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45 MMA MMAPLANET o UFN UFN252 ジアン・マツモト ボクシング ロブ・フォント

【UFN252】ベテランの意地。フォントがTDに苦しむも最終回に打ち合い、無敗マツモトをスプリットで下す

<140ポンド契約/5分3R>
ロブ・フォント(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
ジアン・マツモト(ブラジル)

開始早々、フォントがワンツーを決める。さらにワンツーをヒット。右アッパーを振るいケージを背負わせたが、マツモトが組んでケージに押し込む。マツモトが右ヒジを打ち込み、マツモトの頭を押して下げさせる。差し返したフォントがマツモトをケージに押し込んでいく。切り返したマツモトはダブルレッグへ。フォントがウィザーで耐えながら右ヒジを落とした。しつこく食らいついてくるマツモトを突き放したフォントが、ワンツー、右アッパーとパンチを伸ばす。マツモトはサウスポーにスイッチするも、フォントの右を食らう。

マツモトの右がフォントの顔面を捉えた。下がるフォントをテイクダウンしたマツモトだが、下から三角、さらにキムラを狙われる。マツモトの右腕を抱えたフォントは、パスして右に回ってサイドへ。フォントがハーフに戻した。マツモトは左腕を枕にしてパスを仕掛ける。レッスルアップに来たフォントの首をギロチンで捕らえるマツモト。首を抜いたフォントにサイドからパウンドを落とす。フォントも右腕を取ってアームドラッグの形を目指すが、マツモトがリフトしてグラウンドに戻し、パウンドを浴びせて初回を終えた。

2R、フォントが左ジャブ、右ストレート、右アッパーと攻め立てる。マツモトも右クロスを打ち返したが、フォントの猛攻に後退を強いられる。下がりながらマツモトがシングルレッグで入った。フォントはギロチンで迎え撃つも、ここは極められず。立ち上がるフォントをケージに押し込むマツモト。ローアンクルショットでフォントに尻もちを着かせた。ケージに背中を着けて立ち上がるフォントのバックに回ったが、ここは離れた。

打撃戦に戻ると、マツモトが左に回りながらローとジャブを散らす。フォントは右フックをボディに突き刺したが、マツモトの右カーフを受けて足が流れる。それでも打ち返すフォントに対し、シングルレッグで組んだマツモトがダブルレッグに切り替えてリフトしてグラウンドへ。体を起こしたフォントをアンクルピックからダブルレッグで倒した。フォントはマツモトの右腕を取ってキムラを狙ったが、腕を抜いたマツモトがスタンドに戻る。サウスポーにスイッチして左に回るマツモトが、ラウンド終了間際に右ハイを直撃させた。

最終回、フォントがワンツーでマツモトを下がらせる。マツモトはサウスポースタンスから右ハイを見せた。なおも追うフォントが右ストレートからダーティボクシングへ。マツモトは右カーフ、左ハイと蹴りを散らす。フォントの右をかわして右カーフ、左ボディを放つマツモトだが、パンチを食らって組みついた。フォントはウィザーからマツモトの頭を押し、さらに突き放す。マツモトは額から大流血。フォントがマツモトをケージに追い込み、右ストレートを入れた。

マツモトはダブルレッグを狙うも組めず。逆にドライブしたフォントが右ヒジを打ち込んで離れる。マツモトも組んで押し込んだが、フォントの右ヒジを受けて離れた。組むと右ヒジを叩き込むフォント。マツモトはケージに押し込みながら崩れてしまう。フォントが切り返してマツモトをケージに押し込み、左腕を差し上げた。マツモトの投げを潰したフォントが、立ち上がった相手にパンチを振るう。右の相打ちからマツモトは右ストレートから左スピニングバックフィストは空振り。残り10秒はケージ中央で打ち合い、試合を終えた。

2Rはグラップリングと左ハイのマツモト、3Rは打ち勝ったフォントだろう。ジャッジは1R=マツモトのテイクダウンと、フォントのサブミッション&エルボーをどう判断するか――裁定はスプリットでフォントが勝利。マツモトはMMA初黒星を喫した。


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【UFN252】元K-1タイトル挑戦者メルシック・バダザリアン「スマートに、バカになって戦うのがMMA」

【写真】全く緊張感はない。非常に面白い感性の後主だった(C)MMAPLANET

22日(土・現地時間)、ワシントン州シアトルのクライメット・プレッジ・アリーナでUFN252:UFN on ESPN+110「Cejudo vs Son」が開催される。
Text Manabu Takashima

(C)Zuffa/UFC

ヘンリー・セフードとソン・ヤードンのバンタム級戦がメインの同大会。

ドミニク・クルーズが引退試合でロブ・フォントと戦う予定だったが、肩の負傷で最後の舞台に上がることを諦めた。

(C)Zuffa/UFC

プレリミでバンタム級の実力者対決=リッキー・シモン×ジャビッド・バシャラットが組まれているが、この興味深い試合がバラされることはなかった。

結果、16勝0敗のジアン・マツモトがドミニクの代役に抜擢されフォントと対戦することに。日系3世のマツモトは父方の祖父が日本人で、ブラジル人に移住してブラジル人の祖母を結婚。

(C)Zuffa/UFC

祖父が亡くなったあとも、祖母は白米とみそ汁の食事を続けていたという。

その日本の血が騒いだのか、計量には日の丸&必勝の鉢巻きを巻いて登壇している。

そんなか、メインカードに組まれたフェザー級戦=ジアン・シウバ×メルシック・バダザリアンも注目したい。バダザリアンはK-1で久保優太の持つベルトに挑戦したこともある、元キックボクサーだ。トップキックボクサーからMMAへの転向――コンテンダーシリーズを経てUFCまでステップアップを果たしたバダザリアンに、負傷からの復帰とキックとMMAの違い、そしてマツモト戦について尋ねると、ジョークなのか真剣に答えているのか分からなくなるような迷返答が続いた。

