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【Banana Oil 2025─04─】”UFCを絶対の価値”とした場合、日本のベルトは「意味がない」を受け入れる

【写真】ベルトに意味がない──UFCで戦うために、武器にならないということ。武器になるのは、強さのみ(C)MMAPLANET

日本の現状をMMA界の名伯楽であり、頑強なリーダーシップを誇る──プロフェッショナルMMAファイター集団=キルクリフFCのヘンリー・フーフト総帥が取材中に発した2つのショッキングな言葉を紹介した。UFCを絶対の価値とした場合に、その強さを追求できる状況にない。それが日本のMMA界の現状であり、現実だ。
Text by Manabu Takashima

「日本人選手の5勝1敗は、米国では2勝1敗」

「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない」

前者に関しては、レスリング無き打撃戦の奨励という形が進む日本のMMAに危惧を覚えるものの、技術的に北米及び世界との差は存在しているのだから、厳しい現実でも受け入れやすい。対して、この後者に関しては……反論材料はいかようにも用意できる人が、J-MMA界には揃っているだろう。


UFCに絶対に価値を置きたくても、できない。それでは食えない。それが日本のMMA界だからだ。だからこそ、ここではヘンリーの言葉を受け入れて、日本のプロモーションのタイトル戦線の様子を眺めてみたい。

ヘンリーがいうように修斗、パンクラス、DEEPだけでなくRIZIN以外、日本のMMA王座はさらなる上の舞台を目指すための材料でしかない。強い選手が揃っている。待遇面が良い。そういう場に進むためのチケットだ。現状では上記の老舗プロモーションだけでなくGrachan、HEAT、Gladiator、NEXUSらのベルトは全て、次に進むための通行手形として存在している。

それらのベルトを巻いたファイターはRoad to UFCか、RIZINというネクストターゲットとなる名を挙げる。とはいえ、そのベルトがどれだけ「行きたい先」の評価の対象となっているのだろうか。地方大会のワンオフ、あるいはエクスクルーシブでないRIZINはともかく(だからこそ、待ち状態のファイターの心理は辛いのだが……)UFCは、Road to UFCにしても基本は他の選択肢はない。

2022年のRoad to UFCに出場した日本勢は堀内佑馬、野瀬翔平、風間敏臣、中村倫也、SASUKE、松嶋こよみ、宇佐美正パトリック(計量失敗で欠場)、鹿志村仁之介(ライト級で代替出場)、内田タケル(ワンマッチ出場)の9選手でタイトルホルダーは修斗フェザー級王者のSASUKEだけだった。

2023年の第2回は鶴屋怜、野瀬翔平、上久保周哉、SASUKE、神田コウヤ、丸山数馬、原口伸の8選手で鶴屋がパンクラス、SAUKEが修斗、神田がDEEPのチャンピオン、原口がGrachan王者としてトーナメントに挑んだ。

前回は松井斗輝(計量失敗で欠場)、透暉鷹、野瀬翔平、小崎連、河名マスト、原口伸、本野美樹、雑賀ヤン坊達也(ワンマッチ出場)の8選手中、透暉鷹とヤン坊がパンクラス、河名がGladiator、原口がGrachanと4選手がベルトを巻いていた。

Road to UFCはその出場基準自体があやふやで、他のタイトルホルダーが出場を撥ねられるケースはいくらでも見られる。それでも出場を狙ううえで、選手たちがタイトルを保持したくなるのは十分に理解できる。いうと……絶対ではないkが、Road to UFCへの出場権獲得には効用があるやもしれない。ただし、出場してしまえばあとは実力勝負だ。

3度のトーナメントでUFCと契約した日本人3選手中、ベルトを持っていたのは鶴屋怜1人だけだった。日本の各プロモーションのベルトを持つことで、8人トーナメントを勝ち抜く力を有しているという保証になるのか。それは否、だ。

ベルトとは強さの象徴だが、今や国内の各プロモーションの陣容と国際戦の減少を見ればチャンピオンになったからといってRoad to UFCを勝ち抜ける力がついたことにはならない。”UFCを絶対の価値とする”と、RIZIN以外のベルトは世界に挑戦できるだけ力を持ったことの証明とはならない。

前戦で負けた選手が、タイトル戦に出てくる。前回はノンタイトル戦で白黒がついているのに、ダイレクトリマッチでタイトルが賭けられる。タイトル戦出場選手が欠場となり、下の階級で連敗している選手にいきなりタイトル挑戦権が与えられる。ランキングはタイトル挑戦の優先権で、上がいなくなると必然的に挑戦権は回って来る。特にJ-MMAのフィーダーショー化が明確になった以降、王者がステップアップした場合、王者越えを果たしてベルトを巻く選手は相当に少なくなってきた。王座決定戦と暫定タイトル戦が、スパイラルを描くように組まれ続ける。

そのようなタイトルマッチを実施するために、組まれたタイトル戦に掛けられたベルトが強さの象徴となりうるわけがない。ヘンリーの「ベルトは無意味」という言葉の通りだ。

ヘンリーは実際、日本のMMA界に向けてのみこのように口にしたわけでない。「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない。それは米国のローカルショーでも同じことだ。〇〇〇だけ、その価値がある。それは〇〇〇でベルトを巻けるなら、UFCでも戦えるだけの力があると認められるからだ」と、ベルトでなくUFCで戦えるだけの力を有する経験が必要だと訴えていた。

くどいように書き記している”UFCを絶対の価値とする”ことがない選手にとって、ベルトは違う価値を持つ。経済的に生活が一変することがなく、未来を切り開くことにならなくても手にしたい。ベルトとは、日頃の努力が実を結んだことが目にできる結晶だ。ベルトを巻いて、応援してくれる人たちと喜びを分かち合いたい。最高に素敵なMMAを戦う理由になる。

