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【Special】J-MMA2023─2024、佐藤将光「ミュージックステーションにはアイドルも出れば、B’zも出る」

【写真】耳を傾ける者が、イメージで映像化できるようなクリアな言葉を佐藤将光はいつも発している(C)TAKUMI NAKAMURA

2023年が終わり、新たな1年が始まるなかMMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。
Text by Takumi Nakamura

J-MMA2023-2024、第十五弾はONEでの戦いにピリオドを打ち、新天地としてRIZINの舞台を選んだ佐藤将光に話を訊いた。

2023年は1月のONE Fight Night 6でキム・ジェウォンに勝利して、幸先のいいスタートを切った佐藤だったが、その後ONEから試合オファーが届くことはなく、自らリリースを希望してONEを離れる道を選んだ。様々な可能性があるなか、佐藤はRIZINに参戦して太田忍に勝利。2024年も継続してRIZINで戦うことを決め、3月のRIZIN神戸大会で井上直樹との一戦が発表されている。「RIZINは自分とは別世界の出来事」と思っていた佐藤がなぜRIZINでの戦いを選んだのか。

■2023年佐藤将光戦績

1月14日 ONE FN06
○3-0 キム・ジェウォン(韓国)

10月1日 RIZIN LANDMARK06
○2-1 太田忍(日本)


――佐藤選手にとって2023年はONEを離れ、RIZINに参戦するという大きな変化がある一年だったと思います。

「まさに戦う舞台が変わった一年でしたね。ONEを離れてから急きょRIZINに参戦して。2試合しかやっていないんですけど、どちらも勝つことが出来て。特に大事なRIZINのデビュー戦でしっかり勝って、期待外れにならなかったのはよかったなと思います」

――2023年の年始にはこんな1年になることは予想していなかったと思いますし、ONEを離れる選択は大きな決断だったと思います。

「僕はずっとONEで戦うつもりでしたからね。実際に1月の試合にも勝っていたので、次も試合があると思っていたら、なかなかオファーがなくて。ONE全体の流れとしてキックとムエタイが増えて、MMAの試合が少なくなる中で、そこで試合の枠をもらう評価はされていなかったんだなと思います。最終的にはしばらく試合はないということだったので、こちらからリリースをお願いして契約に区切りをつける形になりました」

――ONEを離れてRIZINで戦うことを選んだわけですが、契約がフリーになった時点で他のイベントも候補には上がっていたのですか。

「ONEからフリーになった時は、次もまた海外のイベントに出るにしても、国内で一試合やってからにしようと思っていたんです。それで色んな国内団体も考えていたなかで、大会直前でしたけどRIZINからオファーがきて、そういう出方も面白いなと思ってRIZIN参戦を決めました」

――そのRIZINデビュー戦では太田忍選手に判定勝利。試合後のインタビューではRIZINへの継続参戦とPFLを含む海外イベントへの参戦を示唆していました。最終的にRIZINへの継続参戦を選んだのはなぜですか。

「PFLはBellatorの買収もあって、バンタム級が今後どうなるかは分からない、と。Road to UFCは仮に開催されても自分が出られる保証がない。そういう状況で定期的に試合が組まれる可能性があって、ちゃんと団体側とコミュニケーションをとれるのがRIZINでした。しかも井上直樹選手という最高の相手を用意してくれたので、またRIZINで試合をしようと思いました。

あとは試合後にも話したことですが、実際に10月に試合をしてみてRIZINというイベントの魅力や良さを感じたんです。僕は実力派と言われるカードといわゆる数字を持っている選手のカードが一緒に行われることに抵抗がない。例えばミュージックステーションにはアイドルも出れば、B’zも出るわけじゃないですか。そうやってより多くの人に番組を見てもらうために出演アーティスト決めるわけだから、僕はそういうマッチメイクに否定的な意見はないです」

――僕も一記者としてRIZINを取材するようになり、ちゃんとMMAの試合を見る・楽しんでいるファンも多いことに驚きました。

「RIZINをちゃんと見ている“RIZINファン”がいますよね。その層でUFCまで追っている人もいるだろうけど、RIZINというイベントを好きなお客さんがいる。試合の前後でSNSのフォロワー数が激増して、反響の大きさも今までと違いました」

――実力派の選手と数字を持っている選手、どちらも受け入れられていますよね。

「どちらか一方ではイベントが成り立たないわけで、プロモーター目線で考えたらそういうイベント構成にするのは間違いじゃないと思いますね」

――まさに先ほどのRIZIN=Mステ理論ですね。

「ロックシンガーとアイドルのファンが共存することは難しいけど、アイドルファンがロックシンガーの曲を聞く機会にはなるわけじゃないですか。それきっかけでロックシンガーに興味を持ってくれる人も一部はいるだろうから、それでもいいと思います」

――そして2024年最初の試合が3月23日のRIZIN46神戸大会、対戦相手は井上直樹選手に決まりました。先ほど井上選手=最高の相手という言葉もありました。なぜそう思ったのでしょうか。

「彼はDEEPでデビューして、それからUFC→RIZINというキャリアだったので、僕とは全く接点がなかったんですよね。というよりも僕はONEでキャリアを終えるつもりだったから、井上選手に限らずRIZINに出る選手とは絡むことがないと思っていたんです。だから2021年にRIZINでバンタム級JAPANグランプリが行われていた時も自分とは別世界の出来事というか。その選手たちと交わる時が来るのかと思うと不思議ですよね。井上選手自体は小さい頃から空手をやっていて、10代でプロデビューして、UFCと契約して…というまさに格闘エリートですよね」

――対戦相手としての印象はいかがでしょうか。

「穴がないですね。もともとストライカーのイメージがありましたけど、試合映像を見るとRNCでフィニッシュしていることが多くて、バックを取ってからが上手いですよね。実は5年以上前に同じ柔術の大会に出ていたことがあって、彼が青帯で僕が紫帯だったのかな。『あっ、井上選手だ』と思って見ていたら、やっぱり明らかに動きが違いましたね」

――フィニッシュ力に打撃を上乗せしているタイプですね。

「ジャブもうっとおしいし、リーチも長い。ずっと映像を見て穴を探しているんですけど………穴がないんだよなぁ(苦笑)。これを攻略するのは難しいぞと思っています。それでも攻略法を見つけなきゃいけないんですけど、簡単な攻略方法はないです」

――それこそ井上選手は2021年のバンタム級GPではベスト4になっていますが、その通りの位置にいる選手だと思いますか。

「僕はRIZINのバンタム級で朝倉海、フアン・アルチュレタ、井上直樹、キム・スーチョル。この4人が抜けていると思っているから、本当に強敵ですよね。ただ今回は試合が決まって3カ月あるから、攻略とか対策を考える時間はあるんですよ。だから今まで以上にじっくり考えます」

――準備期間があるのは井上選手も一緒なので、今回は戦略・作戦も含めた総力戦になりそうですね。

「はい。ただ井上選手は比較的相手に付き合いますよね。アルチュレタ相手に組みでいったり、金太郎選手と打撃でやり合ったり。僕は相手の弱いところを探して、そこを突いていく戦い方なんですけど、井上選手は相手の強いところで勝負して勝とうとしますよね。それで勝てちゃうからすごいんですけど」

