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【NEXUS38】今度はタイトル戦=荻窪祐輔戦。北野一声「負けなしの時よりも試合に対する緊張感が変わった」

【写真】ABEMA海外修行プロジェクト仲間の田上こゆるが、修斗ストロー級の頂点に立った。一声はどうなる? (C)TAKUMI NAKAMURA

3月2日(日)東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるFighting NEXUS 38にて北野一声がフライ級王者・荻窪祐輔の持つタイトルに挑戦する。
Text by Takumi Nakamura

北野と荻窪は昨年11月の後楽園大会で対戦。タイトルがかかっていないワンマッチとして行われた一戦は判定で北野に軍配が上がり、ダイレクトリマッチでの選手権試合が決まった。

昨年3月には豪州のBeatdown Promotionで現UFCファイターのスチュアート・ニコルとも拳を交えた北野。この試合ではニコルに初回KO負けを喫しているが、この敗戦で北野が得たものは大きかった。ストロー級からフライ級への転向を決意し、最初のビッグチャンス=NEXUSの王座戦に挑む心境を訊いた。


――昨年11月の後楽園大会で王者の荻窪選手にノンタイトル戦で判定勝利。今回はタイトルをかけてのリマッチが決まりました。今回のオファーを受けた時の心境を聞かせてもらえますか。

「前回の試合後のマイクで(タイトル挑戦を)アピールさせてもらったんですけど、そんなすぐにやれるとは思っていなかったので、運営の方々と荻窪選手には感謝しかないです」

――勝って挑戦をアピールするというのは事前に考えていたのですか。

「やっぱりチャンピオンに1度でも勝てば挑戦する権利はあるし、それを口に出してもいいのかなと思いました。とはいえ僕もまだ無名ですし、ああいう形(ノンタイトル戦)でチャンピオンとやらせてもらった立場なので、強くは言えないなとも思いつつ控えめにアピールしました」

――なるほど。では前回の荻窪戦について、なんでノンタイトルなんだよという気持ちはなかったですか。

「そうですね。もちろんチャンピオンとやる=タイトルマッチというイメージはありましたけど、そこ関係なしにチャンピオンやらせてもらえるならやりたいという気持ちが強かったです」

――ベルトがかかっている・かかっていないよりも、チャンピオンと戦えるということにモチベーションを感じていたわけですね。

「はい。そっちのモチベーションの方が強かったです。僕も去年3月に豪州で試合(Beatdown Promotionでスチュアート・ニコルにKO負け)をして以来、久々の試合でしたし、その状況でチャンピオンと試合をやらせてもらえることへの感謝が大きかったです」

――前回の荻窪戦は試合の印象を押教えて抱けますか。

「荻窪選手は経験値があって強いと思っていました。実際に試合をやってみて、結構パンチが当たった時に感触があって、僕自身は効いていると感じた場面があったんですけど、映像で見返すと、あまり効いていないような感じで。ああいう効いていない雰囲気の作り方や見せ方が上手いなと思いました」

――北野選手が実際に戦っている感覚と第三者の目線が違う試合だったんですね。

「正面から見ていると僕の打撃が当たって、少し目が飛んで足元がフラついたように見えて、このままいける!と思うんですけど、離れたところで見ている人たちからすると、そこまでは分からないんだなって感じですね。荻窪選手もそう見せるように上手く動いていたんだと思います」

――その中でも北野選手はスクランブルの攻防でも主導権を与えず、自分のペースに持っていけたことが、試合の流れを作った一つの要因だと思うのですが、そこは北野選手も意識していたのですか。

「荻久保選手の組みが強いのは分かっていましたし、豪州でニコル選手に負けたようなやり方で試合をしたくなくて。荻窪選手はニコル選手と似たようなスタイルだと思っていたので、組みの練習はすごくやっていました。実際に荻窪選手は組みが強かったのですが、要所要所で取られたらいけない場所、この部分を取られたら倒されちゃうなとか、ここで競り負けたら危ないなというポイントポイントを考えながらやっていました」

――では試合中に慌てることはなかったですか。

「何度かは危ないと思う場面がありましたけど、慌てると相手のペースに飲み込まれる気がしたので冷静に対処しようと思っていました」

――前回の試合に勝てたことで、得ることができた自信とは?

「やっぱり豪州で負けたニコル選手と似たようなスタイルの選手に勝てたことは自信になりました。あとはニコル戦もそうだったんですけど、どうしてもフライ級でやるにはまだ体重が軽いんですね。だからストロー級の方がいいのかなと思いつつ、もう1回フライ級で挑戦してみようと思って荻窪選手とやらせてもらって。ギリギリですけど勝つことができたので、今後もフライ級でやる方向性で考えています」

――こうしてお話を聞いていてもニコル戦で得たもの・感じたものは大きかったようですね。

「自分の中では特にそう思っていなかったんですけど、変に冷静すぎたところがあって。試合中も練習とかスパーリングみたいな感覚だったんです。普段の試合だったらもう少し離れてやったり、組まれても急いで逃げたり、そういう感覚で試合をやるんですけど、ちょっと相手に合わせてしまったんですよね。あとはやっぱり僕の組みそのものが弱かったです」

――悪い意味で試合に対する緊張感がないまま試合をしていたのですか。

「自分はデビュー戦からずっとそうで、僕の中では練習と同じ感覚で試合をした方が最大限の力を出せるって気持ちだったんですけど、それにしても練習っぽくやりすぎましたね(苦笑)。練習は相手の強いところに付き合ったり、強化したいことをやってみたり、あえて苦手なことをやってみたりするじゃないですか。そんな感覚でちょっと組みをやってもいいかなと思ってしまって」

――本来であれば完全に組みを嫌ってスタンドで行く選択をすべきだった、と。

「なんか要所要所の勝負する場面が相手先行になっていて、テイクダウンにしても寝技にしても、自分からいくというよりも、相手がそれで来るからやるみたいになっていたのが良くなかったです。ただ上を目指すんだったら打撃だけ出来ても限界があるし、今はテイクダウンや組みも強化しています」