プロモーションとしてもリスクのあるビジネスを成立させるうえで、タイトル戦が欠かせない要素なら組んで然りだ。

ただし、UFCとの契約を勝ち取るため、UFCで世界の頂点を目指すためにMMAを戦っているのであれば、必要なのは力かベルトか。何が必要なのか。

そこはもう自明の理なのだから、目的達成のために明確なビジョンを持ち、目的と手段を混同しないキャリアアップの青写真を描くのみ。この青写真がないと、限られた時間を無駄に使うことになる。同時にMMAPLANETは、メディアとして──UFCで戦う下準備になる戦い模様を届けていきたいと思っている次第です。

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【Column】マカオで11年振りにUFCを取材して……何だかんだと、詮無いことを考えてしまった

【写真】本当にすさまじい盛り上がり方だった (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)にマカオのギャラクシー・アリーナで開催されたUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」。メインのピョートル・ヤン×デイヴィソン・フィゲイレドの激闘に沸き返る1万2000人超の館内をケージサイドから眺めて、「全然違う」と素直に思わされた。
Text by Manabu Takashima

何が違うのか。過去のマカオ大会とは、明らかに別モノだった。UFCが前回マカオでイベントを行ったのは2014年8月23日、もう10年以上も前になる。

ギャラクシー・マカオとアヴェニーダ・シダージ・ノヴァを隔てたザ・ベネチアン・マカオのコタイ・アリーナに7000人強のファンを集めたUFN48のメインは、奇しくも今大会でカラーコメンテーターを務めたマイケル・ビスピンが、カン・リーと相対した一戦だった。

マカオに初めてUFCが進出したのは、その2年前。2012年11月10日のUFC Macao(UFC Fuel TV06)で五味隆典、水垣偉弥、手塚基伸、漆谷康宏、福田力と日本人5選手も出場した。同大会での中国人ファイターの出場はジャン・ティエチュエンの1選手のみ。それでもコタイ・アリーナに8000人のファンを動員し、日本大会と並びアジアで定期的にイベントが行われるという期待が寄せられた。

この後、今はUFCを去ったマーク・フィッシャーを長とするUFCアジアは、TUF Chinaを軸とした中国人選手の育成という命題を挙げ引き続き2 度に渡りコタイ・アリーナ大会を取り行っている。2014年3月のTUF China Finale大会では、そのTUF Chinaウェルター級決勝戦でジャン・リーポン×ワン・サイが組まれ、ジュマビエク・トルスンと3人の中国人ファイターと共に日沖発と徳留一樹が参戦した。

上記にあるUFN48ではTUF Chinaフェザー級決勝ニン・グォンユ×ヤン・ジェンピン、ジャン・リーポンとワン・サイ&ヤン・ジークイと中国人選手は5人に増え、日本人出場選手は安西信昌と佐々木憂流迦の2人だった。

これら過去のマカオ3大会の集客数は6000人から8000人、コタイ・アリーナの一部を使用するスケールでイベントは実施された。3大会連続出場はキム・ドンヒョン。特に中国がフューチャーされるという風ではなく、アジア大会という空気感だったことが思い出される。

あれから10年、UFCにおける中国の存在感は比較にならないほど、重要になっている。

世界女子ストロー級王者ジャン・ウェイリは当然として、男子でもバンタム級のソン・ヤードンやウェルター級のリー・ジンリャンが北米要員として地位を確立。20人に及ぼうかという契約配下選手の多くは、上海PIで最先端のトレーニング環境が与えられ、現地のローカルショーからRoad to UFCという道を経て最高峰に辿り着いている。

フロリダのキルクリフFC、サクラメントのチーム・アルファメールと中国人選手が米国のジムで練習、所属することは何も珍しくなくなった。

今回のマカオ大会には上に名前を挙げた中軸ファイターの出場はなかったが1カ月に 3度から4度、世界のとこかで見られるUFCの日常的なイベントで、中国のファンたちはお祭り騒ぎ状態だった。

UFC300でジャン・ウェイリに挑戦したイェン・シャオナンを始めとする10人の同朋に、1万2000人越えの大観衆は「加油(チャーヨー」と、力いっぱい叫び続けた。特別でなく、ご当地ファンを応援する。そして世界のトップに声援を送るという──熱狂がギャラクシー・アリーナに渦巻いていた。

メディアの数は昨年、一昨年のシンガポール大会とは比較にならないほど多かった。プレスルームもそれだけ巨大だ。ざっと見まわして、中国メディアの数は80を下らなかっただろう。

それだけ投資をした結果といえばそれまでだが、お祭りでなく日常がビジネスになることは、大きい。何よりマカオ大会の熱狂は中国の人々のUFCを見る目が肥え、UFCを楽しめるようUFCが手を尽くしてきたからこその結果だ。

天文学的な額の投資やその勢いを買うだけの経済基盤が、かの国にある。だから時間を掛けることができた。投資を回収できないのであれば事業の見直すことになることも承知し、それだけ費やしてきた。残念ながら、我が国の経済はそのような余裕はない。プロモーターやファイター、ジム関係者、専門メディア、皆がそうだ。いうと一国全自転車操業状態。だから、目の前の利益を追求する必要がある。

複数の日本人ファイターがUFCのメインカードに名を連ね、サッカーのプレミアリーグで活躍したり、MLBでレギュラーを務める選手のような名声を得るにはどうしたら良いのか。そのような日はやってくるのか。

強さを追求しているだけでは食っていけないという言い訳をやめて、格闘技の本質を曲げないでいられるのか。あるいは強さが絶対の価値観を持つMMA界とするために、投機できるビリオンネアーが現れるのを待つのか。ギャラクシー・マカオを闊歩する大陸からやってきた人達を眺めつつ、そんな現実離れした考えしか思い浮かばなかった。

それでも今、日本のMMA界に奇跡的な神風が吹こうとしている。朝倉海のUFC世界フライ級王座挑戦は、特別なことだ。9年振り9カ月振りの日本人のUFC世界王座挑戦が、デビュー戦。彼の日本における影響力の大きさとフライ級の現状が合致した特別な世界王座挑戦に加えて、このチャレンジに化学反応を示す下地が今は少なからずある。