――発想そのものがエリート的なのかもしれないですね。

「僕からすると不思議なので、試合が終わったらどういうメンタリティでやっているのか聞いてみたいです(笑)」

――大晦日は朝倉海選手がアルチュレタに勝ってRIZINバンタム級の新王者になりました。今後は朝倉選手のベルトを狙うことになると思いますが、あの試合を見た感想はいかがですか。

「強かったですよね。朝倉海はこの階級で攻撃力が頭二つ抜けていると思います。ただ朝倉海とアルチュレタに関しては、これからどういう路線で試合をしていくかにもよると思うので、今は井上選手に勝つことに集中したいです。井上選手に勝たないことには始まらないので。僕は今回も…というか今回勝って初めて実力を認められると思うし、井上選手に勝てば一気に(上に)出られるし、負けたらそこまでの選手だと見られると思うので」

――RIZINでも一戦一戦意味のある試合を戦っていきたいですか。

「そうですね。そういうヒリヒリしたものを求めて試合をしているし、年を取るにつれて勝ち負けにこだわることよりも、自分がやってきたことや実力を試合で出し切りたいって気持ちが強くなっていますね。昔は勝てばなんでもよかったというか。もちろん実力を出し切って勝てれば嬉しいですが、ラッキーパンチで秒殺しても、それはそれで良かったんですよ。でも今は自分がやってきたことをすべてリングに置いていきたい。その方が勝ち負けよりも大事になってきていますね。それをたくさんの人たちに見てもらえるのはうれしいことです。次の試合でも自分を出し切ったうえで勝ちにいきます」


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【Black Combat10】王者の計量オーバーも――駒杵嵩大「僕は何も気にせず、いつもどおり戦う」

【写真】王者キム・ソンウンがまさかの計量オーバー。しかし駒杵は油断など一切なく、佐藤将光とともに細かく判定基準を確認していた(C)MMAPLANET

20日(土・現地時間)に韓国はソウルのソンブク区にある高麗大学校ファジョン体育館で開催される Black Combat10「Night in Seol」にて、駒杵嵩大がキム・ソンウンの持つ同フライ級王座に挑む――はずだった。
Text by Shojiro Kameike

キム・ソンウンが計量オーバーにより王座剥奪、駒杵が勝った時のみ新王者誕生という変則タイトルマッチとなった。駒杵にしてみれば昨年9月に腕十字で仕留めている相手——だが、今回の試合に油断は一切ない。計量直後の駒杵の意気込みをお伝えしたい。


――計量では駒杵選手が56.6キロで一発クリアしたものの、対戦相手のキム・ソンウォンが計量オーバーとなりました。

「相手は計量会場に入ってきた時から、雰囲気が暗くて(苦笑)。仮計量で体重計に乗って、セコンドの人といろいろ話をしていたんですよ。だから『体重を落とすことができていないんだろうな』と思いました。ただ、そこで椅子に座って動かなかったんです。普通、体重を落とせていなかったら体を動かしますよね?」

――確かに……。ただ、本計量から再計量まで時間が30分しかないことも影響しているかもしれません。800グラムオーバーで、30分で落とすことは難しいでしょう。

「どう考えても無理ですよね。自分としては『どうなるのかな……』と心配ではありましたけど、僕はそれぐらいのオーバーであれば試合すると考えていました。一度試合していますし、前回の感触だと『体重オーバーしても、力はあまり変わらないかな』と思って」

――昨年9月、DEEP×Black Combatの対抗戦で行われた初戦では、駒杵選手がテイクダウンを奪ったあと、リバーサルを許しました。あの時に相手のパワーは感じましたか。

「いえ、あれはパワーではなく――まず相手の手足が長かったんですよ。あの時は長い足を巧く引っかけられて、コロンと返されてしまいました。相手が足を入れてきているのは自分も気づかなくて。相手もまだまだ手足の長さを生かした寝技の強さを持っているかもしれないです」

――駒杵選手返されてすぐキム・ソンウォンの腕を狙い、腕十字を極めました。

「返された時に腕十字か三角を狙うことは想定していたので、そこはスムーズに動いて極めることができました」

――結果、キム・ソンウォンの実力はどのように感じましたか。

「前回はすぐに極めてしまったので、対峙した時間が短かったじゃないですか。それでもレベルの差はあるのかな、って思いました」

――それだけレベルの差があったことは予想外でしたか。

「試合に向けて佐藤将光さんと映像をチェックして、それほどレベルが高い選手ではないと思っていました。ただ、実際に試合をしてみると――とにかくフライ級にしては体格が大きいんです。だから、やりにくさはありますし、過去の試合では逆転勝ちも多いですよね。昨日も将光さんと『ストロングポイントはないけど、逆転勝ちできる何か強さはあるよね』という話をしていました」

――それはよく言われる、韓国人選手の気持ちの強さも関係しているでしょう。そして今回はキム・ソンウォンの地元、韓国で行われる試合です。

「柔道時代から韓国人選手は気持ちが強いと思っていましたし、今回も敵地だから――と考えていましたが、計量の様子を見ると気持ちの強さも感じられなくなっていますね……」

――計量オーバーの結果、キム・ソンウォンはベルトが剥奪され、相手のファイトマネー30パーセントが駒杵選手に入ることになりました。

「そうですね。あとで幾ら入るのか知らされるようですけど……。いやぁ、それはもう大きいですし、嬉しいですね。ハイ(笑)。試合もラウンドごとに、相手がマイナス1ポイントとなりますしね」

――そうなると試合前から勝敗が決していることになりませんか。駒杵選手にとって、試合に対するモチベーションは……。

「それが以前、同じケースで計量失敗した選手が勝ったこともあるらしいんですよ」

――ユ・スヨンがキムイ・ドンギュとバンタム級王座を争った時ですね。

「そうです。毎ラウンドがマイナス1ポイントでスタートしても、圧倒され続けたらラウンドを失ってしまいますから」

――キム・ソンウォンも必死に計量オーバーを挽回しようとするでしょう。

駒杵自身は仕上がりの良さがうかがえる(C)SHOJIRO KAMEIKE

「はい。だから僕は何も気にせず、いつもどおり戦えば良いと思っています。ここ最近は『いかに相手の打撃をかわしながら組むか』ということを課題にしてきました。あとは倒してからパウンドやヒジで攻めていけるよう練習しているので、そういったところも見せたいです」

――なるほど。では明日の試合への意気込みをお願いします。

「ここでBlack Combatのベルトを獲得して、また日本のケージで活躍できるキッカケにしたいです。明日は応援よろしくお願いします!」


■Black Combat10計量結果

<フェザー級/5分3R>
キム・ミンウ:65.9キロ
ユ・スヨン:66.2キロ

<Black Combatフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]シン・スンミン:65.5キロ
[挑戦者] ソン・ユチャン:65.6キロ

<Black Combatフライ級選手権試合/5分3R>
キム・ソンウン:57.5キロ→57.3キロ
駒杵嵩大:56.6キロ

<ライト級/5分3R>
大原樹理:70.8キロ
ファン・ドユン:70.8キロ

<バンタム級/5分3R>
キム・ソンジェ:61.4キロ
パク・ソンジュン:61.8キロ

<Black Combat女子級選手権試合/5分3R>
[王者]パク・シユン:48.2キロ
[挑戦者] 須田萌里:47.74キロ

<フェザー級/5分3R>
パク・チャンス:65.8キロ
中村大介:65.8キロ

<フライ級/5分3R>
ジョン・ウォンヒ:57.0キロ
キム・ウジェ:57.1キロ

<バンタム級/5分3R>
山本聖悟:61.5キロ
イ・ソンウォン:61.5キロ

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【RIZIN46&47 and LANDMARK08 】3大会、6試合が決定。鈴木千裕×金原正徳は5月6日――有明アリーナで!!

