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【Road FC72】シン原口伸。TDにこだわらずTDを決めまくり、ヘジンに完勝。6月28日に黒井の敵討ちへ

【写真】殴ってはテイクダウン、殴ってはテイクダウンーーこれぞシン原口伸(C)ROAD FC

<68.4キロ契約/5分3R>
原口伸(日本)
Def.3-0
パク・ヘジン(韓国)

パク・ヘジンの計量失敗で、総得点から5Pが引かれるペナルティが与えられたキャッチ戦。原口は右に回りながらジャブ、左インローを蹴る。さらに右アウトローを蹴って、左ミドル。右フックは空振りも、一気にシングルレッグを決めてレッスルアップ&シングルレッグを切ってがぶる。リリースすると、下がったパク・ヘジン。原口は即座に距離を詰めてダブルレッグを決める。立ち上がったパク・ヘジンを今度はシングルで倒し、勢いのあるパウンドを打ち込む。ニーシールドからスクランブルのパク・ヘジンだが、原口は左フックからヒザ蹴り、そしてダーティーボクシングで殴ってシングルへ。

パク・ヘジンがキムラにとって後方へ投げを狙うと、原口は自ら勢いをつけて回転して即組み直す。パンチを入れてテイクダウンを決めると、バックから左のパンチを連打。強烈な左のパンチに顔を抱えたパク・ヘジンは、左の眼の下が大きく腫れあがっておりドクターチェックが入る。

試合が再開され原口はスピニングバックキックから、テイクダウン。今度は右で殴り、後方に大きく投げ捨てる。サイドバックで殴る原口に対して、パク・ヘジンは前転から足関を狙う。しっかりと対応して離れた原口が、がぶって初回を圧倒した。

2R、ハイキックを見せて組んだ原口が、シングルレッグでテイクダウンを奪う。スクランブルのパク・ヘジンをダブルでドライブ、回ってバックへ。パク・ヘジンが胸を合わせると、ワキをさしてきたパク・ヘジンを倒しつつ背中に回る。ここもパク・ヘジンが正対するとヒザをボディに突き刺し、エルボーを顔面に入れる。パク・ヘジンもアッパーを返すが、シングルレッグで崩した原口は小外で倒してアンクルピック、バックコントロールに。

大量の鼻血が見えるパク・ヘジンはフックとアッパーを打ってくるが、ならばレベルチェンジでダブルレッグを決める。正対させてエルボー、ショートの連打を繰り出す原口が右腕を差す。と、ここでレフェリーがブレイク。パク・ヘジンは勝負をかけてパンチで前に出るも、原口は落ち着いてダブルレッグでテイクダウン。前転も泳がせ、立たれるとダブルレッグを決めてサイドバックから殴った原口は離れてハイキックでラウンドを締めた。

最終回、ワンツーからシングルレッグを決めた原口が、さらに勢いを増したパウンドを打ちつける。パク・ヘジンも立ってアッパーを返すなど、心は折れない。原口はダブルからバックへ。パク・ヘジンの回転&引き込みに付き合わず、立たせてボディを殴りダブルレッグでテイクダウン。パク・ヘジンがバックコントロールには立ち上がるも、後方からパンチを受けて前を向く。ならばとダブルレッグで崩して、バックと永久スクランブル&ダーティーボクシングの新境地を原口は見せつける。

左フック、ヒザ蹴り、差し上げ&アンクルピックでテイクダウン。スタンドに戻ったパク・ヘジンを左右のフックからダブルで押し込み、ギロチンすら取らせずに寝かせてバックへ。ローリングに対応し、スナップダウン。押す&引くという連続でパク・ヘジンを削りまくり、殴ってRNCを狙う展開に。残り1分を切り、ワンフックから再びRNCへ。引き込んで防いだパク・ヘジンを逃さず、バックで殴って両足をフック。ディープハーフ気味に回転してスイープ狙いのパク・ヘジンだが、いち早く立ち上がった原口はハイキックを2度見せてタイムアップを迎えた。

テイクダウン&コントロールに固執せず、それうえでテイクダウン&スクランブルで削りまくった原口が確かな成長を見せたうえで、3-0で圧倒も笑顔はなかった。テイクダウン防御に優れたストライカーに、この試合ができるようにさらに完成度を高めてほしい

「今日は少し謝りたいことが合って。1Rでフィニッシュしようと思ったのですが、できなくて。まだまだこんなものじゃないので。また見てください。天国から見ているおばあちゃんもとりあえずはホッとしていると思います」と話し、梨泰院クラスが好きをアピール。ここで「黒井海成のリベンジがしたいか」と振られると、「いつでもウェルカム」と返答する。

直後にパク・ジョングンがケージに入り、「あなたのようなエリートレスラーと戦えてうれしい。テイクダウンは凄いけどーー自分には通じない。6月28日に戦いましょう」とマイクを通して、原口に対戦を迫る。原口は「オフコース、カモン。梨泰院クラスの主人公の髪型に似ているので、殴り辛いですけど」という言葉で笑いまで取った。


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【Road FC72】初参戦で元王者ヘジンと対戦、原口伸「自分の行動で自分が選んだ道を全て正解にする」

【写真】キム・ス―チョルと1勝1敗のヘジンに対して「生物的な強さを押しつけて勝つ。凶暴性を持ってやりたい」と語る(C)TAKUMI NAKAMURA

16日(日・現地時間)に韓国はソウルのチャンチュン体育館で開催されるRoad FC72にて、原口伸が元Road FCフェザー級王者パク・ヘジンと68キロ契約で対戦する。
text by Takumi Nakamura

2度のRoad to UFC(RTU)出場を経て、昨年12月のGrachanで高橋孝徳をパウンドアウトして再起を果たした原口。2025年の初陣は韓国のRoad FC、再び国外で戦う道を選択した。

しかも対戦相手は元フェザー級王者で、キム・スーチョルとは1勝1敗の戦績を誇るヘジン。原口自身も「今まで戦ってきた選手の中でも5本の指に入る経験値を持った選手」と話す強敵に挑むことになる。

RTUでの戦いで分かったレスリング力の活かし方、そして格闘技そのものへの向き合い方。Road FCから再スタートを切る原口に話を訊いた。


――国内復帰戦となった昨年12月のGrachanでは高橋孝徳選手にパウンドアウトで勝利して再起を果たしました。まずはあの一戦から振り返っていただけますか。

「自分的にはタックルを使わないで行こうと思っていて、そこの課題を持って取り組んだ試合ですね」

――それはRTUの試合を踏まえて、テイクダウンに頼らない戦い方が自分には必要だと感じたのですか。

「自分は良くも悪くもタックルが武器で、そこが長所だったはずなのに、短所に変わりつつあったというか。タックルに逃げる癖がついてたのかなと思ったんです。ただひたすらタックルに入るのではなく、打撃の攻防から自然と距離がぶつかって、組みの展開に持っていく。そういうことを考えるようになって、打撃と組みの際を大切に作っていこうと思いました」

――それはRTUが終わったあとから取り組んでいたことですか。

「そうですね。部分的に打撃の練習を続けつつ、試合まで最後の1~2週間で上手く(打撃と組みを)繋ぎ合わせる作業が必要だと思って準備していました」

――原口選手がご自身のXでジョシュア・ヴァン×鶴屋怜のあとに「自分とロン・チュウのような試合だった」とコメントしていたじゃないですか。それがちょうど今の話にもつながりますよね。

