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【DEEP112】本田が得意のバックキープで伊藤にユナニマス判定勝利。フライ級GP決勝は本田×福田に

【写真】フライ級GP決勝は5月に行われる予定だ (C)MMAPLANET

<フライ級GP準決勝/5分3R>
本田良介(日本)
Def.5-0:29-28.29-28.29-28.29-28.29-28.
伊藤裕樹(日本)

ともにサウスポー。本田が右手を伸ばして距離を測る。ステップワークで距離を保つ伊藤に対して、本田がジリジリと距離を詰めていく。伊藤が前に出たところで、本田の右ジャブがカウンターで当たった。グラついた伊藤がケージまで下がると、本田が追い立てる。組みついてきた伊藤の首を取る本田だったが、ここは伊藤が離れた。

ケージ中央で、伊藤の強い右ローが当あたる。本田が距離を詰めて左フックを当ててから、ダブルレッグで組みつき伊藤に尻もちを着かせた。本田は立ち上がる伊藤にヒザを浴びせ、さらにバックに回る。右足を差し入れた本田は、バックコントロールの展開へ。伊藤は腰を落とすも、本田は足をかけてバックをキープする。

正対した伊藤に足から組みついた本田が、さらに四つで伊藤をケージに押し込む。離れた両者は、右で距離を測りながら本田が飛び込んだものの、伊藤がバックステップで距離を取った。

2R、伊藤がプレスをかけて右ハイを見せた。距離を詰めてきた伊藤に対し、本田がボディロックからテイクダウンを奪う。ケージ際で伊藤に背中を着かせた本田は、亀になる伊藤のバックに回る。立ち上がった伊藤はバックヒジを見せながら正対する。ここで体勢を入れ替えた伊藤だったが、右ヒザ蹴りが本田の下腹部を捉えてしまい、試合は中断されてしまう。

再開後、本田が左カーフキックを当てる。前に出て来た伊藤に左ミドルを当てた本田、対する伊藤も左ボディストレートを伸ばす。本田の右ジャブに左ローを合わせた伊藤だったが、続いて伸ばした右手がアイポークとなる。再開後、本田の左ストレートをかわした伊藤がバランスを崩した。しかし伊藤がプレスをかけていく。本田は伊藤のワンツーをかわしてダブルレッグで組みつき、バックへ。

ボディロックからヒザで削る本田は、伊藤が正対しようとしたところで足を刈って背中を着かせた。サッカーボールキックも見せながらトップを奪った本田は、パスを仕掛けつつパウンドを落とす。本田の右パウンドがクリーンヒットするも、伊藤が立ち上がって打撃で応戦した。

最終回、伊藤の右ミドルに本田が左ストレートをカウンターで合わせた。さらに本田は伊藤にカウンターの右を打ち下ろす。伊藤がプレスをかけると、本田はカウンター狙いに。しかし伊藤の左ストレートがクリーンヒットし、本田がグラつく。背中を見せた本田のバックにつき、腕を絡めてRNCで絞め上げていく伊藤。本田は切り返してスクランブルへ。

本田がボディロックに切り替えるも、伊藤が立ち上がる。伊藤はケージに押し込まれながら突き放した。離れた本田が下がると、伊藤が右アッパーを突き上げる。しかし本田がテイクダウンからバックへ。伊藤も反転してトップを奪う。本田はハーフガードから伊藤を抱え込む。左ヒジで本田の顔面を剥がした伊藤だったが、本田に切り返されて下になってしまう。残り30秒で伊藤が三角を狙ったが、凌いだ本田がバックに回り、右腕を伊藤の首に巻きつけながらマウントを奪い、パウンドを連打していった。

裁定はジャッジ5名とも1ポイント差で本田の勝利を支持。5月に行われる福田とのGP決勝戦に進んだ本田は、「次もブッ飛ばしていくんで、よろしくお願いします」と宣言し、福田との写真撮影に収まった。


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【DEEP112】高野優樹戦で、4年2カ月振りの勝利を目指す北岡悟「頑張りだけ評価されるのは癪」

【写真】どれだけ体が戻り、それが試合で優位になるか (C)MMAPLANET

明日11日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP112で北岡悟が高野優樹と戦う。

最後の勝利は2018年の大晦日。4年間、勝利から遠ざかり喫した敗北の数は、7。それでも北岡は戦い続け、戦い続ける努力を続け、対戦相手に恐怖を感じさせている。そんな北岡に計量直後に話を訊いた。


──前回の計量は取材できなかったのですが、前々回の計量後に「肌艶が良くて調子が良さそうだ」という話をさせてもらったのですが、今日は一見して目のくぼみ方とかその時とは違っていて。減量が厳しかったとかは?

「いえ、普通に水抜きしただけです。そりゃ、減量は楽じゃないですよ。でも、しっかりと落としてきた。ドライアウトしてきただけです。体重を落とすのが無理ということではなくて、良くも悪くもギリギリで落とした感じです(笑)」

──ハイパーダイエット&リカバリーを見直す選手も増え、また年齢を重ねると階級を上げる選手もいます。そのなかで北岡選手がライト級に拘るのは?

