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【Breakthrough Combat02】Progressで須藤拓真×中島太一。Xで呼びかけTUF準優勝者と古賀優兵決定

【写真】RTUで5試合を戦い、3勝2敗。それでいて通算戦績8勝3敗のチェ・スングク。今年の3月に原虎徹にスプリット判定勝ちでDouble GFCフライ級王者に。ちなみに前王者は今年のRTUを制したチェ・ドンフンだ (C)MMAPLANET

19日(木)、PROGRESS実行委員会より25日(水)に会場非公開&配信大会として開催されるBreakthrough Combat02の追加カード=ProgressとMMA各1試合が発表されている。
Text Manabu Takashima

グラップラー×MMAファイターという対戦軸のProgressルールでは須藤拓真×中島太一という68キロ契約の一戦が発表されている。これで同大会おけるProgressマッチは暫定ウェルター級チャンピオン森戸新士×チャレンジャー北岡悟。安楽龍馬×中原由貴のライト級王座決定戦。そして城戸泰介×椿飛鳥の71キロ契約マッチに続き4試合となった。

須藤はMMAファイターとしても活躍しているが、Level-Gライト級王者として今成正和から一本勝ち、全日本ノーギ茶帯フェザー級&オープンを制し、さらに高橋Submission雄己企画の50/50-1GPまで制しており、ノーギ日本最強といっても良い存在だ。


対する中島はプレスリリースによると、所属するロータス世田谷の八隅孝平代表から参戦要望が届き、今回の対戦が実現した。ところでBreakthrough Combatの前日計量が実施されているが、この両者の一戦は当日計量のキャッチウェイトとなったそうだ。

理由は勤め人の須藤は師走の繁忙期に2日も会社を離れることができないため。水曜開催という珍しさも、選手には色々と影響を与えることが伺える須藤の計量&休日事情だ。

一方のMMAマッチは韓国のチェ・スングク×古賀優兵というある意味ミスマッチが決まった。チェ・スングクはRoad to UFC2022のフライ級準優勝、さらにはRTU2023ではベスト8だった現Double GFCフライ級チャンピオンだ。

対する古賀はキャリア2勝4敗のファイターで、どう考えても実力は大きい。実はチェ・スングクはBreakthrough Combat旗揚げ大会でオトゴンバートル・ホルドバートルとの対戦が決まっていたが、交通事故に遇い正式発表前にこの興味深い一戦は流れていた。

その後、今大会で両者の対戦が組み直されていたが、オトゴンバートルにGladiatorフライ級王座決定戦の話があり、主催者側が発表前ということもありオトゴンバートルの意思を尊重し、チェ・スングクも他の相手と戦うことを了承したということ。

しかしながら、ここからチェ・スングクの対戦相手探しが難航した。結果、Xで長谷川賢が対戦募集を行うのと直ちにTRIBE TOKYO MMAの石井逸人から、古賀の推薦があったという。長谷川はTTMの長南亮代表に確認をいえると、以下のような返答があった(プレスリリースから抜粋)。

「チェ・スンググ選手の対戦相手を募集していると聞き、真っ先に石井逸人に『古賀を推薦しろ』と伝えました。『試合がしたいけど長南さんが組んでくれない』とぼやきながら毎日練習に来るアラサーの負け越しファイターですが、格闘技以外に特に好きな事もなくゾンビのように練習して時間だけが流れていく毎日。代表である自分はちゃんと定職に就いて、人並みの生活を送って欲しく思っているのに、彼の幸せはジムに来ては若い奴らと混ざって汗を流す毎日にあるようです。貧乏に生きる悔しさもなく、試合に負けてもさほど悔しくも無く、同じ毎日を過ごす中で転がり込んできたこのビッグチャンス。俺をはじめ見ている皆を驚かせて欲しい」と。

MMAバカか掴んだ千載一遇の機会。ここに手を挙げたことは今回の勝負だけでなく、今後の古賀のMMAファイター人生において突破口を開くことになれば──これこそBreakthrough Combatという新しい試みの存在意義となろう。

なお、リリースに寄せられた今回出場が発表された4選手の意気込みは以下の通り──やはり古賀が頭抜けて個性的だ。

須藤拓真
「前回のProgressでは引き込みで、ポイントを献上しての敗北。悔しい思いをしました。立ち技が出来ないやつと思われるのも癪なので、レスリングの練習を強化しました。今回はテイクダウンしまくって塩漬けにして逆にポイント勝ちを狙おうと思います! 進化した自分を見せます!レッグハンター改め、ソルト須藤です」

中島太一
「足関節技のスペシャリストと戦える事にドキドキワクワクしています。足ぶっ壊されないように頑張ります!」

チェ・スングク
「Double GFCプライ級チャンピオン、コリアン・ゾンビ所属のチェ・スングクです。ます対戦相手を探すのに大変な苦労をしてくださった関係者の方々に感謝します。そんな時にXで自分との試合で名乗り出てくれた古賀選手、本当にありがとうございます。日本で初めての試合ですが、全ての面で圧倒し一本勝ちします。それが今回、名乗りを挙げてくれた古賀選手への礼儀だと思います。いつかBreakthrough Combatのチャンピオンになって、ゆくゆくはRIZINのような大きな舞台で試合したいと思っていますので、見ていて下さい」