格闘技・冬の時代と呼ばれた頃に、「UFCで戦いたい」と猫も杓子も口にしていたのとは違う──本気で強さを追求することで、選択肢がUFC一択となったファイター達が存在している。平良達郎、中村倫也、鶴屋怜、木下憂朔、風間敏臣、井上魅津希──そんな面子に、Road to UFCと同時開催なんてことがあるなら強さを追求する純度と強度が高まるイベントの実現も可能になるに違ない。

この動きを一過性でなく、恒常性とするには……強さが軸となるマッチメイクをプロモーターが組める仕組みを構築すること。それにはファイターとプロモーターが対等の立場になる環境創りが欠かせない。過去の慣例に縛られない。過去の成功例でなく、今の成功例に目をやること。

近い例でいえば、それこそ朝倉海の大抜擢だ。なぜ、デビュー戦&世界挑戦が現実のモノとなったのか。彼はRIZINが求めることをやり抜き、UFCが求めるモノを追求してきた。その姿勢を学ばずに「RIZINで戦いたい」、「UFCと契約する」と口にしても、正直どうしようもない。

Road to UFCも然りだ。入口に立つことが大切なのは、UFC本大会であってRoad to UFCではないはず。出場を目指してレコードを綺麗にするために、強い相手との対戦を避けるような姿勢では、豪州が加われることが予想される次回大会を勝ち抜くことができるだろうか。

今やコンテンダーシリーズもそうだが、Road to UFCという「勝てば官軍」的なトーナメントで生き残るのは綺麗なレコードは当たり前。それも強い相手を食って、綺麗なレコードである必要がある。

韓国人ファイターだが、ユ・スヨンは昨年12月のNAIZA FCの敗北後に1月にBlack Combatでキム・ミウ戦と戦った。結果はNCだった。この2試合を経てRoad to UFCに出場できなかったかもしれない。

と同時に、この2戦を経験していないと今の強さがなかったかもしれない。要はユ・スヨンはRoad to UFCで戦う権利を得るために、チャレンジをした。

チェ・ドンフンは強いが試合が面白くないという韓国内での評判を、Gladiatorの2戦で払拭した。日本での試合は、現状を変えるために必要だった。

倒せる武器があることを自認し、準決勝まで勝利を最優先とした。そしてファイナルは見事なKO勝ちを飾った。彼もまた昨年12月と今年の2月と日本で戦って、Road to UFC出場権を得ている。

レコードが汚れるリスクを冒して、戦績を積んだうえでRoad to UFCに出場しても勝てないこともある。実際に河名マストや本野美樹はそうだったと言える。だからこ、その姿勢を評価する業界になることが、日本が強くなる第一歩ではないだろうか。

頂きを目指すには、登山口がどこにあるのか。そのルートをしっかりと確認、精査しないと登山はできない。その挑戦が成功例も失敗談も将来に活かすことはできないままで終わる。

根本として、日本を強くするのはプロモーターではない。ジム、そしてファイターだ。それを評価するのがプロモーターの役割で、さらに商売にする才覚が求められる。中継パートナーも同様だろう。ではメディアの役割とは何か……正直、専門メディアの役割など、もうとうになくなったのではないかと思っている。

フォロワーが多いインフルエンサーに、しっかりと格闘技を伝えてもらう方がよほど、Yahooへの転載でPV数を増やしてGoogle広告で生き永らえようとする専門メディアより影響力があるはず。影響力のある有名人や中継局、大手メディアに対して、情報提供でなく知識の共有を目指した記事を書く。それが、実はネット時代になる以前と変わらぬ専門メディアが果たすべき役割だ。


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MMA o RIZIN Road to UFC UFC YouTube その他 アレックス・ペレス アンソニー・スミス クレイ・グイダ ジョシュア・ヴァン タティアナ・スアレス タリソン・テイシェイラ チェイス・フーパー ドミニク・レイエス ニック・ディアス ブランドン・モレノ マックス・グリフィン マネル・ケイプ モフサル・エフロエフ ランディ・ブラウン 中村倫也 佐々木憂流迦 堀口恭司 平良達郎 朝倉海 木下憂朔 風間敏臣 魅津希 鶴屋怜

UFC 310:朝倉海 アルティメットメディアデー Presented by U-NEXT

概要欄
UFC® 310:ムハマッド vs. ラフモノフ
日本時間:2024年12月8日(日)
会場:T-Mobileアリーナ(アメリカ・ネバダ州ラスベガス)
配信:U-NEXT / UFC Fight Pass

世界最高峰の総合格闘技(MMA)団体であるUFC®(Ultimate Fighting Championship)が日本時間12月8日(日)に開催を予定しているUFC® 310のセミメインイベントにて、UFCフライ級王者アレシャンドレ・パントージャが、UFCデビューを飾る朝倉海を相手に3度目の防衛戦に挑みます。

2023年7月に開催したUFC 290で、当時のUFCフライ級王者ブランドン・モレノを下してUFCフライ級王座を獲得したアレシャンドレ・パントージャ(28勝5敗、ブラジル/アハイアウ・ド・カボ)は、以降の1年間でブランドン・ロイバルとスティーブ・エルセグを退けて王座防衛に成功しました。パントージャはサブミッションで10勝、ノックアウトで8勝、第1ラウンドフィニッシュ10回を記録しており、モレノ(3戦)、アレックス・ペレス、マネル・ケイプ、佐々木憂流迦、カイ・カラ・フランスら強豪に勝利しています。

UFCデビュー戦がタイトルマッチという歴史的な一戦に挑む朝倉海(あさくら・かい、21勝4敗、愛知県)は、現在、日本で最も有名なMMAアスリートであり、10年以上のMMA経験を持つ実績あるノックアウトアーティストと称されています。朝倉のベーススタイルは打撃とグラップリングを包括する日本の空手、禅道会。UFC参戦までに2連勝を収めており、日本のRIZIN FFでは過去12試合中9試合でメインイベントまたはセミメインイベントを務めています。最近では2023年12月にフアン・アーチュレッタを破ってRIZIN FFバンタム級王座を獲得した経歴を誇ります。また、これまでに朝倉はマネル・ケイプ、堀口恭司、佐々木憂流迦らを下してきました。

