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【Grachan79×Herios02】RTU敗戦から手塚基伸との再戦。伊藤空也ー02ー「己を変えるしかない」

【写真】伊藤、手塚ともに前日計量をクリア。様々な想いを馳せた再戦へ(C)GRACHAN

21日(日)、東京都江東区の有明TFTホール1000にて開催される「Grachan79 × Herios02」で、手塚基伸の挑戦を受けるバンタム級王者の伊藤空也インタビュー後編
Text by Shojiro Kameike

インタビュー前編では4年前に手塚に敗れて以降、ファイトスタイルを進化させてきた過程について語ってくれた伊藤。この後編では今年のRoad to UFC敗戦からの練習内容、そして手塚とのストーリーについて訊いた。

<伊藤空也インタビューPart.01はコチラ


RTUのあと、まず試合内容をノートに全て書き出して、客観的に自分を見つめ直しました

――ファイトスタイルを進化させ、今年はRTUに出場したものの初戦でカイ・シャンに判定負けを喫しました。

「内容的には『激闘で面白かった』という声を掛けていただくこともありました。でも客観的に見たら、あの試合は最悪ですよね。自分じゃない」

――というと?

「飲み込まれていた、と言った変ですけど――何か余計なことを考えているんですよ。自分がやるべきことをもっと明確にしていれば良かったけど、先を見てしまった部分があって。反省すべき内容で、パフォーマンスとしては良くなかったです」

――やはりRTUの舞台は、エターナルとも違いましたか。

「違いました。実際に試合をして思ったのは、僕の中のマインドとIQを変えるべきだと。そこから練習環境と練習内容はゴロッと変えましたね」

――どのように変えたのでしょうか。

「まず試合内容をノートに全て書き出して、客観的に自分を見つめ直しました。たとえばグラップリングで出てしまう癖があって。詳しくは言えませんが、その癖が出ていなければ、どういう試合になっていたのか――その先を考えていく。特に今回の相手は手塚さんなので、そういうグラップリングの癖をなくすことを考えながらスパーリングしてきました」

――RTUの敗戦から7カ月が経ちました。現時点で先ほど言った癖は解消できている、と。

「はい、もうバッチリ解消できています」

――グラップリングの面で倍以上レベルアップし、課題であった癖も解消できた。手塚選手と前回対戦した時と比べて、全く違う自分になっているのでしょうか。

4年前の対戦では手塚が52秒、腕十字で勝利。実はこの試合以前にも両者は対戦していた(C)GRACHAN

「間違いなく、違います。グラチャン公式のインタビューを視ると、手塚さんは『RTUの試合を視ると、伊藤空也は全然変わっていない』と言っているんですよ。それは煽るために言っているとしても、もしRTUの試合を視て研究しているのであれば、僕からすれば好都合で。すでにグラップリングの癖、打撃の形から全てRTUの時とは全然違う動きができていますから」

――敗戦からの7カ月というのは大きいですね。

「ただ、僕の中では復帰戦という感覚はなくて。正直、今にして思えばエターナルの試合は流れて良かったと思っているんです。その期間に、今までよりもっと考えて練習できました。試合が流れたのも自分のためだったのかな、と考えていますね」

――おそらく伊藤選手の場合、プロのファイターとして試合に標準を合わせるだけでなく、常在戦場という心構えを持っているように感じます。戦う者として日々を過ごしている。

「あぁ、そうかもしれないですね」

――一つひとつの勝敗はもちろん大切です。それ以上に、試合だけにフォーカスした7カ月間と、常在戦場として過ごした7カ月間では濃度が異なるのではないでしょうか。

「確かに、濃度は違うと思います。僕たちにとって試合は仕事だから、仕事を頂けるのはありがたいです。ただ、毎日のトレーニングはもちろんだし、負けた試合にも次の試合で勝つためのヒントがありますよね。もっと言えば、勝った試合にも次の試合で負ける要因があるというか。そのために考えさせられる部分があるし、考えていかないといけない。だから格闘技って面白いと思うんです」

――そのとおりですね。だから我々も専門メディアであれば、決して点だけで考えてはいけない。前の試合と比べて次の試合がどうだったのかと、常に線で考える必要があります。その分「何試合か続けて同じ負け方をしている。変わっていない」と気づくこともあるわけですが……。

「あぁ、なるほど。記者の方がそうやって見て、気づいてくれることがあるじゃないですか。それを戦っているファイター自身が分かっていない場合があって。それはどうなのかな、とは思いますよね。これは不思議ですけど。

ただ、昔は僕もそうでした。本人は今いる環境で、ガムシャラに頑張っているんです。でもそれは第三者から見れば、ゴールのない深いプールを必死にもがいているだけで。だから常に環境を見直し、己を変えるしかない。己の意識を変えるしかないです」

手塚さんとの試合は苦い想い出しかないんです。ここでそういう苦い想いは終わりにしたいですね

――しかし、その「己を変える」というのが最も難しいと思います。

「難しいです。でも、そこで己を変えた人が上に行っていますからね。

これは悪く受け取ってほしくないから、あえて言いますけど――僕は今、BRAVEのプロ練には週1しか出ていません。それはBRAVEのプロ練が良くない、ということではないです。普段は週に何回も出ています。今回は試合と相手が決まり、その相手を想定した練習をしないといけないですよね。たとえばストライカーとガチスパーし続けても、それほど意味はなくて」

――対戦する手塚選手が稀なスタイルで、なかなか自分のジムに手塚選手と同じスタイルの選手はいないですしね。

「サウスポーで、ガンガン組んできて、どんどんサブミッションを狙ってくる相手と練習したほうが意味はありますから。今回はそういう相手を、BRAVEのクラスとプロ練がない時間に来てもらって、ケージを使ってマンツーマンで練習をお願いしています」

――その手塚選手と対戦したのは、実は4年前のタイトルマッチだけではないと知って驚きました。

「実はそうなんです(苦笑)。2018年の大晦日にグラップリングで対戦しているんですよ」

――大阪のACFで行われたグラップリングトーナメントの決勝で、手塚選手に下からの肩固めを極められています。

「あれは僕が20歳の時です。柔術はやっていましたけど、トーナメントの1回戦と2回戦は上を取ってキープしていただけでした。当時、手塚さんは雲の上の存在で……ファン目線で手塚さんと対戦できて良かったという感じで。だから僕、手塚さんとの試合は苦い想い出しかないんです。ここでそういう苦い想いは終わりにしたいですね」

――それも含めて、もう一度手塚選手と対戦したかったですか。

「グラップリングはグラップリングで仕方ないですけど、やっぱり4年前の試合は自分の中にも残っていますよ。あの時も僕がチャンピオンで、手塚さんが挑戦者。手塚さんは今、連敗中ですけど、ここで僕に勝ったらオイシイじゃないですか。逆に僕が圧倒的に勝てば、『4年前、手塚さんが勝ったのはマグレだったのか!?』という印象にも繋がるし。

あの試合まで僕はグラップリングが嫌で嫌で仕方なかったです。でもトライフォースに通い、今は柔術やグラップリングが大好きになりました。MMAでも手塚さんとグラップリング勝負してみたいと思うぐらいですよ」

――この再戦が決定する伏線は昨年2月にありました。伊藤選手がTSUNE選手に対戦をアピールしたあと、ベルトを失った手塚選手に「まだ引退しないでくださいよ。僕のリベンジが残っていますから」と伝え、手塚選手も「伊藤選手がああ言ってくれたから、続けなきゃいけないですよね」と答えていました。スポーツとして良い展開だったと思います

当日はGrachan79とGrachan Herios02の二部制興行。Herios02ではバンタム級とウェルター級のWタイトルマッチが行われる(C)GRACHAN

「皆さんにそう言ってもらえて、嬉しいです。ケージサイドにいて、どちらが勝つか分からないし、何も言うことは考えていませんでした。でも岩﨑(ヒロユキGrachan代表)さんに『一発マイク頼むわ』と言われて(笑)。僕としては自然と出た言葉でしたね」

――その後、RTU出場やエターナルの防衛戦もあったことを考えると、もしかしたら今回の手塚戦は実現しなかった可能性もあります。そう考えると、これは偶然なのか運命なのか……。

「運命だと思いますよ。今回勝ってもまた次のストーリーが生まれるでしょうし。それは自分で創るというよりも、自然と出来上がっていくものだと思うので。たとえどういう展開になっても、先ほど言われたとおり常在戦場——日々常に戦いですから。今回はまず4年間でやってきたものを全て手塚選手にぶつけます」

■Grachan Helios02 視聴方法(予定)
12月21日(日)
午後5時~ U-NEXT

■Grachan79 視聴方法(予定)
12月21日(日)
午後1時30分~ GRACHAN放送局、GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios02 計量結果

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 伊藤空也:61.1キロ
[挑戦者] 手塚基伸:61.05キロ

<Grachanウェルター級王座決定戦/5分3R>
林RICE陽太:76.35キロ
山田哲也:77.1キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
三澤陽平:56.95キロ
増田比呂斗:57.0キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海:57.0キロ
平野紘希:57.15キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
野澤海斗:61.5キロ
足立晃基:61.6キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
長野将大:61.20キロ
大村友也:リミットを5キロオーバー
※試合は66キロ契約5分2Rのグラップリングルールに変更

<フェザー級/5分2R+ExR>
佐藤藏ノ介:66.25キロ
吉田剛:65.9キロ

■Grachan79 対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
能坂陸哉:56.95キロ
宮島夢都希:57.0キロ

