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【Shooto2025#02】7戦無敗の19歳、永井奏多「タフな藤井選手に1発ぶち込んで壊してやります」

【写真】口調も穏やかで物腰が柔らかい永井だが「1発ぶち込んで壊してやる」発言など、キラーな一面も垣間見えた(C)TAKUMI NAKAMURA

16日(日)東京都文京区の後楽園ホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦にて、永井奏多が藤井伸樹と対戦する。

永井はTRIBE TOKYO M.M.Aに所属する19歳。空手を経て中学卒業直前にTRIBEの門を叩き、軽量級のトップ選手たちと鎬を削り、ここまでMMA戦績7戦6勝(2KO)1分と無敗を誇っている。

今大会ではバンタム級屈指のスタミナとタフネスを誇る、元修斗環太平洋バンタム級王者の藤井と対戦。永井にとっては真価が問われる、そして更なる飛躍につながるためのターニングポイントになる一戦だ。


──永井選手はMMAPLANET初登場ということで、格闘技を始めたキッカケから教えてもらえますか。

「家の目の前に空手道場、月心会の支部があって、家族みんなで空手を始めました。それが3歳くらいの時です。ただ空手自体はガチガチにやっていた感じではなく、地元で和気あいあいとやるような環境で楽しく続けていました。空手は中学生に入るまで続けていて、中学ではテニス部に入ったんですけど、あまりテニスは楽しくないなと思いながらやっていて(笑)。それでやっぱり格闘技の方が楽しいなと思って、TRIBEでMMAを始めたのが中学3年生の冬ですね」

──中学で空手からテニスに移ったのは、空手や格闘技以外のことをやりたかったからなのですか。

「当時は自分も空手があまり好きではなくて、空手には型と組手があるじゃないですか。組手は対人練習で楽しいんですけど、1人で黙々とやる型がどうしても苦手で(苦笑)。ただ親も一緒に空手をやっていたから簡単には辞められず、中学に入ったタイミングでちゃんと部活に入って空手から離れようと思いました」

──色んなスポーツがある中でテニスを選んだ理由はなんですか。

「自分の兄が中学でテニス部に入っていたんで、それに影響されました。たださっき話した通りテニスも好きで始めたわけではなかったし、嫌々だったけど空手を長くやっていて、それを無駄にするのももったいない、ずっとやってきたことを活かしたいと思って、もう一度格闘技をやろうと思いました」

──MMAには昔から興味があったのですか。

「そうですね。家族でRIZINを見に行ったこともありますし、友達と見に行ったりもしていて、さいたまスーパーアリーナのデカい会場でド派手な入場をして、派手な試合をするのはカッコいいなと思っていました」

──MMAを始めるうえでTRIBEを選んだ理由はなんですか。

「色んなジムに体験に行こうと思って、都内のジムを幾つか回ったんです。当時TRIBEでは青木真也さんが指導していて、それでTRIBEのことは知っていて、いざ体験に行ってみたら、凄くいいところで丁寧に教えてくれて。所属選手もたくさんいるし、直感でここだ!と思って決めました」

──永井選手が入会した頃、同世代の会員はどのくらいいたのですか。

「3つ上の高校3年生の先輩がいたのですが、中学生からすると高校3年生ってすごく歳上じゃないですか。だから同世代の選手はあまりいなかったと思います」

──ジムに入会した時からプロ志望だったのですか。

「はい。ジムに入った時からプロ志望でした。中3でプロ志望の選手は珍しかったみたいで、先輩たちからはすごく良くしてもらって、何か質問しても丁寧に教えてくれるし、それでここまで続けてこられたというのもあります」

──長南亮代表は永井選手にとってどんな存在ですか。

「本当にボスって感じですね。細かい技術はそれぞれ打撃が上手い先輩、寝技が上手い先輩に聞いたりするんですけど、総合的なMMAとしての技術や考え方、試合に向けての準備…そういうところはボスの長南さんが教えてくれた感じですね」

──そして2023年4月に修斗でプロデビューし、デビュー戦はドローでしたが、それ以降は無傷の6連勝中です。ご自身ではここまでのキャリアや戦績を振り返って、どう捉えていますか。

「無敗で来れたのはいいことだと思っているんですけど、フィニッシュした試合は2回しかないんですよ。これからはどんどんフィニッシュして勝って、いずれはUFCや海外の団体で試合をしたいので、そこに向けて勝ち続けて、フィニッシュ率も上げていきたいと思っています。今まで対戦してきた相手も修斗の中でレベルが高い選手や上位陣というわけではないので、これからは上位陣でこの人に勝ったんだぞと、胸を張れる相手とやっていきたいです」

──自分ではどこがMMAファイターとしての武器だと思っていますか。

「空手をずっとやってきて、顔面ありに慣れるのに時間はかかりましたが、打撃への恐怖心には慣れている方だと思います。そこは自分の強みというか、試合になっても怖がらずにドンドン打撃を出していけますね。寝技と組み技もTRIBEで組みの強い選手たちとたくさん練習させてもらっているんで、国内だったら組みでも負ける気がしないです」

──普段の練習ではどんな選手と組むことが多いのですか。

「色んな人と組むのですが、TRIBEだと若松佑弥さん、後藤丈治さん、石井逸人さん、あとは同じ時期にプロデビューした黒部和沙さんですね。黒部さんは年齢的には先輩なんですけど、TRIBEに入ったのが同時期なんで、よく一緒に練習しています」

──まさに日本の軽量級のトップ選手たちと普段から練習しているわけですね。

「そうですね。対戦相手はTRIBEの先輩たちよりは絶対に強くないだろうと思って試合ができています(笑)」

──先ほどはまだトップ選手と対戦したことがないと言われていましたが、今大会では元修斗環太平洋バンタム級王者の藤井選手との一戦になります。最初にオファーを受けた時はどんな心境でしたか。

「急にバン!と相手のレベルが上がったので、少し驚きはしましたけど、ずっとやりたいと思っていた選手だったし、自分にとっては相性がいい相手なので、絶対に勝てるだろうと思いました。だからもうヨッシャー!って感じで、ここを喰って、すぐにチャンピオンになってやろうと思います」

──永井選手としても今年はランキング上位の選手と戦って、自分のポジションや地位を上げていきたいと思っていますか。

「はい。その気持ちは去年ぐらいからあったんですけど、去年一年はしっかり経験を積む期間だと思ってやっていて、今年からいい選手といきなり当ててもらえて嬉しいです」

――対戦相手としての藤井選手の印象はいかがでしょうか。

「すごくスタミナもあるし、打たれ強さもあるんですけど、スタミナの面では自分もしんどい練習をしているので負ける気はないです。またあの打たれ強さもそろそろ崩れてくると思うし、過去に藤井選手と対戦した石井さんと後藤さんがダメージを蓄積させてくれていると思うので、最後に自分が1発ぶち込んで壊してやろうと思っています。なかなかフィニッシュされない選手だからこそ、KO・一本で勝ちたいです」

──藤井選手に勝利すれば、修斗でのタイトル挑戦が見えてくると思います。今年はどんな目標を立てていますか。

「今年の目標はまず藤井選手に勝って、年間3試合やるにしても、残り2試合ではもっと上位のランカーたちを倒して、来年のはじめにはタイトルマッチをするという目標でいますね。最終的に目指しているものはUFCチャンピオンなので、毎日UFCチャンピオンになってやるぞという気持ちでやっています」