古賀優兵
「2連勝しオファーを待っていても、試合の声はかからず。相変わらずの毎日を過ごす日々。練習仲間は国際戦や大きな舞台で活躍しているけど、自分にはそんな機会は一生ないと思いながら毎日練習している。そんな時に韓国人の強豪選手の相手を探していると聞き、迷う事なく手を挙げた。断ったり躊躇する選手も多いと聞くが失うものの無いものに恐怖などない。私のような者に戦う機会を頂けた事深く感謝します。かつてない強豪と試合するにあたって長南代表には死んでこいと言われています。自分が持っている物を全てぶつけて死ぬ気で勝ちを取りに行きます」

また今回のチェ・スングク×古賀の試合決定の報には、他にも対戦募集に呼応した選手もあり、その選手らの今後の同大会の出場を考慮することも示唆されている。


■視聴方法(予定)
12月25日(水)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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o ONE V.V mei 山田海南江 高橋SUBMISSION雄己

ONE Fight Night24:セミファイナル・ダニエル・ケリー vs. マイッサ・バストス

女子アトム級サブミッション・グラップリングタイトルマッチ10分1R。

2022年からONEに参戦し、初戦のV.V Mei戦こそ判定なしでドローとなったが、その後は3連勝。昨年9月の王座決定戦で対戦したジェサ・カーン戦は、過去に一度敗れている相手だったが、ポジションを許す苦しい展開から、足関を仕掛けてキャッチを取ったのが評価されたのか判定勝ち。28歳。

バストスは今年3月にONEデビュー。日本の山田海南江と対戦し、山田のパスアタックを防いでバックを奪いフェイスロックで攻めて判定勝ち。26歳。

手四つの組みて争い。引き込むバストスだが付き合わないケリー。また引き込んだがケリー離れる。手を掴んで引き込むバストス。RDLからバックを狙うバストス。スクランブルからバックを狙ったが、ケリー正対してバストスのガードに。またリバースデラヒーバの体勢。起き上がってシングルレッグで倒そうとしたが、ケリー上をキープ。草刈りで上になったバストス。ケリーの立ち際にバックを狙ったが、ケリーが上を取る。ベリンボロ狙いから起き上がり上を狙ったバストスだが、ケリー立ち上がり受け止めるとバストスがまた引き込む。ケリー足関。内ヒール。回転して外したバストス。バストス下からケリーの右足を抱える。膝十字。入れず。バストスが足関を狙うがすぐにヒザを抜いたケリー。バストスなおも足関狙い。抜いて立ったケリー。バストス外ヒール。すぐに回転して抜けたケリーだがバックを狙うバストス。すぐに回転して足で蹴り放して上になるケリー。残り1分。バストス内ヒール!ケリー凌いで外し上に。タイムアップ。

解説の高橋SUBMISSION雄己によれば、ONEのグラップリングの判定はキャッチを重視するというが、両者キャッチなし。

判定3-0でバストス勝利!新王者誕生。

通常のグラップリングマッチなら仕掛けていたバストスに入るところで、ONE判定がどうなるかわからなかったが、順当にバストス勝利。

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45 AB Level-G MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN LANDMARK08 YouTube ダニーロ・ハマザキ マルセロ・コーヘン 今成正和 吉永力 平田直樹 摩嶋一整 須藤拓真 高橋SUBMISSION雄己

【Level-G】ついに6/16にレッグロック浪漫=今成正和×須藤拓真 in Cageグラップリングが実現

【写真】どのような足関節の攻防が見られるのか、非常に楽しみ(C)MMAPLANET

16日(火)、Level-Gより6月16日(日)に東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるKROSS X OVRER-CAGE03─で実施されるLevel-Gにおいて、今成正和×須藤拓真の一戦が組まれることが発表された。
Text by Manabu Takashima

新旧足関対決という見方できる今回の一戦は昨年6月にライト級王座決定トーナメントで優勝した須藤が、その場で対戦を要求した試合だ。


そのアピールに微笑みを浮かべた今成だが、すぐに両者の一戦が実現することはなかった。須藤も諦めるような口振りにもなるなか、今年に入りLevel-Gではないプロモーションが両者の対戦の交渉にはいるが、即答でyesの須藤に対し今成の承諾は得られず実現に至らなかったという話も伝わってくる。

そのミステリアス・スマイルと同様に心の内が読めない今成だが、師弟関係にある高橋Submission雄己が準備を整うのを待っていたのかもしれない。そんな2人の大切が実現する1カ月前、5月11日にはADCCアジア・オセアニア予選第2弾がタイで行われ、日本のグラップラーの多くはそこに目標を定めている。

その一方で待望の今成戦が実現することとなった須藤陣営は、師・柳澤哲裕エクストリーム・エビナ代表が「また予選があるのですか?」と発言するほど、この一戦に集中している。

足関十段は先のRIZIN LANDMARK08で、摩嶋一整を大逆転の腕十字で破り、その価値が最高値を更新しつつあるが、やはり須藤との試合の焦点は足関節の攻防となろう。

両者がどのようなエントリーを見せるのか。また攻撃と防御が、その足関節のやりとりのなかで見られるのか。もちろん、グラップリングの醍醐味はレッグロックだけではない。足関節を餌に、コントロールと上半身の肢体へのサブミッション勝負になることもあり得る。

ただし、須藤が今成戦を求めてきたのはレジェンドの最大の武器を凌駕するだけ、自身の足関節に自信を持つようになったからに違いない。だからこそ、足への拘りが見られる戦いが期待される。

ADCCを頂点としたグラップリングのヒエラルキーから外れたマッチアップかもしれないが、J-Grapplingの節目となる可能性は十分にある今成×須藤戦だ。

なお今成×須藤は66キロ前日計量&10分で実施され、今回のリリースでは同じく前日計量70キロ&10分でダニーロ・ハマザキ×平田直樹のカルペ×トライフォースの一戦。また当日の61.2キロ契約&8分で、昨年のノーギワールド2位=吉永力がマルセロ・コーヘンと戦う試合も明らかとなっている。