どうみても頭が切れるが、感性がやや逸脱している感のあるバダザリアン。非常に興味深いファイターだ。


――約1年半ぶりの試合となりますが、今の気持ちを教えてください。

「イイ感じだよ。ただ、いつもと変わらない。すぐにケージに戻っていたとしても、長い間待たないといけなかったとしても僕は変わらない。ただ、もう30歳を過ぎて2年間も試合がなかったから、20年代前半とは違ってキツいと感じることあった。でも、大丈夫だ。何があろうとも、大丈夫なように準備はできている」

――この間、ケガで試合も流れていますが、回復に時間が掛ったということでしょうか。

「まず拳を折った。それも指でなく中手骨の骨幹部だったから、なかなか大変で。拳が治ったと思ったら、次は肩だ。肩関節唇損傷で試合をキャンセルするしかなかった。その後も1カ月間も体調が悪くて、最初の数日は記憶がない。あんな風に長い間、病に臥せたことはなかった。そんなことが理由で3度も試合に出ることができなくて、これだけ実戦から遠ざかっていたんだ。

ここまで色々なことが重なるって、他のUFCファイターでも例がないんじゃないかな。3度も試合をキャンセルしないといけないなんてね(笑)。まぁ、調べれば他にもいるかもしれないけど、僕の身にはそういうことが起こっていたんだ。僕のキャリアを振り返ると、以前からハードなことが多かった。肩もそうだし、とにかくケガを繰り返してきた。もっと試合期間も短く、どんどん試合をしたかったけど、結局は正反対のキャリアの積み方だった」

――今週末に試合がある(※取材は18日に行われた)ということで、もう全快と思って問題ないでしょうか。準備の方はいかがですか。

「僕に準備は要らない。常にトレーニングを続けてきたから、試合のために特別なことをする必要はない。試合前で何が問題かといえばトレーニングでなく、減量だ。アスリートだから、常にグッドシェイプを保っている。だから2カ月や3カ月でなく、さらに長い時間を掛けて体重を落とす。試合に向けて、減量と少し良いスパーリングを増やせば、何も問題なく戦うことができる」

――その辺りの調整方法も試合数が多いキックを経験してきたことが関係していそうですね。そもそもキックからMMAに転じた理由を教えていただけますか。

「キックではK-1、武林風など世界のトップステージで戦ってきた。でも……なんだろう……。なぜMMAを戦おうと思ったんだろう? 自分でも分からないな。コーチから『その柔軟性があれば、MMAでも打撃を使えるだろう』と言われて。それでやり始めたのかな? まあ大した理由じゃない。今もUFCでキャリアを終えると、サッカーをやろうと思っているしね」

――……。K-1でタイトルを賭けて戦った久保優太選手も、MMAに転向しました。凄く興味深いです。

「ユータ・クボは偉大なファイターだ。きっと良い人間だと思う。でも、ユータ・クボがMMAを戦っていることは知らなかった。実際、他のUFCファイターのこともあまり知らないんだ(笑)。彼はMMAで上手くやれているの?」

――大晦日は敗れましたが、RIZINでの最近の活躍は素晴らしいです。打撃の精度が、生粋のMMAファイターと段違いという風にも見えます。

「MMAだけを戦っているんだな。凄いな。ところで君って、今、日本からインタビューをしているの? 日本人だからクボのことをそんなに知っているのかな」

――えっ? 今は取材の都合で米国にいますが、普段は東京で仕事をしています。

「そうなんだ(笑)。クボはグッドファイターだ。グレートファイター。でも彼と試合をした時、本当に僕は最悪のコンディションだった。試合直前まで、ロッカールームで眠っていて。そのままリングに上がると、彼にそっくりな人間が横に立っているじゃないか。目を疑ったよ。でも、アレってクボの兄弟だったのかな?」

――きっと弟の久保賢司さんだと思います。

「そういうことか。体調が悪かったし、『なぜクボが2人いるんだ?』って不思議な感覚だった。俺はどうにかしてしまったのかって(笑)」

――ハハハハハ。

「それほどのもんだったから、試合の時は全くエネルギーがなくて。あんな風になってしまったんだ」

――なるほどです。ところで今回の対戦相手であるジアン・シウバに関して、どのような印象を持っていますか。

(C)Zuffa/UFC

「対戦相手の印象? 

分からない。今回の対戦相手のことは全く知らない。ただ、顔は分かった」

――シウバの試合もチェックしていないのですか。

「しないよ。対戦相手の映像なんてチャックしたことがない。頭では考えるけど、そんなことまではしないんだ」

――本当ですか(苦笑)? ともあれ、土曜日の夜はどのような試合をしたいと思っていますか。

「僕が?」

――もちろんです。

「質の高い打撃戦かな。自分らしく戦いたい」

――その打撃もキックからMMAに変わったことで、アジャストが必要だったと思います。

「もちろんだ。そうしないといけない。テイクダウン・ディフェンスが加わるんだから。テイクダウンを切って、戦う。それだけだよ。そして、アナコンダでも極めてやれば良いんだ。アハハハハ。でも、僕の人生はずっと打撃と共にあった。僕は真正ストライカーだ。相手を倒すために、戦う。それがテイクダウンだというファイターもいる。そういうヤツとUFCデビュー戦で戦い、ハイキックでKOした(笑)。

キックボクシングは相手と向き合って、そしてぶっ飛ばせば良かった。MMAは距離が長い。いかに意表をつくのか。それがMMAの戦い方だ。頭の良さが問われるんだ。まぁ、そこが戦っていて楽しいところなんだよ。スマートに戦わないといけないのに、バカにならないと戦えない。頭の線が切れていないと。でも、しっかりとMMAを理解して頭脳戦を戦い抜かないとダメなんだ。それがミックストマーシャルアーツ。全てが含まれた戦いだ。思いきり頭を下げたヤツが、バックエルボーで相手を倒す戦いなんだよ。いかに驚かせることができるのか。意表をつくのがMMAだ」

――もっと色々と尋ねたくなるメルシックですが、約束の時間が来てしまいました。最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「ファン? それともファイターに?」