──今回永井選手が藤井選手と対戦するということでたくさんの人がこの試合を楽しみにしていると思います。改めてどんな試合を見せたいですか。

「藤井選手は今までKO負け・一本負けがない選手だと思うんで、その藤井選手を自分がフィニッシュして勝って、これからチャンピオンになるのは自分なんだぞと分からせる試合をします」

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45 K-1 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE172 アドリアーノ・モライシュ キック タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム ペッディージャー・ルクジャオポーロントン 武尊 石井逸人 若松佑弥 野杁正明

【ONE172】タイトル戦に臨む野杁・若松・KANAが公開練習「ONEと日本人を代表して勝つ」(若松)

【写真】現在ONEのベルトを巻く日本人はゼロ。今年の日本大会で新たな日本人王者は生まれるか(C)TAKUMI NAKAMURA

11日(火)東京都世田谷区用賀のVASILEUS GYMにて3月23日(日)に埼玉県さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催される「ONE 172: TAKERU VS RODTANG」に出場する野杁正明、若松佑弥、KANAの3選手が合同公開練習を行った。
Text by Takumi Nakamura

今大会では4つの世界タイトル戦が組まれており、そのうち3試合に日本人選手が出場。この日の公開練習にはキック・フェザー級暫定王座決定戦でタワンチャイ・PKセンチャイムエタイジムと対戦する野杁、フライ級(61.2kg)王座決定戦でアドリアーノ・モライシュ、キック・女子アトム級王者ペッディージャー・ルクジャオポーロントンに挑むKANAが参加した。


トップバッターを務めたKANAはK-1時代から二人三脚で世界のトップを目指してきた大宮司進トレーナーとミット打ちを披露。パンチ主体のミット打ちで得意のパンチとヒザ蹴りを繰り出していった。

続いては唯一のMMAルールでのタイトル戦に挑む若松が石井逸人とMMA形式のマススパーリングを行い、石井のギロチンを外してからのダースチョーク、バックコントールからのパウンドとRNC、飛びヒザ蹴り、飛びつき腕十字を極めた。

そして最後は野杁が渡辺雅和トレーナーの持つキックミットに鋭い左右のミドルとボディ打ちを見せた。公開練習後にそれぞれ3人が囲み取材に応じ、試合に向けた現在の心境を語った。3選手のコメントとMMAPLANETとの質疑応答を掲載したい。

若松佑弥
「大会まで2週間を切って、今の気持ちはとりあえず今に集中して、3月23日に全力を出せれたらなという気持ちと、絶対チャンピオンになるという気持ちが常にあるんで、試合を楽しみにしてもらえたらと思います」

KANA
「試合まで2週間を切って、今ちょうど疲労がピークのところなんですけど、今のタイトルマッチに向けた準備期間がめちゃくちゃ楽しいので、試合当日までしっかり仕上げて、最強のチャンピオンに挑んで勝ち抜きたいと思っています」

野杁正明
「連戦が続いてるというのもあって、正直疲れてるって感じです(苦笑)。でも今回は絶対勝てないと言われているような相手で、そういったところでも純粋にこの準備期間を楽しく過ごせていますし、僕自身、今のところワクワクしかないです。今は疲れていますが、この準備期間で作ったものを試合当日に出せることが自分自身がすごい楽しみです」

――日本大会でタイトルに挑戦する心境を訊かせてもらえますか。

野杁「僕がONEに来た理由がONEのベルトを獲るということだったので、今回は暫定王座ですけどベルトには変わりないので、必ず獲るという気持ちでいます。また僕の中でもう1つの目標というか夢があって、それが武尊くんと一緒にベルトを獲ることです。今回武尊くんはロッタン(・ジットムアンノン)選手とスーパーファイトで戦うことになったので、しっかり勝ってもらって。僕も暫定王者になれば次は統一戦だと思うので、武尊くんはチャンオピオンのスーパーレック(・キアトモー9)にリベンジして、僕はスーパーボン(シンハ・マウィン)に統一戦で勝って、一緒にONEのベルトを巻きたいと思います」

KANA「自分もONEに来た以上はベルトが目標だったので、このチャンス1回でしっかりベルトを掴み取りたいと思っていますし、本当にONEのベルトを獲りたいという想いが強いです」

若松「僕は3年ぶりのリベンジということで、ここで勝てばMMAで初めてベルトを巻くことになります。キック界のスーパースターの方たちと一緒に、みんな日本人選手は同じ気持ちだと思うんで、みんなで一緒に(タイトルマッチに)飛び込むような感じで、かつ、3年前の弱い自分を打ち破るという強い気持ちと、もう本当に死んでもいいという覚悟で生きてきたので、試合まで楽しみながら当日を迎えようと思っています。最後はどうなっていようが、自分が立っているんだという強い気持ちがあります」

――若松選手に質問です。今大会はキック・ムエタイの試合が注目されています。そのなかでMMAのタイトルマッチを戦う選手として、ONEで長く戦い続けてきた自負やプライドはありますか。

若松「唯一僕だけMMAでタイトルマッチが組まれていて、そこに嬉しい気持ちもありますし、ONEと日本人を代表して自分が勝たないといけないなと思います。ONEからの期待もあると思うし、ここは何がなんでも獲りたいなと。、逆にこれれだけキックのすごい大会に(MMAファイターとして)出られることにもめちゃくちゃ感謝しています」

――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。

野杁「僕自身日本で試合をするのが久しぶりですし、やっと僕自身がワクワクするような選手と対戦できるので、当日さらに強い野杁正明をお見せすることを約束します。そしてしっかりいい形でメインの武尊くんに繋げたいと思います」

KANA「今回タイトルマッチは日本人選手が不利と言われている中なので、ここで日本人選手それぞれが力を見せて、みんなに勝って、最後の武尊くんにバトンタッチしすることが最高の形だと思うんで、全力を尽くして勝ちにいきたいと思います」

若松「自分も全力を出し切って、しっかりベルトを獲ります。KANAさんから勝利のバトンを受け取って、それを野杁選手に引き渡して武尊選手までつなげていきたいです。そして自分はこの試合が最後のつもりで戦うので楽しみにしていてください」

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o キック 新井丈 猿丸ジュンジ 石井逸人 関口祐冬

修斗250119:メインイベント・関口祐冬 vs. 安芸柊斗

フライ級暫定王座決定戦5分5R。

フライ級正規王者の新井丈が休養のため期限内に防衛戦を行うことができないため、暫定王座決定戦が組まれた。

関口はランキング1位だった23年3月、当時ストロー級王者の新井にタックルを切られてパンチを効かされる展開で判定負け。そこから現在3連勝中。昨年5月には石井逸人にKO勝ちし、王者新井に対戦要求していた。27歳。

安芸は23年7月、新井の持つストロー級王座に挑戦したが、1RでKO負け。その試合を最後に階級をフライに上げている。フライ級初戦はかつて父を破ったこともある猿丸ジュンジ引退試合で、バックマウントからのパウンド連打でKO負け。しかし昨年は2戦して2勝で、ランキングを2位まで上げた。24歳。

サウスポーの関口に安芸はオーソドックス。左オーバーハンドを見せた関口。オーソドックスにスイッチする。安芸のワンツーがヒット。一瞬動きが止まった関口。安芸のワンツーがまたクリーンヒット。関口タックルに入ったが切った安芸。カーフキック。関口またタックルに入ると安芸切った。右を入れる。関口はノーガードに構える。飛び込んできた関口に組みついてケージに押し込んだ安芸。離れた。バックスピンキックをボディに入れる関口。安芸の左フックがヒット。関口はガードを下げて挑発する。残り1分。安芸が前蹴りを腹に入れる。カーフキック。左のパンチを振る安芸。1R終了。

