【写真】弥益前日のstArt JAPAN MMAでの稽古。後ろ足の使い方、腕の伸ばし方、拳を置く位置の確認。記事では写真を掲載しなかったが、平本はシューズ着用で稽古を行っていた。もちろん、左足を守るためだ(C)MMAPLANET
10月 28日(金)発売のFight&Life#93に、6日(日)に名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催された「RIZIN LANDMARK 4 in NAGOYA」で、弥益ドミネーター聡志を相手に新しいMMA打撃を披露し勝利した平本蓮と、彼と武術空手の稽古を行う剛毅會空手・岩﨑達也宗師の対談が掲載されている。
「人が拳を突きつけられているプレッシャーって、見ている人は分からないけど、対面していると分かるじゃないですか。あの(最初に向き合った)時、岩﨑先生から狂気的というか、殺しの雰囲気というか……何て言ったら良いのか分からないですけど、とにかく『怖い』と感じさせられたんです」
「岩﨑先生に教わっていることって、よく分からない人が見ると意味不明だと思います。でも練習に参加したら分かるというか……いや興味がないと、格闘技や武道をやってきた人間でも分からない」
「来られても受けるのではなくて、攻撃を止めない。そういう練習を今はやっています」
「まだ僕も全然自分のモノになっていないですけど、型をやって自分が変わってきたと思います。スパーリングで、アレがそのまんま出るわけではないですが、ホントにそれこそ内面的なモノなんです。意識はしているのですが、その内面的なものが無意識出るようになることが大切で。以前は考えて出していたものが、スッと気が付けば出ている。馴染ませるというか……何ていえば良いのか分からないのですが」
「今回の試合は相手が格上っていうのも関係しているかもしれないですけど、浮ついていないです。『もうできるでしょ』」みたいな(笑)。自信ではなく、安心が自分のなかにあるかもしれないです。『絶対KOする』とか言って、過信のような気持ちの持って行き方とは違うんですよね。凄く冷静に一歩引いて戦いを見ることができているなっていうのがあるので」
同対談には弥益戦の平本の打撃スタイル、戦い方のヒントになる言葉が話されていた。ここでは誌面のスペース上、掲載しきれなかった平本の言葉をお届けしたい。
──昨年末、ミルウォーキーでの練習の良さを話していました。準備が整えば、すぐにでもルーファスポートに戻りたいと。今、平本選手のなかで海外での練習をどのように捉えているのでしょうか。
「ミルウォーキーでの練習は凄く良かったです。レスリングや組みの部分では。正直、打撃という面ではMMAの打撃と僕がやってきた打撃は別物かもしれないですが、今は日本で岩崎先生とやっているモノが自分にとって必要だと思っています。
それでも米国で練習したいというのはあります。それはトレーニングというよりも、腕試しをしたいという感覚に近いです(笑)。今、自分のなかでなれる最大限の強さへの近道……近道でもないですね。求める強さっていうのは、今ここでやっていること。自分に必要なモノはここにあります。打撃も含め。凄く満足した練習はなかなかできることがなかったので。でも、今はあるから充実しています。凄く練習が楽しいです。
型とかやっていても、一見凄く地味なことをやっていると思われるはずです。でも自分のなかで武道の内面的な強さを全て掴めていないから、そこを求めている。だから『早く手に入れたい』という気持ちが強い。とにかく『一歩踏み出そう』というか。自分がこれまで持っていた打撃の技術に拘っていてもしょうもないじゃないですか」
──しょうもないですか(笑)。
「1日1日変わっていたい。昨日の自分と同じでいたくないです。同じでいたくないから上がったり、下がったりって凄くあると思うんです。でも、下がり続けることはない。自部のなかでチューニングができている。7月の僕の試合を見ても、何も参考にならないですよ」
※平本の感じる武術空手。その印象や問い掛けに対して岩﨑氏が返答することで、より武術空手をMMAで使うという意味合いが理解できるかと思われる──平本岩﨑対談が掲載されたFight&Life#93は10月28日(金)より発売中です。
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