「でもウェルターじゃないですよ。僕の骨格はライト級がぴったりで。なんならもっと若い時にフェザー級にするという判断をしていればフェザー級でやれる体格です。下手をすると、MMAファイターを志した時点でバンタム級に設定していればバンタム級の体になっていただろうし、当時『UFCフライ級だ』っていう選択があればそうなっていたかもしれない。それぐらいの体だから、ウェルターではない」

──逆に若かりし頃のパンクラス時代には90キロぐらいありそうでした。

「いや、それはないですよ(笑)、過去最高で通常で87キロぐらいで。今が82キロとかで。特にライト級に拘っているわけでないし、普通にそういう動かし方をしているからです。普段、動きやすい体を79キロぐらいにしている時もあります。でも4年間も勝っていない人間の体重なんて、どうでも良くないですか」

──いや、確かに勝っていないです。ただし、北岡悟の話は聞いておきたい。そういう価値観の見出し方は良くないかもしれないですが。

「そうですね。北岡悟だから、ずっと組んでもらっているので。分かっています、それは。人がどう思っているか分からないけど、僕は過去がどうだったかとかで続けているわけじゃないし。過去の成功体験を求めることが無いと言ってしまうと、それは嘘で。でも、過去の栄光にすがって試合をしているわけじゃない。まぁ過去の栄光のおかげで試合ができている……俺に過去の栄光なんてあったのかって見方もありますけどね(笑)。

でも、そのおかげでこうやってやらせてもらっているのはありますよね。だから過去の自分にはありがとうと言いたい。でも、今は今で頑張っているし。その頑張っているのも、結果を残してから言わないといけないことなんで。

そういう過去があって、今も評価してもらっているから恐らくは、この大会で一番ファイトマネーを貰っていて、恐らく一番チケットを売っている。別に他の選手が頑張っていないなんて思っていないですよ。でも、そういうことなんじゃないかなって。こんな話、面白いですか(笑)」

──正直、北岡選手にインタビューをする時は覚悟が必要です。

「それ、話を聞いておいて言いますか(笑)」

──だから計量直後なんです。やはり試合の準備期間のピリピリしている時は、今のようにインタビューが成立しないこともままありましたし。

「なるほど。ただ続けている、頑張っているだけじゃ評価したくないですよね?」

──本当に極まれにそこを超越した戦いが見られます。勝っても、響くものがない勝利もあれば、負けても響く試合がある。それが2022年の2試合でした。

「上迫(博仁)戦は人によってはボロンチョに言われますが、自分のなかでは良い動きができていたと思っています。江藤(公洋)戦の内容は悪かったですか?」

──重ねて言いますが、格闘家は結果を残してナンボです。ただし、前回の試合は選手から『北岡選手の頑張りに感動した』という声が聞かれました。

「そうなんですね。でも、頑張りだけ評価されるのは癪なんですよね」

──そうだと思います。ただし、今回は佐伯さんも北岡選手の対戦相手選びに苦慮しているようにも感じました。

「……。……。……。それは僕に言われても……。……。……。僕が相手を選んだわけじゃないから。少なくとも僕は……試合をさせてもらって有難いなんていうのは違うけど、相手を選べる立場にないから。来た相手を受けただけです」

──前回の試合の動きを見れば、恐らくは79キロぐらいまで戻るであろう北岡選手の方が、肉体的に有利で。それはMMAを戦う上でも絶対に有利だと考えられます。

「逆に怖いですよね。だからこそ、怖いです」

──怖い?

「勝負はそういうモノだから。ハイ」

──では、前回の試合に続き何を見せたいですか……って、これも北岡選手には尋ねるべき問いではないですね。

「ハイ。僕には見せたいモノはないから。住村さんがコメントで言ったように、僕も勝ちたいだけだから。勝ちたいだけなら弱いヤツ選べよって話もあって」

──えっ?

「それ、ちょっと人に言われたんです。去年の2試合、強いヤツを選んでいるから。勝ちたいだけなら、弱いヤツ選べば勝てるだろって言われて。それは違うんですよね。強いヤツに勝ちたいんだから。だからこそ、明日の試合は怖いんですよ。何となく、分かりますよね?」

──ハイ。ただ、これは江藤選手と上迫選手に失礼かもしれないですが、あの試合で彼らは北岡選手が怖かったのかもしれないなと。

「あぁ、それは毎試合思います。これね、人のことだしこうやって持ち出すべきじゃないかもしれないけど、岩﨑達也さんが『ヴァンダレイ・シウバが怖がっていた』と言っていますよね」

──ハイ。まぁ、誰もそうは思わないかという話ですが……。

「それと同じなんです。要は覇気とか、なんかどういえば良いのか。当人にしか分からない」

──と同時に相手は怖いから、勝てるということもありますね。

「それ、自分でいうとナンだけど、怖い……怖がられるのは、やはり強味で。だから僕のことを買ってくれる人がいてくれる。そういう覇気、あると思うから。多分、僕の懸命さのようなモノが形になってぶつかるわけでしょ。まぁ、それが僕です」

──北岡選手は怖いですよ。そりゃあ、怖い。だって普段は良いヤツだから。良い人間だから、ケージの中で面と向かって戦うのは怖い。きっと北岡選手が良いヤツでなかったら、同じだけの覇気があっても怖くないはずです。

「うん……。ちょっと、それは……。だから、しっかりと見届けてください」

■視聴方法(予定)
2月11日(土)
午後5時30分~サムライTV
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送

■ DEEP112計量結果

<フライ級GP準決勝/5分3R>
伊藤裕樹:57.05キロ
本田良介:57.05キロ

<フライ級GP準決勝/5分3R>
福田龍彌:57.15キロ
宇田悠斗:56.8キロ

<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
阿部大治:77.0キロ
鈴木槙吾:76.95キロ

<DEEP暫定フェザー級選手権試合/5分3R>
神田コウヤ:65.7キロ
五明宏人:65.7キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.7キロ
高野優樹:69.5キロ

