8月6日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催する『UFC on ESPN 40: Santos vs. Hill』ではチアゴ・サントス vs. ジャマール・ヒル、ヴィセンテ・ルケ vs. ジェフ・ニール、佐藤天 vs. ブライアン・バトル、テレンス・マッキニー vs. エリック・ゴンザレス等が予定されていますが、こちらでは当サイトでは未紹介だったカードを紹介していきます。続きを読む・・・
カテゴリー: 佐藤天
8月6日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催する『UFC on ESPN 40: Santos vs. Hill』ではチアゴ・サントス vs. ジャマール・ヒル、ヴィセンテ・ルケ vs. ジェフ・ニール、佐藤天 vs. ブライアン・バトル、テレンス・マッキニー vs. エリック・ゴンザレス等が予定されていますが、こちらでは当サイトでは未紹介だったカードを紹介していきます。続きを読む・・・
【写真】2カ月の調整期間を得た佐藤。必勝のバトル戦だ(C)TAKASHI SATO
6日(土・現地時間)のネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN40「Santos vs Hill」で、佐藤天がTUF29ミドル級ウィナーのブライアン・バトルと対戦する。
UFCと再契約も3月のグンナー・ネルソン戦で乾杯を喫した佐藤は、今回3年ぶりにフルキャンプを敢行してオクタゴンに足を踏み入れる。スクランブル発進に備えたトレーニングと、今回のように2カ月に及ぶ準備期間ではどのような違いがあるのかを佐藤に尋ねた。
──8月6日のブライアン・バトル戦に向けて、久方ぶりにフルでファイトキャンプを行うことができたのではないでしょうか。
「ベラル・モハメッド戦以来なので、もう3年ぶりぐらいですよね。ミゲール・パエザの時も2、3週間前のオファーだったので。今回は7、8週間のファイトキャンプができて、今が最後の1週です(※取材は7月25日(現地時間)に行われた)」
――いつでも準備しておけという状況と、2カ月のファイトキャンプでは調整度合いも変わってきますか。
「違いは試合に向けて、1からしっかりと心も体も創っていけることですね。もちろん、ショートノーティスで試合に挑む場合も、創ってはいました。でも、少しずつ出来上がっていく、感覚が研ぎ澄まされていくという部分では違いますよね。
緊急オファーに備えていると1年以上の間、83キロとか1週間で落ちる体重をずっとキープしていました。気持ちの部分も切らさずにやっていかないといけないのですが、試合が決まっているのとは違います。そういう意味でも、今回はしっかりとできています」
――終着駅が見えているのと、そうでないのとでは気持ちの創り方やペース配分に違いが出来てきそうです。
「ハイ。スクランブル出場に備えていると、いつでも試合ができるコンディションではいるのですが、ピークの創り方が難しいです」
――気持ちの面でオンとオフにするのも変わってきますか。
「プレッシャーをずっと感じているというのはないです。でも試合後はしっかりとオフにできますが、緊急オファーを待っているときは思い切って3日休もうとかすると、そのタイミングでオファーが来るので(笑)。そういう部分でも、しっかりと2カ月前とかに試合が決まっている方が良い。それに越したことはないです」
――と同時にスクランブル発進の時は、短期間で気持ちを高め続けているかと思うのですが、8週間あると浮き沈みが逆にないですか。
「疲れが溜まって動きが悪くなる。体重も落ち始めた5週目、6週目に厳しい時が来ます。だからこそ、そういう時にコーチと話して2日ぐらい中休みを取ったりします。それだけボディケアもできるといことですし、疲れているときには疲れている時の調整方法がありますしね。結果、良い練習ができます」
――キャンプだと対戦相手も決まっていて、ルーチンとは違う練習が増えるということでしょうか。
「そうですね。全体練習をするのは変わらないですけど、プラスアルファで全体練習の時間外にミットを持ってもらったり、パートナーを選んで個別の時間があります。今回も次の相手はミドル級から落としてきて、リーチも少し長いのでミッキー・ガル、ミドル級のマフクアンドレ・バリユーが対策練習のためのパートナーになってくれました。自分より少し大きい選手と多くやってきました。でも相手のことを考えすぎず、そういう相手に自分をぶつけられるように、ですね」
――対戦相手のブライアン・バトルは、UFCでは一番底辺にあるファイターだと言っても過言でないと思います。つまりUFCの佐藤選手の評価がそこにあるのかと思うと、悔しくもあります。
「そこは……僕も連敗中ですし、名前のある選手と戦うチャンスを貰ってモノにできなかったので。今回はこういう新しい選手とやらないといけないです。ただマット・ブラウンとの試合のオファーもあったので……。そこはUFCが考えてやっていることで、僕がどうこう言えることではないです。当てられた相手にしっかりと勝たないといけないのは、他の試合と変わりないので」
――3月のグンナー・ネルソンは、思い通りにならない局面で試合の組み立て方などにおいても、アジャストができませんでした。
「試合でやられたことは、課題として克服していないといけないです。そこは常にやってきました。自分がやられて嫌な攻撃……例えば打撃でも嫌な距離で戦う練習もしてきたので、そういう部分をしっかりと見せることができればと思っています」
――良い距離、良い組み方、嫌な距離、嫌な組みをカリキュラムとして克服してきたのか、練習のなかで自分の考えで意識して状況を創ってきたのか。どちらでしょうか。
「どちらも、です。ドリルでそこを埋めて、スパーリングで試す。そこは自分で凄く意識してやってきました」
――ところで連敗中で落とせないというプレッシャーは?