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Finishers Kombat04 Finishers Open14 Kombat04 Level-G MMA MMAPLANET o YouTube エディ・ブラボー コンバット柔術 ブログ レイ・デ・レオン 高橋SUBMISSION雄己

【FINISHERS OPEN14】高橋Subの冒険。FINISHERSバンタム級王座を賭けエディ・ブラボーの黒帯と対戦

【写真】今年3度目の海外での試合は、ワンマッチのタイトル戦だ (C)EBI

11月12日(日・現地時間)、ペンシルバニア州ベツレヘムにあるFinishers HQで開催されるFinishers Open14に高橋Submissionが出場し、レイ・デ・レオンとバンタム級王座を賭けて対戦することが決まった。
Text by Manabu Takashima

今年の2月に同じFinishers系の大会、Finishers Kombat04でラミロ・ヒメネスをヒールで一蹴した高橋が、同イベントのベルトを賭けて戦う。


ヒメネス戦後、4月のエメラルドシティ招待こそ飛行機のメカニカルプロブレムで出場がならなかった高橋だが、自らのプロデューサーを務めるLEVEL-Gでライト級トーナメントを開き、7月にはメキシコで開かれたコンバット柔術ワールドに挑戦するなど、唯一無二のグラップラー道を歩んでいる。

そんな高橋とベルトを賭けて戦うデ・レオンは10th Planet NYを率いるエディ・ブラボーの黒帯だ。過去にCombat JJでジェフ・リアルにOTで勝利し、リチャード・アラルコンにはRNCで敗れているが、KSAI PROやFURY PRO Grapplingなど主要なプログラップライング大会で戦っており、日本では無名といっても相当にデキることは間違いない。

過去の試合映像をチェックしても下になれば当然のようにラバーから三角絞めや腕十字、そしてハニーホールからの足関節の連係と10thePlanetのベースを完全に使いこなしている。加えて上攻めをトレンドなのか、ベースとして当たり前のように習得しているのか──IBJJF競技柔術の道着なしという動きもデ・レオンは見せている。

テイクダウンに関しては分からない部分があるが、スイープからのスクランブルやテイクダウンを仕掛けられた後の動きからも質の高いウェルラウンディッド・グラップラーといえる。高橋Subの冒険2023年下半期編、この11月にはADCCオセアニア予選も開かれるなど再び、世界で戦うJ-Grapplerが注目される1カ月となりそうだ。

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CJJW2023#02 Report ドリアン・オリヴァレス ブログ 高橋SUBMISSION雄己

【CJJW2023#02】高橋Subの冒険──17歳のオリヴァレズのパスと掌底の圧力、RNCで終幕~の第一歩

<バンタム級T準々決勝/10分1R>
ドリアン・オリヴァレズ(米国)
Def.4分02秒by RNC
高橋Submission雄己(日本)

直ぐに座った高橋に対し、オリヴァレズは足首を掴んで左右に回りつつ掌底を打つ。ハーフから一気に足を抜きに掛かるオリヴァレズは、足を絡ませようとする高橋に容赦のない勢いで掌底を振り下ろす。高橋のニーシールドにも、オリヴァレズは右ワキを差した圧を掛けると一転、上体起こして掌底を連打する。パスと掌底のプレッシャーの前に足を抱えることができない高橋は、続いて担ぎパスの圧力にさらされる。

それでも足を効かせた高橋だが、足を取ろうと腕を伸ばすと凄まじい勢いで掌打を打ち込む。両手で顔を覆っても、その隙間に掌を打ち抜くオリヴァレズに対し、高橋は懸命に右足を抱え、足を絡ませていく。さらに一瞬体を浮かせて、その右足をワキの下に抱える。と、オリヴァレズは高橋の頭を抱えて足を抜き、高橋がガードに戻そうと背中をマットにつけた瞬間にパスを決めて上四方に。

ワキを締めて、腕を胸の前でクロスして腕を取られないようとした高橋は上四方で頭をステップオーバーされて掌底の連打を受けて厳しい時間が続く。殴られてもキムラを取らせない高橋はワキ腹、側頭部にパームハンドパンチを入れられ、さらには逆側に回ったオリヴァレズがニーインベリーへ。エビで戻した高橋のニーシールドをスプロールして潰したオリヴァレズ。しかし、高橋も左足を抱えて足関節をエントリーし、ついにはアウトサイド・アシの態勢を取ることに成功する。

殴られながらも高橋はオリヴァレズを崩して、外ヒールに入る。左へのスピンから、右にスイッチして足を抜きにかかったオリヴァレズが、そのまま前転しながらバックへ。ボディトライアングルに取ったオリヴァレズはRNCへ。フェイスロック気味の絞めに耐える高橋は、マウスピースを吐き出し「戻してくれ」とレフェリーに訴える。これをスルーされた高橋は万事休す、右手でタップした。

17歳のB-Teamグラップラー=オリヴァレズは、掌底有りとはいえ61.2キロの戦いでトップゲーム&パスを駆使し、足関を防いで完勝してしまった。軽量級のグラップリングに、中量級以上の流れを持ち込んだ相手に敗れた──これこそ、高橋がメキシコまで足を運んだことで、垣間見ることができた世界の一端といえるだろう。


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CJJW2023#02 MMA MMAPLANET o コンバット柔術 ルカス・カント 高橋SUBMISSION雄己