「はい。僕は早い段階、2年前のRTUの決勝(2024年2月)でロン・チュウに負けた時にそれに気づいていて。去年のRTUでも修正しきれていなかったのですが、どんなに(テイクダウンな)強い選手でも、そこだけの一点突破は難しいんだなと思いました」

――対戦相手のレベルが上がれば上がるほど、仮にテイクダウンできても、一発で寝かされて終わるということはない。そうなると何回テイクダウンのアプローチが出来るかが必要となり、その際に体力的に消耗しない入り方やレスリング力だけに頼らないテイクダウンのやり方が必要になると思います。

「打撃でプレッシャーをかけられた状態でタックルに入ると、その影響が入ったあとの組みの攻防やグラウンドの攻防にも出ちゃうんです。相手からすれば打撃でプレッシャーをかけているから、仮にタックルに入られたとしても、そこから先を気をつければいいだけの作業になる。鶴屋選手の試合で言うと、間違いなくシンプルなグラップリング勝負だったら鶴屋選手の方がヴァンより強いと思いますが、そこ以外の部分で圧力をかけられているから、テイクダウンにも時間がかかるし、やっとテイクダウンできても、ヴァンには余裕が生まれている分、対応されてしまうんだな、と」

――まさに原口選手がロン・チュウに一本負けしたパターンがそうでしたよね。

「戦っている舞台は鶴屋選手の方が上というのは理解していますが、鶴屋選手の気持ちはすごく分かるというか。ああいう試合展開は組んでいると焦ってくるんですよ。思った通りにコントロールができないなって。その焦りから組み一辺倒になって、そうなればなるほど相手が楽になる。それが自分がさっき言った『タックルが強みだけど、そこに逃げてはいけない』ということなんです」

――原口選手がMMAファイターとして今よりもワンランク上に行くためにも、タックルに逃げてはいけない、と。

「ただ、そこはすごい難しいところで、MMAファイターとしてどんどん成熟するために色んな打撃や技術を覚えていくことは必要ですが、自分の強み=レスリングの一番いいところは絶対に消しちゃいけないんです。だからタックルに入るのも、逃げの選択肢として使うのではなく、ちゃんと打撃で(試合を)作ってから入るとか、そういう使い方をしなければいけないなと思いました」

――こうして原口選手と話をしていて思ったのですが、まさに今のレスラー系のUFCチャンピオンたちがそういう戦い方をしていますよね。

「あぁ……確かにマラブ(・デヴァリシビリ)選手やベラル(・モハメッド)選手は、そんな感じですよね」

――ストライカーになるわけではないけど、ちゃんとスタンドの打撃で相手と立ち会って、自分から手を出す。そのなかでタイミングを取ってテイクダウンに入る。原口選手から見て、ああいうタックルの入り方は意外に疲れないものなのでしょうか。

「タックルに入る回数は多くても、本人がここでいけると思ったタイミングで入るタックルで、それを繰り返してるだけだから、もしかしたら外から見ているほど疲れはないのかもしれないですね」

――そういったことに気づけたという意味でもRTUでの経験は意味があるものだったのではないですか。、

「RTUで負けてすぐの頃はUFCの試合をちゃんと見られないというか、もしあそこで勝っていれば、ここに自分が立っていたのになと思ってしまって……その気持ちは今でもあるんですけど、それ以上にRTUの戦いは授業料というか、結局最後に最終到達点(UFC)に行くために必要な授業料だったのかなと最近は思っています」

――さて2025年の初戦が韓国・Road FCで決まりました。これはどういった経緯で参戦が決まったのですか。

「Road FCには兄(原口央)がずっと出ていたり、同じジムの選手が出ていたり、僕もセコンドとしてついていったことがあるんです。身近でRoad FCを見ていて、すごく盛り上がっている団体だなと思っていました。あと僕自身、韓国人選手で戦うことが多くて、現地の人たちからも写真とかをすごくお願いされるんです。そういう部分でもRoad FCにはポジティブな印象を持っていました。実際に兄のマネージャーや関係者と話す機会もあって、その際に『タイミングが合えばオファーしますよ』みたいに言われて、それで今回Road FCに参戦することが出来ました」

――韓国のMMAファンからすると「俺たちのチャンピオンと戦った日本人だ!」という認識なんでしょうね。

「RTUで韓国人のチャンピオンを2人倒しているので、韓国人キラーみたいな感じでも知られていると言われました」

――Road FCはセコンドとして見ていても盛り上がりを感じましたか。

「演出もしっかりしているし、イメージ的にはRIZINの地方大会みたいな感じですね。僕がセコンドで行ったのは原州(ウォンジュ)で、中心地から少し離れている場所だったんですけど、今年はまたソウルでも大会をやるらしく、イベントの規模も大きくなるのかなと思います」

――しかも用意された相手が、元Road FCフェザー級王者で、キム・スーチョルとは1勝1敗のパク・ヘジンです。原口選手にとってはかなり燃える相手ですよね。

「最初は元チャンピオンということしか知らなくて、オファーをもらってすぐに『やります!』と返事したんです。それであとあと調べてみたら、スーチョルと1勝1敗じゃん、みたいな(笑)。寝技が強い選手というのは分かっていたんですけど、スーチョルに勝った試合はちゃんと打撃を効かせてから一本取っていたんで、普通に完成度が高いし、喧嘩ができる・MMAが強い寝技師という印象です。なんなら自分が今まで戦ってきた選手の中でも5本の指に入る経験値を持った選手だと思っています。一切相手のことは侮っていません」

――言える範囲でどういういった試合をイメージしてますか。

「ぶっちゃけ、お互い相性はよくないと思うんですよ。でもそれを踏まえて、作戦というよりは、今回は生物的な強さを押しつけて勝ちたいなって思います。凶暴性を持ってやりたいですね」

――本能的に戦いたいということですか。

「最初に話したタックルに逃げたくないというのもある一方、カッとなって打ち合うこともなく、ちゃんと細かいことを意識して戦おうと思います」

――ヘジンの寝技を警戒しすぎて受けに回ることがよくないパターンもあると思います。

「そこも実際に相手と触ってみて、ちゃんとディフェンスすべきなのか、パウンドを打つべきなのか、自分からもどんどん寝技やスクランブルを仕掛けた方がいいのか…即興的に対応してベストな選択をしたいと思います」

――原口選手は2025年をどんな1年にしていきたいと思っていますか。

「Road FCという素晴らしい団体で参戦させていただくことになって、今の僕の仕事先はRoad FCです。もしそこでタイトルマッチを組んでもらえるなら、もちろんベルトを獲りに行きます。RTUの負けが教えてくれたことなんですけど、試合がどういう形に転んだとしても負けるときは負けるし、それをああだこうだ言ってもしょうがない。最初から正解を狙って進んでいくと、何がしたいかよく分からなくなってしまうので、自分が選んだ道を信じて、自分の行動でそれを全て正解にするつもりです」

――今の原口選手にとっての仕事先=Road FCであり、Road FCを選んだことを正解にしていくということですね。それでは最後に原口選手のことを応援しているファンのみなさんにメッセージをいただけますか。

