カテゴリー
AB DEEP o RIZIN UFC アコ ダニエル・バレス チェ・スンウ パンクラス ブラック ブレンジソン・ヒベイロ マーヴィン・ヴェットーリ 中村倫也 透暉鷹 鶴屋怜

UFC on ESPN+112:オッズ/予想と展望

マーヴィン・ヴェットーリ 1.62
ロマン・ドリッゼ 2.36
チディ・エンジョクアニ 2.50
エリゼウ・ザレスキ・ドイス・サントス 1.56
アレクサンダー・ヘルナンデス 1.51
カート・ホロボー 2.64
ダモン・ブラックシア 1.24
コーディ・ギブソン 4.30
ディヤル・ヌルゴジェイ 1.28
ブレンジソン・ヒベイロ 3.80
チェ・スンウ 5.10
ケヴィン・ヴァシェホス 1.18
ワルド・コルテス・アコスタ 1.60
ライアン・スパン 2.40
ユ・スヨン 1.15
A.J. カニングハム 5.70
カルロス・ヴェラ 6.25
ジョサイアス・ムササ 1.13
ステファニー・ルシアーノ 1.41
サム・ヒュース 3.00
ダニエル・バレス 3.75
アンドレ・リマ 1.29
ジョジアニ・ヌニス 1.54
プリシラ・カショエイラ 2.54
ジュネイジー・ドゥベン 3.80
カーリ・ジュディス 1.28

メインはミドル級のタイトル挑戦まであと一歩同士の対戦。ヴェットーリはUFC15戦で負けたのはキャノニア、ウィテカー、アデサニヤ(2回。うち1回はタイトル戦)、アントニオ・カーロス・ジュニールの4人だけ、ドリッゼはUFC11戦でジャイルス、ヴェットーリ、イマボフの3人だけと、両者ともにハイアベレージ。

ヴェットーリは4年前にアデサニヤのタイトルに挑戦したが、その試合から2勝3敗。昨年4月の試合を負傷欠場していて、1年9ヶ月ぶりの試合。ドリッゼとは2年前に対戦し、1Rはドリッゼ優勢、2Rはヴェットーリが取り返し、3Rは両者手数が五分の打撃戦となったが、ジャッジ3者ともヴェットーリを支持して判定勝ち。ジャッジ1人は1Rもヴェットーリに入れ30-27としたのは疑問が残るが、メディアのジャッジも半々に割れる僅差の試合だったことは間違いない。

ドリッゼはジョージア出身。ジョージアUFCファイターは5人だが、うち2人が王者(ドバリシビリとトプリア。トプリアは返上予定)、残り2人(ドリッゼとチカゼ)がランカーで、ノーランカーは先月UFCデビューしたばかりのトプリア兄のみ。ドリッゼは現ジョージアUFCファイターでは最年長の36歳で、軍学校で格闘技を始めるまではサッカーをしていて、プロチームにも所属していた(ポジションはキーパー)。プロデビューから2戦連続ヒールホールドで勝利しており、UFCでもけっこう足関を狙いに行く場面がある。

オッズは前回勝利しているヴェットーリがフェイバリット。5Rマッチでの経験値でも上回る。

ヴェットーリ判定勝ち。

プレリムでは、Road To UFCシーズン3ウィナーのユ・スヨンUFC本戦デビュー。ブラックコンバット王者として2023年のDEEPで、当時のDEEPバンタム級王者石司とダブルタイトル戦で対戦し、1RKO勝ち(Road To UFC出場が決まった際に両王座は返上)。Road To UFC一回戦では、RIZINで瀧澤に圧勝した野瀬とのグラウンドゲームを制して勝利。決勝ではパンクラス王者透暉鷹を下して勝ち上がってきた中国のバーエゴン・ジェライスーに判定勝ちしてUFCとの契約を果たした。

相手は昨年3月、緊急の代役でUFCデビューしたが1RKO負けしたA.J.カニングハム。本来はフェザー級だったが、直前の試合決定のため、UFCデビューはライト級だった。今回は逆に1階級落とし、初のバンタムでの試合となる。前回が階級上、しかも打撃戦のみで1Rで終わってしまったため、実力が図りづらい部分もあるが、圧倒的フェイバリットのスヨンには勝ちが義務付けられた試合。今年に入ってからのRoad To UFCウィナーは1勝3敗で、中村倫也と鶴屋怜はキャリア初黒星を喫しており、アジア全体の評価を考えても負けられない試合となる。

第1試合開始は16日朝5時から。速報します。

カテゴリー
45 AB FINISH10 Grachan MMA MMAPLANET o Progress RIZIN ROMAN02 UFC Unlimited YouTube タクミ パンクラス 中里謙太 久米鷹介 修斗 土屋大喜 日沖発 朝倉未来 松本大輔 柳井夢翔 森戸新士 江木伸成 清水俊一 渡辺直由 瓜田幸造 白木アマゾン大輔 総合格闘家 透暉鷹 門脇英基 関根シュレック秀樹 高橋孝徳

【ROMAN02】MMA梁山泊=ROMAN Combatに、日沖発参戦「戦いに挑戦できる機会がもうないかも」

【写真】日沖とアマゾンの揃い踏みも、2023年2月のFinish以来だ──この日、透暉鷹はパンクラスでタイトル戦。久米は──(C)MMAPLANET

5日(木)にROMANより、4月27日(日)に東京都新宿区のGNEスポーツパレスで開催されるROMAN02の追加カードが発表されている。
Text Manabu Takashima

時間無制限、無差別、素手というMMAの原型=ルーツに立ち返るROMANバーリトゥードで関根シュレック秀樹が、公開で対戦相手の募っている同大会。関根以外に大浦マイケ、松本大輔、中里謙太、門脇英基の参戦が明らかになっていたが、うち3選手はROMAN Combat=道着MMAルールで挑むこととなり、松本は門脇教祖との対戦が決まった。

中里は田馬場貴と相対する他、ROMAN Combatでは清水俊一が連続参戦し、大村智成と。江木伸成✕江崎壽、高橋孝徳✕押木英慶、瓜田幸造✕中山賢一裕と道着所縁、そしてMMA経験者たちが集い、さながらMMA梁山泊の様相を呈している。

そんなROMAN Combatに修斗、SRCフェザー級の頂点に立ち、UFCで活躍した日沖発の出場が決定している。


今年で42歳になる──日沖がケージの中で戦う姿を披露するのは2023年3月のFinish10の土屋大喜戦以来となる。それ以前には2021年8月のGrachanでのタクミ戦、全日本マスターオープンで柔術のトーナメントで戦ったのは2019年だった。タクミと土屋のいわばOBマッチはグラップリング戦で、日沖が打撃有りの戦いに挑むのは2018年8月のRIZIN12における朝倉未来戦以来、実に6年8カ月ぶりとなる。

とはいえ自らの城stArt では常にプロ連にも参加しており、久米鷹介や透暉鷹らは常にその強さを口にしている。日沖の対戦相手は誰になるのか発表はこれらかになるが、今回のROMAN出場に向けMMAPLANETの以下のようなコメントを寄せてくれた。

日沖発
「今回、ROMANに出場しようと思ったのは、ナオさん(渡辺直由CEO)に口説かれたからです(笑)。同時に、衰えに抗いながらも戦いに挑戦できる機会がもうないかもしれないという想いもありました。ROMANがやろうとしていることは新しい試みでもあり、原点回帰でもあると考えています。
MMAとBJJ が完全に別物、異種競技になった近年において、その両方の良さ、総合格闘家と柔術家がリンクした楽しさを味わえるはROMANやPROGRESSのような試みであり、だからこそ世間に伝わるものだと思います。
これから大会が続き、選手や競技が進化するとROMAN独特の技術やスタイルも生まれてくると思うので楽しみです」

相手を仕留める総合格闘技。テイクダウン&スクランブル時代全盛期に世界の最高峰でMMAを戦ってきた歴戦の勇者らしい言葉だ。そんな日沖参戦のROMAN三本の支柱のうち一つ、ヒール解禁、外掛け、スラム有りのUnlimited柔術といえる柔術オリジン=ROMAN JIUJITSUで無差別級4人制トーナメントも実施される。