【CJJW2023#02】高橋Sub。オーバータイムまで頭にいれた戦略で、予想以上の強敵カントを下し準々決勝へ

<バンタム級T1回戦/10分1R>
高橋Submission雄己(日本)
Def.OT 1st term 11秒by RNC
ルカス・カント(アルゼンチン)

昨年のノーギワールド茶帯ライトフェザー級3位のカントに対し、高橋はニーシールド気味にスネを当て自ら判定して足を取りに行く。後方回転し既にカントの左足を取った高橋だが、起き上ったカントが前転して解除にかかる。高橋は右足に狙いを変え、ストレートフットロックからサドルのセットアップ狙いか。ロールしつつ正対したカントがここで掌底を打ち下ろす。カントは立ち上がって掌底を落とすと、高橋は顔を守るために足を解除する──と見せかけ、右足を取る。カントも高橋の左足首をコントロールして、足を抜き捌いてパスを仕掛ける。

ヒザを入れて掌底を落とすカントに対し、高橋はその左足を抱える。カントは正座して防ぎダースを狙う。高橋は横回転で取らせず、ガードを取り直す。飛び込むように掌底を落とすカントは、ここでもヒザを入れ掌底を打っていく。高橋は立ち上がり、試合は仕切り直しに。立ちレスが続き、押し込むカントは内股からカニバサミに移行させず高橋の右足を左手で刈りにいく。引き込むように下になった高橋はここでも掌底を受けながら、右足を取るがカントは高橋の仕掛けに対し、しっかりとヒザを抜いて対処を続ける。

カウンターのバック狙いに、高橋が掌底を繰り出す。ならばとカントはトラックポジションへの移行を測るが、高橋も左足を取って防ぐ。正対しつつ右の掌を落としたカントが足を抜くと、高橋が起き上ってリバーサル──ではなく、足を取ろうとする。その刹那、起き上ってヒザ立ちになったカントが掌底を打つ。カントは高橋の足関節のエントリーにも対応し、体に軸のある状態で右の掌打を炸裂させる。

アゴを殴られた高橋、パウンドを受けた経験で掌底にアレルギーはないという言葉があったが、トーナメント初戦で頭が揺れるような打撃をアゴに受けないに限る。高橋はこれを嫌がって立ち上がり、試合は3度目のスタンドに。ここで5分が過ぎ、カントは座ってリバースデラヒーから回転して高橋の左足を取る。右足をヒザ裏について伸ばした高橋がディフェンスしたが、ここでカントが掌底を繰り出す。

立ち上がった高橋は、ヒザを一気の外ヒールへ。ロールしてヒザを抜いたカントはバック狙い、背中をつけなおした高橋にダースを仕掛ける。高橋のニーシールドに構わず右のオープンハンドを見舞ったカント、足関節を防ぐだけでなく要所で掌底を打ちながらバックを狙う。ここからカントはスタンドに戻ると跳びつきで何かを仕掛けるも、空振りして落下。ガードを取ったカントの足首を掴んだ高橋だが、左足を取られる。

互いに横周り、ダブルガードの形になった刹那、カントが右のパームハンドパンチを入れる。ここでカントが背中をつけ、立ち上がった高橋が掌底へ。とカントは足関を仕掛けるという序盤とは逆の流れに。さらにカントは殴って、足をより深く入れるという打と足関節のコンビネーションも見せる。取られることはない高橋だが、コンバット柔術としての攻防ではカントが優勢だ。

残り2分を切り、上を選択したカントがパスを仕掛けながら掌底へ。高橋の足のきかせ方は取るよりも、防ぐ方に重点が置かれてきたか。リバースデラヒーバから回転し右足を取る高橋だが、極めるという空気はもうマット上では感じられない。互いにOTが頭に入ってくるだろうという時間帯で、高橋は力の入った掌底を入れる。さらに足関狙いに左右の掌底を振り落とす高橋がダメージと精神的プレッシャーを与えてOTに持ち込んだ。

第1ターム、シートベルトを選択した高橋はアゴの上から左足を滑り込ませ11秒でタップを奪う。後攻のカントもバックを選んだが、11秒で極め切ることはできず高橋が初戦突破。予想以上の強豪相手に、結果体にはOT込みのストラテジーで高橋が上回った。


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CJJW2023#02 Level-G MMA MMAPLANET o UFC YouTube YUKI エステヴァン・マルチネス エライアス・アンダーソン ガブリエル・ソウザ ゲイリー・トノン コンバット柔術 ゴードン・ライアン デミアン・アンダーソン ファブリシオ・アンドレイ マニー・ヴァスケス リチャード・アラルコン 海外 高橋SUBMISSION雄己

【CJJW2023#02】高橋Submission雄己の大冒険「ここに入ってみて。ここで見つけて、日本の皆に伝えたい」

【写真】Viva メヒコな高橋サブ (C)YUKI SUBMISSION TAKAHASHI

30日(日・現地時間)メキシコのビーチリゾート地であるプラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで行われるCombat Jiu-Jitsu Worlds2023 The Bantamweights。同大会に高橋Submission雄己が出場する。

国内ではプロデューサーとしてグラップリングの普及に努め、現役グラップラーとしては海外での試合に挑む。メキシコ入りした高橋をインタビュー、このチャレンジの意義を尋ねた。


──今、カンクンは朝の10時半かと思いますが、長旅や時差の影響はありませんか。(※取材は29日に行われた)

「着いてから24時間ぐらい爆睡していたので、朝起きてから動きの確認やストレッチをして体をほぐしています。メキシコは治安が心配だったのですが、特に何もなく過ごせています」

――宿泊しているホテルで、試合も行われる感じでしょうか。

「それが良く分かっていないんですよ(笑)。僕らは他の出場選手たちよりも1日早く到着して、本来は今日の午後に皆が集まってくるのでスタッフもそれほどいなくて。エディ(ブラボー)も同じホテルだと思うのですが、まだ会っていないです」

――では前日計量でなく、当日計量なのですか。

「ハイ。僕にとって当日計量の61.2キロは丁度良いです。さすがに前日計量の61.2キロでUFCファイターみたいな減量をされると、体格が違いすぎるので」

――まさか1人でメキシコへ?