【写真】出場8選手、海外勢はシン・ユリとルイス・グスタボがリング上から挨拶を行った(C)RIZIN FF

昨日、RIZIN45内で今年の前半期のイベントスケジュールと対戦カードの発表があった。
Text by Manabu Takashima

まず既にイベント開催の発表は行われていた2月24日(土)のRIZIN LANDMARK08=SAGAアリーナ大会に続き、3月23日(土)はRIZIN46が神戸ワールド記念ホールで、さらに5月6日(祝・月)に有明アリーナでRIZIN47が行なわれる。


スーパーアリーナのリング上で発表されたカードはLANDMARK08 ではライト級=堀江圭功×ルイス・グスタボ、フェザー級で摩嶋一整×ヴガール・ケラモフの2試合。RIZIN46では女子スーパーアトム級でRENA×シン・ユリ、バンタム級=井上直樹×佐藤将光、武田光司×萩原京平のフェザー級戦という3試合。

そしてRIZIN47ではフェザー級選手権試合チャンピオン鈴木千裕×チャレンジャー金原正徳で、計6試合が明らかとなっている。

神戸大会が発表になったなか、恒例の春の大阪大会はどうなるのか。日本のMMAプロモーション各イベントでは、同時期のRIZIN出場の有無がはっきりするまで返答を保留するファイターが多い。2月からの3カ月間、3ないし4大会のカードの決定が待たれる。

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【RIZIN45】元谷友貴が元UFCファイターのモラレスと対戦、新井丈×ヒロヤ、那須川龍心×ジョンミンが決定

【写真】11月のDEEPではCOROにTKO勝利した元谷。6年連続での大晦日出陣となった(C) MMAPLANET

18日(日)、ABEMAで放送されたRIZIN特番にて、12月31日(日)にさいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN45の追加カード発表された。

大会まで約2週間、新たに元谷友貴×ヴィンス・モラレス、新井丈×ヒロヤ、那須川龍心×シン・ジョンミンの3カードが追加された。元谷のRIZIN参戦は今年5月の朝倉海戦以来、約7カ月ぶり。11月にDEEPでCOROと再起戦を行い、TKO勝利を収めてのRIZIN凱旋となる。

(C)Zuffa/UFC

一方のモラレスはレスリング出身で、2018年11月からはUFCに参戦して8戦3勝5敗のレコードを残しているファイター。今年5月にはXMMAで石原夜叉坊と対戦し、2Rに右のオーバーハンドを効かせると、アナコンダチョークで一本勝ちを収めている。現在は朝倉海のスパーリングパートナーとして来日中で、今回のRIZIN参戦が決まった。

元谷がRIZINを離れている間、RIZINバンタム級では岡田遼とのパンクラス×修斗王者対決に勝利した中島太一、初参戦で太田忍を下した佐藤将光、ツイスターで2連勝した後藤丈治らが台頭している。同日にはフアン・アーチュレッタVS朝倉海のバンタム級タイトル戦が組まれており、元谷×モラレスは2024年のタイトル戦線浮上をかけた一戦だ。

修斗世界ストロー級&フライ級王者・新井丈とヒロヤの一戦も決まった。新井は昨年9月に猿丸ジュンジを下して修斗世界ストロー級王座に就くと、今年11月には山内渉をKOしてフライ級王座も戴冠。修斗史上初の2階級同時戴冠を達成した。

一方のヒロヤは朝倉未来1年チャレンジ一期生で、2003年7月からRIZINに参戦し、伊藤裕樹と中村優作に連敗しているものの、いずれもスプリット判定によるもので健闘が光った。修斗で11連勝してRIZIN初参戦となる新井と結果こそ出ていないもののRIZINで戦績を積むヒロヤという対照的なキャリアを歩んできた2人のマッチアップだ

また会見前日のRISE両国大会でRIZIN参戦&MMA挑戦をアピールした那須川龍心の出場も正式に決まり、韓国のシン・ジョンミンと対戦することもアナウンスされた。

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【Gladiator024】テムーレンとグラジ初戦、竹中大地「世の中に自分の存在を認めてもらえるような試合を」

【写真】怪獣キラー、名田英平、竹中、瀧口脩生、山本健斗デリカット。何かのきっかけて、化けらえるはずの実力者たちとパラエストラ東大阪で腕を磨く(C)MMAPLANET

9日(土)に豊中市176BOXで開催されるGladiator024で前バンタム級王者テムーレン・アルギルマーと戦う竹中大地。
Text by Manabu Takashima

修斗環太平洋バンタム級王者からJAPANバブル到来前のONEと契約も──想ったようなキャリアを積むことはできなかった。パフォーマンス云々の前に不可抗力、竹中自身がコントロールできない部分で試合のキャンセルが続き、惜しい星の落とし方も経験した。そしてコロナ・パンデミックが起こり、サークルケイジでの日本人選手の需要は明らかに目減りした。

30歳を過ぎ、思うように試合が組まれない状況に国内に目を移した竹中。目指すところはRIZINだが、今回のGladiator出場は意外という印象しかなかった。そんな竹中にグラジ出場の経緯と、これからについて尋ねた。


――9月30日大会で、グラジエイターのケージの中から参戦表明を行いました。これまでグラジを生観戦したことはありましたか。

「いえ、会場で見たのは初めてです。YouTubeはライブ配信をチェックしていましたけど」

──では、その時にはどのような印象を持ちましたか。

「会場が華やかでケージ映えしていて。スクリーンも大きくて見やすくて良かったのですが、冷房がめっちゃきいていて(笑)。半袖で行っていたのでメインが始まる頃には本当に寒くて。その寒さと戦いながら試合を見ていました。移動して、立ち見で試合を見ているとだいぶマシになりました(笑)。

ケージの中では前田吉朗選手とNavE選手のグラップリング、あのMMA寄りのグラップリングが面白かったですね。ああいうグラップリングが盛り上がると、MMAで戦えるグラップリングも進化するんじゃないかというのは思いました」

──目の付けどころか面白いですね。

「やっぱり、やっているからですかねぇ。競技として興味深かったです」

──ところで今日はパラエストラ東大阪のプロ練習を拝見させていただいたのですが、皆が口を揃えてバック奪取能力とキープの強さに舌を巻いていました。曰く「ヘルニア製造機」だと(笑)。

「アハハハ。そうでなくて、背中を伸ばして腰痛を治しているんですよ(笑)。カイロプラクティック的な感じで」

──アハハハハ。物は言いようです。以前より、急がずにキープの時間を長くするよう意識しているようでもありました。

「パーテルバックで削る。フルバックを取る前に相手を消耗させる作業を入れる方が、一本を取れる確率がMMAスパーにおいては上がります。同時に自分の体力の消耗も抑えることができて。いきなりフルバックに行くと完成しないといけない、やり切らないといけないと後戻りができなくなってしまいます。でもパーテルバックだと、またスタンドに戻っても際の打撃を入れることもできますし、自分で選択ができるようになる。そこが強くなると、自分が戦いやすい時間が増えてペース配分もしやすくなるので意識していますね。