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗:77.55キロ
嶋田伊吹:77.4キロ

<女子ミクロ級/5分2R>
しなしさとこ:43.4キロ
古林礼名:43.75キロ

<バンタム級/5分3R>
渡部修斗:61.6キロ
力也:61.5キロ

<バンタム級/5分2R>
山本有人:61.6キロ
KENTA:61.6キロ

<フライ級/5分2R>
高柳京之介:57.5キロ
秋元強真:57.2キロ

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DEEP DEEP112 MMA MMAPLANET o RIZIN   しなしさとこ 五明宏人 伊藤裕樹 住村竜市朗 修斗 力也 北岡悟 古林礼名 宇田悠斗 山本有人 嶋田伊吹 本田良介 渡部修斗 神田コウヤ 福田龍彌 鈴木槙吾 阿部大治 高野優樹

【DEEP112】計量終了 本田良介「コイツがメインで良かったなと」✖伊藤裕樹「早いものであと2回」

【写真】良い仕上がり具合のメインイベンター2人 (C)MMAPLANET

明日11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP 112 Impactの計量が、雪化粧の東京の街が中野区の中野サンプラザ12階で行われた。

いよいよ準決勝を迎えるフライ級GP出場4選手も始め、全選手が計量を一発でクリアしている。

そのフライ級GP準決勝、そしてメインで戦う本田良介は「明日はこんな無名ですけど、RIZINとかいっぱい出ている選手を差し置いて抽選で運よくメインを張れたんですけど、結果で『コイツがメインで良かったな』と思ってもらえるようにやって、しっかり決勝に繋げたいです。伊藤裕樹選手、強いと言われているけどしっかりやっつけます」と抱負を語る。

対して伊藤は「早いもので準決勝、あと2回。最高の相手を用意してもらったんで、明日は潰されないようにしっかりぶちのめしたいと思うので」と応えた。

コメインで組まれたもう1つの準決に臨む宇田悠斗は「相手は福田選手ということで、強い相手と分かっている。皆知っていると思うんで。ホント、この1カ月、福田選手のことを考えて抜かりなく準備してきたんで。俺はもう決勝のことは考えていないんで。明日、殺るか殺られるか。俺は明日死ぬ気でいくんで。福田選手とならデキると思うんで、ぜひお願いします。胸貸してください」と下剋上宣言。

一方、福田は減量がこれまで上手くいったのか声が枯れることなく「ええと、いつも通り楽しみだけです」と言葉短めにコメントした。

ウェルター級と暫定フェザー級のタイトル戦を含めて、他の試合の出場選手のコメントは以下の通りだ。


鈴木槙吾
「明日、阿部選手に挑戦させていただきます。タイトルマッチがね、メインじゃなかったので。ちょっとどうかなと思っているんですけど。後から僕らの試合をメインにすれば良かったと言ってもらえるような試合ができればと思います」

阿部大治
「2年振りにDEEPに戻って来ました。明日はメイン級の試合
をやります」

五明宏人
「毎日、朝倉未来さんと練習してきました。明日は全局面で圧倒します。押忍」

神田コウヤ
「意気込みなどはENCOUNT様で取材頂いたので、そっち方見てください。明日はPPVもあります。今日までに購入で前売り券などで是非お求めやすい価格で勝ってください」

高野優樹
「今回ライト級で挑戦させていただくんですけど、体重どうこうというよりはもちろん勝つだけっていう形なので気にせず、逆にバンタムの時と比べてマイクの時にこんなに声が出るんだという感覚もあるんですけど、しっかり楽しんで試合をしてきたいと思います。前回、後楽園ホールでチャンスを頂いたんですけど、試合が中止になってしまって。今回、またこういう形でチャンスをいただけたので、とにかく勝つだけです。それだけを考えてきたので応援宜しくお願いします」

北岡悟
「頑張ります」

嶋田伊吹
「またトップどころを引きずり下ろすチャンスを貰えたんで。明日は全力で叩き潰します」

住村竜市朗
「ハイ。勝ちたい。明日は勝ちたい。以上です」

古林礼名
「明日は女子格のレジェンドのしなし選手との試合なんですけど、自分がやることは決まっていると思うので明日はそれをやるだけのつもりです。応援宜しくお願いしま~す」

しなしさとこ
「46歳の挑戦です。多分、最年長だと思います。3年振りなんですが、しっかり勝ちたいと思います。応援宜しくお願いしまぁす」

力也
「明日は格の違い見せます。押忍」

渡部修斗
「今までやってきたことを信じて、明日は全力で戦って勝ちます。押忍」

KENTA
「後楽園ホールで連続3回出させてもらって、とりあえず3連勝目指して頑張ります。少しずつレベルが上がっているんで。明日は一発目から盛り上げます」

山本有人
「今年一発目、明日はしっかりと勝ちたいと思います」

秋元強真
「明日はKOして勝ちます」

高柳京之介
「明日はオープニングなんですけど、しっかり勝って先輩のKENTAさんと高野さんに繋げられるように頑張りたいと思います」

■視聴方法(予定)
2月11日(土)
午後5時30分~サムライTV
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送

■ DEEP112計量結果

<フライ級GP準決勝/5分3R>
伊藤裕樹:57.05キロ
本田良介:57.05キロ

<フライ級GP準決勝/5分3R>
福田龍彌:57.15キロ
宇田悠斗:56.8キロ

<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
阿部大治:77.0キロ
鈴木槙吾:76.95キロ

<DEEP暫定フェザー級選手権試合/5分3R>
神田コウヤ:65.7キロ
五明宏人:65.7キロ

<ライト級/5分3R>
北岡悟:70.7キロ
高野優樹:69.5キロ

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗:77.55キロ
嶋田伊吹:77.4キロ

<女子ミクロ級/5分2R>
しなしさとこ:43.4キロ
古林礼名:43.75キロ

<バンタム級/5分3R>
渡部修斗:61.6キロ
力也:61.5キロ

<バンタム級/5分2R>
山本有人:61.6キロ
KENTA:61.6キロ

<フライ級/5分2R>
高柳京之介:57.5キロ
秋元強真:57.2キロ

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【DEEP112】古林礼名と対戦=しなしさとこ─02─「これからは最年長一本勝ち記録を目指したいです」