朝倉の参戦により、UFCロースターに名を連ねる日本人選手はフライ級ランキング5位の平良達郎、女子ストロー級の魅津希、ウェルター級の木下憂朔、ROAD TO UFCシーズン1バンタム級ファイナリストの中村倫也と風間敏臣、ROAD TO UFCシーズン2フライ級優勝者である鶴屋怜の7名となります。

対戦カード一覧(予定)
【メインイベント】
ウェルター級タイトルマッチ
ベラル・ムハメド vs. シャフカト・ラフモノフ

【セミメインイベント】
フライ級タイトルマッチ
アレシャンドレ・パントージャ vs. 朝倉海

【その他カード:順不同】
ヘビー級:シリル・ガーン vs. アレクサンドル・ボルコフ
ウェルター級:ビセンテ・ルーケ vs. ニック・ディアス
フェザー級:モフサル・エフロエフ vs. アルジャメイン・スターリング
ウェルター級:ランディ・ブラウン vs. ブライアン・バトル
ヘビー級:タリソン・テイシェイラ vs. ルーカス・ブジェスキー
女子ストロー級:タティアナ・スアレス vs. ビルナ・ジャンジロバ
フライ級:コーディ・ダーデン vs. ジョシュア・ヴァン
ライト級:クレイ・グイダ vs. チェイス・フーパー
ウェルター級:マイケル・キエーザ vs. マックス・グリフィン
ライトヘビー級:アンソニー・スミス vs. ドミニク・レイエス

※対戦カードおよび試合順、試合数は事前の予告なしに変更となる場合がございます。

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【UFC310】朝倉海、世界王座挑戦について語る&UFCアジア代表は10年振りの日本大会開催を示唆

【写真】10年振りのUFC日本大会は、朝倉の世界王座奪取によって実現するのか(C)MMAPLANET

17日(日)東京都内で、朝倉海のUFC参戦に関する記者会見が行われた。朝倉は12月8日(土・現地時間)に米国ネヴァダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催されるUFC310で、アレッシャンドリ・パントージャの持つUFC世界フライ級王座に挑むことが発表されている。
Text by Shojiro Kameike


会見は朝倉の挨拶からスタート。まず次のように語った。
「ようやくUFCのデビュー戦が決定しました。やっと発表されて嬉しいですし、改めて気合いが入っています。SNSでも『本当にUFCと契約したのか』『大丈夫か』という声が挙がっていました(笑)。この発表でようやく信じてもらえたんじゃないかと思います」

続いてUFCアジア責任者のケビン・チャンス氏の映像コメントが流された。
「アサクラサン、UFCにようこそ! 私自身、UFCとともに過ごして長く経ちますが、初戦でタイトルに挑む新人ファイターというのは、今まで見たことがありません。それは朝倉選手がMMAというスポーツにもたらすものの大きさ、そして与えた影響の大きさを物語っています。これから素晴らしい冒険へと漕ぎ出す朝倉選手は、必ずや日本最大のスターとして新たな高みに到達し、世界に認められるに違いありません。朝倉選手のUFC参戦に、これ以上ないほどワクワクしています。ガンバッテネ。

今年、UFCはアジアに戻ってきます。11月23日(土)に開催するUFC Fight Nightマカオはもちろん、引き続き2025年以降についてもアジア圏でイベント開催の機会を模索していきます。もちろん、そこには日本も含まれています。朝倉選手のような地元のスーパースターがいることで、どの国であっても究極的にその国のスポーツ人気を押し上げるのは言うまでもありません。

そうした選手たちの登竜門として、私たちはRoad to UFCトーナメントを設立しました。来年には4回目のシーズンを迎えます。そこからすでに中村倫也選手、鶴屋怜選手、そして風間敏臣選手といった有望株が誕生し、デビューして本物の可能性を見せています。先週末には惜しくも敗れてしまったものの、平良達郎選手が記憶に残る激闘を披露し、ファイト・オブ・ザ・イヤー候補との声が挙がるほど、フライ級1位のコンテンダーを相手に、本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

10年以上の時を経て、日本は再びこのスポーツの世界的リーダーとして、その地位を確立しようとしています。日本に2度目のMMA黄金期が到来しようとしています。それを率いるのは世界クラスの次世代日本人ファイターたちです」

ここで2015年9月以来となるUFC日本大会の開催を示唆したチャンス氏のコメントに対し、朝倉は「すごく期待してもらっていて、僕がチャンピオンになることでUFCを日本に持ってきたいと思います」と語った。また、フライ級転向については「フライ級でやると決めてから何カ月も経っているので、調整できています。フライ級とバンタム級、どちらの階級でもトップを獲るつもりです」としている。また、ロイバル×平良達郎の一戦については「凄い戦いでした。ロイバルは素晴らしいですし、達郎君も若いのにメチャクチャ強いと思いました」。自身のオクタゴン初戦についても「KO勝ちしか考えていない。どれだけインパクトを残すか」と意気込む。

MMAPLANETからは「試合に向けて、どこでどのような調整をする予定か」という質問に対しては「11月末に日本を出発し、ラスベガスのUFC PIで調整する予定です」と答えた。また、世界王者パントージャのチームメイトには堀口恭司がいる。過去に朝倉と対戦している堀口から朝倉の情報はパントージャに伝わるはずだが、「変わりすぎて当時とは比べられない。打撃にしてもレスリングにしても、別人なぐらい強くなっています。海外からコーチが来てくれたことが大きいです。僕は怪我をして1年半、離脱して元谷選手と試合をした時から全然違うと思います。以前とは違うので、その分析は意味がないですね」と自信を除かれる。

さらに、平良達郎より先に――初参戦で王座挑戦に対する批判めいた声についても「そういう声はあるだろうと想像していました。けど結局はUFCが判断することです。僕がRIZINで今までやってきたことや、YouTubeで活動してきたことが全て届いたと思います。僕がやってきたことは間違っていなかったんだな、と思っています」と述べた。様々な形で注目を集める朝倉のUFC参戦、そしてベルト挑戦だが、朝倉からはしっかりとした自信が感じられた。