白木アマゾン大輔✕ランジェル‧ロドリゲス、森戸新士✕柳井夢翔という準決勝の顔合わせも決まった同トーナメント。森戸と柳井は旗揚げ大会で対戦し、痛み分け──決着戦となる。

なおROMAN Combatの階級はユニファイドに即した階級で、当日計量(道着無し)。試合タイムは10分✕1Rもしくは、15分✕1R。ROMAN JiuJitsuは7分✕1Rとなっている。格闘温故知新であり、斜め上を進む前衛的格闘イベントROMANの第2回大会──日沖、マイケ、関根の対戦相手の発表も待たれる。

The post 【ROMAN02】MMA梁山泊=ROMAN Combatに、日沖発参戦「戦いに挑戦できる機会がもうないかも」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB DEEP MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Pancrase352 RIZIN UFC YouTube イリアス・エジエフ カリベク・アルジクル・ウルル トレント・ガーダム パンクラス マンド・グティエレス ラウル・ロサスJr 修斗 合島大樹 後藤丈治 海外 透暉鷹

【Pancrase352】合島大樹戦 へ、後藤丈治「俺たちが今、本当にスゲェモノを見せ続けないといけない」

【写真】Where there is a will, there is a way──志あるところに道あり(C)MMAPLANET

9日(日)に横浜市中区の横浜武道館でPancrase352が開催される。同大会で61カ月振りにパンクラスで戦うのが後藤丈治だ。
Text by Manabu Takashima

強さを追求し、世界に挑む志を持ちパンクラスからRoad to ONE、修斗、所属ジムの自主興行TTFC、RIZIN、ONE FF、そしてDEEPと戦場を問わず戦ってきた。その結果、レコードは綺麗でなくなった。特に昨年はイリアス・エジエフ戦マンド・グティエレス戦とタフな海外勢に連敗を喫してしまった。

この敗北があったことで課題をあぶり出し、MMAを戦う上での軸を再確認した後藤。合島大樹戦を前に、さらに純化した自身の征く道を言葉にした。


自分が分かっているからこそデキないことが増えた

――日曜日に5年1カ月振りのパンクラス再出場となります。

「そうですね。上京して4試合はパンクラスで。Road to ONEから修斗で戦うようになりました」

──以来TTFCを挟み修斗からRIZIN、ONE FF、そしてDEEPと果敢に挑戦をしてきました。ただし、結果的に昨年はONE FFのイリアス・エジエフ戦、DEEPのマンド・グティエレスと連敗。グティエレス戦は負けていないという気持ちもあるかと思いますが、この2試合をどのように振り返ることができますか。

「強くなるために必要だった試合だと、今は捉えています。落ちきったところからの立ち上がり方を学べました。本当に強いヤツらと戦うのは、そんなに甘くねぇぞというのを教えてもらいました。

あのタイミングで戦えて良かったです。ああいう奴らがゴロゴロいる。結局、UFCで活躍しているラウル・ロサスJrもマンドと競り合いをして、ギリギリのところで競り勝っている。ああいう戦いをしていかないといけないのも事実なんで」

──グティエレス戦、競り負けた感もなかったです。

「終わったことですが、勝ったとは思っています。でも、もっとやれることがあった試合です」

──初回で勝ち切りたかった。ただし、そこから挽回するのが彼らの強さ。背中をつけた状態が長かったのは勿体なかったように見えました。

「そこは修正点ですね。今までの自分だったら、ガムシャラに立っていた。それがデキることが増えて、自分が分かっているからこそデキないことが増えた。その2つがあって、覚悟を持ってどちらかに振ることが必要だったと思います」

──下ができても、絶対に下にならない。その意識が必要だったのかもしれないですね。結果論ですが……。最終回もカーフを効かせて、サイドを取られてもバギーチョークを仕掛けていたわけですし。

「レフェリーも人間ですから、色々な見方があるでしょうしね。だから講習会にも参加しました。負けが増えたわけだし、これから挽回しないといけないけど良い経験ができたと思っています」

──勝利の先はUFCという一本道ではない日本のMMAにあって、戦うごとに出場プロモーションを変えるデメリットもあるかと思われます。

「パンクラスで戦うことになったのは、3月には試合をしたかったからです。長南(亮)さんはDEEPにも話をしてくれていました。まとまったのがパンクラスだったんです」

──契約なき拘束は、日本のMMAを強くするためには本当に見直す時期が来ていると思います。

「そういうことなんです。全ての団体をリスペクトしているので、自分の価値が高くなればどこでも戦える。そういう特別な存在になることも目標の一つです。一番は世界に向けて戦うこと。上久保(周哉)さんのように、とんでもないバケモノに挑むことが俺にとっては格好良いMMAファイター像です」

──そのような目標があるなかで、今回の合島選手との試合の意味というのは?

「ソコに挑戦していくための試合にしたい。そう思っています。その過程においてパンクラスの王座につながっていくなら、そこも挑戦していきたいです。透暉鷹選手と戦うカリベク・アルジクル・ウルルも本当に強い相手ですしね。彼も超えないといけない壁だと思っています。強くなってバケモノに挑む。その目標に向かって、手段は問わないです。だからこそ勝たないといけない試合です。

会見の時も言ったのですが、『覚悟を決めて戦う』というシンプルなところに今回は意識をおいています」

10年後、20年後。俺がもう引退した後、死んだ後かもしれないけど、誇れる未来を創りたい

──合島選手も5年半の活動停止期間があり、試合に戻ってきた。相当の覚悟を持って戦っていると思います。

「格闘技が好きで辞められない選手。だからラストチャレンジ、全てを賭けて戦っているように感じます。それだけの覚悟を持ってやっていると思います。でも俺はそれだけじゃなくて、相手の人生を終わらせる。殺す覚悟までできているので。そこを差は出ます」

──合島選手と戦うなかで、勝負とは別にこれからを見据えたパフォーマンスが見られるのか。そこも求められるファイトかと思います。

「去年の2試合で、今回のテーマである覚悟という部分は本当にデカいと感じました。特にイリアスと向き合った時、初めて何かがある。恐怖ではないけど、ヤベェモノが奥に潜んでいるなと。なんというのか、感じたことがない違和感……。他の外国人とも違う。宗教かもしれないけど、信じているモノがあって胆が据わっている。それが覚悟で。覚悟の差を感じました。

外国人選手でもトレント・ガーダムや同じRIZINだと(日比野)エビ中(純也)とかっていう選手達と向き合った時、『俺が飲んだな』って思ったスけど。イリアスだけは……ちょっと凄かったですね。ああいう風に呑まれた弱い自分から、抜け出すための1年間でした。やはり、そこですね」

──戦略だったのかもしれないですが、グティエレス戦では打撃を入れる距離を創るために回る展開が多いように感じました。拳の圧で前に出ると、あの時のように組まれないのではないかという理想論が頭に浮かびました。

「もう、間違いないです。あの試合は自分がイメージしている戦いの流れが、甘かったです。正直、日本人選手が相手だと初回の左ストレートで倒れていたと思います」

──ハイ。

「でも、アイツは倒れなかった。あの一発は捉えたんですけどね。見えていないところからのアッパーで、腰も落ちました。けど頑張ってくれましたね(苦笑)」

──そして後藤選手が言われた寝技ができるようになって、できないことが生まれた。選択肢の多い、MMAならではの難しさです。同時に我々は無責任に、だからこそMMAは面白いと断言できる部分で。

「本当にそうっス。絶対にそうです。この面白さ、奥の深さを今の格闘技好きの人達が分かってくれるのか。まぁ、でもそこは言ってもしょうがないですよね。これが面白いので。結局は自分次第。数字の奴隷みたいになっちゃっている子がたくさんいるなかで、本当に俺たちが変えてやる。本当にスゲェもんを見せて、絶対に変えることができると俺は思っているので。

俺もそうだし、先陣を切ってやってくれている上久保さんのような人もいるわけで。俺はそっちに続いて、そういう存在になっていきたい。10年後、20年後。俺がもう引退した後、死んだ後かもしれないけど、誇れる未来を創りたい。そのためには俺たちが今、本当にスゲェモノを見せ続けないといけない。そう……めっちゃ思っています」

