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対戦カード
バンタム級選手権 メラブ・ドバリシビリ(王者)vsピョートル・ヤン(挑戦者)
フライ級選手権 アレシャンドレ・パントージャ(王者)vsジョシュア・ヴァン(挑戦者)
フライ級 ブランドン・モレノ(2位)vs平良達郎(5位)
バンタム級 ヘンリー・セフード(10位)vsペイトン・タルボット
ライトヘビー級 ヤン・ブワホビッチ(5位)vsボグダン・グスコフ(11位)

フェザー級タイトルマッチ/ラジャブアリ・シェイドゥラエフ vs. 朝倉未来
ライト級タイトルマッチ/ホベルト・サトシ・ソウザ vs. 野村駿太
女子スーパーアトム級タイトルマッチ/伊澤星花 vs. RENA
バンタム級タイトルマッチ/井上直樹 vs. ダニー・サバテロ
フライ級タイトルマッチ/扇久保博正 vs. 元谷友貴
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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC323 パイトン・タルボット ブログ ヘンリー・セフード

【UFC323】ラストファイトのセフードからテイクダウン&ノックダウンを奪ったタルボットが判定勝ち

<バンタム級/5分3R>
パイトン・タルボット(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
ヘンリー・セフード(米国)

タルボットが一気に距離を詰めた。セフードは右カーフを当てていく。タルボットのワンツーがセフードの顔面をとらえると、セフードの動きが一瞬止まる。タルボットは距離を取ってワンツーと右ロー。セフードは前に出ながら右カーフ、右ストレートを伸ばす。右に回るタルボットに右フックを打ち込むセフード。シングルレッグで組むもテイクダウンできず。タルボットがセフードの右ローに、右ストレートを合わせ始めた。サウスポーにスイッチしたタルボットにセフードが組みつくも、ケージ際の差し合いからから離れる。

ケージ中央に戻ると、セフードがアイポークを指摘。一時中断されたあと再開直後にタルボットの左ローをキャッチしたセフードは足をすくう。しかしグラウンドに持ち込むことはできずスタンドへ。タルボットはサウスポーにスイッチし、セフードが組んでくると逆に左腕を差し上げ、左足を刈ってテイクダウンに成功した。タルボットがトップからエルボーを落とす。Zハーフからバックエスケープで立ち上がるセフード。左腕を差し上げたタルボットがケージに押し込み、右ヒジを放つ。離れたセフードがパンチを振るうも、タルボットがカウンターでダブルレッグを合わせ、テイクダウンからサイドに回って初回を終えた。

2R、サウスポーのタルボットが左ストレート、左インローを当てる。左ストレートをボディに伸ばすと、セフードも打ち合いへ。しかし右フックを受けてダウン。タルボットがバックを奪うとセフードはスクランブルへ。一度はシングルレッグからスタンドに戻り、投げをミスするも最終的にトップを奪取した。タルボットのスイープをかわし、右足をまたいだセフード。タルボットはハーフガードから潜るも、セフードが背中を着かせる。左にパスしたセフードだが、タルボットもハーフに戻す。バックエスケープを狙うタルボットは、立ち上がってケージ際で正対。体勢を入れ替えてセフードをケージに押し込んだ。ここはセフードが離れる。

タルボットが距離を詰め、左ジャブ、ワンツー。左アッパーから、ボディへの連打を効かせていく。首相撲でヒザを突き上げ、ラッシュを仕掛けるタルボット。セフードも右を当て、首相撲に持ち込むも押し倒されてしまう。立ち上がったセフードはタルボットと激しい打ち合いを展開。右目付近から出血しているセフードは、ヒザを受けたあとに右を打ち返す。互いに右ローを打ち込み、ラウンド終了のホーンを聞いた。

最終回、タルボットはサウスポーに構える。セフードの右インローでタルボットが体勢を崩した。タルボットの左がセフードの顔面に突き刺さる。タルボットのローでバランスを崩すも、セフードは鬼の形相で打ち返す。しかしタルボットが左右に回り、セフードのパンチは届かず。セフードのシングルレッグを切り返したタルボットが、左アンダーフックから投げを打った。耐えたセフードをケージに押し込み、両腕を差し上げるタルボット。苦しい表情を浮かべるセフードだが、タルボットのボディロックテイクダウンを切り返してトップを奪取する。