「いえ僕や須藤(拓真)選手の練習パートナーで、エクストリーム・エビナの橋本敦貴君にセコンドで来てもらっています」

――グラップリングを普及させるプロデューサー活動を行う高橋選手ですが、グラップラーとして今回のコンバット柔術ワールズに出場に関して、どのような気持ちで取り組んできましたか。

「僕も60キロぐらいの体重で、70キロから落としてきた選手とレスリングをやってADCCルールで勝つのは難しいので。61.2キロというADCCにはない階級でやるうえで、ちょっと特殊なルールですが今回のコンバット柔術、EBIとかPolarisというところのタイトルは1つは欲しくて、キャリアの中で狙っていかないといけないタイトルだと思ってきました。

イベントとしてCJJWは格好良くて、Level-Gでもこういう空気感を創っていきたいというのがあるのですが、選手としては勝っていかないといけないところです」

――66キロでは小さい選手が、色々な大会でインパクトを残していくとADCCでも60キロ級が創設されるのではという期待は?

「そこもなくはなさそうですよね。女子の軽い階級ができたじゃないですか」

――55キロ級ですね。

「ADCCでもLAオープンとか、大きな大会では60キロ以下級が男子にもあるので。世界大会でやってくれても、おかしくはないと思っています」

――ところで今大会、トーナメント枠などが全く情報がないのですが、高橋選手は既に初戦の相手など分かっているのですか。

「まだ知らされてないんですよ。EBIでも前日計量の時にブラケットが発表されたので、1日前がデフォルトかもしれないです(※初戦がルカス・カントに決定。勝てばドリアン・オリヴァレズ×マニュエル・プリエゴと対戦)」

――現状、今回のトーナメントで気になっている相手は誰になりますか。ここに勝てば、優勝が近づくという相手は。

「皆、面倒くさい一芸を持っている感はあるのですが、極めが強そうなのはガブリエル・ダフロン。対戦すると極め合いになって極まらず、OTになるのは嫌ですね。あとはMMAをやっていたマニー・ヴァスケス。MMAファイターとしてトップから掌底が強いので、ボトムから崩し辛かったから苦戦するかなと(※ダフロンとヴァスケスともに高橋と逆側の山で、順当に勝てばこの両者が準々決勝で戦う)。

それにドリアン・オリヴァレズも気になるし。今成さんは、自分がヒールで勝ったから『なんにもない。すぐに取れる。大したことない』というけど(笑)……エライアス・アンダーソン(※欠場)、それにリチャード・アラルコン(※両者が順当に勝ち上がれば準決勝で対戦)。2人のチャンピオン経験者は気になります」

――掌底があることで、高橋選手がMMAを戦っていたことは強みになるでしょうか。

「ゲームメイクするうえで掌底にアレルギーを持っていないのは良かったと思います。ただ掌底はパウンドとは違った効力があるかと思います。音と衝撃で視界を遮られたり……まぁコンバット柔術は初めてなので正確には分からないのですが、MMAをやってきたことで『こんなものだろう』ということは分かるので。ボトムの時間を創れるのは、そこが想像がつくことが大きいと思います」

――高橋選手がトップで掌底を落とすことは?

「それはしっかり練習してきました。デラヒーバなりリバース・デラヒーバなり、一本巻かれると難しい。腰で為を創って打たないと強い掌底は打てないですが、為を創るとどちらかに崩される恐れがあります。打てる瞬間はだいぶ限られる。それでも掌底とパスと足関節を組み合わせて、トップの時間は創っていこうと思います」

――トーナメント前ですが、今後のフィールドで考えるとADCCでも66キロでは勝てなくても、60キロなら強いという選手は米国、ブラジルにはわんさか存在しているかと。

「マイキー(ムスメシ)とか、その筆頭じゃないかと思います。自分の見積もりでは(ジエゴ)パト(オリヴェイラ)、ガブリエル・ソウザ、デミアン・アンダーソンが61.2キロの世界の一軍クラスだと思います。今回出てきているメンバーは、そこより一枚落ちる第2グループのトップで。自分がいるのも、そこぐらいだと」

――今、名前が挙がった一軍の選手たちは奇しくも道着で結果を残している選手ばかりですね。

「そこは考えていないです。IBJJFの試合でなく、ノーギのサブオンリーの試合を見て強い。ゲイリー・トノン、ゴードン・ライアンというノーギだけで強い人が出てきた裏で、道着で強い人がノーギで弱くなったわけではないということだと思います。道着が強い人はノーギも強い。でも専業のノーギの人が出てきたということで」