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o RIZIN UFC YouTube ニュース 久保優太 平本蓮 斎藤 斎藤裕 朝倉未来 朝倉海 鈴木千裕 風間敏臣

【平本蓮陣営】超RIZIN直後のあの行動は朝倉未来への気遣いだった【ヤーマン】「クレベルに全然勝てる」【鈴木千裕】医師に激怒【朝倉海】UFC初戦でタイトルマッチか【ケラモフ】平本に対戦要求【にじほ】等

【参考にさせていただいた動画】


【タップアウトTV インスタ】
https://instagram.com/tapout.tv?igshid=OGQ5ZDc2ODk2ZA==

0:00 鈴木千裕、医師にイライラ💢
2:06 にじほがヤバイ女な件
7:04 ヤーマン「クレベルに全然勝てる」「鈴木千裕は技術そんな無い」
10:32 平本陣営のあの行動は、朝倉未来への気遣いだった
13:08 久保優太、斎藤裕のパンチを被弾した理由
14:59 ケラモフ、平本蓮と対戦希望
15:32 UFC 劇的逆転勝利、風間敏臣
16:00 【噂】朝倉海、UFC 初戦でタイトルマッチか
16:41 信原空、試合中止も…
17:23 RIZIN 上半期ベストバウト 10
18:07 格闘技ニュース 16 連発‼️

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN61 ハラランポス・グリゴリユウ 風間敏臣

【UFC ESPN61】初回リードの風間敏臣、左でダウンしエルボーを落とされるも三角絞めでUFC初勝利!!!!

<バンタム級/5分3R>
風間敏臣(日本)
Def.2R1分15秒by 三角絞め
ハラランポス・グリゴリユウ(キプロス)

試合開始直後にダブルレッグでドライブした風間が、グリゴリユウをケージに押し込む。風間は右腕を差し、小外で崩してバックに回る。足を刈る風間はグリゴリユウが手をキャンバスについている状態でヒザを入れたとして、ブレイクが掛かる。グリゴリユウが右の拳を握った形でマットに手をついているという微妙な状態は、今年の11月からは無効となる。

再開後、風間はパンチを見せて組み付くとすぐにサイドバックでブレイク前と同じ形に。ジャンプして背中を乗るような動きを見せると、自ら倒れ込み寝技で両足のフックを完成させる。亀の状態から落とされた風間は腕十字、三角絞めを防がれてガードに。グリゴリユウは左のパンチを落とした直後に風間はスイープを決めて、上を取り返す。サイドで抑え、頭をステップオーバーした風間はグリゴリユウの反応に合わせてバックを取ると、腕十字を狙いつつパンチを打ったところで時間となった。

2R、グリゴリユウは跳びヒザから荒い連打で前に出る。テイクダウンを切られた風間は、連打のなかで左フックを被弾してダウン。グリゴリユウは左右のエルボーを連打する。大ピンチの風間はクローズドでヒジを受けるも、グリゴリユウが一旦息を整えるのか動きを止める。ガードから細かいパンチを打つ風間は、全く動かないグリゴリユウに三角絞めをセットする。

風間が左腕を流したところで、グリゴリユウがタップし風間はオクタゴン初勝利を挙げた。左目を晴らした勝者は「どっかで必ず自分の出番が来るというか、自分のターンが来ると信じていたので。それで自分の柔術が活かせたので良かったです」と話し、「毎日、勝つことを考えていて。今、勝てた」と英語でコメントした。

UFC初勝利にも感情を爆発させることがない、それでも一言、一言からこの勝負に賭けていたモノが伝わってくる風間の勝利者インタビューだった。


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o Road to UFC UFC UFC Fight Night ギャレット・アームフィールド マルチン・ティブラ 風間敏臣

【UFC】速報中!UFC Fight Night~風間敏臣×グリゴリオウ

IMG_0850
今日はUFC Fight Night: Tybura vs. Spivac 2。メインではマルチン・ティブラ×セルゲイ・スピバックが行われますが、日本人ファンの注目は風間敏臣。ROAD TO UFCで準優勝してUFCと契約。初戦はギャレット・アームフィールドにTKO負けを喫しているだけに、絶対に負けられない一戦を迎えます。真夏の3連休の中日の早朝ですが本日も電波と充電の続く限り速報します。乱筆乱文にはご容赦くださいませ。


【バンタム級】
○風間敏臣
(2R 三角絞め)
×ハラランボス・グリゴリオウ
1R、開始直後に風間は勢いよくタックルで組み付く。ケージに押し込んで白熱の差し合い。風間は足を掛けて崩すがグリゴリオウの腰は重い。それでも風間はスタンドでバックに周ってポジションをキープ。後ろから膝を頭部にヒットさせるがここでタイム。グリゴリオウの手がマットについてため風間の反則扱いとなってインターバルが取られる。再開するとまたも風間はダッシュして組み付く。すかさずバックに周るとグラウンドに引きずり込む。そのままグリゴリオウの首を狙う。さらにグリゴリオウを亀してバックマウント。風間は下になりながら腕十字→三角絞め。しかしグリゴリオウは首を抜いて脱出。風間は下になるが素早くスイープ!上を取り返すとバックに周って腕を狙うがタイムアップ。このラウンドは風間が一方的に攻め続けた!
2R、開始直後にグリゴリオウは飛び膝。かわされるがグリゴリオウはパンチでラッシュ。風間は被弾して後退。グリゴリオウは追いかけて左右の連打。風間はモロに食らってダウン。上からパウンド、肘を乱射。いつ止められてもおかしくなかったが風間は耐える。すると上からの攻撃に合わせて三角絞め!これがガッチリ極まるとグリゴリオウはタップ!風間が大逆転勝ち!
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45 AB MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN61 YouTube カール・ウィリアムス キック クァン・リー ジョナタ・ジニス セルゲイ・スピヴァク タイ・ツイバサ ダニー・バーロウ チェルシー・チャンドラー チャペ・マリスカル ニコライ・ベレテンニコフ ハラランポス・グリゴリユウ パニー・キンザッド マルチン・ティブラ ヤルノ・エレンズ ユーゼフ・ザラル 風間敏臣