――ファンに、です(笑)。お願いします。

「2度、日本に行ったことがある。凄く良い場所だった。試合でなくても、ただ訪れたいと今も思う。日本の文化を始め、あらゆることが良かった。街も人も、一歩進んでいるっていう感じで。それがナチュラルで、タクシードライバーからもそういうことが伝わってきた。まぁ、正しいかどうかは分からないんだけどね(笑)。僕はそう感じたんだ。そうだね、日本のファンの皆に僕の試合を見て欲しい。アリガトーゴザイマス」

■視聴方法(予定)
2月23日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前7時45分~U-NEXT


■UFN252対戦カード

<バンタム級/5分5R>
ヘンリー・セフード(米国)
ソン・ヤードン(中国)

<ミドル級/5分3R>
ブレンダン・アレン(米国)
アンソニー・ヘルナンデス(米国)

<140ポンド契約/5分3R>
ロブ・フォント(米国)
ジアン・マツモト(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ジアン・シウバ(ブラジル)
メルシック・バダザリアン(アルメニア)

<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド(米国)
ジュリアス・ウォーカー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イオン・クテレバ(モルドバ)
イボ・アスラン(トルコ)

<フェザー級/5分3R>
アンドレ・フィーリ(米国)
メルキザエル・コスタ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ニック・クレイン(米国)
マンスール・アブドゥルマリック(米国)

<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)

<ウェルター級/5分3R>
オースティン・ヴァンダーフォード(米国)
ニコライ・ベレテンニコフ(カザフスタン)

<ミドル級/5分3R>
ヌルスルタン・ルジボエフ(ウズベキスタン)
エリック・マコニコー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
モデスタス・ブカウスカス(リトアニア)
ハファエル・セルケイラ(ブラジル)

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45 MMA MMAPLANET o UFN UFN245 カイラー・フィリップス ロブ・フォント

【UFN245】ロブ・フォント。初回にTDを許し圧倒されるも、パンチの圧で逆転勝利

<バンタム級/5分3R>
ロブ・フォント(米国)
Def.3-0 :29-28.29-28.29-28
カイラー・フィリップス(米国)

フィリップスのカーフをカットしたフォントが、ワンツーで前に出る。ジャブを伸ばすフィリップスが、シングルレッグでテイクダウン。ギロチンで抱えたフォントだが、パスをされておりすぐに頭を抜かれる。足を戻したフォントに対し、パスを決めたフィリップスが枕で圧を掛ける。ニーインは許さないフォントだが、レッグドラッグ気味に自由を奪われ腰を切ることができない。やがてニーインからマウント狙いのフィリップスが、足を戻されてもエルボー&パンチを落としパスガード。

勢いのあるヒジを打ち、ダメージを与えるトップコントロールを続けるフィリップスはクォーターマウントに。足を戻して、スクランブルに持ち込んだフォントが右アッパーを決める。フォントはヒザを受けながら組みつくとが、フィリップスがキムラクラッチに。間合いを取ったフォントがパンチで前に出るが、初回はフィリップスが取った。

2R、左右に回るフィリップスに対し、フォントが右を当てる。フィリップスはシングルレッグでテイクダウンを決める。フォントが立ち上がり、ワンツーを放つ。やや疲れた感のあるフィリップスは懸命に足を使うが、フォントがワンツーから組みつく。離れて圧を高めるフォントが、右ストレートをヒット。続いて左ボディを入れたフォントが、ワンツーから組んでバックにまわる。

フィリップスのキムラを逃れたフォントは、ヒザ蹴りに右をヒットさせる。フォントは連打でフィリップスを追いかけ、パンチをまとめる。さらに右オーバーハンドを決めたフォントが、スピニングバックフィストを狙う。ワンツーを被弾したフィリップスは。左に回るが詰められる。右腕を差して、左で殴るフォントにフィリップスが足払いを決めたことろで時間に。

最終回、すぐにシングルレッグを決めたフィリップスが、ニーシールドから立ったフォントのバックに。正対したフォントは離れてパンチで圧を掛ける。ジャブからコンビネーションで距離を詰めたフォントは、ここで組んでリリースするという選択を続ける。両者揃って手数が減ってきたなかフィリップスが右カーフを蹴る。さらにシングルに出たフィリップは、自ら離れて打撃の間合いに。

右ジャブのダブルから左を決めたフォントが、組んでバックへ。フィリップスも正対して離れる。両者揃って疲れ、パンチを打つと軸が乱れる死闘に。それでも右を放ったシングルに出たフォント。切ったフィリップスも歳まで前に出続け時間に。結果、フォントが逆転判定勝ちを決めた。


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45 AB BELLATOR o UFC ウマル・ヌルマゴメドフ キック ピョートル・ヤン ロブ・フォント

UFC on ABC7:メインイベント・コーリー・サンドヘイゲン vs. ウマル・ヌルマゴメドフ

バンタム級

サンドヘイゲンは2021年10月にピョートル・ヤンとの暫定王座決定戦で判定負けしてから3連勝中。1年前にヌルマゴ戦が組まれていたが、ヌルマゴが肩の負傷のために欠場し、サンドヘイゲンは代役のロブ・フォントと対戦。タックルからのテイクダウンという、元キック王者と思えない攻めで判定50-45×3で完勝。しかし試合中に筋断裂したため、その後欠場し、ほぼ1年ぶりの試合となる。32歳。

ウマルはハビブのいとこで、Bellatorライト級王者ウスマンの2歳上の兄。29戦全勝で引退したハビブ、18戦無敗(17勝0敗1NC)の弟と同じく、キャリア17戦全勝。組みの強さだけでなく打撃も強い。初の上位ランカーとの対戦となるサンドヘイゲン戦を欠場した後、今年3月の復帰戦では、他のランカーとの試合が避けられているのか、UFC初参戦のカザフスタン人ベクザト・アルマカーンとの対戦となり、テイクダウンからドミネイトしての完勝。キャリア17戦全勝で、今回が初メインとなる28歳。