「そういうプレッシャーはないですね(笑)。自分にプレッシャーは掛けますが、それで萎縮しないですし。崖っぷちであることは十分承知しているなかで良いメンタルでやってきています」
――イアン・ギャリー、シャクハト・ラクモノフ、リー・ジンリャンとアイルランド、カザフスタン、中国からやってきたチームメイトがUFCで堂々の勝利を挙げています。
「チームメイトが勝つのを見るのは、力になる。それだけです。一緒に練習していて、肌を合わせているメンバーですし、こっちに来た当初よりチームメイトに近づいている実感があります。彼らの豪快な勝利を見ると、そりゃあ『俺も結果を残さないとダメだろう』とは思います。やはり練習と結果につながっていかないといけないので。皆の勝利は、凄く刺激になっています」
<この項、続く>
The post 【UFC ESPN40】バトル戦へ、3年ぶりの2カ月のキャンプ―佐藤天―01―「イチから心も体も創っていける」 first appeared on MMAPLANET.【写真】MMAほど多角的に試合を見ることがデキるコンバットスポーツは存在しない。本当に愉しい (C)BELLATOR
過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。
背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年5月の一番。お蔵入り厳禁──5月14日に行われたUFC ESPN36で行われたヴィヴィアニ・アロージョアンドレア・リー戦からのカイラット・アクメトフ和田竜光戦経由、5月13日のBellator281からBellator暫定世界ウェルター級王座決定戦=ローガン・ストーリーマイケル・ペイジ戦を引き続き語らおう。
<月刊、大沢ケンジのこの一番:5月:ヴィヴィアニ・アロージョアンドレア・リー戦はコチラから>
──ONEルールであっても、結果的にチャンピオンは全ての局面で対応できて、また一つの武器も強いという選手になってきていますね。
「上に来ている選手は和田竜光選手に勝ったカイラット・アクメトフとかにしても、スタミナが切れないし手数の多さと気持ちも強いです。
精度で一つ一つとなると竜光も当てているんです。でもアクメトフは手数が多い。どんどん自分から打って、失敗してもまた自分から動く。あれは凄いです」
──左を当ててテイクダウンに成功すると、もうその左の使い等が大きく広がるように見えました。
「見せるだけで、リアクションがあるので次に繋げていますよね。逆にテイクダウンを見せて、左とかパンチにも移りやすくなって。それに色々なテイクダウンを持っています。シングル、ダブル、ボディロックだけでなく、サンボ的な動きも見られますし」
──グレコからコンバットサンボというなかで、なんでもこなせるようになったのですかね。いやぁ、引き出しが多かったです。
「穴のなさと、引き出しの多さ……。いや、実はヴィヴィアニがなんでもできるということと比較対象に、同じベラトールでMVPには穴があるってしたかったのですが、見直してみるとテイクダウンディフェンスをちゃんとやっているんですよね(苦笑)」
──まさかのオチが無くなったということですか(笑)。
「アハハハハ。それだけローガン・ストーリーのテイクダウンが特別なんですよ」
──それはサンフォードMMAのチームメイトである佐藤天選手も言われていますよね。
「それでもMVPは簡単に背中をつけることは、ないんですよね。頑張っているなぁと思っていたら、いや相手はストーリーなんだから、頑張っているどころじゃなかったんですよね。
ストーリーに対し、MVPはジャブを打つ。だから距離が遠くなって入れない。ストーリーはMVPに対してパンチに自信がないから。パンチを顔に当てる距離に入ることができないです」
──そのストーリーが、ネイマン・グレイシーと戦った時はテイクダウンをしても、ネイマンの得意のグラウンドに持ち込まれるので、全く倒しにいかないという選択をしていました。そしてジャブを当て続けると。
「そういう選択をストーリーはできるんです。見ていると面白くないのですが、それで勝てる。逆にネイマンはグラウンドでの一芸だから、そういう風に封じ込まれることがMMAにはあるということなんですよね。
でもMVPをジャブで制することができないから、強引に見えるような飛び込みと組みつき方をする。彼が本来できる、一発で良いところで組めるという展開ではなかったです。そこを創るまで時間が掛かっていて。当然、テイクダウンするまで時間も掛かっています。しかも立たれる。ここでMVPを相手にストーリーがジャブを当てることができれば、本当に怖いファイターになります」
──それこそUFC世界ウェルター級チャンピオンのカマル・ウスマンではないでしょうか。
「そうなんですよ。ウスマンは誰が相手でもジャブを絶対に当てに行きます。遠い距離からテイクダウンを狙いません。ジャブをしっかりと当ててから入る。逆にジャブが当たらないと組まないぐらいでいるんじゃないかと思います」
──相手によって戦い方を変える強さと、変えない強さがあるということですね。
「そうなるとMVPですよ。変えられない強さではなくて、変わらない弱さがある。基本的に変わっていない。組みが強い相手にはジャブまでで入って行けない。ずっとカウンター狙いで。
遠い距離でミドルとか、ちょっと派手な蹴りを見せているだけ。相手が来たところしか狙えない。
だからストーリーもジャブを出さなかったというのはあると思います。ストーリーは組んでしまえば、逃げられることはあっても、反撃される怖さがないですからね。下からの仕掛けがある選手を相手にした時、ストーリーはどうなったのか」
──ネイマン・グレイシー戦ですね。
「そこです。MVPに寝技があれば、ストーリーは強引に組みに行けなかった。そしてMVPにはジャブは打てない。MVPに寝技の圧力が少しでもあれば、試合展開は変わったかもしれないです」
──それこそMMAの妙ですね。
「同時にストーリーの手堅さ、そこで勝てるけどフィニッシュの怖さがない。ジャブとテイクダウンとコントロ―ルで。UFCのトップどころは試合を終わらせる怖さがある。それは勝負にいけるからですよね。
ストーリーと戦うと漬けこまれるかもしれないけど、フィニッシュされる怖さはないというか……。ストーリーもBellatorの暫定世界王者になりましたけど、そこがUFCのトップとの違いかとは思います。そうやって考えた時に、ストーリーはMVPやネイマンのような一芸系の選手に勝って来たんだなって。
それがUFCとBellatorの違いで、Bellatorの面白さではあるんです。ただし、ウクライナ情勢があるので統一戦はすぐにできないかもしれないですけど、ヤーソラフ・アモソフが試合ができるようになったらどうなるのか。そこは興味深いですね」
The post お蔵入り厳禁【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:5月:ストーリー✖MVP「一芸と穴」 first appeared on MMAPLANET.【写真】結局、4カ月半のインターバルでバトル戦が決まった佐藤。1カ月と3週間の準備期間がある(C)Zuffa/UFC
お蔵入り厳禁。2022年、春~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~第2弾として話を訊いた佐藤天インタビュー後編。
3月19日にグンナー・ネルソンに敗れた2週間後に行ったインタビューで「6月のシンガポール大会出場」が濃厚と佐藤は話していた。が、その後に事態は二転し、8月6日の(土・現地時間)のラスベガスで開催されるUFC on ESPN40「Santos vs Hill」でTUF29ミドル級ウィナーのブライアン・バトルとのマッチアップが決まった。
バトルはチーム・ヴォルカノフスキー8番目のピックと、事実上のインケツから優勝を成し遂げたものの、TUFシーズン29の出場選手が総じてコンテンダーシリーズや、フィーダーショーからの契約選手と比較してレベルダウンが顕著だった。佐藤としては毎試合がそうであるように必勝、さらにいえばバトルは力の差を見せて勝つべき相手といえる。