──素晴らしい言葉の説得力が増すのは、たった一つの結論しかないことは後藤選手もよく理解していると思われます。

「ハイ。振り切れたなって思われる試合をします」

■視聴方法(予定)
3月9日(日)
午前11時45分~U-NEXT

The post 【Pancrase352】合島大樹戦 へ、後藤丈治「俺たちが今、本当にスゲェモノを見せ続けないといけない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB ACA MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Pancrase353 RIZIN Road to UFC UFC カリベク・アルジクル・ウルル ブログ ラファエル・リベイロ 佐藤生虎 押忍マン 眞藤源太 透暉鷹

【Pancrase353】4月27日、立川で仕切り直しの透暉鷹✕カリベク&押忍マン✕佐藤。リベイロ戦、眞藤に注目

【写真】ここを超えて、再び── (C)MMAPLANET

1日(土)、4月27日(日)に東京都立川市の立川スステージガーデンで開催されるPancrae353の対戦カードが発表された。2025年もパンクラスの3月、4月はビッグショー。今月9日(日)の横浜武道館大会に続き、2階級のタイトル戦が他6試合と共に明らかとなっている。
Text Manabu Takashima

2階級のタイトル戦のうち一つは昨年末大会で一度は発表されながら、両者が負傷欠場→延期となっていたバンタム級KOPC=チャンピオン透暉鷹✕挑戦者カリベク・アルジクル・ウルル戦だ。


カリベクはキャリア11勝1敗、ACAの人材育成大会=ACA Eagleで5勝1敗。母国のEFC Globalでは負け知らずの3連勝でバンタム級のベルトを巻いている。その後、昨年9月に初来日をはたし、井村塁をわずか75秒で撲殺している。

対して透暉鷹は昨年のRoad to UFC準決勝敗北からの再起戦となる。日本が中国に敗れた日──から8カ月、仕切り直しの一戦に向け、透暉鷹はバンタム級での調整面も含めケージに入る以前にMMAへの向き合い方を見つめ直す必要があった。

RIZINのラジャブアリ・シェイドゥラエフ、ONEのアクバル・アブドゥラエフとアジアのMMAに旋風を巻き起こすキルギスMMAファイターたち。シェイドゥラエフやアブドゥラエフと同様にフィニッシュ率が高いカリベクは、Road to UFCで敗れたチィルイイースー・バールガンを凌駕する力の持ち主かもしれない。それ故に世界を目指す意志の強さと、資格を見せつけるファイトが要求される透暉鷹だ。

もう一つのベルトが賭けられた試合は、押忍マン✕佐藤生虎のウェルター級王座決定戦だ。両者は昨年9月にも同王座を賭けて対戦している。一度はTKO勝ちを宣せられベルトを巻いた佐藤のパウンドが後頭部だったことで一転、ノーコンテストとなっていた。そんな仕切り直しの一戦は、前回は巻き返される局面はあったが全体的に力強く、攻勢だった佐藤の自信か。あるいは圧されても反撃に出た押忍マンの執念か。開始直後から気持ちの勝負となる。

他6試合で注目はフライ級の眞藤源太✕ラファエル・リベイロのフライ級マッチだ。

去年は大塚智貴に敗れたものの上田将年、浜本キャッチ雄大との競り合いを揃ってスプリットで制し勝負強さを見せてきた。

対するリベイロは逆にパンクラス初戦となった濱田巧戦を1-2で落としている。

伊藤盛一郎、濱田の名前が聞こえてこないパンクラス・フライ級戦線2025年の春──眞藤にとって、ランキング以上に大切なモノを手にすることができる国際戦となるだろう。

The post 【Pancrase353】4月27日、立川で仕切り直しの透暉鷹✕カリベク&押忍マン✕佐藤。リベイロ戦、眞藤に注目 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 Breakthrough Breakthrough Combat03 HEAT MMA MMAPLANET NARIAGARI o Progress YouTube イ・ジュンヨン エリック・メネギン キック グラント・ボクダノフ チェ・ハンギ チャンネル トレント・ガーダム パンクラス 上田将年 中島太一 大脇征吾 寒天マン 山口怜臣 山崎蒼空 春日井たけし 熊崎夏暉 神龍誠 竹内稔 竹本啓哉 笹晋久 透暉鷹 長谷川賢 須藤拓真

【Breakthrough Combat03】チェ・ハンギと対戦、寒天マン「これは僕のメンタルトレーニングです」

【写真】インタビュー中に熱くなってきた寒天マンは、徐々に設定を忘れていきました。それも寒天マンらしさだと思います(C)SHOJIRO KAMEIKE

26日(水)、無観客&配信大会として開催されるBreakthrough Combat03で、寒天マンが韓国のチェ・ハンギと対戦する。
Text Shojiro Kameike

当初チェ・ハンギと対戦予定であった熊崎夏暉が練習中の負傷により欠場し、春日井たけしではなく寒天マンがチェ・ハンギと戦うことになったことは既報どおりだ。春日井は2022年5月のHEATで引退マッチを行った春日井が、その後「寒天マン」として戦ってきた理由とは? さらにチェ・ハンギとの対戦、今後の目標について語り尽くしてくれた。


自分が実際にやっていなかったら選手から信用してもらえない

――今回は寒天マンとして出場するということで、寒天マン選手にお聞きします。

「はい。春日井たけしと寒天マンは別人ですから」

――……まずは今回、ショートノーティスで試合を受けた時の心境から教えてください。

「これは試合というより、僕の個人的なメンタルトレーニングなんですよ」

――メンタルトレーニング、というと?

「マジで試合はしたくないです。でも『試合しないと何も始まらないな』と思って。NARIAGARIの時もそうですが、僕は引退して――いや、僕の友達である春日井さんの意見なんですけどね」

――はい。

「試合は怖いものだし、緊張するし、今まで大怪我もしてきました。でも傷が癒えてきた時に、体が動くうちは動かしたいという気持ちはありました。それと僕は現役の時から、ずっとメンタルトレーニングを勉強してきて、今はスポーツのメンタルトレーニングに関する資格も持っています。今回の試合は自分自身のメンタルトレーニングです。僕のトレーニングのために出ます」

――あくまで友人である春日井選手のお話ですが、現役を引退したあとケージに戻りたいという気持ちを持つ時もあったのですか。

「ありました。でも正直、今はその気持ちが全くないです。僕は自分の身の程を知っているんですよ。寒天練(NAGOYA TOP TEAM=NTT)に強い選手がたくさん来てくれているなか、僕は自分を追い込むような練習はしていません。僕は練習の回し役として、声は出していますけど。

寒天練で僕はもう勝てないです。『自分の強さはこれぐらいだな』って、自分の身の程を知っているから、現役復帰とかは考えていないですね」

――そんななかでNARIAGARIに春日井たけしではなく寒天マンとして出場した理由は……。いろいろな設定を崩すようで申し訳ないですが。

「それも僕のメンタルトレーニングです。格闘技ってメンタルスポーツなんですよ。今まで、いろんなメンタルトレーナーの本を読んできました。野球、水泳、テニス選手などのメンタルトレーナーさんの経験が書かれていて、実績を出されている方々の本を読んで勉強しています。そのなかで共通しているのは、トレーナー自身がそのスポーツをやっているのかどうか。僕は野球選手の気持ちは分かりません。でも格闘家の気持ちは分かる。格闘家には、自分と同じような悩みを持っている選手が多くて。だから現役を引退しても、絶対に選手の気持ちは忘れない。

2022年5月の引退マッチでは笹晋久とドローだった春日井。ではなく寒天マンが出場します(C)MMAPLANET

ただ、セコンドとして口では何とでも言えるけど、自分が実際にやっていなかったら選手から信用してもらえない。次の試合は、僕が自分自身を実験台にします。僕は口で何とでも言うし、自分でも体験したいんですよ。自分ができないことを、セコンドとして選手に言いたくないから」

――……。

「だから次の試合は、僕の個人的なメンタルトレーニングなんです。自分自身を成長させたくて。自分に不快感を与えて、そこから逃げてしまったら成長には繋がらない。不快感から脱するために戦い、乗り越えたら――結果が勝ちでも負けでも――絶対に経験値を得ることができる。

嫌なことから逃げていては、成長はないです。今回も長谷川賢さんから連絡が来たけど、僕たちの練習仲間の中から出場選手が見つかりませんでした。本来、それで終わればいい。でもそこで終わってしまったら現状維持なんですよ。俺は逃げたくなくて、自分が出ることにしました。でも条件は言いました。この期間でバンタム級には落とせないし、相手がその条件を飲んでくれるなら……。自分は逃げていない。これは本当に自分との戦いです」

――プロモーターサイドからは、マスクを着けて試合はできないという条件が出ました。

「はい。そこにこだわりはないです。僕もマスクを着けたまま試合はしたくないので」

――えぇっ!?

