カテゴリー
MMA MMAPLANET o ONE ONE129 ゲイリー・トノン タン・リー

【ONE129】トノンのヒールフックに右一閃、タン・リーが秒殺KOで世界フェザー級王座を初防衛

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
タン・リー(米国)
Def.1R0分56秒 by KO
ゲイリー・トノン(米国)

サウスポーのトノが前に出て左ハイ、そして左ミドルを繰り出す。リーは右ストレートを返した。リーの右ストレートに対して左ミドルを返したトノンが、そのまま相手の足を掴んで引き込む。リーの左足に外ヒールを狙うトノン。リーは回転しながらヒールをしのぎ、右ストレートを落としつつ足を抜いた。トノンが再び足を取りに来たところで、足を抜かずに押し込んでクラッチを外したリーが、上から右ストレートを叩き込んでトノンを失神させた。

リーは2020年10月に獲得したONE世界フェザー級王座の初防衛に成功し、5万ドルのボーナスも獲得した。


The post 【ONE129】トノンのヒールフックに右一閃、タン・リーが秒殺KOで世界フェザー級王座を初防衛 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE129   エコ・ロニ・サプトラ キック ゲイリー・トノン ジョン・リネケル タン・リー チャンネル ビビアーノ・フェルナンデス ボクシング マイキー・ムスメシ マーチン・ウェン リン・ホーチン

【ONE129】タン・リーに挑戦、ゲイリー・トノン―02―「ONEでグラップリング戦? 楽しみだ」

【写真】 この攻防で東南アジアのファンがわくようになればグラップリングだけでなく、ONEも大きな武器を手にすることができる(C)ONE

11日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE129「Lights Out」で、ONE世界フェザー級王者タン・リーに挑戦するゲイリー・トノン・インタビュー後編。

ここでは第2部として、タイトル挑戦への意気込み以外にONEが食指を伸ばし始めたグラップリングに関して、話を訊いた。

<ゲイリー・トノン・インタビューPart.01はコチラから>


――金曜日の世界戦、どのような試合を世界に披露したいと考えていますか。

「自分自身がチャンピオンシップで戦う技量があることを見せたい。僕は世界のベストだということを証明したいんだ。MMAには大したことないレベルの戦いでも、世界という冠がついたベルトがたくさん存在しているけど、僕は世界王者を名乗るに相応しいMMAでベストの1人だと今回の試合を通して認知されることを楽しみにしている。

ここでチャンピオンになれば、4年間7試合目でベルトを巻くことになる。過去6戦で色々なことを急激に学んだ。ただチャンピオンシップというだけでなく、僕がこれまでにしっかりと白黒をつけて勝ってきたことを含め、さっきから言っているように世界のベストの1人だと証明したい。そして、ここで勝ってからさらに大きなことをやっていきたいと考えている」

――そんなMMAのワールドタイトル・ショットを控えているゲイリーに、このタイミングでする質問ではないかもしれないですが、今年はADCCイヤーです。グラップリングでは新しい才能の台頭が目覚ましく、ONEもマイキー・ムスメシと契約するなど、軽量級でMMAと関係のなさそうなグラップラーも確保し始めました。今後、組み技での活動については、何か考えていますか。

「とても興味深く、この状況を眺めているよ。今はMMAを優先しているし、世界チャンピオンになれば防衛する必要がある。でも、ADCCにチャレンジできるならしたい。そこでも世界チャンピオンになれば、これほどのビッグイヤーは僕にとってないだろうからね。

それにONEでもこれだけグラップラーとサインしているのだから、彼らとグラップリングで戦ってみたいとも思っている。とにかく、ONEでグラップリングが盛んになることは楽しみだよ。実は昨日、マット・ヒュームから電話を貰ってね――今後もグラップリングマッチを定期的にショーに組み込みたいということで、ルールの部分で改善すべきことはないかって意見を求められたんだ」

――おおっ!! 世界タイトルに挑戦する選手に(笑)。

「アハハハ。シンヤ・アオキと戦ったように、ONEでまたグラップリングを戦えることになれば、それは楽しいだろうね」

――とはいえ一般のファンはグラップリングに対して、それほどポジティブな印象を持っていないと思います。ONEではムエタイやキックボクシングなど立ち技もありますし、もちろんMMAもある。そのなかで、ゲイリーはグラップリングでキックやMMAに負けないファンの支持を得る自信はありますか。

「鋭い指摘だよ。グラップリングが常に抱える現状が、どうやってボクシング、ムエタイが好きなファンの理解を得られるのか――だからね。殴ってダメージを与えるという分かりやすさとは対極にあるのがグラップリングだ。拳で殴るって、実は誰もがもっとも身近に感じる攻撃で。アジアでは、それがキックなのかもしれないけど……。

僕が柔術を始めたとき、誰もグラップリングを戦って生活をできる環境なんてなかった。ただし、ここ数年新しいテクノロジーの発展と足並みを揃えるように、従来のルールとは違うグラップリング大会が始まり、フィニッシュという皆がより分かりやすい戦いが増えてきた。ただし、試合内容はグラップリングを戦う個々の意思によって決まる。

サブオンリーでも戦わない選手はいる。そういう選手がファンの喜ぶ試合ができるわけがない。いかなるルールだろうが、ね。エキサイトな試合ができる……ファンに喜んでもらいたいというグラップラーをどれだけ投入できるのか。そういう正しい人材がONEに集まってくれば、世界的に見てムエタイやキックより、グラップリングが注目を浴びる可能性はあると、僕は思っている」

――ゲイリーがハニーホールに入った刹那、1万人の大歓声が起こる――そんな夢のような場面がONEで見られるようになることを夢見ます(笑)。

「Sure。任せてくれ!!」

――では、最後に日本のファンに一言お願いします。

「日本のファンのサポートに感謝している。また近いうちに日本に行きたい。シンガポールに来る際にトランジットで滞在する日本の空港は世界一番キレーなエアポートだ。日本の空港ではロイス・チョコを買い込むんだ。ホテルの部屋にある冷蔵庫にロイス・チョコがある。試合が終わって、ロイス・チョコを食べるのが楽しみでならない(笑)。COVID19騒ぎが集結し、また日本で戦えることを心から願っている。皆、応援ありがとう」