――そこに確実に世界の頂がある。それを垣間見る、高橋Submission雄己の大冒険ですね。

「それこそ、地球の裏側に来ていますしね(笑)。でも、今は普通に試合前の憂鬱があるだけですけどね(苦笑)」

――世界のグラップリングは若い力の台頭が著しいです。そのなかで、高橋選手が海外で戦うことで日本も新しい時代に来たことを示したいということはありますか。

「そこはあります。ただ日本人では岩本(健汰)選手が一番、世界と戦っていると思います。その活躍を皆が視て、また本人も発信していることで、77キロの戦い方が世界標準のように受け取られている部分があると思うんです。足関は極まらず、トップを取ってパスをして削らないと勝てないという風な感じで。足関が極まってこないようになっているのは事実ですが、体の大きさで使う技術が違うのが格闘技じゃないですか。

僕らの体重でゴリゴリやっても、そんなに削ることはできないと思います。だから、僕がやることは違ってくる。ファブリシオ・アンドレイが、エステヴァン・マルチネスを15分間攻めたててパスできていない。なら僕らがやらないといけないことは、上のクラスのトップ戦線とは違うこと。だから、ここに入ってやってみて――感じたことを日本に持ち帰る。軽量級の僕らが練習でやらないといけないことを、一つここで見つけて皆に伝えたいです」

■視聴方法(予定)
7月31日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS

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BELLATOR CJJW2023#02 MMA MMAPLANET o UFC YouTube エディ・ブラボー エライアス・アンダーソン クリス・ゴンザレス コンバット柔術 ジアニ・グリッポ ダナ・ホワイト ベン・エディ マニー・ヴァスケス ユライア・フェイバー リチャード・アラルコン 今成正和 修斗 海外 田中路教 須藤拓真 高橋SUBMISSION雄己

【CJJW2023#02】コンバット柔術ワールズ、バンタム級。掌底有りルール、世界の猛者に挑む高橋SUB雄己

【写真】須藤拓真を相手に、掌底もまま入れる練習をしていた高橋(C)MMAPLANET

30日(日・現地時間)メキシコのビーチリゾート地であるプラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで行われるCombat Jiu-Jitsu Worlds2023 The Bantamweightsに高橋Submission雄己が出場し、その模様がUFC Fight Passにて生中継される。
Text by Isamu Horiuchi

コンバット柔術は、柔術界の革命児ことエディ・ブラボーが考案した大会。やはり自ら創案したサブミッションオンリーのグラップリングであるEBIに寝技状態における掌打を加えたルールで、グラップリングとMMAの中間的な競技形態だ。


選手としては柔術とグラップリングの専門家としてキャリアを築いたブラボーだが、指導者&技術開発者としては常にMMAを念頭に置いていた。代名詞であるラバーガードも、距離を潰して相手の打撃の威力を殺しながら相手を極める技術として創り上げたものだ。そんなブラボーの思想を踏まえると、MMA進出も視野に入れたグラップラー達が、打撃が許された状況下で寝技の技術を磨くことのできるこのルールの開発は必然だったといえる。

(C)ESTHER LIN

エディがコンバット柔術を公の場で公開したのは2012年5月20日。

LAのクラブノキアで開催されたCAMO(カリフォルニア・アマチュアMMAオーガニゼーション)が開いたアマMMAの大会のでのこと。この日、10thPLANETのエリック・クルーズとKINSA MMAのクリス・ゴンザレスの間で3分3R、掌底ではなくMMAグローブ着用でスタンドの打撃は一切禁止というルールで実施された。

本来はプロとしてアスレチックコミッションの認可を受けようとしていたエディだが、アマチュアでしか許可が下りなかった故のCAMOでのお披露目となった。さらに試合タイムもエディが所望した10分1Rでなく、コミッションは3分3RというアマMMAのレギュレーションをコンバット柔術に当て込んだ。

当時、エディはトップ柔術家がMMAへステップアップを果たす前のワンクッション──MMAと柔術の架け橋となる戦いこそコンバット柔術にコンセプトとしていた。その後、2017年のEBIで掌底&10分1Rという形でコンバット柔術が導入されて以来、数々の強豪グラップラーやMMA選手が参加して規模拡大を続けている。

(C)DAVE MANDEL

2019年5月のCBJJWフェザー級Tに所英男が出場。

2回戦でヘスース・アルビナのマルセロチンで一本負けも、日本との交流を強く望むエディは翌2020年3月のフェザー級では所だけでなく今成正和も招聘した。ここでも所は2回戦で、今成は準決勝で共に優勝者のトム・ヘルペンに一本負け。また、昨年12月のチーム戦Team Duelにはチーム・アルファメールのメンバーとして田中路教が出場したが、Bチームのイサン・クレリンステンに一方的に攻め込まれ続け、辛うじてドローに持ち込んでいる。

日本トップの組技系MMAファイター達でも容易にトップに食い込めないほど、コンバット柔術の出場選手達のレベルは高い。間違いなく海外組技メジャーイベントの一角を占めるこの大会に挑む4人目の日本人となる高橋は、24歳の若さにして日本屈指の足関節の知識と技術を誇る。

昨年6月に英国で行われたPolaris 20で判定勝利し、また今年2月26日にはフィラデルフィアのFinishers Kombat 04ではラミロ・ヒメネスを内ヒールで21秒殺。この実績が評価されて4月にはNY州のEBIルール大会、Emerald City Invitational 06への参戦権を得たものの、なんと搭乗した飛行機のトラブルで無念の出場断念。それでもこうして再びメジャー大会から声がかかるのだから、海外におけるその評価と期待の高さが伺われるというものだ。