ウマルシングルレッグ。倒すとバックに回った。そのまま背中に乗るが、足のフックを解除したサンドヘイゲン。離れる。打撃でプレッシャーをかけるサンドヘイゲン。カーフキック。またシングルレッグに入るウマル。片足でこらえるサンドヘイゲン。振って倒そうとするウマルだが切ったサンドヘイゲン。打撃でプレスするサンドヘイゲン。ミドルを蹴る。ジャブ。カーフキック。ケージを背負うウマル。またカーフ。ミドル。スイッチキック。ウマル今度はダブルレッグでテイクダウン。サンドヘイゲンスクランブルで逃れようとしたが、ついていくウマル。しかし上半身を起こして鉄槌を入れたサンドヘイゲン。ホーン。

1Rはサンドヘイゲン。

2R。ウマルシングルレッグ。ヒザをついてこらえるサンドヘイゲンだが、ウマルドライブしてバックに回った。スタンドバックから片足をフックするが、サンドヘイゲン解除して正対し離れる。パンチで出るサンドヘイゲン。前蹴り。カーフキック。蹴られた足を引いてスイッチしたウマル。ミドルを蹴るサンドヘイゲン。打撃で出るサンドヘイゲン。右ハイ。インロー。ジャブを返すウマルだがそこにまたカーフキック。サンドヘイゲンのローをキャッチしたウマルがバックに回ると後方に引き込んだ。チョークを狙うが足のフックを解除して立ったサンドヘイゲン。スタンドバックから正対。ウマルすぐに大外刈りで倒したが離れたところで立ったサンドヘイゲン。ホーン。

2Rサンドヘイゲン。ウマルちょっと手詰まりになってきた。

3R。ジャブで出るサンドヘイゲン。ウマルがミドルを入れるとサンドヘイゲンも返す。蹴り合い。ウマルのハイの打ち終わりにカーフキックを入れるサンドヘイゲン。蹴られた足をつかもうとするウマル。サンドヘイゲンのローに合わせて組み付いてドライブしてバックに回ったウマル。しかしスタンドバックでクラッチを切り離れた。左ボディを入れたウマル。逆にウマルがスタンドで詰める。サンドヘイゲンの蹴りに合わせてまたバックに回った。前転するサンドヘイゲンのバックに。ホーンj。

3Rは打撃のヒットの差でウマルか。

4R。詰めるサンドヘイゲンだが、ウマルが下がりながらパンチを入れていく。ジャブの刺し合い。サンドヘイゲンのジャブにワンツーを返す。手数を増やしてきたウマル。距離がつまりパンチの撃ち合いになるが、最後にパンチを打ち込んだのはウマル。サンドヘイゲンの前蹴りは空振り。残り40秒でウマルこのラウンド初めてのタックル。バックに回った。ローリングするサンドヘイゲンについていくウマル。上になるとがぶった。ホーン。

4Rもウマルか。

5R。ライブオッズは大差でウマルに。カーフを蹴るサンドヘイゲン。サンドヘイゲンが意表をつくタックルを見せた。ウマルワンツー。サンドヘイゲンまたシングルレッグ。切られる。そこまでテイクダウンに固執していないか。パンチの3連打を入れたウマル。サンドヘイゲンの蹴りに合わせてまた組み付いたウマル。上になったウマル。サンドヘイゲン三角を狙ったが、ガードの中に入ったウマル。サンドヘイゲン、初めてマットに背中を付けた。下からヒジを入れるサンドヘイゲン。ウマルバックに回る。ローリングして上を取ろうとするサンドヘイゲンだが、どんな体制になっても上を取るのはウマル。残り1分。ハーフで押さえ込んだウマル。ヒジ・パウンド。サンドヘイゲンガードに戻すが、密着されて下から仕掛けられない。タイムアップ。

50-45、49-46×2の3-0でウマル・ヌルマゴメドフがランキング2位サンドヘイゲンを下す。

序盤はサンドヘイゲンがタックルを切って打撃で優勢だったが、途中からサンドヘイゲンの土俵の打撃でも上回るようになり、組みでもサンドヘイゲンが次第に逃れられなくなってじわじわとウマル優勢に。5Rはついにテイクダウンから固めての勝利。

試合後のインタビューでは9月のノーチェUFCでのオマリー vs. ドバリシビリの勝者への挑戦をアピール。

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AB o UFC キック ドミニク・クルーズ ハニ・ヤヒーラ ピョートル・ヤン ボクシング マリオ・バウティスタ ロブ・フォント

UFC on ESPN58:セミファイナル・ダグラス・シウバ・ジ・アンドラージ vs. マイルズ・ジョーンズ

バンタム級

当初セミで組まれていたミドル級のイクラム・アリスケロフが、来週のサウジアラビア大会のメインに出場予定だったハムザト・チマエフ欠場により代役としてロバート・ウィテカーと対戦することになり、試合が消滅。代わってセミに昇格したのはUFC7勝5敗のシウバと5勝2敗1NCのジョーンズの対戦。

ジョーンズはレスリングベースのストライカー。2敗の相手はジョン・カスタネーダと現ランキング12位のマリオ・バウティスタ。昨年9月の試合は判定勝ちも、試合後に意図せず摂取した禁止薬物が検出されノーコンテストに。3月の前戦は、欠場選手の代役として、1週間前にスクランブル出場し、昨年のTUF準優勝のコーディ・ギブソンに判定勝ちした。30歳。

アンドラージは2014年にUFCデビューして、今年で10年になるベテランファイター。バンタム級で負けた相手はサイード・ヌルマゴメドフ、ピョートル・ヤン、ロブ・フォントの3人で、いずれもランカーまたはランキング目前の選手。アンドラージもランキング目前までは行っているが、あと少しで届いていない。ボクシングがバックボーンのストライカー。バンタム級ではハニ・ヤヒーラとドミニク・クルーズに続く3番目の年長ファイターで、来週39歳になる。

両者オーソドックス。右オーバーハンドを入れたジョーンズ。両者ともに警戒している。前蹴りを見せたアンドラージ。左で飛び込んだジョーンズ。カーフを蹴ったジョーンズ。右アッパーで飛び込んだアンドラージ。ジョーンズも左フックを一発返す。またカーフを入れたジョーンズ。足が流れたアンドラージ。右ボディ。ワンツーを入れたジョーンズ。アンドラージの飛び込みにフックを合わせたジョーンズ。アンドラージバックスピンキック。関節蹴り。飛び込んだジョーンズにアンドラージが組み付いたが、膝を入れて離れたジョーンズ。ホーン。