「マスクを着けていると周りは見にくいし、マスクの中はすごく痒いし――こんなのを着けて試合していたら危ないですよ。NARIAGARIの試合もキツかったです。ただ、それも『マスクを着けた状態でも自分は試合ができるのか』というメンタルトレーニングでした。

実戦から退いて3年、もうすぐ4年が経ちます。体力は落ちたけど、メンタルが挙がってきたんじゃないかと思っています。あ、寒天マンと春日井たけしは別人ですからね」

――……はい。試合が決まり、対戦相手の試合映像はすぐに視たのでしょうか。

「オーソドックスかサウスポーか、どんな感じの選手か確認したぐらいですね。そこじゃないんですよね。今回は自分との勝負だから、自分に集中する。必要以上に相手の映像は視ないし、研究もしません。

たとえば実力が拮抗しているトップ選手同士の対戦で、戦略によって少しでも展開が変わってくる試合であれば、相手の研究はしないといけない。昔の自分なら、今回も研究し尽くしているでしょうね。不安だから。もちろん今も不安です。大怪我するかもしれない。でも、そういうことじゃないんです。ここでまた研究し尽くしたら、昔の自分に戻ってしまう。それは成長に繋がらない」

――ということは今回の試合に勝って、その後……という流れもないわけですね。

「ない、ないです。自分にはやりたいことがあって、次の目標が決まっています。ただ今は、体が動くうちは動かしたい。あと10年、20年経って『あの時やっておけばよかったな』とは思いたくなくて」

メンタルトレーニングの勉強をしてきて、今は日本の教育に興味がある

――やりたいこと、というのは?

「ずっとメンタルトレーニングの勉強をしてきて、今は日本の教育に興味があるんです。メンタルトレーニングと教育には通じるところがあると思っていて。

今も子供たちの指導をやっている中で、僕自身が気づかされることは多いです。かといって僕が何も知らないのに教育について語るのは、おかしいじゃないですか。だから今、教育に関する勉強するための資料を取り寄せているところです」

――試合の話から逸れてしまいますが、格闘技とメンタルトレーニング、そして子供たちの教育との繋がりは興味深いです。

「僕自身、格闘技を通じて成長させてもらいました。こうしてマスクを被ったり、急なオファーを受けたりしても、格闘技をナメている気持ちなんて一切ない。格闘技って1対1で戦うことにより、人を成長させてくれるもので。他のスポーツにはない力が格闘技にはあると思っています

僕は格闘技を始める前、ずっと自分に自信がなかったです。もともとスポーツは苦手でした。走ることも、つらいことも苦手で。だけど、そんな自分が格闘技なら自分を追い込めました。格闘技と出会って、格闘技で成り上がってやると決めた。不快感と戦いながら格闘技で成長し、今はこうして格闘技一本に絞ることができています。

……ちょっと試合とは関係ない話になっちゃうけど、いいですか」

――もちろんです。

「ウチのジム(HEAT24中川店 寒天FIGHT SPIRIT)では週イチでバク転クラスを設けているんですよ。先日、名古屋に引っ越したばかりの方から問い合わせを頂いて。『息子がバク転をやってみたいから体験させてください』と。でもクラスの前日に親御さんから『体験をキャンセルしたい』という連絡があったんですよね。

引っ越したばかりで息子さんは新しい学校に馴染めず、友達もいなくて、それほど学校に行けていなかったらしいです。学校に行けていないのにバク転クラスに行くのも変だから、体験をキャンセルしたいということでした。

僕はその話を聞いて、それは違うんじゃないかと思ったんです。バク転クラスは、その子自身が参加したいと言ったわけですよね。子供の『挑戦したい』という気持ちを、大人が奪ってはいけない。だから親御さんに伝えました。『体験に来てください。ジムに入るかどうかは関係ないです。挑戦したいという息子さんの気持ちを尊重してほしい』と」

――なるほど。

「学校と同じように、クラスに参加しても初めて会う子ばかりですよ。でもその子は、バク転クラスに来たいと言った。もしかしたらバク転クラスに通って、いろいろ経験することで学校に行けるようになるかもしれない。

で、その子は翌日に来てくれたんですよ。僕も本当に嬉しくて、『よく来てくれた!』とメチャクチャ褒めました。格闘技を通じて挑戦する機会は得られる。別に格闘技でなくてもいい。僕は格闘技しかできないから、さらに教育について勉強して、子供たちに伝えていきたいと考えています。それが僕の第二の人生でやりたいことなんです」

――次の試合は、寒天選手が第二の人生への壁をぶち壊すための試合なのですね。

「そうです。勝とうが負けようが、僕は逃げずに挑戦することで、間違いなく成長します。次の試合は僕のメンタルトレーニングであって、スポンサーもつけません。自分のトレーニングだと言っているのにスポンサーを募集していたら、『何それ!?』となるでしょう。

試合をするにあたって長谷川さんから提示されたファイトマネーは、引退した選手には勿体ないぐらいの金額でした。その気持ちが嬉しかったです。だけど、お金以上のものを――自分の試合を視て『春日井、良かったな。勇気をもらった』と思ってくれる人がいたら、メチャクチャ嬉しいですね」

奥さんからは『体が動くうちは稼げ』と(笑)

――MMAを戦うことに対して、ご家族は心配していませんか。

「……奥さんからは『出ろ!』と言われました。『体が動くうちは稼げ』と(笑)」

――アハハハ。

「NARIAGARIだってキックのトーナメントなのに、奥さんが聞いて『出ない理由はないでしょ』と言われて、急いでエントリーしましたから。あれは奥さんがケツを叩いてくれなかったら、出ていなかったです。しかも言われたのがエントリー締め切りの前日で、『これは試合に出ろ、ってことなんだ』と思いました」

――素敵なお話です。もう1点、お聞きしたいことがあります。同じ大会ではトレント・ガーダム×竹本啓哉という、寒天練に参加しているファイター同士の試合が行われます。

「まさか試合することになるとは思っていなかったけど、僕たちは格闘家ですからね。特にお互い勝ち上がった結果の試合なら、やったほうが良いですよ。たとえばパンクラスのタイトルマッチで透暉鷹と山口怜臣が対戦することになったら、やったほうが良い。格闘家なんだから。僕としてはトレントと竹本君のどちらを応援するということはなくというのはないけど、当日トレントには志村道場の選手がつくので、僕も戦うだけです。

竹本君は試合が決まったら、寒天練のグループLINEから一旦抜けました。それが彼の決意だと思うし、その意志を尊重したい。竹本君もトレントも試合ではベストを尽くして、後腐れなく、また寒天練に戻ってきてほしいですね」

■視聴方法(予定)
2月26日(水)
午後6時30分~THE 1 TV YouTubeチャンネル

■Breakthrough Combat03対戦カード

<Progressフェザー王座決定戦/5分3R>
竹内稔(日本)
須藤拓真(日本)

<フライ級/5分3R>
イ・ジュンヨン(韓国)
上田将年(日本)

<バンタム級/5分3R>
トレント・ガーダム(豪州)
竹本啓哉(日本)

<バンタム級/5分3R>
チェ・ハンギ(韓国)
寒天マン(日本)

<フライ級/5分3R>
ベ・ジョンウ(韓国)
山崎蒼空(日本)

<Progress60キロ契約/5分2R>
神龍誠(日本)
エリック・メネギン(ブラジル)

<Progressフェザー級/5分2R>
大脇征吾(日本)
中島太一(日本)