――とはいえニコルは北野選手に勝ってUFCに行くわけですし、そういった相手とあのタイミングで戦えたことは大きかったのではないですか。

「あの試合は無敗対決で、そこで負けたことにすごくショックだったんですけど、あの試合のおかげで成長できたと思います。だからニコルさんには感謝の方が強いです。勝つに越したことはないですが、結果が出たことに関してはしょうがないんで、そこはしっかり切り替えました。きっと負けなしの時よりも今の方が試合に対する緊張感も変わったと思います」

――今回はベルトがかかるだけでなく、ラウンドも3R制になります。前回とは違う部分も出てくると思いますが、どのような試合を見せたいですか。

「前回と同じように打撃で攻めたいですし、展開によっては組みもやりたいなと思います。一度組んでみて感覚も分かりますし、自分のなかでいけると思ったら、そこでも取りに行きたいです」

――NEXUSのベルトを獲れば色々なチャンスも増えると思います。今後の展望としてはどんなことを考えていますか。

「まずはフライ級でやるためにちゃんと体重を増やして体を作らないといけないなと思っています。あとはNEXUSのチャンピオンとして試合をしつつ、チャンスがあったら色んな舞台にも出ていきたいです。今の僕が大きいことを言うと生意気なっちゃうんで、あんまり言えないですけど……豪州で負けたので、豪州でのリベンジというか、豪州で試合をして勝ちたいです」

――Fighting NEXUSは現役チャンピオンでも他団体に送り出して、選手がやりたいことを後押ししてくれる団体じゃないですか。そういう意味ではタイトルを獲って、そこから新しい目標を見つけて、そこに向かって突き進んでいくということですね。

「はい。あと自分はもともと小学4年生の時に八景ジムでキックボクシングを始めて、当時は水垣(偉弥)さんも目の前で練習されていて、それで総合格闘技に興味を持ったんです。ただ八景ジムは閉鎖になっちゃって、その時に渡辺(喜彦)会長から八景ジムの看板を譲ってもらったんですよ。どんな形でもいいのでいつか八景ジムを復活させるというのが自分の目標の一つです」

――それでは最後の北野選手のタイトルマッチを楽しみにしている皆さんにメッセージをいただけますか。

「人間生きていたら、会社で嫌なことがあったり、人間関係で悩んだり、なんで自分はこんな状況に置かれているんだろう?と思うことがあると思うんですけど、そういう時に僕の試合を見てもらって、あんな小さいヤツが頑張っているんだから自分も頑張ってみるかと思ってもらえるような試合をしたいです」

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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2025#01 内藤頌貴 泰斗 田上こゆる

【Shooto2025#01】ストロー級に切り込むベテラン内藤。左ミドル&ローを駆使して泰斗をフルマークで下す

【写真】沖縄勢の田上こゆる包囲網が形成されたストロー級に、ベテラン内藤が切り込む(C)MMAPLANET

<ストロー級/5分3R>
内藤頌貴(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
泰斗(日本)

サウスポーの内藤が右ジャブを放つと、泰斗が左ローを合わせた。内藤も右ローを返す。ガードを固め、フェイントからプレスをかける泰斗。内藤がケージ中央に戻す。ローを打ち合う両者、内藤がワンツーを伸ばした。泰斗がダブルレッグで飛び込むも、これは距離が遠くスプロールされる。内藤の右ジャブに合わせて泰斗がシングルレッグで組み、内藤に尻もちを着かせてケージに押し込んだ。内藤はケージに背中を着ける。右足を挟んだ泰斗が内藤の左足首を掴むが、ここは内藤が立ち上がった。体勢を入れ替えた内藤が、泰斗をケージに押し込み肩パンチを連打した。

2R、内藤が左右ロー&カーフを散らす。右ジャブを突くと、泰斗が足を滑らせた。そのまま泰斗がニータップで入るも内藤がかわす。ケージ中央で内藤が右スピニングバックフィストを見せた。右ジャブで泰斗にケージを背負わせる内藤が、左ミドルで追撃する。泰斗も内藤の左ミドルに左フックを合わせていく。左ストレートをボディに伸ばす内藤。頭を下げる泰斗に右フックから左ミドルへ繋げる。しかし泰斗が左フックを返すと、内藤もバランスを崩した。

内藤が右カーフを繰り出すと、泰斗の左フックが内藤の顔面を捉える。左ミドルを効かせた内藤が、さらに左跳びヒザへ。耐えた泰斗が組みつき、ボディロックで内藤をケージに押し込みながらバックに回った。しかしバックマウントまでは奪えず、内藤がトップを奪取する。内藤がパスを狙うと、泰斗がフックガードから跳ね上げ、前に落ちた内藤からトップを奪ってラウンドを終えた。

最終回、両者が飛び出した。内藤が右ジャブを突き、泰斗の動きに合わせて左ミドルを打ち込む。泰斗のダブルレッグに左ヒザを合わせる内藤。しかし泰斗がそのままドライブした。内藤は両ヒザを着いてケージに背中を着けて耐える。両腕を差し返した内藤は、ボディにヒザを突き刺しながら押し倒す。そのまま背中を着かせた内藤がパスを狙う。

ハーフで凌ぐ泰斗に対し、内藤はパウンドと肩パンチで削る。上半身を起こした泰斗に再び背中を着かせた内藤は、両腕を差し上げて左側へパスする。サイドから左肩パンチで削る内藤に対し、泰斗がガードに戻したが、そのままボトムを強いられて試合を終えた。

試合終了と同時に、両手を広げて勝利をアピールする内藤。裁定はジャッジ3者がフルマークをつける判定で内藤が勝利した。


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45 MMA MMAPLANET o Shooto 旭那拳 田上こゆる

【Shooto2024 Final】打撃の圧力をかけ続けた田上こゆるが旭那拳に判定勝利。世界フライ級王座に就く

<世界ストロー級王者決定戦/5分5R>
田上こゆる(日本)
Def.3-0:50-45.50-45.49-46.
旭那拳(日本)

腰を落とした構えの田上が右ハイ。構えをサウスポーにスイッチしてジャブを見せる。田上はスイッチしながらケージ内をステップし、腰を上げて構え直す。田上は右ローとジャブを見せ、ワンツーで飛び込む。田上は旭那が組もうとするところに右アッパー、田上のテイクダウンを切って離れる。田上は左フック、右ストレートから左フック、右ロー、左アッパーから右ストレートと手数を増やす。田上はジャブで距離を取って、旭那の左フックや前蹴りを空振りさせる。

