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【RIZIN DEDADE】大晦日からRIZIN2025年の展望を柏木さんに訊く─01─「神龍選手は絶対に強くなる」

【写真】これも日本を強くするためです(C)MMAPLANET

RIZIN DECADE、大晦日は1年の集大成であり──新しい年のプロローグだ。
Text by Manabu Takashima

特に昨年9月から本格的に海外未知強勢の来日が始まったRIZINフライ級戦線に元UFCファイターというブランドをもってホセ・トーレスが乗り込んできたことは、2025年の──いよいよGPが実現するのではないかと噂される──フライ級の序章といえた。そんなフライ級の2試合から、柏木信吾氏に大晦日を振り替えてもらった。

柏木氏が、ホセ・トーレス×神龍誠=59キロ契約戦とRIZINフライ級選手権試合=堀口恭司×エンカジムーロ・ズールーの2試合に込めた想いと感じた手応えとは。


──今更ながらですが、明けましておめでとうございます(※取材は16日に行われた)。本年も宜しくお願いします。

「こちらこそ、よろしくお願いします」

──大晦日大会まで本当にお忙しかったかと思いますが、年始は休めましたか。

「ハイ。おかげさまで1週間ほど休暇があり、家族で旅行に行かせてもらいました」

──それは良かったです!!  大晦日、RIZIN DECADEの前にFight & Lifeで2025年フェザー級の展望という取材をさせていただいたのですが、フェザー級と同様にMMAPLANETではフライ級戦線に注目をさせてもらってきました。6月からのフェザー級、9月以降のフライ級はUFCも含んだMMA全体の世界観のなかにある。従来のMMAPLANETの読者の皆さんも、絶対に好きなところだと感じています。

「おお、そうですか。見てくださっている方が、強さのベクトルで選手を評価してくれることは凄く良いことですよね。SNSの評判とかでなく、実際に試合で感じた強さで選手のことを評価してくれるようになった。それは本当に嬉しいです」

──あぁ、それは感じます。今は映画でも実際に見ていないのにSNSの評価が独り歩きする。それは格闘技を語るMMAファンにも感じられる部分ではあります。

「YouTubeのコメントも、最初のコメントをした人の意見がコメント欄の方向性を決めるってありますよね。皆、マジョリティでいたくて同じようなことを言う人が多い。それって僕も感じるところです。匿名でとりあえず流れに乗って、自分は多数派だ──みたいな」

──匿名でもマイノリティになれないのかと(笑)。

「ないんですよ。自分のXを見返していたら中村優作選手のヒロヤ戦後の会見で、高島さんの言った『負けたと思っていました』という言葉が切り抜かれて、ボロンチョに書かれていたところに目が留まって(笑)」

──あぁ、ありましたね(笑)。高校生の娘から「学校で友達から、お父さん大丈夫って言われたけど。何かしたの?」って尋ねられましたよ(笑)。

「あの時、高島さんを擁護した投稿をしたら僕まで凄く攻撃されて……」

──それはスミマセンでした。えっ、でも擁護してくれたのですが。それはありがとうございます。

「めっちゃしましたよ。切り抜きですし、選手と記者さんはちゃんとした人間関係があるから、そういう質問だってできる。切り抜きで評価はできないですよって。それでボコボコに叩かれました(笑)」

──いやあ、本当に申し訳なかったです。自分はXを見る度胸はないのですが、Xを読んでしまわないだけの気持ちの強さは持ち合わせているみたいで。本当に読まなかったんですよ。気持ちが良いモノでないのは絶対なので。

「ハハハハ」

──ただ、知人に「追従して俺のことを悪く言った関係者。俺を庇ってくれた業界の人間の名前だけは教えてくれ」って頼んで。その時は川尻(達也)さんと大沢(ケンジ)さんが庇ってくれたと聞いて、一生忘れないでいようと思いました。

「えぇ、僕の名前なかったですか。なんで? 僕が絶対に一番擁護していますよ。めちゃくちゃ頑張ったのに。普段、こんなに返信しないのにってぐらいに返信をして」

──重ねてありがとうございます。自分も今になって、凄く嬉しいです。そんなところで話を戻しますと、強さで選手が評価される世界観があるRIZINフライ級でホセ・トーレスが神龍誠選手に勝ちました。最終回、神龍選手が足関節を2度仕掛けた。これが本当に残念な敗戦の要因になったかと。

「あそこまで本当にイーブンでした。つまり、勝てた試合ですからね。変な話、ユニファイドの裁定基準ですらイーブンだったじゃないですか」

──ハイ。初回が神龍選手で、2Rがトーレスでした。

「本当に勝負の最終回でした。これは試合後に神龍選手本人にも伝えたのですが、イーブンだから何かインパクトを残す必要があって、流れを引き寄せようとした判断は正しかったです。フィニッシュ・ストロングということがありますし、何かしないといけない。それが分かっていた神龍選手は偉いです。ただ、その選択肢が足関節だったというのが……」

──しかも、2度です。1度目に防がれて、下に留まることがなかったことを良しとし、もう下になってはいけなかったはずです。

(C)RIZIN FF

「そこで2度、同じことを仕掛けて。

2度目は下になって、マウントを取られて殴られてしまいました。いや、勝てた試合ですよ。だから勿体ない」

──初回と同じことをしなかったのは、競り負けたのだという理解に落ち着きました。ただし、それは神龍選手個人の問題でなく、高次元での競り合い不足に陥っている日本全体の問題ではないのかと。

(C)RIZIN FF

「そこも本人に話しました。

最後の2分で競り負けた。これは扇久保(博正)戦と同じですよ──と。本当に差はなかったです。差がなくて、対等に立派な戦いができていた。でも、最後の2分で競り負けた。それがファイトIQによるものなのか、チーム力なのかは分からないですが……。繰り返しになりますが、何かをしないといけない状況で自分から創ろうとしたことは評価したいです。

それが足関節でなかったら。あるいは足関節でもキャッチまで入っている。自分を優位に置くことができれば勝っていた。そこの紙一重の差で負けました」

──テイクダウンして殴る。その選択でも構わないですか。

「良いと思います。それができていたのであれば」

(C)RIZIN FF

──確かに2Rからテイクダウン狙いは、少なくなっていました。

ホセ・トーレスの距離で打撃に応戦していて。

「本人は敗北後でも、足関節には自信を持っているようでした。『結構、良い感じだったんですよ。自分ではもうちょいだと思っていたんですよ』と言っていましたし。だからもう1度仕掛けたと。結果的にマウントを許してしまった。本当に微妙なところで負けている。マウントを許していなければ、勝っていたかもしれない。自分から仕掛けたけど……本当に難しいです。本人がどう思っているかは分からないですが、それを経験できたことは今後に大きく生きてくると思います。あのギリギリの攻防を試合で身をもって知ったので。ホセ・トーレスに競り負けた経験で、神龍選手はここからどんどん強くなれると思います」

──とはいってもRIZINのフライ級が2025年により盛り上がるには、神龍選手には勝利が必要だったかと……。現状の日本トップ3にはトーレスの上、他の日本勢がトップ3に挑むならトーレス越えが必要ですよという基準になるというか。そういう状態になってほしかった。

「そうなんですよね……。ここは勝っておくべきだった。そういう意味でも、勝ってほしかった。ただ本当に競り合っていたので、今言われたような位置にトーレスはいるという見方もできるかなと」

──「俺はトーレスに勝って神龍、扇久保と戦う」という選手に出てきてほしいということですね。

「でもホセ・トーレス、簡単じゃないですよ。あの2Rからも盛り返し、2Rの展開は面白かったです。初めて日本に来て、最後の調整にしても勝手が違ったはずです。何も分からない手探りの状況で、アレができるってさすがです。見事に流れを変えましたからね。

こういうと怒られるかもしれないけど、トーレス×神龍が一番面白かったです。MMAとして」

──おおおお。

「MMAの試合の完成度としては、ぶっちぎりでした。そうじゃなかったですか」

──堪能できました。と同時に59キロ契約です。トーレスはあと2キロ落ちるのか。

「いけそうですよ。本人はバンタム級でやってきたので不安もあったと思います。でも、全然大丈夫。アンダーできました。だから57キロの話をするのは現実的です。

トーレス自身が61キロで戦うと、渾身のパンチが当たっても効かないと言っていました。彼もフライ級でやっていきたいでしょうし。BRAVE CFで戦ってきたバンタム級、南アフリカのフィジカルモンスター(=ンコシ・ンデンベレ)には、そりゃあ効かないですよ。