2R。オーソドックスに構えた関口が三日月蹴り。安芸も三日月蹴りを返す。ケージまで下がった関口。右をヒットさせる安芸。左右のパンチを振って出る関口だが、安芸にプレッシャーを掛けられまた下がる。お互いスイッチを繰り返す。関口が左右のパンチを振って出るが、バックステップでかわした安芸。浴びせ蹴りを見せた関口。安芸がパンチからタックルに入る。リフトしてテイクダウン。しかしグラウンドには行かずに立たせた。詰めた安芸の右がヒット。飛び込んだ関口の足をたぐった安芸。がぶると足をすくって寝かせたが。自ら離れてスタンドに。残りわずかで安芸がタックル。テイクダウンしたところで2R終了。

3R。関口が間合いを詰めると左右のフックをフルスイング。距離を取る安芸だが、関口がパンチで間合いを詰めてケージを背負った安芸にタックル。シングルレッグから足をかけてテイクダウンを狙うが、ケージでこらえた安芸。シングルレッグでグラウンドに引き込もうとしたが、離れた安芸。関口タックル。安芸はがぶって首を抱える。首に巻かれた腕を外した関口がケージに押し込んでテイクダウンを狙うと、安芸はまたギロチンに抱えた。しかし関口はテイクダウンするとサイドからヴォンフルーチョーク。解除した安芸が後転スイープで上を取る。立ち上がりスタンドに。関口が詰めるとケージ際でタックルに。ダブルレッグでテイクダウンした関口はパウンドを連打する。安芸は下からホールド。3R終了。

4R。関口すぐに間合いを詰めてパンチを振るが、安芸が右フックをヒットさせる。一瞬膝を着いた関口だが、効いてないとアピール。関口がタックルへ。首を抱えた安芸。関口が潜ってスイープを狙うが、安芸は返させずにこらえるとバックに回る。関口は反転して向き直るとダブルレッグに。こらえる安芸のバックに着こうとする。向き直って離れた安芸。関口のカーフキックで安芸が足を払われダウン。関口すぐにバックに回りリアネイキドチョークを狙う。外れたがバックをキープし殴る。バックからチョーク!喉元に入り安芸タップ!

4R3分24秒、スリーパーホールドで関口一本勝ち。フライ級暫定王者に。

勝った関口が正規王者新井をケージに招き入れる。

新井「関口君が少しはまともなことを言うようになったなと。暫定王者、おめでとうございます。明日からはチャレンジャーとして、関口祐冬からベルトを奪うつもりで行く。前回は仕留めきれなかったので、今度は必ずKOか、もしくはKOで。必ず仕留めに行くんで、みなさん期待してください」

試合後、大会MVPを受賞した関口は、「前回の新井戦は、打撃が怖くて逃げ回って恥ずかしい試合だった。今度は恩返しとして、自分が新井君をマットに沈めます」とコメントした。

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【Shooto2025#01】修斗開幕戦のメイン。安芸柊斗と暫定フライ級王座戦、関口祐冬「勝ち方もこだわって」

【写真】ベルトへ。この流れは昨年5月から始まっていた(C)MMAPLANET

19日(日)東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2025#01で関口祐冬が安芸柊斗と世界フライ級暫定王座決定戦で対戦する。
Text Takumi Nakamura

昨年5月に石井逸人に勝利し、フライ級チャンプ新井丈に挑戦するチャンスを待っていた関口。その新井が9月にRIZINでエンカジムーロ・ズールーにKO負けを喫し、最終的に今大会で暫定王座決定戦が組まれ、暫定王者が新井と統一戦を行うという流れに収まった。

正規王者への想い、暫定王座を争う安芸への想い、そして尊敬する猿丸ジュンジへの想い。関口にとってフライ級王座を巡る戦いは格闘技キャリアにおける大きな意味を持つものだ。


――安芸柊斗選手との世界フライ級暫定王座決定戦が迫ってきました。この試合は昨年11月の後楽園大会で発表されたカードで、あの場で関口選手は正規王者の新井丈選手をケージ内に呼び込んで保持している王座について問う一幕がありました。あれは事前に考えていたものだったのですか。

「僕が5月に石井逸人選手に勝ったあと、タイトル挑戦は新井選手待ちの状態だったんです。そのなかで新井選手が9月にRIZINで試合をすることになって、修斗のチャンピオンは防衛期間(※原則として1年以内に防衛戦を行わなければならない)があるので、それを超過することになったら新井選手が何かしらコメントすると思っていたんです。でもそれが一切なかったので、直接新井選手の口から修斗のベルトのことをどう思っているか聞こうと思いました。あの日、新井選手は会場にいると思っていたので、それでケージに呼び込んだ感じです」

――当日、新井選手の体調・コンディションを考慮して暫定王座が設けられることになったと説明があり、ケージに上がった新井選手からは「正直(返上は)俺が決めることじゃない」、「修斗から『返上しろ』と言われたらそれに従う。そうじゃなくて暫定王座戦を組んだということは安芸と関口じゃ荷が重いということなんじゃないんですか」という言葉がありました。

「ああ言われたら……納得せざるをえないですよね。そこは新井選手個人の意思だけじゃないだろうし、あの場で自分が言った通り、色々とコミュニケーションがあったなかでのことだと思うので」

――それと同時に新井選手からは統一戦を行う意思表示もあり、今後の流れも明確になったと思います。

「そうですね。ただタイトルマッチだからと言って特別な気持ちはないし、毎試合毎試合が大事で、一つでも落としたらそれを取り戻すのは本当に大変です。僕は目の前の試合に一つずつ勝っていくだけですね」

――では対戦相手の安芸選手についても聞かせてください。試合発表時には「安芸君は尊敬する先輩・猿丸ジュンジの同じ弟子だと思っているから本当はやりたくない」と話していましたが、試合が決まった時は複雑な心境でしたか。

「僕は猿丸さんを尊敬していて、安芸選手は猿丸さんと関係が深くて(※猿丸は安芸佳孝・柊斗の親子と対戦経験がある)、同じ猿丸一派としてはやりたくないですよね(苦笑)。ただ同じ目標に向けてやっている以上、どこかで戦うことになっていたと思いますし、対戦相手として見て純粋に強い選手だと思います」

――この試合に向けてどのようなことを意識して練習してきたのですか。

「基本的にはいつもと同じ練習ですが、フライ級は組みの強さが大事だと思うので、組みを強くする練習をしてきました」

――フライ級が組みの強さが大事だと思う理由はなんでしょうか。

「フライ級は体重が軽い分、打撃一発でKOすることが少ない階級だと思うんですね。(フライ級の)どの団体のチャンピオンを見ても、打撃を効かせても組まれる展開になるし、レスリング力・グラップリング力がより重要だと思っています」

――MMAPLANETでの過去のインタビューを読んでも分かる通り、MMAマニアともいえる関口選手ですが、そこは他のフライ級の試合を見ていても感じることですか。

「そうですね。それこそ大晦日RIZINの堀口(恭司)選手はエンカジムーロ・ズールーに打撃を効かされたけど、最後は組みの力で勝っていたし、逆に神龍(誠)選手は ホセ・トーレスに打撃を当てていたけど、グラウンドで下になる時間があって、それが判定に響いた。フライ級は打撃を当てても組みの攻防でどちらが有利に戦うかが判定に関わってくる階級だと思います」