「最近はあまり周囲の期待を背負わずに、のびのびとやろうと思っています。今思うとRTUでは無意識のうちに色んなことを背負い込みすぎていたんです。自分が気付いてないところで自分へのハードルをどんどん上げていて、試合が近づい来ると視野が(人差し指と親指で小さな円を作って)このくらいになっていました(苦笑)。だから周りのことは気にせず、もう一度自分がやりたかった格闘技をやる。周りの期待を背負わず、自分のやりたいことをやりたいようにやる。その結果、僕のことを応援してくれる人がいれば、応援してほしいという考えになりましたね。とりあえず今度の試合は自分の背中や戦う姿を見てほしいです」

――RTUはUFC出場のための数少ないチャンスではあると思いますが、RTUで敗退したからといってUFCへの道がすべて閉ざされたわけではない。それこそ最終的にUFCにたどり着けば、原口選手の選択が正解だったことを証明すると思います。

「思い返してみれば、レスリング時代も周りの期待は何も背負わず、好き勝手にやらせてもらっている時の方がいい結果を出せることが多かったんです。もともと自分はそういう性格だったはずなのに、RTUではそれと真逆の方向に行ってしまった気がします」

――これからは自分のやりたい格闘技をやっていくと。

「言い方は悪いかもしれませんが、僕は誰の期待も背負わず、自分のために戦おうと思います」

■Road FC72視聴方法(予定)
3月16日(日)
午後14時~ カカオTV、SOOP(旧アフリカTV)

■メイン対戦カード
<Road FCヘビー級選手権試合/5分3R>
[王者] キム・テイン(韓国)
[挑戦者] 関野大成(日本)

<Road FCミドル級王座統一戦/5分3R>
[正規王者] ファン・インス(韓国)
[暫定王者] イム・ドンフアン(韓国)

<ライト級/5分3R>
パク・シウォン(韓国)
ナンディンエルデン・キム・インソォン(韓国)

<Road FCフライ級王座決定戦/5分3R>
イ・ジョンヒョン(韓国)
コ・ドンヨク(韓国)

<66キロ契約/5分3R>
キム・ヒョンウ(韓国)
黒井海成(日本)

<68キロ契約/5分3R>
パク・ヘジン(韓国)
原口央(日本)

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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC UFC UFC312 コディ・スティール コンバット柔術 ボクシング ロン・チュウ 原口伸

【UFC312】Road to UFC優勝ロン・チュウが激しい打ち合いから、ジャブ&ローでスティールを封じ込む

<ライト級/5分3R>
ロン・チュウ(中国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
コディ・スティール(米国)

コンバット柔術世界王者が、コンテンダーシリーズを経てUFCデビュー。原口伸を破ってRoad to UFCを制したロン・チュウは、アンダードッグとしてオクタゴン入りしている。距離の測り合いのなかで、ロン・チュウが右前蹴りを見せる。さらにスティールのワンツーに右カーフを蹴っていく。ボディを伸ばしたスティールがダブルレッグでケージまで押し込み、一気にテイクダウンを決める。直後にリバーサルに成功したロン・チュウは、体を浮かされるとスタンドに戻る。

ロン・チュウのジャブに右クロスを入れたスティールが、左リードフックも当てる。ロン・チュウは左フックを打ち返す。スティールの左、ロン・チュウの右。そしてスティールの右が交錯する打撃戦で、ロン・チュウは足を使うように。スティールはダブルレッグを切られるが、右ストレートを効かせる。ヒザの追撃を見せたスティールだが、ロン・チュウは左フックで逆に動きを止めてラッシュをかける。スティールも右を返し、さらにロン・チュウが右を決める。いつ倒れてもおかしくないパンチの打ち合いで、ロン・チュウが左をヒットさせ、スティールがマウスピースを吐き出す。それでも左右のフックを乱打したスティール。ラウンド終了時にはシドニーのファンが、大歓声を挙げた。

2R、ロン・チュウは前蹴り、右カーフを蹴るとステップインに左ジャブを合わせてダウンを奪う。パウンドを打たれたスティルは、足関節をセットしにかかる。やや時間はかかったが、ロン・チュウは反転して足を抜き試合は再びスタンドへ。ジャブの打ち合いからロン・チュウが左リードフック、さらにダブルジャブからも右を狙う。フックを被弾したスティールがジャブを2発入れ、引き続きジャブを伸ばす。ロン・チュウもダブルジャブ、右ストレート&返しの左フックを繰り出す。

やや落ち着きを見せた中盤戦から、最後の1分に。左右のフックでロン・チュウが前に出ると、ワンツー・フックを打ち込む。足を使いながら、一気に踏み込むロン・チュウがシングルレッグを切り、ラウンド終盤も制した。

最終回、いきなり拳の届く距離に立つ両者。スティールが右を当て、ロン・チュウがジャブを返す。ジャブを効果的に使うロン・チュウが、右ストレートもヒットさせる。スティールはインローで姿勢を乱され、左フックを被弾。ジャブに踏み込めなくなった感のあるスティールは、引き続きジャブを打たれ手打ち気味のパンチを伸ばすのみ、それでも、しっかりとボディショットを打ち込むが──派手な打ち合いから、ジャブ&ローでロン・チュウが試合を支配する。ロン・チュウは飛び込んで左ストレート、インローからステップインにジャブを当て、右を打ち込む。

スティールは前に出るとパンチを打たれるなかで、ローで足元を崩され厳しい時間が続く。残り90秒、必死に踏みとどまるスティールがジャブを入れるが、あとが続かない。軽快なステップを踏み、スティールを挑発したロン・チュウは荒いパンチをかわし、最後の15秒の打ち合いへ。両者、足を止めてのワイルドの殴り合いで幕を閉じた。

結果、フルマークで判定勝ちしたロン・チュウは「フ〇ック、最高の気分だ。スティールは素晴らしいファイターだ。最大限に尊重している。そしてシティ・ボクシングのコーチの皆に感謝している」と話した。


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45 AB Grachan MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Road FC72 Road to UFC UFC YouTube アルトゥル・ソロヴィエフ キム・スーチョル キャプテン☆ キャプテン☆アフリカ ジョン・チャンソン パク・スンモ パク・ヘジン ブライアン・オルテガ ヘジン 原口伸 高橋孝徳

【Road FC72】Road toからRoad FCへ。原口伸がキム・スーチョルと1勝1敗のパク・ヘジンと対戦!!