ようやく次戦が決まった佐藤が、4月の時点に何を語っていたのかをここでお届けしたい。
<佐藤天インタビューPart.01はコチラから>
──対戦相手が決まっていない場合は、やはり北米王道スタイルというかレスリング&ボクシングwithキックという相手を想定し、グンナー・ネルソンのスタイルを想定して練習するわけにはいかないですしね。
「でも結果が全てなんです。そういうことを理解してうえで、ひっくり返すチャンスはまだある。本当にネルソンってなかなかいないタイプの選手ですし(苦笑)……今回、彼を肌で感じたことはプラスになっています。今後、どうやっていくのかも明確になっていますし。初めて連敗をして……負けているから面白くないですけど、これからは面白くなってきたと思います(笑)。
勝てないと思って毎日を過ごすなんてことはないですし、根拠のない自信ではないので。そこを結果で出せるように、これからやっていくことが楽しみで。そういう意味で面白くなってきたと思います(笑)」
──ところで平良達郎選手がUFCと契約し、他にもUFCを目指すという声がわずかながら増えてきたような気がします。そのなかでも、傍から見ていても個々で熱量の違いは存在しています。実際に鶴屋怜選手などは「想いは同じじゃない」と明言しています。
「あぁ、分かります。自分も思っていましたよ……一緒にするなって。僕以外にもUFCに行きたいと発言する選手はいました。そして道場で居残って練習していると、ベテランの選手から『試合から3日後とか道場に戻って、こんなに一生懸命練習して。なかなかいない』って言ってもらった時も、『他のヤツらとは覚悟が違う。一緒にするな』って思っていました(笑)。だから、そういう風に鶴屋選手が言う気持ちも分かります。
以前からUFCに限らず海外で戦いたいと思う選手が増えて欲しいとは言ってきたのですが、実際にそうなってきたのは良いですよね。選択肢がいくつもあるなかで、右向け右みたいな形で──なんで、皆、同じ方向を見ているのかって思っていたので。格闘技っていう選択を好きでして、それなのに同じ方向ばかりにいくのが不思議でした。
それがUFCを含め、違う選択をする選手が増えていることは単純に嬉しいです。自分自身がそうやってきたので。やりたいことがあって、人に何を言われようが曲げることはなかったです。自分を曲げたくなくてMMAを始めたのに、なんで曲げる必要があるのか。そういう若い選手が増えてきたことは良いことで。向こう見ずな発言かもしれないですけど、キャリアを重ねると先を見てしまう選手も多くなるなか、逆に若い選手から学ぶことは増えてくるかもしないです」
──宇宙が何兆年続こうが我々の人生は一度だけですしね。
「MMA以上に好きになって、一生懸命できるモノが見つからないです。ネルソン戦に負けて10日間休めって言われたのですが、もう3日もすると『あと1週間も練習できないのか』ってなってしまいます(笑)。本当にやりたいことなら、皆と同じ方向を見るのも悪いことじゃないと思っています。それと第2の人生を決めていて、時間制限があってUFCを目指すのも。
人がどんな選択をしようが、皆がしたいことをやれば良い。でも、自分は右に倣えが嫌だっただけで。他の人の選択を否定はしないです。気にならずに放っておけますし。他の人は、他の人。自分は自分です」
──その一方で記者として、佐藤選手のことを一生懸命やっている、人生賭けて米国に移り住んでということで評価したくない。本当に白星が欲しいです。
「ハイ、もちろんです。そんなことで自分を評価してほしくないですし、やりたくてやっているわけですから。試合前にお伝えしたように、やってきたことに意味はないというのがソレです。結果が全ての世界なので。この競技をやっている以上は、結果に拘っていかないといけないです。
負けて納得されるんじゃなくて、負けると驚かれるぐらいになりたいです。それこそ結果を出してナンボの世界なので、結果を出すだけです。挑戦しているから、失敗することもある。もちろん失敗しないで、勝って学べることもあると思います。そういう人もいる。でも、そういう特別なモノを持っていなくても挑戦し続ける。諦めていないので。そういう人生を歩めていて、日々を幸せに過ごせていると思っています」
──取りあえず、言える範囲で次戦はどのような感じでしょうか。
「次はアジアの大会と言われているので……そろそろ対戦相手が決まって欲しいです」
──おお、つまり6月12日のシンガポール大会ですね。
「ハイ。決まればあと2週間ほど強度を上げ過ぎないで練習しろと言われています。1日ハードにやって、1日は緩めにするような感じで。再来週ぐらいからキャンプに入る予定です。試合が正式に決まればですが。これまでがレイオフが長すぎたので、試合までの期間が短いようですが、実際には2カ月あるのでちゃんと準備してシンガポールに向かうことができると思います。
なにより感覚が残っているうちに試合ができることもポジティブに捉えています」
※インタビュー後にシンガポール大会出場はなくなり、1度は7月にラスベガスでという話もあったが、冒頭にあるように8月6日のブライアン・バトル戦が決まった。
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12日(日・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるUFC 275「Teixeira vs Prochazka」でジェイク・マシューズと戦うアンドレ・フィアーリョ――は、今もグローバルステージは数少ないポルトガル人ファイターだ。
UFCに到達するまでBellatorやPFLでの挫折を経験している。最終的にはミドルイースト経由でUFCとの契約を勝ち取った。そして今年1月のオクタゴン初陣でミシェウ・ペレイラに判定負けを喫したものの4月と5月に連勝、今回のマシューズ戦は3カ月連続でのファイトとなる。
世界最高峰の場で1カ月に1試合のペースで戦うフィアーリョに初インタビューを敢行した。
――4月から3カ月連続、今年に入って既に4試合目となります。
「普段からヘルシーに過ごせるように、心がけているんだ。ジムで練習し、体が動ける状態を保っている。今ではスマートに練習できるようになったので、この間隔でも問題なく戦うことができるよ。
砂糖の入ったモノは口にしない。ソーダも飲まない。だから15ポンド程度落とすだけで済むし、試合の体重に落とすこともイージーなんだ」
――とはいえ試合前は緊張するでしょうし、試合後には心身ともにリラックスする時間も必要かと思います。
「自分にそういう休息は必要ないと思っている。戦いたい意欲が凄くて。そのモチベーションがあるほうが、自分を律することができる。何より実戦ほど自分を成長させてくれる絶好の機会はないからね。だから、ケガがない限り試合には出られるだけ出たいと思っているんだ」
――この間隔で戦うことに周囲の反応は?
「コーチは休息をとって、そんなに試合を受けるなと言っているよ。でも、自分ことは自分が一番分かっている。ケガもなく戦える状態にあるなら、僕は戦う」
――それは決してトップファイターになるために、急いでいるということではないのですね。
「ノー、そんなことはないよ。一歩ずつステップしている。そういう感情があったのは、他の大会に出ているときに僕に勝った相手にリベンジをしたいと思っていた時だけだよ。UFCに行くためにリベンジしたかった。でも、今はさっきも言ったようにステップ・バイ・ステップ、着実に経験を積んでいこうと思っている」
――ポルトガルという今もMMAファイターが決して多くない国出身のアンドレですが、サンフォードMMAに所属してどれぐらいになるのでしょうか。
「もう4年かな……フロリダに住むようになって。その前は2年間、ベイエリアに拠点を置いてAKAで練習していたんだ」
――アンドレとBellatorで戦うペドロ・カルバーリョが、ポルトガルを代表するファイターという認識でいるのですが、国内のMMAシーンは現在、どのような状況なのでしょうか。