――同階級の他の選手の試合を見て刺激やインスピレーションを受ける部分は大きいですか。

「早くあの選手たちに追いつきたいし、目指すものだと思うし。あとは純粋に強くなりたいという気持ちで、自分の階級の試合はよく見ます」

――前回の石井戦はケージに押し込まれた状態でのヒジでKOという珍しいフィニッシュでした。あのヒジについても聞かせてもらえますか。

「実はあのヒジは事前に練習したものじゃなくて、ケージに押し込まれた時に石井選手の頭がヒジを入れやすい位置にあったので、やってみようと思ってやった感じなんですよ。だから練習じゃできないことが試合で出ることもあるんだなと思いました」

――そうだったんですね。あの場面を想定して練習していた技だと思っていました。過去に練習していなかった技が出ることはありましたか。

「自分は腕十字が得意で、それが試合でパッと自然に出たことはありましたけど、ヒジは危ないからそこまで練習できないじゃないですか。きっとああいう技をやると練習仲間に嫌われるだろうし(笑)。軽く触るくらいでやったことはあるかもしれませんが、あれで倒そうと思って練習していたわけではないです。ただああいう態勢になったらヒジが入るイメージはあって、実際にあの場面はヒジを入れて腕のクラッチが緩まれば(タックルが)切れるくらいの感覚でヒジを出しました」

――なるほど。効かせるというよりも嫌がらせ的な攻撃だったんですね。

「はい。だからこそあれでKOできるとは思わなかったので、自分でも驚きました」

――偶然の産物ではあるものの、今後も使える技になったのではないですか。

「そうですね。修斗でも西川大和選手が下からのパウンドで相手(川名TENCHO雄生)をKOしたこともありますし、有効な技ではあると思います。もちろんガードで下になり続けるのはよくないし、基本的にガードでは打撃にこだわるよりも立ち上がった方がいいと思いますが、一つの攻撃方法として使える場面はあると思います」

――関口選手は現在3連勝中ですが、好調の要因をご自身ではどのように考えているのでしょうか。

「2019年6月に平良達郎選手に負けて、復帰するまでに1年3カ月くらい空いてるんですけど、その時に奥さんと出会ったんです。で、復帰後は新井丈選手以外には負けてないので、明確に変わったことと言えば奥さんと出会ったことですね。正直、平良選手に負けた後、もうMMAの試合はやらなくもいいかなと思ったんです。でも奥さんから『人生一回きりなんだから、もう一回頑張りなよ』と言われて、それでまた頑張ろうと思いました。復帰後はランキングにも入ってタイトルマッチまでいって、目標が明確になりましたね。自分にとって奥さんは格闘技に対する気持ちを上げてくれる存在でもあります」

――では今回の王座戦ではどんな試合を見せたいですか。

「僕は今までリスクを負わず手堅く戦って、相手の弱いところを突くような試合で判定で勝ちをあげてきました。ファンのみなさんが求める試合はできていないと思います。ただ今回はリスクを負ってでもフィニッシュして勝ちたい。これからちゃんと格闘技で食っていくためにはそういう試合をやらないといけないと思うし、プロでやる以上、試合で稼ぎたい。負けない試合じゃなくて、勝ち方にこだらないといけないと思っています」

――冒頭にも触れましたが修斗のベルトを巻くことへの思い入れとは?

「ベルトやタイトルというよりも、僕は猿丸さんがめっちゃ好きで、階級は違いますけど猿丸さんと同じ修斗のベルトを巻きたいです。実は猿丸さんも先に暫定王者になって、それから正規王者になったので、自分と同じシチュエーションなんですよ。猿丸さんの背中を追いかけるじゃないですけど、同じ道を辿りたいですね」

――しかも同じ猿丸一派の安芸選手とベルトを争うというのも運命的ですね。

「そうなんですよね。しかも猿丸さんからベルトをぶんどったヤツが新井選手なんで、その新井選手からベルトをぶんどりたいです」

――そこにもつながるわけですね。

「もっと言うなら新井選手がフライ級に上げて、最初の相手がランキングで1位の僕だったんですよ。それで僕が新井選手にやられてフライ級のベルトを持っていかれたので、自分が新井選手の勢いに火をつけてしまったという責任もあります。もしあそこで僕が新井選手を止めていたら、今のような状況にはなってないと思うし、そういう意味でも新井選手に勝って正規王者になりたいです」

――修斗のベルトを巻けば色々なチャンスにつながると思いますが、これからやっていきたいことはありますか。

「自分を応援してくれる人が少なかった頃は海外でやりたいと思っていましたが、応援してくれる人が増えてからはRIZINにも興味があります。RIZINにはフライ級の強い選手が集まっているし、それこそ新井選手は修斗の2階級王者としてRIZINに出て負けているじゃないですか。だから僕が新井選手からベルトを獲って、僕がRIZINに出て修斗王者の強さを見せたいです」

――今年のプロ修斗の開幕戦のメイン、どんな試合をお客さんに見せたいですか。

「きっと新井選手は僕の人間性は嫌いじゃないと思いますが、僕の試合は好きじゃないと思います(苦笑)。今回は勝ち方にもこだわって、新井選手が僕とやらざるをえない状況を作りたいですね」

――それでは最後にファンのみなさんへメッセージをお願いします。

「今回の試合、判定決着にはならないと思います。必ずフィニッシュして勝ちます。なのでぜひみなさんには会場まで足を運んでほしいです。大会を盛り上げるのは選手だけではなく、お客さんの応援や熱が必要だし、会場でしか味わえないものがあるので、ぜひ後楽園で僕の試合を見てほしいです」

■視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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【Breakthrough Combat02】Progressで須藤拓真×中島太一。Xで呼びかけTUF準優勝者と古賀優兵決定

【写真】RTUで5試合を戦い、3勝2敗。それでいて通算戦績8勝3敗のチェ・スングク。今年の3月に原虎徹にスプリット判定勝ちでDouble GFCフライ級王者に。ちなみに前王者は今年のRTUを制したチェ・ドンフンだ (C)MMAPLANET

19日(木)、PROGRESS実行委員会より25日(水)に会場非公開&配信大会として開催されるBreakthrough Combat02の追加カード=ProgressとMMA各1試合が発表されている。
Text Manabu Takashima

グラップラー×MMAファイターという対戦軸のProgressルールでは須藤拓真×中島太一という68キロ契約の一戦が発表されている。これで同大会おけるProgressマッチは暫定ウェルター級チャンピオン森戸新士×チャレンジャー北岡悟。安楽龍馬×中原由貴のライト級王座決定戦。そして城戸泰介×椿飛鳥の71キロ契約マッチに続き4試合となった。

須藤はMMAファイターとしても活躍しているが、Level-Gライト級王者として今成正和から一本勝ち、全日本ノーギ茶帯フェザー級&オープンを制し、さらに高橋Submission雄己企画の50/50-1GPまで制しており、ノーギ日本最強といっても良い存在だ。


対する中島はプレスリリースによると、所属するロータス世田谷の八隅孝平代表から参戦要望が届き、今回の対戦が実現した。ところでBreakthrough Combatの前日計量が実施されているが、この両者の一戦は当日計量のキャッチウェイトとなったそうだ。

