り、フィニッシュにつなげている。

バックコントロールに絶対の自信を持つミックスに対して、前述のようにライアン・ホールら一流柔術家の門を叩いてミックス対策をするスタッツの「アメイジング・ゲームプラン」とはどのようなものなのだろうか。

ミックスは「奴がサバテーロ戦からわずか数ヶ月で弱点を補強できるとは思えない」と語るが、スタッツはどのようにこの予想を超えるつもりなのか。

両者のグラウンド戦でもう一つ鍵となるのが、ミックス得意のギロチンチョークをめぐる攻防であることは間違いない。

2019年大晦日の元谷友貴戦において、トランジションの最中に瞬時にギロチンに入り仕留めたのは日本のファンにも印象深いところだ。堀口戦やマゴメドフ戦では下から体勢をひっくり返す強力なスイープとしてこの技を使ったミックスは、前述のエリオットとのグラップリング戦では、上から仕掛けてマウントの体勢から絞め上げて極めている。

下、上、スクランブルと文字通りどんな体勢でも極めることのできる、まさに必殺技だ。そんなミックスでも、ラスベガスで一緒に練習するUFCライト級王者イスラム・マカチェフ、バンタム級で無敗を誇るウマル・ヌルマゴメドフといった超弩級のダゲスタン・レスラーたちの圧倒的な押さえ込みの前にはギロチンを極められないと語る。

一昨年の夏、やはりダゲスタン出身のマゴメド・マゴメドフと大スクランブル戦を制して「アメリカン・レスリングは常にダゲスタンに勝るぜ!」と大見栄を切ったスタッツが、寝技でミックスの必殺技を封じるほどのトップからの圧力を発揮できるかどうかもこの試合の着目点だ。

ちなみに両者は、GP1回戦前にミックスが所属するエクストリーム・クートゥアの同じマットで顔を合わせることもあったとのこと。

この時のエピソードとしてスタッツは「あいつが俺のことを睨みつけているように思えたんで、こっちから話しかけたことがあったんだよ。『なあ、俺についてなんか気に入らないことがあんのかい? だったら今この場で解決しようじゃないか』ってね。そうしたらパッチーは『いやいや兄弟、俺は睨んでなんかいないぜ』って感じだった。後から考えると、パッチーは普段からそういう目つきをしているだけなんだろうね(笑)」と語っている。

すでに対戦の可能性があったことで一緒に練習をすることは控えたが、お互いにリスペクトの念を持っているようだ。それだけに準決勝のスタッツ✖サバテーロのような事前の派手なトラッシュトーク合戦こそ見られないが、強豪揃いのGPを勝ち上がってきた両者による──サークルケージ内バンタム級最高峰の戦いであることに変わりはない。

ちなみに両者と対戦経験のあるアルチュレタは、ミックスに勝利しスタッツにはKOされたにもかかわらず「パッチーが極めるよ、間違いない」と予想している。

この試合の勝者はGP優勝のベルト、暫定王者のベルトとともに賞金100万ドルを手にする。さらに6月に予定されている正規王者セルジオ・ペティスとフェザー級から階級を下げて3階級制覇を狙うパトリシオ・ピットブルとのタイトルマッチの勝者とのバンタム級王座統一戦が待っているだろう。

壮大なストーリーラインを制して、真のベラトールバンタム級王者となった者には、現在RIZINにおいて朝倉海、元谷友貴、アルチュレタ、井上直樹の四選手の間で争われているバンタム級王座に就いた者との王者同士のスーパーファイトの道が見えてくる。

実際ミックスは「次の二試合でGPベルト、暫定ベルト、正規ベルトの3本を取った後、日本でRIZIN王者と戦う」ことを今後の目標と語ってくれた。日本のファンにも大注目の、バンタム級GP決勝戦だ。

■視聴方法(予定)
4月23日(日)
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【Bellator295】壮大なバンタム級タイトル戦線絵巻、GP決勝戦スタッツ✖ミックス展望 Part.01!!