強豪がズラリと顔を揃える今大会。

優勝候補として外せないのは、一昨年のバンタム級トーナメントを制した現同級王者のエライアス・アンダーソンだろう。米国BJJ界黎明期の黒帯取得者の一人であり、1999のUFC 22でジョン・ルイスと戦ったこともある父ロウェルの下で幼少時から柔術に親しんできたアンダーソンは、どこからでも積極的に極めを狙ってゆくダイナミックな戦い方を身上とする。立ち技でもアームドラッグ等を積極的に仕掛け、足関節の攻防や自ら下になっての首狙いも厭わない。そして何より、上からも下からも仕掛けるファーサイドへの腕狙いの切れ味が超一級品だ。

前述のトーナメントでは下では誰からもパスを許さず、上のポジションではラバーガードの達人ベン・エディからもパスを奪っている。さらにエスケープ力と極め力の双方に秀でており、準決勝ではエディ&決勝では前王者のアラルコンにOTで競り勝っている。

昨年12月のコンバット柔術大会のスーパーファイトではユライア・フェイバーと対戦し、通常体重よりも重いウェイトだったにもかかわらず五角以上に渡り合い、OTで腕を極めて勝利している。全ての局面に強い万能型グラップラーだ。

ちなみにこのアンダーソン、2020年のフェザー級T今成正和に足を極められて敗退している。今成の弟子の足関節師である高橋との再戦が実現したら、リベンジ戦としてのストーリーも楽しめることとなる。

アンダーソンの対抗馬一番手は、2019年コンバット柔術バンタム級世界王者のリチャード・アラルコンか。NCAA Division 1 という強力なレスリングベースを持ち、腕十字の名手ジヴァ・サンタナの弟子であるアラルコンは、2019年にコンバット柔術バンタム級トーナメントを制し、さらにADCC世界大会にてジアニ・グリッポに勝利したことで一躍名を挙げた。

一昨年の大会におけるアンダーソンとの決勝でも、OTの第一ターンではチョークを深く食い込ませアンダーソンを大ピンチに追い込んでおり、第3ターンで腕を取られて逆転負けを喫したものの、コンバット柔術史上に残る名勝負を繰り広げた。この時を含めアンダーソンとはこのルールで2度対戦し、いずれもOTで腕を取られて敗れているだけに、今回こそと期するものは大きいだろう。

そのほか、Bellatorやダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズに出場したMMAファイターにして、現在10th planet グリーンヴィル支部を主催するマニー・ヴァスケス。

今年4月、高橋が出場できなかったECI 06において優勝候補のエステヴァン・マルティネスをOTで下してベスト4に進出したガブリエル・ダフロン。

一昨年のコンバット前回大会1回戦にて、そのダフロンからOTでチョークを極めて勝利したザック・シュナイダー(次戦でアンダーソンの腕十字に本戦一本負け)、UFCでの3戦を含めてMMA戦績12勝2敗のジョセフ・モラエス等、強豪が多数エントリーしている。

高橋自身はアンダーソンよりも、ヴァスケスやダフロンを警戒するという発言もあり、寝技に対応できるフィジカル系グラップラーがこのルール下においては優位に立つという見方も成り立つ。

ともあれ掌打による顔面打撃ありの状況下で、優勝するには4試合を勝たねばならないという過酷なトーナメントだ。

そのなかで、もう一人注目を集めているのがBチーム所属の17歳、ドリアン・オリヴァレズだ。今年8月にはUSAレスリングフォークスタイル・ナショナルズのジュニア138パウンド以下級も制した全米トップクラスの高校生レスラーのオリヴァレズは、Bチーム所属で紫帯を保持するノーギグラップラーでもある。

昨年12月のコンバット柔術Team Duelでは、青帯にしてBチームのメンバーとして出場。初戦はテイクダウンからパス、ノース&サウスチョークで圧勝し、決勝のTeam 10th planet戦でもレスリング力で圧倒的に攻め込むが、極めきれずに本戦を引き分けた。チーム戦の決着が代表同士によるOT戦(双方が相手チームの代表を選ぶという変則ルールだ)にもつれ込むと、相手チームから指名されてしまい、OTにおける経験不足を突かれて敗れ、チーム優勝を逃している。

が、前回の試合では弱点となったOTにおけるエスケープ力も、その身体能力と若さからして短期間で飛躍的に向上している可能性がある。12月に見せたポテンシャル、年齢、練習環境、レスリングの実績を考えれば、この大会が将来のADCC世界王者候補とすら言えるこの若者の初ブレイクの舞台となる可能性は決して少なくないだろう。

この凄まじいメンバーの中に、高橋は単身日本から殴り込みをかける形となる。以前プロ修斗でも2度にわたり見事な一本勝ちを収めているだけに、掌打ありの寝技に戸惑うことはないだろう。OTに持ち込まれてしまうと経験的にもスタイル的にも不利は免れないだけに、打撃が許された状況を最大限に活かしての快進撃に期待だ。

■視聴方法(予定)
7月31日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS

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Overlooked【Level-G02】初代ライト級王者は須藤拓真。対戦をアピールされた今成正和は微笑みで応える

【写真】最も体格が小さいはずの須藤がトーナメント優勝。これもグラップリング、サブオンリーの醍醐味だ(C)Level-G

イベントスケジュールが重なり見逃した試合をお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。ここでは11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツセンターで開催されたLevel-G02から、ライト級初代王者決定トーナメントをレポートする。

Text by Shojiro Kameike

ケージで行われるサブオンリーの8人制ワンデー・トーナメント。ここでは峯岸零弥×須藤拓真による決勝戦をお届けしたい。


<ライト級初代王者決定トーナメント決勝/7分1R>
須藤拓真(日本)
Def.0分48秒 by ヒールフック
峯岸零弥(日本)

