カテゴリー
Report UFC UFC ESPN29 クレイ・グイダ ブログ マーク・マドセン

【UFC ESPN29】TDもアンダーフックもなくとも、マドセンがヒザとジャブでグイダからスプリット勝利

<ライト級/5分3R>
マーク・マドセン(デンマーク)
Def.2-1:30-27.29-28.28-29
クレイ・グイダ(米国)

ジャブからローのグイダ、マドセンは右を振るっていく。右に回るグイダを追いかけるマドセンは、左右のフックに組みつくと頭を取ってヒザ蹴りを見せる。離れたグイダは右ローから左フック、続いて右をヒットさせるとマドセンの動きが一瞬止まる。組んだマドセンは、離れて右を繰り出しクリンチからヒザ蹴り、左ジャブを当てる。さらに首相撲から左右のヒザ、右フックをマドセンは打っていく。

マドセンは右オーバーハンドを空振りも、詰めてのヒザ蹴りやジャブに圧がある。そこから逃れて戦うグイダは右ローを蹴られ、フックにはフックを返す。力の入った右オーバーハンドを空振りしたマドセンは、ローからショートのコンビを受ける。ここも首相撲に持ち込もうとするマドセンにパンチを当てたグイダは離れて、アンダーフックもテイクダウンも許さなかった。

2R、足を使ってワンツーのグイダは、決して組むことはなくダブルレッグを切ってパンチを当てる。マドセンは左ジャブも右ローを2発蹴られ、姿勢を乱す。直後に右ローを返したマドセンは、右ストレートを届かせる。グイダはここもローを蹴り、ジャブにワンツーを合わせる。真っ直ぐ飛び込み、首相撲のマドセンだが入り際にパンチを被弾し、クリンチを続けることもできなくなっている。

グイダは右ローから左フックを当てる。マドセンも左ジャブを打ち返し、ステップインもジャブで対処している。上半身を振ってローを蹴るグイダは、右フックは空振りに。マドセンも左ジャブを決めるが、ここからの攻撃はなくローを蹴られてしまう。右には右を返したグイダ、両者ともダメージ、インパクトを残す動きはできずラウンド終了となった。

3R、ジャブを伸ばすマドセンに対し、右フックをグイダがヒットさせる。マドセンはジャブを続け、左リードフックを届かせる。構わずローを蹴ったグイダは左右に回って左ジャブも……届くのはこの左ジャブと右ローだけだ。マドセンも左ジャブに続く攻撃がなく、ローにバランスを崩す場面も。

ただしパンチの圧力はマドセンが高く、右フックや左ジャブをしっかりと当て、グイダのパンチをかわす。ローの蹴り合いでも、遅れを取らないマドセンが組もうとしてヒザ蹴り、離れるグイダをお行かせてパンチを打ち込む。マドセンは右前蹴りを見せ、組まれても倒さない自信か、落ち着いてスタンドの打撃戦を繰り広げている。2人揃って動くが、攻撃がメッキリと減った終盤。グイダがようやく右フックを当て、マドセンにクリンチにも距離を取り。最後までやや距離を取ったファイトが続いた。

結果はスプリットに割れ、30-27が一票あったマドセンがグイダを破り、大絶叫しコーナーマットにパンチを入れた。マドセンは勝利者インタビューで、次の相手で「この階級でベストレスラーだ」とグレゴール・ギレスピーを指定した。


The post 【UFC ESPN29】TDもアンダーフックもなくとも、マドセンがヒザとジャブでグイダからスプリット勝利 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
UFC キック マーク・マドセン

UFC on ESPN29:第8試合・ヴィンチ・ピチェル vs. オースティン・ハバード

ライト級。

2012年のTUFに参加し、準決勝で敗退したものの、翌年UFCデビューしたピチェル。UFCデビュー戦でルスタン・ハビロフにジャーマンKO負けした後は6勝1敗。途中、3年の欠場期間があり、その後も年1試合ペースとなっており試合数が少ない。今回も1年のブランク明け。前回は古豪のジム・ミラー相手に1Rはテイクダウンされ極めを狙われる展開だったが、凌ぐとミラーが失速し後半盛り返して判定勝ち。試合数が少ないため、まだこれからの選手のようで、すでに38歳。