そうするためにバックの細かい技術的なマイナーチェンジはしてきました。バックが一番有効なポジションなので。傍から見ると同じように見えるかもしれないですが、手の位置だとか使い方、足のきかせ方も少しずつ変わっています」

──なるほど、凄く興味深いです。同時に正直、修斗からONEで戦ってきた竹中選手がグラジに着目することが意外でした。

「練習仲間が試合に出ていますし、グラジエイターからオファーを貰ったのは実は5月頃だったんです。だから6月大会とかもチェックはしていましたし。日本人が苦手な外国人、課題となる外国人を連れてきているイメージですよね。攻略しづらい……でも、ここに勝たないと海外にも行けないし、日本のトップにもなれない。そこをクリアしないといけない外国人選手たち、難敵を呼んできていますね。

ちょっと粗くてフィジカルが強い。そこが日本人選手との違いですからね。そのなかで柔らかく戦うパン・ジェヒョク選手とかには結構、面食らいました」

──そこまで見ているということは、6月にはもうグラジに出ようという気持ちが固まっていたのでしょうか。そもそも、いつONEから離れたのかも我々は把握していなかったので。

「そこは僕もなんです。あと1試合組むよ──っていうやんわりした状態が続いて。でも、それが『1週間後に試合はどう?』みたいな感じで、微妙に踏ん切りがつかない状態が続いていました。そもそも和田選手との試合の後は『1試合残っているけど、他団体と交渉しても良いよ』という状態で。そのなかでもらった話がどれも実現しない状態だったので、『修斗で試合をしよう』という形になりました。ONEの方に修斗で試合をするというのは、伝えていました」

──そこでONEからオファーがあれば、また勝ってタイトルを目指すような想いは残っていましたか。

「そういう想いが強かったのは、ONEに出るようになって1年目ぐらいですかね。まぁ、僕もケガもありONEとはハマらないことが多かったです。対戦相手のドタキャンとかも含めて。年齢もあるし、早く試合をしないといけないという焦りもありました」

──5月にグラジからオファーがあり、6月大会はそれだけの興味を持って見ていた。それながら7月は修斗で戦ったわけですね。

「修斗とも契約が残っていたので。修斗で試合をしてから、グラジに出たいと話そうという考えでした。もうオファーを頂いて時点で、次はグラジで戦おうと思って過ごしていました」

──それでも、やはり意外でした。

「やっぱり僕は関西に住んでいて、さっきも言ったように練習仲間も出ている大会なんで東京の選手が持つイメージとは違うと思います。それにハードな外国人選手を呼んでいるので、日本人選手と戦うよりも難しい試合になる可能性が高い。それと正直、僕のことを評価してくれている条件で声を掛けてくれたというのもあります。なら地元、関西で試合をしたいなって思いました」

──竹中選手の実力、ポテンシャルを買っているからこそ、いつまで燻っているんだという気持ちはありました。

「そうっスね。試合をしていないので、評価のしようがないと思うんです。だから、どんどん試合をして評価を勝ち取る必要がある。それが今の僕の状況だと思っています」

──では7月の藤井伸樹選手との試合、追い上げを食らい厳しい試合となりましたが、実戦のブランクを感じることは?

「明確な反省点は自分のなかであります。何個もあるんですけど、一つ挙げるとすると2Rの終わりですね。バックコントロールしていて、最後の10秒ぐらいに際で起き上がられて殴られたんですけど、スクランブルで立つ必要はなかったです。あれだけコントロールしていて、スクランブルで上を取ってももう向き合うだけの時間帯だったので。

それなら普通にクローズドガードとかに入れて、休憩すれば良かった。でも普段の練習の癖で、際は妥協しないという気持ちになって立ち上がってしまいました。それで打撃を貰ってしまって。

落ち着いて下を選んでいたら、あのパンチは貰っていなかった。そこの判断は間違えたなと思います。藤井選手もスクランブル、組みの頭になりがちになるなかで、あのアッパーを打てるのですから、アッパレです。これまでも藤井選手の試合を見て、格好良いなと思っていたのですが、そのまんま格好良い選手でした」

──北米MMAレギュレーションに戻ってきて、水抜き減量の久方ぶりに経験しました。

「結構しんどかったですね(笑)。3キロぐらいで軽めにやったんですけど、それでも最後の1キロぐらいは喉が渇いて。でも早めに落ちたし、そこは順調やったんです。水抜きはいくらやっても慣れることはないやろうし、次もしんどいと思います」

──とはいえ藤井選手に勝って、修斗バンタム級戦線で頂点を目指すという気持ちには?

「そうっスね。正直、明確なプランは全くなく修斗に出て。その前の段階で、次はグラジエイターに出るんやって言う風に気持ちは傾いていました。修斗で1試合、そのあとはグラジのつもりだったので修斗バンタム級戦線における自分の姿は想像できなかったです。藤井選手との試合が決まったのも5週間ぐらい前だったので。

決めつけちゃダメなんですけど、『これは7月はないなぁ』って気持ちが途切れたこともありました。あと練習ができるのも4週間というタイミングで、藤井選手に尋ねていますという連絡が来て、正直なところ『えぇ……マジか』って思いました。でも、試合を組んでもらって戦わないわけにはいかないですから。

でも、あの試合内容では満足できない。もっとデキるぞと思っていたので、そこを次の試合で見せたいです」

──その次戦はタイトルを獲得した竹本啓哉選手でなく、前王者となったテムーレンと戦うことになりました。

「相手が決まったのは2日前なんです(※取材は10月9日に行われた)。僕としては竹本選手と戦うことになると思っていたのですが、『テムーレンと戦って欲しい』と連絡があって。あの試合はどっちが勝っていてもおかしくない試合だったし、僕としてはテムーレン選手の方が戦いづらいです」

──それはどういう部分で?

「やっぱりちょっと粗い打撃と組みの受けが強い。フィジカルの部分ですよね。神田選手とか、ちょっと跳ね返されている感じだったので。竹本選手は寝技の巧さの部分でスイープをしたり、ポジションを取っていました。じゃあ、正面から取っ組み合った時に、どういう強さを持っているのかというのは、見ているだけだと分かりづらいです」

──竹本選手は一種のスペシャリストで、王道のMMAスタイルではないです。仮に竹中選手がさらに上の舞台を目指す時に、その場での対戦相手を想定するとテムーレンこそ越えないといけない相手かと。しかも、初来日の時のモチベーションに戻ってくることが予想されます。

「戦績以上に戦いづらい、クリアしづらい相手です。でもクリアしないと、この先はない相手やと思います。しっかりと仕上げて外国人選手のフィジカルと粗さに負けないようにして、仕留めることが重要なんかなと。自分の動きができればクリアできる相手です」

──UFCを目標とし、ONEで経験を積むというプランを持っていました。ただし、この間に33歳になった。実力云々でなくハードルが上がり現実的にUFCを考えられなくなったかと思います。そのなかで、今後の目標をどこに置いているのでしょうか。

「グラジをクリアしてRIZINに出たいです。毎年、春ぐらいに大阪でやっているので。そこで使ってもらって……RIZINに出たいというか、勝負したいです」

──RIZINも金原正徳選手、佐藤将光選手という竹中選手に近いカラーの選手が実力で脚光を浴びるようにもなりつつあります。そのRIZINのバンタム級戦線でやっていける自信のほどは?