距離を詰めてくる須藤に対し、峯岸が回る。峯岸は自ら跳びついてガードに入れるか、あるいは須藤が引き込むか。ここで峯岸が跳びつくも、須藤は付き合わない。立ち上がった峯岸の首を抑えた須藤がケージに押し込み。峯岸の右足にニータップで組みついた。

須藤は右足をフックして峯岸の腰を上げ、峯岸の右足を抱えたまま後転。トップに回った須藤がフットロックへ。しかし峯岸もヒザを起こし、さらに足関節を狙う須藤をクローズドガードに入れる。互いに得意な展開へ持ち込もうとした瞬間、須藤の仕掛けのほうが早かった。

須藤がシングルエックスの状態から峯岸の右足を外ヒールで絞り上げ、タップを奪った。わずか48秒——1回戦から3試合連続で一本勝ちした須藤がライト級初代王者のベルトを獲得するとともに、トーナメント優勝賞金10万円を手にした。

須藤は「この面々のトーナメントで優勝することができて、メチャクチャ嬉しいです。自分は格闘技を始めて5~6年なんですけど、今成正和さんのスタイルに憧れて格闘技を始めました。今日は解説席に今成さんがいるとお聞きして、このまま言わせてください。ルールはMMAでも、コンバット柔術でも、グラップリングでも--体重は合わせます。何でも良いので、自分と試合してください。よろしくお願いします!」と今成との対戦をアピール。

解説席の今成は、須藤の言葉に微笑みで応える。直後に高橋Submission雄己プロデューサーは「今の言葉は6~7割、僕に仰っていただいたものと解釈して、頑張って動きます」と発言。果たして須藤×今成は実現するか。今後の動きに注目だ。

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Cage Warriors ECI06 MMA MMAPLANET o UFC YouTube エステヴァン・マルチネス エライアス・アンダーソン ゲイブリエル・デフロン コンバット柔術 マニー・ヴァスケス ユライア・フェイバー リチャード・アラルコン 今成正和 修斗 高橋SUBMISSION雄己

【CJJW2023】修羅の組み技道!! 7月30日、コンバット柔術ワールド:バンタム級に高橋Sub雄己が参戦!!

【写真】2022年の世界王者エライアス・アンダーソンと2019年の世界王者リチャード・アラルコン (C)EBI & DAVE MANDELL

7月30日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州プラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで開催されるCombat Jiu-Jitsu World Bantam weightに高橋Submission雄己が出場することが決まった。

(C)FINISHER SUB ONLY

孤高のJ-Grapplar、高橋。

彼は4月30日にEBIルールを用いたグラップリング・トーナメント=エメラルドシティ・インビテーショナルのバンタム級Tに出場予定だったが、渡米のために搭乗した飛行機のトラブルで現地入りを断念、無念の欠場となっている。

今春に10thPlanet HQで武者修行を行っていた高橋が、今回はそのエディ・ブラボー率いる掌底有りのCJJWと挑戦となった。プロ修斗で活躍していた高橋だけに、掌底のあるなかで一本を狙う経験は十分にある──と言いたいが、純粋に体格差というハンデを取り除いても、屈強かつコンバット柔術の経験が豊かなグラップラーが待ち受けている。


16人制トーナメント、現時点で大会フライヤーから確認できるのは高橋を含めて10名、そのなかにはリチャード・アラルコン、ゲイブリエル・デフロン、マニー・ヴァスケス、エライアス・アンダーソンらが含まれている。

アームコレクターことジヴァ・サンタナの黒帯アラルコンは2019年のCJJWバンタム級世界王者で、翌年はフェザー級でエライアス・アンダーソンを相手にまさかの初戦OT敗退。そのアンダーソンは準々決勝で今成正和にヒールで一本負けを喫した。

この敗北を発奮材料にアンダーソンは2021年バンタム級世界王者に輝いている。この時は決勝でアラルコンにエスケープタイムで敗色濃厚だったが、第3ターンで腕十字を極めて返り討ちに成功している。

その後、コンバット柔術世界王者としてアンダーソンはエリック・ペレス、ユライア・フェイバーというMMAファイターを同ルールで破り、今回は連覇を目指す。最大のライバル=アラルコンは昨年のノーギワールズこそ初戦敗退となったが、今年に入っては4月29日ADCCオレンジカウンティ・オープンで圧倒的な強さで制している。

アンダーソンとアラルコンが本命&対抗馬となろうトーナメントで、穴以上対抗馬に近い存在がマニー・ヴァスケスとガブリエル・デフロンの両者だ。ヴァスケスは元MMAファイターだが、悪性リンパ腫を克服後にグラップリングに専念するようになり、現在は10thPlanetグリーンヴィルを主宰している。

グラップリングでもトップゲームを得意としており、コンバット柔術においては、掌底を交えたパスゲームは脅威となるはずだ。そのヴァスケスは高橋と同じようにECI06にエントリーしていたが、欠場。そのECI06にデフロンは出場している。ばかりか、優勝候補筆頭といわれたエステヴァン・マルチネスをOTで破り、ベスト4という結果を残した。

常識的に考えて、この4名は山が別れるはず。となると、高橋は初戦か、そこをクリアすると彼らと当たる可能性が高い。4選手以外にもアルファメール所属のジョセフ・モラレスは元UFCファイター。リリース後は、Cage WarriorsとA1Combatで3連勝中だ。まだ全出場選手は確定していないが、それでもこれだけの猛者揃い。そして掌底有りで優勝するには4試合戦う必要があるトーナメント、高橋は修羅の組み技道を征こうとしている。

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