ここから田上は右カーフ、右アッパー、足を触るフェイントを入れて、右カーフで旭那のバランスを崩す。田上はさらに手数を増やし、ワンツー、ヒザ蹴りのフェイントを見せて、じりじりと距離を詰めて右ハイ。フェイントを入れてサウスポーにスイッチして左ストレート、オーソに戻すとジャブからパンチをまとめて右ストレートを打ち込む。旭那が組みつくが、田上がそれを切ってパンチをまとめ、下がる旭那にローを蹴り込む。さらに田上は左ボディからパンチとヒザ蹴り、そのままグラウンドで上になってパンチとヒジを落とす。

2R、田上はジャブから前に出て右カーフ、旭那が組むフェイントを見せるが田上の反応が早い。田上はステップしながら左ボディを当て、一旦距離が離れると再び右ストレートから飛び込んで左フックにつなげる。田上は構えを細かくスイッチして、ジャブを突いてプレッシャーをかける。旭那はジャブの打ち終わりにシングルレッグに入るが、田上は足を抜いて距離を取る。

田上は右ハイ、右ストレートから詰めてパンチを連打。旭那のダブルレッグも切ってすぐに離れる。田上はじりじりと前に出てジャブを突き、パンチのフェイントから右カーフを蹴る。再び田上が距離を詰めて右ヒジ、左ボディから右ストレート、旭那をケージに詰めて右を強振。旭那のダブルレッグも切ってスタンドをキープする。

3R、田上は左ミドルとインロー、右ストレートから左ミドルにつなげる。さらに田上が右カーフ、左フックから右ストレート。旭那がシングルレッグに入るが、田上は足を抜いて離れる。田上がパンチでプレッシャーをかけ、旭那のシングルレッグに対しては足を抜いてディフェンスする。

田上は左フックから右のフェイントを見せて、ワンツー。続く右ストレートもヒットさせて、旭那がその場に崩れる。旭那が組みつくと田上はそれを切ってパンチを入れ、試合がスタンド戻ると田上がワンツー。旭那はシングルレッグに入り、一度引き込んで田上の体をひっくり返してトップキープする。田上は左腕を巻いてギロチンへ。旭那は右足を超えてハーフガードへ。上体を固めてマウントに移行すると、旭那は先ほどと逆のハーフガードでトップキープする。ここから旭那がはパスガードしてサイド→上四方に回って腕十字へ。田上が腕を抜いて立ち上がると、ジャブを突いて前に出る。

4R、田上は構えをスイッチしてサークリングする。旭那のダブルレッグを切ると、パンチのフェイントを見せつつ右ストレートを打つ。旭那は組むフェイントを入れながら前に出て、ジャブを見せる。田上はそれに反応しつつ左ミドル、足を使いながら右ストレートを返す。旭那はガードを上げてジャブを突き、田上はサウスポーから左ストレートを打つ。

旭那はジャブと組むフェイントを入れ、田上は距離を取ってジャブを返し、旭那の組み際に右ストレートを狙う。さらに田上は右ヒザ蹴りのフェイントも入れて、旭那のジャブに右を返す。旭那もジャブを突くが、田上はジャブを返して前に出る。最後は旭那が前に出て、田上が右カーフと右のスーパーマンパンチを見せた。

5R、田上は構えをスイッチしながらジャブ、旭那がダブルレッグに入るが深く組めない。距離を取った田上は改めてジャブ、サウスポーから左ヒザを見せる。田上は前手で足を触るフェイントも入れつつ、オーソドックスに戻してジャブと右カーフ、右ハイを蹴る。旭那はガードを上げてジャブと組むフェイントを入れるが、田上はジャブを細かく入れて距離を取る。旭那はじりじり間合いを詰めてジャブ、田上は左アッパーを突き上げる。

残り2分で旭那がダブルレッグに入り、田上がケージに体を預けて立とうとするところを寝かせる。田上はケージに背中を預けて、旭那の頭を下に押してヒジを落とす。旭那がボディロックしてバックに回ろうとすると、田上はケージに背中をつけたままでバックを許さない。旭那が正対して田上を寝かせるが、田上も下から三角絞めを狙って、旭那が立ち上がると下から蹴り上げ。旭那がサイドポジションを取ったところで試合終了となった。判定は3-0で田上が勝利。第11代世界ストロー級王者としてベルトを巻いた。


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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Shooto UFC YouTube キック タイガー石井 ダイキ・ライトイヤー ボクシング マッチョ・ザ・バタフライ 人見礼王 修斗 内藤頌貴 垂水稔朗 大城匡史 大城正也 大成 大田ノヒロ 山上幹臣 山本健斗デリカット 川北晏生 当真佳直 新井丈 旭那拳 根井博登 泰斗 渡辺健太郎 澤田龍人 牧ケ谷篤 狩野優 田上こゆる 畠山隆弥 畠山隆称 石原夜叉坊 石原愼之介 西村大地 轟轟 野瀬翔平 青井人 青井太一 青柳洸志 高岡宏気 黒部和沙

【Shooto2024 Final】計量終了 メインは田上「倒す練習しかしていない」×旭那「格闘技人生の集大成」

【写真】前日計量の模様はYouTubeでもライブ配信された(C)MMAPLANET

29日(日)、大阪市住之江区のGORILLA HALL OSAKAで、今年最後の修斗公式戦興行「Shooto2024 Final」が開催される。メインは田上こゆる×旭那拳の世界ストロー級王者決定戦、コメインは環太平洋バンタム級王者決定トーメント決勝戦=野瀬翔平×ダイキ・ライトイヤーだ。
Text by Shojiro Kameike

世界ストロー級&フライ級の2冠王であった新井丈が、ストロー級のベルトを返上したことを受けて決まった王者決定戦。田上と旭那は今年5月にノンタイトル戦で対戦し、田上がKO勝ちを収めている。ベルトを賭けた再戦、ともに念願の王座奪取となるか。


現在、修斗の中で最もランカー同士のサバイバルマッチが活発となっているストロー級――そのストーリーに一つの幕が下りようとしている。まずは毎回恒例、ランカーたちの2024年の戦いを振り返ってみよう。