<ライト級/5分2R+ExR>
アリアン・ナカハラ:ドクターストップにより欠場
西條貴陽:70.45キロ
※試合中止

<フライ級/5分2R+ExR>
二之宮徳昭:57.95キロ ※800グラムオーバー
AXEL RYOTA:56.85キロ
※二ノ宮は減点2から試合スタート

<ヘビー級/5分2R+ExR>
井上悠司:当日計量
瓜田幸造:当日計量

<ヘビー級/5分2R+ExR>
佐々木克義:96.7キロ
パウロ・フェレイラ:96.9キロ

<63キロ契約/5分2R+ExR>
おはぎ:62.45キロ
竹下登:62.8キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
渡部大斗:61.3キロ
中嶋紳乃介:61.6キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
小松原翔太:56.8キロ
金森琢也:56.95キロ

<アマチュア/3分2R>
佐藤珀虎:70.1キロ
飛鳥成宣:69.8キロ

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【Grachan79×Herios02】手塚基伸と防衛戦&リベンジへ、伊藤空也ー01ー「あの試合後に目標ができた」

【写真】手塚との再戦を語るうえで、伊藤のファイトスタイルの変化は欠かせない(C)SHOJIRO KAMEIKE

21日(日)、東京都江東区の有明TFTホール1000で開催される「Grachan79 × Herios02」。当日は二部制でGrachan79が昼興行、Grachan Herios02が夜興行として行われる。Herios02のメインではバンタム級王者の伊藤空也が手塚基伸の挑戦を受けることとなった。
Text by Shojiro Kameike

昨年、豪州エターナルMMAとグラチャンの2冠王となった伊藤。今年5月にはRoad to UFCに出場するも、初戦でシンガポールのカイ・シャンに判定負けを喫した。その後、復帰戦として9月にエターナルMMAの王座防衛戦が組まれるも、対戦相手のマッティ・イアンの負傷により試合は中止に。改めて今回のグラチャンで再起戦を迎える。

挑戦者の手塚とは4年前の2021年12月に対戦しており、開始早々52秒で腕十字を極められ、当時保持していたベルトを手放した。前戦と同じ形=伊藤が王者、手塚が挑戦者として戦うリマッチ。インタビュー前編では、敗北を経て進化してきたファイトスタイルについて訊いた。


MMAの技術は年々、必要不可欠なものが増えている

――今年は5月にRTU出場後、9月のエターナルMMAでの防衛戦中止を経て、7カ月振りの試合となります。初防衛戦の相手である手塚選手とは2021年12月以来4年振りの再戦となりますが、その間に伊藤選手のファイトスタイルも大きく変化してきました。

「はい、それは間違いないですね」

――まず前回の手塚戦を振り返った際に「僕が色気を出しすぎてしまった。金太郎戦(2021年7月に判定負け)で、激闘をして評価された結果、金太郎戦以上のものを求められていた」という旨の反省がありました。その後から伊藤選手が安定した試合の組み立てを見せるようになったと思います。

「はい。そこから練習内容や練習方法を大きく変えました。手塚さんに負けた当時の自分はまだ若手で、そこまで経験もなく勢いだけで戦っていたというか。あとは20代前半という若さとタフさだけで……。試合後、自分に足りないものを客観視して、いろいろと取り組んで足りないものを取り入れていったんです」

――当時、自分に足りないと感じたものは何だったでしょうか。

「間違いなく、柔術ですね。エターナル、そしてRoad to UFC——MMAの世界標準を見て見ると、求められるのはストライキング力と、黒帯クラスの柔術力だと思います。この2つは絶対必要条件であり、そういった舞台に出るための資格ですよね。と考えた時に、僕に足りないのは柔術でした。

それまではレスリングとスクランブルしか取り柄がなくて。もちろん柔術をやっていなかったわけではないですが、細かい動きやグラップリングに特化した技術が足りない。そこでトライフォース柔術アカデミーのクラスに参加するようになりました」

――打撃やレスリングの重要性ばかり取り上げられることが多いものの、UFCをはじめ海外のMMAを見ると、やはり潜りなどガードポジションからの展開は柔術の動きによるものですよね。

「特にUFCのファイターは皆それができますから。MMAの技術が年々進化している――いや、進化しているというより『必要不可欠なものが増えている』という状態で。『これはできなければダメですよ』と、僕たちに求められているものが増えていますよね。

たとえばエターナルで他の階級の試合を見ても、皆それだけの動きができている。Road to UFCを勝ち上がっている選手は尚更で」

――そんななか、伊藤選手はグラチャンの試合でも左ハイ、左ミドルと綺麗な蹴りを見せてきました。あの蹴りは昔から使っていたものですか。

「いえ、昔は左ミドルを蹴ることはできませんでした。とにかく蹴りがヘタクソで、禅道会時代の先輩から『ムエタイの左ミドルを蹴れないとダメ』だと言われたんです。MMAで蹴っても掴まれない左ミドルを。そこからムエタイのジムにも通い始めて、まずその成果が首相撲と左ミドルに表れてきましたね。たぶん骨盤をしっかり使って蹴っているから、見た目も綺麗に感じたんじゃないかと思います」

(C)GRACHAN

――左ミドルはムエタイで、左ハイはどうでしょうか。あれはムエタイではなく空手の要素も大きいように感じました。

「そうですね。左ハイは少し空手の要素も入っています。ウマル・ヌルマゴメドフも似たような蹴りを出していて。やっぱり柔術をやって、たとえ蹴りを取られてテイクダウンされても大丈夫という意識になっていたことは大きいです。

確かに以前は、キャッチされないような蹴り方をしていました。でもMMAは常に、その先を考えて取り組んでいかないといけない。蹴りが当たった後、あるいは蹴りを掴まれてからの展開、蹴りを出せないぐらい相手がガンガン出て来た時のこととか。そういうことを想定して取り組んでいると、今はさらにその先を見ることができています」

手塚さんと戦った時の柔術力、グラップリング力は今の半分もなかった

――なるほど。

「やっぱり格闘技って、まず打撃は効かせないといけないと思うんですよ。それは意識しています。昔のムエタイ選手のサムゴーのように、ガードごと壊す左ミドルとか。ジャブも――たかがジャブではなく、MMAグローブだとジャブだけでKOできますからね。

そうやってポイントを取るための打撃ではなく、効かせるための打撃——これをやったら相手は嫌がるだろうということを自分は対グラップラー、対レスラーで意識して練習してきました」

――その打撃について手応えを感じ始めたのは、いつ頃でしょうか。

「手塚さんに負けて1年後……いや、2023年に入ってからですね。グラチャンの15周年記念興行の頃、またイチから打撃を見直しながら練習していたんです。それこそジャブでKOできるぐらい、しっかりとナックルを当てる打ち方とか。それで成果を実感できたのは、15周年記念興行の高須将大戦でした。

(C)GRACHAN

高須選手は柔術もレスリングもできる。そうなると左ミドルがキーポイントとなると思って。実際に試合では左ミドル、あと右カーフもバンバン入りましたね。その蹴りがあるから左ハイも決めることができたんだと思います」

――柔術に取り組み、打撃も改善してから迎えた2024年にはエターナルとグラチャンのベルトを獲得します。エターナルではタフな試合を展開しながら終盤に盛り返して判定勝ち。そしてグラチャンでは粘る王者を終盤に削り倒すという、新たなステージを見せたように思いました。

「エターナルの試合は1Rを僕が取って、2Rは確実に取られたじゃないですか。3Rが分からず、4Rが相手で5Rは分からないというギリギリの勝負でした。当時はまだ試行錯誤の部分もあって、今であれば戦い方も変わってくるとは思います。ただあの時は、最終ラウンドで打ち返していなかったら負けていましたよね」

――序盤は自分が抑えていても、それが体格差なのか技術差なのか……どちらにしても、徐々に削られてくることは多いです。そんななか、最後にひと踏ん張りできるかどうか。続くグラチャンのTSUNE戦でも、最後に力を出し切っていました。

「TSUNE選手との試合については、2Rの時点で勝てるという確信を得ていました。その時に相手はすごい力を使っていて、腕もパンパンになっている。ラウンドが終わってコーナーに戻る時も息切れしていて。『もう3Rめは厳しいんじゃないか』と思って。僕はもともと競り合いが得意で、相手が落ちていくなか自分はギアを上げていきました」

TSUNE戦はスクランブル戦で削り勝ち(C)MMAPLANET

――相手が力を使っていることに対し、自分も力を使って押さえに行きすぎてしまうため、自身がヘロヘロになってしまうパターンもあります。伊藤選手の中では、そのパターンはありえませんか。

「トライフォースで柔術とグラップリングを練習していて思うのは、『これをやられたらグラップラーは一番嫌だろうな』『キツイ展開になったら、これをやってくる』というものが分かってきました。もしテイクダウンされても自分がこうしていれば、その先はないだろうというものとか」

――相手にとっては、どんどん進む道も戻る道も防がれてしまう。そうなると心理的にもキツイでしょうね。

「今の自分と比べて、たぶん手塚さんと戦った時の自分の柔術力、グラップリング力は半分もなかったと思います。あの試合後に自分の中で目標ができ、いろいろやってきた結果、再び手塚さんと対戦するのは今だと思いました」

<この項、続く>

■Grachan Helios02 視聴方法(予定)
12月21日(日)
午後5時~ U-NEXT

■Grachan79 視聴方法(予定)
12月21日(日)
午後1時30分~ GRACHAN放送局、GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios02 対戦カード

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 伊藤空也(日本)
[挑戦者] 手塚基伸(日本)