だからフライ級に戻したいという意志をトーレスが持っていて。それはタイミング的にはRIZINとしても良かったです」

──そのフライ級のタイトル戦。ズールーが強く、また堀口恭司選手が強かった。

「堀口選手は強かった。それが試合というか、作業をして強いという印象を持ちました。その作業に対して、一つずつ対処していたズールーも評価したいです」

(C)RIZIN FF

──ハーフで、あの効かせるパウンドを落とせるのは堀口選手がATTでやってきたことの表れかと感じました。

立たせないで、コントロールをしている。それでいてダメージを与えることができる

「なるほど、そうですね。ズールーはスクランブルに持ち込める力があるファイターですしね。その技術も体力もある。でも堀口恭司は抑えながら殴って、削ることができた」

──日本でUFCを目指すと言っている選手、あるいはレスラーの誰にアレができるのかと。と同時に打たれ弱くなったという指摘も試合後には出ていました。

「ハイ。どう思います?」

──自分は逆に打たれ弱いとは思わなかったです。あの見えないところで左フックを被弾しながら、すぐに組みにいけたのですから。

(C)RIZIN FF

「あれはズールーを評価すべきですよ。

あのタイミングで打てるズールーを。しかも、アレは完全に狙っていました。見事に堀口対策を練ってきて、試合でも決めた。堀口選手にスクランブルを仕掛けることができるのもそうだし。

本当に対策を練ってきたんだなって。

(C)RIZIN FF

テイクダウンをされてもハーフにして、そこからスクランブルを創って立つ。

なんなら自分からテイクダウンを狙うとも言っていましたしね。なんでもできるんですよ。ただ、それから先に何があったのか。そこまでいかせなかったのが、堀口選手の強さでした」

──と同時にあれだけ組みで勝負する。やはり堀口選手のスタイルチェンジは感じられました。同時に軽量級ほど、耐久劣化は早いのではないかとも。

「それって反応とかの話ですか」

──ハイ。ズールーは年上でしたが、劣化がないようなキャリアの積み方で。だから国内の若い選手よりも、昨年の秋から始まった海外勢路線は堀口選手、扇久保選手も早々に巻き込んでしまうのではないかと。ただRIZINはふるい落とすためにあるフィーダーショーではない。日本人選手が勝たないといけない場です。

「そう、勝たないといけない。逃げられないんですから。だから、やるしかないんですよ。さっきも言いましたが、神龍誠はホセ・トーレスに競り負けた。でも、あの試合を経験したから確実に強くなる。いつも登山に例えて申し訳ないのですが、エベレストのヒラリーステップ(※エベレスト山頂付近の最後の難関といわれる絶壁)って、いくらイメージをしていても行かないと分からないじゃないですか。

富士山ばかり登っていても、想像もつかないわけで。予想はできても、実際にヒラリーステップに行ったのかと尋ねると、行ってないわけで。経験していないと、それに対する準備もできない。それがエベレストに行って、ヒラリーステップのヤバさを理解して登頂を断念する。でも、戻ってきて準備ができる状況になります。予想をしたときに、何が起こるのか見えている世界は現地に行った人間と、行っていない人間は確実に違う。

日本に戻ってきてから目に映るモノも変わっているだろうだし、生活習慣も変わると思います。目標が見えて、現実的に捉えることができるから。普段の練習、練習に対する向き合い方だって変わってくると思うんです。そういう変化がないなら、何を目指しているんだという話になるので。そういうことも踏まえて、やるしかないんですよ。もう逃げることはできないんですから」

──ホセ・トーレス×神龍誠、堀口恭司×ズールーはフライ級の選手に、世界と戦うということを真剣に見つめるきっかけになったのかと。

「考えるきっかけになってほしいです。ただ単に『強いから嫌だ』というのは違うだろうって。なんのために、格闘技をやっているのか。ヌルマゴがインタビューで『世界チャンピオンになるために、何よりも大切なことは犠牲だ』と言って話題になっているんですよね。『鍛錬じゃない。鍛錬では限界がある。犠牲を伴わないで強くなれる方法を俺は知らない』と」

──あぁ、凄まじい言葉ですね。

「ハイ。我々の求めるところじゃないですか。あれもやりたい、これもやりたいって誘惑の多い日本は、ご褒美も多いです。『家族に会いたいなら、会いに行けば良い。ここにいるべきじゃない』ともヌルマゴは言っていて。実際には彼はお父さんが亡くなって、お母さんの面倒を見るために引退しました。つまり自分は家族を優先した。もう戦うべきでないと、引退したんです。凄く一貫しているので、言葉が重いです。恰好をつけた口だけのセリフではない。鍛錬では補えないことがある。この言葉は日本人選手の皆に知ってほしいです」

──ハイ。その強さを求める、強さが評価されるフライ級の2試合ですが……大晦日にあってどのような評価を受けることができたのでしょうか。

「僕は凄く好きでしたけど、RIZIN内やRIZINのターゲットである世間様に、どれだけ突き刺さったのか。でも、あの2試合がしっかりとやれた。そしてワンサイドマッチでなかった。しっかりとしたMMAを15分間、見せてくれた。そこはすごく大きいと思っています。非常にマイノリティな意見かもしれないですが、RIZINの目指すフライ級はそこですから。『世界一のフライ級はRIZINじゃないの?』っていうロースターを創りたいです」

──パントージャ×朝倉海を見て、世界一がUFCであることは間違いないです。断言します。ただ、そういう気概を柏木さんは持っている。日本のフライ級を強くしてくれるのはRIZINではなく、柏木さんです。

「…………」

──非常に困った顔になってしまいましたが(笑)。

「まぁ強くなるのかどうか、それは選手次第です。自分は選手を育てる立場にあるわけではないので。ただ、そういう選手たちが世界イチになるためのしのぎ合いをする環境創りを自分はできる……そういう立場にいます。やっぱり格闘技を関わって、自分のことを格闘家と呼ぶなら強くなってほしい。強さを追求してほしい。現状に満足をしてはいけないです」

<この項、続く>

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【Banana Oil 2025─06─】ProgressとKNOCK OUT Unlimitedで強くなる日本のMMA─02─Unlimited編

【写真】(C)MMAPLANET

12日に大阪でGladiator、19日は東京でプロ修斗公式戦が開催され、米国でもLFAやUFC、中東では先週末にUAEWがアブダビで、今週末にはPFLがドバイで始動するように2025年のMMA界は既に動き始めている。UFCに絶対の価値を置いたJ-MMAを想定し、如何に強くなるかを考えるコラムも今回を最終回としたい。
Text by Manabu Takashima

「日本人選手の5勝1敗は、米国では2勝1敗」。「修斗、パンクラス、DEEPのタイトルはUFCで戦える力をつけるために、意味はない」──このショッキングなヘンリー・フーフトの言葉を現実的に捉えると、日本のMMA界は社会構造として興行主が生き残るために懸命で、強さ=ビジネスという状況にない。

結果、勝負論とは別軸でエンターテイメント性に重きが置かれ、選手達の思考回路もそちらに軸が置かやすくなりがちだ。日本の格闘技界には(世界中を見渡しても──だが)UFCのような資金力はない。それでも、その道しか存在しない多くの国と違って、格闘技を戦うことで得られる「幸」は多い。そんな独特な格闘技文化がある日本だからこそ、国際戦の数は減少し、世界との違いや距離を肌感覚、空気で知る機会も減った。

それでもMMAでなくても実戦で選手は強化できる。そんな2024年に感じた成果と希望──スクランブルにポイントを与えた組み技=Progressに続き、立ち技プロモーション=KNOCK OUTが2023年末より導入したテイクダウン、パウンドが許されたUnlimitedルールによる日本人選手の強化を探りたい。


KNOCK OUTを率いる山口元気さんは、自分が格闘技の記者を始めた1995年には既に日本のトップキックボクサーだった。強さを求め、UFC以前には地上最強と思われたムエタイに傾倒し、強い相手と戦うためなら自身で相手のファイトマネーを工面するまでしていた格闘バカだ(スミマセン)。

ちょっといい加減なところもあるが、ファンから記者になった頃の自分にとっては吉鷹弘、金泰泳に次ぐ憧れの人だったこともあり、そんないい加減なところも強さを求める姿勢に霞んでしまう。キックの記事を書かなくなり、相当な年数を経ても定期的にやり取りをするような間柄が続いてきた。

元気さんが自分に振る話題の90パーセント以上が、選手の強化策。しかもMMAで勝つためだ。海外からトレーナーを招きたい、合宿所を創る。MMAで勝つための首相撲、ヒザ蹴り、タイナーの有効性。ジムの拡張とプロチームの結成。打撃で勝てるための組み技、寝技の強化。そんな話ばかりをしてきた元気さんが、キックボクサーやムエタイ戦士がMMAに転向するため、キックとMMAの接点としてUnlimitedルールを遂に興行に組み入れ始めた。

試合時間は3分3R、MMAグローブ着用で投げ、テイクダウンが認められ、寝技でもパンチ、蹴り、ヒザ、ヒジによる攻撃が許されている。サッカーボールキック、踏みつけも4点ヒザもOKで、関節技&絞め技は反則だ。ブレイクはスタンドもグラウンドもMMAと比較すると非常に早い。

一昨年12月の同ルール初戦はMMAファイターの三上ヘンリーが、極真空手のパトリック・ケンソンから左ストレートでダウンを奪い、サッカーボールキックから鉄槌とヒジの連打で勝利を収めた。昨年7月にはNOCK OUTの首相撲やヒジ無しルールのチャンピオンである栗秋祥梧が、RIZINを主戦場とする中村優作を左ストレートでKOしている。