■2024年 修斗ストロー級 主な試合

1月28日@東京・後楽園ホール
黒部和沙 def. 大田ノヒロ by RNC
根井博登 def. 麻生Leg Lock祐弘 by TKO
※根井が2023年度ストロー級新人王に

3月23日@東京・後楽園ホール
旭那拳 ― 田上こゆる
※旭那の負傷により中止に

4月7日@東京・新宿FACE
黒部和沙 def. 澤田龍人 by 変形ツイスター

4月14日@沖縄・ミュージックタウン音市場
当真佳直 def. 根井博登 by 3-0
畠山隆称 def. 牧ケ谷篤 by 3-0

5月19日@東京・後楽園ホール
田上こゆる def. 旭那拳 by KO

5月26日@福岡・アクロス福岡
泰斗 draw 石原愼之介 by 1-1

9月22日@東京・後楽園ホール
山上幹臣 def. 黒部和沙 by ギロチン
内藤頌貴 def. 大城正也 by KO

10月20日@東京・新宿FACE
根井博登 def. 石原愼之介 by トーホールド

11月10日@沖縄・ミュージックタウン音市場
黒部和沙 def. 大城匡史 by RNC
畠山隆弥 def. マッチョ・ザ・バタフライ by KO

12月29日@大阪・GORILLA HALL
田上こゆる × 旭那拳

■2025年 修斗ストロー級 主な試合予定

1月19日@東京・後楽園ホール
当真佳直 × 山上幹臣
泰斗 × 内藤頌貴
田口恵大 × 知名昴海 ※新人王T決勝戦

新しい王者が決まるといえども、2025年も第1弾大会からランカー同士の潰し合いが行われる修斗ストロー級。そんななかで空位のベルトを争うのは、今年5月に対戦していた田上と旭那だ。初戦では田上が旭奈をKOしてランク1位に。直後後、当時の世界王者であった新井丈との対戦をアピールするも実現せず。旭那は2位に下がったものの、リマッチが王座決定戦となった。

プロデビュー以来4連勝、からの3連敗――田上はまさに絶頂からどん底を味わってきた。しかし、試合数こそ少ないものの昨年6月のタイガー石井戦と、旭那との初戦では、確実に新しいスタイルを見せている。それがケージ際に誘い込んでの打撃だ。それまでケージレスリング&テイクダウンで苦杯を舐めていた田上だけに、ケージ際の攻防対策は必須となる。そんななか石井戦は左オーバーフックからの右ヒジ連打、そして旭那戦は誘い込んでの右カウンターと、自身の強みを伸ばす形で2連続KO勝利を収めてきた。

それだけの成長を見せてきた田上に対し、復帰&リベンジ戦が即タイトルマッチとなった旭那が、前戦からどれだけ成長しているかは測り切れない。計量後に旭那は「前回の試合から色々見つめ直して、ベルトを獲るために全身全霊をかけて練習してきました。明日は格闘技人生の集大成となる試合です。注目してください」とコメント。対する田上も「立っても寝ても倒す練習しかしていないし、倒し切ります。5分5Rで泥臭い試合になっても勝つ自信がある。BLOWSの青井人君にも『負けたら五厘刈りやぞ』と言われているので、絶対に勝ち」と答えた。

コメインは9月の後楽園ホール大会からスタートした環太平洋バンタム級王者決定トーナメントの決勝戦だ。ダイキ・ライトイヤーは初戦の対戦相手、川北晏生が試合直前にカポジ水痘様発疹症を発症してドクターストップに。無傷で決勝に進出している。対する野瀬は初戦で人見礼王のパンチを食らい、右目が大きく腫れるもキムラで一本勝ち。

野瀬にとっては3年連続Road to UFC出場を経て、初のベルト獲得を目指すトーナメントでも、開始早々からコントロール&極めにかかるスタイルは変わらず。しかしアグレッシブすぎると、ダイキがカウンターの三角絞めを極めてしまう可能性もある。計量をクリアした両者は「終わってみれば『野瀬のためのトーナメントだったな』という内容で決勝戦を締めくくります」(野瀬)、「明日は自分と応援団のハッピーな1日にします」(ダイキ)と意気込みを語っている。

また、大会直前に出場が決まった夜叉坊はパンツを脱いで、フェザー級のリミットをジャストでクリアし、笑顔を見せた。計量後は「10年振りですかね。ここに帰ってくるまで長い旅でした。旅はこれからも続くので、明日はレフェリーが試合を止めるまで戦いを楽しみたいと思います」と挨拶した。修斗で2連勝プラスTTFCでは狩野優を下し、勢いに乗る轟は「今回は強い相手とマッチメイクしていただきました。しっかり倒して上に行きたいと思います」とアピールした。

■Shooto2024 Final 視聴方法(予定)
12月29日(日)
午後13時~ ツイキャスLIVE

■Shooto2024 Final 計量結果

<世界ストロー級王者決定戦/5分3R>
田上こゆる:51.8キロ
旭那拳:52.0キロ

<環太平洋バンタム級王者決定T決勝戦/5分3R>
野瀬翔平:61.1キロ
ダイキ・ライトイヤー:61.2キロ

<フェザー級/5分3R>
石原夜叉坊:65.8キロ
轟轟:65.8キロ

<キックボクシング 57.5キロ契約/3分3R>
白鳥光希:57.4キロ
タカヤ・ハーデスワークアウト:57.3キロ

<キックボクシング 70キロ契約/3分3R>
シンパヤック・ハマジム:69.6キロ
荒尾祐太:69.5キロ

<フェザー級/5分3R>
山本健斗デリカット:65.7キロ
青井太一:65.7キロ

<フライ級/5分2R>
高岡宏気:56.6キロ
渡辺健太郎:56.1キロ

<バンタム級/5分2R>
青柳洸志:
西村大地:

<バンタム級/5分2R>
青井心二:61.2キロ
中島陸:61.0キロ

<女子50キロ契約/5分2R>
Fukky:49.8キロ
嶋屋澪:49.7キロ

<キックボクシング 51.5キロT 1回戦/3分3R₊ExR>
伊藤琉之助:51.5キロ
山口悠真:51.4キロ

<キックボクシング 51.5キロT 1回戦/3分3R₊ExR>
酒井柚樹:51.2キロ
木下悦志:51.4キロ

<フェザー級/5分2R>
垂水稔朗:65.7キロ
稲葉祥真:65.7キロ

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J-CAGE News Shooto2024FINAL ブログ 旭那拳 田上こゆる