理由は勤め人の須藤は師走の繁忙期に2日も会社を離れることができないため。水曜開催という珍しさも、選手には色々と影響を与えることが伺える須藤の計量&休日事情だ。

一方のMMAマッチは韓国のチェ・スングク×古賀優兵というある意味ミスマッチが決まった。チェ・スングクはRoad to UFC2022のフライ級準優勝、さらにはRTU2023ではベスト8だった現Double GFCフライ級チャンピオンだ。

対する古賀はキャリア2勝4敗のファイターで、どう考えても実力は大きい。実はチェ・スングクはBreakthrough Combat旗揚げ大会でオトゴンバートル・ホルドバートルとの対戦が決まっていたが、交通事故に遇い正式発表前にこの興味深い一戦は流れていた。

その後、今大会で両者の対戦が組み直されていたが、オトゴンバートルにGladiatorフライ級王座決定戦の話があり、主催者側が発表前ということもありオトゴンバートルの意思を尊重し、チェ・スングクも他の相手と戦うことを了承したということ。

しかしながら、ここからチェ・スングクの対戦相手探しが難航した。結果、Xで長谷川賢が対戦募集を行うのと直ちにTRIBE TOKYO MMAの石井逸人から、古賀の推薦があったという。長谷川はTTMの長南亮代表に確認をいえると、以下のような返答があった(プレスリリースから抜粋)。

「チェ・スンググ選手の対戦相手を募集していると聞き、真っ先に石井逸人に『古賀を推薦しろ』と伝えました。『試合がしたいけど長南さんが組んでくれない』とぼやきながら毎日練習に来るアラサーの負け越しファイターですが、格闘技以外に特に好きな事もなくゾンビのように練習して時間だけが流れていく毎日。代表である自分はちゃんと定職に就いて、人並みの生活を送って欲しく思っているのに、彼の幸せはジムに来ては若い奴らと混ざって汗を流す毎日にあるようです。貧乏に生きる悔しさもなく、試合に負けてもさほど悔しくも無く、同じ毎日を過ごす中で転がり込んできたこのビッグチャンス。俺をはじめ見ている皆を驚かせて欲しい」と。

MMAバカか掴んだ千載一遇の機会。ここに手を挙げたことは今回の勝負だけでなく、今後の古賀のMMAファイター人生において突破口を開くことになれば──これこそBreakthrough Combatという新しい試みの存在意義となろう。

なお、リリースに寄せられた今回出場が発表された4選手の意気込みは以下の通り──やはり古賀が頭抜けて個性的だ。

須藤拓真
「前回のProgressでは引き込みで、ポイントを献上しての敗北。悔しい思いをしました。立ち技が出来ないやつと思われるのも癪なので、レスリングの練習を強化しました。今回はテイクダウンしまくって塩漬けにして逆にポイント勝ちを狙おうと思います! 進化した自分を見せます!レッグハンター改め、ソルト須藤です」

中島太一
「足関節技のスペシャリストと戦える事にドキドキワクワクしています。足ぶっ壊されないように頑張ります!」

チェ・スングク
「Double GFCプライ級チャンピオン、コリアン・ゾンビ所属のチェ・スングクです。ます対戦相手を探すのに大変な苦労をしてくださった関係者の方々に感謝します。そんな時にXで自分との試合で名乗り出てくれた古賀選手、本当にありがとうございます。日本で初めての試合ですが、全ての面で圧倒し一本勝ちします。それが今回、名乗りを挙げてくれた古賀選手への礼儀だと思います。いつかBreakthrough Combatのチャンピオンになって、ゆくゆくはRIZINのような大きな舞台で試合したいと思っていますので、見ていて下さい」

古賀優兵
「2連勝しオファーを待っていても、試合の声はかからず。相変わらずの毎日を過ごす日々。練習仲間は国際戦や大きな舞台で活躍しているけど、自分にはそんな機会は一生ないと思いながら毎日練習している。そんな時に韓国人の強豪選手の相手を探していると聞き、迷う事なく手を挙げた。断ったり躊躇する選手も多いと聞くが失うものの無いものに恐怖などない。私のような者に戦う機会を頂けた事深く感謝します。かつてない強豪と試合するにあたって長南代表には死んでこいと言われています。自分が持っている物を全てぶつけて死ぬ気で勝ちを取りに行きます」

また今回のチェ・スングク×古賀の試合決定の報には、他にも対戦募集に呼応した選手もあり、その選手らの今後の同大会の出場を考慮することも示唆されている。


■視聴方法(予定)
12月25日(水)
午後6時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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45 AB LFA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN26 UFC エリアス・マムーディ キック ギルバート・ナカタニ クリスチャン・リー コール・アバテ ゴントーラニー・ソー・ソンマイ ジャレッド・ブルックス ジョン・ディベラ ダニエル・ウィリアムス ダニエル・ケリー ダンテ・リオン デニス・ピューリック ハリル・アミール ボクシング マイッサ・バストス リース・マクラーレン ルンピニー 後藤丈治 石井逸人 若松佑弥 青木真也

【ONE FN26】ナカタニ戦へ。若松佑弥─02─「LFAとかUFCとか、自分は何とも思っていない」

【写真】決戦前夜、今もまだ研ぎ澄ませ続けているのだろうか(C)ONE

7日(土)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Fight Night26「Lee vs Rasulov」でギルバート・ナカタニと対戦する若松佑弥インタビュー後編。
Text by Manabu Takashima

強くなるために、家族と離れて練習の日々を送る若松。煩悩を捨て去り、さながら修行僧のような精神状態で自らを見つめる。ストイックな日々を経て目指すのは、これまで以上の自分になることだ。

<若松佑弥インタビューPart.01はコチラから>


──LFAで勝っている人間と若松選手との対戦。UFCへの登竜門で2勝0敗の選手との試合は、北米基準のMMAとのスケールになるという意味でも非常に楽しみです。

「正直、強さなんて誰がどこで戦って、勝つか負けるかの世界なんで。相手が誰だろうが、自分自身をさらに越えられるかという戦いで。どうでも良いというわけじゃないですけど、タイトルマッチでなくても相手がDJだと思って自分は創っているので。LFAとかUFCとか、自分は何とも思っていない。自分を越えられるのかだけに集中しています」

──その姿勢を持ち続ける選手はなかなかいないと思いますが、本当にそういう人格形成が成されてきた。言葉が内面と結びついているように感じます。普段から、本当に修行僧のような人間性になっているのですか。

「それは試合前の8週間だからこそ、研ぎ澄ますことができるわけで。そうでないと、メチャクチャ煩悩が出てきます(笑)。それぐらい弱いですし、人間、人って弱いと思うのでどれだけ自分と見つめ合い、律し、鼓舞できるのか。本当に自分との戦いで……。

キンガド戦もそうなのですが、相手なんかいない。自分がどう向き合えているのか。そこが果し合いの最後の粘りに通じている。情報社会でムカつくこともいっぱいあるけど、そこも関係ない。今が大事、今を生きていけていると思います」

──LFAもUFCも関係ないというなかで、ギルバート・ナカタニのことはどのような印象を持っていますか。

「本当に気が強い選手ですね。タフで、オールラウンダー。なんでもできてキックボクシング、あとレスリングですね。スタミナはないけど、それでも前に出てくる素晴らしい選手です」

──そういう相手に自己証明となる戦いとはどういうモノになりますか。

「めちゃくちゃ色々なパターンがあるなかで、魂と魂がぶつかり合う戦い。そのなかでテクニックが混ざっている。いつでもフィニッシュできるし、一瞬の隙があれば殺すことができる。そいう殺気で削る。それでも相手も頑張って来ると思うので、それを上回るモノを……これまで磨いてきた技術が生きてくる戦いにしたいです」