<Grachanウェルター級王座決定戦/5分3R>
林RICE陽太(日本)
山田哲也(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
三澤陽平(日本)
増田比呂斗(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
平野紘希(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
野澤海斗(日本)
足立晃基(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長野将大(日本)
大村友也(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
佐藤藏ノ介(日本)
吉田剛(日本)

■Grachan79 対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
能坂陸哉(日本)
宮島夢都希(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
アリアン・ナカハラ(カナダ)
西條貴陽(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
二之宮徳昭(日本)
AXEL RYOTA(Tri.Hstudio)

<ヘビー級/5分2R+ExR>
井上悠司(日本)
瓜田幸造(日本)

<ヘビー級/5分2R+ExR>
佐々木克義(日本)
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<63キロ契約/5分2R+ExR>
おはぎ(日本)
竹下登(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
渡部大斗(日本)
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<フライ級/5分2R+ExR>
小松原翔太(日本)
金森琢也(日本)

<アマチュア/3分2R>
佐藤珀虎(日本)
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【Grachan Herios】年末決戦へ。TSUNE×高橋孝徳ー02ー「ベテランの生き様を見せますよ」

【写真】「まだまだ、これから」と語る2人。気合は十分だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、同バンタム級王者のTSUNEが伊藤空也を相手にベルトの初防衛戦を行う。TSUNEと同じMe,We所属の高橋孝徳は、原口伸と対戦する。そのTSUNEと高橋のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

伊藤は今年8月、豪州エターナルMMAでロッド・コスタを判定で下し、同バンタム級のベルトを獲得。原口は敗れたものの、Road to UFCで準決勝に進み、今回が国内復帰戦となる。そんなBRAVEジム勢に対し、Me,Weの1985年生まれコンビはどのような試合を見せるのか。後編はTSUNEについて、そして互いの試合について語る。

<TSUNE×高橋孝徳インタビューPart.01はコチラから>


――続いて高橋選手にとって、TSUNE選手はどのような存在なのか教えてください。

高橋 打撃も巧いけど、やっぱり本当に組みが強いです。特に「ケージ際の魔術師」といっても過言ではないぐらいで。いろんな人と練習してきましたけど、ケージ際の小技に関してTSUNEさんを上回る人はいないと思っています。

TSUNE アハハハ。

――練習相手としては、常に何をやってくるか分からないほどの小技を持っているのでしょうか。

高橋 まるで詰将棋のように「こう来たら、こう」と先の先があるんです。こちらが現状を理解できていない間に、どんどん先に回られています。そんなTSUNEさんに対して理屈で勝負したら、先を取られてしまう。だからってフィジカルで勝負しちゃうと、瞬発的に持っていかれてしまうんですよ。

――手塚基伸選手との2連戦は、そんなTSUNE選手の本領発揮だったわけですか。

高橋 本領発揮といえば本領発揮なんですけど――安全運転して勝ったな、という感じですよね。

TSUNE 安全運転!

高橋 これは手塚選手のことを悪く言っているわけではなくて。TSUNEさんは落ち着いて勝ちに行ける。浮き足立たず、しっかりとポイントを取りに行くことができる。タイトルマッチの3R目は流しに行こうとしたら巻き返されけど、それでも凌ぎきるという。

TSUNE それ、みんなに言われるよ(笑)。

高橋 3R目はそうなると思っていたんですよ。1、2を取ったら3は……。

TSUNE ――逃げるだろうな、って。これは性格的な問題で(苦笑)。前にタカタカに言われて「そうだな」と思ったんですけど、僕は良くも悪くも試合がスパーリングどおりらしいです。

高橋 そうですね。僕はまだキャリアが浅い頃、「実力を発揮できていない」と言われていました。反対にTSUNEさんは練習の内容を、そのまま試合で出せるから凄いと思っていましたね。

――ということは練習で調子が悪ければ、その調子の悪さが試合に出るのですか。

TSUNE たぶんそうだと思います(苦笑)。1、2を取ったら3は流す、ということをスパーでもやっているので――頑張っているフリをしながら。

高橋 人はそれを「ペース配分」と呼びます(笑)。

――アハハハ。伊藤選手は苦しい試合展開から後半盛り返し、エターナルMMAのベルトを巻いたファイターです。

TSUNE 厄介な相手ですよね……。3ラウンドのうち2は確実に取れると思っているし、今回はフィニッシュも狙いたいです。

――高橋選手が「絶対そんなわけない」と、怪しむ目つきで見ていますよ。

高橋 アハハハ! こうは言っていますけど、いつもTSUNEさんの場合は3つ全部取るつもりで、1つ取れない時のことも想定して戦っているんですよね。

TSUNE 今大会はタイトルマッチ以外、全て2ラウンド(延長あり)ですからね。そのラウンドの違いを全力で見せつけますよ。

――では伊藤選手の印象をお願いします。

TSUNE とにかく頑張る選手ですよね。フィジカルも強いと思うけど、僕が強いところが通用しないと勝負にならないので、倒して殴って絞めます!

高橋 伊藤選手は勢いが強いですよね。まだ20代だし、スタミナもあって。組みの部分ではTSUNEさんのほうが上だと思いますけど、終盤になっても頑張ることができる選手なので、そこは嫌ですね。

――高橋選手は、RTUから国内に復帰する原口選手と対戦します。

高橋 このタイミングで原口選手と対戦することになるとは、思ってもみませんでした。そもそも原口選手はもうグラチャンには出ないだろうと思っていたし、それが意外でしたよね。海外とかRIZINに行くのかな――と、その点は驚きがありました。

印象は――皆さんが思っている、そのままですよね。とにかくレスリング、組みが強いし、パウンドもしっかり打ってくる。ただ漬けるだけではなく、ちゃんとフィニッシュも狙ってくる。それをやらせないように自分が頑張る試合になるのかな、とは思います。

TSUNE 僕の試合もですけど、タカタカも同じぐらいシンドイ試合になると思います。でもそういう試合ほど、相手のほうはが評価を落としがちじゃないですか。

――……どういうことでしょうか。

TSUNE 原口選手はもともと評価が高くて、RTU帰りで――という選手の復帰戦が接戦になったりすることは多いです。相手が油断してくることはないでしょうけど、タカタカには全て出しきってほしいですね。絶対シンドイ試合になりますから。タカタカには1Rからガンガン行ってほしいです。

高橋 これは自分で言うのも何ですけど、原口選手のキャリアで僕と対戦するというのは、僕のことを何の問題もないと思っているんでしょう。逆の立場であれば、僕はそう思います。それぐらい実績の差はあるので。だから、そう思ってくれていてほしいです。その気持ちの中にチャンスがありますから。

――お二人は今回の試合で何を見せたいですか。

TSUNE 何を見せるか――とにかく無事に終わってほしいです(笑)。

高橋 そこで急に守りに入らないでください!

TSUNE 俺たち、まだやれるぞ――という試合を見せます!

高橋 そう、ベテランの生き様を見せますよ。

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios 対戦カード
<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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【Column】マカオで11年振りにUFCを取材して……何だかんだと、詮無いことを考えてしまった

【写真】本当にすさまじい盛り上がり方だった (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)にマカオのギャラクシー・アリーナで開催されたUFN248:UFN on ESPN+106「Yan vs Figueiredo」。メインのピョートル・ヤン×デイヴィソン・フィゲイレドの激闘に沸き返る1万2000人超の館内をケージサイドから眺めて、「全然違う」と素直に思わされた。
Text by Manabu Takashima

何が違うのか。過去のマカオ大会とは、明らかに別モノだった。UFCが前回マカオでイベントを行ったのは2014年8月23日、もう10年以上も前になる。

ギャラクシー・マカオとアヴェニーダ・シダージ・ノヴァを隔てたザ・ベネチアン・マカオのコタイ・アリーナに7000人強のファンを集めたUFN48のメインは、奇しくも今大会でカラーコメンテーターを務めたマイケル・ビスピンが、カン・リーと相対した一戦だった。

マカオに初めてUFCが進出したのは、その2年前。2012年11月10日のUFC Macao(UFC Fuel TV06)で五味隆典、水垣偉弥、手塚基伸、漆谷康宏、福田力と日本人5選手も出場した。同大会での中国人ファイターの出場はジャン・ティエチュエンの1選手のみ。それでもコタイ・アリーナに8000人のファンを動員し、日本大会と並びアジアで定期的にイベントが行われるという期待が寄せられた。

この後、今はUFCを去ったマーク・フィッシャーを長とするUFCアジアは、TUF Chinaを軸とした中国人選手の育成という命題を挙げ引き続き2 度に渡りコタイ・アリーナ大会を取り行っている。2014年3月のTUF China Finale大会では、そのTUF Chinaウェルター級決勝戦でジャン・リーポン×ワン・サイが組まれ、ジュマビエク・トルスンと3人の中国人ファイターと共に日沖発と徳留一樹が参戦した。

上記にあるUFN48ではTUF Chinaフェザー級決勝ニン・グォンユ×ヤン・ジェンピン、ジャン・リーポンとワン・サイ&ヤン・ジークイと中国人選手は5人に増え、日本人出場選手は安西信昌と佐々木憂流迦の2人だった。

これら過去のマカオ3大会の集客数は6000人から8000人、コタイ・アリーナの一部を使用するスケールでイベントは実施された。3大会連続出場はキム・ドンヒョン。特に中国がフューチャーされるという風ではなく、アジア大会という空気感だったことが思い出される。