1Rジョーンズ。

2R。ジャブを突いたジョーンズ。またカーフ。飛び込んできたアンドラージに右フックを合わせた。またアンドラージが飛び込んだが、パンチをかいくぐって右をヒット。さらにアッパー。アンドラージも飛び込んでパンチを出すがブロックされる。ジョーンズの打撃のヒットが増えてきた。アンドラージは有効打がない。飛び膝。ブロックしたジョーンズがケージを背負ったところに飛び膝を見せた。またバックスピンキック。前蹴り。ちょっとずつ手数が増えているアンドラージ。しかしまたジョーンズのカーフで足が流れる。飛び込むアンドラージに右フックを引っ掛けると、ジャブのダブルから右フックを打ち込んだ。また右フック。一瞬手をついたアンドラージ。さらに左フックもヒット。またバックスピンキックを見せたがかすめたのみ。飛び膝もかわされる。ジョーンズのバックヒジは不発。ホーン。

2Rもジョーンズ。

3R。フィニッシュが必要なアンドラージ。ジョーンズは攻めるようで攻めないフェイント。アンドラージが手を出せなくなる。ケージ際まで詰まったところで、アンドラージが飛び込むが、そこにフックを引っ掛けられ効いた。アンドラージがここでタックル。シングルレッグ。しかしアンドラージ切った。左オーバーハンドを振ったアンドラージだがジョーンズかわして逆にフックをヒット。ジョーンズ飛び込んでアッパー。アンドラージが飛び込んでパンチがヒットし、ジョーンズがマウスピースを吐き出す。はめ直して再開。残り1分。ジョーンズサークリング。アンドラージのバックスピンキックが側頭部にヒット。ちょっとぐらついたが、出てきたジョーンズに組み付いて凌ぐ。最後にパンチを打ち込んだジョーンズに対し、アンドラージは打ってこいとアピール。行かなければならないのは自分だが…。タイムアップ。

30-27×2、29-28の3-0でジョーンズ勝利。

両手を広げて納得行かないアピールを見せるアンドラージだが、判定は極めて妥当。なぜ最後に攻めなかったのか。

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o UFC UFC301 キック ジョゼ・アルド ボクシング ロブ・フォント

UFC on ESPN+99:第9試合・エイドリアン・ヤネス vs. ヴィニシウス・サルヴァドール

バンタム級

ヤネスはUFCデビューから5連勝(うち4KO)・5連続ボーナス獲得でランキング入り。初のランカーとの対戦が上位ランカーのロブ・フォント戦で、オッズではヤネスがフェイバリットだったが、ヤネス得意の打撃戦で真っ向から打ち合ったものの、フォントにダウンを奪われ1RKO負け。昨年10月の前戦は先日のUFC301でジョゼ・アルドと対戦したジョナサン・マルチネスとの対戦で、1Rに早くもインローで足を破壊され、2Rにもインローでのダウンを繰り返し、2試合連続でのKO負け。ランキングからも外れている。30歳。

サルヴァドールUFCフライ級で2連敗し、前回は体重オーバーしていたこともあり、今回からバンタム級に上げる。前戦は平良に腕十字で一本負けしているC.J.ベルガラとの対戦で、1Rずつ取り合った3R目に、パンチを打たれて効いてないアピールをしていたものの、ヒット数で上回れて普通に判定負け。ボクシング・柔術がバックボーン。フライ級では長めのリーチからの独特のリズムのジャブが武器だが、ヤネスとは身長は同じでリーチは1cm長いのみと、バンタム級ではあまりアドバンテージがない。30歳。

前戦までランカーだったヤネスに、下の階級で0勝2敗の選手という、ミスマッチとも言える組み合わせ。

オーソドックスのヤネスにサルヴァドールはサウスポー。下の階級から上げてきたサルヴァドールだが、身長・リーチでは上回っている。左ミドル。パンチを入れたヤネスだが、サルヴァドールはノーガードで上体の動きでかわす。カーフキック。ヤネスの右フックがヒットしサルヴァドールダウン!すかさず距離を詰めたヤネスがパウンド!足で阻もうとするサルヴァドールだが、ヤネスが顔面にパウンド連打を打ち込む。連打が入ってレフェリーストップ!

ヤネス復活の1RKO勝ち。事前の評価通りの勝利ではあるが、勝機と見た時の畳み掛けが見事。

階級を上げたサルヴァドール、動きは良かったように見えたが、一発で沈んだ。

カテゴリー
AB o UFC アレッサンドロ・コスタ ウィリアム・ゴミス エイドリアン・ヤネス カイオ・ボハーリョ キック ジェレミー・スティーブンス ジャック・ショア ジョゼ・アルド ペドロ・ムニョス ボクシング ポール・クレイグ マウリシオ・ルフィ マット・シュネル マルロン・ヴェラ ロブ・フォント

UFC301:オッズ/予想と展望

アレクサンドル・パントーハ 1.52
ティーブ・エルセグ 2.60
ジョナサン・マルチネス 1.62
ジョゼ・アルド 2.36
アンソニー・スミス 4.90
ビトー・ペトリーノ 1.19
ミシェウペレイラ 1.18
イーホル・ポティエリア 5.10
ポール・クレイグ 5.10
カイオ・ボハーリョ 1.18
ジャック・ショア 2.40
ジョアンダーソン・ブリート 1.60
カロリーナ・コバルケビッチ 4.30
ヤスミン・ルシンド 1.24
エルブス・ブレナー 3.15
ムイクティベク・オロルバイ 1.38
ジェアン・シウバ 1.80
ウィリアム・ゴミス 2.05
ジョアキム・シウバ 2.50
ドラッカー・クロース 1.56
マウリシオ・ルフィ 1.52
ジェイミー・ムラーキー 2.60
ディオネ・バルボサ 1.46
エルネスタ・カレツケイテ 2.80
イスマエル・ボンフィム 1.19
ヴィンス・ピシェル 4.90
アレッサンドロ・コスタ 1.70
ケビン・ボルハス 2.20