「マネル・ケイプもアンゴラとポルトガルのダブルパスポートを持っていて、ポルトガルのMMAをリードしている1人だよ。ポルトガル北部でずっとキャリアを築いてきたからね。ポルトガルのMMAは成長はしているけど、広まっているとは言えない。その過程にあるよ。ブラジルから多くの選手がポルトガルにやってきて、MMAの指導をするようになった。ただし、選手たちの経済状況はさほど良くなくて、そういう投資もまだ十分じゃない。
もともとジムや選手のレベルがそれほど高くなかったから、僕はポルトガルを離れた。だからこそポルトガルのMMAの発展に寄与したい。僕のような苦労をすることなく、若い選手たちがMMAをやっていける道ができるようサポートして、ポルトガルのMMAの成長の助けになりたいんだ。若い選手を支えられるようなりたいと思っている」
――それにしても、私はポルトガルとMMA、ファイトスポーツが結びつかないです。今もポルトガルほど素朴で、親切な人が多い国はないと思っているので。
「ポルトガルの国民性って、2つの顔があるんだよ(笑)。多くの人がしっかりと教育を受けていて、謙虚で親切だ。それはその通りだよ。でもファイトも愛している。夜の街、渋滞中の道路なんかじゃ、どこでもストリートファイトが見られるよ(笑)。僕はそういうポルトガル人らしさが好きなんだ」
――なるほどぉ。ところでアンドレはBellator、PFLで戦っていた時期があり、UFCと戦う前はUAE Warriorsで3試合を経験しています。中東で戦ったのは、なぜでしょうか。
「マネージャーから『UFCファイターと契約したいなら、俺のいうことを聞いてくれ。絶対にUFCに届かせるから』と言われたんだ。『分かった。どうしたら良い?』と尋ねると、『UAE Warriorsで試合をしよう』というのが、彼の答えだった。
そして1試合戦い、勝って戻ってきた。彼はもう1試合だ、と。また勝った。そうしたら『もう1度だ』と言われ、3度目も勝った。本音を言えば、アブダビではコロナ・プロトコルで色々な制約があり苦痛だった。そうじゃないと試合ができないというのは分かっていたけど、バブルが創られてホテルから出ることもできない。本当に息が詰まりそうだったから、あれ以上戦いたいとは思っていなかったよ。
でも、UFCに行くためだというマネージャーの言葉を信じた。結果4試合目を戦おうとしていた時にUFCからコールがあったんだ。UAEWで戦って良かったと思っている。UFCと比較すると小さなイベントだよ。でも大会の質も高いし、出場選手も強かった。UFC Fight Passで配信もされている。それにファイトマネーも良かったし、キャッシュで支払われるんだ。僕の力を示すためには、本当に良い大会だったよ」
――チームメイトの佐藤天選手から、アンドレもUFCファイターになるために強い意思を持ち続けていたと聞いたことがあります。
「I LOVE SATO(笑)。その意思を強くもって、自分の進みたい道を進み、手を伸ばすと届くチャンスは全て掴んできたつもりだよ」
――素晴らしいです。では改めて対戦相手、ジェイク・マシューズの印象を教えてください。
「ウェルター級の中で、特に力強い選手だと思う。7、8年もUFCに在籍していて経験豊かなファイターで、凄くウェルラウンドだ。でも僕のスピードは、彼とは明白に違う。僕の方が速く動ける。
彼はUFCで名を残しているけど、何も心配することはない。それよりも、自分自身が力を発揮できるかどうかの方が大切になってくる」
――ランキング外の相手ですが、ランク入りするためには恰好の相手かもしれないです。
「ランキングのことは気にしないよ。トップ15、トップ10が目標じゃない。僕の目標はチャンピオンになることだ。だから全ての対戦相手を眠らせる。世界のトップと戦うために、自分がどう戦うかに集中している。ジェイクは素晴らしいファイターで、それこそ自分を試すという点でも最高の相手だよ。彼を相手に自分の力を試したい。けれども、注意するのは彼ではなく、自分がどう戦うかだよ。
ジェイク・マシューズとの試合で、僕は誰でも倒せる力を持っていることを証明する。この惑星で最高のウェルター級ファイターの1人だと、ね」
■視聴方法(予定)
6月12日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前11時00分~WOWOWライブ
■UFC275計量結果
<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者]グローバー・テイシェイラ: 205ポンド(92.99キロ)
[挑戦者] イリー・プロハースカ: 205ポンド(92.99キロ)
<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]ヴァレンチーナ・シェフチェンコ: 124.5ポンド(56.47キロ)
[挑戦者]タイラ・サントス: 125ポンド(56.7キロ)
<女子ストロー級/5分3R>
ヨアナ・イェンジェチック: 116ポンド(52.62キロ)
ジャン・ウェイリ: 116ポンド(52.62キロ)
<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ: 170.5ポンド(77.34キロ)
アンドレ・フィアーリョ: 170.5ポンド(77.34キロ)
<ウェルター級/5分3R>
ジャック・デラ・マダレナ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ラマザン・エミエフ: 171ポンド(77.56キロ)
<フェザー級/5分3R>
チェ・スンウ: 146ポンド(66.22キロ)
ジョシュア・クリバオ: 146ポンド(66.22キロ)
<ライト級/5分3R>
マァフゥシャトゥ: 155.5ポンド(70.53キロ)
スティーブ・ガルシア: 155.5ポンド(70.53キロ)
<ミドル級/5分3R>
ブレンダン・アレン: 186ポンド(84.37キロ)
ジェイコブ・マルクーン: 186ポンド(84.37キロ)
<バンタム級/5分3R>
カン・ギョンホ: 136ポンド(61.69キロ)
バットゲレル・ダナー: 135ポンド(61.24キロ)
<女子ストロー級/5分3R>
シルヴァナ・ゴメス・フアレス: 116ポンド(52.62キロ)
リャン・ナ: 116ポンド(52.62キロ)
<女子フェザー級/5分3R>
ホセリン・エドワルツ: 145ポンド(65.77キロ)
ラモーナ・パスカル: 145ポ
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RIZINらいじんライジン UFC k-1oneベラトールRISE堀口恭二那須川天心朝倉未来朝倉海萩原恭平弥益ドミネーター聡志ホベルトサトシソウザクレベル小池reina浅倉カンナ榊原信行シバターヒカル久保青木真也秋山成勲ミルコ・クロコップボブサップボビーオロゴンコナーマクレガーフロイドメイウェザーJr.井上尚弥エミリヤーエンコ・ヒョードル山本KID徳郁魔裟斗武尊安保ルキヤヒクソン・グレイシー矢地祐介井上直樹佐藤天斉藤裕平良達郎吉成名高久保博正石渡慎太郎五味隆典
【写真】日本人が勝つために正解はない。それでも、この試合でここまで大沢ケンジが語ることができるのは、それだけ本気で向き合っているから。佐藤天が反論したのも、人生を賭けて向き合っているから。なので彼らのやり取りに乗じて、本気でやっている人間を尊重していないコメントを見ると──無性に悲しくなります (C)BELLATOR
背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年4 月の一番。4月23日に行われたBellator279で組まれたBellator暫定世界バンタム級王座決定戦&ワールドGP準決勝=ラフェオン・スタッツ×フアン・アルチュレタ戦からの日本人の強くなり方──を引き続き語らおう。
<月刊、大沢ケンジのこの一番:4月:ラフェオン・スタッツ×フアン・アルチュレタPart.01はコチラから>
──日本人選手の練習量が足らないというのは?