■放送予定
3月11日(金・日本時間)
午後8時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時00分~ONE Super App

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]タン・リー(米国)
[挑戦者]ゲイリー・トノン(米国)

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ジョン・リネケル(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
キリル・ゴロベッツ(ウクライナ)

<キック・ヘビー級/3分3R>
イスマエル・ロント(オランダ)
イラジ・アジズプール(イラン)

<キック・ストロー級/3分3R>
ジョシュ・トナー(豪州)
ジャン・ペイメン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
チャン・ロタナ(カンボジア)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
イマン・バーロウ(英国)
ダニエラ・ロペス(アルゼンチン)

<ムエタイ79キロ級契約/3分3R>
リアム・ノーラン(英国)
キム・キョンロック(韓国)

<キック女子ストロー級/3分3R>
リン・ホーチン(中国)
ミラグロス・ロペス(アルゼンチン)

The post 【ONE129】タン・リーに挑戦、ゲイリー・トノン―02―「ONEでグラップリング戦? 楽しみだ」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE129 エコ・ロニ・サプトラ キック ゲイリー・トノン ジョン・リネケル タン・リー チャンネル ビビアーノ・フェルナンデス マーチン・ウェン ライアン・ホール リン・ホーチン

【ONE129】トノンの挑戦を受けるフェザー級王者タン・リー―02―「ただ単体で、技術は存在しない」

【写真】言っていることが武術家、タン・リー (C)ONE

11日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムでONE129「Lights Out」でゲイリー・トノンの挑戦を受けるONE世界フェザー級王者タン・リー・インタビュー後編。

試合で戦うためには、自分を理解すること。自分の技、相手の技、いずれもその技単体でなく、疑問を持ち、答えを追求する――他に類を見ないテコンドーをMMA最大活用できるタン・リーならではの話を聞くことができた。

<タン・リー・インタビューPart.01はコチラから>


――この試合が決まる前からライアン・ホールと磨いて来たことがあるから、対策もより練りやすいということですね。

「それに相手のことばかりでなく、何よりも自分が何をできるか。そこを掘り下げないと。ここにギャップを感じないように戦うことが大切だ。僕のゲームに穴はないのか。

ダブルレッグが上手い相手なら、ダブルレッグに入れない動きは何なのか。それが左フックなら、どういう風に使えば良いのか。これまで使ってきた左フックとのギャップがないように打つにはどうすれば良いのか。

マーシャルアーチストは、毎日の稽古のなかでそこを養っていくもの。それが楽しんだよ。そうやって自分のスキルを高めていく。毎日が学びだと思っている。それだと1週間で7日間、学ぶことができるだろう?

そりゃあ試合のことも考える。試合中に上手くいかなくなることは誰にだって起こりうる。だってパーフェクトなファイターじゃないからね。だからこそ少しでもそこに近づきたくて、自分のゲームを組み立ている。それには、どこに自分の穴があるのかを理解する必要があるんだ。

その穴を埋める手段は何なのか。それがカーフキックだったとすれば、どう使えば穴がより埋まるのか、そうやって創り上げていくんだよ」

――それは相手の技や自分の技を単体で研究するというよりも、相手や自分を研究することと技がリンクしているということでしょうか。

「100パーセント。その通りだよ。それが僕の打撃にしても、他の選手とは違うのはそういうことなんだよ。どの瞬間、どういう風に攻撃をするのか。それは相手も同じタイミングでアタックしてくる瞬間かもしれない。なぜ、そういう風に攻撃するのか。相手がそうやって攻撃してくるのは、なぜか。それを理解して初めて、自分がどのように動くのかという結論が出る。

それができるのも、自分を理解しているから。自分が分かっていないと、どういう風に攻撃して良いかも分からずに、ただ攻撃を仕掛けることになる。それは危険だ。フィジカル、メンタル、戦略、戦術が一体化し、僕の打撃は生み出される。僕の打撃は、どうすればより良くなるのだろうか。それには技単体でなく、今言った要素を理解しなければならない。それは相手の技を研究するときも同じことだよ。

打撃戦を避けたいグラップラーに対する打撃と、打撃で攻めてくる相手への攻撃手段は変わってくる。外に回るウェービング、内に回るウェービング、その現象だけを理解するんじゃなくてね。その動きが何を相手に起こさせ、僕に起こるのか。ハニーホール、インサイドヒールも同じことだよ。ただ単体で技術は存在しない」

――それだけの細かい心理面、試合を組み立てる作業をしてきたうえで、金曜日の夜はどのような試合をファンに見せたいと思っていますか。

「ベストバージョンのタン・リーのベストパフォーマンスを世界中のファン、特に日本のファンに披露したい。少し試合感覚が空いてしまったけど、KO勝ちを見てもらうよ」

――最後に日本のファンへメッセージをお願いしようと思っていたのですが、既に日本のファンにという言葉を貰ってしまいましたね。

「日本のファンには感謝しているという言葉しか浮かんでこないよ。日本のファンはファイトの見方が分かっている。皆は最高のグラップリングが何か、最高のストライキングが何かが分かっている。そんな日本のファンだからこそ分かる、最高の試合を見せたいと思っているよ」

■放送予定
3月11日(金・日本時間)
午後8時00分~ ABEMA格闘チャンネル
午後8時00分~ONE Super App

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]タン・リー(米国)
[挑戦者]ゲイリー・トノン(米国)

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ジョン・リネケル(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
マーチン・ウェン(豪州)
キリル・ゴロベッツ(ウクライナ)

<キック・ヘビー級/3分3R>
イスマエル・ロント(オランダ)
イラジ・アジズプール(イラン)