ブラジル大会のナンバーシリーズ。しかし先月の記念大会で駒を使い切ったせいで、苦しんだ跡が見えるメインとセミのカードに。

メインのタイトルマッチが地元の王者パントーハの防衛戦というのは決まっていたが、挑戦者候補が怪我などで次々にいなくなり、3月に判定勝ちしたランキング7位のモカエフまでが挑戦者枠に入っていたが、どうせ下位ランカーにするならありえないくらいの飛び級にした方が話題になると考えたのか、発表された挑戦者はランキング10位・UFCデビューから11ヶ月のエルセグ。

エルセグは去年の2月には地元オーストラリアのイベントで、日本の平井相手に防衛戦を行っていた。1Rチョークで勝利すると、試合後のバックステージでUFCとの契約が決まる。UFCデビュー戦はマット・シュネルの欠場で回ってきたランキング10位のドボジャーク戦で、僅差ならが判定勝ちしていきなりランクイン。2戦目はランカーと対戦予定が相手が欠場し、ノーランカーの代役との対戦で、またも接戦となり三者29-28の僅差判定勝ち。3月の前戦では、ベテランでランキング9位のマット・シュネルに初のフィニッシュ勝利となるKO勝ち。とはいえ、試合後のマイクでは「トップ5と戦いたい」という主張で、今回のような特殊な事情がなければ、王座挑戦が回ってくることはなかっただろう。

オッズは大差でパントーハ…と思いきや、そこまでの差ではない。それでもタイトル挑戦したモレノ戦、初防衛のロイバル戦よりは評価が高いが。

絞め技での勝利が多いグラップラーと思っていたが、前戦のシュネル戦ではKOパンチを持っているところも見せたエルセグ。が、それは相手のシュネルが打たれ弱くなっているという理由もあったし、1戦目・2戦目の内容を見ると、ランキング相応の実力で、底が見えないという印象ではない。順当にパントーハが防衛か。

パントーハ一本勝ち。

セミでは引退したジョゼ・アルドが復帰。もともと体力的に限界を感じての引退ではなかった。バンタム級でマルロン・ヴェラ、ペドロ・ムニョス、ロブ・フォントに3連勝し、ドバリシビリに判定負けした時点での引退表明。勝てばタイトル再挑戦もある試合だったが、負けたことで実績を積み直すよりも、新たな舞台であるボクシングへ挑戦を行うことを選択しての引退だった。

ボクシングではここまでエキシビションで1勝、プロ公式戦では1勝1分けで、同じ元UFCジェレミー・スティーブンスには引き分けているが、本人が希望するフロイド・メイウェザーなどのビッグネームとの対戦は実現していない。

引退が早かったとはいえ、もう37歳。あくまで地元大会で、目玉カードなく困っていたUFCが出したオファーを受けただけの限定復帰なのか、本格的に復帰するのか。相手はランキング12位でUFC屈指のローキッカー・ジョナサン・マルチネス。現在6連勝中で、ここ3戦はローキックを武器に勝利。特に前戦はエイドリアン・ヤネスからインローで戦闘不能に追い込んでKO勝ちしている。ボクシングに専念していたアルドにとっては危険な相手。

マルチネス判定勝ちと予想。

第1試合開始は5日朝7時から。速報します。

カテゴリー
45 AB GLORY MMA o UFC UFC290 イリー・プロハースカ キック ケイラ・ハリソン ショーン・オマリー ジェイコブ・マルクーン ジム・ミラー ボクシング ボビー・グリーン マックス・ホロウェイ ロブ・フォント

UFC300:オッズ/予想と展望

アレックス・ペレイラ 1.77
ジャマール・ヒル 2.10

ペレイラの初防衛戦。Glory王者ペレイラはUFC4戦目で当時の絶対王者アデサニヤを破りミドル級王者となったがダイレクトリマッチでKO負け。減量が厳しいことからライトヘビー級に階級を上げ、初戦でヤン・ブラホビッチのテイクダウンに苦戦したがスプリット判定勝ち。昨年11月に、負傷で王座返上していたプロハースカと王座決定戦で対戦し、グラウンドへの肘連打でKO勝ちして最短でのUFC2階級制覇を達成した。

ヒルはプロハースカが返上した王座を元王者テイシェイラを破って獲得したものの、UFC290のファイトウィークイベントのバスケットボールの試合で転倒しアキレス腱を断裂。長期欠場となりタイトルを返上した。今回が負傷以来9ヶ月、前回の試合からは1年3ヶ月ぶりの復帰戦。

両者ともストライカーだが、打撃勝負になればペレイラか。あるいはMMAを開始とともに柔術を始め、現在は茶帯ヒルの組技が見られるかもしれないが。

ペレイラKO勝ち。

ジャン・ウェイリー 1.20
ヤン・シャオナン 4.80

UFC初の中国人同士のタイトルマッチ。ストライカーから組みの強さもあるトータルファイターに変貌しているウェイリーに対し、打たれても引かない体の頑丈さが武器のシャオナンは、テイクダウンされるとリカバリーできずに押さえ込まれがちで、グラウンドに穴がある。

ウェイリー判定勝ち。

ジャスティン・ゲイジー 1.57
マックス・ホロウェイ 2.45

BMFタイトルマッチ。前戦でポイエーと対戦したゲイジーは、打撃でポイエーが優勢な展開から、2Rに右ストレートからの右ハイでKO勝ち。

ホロウェイはフェザー級ではヴォルカノフスキー以外には10年間無敗だったが、ヴォルカノフスキーに3連敗中で、タイトル挑戦の機運が高まらない中でポイエーとの暫定王座決定戦以来、ジャスト5年ぶりにライト級に挑むが、このタイミングでヴォルカノフスキーが王座から陥落し、フェザー級王座への挑戦の可能性も高まってきた。しかしこの試合に勝てばライト級でもトップランカーとなり、王者マカチェフに挑戦する話が出てきてもおかしくない。