「やってみないと分からない部分はありますけど、自信は当然あります。グラジエイターでしっかりと勝って、オファーを貰わないといけないですが、RIZINのトップ戦線とやり合える力はあると思っています……出たい、トップと勝負したいッスね。どんな形でも出られたら爪痕を残す自信はあるので、チャンスがもらえるとモノにするって感じですね」

──危ない橋を渡らず、大阪枠でRIZINに出たい。そういう選手もいるのが現状です。

「それも手ですよね。でも僕はしっかりとテムーレンを倒して、資格を得られるようにします。そのためにも、フィニッシュです。打撃でも寝技でもフィニッシュすることが重要なんかと思います」

──決して国内ではスポットが当たっていたわけではないですが、竹中選手の周囲の人はその強さに絶対の信頼を置いています。そんな人々を含め、次戦への意気込みのほどを最後にお願いします。

「ハイ。33歳になったんですけど、全然自分のキャリアに満足できていないです。体も気持ちもめっちゃ元気なんですよ。でも『そろそろ引退』とか『まだ格闘技をやっているんですか』とか言われたりするようになりました。『昔、格闘技をやっていたんですか』とか──今もやってんねんけどなぁって(笑)。俺も世間からしたら辞めていく人間に見えることに歯がゆさ、悔しさはあります。

なんで、ここからRIZINとか出ると認知もされるし、自分の実力を証明する格好の舞台になります。グラジエイターは、そのための足掛かりになるフィーダーショー的な大会なので、しっかりと勝って世の中に自分の存在を認めてもらえるような試合をどんどんしていきたいと思います」


■視聴方法(予定)
12月9日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator024対戦カード

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
宮川日向(日本)

<フェザー級/5分2R>
袖裂雄貴(日本)
福山佳祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
今村滉(日本)

<GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
田中有(日本)
グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分3R>
竹中大地(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
上久保周哉(日本)
ペン・ジョウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
中川皓貴(日本)
バットオチル・バットサイハン(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
チェ・ドンフン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
じゅん(日本)
高橋孝徳(日本)

<フライ級/5分3R>
澤田政輝(日本)
イ・スンチョル(韓国)

<フライ級/5分3R>
和田教良(日本)
シン・ジェヒョク(韓国)

<バンタム級/5分3R>
南友之輔(日本)
健太エスペランサ(日本)

<バンタム級/5分3R>
吉田開威(日本)
フェルナンド(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
スモーキー(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
木村柊也(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
伊藤琥太郎(日本)
辻本涼太(日本)

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【RIZIN45】大晦日興行 芦澤竜誠がMMAデビュー戦で太田忍と対戦。スダリオ×上田幹雄も決定

【写真】「この髪型おかしい?」(太田)、「お前がカッコいいぜと思ってかましてるんだったらカッコいいと思う」(芦澤)(C)TAKUMI NAKAMURA

11日(土)、東京都港区のRIZN FF事務局にて、12月31日(日)にさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN45の対戦カード発表記者会見が行われた。


まず記者会見では榊原信行CEOより「格闘技の祭典を最高に盛り上げるべく、最終のカード編成を進めています。今年のすべての格闘技、色んなものが新しく誕生し、色んな選手たちが活躍しました。そういうものを象徴するような、ファンのみんなと共に、選手と共に、1年の総決算を創り上げたい」と挨拶があった。

すでにMMAではファン・アルチュレタ×朝倉海(バンタム級)、堀口恭司×神龍誠(フライ級)の2大王座戦を含む4試合が発表済で、新たにバンタム級=太田忍×芦澤竜誠、ヘビー級=スダリオ剛×上田幹雄の2試合が追加された。

スダリオは9月のRIZIN.44でトッド・ダフィーと対戦予定だったが、ダフィーがパスポートのトラブルにより欠場。最終的に10月のRIZIN LANDMARK 6 in NAGOYAで韓国のイム・ドンファンに勝利して、4度目の大晦日出陣となる。

対する上田は9月のK-1横浜アリーナ大会を挟み、6月にRIZIN.43で関根“シュレック”秀樹にTKO勝利して以来のMMA戦だ。

そしてK-1で活躍し、今年4月のRIZIN.41で皇治にキックルールで勝利した芦澤が今大会でMMAデビュー。対戦相手は10月のRIZIN LANDMARK 6 in NAGOYAで佐藤将光に敗れて連勝が止まった太田に決まった。海外で練習中のスダリオは欠席となったが、上田、芦澤、太田は会見にて試合への意気込みを語った。

上田幹雄
「率直にこの試合が決まってワクワクしていますし、自分としてはRIZIN全日本大会決勝戦・ヘビー級の部というイメージでいます。僕がプロに上がった最大の意味は、ファンのみなさんが見たい試合をするということで、この試合はファンのみなさんが見たい試合だと思い、やらない意味がないと思って(オファーを)受けました。ここをしっかり勝ってヘビー級の日本代表は上田幹雄だと示し、来年からは世界と戦いたいと思います」

芦澤竜誠
「えーーっと、なんかこれはSNSから始まったんだけど。俺の周りの一緒に練習している人とかも『太田忍は絶対やめた方がいい』って言ってきたんだけど、そういう声があったからこそ(SNSで)喧嘩売られて、逃げんじゃねえとかダセえみたいなことを言われたんで、そもそも逃げるわけないし。逆にめちゃくちゃおいしいし、デビュー戦で太田忍とやれるのは“持ってる”なって感じだから、普通にボコボコにしようと思います」

太田忍
「デビュー戦で僕とやるっていうのは、本当に芦澤君すごいなって思いました。正直にファイターとしていいなと思いました。でもMMAはそんなに甘くないし、僕もデビュー戦で所(英男)さんとやらせてもらって今があるんで、僕のMMAを一方的に押し付けて。デビュー戦で怪我してほしくないんで、しっかりきれいに片付けようと思ってます」

またキックルールで安保瑠輝也×木村”フィリップ”ミノルの試合も発表された。

木村は6月RIZIN.43のロクク・ダリ戦でドーピング違反があり、ノーコンテスト裁定&半年間のRIZIN出場停止処分が下された。今回は木村がRIZINアゼルバイジャン大会前に受けたドーピング検査で陰性だった場合のみ実施(※検査結果は11月中に発表予定)、という条件付きで安保との一戦が発表されている。

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Gladiator Gladiator023 MMA MMAPLANET o テムーレン・アルギルマー 佐藤将光 太田忍 河名マスト 竹中大地 竹本啓哉

【Gladiator023】竹本啓哉が振り返るテムーレン戦、竹中大地そして――「チャンピオンになって良かった!」

【写真】全てを出し尽くした末の戴冠--戦いは新章へ(C)MMAPLANET

9月30日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されたGLADIATOR023にて、テムーレン・アルギルマーを下し、再び同バンタム級のベルトを巻いた竹本啓哉のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

前編に続き、テムーレン戦の2R中盤から振り返っていくと、そこには竹本のファイターとしての成長が見える。さらにグラジ出場が決定した竹中と、参戦が噂される選手の話まで――チャンピオンとしての今後を語る。