【UFC ESPN61】スピヴァクと再戦、マルチン・ティブラ「バウンサー時代の武器は背の高さ(笑)」

【写真】インタビュー中に本人も言っているように、本当い温厚な人柄が伝わってきた(C)MMAPLANET

10日(土・現地時間)、ネバダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC on ESPN61「Tybura vs Spivac 2」。メインはイベント名にあるようにマルチン・ティブラとセルゲイ・スピヴァクのヘビー級戦だ。
Text by Manabu Takashima

カラテ、キック、柔道、サンボ、柔術、MMAと格闘技全般が盛んなポーランド人ファイターのティブラは、既に8年間もUFCに継続参戦している。バウンサーから柔術家、そしてMMAに転じた自身の歴史とポーランドMMA界の現状をティブラに訊いた。


――マルチン、セルゲイ・スピヴァクとの対戦が土曜日に迫ってきました。今の調子はいかがですか。

「調子は最高だよ。ポーランドでキャンプを終え、しっかりと準備が整った状態でファイトウィークを迎えることができた。全ての点で、問題はないよ」

――3月のタイ・ツイバサ戦ではUFCで戦うようになって8年で、初めて一本での勝利でした。

「凄く嬉しかったよ。MMAを始める前に柔術をやり込んでいたけど、UFCでは8年もサブミット勝利を挙げることができなかったからね」

――ところでマルチンはポーランド人ファイターですが、KSWを経ずにUFCファイターとなりました。国内ナンバーワン・プロモーションを経ずして、世界の最高峰にたどり着いたキャリアをどのように思っていますか。

「ポーランドにおけるMMA人気は、KSWを抜きにして語ることはできない。ただ、僕は初めてMMAクラスに参加した時は、MMAが何かも知らなかった(笑)。2008年の話だけど、ポーランドの多くの人もMMAが何か分かっていなかったはずだよ。

そういう状態からKSWは15年ほど掛けて、凄い人気を獲得したんだ。今ではヨーロッパにおいてKSWは最も大きなMMAプロモーションの一つだし、ポーランドは最もMMA人気が高い国と言えるよ。KSWに通じるローカル大会も数多く行われているし、多くの若い選手が育っている。これからUFCファイターも、もっともっと生まれるはずだ。今も成長過程にあるからね」

――MMAを知らなかったマルチンですが、柔術がベースというのはどういう経緯で始めたのでしょうか。

「僕は当時バウンサーだったんだ。クラブで一緒に働いていた人間がMMAのトレーニングを始めて、でも実際は柔術の練習をしていたんだ。その彼に誘われて僕も柔術の練習を始めるようになり、すぐに夢中になった。

柔術の練習をしていた5年間で数多くのトーナメントに出場した。ポーランド選手権で優勝し、ヨーロピアンで3位になっている(2012年紫帯ウルトラヘビー級)。柔術やっていて、自然とMMAの練習をして試合に出るようになったんだ」

――バウンサーということは、腕に自信があったわけですね。

「僕がバウンサーになったのは、体が馬鹿デカかったからで。そのころの僕の武器と言えば、背の高さ(笑)。体が大きいから、バウンサーの役目が務まったんだ。正直、全く戦闘という部分では何もスキルは持ち合わせていなかった。全くね(笑)。ただ大きなヤツだ。でも、体の大きさでハッタリをかまし続けることができたんだよ(笑)。

ただ柔術を始めてからは、スキルという部分では色々なことができるようになってはいた。でも、バウンサーという仕事を全うするうえでマーシャルアーツで磨いた技術を使おうと思ったことは一度もなかったよ。

マーシャルアーツの技術は、そういうところで使うモノじゃない。基本的に僕はおとなしい性格だし、フィジカルとパワーだけでバウンサーの役目は十分に果たせた。だからバウンサー時代には、テイクダウンをして制圧するということは1度もなかったよ」

――承知しました(笑)。

「それとさっき言われたKSWを経なくて、UFCファイターになったという話だけど、MMAを戦うようになっても自分がUFCと契約できるなんてことは一切夢見ることもなかった。全く現実味がなかったしね。

KSWで戦っていないのは、オファーされなかったからだよ(笑)。アマからプロデビューし、5連勝したときにKSWの関係者から「凄く将来性があるのは認める。でも、現時点では興味がない」と言われた。その時にM-1 Globalからオファーがあって契約を結んだ。

KSWで戦う機会がなかったことに関して、後悔することはないよ。M-1 Globalを経てUFCにファイターになれた。素晴らしいキャリアが詰めたと思っている」

――KSWのポーランド国内での知名度は抜群です。国内で知名度が上がることを目標として、UFCを目指さない選手も出てくるのでしょうか。

「このスポーツは本当に複雑な状況が絡み合っている。そういうなかで、色々な機会や条件を考慮してそれぞれが判断しているんだ。そして、誰もがそれぞれの夢を持ち、実現のために厳しい毎日を生きている。

ただUFCはポーランドの全てのファイターの夢に違いない。KSWは素晴らしいプロモーションで、KSWで活躍することで国内で知名度が上がり、スポンサーを得ることができる。その状況でUFCから声が掛かれば、誰もが『YES』という返事外を用意しているとは思えないよ」

――その夢の舞台で既に8年間に渡り活躍しているマルチンは、4年前にスピヴァクを下しています。その相手とこのタイミングで再戦することに関して、どのように思っていますか。

「今、僕が選択できるオプションがこの試合だけだった。他のヘビー級ファイターは既に試合がブックされていたから。もちろん頂点に近い位置にある選手との試合を望んでいた。それでもファイトはファイトだ。UFCが決めた対戦相手を拒むことは決してない。対戦相手を選り好みすることはないし、UFCのオファーには『Yes』としか言ったことはないよ。どの試合でも最高の試合をするよう努力することが、僕のなすべきことだから」

――前回の試合ではスピヴァクの投げを2度潰し、テイクダウンを1度奪ってコントロールを続けて勝利を潰しました。スピヴァクはフィニッシュ率が高い選手で、マルチンは正直をいえば判定勝ちが多いです。そういうなかで土曜日はどのような戦いを見せたいと思っていますか。