【Shooto2024FINAL】新井丈がストロー級王座を返上。田上こゆると旭那拳がリマッチ&王座決定戦

【写真】田上と旭那は5月のニューピア大会で対戦し、田上がKO勝利。今回は世界王座をかけてのリマッチとなる(C)MMAPLANET

29日(日)大阪市住之江区のGORILLA HALL OSAKAで開催される「PROFESSIONAL SHOOTO 2024 FINAL in OSAKA」の追加対戦カードが発表された。
text by Takumi Nakamura


修斗世界ストロー級&フライ級王者の新井丈がフライ級での試合に集中するため、ストロー級王座を返上。ランキング1位・田上こゆると2位・旭那拳による王座決定戦が組まれた。両者は今年5月のニューピア大会で対戦しており、約7カ月ぶりのリマッチが世界王座決定戦という形になる。

前回の対戦では圧力をかける旭那が田上にケージを背負わせる展開のなか、田上が距離を詰めてきた旭那に右のカウンターを打ち抜いてKO勝利を収めている。1分52秒での決着となった試合だが、田上は距離感と右ストレート・ヒザ蹴りのタイミングの良さが抜群で、そこが攻撃の軸になってくる。

一方の旭那はバランスのよい攻撃からどう組んで、テイクダウンやスクランブルの攻防に持ち込んで先手を取るかがポイントだろう。前回の対戦も踏まえて両陣営、特に敗れている側の旭那がどんな戦略でケージに上がるかに注目したい。

その他には山本健斗デリカット×青井太一、高岡宏気×渡辺健太郎など関西勢中心の試合が並び、女子50キロ契約で2016年北斗旗全日本空道体力別選手権優勝、2023年度のストロー級新人王のFukkyと嶋屋澪の一戦も決まった。

■SHOOTO 2024 FINAL in OSAKA対戦カード

<世界ストロー級王座決定戦/5分3R>
田上こゆる(日本)
旭那拳(日本)

<環太平洋バンタム級王座決定トーナメント決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ダイキ・ライトイヤー(日本)

<フェザー級/5分3R>
山本健斗デリカット(日本)
青井太一(日本)

<フライ級/5分2R>
高岡宏気(日本
渡辺健太郎(日本))

<バンタム級/5分2R>
青柳洸志(日本)
西村大地(日本)

<バンタム級/5分2R>
青井心二(日本)
中島 陸(日本)

<女子50キロ契約/5分2R>
Fukky(日本)
嶋屋澪(日本)

<フェザー級/5分2R>
垂水稔朗(日本)
稲葉祥真(日本)

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45 MMA MMAPLANET o ONE Shooto YouTube マッチョ・ザ・バタフライ 修斗 内藤頌貴 大城正也 大田ノヒロ 宮城友一 山上幹臣 当真佳直 新井丈 旭那拳 根井博登 泰斗 澤田龍人 牧ケ谷篤 田上こゆる 畠山隆弥 畠山隆称 石原愼之介 蒔田伸吾 金内サイダー雄哉 黒部和沙

【The Shooto Okinawa11】計量終了。メインは畠山×バタフライのストロー級ランカー対決に

【写真】バタフライ、畠山ともに計量をパス。修斗ストロー級は沖縄から動く(C)THE BLACKBELT JAPAN

10日(日)、沖縄県沖縄市のミュージックタウン音市場で開催されるThe Shooto Okinawa11が開催される。9日(土)には那覇市のEVERGROUNDで計量が行われ、全選手がクリアした。
Text by Shojiro Kameike

今大会ではメインイベントの畠山隆弥×マッチョ・ザ・バタフライをはじめ、プロ修斗公式戦全10試合のうち、7試合がストロー級戦となっている。修斗ストロー級戦線の中心地となっている沖縄大会から、次の王座挑戦者は生まれるか。


新井丈がフライ級とともにベルトを保持するストロー級は、現在の修斗の中で最もランカー同士の対戦が活発となっている。まずは修斗ストロー級について触れる記事で恒例となった、ランカー(2024年10月度付け)たちの戦いを振り返ってみよう。

■2024年 修斗ストロー級 主な試合

1月28日@東京・後楽園ホール
黒部和沙 def. 大田ノヒロ by RNC
根井博登 def. 麻生Leg Lock祐弘 by TKO
※根井が2023年度ストロー級新人王に

3月23日@東京・後楽園ホール
旭那拳 ― 田上こゆる
※旭那の負傷により中止に

4月7日@東京・新宿FACE
黒部和沙 def. 澤田龍人 by 変形ツイスター

4月14日@沖縄・ミュージックタウン音市場
当真佳直 def. 根井博登 by 3-0
畠山隆称 def. 牧ケ谷篤 by 3-0

5月19日@東京・後楽園ホール
田上こゆる def. 旭那拳 by KO

5月26日@福岡・アクロス福岡
泰斗 draw 石原愼之介 by 1-1

9月22日@東京・後楽園ホール
山上幹臣 def. 黒部和沙 by ギロチン
内藤頌貴 def. 大城正也 by KO

10月20日@東京・新宿FACE
根井博登 def. 石原愼之介 by トーホールド

2024年の修斗ストロー級戦線で最大のトピックは、田上×旭那だった。1R KO勝ちした田上がランキング1位に上昇。旭那は2位に。前年度新人王の根井を下した当真が3位につけており、続く4位・畠山と5位・バタフライが今大会のメインで激突する。この試合結果によって、さらにランキングが大きく変動するだろう。

畠山は2020年のプロデビュー以来、8戦6勝2分と無敗を貫いている。もともとは寝技のイメージが強かった畠山だが、2023年11月の蒔田伸吾戦からは右カーフを軸に打撃で試合を展開させてきた。カーフを効かせ、さらに左ジャブと右ストレートで削ってからダウンを奪い、パウンドアウト。続く今年4月の牧ケ谷戦も、相手の足関節狙いに付き合うことなく、右カーフと右ストレートで優位に立ち判定勝ちを収めている。計量をクリアした畠山は「今はストロー級が荒れている。その中で自分が上がっていく。今後は世界の選手とも戦っていきたい」と語ったあと、恒例の持ち物ネタを披露した。