タルボットはバックエスケープから正対し、セフードを押し込む。ボディへヒザを突き刺すと、セフードが離れた。残り2分でセフードがシングルレッグへ。リフトアップするもテイクダウンできず、タルボットに距離を取られてしまう。再びシングルレッグで組んだが、セフードに力なし。セフードが頭を下げると、タルボットのヒザが顔面を襲う。ボディを効かされて動きが落ちたセフード。残り10秒でタルボットは、ケージ中央での打ち合いを要求する。それに応じたセフードと打撃戦を展開し、試合終了のホーンを聞いた。

裁定はタルボットの3-0の判定勝ち。タルボットはインタビューで「「常に僕の戦いは良くなっている。ヘンリーのことは凄く尊敬していて、闘えて光栄だった。レジェンドからたくさんのことを学ばせてもらった。テイクダウンができて、最高の気分だ。トップを取れたことも、僕の成長の表れだ」と語る。

この試合がラストファイトになるセフード。試合後はセフードのキャリアを振り返る映像が流され、「タルボットはこのスポーツの未来だ。これで、ケージに入るのは最後だ。ダナ、ハンター、ショーン、ミック・メイナード。この機会を与えてくれてありがとう。皆が多くの人の人生変えてくれた。UFCがMMAを世界最高にしてくれたんだ」と語り、オクタゴンを下りた。


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【UFC323】堀口恭司のパントージャ×ジョシュア・ヴァン予想「パントージャの打撃って基本がない」

【写真】「タイトルマッチが決まっても、一緒に練習しているかも。ガハハハハハハハハハ」と堀口節前回だったインタビューは23日発売のFight&Lifeで(C)MMAPLANET

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC323「Dvalishvili vs Yan 2」では、コメインでUFC世界フライ級選手権試合=王者アレッシャンドリ・パントージャ×挑戦者ジョシュア・ヴァン戦が組まれている。
Text by Manabu Takashima

5度目の王座防衛を目指すパントージャに対して、11月23日のUFN265で9年振りのUFC復帰戦でタジル・ウランベコフをRNCで下した堀口恭司が、挑戦をアピールしたことは大きな話題になっている。

その堀口はウランベコフ戦後に帰国。今月23日(火)発売のFight &Life#111では東京に滞在中に行われたロングインタビューが掲載される。

UFC復帰戦で見せた強さを掘り下げ、パントージャ戦への想いが語られたインタビュー。しかし、両者の世界戦が実現するにはパントージャがジョシュア・ヴァンの挑戦を退ける必要がある。

同誌発売時点では、試合結果が判明しているおり、ここではFight&Life取材中に堀口が話したパントージャ×ジョシュア・ヴァン戦の行方をお伝えしたい。


――Fight&Life発売の時点ではパントージャ×ジョシュア・ヴァンの試合結果は出てしまっていますので、MMAPLANET用に勝利予想をしていただけますか。

「まぁ、パントージャがまたチョークを極めると思います。ただジョシュア・ヴァンもそこを分かっていて、近い間合いのボクシングをやってくるでしょうね」

――ヴァンの接近戦のパンチは危険だと思うのですが、パントージャはインタビューをすると随分と自らの打撃に自信を持っていました。

「パントージャの打撃って基本がないんですよ。ブン・ブン・ブーン、蹴りみたいな感じで。で、組みつく。多分、ジョシュア・ヴァンはまずそこに面食らうと思います。もちろん、そういうパントージャの打撃を研究はしてくるでしょうけど、多分面食らうでしょうね」

――組むためのパンチだとは思いますが、それをかなりの勢いでヒットさせることもあります。

「そうそう、そうなんです。だからなんだかんだといって、パントージャが勝つと思います。とにかくパントージャの打撃は読めない。基本じゃなくて、ガチャガチャ出て行ってグッと組む。そういう感じなので、ジョシュア・ヴァンも他の相手のように取られてしまうと思います」