ハバードはUFC3勝3敗の29歳。デビューから負け勝ちを繰り返していて、勝った選手はいずれもUFCデビュー戦。セミに登場するマーク・マドセンには2Rまで組み付かれる展開だったが、3Rにマドセンが失速。追い上げたものの、フィニッシュには至らず判定負けしている。バックボーンはレスリング。

ピチェルのローで軸足を払われスリップダウンしたハバードだが、すぐ起き上がりタックル。ケージでこらえるピチェル。離れた。パンチで出るハバード。ピチェルは距離をキープ。前蹴り。出てくるハバードにカーフキック。ハバードはプレッシャーをかけて出る。間合いを詰めていくハバードだがピチェルが距離を取りかわす。残り1分。手を出しているのハバードだがヒット数は五分。前に出てきたハバードに右フックを合わせたピチェル。ハバードの蹴りにまた軸足ローでスリップダウンを奪うとすかさず間合いを詰める。シングルレッグに入ったハバードにパンチ連打を打ち込む。離れた。ホーン。

1Rややピチェル。

2R。ピチェルが手数を増やしてきた。パンチ連打を入れるがハバードがタックル。ケージでこらえるピチェル。離れた。間合いを詰めたハバードが組んでスタンドでバックに回る。そのまま足をフックしてバックマウントを狙ったがピチェルが股下を抜けて離れた。ピチェルのパンチを貰いぐらついたハバード。チャンスと見て追い打ちに行くピチェル。タックル。こらえたハバードだがピチェルのパンチをまた貰う。また出ていくハバード。ピチェルがジャブを合わせる。間合いを詰めたハバードに首相撲から膝。しかしハバードタックルに入りテイクダウン。ピチェルのガード。下からヒール。回転して逃れたハバードだがそれに合わせて立ったピチェル。残りわずかでピチェルがタックルに入るがホーン。

2Rピチェル。

3R。アッパーをヒットさせたピチェルがラッシュ。クリンチで凌ぐハバードをケージに押し込む。シングルレッグに入り持ち上げてテイクダウンを狙うが倒せず離れた。ピチェルがパンチで飛び込むがハバードがカウンターのタックル。スタンドでバックに回り、そのまま倒れてグラウンドに引き込む。が、ピチェルが反転して上になる。ハーフで押さえ込んだ。ケージを蹴って体勢を変えたハバードが立とうとするが、ピチェルが足をすくって倒し立たせない。パウンド。背中を向けて立とうとするハバード。ピチェルバックを取り膝を入れるが、ハバード正対し離れた。疲れが見えるピチェル。またローで足を払ったが、倒れ込んだハバードがアンクルピックでテイクダウン。残り20秒で立ったピチェル。パンチの連打がヒット。大振りのパンチを振り回す。KOが必要なのはハバードの方だが打ち返せずタイムアップ。

三者フルマークでピチェル勝利。

だいぶ時間がかかったが、そろそろランカーとの対戦か。

カテゴリー
News UFC UFC ESPN29 アレッシャンドリ・パントージャ イグナシオ・バハモンデス クレイ・グイダ サーシャ・パラトニコフ トレヴィン・ジョーンズ ブライアン・ケレハー ブランドン・ロイヴァル ブログ マーク・マドセン

【UFC ESPN29】計量終了 トレヴィン・ジョーンズ、4度目の正直(?)はキャッチウェイト戦

【写真】2カ月で4人目の対戦相手──が、体重オーバーもトレヴィン・ジョーンズは絶対にオクタゴンに入りたかっただろう (CZuffa/UFC

21日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN29「Cannonier vs Gastelum」の計量が、20日(金・同)に行われた。

メインでミドル級のジャレッド・キャノニア✖ケルヴィン・ガステラムが組まれている同大会、計量失敗はバンタム級でトレヴィン・ジョーンズと戦うサイドユカップ・カクラモノフが、3.5 ポンド・オーバーでファイトマネーの20パーセントをジョーンズが手にしてキャッチウェイト戦で戦うこととなった。