そして昨年12月30日に、その栗秋が元LFAフライ級王者で元UFCファイターのカルロス・マタを迎え撃つ一戦を始め、グレコベースの倉本一真がムエタイの重森陽太と、さらにキックボクサー同士のバズーカ巧樹×大沢文也というUnlimitedルール3試合が行われた。

元気さんは強さを追求するだけでなく、興行主だ。スポンサーを獲得し、チケットを売って選手と観客、応援してくれる人々を満足させることが職務だ。だから格闘技を連想させる喧嘩マッチでなく、喧嘩を想像させる格闘技を世に伝えなければならない。

加えてキックボクサーが日本の格闘技界のトップであるRIZINルールに移行することも、当然のように考慮している。

つまりUFCを軸とした日本人ファイターの強化策以外のファクターも、Unlimitedルールには散りばめられている。

キックボクサー同士の対戦は、まさに喧嘩を匂わせた。

組みとグラウンドでの打撃があることで、中間距離以内のレンジでのコンビネーションを駆使する戦いではなく、一発狙い。

そこに殺気と恐怖心が入り混じっていることで、動きはどうしても荒くなるように映った。

そして、一方の選手が下になると──第1回VTJのヒクソン・グレイシー以外の選手が放つ、本能の赴くままの打撃が見られた。

2試合目の重森×倉本は、まさに異種格闘技戦の様相を呈していた。

殴りたい重森、倉本は殴られずにテイクダウンし、抑えつつダメージを与えたい。組みの展開は動きがないと、ブレイクになる。重森陣営は膠着を誘発して打撃の間合いに戻ることを第一の対策とし、スクランブルに持ち込んで立ち上がるだとか、テイクダウンを切って間合いを取り直すという動きは放棄していた。それらの技術の習得には時間が掛り、彼らにとって本分ではない(MMAファイターを本格的に目指すなら、時間を掛ける必要があるが)。勝つためにリングに上がっているのだから、当然だ。

倉本は何度ブレイクが掛かっても、倒して、殴る。最終的には削って、2Rにパウンドアウトで勝利した。RIZINでトップを目指すなら、テイクダウンをしてサッカーボールキックという選択肢もあっただろう。サッカーボールキックは足の甲を痛めそうで避けたいのであれば、踏みつけ。あるいはがぶってニーなど、ブレイクされない攻撃手段は存在する。が、それを時間に追われて畳みかけ続けると自らが体力的に削られ、打撃の間合いで神経も削られることを考えると、一気呵成に攻めるという手段に出られなかったのは分かる。

対戦相手だけでなく、倉本にとっても初めてのルールでの戦いだったのだから。

と同時にトップコントロールした時、もっと有効なパウンドを序盤から落とすことができれば、ブレイクの数も減っていたという見方もできる。

Unlimitedルール最後の試合は、非常にスリリングだった。

栗秋の打撃は蹴りもパンチも相手を倒す、ダメージを与えることができる。

テイクダウン防御は簡単ではないが、寝技ではスクランブルに持ち込むだけでなく、リバーサルを決めるシーンもあった。加えて3Rには全くテイクダウンを警戒していないモタに、ダブルレッグを決めサッカーボールキックを蹴り込む場面まで見られた。

結論をいえば終始モタが組み勝ち、コントロールでもクリアに柔術的なポジションを奪取し続けた。それでもパウンドに心が折れず、栗秋は判定勝負になるまで粘りを見せた。

キックボクサーがUnlimitedをキックとMMAの接点として、MMAファイターへの移行を図るならテイクダウン防御と、倒されても立つという練習を日々、日常的に採り入れる必要があるのは明白だ。

(C)RIZIN FF

その上で短いブレイクを生かして、戦う。

仮に大晦日のカルシャガ・ダウトベック×YA-MANがUnlimitedルールで組まれていたなら、打撃の圧を嫌がったダウトベックはテイクダウンをしてもステイトップはできず、立ち技で削られてYA-MANに敗れることも十分に考えられる。

Unlimitedを生かし、強豪MMAファイターと立ち会う。その間にジムで、テイクダウン防御とスクランブル力をつける。練習はもう、打撃より組み重視だ。それこそが、キックから転向組のベストUnlimited活用方法だろう。

(C)RIZIN FF

一方MMAファイターとすれば、短いブレイクを許さず如何にダメージを与えるのか。

寝技でクラッチをするのではなく、腰、腹など体の軸と一方の手足=先端のコントロールで対戦相手を制する術を学び、余った方の手で力強いパウンドを落とす。そう、これも大晦日で堀口恭司が、ズールーを相手に見せていた抑え&パウンドだ。

スクランブルに長けた相手と戦う機会があれば、金網をより押し込みにくいロープ際の攻防は、組み&パンチ=ダーティーボクシングの技術力アップになるに違いない。クラッチをしないで如何に制することができるのか。ここの技術力アップは、前回触れさせてもらったPROGRESSが絶対的に効果的だ。それ故にMMAでなくとも、UnlimitedとProgressで日本のMMAファイターは強くなれると、定義した次第だ。

Unlimitedに関していえば12月30日の試合出た選手たちがキックやムエタイで、どのような戦いをしているのか理解せずに、このようなことを書くのは失礼にあたるだろう。それでも彼らが、よりMMAを距離とタイミング、つまり間合いを研究した打撃を駆使できていればと素直に思った。その上達こそが、彼らがMMAで成功に近づき、MMAファイターの強化にも通じる。

テイクダウンを考慮した間合い、重心、ステップ。キックでもムエタイでもない。しかし、キックとムエタイの理をMMAに落とし込んだ打撃術が発展する。これこそが、UFCに絶対の価値とした日本人選手の強化策に最大の効果をもたらすに違いない。

テイクダウン防御は完璧でなくてもブレイクが早いルール特性を生かし、組ませない打撃をファイターだけでなく指導者───殴る、蹴るの専門家──が進化させてくれれば、その打撃に対応して組んで倒す、そこからコントロールとダメージをシンクロさせた技術がMMAファイターに不可欠となる。

さらにテイクダウンを切り、倒されても立つことがキックボクサーからMMAファイターを目指す選手たちが磨いていく。倒してサッカーボールキック、組まれて膠着誘発の向う側に──キックボクサーも和製ナックモエも、MMAファイターも強くなれる要素が散りばめられている。それこそが元気さんがMMA界に持ち込んだ、Unlimitedのポテンシャルだ。

もちろんRIZINで勝つためのUnlimited、KNOCK OUTを盛り上げるためのUnlimitedが存在しても良い。ただし、UFCと契約してオクタゴンで勝つことを目指す立ち技選手、MMAファイターは上に挙げたようなUnlimitedの効果的な活用法を見出して欲しい。

改めて書き記すと日本のMMAファイターはProgressとUnlimitedで強くなれる。いやぁ、四半世紀も前にαとΩを考案した佐山さんって、どれだけ天才だったのだろう。

ただし、天才には継続する持続力や理解者がなかった。今の日本の格闘技界は違う。

日本はまだまだ強くなれる。日本の5勝1敗は北米の5勝1敗と同等になれるし、修斗、DEEP、パンクラスのベルトはUFCで戦える力をつけるために意味があるようになる。HEAT、Grachan、Gladiator、NEXUS、TTF Challenge、CROSS X OVER、Breakthrough Combat、Bloom FC、PFC、GFGで戦うことは、頂点に通じる道を切り開く。そんな日本に、まだなれると信じているという言葉を──長すぎた新年の挨拶の締めとさせていただきます。

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45 DEEP KNOCK OUT LFA MMA MMAPLANET o RIZIN UFC YouTube カルロス・モタ キック バズーカ巧樹 ボクシング ライカ 中村優作 倉本一真 栗秋祥梧 重森陽太

【KNOCK OUT】カルロス・モタと無制限キック戦で対戦。栗秋祥梧「MMAグローブはコツコツ効かせる」

【写真】MMAグローブで練習することで打撃の世界が広がる。栗秋がキックボクサーならではの視点でUNLIMITEDルールを語ってくれた(C)NAKAMURA TAKUMI

30日(月)、KNOCK OUTが横浜市中区の横浜武道館で開催するK.O CLIMAX 2024で、栗秋祥梧が2度目のUNLIMITEDルールに挑戦。元UFCファイターかつ元LFAフライ級チャンピオンのカルロス・モタを迎え撃つ。
Text Takumi Nakamura

立ち格闘技イベント=KNOCK OUTが導入したUNLIMITEDルールはMMAグローブ着用&3分3R、サッカーボールキック、踏みつけ、テイクダウン&パウンドが認められたキックボクシング無制限ルール。6月のKNOCK OUT代々木大会でこのルールに抜擢されたのが栗秋だった。

以前から身体能力の高さには定評があり、UNLIMITEDルールに向いているのではないかと言われていた栗秋。中村優作との一戦では中村のテイクダウンを切り、カウンターの左フック一発で中村をマットに沈め、UNLIMITEDルールでのポテンシャルの高さを見せつけた。そして今大会ではMMAファイターとしての実績も十分なモタと対戦。今後のMMA挑戦も見据える栗秋はこの一戦でどんなパフォーマンスを見せるか。