【写真】原口伸とパク・ヘジン、従来のフェザー級リミットかと思いきや、68キロ契約マッチに。ライト級で戦ってきたパク・ヘジンはフェザー級に落とすことが難しくなっているそうだ。
(C)MMAPLANET

3月16日(日・現地時間)に韓国、ソウルのチャンチュン体育館で開催されるRoad FC72に原口伸が出場し、元Road FCフェザー級王者パク・ヘジンと対戦することが発表されている。
Text Manabu Takashima

Road to UFCで2度、UFC行きを逃した原口はRIZINで戦うことも視野に入れるようになっていたが、昨年12月にGrachanで高橋孝徳をパウンドアウトし再起を果たし、再び国外で戦うことが決まった。


対するパク・ヘジンは2021年9月に現役復帰を果たしたキム・スーチョルから左フックでダウンを奪い、ギロチンで仕留めてRoad FCフェザー級のベルトを巻いている。翌2022年5月にダイレクト・リマッチで王座を失うも、7カ月後にスーチョルが返上した王座を賭けてパク・スンモと対戦し、肩固めで王座を取り戻した。

その後はRoad FCではバンタム級とフェザー級が併合され、パク・ヘジンは63キロの体を創るのが難しかったのか、ライト級に階級を上げライト級グローバルトーナメントに参戦。しかしながら、2023年は初戦でキャプテン☆アフリカに敗れ、昨年も前年王者のアルトゥル・ソロヴィエフと1回戦で当たり、飛びヒザからパウンドアウトされている。

Road FCの変則的な階級変更で、体を大きくしたことで──対戦相手とのフィジカル差は絶対の状況でパフォーマンスが落ちたきらいはあるが、パク・ヘジンの寝技はジョン・チャンソンがブライアン・オルテガ戦前に対策練習のパートナーに抜擢するなど絶対的な強さを持つ。特に足関節も含め、ガードゲームの強さには定評があるパク・ヘジンは、実際のところキャプテン☆アフリカ戦でもハーフガードからスイープを仕掛け、見ごたえのある柔術的なスクランブルゲームを見せていた。

原口としてはUFCを再び目指すため、いやMMAファイターとして成長するために打撃が強く、テイクダウン防御が巧みな韓国勢との対戦が見てみたかったが、パク・ヘジンの寝技は完成度が高くトップを取ってからの戦い方という部分で、良い経験になるという見方もできる。

とはいえ必要なのは付き合い過ぎずに突き放しつつ、ダメージを与えるパウンドだ。つまり、本来持つベースの強さをより打ち出して、パク・ヘジンの寝技を一発狙いに限定させること。そんな絶対勝利が求められるマッチアップだ。

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45 AB DEEP Gladiator Grachan HEAT MMA MMAPLANET NEXUS o RIZIN Road to UFC SASUKE UFC YouTube パンクラス ヘンリー・フーフト 上久保周哉 中村倫也 丸山数馬 修斗 内田タケル 原口伸 堀内佑馬 宇佐美正パトリック 小崎連 本野美樹 松井斗輝 松嶋こよみ 河名マスト 神田コウヤ 透暉鷹 野瀬翔平 雑賀ヤン坊達也 風間敏臣 鶴屋怜 鹿志村仁之介

【Banana Oil 2025─04─】”UFCを絶対の価値”とした場合、日本のベルトは「意味がない」を受け入れる

【写真】ベルトに意味がない──UFCで戦うために、武器にならないということ。武器になるのは、強さのみ(C)MMAPLANET

日本の現状をMMA界の名伯楽であり、頑強なリーダーシップを誇る──プロフェッショナルMMAファイター集団=キルクリフFCのヘンリー・フーフト総帥が取材中に発した2つのショッキングな言葉を紹介した。UFCを絶対の価値とした場合に、その強さを追求できる状況にない。それが日本のMMA界の現状であり、現実だ。
Text by Manabu Takashima

「日本人選手の5勝1敗は、米国では2勝1敗」

「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない」

前者に関しては、レスリング無き打撃戦の奨励という形が進む日本のMMAに危惧を覚えるものの、技術的に北米及び世界との差は存在しているのだから、厳しい現実でも受け入れやすい。対して、この後者に関しては……反論材料はいかようにも用意できる人が、J-MMA界には揃っているだろう。


UFCに絶対に価値を置きたくても、できない。それでは食えない。それが日本のMMA界だからだ。だからこそ、ここではヘンリーの言葉を受け入れて、日本のプロモーションのタイトル戦線の様子を眺めてみたい。

ヘンリーがいうように修斗、パンクラス、DEEPだけでなくRIZIN以外、日本のMMA王座はさらなる上の舞台を目指すための材料でしかない。強い選手が揃っている。待遇面が良い。そういう場に進むためのチケットだ。現状では上記の老舗プロモーションだけでなくGrachan、HEAT、Gladiator、NEXUSらのベルトは全て、次に進むための通行手形として存在している。

それらのベルトを巻いたファイターはRoad to UFCか、RIZINというネクストターゲットとなる名を挙げる。とはいえ、そのベルトがどれだけ「行きたい先」の評価の対象となっているのだろうか。地方大会のワンオフ、あるいはエクスクルーシブでないRIZINはともかく(だからこそ、待ち状態のファイターの心理は辛いのだが……)UFCは、Road to UFCにしても基本は他の選択肢はない。

2022年のRoad to UFCに出場した日本勢は堀内佑馬、野瀬翔平、風間敏臣、中村倫也、SASUKE、松嶋こよみ、宇佐美正パトリック(計量失敗で欠場)、鹿志村仁之介(ライト級で代替出場)、内田タケル(ワンマッチ出場)の9選手でタイトルホルダーは修斗フェザー級王者のSASUKEだけだった。

2023年の第2回は鶴屋怜、野瀬翔平、上久保周哉、SASUKE、神田コウヤ、丸山数馬、原口伸の8選手で鶴屋がパンクラス、SAUKEが修斗、神田がDEEPのチャンピオン、原口がGrachan王者としてトーナメントに挑んだ。

前回は松井斗輝(計量失敗で欠場)、透暉鷹、野瀬翔平、小崎連、河名マスト、原口伸、本野美樹、雑賀ヤン坊達也(ワンマッチ出場)の8選手中、透暉鷹とヤン坊がパンクラス、河名がGladiator、原口がGrachanと4選手がベルトを巻いていた。

Road to UFCはその出場基準自体があやふやで、他のタイトルホルダーが出場を撥ねられるケースはいくらでも見られる。それでも出場を狙ううえで、選手たちがタイトルを保持したくなるのは十分に理解できる。いうと……絶対ではないkが、Road to UFCへの出場権獲得には効用があるやもしれない。ただし、出場してしまえばあとは実力勝負だ。

3度のトーナメントでUFCと契約した日本人3選手中、ベルトを持っていたのは鶴屋怜1人だけだった。日本の各プロモーションのベルトを持つことで、8人トーナメントを勝ち抜く力を有しているという保証になるのか。それは否、だ。

ベルトとは強さの象徴だが、今や国内の各プロモーションの陣容と国際戦の減少を見ればチャンピオンになったからといってRoad to UFCを勝ち抜ける力がついたことにはならない。”UFCを絶対の価値とする”と、RIZIN以外のベルトは世界に挑戦できるだけ力を持ったことの証明とはならない。

前戦で負けた選手が、タイトル戦に出てくる。前回はノンタイトル戦で白黒がついているのに、ダイレクトリマッチでタイトルが賭けられる。タイトル戦出場選手が欠場となり、下の階級で連敗している選手にいきなりタイトル挑戦権が与えられる。ランキングはタイトル挑戦の優先権で、上がいなくなると必然的に挑戦権は回って来る。特にJ-MMAのフィーダーショー化が明確になった以降、王者がステップアップした場合、王者越えを果たしてベルトを巻く選手は相当に少なくなってきた。王座決定戦と暫定タイトル戦が、スパイラルを描くように組まれ続ける。