そのジョーンズ、今年の3月にマリオ・バウティスタをアッパーからパウンドアウトでUFC初勝利(昨年8月のチムール・ヴァリエフ戦の勝利は、テストでマリファナ使用が発覚しNCとなった)以来、7月に2試合、8月に1試合と3試合連続で試合が流れている。

トニー・ケリー、ロニー・ローレンス、マナ・マルチネスと対戦相手の欠場が続き、明日こそは契約体重だろうが、4度目の正直──絶対にケージインしたいジョーンズだ。

ジョーンズ✖カクラモノフ、クレイ・グイダ✖ジ・オリンピアン=マーク・マドセン、アレッシャンドリ・パントージャ✖ブランドン・ロイヴァルなど、今大会はメインカードで6試合が組まれている。

同様に6試合が組まれたプレリミ、そのオープニングマッチではAngel’s FCウェルター級王者からUAEWを経てオクタゴンで1勝1敗のサーシャ・パラトニコフが、米軍で日本滞在経験のあるラミズ・ブラヒメジと戦う。

また第2試合では昨年のコンテンダーシリーズから、今年の4月にUFCデビューもジョン・マクデッシにスプリットで競り負けたイグナシオ・バハモンデスが出場する。ルーズベルト・ロバーツを相手に今回こそ本領発揮でき、バハモンデスがドミニク・クルーズ張りのシャッフルMMAを見せることができるか。

加えてブライアン・ケレハー✖ドミンゴ・ピラルテなど、序盤戦から興味深い試合が組まれているUFC ESPN29だ。

■視聴方法(予定)
8月1日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

■UFC ESPN29対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ジャレッド・キャノニア: 185ポンド(83.91キロ)
ケルヴィン・ガステラム: 186ポンド(84.37キロ)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グイダ: 155ポンド(70.31キロ)
マーク・マドセン: 156ポンド(70.76キロ)

<ヘビー級/5分3R>
チェイス・シャーマン: 256ポンド(116.11キロ)
パーカー・ポーター: 262ポンド(118.84キロ)

<バンタム級/5分3R>
トレヴィン・ジョンソン: 135ポンド(61.24キロ)
サイドユカップ・カクラモノフ: 138.5ポンド(62.82キロ)

<ライト級/5分3R>
ヴィンス・ピッチェル: 155.5ポンド(70.53キロ)
オースティン・ホバート: 156ポンド(70.76キロ)

<フライ級/5分3R>
アレッシャンジ・パントージャ: 126ポンド(57.15キロ
ブランドン・ロイヴァル: 125.5ポンド(56.92キロ)

<フェザー級/5分3R>
ルイス・サルダーニャ: 146ポンド(66.22キロ)
オースティン・リンゴ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<バンタム級/5分3R>
ブライアン・ケレハー: 136ポンド(61.69キロ)
ドミンゴ・ピラルテ: 136ポンド(61.69キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ビー・マレッキ: 135ポンド(61.24キロ)
ジョシアニ・ヌネス: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト: 206ポンド(93.44キロ)
ファビオ・チェラント: 205ポンド(92.99キロ)

<ライト級/5分3R>
ルーズベルト・ロバーツ: 154.5ポンド(70.08キロ)
イグナシオ・バハモンデス: 154ポンド(69.85キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ラミズ・ブラヒメジ: 171ポンド(77.56キロ)
サーシャ・パラトニコフ: 170ポンド(77.11キロ)

The post 【UFC ESPN29】計量終了 トレヴィン・ジョーンズ、4度目の正直(?)はキャッチウェイト戦 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
UFC UFC ESPN29 クレイ・グイダ ブログ マーク・マドセン

【UFC ESPN29】クレイ・グイダと戦う、マッド・マドセン─02─「オリンピアンはライフスタイル」

【写真】マドセンはオリンピアンという人種なんだろう (C)Zuffa/UFC

21日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN29「Cannonier vs Gastelum」クレイ・グィダと戦う、マーク・マドセン・インタビュー後編。