<キック・ストロー級/3分3R>
ジョシュ・トナー(豪州)
ジャン・ペイメン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
チャン・ロタナ(カンボジア)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
イマン・バーロウ(英国)
ダニエラ・ロペス(アルゼンチン)

<ムエタイ79キロ級契約/3分3R>
リアム・ノーラン(英国)
キム・キョンロック(韓国)

<キック女子ストロー級/3分3R>
リン・ホーチン(中国)
ミラグロス・ロペス(アルゼンチン)

The post 【ONE129】トノンの挑戦を受けるフェザー級王者タン・リー―02―「ただ単体で、技術は存在しない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE129   アンドレ・フィーリ ゲイリー・トノン タン・リー 松嶋こよみ

【ONE129】タン・リーに挑戦、ゲイリー・トノン―01―「結論として、僕の打撃は当たるんだ」

【写真】後半では賑やかになってきた――ONEのグラップリングシーンについても尋ねています (C)TSP

11日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムでONE129「Lights Out」で、ゲイリー・トノンの挑戦がONE世界フェザー級王者タン・リーに挑戦する。

松嶋こよみに勝利してから、1年3カ月。この間、師ジョン・ダナハーはデススクワットの活動を辞めた。まだキャリア7戦目、このブランクの影響はないのか――トノンに尋ねた。


――ONE世界フェザー級王座挑戦が近づいてきました。今の気持ちを教えてください。

「ファイトウィークってストレスがあるものだけど、今回は凄く自信があるんだ。長い間、待ち望んでいた試合だからね。ついにやってくるっていう感じで。MMAでタイトル戦を戦うのは初めてだし、相当ワクワクしているよ。

世界にショックを与えたいし、僕はMMAファイターでも世界のトップの1人だと証明する試合にしたいんだ。そうでないという声もあるから、チャンピオンシップで勝利することは評価を覆す絶好の機会だよ」

――それにしても一昨年12月に松嶋こよみ選手を下した直後に挑戦は決まっていたと思いますが、実現まで時間を要しました。

「2人ともケガがあったからね。タン・リーは拳、僕はヒザを負傷した。それでも1度は去年の12月に戦うことで合意していたけど、コロナの影響で大会が流れた。結果、今に至るって感じかな。

本当は去年の4月に戦うことになっていたけど、リスケジュールが繰り返されたんだ。でも、精神的には去年の4月から……いや、コヨミ・マツシマに勝ってからずっと準備はできているよ」

――この試合はストライカー×グラップラーという見方がされます。だからこそ、タン・リーの組み技と寝技の力、ゲイリーのスタンドでの力が試される場でもあるかと。

「その通りだね。MMAだ。どちらが、コンプリートに戦えるかという勝負にあって、僕自身がいかに成長したかが試される試合になる。まず僕と戦う相手は寝技の前にいかにテイクダウンをされないで戦うか、そこが第一の注意点になる。

そして僕は相手からテイクダウンされることを、一切恐れていない。そうなれば楽に僕のフィールドに行ける。だから、対戦相手は距離を取って打撃の勝負を仕掛けてくる。結論として、僕の打撃は当たるんだ。僕と戦う相手は打撃よりもテイクダウンを恐れて、警戒している。僕が動けば、彼らは組まれないよう対処する。なら僕のパンチは当たるし、そういう動きをしているとスタミナが切れるのも早くなる。そうなってくると、今度はテイクダウンも簡単には入れるわけさに。

だからって、誰も僕と近い距離でずっと戦いたいとは思わないだろう? 反対に僕はテイクダウンされることを恐れないから、前に出ることができる。下がっても詰める。前に出てきてもテイクダウンできる。それがあるから、パンチも当たる」

――まさにMMAですね。

「打撃だけじゃ、そりゃあ僕は勝てないさ。でも僕にはグラップリングがある。そしてテイクダウンがある。この2つが入り交ざってくると、打撃でも負けない。僕のプレッシャーと比較して、タン・リーはテイクダウンをされたくない分、その圧力は弱くなる。打った後のことを考え、できるだけ一発で効かせたいと思っているはずだ。タン・リーの攻撃はもともと長いから、とにかく詰められることを嫌がるだろうしね。

もうどれだけストレスが感じながら戦っているのか、僕は手を取るように理解できる。回って下がる、誘ってヒザ蹴り、アッパーカットを打ってくるのが見えているよ。だから、そんな攻撃は当たらない。テイクダウンのフェイクがある、それが僕の打撃だ。ただテイクダウンを狙うなら、タン・リーもサバイブできる。ただし、そこに打撃を織り交ぜて僕は戦う」

――テイクダウンされることは厭わないなら、近い距離で引き込むこともありますか。

「それで局面が、良くなるのならね。ただ僕の柔術は本来トップコントロールだ。長い間、背中をマットにつけて戦うことはない。きっとレッグロックを狙うときぐらいだろう。そうでない場合は、引き込んでも上を取るためにすぐに動く。レッグロックが取られるなら、取りに行く。そうでなければ、バック狙いさ。その方がダメージを与える攻撃ができるしね。

なんせパウンドがある。背中をつけて戦う時間が長いだけ、パンチを貰う数が増えるのは絶対だ。僕が背中をつくのは一瞬、相手の背後をとるためだよ」

――なるほど。では今回の挑戦に向けて、どこで調整を行ってきたのでしょうか。

「マツシマに勝った直後から、数カ月間はプエルトリコで練習を続けていた。いつも練習しているメンバーも一緒にプエルトリコに向かってね。ただ、特定の練習場所があるってことじゃなくて空いている場所を探して練習してきた。それからテキサスに移り、キャンプの半分はテキサスで行ってきた。そこも同じメンバーと、何人かの新しいメンバーも加えてね。

チームってことじゃないんだけど、トライスターの選手やアンドレ・フィーリも協力してくれたよ。ニューヨークからはニック・プラジオが来てくれて、空手とテコンドーについて教えてくれた」

――デススクワットが分裂した影響は?