<Progress87.5キロ契約/5分2R>
グラント・ボクダノフ(米国)
二宮寛斗(日本)

The post 【Breakthrough Combat03】チェ・ハンギと対戦、寒天マン「これは僕のメンタルトレーニングです」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB DEEP Gladiator Grachan HEAT MMA MMAPLANET NEXUS o RIZIN Road to UFC SASUKE UFC YouTube パンクラス ヘンリー・フーフト 上久保周哉 中村倫也 丸山数馬 修斗 内田タケル 原口伸 堀内佑馬 宇佐美正パトリック 小崎連 本野美樹 松井斗輝 松嶋こよみ 河名マスト 神田コウヤ 透暉鷹 野瀬翔平 雑賀ヤン坊達也 風間敏臣 鶴屋怜 鹿志村仁之介

【Banana Oil 2025─04─】”UFCを絶対の価値”とした場合、日本のベルトは「意味がない」を受け入れる

【写真】ベルトに意味がない──UFCで戦うために、武器にならないということ。武器になるのは、強さのみ(C)MMAPLANET

日本の現状をMMA界の名伯楽であり、頑強なリーダーシップを誇る──プロフェッショナルMMAファイター集団=キルクリフFCのヘンリー・フーフト総帥が取材中に発した2つのショッキングな言葉を紹介した。UFCを絶対の価値とした場合に、その強さを追求できる状況にない。それが日本のMMA界の現状であり、現実だ。
Text by Manabu Takashima

「日本人選手の5勝1敗は、米国では2勝1敗」

「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない」

前者に関しては、レスリング無き打撃戦の奨励という形が進む日本のMMAに危惧を覚えるものの、技術的に北米及び世界との差は存在しているのだから、厳しい現実でも受け入れやすい。対して、この後者に関しては……反論材料はいかようにも用意できる人が、J-MMA界には揃っているだろう。


UFCに絶対に価値を置きたくても、できない。それでは食えない。それが日本のMMA界だからだ。だからこそ、ここではヘンリーの言葉を受け入れて、日本のプロモーションのタイトル戦線の様子を眺めてみたい。

ヘンリーがいうように修斗、パンクラス、DEEPだけでなくRIZIN以外、日本のMMA王座はさらなる上の舞台を目指すための材料でしかない。強い選手が揃っている。待遇面が良い。そういう場に進むためのチケットだ。現状では上記の老舗プロモーションだけでなくGrachan、HEAT、Gladiator、NEXUSらのベルトは全て、次に進むための通行手形として存在している。

それらのベルトを巻いたファイターはRoad to UFCか、RIZINというネクストターゲットとなる名を挙げる。とはいえ、そのベルトがどれだけ「行きたい先」の評価の対象となっているのだろうか。地方大会のワンオフ、あるいはエクスクルーシブでないRIZINはともかく(だからこそ、待ち状態のファイターの心理は辛いのだが……)UFCは、Road to UFCにしても基本は他の選択肢はない。

2022年のRoad to UFCに出場した日本勢は堀内佑馬、野瀬翔平、風間敏臣、中村倫也、SASUKE、松嶋こよみ、宇佐美正パトリック(計量失敗で欠場)、鹿志村仁之介(ライト級で代替出場)、内田タケル(ワンマッチ出場)の9選手でタイトルホルダーは修斗フェザー級王者のSASUKEだけだった。

2023年の第2回は鶴屋怜、野瀬翔平、上久保周哉、SASUKE、神田コウヤ、丸山数馬、原口伸の8選手で鶴屋がパンクラス、SAUKEが修斗、神田がDEEPのチャンピオン、原口がGrachan王者としてトーナメントに挑んだ。

前回は松井斗輝(計量失敗で欠場)、透暉鷹、野瀬翔平、小崎連、河名マスト、原口伸、本野美樹、雑賀ヤン坊達也(ワンマッチ出場)の8選手中、透暉鷹とヤン坊がパンクラス、河名がGladiator、原口がGrachanと4選手がベルトを巻いていた。

Road to UFCはその出場基準自体があやふやで、他のタイトルホルダーが出場を撥ねられるケースはいくらでも見られる。それでも出場を狙ううえで、選手たちがタイトルを保持したくなるのは十分に理解できる。いうと……絶対ではないkが、Road to UFCへの出場権獲得には効用があるやもしれない。ただし、出場してしまえばあとは実力勝負だ。

3度のトーナメントでUFCと契約した日本人3選手中、ベルトを持っていたのは鶴屋怜1人だけだった。日本の各プロモーションのベルトを持つことで、8人トーナメントを勝ち抜く力を有しているという保証になるのか。それは否、だ。

ベルトとは強さの象徴だが、今や国内の各プロモーションの陣容と国際戦の減少を見ればチャンピオンになったからといってRoad to UFCを勝ち抜ける力がついたことにはならない。”UFCを絶対の価値とする”と、RIZIN以外のベルトは世界に挑戦できるだけ力を持ったことの証明とはならない。

前戦で負けた選手が、タイトル戦に出てくる。前回はノンタイトル戦で白黒がついているのに、ダイレクトリマッチでタイトルが賭けられる。タイトル戦出場選手が欠場となり、下の階級で連敗している選手にいきなりタイトル挑戦権が与えられる。ランキングはタイトル挑戦の優先権で、上がいなくなると必然的に挑戦権は回って来る。特にJ-MMAのフィーダーショー化が明確になった以降、王者がステップアップした場合、王者越えを果たしてベルトを巻く選手は相当に少なくなってきた。王座決定戦と暫定タイトル戦が、スパイラルを描くように組まれ続ける。

そのようなタイトルマッチを実施するために、組まれたタイトル戦に掛けられたベルトが強さの象徴となりうるわけがない。ヘンリーの「ベルトは無意味」という言葉の通りだ。

ヘンリーは実際、日本のMMA界に向けてのみこのように口にしたわけでない。「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない。それは米国のローカルショーでも同じことだ。〇〇〇だけ、その価値がある。それは〇〇〇でベルトを巻けるなら、UFCでも戦えるだけの力があると認められるからだ」と、ベルトでなくUFCで戦えるだけの力を有する経験が必要だと訴えていた。

くどいように書き記している”UFCを絶対の価値とする”ことがない選手にとって、ベルトは違う価値を持つ。経済的に生活が一変することがなく、未来を切り開くことにならなくても手にしたい。ベルトとは、日頃の努力が実を結んだことが目にできる結晶だ。ベルトを巻いて、応援してくれる人たちと喜びを分かち合いたい。最高に素敵なMMAを戦う理由になる。

プロモーションとしてもリスクのあるビジネスを成立させるうえで、タイトル戦が欠かせない要素なら組んで然りだ。

ただし、UFCとの契約を勝ち取るため、UFCで世界の頂点を目指すためにMMAを戦っているのであれば、必要なのは力かベルトか。何が必要なのか。

そこはもう自明の理なのだから、目的達成のために明確なビジョンを持ち、目的と手段を混同しないキャリアアップの青写真を描くのみ。この青写真がないと、限られた時間を無駄に使うことになる。同時にMMAPLANETは、メディアとして──UFCで戦う下準備になる戦い模様を届けていきたいと思っている次第です。

The post 【Banana Oil 2025─04─】”UFCを絶対の価値”とした場合、日本のベルトは「意味がない」を受け入れる first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase351 キム・サンウォン 三宅輝砂 平田直樹 透暉鷹

【Pancrase351】代打出場の三宅輝砂が平田直樹をヒザ蹴りでKO。新フェザー級KOP王座に就く

<フェザー級KOP王座決定戦/5分5R>
三宅輝砂(日本)
Def.1R1分12秒 by KO
平田直樹(日本)

リーチで勝る三宅がジャブを突く。平田はダブルレッグに入るが、三宅がそれを切る。一旦距離が離れると、平田はすぐにダブルレッグに入るが、これも距離が遠い。三宅はジャブで距離を取って右ストレートにつなげる。

平田はダブルレッグに入って体を起こし、三宅の左手を両手で押さえると、ここで三宅が顔面に右のヒザ蹴り。これが平田の顔面を打ち抜き、平田がばったりと後方に崩れ落ち、三宅が衝撃のKO勝利でベルトを巻いた。