デンマーク史上最高のレスラーで、グレコリオ五輪シルバーメダリストのマドセンは、全てをやり切ったレスリング人生のあとに、なぜMMAに情熱を注ぐことができるのか。

そして彼が「グレコの有効性」について、同じくグレコの五輪銀メダリストでありUFCでもミドル級の頂点に輝いたマット・リンドランドはどのように答えたのか。

<マーク・マドセン・インタビューPart.01はコチラから>


──マークはグレコローマンレスリングで輝かしい戦績を残していますが、そのスタイルとしてフリーやフォークスタイルと比較すると、アンダーフックの取り合いで足を触わることができないグレコの技術はMMAレスリングのなかで有効性は決して高くないのではないでしょうか。

「グレコローマンがMMAで効果的でない……それは僕も、実際のところ深く考えてきたことなんだ。そして君が指摘したように、フリースタイルやフォークスタイルとは別物だ。この2つのレスリングが、MMAで実効性があることは明らかだよ。そしてグレコローマンレスリングからMMAに転向したファイターは、決して多くない。

それでもランディ・クートゥアー、マット・リンドランド、ダン・ヘンダーソン、ジョー・ウォーレンがいる」

──米国のレスラーはカレッジまで、フォークスタイルをやり込んでいるかと思います。

「確かにね。だから、僕はUSレスリングのヘッドコーチを務めているマット・リンドランドに尋ねたんだ。彼が僕の住む、デンマークの小さなレスリングコミュニティを訪れてきてくれた時に。『マット、グレコの技術ってMMAでは実際のところどうなんだろう?』とね」

──ハイ。リンドランドの答は、どのようなモノでしたか。

「即答だったよ。『グレコを疑っているのかい? 冗談だろう(笑)。グレコローマンはMMAにとってパーフェクトだよ』ってね」

──本当ですかっ!!!

「僕はフリースタイルも、フォークスタイルも経験がなかった。でも、キャプテンがフリースタイルやフォークスタイルのアタックからの防御方法を伝授してくれた。フリーやフォークとは違う。でもレスリングという解釈の下では、グレコもレスリングなんだ。だから、僕はグレコの技術をもとにフリースタイルやフォークスタイルに順応し、そういうレスリングがベースにあるファイターと戦うことが、とてもチャレンジングなんだよ」

──グレコのレスラーたちは、あの限定された攻撃対象のなかで、その穴を見つけていくことで、どのコンバットスポーツのファイターと比較してもフィジカルに優れているように感じます。

「グレコローマンレスリングの経験は、MMAファイターとして他のレスリングやグラップリングを習得するうえで、とてつもないアドバンテージになっている。打撃にたいしても、そうだよ。MMAは全てのマーシャルアーツが、混ざり合っている。そして僕はグレコローマンレスリングの黒帯だ。ボクシング、打撃、グラップリングでもグレコで得た圧力は絶対的に武器になる。

MMAは体を使って戦う、チェスゲームのようなものだ。そして僕はこのスポーツのなかで、ベスト・グレコローマンレスラーだ。UFCでは素晴らしいボクサー、フリースタイルレスラー、フォークスタイルレスラー、グラップラーが活躍してきた。そして、僕がUFCで戦うことによって、その戦いにベスト・グレコローマンレスラーが加わった。

だからこそ、クレイ・グイダと戦えることが楽しみでならない。彼のようなレジェンドを相手に、僕がやってきたことが通じるのか、否か。しっかりと準備してきたし、凄くエキサイティングだ」

──グレコという五輪スポーツで、全てをやりつくしたと思いますが、なぜMMAのようなハードなスポーツに、それだけのモチベーションを持って臨むことができるのでしょうか。

「オリンピアンのライフスタイルだよ。なぜ、その競技に夢中になるのか。それは個々の競技を愛しているからだ。僕の人生は、直接は金を稼ぐことができないレスリングと常にあった。レスリングマットで戦っていたのは、金のためじゃない。レスリングを愛していたからだよ。技術の習得、体力強化、食事、睡眠、休息、全てがレスリングのためだった。その頂点を決める戦いに挑むオリンピアンにとって、競技を続けることが人生なんだ。

今、僕はMMAファイターだ。MMAは五輪競技じゃない。でも、僕にとって人生なんだ。死ぬまで、僕はオリンピアンだ。それが僕のライフスタイルだから。レスリング、MMAで戦うこと、それが僕の生き方なんだよ。それってサムライ、武士道と同じだろう? そして僕は一つのスタイルを究めた。同じようにMMAを戦っていきたい。