――今回が2度目のUNLIMITEDルールとなる栗秋選手です。公開練習時のインタビューで「MMA自体は結構好きで見ていた」と言っていましたね。

「MMAは好きですよ。選手のことは細かく分からないですけど、MMA自体には興味があってめっちゃ見てました。練習仲間でMMAをやってる選手もいるし、その選手の応援だったりでDEEPとかも何回か見に行ったりしています。MMAは面白いですよね」

――今年6月にUNLIMITEDルールに初挑戦しましたが、MMAをやってみたいという気持ちは昔からあったのですか。

「立ち技でちゃんと結果を残すまではそんなことなかったんですけど、KNOCK OUTのベルトを取って、一瞬でMMAもやってみたいと思いました」

――それは制限の少ないルールで戦ってみたかったからですか。

「そうですね。そうしたらUNLIMITEDルールが始まって、UNLIMITEDルールいいじゃん!と思いました。もしMMAにチャレンジするにしても自分は寝技が全然なんで、UNLIMITEDルールをやりつつ、寝技の練習も続けて徐々に徐々に(MMAに向けて)準備しようと思っています」

――MMAの練習を始めたのはUNLIMITEDルールの試合が決まってからですか。

「はい。組み技に関しては一般会員さんもいるクラスにも参加して…って感じで」

――6月の試合では中村選手のテイクダウンを切って、組みにも対応できるところを見せましたが、組みにも向いていると感じることはありますか。

「最初は『組みでもいけんじゃね?』と思っていたんですけど、本格的にMMAの練習を始めてからは、立ちからスタートしてるのに気づいたら寝かされて極められて……の繰り返しで、1回自信をなくしたんです。『俺(MMAには)向いてない』みたいな。でも自分のキャリアを振り返ると立ち技でも納得いかないことも多かったし、いろいろと失敗を重ねてきたんで、人に見られてないうちに、いっぱい失敗しておこうという考えに変わりました」

――もちろん一番はスタンドの打撃でフィニッシュすることが理想だと思うのですが、チャンスがあったらテイクダウンしてグラウンドの打撃で勝つこともイメージしていますか。

「そうですね。逆に最近はそういう練習をメインにやっていて。自分もある程度は立ちの打撃は出来るんで、そこから自分がタックルに入ったり、相手のタックルを切ったり、そういう練習を主にやっています」

――栗秋選手の話を聞いていても、MMAへの挑戦を考えているキックボクサーにとってUNLIMITEDルールはベストなルールですね。寝技を習得する前段階のMMAの動きを覚えられるというか。

「本当そうです。立ちに関しても距離感が全然違うから、そこもすごく勉強になるんですよね。特に中村選手は日本拳法出身で距離が独特じゃないですか。他のMMAファイターよりも、さらに遠く感じるというか」

――UNLIMITEDルールでいきなり中村選手が相手となると、それまで戦ってきたキックルールとは距離感が全く違うでしょうね。

「逆に言うと他の選手たちはまだまだ近い距離でやっているのかなと思いますよね。(MMAやUNLIMITEDルールだったら)そういう遠い距離でやるのもありなんじゃないかなって思うし、そこは色んなパターンを想定しながら練習しています」

――UNLIMITEDルールをやったことで、打撃でも見える世界が広がったんじゃないですか。

「そうですね。結構打撃がすごく見えやすくなって。逆に10月にKNOCK OUT-BLACK(キックルール)でチュームーシーフーと戦ったときは最初困ったんですよ。チュームーがガンガン距離を詰めてくるから、見えづらいと思っちゃって」

――UNLIMITEDルールで中村選手と戦ったあと、組みやヒジがないKNOCK OUT-BLACKルールで距離を詰めるタイプのチュームーシーフーというのは、距離感を合わせる作業に時間がかかったと思います。

「あとMMAは距離を変えるのもそうですし、正直思い切り(パンチを)振らなくても倒せると思うんですよ。最近で言うと平本(蓮)選手とか篠塚(辰樹)選手とか芦澤(竜誠)選手とか。思いっきり体を振って振りに行かずに、コツコツ細かい打撃を当てて効かせて最後は倒す。そういうMMAグローブで当てる距離を分かってると思うんですよ」

――MMAグローブは一発じゃなくて正確性と数で効かせることができる。と。

「そこを知ってっていうか、そこを分かってやりやすくなりましたよね。あの距離はタックルも切りやすいし。逆にMMAでもフルスイングでパンチを当てる(鈴木)千裕はすごいですよ」

――なるほど。

「みんな千裕はストライカーのイメージが強いと思いますが組みも強いですからね。触れられたら終わりくらいの感じでやられます(苦笑)。だから千裕とやるとMMAで何が大事か分かりますね。特に距離感の部分で」

――キックルールで首相撲があっても基本的に組んだら攻防が終わりますが、MMAやUNLIMITEDルールではそこから組みの攻防がありますからね。

「でもMNAの距離感が分かり始めると、すごく楽しいですよ。練習を始めた頃は一般会員さんのタックルも切れなかったけど、今はタックルも切れるし、自分からタックルも取れるんで。そのなかで打撃も活かせるようになってきたから、最近の成長ぶりがやばいですよ。そのくらい(MMAは)距離感が大事なんだなと思います」

――今回対戦するカルロス・モタはMMAファイターでもなかなか戦うチャンスが巡ってこないような実績を持つ選手です。対戦相手としてどんな印象がありますか。

「身体能力が高くてバネがあってポテンシャルが高い選手だと思います。ただ気持ちが弱そうなので、自分がしっかりKOしますよ」

――この試合の結果によっては色んなチャンスにつながると思います。栗秋選手は鈴木選手のようにキックとMMAの二刀流でいくことが理想ですか。

「そうですね。実は中村選手とやる前に組みや寝技の展開が分からなくて怖いから、会長(山口元気)に『アマチュアのMMAの試合に出させてください』ってお願いしたんですよ。そしたら会長から『さすがに駄目でしょ』と止められて。それで『だったら僕は一発も打撃を出しません。打撃の間合いと組まれる感覚と寝技の展開を知りたいだけなんで』と粘ったんです。それから会長も色々と考えてくれたみたいなんですけど、やっぱりアマチュアの試合に出るのは難しかったみたいで」

――そんなことがあったんですね。

「中村戦が終わってUNLIMITEDルールのアマチュアも始まったんで、一応会長に『そっちはどうですかね?』と相談してみたんですよ。速攻で『プロでやったんだからダメだ!』と言われましたけど(笑)」

――それは…そうだと思います(笑)。

「だから今の自分はUNLIMITEDルールやるにしてプロの実戦の場しかないので、そういう不安はすごくあります。プロレベルのMMA選手たちと戦えばタックルのスピードや入り方も違うだろうし、そもそもあんな薄いグローブで殴り合うのも最初は怖かったんですし。ただそこを知らない強みもあると思うので、自分は思い切り戦いたいです」

――UNLIMITEDルールに挑戦したことで格闘家としての幅が広がったようですね。

「そうですね。そこが自分の強みにもなってるし、自信になってるんですよね。僕は格闘家は自信がなくなったら勝とうが負けようが終わりだと思っているんで、僕はこれからも自分を信じて戦おうと思っています」

――今大会ではRIZINから倉本一真選手が参戦したり、重森陽太選手などキックボクサーのUNLIMITEDルールへのチャレンジもあったり、これから色んな競技の選手たちがUNLIMITEDルールに集まってくることになりそうですね。

「それが楽しいですよね。これは僕のイメージですけど、UNLIMITEDルールやMMAをやりながら、KNOCK OUT-BLACKの防衛戦をやっていくという感じでいきたいですね」

――逆にUNLIMITEDルールやMMAの試合をやることで、打撃だけの試合をやりたくなるかもしれないですよね。これまでの逆で。

「そうそう。色んなことができるから楽しみですね。それが一通り終わったら次は柔術かなって」

――柔術にも興味があるんですか。

「格闘技人生の最後は打撃がない・危なくない柔術をやるのもいいじゃないですか(笑)。そんな感じでこれからもたくさん挑戦していきます!」

■視聴方法(予定)
12月30日(月)
午後1時30分~U-NEXT

■ UNLIMITEDルール対戦カード

<58キロ契約/3分3R>
栗秋祥梧(日本)
カルロス・モタ(ブラジル)

<61.5キロ契約/3分3R>
重森陽太(日本)
倉本一真(日本)

<63キロ契約/3分3R>
バズーカ巧樹(日本)
大沢文也(日本)

<65キロ契約/3分2R>
木村亮彦(日本)
平石公介(日本

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【KO CLIMAX2024】KNOCK OUT UNLIMITEDに元UFC戦士カルロス・モタ&倉本一真参戦。栗秋&重森戦へ

【写真】野心的なカード。MMAファンにも気付きのある一戦となる期待が大 (C)KNOCK OUT & MMAPLANET

12月30日(月)、キックボクシングプロモーションのKNOCK OUTが横浜市中区の横浜武道館で開催するK.O CLIMAX 2024内でKNOCK OUT-UNLIMITEDルール3試合が組まれ、元UFCファイターで元LFAフライ級王者カルロス・モタ、そしてRIZINバンタム級戦線で活躍中の倉本一真が出場することが明らかとなっている。
Text Manabu Takashima