<竹本啓哉インタビューPart.01はコチラから>


――2Rにバックマウントを奪い、テムーレンの右腕を取りに行きました。この展開での判断はポジションキープではなく、極めることだったのですか。

カカト蹴りブームが来るかもしれない(C)MMAPLANET

「残り30秒で極めに行こうと考えていました。バックから削ることができていると思ったし、内モモをカカトで蹴っているのは嫌だったはずです」

――佐藤将光選手も太田忍戦で見せていたカカト蹴りですね。

「そうです、そうです。このカカト蹴りは昔から使われていて、なぜか時々思い出されるんですよね(笑)。バックの話に戻ると、テムーレン選手も僕が極めに行くタイミングを待っていたんだと思います。それは相手の呼吸からも感じて。僕が腕十字に行こうとした時に反転したので、極めることはできませんでした」

――ただ、バックマウントから四の字フックでコントロールしている時間が長かったので、このラウンドは抑えていると見るべきでしょう。

「はい。1Rがテムーレン選手で、2Rは僕――だから3Rは取りに行かないかんと思いました。もうやれることは全てやろう、と。……僕らしくないかもしれませんが(苦笑)」

――自分らしくない、とは何ですか(笑)。

ボトムからのコントロールをどう考えるか(C)MMAPLANET

「アハハハ。ただ、やることは同じです。2Rに自分がやりたいことは通用すると思って、それをやり続けようと思っていました。でも3Rの最初に、下になってしまって。『キムラで抱えているけどボトムになっているのは、どう判断されるのか』とは考えました」

――ではここでボトムからキムラを極めに行くのか。あるいはスイープするのか。

「両方考えていました。スイープか、キムラで抱えながら横三角を狙うか。テムーレン選手も警戒しているのか、左腕で腰を抱えてきているんです。もちろん時間稼ぎにしかならないけど、ちゃんと対策してきていることは分かります」

――竹本選手の仰るとおり、この状態をどう考えるかが判定のポイントになると思います。果たしてテムーレンのトップコントロールなのか、竹本選手がアタックしているのか……。

「微妙ですよね。その両方とも可能性がある。だから僕も試合後は、どちらが勝っているかは分かりませんでした。横三角から立ち上がったあと、ここでセコンドの鈴木社長が『ドローだと思え!』って声をかけてくれたんです。あの一言は、本当にありがたかったです。もうちょっと頑張ろう、もうちょっと頑張らないかんと思うことができて」

――以降はテイクダウンを狙うも倒すことはできず、それでも竹本選手が右フックと左ストレートを当てています。

今回は竹本の左ストレートが目立った。その要因は「距離のつくり方」だという(C)MMAPLANET

「距離のつくり方には自信があるんです。あとは、とにかく自分ができることをやる。その時できる最善を尽くす。ただそれだけを考えていました。たとえば採点上、有利に働くことは何かを考えて――最後はテイクダウンできなくてもコヨーテガードには自信があるので。残り30秒でコヨーテに持ち込めば、自分がKOすることはない」

――そして残り数秒でもコヨーテからバックテイクを狙った。この瞬間に、竹本選手の意志が表れていると思います。ここで自分が勝っていると思ったら、バックテイクには行かずにハーフで耐えるかもしれない。しかし最後まで竹本選手まで攻め切った……。

最後はコヨーテハーフガードからバックテイクへ(C)MMAPLANET

「ありがとうございます。本当に――どちらが勝っているか分からなかったので。そして最後までやり切ることができました。試合終了のゴングが鳴ったあと、たとえどんな判定が出ても誰も恨まない。それだけお互いに出し切った勝負だったと思うんです」

――結果、スプリットで判定勝ちを収めました。

「本当に良かったです。今回は最後の最後まで考え抜いて戦うことができました。……それだけ過去最高の集中力だったと思います」

――竹本選手は一度、グラジのバンタム級王座を獲得しながら計量失敗で手放しました。以前のインタビューでも、計量失敗のことがずっと心のどこかにあったと仰っています。今回テムーレンに勝って再びベルトを巻いたことで、ようやく贖罪が終わったのかと……。

「そうですね……うん、そうですね。ようやく櫻井(雄一郎グラジエイター代表)さんと、ちゃんと話をすることができました」

――それまで櫻井代表と話はできなかったのですか。

「別に櫻井さんから何か言われたわけじゃないです。でもやっぱり計量失敗があり、申し訳なくて……僕のほうからは話しかけづらかったです(苦笑)。今回はベルトを巻いたし、もう良いかなって。アハハハ」

――ひとつ気になったのは試合後の挨拶です。ここで神田T-800周一選手とベルトを賭けた3度目の対戦を掲げるのかと思っていました。

「どうもすいません」ではなく感謝を述べる竹本。実は竹本のカッコ良さが隠れていた(C)MMAPLANET

「あぁ、なるほど。でも、それって嫌じゃないですか? 僕だったら嫌です」

――というと?

「神田君はテムーレンに2連敗していて――『敗者には何もやるな』と言いますよね。もちろん神田君との3度目の対戦はあったほうが嬉しいし、神田君が強い相手を倒して上がってきてほしい。でも自分がベルトを巻いたあとに、わざわざそんなことを言うのも気持ち悪くないですか。ファイターは勝った、負けたが全てですから。そんな情けはいらないですよ」

――カッコ良い! 神田選手も同じことを思っていそうな気がしてきました。では今後については、どのように考えていますか。

竹中大地がグラジ参戦を発表。その後、12月9日にテムーレンと戦うことが決定している(C)MMAPLANET

「これからも強い選手と対戦したいです。竹中大地選手の参戦が決まりましたし(インタビュー後にテムーレン戦が決定)、河名マスト選手もバンタム級転向を口にしていて。あとは●●選手が出ると聞いています。強い選手たちばかりなので、しっかり準備していきたいですね。ベルトは強い人間が巻くものであって、強い人たちが勝ち上がってくれたら良いし、最後のベルトを巻いた人間が強いんです」

――今日は続々と名言が飛び出していますね。

「もうやるしかないですよ。仕事も辞めましたから」

――グラジのベルトを獲得したら格闘技に専念するつもりだったのですか。

「いえ、試合前には何も考えていなかったです。でも大会当日――自分の試合前に、竹中選手が出て来た時に『仕事は辞めよう』と思いました。『いやぁ、とんでもないのが来た』と。別に他の仕事は、格闘技を辞めた後でもできるじゃないですか。でも竹中大地というファイターに対して本気で練習し、試合をするのは今しかできんと思って。さらに●●選手も出るという噂を聞いて、自分も何とかしなきゃいけないと考えました」

――すでに●●選手出場の噂も耳に入っているのですね。

「テムーレン戦後に、●●選手がグラジに出たいと言っているという噂を聞きました。それを聞いた時は自分がチャンピオンであることも忘れて、『すごいことが起きている――これは良いものを見ることができるなぁ』と(笑)」

――MMAファンの意識になりつつありますが、戦うのはチャンピオンである竹本選手です(笑)。どちらと戦いたい、という希望はありますか。

「希望はないですね。次の試合は来年になると思いますが、2024年一発めでどちらかと対戦するつもりでいます。ようやく自分がチャンピオンなんだ、という実感が湧いてきました。チャンピオンだからこそ自分が、この輪に加わることができるわけで。いやぁ、チャンピオンになって良かったです」