「ジョン・ダナハーが僕のメインコーチであることは、一切変わりない。僕は打撃のコーチもつけていない。ジョンが僕の打撃のコーチであり、MMAのコーチだからね。毎日、一対一でも練習してきた。それが僕のトレーニングで、デススクワットの分裂は何も影響ないよ」

<この項、続く>

The post 【ONE129】タン・リーに挑戦、ゲイリー・トノン―01―「結論として、僕の打撃は当たるんだ」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE129 ゲイリー・トノン タン・リー チャンネル ライアン・ホール 松嶋こよみ

【ONE129】トノンの挑戦を受けるフェザー級王者タン・リー―01―「ゲイリー対策は付け焼刃では無理」

【写真】口にすることがイチイチ真っ当でも、実践していないだろう――と思ってしまうファイターは少なくないが、この人は言葉通りのことをやっているのだろうなと思う (C)TSP

11日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE129「Lights Out」でゲイリー・トノンの挑戦を、ONE世界フェザー級王者タン・リーが受ける。

2020年10月の王座奪取から試合がなかったリーだが「試合勘が鈍らないか」という問いへの返答が、まさに彼がLife Time Martial Artist前としていた。そしてトノンとの戦いを想定した日々もまた――彼がMMAを戦うファイターではなく、マーシャルアーティストそのものだった。


――金曜日にゲイリー・トノンの挑戦を受けます。今の調子はいかがですか。

「凄く調子は良いよ。絶好調だ。試合に向けて考えうる限り、最高の準備ができた。この1年以上の間、多くのトレーニングをこなし、凄く戦いやすい状態になっている。だから戦うことが楽しみでしょうがないよ」

――タイトル奪取からほぼ1年と4カ月が過ぎました。これだけ長期間、試合がないと多くのファイターは試合勘を失うということを口にしています。タンもその心配はないですか。

「ノー、ないよ。正しいトレーニングを正しいアプローチの下、行ってきた。5分×5R、その一つ一つのラウンドで、どのように戦うべきかを丁寧に掘り下げ、練り上げてきたんだ。どういう動きが有効で、何をすべきか。どういう局面でそれらの動きをするのか。ラウンド毎に体に染みついているから、全くリングロス的なことは僕の身には起こっていない。

ベストバージョンのタン・リーが何かを考えたとき、どのようなパフォーマンスを見せることができるのか。若いころは、ベストの自分、最高のパフォーマンスとは少しでも速く試合を終わらせることだったんだ。本当に分かっていなかったよ。

経験を積む、より普段から戦うことを身近に考えると、僕のベストパフォーマンスはそういうことではなくて、いかにスマートに戦うことができるかという部分に集約されると気づいたんだ。フィニッシュすることが全てじゃない。いかに自分が動きたいように動くことができるか。

1年4カ月以上、試合はなかった。でも、今後のキャリアを考えても過去にないベストバージョンに近い、本当に近い僕を見せることができると信じている」

――そのベストバージョンのタン・リーとは攻撃だけでなく、防御面も含めてのことですか。

「絶対的にね。いかに自分が戦いやすくできるか。特にゲイリーはグラップリングのスペシャリストだ。対して僕はストライキングのスペシャリストだから、いかに彼の領域で自分の身を守るべきか、そして僕のエリアで戦い続けることができるか――を、ずっと練習してきた。

この試合はいかに自分の領域で危険になれるか、相手のエリアで危なくないよう戦えるかに掛かっている。幸いにもMMAは立ち技から始まる。そこで、僕がどう戦うのかを長い時間をかけて、丹念に練習してきたんだ」

――キャンプでの仕上がりも、上々でしょうか。

「しっかりと準備はできている。ただし、ファイトキャンプ云々ではないんだ。スイッチのオン・オフがあるファイトキャンプでなく、この間、ずっとゲイリーと戦うことを想定して日々を送ってきた。毎日、ずっと高いモチベーションをキープしてやってきたんだ。これだけ時間があるということは、僕のなかでこれまで培ってきたこともそうだし、新しい面も試合で出せるだけ色々と積み上げてきた。

そういう1日1日が本当に楽しくて。これこそマーシャルアーチストとしての生活だと実感できた。僕の大好きなマーシャルアーツをやり続けること――試合のためじゃない、マーシャルアーツが好きだから、試合に向けての日々のなかでこれだけ充実した練習を行うことができたと思っている。トレーニングキャンプの時に思いきり追い込むのは、試合をして金を稼ぐこと。そこに練習の成果が集約しているからね。

僕は普段からマーシャルアーツの練習を好きだから続けている。好きこそモノの上手なれ――だよ」

――それでもゲイリーの寝技は、本当に危険だと思います。

「ずっと準備はしてきた。僕のキャリアで最も長い付き合いになるライアン・ホールとともに積み上げてきた成果を発揮できるだろう。ライアンとは本当に長い間、ずっと一緒にやってきたからね。ゲイリーと戦ううえで、僕が最高の打撃を見せるには、彼の組み技のアプローチを見抜く必要がある。

間違いなくゲイリーのグラップリングは世界の最高峰の領域にあり、誰もが理解できているわけじゃない。それを理解し、分解できる数少ない人間の1人がライアン・ホールなんだ。そういう意味ではライアンは僕にとってただのコーチでなく、師匠にもなるね。50/50柔術アカデミーで学んだことをルイジアナに持ち帰り、さらに磨いてきた。絶対にライアンとのトレーニングの成果を、試合で見せることができるはずだよ」

――松嶋こよみ選手がトノン戦の直後に『寝技の対処をメインに練習し過ぎました。やられないことを念頭に、自分が攻める練習ができていなかった』という風に言っていました。それだけゲイリーの組み技というのは、MMAにあっても特別なわけですが。