「それは専業になれない選手が多いという業界全体の問題に通じてきます。だから勝負できるところ、勝負できないところがハッキリしている選手が増えてきました。MMAを専業にできたい選手が世界のトップどころと張り合うのは厳しいです」
──その時間が少ないと、得意な場所を伸ばすのか苦手な部分を克服するのかという判断もしないといけないですね。
「以前は得意なところだけ伸ばす。そこが中心で勝てえいたというのもあります。でも、今は世界のトップがどの部分でも強さが増しているので、難しいです。だから苦手なところの穴埋めが足らないというのは、感じますね。アルチュレタがあれだけ武器を持っているのを目の当たりにすると」
──そこを克服する時間は専業でもないと取れないと。
「でもやり方次第では……というのも思います。皆が皆、専業にはなれないわけですし。例えばパッチー・ミックスは圧倒的にグラップリングの選手です。でも、打撃でも自分の強い距離を創っている。反応できないならガードで受ける。貰う覚悟がある。そして組める距離を創る。
自分の得意なパターンを当てて、ダメなら組もうという思考ではなくて、組むための打撃の距離と手をいくつか用意している。打撃が通じないからと組むと、その組みも弱くなります」
──ハイ。その通りだと思います。
「ミックスはダメななかで、やれるところと覚悟がある。だから深く入れます。そういう風な武器を増やすことは日本で、専業でなくても可能かなって思います。
そこはウチの連中にも言っていますが、やっぱりやりようがある。MMAスパーに極端によってしまうと、駆け引きばかり上手くなるという風に感じるんですよ。
だから限られた練習時間でも打撃なら打撃をしっかりとやって、レスリングならレスリング、寝技なら寝技をちゃんとやる。MMAだからこそ、MMAスパー中心にしない。
MMAスパー中心だと、打撃で敵わない相手には組み技を仕掛けることができる。でも、試合じゃないので。練習ならその苦手なことにトライしないといけない。自分より強いなって思う相手に挑まないといけない。
相手の方が組みが強いと、組まないで突き放す。そして打撃で勝負する。繰り返しますが、それは試合でやれば良いことで。練習では打撃が強くなれるようにしないといけない。凄く当たり前のことなんですけど、MMAは全てが必要だから個々の強化よりMMA全般のぼんやりとした駆け引き上手のスパーリングをやっておきたくなる。
時間が取れないからこそ、そこを一つひとつ部分で強化しないといけないなって思います。それって皆、薄々気付いていたことだろうけど、この国際戦で勝てないという結果が連続したことで、いよいよ目を逸らせなくなった。結果がでていないというのは、連敗でなくてももう存在し続けたことですし。堀口選手は連敗したけど、彼が勝てる相手はBellatorにはいくらでもいます。ただ無双できると思っていたら、そうではなかった」
──そのショックが大きかったということですね。UFCでないというのもありますし。
「ただスタッツやアルチュレラタはUFCバンタム級でも通用しますよ」
──アルチュレラタ、しますか?
「高島さん……アルチュレタは1Rのテイクダウンと最後のハイキック以外、スタッツに負けてないですよ。倒されてもすぐに立ち上がったし。バンバンに圧力掛けて、近い距離でも戦って」
──それって、これまでの距離のコントロールとテイクダウンという戦い方があったから、フレッシュなのではないですか。例えばロブ・フォントって、相当に強いと思います。でも、既に消耗してしまった。近い距離で戦うことで、2年、3年のハードファイトによりフレッシュでなくなっている。
「あぁ……、ロブ・フォント……強いんですけどね」
──これは完全に結果論ですが、チート・ヴェラと戦って4分30秒、あるいは4分50秒リードしているラウンドで最後に打ち合ってダウンし、ラウンドを持っていかれるわけですし。
「Bellatorもそうなりましたが、タイトル戦ではなくてもメインは5R制──これは削れますね。ただしヴェラも近い距離、ビビらずにやっているじゃないですか」
──チート・ヴェラはその走りだと思います。何でもできて圧力を掛けるファイトの。
「MMAの流れって足りないところが見えてきて、そこを突いて勝率が上がる。そうすると対策が広まる。その繰り返しだと思うんです。それでも僕らが現役の時より、練習量は減っているというのは感じています。慧舟會のプロ練習って3時間ほどで……」
──いや、大沢さん。当時の慧舟會の練習は全てプロ練でしたよ(笑)。
「そうなんですよ(笑)。練習時間は3時間、立ち技10本、寝技が10本、そこから補強。それ以外に昼間に青木君のところに行ってみたり、山田(武士JB SPORTSボクシングジム・チーフトレーナー)さんのところに行ったりとか。
今は傾向として、練習時間が短くコンパクトになりました。ウチも2時間ぐらいで、仕事をしている選手が多いから1日1回という人間も少なくないです。僕らの時代の働いている選手が当然のように大変でしたから毎日はできなくても週3、4はパーソナルを含めて二部練習をやっている選手がいました」
──練習時間と練習量は比例するのでしょうか。それと、やはり短い練習時間の工夫と使い方という部分で、苦手分野の克服と得意分野の伸長をどのように配分するのか。
「まぁ、しんどくないことをずっとやっても一緒で。ただ単にスパーリングが多いから良いということではなくて」
──きつい練習とは何も体力的なことだけではなく、自分がストレスを感じる空間での練習というのでしょうか……。そういうことに時間を使っている選手もいるように思います。取材を通してですが……。
「嫌なことですよね。嫌なことにどう取り組むのか。それに練習をしていない時間でも、ずっと考えるだけでも良いし。一人で体を動かせる時間に、技の入りをアレコレ考えるとか。エクササイズでなくて、MMAのことを考えて体を動かすとか。そういうことで時間を有効に使えると思うんです。
時間がたっぷりあって、どこの局面でもコーチがついて練習できる海外の選手と、日本に住んでやり合うというのなら、どういう風に時間を使っているのかは凄く大切になってくると思います。
あと米国人選手が強いのは環境と練習方法もありますけど、もともと強いってのがあるじゃないですか。レスリングのベースがしっかりとあって、そこに打撃と柔術を組み合わせていく」
──確かにざらにNCAA D1オールアメリカン、NCAA優勝という選手が出てきます。
「全員がそうじゃないけど、そういう選手が多いのは確かで。そうしたら、米国の練習を参考にするとしても、どこをピックして取り入れるんだってこともあります。子供の頃からレスリングをやっていた……カレッジレスリングがデキる選手が主流のトレーニング方法を真似ても、日本にそこまでレスリングができる選手がどれだけいるんだっていう話で」
──仰る通りですね。知ることも、体験することも大切ですけど、MMAを俯瞰して見て取捨選択する能力が欠かせないかと。
「ブラジル人は打撃も寝技も凄く強いです。でも、バラバラですよね。融合していなくても、UFCチャンピオンがここまでいる」
──確かにブラジル人選手で米国レスラーやダゲスタン・レスラーのようなゴリゴリのレスリングベースの選手はほぼ印象にないです。
「それでも、ここまで強い選手がいる。それはブラジル人の強くなり方があり、米国に行って穴を埋めても、自分らの強い部分を崩していないからですよ。打撃なら打撃、寝技なら寝技でバチバチに勝負します。対して米国人は混ぜて勝負しています」
──極端な言い方をすると、レスリングが強く他を加えて混ぜる系の強さと、打撃と柔術が抜けて強くてバラバラでも勝てる。融合と接合のMMAがあるということですね。
「打撃、レスリング、柔術の要素の合計点ですよね。60+90+60で210点。70+20+120でも210点です」
──ハイ。総合力……MMAで勝つといっても30+30+30なら90点で勝てるわけがない……とは私も思います。際と呼ばれる接点「+」の部分で30点を3回稼いで回転といっても、180点にしかならない。それにレスリング中心の米国人ファイターにも、ブラジル人にも「際」の加点はあるわけですし。
「そうなんですよ。野球のピッチャーでストレートも変化球も良くない奴が、駆け引きだけでやっていけるかって。ストレートならストレートで勝負できて、変化球なら変化球を決め球にできるから駆け引きが生きるんだって。
駆け引きだけだと逃げ癖がつきます。勝負できる部分が必要で。と同時に強い部分が一つだけだと、やはり勝てない。ずば抜けて強くても、穴が多いと勝てない。あと、どっちにして打撃を怖がっていない。あのアルチュレタが、スタッツに近い距離の打撃で戦った。自分から行けないと、レスリング+打撃&柔術の選手、打撃+柔術の選手でもそこがないと。近い距離があって、遠い距離が生きるとアルチュレタの試合を見て──彼は負けたけど、思いました」
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今年1月にUFCデビューしてから、わずか4ヶ月で3戦目となるフィアリョ。初戦はミシェウ・ペレイラに判定負け。前戦はわずか3週間前で、佐藤天にも勝利したミゲル・バエザを1RでKOしUFC初勝利を挙げている。15勝のうち12KOのストライカー。前回の勝利後にUFC274への出場をアピールしていたが、その希望が叶っての出場。今年6戦するのが目標とのこと。
ヴァンキャンプはUFCデビュー戦。昨年9月にジム・ミラーの代役で試合が組まれていたが、負傷により結局ヴァンキャンプも欠場。今回の試合は1週間前に突然発表された。ローカル時代はウェルター級で戦っていたが、本来のUFCデビュー戦はライト級で組まれていた。今回はまたウェルター級での試合。15勝5敗1分けの29歳。グラップリングが武器。
プレスしていくフィアリョ。ヴァンキャンプが下がって距離を取りつつ蹴りを入れていく。手は出さないがじわじわ出るフィアリョ。パンチを入れたがヴァンキャンプのパンチを貰い効いたか?下がったフィアリョ。ヴァンキャンプがチャンスと見て出るが、フィアリョのパンチがヒット。しかしなおも下がっていくフィアリョ。アッパーを入れたヴァンキャンプだがフィアリョの左が顎を撃ち抜いてダウン!倒れ方を見てレフェリー即止めた!