【写真】人生、常にピース──サインとはいかないから、良いのです(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP112で古林礼名と対戦する、しなしさとこインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

プロデビューから20年――変化した面もあれば、変わらないところもある。出産と育児でブランクをつくりながらも、しなしは戦い続けてきた。勝ち続けることに対する執着は無くなった、といっても負けることは絶対に嫌な46歳の現役ファイター。選手としてカドは取れていない。そんな彼女の新しい挑戦が、今回の古林戦から始まる。

<しなしさとこインタビューPart.01はコチラから>


――将来、息子さんが『MMAをやりたい』と言ったら、どうしますか。

「いやぁ、どうなんでしょうね(苦笑)。どんどん体は大きくなるでしょうし……。今はまだ170センチぐらいで」

――中学1年生で170センチは大きなほうだと思います(※13歳男子の平均身長は160センチ前後)。

「そうなんですか!? そうなれば息子の良いお手本になれるよう、私も頑張っていきたいですね。試合の結果だけではなく、一緒に暮らしているなかで試合に臨む過程を見てもらいたいです」

――母として試合に臨む気持ちは理解できました。一方で、いちファイターとしては今後戦い続ける先に何を見ているのでしょうか。

「何でしょうね? 最近は女子も選手が増えてきたけど、RIZINでも海外でも女子44キロって試合がないですよね。だから、そういうところは求めていないです。何だろう――幸せ、かな(笑)」

――意外な答えが返ってきました。しなし選手にとっての幸せとは……。

「心の在り方ですよね。年齢を重ねるにつれて、そう思うようになってきたんです。自分が好きなことをやっていると、気持ちが豊かになるし、穏やかにもなるから。最近は、そういう幸せを求めています」

――……その幸せが格闘技を続けていく先にしかない人生って、素敵なことだと思います。

「私はやりたいようにやらせてもらっているので、今も幸せだなって思います。どうですか? あんまり幸せじゃないですかね(苦笑)」

――人それぞれではないでしょうか。これまで多くのファイターを見てきて、戦うことで幸せを得た選手もいるし、そうではない選手もいたと思います。何より命に関わる怪我を負う可能性がある競技なので、MMAを続けることが良いのか良くないのかは第三者として言えません。ただ、しなし選手を見ていると……楽しそうです。

「アハハハ、楽しいですよ。もちろん練習はキツいです。でも何でも楽しまないと、もったいない気がします。この年齢で格闘技を続けられること自体が幸せだと思うし。特に、46歳で挑戦できること――もう吹っ切れましたよね。吹っ切れたので、今までよりも心が強いと思います」

――何に対して吹っ切れたのでしょうか。

「最初に言ったように、ずっと勝ち続けることばかり追求していました。負けたら終わり。でもそこにこだわり続けると自分が小さくなってしまう気がして。今はそんなこだわりを捨てることができて、私にとっては46歳の新しい挑戦なんですよね。ちなみに、毎年つくっている年賀状も楽しいんですよ」

――毎回新しいコスプレに挑戦している年賀状ですか。

「今年の年賀状も撮影した時点で『次は何をやろうかなぁ』って考えていますから。こうなったら年賀状も、できるだけ続けたい。毎年、お正月から皆さんに笑いを届けたいです」

――えっ、あの年賀状は笑いのためにやっていたのですか! てっきりコスプレの趣味があるのかと思っていました。

「そんなわけないじゃないですか(笑)。『皆さんが少しでも笑顔になってくれれば良いなぁ』という気持ちですよ」

――なるほど。話が逸れすぎてしまいましたが、試合のお話に戻ります(笑)。今回の対戦相手、古林選手の印象を教えてください。

「やりづらそうな相手ですよね。結構しつこく組んでくる選手で、しかもケージ際で振り回してくるじゃないですか。力も強そうで」

――にっせー戦では、しなし選手がケージに押し込みながら100パーセントの状態で組むことはできていませんでした。今回もケージレスリングで苦戦すると思いますか。

「前の試合(にっせー戦)は、前蹴りをもらって効いちゃっていたんですよ。それで力が入らなくて。でも負けるつもりはないし、勝ちに行かせていただきます。今回は2R、10分フルで戦うことになるかもしれないです。相手もサクッと極めさせてくれないでしょうし」

――勝つことへの執着はなくなったとしても、やはりフィニッシュへのこだわりは持ち続けているのでしょうか。

「もちろんです。いろんなパターンをイメージしていて、そのパターンにハマればフィニッシュできると思います。ただ、相手がいる試合ですからね。どうなるかは分からないですけど、必ず仕留めたいです。判定は考えていません。今までMMAの試合で、判定で勝とうなんて一度も思ったことがないですから」

――「勝ち続けることにこだわらない」としながら、そう仰っている表情が、やはりファイターなんだなと思います。

「そうですか(笑)。何て言うんでしょうね。スマックガールに出始めた頃(2001年12月にプロデビュー)って、できることが少なかったんです。極めるしか勝つ方法がなかった。そこから極めないと勝ちじゃないと思うようになりましたね。プラス今は、できることも増えていますから」