あれから10年、UFCにおける中国の存在感は比較にならないほど、重要になっている。

世界女子ストロー級王者ジャン・ウェイリは当然として、男子でもバンタム級のソン・ヤードンやウェルター級のリー・ジンリャンが北米要員として地位を確立。20人に及ぼうかという契約配下選手の多くは、上海PIで最先端のトレーニング環境が与えられ、現地のローカルショーからRoad to UFCという道を経て最高峰に辿り着いている。

フロリダのキルクリフFC、サクラメントのチーム・アルファメールと中国人選手が米国のジムで練習、所属することは何も珍しくなくなった。

今回のマカオ大会には上に名前を挙げた中軸ファイターの出場はなかったが1カ月に 3度から4度、世界のとこかで見られるUFCの日常的なイベントで、中国のファンたちはお祭り騒ぎ状態だった。

UFC300でジャン・ウェイリに挑戦したイェン・シャオナンを始めとする10人の同朋に、1万2000人越えの大観衆は「加油(チャーヨー」と、力いっぱい叫び続けた。特別でなく、ご当地ファンを応援する。そして世界のトップに声援を送るという──熱狂がギャラクシー・アリーナに渦巻いていた。

メディアの数は昨年、一昨年のシンガポール大会とは比較にならないほど多かった。プレスルームもそれだけ巨大だ。ざっと見まわして、中国メディアの数は80を下らなかっただろう。

それだけ投資をした結果といえばそれまでだが、お祭りでなく日常がビジネスになることは、大きい。何よりマカオ大会の熱狂は中国の人々のUFCを見る目が肥え、UFCを楽しめるようUFCが手を尽くしてきたからこその結果だ。

天文学的な額の投資やその勢いを買うだけの経済基盤が、かの国にある。だから時間を掛けることができた。投資を回収できないのであれば事業の見直すことになることも承知し、それだけ費やしてきた。残念ながら、我が国の経済はそのような余裕はない。プロモーターやファイター、ジム関係者、専門メディア、皆がそうだ。いうと一国全自転車操業状態。だから、目の前の利益を追求する必要がある。

複数の日本人ファイターがUFCのメインカードに名を連ね、サッカーのプレミアリーグで活躍したり、MLBでレギュラーを務める選手のような名声を得るにはどうしたら良いのか。そのような日はやってくるのか。

強さを追求しているだけでは食っていけないという言い訳をやめて、格闘技の本質を曲げないでいられるのか。あるいは強さが絶対の価値観を持つMMA界とするために、投機できるビリオンネアーが現れるのを待つのか。ギャラクシー・マカオを闊歩する大陸からやってきた人達を眺めつつ、そんな現実離れした考えしか思い浮かばなかった。

それでも今、日本のMMA界に奇跡的な神風が吹こうとしている。朝倉海のUFC世界フライ級王座挑戦は、特別なことだ。9年振り9カ月振りの日本人のUFC世界王座挑戦が、デビュー戦。彼の日本における影響力の大きさとフライ級の現状が合致した特別な世界王座挑戦に加えて、このチャレンジに化学反応を示す下地が今は少なからずある。

格闘技・冬の時代と呼ばれた頃に、「UFCで戦いたい」と猫も杓子も口にしていたのとは違う──本気で強さを追求することで、選択肢がUFC一択となったファイター達が存在している。平良達郎、中村倫也、鶴屋怜、木下憂朔、風間敏臣、井上魅津希──そんな面子に、Road to UFCと同時開催なんてことがあるなら強さを追求する純度と強度が高まるイベントの実現も可能になるに違ない。

この動きを一過性でなく、恒常性とするには……強さが軸となるマッチメイクをプロモーターが組める仕組みを構築すること。それにはファイターとプロモーターが対等の立場になる環境創りが欠かせない。過去の慣例に縛られない。過去の成功例でなく、今の成功例に目をやること。

近い例でいえば、それこそ朝倉海の大抜擢だ。なぜ、デビュー戦&世界挑戦が現実のモノとなったのか。彼はRIZINが求めることをやり抜き、UFCが求めるモノを追求してきた。その姿勢を学ばずに「RIZINで戦いたい」、「UFCと契約する」と口にしても、正直どうしようもない。

Road to UFCも然りだ。入口に立つことが大切なのは、UFC本大会であってRoad to UFCではないはず。出場を目指してレコードを綺麗にするために、強い相手との対戦を避けるような姿勢では、豪州が加われることが予想される次回大会を勝ち抜くことができるだろうか。

今やコンテンダーシリーズもそうだが、Road to UFCという「勝てば官軍」的なトーナメントで生き残るのは綺麗なレコードは当たり前。それも強い相手を食って、綺麗なレコードである必要がある。

韓国人ファイターだが、ユ・スヨンは昨年12月のNAIZA FCの敗北後に1月にBlack Combatでキム・ミウ戦と戦った。結果はNCだった。この2試合を経てRoad to UFCに出場できなかったかもしれない。

と同時に、この2戦を経験していないと今の強さがなかったかもしれない。要はユ・スヨンはRoad to UFCで戦う権利を得るために、チャレンジをした。

チェ・ドンフンは強いが試合が面白くないという韓国内での評判を、Gladiatorの2戦で払拭した。日本での試合は、現状を変えるために必要だった。

倒せる武器があることを自認し、準決勝まで勝利を最優先とした。そしてファイナルは見事なKO勝ちを飾った。彼もまた昨年12月と今年の2月と日本で戦って、Road to UFC出場権を得ている。

レコードが汚れるリスクを冒して、戦績を積んだうえでRoad to UFCに出場しても勝てないこともある。実際に河名マストや本野美樹はそうだったと言える。だからこ、その姿勢を評価する業界になることが、日本が強くなる第一歩ではないだろうか。

頂きを目指すには、登山口がどこにあるのか。そのルートをしっかりと確認、精査しないと登山はできない。その挑戦が成功例も失敗談も将来に活かすことはできないままで終わる。

根本として、日本を強くするのはプロモーターではない。ジム、そしてファイターだ。それを評価するのがプロモーターの役割で、さらに商売にする才覚が求められる。中継パートナーも同様だろう。ではメディアの役割とは何か……正直、専門メディアの役割など、もうとうになくなったのではないかと思っている。

フォロワーが多いインフルエンサーに、しっかりと格闘技を伝えてもらう方がよほど、Yahooへの転載でPV数を増やしてGoogle広告で生き永らえようとする専門メディアより影響力があるはず。影響力のある有名人や中継局、大手メディアに対して、情報提供でなく知識の共有を目指した記事を書く。それが、実はネット時代になる以前と変わらぬ専門メディアが果たすべき役割だ。


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45 MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 手塚基伸 笹晋久

【POUNDOUT01】手塚のTD&コントロールを凌いだ笹が延長戦でトップを奪取して判定勝ち

【写真】勝者にも笑顔なしのタフファイト(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分2R+ExR>
笹晋久(日本)
Def. Ex3-0
手塚基伸(日本)

ともにサウスポー。笹が右ジャブを突く。手塚がフェイントからシングルレッグで入り、背中を着かせる。スイープする笹をスクランブルから立ち上がった手塚がケージに押し込む。笹は左腕で手塚の首を抱えて引き込んだ。腰を上げてマットに頭をつけてディフェンスする手塚。笹にも展開はなく、レフェリーがブレイクをかけた。

残り2分、手塚が距離を詰めて左ローを蹴る。笹も左カーフを返した。手塚のシングルレッグに対し、笹は右テンカオを合わせたが、そのまま組まれてドライブされてしまう。右オーバーフック&右足を差し入れる笹を、手塚が押し込み続けて初回を終えた。

最終回、距離を詰めた笹に手塚が左ストレートを浴びせる。続くシングルレッグを切られた手塚は、得意のディープハーフからスクランブルへ。さらにバックを奪取した。立ち上がる笹をケージに押し込み、再びシングルレッグで組む。ハイクロッチに切り替えた手塚に対し、笹は足を抜いて正対する。右腕を差し上げて切り返した笹は、離れて打ち合いへ。距離を置いた笹、手塚は左に回る。

笹の右ボディを受けた手塚はシングルレッグで笹を捕まえ、ハイクロッチでケージに押し込む。笹もギロチンで抱えるが展開はなく、レフェリーがブレイクをかけた。再開後、パンチの交換から笹が右跳びヒザを見せる。手塚はシングルレッグで笹に背中を着かせ、右足を抱えてパスを狙う。

左腕で笹の首を抱えた手塚がパスすると、すぐに笹がスクランブルから立ち上がる。ケージ際から離れた両者は打ち合いに。手塚の左ストレートが顔面に突き刺さると、笹も右を打ち込み試合を終えたが、裁定は三者三様のドローで延長戦に突入する。

延長戦、パンチからシングルレッグに繋げた手塚だが、ここは潰されてしまう。ガードからオープンハンドで叩く手塚。両腕を差し上げた笹に対し、手塚はケージウォークを狙うが、笹が少しケージ際から離してトップをキープする。笹の右足を挟んでバックを狙う手塚だが、ここも笹が潰した。

手塚はハーフガードからバックを狙う。右オーバーフックで耐える笹。しかし手塚が起き上がり、笹をケージに押し込む。笹は首相撲で切り返し、ヒザをボディに突き刺す。ラウンド終了間際、笹のヒザ蹴りがローブローとなり、手塚に休憩が与えられる。すぐに試合は再開され、ケージ中央でパンチを振るい合う両者。手塚が笹にケージを背負わせ、パンチを当てていった。

延長戦は笹がユナニマスで制した。


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45 AB DREAM Grachan MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 Poundstorm Road to UFC UFC YouTube   チャンネル 中村京一郎 中村倫也 修斗 児山佳宏 宮内拓海 山内渉 山本琢也 岡田達磨 岡見勇信 岡野裕城 岩﨑ヒロユキ 手塚基伸 斎藤 新井丈 松場貴志 海外 笹晋久 鍵山雄介 髙谷裕之

【POUNDOUT01】髙谷裕之、第二章2ndクール「純粋に強さを求めて練習している選手が活躍できる場を」

【写真】選手は強化してきた。その場を創る活動が、再び始まる (C)MMAPLANET

本日5 日(土)、ついに千葉市美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールでPOUNDOUTが産声を挙げる。
Text by Manabu Takashima

POUNDSTORMから2年半、2021年と2022年に実施された格闘DREAMERSは中村倫也というUFCファイターを生み、外敵ファイターを含めJ-MMA界の中心を担う、海外に活路を求めるという両面で人材を輩出してきた。

両大会の総監督であった髙谷裕之が手がけるPOUNDOUTはあの日の続き、言い出しっぺのプライドが日本人を強くするベクトルを持ち再び動き出す。リアル・ガチ路線続行、髙谷の話を訊いた。


選手たちは育っている。自分だけが足踏み状態になっていました

──POUNDSTORMから2年半、LDHの格闘技イベントが諸事情で休止しているなかで髙谷裕之総監督が手掛ける新しいMMA大会=POUNDOUTが始まります(※取材は9月25日に行われた)。ここで自らのイベントをスタートさせることになったのは?