世界最強を目指し、ムエタイに傾倒。MMA台頭後は、常にMMAが頭にある山口元気氏率いるKNOK OUTで昨年より実施されるようになったUNLIMITEDルールは、打撃に特化したMMAといえるルールセットが用いられている。

MMAグローブ着用で3分3R制でスタンド、グラウンドのあらゆる状況でパンチ、蹴り、ヒザ、ヒジによる攻撃が認められる。つまりはサッカーボールキック、踏みつけ、パウンドもOKで、関節技&絞め技は禁じられているというモノ。

テイクダウン、投げ、スラムも認められているが、グローブやショーツ等を掴む行為は認められていない。ここはMMAと変わりない。ただし、膠着はスタンドもグラウンドもブレイクは早く、スタンドでの再開となる。

昨年12月9日に三上ヘンリー大智が同ルールで極真空手のパトリック・ケンソンと対戦し、左ストレートでダウンを奪い、サッカーボールキックから鉄槌&ヒジの連打でTKO勝ちを収めている。さらには今年の7月には中村優作が、第2代NOCK OUT-Black(ヒジ、クリンチやクリンチからのヒザ攻撃が禁止ルール)フェザー級チャンピオン栗秋祥梧と戦い、右ハイに反応した直後の左ストレートでKO負けをしている。


今回、その栗秋と対戦することになったモタはLFAでフライ級を制し、UFCにステップアップも初戦で判定負け。その試合のドーピング検査で陽性となり、何と2年という長期間のサスペンドをカリフォルニア・アスレチックコミッションから言い渡される。

モタの試合出場禁止期間は今年の10月の末に終了。同大会で栗秋と戦うMMAファイターをリストアップするために、北米有名ジムをリサーチしていたKNOCK OUTがBlackhouseの推薦を受けて来日が決まった。

MMA戦績8勝2敗のモタ、敗北はUFCでのコディ・ダーテン戦とLFAで現UFCフライ級のチャールズ・ジョンソンに喫したモノだ。モタは柔術も修得しているが、8勝のうち4勝がTKO勝ちで三角蹴りや前手=左で相手を倒しているストライカーといえる。

上記の三角蹴り、左以外に近距離でのボディへのコンビネーションや首相撲からヒザ蹴りも得意技だ。

とはいえ、あの距離で本職と戦うのは危険だ。栗秋の中村優作戦の戦いを見る限り、組まれたら早々のブレイクを念頭に置き、キックでの強さを前面に出して戦っていた。

(C)KNOCK OUT

それ故にモタが同じ土俵で戦うと危ない。

秋栗の近距離でのパワー溢れるハイキック、ボディ、そして左フックの餌食に簡単になってしまう可能性もある。

(C)LFA

モタとしては、まずはテイクダウンを狙うこと。

それもMMAで見せるローをキャッチしたり、そのタイミングでニータップ系のテイクダウンは蹴りに慣れるまでは封印し、ブレイク覚悟でまずはボディロックに取りたい。

中村のシングルからのボディロックをブレイクでしのいだ栗秋だからこそ、その組みの違いを感じ取り打撃の姿勢、そしてリズムが乱れることは十分に考えられる。仮に栗秋が腰を落としたり、距離を取るようになると、ハイも拳も威力が半減する。反対にテイクダウンを警戒させれば、モタとしてもMMAグローブで戦った来たキャリアが生きる打撃戦に持ち込むこともできる。

そのためにモタは、試合開始直後の集中力を最大限に引き上げる必要がある。安易なカーフは禁物。栗秋は打撃へのカウンターはお手のモノ。被弾するなら組み狙い。もちろんヒザで射抜かれる可能性もある。ただし、打撃へのカウンターを受けるよりも確立は下がることは間違いない。

パウンド、サッカーボール有りのUNLIMITEDという名称にモタ、そして重森陽太と相対する倉本も惑わされてはいけない。このクリンチの早さは、キックボクシングそのもの。MMAファイターはレスラー=倉本だろうが、ストライカー=モタだろうが、同ルール下でも変わらずMMAを戦うこと。キックをやろうとすれば、本職に適うわけがない。ここは慢心することなく、謙虚な姿勢を持つべきだ。

と同時に栗秋と重森がUNLMITEDルール用にアジャストした打撃を幾分でも武器として使えるのか。そこも注目だ。本職がこのルールを考え、テイクダウン有りを考慮した打撃を効果的に駆使すれば、今後のMMAに与える影響は少なからずあるはず。

(C)KNOCK OUT & MMAPLANET

なんといってもモタ×栗秋、倉本×重森というMMA×キックのマッチアップも試合内容は違ってくるはず。

そしてバズーカ巧樹×大沢文也というキックボクサー同士のUNLIMITEDルールの試合展開がどうなるのかも含め、MMAファンだからこそUnlimitedルールの楽しみ方のふり幅は大きい。今年3月のUnlimitedルール大会が時期尚早と判断し、6月の代々木大会でも結果として1試合しか組まれなかったUNLIMITEDルールだが、2025年は定期化&ボリュームアップが図れるという話も伝わって来るだけに、要注目のKNOCK OUT Unlimitedルールの3試合だ。

■視聴方法(予定)
12月30日(月)
午後1時30分~U-NEXT

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o YouTube   バズーカ巧樹 中村優作 小笠原瑛作 悠太 朝倉未来 栗秋祥梧 鈴木千裕

五味隆典、朝倉未来とのボクシングマッチに意欲「全然いけるな」超RIZIN.3への参戦も示唆!? 『KNOCK OUT CARNIVAL 2024』試合後インタビュー

23日に開催された『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”』(国立代々木競技場第二体育館)の試合後インタビューの選手たちが応じた。

●『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”』
6月23日/国立代々木競技場第二体育館
(U-NEXTで見放題独占ライブ配信)
【対戦カード】すべて3分3R・延長1R
・第15試合 KNOCK OUT特別ルール(※パンチのみ)-73.0kg契約
鈴木千裕 vs. 五味隆典
・第14試合 KNOCK OUT-BLACK スーパーフェザー級王座決定戦
龍聖 vs. 久井大夢
・第13試合 KNOCK OUT OFG-RED -58.5kg契約
小笠原瑛作 vs. デーングリアングライ・シンマーウィン
・第12試合 KNOCK OUT-RED -61.0kg契約
重森陽太 vs. レンタ・ウォーワンチャイ
・第11試合 KNOCK OUT-UNLIMITED -58.5kg契約
栗秋祥梧 vs. 中村優作
・第10試合 KNOCK OUT-RED スーパーバンタム級
壱・センチャイジム vs. チョークディー・PKセンチャイジム
・第9試合 KNOCK OUT-BLACK -56.0kg契約
古木誠也 vs. 福田拓海
・第8試合 KNOCK OUT-BLACK スーパーライト級
バズーカ巧樹 vs. 中島玲
・第7試合 KNOCK OUT-BLACK女子 -53.0kg契約
ルシア・アプデルガリム vs. NA☆NA
・第6試合 KNOCK OUT-BLACK女子 -48.0kg契約
ぱんちゃん璃奈 vs. アイリン・ゴンザレス
・第5試合 KNOCK OUT-BLACK ウェルター級
漁鬼 vs. エミール・アラゾフ
・第4試合 KNOCK OUT-BLACK ウェルター級
渡部太基 vs. 小川悠太
・第3試合 KNOCK OUT-BLACK -63kg級
大谷翔司 vs. セーンダオレック・Y’ZDジム
・第2試合 KNOCK OUT-RED ウェルター級
MASATO BRAVELY vs. 杉原新也
・第1試合 KNOCK OUT-BLACK -61.5kg契約
般若HASHIMOTO vs. 小森玲哉

#五味隆典 #朝倉未来 #KNOCKOUT

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45 MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN LANDMARK09 アルマン・アシモフ キック 中村優作

【RIZIN LANDMARK09】変則キャッチ戦で勝ち筋見えた中村優作が、しっかり体重超過のアシモフ下す

<61キロ契約/5分3R>
中村優作(日本)
Def.3-0
アルマン・アシモフ(カザフスタン)

アシモフは計量を失敗し、当日午後12時半に61キロ以上リカバリーをしないという条件をクリアしキャッチウェイト&中村が勝った場合のみ公式記録となる変則マッチ。

まず左ローを蹴った中村が間合いを取る。ローをバックステップでかわしたアシモフがジリジリと距離を詰め、ワンツーで中村に尻餅をつかせる。アシモフの右に右オーバーハンドを合わせた中村が組んでケージに押し込む。動きがなくブレイクが掛かると、間合いの測りあいのなかで左ジャブを両者が繰り出す。右が交錯し、離れた中村。追うアシモフがワンツーを振るう。アシモフは左ボディを入れ、ジャブを見せて右を伸ばす。ケージ前を移動する中村に対し、アシモフが右を思い切り踏みこむが胸に当たり、最後の右ハイを空振りし時間となった。