――判定勝ちよりもKO負けのほうが良いと思うタイプですか。

「いやいや、それはないです。負けたら、また気持ちが落ちちゃいますから。自分も情けないし、周りの人にも申し訳ないし……。だからKOに関わらず負けと、判定勝ちは同じぐらい悔しいかな。今どういう記録があるか知らないけど、これからは最年長一本勝ち記録を目指したいです」

■視聴方法(予定)
2月11日(土)
午後5時30分~サムライTV
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送

■ DEEP112対戦カード

<フライ級GP準決勝/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
本田良介(日本)

<フライ級GP準決勝/5分3R>
福田龍彌(日本)
宇田悠斗(日本)

<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
阿部大治(日本)
鈴木槙吾(日本)

<DEEP暫定フェザー級選手権試合/5分3R>
神田コウヤ(日本)
五明宏人(日本)

<ライト級/5分3R>
北岡悟(日本)
高野優樹(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
嶋田伊吹(日本)

<女子ミクロ級/5分2R>
しなしさとこ(日本)
古林礼名(日本)

<バンタム級/5分3R>
渡部修斗(日本)
力也(日本)

<バンタム級/5分2R>
山本有人(日本)
KENTA(日本)

<フライ級/5分2R>
高柳京之介(日本)
秋元強真(日本)

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【DEEP112】フライ級T準決=福田龍彌戦に向けて。宇田悠斗「大会的にはDEEP育ちの伊藤選手優勝が綺麗」

【写真】基本ZOOM取材の時はスクショをトップ写真に使用するのですが、やはりこのインパクトには勝てず。改めて一張羅姿でいかせていだきます (C)MMAPLANET

11日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP112では、フライ級GP準決勝戦が行われる。1月13日に抽選の結果、宇田悠斗が福田龍彌と対戦することが決まった。
Text by Shojiro Kameike

修斗世界ランカーとしてGPに参加した宇田は、1回戦で島袋チカラを超高速ヒジ連打でKO。続く2回戦は村元友太郎をサッカーボールキックで退けている。こうした結果から、GPを通じて最も評価を高めているのは宇田かもしれない。そんな宇田が語る連続KO劇と、冷静な各ファイターの分析――その裏に、知られていない熱さが見えた。


こちらがZoomのスクショです。格好良いに──

――昨年12月にDEEPフライ級GP2回戦で村元選手をKO。今年に入って準決勝の組み合わせ抽選会が行われ、次の対戦相手は福田龍彌選手に決定しています。まず村元戦についてですが、サッカーボールキックによる衝撃のKO劇でした。あの試合内容は、点数をつけるとすれば何点ですか。

「あの試合は……60点ですね」

――えっ、マイナス40点の理由は何なのでしょうか。

「まずしっかりフィニッシュできたことと、練習でやっていたことが試合で出せたことが60点です。マイナス40点は、もう少し早い段階でフィニッシュできたかなというところですね。ファーストコンタクトで、相手が自分の攻撃に対して反応できていないことは分かりました。そこですぐにワンツーを打っておけば、当たったと思うんですよ。でも自分が警戒して、時間を使いすぎてしまいました」

――村元選手の動きに対して、どのような点を警戒したのですか。

「やっぱりスピードのある選手なので、カウンターを合わせてくると思って警戒しすぎてしまいましたね。1Rの1分を過ぎたあたりで、セコンドの石渡(伸太郎)さんから『相手は反応できていないから行け。勝負しろ』という指示があったんですよ。実際そこで自分の打撃も当たっていたし――もっと自分のことを信じて勝負していれば、もっと早くフィニッシュできていたと思います」

――ただ、そこでセコンドの指示も聞こえて、かつ少しでも自分から行くことができたということは、それだけ冷静だったということですね。

「すごく冷静に試合を進めることができていました。それこそアップの時から調子が良くて。周りの声も聞こえていたし、パフォーマンスはメチャクチャ良かったです」

――それでも自己採点が60点というのは、ご自身の中でその点数は高いほうですか。それとも低い点数なのでしょうか。

「いや、割と高いですね。自分の中では、今までで一番出来が良かった試合です」

――一番出来が良くて60点ということは、自分自身に対して厳しいということですね。ちなみに村元戦の作戦とは、得意の右ストレートを当てるというものだったのですか。

「最初はジャブで相手の位置取りをして、相手が飛び込んでくる時にカウンターを当てる。もっとグチャグチャした展開になると思っていたんですよ。村元選手はもっと足を使って、出入りを多くしてくると考えていました。

だけどファーストコンタクトでジャブを当てた時、村元選手はベタ足でドシッと構えていたので、何も怖くなくて……。スピードは自分のほうが速いし、圧力もない。反対に右ストレートか何かをもらった時、『この人のパンチでは倒れない』という自信が生まれて」

――その作戦や試合の中で掴んだ感覚に、間違いなくサッカーボールキックは入っていなさそうですね(笑)。

「アハハハ、全く頭になかったです。その場のノリというか(苦笑)」

――韓国Black Combatとの対抗戦を控えている大原樹理選手にも、サッカーボールキックについてお聞きしました。大原選手は昨年7月に石塚雄馬選手をサッカーボールキックでKOしています。なぜ寝ている相手の顔面を躊躇なく蹴り上げることができるのかと……。

「あぁ、大原選手もすごいKOでしたね。何て言っていました?」

――辿り着いた結論は、『むしろ考えていたら蹴ることはできない。普段から染み込ませているから、咄嗟に出るものだ』ということですね。

「なるほど、そうですね。普段からサッカーボールキックの練習はできないけど、常に仕留めることを考えて練習しています。相手の構えに少し隙ができたところに一発入れるということは、練習でも言われているので」

――その一つが、前回のインタビューで言われていた『離れ際の打撃は暴力として出せ』という石渡さんの指示ですか。

「そういうことです。常に意識を張って、仕留めるための暴力を出す練習をしています」

――これも大原選手にも聞いたのですが、相手が倒れている状態で抑え込むという意識はないのでしょうか。

「左フックが当たって相手が倒れた時、まだ目が死んでいなかったんです。『これは立ってくる』と思ったので、実は跳びヒザを出そうと思ったんです。でもまだ倒れている状態だったから、そこで顔面にヒザを当てると反則じゃないですか。すぐにサッカーボールキックへシフトチェンジしました」

――その状態で急ブレーキを踏めるのですね!