MMAファイターとして成長する畠山に対し、2009年プロデビューのベテラン=マッチョ・ザ・バタフライもまた右カーフからテイクダウンを狙うスタイルだ。2022年には沖縄で当真と対戦し、優勢に試合を進めたが計量オーバーによるペナルティもあり判定負け。1年後の再戦では、明白な差をつけられ判定で敗れている。またも11月の沖縄大会で地元の新鋭と対戦することになったバタフライだが、最大の敵は減量プラス移動か。ベストコンディションをつくることができればフルラウンドに渡って組みで削り続けるなど、活路を見出すことができるはず。計量をクリアしたバタフライは「今回はしっかり体重をつくれた。明日は実力差を見せたい」と語っている。

9月の後楽園大会で山上に敗れたものの、黒部もストロー級戦線で欠かせないポジションにいる(C)THE BLACKBELT JAPAN

ランキング上位を沖縄勢が占めるなか、当真と旭那&畠山は所属ジムこそ違えど練習仲間だ。しかし当真は前回のインタビューで「互いに一番を目指しているなら、いつか戦わないといけない日が来る」と語っている。ここにバタフライが食い込んでいくか。あるいは畠山が勝利して田上あるいは当真との対戦はあるのか。さらに今大会は現同級7位の黒部も参戦して、沖縄の大城と対戦する。毎大会、修斗ストロー級戦線を考えるうえでは見逃せない沖縄大会のメインイベントだ。

■視聴方法(予定)
11月10日(日)
午後2時25分~ Twit Casting LIVE

■The Shooto Okinawa11 対戦カード&計量結果

<ストロー級/5分3R>
畠山隆称:52.20キロ
マッチョ・ザ・バタフライ:52.15キロ

連敗中の宮城も地元・沖縄で再起に懸ける(C)THE BLACKBELT JAPAN

<フライ級/5分2R>
宮城友一:56.55キロ
梅筋毒一郎:56.65キロ

<ストロー級/5分2R>
黒部和沙:51.95キロ
大城匡史:52.10キロ

<2024年度新人王Tフライ級準決勝/5分2R>
山本壮馬:56.45キロ
小生隆弘:56.65キロ

<2024年度新人王Tストロー級準決勝/5分2R>
知名昴海:51.95キロ
友利琉偉:52.10キロ

<ストロー級/5分2R>
高橋佑太:52.05キロ
平良龍一:52.20キロ

<ストロー級/5分2R>
大田ノヒロ:52.20キロ
友利幸汰:51.80キロ

<バンタム級/5分2R>
山本敦章:61.20キロ
水嶋敬志:60.85キロ

<ストロー級/5分2R>
ふじい☆ペリー:52.10キロ
金内サイダー雄哉:52.15キロ

<ストロー級/5分2R>
PINKY:51.75キロ
濱口浩大:51.70キロ

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45 MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2024#04 修斗 新井丈 旭那拳 田上こゆる

【Shooto2024#04】ストロー級1位・旭那を右の一撃で沈めた田上も新井丈に対戦をアピール

【写真】ケージを背負った田上の一撃--狙っていたのか(C)MMAPLANET

<ストロー級/5分3R>
田上こゆる(日本)
Def.1分50秒 by KO
旭那拳(日本)

低く構える田上が、スイッチしながらオーソドックから右カーフを当てる。旭那もスイッチから距離を詰める。オーソドックスから左ジャブを突く旭那に対し、田上が右を振るった。旭那がプレスをかけて田上にケージを背負わせる。互いにインローで探り合うなか、サウスポーから一気に距離を詰めた旭那の顔面に、田上が右カウンター一閃! この一撃で旭那のアゴを打ち抜いた田上が、前のめりに倒れた相手にパウンドの連打を浴びせるとレフェリーがストップした。

ランキング1位の旭奈を「大阪から新井チャンピオンに喧嘩を売りに来た田上こゆるです。修斗ストロー級で打ち合える選手とやりたいです。僕と打ち合える男気のある選手、お願いします」と語り、新井丈に向かって「チャンプ、良かったら次やりましょう」とアピールした。


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修斗240519:第1部第5試合・関口祐冬 vs. 石井逸人

フライ級。

関口は現フライ級1位。2019年に現UFCファイターの平良達郎に判定負けしてから5連勝でトップをキープし続けたものの、2023年3月にストロー級との2階級同時制覇を目指していた新井丈のフライ級2戦目で対戦。タックルを切られて打撃を効かされる展開で、テイクダウンを奪えても新井に立たれ判定負け。同年7月の内藤頌貴戦、今年1月のヤックル真吾と、下位ランカー相手のサバイバルマッチを判定で凌ぎ切り、再びランキング1位の座を奪還している。

元環太平洋バンタム級王者の石井は2022年11月に藤井伸樹相手の防衛戦で、激闘となったが僅差のスプリット判定負けでタイトルから陥落。昨年4月には3年半ぶりにPANCRASEに参戦し、ランキング1位の井村 塁と対戦。1Rは石井がテイクダウンを奪い、スタンドでもバックを取る展開で攻勢だったものの、2R・3Rにはバックテイクを許し、決まらなかったもののリアネイキドチョークで攻められる場面を作られ判定負けで連敗。それを機に5年ぶりにフライ級へのカムバックを決意。8月には対戦相手の堀内佑馬の計量失格で試合中止となったが、12月の『プロ修斗公式戦 MOBSTYLES presents FIGHT&MOSH』では当時6位の内藤頌貴を2R三角絞めで絞め落として一本勝ち。試合後にはストロー級・フライ級の二階級同時制覇王者・新井丈への挑戦をアピールしている。

サウスポーの関口に石井はオーソドックス。左ストレートを振って牽制した関口。関口がオーソドックスにスイッチしたところでパンチで出る石井。ケージに押し込んだが、関口に脇を差されて離れる。再びサウスポーに構えた関口が左ハイ。キャッチしてテイクダウンした石井。すぐにバックに回り四の字ロックに。バックからパンチを打ち込んでいく石井。足の四の字ロックを解除した石井がハーフバックに。バックについたままヒジを入れると、関口の左腕に腕十字を仕掛ける。関口にディフェンスされると、再び四の字ロックに移行しバックをキープ。足を使ってロックを解除しようとする関口だが、1R残りわずかとなり、石井がバックから鉄槌を打ち込む。1R終了。

2R。再びサウスポーで構える関口がバックスピンキックで牽制。距離を詰めてきた。ガードを下げて誘う関口。石井のジャブはスウェーでかわす。オーソにスイッチして右オーバーハンドを入れた関口。スイッチを繰り返す。石井が詰めるとステップしてかわした。関口がニータップで飛び込んだが切った石井。オーソの関口がカーフキック。アッパーを出した関口に石井がタックル。そのままダブルレッグでケージに押し込むが、ケージでこらえた関口が石井のテンプルにヒジの連打!石井が前のめりに崩れるとパウンドを打ち込む。レフェリーストップ!