【写真】テイクダウンかギロチンか。スクランブルかバックテイクか。いよいよ!!(C)BELLATOR

22日(土・現地時間)、ハワイ州ホノルルのニール・S・ブレイズデル・アリーナにて、Bellator 2daysの後半戦=Bellator295「Stots vs Mix」が開催される。
Text by Isamu Horiuchi

日本から堀口恭司がレイ・ボーグ、渡辺華奈がイルマレイ・マクファーレン、そしてBellator初陣となる菊入正行がアレクセイ・シュルケヴィッチと戦う同大会。メインはバンタム級ワールドGP決勝戦にして暫定バンタム級選手権試合=暫定王者ラフェオン・スタッツ✖挑戦者パッチー・ミックスがマッチアップされている。


昨年4月のGP一回戦、スタッツは当初ルーファスポーツ同門の正規王者セルジオ・ペティスに挑戦する予定だった。が、ペティスの負傷により対戦相手はフアン・アルチュレタに。

ここでスタッツは3Rに左ハイでダウンを奪い、ヒジを連打してKO勝利し暫定王座に就いた。続く12月の準決勝の相手は、堀口恭司のチームメイトであるダニー・サバテーロ。試合前のトラッシュトーク合戦で大いに盛り上がったこの試合では、サバテーロに再三テイクダウンを奪われるもスクランブルして凌ぎ続けたスタッツが、スタンドの打撃で攻勢点を取って5R判定2-1で辛勝し、決勝に駒を進めている。

対する寝技師ミックスは、昨年4月のGP初戦で堀口恭司と対戦。強烈な打撃をかいくぐって組みついてのバックコントロールで1Rと3Rを制し、迎えた5Rにもテイクダウンからバックを取ることに成功した。

その後堀口に正対されてしまうも、すぐに下からのギロチンを仕掛けて上を取り返し、値千金の判定勝利を挙げたのだった。続く準決勝のマゴメド・マゴメドフ戦でも、テイクダウンをことごとくギロチンで切り返して試合を支配。

2Rにはそこから両掌を合わせて締めるマッケンジー・チンに移行し、圧巻の一本勝ちを収めている。

ここまでの両者の勝ち上がり方を見る限り、寝技に持ち込み極めを狙いたいミックスと、持ち前のレスリング力を活かしたスクランブルでこれを凌ぎ、スタンド勝負を挑みたいスタッツという、いわゆるクラシカルMMA=寝技✖打撃の構図が浮かび上がる。

実際にスタッツはこのような展開を想定しているようだ。現在地元テキサスでイーヴス・エドワーズのコーチングの元で調整を進めるスタッツは、黒帯柔術家たちと練習を積んでミックスの寝技への対策にも余念がないとのこと。

コーリー・サンドハーゲンと一緒にライアン・ホールの道場に出稽古に行ったとも語っている。

「奴の勝利への道は分かっている。テイクダウンからバックを奪ってチョークを狙ってくるはずだ。だがこっちはそれに対してアメイジング・ゲームプランを用意している。プレッシャーをかけ続けてフィニッシュするか、奴がボロボロに擦り切れるまで5R圧倒してやるよ」と語るスタッツは、さらにルックスを関してトラッシュトークを展開。

「パッチーよ、お前の戦い方自体にはあまり穴はないかもしれないけどな、その口の真ん中にはでっかい穴が開いているじゃないか。そこに俺の拳をブチ込んでやるからな!」と、ミックスの前歯の隙間を揶揄する軽い口撃も繰り出すスタッツは、打撃勝負に自信を覗かせている。

対するミックスは自分の武器は寝技だけではないと強調する。GP前からエクストリーム・クートゥアのネイト・ペティットを打撃コーチに迎え、パッドワークを積んできたことで打撃の制度が飛躍的に向上したとのことだ。

実際にGP初戦では堀口の打撃に圧倒されることもなく5R渡り合い、さらに準決勝でもマゴメドフと立ち技でも互角以上の戦いをみせた。

「僕はグラップリングと同じくらい打撃もできる」と語るミックスは、3月にインタビューした筆者の「あなたのギロチンの切れ味を考えると、スタッツはテイクダウンを仕掛けてこないのではないか」との質問に、はっきりと「ノー」と答え「僕がスタンドで打撃を当ててダメージを与えるから、おそらく奴はテイクダウンを狙わざるを得なくなるだろう」と予告している。

実際に試合がスタンドから開始される以上、まず打撃の攻防でどちらが主導権を握るかが注目点なのは間違いないことだ。寝技の攻防を恐れないミックスはいつものように前進し、上背の利も生かして圧力をかけてゆくことだろう。

対するスタッツはサバテーロ戦で多用した右ジャブやフットワークを用いて距離を保つことができるのか。それともミックスが距離を詰めて組みつくことに成功するのか。またミックスが予告したように、スタッツが自らテイクダウンを仕掛ける場面は来るのだろうか。お互いサウスポーであることがどう影響するかも興味深い。

<この項続く>

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