ゲイジーKO勝ち。

チャールズ・オリベイラ 2.85
アルマン・ツァルキヤン 1.44

元王者オリベイラは昨年10月のアブダビ大会でマカチェフとのリマッチが組まれていたが、直前に目の上をカットし欠場。マカチェフが代役の挑戦者ヴォルカノフスキーに完勝したことで、オリベイラにそのまま次期挑戦権が残るかと思われたが、ブランクもあり強豪ツァルキヤンとの対戦に。

ツァルキヤンはUFCデビュー戦でいきなりマカチェフ戦だったが、マカチェフからテイクダウンを奪うなど、最も苦しめたといっていい内容で健闘。前戦ではベニール・ダリウシュを1RでKOし、ランキングも4位まで上昇した。

ゲイジー vs. ホロウェイの勝者とどちらが次期ライト級挑戦者になるか、試合内容でも争うことになる一戦。

ツァルキヤンKO勝ち。

ボー・ニッカル 1.05
コーディ・ブランデージ 12.00

全米レスリング王者ニッカルはここまでキャリア5戦すべてが1Rフィニッシュ勝利で、もっとも長かった試合でも2分54秒。対するブランデージは、今回の出場者の中で圧倒的に(唯一と言ってもいい)実績のない選手。おそらくニッカルとの対戦をランカークラスの選手が拒否しまくって回ってきたのだろうが、それは仕方ないとしてもメインカードとは。UFCで3連敗の後、ジェイコブ・マルクーンにもバックを取られて肘を打ち込まれ完敗の流れから、マルクーンの肘が後頭部に入り反則勝ちを拾うと、前回は腕十字を掛けてきた相手をスラムで叩きつけKO勝ち。ニッカル相手に勝つ要素はまったくないと思われるが、奇跡を起こせるか。

ニッカルKO勝ち。

イリー・プロハースカ 2.05
アレクサンダル・ラキッチ 1.80

プロハースカはテイシェイラからタイトルを獲得後、肩の大怪我で王座を返上。復帰戦がペレイラとの王座決定戦だったが、2Rにケージに詰めたところでペレイラのショートのパンチで効かされ、タックルに行ったところを肘連打で潰されてKO負けしUFC初黒星。

ラキッチはランキングを3位まで上げ、2022年5月に当時の1位ヤン・ブラホビッチと対戦。優位に試合を進めていたが、3Rにバックステップした際に膝前十字靭帯を断裂(ライトヘビー級怪我人多くない?)し、長期欠場。今回が約2年ぶりの復帰戦となるが、オッズは意外にもラキッチフェイバリット。

プロハースカ判定勝ち。

カルヴィン・ケーター 2.45
アルジャメイン・スターリン1.57

バンタム級王者スターリングのフェザー級復帰初戦。フェザー級で戦うのは13年ぶりだが、もともとバンタム級では減量がかなりきつく、フェザー級転向を常に考えている状態だった。初戦の相手は180cmの長身ケーターで、身長・リーチは前回敗れたショーン・オマリーと同じストライカー。ケーターも前戦で飛び膝から着地した際に膝を負傷して長期欠場しており、1年半ぶりの試合となる。

スターリング判定勝ち。

ホリー・ホルム 4.30
ケイラ・ハリソン 1.24

ボクシングとキックの世界王者だったホルムだが、最近はすっかりグラップリング主体に。しかし相手が柔道2タイムオリンピック金メダリストのハリソンでは分が悪い。原点に戻ってタックルを凌いでの打撃で勝負し、生涯最大の勝利だった柔道銅メダリストロンダ戦の再現なるか。

ハリソンは柔道時代は78kg級。MMAでも主戦場は約70kgのライト級で、フェザーに落としたことも1度しかない。果たしてバンタムまで落とせてちゃんと動けるのか。

ハリソン一本勝ち。

ソディック・ユサフ 2.20
ディエゴ・ロペス 1.70

ロペスはノーランカーだがUFCデビュー戦で無敗のモフサル・エフエロフ相手に互角に近い勝負をして、そこから2連続1Rフィニッシュ勝利し、今回がランカー初挑戦。期待の新星として記念大会に大抜擢された。

相手のユサフは前回初めてメインに登場し、エドソン・バルボーザから序盤にパンチでダウンを奪いKO寸前まで追い込んだが、攻め疲れして以降は盛り返され判定負け。オッズではロペスがフェイバリットになっている。

ジェイリン・ターナー 1.42
ヘナート・モイカ2.95

ライト級10位ターナー vs. 13位モイカノ。ふたりともそこそこハイアベレージだが、化け物揃いのこの階級だと10位~15位あたりから上がっていけない。元王者でも期待の新鋭でもない、ある種今大会唯一の普通の試合。

ジェシカ・アンドラージ 1.74
マリナ・ロドリゲス 2.14

女子ストロー級4位アンドラジ vs. 6位ホドリゲスで、セミのタイトルマッチのバックアップ要員とも思える試合。2人とも2連敗を前回の試合で勝って止めていて、すぐにタイトルに挑戦できるポジションではないが。

ボビー・グリーン 1.54
ジム・ミラー 2.54

2009年のUFC100、2016年のUFC200に続いての記念大会出場となるミラー。当然ただ1人の記録だが、UFC200からの連続出場もミラーのみ。今大会最年少27歳のツァルキヤンがUFC400に出られたとしても、15年後のUFC500に出るのは難しそうなので、当分この記録に並ぶ選手は出てこない。直近6戦5勝1敗で、2017年のポイエー戦以来7年ぶりのランカーとの対戦となる。

デイブソン・フィゲイレード 1.33
コーディ・ガーブラント 3.45

第1試合がフライ級元王者 vs. バンタム級元王者の対戦。前回バンタム転向初戦でランカーのロブ・フォントに判定勝ちしたフィゲイレードに、昨年12月の前戦でノーランカーに勝って7年ぶりの連勝としたガーブラントの対戦。しかしガーブラントが連勝した試合も内容では苦戦しており、全盛期の力が戻っているかは疑問。オッズにもそれが現れている。

第1試合開始は14日朝7時から。速報します。

 

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MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN52 デイヴィソン・フェゲイレド ロブ・フォント