「もともとPOUNDSTORMで、プロモーターとして活動をしていこうと思っていたのですが、そこの動きが止まった。でも選手たちは育っている。自分だけが足踏み状態になっていました。選手を強くするのと、大会を開くというのは自分のキャリアとして別モノとして捉えていて。後者の方は止まってしまっていたのですが、色々な人の協力もあって動き出すことができました」

──POUNDSTORM後、描いていた将来像が崩れたといっても過言でないかと思います。

「再開を待つこともできました。でも、だんだんとモヤモヤしてきて。このままじゃいけないんじゃないのか、と。それに再開したときに何かをやっていた方が合流もしやすいという想いでした」

──Grachanの岩﨑ヒロユキ代表が実務面で相当にサポートしているようですが、なぜ関係性の強いサステインでなくGrachanの協力を仰ぐことになったのでしょうか。

「なんでですかね……(笑)。たまたま声をかけてもらったこともありすし、坂本(一弘サステイン代表)さんは先生なんで。ちょっと一緒にというのは、おこがましいというか……(苦笑)。岩﨑さんは宮田(和幸)さんをサポートして、Brave Fightとの合同興行の経験も長いので、その乗りで『一緒にやらない?』みたいな感じでしたね、最初は。

僕の活動が止まってしまっているので、心配して声をかけてくれたんです。『じゃあ、やってみたいんです』みたいな感じで気楽に……そこまで深く考えていなくて(笑)。でも、進めていくなかでドンドン気合いが入って、ちゃんと世界を目指していけるような大会にしたいと思うようになりました」

──POUNDOUTという名称は?

「僕が考えました。POUNDSTORMもそうで。その流れで考えていくうちにPOUNDOUTという名前に決めたことで、しっかりとやらないといけないという考えになって」

──格闘DREAMERSの卒業生やFight Farm所属選手で、今一緒にやっていける選手が中心という考えだったのですか。

「もちろん、自分が指導している選手は全員が出て欲しいという気持ちはありました。でも(中村)倫也はUFCですし、出られるわけがないですよね。修斗でチャンピオンになった(齋藤)奨司も、修斗世界王者をいきなり担ぎ出すことも失礼だし。と同時に全員が同じ大会で試合があると、実はしっかりと練習ができない。皆が自分の戦いのことを第一に考えるのは当然なので、練習仲間を勝たせるために練習ができないんですよ。

個々を勝たせる練習を同時に行うことはできなくて。皆が自分が勝つ練習ばかりになり、チーム力が分散してしまう。これは本当にPOUNDSTORMの時に学んだことでした」

──なるほどっ!! そういうなかで岩﨑代表が、良い対戦相手を用意してくれたかと。Grachan関係の主力級の選手が出場します。

「山内に関しては、新井丈戦でダメージを受けてからの再起戦で。『弱いヤツとはやりたくない。あと何試合、戦えるのか分からない。自分の体は消耗品』という気持ちでいます。そこで松場(貴志)君は元チャンピオンだけど、現チャンピオンよりも強いという風に聞かされた山内が、『ぜひ戦いたいです』と。

京一郎はRookies Cupを途中欠場したので、Grachanで戦う選手にしっかりと勝ってGrachanのタイトルを狙うという意味合いの試合ですね」

──それと千葉から世界へ。なかなか首都圏に属している大都市圏からは出てくるフレーズではないですが、千葉連合が実現したようにも見えます。

「地元から、ですね。地元の企業も応援してくれますし。鶴屋(浩)さんも、その考えに共鳴してくれて。千葉から世界に出したい。鶴屋さんが協力してくれたので、自分が思っていた以上のカードが組めました。それでいて千葉同士を当てているんですけどね(笑)」

──アハハハハ。千葉から世界へ──という部分ですが、日本人を強くするためにLDHとABEMEMAのリアリティTVショーと大箱での大会があった。そして2年が過ぎて、Road to UFCでは準決勝で日本人が姿を消した。この現実を髙谷さんはどのように見ていますか。

「確かにショックでした。準決勝で中国人ファイターに日本人選手が全敗をして。ただ中国人選手が優勝するために選手を選んだ。そんな風に感じられていました。あの結果が日本の全てではないと思っています。POUNDOUTから、その場を目指す選手を育てたいです」

『世界を目指して、やろうぜ』という企画をやった責任があるので、中途半端なところで辞めてはいけないですし、辞めたくない

──格闘DREAMERSに出ていた選手たちが、今や日本をリードし中枢にならんとばかりの活動を続けています。

「そこは凄く嬉しく思います。色々な選手が集まっていた、良い企画でした。ただ僕が育てたわけじゃないですけどね(笑)。素直にあの企画に出演していた選手たちのキャリアアップに、元DREAMERSという肩書が役立っているのは嬉しいです。今回も今も地方でも頑張っている選手に声を掛けると、岡田(達磨)が出てくれました。DREAMERSがスタートで、ここに来たというのは絶対です」

──POUNDSTORM、EXFIGHTのことがあったので継続という部分にはしっかりと向き合っているかと思いますが、今後の青写真というのは?

「『世界を目指して、やろうぜ』という企画をやった責任があるので、中途半端なところで辞めてはいけないですし、辞めたくない。POUNDSTORMが復活する時も、自分がPOUNDOUTをやっていることが、形としても責任を果たしていることになりますし。自分で、そういう風に思いたい。なので少なくとも年に2度のペースで開いて、しっかりと定期開催をしていきます。今後は世界に行くためなら、国際戦も組まないといけないですし。簡単ではないですが、それだけの力をつけないといけないです」

──旗揚げ戦のガチ路線はSTORMからOUTになっても、しっかりと引き継がれています。

「いや、そういうカードしか思いつかないんですよねぇ(笑)」

──格闘技ってこうじゃなかっただろう……と思うことが増えた2024年のMMA界にあって、それこそが我々が髙谷裕之に望む部分です。なんせ「強い外国人とは戦いたくない」という選手が普通にいる現状です。

「そんなこと、本当にあるんですか!! ウチには、そんなヤツはいないですよ。そして、そんなヤツらに夢を見させたのは自分なんだから。続けないといけないというプライドもあります。コレを続けないと、恥ずかしいです。

やはり選手たちには、世界を目指して欲しいですし。僕自身がDREAMでチャンピオンになったけど、世界一になった気持ちは少しもなかったです。僕は世界一を目指していたし、今の選手達にも、どうせやるなら世界一を目指して欲しい。その世界一はUFCなので、UFCを目指して欲しい。そういう気持ちの選手が集まる大会にしたい。ゆくゆくはここからUFCファイター、UFC世界チャンピオンが生まれて欲しいとは思っています。でも、まずは純粋に強さを求めて練習している選手が活躍できる場を創りたいと思っています」

──押忍。盟友の岡見勇信選手が、どこで合流するのか期待しています(笑)。

「アハハハハ。岡見はまだ現役なので。自分のことに集中して、次の試合ことを考えるべきなんです」

■視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後4時30分~髙谷裕之YouTubeチャンネル

■ POUNDOUT対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
山内渉(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中村京一郎(日本)
鍵山雄介(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
山本琢也(日本)
岡野裕城(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
斎藤翼(日本)
児山佳宏(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
手塚基伸(日本)
笹晋久(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
能坂陸哉(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
岡田達磨(日本)
八木匠(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
樋口幹太(日本)
高木恭平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
椎名渉(日本)
渡邊架月(日本)

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45 DEEP DEEPフライ級GP Grachan MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 YouTube チャンネル ライカ 中村京一郎 児山佳宏 宮内拓海 山内渉 山本琢也 岡田達磨 岡野裕城 御代川敏志 手塚基伸 斎藤 松場貴志 笹晋久 鍵山雄介 髙谷裕之

【POUNDOUT01】メインで山内渉と激突。前Grachan王者、松場貴志「大縄跳びに加わっていきたい」

【写真】リモート取材では本人の希望で2パターンのスクショを撮影。ポーズに意味はないそうです……(C)SHOJIRO KAMEIKE

5日(土)、千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールで開催されるPOUNDOUT01のメインで、松場貴志が山内渉と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年2月、松場は御代川敏志に敗れてGrachanフライ級のベルトを失った。結果こそ松場が御代川の投げに対してマットに手を着き、左ヒジを脱臼したため負傷TKOとなったが、試合前からいつもの松場と違っていたことは確かだ。そんな王座交代劇、そしてPOUNDOUTでの復帰戦について松場は何を語るのか――と思えば、やはり松場は松場だった。


――御代川戦で左ヒジを脱臼していましたが、その後の回復具合はいかがですか。

「何も問題ありません。次の試合は新生松場を見てほしいです」

――……いきなりインタビューを終わらせようとしないでください。新生ということは、生まれ変わったのですか。

「はい。ヒジを負傷したことで、ヒザの重要性を感じることができました」

――ヒザの重要性とは?