「わかるよ、コヨミ・マツシマの言いたいことは。彼はしっかりとゲイリーに敗れたことを消化できていると思われる、賢い意見だね。3R、スタンドの攻防でもっと攻めることができたはずなのに、彼はそれができなかった。攻撃的な打撃が、彼本来のモノではなかったよ。きっと自分が動けると思っていることと、実際の動きにギャップがあったんだろうね。

だからこそ、練習してきたことが試合にマッチしていなかった。そういう風に振り返ることができるなら。きっと、そういうことなんだろう。それだけゲイリーの寝技への対処に関して、試合前のキャンプで時間を費やしたんだろう。確か、マサカズ・イマナリと練習していたんだよね。何かで見たよ。こういうとアレだけど、それが問題だったんだろう。

試合前にゲイリーの強い部分から、いかに逃れるかをいつもと違うトレーニング・パートナーと対策する。ほんの数週間で、ゲイリーのグラップリングに対抗しようなんて、ちょっと難しいよ。

僕とゲイリーとの試合で重要になってくるのは、ゲイリーと戦うことが決まる前から僕が彼と練習してきたことなんだ。さっきも言ったようにライアンは僕にとって、最も一緒に練習してきた期間が長いパートナーだから。そう、付け焼刃でゲイリーからやられないなんて対策は難しいよ。そいうモノじゃないんだ、僕がライアンと積み上げてきたことは」

<この項。続く>

■放送予定
3月11日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

The post 【ONE129】トノンの挑戦を受けるフェザー級王者タン・リー―01―「ゲイリー対策は付け焼刃では無理」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA o ONE ONE Championship   ゲイリー・トノン タン・リー ビビアーノ・フェルナンデス

3.11『ONE: Lights Out』でビビアーノ・フェルナンデス vs. ジョン・リネカーの仕切り直しマッチ/タン・リー vs. ゲイリー・トノンのフェザー級タイトルマッチ

ジョン・リネカーに新型コロナウイルスの陽性反応、2.11『ONE: Bad Blood』ビビアーノ・フェルナンデス戦が延期に(2022年02月10日)

 こちらの続報。


 ONE Championshipが3月11日にシンガポール・インドアスタジアムで開催する『ONE: Lights Out』でビビアーノ・フェルナンデス vs. ジョン・リネカーのバンタム級タイトルマッチを行うことを発表。両者は2月11日の『ONE: Bad Blood』で対戦予定でしたがリネカーに新型コロナウイルスの陽性反応が出たことから延期されていました。

 また、同大会ではタン・リー vs. ゲイリー・トノンのフェザー級タイトルマッチも行われます。続きを読む・・・
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET ONE ONE Only the Brave ONE X アンダーソン・シウバ エドワード・ケリー キック キム・ジェウン ゲイリー・トノン ジャレッド・ブルックス タン・カイ タン・リー チャンネル マーチン・ウェン ユン・チャンミン ラスラン・エミルベク ワン・シュオ 和田竜光 手塚裕之 箕輪ひろば

【ONE Only the Brave】キム・ジェウン戦へ、タン・カイ「KOする。組みの展開になることもない」

【写真】中国人ファイターは赤……ではなく紅が似合う (C)MMAPLANET

28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、フェザー級の非常に興味深い中韓対決=タン・カイ×キム・ジェウンが組まれている。

2009年1月のONE参戦以来、5連勝中で3つのKO勝ちを誇るタン・カイは高橋遼伍、ユン・チャンミンと連続初回KOで今回の試合を迎える。

先に掲載したキム・ジェウンのインタビューでの受け答えと、タン・カイの言葉を見比べても両者が打撃に絶対の自信を持つことは明らかだ。だからといって打撃戦にならないのが、MMAの妙でもあるが──果たして……。


──キム・ジェウンとのタフマッチが迫ってきました。今の気持ちを教えてください。

「凄く落ち着いていて、気持ちが昂るということはないよ。試合まで、このままリラックスして過ごそうと思う」

──そのキム・ジェウンは昨年9月に前ONE世界フェザー王者のマーチン・ウェンに勝利しており、実績的にはタン・カイ選手を上回っています。

「キム・ジェウンと戦うことに関して、彼がマーチン・ウェンに勝利していることは全く関係ないよ。彼は運よくマーチン・ウェンに勝てたけど、あの日はマーチンに運がなかっただけだから。まぁ、あの夜のマーチンの動きなら、僕が戦っていても絶対に勝てただろう。キムは運が良かった。キムがマーチンに勝っていることで、僕がプレッシャーを受けることは一切ないよ」

──なるほどぉ。実はMMAPLANETが行ったキム・ジェウンのインタビューで、彼は『タン・カイは自分と同じレベルの相手と戦っていない』と言っていました。

「まぁ僕とキム・ジェウンは同じ人間じゃないんだから、そんなこと言ってもしょうがないよね。彼は僕がどれだけ強靭な体の持ち主で、どれほどパワフルな攻撃ができるのかを体感したことがないんだから、僕の対戦相手がどういう状況だったか理解できないはずだ。

今はそんな風にトラッシュトークもどきの言い方をしているようだけど、金曜日の夜にケージのなかでは赤ん坊のように泣きじゃくることになるよ(笑)。今のうちに、そういうことを言っておけば良い(笑)」

──ではMMAファイターとしてはキム・ジェウンにはどのような印象を持っていますか。

「立ち技がかなり優れているファイターだと思う。グラップリングも考慮したストライカーで、なんといってもパンチ力もあるね」

──そのようにしっかりと評価はしているのですね。どちらも優秀なストライカーであることは間違いないです。ところでキム・ジェウンは既に試合中にテイクダウン防御能力を見せてきました。一方でタン・カイ選手はエドワード・ケリーとイ・ソンジョンをテイクダウンしていますが、ほとんど組みや寝技は見せていないです。今回の試合ではレスリングやグラップリングという部分に関して、どれだけ自信がありますか。