キム・サンウォンの欠場による代打出場で王者となった三宅は「こんな形で終わると思っていなくて、めちゃくちゃ安心しています。実力的にはチャンピオンじゃないんで、もっと強くなって絶対王者になれるように頑張ります。一緒に練習している久米さんがライト級、透暉鷹さんがフェザー級とバンタム級を獲っていて、僕もそれに続きたいと思っていたので、夢が叶ってよかったです」と語った。


The post 【Pancrase351】代打出場の三宅輝砂が平田直樹をヒザ蹴りでKO。新フェザー級KOP王座に就く first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 MMA MMAPLANET Pancrase350 カリベク・アルジクル・ウルル ブログ 日沖発 透暉鷹

【Pancrase350】ウルルとの防衛戦延期の前に透暉鷹が語っていたこと「不安がないと強くはなれない」

【写真】残念ながら復帰戦は延期に。しかし今後が楽しみになる透暉鷹の言葉だった ※写真は1月のインタビュー時、ベルトを持っている姿(C)SHOJIRO KAMEIKE

15日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase350で、透暉鷹がキルギスのカリベク・アルジクル・ウルルを挑戦者に迎え、バンタム級KOPの初防衛戦を行う予定だった。しかし8日(日)、タイトルマッチの延期が発表されている。
Text by Shojiro Kameike

パンクラスからのリリースによれば透暉鷹は練習中に右足首の靭帯損傷、ならびに骨にヒビが入っており全治1カ月と診断されたという。対するウルルもまた、レスリングの練習中に肩を痛めたとのことで、このタイトルマッチは延期される形となった。
MMAPLANETでは11月15日、透暉鷹にインタビューを行っている。この時透暉鷹はRTUでの敗北、セコンドである日沖発stArt代表の発言について、何よりウルル戦への意気込み――ウルルとの防衛戦こそ延期となったものの、そんな彼の想いを掲載したい。


チィルイイースー戦では、相手の顔つきが違っていた

――RTU2024、バンタム級準決勝でチィルイイースー・バールガンに敗れてから約3カ月が経ちました。セコンドを務めた日沖発stArt代表に、チィルイイースー戦の敗北について訊いたインタビューは読んでいただいていますか。

「はい、もちろんです」

――では日沖代表の言葉に関して、率直な感想を教えてください。

「まず日沖さんの言葉は信頼関係が存在しているからこその言葉だと思っていますし、『ありがたい』の一言に尽きます」

――日沖代表によれば、RTU直後に透暉鷹選手とミーティングの機会を持ったということでした。日沖代表は「本人でも所属ジムの人間でもないので、なかなか言えないこともある」とのことでした。ここで透暉鷹選手から、どのような話をしたのか聞かせていただけますか。

「一番は今後どこで、どうやっていくかという話ですね。どこのケージであろうと、強い相手と対戦していくことは変わらないです。またRoad to UFCを目指すために、自分も力をつけていかないといけない。そこで日沖さんから言われたのは――『準決勝で負けた選手は今年2試合、バンタム級で良い勝ち方をしないと、来年は出られないと思ったほうが良い』ということでした」

――来年からRTUには豪州も加わってくるという噂もあります。そうなると日本人選手枠は、ますます少なくなっていくでしょう。

「……そう言われた時は、僕の中では階級の問題も含めて、まだ気持ちが落ち着いていませんでした。だからまず一度、米国に行こうと思ったんです。とにかく何か変わるキッカケが欲しくて。

チィルイイースー戦では、相手の顔つきが日本人選手とは違っていることに気づきました。『勝って人生を変える!』というハングリー精神みたいなものが伝わってきて。そういう選手たちと比べたら僕なんて――そういう気持ちが全然足りなかった。米国へ行ったあとに決まった試合ですけど、ウルル選手もそういう気持ちで練習しているはずなんですよ」

――……。

「そこで2週間ほどアリゾナのファイト・レディに行ってきました。RTUの試合が終わって2週間後ぐらいに、また米国へ。ファイトレディにいるのはUFCファイターばかりで、練習に対する意識も違っていて。そこから帰国したのが10月1日あたりだったと思います」

――正直なところ、これまで倒したことのある日本人選手を相手に防衛戦を行っても、RTUに繋がるほどの評価を得られるとは考えにくいです。

「対戦相手については考えました。誰に勝てばRTUに繋がるのか。自分の気持ちも、そこに向けられるような相手を考えると、やっぱり外国人選手にはなります。これからUFC、RTUを目指すなら、そんな相手と12月にやっておきたいと思いました」

――ウルルを相手にベルトの防衛戦、という試合は透暉鷹選手から希望したのでしょうか。

「RTUが終わってからパンクラスさんと話をしたんですよ。その時に『ウルルはいつでも試合ができる、と言っている』と聞いて。僕も12月にウルルと防衛戦をやるのが一番良いと思いました」

――同時に、なぜチィルイイースー戦で敗れたのか。技術的な見直しも並行してやっていかなければいけないので難しい、と日沖代表は言っていました。

「記事だと、バックエスケープの話ですよね(苦笑)。確かに自分はバックエスケープが得意でも、相手のほうがバックテイクやバックキープが強かった場合、相手のほうが楽な場面にもなります。日本でも久米鷹介さんと練習している時、一度バックを取らせてから息を整えようとしたら、そのまま持ち上げられたり、テイクダウンされてしまうんですよ。

そういう場合は、押し込まれている時に休むのではない。自分から形を取りに行って、倒してからハーフやバックを取ってから息を整えて削り続ける。そういう練習をしないといけない、と日沖さんからも言われました。だからバックエスケープは最終手段として持っておくとして、他の方法もしっかり練習してきています」

不安があるから練習する。今の自分と向き合わなければ、強くはなれない

――自身と同じ強みを持っているチィルイイースーに敗れた。それは今まで、国内では経験したことのなかった展開だったと思います。

「あの試合は……2R目にテイクダウンして相手に立たれた時、自分が休んでしまったんですよ。そこで『1Rは取っているから2Rめは休んで、3Rめに勝負をかけよう』と考えました。そんな考えでいると、今後もどんどん勝てなくなってしまいますよね。

試合後、日沖さんから『逆の立場なら、自分だったらどうする?』と訊かれました。1Rと2Rを取り合った場合、相手も3Rめは絶対取りに来る。2Rを有利に終えていたほうがインターバルで息も整えられるし、2Rの内容を3Rに生かすことができる。そんな展開のなか、僕は2Rめに消極的な考えになっていて、結局は3Rを相手に取られてしまいました」

――あるいは1Rと2Rを取ってから3Rに臨むほうが、心理的にも優位に立つことができるでしょう。

「国内の試合では、それができていました。1Rと2Rを取っているから、3Rを取りに行ける。自分の場合はそこで極めに行きすぎて、疲れてしまうことがあるんですけど(苦笑)」

――アハハハ。しかし、疲れても取られなければ、2Rまでの貯金が生きます。

「はい。そのあたりの力加減も考えなければいけないところではあるけど、やっぱり国内の試合とは違いますよね。だから米国で強い選手と『競る練習』ができたことも大きいです。試合形式で、緊張感も違いましたし。そのなかでメンタルも鍛えられました」

――RTUを目指すなら、強い相手に勝っていかないといけない。しかし強い相手だと星を落とすリスクもあります。

「強い相手だからこそ良いんです。『ここで負けたら、もうUFCには行けないな』という気持ちで毎日を過ごさないと。そのためには強い相手と対戦しなきゃいけないんですよ。負けたら――という不安があったほうが、今は良い感じで毎日を過ごすことができています」

――なるほど。

「不安があるから練習する。いろんなことに取り組む。普段の食事から変わってくる。ちゃんと今の自分と向き合わなければ、強くはなれないですから。

それだけウルル選手は強い相手だと思います。映像を視て対策を考えようとしても、彼はオールラウンダーなんですよね。打撃が強いのはもちろん、下になっても足が利いてが、極めることもファイターで。技術は多彩だし、フィジカルは強い。その相手に勝つためには、自分も一つひとつの要素が強くないと、対策しようがないじゃないですか」