「……、……ひとつ何かを失うことで、大切なものに気づくことができたんです」

――おそらくオチはないだろうと思って聞いていたら、本当に何もなかったです。

「いやいや、そんなことはないです。新生松場を見てほしいです」

――試合ではあれだけ二手三手と用意しているのに、トークでは一の手しか用意していないですよね。

「アハッハァ! 前回の試合も、一の手しか用意していないから、ああいう結果になったんじゃないですか」

――ベルトを失ったことについては、今の時点でどのように考えていますか。

「やらかした、というか。まぁ、うん、何というか……」

――試合の話になると急に素のモードですね。

「まぁ、等身大でやっていかないといけないですね」

――等身大というのは分かります。あの時、試合前から少しムキになっていませんでしたか。いつもの松場選手とは違う雰囲気を漂わせていました。

「そうなんですよ。なんだか試合前からグッと力んでしまっていて。いろいろと歯車が回っていなかったような気はします」

――試合後、松場選手のセコンド陣に訊くと「いつもより攻め急いで、スタミナが切れるのが早かったのではないか」という意見がありました。

「それもありますけど、いっぱい練習しているので、あれでスタミナが切れることはないです。ただいつもより力んでいて……、もうこの話は止めましょう(苦笑)」

――リアルに止めようとしている表情じゃないですか。ひとつ言えるのは、タイトルマッチなのに王者がベルトを自宅に忘れてきたのは……。

「はい。その点は私が100パーセント悪いです」

――試合で敗れ、そのベルトを失ったことについては?

「勉強になった、というぐらいですね。そんなにベルトにはこだわっていないですし。それよりも今まで大きな怪我をしたことがなかったので、良い経験になりました」

――翌月のDEEP大阪大会にセコンドとして来ていた時、何もなかったように腕を動かしていたので回復具合に驚きました。

「5月ぐらいには試合したいと思っていましたからね。それほど大ごとになることもなくて良かったです。ちょっと他にも怪我があって、ここまで復帰も延びちゃいましたけど。この期間に良いところを残しつつ、いろいろ進化してきました。次の試合は新生松場を見てください」

――今回はその一言だけで乗り切ろうとしていますね。

「アハッハァ」

――話を戻すと、DEEPフライ級GPを経てグラチャンのベルトを失って以降、松場選手が何を目指していくのでしょうか。

「何かを目指す、ということじゃないんですよね。どこで引退するか、なんてことも決めていないし。何なんですかね?」

――そんななかで、復帰の舞台がPOUNDOUTになったことは少し意外でした。

「そうですか? POUNDOUTに出ることができて嬉しいですよ。僕、髙谷裕之さんのことがメッチャ好きで」

――えっ、それは本当の話ですか。

「本当ですよ。何もかも疑わないでください(笑)。高校生の頃に試合を見ていて、メチャクチャ好きでしたよ。今でも当時の試合映像を視ているほどですから」

――髙谷さんと松場選手はファイトスタイルが違うので、それも意外です。

「髙谷さんってストライカーで、スタンドではメチャクチャ強いじゃないですか。でも、あの立ち方はレスリングも強いと思うんですよ。あれだけテイクダウンを防いでスタンドで戦う姿が本当にかっこ良くて」

――POUNDOUTでは、高谷さんの弟子である山内選手と対戦します。

「はい。僕はずっと髙谷さんの試合映像を視ていますから、弟子が試合でやってくることも筒抜けです。もう髙谷さんの試合を見るだけで、何もかも分かりますよ」

――山内選手の試合映像は視ていないのですか。

「視ていません。髙谷さんの試合映像を視ていれば大丈夫です」

――……また一点突破しようとしていますね。

「アハッハァ。もちろん100パーセント勝つ気でいますよ。今の国内フライ級って、実力的に拮抗していると思うんです。ほぼ団子状態というか――扇久保選手、神龍選手をはじめ、多くのトップ選手が大縄跳びに並んでいる状態で。

僕もしっかりとリズムを取って、縄に引っかかることがないよう大縄跳びに加わっていきたいです。そして何回も何回も、跳べるかぎり跳び続けていきます。山内選手はその大縄跳びに加わるというより、縄を回す選手という印象ですね」

――縄を回す選手、というと?

「所詮は縄を回す人だな、ってことですよ。僕たちは跳ぶ側の人間ですから。そして僕は何回も跳び続けて、最後まで大縄跳びに残ります。ファンの皆さんは会場で、あるいは配信で何回跳んだか声を挙げて数えてください」

■POUNDOUT01 視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後16時30分~ YouTube髙谷裕之チャンネル

■POUNDOUT01 対戦カード

<フライ級/5分2R+ExR>
山内渉(日本)
松場貴志(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中村京一郎(日本)
鍵山雄介(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
山本琢也(日本)
岡野裕城(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
斎藤翼(日本)
児山佳宏(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
手塚基伸(日本)
笹晋久(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
岡田達磨(日本)
八木匠(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
能坂陸哉(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
樋口幹太(日本)
高木恭平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
椎名渉(日本)
渡邊架月(日本)

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45 Gladiator Gladiator028 Grachan MMA MMAPLANET o POUNDOUT01 TSUNE YouTube   チャンネル パン・ジェヒョク プロレス 伊藤空也 手塚基伸 水野翔 笹晋久 筋トレ 髙谷裕之

【POUNDOUT01/GLADIATOR028】手塚基伸×水野翔、マンツーマンの壁スパー「スタイルは変えない」

【写真】背景はケージ模様マット。オーダー品で、かなりケージの雰囲気が出ます(C)SHOJIRO kAMEIKE

5日(土)に千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールで開催されるPOUNDOUT01にて手塚基伸が笹晋久と、6日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR028で水野翔がパン・ジェヒョクと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年2月、TSUNEに敗れてGrachanバンタム級王座を手放した手塚が、髙谷裕之の主催興行で復帰戦を行う。また、Gladiatorフェザー級挑戦者決定トーナメントのリザーブファイトでの勝利から、準決勝でパン・ジェヒョクと対戦することになった水野。二人は所属ジムが異なるものの、手塚が運営する大阪市鶴見区のジム「シークレットベースドミネート」で2人が行うマンツーマンの練習を行っている。そんな2人の練習では、両者のファイトスタイルが理解できる壁際のトレーニングが行われ続けていた――。


いつもこの練習しかやっていないです(手塚)
MMAを始めた時、手塚さんの指導を受けていました(水野)

――先ほどは1時間強、壁際の攻防を中心とした練習が行われました。お二人での練習は、いつも同じメニューなのでしょうか。それとも本日は、たまたま壁際の練習だったのですか。

1時間ノンストップで壁際の攻防を続けた両者。時おり寝技になるも、壁レスからのポジション取りが前提だ

手塚 いつもこの練習しかやっていないです(笑)。ジムが狭いので、あとはフロアで寝技の練習をするぐらいですね。水野君はとにかく頑張る選手で、この練習では俺が教えるというか潰していく。それに対して水野君がどうアプローチしてくるか――俺の肥やしとして成長してくれていますよ。

水野 アハハハ! やはり僕にとって手塚さんとの練習は本当に良いもので……やられまくりですけど(苦笑)。僕は手塚さんのようなファイトスタイルを目指していて。そのスタイルを実際に練習で感じ取って、試合に生かしていきたいと思っています。

――お二人で練習し始めたのは、いつ頃なのですか。

水野 去年の1月か2月ぐらいからですね。

手塚 俺がこのジムを開いて、パーソナルトレーニングを受けるようになってから、身動きが取れなくなったんですよ。他のジムに練習に行くことができなくなって。でも練習はしたい。そこでウチのジムに、一緒に練習してくれる選手を呼ぶようになったんです。その練習メンバーの中に水野君がいました。

水野 ここで練習が始まった頃は4~5人いて、今は手塚さんと僕でマンツーマンの練習になりました。

――シークレットベースドミネートで練習を始める前から、お二人は交流があったのですね。

水野 そもそも僕が格闘技スタジオSTYLEでMMAを始めた時、手塚さんの指導を受けていたんです。

手塚 そうなんですよ。僕はSTYLEでクラスを持たせてもらっていて。

――TSUNE選手と同じケースですね。水野選手と対戦するわけではないですが。

手塚 アハハハ! そういう選手、他にもいるんですよね。水野君とはもう5~6年の付き合いになります。

――当時、水野選手がMMAを始めた理由を教えてください。

水野 僕はもともとプロレスラーになりたかったんです。「プロレスラーになるためには何から始めたら良いのか」と調べていて、まずMMAを習おうと。そこで自宅の近くにあったSTYLEに入会しました。

手塚 当時は新日本プロレスに入ろうとして、体を大きくしていたよね。

水野 プロレスラーになるために筋トレして、体重も80キロぐらいありました。でも身長制限があって、入団することができなかったんです。

――現在はMMAを戦いながらプロレスラーとしても活動している水野選手です。手塚選手が自身のジムを設立し、練習相手として水野選手にも声をかけたと。

水野 いえ、僕の場合は自分から手塚さんに連絡させていただきました。

手塚 あぁ、そうやった。プロレスもやっていたけど、もう一回MMAに取り組みたいというので「それやったら、この時間に練習しているからおいで」と伝えたんですよ。

週4~5ほど、マンツーマンで練習させてもらっています(水野)
前日に時間を連絡して、「行けます!」と言ってくれる(手塚)

――今日の練習を見ていると、手塚選手がケージを利用してサブミッションを極めるのも、水野選手がケージ際で戦うスタイルであることも理解できました。

水野 前回もほぼケージ際でしか戦っていないですからね(笑)。

テイクダウン、ポジショニング、パスガード、パウンドーーほぼ全て壁際で

手塚 もともとポテンシャルがメチャクチャ高かったんですよ。プロデビューしたのは、いつだっけ?