MMAを戦うことで、本当に多くのことが学ぶことができる。それこそが僕のモチベーションになっているんだよ」

──マーク、今日はありがとうございました。では日本のファンに一言お願いします。五輪直後ということもあり、五輪レスラーのMMAへのチャレンジはいつになくファンの間でも注目されるかと思います。

「日本のレスラーたちのハードワーク振りは、僕は百も承知だ。そして、彼らは今回の結果を残すことができた。それを誇りに思ってほしい。五輪は4年に1度の祭典だ。ただし、それは1日、1日、4年間積み重ねてきた日々の結晶なんだ。歯を食いしばり、没頭し、全てを捧げてきた日々の。

そして日本の皆が素晴らしい五輪を開いてくれたことを祝福したい。こんな状況で、よくあれだけのオリンピックゲームを遂行してくれた」

──日本、東京に住む人間としては、五輪だけが市井の人々の状況とかけ離れていたことに対して、どの競技も素晴らしかったがゆえに整理はつかないというのが本当のところです。

「だからこそ、僕に日本の皆を祝福させてほしい、感謝しているんだ。そのような状況で日本の皆は五輪のホストを務め、やり切ってくれた。この危機的状況で、日本の皆の勇気、忍耐力が五輪を最高のモノにしてくれたんだ。胸を張って欲しいし、そしてオリンピアン・アスリートに誇りを持ってほしい」

■ UFN ESPN29視聴方法(予定)
8月22日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

The post 【UFC ESPN29】クレイ・グイダと戦う、マッド・マドセン─02─「オリンピアンはライフスタイル」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
MMA UFC UFC ESPN29 クレイ・グイダ マーク・マドセン

【UFC ESPN29】グィダ戦へ、五輪グレコ銀=マーク・マドセン─01─「もしTOKYOを目指していれば……」

【写真】溢れんばかりの自信、MMAということでなく自身の歩んできた人生に自信を持っているという雰囲気だったマドセン (C)MMAPLANET

21日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC on ESPN29「Cannonier vs Gastelum」が開催され、デンマーク人ファイターのマーク・マドセンがクレイ・グィダと戦う。

マドセンはデンマーク史上最高のレスラーで、2016年リオデジャネイロ五輪グレコローマン75キロ級で銀メダルを獲得。世界選手権でも4度のシルバーメダリストに輝き、ノルディック選手権では6度の優勝──デンマーク選手権に至っては69キロから96キロまで4階級で11度の優勝を誇る。

まさに不世出のレスラーながら、ロンドン五輪とリオの間にMMAにデビューし2連勝──ここからレスリングに戻りメダルを獲得すると、レスリングを引退し通算8連勝でUFCと契約を果たした。UFCでも2勝0敗、キャリア最強の相手グイダ戦を前にしてオリンピアン、そしてメダリストがなぜMMAで戦うのか。加えて、グレコの技術はMMAに効果的なのか等を尋ねた。


──土曜日にクレイ・グイダとの試合が控えています。今、どのような気分ですか。

「とてもエキサイトしている。クレイ・グイダの試合をずっと見てきた。その彼とUFC3戦目で戦えるなんて、とんでもないチャンスだ。そして、凄く光栄なことだよ」

──ところで東京五輪が終わったばかりですが、レスリングはチェックしていましたか。

「もちろん。NBCでは24時間、ずっとオリンピックが流れていた(笑)。今回はキャプテン・エリック・アルバラシンの下、アリゾナでキャンプを行ったけど、キャプテンとはずっと昔に五輪の準備をしていたコロラドスプリングスのオリンピックセンターで出会って以来の仲でね。今回は、彼と一緒にレスリングをチェックしながら、『ああだ、こうだ』って話していたんだ。

そうだね、僕自身はレスリングだけでなく、どんな競技でも見ていたよ。アリゾナに3カ月間いたけど、五輪の間はずっとデンマーク代表のあらゆる競技を応援していた。デンマーク代表は素晴らしい活躍をしていたよ」