――まさに日沖さんが仰っている「まず自分自身を見ないといけない」ということでしょうか。

「強い相手で不安があるからこそ、相手を通して自分のことを見つめ直す。もちろんウルル対策も練習します。だけどウルル云々よりも、自分の中で全体的なレベルアップを目指しています。

チィルイイースー戦のように、1Rは取ったから――なんて考え方をしていると、今後はどんどん勝てなくなる。勝つために、より強くなる練習に取り組めなくなってしまう。最初にチィルイイースーの右を食らってしまった。だから右を食らわない練習をする。そうやって一つ一つ、技術的に伸びていくように考えないといけないですよね」

――ここでウルルに勝てば、来年のRTUに繋がると考えていますか。

「……それは分からないです。正直、最初は自分も『ウルルに勝ったらRTUに行けるかな?』とは考えました。でも今はウルル選手に勝つことで精いっぱいです。その先のことは、あまり考えていません。今はただ、ウルルに勝つことだけに集中しています」

■Pancrase350視聴方法(予定)
12月15日(日)
午後12時00分~U-NEXT

■Pancrase350 対戦カード
<バンタム級/5分3R>
田嶋椋(日本)
オタベク・ラジャボフ(タジキスタン)

<フェザー級/5分3R>
名田英平(日本)
栁川唯人(日本)

<ライト級/5分3R>
鈴木悠斗(日本)
小川道的(日本)

<フェザー級/5分3R>
岡田拓真(日本)
敢流(日本)

<フライ級/5分3R>
菅歩夢(日本)
岸田宙大(日本)

<63キロ契約/5分3R>
ギレルメ・ナカガワ(ブラジル)
渡邉泰斗(日本)

<フライ級/5分3R>
砂辺光久(日本)
時田隆成(日本)

■Pancrase351視聴方法(予定)
12月15日(日)
午後16時50分~U-NEXT

■Pancrase351 対戦カード
<フェザー級KOP決定戦/5分3R>
平田直樹(日本)
三宅輝砂(日本)

<フライ級/5分3R>
猿飛流(日本)
ジョセフ・カマチョ(グアム)

<ストロー級/5分3R>
寺岡拓永(日本)
船田電池(日本)

<65キロ契約/5分3R>
合島大樹(日本)
安藤武尊(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
織部修也(日本)

<ライト級/5分3R>
平信一(日本)
張豊(日本)

<フライ級/5分3R>
水戸邉荘大(日本)
小林了平(日本)

The post 【Pancrase350】ウルルとの防衛戦延期の前に透暉鷹が語っていたこと「不安がないと強くはなれない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB Black Combat DEEP MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFN UFN248 YouTube イェン・シャオナン オジー・ディアス カーロス・アルバーグ カーロス・ヘルナンデス ガブリエラ・フェルナンジス キル・シン・サホタ クァン・リー シャオ・ロン シー・ミン ソン・ケナン タバタ・ヒッチ チィルイイースー・バールガン チェ・ドンフン チャン・ミンヤン デイヴィソン・フィゲイレド ピョートル・ヤン フン・シャオカン マァフゥシャトゥ マラブ・デヴァリシビリ ムスリム・サリコフ ユ・スヨン ロナー・カヴァナ ワン・ソン 原口伸 透暉鷹 野瀬翔平

【UFN248】打高組低=Road to UFCバンタム級決勝へ。ユン・スヨン「グラップリングで攻め続ける」

【写真】それでも自分を貫く。それが、勝利を手にする最善の策なのだろう(C)MMAPLANET

明日23日(土・現地時間)、マカオはコタイにあるギャラクシー・アリーナで開催されるUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」に組み込まれたRoad to UFC決勝戦。
Text by Manabu Takashima

そのバンタム級ファイナルで、ユ・スヨンがチィルイイースー・バールガンと戦う。Black Combatで3階級制覇。カザフスタンでもNIZAでバンタム級王者となり(昨年12月に王座陥落)、日本ではご存じのようにDEEPバンタム級のベルトを巻いた(Road to UFCに出場するために返上)ユ・スヨンは、初戦で野瀬翔平に組み勝った。

組み伏せることへの評価が減少したMMAにあって、ユ・スヨンは組み続けて勝つという――自分のスタイルを貫くことを決めていた。


――1週間後にRoad to UFCの決勝が迫ってきました(※取材は16日に行われた)。今の気持ちを話していただけますか。

「コンディションは凄く良いです。減量も順調ですし、作戦も出来上がりつつあります。このままいけば、大会当日は良い試合を見せることができると思います」

――米国では調整に苦労したと伺いました。今回はマカオですが、その辺りに関して気持ち的には楽ですか。

「長時間の飛行機の旅は、コンディションにも少なからず影響を与えると思います。でもマカオまでは4時間ほど、映画を2本でも視れば到着します。なにより時差が少なく、調整のために早く現地入りする必要もないので、気持ちは楽です。最後まで韓国で調整できますし。ただ減量に関しては、毎回違ってくるのでそこは慎重になっています」

――チィルイイースーを相手に完全アウェイとなることも考えられます。

「上海のPIで、チェ・ドンフン選手が中国人選手と戦った試合を見ていてアウェイだとは感じました。チェ・ドンフン選手も『良くない意味で特別でした』と話していました。実際にオクタゴンに立ってみて、どのように思うのか。それは分からないですが、今のところは気にしていないです。とにかく自分のやるべきことをやる。そこに集中したいと思います」

――Road to UFCでなく、UFCのイベントです。UFCファイターの中で戦うことになります。

「まだ決勝で勝ったわけでも、契約できたわけでもないです。なので、しっかりと気を引き締めて戦うだけで。Road to UFCだとか、UFCで試合が組まれたとかは関係ありません。ただマカオで中国人選手と戦うことで、注目度が高くなるはずです。そういう場で、中国の選手に勝つことで注目度が上がる。それはチャンスだと捉えています」

――ではチィルイイースーとの対戦に向けて、特別な対策練習などしてきましたか。

「相手云々よりも、自分の良さが出せるように仕上げてきました。Road to UFCの初戦、準決勝を経験して自分のグラップリングの強さを出して戦いたいと思うようになったので」

――それは過去2試合のデキには、満足できなかったということでしょうか。

「う~ん……。1回戦は打撃が足らなくて、準決勝は打撃だけでなく、もっとトップコントロールできたはずだと考えています。そこに悔いが残っているので、しっかりと修正し強くなったユ・スヨンを見てもらえると思います」

――ではチィルイイースーの印象を教えてください。

「気持ちが強く、技術的には右ストレートには気をつけないといけないです。ただ、そこを上手く戦うことができれば問題ない相手です」

――透暉鷹選手にも右を当てて、テイクダウンに入っていました。

「あれは透暉鷹選手が相手だから、できただけだと思います。自分は透暉鷹選手とは違い後ろ足重心になって、パンチからテイクダウンされても即スイープを仕掛けることができます」

――準決勝で原口伸選手が敗れた試合に代表されるようにテイクダウンとコントロールへの評価が下がっているなかで、試合の組み立て方をアジャストする必要を感じることは?