──では5万ドルのボーナスも、煩悩だから必要ないですか(笑)。

「それは獲りに行きます(笑)。盛り上げるために1秒でも早く倒そうと思っているので。キンガド戦もそのつもりでも、倒せなかっただけで。試合はどうなるか分からないけど、色々なイメージはできています。KOで勝つにしても、判定で勝つにしても。でもボーナスは欲しいですね。そこは天運に任せます(笑)」

──天運ですか……。

「上杉謙信の言葉で、バガボンドにも出てくるのですが『生きようとして上がれば必ず敗北。死ぬと思っていけば勝利がほほ笑む(「死なむと戦へば生き、生きむと戦へば必ず死するものなり」)』みたいな。試合の当日までやることをやって、あとはどうなって良いと思って上がりたい。ギリギリまで研ぎ澄ませていこうと思います」

──そんななか後藤丈治選手から若松選手が「鼻毛を抜かない」という話が聞かれました。

「アハハハハ。もう髪とかヒゲとかもボサボサで、別に合コンとかもいかないし、意味がないことって思ったんですけど……。やっぱりメディアとか出るので、そこはちゃんとしないといけないと。でも、どうでも良いというか……チーム・ラカイのヤツらも鼻毛がメッチャ出ているんで(笑)。逆にそれすらも恰好良いと思われる漢になりたくて、ちょっとやってみたのですが断念しました(笑)」

──アハハハハハ。石井逸人選手は「刺しに来た蚊を逃がしてやるほど殺生を好まない。でも、自分たちのことはボコボコにする」と。

「いやぁ(笑)。悪気はなくて、やってやろうと気はない。でも、そこで僕が気を遣ってしまって甘くなると……。TRIBE TOKYOっていうのは長南さんを見ても分かるように、殺気がヤバいジムです。それもない、ただ遊んでいるようなジムには絶対にしたくないので。笑顔なんて見せてんじゃないよっていうジムにしていきたいです」

──蚊も逃がしてやるというのは?

「それは僕らの命なんて、そこら辺で死んでいる蟻と変わらないもんだし。血を吸われたぐらいで、蚊を殺すことはない。それは本当に皆が、殺せっていうけど……。まぁ可哀そうだなって。ただ、それだけなんです(苦笑)」

■ONE FN26 視聴方法(予定)
12月7日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE FN26 対戦カード

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者] アリベク・ラスロフ(トルコ)

<キック・バンタム級/3分3R>
ペッタノン・ペットファーガス(タイ)
ナビル・アナン(アルジェリア)

<ONEサブミッショングラップリング世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/10分1R>
[王者] マイッサ・バストス(ブラジル)
[挑戦者]ダニエル・ケリー(米国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン(豪州)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
デニス・ピューリック(ボスニアヘルツェゴビナ)
エリアス・マムーディ(アルジェリア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
ギルバート・ナカタニ(米国)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ナックロック・フェアテックス(タイ)
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャミル・ガフロフ(ロシア)
ハリル・アミール(トルコ)

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
コール・アバテ(米国)

<キック・ストロー級/3分3R>
ジョン・ディベラ(カナダ)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<サブミッショングラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
ダンテ・リオン(カナダ)
ブルーノ・プッチ(ブラジル)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
トンプーン・PK・センチャイ(タイ)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

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45 Brawl4 MMA MMAPLANET o キック スコット・エクラヴェア 石井逸人

【Brawl4】石井逸人、4Rにエクラヴェアをパウンドアウト。フェザー級へのチャレンジで王座戴冠

<Brawlフェザー級王座決定戦/1R・10分+2・3・4R5分>
石井逸人(日本)
Def.3-0
スコット・エクラヴェア(グアム)

石井がジャブでプレッシャーをかける。エクラヴェアは右ローを蹴り返し、お互いに右ストレートを打ち合う。ここからエクラヴェアがシングルレッグから組み、投げの攻防になると、先に立ち上がった石井がヒザを蹴って離れる。試合がスタンドに戻るとエクラヴェアがジャブ、石井は右ストレートを返し、前に出てくるエクラヴェアに組みついてテイクダウンを奪う。

インサイドガードの石井はエクラヴェアの頭をケージに押し付けようとするが、エクラヴェアがケージを使って立ち上がる。石井はその流れでスタンドでバックにつき、エクラヴェアの足を踏みつける。エクラヴェアは石井の腕のクラッチを下げて外そうするが、石井は腕をクラッチしたまま後ろからカーフキックを入れ、エクラヴェアが正対して離れる。

エクラヴェアが右ハイとインロー。石井は右ストレート、続く右フックでダウンを奪う。エクラヴェアは脇を差して立ち上がろうとし、石井はそこにヒジを連打。エクラヴェアが立ちあがると石井は右ストレート、突っ込むエクラヴェアに左フックを合わせ、エクラヴェアが四つん這いになるとヒザ蹴りを入れる。

エクラヴェアも組まれてケージに押し込まれるがヒザ蹴りを入れて離れる。エクラヴェアがパンチで突っ込んで右ハイを蹴ると、石井はそれを押し返し、エクラヴェアがバランスを崩すとすぐにサッカーボールキック、がぶってヒザ蹴りを入れる。

エクラヴェアも必死に立つが、石井はジャブと右ストレート。エクラヴェアは組んで右腕を差して押し込む。離れた石井は右ストレートから左フック、じりじり前に出て左ミドルを蹴る。エクラヴェアもそれをキャッチしつつ左右のフックを振る。

石井が右ストレート・右ロー、エクラヴェアのシングルを切ってヒザ蹴り。エクラヴェアが亀になるところに腕十字へ。これが外れて試合がスタンドに戻る。石井が右フック、ジャブと右の前蹴り、エクラヴェアが突っ込むところに左フックを合わせる。エクラヴェアが引き込み気味に倒れると、石井はガードの中に入ってパウンドを連打する。

さらに石井は亀になるエクラヴェアをがぶってヒザ蹴り。エクラヴェアが腰を上げて立つと、石井はがぶったままヒザ蹴り。エクラヴェアはシングルレッグに入って石井に尻餅をつかせてバックへ。クルスフィックスで石井の右腕を固めてヒジを入れる。石井はエクラヴェアの体をケージに押し付けてラウンド終了を待った。

2R、石井がジャブと左フック、エクラヴェアも右アッパーと右フックを返す。エクラヴェアは右フックから組みついてテイクダウンを仕掛け、石井はケージに体を預けて倒れない。石井はエクラヴェアの頭を下げさせてヒジを入れる。

エクラヴェアがシングルレッグでテイクダウンしてスクランブルの展開になると石井がバックを取ってヒザ蹴りを入れる。エクラヴェアは石井をケージに押し込んでシングルレッグからテイクダウンしてバックへ。

石井は前方に落としてヒザ蹴りを連打。亀になるエクラヴェアにヒザ蹴りを入れ続け、サイドバックから殴り続ける。さらに石井は両足をフックしてバックから殴り続け、エクラヴェアがガードポジションを取り、防戦一方になるがレフェリーは試合を止めない。

3R、石井はジャブを突き、エクラヴェアのパンチに右フックを狙う。エクラヴェアも大振りのパンチで突っ込むが、石井はエクラヴェアをケージに下がらせて左右のフック。ダブルレッグをスプロールするが、エクラヴェアもケージまでドライブして尻餅をつかせる。