そのようなタイトルマッチを実施するために、組まれたタイトル戦に掛けられたベルトが強さの象徴となりうるわけがない。ヘンリーの「ベルトは無意味」という言葉の通りだ。

ヘンリーは実際、日本のMMA界に向けてのみこのように口にしたわけでない。「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない。それは米国のローカルショーでも同じことだ。〇〇〇だけ、その価値がある。それは〇〇〇でベルトを巻けるなら、UFCでも戦えるだけの力があると認められるからだ」と、ベルトでなくUFCで戦えるだけの力を有する経験が必要だと訴えていた。

くどいように書き記している”UFCを絶対の価値とする”ことがない選手にとって、ベルトは違う価値を持つ。経済的に生活が一変することがなく、未来を切り開くことにならなくても手にしたい。ベルトとは、日頃の努力が実を結んだことが目にできる結晶だ。ベルトを巻いて、応援してくれる人たちと喜びを分かち合いたい。最高に素敵なMMAを戦う理由になる。

プロモーションとしてもリスクのあるビジネスを成立させるうえで、タイトル戦が欠かせない要素なら組んで然りだ。

ただし、UFCとの契約を勝ち取るため、UFCで世界の頂点を目指すためにMMAを戦っているのであれば、必要なのは力かベルトか。何が必要なのか。

そこはもう自明の理なのだから、目的達成のために明確なビジョンを持ち、目的と手段を混同しないキャリアアップの青写真を描くのみ。この青写真がないと、限られた時間を無駄に使うことになる。同時にMMAPLANETは、メディアとして──UFCで戦う下準備になる戦い模様を届けていきたいと思っている次第です。

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45 Grachan Grachan Herios MMA MMAPLANET Report ブログ 原口伸 高橋孝徳

【Grachan Herios】RTU帰りの原口が高橋を圧巻のパウンドアウト「可能性がある限りてっぺんを目指す」

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
Def.1R2分25秒 by TKO
高橋孝徳(日本)

サウスポーの原口がプレッシャーをかけて左ストレート。お互い関節蹴りを見せると、原口が左ストレート・右フックから組みついて高橋のバックに回る。原口は亀になる高橋のサイドバックについてヒザ蹴り、ポジションをキープして殴る。高橋が立ち上がると一気にパンチをまとめ、そのまま高橋をケージに押し込んで殴り続けると、レフェリーが試合をストップした。

試合後、原口は「RTUに挑戦して2回とも負けて死ぬほど悔しい想いをして、そのうっぷんを晴らそうと思って戦いました。自分に可能性がある限り、UFCやてっぺんを目指して頑張ります」と語った。


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45 Grachan Grachan Herios MMA MMAPLANET o ONE RIZIN TSUNE UFC YouTube   キック ライカ ルンピニー ロクク・ダリ 伊藤空也 原口伸 堀口恭司 宮内拓海 小田魁斗 小谷 小谷直之 岸本篤史 徳弘拓馬 林RICE陽太 海外 田村ヒビキ 草訳駿介 道端正司 野尻定由 野瀬翔平 金井一将 長野将大 高橋孝徳

【Grachan Herios】道端正司とタイトル戦。元レンジャー部隊=小田魁斗「爆弾で爆破して、逃げるとか」

【写真】非常に興味深い話を訊くことができ、明日の試合がさらに興味深くなった (C)MMAPLANET

明日22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで小田魁斗が道端正司と暫定フライ級王座決定戦を戦う。
Text by Shojiro Kameike

キャリア5勝1敗、直近2試合はONE FFで勝ったもの。ONE本戦契約を目指すのではなく、Grachanに戻ってきた小田の真意とは。体力と精神的をギリギリまで追い込んできた小田の過去、誰もがパワフルだと認めるパワーの源を訊いた。


蛇だったり、鶏を捕まえて肋骨をへし折り、首を曲げて血を流して洗って食べる

(C)GRACHAN

──計量を終えて3時間ほど、どのような気持ちですか。

「計量で道端選手と向き合ったのですが、思っていた以上にリーチが長かったです。予想通り、プレッシャーの強さがありそうな選手でした。ストライカーという評判なのですが、体つきから組みもできそうですね」

──10月に九州に取材にいった際にマスタージャパン福岡での出稽古を見させていただいたのですが、とてもフライ級に見えないパワフルな動きが印象的でした。普段は何キロあるのですか。

「あの時は64キロぐらいです」

──えぇ? もっと大きく見えました。

「気を付けないでいると66キロぐらいまでなるのですが、そうなると動きが悪くなって。試合の時はリカバリーをして62キロほどなので、試合に近い体重で落とし過ぎないように64キロぐらいにしています。

皆、パワーがあるといってくれるのですが、自分ではそこに自信はないです(苦笑)」

──過去2戦、ONE FFでクーパー・ロイヤルとンゴク・ウオン・トランという2選手に勝っていますが、ONEでキャリアを積まずにGrachanに戻ってきたのは?

「もともと自分はUFCやRIZINという目標を持っていて、田村(ヒビキ・カルペディエム福岡代表)さんからONE FFの話があると聞いて。岩﨑(ヒロユキGrachan代表)さんも『良い経験になるんじゃない』と快く送り出してくれました。

ただデビューからGrachanで戦ってきて、Grachanでチャンピオンになると言っていました。そこでファイトマネーが少し良いからと、フラフラして路線を変えるというのは筋が通っていないのは自分でも嫌で。ONE FFは海外で試合を積める。なかなかないチャンスなので、試合を受けさせてもらった硬いです。

あの後もONE FFからオファーは貰っていましたが、年末にGrachanのタイトルマッチという目標を持っていたので試合を断り、マッチング期間を終えるのを待っていました。

でもルンピニーで試合をさせてもらって、海外の雰囲気を知ることができました。それに相手はフィジカルが強くても淡泊だと感じたり……本当に良い経験ができました。

僕はバックボーンがなくて、MMAを始めて4年。本当に自信がなかったのですが、ONE FFで2勝して自分がやってきたことに間違いはなかったと思えました。周囲はレスリングやキックを小さなころからやってきているなかで、一つ一つ勝てて少しは良い方向に迎えているなと。まだ全然なんですけど、成長するために良い練習ができていると思えました」

──バックボーンがないということですが、なぜMMAを始めようと思ったのですか。

「実家が対馬で、4年間ほど陸上自衛隊にいました。元々RIZINで堀口恭司選手の試合が恰好良とか思っていて、ある日……ふと、いつ死ぬか分からないし好きなことがやりたい。MMAがやりたいと思って、上の人に『やりたいことがある』と伝えました。色々と手続きがあって、1年ほど自衛隊を辞めるまで時間が掛ったのですが、23歳でMMAを始めました」

──自衛官の勤務というか任務は口にできない人もいるかと思いますが、小田選手はどのような隊に所属していたのですか。

「僕はレンジャー部隊でした。災害や有事に備えて訓練をする」

──えっ、レンジャー部隊って映画で山の中でサバイバル訓練を受けて蛇の皮を剥いて食べたりしているのを視たことがあったのですが……。

「ハイ。自給自足で蛇だったり、鶏を捕まえて肋骨をへし折り、首を曲げて血を流して洗って食べるとか」

──ええ、本当に映画みたいなことをしているのですか……ではナイフで人を殺したりする訓練も?