2R3分10秒、関口KO勝ち。

関口「新井くんみたいに連続KOしていたわけじゃないんですけど、タイトル戦の前に1位でちゃんとKOできたんで、いい喧嘩を売れるんじゃないかなって。次の試合(ストロー級の旭那拳 vs. 田上こゆる)でも喧嘩売られると思うんですけど、俺からも喧嘩売らせてください」と、王者の新井に対戦要求。

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【Shooto2024#04】杉本恵とストロー級王座決定戦、藤野恵実「諦めたくないです、色んなことを」

【写真】1980年11月17日生まれ、キャリア30勝まであと一つ(C)TAKUMI NAKAMURA

19日(日)、東京都港区のニューピアホールで昼夜興行として開催されるShooto2024#04では、第1部(昼興行)のメインで藤野恵実が杉本恵と修斗世界女子ストロー級王座を賭けて戦う。
Text by Takumi Nakamura

昨年のインフィニティリーグで優勝を果たし、王座決定戦に駒を進めた藤野。ベルトを争う相手=準優勝者はリーグ戦で唯一引き分けた杉本となった。リーグ戦を戦う中で練習環境がJAPAN TOP TEAMとして整備され、コンスタントに試合をこなすことでMMAファイターとして成長を遂げた。自身2本目のベルトへの想い、そしてMMAファイターとしての夢=UFCへの想いも語ってくれた。


――インフィニティリーグ2023を経て、今大会では杉本恵選手と王座決定戦が決まりました。リーグ最終戦(吉成はるかにKO勝ち)から今回の試合に向けて、どんなことを意識して練習してきましたか。

「基本は変えてないんですけど、JAPAN TOP TEAM(JTT)で体制が徐々に出来上がってきたので、いい練習ができていると思いますね」

――練習環境がJTTになって一番変化したところはどこですか。

「以前はチーム自体、それぞれみんな練習をやっている感じで、私も結構外部に出ることの方が多かったんです。特に女子は選手も少ないので、引き続き外部練習は続けているのですが、チームとして一体感が出てきたと思います」

――専門のトレーナーが増えたイメージですが、その辺りが変わったところですか。

「ヘッドコーチがしっかりいることが大きいです。今までヘッドコーチ不在で外部トレーナーだけだったのですが、エリー(・ケーリッシュ)がヘッドコーチとして来てくれて、きちんと(練習を)締めてくれるという形が出来上がりました。エリーは全体に目を配って、選手ひとりひとりのこともすごく見てくれていて、そういうヘッドコーチのもとで練習できているなっていうのはありますね」

――選手それぞれがやっていることをエリー・コーチがまとめるイメージですか。

「練習そのものというよりも、例えばエリーはスパーリングを全部見ていて、これができていたから次はここが課題だとか、試合が決まったら対戦相手を見て、こうしてこうとか、そういうことを提案してくれますね」

――スパーを見てアドバイスするコーチがいると練習の意識もかなり変わるのではないですか。

「今までは自分でやりながら津田(勝憲)に見てもらう形で、トレーナーが常駐しているわけではなかったので、そういうトレーナーがいることは大きいですね」

――言える範囲で気づいたこと・指摘されたことが何か教えてもらえますか。

「結局言っていることは津田と一緒と言えば一緒なんです。でも同じことを違う人から指摘されるということは、自分の課題が明確で分かりやすい。分かりやすいからこそ、その課題をもっと意識して直していかなきゃいけないんだろうなと思いますね」

――新しいことを取り入れるよりも、引き続き継続して直すべきところに着手している形ですか。

「はい。時期的に新しいことをやるというより、課題を直す形です」

――そういった意味では、リーグ戦に出場して、何が経験・プラスになりましたか。

「リーグ戦が始まった頃はまだJTTの体制が整っていなくて、津田のもとでずっと練習していた形だったんですね。リーグ戦出場を決めた理由が、試合数が多いというところで。今まで強い選手と試合したいと言い続けてきたんですけど、コロナなどの理由で試合間隔がものすごく空いちゃって。キャリア的にも、いつまで試合できるかも分からないなか、できるだけたくさん試合をしたいと思っていました。ちょうどそのときに修斗さんがリーグ戦の話をくれて、2カ月に1試合ペースで試合ができると。なかなかそういう経験はできないので、コンディショニングを含めて自分をどう作っていくか。そう思って参戦させていただきました」

――2023年4月~2024年1月までの約9カ月間で5試合を戦い、過去最多と言ってもいいくらい試合をしていますよね。

「MMAとキックを並行してやっていたときは両方合わせて年間5試合くらいやっていたんですけど、ある程度キャリアを重ねてからは一番やっていますね。周りからも体調的に体が持つのか、最初はちょっと心配もされたんですけど、意外と調子よく上げていけたんで、結果よかったなと」

――スパンが空くよりも試合が続く方が体は作りやすいですか。

「そうですね。基本的に練習をずっと続けているので、だらけずにすぐに気持ちを切り替えやすくて。なんか良かったですね」

――練習環境が変わり、試合をコンスタントにこなすなかで自分の中の変化は何か感じましたか。

「リーグ戦は2R制だったんですけど、最近は2R制の試合をやっていなくて。私は最初のラウンドをなかなか行けなくて様子を見ちゃうことも多くて、2R制だから最初から出し切ることは意識してやるようにしていました。スロースターターだった部分は少しずつ改善できたかなと思います」