「相手の頭が良い位置にあったからです。ヒザを出そうとして、そのまま足を伸ばせば蹴りが当たる位置に頭があったので。最初から蹴ろうとしていたら、それほどちゃんとした場所には当たっていなかったと思います」

――なるほど。宇田選手が衝撃的なKO勝利を続けるなかで、他の選手の試合はどのように見ていたのでしょうか。自身の対抗馬として考えている選手はいますか。

「伊藤裕樹選手じゃないですかね。何というか……。大会的には、DEEPで育ってきた伊藤選手が優勝するのが綺麗な形なのかなって。その伊藤選手と、修斗からの刺客みたいな感じの自分が決勝で対戦するのが一番面白いんじゃないですか」

――今もそうですし、準決勝の組み合わせ抽選会では、マネージメントが同じの本田良介選手が負けることを期待するような発言がありました。

「いやいや、そんなことはないですって(苦笑)。誤解、誤解です」

――もう一つ、抽選会で着ていた一張羅のスーツが印象的でした。

「アハハハ、ありがとうございます」

――正直に言うと、宇田選手の顔に刃物による傷のようなものが見えた時、ヤンチャな時代があったのだろうと思いました。そして抽選会で着ていたスーツを見て、その推測は確信に変わっています(笑)。

「うーん、少しは……ハイ(苦笑)。もともとMMAを始めたのも、喧嘩に強くなりたかったからでした。それがいざジムに行った時、40歳ぐらいのオッチャンとボクシングのスパーリングをして、ボコボコにされたんですよ。『街でこの人と喧嘩になったら負けるんや』と思って(笑)。俺って弱いんだ、強くなりたいってメチャクチャ練習し始めました。

でも最初は試合に出るつもりはなく、ただ強くなりたいっていうだけだったんです。それが初めてアマチュア修斗に出た時にKO負けして……。あのKO負けから自分の中で火がついて、毎日ずっとジムで練習するようになりました。あの頃は仕事しながらプラプラ遊んでいましたけど、もう遊びにも飽きていて」

――そんな遊びよりも、MMAは楽しかったですか。

「楽しかったです。ずっと毎日が同じ感じで、自分の人生ってしょうもないなと思っていました。でもMMを始めてからは――遊んでいる時のようにお金が減っていくことはないし、強くなれる。何よりMMA自体が楽しいスポーツで。こんなに楽しいものはないですよ」

――当時一緒に遊んでいた友達は、現在の宇田選手を見てどう言っているのでしょうか。

「別次元の人として喋りかけてきます。『普通の人間に同じことはできない。お前だからできるんだ』って特別視されています。そんなことはないですけどね。

東京って格闘技ジムが多いし、通う人もたくさんいる。テレビでRIZINを見ている人も多いじゃないですか。だから自分が『格闘技を始めてRIZINに出たい』と言っても、誰も笑わないと思います。それだけ現実味がある場所だから。

でも愛媛県の宇和島というところは、特に何もない場所で。自分がMMAを始めてUFCに出たいと言っても、『コイツは何を言っているんだ!?』って思うんです。現実味がなさすぎて、『そんなことをする暇があったら仕事しろよ』とかボロクソ言われていました」

――……。

「そこから自分は頑張って、東京にも出てきて勝つことができている。そんな僕がベルトを巻いて、世界で活躍できるようになれば、きっと地元の人たちも変わると思います。やる気さえあれば誰でもどうにでもなるって証明したいです」

――なるほど。試合の話に戻りますが、抽選会でも言っていたとおり準決勝では伊藤選手と対戦したかったですか。

「それはトーナメントを勝ち抜いていくための戦術として考えていたんですよ。伊藤選手は打撃が強くて、自分が勝ってもダメージを負ってしまうと思います。でもトーナメントは、たとえダメージを負っても勝たないといけない。だったら勝つ確率が高いほうを選びますよね。伊藤選手と本田さんでは、伊藤選手のほうが勝つ確率は高いと思いました。どっちが強いというより、相性の問題で」

――本田選手が対戦相手になっていた場合は……。

「本田さんは一緒に練習したこともあって、強さが分かっています。……キツいタイプじゃないですか(苦笑)」

<この項、続く

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【DEEP112】フライ級T準決勝、顔合わせ決定。本性を見せた(?)宇田悠斗は福田龍彌&伊藤裕樹✖本田良介に

【写真】自前のピンスト、スリーピースの宇田には呆然……。カフスボタンは五光になっていなかったが、成人式では白のスーツに毛皮のコートだったという…… (C)MMAPLANET

13日(金)、2月11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP112 IMPACT内で実施されるフライ級トーナメント準決勝の抽選会が、中野区中野サンプラザ15階会議場で行われた。