フィアリョ2試合連続の1RKO勝利。けっこうパンチももらう場面があったが、チャンスと見たヴァンキャンプがパンチを打ち込んで来たところで一発で意識を飛ばしてのKO勝ち。
今度は来月のシンガポール大会に出たいとアピールするフィアリョ。
【写真】沖縄にいると日焼けが目立った?!平良達郎 (C)MMAPLANET
30日(土・現地時間)──ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN35「Font vs Vera」で平良達郎が、カーロス・キャンデラリオとUFCデビュー戦を戦う。
佐藤天以来、実に3年振りに日本人男子ファイターのUFC新規契約となった平良は2月中旬までのラスベガス修行を終え、大会2週間前まで沖縄で調整を行っていた。この間、岡田遼の修斗世界バンタム級王座決定戦が行われた残後で千葉や東京で1週間のトレーニングをしてきた平良にUFC契約以後の日本での練習について尋ねた。
2022年、春~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第8弾はUFC初陣を目前に控えた平良達郎に話を訊いた。
──今は、どちらですか(※取材は4月8日に行われた)。
「沖縄の自分の家です。岡田(遼)さんの試合の時に東京に行って、1週間ほど練習していました。岡田さんの試合の翌々日まで練習して、沖縄に戻ってきています」
──岡田選手はまるで「あとは皆に任せた」とばかりの表情を試合後に見せて、素晴らしい幕引きに見えました。
「いや、幕引きはしていないんじゃないですか(苦笑)」
──でも「ガンバレ」とは無責任に言えないですし。
「自分は何もいえないです。岡田さんが決めることですし……ただ、ショックでした。やっぱりずっとラスベガスで一緒にいて、勝ってほしいという気持ちは人一倍持っていましたから」
──そのラスベガスから帰国した時は、まだホテルでの隔離措置があったはずですが、隔離が終わると千葉で練習することなく沖縄に戻られたのですか。
「すぐに戻りました。沖縄に戻りたかったです……。松根さんに会いたかったですし」
──師匠の松根さんとはUFCとの契約が成ってから、初めて会ったかと思います。お互いどのような雰囲気だったのでしょうか。
「松根さんはやったなぁという感じではなく、『取り敢えずケガなくて帰国できて良かったよ』とまず言われて」
──UFCとの契約や初戦に関しては?
「『沖縄修斗があるから(※4月17日に開催された)、どうかなぁ?』って感じでした。本当に(笑)」
──松根さんは自分には『沖縄修斗が達郎の試合の2週間前で良かったですぅ』と言っていました。
「アハハハ。そうなんですよ。ギリギリのタイミングで良かったです」
──とはいえ米国に挑戦するために米国を知ろうとベガスへってきました。そしてUFC前に沖縄で練習する。そこについては、どのように考えられているのでしょうか。ラスベガスだとUFC PIで何から何まで用意してもらえると聞きました。
「沖縄の方が体を追い込みやすいのは絶対なんです。練習後に自分の家に戻れて、自分の体をずっと診てきてくれた整骨院もあります。ただし、スパーリングに関してはサウスポーがいない。サウスポー・レスラーがいれば沖縄でも完璧です。
そうはいってもラスベガスで学んだことを沖縄で試して。習ったことは覚えていますし、携帯でメモもたくさん書いて戻ってきました。向うでできなかったこと……例えばレスリングではテイクダウンの幅、ディフェンスもそうですし、デキなかった動きができてきました。試合に出せることが増えたと思います」
──ベガスで将来的に強くなることを想定した練習をしていた。そこで試合が決まった。向うから持ち帰ったことと試合用の練習と、これまでにない二通りの練習で混乱しなかったでしょうか。
「同時進行というか、それが使えないとUFCでは勝てないわけですし。同時に対策と息上げのトレーニングが増えていますし。松根さんは最初だし、極力リスクを減らす方向で考えていてくれていて、そこに自分の考えたことを加えていく。そんな感じで対策をしています」
──では最初の話に戻るのですが、岡田選手の試合がなければ千葉や東京で練習することはなかったわけですか。
「岡田さんの試合がなければ、沖縄だけでやっていたかもしれないです」
──でもレスラーとの練習が必要なら、鶴屋怜選手が千葉にはいますが。
「岡田さんの試合があるのは、もう決まっていたことなので。だから千葉で練習するつもりでしたし。1日だけですけどEXFIGHTでも練習させてもらって。練習をしたことがない人とやるのは、やっぱり新鮮した。それに疲れます(笑)。
倫也さん、パトリックさんを始め、僕はあんまり名前が分からないのですが、色々な選手と凄く良い練習ができました。MMAとグラップリングの練習が主体でしたけど、パトリック選手はマスでも左ボディとか巧かったです。あと弟のメイソン選手もいて、サウスポーで蹴りとか万遍なく使うので、やり辛い打撃を使っていました」
──1週間の東京と千葉での練習も役立ったと。
「そうですね。やっぱり怜君は相当に強いので。色々と自分が習うことが多いです。僕と怜君だと相四つになるので、シングルとかどうやったら切るのかと──そんな感じで教わってきました。
怜君との練習はキャンデラリオ対策にもなっています。ただ、僕との試合では打撃で来るのかなとも思っています。僕的には正直、混ぜられた方が嫌です。なので色々と想定していて、怜君との練習は勉強になりました」
──3勝0敗、19歳の鶴屋怜選手は相当に強いのですね。
「まだ3戦ですか!! いや、めちゃくちゃ強いです。極められることもありますし、スクランブルが凄く強い。テイクダウンも切れたと思っても、押し込む力があって。バランスが良くて、体の使い方が巧いので凄く相手が疲れる戦い方ができると思います」
<この項、続く>