「ナイフで……(苦笑)。まあ、ちょっとした特殊訓練みたいな。隠密で相手を倒す……とか。ナイフとかより、ダイナマイトとか爆弾で車両が通るところを爆破して逃げるとか」

──いや、立派な特殊工作員だったわけですね。

「アハハ、まあ、そうですね(笑)」

──凄まじい体力と精神力が必要になることは想像に難くないです。

「レンジャー訓練は3カ月あり、最後の1カ月に想定訓練(※行動訓練)というのがあります。1から9想定という風に訓練があり、最後は3夜4日の間、山間部を60、70キロの装具を担いで縦走するのですが、その時はバディと2人組みで冷凍弁当2食を2人で分けあって。水もほとんど飲めず、休憩時間も取れないという……アレでしたね。1想定の時は半日、2想定を2日と、徐々に延びていくんです」

※レンジャー訓練に合格する隊員は全陸上自衛隊員のなかで1割以下といわれている。

──レンジャー部隊は、小田選手がご自分で望んだわけですか。

「そうですね。軽く見ていました(笑)。21歳だったんですが、簡単な場所ではなかったです」

──ひょっとすると、水抜き減量に一番強いファイターかもしれないですね。

「アハハハハ。あの時を思い出すと水抜きは楽なはずですが、もう記憶の中のことなので辛いです(笑)」

「格闘技経験がないのに魁斗の動きを見て『コイツ、強くなるな』って」(田村ヒビキ)

──そしてMMAを始めたということですが、MMAレンジャーズジムでなくカルペディエムに入会したのですね。

「アッハハハハハハ。最初は東京に行こうと思ったのですが金銭的に無理だと思って。福岡で探している時にカルペディエム福岡を訪ねて、ドアを開けてすぐに階段があるのですが、そこに田村さんがいて。『プロになりたいです』って伝えて、体験練習をさせてもらったんです。

一旦、対馬に戻って福岡に出る準備をしている時に『プロになるなら、うちに来な』ってメールを貰って。それでカルペに決めました」

──きっと健康創りでも、「うちに来な」と田村代表はメールをしていたのではないでしょうか(笑)。

「アハハハハハ。深い考えはなくて、誘ってくれたんだと思います」

田村ヒビキ いやいやいや、これだけは口を挟ませてください。体験練習をして、格闘技経験がないのに魁斗の動きを見て『コイツ、強くなるな』って思いました。これはホンマです。普通はそういうことしないけど、魁斗には『おいで』と伝えました。

──レンジャー部隊で培った体力、精神力は役立ちましたか。

「精神的には生きます。追い込み期間の走り込みの時とかも、『あの時よりきついことはない』って思えますし。ただ体力的には自衛官を辞める手続き中に、体の使い方の重要性を教えてもらったことが大きいと思います。それまでは筋肉だけを鍛えれば、パワーがついて強くなると思っていたのですが、正しい使い方をしていると必要な筋肉がついてくる。

そういう考えで、ムーブメントのトレーニングを見様見まねでやり続けて。今ではパーソナルで、指導もしてもっています。自分で正しいのかどうかと思いながらやっていた時と違うのは大きいです」

──本当に興味深いバックグラウンドを持つ小田選手ですが、最初に話題になったように自分はマスタージャパン福岡の出稽古先で練習を見させてもらいました。普段から、出稽古は行っているのですか。

「ハイ。マスタージャパン福岡は野瀬翔平選手や野尻定由選手というスクランブルの速い選手がいて、凄く良い練習ができています。展開が速いので休めない。下で休むと負けという意識で、下になっても上を取り返すように動いています。野瀬さんは極め力もあるので、極められないようにしてやっています。

あとはレンジャーズジムでも練習をさせてもらっていて。レンジャーズジムはストライカーが多いので、総合的力を試す場のような感じです」

──福岡で、首都圏に負けない練習ができているように感じます。

田村 実際、魁斗以外でも野瀬君、レンジャーズの子たちと福岡の選手は中央で結果を残していますからね。東京、大阪、名古屋というくくりはもうないですよ。

(C)GRACHAN

──では明日のタイトルマッチ。

さらなる上のステージを目指すためにどのような試合をしたいと思っていますか。

「自分は打撃、寝技、組みを全て混ぜるタイプなので、どっちの総合力が強いのかという勝負になると思います。回転の速い、パンチ、組みがゴチャゴチャになった厳しい試合になる覚悟でいます。そのなかでフィニッシュしたいです。自分は大事に戦うことが多かったのですが、試合を決めに行こうと思います!!」

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ

■Grachan Herios 対戦カード

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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【Grachan Herios】ホームグラウンドで再起。原口伸「前回の負けや色んな鬱憤を全部ぶつけたい」

【写真】RTUへのチャレンジには一区切りがついた原口。だからこそこの2年間になかった新たなチャレンジの可能性も出てくる(C)TAKUMI NAKAMURA

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、原口伸が高橋孝徳と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2年連続でRoad to UFCにチャレンジした原口だが、8月の準決勝ではチュウ・カンチエにスプリット判定で敗れた。あれから約4カ月、原口はかつてのホームリングでもあるGrachanでの再起戦を選んだ。

今後も原口は「UFCを目指す目標は変わらない」という一方で、RTUだけでなくRIZINや海外フィーダーショーへの出場など、新たな可能性を探っていくことも視野に入れている。その第一歩となる高橋戦に向けて意気込みを訊いた。


――8月のRTU準決勝でチュウ・カンチエにスプリット判定で敗れて以来の試合が、かつてのホームグラウンドでもあるグラチャンで決まりました。

「もともと僕はグラチャンのライト級王者で、RTU出場前はグラチャンに出ていたので、日本で試合をする場合は一つの選択肢として考えていました。それでグラチャンの岩﨑(ヒロユキ)代表と話して、年内に自分としても試合をやりたいし、岩崎さんとしても試合を組みたいというところで決まりました。最初は別の相手で予定されていたんですけど、その選手が怪我をしてしまって、高橋選手と対戦することになったという流れです」

――RTUの振り返りインタビューやSNSではRIZIN出場にも興味を示していましたが、そこも視野に入れていたのですか。

「もちろんRIZINは興味があるイベントですし、今後そういったチャンスがあれば(参戦を)考えたいと思います。今回に関しては年末までには1試合やりたいと思っていて、そこでグラチャンと色々とスケジュールが合った感じです」

――カンチエ戦が終わって、再起戦が決まるまではどんな心境で練習を続けていたのですか。

「なんかこう…心に余裕がない感じでしたね。一応練習はしていたんですけど、次の試合も分からない状態でもがいて、もがきながら何か練習してるという感じでした」

――何か目標が定まっていないような状態だったのですか。

「そうですね。気持ち的にも安定しなくて、ブレている感じではありました。自分がなんでUFCを目指しているかと言うと、結局強い人と戦いたい・上に行きたいからで、その最高峰がUFCだからなんですよ。でもそれよりもっと手前の話で言えば、自分の可能性を確かめたい、ファイターとしてレベルアップしていきたいという気持ちが一番にある。そうなった時に例えばRIZINだったり、自分にとってレベルアップできると感じる団体のオファーだったら、そういう団体にも出てみたいと思っています」