16人参加のトーナメントも、いよいよ大詰め。残るは伊藤裕樹、福田龍彌、本田良介、宇田悠斗という4名だ。

今回の抽選も恒例のジャンケンからスタートし、勝った者から1~4までの数字が掛かれた紙が入った封筒を選ぶことができるDEEP方式で進んだ。


結果、ジャンケンは最後でも1を引いた伊藤が、第1選択権を得て、メインとなる準決勝第2試合の赤コーナーを選ぶ。2番の本田が第1試合を選ぶと、3番手の選手が対戦カードを決める権利を有することができるが──。

果たして本田は第2試合=伊藤の横に並び、自動的にはセミファイナル第1試合は宇田✖福田に決定した。

この間、進行役を務めたDEEP佐伯繁代表が──その場にいた誰もが思っていたが、口に出せなかった一言を発する。「宇田君はチンピラみたいな恰好で」。途端に会場内に笑いが起こると本田と並んで座った宇田に対して、さらに「宇田選手は相当に危ない恰好をしていますけど、やっぱり四国の方はそういう恰好なの? どっちかというと福岡っぽいね。実際、福岡の成人式みたいな恰好で」と続けた。

今は東京在住の宇田だが佐伯代表の言葉通り、愛媛県からキャリアをスタートさせた選手で、本田は東京から福岡に戻り、福田は京都、伊藤は愛知と4選手とも地方のファイターが準決勝に残ったことを、宇田イジリで改めて認識されることとなった。

以下、準決勝の顔合わせが決まった直後の4選手のコメントだ。

宇田悠斗
「伊藤選手とやりたかったんですけど、しょうがない。福田選手、やりましょう。まぁ、決勝でやれることを望んでいるんで。お互い頑張りましょう。(CAVEの練習仲間の本田が「俺が負けるんだぁ」と突っ込む)。いや、そんなことないです。そんなことないです。両者、勝てるよう……ハイ。大丈夫です(苦笑)」

福田龍彌
「4番引いた時、宇田君とできると思っていなかったんで、僕からするとなんか嬉しい感じ。修斗時代から地方で一緒に頑張って来たんで。闘裸男で出来ていても良かったようなカードを後楽園で。でも、僕がDEEPを代表してしっかりとやっつけるんで。お願いします」

本田良介
「なんかスイマセン。宇田君と伊藤選手がやりたかったみたいで。僕、あんまり決めていなくて。ちょっと席を見たら、近いところに行こうと決めて、近いところに行きました。でもメインなんで、今までメインで戦ってエースというか、強いと言われている伊藤選手を食って。まぁ僕が一番知名度ないんですけど、ひっくり返したいと思います」

伊藤裕樹
「じゃんけんで負けて一番最後になって、くじは一番を引いたということは自分、持っているなと思って。まぁ、でも対戦相手は福田選手が宇田選手とやりたかったんですけど、神様は甘くないということで。本田選手と最高の試合ができればと思っています。僕のジンクスなんですけど、僕、結構試合をしていて──やられる相手が絶対に田んぼの田がついているんです(鮎田直人、藤田大和、福田龍彌)。福田、本田、宇田ぁ。ここで神様に挑戦状を送りたいと思って。皆さん、応援よろしくお願いします」

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【DEEP112】続く、北岡悟のファイティングロード。2月11日大会で、高野優樹と対戦決定!!

【写真】北岡と向き合うのは、『嫌』だろう。気後れするのも分かる(C)MMAPLANET

26日(月)、DEEPより2023年2月11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP112 IMPACTで北岡悟✖高野優樹のライト級マッチが組まれることが発表されている。

福田龍彌、伊藤裕樹、本田良介、宇田悠斗が勝ち残っているDEEPフライ級GP準決勝、ウェルター級選手権試合=チャンピオン阿部大治✖チャレンジャー鈴木慎吾、フェザー級暫定王座決定戦=神田コウヤ✖五明宏人という2つのタイトル戦などが既に決定している2023年DEEPの戦い初めに、北岡が加わることとなった。


北岡の2022年は上迫博仁、江藤公洋に連敗、2020年7月の小金翔戦のドローを挟み、黒星は連続で7つ並んでいる。とはいえ上迫戦は上迫の負傷も影響していたが、江藤戦も含め2021年の大原樹里、鈴木琢仁戦に連続KO負けを喫した時とは違い、決定的な一発を被弾することなく逆に手数と気迫で上回る場面も見せている。

もちろん、北岡本人はそんな評価のされ方など望むわけもないだろうが、同世代や先輩ファイターから江藤戦の気迫には称賛の声も送られていたのも事実だ。42歳、限界まで鍛えられた肉体とそこに宿るファイティングスプリットに向き合うと、精神的に圧されるという場面が上迫や江藤には見られた。その点で、高野は北岡の圧にどのように向かうことができるのか。

ただでさえバンタム級からフェザー級で戦ってきた高野がフィジカルの差が明らかな状態で、気持ちで引くと勝ち目はない。コンバットスポーツにおいて、フィジカルの差は年齢差よりも、絶対だ。この点でも優位に立つ北岡、それだけに後がない戦いともいえる──が、果たして。

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2.11『DEEP 112 IMPACT』& 2.18『DEEP JEWELS 40』対戦カード

KAMINOGE 133




 2月11日に後楽園ホールで開催する『DEEP 112 IMPACT』で以上の対戦カードが発表されています。伊藤裕樹、福田龍彌、宇田悠斗、本田良介によるフライ級グランプリ準決勝の組み合わせは近日中に抽選で決定します。


 2月18日に新宿FACEで開催する『DEEP JEWELS 40』で以上の対戦カードが発表されています。続きを読む・・・
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ABEMA DEEP DEEP112 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o パンクラス 五明宏人 伊藤裕樹 住村竜市朗 修斗 宇田悠斗 本田良介 渡部修斗 牛久絢太郎 神田コウヤ 福田龍彌 野村駿太 阿部大治