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明日16日(土)に東京都調布市にある武蔵野の森総合スポーツプラザ・メインアリーナにて開催されるRIZIN TRIGGER03のメインイベントで矢地祐介がルイス・グスタボと戦う。
本日15日(金)には目黒区のウェスティンホテル東京で行われた計量ではグスタボが70.75キロ、矢地が70.95キロでクリアしている。
3年8カ月前にKO負けを喫した相手にリベンジの時──。矢地は古巣を離れ、組み技と打撃を基本から取り組みなおし、MMAを創り上げてきた。ロータス世田谷の八隅孝平代表、旧友・宮川峻との再会が矢地を深みのあるMMAファイターとして育成中にあるなかで、競技としてMMAの戦いを吸収することが楽しいと矢地は言い切る。
強烈な打撃のプレッシャーを持つグスタボ戦に関しても「俺が何も変わっていないのか。あるいは冷静に戦えるのか、そこは自分でも楽しみです」と楽しむ姿勢を持ち続けていた。
──MMAPLANETでの矢地選手のインタビューは6年振りになります(※取材は4月6日に行われた)。
「えぇ、マジですか!!」
──パンクラスのクレベル・コイケ戦前、以来になります。
「ヤバい、久しぶりッスね(笑)」
──試合レポートは2019年12月のBellator日本大会の上迫博仁戦以来になるかと思います。ただ矢地選手に関しては勝ち負けがあっても、RIZINでのびのびと戦っている。良い戦場ができたと思って眺めさせていただいていました。
「あぁ、ありがとうございます」
──ある意味、PXCでアレックス・ヴォルカノフスキーと戦い、世界を知った。そして違う目標を持ってMMAを戦っている。その矢地選手が、ロータス世田谷で練習をするようになり、なんというのか雰囲気がまた違って来たのではないかと。
「今もRIZINに出て試合自体を楽しんでいます。ただ、もっとMMAを競技として捉えるようになりました。八隅さんに指導してもらうようになってから」
──そもそも、なぜ八隅さんに教えを請うようになったのでしょうか。
「それはKRAZYBEEを離れた後、同じメンバーで集まって練習したいねということになり、場所がなくてどこかを間借りしてやろうということになって。いくつか候補があったなかで、ロータスは寝技の練習に参加させてもらったことがあって、八隅さんは面識もあったから使わせてもらおうと。だから場所を借りるということで、ロータス世田谷を使用させてもらっていたんです」
──あくまでも自主練習をしていたと。
「ハイ。あとKRAZYBEEを抜けたメンバーと、出稽古に来ていた選手で練習していて……どのタイミングだったか……借りるようになってすぐ、去年の始めだったと思います。八隅さんが『ちょっと練習見ていて良い?』って言う感じで僕らの練習を最初から最後まで見てくれたんです。で、僕らは練習が終わると円になってその日の練習の感想を話すようにしていたんです。
その日も一通り参加選手が意見を出し終わった時に、八隅さんが『ちょっと俺からも一言良い?』と」
──へぇ、珍しい印象です。必要とされると応えてくれる八隅さんですが、自らそういう風に言い出すというのは。
「もう、見ていられなかったのかもしれないです。『こんなの練習じゃないよ。ただの筋トレだよ』っていうところから全体練習のダメだしがあり、それから個々のダメだしがあって。俺の場合は『矢地君、何がしたいの。どうやって勝ちたいの? 何がしたいのか全く分からない』ってハッキリ言われました。そんな風に1人ずつダメなところを指摘してくれたんです」
──いやぁ、ますます意外です。
「そのダメだしが、もう図星だったんです。そこで皆がハッとさせられてしまって」
──腹は立たなかったですか。
「腹は立ちました。腹は立ったし、悔しかったです。帰り道で、ちょっと涙ぐんじゃったぐらいで」
──えぇ、本当ですか!!!
「それぐらい今までやってきたことをほぼ完全否定されました。そりゃあ悔しかったです。でも、何か気付かされることもあって。皆が僕と同じような想いでいて。その日の夜か、次の日ぐらいに自然発生的に『八隅さんに練習みてもらおう』となったんです」
──いやぁ、素晴らしい話ではないですか。
「まさに──『ですよね』ってことを言われて、皆に刺さっちゃって」
──なんどか参加選手の取材でロータスでの練習を見させてもらっていて、矢地選手が率先して八隅さんに意見を求めて練習している印象が強かったです。
「八隅さんはどのような状態でも、質問すると答えがあります。手札を持っているんです。そこで教えてもらって、また試して。それがうまく行く。その繰り返しで技術が身についていくのが面白くて。だから毎回『この時は?』、『この場合はどうすれば良いですか』って尋ねてしまうんです。
今は格闘技を始めた頃のように凄く楽しいです。どんどん戦闘アイテムをゲットしていく感覚で。能力が上がって、デキなかったことがデキるようになる感覚にハマっています」
──矢地選手はセンスのファイターで、自己流でも打撃は相当な風に見えました。ただし、自分のペースを失うと崩れる。また組み技は天性のモノで補えない。指導者がいないという欠点が、試合に表れていた。そこに八隅さんが表れたということですね。
「だから今と以前ではMMAの楽しさが違います。昔は生物としての強さというか、筋トレをガンガンやって、スパーリングで場数を踏む。それで良いと思っていました。でも試合では自分がうまくいかなかった時に……まぁ何もない。でも今は局面、局面で技術を出せる。ウェイトも一切やらなくなりました。その時間があるなら、技術を身につけたい。もう体はデキているから、技術を増やしたい。そこがモノを言うなって。これまでのことが無駄だとは思っていないですけど、今はMMAをそういう風に捉えています」
──ロータス以外に練習はどこで?