――プラスに考えればRTUが終わり、これから新たな道や可能性を探っていけるわけですよね。

「はい。今はそういう風に考えられています」

――例えば同門の伊藤空也選手はEternalMMAでタイトルを獲りましたし、UFCを目指すにしても色々なアプローチがあると思います。

「だからRTUが終わって色々と考えてはいるんですけど、今は目の前の試合を勝ち続ける。初めてRTUに出た時は、決まった試合で勝ちを積み重ねてRTUにつながったので、それをもう一回やるって感じですね」

――新たなキャリアのスタートになる一戦ですが、どんなことをテーマに練習してきましたか。、

「やっぱりRTU参戦中は、心のどこかでトーナメントは勝たないと意味がないと思って、硬くなりすぎたり、勝ちに徹しすぎたというのはありました。でも今回は日本でやる試合で、基本的にワンマッチなんで、そこではあんまり深く考えずにフィニッシュ、自分で仕留めに行くことを意識しています。あまり作り込みすぎず、いい意味で大雑把じゃないですけど、相手を仕留めに行こうと思います」

――対戦相手の高橋選手にはどんな印象を持っていますか。

「これと言って飛び抜けた部分はないですが、安定している選手だと思います。こちらが欲を出せば出すほど、いやらしいことをしてくることもあるのかなと思っています」

――高橋選手の仕掛けをシャットアウトして試合を終わらせたいですか。

「そういう戦い方に合わせる気はないですし、自分が何かにトライして、ダメだったらどうしよう?は考えてないです」

――逆にRTUではそこばかりを考えすぎていた部分もありますか。

「今思えばそういう思考回路になっていたかもしれません」

――今回は余計なことを考えずに思いきり戦いたいですか。

「前回の負けとか色んな鬱憤みたいなものあるので、それを全部ぶつけたいです」

――改めて2025年はどんなキャリアを積んでいきたいですか。

「現時点で自分はこれで行くんだみたいなビジョンはないです。いただいたオファーで良い話があればもちろんそこに行きますし、そこは色んな可能性を持ってやりたいです。もちろんUFC を目指すという気持ちは変わらないです」

――そのためにも高橋戦をしっかり勝って2025年につなげたいですね。

「はい。ここで一発ちゃんと勝ち切りたいなと思います」

■Grachan Herios 視聴方法(予定)
午後14時00分~
GRACHAN放送局
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■Grachan Herios 対戦カード
<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
金井一将(日本)
長野将大(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
鈴木嵐士(日本)
二之宮徳昭(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
水谷健人(日本)
上田麟(日本)

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【Grachan Herios】TSUNEの持つ王座に挑戦。豪州Eternal王者・伊藤空也「機械的、圧倒的に勝つ」

【写真】豪州Eternal MMAで王座奪取に成功した伊藤。今回は2冠に向けた一戦でもある(C)TAKUMI NAKAMURA

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、伊藤空也が同バンタム級王者のTSUNEに挑む。
Text by Takumi Nakamura

伊藤は6月に豪州Eternal MMAに参戦し、ロッド・コスタにスプリット判定で勝利してバンタム級王座を獲得。今回のタイトルマッチはGrachan×ErernalMMAの王者対決という一戦にもなった。伊藤が目指すのは2冠王として2025年を迎え、Eternal MMA経由でUFC参戦の切符を掴むこと。そのためにもTSUNE戦では試合内容でも強さを見せることが必要だと語った。


――6.8ETERNAL MMA85でロッド・コスタにスプリット判定で勝利し、同団体のバンタム級王者となっての凱旋試合で、TSUNE選手の持つGrachanバンタム級王座に挑戦する形になりました。

「今年2月にTSUNEさんが手塚(基伸)さんに勝ってチャンピオンになって、その時点で自分とTSUNE選手がやる方向で決まっていて、今年はその前提で話を進めていたんですね。間にEtrnalMMAのタイトルマッチを挟む形になりましたが、TSUNE選手とやるのは分かっていたので、やっとその時が来たなって感じです」

──コスタ戦以降はどんなことを意識して練習してきましたか。

「前回は相手も柔術家だったので、ポジションを取られた時の対処、細かいところを練習していたんですね。だから今回は際の部分で自分がアタックできるぐらいの技、極め、オフェンス部分を意識してやってきました。元々自分は寝技が課題だったので、そこを改善して逆に寝技でも勝負できるぐらい、いろいろと武器やレパートリーを増やせるように、練習で作ってきた感じです」

──コスタ戦はスプリット判定で競り勝った試合で、あの試合で自信がついた部分もありますか。

「あの相手にしのぎ合えたという部分では少し自信がついたし、寝技でもそんなに危ない場面がなかったという部分でも自信がつきました」

──そこから次のステップに進むために必要なことの一つが寝技のアタックだ、と。

「組みの部分はそうですね。今のユニファイドルールはテイクダウンして削るよりも、フィニッシュする・アタックする部分が大事なので、そこを徹底的にやってきた感じです。言い方はあれですけど、相手をいじめてやっつけて、最後はしっかり仕留める。そこはMMAなので打撃以外のところでも自信がつけば、自分の戦力グラフはトータル的に大きくなるし、もっとバランスがいい選手になれると思っています」

──対戦相手のTSUNE選手にはどんな印象を持っていますか。

「ベテラン選手で、僕がプロデビューする時から名前は知っていました。パンクラスではタイトルマッチをやって、パンチが強い印象だったんですけど、その中で意外と一本勝ちも多い。パンチもできてグラウンド、どちらかと言うとディフェンスをしっかりして極めることが出来る、トータル的になんでもできる選手という印象ですね。

──先ほどお話していた今取り組んでいることが試される相手かもしれないですね、

「そうですね。今やっていることを全部出せる、そういう選手ですよね。しかもベテランでチャンピオンだし、胸を借りるつもりで全力でぶつかっていこうと思います」

──そのなかでもきっちりフィニッシュして勝ちたいと思いますか。

「僕は挑戦者側ですけど、海外でベルトを獲って、Eternal MMAのチャンピオンとして戦う試合なので、そう考えたら王者対決ですし、まずは絶対に負けられない。その中でも強さをしっかりと見せつける試合にしたいかなと。フィニッシュするのもそうですし、やっぱり全局面で圧倒して、次のチャンスにつなげるための圧倒的な試合を見せたいと思います。機械的に、しっかりと」

──機械的に、ですか。

「はい。やることをきっちりやるというか、自分に与えられた試合、仕事をきっちりクリアします」

──この試合に勝てばEternal MMAとGrachanの2冠王になります。来年はどんな試合をやっていきたいですか。

「Eternal MMAの防衛戦も来年すぐ決まりそうなので、ここで勝っても気持ちを切らさず、すぐ次の試合に向けて準備したいです。Eternal MMAで防衛を重ねていけば、もっと上のステップにいけると思うので、そこを見据えて試合結果だけじゃなく試合内容でも周囲に評価されるような試合をしたいです」

──Eternal MMAはUFC Fight Passで配信されている大会なので、Eternal MMAで勝ち続けていくことでUFCも見えてくると思います。

「もちろんそこは絶対に目指したいです。今年自分は28歳になったので、30歳までに何か形を作っていきたいと思います。UFCを目指すという意味では来年は勝負の1年になると思います」