「何が正解かは分からないですが、殴って来れば組んでテイクダウンへ。距離を取ってくるなら、自分の方が詰めて殴る。そんな風に戦おうと思います。スタイル的にマラブ・デヴァリシビリのように力強いグラップリングで先手を取る。何度も、ぶつけることが必要だと思います。15分間、自分がグラップリングで攻め続けます。その自信はあります」

――日本人選手が決勝に残らなかった決勝戦。日本のファンはDEEPチャンピオンだったユ・スヨン選手を応援するかと思います。そんなファンに一言お願いできますか。

「Road to UFCの決勝まで進めたことで、ある程度はDEEPのチャンピオンとして強さを見せることができたのは嬉しいことです。日本人選手と戦ってグラップリングのレベルの高さは分かっています。そういう戦いを経験して、自分も強さを身につけることができました。毎試合、成長しているユ・スヨンを見せるつもりですので、楽しみにしてください」

■視聴方法(予定)
11月23日(土・日本時間)
午後5 時00分~UFC FIGHT PASS
午後4時45分~U-NEXT

■UFN248計量結果

<バンタム級/5分5R>
ピョートル・ヤン: 135.5ポンド(61.46キロ)
デイヴィソン・フィゲイレド: 135ポンド(61.24キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン: 116ポンド(52.62キロ)
タバタ・ヒッチ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン: 171ポンド(77.56キロ)
ムスリム・サリコフ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ワン・ソン: 126ポンド(57.15キロ)
ガブリエラ・フェルナンジス: 126ポンド(57.15キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴォルカン・オズデミア: 206ポンド(93.44キロ)
カーロス・アルバーグ: 205.5ポンド(93.21キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
オジー・ディアス: 205ポンド(92.99キロ)
チャン・ミンヤン: 205ポンド(92.99キロ)

<Road to UFCバンタム級決勝/5分3R>
ユ・スヨン: 135.5ポンド(61.46キロ)
チィルイイースー・バールガン: 135ポンド(61.24キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
チェ・ドンフン(韓国)
キル・シン・サホタ: 126ポンド(57.15キロ)

<Road to UFC女子ストロー級決勝/5分3R>
シー・ミン: 115.5ポンド(52.38キロ)
フン・シャオカン: 115ポンド(52.16キロ)

<フライ級/5分3R>
カーロス・ヘルナンデス: 125.5ポンド(56.92キロ)
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレエル: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ: 126ポンド(57.15キロ)
ホセ・オチョア: 125ポンド(56.7キロ)

<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン: 135ポンド(61.24キロ)
クァン・リー: 136ポンド(61.69キロ)

<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ: 155.5ポンド(70.53キロ)
ニコラス・モッタ: 155ポンド(70.31キロ)

The post 【UFN248】打高組低=Road to UFCバンタム級決勝へ。ユン・スヨン「グラップリングで攻め続ける」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase350 Pancrase351 Road to UFC UFC YouTube オタベク・ラジャボフ カリベク・アルジクル・ウルル キム・サンウォン ジョセフ・カマチョ ブログ 名田英平 平田直樹 時田隆成 柳川唯人 猿飛流 田嶋椋 砂辺光久 透暉鷹

【Pancrase350&351】透暉鷹×アルジクル、平田×サンウォン、田嶋×ラジャボフ。強くなるために必要な試合

【写真】今年はニューピアで、2に大会。クリスマスの10日前のパンクラスだ(C)MMAPLANET

13日(水)、パンクラスから12月15日(日)に行われる師走の大一番=二部制イベントの振り分けとメインを発表した。昨年&一昨年と横浜BUNTAIで掉尾を飾る大会が行われていたが、今年は東京都港区のニューピアで350大会と351大会として実施される。
Text by Manabu Takashima

既にKOP透暉鷹にキルギスのカリベク・アルジクル・ウルルが挑むバンタム級選手権試合、平田直樹とキム・サンウォンのフェザー級選手権試合を始め、15試合以上がこの日に組まれることが明らかになっていたが、本日の発表で12時15分開始の昼の部=350大会のメインは透暉鷹✖アルジクル、17時開始の夜の部=351大会のメインは平田×キム・サンウォンと決まった。


井村塁を秒殺したアルジクルが、Road to UFCで無念の準決勝敗退となった透暉鷹の持つ王座にパンクラス2戦目で挑む試合の前には、同じ中央アジア勢で高城光弘をRNCで下したオタベク・ラジャボフが田嶋椋と戦う。

そのまま次期挑戦者決定になっても不思議でないラジャボフとの試合に挑む田嶋、王座防衛戦に臨む透暉鷹と共に、Road to UFCを視野に入れているのであれば中央アジア勢との対戦は勝てば勢いはつくが、リスクの高い戦いになる。

これこそが、今のJ-MMAから世界へ出ていく、最高峰を目指すというファイターに必要なカードだ。来年のRoad to UFCには従来通り中国、韓国、インド、フィリピン、インドネシア、タイというアジアの国々以外に豪州勢、そしてニュージーランドやモンゴルが加わるという話も伝わってくる。

綺麗なレコードが絶対というなかで、それが可能なファイトで白星を並べても、さらに厳しくなることが予想されるRoad to UFCを勝ち上がることができる力が養成されるとは思えない。

そうなると、もう強い相手に勝つ。それもRoad to UFCという狭き門への出場権を得るにはコンテンダーシリーズのようなアグレッシブ&フィニッシュ必至というファイトが必要になってくるのも時間の問題だ。そうしなければ勝利が絶対のRoad to UFC=アジア・オセニア予選を勝ち抜くことは困難になってくる。

日本のMMA界の現状は国際戦を組み、実力者をふるい落とすという贅沢な試合を続々と組むことはできなくなっている。中央アジア勢を招聘しても、客席は埋まらないという考えも当然のように一理ある。

そのなかで手を出したくない。掘るべきではない中央アジア勢を招聘するパンクラスの国際戦は時代を先取りした──そして、失敗に終わると攻め過ぎと批判される可能性もある。それだけに透暉鷹、田嶋の両陣営だけでなくパンクラスというプロモーションからも勇気が感じられるマッチアップだ。

また351大会のメインでRoad to UFCベテランのキム・サンウォンとベルトを掛けて戦う平田直樹にとっても、これから先を見据えたうえで非常に大切な戦いとなる。今後はタイトル戦だから勝利が絶対という思考では、もう上の舞台から引っ張られることは難しくなることが予想される。

勝利は絶対でも、その絶対へのプロセスが今後の進路に大きく影響してくる。組み倒して勝つ。それが平田のMMAだけに、組むまでパフォーマンス。そして組み倒してからの動きがこれまで以上に大切になってくる。キム・サンウォンは簡単に組める相手ではない。そして簡単にテイクダウンを奪えないことも、明らかだ。それでも組み倒しコントロールするために、平田が何を身につけてきたのか。そして、今後の武器となる要素が試合から見られるのか。その辺りが査定されるタイトル戦といえよう。

また351では猿飛流×ジョセフ・カマチョという国際戦。350では砂辺光久×時田隆成という特別感のあるファイトが見られる。その一方で、ウィニングトラックに戻ってきた柳川唯人と名田英平のフェザー級戦を始めたとしたラインナップの多くが──その特別感、あるいは将来の方向性を左右するというファイトの機会を得るために戦う、終わりのないスパイラルループの中での生き残り合戦といえる。

強さを求めるのか、自己表現の場なのか。いずれにせよ、果ての無い連鎖ファイトから抜け出すために、不可欠なのが勝利。まさに厳しい現実、世知辛い世の中を勝ち抜くことが求められるパンクラスの2024年最終章だ。


■Pancrase351対戦カード

<フェザー級KOP王座決定戦/5分5R>
平田直樹(日本)
キム・サンウォン(韓国)

<フライ級/5分3R>
猿飛流(日本)
ジョセフ・カマチョ(グアム)

<フライ級/5分3R>
有川直毅(日本)
山崎蒼空(日本)

<ストロー級/5分3R>
寺岡拓永(日本)
舩田電池(日本)

<バンタム級/5分3R>
合島大樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
織部修也(日本)

<バンタム級/5分3R>
平岡将英(日本)
ギレルメ・ナガガワ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
平信一(日本)
張豊(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
織部修也(日本)

<フライ級/5分3R>
水戸邉荘大(日本)
小林了平(日本)

■Pancrase350対戦カード

<バンタム級KOPC/5分5R>
【王者】透暉鷹(日本)
【挑戦者】カリベク・アルジクル ウルル(キルギス)

<バンタム級/5分3R>
田嶋椋(日本)
オタベク・ラジャボフ(タジキスタン)

<フェザー級/5分3R>
名田英平(日本)
柳川唯人(日本)

<ライト級/5分3R>
鈴木悠斗(日本)
小川道的(日本)

<フェザー級/5分3R>
岡田拓真(日本)
敢流(日本)

<フライ級/5分3R>
菅歩夢(日本)
岸田宙大(日本)

<バンタム級/5分3R>
平岡将英(日本)
ギレルメ・ナガガワ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
砂辺光久(日本)
時田隆成(日本)

The post 【Pancrase350&351】透暉鷹×アルジクル、平田×サンウォン、田嶋×ラジャボフ。強くなるために必要な試合 first appeared on MMAPLANET.