「打撃をリバーサルジム東京スタンドアウトで、トレーナーと週に2回、多い時は3回パーソナルでやっています。MMAの打撃ですね。マスとかはやりますけど、スパーリングはロータスの火曜と木曜日だけです。それと水曜日に青木さんとIGLOOのMMAグラップリングの練習をしている感じです」
──打撃はどなたと練習しているのですか。
「宮川峻と言って、高校時代の同級生なんですよ。佐藤天と俺と宮川──宮川もスタンドアウトの所属で修斗とTTFC、パンクラスで試合をしていたんです。でも全然結果が出なくて、ちょっと体のこともあって選手を続けることができなくなって。それでスタンドアウトでトレーナーになったんです。
で、フリーになったから友達だし打撃の練習がしたくて連絡をして。それも去年の初めからですね。取りあえずミットを持ってもらうことにしたら、宮川の指導が良くて(笑)。自分ができなくなったけど、MMAが大好きだから凄く色々と考えていて」
──なんだか、今日は良い話が聞かれますね。
「アハハハ。ただの同級生でなくて、仲が良かった。アイツも俺の試合を見て、色々と思うところはあったみたいで。でもジムも違うから、口出しはしていなかった。それがミットを持ってもらう関係になったから、親身になって色々と教えてくれて。『そもそも基礎、基本がなっていない』って(笑)」
──そこもダメだしがあったのですね。
「そうなんですよ(笑)。構え、ジャブの打ち方、足の使い方、全部です」
──自分はセンスがあると思っていたのですが、そのようなアドバイスがあったことを知ると、それまでの試合でよくパンチが相手に当たっていたなとなりますね(笑)。
「ホント、そうなんですよ。宮川は練習の映像を撮ってくれているんですけど、初回のミットとかシャドーとか今見ると、震えるぐらい下手くそで。本当にポテンシャルだけで戦っていたんだと思い知らされました。
だから宮川との打撃練習も凄く自分に合っていますし、八隅さんの組み技の練習と同じで、感覚ではなくて状況を理解して、必要な動きをするようになりました。
一つ一つの場面で、すべきことを決めて。その動きができるように練習しています。もちろん、すぐに何でもできるようにはならないですけど、デキることを増やしている状態ですね。それでも打撃も向上しているって感じています。で、試合が決まればどういう風に戦っていくのかを練って、そこを繰り返すような感じで」
──八隅さんと宮川さんの指導を受けて川名雄生戦、そして武田光司戦は手応えがありましたか。
「やってきたことは、それなりに出せていますから手応えを感じることはできました。2人の言っていることを守って練習していれば大丈夫だと。全てが良いタイミングだったと思います。ほら、いつだったかIGLOOで会った時に『道路案内で大原って書いているのを見ると、胸が痛くならないか』って冗談で言われたじゃないですか」
──あぁ、ありました(苦笑)。酷い言いぐさで、田村一聖選手からアイコンタクトで止めてくれと……。
「あれ、本当に厳しい時で。俺は負けないと学習できないタイプで、負けて色々と学んできたけど、大原(樹理)戦の負けで、本当にお先真っ暗になっていて」
──そんなときに……失礼なことを言ってしまって……。
「いえ良いんですよ。あのとき、逆にスプリットで勝っていたら八隅さんや宮川と練習していなかったかもしれないので。でも今でもIGLOOに行くときとか、ロータスに行くときでも『大原』っていう字が道路案内にあるんですよ。
その度に思い出します。それぐらい悔しい負けで。いつか清算しないといけない相手です。ただし、あの負けがあったから他のトレーナーに教えを請いに行くという決断ができたと思っています」
──そんな矢地選手のロータスでの練習を見ていると、ケージでの試合が見たくなっていました。だから個人的には願ったり適ったりのTRIGGER出場なのですが、RIZIN本戦はリングでTRIGGERは一つ下の舞台という位置づけです。そのTRIGGERで戦うことをどのように捉えていますか。
「ケージの方が練習とギャップがないので、全く心配はないです。ただ翌日にナンバーシリーズがあって、TRIGGERって聞かされた時は『マジで?』と思いました。でも自分の立場も状況も分かっています。RIZINに今、何が必要かも長い間主戦場にしてきたから理解しているつもりです。そのうえでTRIGGERでもメインで、念願だった相手と戦うことができる。なら構わない──かなと」
──今回のTRIGGERはカードが充実しています。
「そこも納得している理由の一つです。それにケージだし、最初に感じたことは一切ないです」
──3年8カ月前、6連勝と調子が良かった矢地選手にストップをかけたグスタボとの再戦です。あの敗北から厳しい状況がスタートした因縁の相手でもあります。
「まぁ、あの時に調子が良かったというのも、いつかボロが出る戦い方で。マインドもそうだし、技術的にもそのレベルでしかなかったです。組み技、寝技、打撃、全てがもう一度繰り返すことができない……感覚でやっていましたから。それである程度のところまで何とかなっていた。だから、連敗とか厳しい期間があって今がある。それで良かったんだと思っています」
──だからこそ勝負です。個人的に大晦日のサトシ選手との試合の負けは、もうしょうがない。あそこは矢地選手のこの間の練習の成果を確認する俎上に挙がらないと考えています。試合が決定した成り立ちを考えると。
「俺もそう思っています。もちろん、勝てるチャンスがあると思って受けた試合で。試合を受けたんだから、何も言い訳はできないですけど飛び級過ぎて。もっともっと順序立てて対戦したかったです。
それで今回、グスタボと戦える。あの頃の俺は何もできていなかった。今から映像を見返すと『いつまで、そういうことをしているの?』、『何がしたいの?』としか思わないでしょうね。相手のことを見ていないし、見えないし」
──思い切り振っているけど、怖がっているようにも見えました。
「ビビりもありました。何よりプレッシャーをかけてくる相手の対処方法を全く知らなかった。何も考えないで戦っていましたからね」
──個人的にグスタボが粗いまま。変に上手くなっておらず、あのままで戦って欲しいという気持ちも実はあります。
「俺がどう変わったか、一番分かりますよね。でもMMAで来てくれた方が、俺は戦いやすいです。粗いといってもあの攻撃力、突進力は威力があるので。今だったら、それを逆手にとって有利に戦う自信もありますけど……試合で、あの突進力は嫌でしょうがないですからね」
──そういう意味では宮川さんと身につけつつある打撃、八隅さんとやってきた組みがあれば、そこにテイクダウンという展開も前回のように蹴られながら足を掴むのではない形で見られるのではないかと。矢地選手自身はどのような試合をしたいと考えていますか。
「もちろん、今までやってきたことを全部見せたいという気持ちもあるんですけど、雑にならないこと。そこを一番に考えています。あんまり言いたくないけど、プランはあります。テーマはMMAで勝つということです。あれだけ粗い相手に冷静に立ち回ることができるのか──そこは試合にならないと分からないので。
俺が何も変わっていないのか。あるいは冷静に戦えるのか、そこは自分でも楽しみです。その楽しみ、期待感は大きいです。今やっていることをしっかりと出せば、勝てると思っているので。2年間、試合をしていないからグスタボがどうなっているのか分からないですけど、そこに関して俺も強くなっている自信はあるので」
■視聴方法(予定)
4月16日(土)
午後2時~Exciting RIZIN
午後2時~LINE LIVE-VIEWING
午後2時~Fnstream/StreamPass
午後2時~スカパー!
午後2時~U-NEXT
午後2時~Streaming+
午後2時~SPOOX
午後2時~dTV
■ RIZIN TRIGGER03計量結果
<ライト級/5分3R>
ルイス・グスタボ:70.75キロ
矢地祐介:70.95キロ
<無差別級/5分3R>
関根シュレック秀樹:115.05キロ
貴賢神:133.45キロ
<フェザー級/5分3R>
金原正徳:65.8キロ
摩嶋一整:65.9キロ
<フライ級/5分3R>
征矢貴:57.0キロ
中務修良:56.4キロ
<バンタム級/3分3R>
渡部修斗:60.95キロ
須藤拓真:60.9キロ
<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也:70.9キロ
江藤公洋:70.75キロ
<ライト級(※72キロ契約)/5分3R>
グラント・ボグダノフ:71.95キロ
泉武志:72.0キロ
<キック63.5キロ契約/3分3R>
大谷翔司:63.5キロ
力也:63.4キロ