――それでは2024年を締める、そして2025年につながる一戦に向けて意気込みを聞かせてください。

「今回の試合は久しぶりの日本での試合だし、勝って当たり前じゃないですけど、勝たなきゃいけないというか、次に向かうためにはここを落とすわけにはいきません。しっかり勝って来年自分の目標、夢に向かってさらに繋がるような試合をします」

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午後14時00分~
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■Grachan Herios 対戦カード
<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

<Grachanライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 林RICE陽太(日本)
[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
道端正司(日本)
小田魁斗(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
原口伸(日本)
高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
大場慎之助(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小谷直之(日本)
草訳駿介(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

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金井一将(日本)
長野将大(日本)

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長谷川卓也(日本)
徳弘拓馬(日本)

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二之宮徳昭(日本)

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【Grachan Herios】年末決戦へ。TSUNE×高橋孝徳ー02ー「ベテランの生き様を見せますよ」

【写真】「まだまだ、これから」と語る2人。気合は十分だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

22日(日)、東京都江東区のTFTホール1000で開催されるGrachan Heriosで、同バンタム級王者のTSUNEが伊藤空也を相手にベルトの初防衛戦を行う。TSUNEと同じMe,We所属の高橋孝徳は、原口伸と対戦する。そのTSUNEと高橋のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

伊藤は今年8月、豪州エターナルMMAでロッド・コスタを判定で下し、同バンタム級のベルトを獲得。原口は敗れたものの、Road to UFCで準決勝に進み、今回が国内復帰戦となる。そんなBRAVEジム勢に対し、Me,Weの1985年生まれコンビはどのような試合を見せるのか。後編はTSUNEについて、そして互いの試合について語る。

<TSUNE×高橋孝徳インタビューPart.01はコチラから>


――続いて高橋選手にとって、TSUNE選手はどのような存在なのか教えてください。

高橋 打撃も巧いけど、やっぱり本当に組みが強いです。特に「ケージ際の魔術師」といっても過言ではないぐらいで。いろんな人と練習してきましたけど、ケージ際の小技に関してTSUNEさんを上回る人はいないと思っています。

TSUNE アハハハ。

――練習相手としては、常に何をやってくるか分からないほどの小技を持っているのでしょうか。

高橋 まるで詰将棋のように「こう来たら、こう」と先の先があるんです。こちらが現状を理解できていない間に、どんどん先に回られています。そんなTSUNEさんに対して理屈で勝負したら、先を取られてしまう。だからってフィジカルで勝負しちゃうと、瞬発的に持っていかれてしまうんですよ。

――手塚基伸選手との2連戦は、そんなTSUNE選手の本領発揮だったわけですか。

高橋 本領発揮といえば本領発揮なんですけど――安全運転して勝ったな、という感じですよね。

TSUNE 安全運転!

高橋 これは手塚選手のことを悪く言っているわけではなくて。TSUNEさんは落ち着いて勝ちに行ける。浮き足立たず、しっかりとポイントを取りに行くことができる。タイトルマッチの3R目は流しに行こうとしたら巻き返されけど、それでも凌ぎきるという。

TSUNE それ、みんなに言われるよ(笑)。

高橋 3R目はそうなると思っていたんですよ。1、2を取ったら3は……。

TSUNE ――逃げるだろうな、って。これは性格的な問題で(苦笑)。前にタカタカに言われて「そうだな」と思ったんですけど、僕は良くも悪くも試合がスパーリングどおりらしいです。

高橋 そうですね。僕はまだキャリアが浅い頃、「実力を発揮できていない」と言われていました。反対にTSUNEさんは練習の内容を、そのまま試合で出せるから凄いと思っていましたね。

――ということは練習で調子が悪ければ、その調子の悪さが試合に出るのですか。

TSUNE たぶんそうだと思います(苦笑)。1、2を取ったら3は流す、ということをスパーでもやっているので――頑張っているフリをしながら。

高橋 人はそれを「ペース配分」と呼びます(笑)。

――アハハハ。伊藤選手は苦しい試合展開から後半盛り返し、エターナルMMAのベルトを巻いたファイターです。

TSUNE 厄介な相手ですよね……。3ラウンドのうち2は確実に取れると思っているし、今回はフィニッシュも狙いたいです。

――高橋選手が「絶対そんなわけない」と、怪しむ目つきで見ていますよ。

高橋 アハハハ! こうは言っていますけど、いつもTSUNEさんの場合は3つ全部取るつもりで、1つ取れない時のことも想定して戦っているんですよね。

TSUNE 今大会はタイトルマッチ以外、全て2ラウンド(延長あり)ですからね。そのラウンドの違いを全力で見せつけますよ。

――では伊藤選手の印象をお願いします。

TSUNE とにかく頑張る選手ですよね。フィジカルも強いと思うけど、僕が強いところが通用しないと勝負にならないので、倒して殴って絞めます!

高橋 伊藤選手は勢いが強いですよね。まだ20代だし、スタミナもあって。組みの部分ではTSUNEさんのほうが上だと思いますけど、終盤になっても頑張ることができる選手なので、そこは嫌ですね。

――高橋選手は、RTUから国内に復帰する原口選手と対戦します。

高橋 このタイミングで原口選手と対戦することになるとは、思ってもみませんでした。そもそも原口選手はもうグラチャンには出ないだろうと思っていたし、それが意外でしたよね。海外とかRIZINに行くのかな――と、その点は驚きがありました。

印象は――皆さんが思っている、そのままですよね。とにかくレスリング、組みが強いし、パウンドもしっかり打ってくる。ただ漬けるだけではなく、ちゃんとフィニッシュも狙ってくる。それをやらせないように自分が頑張る試合になるのかな、とは思います。

TSUNE 僕の試合もですけど、タカタカも同じぐらいシンドイ試合になると思います。でもそういう試合ほど、相手のほうはが評価を落としがちじゃないですか。

――……どういうことでしょうか。

TSUNE 原口選手はもともと評価が高くて、RTU帰りで――という選手の復帰戦が接戦になったりすることは多いです。相手が油断してくることはないでしょうけど、タカタカには全て出しきってほしいですね。絶対シンドイ試合になりますから。タカタカには1Rからガンガン行ってほしいです。

高橋 これは自分で言うのも何ですけど、原口選手のキャリアで僕と対戦するというのは、僕のことを何の問題もないと思っているんでしょう。逆の立場であれば、僕はそう思います。それぐらい実績の差はあるので。だから、そう思ってくれていてほしいです。その気持ちの中にチャンスがありますから。

――お二人は今回の試合で何を見せたいですか。

TSUNE 何を見せるか――とにかく無事に終わってほしいです(笑)。

高橋 そこで急に守りに入らないでください!

TSUNE 俺たち、まだやれるぞ――という試合を見せます!

高橋 そう、ベテランの生き様を見せますよ。

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午後14時00分~
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<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] TSUNE(日本)
[挑戦者] 伊藤空也(日本)

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[挑戦者] ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国)

<Grachanフライ級暫定王者決定戦/5分3R>
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高橋孝徳(日本)

<無差別級/5分2R+ExR>
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大場慎之助(日本)

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岸本篤史(日本)
大道翔貴(日本)

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草訳駿介(日本)

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宮内拓海(日本)
小林大介(日本)

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金井一将(日本)
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徳弘拓馬(日本)

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