――竹中選手と●●選手の名前を聞いて、とても嬉しそうですね。

「それはもう……2試合連続で竹中選手と●●選手に勝てば、自分が日本のバンタム級でトップだと言っても良いと思うんです。ここで勝ったら、さらに上を目指していくこともできるでしょうし、2024年はバンタム級トップを目指して頑張ります!」

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『RIZIN CONFESSIONS』第134回動画/ケラモフ&ムサエフ 試合振り返り解説 / 朝倉未来 vs. ヴガール・ケラモフ(動画)

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 『RIZIN CONFESSIONS』第134回の動画。今回は『RIZIN LANDMARK 6 in NAGOYA』を振り返っています。




 ヴガール・ケラモフとトフィック・ムサエフが『超RIZIN.2』朝倉未来 vs. ヴガール・ケラモフを振り返る動画です。続きを読む・・・
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【RIZIN LANDMARK06】佐藤将光が振り返る、太田忍戦─02─「小技が僕の真骨頂。今後はRIZINもしくは…」

【写真】RIZIN初参戦でその実力を存在感を見せた佐藤。これからの動向が気になるファイターの一人だ (C)TAKUMI NAKAMURA

10月1日(日)に愛知県名古屋市中区のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催されたRIZIN LANDMARK06にて太田忍に判定勝利した佐藤将光インタビュー後編。
text by Takumi Nakamura

前編では組技に焦点を当てたが、後編では打撃と判定を含む試合の振り返り、佐藤の達人MMAがいかにして生まれたのか。また今後の戦いの舞台をどう考えているかも訊いた。

<佐藤将光インタビューPart.01はコチラから>


――打撃についても聞かせてください。今回は太田選手に組ませないためのプレッシャーをかけていて、いい意味で行き過ぎないようにしているなと感じました。

「それでもまだ距離は近かったですね。ジャブ・ストレートに反応できていない感じだったので、あれをもっとポンポン当てつつ、もっと強い打撃を当てて行きたかったのですが、その前に組まれてしまいました。ちょうど僕が構えているところ=フレームを作っているところの下から潜り込まれて。もう少し離れた位置に入れば、太田選手が潜り込むところに腕を差し込んで打撃を当てる距離を作れたのですが、そこを潰されてしまいました。あれは太田選手の上手さであり、自分の距離が近かったからだと思います」

「行き過ぎない」ことでプレッシャーをかけてジャブ・ワンツーを当てた(C)RIZIN FF

――こういった話を聞くと、太田選手に組まれつつもしっかり対処は出来ていたんだなと思います。

「テイクダウンディフェンスは出来ていたし、テイクダウンされてからの対処法も準備していたので、焦る展開ではなかったです。ただテイクダウンの対処で終わらず、自分が攻めている場面を作らないと、周りには伝わらないんだなと思いました。さっきのツー・オン・ワンの場面でも、手を持っているだけでなく、クラッチが切れたらギロチンを狙ったり、もっと明確に打撃を当てたり。そこまで持っていかないと、いくら対処できていても僕が相手に押し込まれていると判断されかねないなと」

――判定はスプリットになりましたが、佐藤選手としては意外な判定でしたか。

「僕的には思いっきり判定3-0で勝ったと思ったんで、判定を聞くときにヘラヘラしちゃっていて(苦笑)。ジャッジが1人太田選手につけても『あっちにつくんだ。でも俺の負けはないだろ』という変な余裕がありました。RIZINの判定基準はダメージが50%、アグレッシブネスが30%、ジェネラルシップが20%という優先順位でポイントがついていて、ダメージでは自分が取ったと思ったんです。でもジャッジペーパーを見返すと、ジャッジ3名ともダメージはイーブンだったんですよね」

佐藤自身は3Rの左ハイなど明確に差をつけ「自分にポイントがつくと思った」と振り返る(C)RIZIN FF

――あの展開でのダメージ=スタンドの打撃はイーブンと評価されるの?という感覚ですか。

「他の試合のジャッジペーパーを見てみると、ダメージに関してはニアフィニッシュに近い状況、スタンドだったら相手がガードを固めて亀になったところを殴り続けたり、そのくらい一方的な差をつけないとポイントに反映されないんですよね。僕としてはヒザ蹴りも当たっていて、3Rに左ハイキックも効かせたので、自分にポイントがつくと思ったのですが…。今後RIZINに参戦する場合は、もっと判定基準を理解しないといけないし、ルールミーティングの際に細かい部分まで確認しようと思います」

――判定が割れた部分もありますが、改めて今回の試合は佐藤選手の技の引き出しの多さやMMAにおける勝ち方が出た試合だったと思います。ご自身ではいかがですか。

「僕はあの試合内容でもRIZINのファンの人たちは評価してくれるんだなと思いました。試合自体は超地味で小技しか出していないような展開だったのに(苦笑)、そこを理解してくれているんだなって。もし同じことを海外でやったらブーイングされてたと思うんですよ、もっと打ち合えって。そうじゃなくてちゃんとMMAの細かい攻防を見てもらえるのはうれしかったですね」

個別の戦力では劣っていても、試合運びと技術のチョイスで勝てるのがMMAだ(C)RIZIN FF

――試合発表の際、佐藤選手は「僕には36年、紆余曲折・試行錯誤して、ずっと戦ってきた自信があります。

それをレスリングエリートの太田選手にぶつけることが楽しみです」と話していて、まさにそうなった試合だったと思います。

「小技が僕の真骨頂ですからね(笑)」

――その小技を効かせつつ、自分が勝っている部分で勝負する。その戦い方はどうやって身に着けたのですか。

「これはもう経験ですね。自分より力がある相手にどうすれば勝てるかを考えて、映像を見て研究して、練習で試して…その繰り返しで少しずつ今のファイトスタイルが出来上がっていきました」

結果はスプリット判定となり、佐藤は「今後RIZINに参戦する場合は、もっと判定基準を理解しないといけない」(C)RIZIN FF

――佐藤選手は格闘技経験なしでMMAを始める=坂口道場に入門したんですよね。

「高校までサッカーをやっていて、それから坂口道場に入門しました。だからどうしても柔道やレスリングの経験者と試合をすると、テイクダウンされて漬けられて負けることが多かったんです。でもそれを経験して『このタイプにはこうしよう』や『あのタイプにはこれでいこう』というのを少しずつ覚えて、それから勝ち星が増えるようになりました。だから今のファイトスタイルは時間をかけて積み重ねてきたもの、作り上げられたものだと思います」

――MMAは経験を積むことがより重要な格闘技ということですね。

「それこそ金原(正徳)さんがクレベル(・コイケ)選手に勝ったり、MMAはやればやるだけ技術が伸びる競技だから、若いうちに始めるに越したことはないですけど、色んな技術を体に入れていくことで強くなれるものだと思います。一点突破で勝つ選手もいますが、どこかで壁にぶつかると思うし、MMAで勝ち続けるにはあらゆるタイプの選手に対応できなければいけない。その経験をどれだけ積んでいるかが必要で、試合中にどこで山を作って、攻めどころ・詰めどころを作るか。対戦相手と自分を比べたときに、自分が勝っている局面をどう見つけて、臨機応変にそこを突いていけるか。僕はそこを追及して強くなったファイターだと思います」

――それでは今後についても聞かせてください。これからはRIZINを中心に戦っていくことになりそうですか。

「まさに今それを考えているところで、一つはRIZINの継続参戦、もう一つはPFLですね。まだPFLとは具体的に話をしているわけではなく、これからコンタクトをとる段階ですが、契約期間中の縛りも含めて、どういう条件なのかを知りたいです」