水野 去年の6月です。

手塚 一緒に練習していて、この1年間で凄く成長しているのは実感しています。グラジでもたくさん試合を組んでもらって。

水野 いやぁ、もう……気持ちだけで攻めているようなものです(苦笑)。

手塚 最初は俺の練習要員に、というのが頭にあって。だけど今は凄く成長して、いつか俺を追い抜かしていくかもしれない。その水野君を超えるように――という感じで練習しています。

――マンツーマンの練習で、よくバランスが取れていますよね。手塚選手が押して、水野選手が潰していくパターンもあります。そこで切り返す手塚選手に対して、水野選手がいかにトップをキープできるか。お互いに必要なものを埋め合っているように感じられます。

手塚 はい。彼は体も強いので、怪我もしにくいんです。だから、いつでも一緒に練習できる――呼んだら何時でも来るし。

水野 週4~5ほど、マンツーマンで練習させてもらっています。

――週4~5! ほぼ毎日ではないですか。

手塚 こっちの時間に全部合わせてくれるので、助かっていますね。パーソナルトレーニングの指導の間に時間ができたら、それこそ前日に時間を連絡して、「行けます!」と言ってくれるんです。

水野 日付が変わる直前に「明日、○時に来られる?」と言われても「行きます!」と答えていますね(笑)。手塚さんは選手としてだけでなく、生物として凄いと思います。朝からパーソナルトレーニングがあって、夜はクラスの指導があり、その間に僕とマンツーマンで練習していて。本当に凄いです。

――なるほど。手塚選手はGrachanバンタム級のベルトを失って以来の復帰戦となります。前回のTSUNE戦について振り返っていただけますか。

手塚 1Rと2Rを取られているわけやから、最終ラウンドはしっかり極めに行かないかん。でも最後も微妙な感じで終わってしまいました。負けたのでショックはショックでしたよ。でも全力で挑んだし、そういう流れやったんかな――という感じですね。

――試合後のセレモニーでは、手塚選手自身がTSUNE選手の腰にベルトを巻きました。

手塚 2回も負けているんでね。TSUNE選手も俺へのリスペクトを言ってくれていたし、ああいう流れやったら――とパッて思いつきました。

――続いてケージに入った伊藤空也選手が「手塚さん、引退しないでくださいよ。自分がリベンジするんですから」と言い、手塚選手も大会後に「ああ言われたら、まだ続けなきゃいけないですね」と笑顔を見せていましたね。

手塚 格闘技って相手あってのものやから、皆がそうやってリスペクトし合って、盛り上げようと発言してくれる。「長いこと格闘技を続けてきて良かったなぁ」と思えるような年齢になりましたよ(笑)。

――アハハハ。一方、TSUNE戦を経て何か変えないといけない部分はありましたか。

手塚 壁の練習もそうやし、あとはフィジカルですね。今までフィジカルは鍛えているつもりでしたけど、年齢を重ねるにつれてガムシャラにできなかったです。どうしてもセーブをかけてしまう……組んでも攻め切れない時が何度もありました。

だから10年前に戻った気持ちで、改めて176BOXでフィジカルトレーニングに取り組んでいます。水野君も参加したほうがエェかなと思って声をかけたら「行きたい」と言うので、一緒に行っています。週2回フィジカルで一緒、週4~5回このジムで練習していて。

水野 ありがとうございます!

組みもフィジカルも強そう。柔らかさで対抗したい(手塚)
綺麗な打撃をかわして、組んでからは気持ちの勝負です(水野)

――今回の復帰戦で戦う笹選手は、正直なところベルトを失ってからの復帰戦としては厳しい相手かと思います。

手塚 僕は基本、オファーは断らないです。プロモーター側が考えて出してくれるオファーって、それがプロモーター側の僕に対する見方やと思うんですよ。だから出されたオファーを断ることもない。今回もその対戦相手が笹選手やったというだけで。

ボトムからの強さも必要なのがMMA。さらに体格で上回る水野に、手塚はトップゲームでも譲らず

「また強いのを呼んできたなぁ」と思いましたよ。パンチは腕っぷしが強いイメージがあるし、組みもフィジカルも強そうですね。だからこそ柔らかさで対抗したいです。今回は5分2R、延長ありでトータルマスト判定で……最近はMMAの判定基準も変わってきているので、どうなるかは分からないですけど。

――今の国内の採点基準で考えると、トップからのコントロールが評価されにくいなか、ボトムからのコントロールとなると……。

手塚 それでも俺は、このスタイルでやります。ここまで続けているので、変に大きく変えるよりは、このままのほうがエェんかなと思っていますし。

――水野選手にとってもトップコントロールが評価されるかどうか、という採点基準に変わってきています。

水野 最近の判定をみると、ただトップを取っているだけでは難しいです。だから気持ちで組んで倒して、3Rやり切ります。

――リザーブファイトから準決勝進出となったことについては、どのように感じていますか。

水野 凄いチャンスやと思いました。お話を頂いた時にすぐ、相手が誰とか関係なく試合を受けようと。

準決勝で戦うバン・ジェヒョク選手は体も気持ちも強くて、打撃も綺麗なファイターです。その打撃をかわして、組んでからは気持ちの勝負ですね。今は手塚さんと一緒にフィジカルトレーニングもやっていますし、気持ちを切らさずに勝負していきたいです。

――今回は5日に千葉で手塚選手が、6日に大阪で水野選手が試合をします。セコンドなどは……。

手塚 前日に俺が試合なので、水野君のセコンドは別の人にお願いしていますね。

水野 一番の不安は、セコンドに手塚さんがいないことです(苦笑)。その不安を乗り越えて、勝ってトーナメント決勝に進みます!

■POUNDOUT01 視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後16時30分~ YouTube髙谷裕之チャンネル

■GLADIATOR028 視聴方法(予定)
10月6日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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【Grachan Herios】1年のトリを飾る新イベントでTSUNE×伊藤、林RICE×ダリのW王座戦が決定

【写真】今年2月に交わされた約束が果たされる(C)SHOJIRO KAMEIKE

15日(日)に東京都江東区のTFTホール500で開催されているGrachan70の中で、12月22日(日)に「GRACHAN Presents:HERIOS」がTFTホールにて行われることが発表された。
Text by Shojiro Kameike

併せて同大会の決定カード=バンタム級とライト級のタイトルマッチも発表されている。バンタム級は王者TSUNEが伊藤空也を挑戦者に迎え、ライト級はチャンピオン林RICE陽太にロクク・ダリが挑む。


HERIOSについて、GRACHAN実行委員会から届いたプレスリリースには、次のように記されている。

「GRACHAN Presents: HELIOSは、GRACHANが長年にわたり築き上げてきた歴史と闘志を象徴する、年に一度のスペシャルイベントです。「HELIOS」はギリシャ神話に登場する太陽神を意味し、選手たちが限界を超え、輝きを放つ姿を象徴しています。
この大会には、年間を通じてGRACHANで選ばれた精鋭たちが出場し、最高峰の戦いを繰り広げます。彼らは勝利への激しい戦いを経て、この特別な舞台に立つことを許された選手たちです。HELIOSでは、勝者が栄光を手にし、新たな伝説がここで生まれることでしょう。
圧倒的なスリルと挑戦的なバトルが展開され、HELIOSという名にふさわしい、最高の格闘技イベントをお届けします。GRACHANの新たな時代の幕開けに、ぜひご注目ください。」

GRACHANの新たな時代の幕開け――その兆しは、実は既に発表されている2025年の大会スケジュールにも表れていた。来年は年2回の大阪大会、そして初進出となる福岡大会はもちろん、東京大会がいずれもTFTホール500で行われる。そんななか、年末の東京大会のみ、会場が「TFTホール1000」となっている。東京都江東区有明のTFTビルには席数が異なる3つのホールがあり、12月大会のみ通常よりも大きな「TFTホール1000」を使用するのはなぜか。その理由が今回の発表で明らかとなった。

アマチュア大会=GRACHANチャレンジからプロへ、そして通常の大会で経験を積み、結果を残した選手が年末のHERIOSへ――。もちろん、この流れの軸にあるのはベルトを巡る戦いだ。今回すでに2階級のタイトルマッチが発表されており、さらにベルトに関わる試合が決定することは間違いない。さらにHERIOSを経て、豪州Eternal MMAなど海外イベントへの進出も大いに考えられる。