「う~ん、そうだね……キム・ジェウンが僕を寝技に持ち込むことは、一切できないよ。その機会は訪れない。スタンドの展開で、僕は彼を倒す。とてもじゃないけど、キム・ジェウンが組んで寝技に持ち込むような試合にはならない。KOする。だから、組みの展開になることもない。

この試合のための準備期間は1カ月だけだった。特別にキム・ジェウンの対策ができたかといえば、そうじゃない。でも、常にどのような状況になっても戦えるよう準備はしている。そしてキム・ジェウンのスタイルに応じるのではなく、自分がどんな風にでも戦えるよう臨機応変、柔軟に戦えるように普段から心掛けているんだ。トレーニングキャンプでも、凄くリラックスして調整してきたよ」

──確かな自信があり、過度に興奮するということがなさそうですね。

「そう戦えるよう練習してきたからね」

──この後、3月のONE Xまでにタン・カイ選手がターゲットとするONE世界フェザー級王者タン・リーがゲイリー・トノンの挑戦を受けることが決まっています。どちらが勝つと予想していますか。

「僕はタン・リーが勝つと思っている。ゲイリー・トノンの寝技は素晴らしいけど、打撃ができなさ過ぎる。タン・リーは打撃が得意だし、柔術にもある程度は対応できるから、トノンの得意な形に持ち込ませないで戦うだろう。そして打撃で仕留めるよ」

──分かりました。では金曜日に試合に向けて、日本のMMAファンに一言お願いします。

「日本では素晴らしいテクニックがあり、スピーディーなMMAが行われている。僕も金曜日の夜には、そんな試合を見慣れている日本のファンに喜んでもらえる試合をしてキム・ジェウンをKOしたい。そして、いつか日本で戦える日が来ることを楽しみにしているよ。

去年、日本のリョーゴ・タカハシと戦った時は。僕を応援してくれる日本のファンはいなかっと思うけど、今回は僕のことをサポートしてもらえると嬉しい。僕らはケージの中では対戦相手ではあって、外では兄弟のようなモノだ。何より僕は僕は中国人として、日本の精神文化から多くのことを学んでいる。そんな日本という国のファンのためにも、最高のファイトがしたい。日本と中国、両国の皆が愛と平和を学び合えることができればと思っている。とにかくコロナが終息すれば、シンジャン・ファイトクラブに取材に来て欲しい。試合のたびに僕の声を日本のファンに届けてくれて感謝しているよ。謝謝」

■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App

■ONE Only the Brave対戦カード

<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)

<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)

<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)

<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)

The post 【ONE Only the Brave】キム・ジェウン戦へ、タン・カイ「KOする。組みの展開になることもない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET ONE ONE Only the Brave   アンダーソン・シウバ キック キム・ジェウン ゲイリー・トノン ジャレッド・ブルックス タン・カイ タン・リー チャンネル マーチン・ウェン ユン・チャンミン ラスラン・エミルベク ワン・シュオ 和田竜光 手塚裕之 箕輪ひろば

【ONE Only the Brave】タン・カイ戦へ、キム・ジェウン「氷が張った河の上を歩くような」戦いの流儀

【写真】この考えで打撃戦で挑むことができるのは、精神的な才能の持ち主といえるだろう (C)ONE

28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、フェザー級の非常に興味深い韓中対決=キム・ジェウン×タン・カイが組まれている。

昨年9月に前ONE世界フェザー級王者マーチン・ウェンを下したキム・ジェウンは、その戦果も一つのステップと考えている一方で、自信を深めたことは間違いない。サークルケイジで5連勝、ここ2試合は高橋遼伍、ユン・チャンミンを相手に殺傷能力の高さを見せつけているタン・カイに対して、「自分に近いレベルの選手と戦っていない」と断言。それでいて力の差があると言い切りながら、どちらに転ぶか分からない打撃戦を所望するキム・ジェウンの戦いの流儀──とは。


──タン・カイとの試合が近づいてきました。今の気持ちを教えてください。

「精神的には全く問題ないです。これが初めての経験ではないですし、タン・カイと戦うことで何かあるとか全くないので。ただしコンディションは最高です。過去最高と言えます」

──今、オミクロン株で世界中でコロナ感染者数は爆発的に増えていますが、今回の試合の準備に影響はありましたか。

「正直、コロナの影響はまるで受けていません。試合に向けての準備は、コロナ以前と何も変わらないです。トレーニングに関しては、何も影響はないと言えます」

──ところで9月にマーチン・ウェンに勝利しました。キャリア最大の勝利と言えるかと思いますが、元世界王者に勝った試合はどのような意味があるでしょうか。

「マーチン・ウェンは常に戦いたい相手でした。自分のキャリアで最も重要な試合だったと言えます。ただし、終わってしまうと他の試合と変わりなく何でもないことです。間違ってほしくないのですが、マーチン・ウェンが何もないと言っているのではありません。彼は偉大なファイターで、試合前は恐怖も感じていましたし、本当に自分にとって強大な対戦相手でした。

ただし、試合に関しては終わってしまったことなので、過去の全ての試合と同じように自分がステップアップするための1つの戦いでしかないです。良い経験になった……良い思い出の試合ですね、今となっては」

──なるほど過去の勝利は、今回の試合に関係ないというスタンスなのですね。ではタン・カイの印象を教えてください。

「ストライカー、それだけです」

──……。確かに打撃系ファイターです(苦笑)。彼の勝負所でのフィニッシュまでの詰め方は、たいしたものだと思います。

「う~ん、確かにその通りだと思います。でも、彼はこれまで誰にそういう勝ち方をしてきましたか。タン・カイの対戦相手に自分のようなレベルの選手がいたでしょうか? 彼の対戦相手は自分と同等どころか、自分に近いレベルの選手もいなかったです。それが私の答です。どうでしょうか?」