現状、RIZINへの継続参戦とPFL参戦を視野に入れている佐藤。達人MMAの次の舞台はどこだ?(C)RIZIN FF

――まだ海外で試合することも視野に入れているのですか。

「はい。今回ONEをリリースしてもらってフリーになって、次の道を探している段階で急遽RIZINからオファーをいただいたんです。僕も試合から遠ざかっていたので、まずは試合をやりたいというところでオファーを受けて、先のことはまだ考えられなかったので、今回は単発契約にしてもらいました。だから今は改めてこれからのことを考えたいと思っています。もちろんそこにRIZINという選択肢はありますし、RIZINに関して言えば、出る前と出た後では、出た後の方がRIZINの魅力や団体としての安定感やファンの熱を感じることができました。そういった経験も踏まえて次自分が戦う舞台を考えていきたいです」

――ありがとうございます。次の舞台がどこになるかは分かりませんが、どの舞台に立つことになっても佐藤選手の熟練の技を楽しみにしています。

「僕らしい試合を見せて、それを喜んでくれる人がいれば、どんどん試合をしていきたいと思います」

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MMA MMAPLANET o RIZIN Special UFC UFC293 アレックス・ヴォルカノフスキー イスラエル・アデサニャ ショーン・ストリックランド フィリッピ・ドスサントス ライカ 佐藤将光 大沢ケンジ 太田忍 柏木信吾 水垣偉弥

【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番─02─:9月 「コンタクト、アタックが多い試合とは」

【写真】接ストリックランド✖アデサニャのフェイスオフ--この時、誰がストリックランドの完勝を予想できただろうか(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
Text by Shojiro Kameike

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は大沢ケンジが選んだ2023年9月の一番、9月10日(日・現地時間)にUFC293で行われたショーン・ストリックランド×イスラエル・アデサニャとマネイル・ケイプ×フィリッピ・ドスサントスから、コンタクトが多いという現代MMAで勝つための方法を語らおう。

<月刊、大沢ケンジのこの一番:9月 Part.1はコチラから>


――コンタクトを多くする、というのは?

「要はアタックの回数を多くする、ということですね。この場合のアタックというのは、ジャブやローで様子を見ている動きは含まないです。そこから右ストレートなどのフィニッシュブローを打つこと、あるいはテイクダウンに行くことをアタックとします。今は以前と比べて、アタックする前にジャブやローで試合をつくる時間が短くなっている。つまりアタックするまでのペースが速くなっているか、連続でアタックするようになってきていますよね。すると相手としても、早めにフィニッシュブローを出すか、テイクダウンに行こうとする。結果、お互いに考える時間も短くなり、どんどんハイテンポになってきたと思います」

――UFCをはじめ世界のトップクラスは、それだけのハイテンポで5分3R、あるいは5分5Rを動き続けるわけですね。

「以前なら1R5分の間に10回ぐらいアタックがあるとして、ちょっと自分が攻められていても1~2発良いのが当たっていると、ジャッジにとってはその1~2発良いのが当たっている印象のほうが大きかったと思います。要は距離を取る、あるいは下がっているほうがカウンターを当てていたら、ポイントを取れたかもしれない。でも今はアタックの数が多いので――たとえば連打で下がらせ続けていると、少しカウンターを当ててもポイントは取れなくなりますよね。アタックの回数で、カウンターの印象が薄まってしまうから」

――かつては5分3R、あるいは5分5Rを戦うための序盤は様子を見るパターンもありました。しかし今は、それだけ長いラウンドを戦うために最初から攻め続ける。

「そういう展開が多いと思いますね。相手が考えている以上にアタックをかければ、削られて後半には相手もバテてくる。たとえば20秒に1回アタックするとしたら、1Rに15回アタックできるじゃないですか。スタンドはもちろんテイクダウンに行ったり、テイクダウンされてもスクランブルに持ち込む。もしそのアタックを15回から20回に増やしたら――お互い思っている以上に、相手が疲れますよ。『いやいや、俺はこのペースで試合していないから!』と面喰ったりして。ストリックランドがアデサニャを下した試合は、まさにそういう展開だったと思うんです」

――とはいえ、近い距離でアタックの回数を増やすことがトレンドになっているとしても、採点では評価されていないように思います。ストリックランド×アデサニャ戦でも、2Rはストリックランドがプレスをかけていたものの、アデサニャの10-9となっていました。

「もし1Rからアタックの回数を多くしても、カウンターを当てられていたらポイントは失うかもしれません。でもそのポイントを2Rと3Rで取り返す、という試合が増えている気はします。というよりも、ポイントを取り返すというより2Rか3Rで仕留めるためにアタックをかけていることのほうが多いですよね。どんどん相手のエリアに入って、攻撃を出させて削っているとバテるから、自分としては倒しやすくなる。近い距離で戦っていると、どんどん削られて――アレックス・ヴォルカノフスキーなんて、まさにそういうハイテンポのファイターですよね。相手に考えさせる暇を与えない」

――「相手に何もさせない」という意味では、かつてカビブ・ヌルマゴメドフも相手を圧倒する試合を見せていました。しかし現在のトレンド、つまりアタックの回数を多くすることとヌルマゴのスタイルは別モノということでしょうか。

「ヌルマゴはパンチを振るグラップラーでしたよね。近づいてKOできるパンチを振って、相手にディフェンスさせてからテイクダウンに入る。だから、あれはアタックの回数ではないと思います。ただ、あの時代から今まで短い期間に、これだけ進化しているわけですよね。特に相手が考える時間がないぐらいアタックするとなれば、お互いにもともと準備してきたモノで勝負するしかない。試合のために準備してきたモノというのは、やっぱりジムでの練習内容から変えていかなきゃいけないと思います」

――反対に、近い距離でアタックしてくる回数が多いファイターは、どのようにバテさせれば良いと思いますか。

「バテさせるのは難しいんじゃないですか。相手が打撃で入ってきたなら、こちらはテイクダウンを狙うとか――本来、長い距離で戦う選手は近い距離でも戦えないといけない。近い距離を嫌がると、相手もガンガン入ってきますからね。簡単に言えば、相手に自分の弱みを見せてはいけないわけですよ。みんな相手の苦手なところを突く技術が高度になってきているから――僕たちが現役の頃と比べたら、もう本当に大変な時代です(苦笑)。佐藤将光君と太田忍君の試合は、五輪クラスのレスラーがMMAではトップをキープできないんですからね。そう考えると、9月は国内外で面白い試合が多かったです。

RIZINの試合でもそうであったように、日本でも近い距離で戦える選手や、それだけハイテンポで戦える選手も増えてきました。この企画で僕はずっと『近い距離でも戦えるほうが良い』と言ってきたじゃないですか。そこに加えて最近では、ハイテンポな試合展開を意識したほうが良いと思っています。特にUFCでもランキング上位になればなるほど、その傾向が強くて。日本人選手が挑むのはフェザー級より下の階級が多くなりますけど、軽量級では近い距離の打ち合いに、テイクダウンが入ってくる。今のMMAで勝つためには、自分のことをストライカーだ、グラップラーだとか考えていてはダメですよ。全部できたうえで近い距離でも戦えて、かつハイテンポで動くことができないと、もう世界の上位陣には勝てませんから」

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