石井はキムラを狙い、一瞬バックをとられかけるが上になる。ここでエクラヴェアは石井の右腕にオモプラッタ。これで石井の体をひっくり返して腕十字に切り替える。石井は腕を抜いてディフェンスするが、エクラヴェアはすぐに下から三角絞めへ。石井も腕を張ってディフェンスし、エクラヴェアが再びオモプラッタを狙ったところでラウンド終了となる。

4R、石井がジャブと左フック、右の前蹴り、右フックを強振する。組みつくエクラヴェアだが、がぶった石井がヒザ蹴り。バックに回ると両足をフックしてRNCへ。オタツロックからツイスターも狙いつつ、バックマウントからパンチを連打。エクラヴェアの体が伸びてパンチを受け続けたところでレフェリーが試合を止めた。


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45 Brawl14 MMA MMAPLANET o YouTube スコット・エクラヴェア リッキー・キャンプ 修斗 山本アーセン 栄養 海外 石井逸人 関口祐冬 齋藤翼

【Brawl14】石井逸人がフェザー級!!!!!!!王座決定戦に。「色んなものを思い出して、新しいことを吸収して」

【写真】どのような体のラインになっているのか、当日が楽しみ (C)TAKUMI NAKAMURA

11日(金・現地時間)にグアムはタモンのデュシ・タニ・グアムで開催されるBrawl4にて、石井逸人がBrawlフェザー級王座決定戦でスコット・エクラヴェアと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

5月の修斗で関口祐冬にKO負けを喫した石井が再起の舞台に選んだのはグアム、山本アーセン経由で届いたBrawlフェザー級王座決定戦のチャンスだった。普段のフライ級から2階級上で戦うことだけでなく、細かい試合に関する交渉事もアーセンと2人でやりとりするなど、この一戦はあらゆる面で石井にとってチャレンジとなる。

グアムからの再出発は石井逸人というファイターを変えようとしている。


――10月11日(金・現地時間)にグアムで開催されるBrawlへの出場が決まりました。今回の試合はどういった経緯で決まったのですか。

「今回の試合は(山本)アーセンから『グアムで試合できるけどどう?』って話を振ってもらって、それがきっかけだったんですよ」

――アーセン選手経由でつながった形なんですね。今回フェザー級契約の試合で、修斗ではフライ級で試合をしている石井選手からすると2階級上の契約体重となります。なぜ2階級上の試合を受けようと思ったのですか。

「アーセンからもらった話が、フェザー級のベルトが空位になっていて、王座決定戦ができる相手を探しているということだったんです」

――石井選手のありきではなく。先に階級と試合の枠あり気でのオファーだったんですね。

「はい。それで『俺、行けるよ』と手を上げた感じです」

――これまでフェザー級で試合をしたことはあるのですか。

「コロナの時期にやったテレビマッチ(2020年5月)で齋藤翼選手とフェザー級で試やったんですけど、イレギュラーな大会だったし、ちゃんとフェザー級として試合をやるのは初めてです」

――フェザー級の試合オファーを受けることに躊躇しなかったですか。

「ないですね。行ける気しかしなかったです。正直フライ級は減量がキツすぎて、強さを求めて練習しているのに、少しでも相手より有利になるために体重を減らすのは違うよなと思っていたんです」

――減量することで自分を弱体化させているような感覚もあったのですか。

「そうですね。今回の試合が決まってからはだいぶ筋肉をつけるトレーニングをして、栄養もしっかり摂って、体を作って……という感じですね」

――具体的にはどういうトレーニングで体を大きくしているのですか。

「TRIBEでフィジカルトレーニングを見てもらっている堀江(登志幸)さんに体を大きくするためのメニューを組んでもらって、たくさんご飯を食べて、プロテインを飲んで……ですね」

――体重を増やしたことで感じている手応えはありますか。

「減量がないとストレスもなくて、メンタルがすこぶるいいですね。試合前にイライラすることもないし、試合に対する恐怖心もないです。今の段階ではあまり減量しない方が自分にはいいのかなと思っています」

――例えばフライ級だったら、この時期にインタビューするともっとピリピリしていましたか。

「相当ピリピリしていましたね。フライ級でやる時は、相手どうこうの前に計量をクリアしないと試合ができないから、試合前は体重と減量のことばっかり考えているんですよ。それで試合とか相手のことに意識がいかないのはどうなんだろうって。今回そういうストレスがないのデカいっす」

――スケジュール的にはギリギリまでジムワーク、練習できるようなコンディションですか。

「そうですね。今でも全然動いたり飯食ったりは出来ていて、9日──水曜日に出発なんですけど、ギリギリまで動くつもりで調整しています」

――試合直前でもエネルギーが充満しているような状態ですね。

「いつも通りって感じですね。減量がない分、試合の特別感がないというか、研ぎ澄まされてない感はありますけど、その分いつも通り感があります」

――ちなみに今の通常体重はどのぐらいですか。

「フライ級の時は63~4キロぐらいで、今回は頑張って70キロ弱くらいにはなりました。なのでグアムに入ってから多少体重調整して計量って感じですね」

――さて今回の対戦相手についてですが、石井選手のSNSを見ると二転三転したようですね。

「はい。相手に関しては結構色々あって、2回ぐらい代わっています。最初にオファーがあったリッキー・キャンプがいい相手で、自分のステップアップになると思って受けたんですけど、そこから二転三転して、今の相手(スコット・エクラヴェア)に落ち着いた感じです。ただ変な話、まだ相手が代わる可能性もあると思っていて、そうなる覚悟もあります」

――そういった勝手の違いも海外遠征ならではかもしれません。

「いつも試合のことは長南(亮)さんにマネジメントしてもらっているんですけど、今回はアーセンから僕に話があった試合で、長南さんを挟まずに自分とアーセンとやりとりして試合のことを進めているんです」

――今回は試合詳細の交渉ややりとりも石井選手自身が携わっているんですね。

「はい。最初にオファーをもらった時に『アーセンからこういう話があるんですけど』と長南さんに相談して、今回は自分でやってみろとという感じで任せてもらっています。そうやって長南さんに話を通したうえで進めているんですけど、自分で試合のマネジメントをやってみて、長南さんに甘えていたところがたくさんあったなと感じていますね。試合をやる以外で大変なこと、今まで自分が知らなかった難しさも知って、これも経験だなと思ってやっています。だから相手が代わるとか、そういうトラブルや上手くいかないと楽しんでいます」

――対戦相手のエクラヴェアにはどんな印象を持っていますか。

「あまり情報がない選手で、よく分からないです。あとこの選手とやるかどうかは最後まで分からないです(笑)」

――今回は対戦相手どうこうではなく、石井選手自身がどう仕上げていいパフォーマンスを出すか。そこにフォーカスすべき試合ですね。

「そこが全てだと思います」

――今回の試合は海外遠征も含めて、どんなテーマを持って臨みたいと思っていますか。

「ずっと海外で試合したいという気持ちはあって、そうやって思い続けていたことが叶ったので、そこを楽しみたいというのが一番大きいかもしれないです。勝負に徹するというよりは、自分のやりたいことを全部出し切って勝つことが今回のテーマですね。

中国で何回か試合をやっているんですけど、こういう気持ちは久々だし、試合を楽しみたい気持ち、自分がやっていることを出したい気持ち……そういう部分でワクワクしています。過去の海外遠征とはちょっと違いますね」