──だからこそこそ、楽しみですよね。キム・ジェウンを相手に、タン・カイがこれまでのようなパフォーマンスを見せることができるのか。キム・ジェウン選手自身は、タン・カイに対してどのようなアドバンテージを持っていると考えていますか。

「タン・カイはストライカーですが、自分の方が打撃の感性で上回っています。打撃の幅も自分の方があります。打撃戦なるでしょう。その準備もしてきましたし、自分と打ち合ってくるなら歓迎します。そしてタン・カイが組みで勝負してきたとしても、自分の組み技の域まで彼は達していないです。

どの局面でも戦いますが、そうですね……自分よりレスリングが強い相手に、レスリングで勝負しても絶対に勝てないです。ただし打撃戦はいくら自分の方が優れていても、一つ何か小さなミスを犯すと、倒される危険性があります。打撃戦は思い通りにいかないです。氷が張った河の上を歩くようなモノで、いつ氷が崩れてしまうか誰にも分からない。だから、打撃戦が好きなんです。そういう戦いをエンジョイしています。タン・カイとも殴り合いたいです」

──おぉ、組みでも勝てるのにそのスリルを求めるということですか。この試合の勝者は次期挑戦者になる可能性が高いです。そしてONE世界フェザー級王者タン・リーは、ゲイリー・トノンの挑戦を受けることが決まっています。その世界戦、どちらが勝つと思っていますか。

「正直に言えば、試合予想をすることに関心が持てないです。どの試合でも勝者と敗者が生まれるので。現状、タン・リーもゲイリー・トノンもMMAファイターとしての完成度は半分だけです。ハーフ・ミックスト・マーシャルアーチストでしかありません。タン・リーはただのストライカーで、トノンはグラップラーです。どちらもコンプリート・ファイターではない。スタンドで決着がつけばタン・リー、寝技になればゲイリー・トノンが勝つ。そういうしかないです」

──では、挑戦するならどちらと戦いたいですか。

「気にしてないです。ただし、ファンが喜ぶ試合になるのはタン・リーとの試合です」

──分かりました。では今大会、裏メインという声も挙がっている日本のMMAファンに意気込みの程をお願いします。

「自分が日本のファンにいつも伝えているのは、牛丼が大好きだということです(笑)。とにかく勝ち負けに関わらず、戦いを見てもらいます。自分にとって一番大切なことは、素晴らしい戦いを皆に見てもらうことです。自分がなりたいファイター像とは、ファンが対戦カードでキム・ジェウンの名前を見つけると『おお、絶対に面白い試合になる』と思ってもらえるようなファイターです。日本のファンの皆さんに約束します。この考えが変ることは決してないですし、絶対にベストを尽くして戦い続けます」

■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App

■ONE Only the Brave対戦カード

<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)

<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)

<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)

<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)

The post 【ONE Only the Brave】タン・カイ戦へ、キム・ジェウン「氷が張った河の上を歩くような」戦いの流儀 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET ONE ONE Championship ONE Heavy Hitter ONE Heavy Hitters ONE Winter Warriors ONE X アドリアーノ・モライシュ アンジェラ・リー カイラット・アクメトフ キック ゲイリー・トノン ジェイムス・ナカシマ ジョン・リネケル スタンプ・フェアテックス タン・リー チャンネル デメトリウス・ジョンソン トロイ・ウォーセン ビビアーノ・フェルナンデス フー・ヨン モン・ボー 三浦彩佳 上久保周哉 仙三 若松佑弥

【ONE X】仕切り直しのONE X=3月26日、ついに若松佑弥がONE世界フライ級王者モライシュに挑戦!!

【写真】カイラット・アクメトフに挑戦権を奪われることなく、いよいよその時を迎えることとなった若松 (C)MMAPLANET

13日(木・現地時間)、ONE Championshipが公式Twitterで3月26日(土・同)にONE Xの開催、そして3つの対戦カードのグラフィックをアップしている。

ONE Xは元々、昨年12月5日に予定されていた10周年記念のPPV大会だったが、シンガポールの新型コロナ感染の状況悪化により、2022年に延期が決定されていた。


オリジナル日程のONE XではONE世界バンタム級選手権試合=ビビアーノ・フェルナンデス×ジョン・リネケル、ONE世界フェザー級選手権試合=タン・リー×ゲイリー・トノン、デメトリウス・ジョンソン×ロッタン・ジットムアンノンのミックスルールファイト、女子アトム級ワールドGP決勝に加えて2階級の世界戦が組まれる予定だった。

今回発表されたグラフィックには、DJ×ロッタンのミックスルールファイトは残っているが、ビビアーノ×リネケル、タン・リー×トノンは見当たらない。

そして新たに加わった2つのカードはONE世界女子アトム級王者アンジェラ・リーが、同ワールドGP優勝のスタンプ・フェアテックスの挑戦を受ける一戦と、ONE世界フライ級選手権試合=アドリアーノ・モライシュ×若松佑弥の2試合だ。

もともと若松は12月5日のONE Xで挑戦も予定されていたが、イベントが流れる以外にもモライシュ陣営の了承を待っている状態だったという話も伝わってくる。その若松は12月3日のONE Winter Warriorsで中国のフー・ヨンをTD&コントロールで下し、新しい一面を見せていた。

ついに世界挑戦が決まった若松、そしてアンジェラとスタンプの女王争いと、DJ×ロッタンのお祭りファイト──PPVという文字が見当たらない今回の発表だが、他の対戦カードの発表が待たれるONE Xだ。

■ ONE Heavy Hitters 視聴方法(予定)
1月14日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App

■ ONE Heavy Hitters 対戦カード

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ) 選手権試合/5分5R>
[王者] シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]三浦彩佳(日本)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム(タイ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ジェイムス・ナカシマ(米国)
ザイード・イサガクマエフ(ロシア)