「僕はMMAに必要なスキルを満遍なく身に着けている。そして、結果的に判定勝ちになっても常に初回からフィニッシュを狙っている。それがMMAファイターを選んだ人間にとって、ベストなシナリオだから。前回のタイ・ツイバサ戦みたいにね。今回はそれは変わらない」

■視聴方法(予定)
8月11日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS
午前4時45分~U-NEXT

■UFC ESPN61対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
マルチン・ティブラ(ポーランド)
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)

<フェザー級/5分3R>
チャペ・マリスカル(米国)
デイモン・ジャクソン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ダニー・バーロウ(米国)
ニコライ・ベレテンニコフ(カザフスタン)

<バンタム級/5分3R>
クリス;・グティエレス(米国)
クァン・リー(ベトナム)

<女子バンタム級/5分3R
ヤナ・サントス(ロシア)
チェルシー・チャンドラー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ハラランポス・グリゴリユウ(キプロス)
風間敏臣(日本)

<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホサ(ブラジル)
パニー・キンザッド(スウェーデン)

<ヘビー級/5分3R>
カール・ウィリアムス(米国)
ジョナタ・ジニス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ヤルノ・エレンズ(オランダ)
ユーゼフ・ザラル(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ステファニー・ルシアーノ(ブラジル)
タリタ・アレンカ(ブラジル)

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UFC on ESPN61:オッズ/予想と展望

マルチン・ ティブラ 2.36
セルゲイ・ スピバック 1.62
デイモン・ ジャクソン 2.90
チェペ・マリスカ1.43
ダニー・ バーロウ 1.26
ニコライ・ ヴェレテンニコフ 4.00
クリス・ グティエレス 1.29
クアン・レー 3.80
ヤナ・ サントス 1.70
チェルシー・ チャンドラー 2.20
風間敏臣 2.85
ハラランボス・ グリゴリオウ 1.44
カロル・ ロサ 1.49
パニー・ キアンザド 2.70
ジョナタ・ ディニス 2.80
カール・ ウィリアムズ 1.46
ユーセフ・ ザラル 1.23
ヤルノ・ エレンス 4.40
ステファニー・ルシアーノ 1.60
タリタ・ アレンカー 2.40

直前になって欠場選手が相次ぎ、全10試合に。

メインはヘビー級8位ティブラ vs. 9位スピバックの対戦。一桁ランカー同士ではあるが、層が薄いヘビー級では、5位以上とそれ以下では大きな差があり、この2人もタイトル戦線まで勝ち上がっていけるようになるかは、現在の所微妙。

ティブラは直近10戦で8勝2敗とハイアベレージだが、ランク外~下位ランカーでの勝利がほとんど。2敗の相手は現暫定王者アスピナルと3位ボルコフ。テイクダウンからのパウンドが武器で、判定勝ち7回はヘビー級2位。他、トータル試合時間やコントロールタイム、グラウンドでのトップポジション時間などがいずれもUFCヘビー級歴代上位に入っているのもパウンダーらしい。それだけに、テイクダウンが奪えないと苦戦になりがち。

スピバックもUFC7勝4敗とまあまあハイアベレージ。ただし、現ランカー相手の勝利はトゥイバサとのデリック・ルイスのみ。前戦は昨年のパリ大会で、2位のシリル・ガーンとの対戦が組まれ、勝てばタイトル戦線に入っていけるところだったが、序盤から打撃で押される展開で、ほぼ何もさせてもらえないまま2RKO負け。こちらも武器はテイクダウンからのパウンドで、テイクダウン成功率64.3%はヘビー級史上最高。ただ、直近の2勝でデリック・ルイスとアウグスト・サカイから6回ずつテイクダウンを取ったことで荒稼ぎした部分はあるが。

両者は4年前の3月に、両者ノーランカー時代に対戦。この時はティブラがテイクダウンを奪って上から攻める展開で判定となったが完勝した。

オッズは前回敗れたスピバックがフェイバリット。スピバックは前回の対戦以降8試合で1度しかテイクダウンを取られておらず、テイクダウンディフェンスが向上している。5Rマッチだとティブラの方がスタミナ的にも厳しいか。

スピバック判定勝ち。

8時からのメインカード第1試合で風間敏臣がUFC2戦目を行う。UFC本戦内で行われた中村倫也とのRoad To UFC勝戦を含め、現在2連続1RKO負け中。怪我もあり1年ぶりの試合となる。相手のグリゴリオウは昨年のコンテンダーシリーズで1RKO勝ちしてUFCと契約したが、今年3月のUFCデビュー戦はUFC1勝2敗のチャド・アンへリガー相手にカーフキックを早々に効かされ、それ以降は一方的な内容で判定負け。バックボーンは空手・ムエタイのストライカー。

この相手にも完敗するようだと、たとえリリースされなくても、今後UFCで戦っていく上での期待感がほぼなくなる。まずは得意のグラウンドに持ち込みたいところ。

第1試合開始は11日朝6時から。速報します。

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【UFC ESPN61】悪夢のKO負けから1年、オクタゴン2戦目へ。風間敏臣「空間の使い方を変えてきました」

【写真】自分の勝ち方を追求するために、プロセスを磨いてきた(C)MMAPLANET

10日(土・現地時間)、ネバダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC on ESPN61「Tybura vs Spivac 2」が開催され、日本から風間敏臣が出場する。
Text by Manabu Takashima

2022年のRoad to UFCバンタム級で準優勝も、UFCと契約を果たした風間は昨年8月のオクタゴン初陣でキャレット・アームフィールドに完敗を喫し、負傷欠場に追い込まれた。あの敗北から約1年、風間は自分の強さで勝負をするために強味=寝技の練習を減らし、グラウンドに持ち込むまでのプロセスの強化に集中してきた。