――5月修斗での関口祐冬戦ではダブルレッグに入ったところで側頭部にヒジ打ちの連打を受けてKO負けという結果でしたが、あの試合のことはどう捉えていますか。

「気づいたら終わっていたみたいな感じで、あんまり覚えてないです。それもあって負けたけど、負けた気がしてないというか。やっぱり階級のことがあったのかなと思うし、もう前回の試合のことはあんまり考えてないっす(苦笑)」

――今後は階級も含めて、色々と変えていくというか、自分の100パーセントを出せる形でやっていきたいという考えですか。

「今はそうですね。今回みたいに海外含めてオファーがあったところに出ようと思うし、階級も含めて自分に合うことを探している感じですね」

――ぜひグアムという場所でベルトや色々なモノを勝ち獲ってきてください。

「今回は自分が忘れかけていたものというか、色んなものを思い出して、新しいことを吸収して、チャンピオンなってきちゃいます。今回最初に試合の話が来たとき、グアムで試合するっていうのもワクワクしていて、そういうワクワクも持って試合をしてきます」

※2015年5月のエクラヴェアの試合レポート

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MMA o PANCRASE RIZIN Road to UFC UFC パンクラス ライカ 井村塁 河村泰博 田嶋涼 矢澤諒 石井逸人 透暉鷹

【パンクラス】井村塁 キルギス人ファイター カリベクと初の国際戦!

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9月29日に立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE 347の第一弾対戦カードとして、井村塁(ALMA FIGHT GYM PUGNUS)×カリベク・アルジクル ウルル(キルギス/Olymp Gym Bishkek)のバンタム級ワンマッチが発表されました。

井村はパンクラスバンタム級ランキング1位。昨年、河村泰博に敗れたものの、石井逸人、田嶋涼という実力者を大接戦の末に判定勝ち。これまでに比べて粘り強さを感じさせる試合運びを見せていたのが印象的。さらに殺傷能力の高いストライカー矢澤諒をバックチョークで仕留めるなど復調ムード。チャンピオンの透暉鷹がROAD TO UFC参戦中のため早期には実現しませんが、次期挑戦者の最有力候補と言っていいでしょう。

そんな井村にぶつけるのはキルギス人ファイター のカリベク。試合内容はベールに包まれていますが、MMAは10勝1敗という綺麗な戦績。しかも、アゼルバイジャンやカザフスタンなどRIZINを席巻しつつある中央アジア出身というのが幻想を抱かせてくれます。ファイトスタイルは立っても寝ても試合を決められるオールラウンダーとの事。いいじゃありませんか。

いきなりランキング1位の井村にスカ勝ちするようだと、タイトル戦線に乱入するどころか、RIZIN上陸も視界に入る可能性十分。逆に井村が一本取ればRIZINが放っておくはずがないでしょう。先物買い必須の一戦。楽しみです。
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【Shooto2024#05】後楽園でW王座決定戦、世界バンタム級=藤井×齋藤、環太平洋フェザー級=竹原×上原

【写真】1月に環太平洋王座を防衛した藤井と約1年2カ月ぶりの復帰戦・齋藤が世界王座を争う(C)MMAPLANET

7月21日(日)東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2024#05では世界バンタム級王座決定戦=藤井伸樹×齋藤奨司、環太平洋フェザー級王座決定戦=竹原魁晟×上原平を含む全11試合が決定している。
Text by Takumi Nakamura

7.21後楽園、7.28阿部野、8.3新宿=COLORSと2週間で3大会が続く“サステイン真夏の3連戦”。3連戦の口火を切る後楽園大会ではダブルタイトルマッチが組まれた。安藤達也の王座返上により、空位になった世界バンタム級王座を争うのは同級1位・環太平洋同級王者の藤井と同級3位の齋藤だ。


ランキング的に受けて立つ側の藤井は、2022年11月に石井逸人を下して環太平洋王座を獲得すると、2023年7月に竹中大地とノンタイトル戦で対戦。3Rに猛反撃を見せるも、1・2Rで失ったポイントを挽回できずに判定負けを喫した。2024年は1月に須藤拓真の挑戦を退け、今回の世界戦に駒を進めた。

一方の齋藤はRISEで立ち技の試合も経験しているストライカーで、2021年6月から修斗に参戦。初戦こそ落としたものの、その後はPound Stormでの試合を含め7戦6勝1分と無敗の快進撃を続け、昨年は野尻定由と須藤からも勝利を収めた。怪我の影響で長期欠場を余儀なくされ、約1年2カ月ぶりの復帰戦が世界戦という形になった。

王座戴冠後もコンスタントに試合を続けてきた藤井に対し、コンディションを上げるために試合間隔を空けた齋藤。この試合に臨む状況が対照的な両者だが、ファイトスタイルとしてもスクランブル主体のスタミナ勝負で最終的に競り勝つ藤井×スタンドの時間を長くして打撃で倒す齋藤と対照的だ。藤井がスクランブルの強さを発揮する前に斎藤が打撃を効かせてペースを掴むか。組みの攻防ではなく、どう組みの攻防がスタートするかに注目したい世界戦だ。

そして空位の環太平洋フェザー級王座は竹原と上原によって争われる。この試合は昨年のインフィニティリーグの1位(竹原)×2位(上原)として3月の後楽園大会で行われる予定だったが、竹原の負傷欠場により中止。今大会にスライドしての実施となる。

両者のリーグ戦での対戦結果は5分2Rフル戦ってのドロー。1Rに上原がサウスポーの竹原に対して右ミドルからの右ストレートでフラッシュダウンを奪うも、2Rは竹原がテイクダウンのアプローチからバックコントロールの時間を長くし、各ラウンドを取り合う形で勝ち点を分け合った。

遠い距離にいてスタンドの打撃で戦い上原と近距離でのパンチ&テイクダウンで攻めたい竹原。上原が3R通じて明確に打撃でダメージを与えるか、竹原がコントロールで終わらずにクリーンテイクダウンとトップキープまでつなげられるか。前回と近い試合展開が予想される中、両者ともにどこで試合の山場を作るかが求められる一戦だ。

そのほか3回戦では世界フェザー級王者SASUKEのベルトを狙う椿飛鳥と飯田健夫改めたておによる一戦が決定。2回戦では5月の日中対抗戦で勝利した中池武寛が新人王決定トーナメント2回戦で蓮池勇太と対戦する。

<修斗世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
藤井伸樹(日本)
齋藤奨司(日本)

<修斗環太平洋フェザー級王座決定戦/5分3R>
竹原魁晟(日本)
上原平(日本)

<フェザー級/5分3R>
椿飛鳥(日本)
たてお(日本)

<インフィニティリーグ2024 フライ級/5分2R>
大竹陽(日本/勝ち点3)
須藤晃大(日本/勝ち点7)

<バンタム級/5分2R>
加藤ケンジ(日本)
人見礼王(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
島村 裕(日本)

<フライ級/5分2R>
シモン・スズキ(日本)
岡田嵐士(日本)

<バンタム級/5分2R>
中野剛貴(日本)
瀬戸口怜久(日本)

<ストロー級/5分2R>
牧ヶ谷 篤(日本)
友利琉偉(日本)

<2024年度新人王決定トーナメント2回戦 フライ級/5分2R>
中池武寛(日本)
蓮池勇太(日本)

<2024年度新人王決定トーナメント2回戦 フェザー級/5分2R>
松岡 拓(日本)
井上翔太(日本)

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