2R、ワンツーで右オーバーハンドの中村だが、当たりは浅い。ローに右を合わされた中村は、続いて左を受けてケージ前に詰まる。それでも右のカウンターを狙う中村は、再び右を受ける。アシモフも右オーバーハンドをかわすと、左が飛んでくるというなかで中村もよくパンチをかわしている。アシモフは組まれても逆にケージに押し込み、細かいヒザを使う。

ブレイクが入り、距離を取り直した両者。ジャブを突き合い、中村のワンツーは空振りも左インローを蹴る。アシモフはバックキックを繰り出したが、そこまで接近戦にはいかない。中村は右カーフを蹴り、右ストレートや右オーバーハンドもかわす。アシモフは後ろ回し蹴りも軸が乱れ、スタミナをロスしてきたか。

最終回、中村は右カーフ、左インローを蹴る。バックキックのアシモフだが、やはりこれ以上距離は詰めない。ここからアシモフのボディとフック、左ストレートと拳が届く位置のパンチも、中村は左ジャブを当てる。バックキックで姿勢を乱したアシモフが下になる。立ったままローを蹴る中村は足を捌いて、ハーフで抑える。頭を抱えたアシモフだが、これは極まる態勢にはない。逆に中村がパスからサイドで抑え、ニーインベリーからマウントを伺う。

アシモフのブリッジにしっかりと対応しスタンドに戻った中村がダブルレッグでケージに押し込み時間を使う。2度と3度とポジションが入れ替わり、残り35秒でブレイク。直後に中村が左ミドルを決め、変則ルールのなかでしっかりと勝ち筋を掴み判定勝ちを手にした。


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45 AB ABEMA F1 MMA MMAPLANET o RENA RIZIN RIZIN LANDMARK09   アルマン・アシモフ イゴール・タナベ キック シン・ユリ ストラッサー起一 ダイキ・ライトイヤー ブアカーオ・バンチャメーク ホベルト・サトシ・ソウザ 中村K太郎 中村優作 久保優太 井上直樹 佐藤将光 山本アーセン 武田光司 萩原京平 貴賢神 金太郎 高橋遼伍

【RIZIN LANDMARK09】計量終了 イゴール計量失敗に怒りのストラッサー「舐めるな!!」&中村優作は笑顔

【写真】イゴール×ストラッサーは実現するのか…… (C)MMAPLANET

明日23日(土)に神戸市中央区の神戸ワールド記念ホールで開催されるRIZIN LANDMARK09のパブリック計量が大阪市阿倍野区のあべのキューズモール内スカイコートで行われた。
Text by Manabu Takashima

2年4カ月振りの神戸大会のパブリック計量は会場から約40キロ離れた大阪第三のターミナル=天王寺(=阿倍野)の屋外ステージで実施され、寒さに負けない熱を持つ関西のファンに出場選手達が応えて、肉体美を披露した。

メインで戦うホベルト・サトシ・ソウザと中村K太郎は、それぞれ70.85キロと70.8キロでパス。記念撮影時にKポーズを取ったK太郎は、一切体の軸がブレることがなかった。1月31日の会見の時には途中で、サトシが支える瞬間があったが、さすがにしっかりと仕上がっているK太郎だった。


このアシモフの何も感じていない感が――怖い

なお本戦&オープニング全15試合で計量失敗の選手が2名。

1人は本戦第一試合で中村優作と対戦するアルマン・アシモフが2.4 キロ・オーバーに。パブリック計量時に、アシモフは何を想ってか中村に握手を求め、中村はその手を握り返す。さらにフェイスオフの際には、RIZINガールの正面に立つギャグが滑りまくった――根が良いヤツ過ぎる――中村は、自らアシモフに握手を求めていた。

もう1人、計量失敗となったイゴール・タナベは3.25キロの超過で体調を鑑みて公開計量の場に姿を見せることはなかった。1人でメディアの撮影を応じた対戦相手のストラッサー起一は非常に険しい表情から、「舐めるな」と叫び、ステージを後にした。

現時点でこの2試合が明日、行われるかどうかは発表がないが、実現させるためには一定の試合時間前に体重を測り、リカバリーの上限を決めたうえでのキャッチウェイトというのが妥当な線か。いずれにせよ、当日の体重差と健康面を考慮されての決定となろう。

アシモフは最終的に2.4キロ・オーバーだったが、残り1キロの時点まで体重を落としていたという話も伝わってくるが……計量後に記者席の後ろに陣取った中村優作は、周囲に「俺は戦います」という言葉を漏らしていた。

■視聴方法(予定)
3月23日(土)
午後12時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■RIZIN LANDMARK09計量結果

<ライト級/5分3R>
ホベルト・サトシ・ソウザ:70.85キロ
中村K太郎:70.8キロ

<フェザー級/5分3R>
武田光司:65.95キロ
萩原京平:66.0キロ

<バンタム級/5分3R>
井上直樹:60.9キロ
佐藤将光:61.0キロ

<女子スーパーアトム級/5分3R>
RENA:48.85キロ
シン・ユリ:48.6キロ

<ウェルター級/5分3R>
イゴール・タナベ:80.25キロ
ストラッサー起一:76.8キロ

<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉:56.7キロ
山本アーセン:56.65キロ

<バンタム級/5分3R>
金太郎:61.0キロ
ダイキ・ライトイヤー:60.95キロ

<ヘビー級/5分3R>
貴賢神:118.05キロ
コーディー・ジェラベック:99.4キロ

<フェザー級/5分3R>
久保優太:65.9キロ
高橋遼伍:65.85キロ

<キック74キロ契約/3分3R>
ブアカーオ・バンチャメーク:73.85キロ
木村“フィリップ”ミノル:73.7キロ

<キック70キロ契約/3分3R>
憂也:69.95キロ
蛇鬼将矢:69.95キロ

<フライ級/3分3R>
中村優作:56.95キロ
アルマン・アシモフ:59.40キロ

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45 AB ABEMA DEEP F1 MMA MMAPLANET o RENA RIZIN RIZIN LANDMARK09 UFC アキラ イゴール・タナベ キック シン・ユリ ストラッサー起一 ダイキ・ライトイヤー デミアン・マイア フランク・カマチョ ブアカーオ・バンチャメーク ホベルト・サトシ・ソウザ 中村K太郎 中村優作 久保優太 井上直樹 佐藤将光 修斗 山本アーセン 武田光司 江藤公洋 萩原京平 貴賢神 金太郎 高橋遼伍

【RIZIN LANDMARK09】サトシ戦へ。RIZINライト級の逆・黒船=中村K太郎「キャンって言わせてやります」

【写真】この後、DEEPライト級王者となる江藤公洋と国内ライト級トップ・ガチスパー(C)MMAPLANET

23日(土)、神戸市中央区の神戸ワールド記念ホールで開催されるRIZIN LANDMARK09で、ホベルト・サトシ・ソウザと戦う中村K太郎。
Text by Manabu Takashima

国内ウェルター級最強の男が、実に10年振りにライト級に階級を落としてくる。UFC参戦2度、修斗、DEEP、戦極とJ-MMAのトップに君臨したK太郎は、RIZINライト級勢にとって逆・黒船といえる。

いきなりのチャンピオンとのノンタイトル戦が、今後のRIZINライト級戦線にどのような影響を与えるのか。江藤公洋との激しすぎるMMAスパーの後で、K太郎に話を訊いた。


──ここにきてライト級に転向。会見では「自然と痩せてきた」ということを言われていましたが、真相の方は?

「本当に加齢なのか、そんなに食欲もなくて。普段通りに練習をしていたら、70キロ代に落ちることも普通にあって。そうなるとウェルター級でやることは難しい。それにライト級の方が層が厚いですし、RIZINで戦っていく上でも戦いたい相手、盛り上がる相手が多いので落としました」

──最後のライト級がいつだったのか、サッと思い出せないレベルです。

「いつだろう……アドリアン・マルチンス戦ですかね(2008年9月23日)。元々ウェルター級で最初にUFCと契約した時の3戦目でライト級に初めて落として(ロブ・エマーソン戦、2008年2月2日)。あぁ、でもマルチンス戦の後もライト級でやっていますね。それからもウェルター級の試合が多かったですけど、(携帯で戦績をチェックしながら)PXCでフランク・カマチョに判定負けした時(2014年2月28日)が、ライト級で戦った最後の試合です」

──いずれにせよ10年ぶり以上のライト級マッチということになります。カマチョ戦後にウェルター級一本になったのは?

「減量がきつ過ぎました。『これは、何試合も戦うのは難しい』という感じになりました」

──それが10年を経て、ライト級に。加齢が原因だと体重を落とすのは難しいかと思うのですが、代謝が落ちて。

「さっきも言いましたけど、食が細くなってきたので。そもそもウェルター級の最初の頃はナチュラルで戦っていました。減量がないぐらいだったので、頑張って増やして。それで最大92、93キロぐらいまで行って。でも試合が定期的だったわけでもなくて、食事もウェルター級の体格を維持しようという意識もなくて。そうなると段々と細くなってきました。食べるモノが変わったというのもあるかと思います。以前はカロリーの高いモノを摂っていて、それでも周囲のウェルター級の選手ほどは食べていなかったですけど」

──そこから年を重ね、食事の内容も変わったと。

「そうですね、単純に量が減り、脂っこいモノもたくさんは食べないです」

──細くなってストレングス、パワー、瞬発力系の動きは?