■視聴方法(予定)
12月7日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC Fight Pass
午前11時00分~PPV
午前7時30分~U-NEXT

■UFC323対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ピョートル・ヤン(ロシア)

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)
[挑戦者] ジョシュア・ヴァン(米国)

<フライ級/5分3R>
ブランドン・モレノ(メキシコ)
平良達郎(日本)

<バンタム級/5分3R>
ヘンリー・セフード(米国)
パイトン・タルボット(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヤン・ブラボヴィッチ(ポーランド)
ボグダン・グスコフ(ウズベキスタン)

<ライト級/5分3R>
グランド・ドーソン(米国)
マニュエル・トーレス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
テレンス・マッキニー(米国)
クリス・ダンカン(英国)

<女子フライ級/5分3R>
メイシー・バーバー(米国)
カリーニ・シウバ(米国)

<ライト級/5分3R>
フェレス・ジアム(フランス)
ナジム・サディコフ(アゼルバイジャン)

<ミドル級/5分3R>
マーヴィン・ヴェットーリ(イタリア)
ブルーノ・フェレイラ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
エジソン・バルボーザ(ブラジル)
ジェイリン・ターナー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イボ・アスラン(トルコ)
イヴォ・バラニエフスキー(ポーランド)

<ミドル級/5分3R>
マンスール・アブドゥルマリク(米国)
アントニオ・トロッコリ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ムハンマジョン・ナミモフ(タジキスタン)
マリロン・サントス(ブラジル)

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【UFC323】展望 バンタム級選手権試合 年間4度目の防衛へ=デヴァリシビリ×大敗からのリベンジ=ヤン

【写真】神経とスタミナの削り合いになることは、決定的(?!)(C)MMAPLANET

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスにあるTモバイルアリーナにて、UFC 323「Dvalishvili vs Yan 2」 が行われる。王者アレッシャンドリ・パントージャにジョシュア・ヴァンが挑戦するフライ級タイトル戦をコメインとする本大会のメインイベントは、王者マラブ・デヴァリシビリに元王者ピョートル・ヤンが挑戦するバンタム級タイトルマッチだ。
Text by Isamu Horiuchi

王者デヴァリシビリは今年すでに3度の防衛に成功しており、その内容も圧巻だ。1月は18戦無敗のウマル・ヌルマゴメドフと初防衛戦を敢行。序盤はテイクダウンを切られバックを取られる場面もあったが、意に介さず凄まじいペースでテイクダウンを仕掛け続け、最強の挑戦者を疲弊させて形勢逆転。後半は組みで圧倒し最後は強烈な右まで当てて快勝した。

続く6月には、雪辱を期した前王者ショーン・オマリーと再戦。その一撃必殺の拳を全く恐れずに前に出て何度も右を当てると、3Rにテイクダウンから抑え込んだ。そしてスクランブルを試みたオマリーを上からがぶり、首を絞め上げてタップを奪い返り討ちにした。

さらに10月には、コリー・サンドハーゲンと3度目の防衛戦へ。徹底的なテイクダウン対策を講じてきた挑戦者を抑え込むことに苦労したものの、2Rに距離を詰めて強烈なパンチのコンビネーションでダウンを奪取、追撃して大ダメージを与えた。完全に試合の流れを引きつけた王者は、その後挑戦者が何度立ち上がろうとテイクダウンに入り続けて完勝した。

人智を超えたスタミナの持ち主のみに可能なノンストップ・テイクダウン攻勢に加え、危険な距離に平然と入り込む勝負度胸と極め力、そしてトップレベルのストライカーをも打ち倒すパンチ力と、試合のたびに進化を見せるデヴァリシビリ。考えうる限りの対策を練って挑んでくる挑戦者たちを迎え撃っては、ことごとくその上を征く強さを見せつける王者は今回、僅か2ヶ月の間隔でオクタゴンに戻る。