キプロスのストライカー=ハラランポス・グレゴリユウ戦に向け、この1年の変化を風間に訊いた。


考えることを増やして、寝技の練習の機会は少なくする。その時間を打撃に当ててきました

――10日にハラランポス・グレゴリユウとオクタゴン2戦目を戦う風間選手です(※取材は7月30日に行われた)。試合が正式に決まったのは、いつ頃だったのでしょうか。

「6月には決まっていた感じです。2カ月ほどの準備期間がありました」

──同じ相手と3月16日の大会でオファーがありましたが、あの時は試合を断っています。

「あの時は誰が相手だろうと、ケガを治すために試合を受けることはできなかったです。去年の8月に負ったケガの治すのに時間が掛って、試合用のスパーリングもデキていなかったので。あのタイミングでは断るという判断しかなかったです」

──試合に向けてのスパーが再開できるようになるまでに、その状況だからこそ積めたモノもあるかと思います。

「そうですね。組みの部分も、打撃も基礎を繰り返しました。組みに関しては極めの強さという部分を残しつつ、壁レスでどこまで自分の展開に持って行くことができるかを組み立ててきました」

──特別な指導を受けることなど、あったのでしょうか。

「いえHEARTSのプロ練習で意見を交換し、試合映像なんかも見て自分の得意なところを伸ばすイメージでやってきました」

──ピュアグラップリングではなく、MMAグラップリングを積んできたと。

「ハイ。純粋なグラップリングの練習は、ほとんどしていないです。寝技はこれまでやってきて見直すことも必要ですが、前回の試合後はそこまで力を入れていないです。言うと練習に割く時間を減らしたぐらいです。

考えることを増やして、寝技の練習の機会は少なくする。その時間を打撃、MMA打撃の部分に当ててきました」

──MMAにおいて柔術家が柔術の強味を発揮するのは、ストライカーの打撃やレスラーのレスリングよりも、困難かと思います。判定基準としてはスタンドの打撃と違い、寝技に付き合わなくても印象が悪くならない。いわば柔術に対しては防御に徹すれば良いわけで。

「それはありますね。ただ、自分も打撃に付き合うということではないです。自分の世界に向かうための手段ですね。そして、自分の世界になると確実に仕留める」

──仕留めるために、仕留める前を固めてきたと。打撃は打撃の専門のジムに通うと言われていましたが。

「ハイ。シーザージムで練習をさせてもらっています」

──シーザージムで学べるものとは?

「打撃のプレッシャーですね。あのプレッシャーにどこまで耐えられるのか。そこは以前の自分は、避けようとしてきた部分でもあって。プレッシャーのなかで下がり過ぎない。そういうことはHEARTSのプロ練習でも、出せるようになってきたと思います。でも、1年弱やったからって、そこまで上手くなるかといえば正直そうじゃないです。

もちろん精神面では凄く活きています。同時に技術的な部分では、小さい頃から打撃をやってきた人間と同じようになるわけではないので。そこで勝負をする必要はない。

MMAって全てができないといけないけど、全部がトップである必要はない。自分が得意でない部分に付き合う必要はなくて。これまでは綺麗に戦おうとか、そういうことを考え過ぎた自分がいました」

──だからこそシーザージムで打撃の圧に晒され、気持ちが強くなった。それを打撃戦ということでなく、自分のMMAに行かせるということですか。

「ハイ。それはMMAなのでグラップリングがベースの選手も打撃をやらないといけないし、ストライカーは組みをやらないといけない。そうでないと、自分の強いところで勝負ができない。前の試合までは、その組みという部分で中途半端に入っていました。

その部分を打撃戦で勝つということでなく、作戦通りに動きながら入る。その入る時の勢いはこれまでと違います。だから、そこって自分との勝負になってきますよね。打撃の圧に負けないような気持ちが入っていると、組みの勢いがつきます」

──同時にストライカーのテイクダウン防御能力も、常に強化されています。

「ハイ。対戦相手は見た目も試合展開を見ても、上半身の力が強いです。一発でテイクダウンを決めるとは考えていないです。でもシーザージムで受けている打撃のプレッシャー以上のモノが、UFCといっても次の相手にあるとは思っていないです。怖がる必要はない。ガンガン当たって、当たって──。相手に休む間を与えないようにしたいです。一度捕まえると、何が何でも倒すということではなくて、どんどん仕掛けていって休ませないように戦います」

削り合い、気持ち、スタミナはマジで心配していないです(笑)

──打撃があるなかで、打撃も組みも削り合いになる。気持ちの勝負とはいっても、体力がなくなると精神力と途切れます。その辺り、15分間攻め続ける上で欠かせないスタミナは十分に仕上がっていますか。

「そこは間違いなく、圧倒できます。自分の昔からの強味でもあるし、削り合い、気持ち、スタミナはマジで心配していないです(笑)。申し訳ないですけど、そこは相手にならないです」

──敗れたとはいえ、オクタゴンを一度経験したことで今回に生きることは?

「そうッスね。オクタゴンが凄く広く感じたんです。もちろん、広いですよ。それは分かっていてなお、思っていた以上に広く感じました。で、UFCに出ている選手はそういう広さを理解した練習をしていると、前の試合を戦って感じました。

あの後から、ずっと意識してきた部分もそこです。練習でも、空間の使い方を変えてきました。やっぱり下がって壁を背負って戦っていたら、オクタゴンの全てが見えて広く感じていたんですよね。

逆に相手の位置だったら、オクタゴンが広く感じることはなくて。その部分を意識しているかどうかで、練習の仕方も凄く変わってくると思って。ここは意識をして、変えてきました。立つ位置から変わってきます」

──そうやって積んできたモノがあって、次の試合でやり遂げたいことなどはありますか。

「前に出る時は出る。さっきも言いましたが、自分と向き合うということですね。GOサインが出れば、行く。そうやって戦って、どっちが下がらないかという勝負になると思います」

──最初の位置取りで、「風間選手、オクタゴンが小さく見えているな」と思えるようになることを願っています。

「ハイ。そう思ってもらえると思います(笑)。今、技術とかどうでも良くて。求めていることは、目の前の1勝なんです。そこをガムシャラに取りに行きます。本当に欲しいのは1勝で。だから、勝たないといけない。それをガムシャラに拾いに行く感じです」

■視聴方法(予定)
8月11日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS
午前4時45分~U-NEXT

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