【UFC ESPN52】バンタム級の方が強い!?元フライ級王者フェゲイレドがフォントに圧勝

<バンタム級/5分3R>
デイヴィソン・フェゲイレド(ブラジル)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
ロブ・フォント(米国)

ガードを高く上げるフォントがプレッシャーをかけてワンツー、ジャブで前に出る。フェゲイレドがジャブに合わせてニータップでテイクダウンすると、フォントはフェゲイレドの身体を足で浮かせてすぐに立つ。

試合がスタンドに戻るとフェゲイレドはフォントのジャブに右フックをかぶせ、ワンツーにダブルレッグを合わせてテイクダウン。ここもフォントはフェゲイレドの身体を蹴り離して立つ。

フォントがジャブを打つと、フェゲイレドはインロー。フォントはフェゲイレドの右を空振りさせてバックにつくと、フェゲイレドは正対する。距離が離れるとフェゲイレドが右ストレート、フォントは右アッパーを返す。

ジャブの差し合いになると、フェゲイレドがジャブを効かせて、右ストレートと右ボディ。フォントのジャブの終わりに組みつくと、ここはフォントも脇を差させない。距離が離れると再びフェゲイレドがジャブをタイミングよく当てて、フォントをぐらつかせる。

2R、フェゲイレドは飛び込んで右。両差しで組みつき、テイクダウンを狙う。ここでフェゲイレドのヒザ蹴りがローブローとなってしまう。ブレイク後、フェゲイレドは距離を取りつつ、プレッシャーをかけるフォントに右アッパー。ダブルレッグに入って離れ際の右を当てる。

さらにフェゲイレドは飛び込むような右ストレート、右カーフとワンツー。フォントもジャブから前進するが、フェゲイレドがシングルレッグでテイクダウンし、立ち際にヒザ蹴り。

フォントがジャブと右ローで前に出ると、フェゲイレドはバックステップで距離を外し、フォントの右ストレートもスリッピングアウェイでかわす。最後はフェゲイレドがワンツーをヒットさせた。

3R、ここはフォントがすぐに組みつく。フェゲイレドはケージに押し込んでヒジを入れる。一度は距離が離れると、フォントはすぐに組みに行く。ケージに押し込まれるフェゲイレドだがテイクダウンは許さない。

試合がスタンドに戻るとフェゲイレドが左フックを効かせて右ストレート、フォントに組ませずにヒザ蹴り、左フックを打ち込む。フォントもアッパーと右フックを当て、細かくジャブを突くと、フェゲイレドは『来い、来い』とジェスチャーで挑発する。

フェゲイレドはシングルレッグでテイクダウン。瞬く間にサイド→マウントポジションを取ってヒジ打ちを落とす。そのままトップキープするフェゲイレドはガードに戻されても殴ってパスガードし、ニーオンザベリーからパンチを落とす。最後はフォントの立ち際にパンチをまとめたところで試合が終わった。

元フライ級王者のフェゲイレドがバンタム級転向初戦でフォントに圧勝。フライ級時代よりもパフォーマンスの良さを感じさせる強さを見せつけた。


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o UFC カブ・スワンソン キック ドミニク・クルーズ ボクシング ロブ・フォント

UFC on ESPN+88:第9試合・ジョナサン・マルチネス vs. エイドリアン・ヤネス

バンタム級マルチネス13位、ヤネス14位。

UFC9勝3敗のマルチネス。現在5連勝でランキング入り。アメリカ生まれ・アメリカ育ちのアメリカ人だが、父はメキシコ人、母はブラジル人。カブ・スワンソンやサイード・ヌルマゴメドフにはローキックを効かせて勝利している。第2試合に出場した同じバンタム級ランカーのグティエレスとは、同じFactory Xに所属している。前回の試合後には、レジェンドのドミニク・クルーズや元フライ級王者デイブソン・フィゲイレードと対戦したいとアピールしていたが、結局下位ランカーのヤネスとの対戦に。29歳。

ヤネスは2020年10月のUFCデビュー戦から5連勝(4KO)していた。ボクシングがバックボーンで、殺傷能力が高いパンチが武器。一方、ディフェンスは甘く、被弾して鼻血を出しつつ打ち合いに応じて打ち勝ってきた。しかし今年4月の前戦で初めて上位ランカーのロブ・フォントと対戦すると、いつも通り打たれつつ打ち合う展開から、先にフォントのパンチに効かされてしまい1RKO負け。連勝と連続ボーナスが5で止まった。29歳。

オッズは拮抗しておりほぼ五分。

マルチネスインロー。飛び込んだヤネスがワンツー。またマルチネスインロー。ちょっと嫌がったヤネス。さらにインロー。ヤネス詰めてワンツー。マルチネスはひたすらインロー。ヤネスハイからワンツー。またインロー。完全に効いた!左足をつけない状態のヤネス。パンチで飛び込んで逆転を狙うヤネスだが、ブロックしたマルチネス。またインロー。玉砕覚悟でパンチで出るヤネス。インローでダウン!ノコrい1分。立たせたマルチネス。さらにインロー。ヤネス左右のパンチで出る。がステップで距離を取るマルチネス。ホーン。

1Rマルチネス。どうにか1Rを凌いだヤネスだが絶体絶命。

2R。マルチネスのローがローブローになるが、すぐ再開。ヤネス詰めてパンチを出していく。しかし左足が踏み込めていない。マルチネス首相撲。ヤネスボディロックからテイクダウンを狙うが、こらえて引き剥がしたマルチネス。またインロー。ひたすらインロー。またダウン。ヤネス続けるとアピールするが、スタンドに戻るとなおもインロー。もう完全に片足のヤネス。パンチで出るが、今度はマルチネスがワンツー。ケージまで下がったヤネス。マルチネス冷静にインロー。さらに右をヒット。大振りの右を出したヤネスだが空振り。そしてインローでまたダウン。レフェリー止めた。

マルチネス、強烈なインローで勝利。これで6連勝。次はトップ10ランカーとの対戦か。

ヤネスは正直2Rは逆転の目もなかったし、根性で続けたものの、無駄にダメージを蓄積させただけに思えた。