──デンマークでは、レスリング人気が高いのですか。

「そうだね、とてもとてもニッチなモノさ。米国や日本と比べると、凄く小さい。でも東京でも1人、デンマーク代表がレスリング競技に参加していた。デンマーク人レスラーが予選を勝ち抜くことだけでも、本当に大変なんだ。1回戦負けだったけど、グレコローマンレスリング67キロ級で戦ったフレデリクホルムクイスト・ビャレフーを心の底から尊敬しているよ」

──日本ではレスリングのトップ選手は一流企業に就職できたり、学校や自衛隊に就職して安定した生活を送ることができます。マークは2度五輪に出て、銀メダルを獲得していますが、MMAに転向しました。

「訂正させてもらうと、僕は3度五輪に出ているんだ(笑)」

──おお、スミマセンでした。では北京、ロンドン、リオと五輪を経験しているのですね。そしてロンドンとリオの間にMMAデビューをしています。

「世界大会では5度、メダルを取っている。それが人生をレスリングに捧げてきた、結果さ(笑)。日本のように、ロシアや旧ソ連の国々、米国でもレスリングは素晴らしい安定した人生を手に入れることができるプラットフォームを持っている。

きっと僕もそういう人生をレスリングのおかげで送ってきたはずだ。自分でいうのもなんだけど、デンマークでは誰よりも認識されたレスラーのはずだからね。3度の五輪出場は初めてだし、84年の歴史で初めてメダルを獲得したのだから。自分のデキることは全てやり、最高の結果を残せたと思っている。

ただ2016年にメダルを取った時も、MMAで結果を残せるのかって自問自答をしていた。レスリングとMMAを同時に戦うのではなく、100パーセントMMAに専念したくなった。もし、東京を目指していれば4度目のオリンピック出場もなっていたと思う。でも、2016年にレスリングは引退した。もうやり切ったし、MMAにフォーカスしたかったんだ。

MMAをやり切りたいと思ったからね。自分の可能性を最大限に引き出すチャレンジがしたかった。幸運にもレスラー時代から、世界を回って色々な国のオリンピック・センターでトレーニングもできた。レスリングでやるべきことはやり遂げたと思っている。だから、MMAでも同じように自分の力を出し切れる環境で練習をしたいと思い、今回はキャプテンとヘンリー・セフードの下で3カ月間、試合の準備をしてきたんだ。

この環境で練習していると、放っておいても自分が強くなっていることが分かる。ライト級のトップとしてやっていけるという確信を持てたよ」

──デンマークでは、米国のような練習はできないということですか。

「デンマークのMMAは、もの凄い勢いで成長しているよ。それでも正直、MMAではまだ第3世界だ。それでも、ここ3年のMMAの発展は凄いし少なからずとも、僕も寄与できていると思う。僕がUFCデビュー戦を戦った大会は、コペンハーゲンのロイヤル・アリーナで行われ1万2000人以上のファンが集まったんだ。

ただし、それ以前はデンマークにMMAの歴史はなかった。僕自身、MMAに転向を考えた時に相談した相手はデンマークのレジェンド、マーティン・カンプマンだったんだ。当時、クレイ・グイダの所属しているチーム・アルファメールのコーチを辞した彼は、デンマークに帰国した直後だった。

そしてマーティンは僕がMMAファイターになる手助けをしてくれた。どういう練習から始めれば良いのか、そこからマーティンに指導を受けた。ただし、僕が住んでいた街からコペンハーゲンまで車で片道90分も掛かり、朝の練習をして夕方の練習まで時間をつぶさないといけない。夜の練習を終えて、家に戻ると11時だ。全くもってチャレンジングな日々だったよ(笑)。

フェラーリと馬ぐらい、米国とデンマークでは環境が違うけど……あの日々は、僕にMMAファイターとしてやっていけるという自信を与えてくれたんだ。そして、さらに強くなるために、自分の能力を最大限に引き出してくれる練習環境を求めるようになった。それを今回、アリゾナで見つけたんだよ」

<この項、続く>

■ UFN ESPN29視聴方法(予定)
8月22日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS

The post 【UFC ESPN29】グィダ戦へ、五輪グレコ銀=マーク・マドセン─01─「もしTOKYOを目指していれば……」 first appeared on MMAPLANET.