――2R制の試合をやったことで戦い方の幅は広がりましたか。

「あとはインフィニティリーグだからというわけじゃないんですけど、より早いフィニッシュをしないと勝っても点数が伸びない・優勝できないかもしれないというのがあったので、そこは意識して早いフィニッシュをしたい、しようと心がけていました」

――藤野選手はMMAで40戦以上キャリアを重ねていますがまだまだ自分が変わるきっかけやポイントはありますか。

「まだできないこととかやるべきことが多いですし、現状維持で良いレベルではないので、どんどんやっていきたいなとは思っています」

――今大会ではリーグ戦で引き分けている杉本選手と5Rのタイトルマッチで対戦します。杉本選手にはどんな印象を持っていますか。

「戦績的に負けが少ない選手なので、手堅い印象がすごくありますね」

――試合をした時も手堅い印象でしたか。

「あのときはドローになっちゃったのですが、自分が1Rを取れたなと思っちゃったのが本当にダメで。それで(2Rは)多分いけたなと思って試合を終わらせてしまって、結果ドローになってしまったんです。そういう慢心じゃないけど、確実にちゃんと仕留めるとか明確なものを作らなければいけないと思いました」

――ジャッジペーパーを見直すと、1Rはジャッジ3名とも10-9で藤野選手を支持。2Rは2名が10-9で杉本選手、1名が10-9で藤野選手と票が割れる形でドローに終わりました。試合直後はどんな心境でしたか。

「私は『えっ!?』となったのですが、津田は2R取られたかもって言っていたんですよ。1Rは明確に取っているけど、2Rはどちらにつくか分からない、と」

――セコンドの判断はそうだったのですね。

「だから津田は2Rの最後に『行け!』と言って怒っていたんです。逆に私はもう大丈夫だと思って、明確な差をつけずに終わらせてしまったことがダメでした」

――次は5Rの王座決定戦で、微妙なラウンドでどちらにポイントが入るかで勝敗が分かれると思います。そのうえで明確にポイントを取る・優勢に見せるところもテーマになってきますか

「パンクラスでやっていた頃はオープンジャッジだったんで、正直やりやすかったんですよね。でもオープンジャッジじゃないと、どちらにポイントが付いたかは本当に判断が難しい。もちろんフィニッシュはしなければいけないんですけど、誰が見ても自分がしっかり取ったと思わせる試合をしないと、前回みたいなことが起こりうる。そう思ってやります」

――今回は修斗のベルトがかかった試合です。タイトルマッチという部分での想いはいかがでしょうか。

「まさかこんなに色々ベルトに挑戦させていただけるとは思ってなかったし、パンクラスでタイトルに絡んだあと、もうベルトに絡むことはないかなと思っていたので。ラッキーと言ったらあれですけど、ありがたい話だなと思いますね」

――今の藤野選手の年齢・キャリアで修斗のベルトを巻くことには、どのような意味があると思いますか。

「何回もタイトルマッチを経験しましたけど、ベルトが取れたのは1回だけなんです。今年でプロデビューして20年経って、私は元々何か格闘技のベースもあるわけでもないし、何かが上手いということもない。最近は若い選手もすごく勢いがあります。でも一生懸命、格闘技を続けていたら、形になるということを自分で証明したいと思います」

――20224年最初の試合ですが、2024年はどのような1年にしたいと思っていますか。

「UFCにいきたい! Road to UFCはなんで年齢制限あるんだよってずっと文句もあるんで(苦笑)。格闘技始めた時からの夢がベルトを取ること、あとはUFCに行くことなんです。それをずっと言い続けているけど、そこには行けないまま来てしまって。だからこれからも現役を続けられる限りは諦めたくないです、色んなことを」

■視聴方法(予定)
5月19日(日)
午後12時30分~ ABEMA格闘チャンネル

■対戦カード

<修斗女子ストロー級王座決定戦/5分5R>
藤野恵実(日本)
杉本恵(日本)

<ストロー級/5分3R>
旭那拳(日本)
田上こゆる(日本)

<フライ級/5分3R>
関口祐冬(日本)
石井逸人(日本)

<インフィニティリーグ2024フライ級/5分2R>
ヤックル真吾(日本)
須藤晃大(日本)

<2024年度新人王Tフライ級1回戦/5分2R>
前田壮吉(日本)
シモン・スズキ(日本)

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【Shooto2024#04】藤野と杉本が世界女子ストロー級王座決定戦でリマッチ。関口×石井、旭那×田上が決定

【写真】リーグ戦でドローに終わっている2人が王座決定戦で再戦(C)SATOSHI NARITA

5月19日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦。この日は昼夜大会として開催され、第1部=PROFESSIONAL SHOOTO 2024 Vol.4の主要カードが発表された。
Text by Takumi Nakamura


今大会のタイトルマッチとして、世界女子ストロー級チャンピオン決定戦=藤野恵実×杉本恵が決定した。藤野と杉本はともに昨年のインフィニティリーグに出場。

1位と2位が世界王座決定戦で対戦するというレギュレーションのなか、ともに3勝1分の成績だったが、2つの一本勝ちを収めた藤野が勝ち点で杉本を上回り、藤野が優勝、杉本が準優勝という結果に。リーグ戦でドローに終わっている2人がベルトをかけたリマッチに臨むことになる。

前回=昨年11月の対戦は1Rに藤野が左右のフックでフラッシュダウンを奪い、バックキープするなど優勢に試合を進め、2Rは杉本が1度テイクダウンを奪ったものの、トップキープを許さなかった藤野が打撃で前に出る展開で終了。

ジャッジ1名が20-18で藤野を支持、残り2名が19-19というポイントでのドローで、1Rを明確に藤野が取り、2Rは票が割れる形だったため、藤野優勢の印象が残る内容だった。

この時はリーグ戦のため5分2Rの短期勝負だったが、今回は王座決定戦=5分5Rの長期戦となる。約半年というインターバルでの再戦、藤野としては前回の試合運びを継続すれば勝ちが見えてくる。杉本がどんな準備と戦略を用意してケージに立つかがポイントの王座決定戦だ。

昨年12月にフライ級で内藤頌貴に一本勝ちした石井逸人がランキング1位の関口祐冬と対戦。また旭那拳の負傷により、3月大会から延期となっていた田上こゆるとの一戦が今大会にスライドで実施される。

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