「多少落ちたと思います(笑)。まぁ、質力が落ちていることが心配されますけど、適正階級になりスピードが上がったり、柔軟性が増しました。動きやすくなっている面もあるので、そんなに心配はしていないです」

──何よりライト級転向初戦がホベルト・サトシ戦。ウェルター級とはチャンスの数が明白に違います。

「いきなり……評価されているのか、有難いです。ビックリしました」

──K太郎選手自身は、一発目は誰と考えていましたか。

「矢地(祐介)です(笑)」

──アハハハ、後輩だけに呼び捨てで。

「ハイ。武田(光司)選手とかもあるかと思っていたのですが、フェザー級に落としたので。でもサトシになって嬉しいです」

──チャンピオンとノンタイトル戦とはいえ、いきなりの大チャンス。今日は江藤公洋選手とのMMAスパーを拝見させていただいたのですが、打撃をしっかりと入れて際も遠慮がない。テイクダウンと組みの強い2人のガチスパーは、柔術家のサトシ選手と戦ううえでも生きる練習に感じました。

「その通りです。組みは全力で、打撃はそうじゃないというのが普通の練習なので。そのなかで週に一度、この練習があるのは大きいですね」

──ではグラップリングの練習は誰と?

「アキラ選手、村山(暁洋)さん、それと泉武司選手とやっています」

──サトシ戦が決まっても、柔術系とは練習をしていないのですか。

「そっちの人とはそんなに……。そもそも寝技の展開を創らせなければ怖くないので。MMAの選手とグラップリングをやっていると、上の取り合いになって。そこが強化されれば、良いので。際の打撃、その前とか自分からタイミングを創ることがキーポイントになると思います。

タイロン・ウッドリーとデミアン・マイア戦ですね。UFC史上、一番多くのテイクダウンをアタックしたマイアが全て返された。ただし、ああいう風に突き放すだけでなく打撃を入れます」

──引き込んで来られたら。

「そこは付き合わないで、立てば良い」

──う~ん、上手くハマれば万人受けするファイトにはならない(笑)。

「残念ながら(笑)」

──ADCC世界大会4位、グラップリングでも生けるのではないかと期待しているのですが。

「まぁ、そうですね(微笑)。サトシもグラップリングでは、道着ほど大きなタイトルを取っていないですしね。だから、そこも自信がないわけじゃないので。スタイル的にもクラシカルで。最近のレッグロックを混ぜたモノを使ってくるわけじゃないですし、対処はしやすいところでもあります。

でも深入りをしても、相手が安心できる時間が増えてしまうので。そういう時間は増やさない方が良いです」

──選手間ではK太郎選手だろうという声が、まま聞かれました。技術的な比較と同時に「やってくれ」という期待感も伝わってきました。

「それはもう色々なところで金原×クレベルに近い構図だと言われていますし(笑)。そういう古参のファンの期待に応えて、やっつけたいです。今年で40歳、ここでサトシと戦えることは光栄ですし、嬉しいです」

──リングでなく、ケージです。

「僕にとってアドバンテージになると思います」

──では最後に意気込みを一言お願いします。

「ハイ。なんかライト層なのか、下馬評ではサトシ有利という意見が目立っていたので──キャンって言わせてやります(笑)」

■視聴方法(予定)
3月23日(土)
午後12時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■ RIZIN LANDMARK09対戦カード

<ライト級/5分3R>
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
中村K太郎(日本)

<フェザー級/5分3R>
武田光司(日本)
萩原京平(日本)

<バンタム級/5分3R>
井上直樹(日本)
佐藤将光(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
RENA(日本)
シン・ユリ(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
ストラッサー起一(日本)

<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
山本アーセン(日本)

<バンタム級/5分3R>
金太郎(日本)
ダイキ・ライトイヤー(日本)

<ヘビー級/5分3R>
貴賢神(日本)
コーディー・ジェラベック(米国)

<フェザー級/5分3R>
久保優太(日本)
高橋遼伍(日本)

<キック74キロ契約/3分3R>
ブアカーオ・バンチャメーク(タイ)
木村“フィリップ”ミノル(ブラジル)

<キック70キロ契約/3分3R>
憂也(日本)
蛇鬼将矢(日本)

<フライ級/3分3R>
中村優作(日本)
アルマン・アシモフ(カザフスタン)

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【RIZIN LANDMARK09】中村K太郎戦、ホベルト・サトシ「MMAでも下になることは厭わない」

【写真】対戦が発表された直後、表情は穏やかなサトシだった(C)MMAPLANET

23日(土)、神戸市中央区の神戸ワールド記念ホールで開催されるRIZIN LANDMARK09で、ホベルト・サトシ・ソウザが中村K太郎と対戦する。
Text by Manabu Takashima

昨年7月にスクランブル発進でパトリッキー・フレイレに敗れて以来、8カ月ぶりの復帰戦となるサトシは、そのパトリッキー戦で拳を負傷したもののメンタルが落ちることが無かったという。

勝っても負けても、人として中身が変わらないことを信条としているが、それでもAJ・マッキー~パトリッキーに喫した敗北の連鎖を絶対に止めなければいけない。選手間、コア層の評価&指示を受けるK太郎との再起戦に向かうサトシが、1月31日の会見で話していたこととは――。


――中村K太郎選手との試合が発表された会見が、ほんの少し前に終わりました。今の気落ちは?

「最初はナーバスだったよ。皆が注目して、試合について尋ねるからね。フェイスオフや計量の時と比べると、記者会見は神経質になりがちで」

──えっ、そうなのですか。

「まだ試合まで2カ月もあって──それまで契約書……紙の上で見たり、話して耳で聞いていた相手が目の前に現れるのが記者会見だから。こうなると、『あぁ、本当に試合があるんだ』っていう気持ちになって。なんだか、面白いね。同時に試合に向けて集中力が増す。ファイトがある、それはホームに帰ってきたようなものだから。やる気が増すよね」

──会見でK太郎選手は、いつもユーモアたっぷりな返答が多いです。そのことについて、どう思いましたか。

「シリアスになったり、面白くなったり、変わっているよ(笑)。でも何も私に影響を与えることはない。彼の態度で私が変わることはないから。ただ試合に集中する。試合で勝つことに集中しているよ。彼が何をしようが、何もしないでいようが……何を話そうが一切関係ない」

──ではもう去年の7月の話になりますが、パトリッキー・フレイレとの試合にショートノーティスで応じた。あのハイリスク&ハイリターンの試合に敗れたことをどのように考えていますか。成功例が鈴木千裕選手で、サトシ選手の場合は黒星が一つつきました。

「あのショートノーティスの試合に関しては、プレッシャーを感じないようにしていた。ただ楽しむということは、試合前にも言っていたしね。もちろん、勝つために戦ったよ。確かに試合まで1週間しか時間はなかった。でも、普段からずっと練習はしているわけだし。それはいつだって試合があるようなもので。勿論、試合が決まると、より明確に自分のやるべきことが分かって、そこに従って練習をするようになるけどね。あの試合に関しては負けたよ。色んな人もそこを指摘するけど、私自身はそれほど気持ちが落ちたりはしなかった。今もネガティブな感情は持っていない。

そりゃあ、AJ(マッキー)に負けたことは関してはガッカリしたよ。あの時は2カ月間、AJに勝つことだけに集中していたから。100パーセント掛けていた。パトリッキーと戦った時は、あの時の100パーセントで戦った。でも、それは私の100パーセントではないし。

体力的なことよりも、ここまで上位の試合をするときに一番問題はなのは、気持ちだ。精神面が万全でないと自分がどう戦うのか、自分自身を掌握できない。そこが一番ハードなところなんだよ、ショートノーティスで試合を受けるということは」

──つまりパトリッキーと戦った時は、精神的に万全だったわけじゃないということですね。しかし、敗北は敗北で戦績に傷がついてしまいました。プロフェッショナル・ファイターとして、その辺りはどのように考えていますか。

「そこは本当に気にしていないよ。勝負には勝ち負けはつきものだから。ジョニー・ケースと戦って初めて敗北を経験した時に、その辺りの感情の持っていきかたは学んだよ。勝っても、負けても中身が変わらないことが大切だって。それはクレベルにも言えることで。クレベルが金原に負けた時、私もショックだし彼もショックを受けていた。パトリッキーに負けた時も、同じだよ。ただ試合には負けても、私は私でいること。何も変わらない。勝っても負けても、そして誰に何を言われようとも私という人間は何も変わらない。

逆にRIZINに大切な大会で、AJが来日できなくなって代役をお願いされた。それで戦いを受けないようなことをした方が、漢として何かを失っていたはずだと思っている」

──押忍。そしてあれから半年、試合の時は約8カ月後になりますが、この時期に再起戦を行うのはプラン通りだったのでしょうか。

「大晦日には試合をしたかった。でも、拳の状態が100パーセントではなかったから見送ることにしたんだ」

──その負傷とは……。

「そう、パトリッキーとの試合の初回で折れた。試合後、1カ月全く練習をしなかった。ジムにも行かなかった。1カ月もジムに行かないなんて、私の人生で初めてのことだったよ。でも、そのおかげでリフレッシュできた。より熱心に練習するようになった。ただ12月になってクレベルとスパーをした時、拳に痛みを感じた。私が殴った時だけでなく、ヒザやヒジをブロックした時にも。

大晦日に試合をしていたら、万全の状態で戦えなかったはずだよ。それは拳が痛いからではなくて、私の精神状態がそこを気にしてしまうから。正直、年が明けてもまだ100パーセントじゃない。でも、3月には何も問題ではなくなっているよ」

──ところでK太郎選手との試合は、MMAとはいえ両者のグラップラーという側面も注目されています。K太郎選手はプロのグラップリングの試合は長い間出てしませんが、2009年にはADCC世界大会77キロ級で4位になっています。彼のピュア・グラップリングにおける実力をどのように捉えていますか。

「グラップリング・ファイトで、彼は間違いなく強い。優れたグラップラーだ。素早いバック奪取と、精度の高いRNCを持っている。以前から言って来たことだけど、彼はウェルター級では日本一のグラップラーだと思っている」

──もしグラップリングでK太郎選手と戦うとしたら?