今年2月の大阪大会で並んだ両者(C)SHOJIRO KAMEIKE

そんなGRACHANの新機軸を象徴するのが、TSUNE×伊藤空也のバンタム級タイトルマッチだろう。今年2月の大阪大会でTSUNEが手塚基伸を下してベルトを巻いた直後、伊藤がケージイン。新王者への挑戦をアピールした伊藤は、6月にロッド・コスタを下してEternal MMAバンタム級のベルトを獲得し、改めてTSUNEに挑むストーリーラインが繋がった。挑戦者の伊藤はGRACHAN71のケージに登場し、「本来は僕が持っていたベルトを獲り返しに行きます」と意気込みを語っている。対する王者のTSUNEも「最高の試合を会場に観に来てください」とアピールした。

また暫定ライト級王者の林RICEも、今年4月に韓国ROAD FCでパク・シウォンに敗れて以来の復帰戦となる。正規王者の原口伸がベルトを返上し、改めて林RICEがダリと防衛戦を行うことに。挑戦者のダリとは2022年12月に一度対戦しており、その時はダリが判定勝ちを収めている。林RICEにとっては王座防衛とリベンジを賭けた一戦だ。この敗北から5連勝し、王者にまで上り詰めた林RICEが韓国での戦いを経て、どのような試合を見せるか。対するダリはGRACHAN71でケージインし、「もう一回GRACHANのチャンピオンになります。試合は1Rで終わらせます」と挨拶した。

10月5日に千葉で行われるPOUNDOUTでは、中村京一郎×鍵山雄介というGRACHANフェザー級のランカー対決も組まれている。王者の小島勝志がベルトを返上したなか、この試合の勝者もまたHERIOSに関わってくるのか見逃せない。

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【Eternal MMA & Grachan】豪州で王座奪取月、伊藤空也「どうやれば外国人選手に勝てるのかを考えて」

【写真】GrachanでのストーリーとEternalのストーリーを描いている点も、好感が持てる (C)TAKUMI NAKAMURA

Road to UFC準決勝で日本人4選手が全滅という結果に終わるなか、さかのぼること約2カ月半前、6月8日に豪州はパースで開催されたETERNAL MMA85で伊藤空也がロッド・コスタをスプリット判定で下して、同団体の豪州バンタム級王座のベルトを巻いた。
text by Takumi Nakamura

テイクダウンやコントロールよりも打撃・ダメージが明らかに評価されるようになった最近のMMA。伊藤はコスタにテイクダウンを許しながらも確実にジャブとカーフキックでダメージを与え続け、要所要所のビッグヒットやラッシュで攻勢を印象づけ、ジャッジの傾向を味方につけて勝利を引き寄せた。

改めて伊藤にコスタ戦を振り返ってもらいつつ、今後の展望、そして海外でのタイトルマッチで感じたことを訊いた。


――試合からしばらく経ってしまいましたが、改めてEternal MMAでの王座戴冠劇を振り返っていただきたいと思います。この試合は黒帯柔術家のロッド・コスタと対戦して、スプリット判定で勝利しました。ご自身で試合映像を見返して、どんな試合だったと感じましたか。

「世界的にもユニファイドルールの判定基準が変わってきて、今は打撃寄り・ストライカー有利じゃないですか。そのなかで対戦相手のコスタが、黒帯柔術家で1本勝ちが多い選手で、僕とは真逆のファイトスタイルだったと思うんですね。

正直1Rは取ったと思ったのですが、2R~5Rは相手がテイクダウン&トップキープしてきた試合だったと思います。そのなかで僕は相手のグラウンドを凌ぎながらパンチを当てていて、自分の方がダメージを与えていたなと思います。それが判定にも反映されたと思うのですが、『スプリットディシジョン…』とコールされた時は正直負けたと思いました。

でも結果的には僕の方にポイントが入っていて、打撃寄りの判定基準だったらそうなるかなとは思いましたね」

――今回の取材前に試合映像を見直したのですが、僕もコスタの組み技よりも伊藤選手の打撃が評価されるなら伊藤選手の勝ちだなと思いました。ただし試合が行われた時点では、今ほど打撃の方が評価されるという傾向はなかったので、伊藤選手自身が負けたと感じたのも納得できます。

「Grachanの岩﨑(ヒロユキ)代表も現地入りしていて、日本人数名で試合を見ていたそうなんですけど、判定になった時は僕が負けたと思ったそうです。だからもしかしたらあの試合で僕が負けると思うのが日本人の感覚なのかもしれないですし、選手はもちろんセコンドも今までの考え方を変えなければいけないと思いました。 

僕もあとで試合映像を見直したら、僕が与えたダメージを(ポイントとして)取ったんだったら、そういう判定になるのかなと思うし、テイクダウン・コントロールするだけでは評価されない時代なんだと思います」

――実際にコスタ戦では相手の相性もあったの思うのですが、打撃で削って見せ場を作ることを想定していたのですか。

「5Rあったので、打撃で削る作戦でした。コスタは本当にしつこかったし、ケージ際での細かい技術は上手かったんですけど、僕もそこはひたすら練習していたところだったので、何とか対応できたかなと思います。コスタは常にバックを狙っていて、少しでも僕が気を抜いていたらバックを取られていたでしょうね」

――コスタが狙っていたのはバックコントロールですか。

「そう思います。僕はバックを取られたら致命的だと思ったので、もしそうなったらそのラウンドは捨てようと思っていたんです。でもそこでバックを許さずに凌ぎ切れたので、ちょっとそこは自分で自分を褒めてあげたいです」

――背中を見せて立ち上がるよりも、バックを取らせないことを一番意識していたのですか。

「はい。あと試合をやっていてコスタがすごく力を使っているのが分かったんです。だからグラウンドを凌いで、スタンドになったら細かいパンチを当てる。そこを考えて戦っていました」

――打撃の手応えはいかがでしたか。

「4Rに僕のパンチ、おそらくジャブか右のクロスだと思うんですけど、それでコスタの鼻が折れちゃったんですよね。インターバル中に必死に止血していたし、おそらくあれ以降は血で鼻呼吸もできていなかったと思います。そのくらい組んだ時にコスタの息が荒くなっているのを感じました。ただ僕も5Rは未知数だったのでかなりしんどくて。3Rを過ぎてからはラウンド数がどうでもよくなるというか、ゴールのない水泳をやっているような感覚なんですよ」

――3Rに慣れていると、4R以降をどういう感覚で戦えばいいのかが分からないんですね。終わりをイメージできないというか。

「そうですね。自分としては5R用の練習をしてきたんですけど、試合での5Rの戦い方や時間の使い方があるんだなと思いました」

――ただ伊藤選手も大きなピンチにハマることなく5R戦い抜きましたよね。

「3Rにマウントを取られたんですけど、あれもマウントを取られただけと言えば取られただけで。特にダメージを受けていないので、そこまで評価されてなかったんだと思います。マウントとかいいポジションを取っても確実にダメージを与えるか、サブミッションでキャッチが入るくらいじゃないと厳しい時代ですよね」

――テイクダウンや寝技の対応など、この試合に向けて取り組んできたことは出せましたか。

「かなり出ましたね。この試合に向けて、とにかくグラップリングを強化しようと思って、トライフォースさんにお世話になって、そこで組み技の選手とたくさん練習してきたんです。それが活きたと思います。打撃に関しては1Rで感覚が掴めたので、そこは問題ないだろうと思いました」

――しっかり打撃で距離を取ることも意識していましたか。

「はい。具体的にはジャブとカーフキックですね。それで近い位置にはいないように遠い間合いで戦って、そこで削りながら右の強打やハイキックを当てる作戦でした。お互い体力的にきつくなって、後半は四つで組む場面もありましたが、そこで細かいヒジも当てられて、あれも良かったです」

――ポイント的にはスプリットでしたが、自分がやるべきことはできた試合だったようですね。

(C)ETERNAL MMA

「でも5Rにラッシュを仕掛けなかったら負けていたと思います。

あのまま展開が変わらずに判定になっていたら負けると思っていたので、あれはもうとにかく攻撃しようと思って必死に手を出しました」

――試合後に現地のプロモーターとは話はできたのですか。

「はい。相手のコスタが豪州在住なので、地元のお客さん的には僕が勝って微妙な雰囲気でしたけど、プロモーターからはすごく評価してもらいました」

――海外の団体でベルトを巻いたことは伊藤選手にとって大きなターニングポイントになったと思います。

「ひとまず僕の格闘技キャリアの中では大きな集大成を1つ作ることができたと思います。ただこれで終わりじゃないし、次は防衛戦になるので、そこでしっかり勝って、さらに次ですよね」

――今回の王座奪取で今後の可能性も大きく広がったと思うのですが、今はどんなことを考えていますか。

「おそらく12月にGrachanでタイトルマッチがあるので、TSUNE選手に勝ってベルトを奪還すること。そのあとはGrachanのストーリー的には手塚基伸選手にリベンジしたいと思います。そこも視野に入れつつ、Eternal MMAでベルトを防衛していきたいです。試合後にプロモーターと防衛戦の話をしましたし、次はストライカーがいいんじゃないかということで何人か候補も出てきているんですよ。僕も是非次はストライカーとやってみたいです」

(C)ETERNAL MMA

――今年のRoad to UFCはベスト4で日本人が全滅し、厳しい結果が出ました。伊藤選手は海外で戦うことをどうとらえていますか。

「僕もこの間のRTUは見ていて歯がゆかったですし、選手たちはもっと歯がゆかったと思います。実際に原口伸も帰国した次の日から練習しましたからね。僕自身、伸は負けてないと思いますけど、日本人がああいう結果になったということは海外とは差があると感じますし、そこで圧倒的に力の差を見せつけられる何かを身につけなければいけないと思いました。僕も前回は勝つことが出来ましたけどギリギリだったし、どうやれば外国人選手に勝てるのかを考えて、これから練習を続けていきたいと思います」

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