【DEEP112】DEEPの年始は2月11日。フライ級GP準決勝大会で阿部✖鈴木、神田✖五明と2階級のタイトル戦

【写真】日本が強くなるために力があるモノ同士が潰し合い、勝者が全てを手にして次に進むことが不可欠。そういう意味でも楽しみな神田✖五明の暫定王座決定戦だ (C)MMAPLANET

20日(火)、DEEPより2023年の初戦となるDEEP112 IMPACTの対戦カードが発表された。2月11日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催される同大会では既報の通り福田龍彌、伊藤裕樹、本田良介、宇田悠斗が勝ち残っているDEEPフライ級GP準決勝が行われる。

この他、今回の発表ではウェルター級選手権試合=チャンピオン阿部大治✖チャレンジャー鈴木慎吾、フェザー級暫定王座決定戦=神田コウヤ✖五明宏人という2つのタイトル戦が明らかとなっている。


阿部は暫定王者から住村竜市朗のタイトル返上を受けて正規王者となり、その住村を仕切り直しの一戦でKOした鈴木の挑戦を受けて初防衛戦を戦うこととなった。

一方チャンピオン牛久絢太郎のDEEP不在を受けて暫定王座が争われるフェザー級は、タイトル挑戦歴のある神田と昨年5月のプロデビューから3連勝の五明がキャリア4戦目のマッチアップとなった。

全国高校総体35年連続出場、昨年8月の高校総体で女子が団体組手や個人戦を制し、総合成績優勝に輝くなど名門中の名門、御殿場西高校空手部出身の五明は、その高校時代から全国に名が響く空手家だった。

その後は帝京大学に大学し、2年後輩には同じくDEEPで活躍する野村駿太がいる。国内に留まらず日本代表としてアジア、世界を舞台に戦い──ALSOK時代には2019年の全日本空手道選手権男子組手で優勝、KARATEプレミアリーグ東京大会でも67キロ級を制したが、五輪は統合階級となるなり、WKF五輪ランキングで61キロ級の佐合尚人に遅れを取り出場を逃した後、MMAへ。

トライフォース赤坂に所属となり、昨年の全日本アマ修斗のライト級に出場。現在プロ修斗で2戦2勝2KOを宇藤彰貴に準決勝で敗れたが、プロライセンス取得推薦枠獲得者となった。その後、DEEPヒューチャーキング・トーナメントのフェザー級で優勝しプロに。上記にあるように4戦目でベルトに手を掛けることに。

野村によると空手時代の五明は卓越した距離感と防御能力に長けていたという。MMAでは積極的にケージに追い込み、連続の顔面直接殴打でインパクトの残る勝ち方をしてきた。とはいっても、神田と比較すると組み技歴、そしてMMA歴の差が歴然としている。

長いリーチで距離を取れるだけでなく、テイクダウンやボディロックに生かせる神田に対して、五明がここまで考慮する必要がなかった間合いの妙を見せることになるのか。あるいは神田が意地でMMAの奥深さを見せつけることになるのか。非常に興味深い、暫定王座決定戦だ。

なお今大会では、しなしさとこの3年2カ月振りのMMA復帰戦=古林礼名戦。パンクラス移籍が確実視されていた住村の意外なDEEP参戦=島田伊吹戦。DEEPバンタム級王座獲得を目指す渡部修斗✖力也戦などが決定しているが、他にもベテランビッグネームの参戦の話も伝わってくるなど──最近のDEEPらしい質と量が圧倒的な後楽園ホール大会になりそうだ。

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【DEEP】DEEP OSAKA IMPACT 2022 4th&5th ROUND試合結果

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12月19日に大阪・コレガスタジオで開催されたDEEP OSAKA IMPACT 2022 4th ROUNDと5th ROUND。DEEPお得意の昼夜興行はそれぞれのメインカードにはナンバーシリーズと遜色ないビッグマッチが組まれました。

まず4th ROUNDではRIZINの常連と言っても過言ではない中村大介(夕月堂本舗)がパンクラスのフェザー級ランキング3位につける岩本達彦(BLOWS)と対戦。図らずも実現したDEEPとパンクラスの対抗戦。試合は2Rで中村がヒールホールドを極めて一本勝ちを飾りました。

中村の極めの強さは言わずもがな。それでも臆せずグラウンド勝負を挑んだ岩本もアッパレと言っていいでしょう。下からのバギーチョークであわやの場面を作っており、負けてなお強しの印象。群雄割拠のパンクラスフェザー級に戻るのか、DEEPに継続参戦するのか。2023年の去就に注目が集まります。

続いて5th ROUNDのメインでは現在GPが開催中のフライ級屈指の好カード。柴田“MONKEY”有哉(Team KIZUNA)と杉山廣平(SPLASH)が激突しました。打撃がキレる杉山に対して寝技師の柴田という構図。2Rに入って自ら下になってグラウンドに引き込んだ柴田。そのまま三角絞めで絞め上げて見事一本勝ちを収めました。

タイミングが合わずGPには間に合いませんでしたが、DEEPフライ級トップクラスの実力は揺るがないようです。いきなりGP王者とタイトル挑戦というのは違和感がありますが、ベスト4に残っている伊藤裕樹、宇田悠斗、本田良介、福田龍彌、誰と対戦しても面白い試合になるのは間違いありません。ダークホースに躍り出た柴田がフライ級の地図を変えるか。GP勢に対してどう絡んでいくのか楽しみです。