「楽しいだろうね。将来、彼がグラップリングに集中し、私が柔術にフォーカスするようになった時、RIZINがグラップリングマッチを組んでくれると凄く面白い試合になるだろうね(笑)」

──技術的にサトシ選手と比較して、どのように評価していますか。

「私と彼のスタイルは、少し違う。彼はトップゲームを得意として、バックチョークが最大の武器だ。私は三角絞め、腕十字と下からの攻撃を得意としている。グラップリングはグラップリングだけど、ストロングポイントが違うよね。私の方が動きが多くて、爆発力もある。彼はコントロール重視のドミネイト型だ」

──だからこそ、興味深いです。削ってミスをさせるK太郎と選手と、動いてミスを誘うサトシ選手。この構図はMMAにも当てはまるでしょうか。

「そこに関しては、教え子にもよく話している事なんだ。グラップリングとMMAグラップリングは違う。まずグローブの存在がある。良いポジションを奪われた時、グローブがあるとエスケープが難しくなる。グラップリングなら容易い。グラップリングはもっと動くことができるからね。

そして下になってハーフガードを取ったとしよう。グラップリングだと、リラックスしていられるポジションだ。でもMMAでは、全く気を緩めることなんてできない。エルボーとパンチを打たれる。グラップリングと、MMAグラップリングは全く違う。ただ、どうなんだろうね。私と彼がMMAで戦うと……。

私はMMAでも、下になることは厭わない。トップでも、ボトムでも。トップで居心地が良ければトップで戦う。引き込んだ方が良いなら、引き込む。私はどっちの局面になっても平気だから」

──ではK太郎選手のサイズに関しては?

「少し、私より大きいね。でも、それが問題になることもない。体格差は心配材料にならない」

──今サトシ選手は2連敗中ですが、3連敗はさすがにまずいと捉える選手が多いです。

「そうだね。と同時に、RIZINで戦う試合はいつだってプレッシャーを感じている。私はチャンピオンで、ベルトが家にある。ただ勝つために集中して、試合当日を迎えたい。そして、この試合は日本語でいえば、ゼッタイニ・マケハユルサレナイ(笑)。そういう試合だと心得ているよ」

──サトシ選手、会見後の慌ただしいなかインタビューを受けていただきありがとうございました。ところで全くこの試合に関係ないのですが、ルオトロ兄弟など新しい世代のグラップラーについて、サトシ選手はどのような印象を持っていますか。

「凄いよ。信じられない動きをしている。全く止まらない。足関節、腕十字、RNCと常にフィニッシュを狙っている。それを可能にしているのが、防御力の高さだね」

──いの日か……。

「アハハハハハ。そうだね」

■視聴方法(予定)
3月23日(土)
午後12時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■ RIZN LANDMARK09対戦カード

<ライト級/5分3R>
ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
中村K太郎(日本)

<フェザー級/5分3R>
武田光司(日本)
萩原京平(日本)

<バンタム級/5分3R>
井上直樹(日本)
佐藤将光(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
RENA(日本)
シン・ユリ(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
ストラッサー起一(日本)

<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
山本アーセン(日本)

<バンタム級/5分3R>
金太郎(日本)
ダイキ・ライトイヤー(日本)

<ヘビー級/5分3R>
貴賢神(日本)
コーディー・ジェラベック(米国)

<フェザー級/5分3R>
久保優太(日本)
高橋遼伍(日本)

<キック74キロ契約/3分3R>
ブアカーオ・バンチャメーク(タイ)
木村“フィリップ”ミノル(ブラジル)

<キック70キロ契約/3分3R>
憂也(日本)
蛇鬼将矢(日本)

<フライ級/3分3R>
中村優作(日本)
アルマン・アシモフ(カザフスタン)

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RIZIN LANDMARK9:オッズ/予想と展望

中村優作 2.75
アルマン・アシモフ 1.40

関西大会名物中村。昨年は4月にマメドフにKOされ、10月にヒロヤに判定勝ち。もうRIZINレギュラーからは外れていると思うが、関西大会があれば今後もエンドレスで出られそう。

カザフスタンアシモフは軽量級だがKO勝ちが多いハードパンチャーで、このところ負けた試合は3連続1RKO負けでダメージの蓄積が大きい中村にとっては相性が悪い相手。

アシモフKO勝ち。

久保優太 1.67
高橋遼伍 2.10

海外のオッズなので久保がフェイバリットだが、冷静に見れば高橋がはるか格上。久保は3連勝中だが、まともな試合としてはノーカンの奥田・安保戦の2勝を除くと、判定が微妙だった木下戦のみ。

4連敗中の高橋は手数の乏しさが気になるところだが、普通にトータルMMAで戦えば、組みの実力には差があるはず。

高橋判定勝ち。

貴賢神 2.00
コーディー・ジェラベック 1.80

MMA転向後3連敗中の貴賢神だが、前回の荒東戦は、1Rにパンチでダウンを奪うなど、成長は見えた。

相手のジェラベックはMMAではミドル級で1戦しただけ。昨年は打撃系格闘技のカラテコンバットでライトヘビー級契約で2RKO負け。32歳なので、経験を積んでいるというよりは、格闘技を本業としていない感じ。体格差を覆すほどの技術力はないだろう。

海外のオッズでは戦績の比較でジェラベックがフェイバリットになっているが、貴賢神が体格差でKO勝ち。

金太郎 1.50
ダイキ・ライトイヤー 2.50

金太郎も4連敗中だが、関西大会なら出場できる。相手のダイキは2021年のTRIGGERですでに引退を決めていた釜谷真に2RKO勝ちしたものの、修斗では3連敗中。

金太郎KO勝ち予想だが、今更この相手に勝ったところでRIZINレギュラーには戻れないだろう。

山本アーセン 1.57
柴田“MONKEY”有哉 2.30

柴田はローカル戦績では過去10年で10勝5敗、負けた試合は10年前の清水清隆戦と8年前の井上直樹戦を除くと、和田・越智・神龍とのタイトルマッチでの敗戦。ただ地方が主戦場のため、相手もDEEPトップクラスからは落ちるレベルの選手が多い。

アーセンがタックルからコントロールしきって判定勝ち。

イゴール・タナベ 1.10
ストラッサー起一 6.00

今大会一番大差のオッズ。しかしタナベにとっては実質体重ハンデマッチだった阿部戦を除くと、過去もっともトータルで戦える技術を持った相手との対戦となるため、楽な試合ではない。簡単にグラウンドで上を取れることもないはず。当然警戒されているガードからの極めで勝つことができるなら、日本ではもう相手がいないだろう。

タナベ一本勝ち。

RENA 1.29
シン・ユリ 3.40

ROAD FC女子アトム級王者のシン・ユリだが、今のROAD FCのレベルがどれくらいかは疑問。打撃が武器とのことだが、RENA相手では分が悪い。

RENAのKO勝ち。

井上直樹 1.57
佐藤将2.30

ベテランの将光が井上の攻めを凌ぐ展開で接戦になりそうだが、井上が先手を取り手数で上回っての判定勝ちと予想。

武田光司 1.29
萩原京平 3.40

初フェザーの武田が終盤まで失速せずに攻められるかどうか。フィニッシュはなさそうなので、試合中一発でも打撃をもらって効いた素振りを見せると、RIZINの判定システムでは負けにされかねない。

武田判定勝ち。

ホベルト・サトシ・ソウザ 1.44
中村K太郎 2.63

K太郎はサトシに引き込まれても、フィニッシュさせないだけのディフェンス力はあるはず。打撃の上手さでは確実にK太郎が上。しかしフィジカルでは体が萎んでの階級転向となるK太郎おりサトシが上だろう。先に効かせた方が一本を取る試合になると思うが、技術ではリードしても一発入って効かせるのはサトシでは。

サトシ一本勝ち。

第1試合開始は14時から。オープニングセレモニーはないとのこと。MMAのみ速報します(オープニングファイトはすべてキックのためスルー)。