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<ストロー級 (※56.7キロ)/5分3R>
仙三(日本)
エリピツア・シレガー(インドネシア)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ベイブラット・イサエフ(ロシア)
ヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
トロイ・ウォーセン(米国)
上久保周哉(日本)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ティファニー・テオ(シンガポール)
モン・ボー(中国)

The post 【ONE X】仕切り直しのONE X=3月26日、ついに若松佑弥がONE世界フライ級王者モライシュに挑戦!! first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA LFA LFA117 MMA ONE UFC タン・リー チャンネル チャールズ・ジョンソン ヒカルド・ディアス マーク・クライマコ 堀内佑馬 田中路教

【LFA117】堀内佑馬と対戦、マーク・クライマコ「ベースはMMA。全てにおいてアドバンテージがある」

【写真】静かに、穏やかに、絶対的な自信の言葉を続けたクライマコ(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)、カリフォルニア州ヴァイセイリアのヴァイセイリア・コンベンションセンターで開催されるLFA117「Dias vs Tanaka」。同大会のコ・メインで堀内佑馬と対戦するのが、キャリア6勝0敗のマーク・クライマコだ。

UFCを目指し、カリフォルニアを拠点に置く堀内と生まれ育ったベイエリアでUFCを目指しトレーニングしてきたクライマコは、MMAファイターとして全てで堀内を上回ると静かに語った。


──堀内戦が明日に迫ってきました。今の気持ちを教えてください。

「計量もスムーズに終わったし、練習もしっかりと行えた。ユーマのような良い相手と戦うことは自分への挑戦でもある。戦う準備はできているよ」

──計量を終えたということですが、堀内選手の仕上がり具合をどのように見ましたか。

「良い感じに見えたよ。彼の戦い方は分かっているし、フィジカルで気にすることはない。ベストのユーマと明日の夜は戦うことができるだろう」

──では堀内選手の印象を教えてください。

「立っても寝ても危険なファイターだ。どの局面でもしっかりと戦うことができる」

──マーク自身はムエタイがベースだと言われているのですが、ここ数戦は相当レスリング力を見せています。もともとのバックグラウンドは何になるのですか。

「僕のバックグラウンドはMMAだよ。子供の頃から、ずっと規律を守って練習してきた。柔術の練習をして成長し、レスリング、そしてムエタイのトレーニングを積んできたから、オールエリアで戦うことができる。コンプリート・ミックスマーシャルアーチストだと思っている。立ち技でも、寝技でもどこでも戦える」

──AKAでMMAを始めたのでしょうか。

「違うロケーションのAKAでトレーニングを始め、今もメインで練習しているのはAKAだよ。その裏でたくさんのジムで多くの選手と練習してきた。ベイエリア中のジムで色々なタイプのストライカー、グラップラーと練習し、多くのコーチの指導を受けてきた」

──既に暫定王座決定戦に出場している堀内選手との試合をどのように捉えていますか。

「タイトルショットを経験しているファイターから挙げる勝利は意味が大きいよ。そういう選手と戦うのは初めてだしね。経験値を上げるという意味で大切な試合になる。でも全てにおいて僕にアドバンテージがある試合だ。

立ち技、グラップリングと同様にレスリング、そしてスタミナ。全て僕が上回っている」

──フライ級王者ビクター・アルタミラノがコンテンダーシリーズからUFCとサインをし、暫定王者のチャールズ・ジョンソンは今もLFAに残っています。堀内選手との試合もそうですが、LFAでどのようにステップアップを果たそうと思っていますか。

「そりゃあビッグプロモーションで戦いたいけど、1試合、1試合、勝利して時間が掛かるモノだと考えている。まずは目の前にある明日の試合に勝つこと。それまで将来のことは考えない。以前はそういう風にこれからのことを考えて試合を戦っていたことがあるけど、今は1試合ごと、常に次の試合に集中するようになったんだ。そうやって1つ、1つ経験値を上げていこうと思う」

──LFAからベトナム系のタン・リー、日本人一家の養子として育ったジェイムス・ナカシマがONEというアジアのプロモーションと契約しました。両親がフィリピンから移住してきたマークは両親の祖国で戦いたいという気持ちはないですか。

「将来的にそういう風に思うかもしれない。でも今はUFCで戦いたいとしか思っていない。そのためにやってきたから。ただ、どうなるのかはこれから次第。僕は経験を積み、成長していきたい。そしてビッグプロモーションで戦いたいと思っている」

──では堀内佑馬戦、どのような試合がしたいですか。

「ミックストマーシャルアーツを見せたい。良いパフォーマンスをして、エキサイティングを試合になるよう心掛けるよ。15分間の試合になろうが、ユーマをフィニッシュしようが、良い動きを見せる。ケージのなかで真価を発揮したい」

──マーク、最後に日本のファンに一言お願いします。

「ハロー。コンニチワ。良い試合をするよ。きっと皆はユーマの勝利を願っているだろうけど、ベストな方が勝つから試合を楽しんで欲しい」

■視聴方法(予定)
11月6日(土・日本時間)
午前11時00分~UFC Fight Pass
午前11時00分~ABEMA格闘チャンネル

■LFA117対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ヒカルド・ディアス(ブラジル)
田中路教(日本)

<フライ級/5分3R>
堀内佑馬(日本)
マーク・クライマコ(米国)

<160パウンド契約/5分3R>
エミリオ・ウィリアムス(米国)
バットスムベレル・ダグワドルジ(モンゴル)

<150ポンド契約/5分3R>
ハイダー・アミル(米国)
ホブソン・ジュニオール(ブラジル)

<175ポンド契約/5分3R>
クリスチャン・アヴァロス(米国)
ジェフリー・クレイグ(米国)

<175ポンド契約/5分3R>
アルバート・ゴンザレス(米国)
ドミニク・サマー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブロック・ディアス(米国)
カーロス・フィゲロア(米国)

The post 【LFA117】堀内佑馬と対戦、マーク・クライマコ「ベースはMMA。全てにおいてアドバンテージがある」 first appeared on MMAPLANET.