2年半前ぶりとなる今回の再戦。下馬評は当然、前回全ラウンドを制し完勝した現王者が有利

しかもこれはUFCからの要請を受けてではなく、前戦の試合前から本人が希望していたことだ。キツくないのか、との質問にも「僕はファイティングが大好きだ。減量を除けば、試合自体には何の苦もないよ。あと15年、50歳まで戦いたいんだ」と語るデヴァリシビリ。世界の頂点を極めてなお尋常ならざる戦いへの意志を持ち続ける、あらゆる面で驚愕の王者だ。

ちなみに同一年度で4度のタイトルマッチはUFC新記録となる。もし今回も文句のない勝利を収めたなら、2025年のデヴァリシビリこそ「UFC史上、最も圧倒的な強さを年間通して示した王者」と言えるだろう。(※ライトヘビー級王者のアレックス・ポアタン・ペレイラも23年11月から24年10月までの11ヶ月間に4度世界戦を戦っており、しかもその全てでKOかTKO勝利を収めているが、年度をまたいでのことだ)

対する2歳年下のヤンは──いくら勝ち続けてもタイトル挑戦の機会が得られない不遇の時期が続いたデヴァリシビリとは対照的に──UFC初登場から僅か2年後の2020年7月、ジョゼ・アルドを5RTKOに下してバンタム級王座に輝いた。一流レスラーにも容易にテイクダウンを許さない組みの強さと、圧倒的な威力と精度を持ち合わせた拳による長期政権の樹立が予想された戴冠劇だった。しかし、以後ヤンを待ち受けていたのはまさかの苦闘の日々だった。

翌年3月にアルジャメイン・ステーリングとの初防衛戦に臨んだヤン。明らかに押し気味に試合を進めるも、4Rに力なくヒザを付いた挑戦者の顔にニーを入れてしまい痛恨の反則負け。全く不要な攻撃でタイトルを失ってしまった。続く2021年10月の暫定王座決定戦ではコリー・サンドハーゲンに判定3-0で快勝したが、2022年4月のステーリングとの統一戦では、2、3Rにバックコントロールを許してしまい、終盤は亀の姿勢を巧みに使いこなすステーニングにまんまと逃げ切られ、判定1-2で敗れ、正規王座返り咲きはならなかった。

復活を期するヤンは同年10月、当時バンタム級でKOを量産しスターダムを駆け上がっていたショーン・オマリーと対戦。お互いが強烈な拳で相手の顔面を撃ち抜きグラつかせ合う大激戦のなか、複数回テイクダウンを奪ったものの、判定は1-2でオマリーに。気の毒な形で2試合連続のスプリット判定負けとなってしまった。さらに2023年5月にはデヴァリシビリと初対戦。そのノンストップ・テイクダウン攻勢の前に攻撃の糸口さえ掴めぬまま完封され、判定0-3(全員45-50)で完敗を喫した。以後デヴァリシビリの勢いは止まらず、絶対王者として君臨して現在に至る。

一方、王座から追われた上に3連敗という崖っぷちに追い込まれたヤンは、昨年3月に下位ランカーのソン・ヤードンと対戦。ここもテイクダウンを取られて初回を失ってしまう。が、2Rは強烈な右アッパーを中心に近距離で打ち勝ち、さらに同じアッパーを見せた直後の見事なレベルチェンジからのテイクダウンを決めて取り返した。そして勝負の3R、ヤンは消耗したヤードンのテイクダウンを差し返して防ぐと、逆にテイクダウンを奪い、ハーフで胸を合わせて抑え込んで勝負あり。執念の逆転判定勝ちで悪夢の4連敗を回避したヤンは、慣れない英語で「I’m back!」と叫んだ。

さらに昨年10月には元フライ級王者のデイヴィソン・フィゲイレドと、今年の7月には6連勝中でランキング12位のマーカス・マギーとの戦いに挑んだヤン。両試合ともに近距離からの殴り合いと組みの強さを存分に発揮して判定3-0で完勝した。こうして3連勝を挙げた元王者は、デヴァリシビリへの雪辱とともに、4年9ヶ月ぶりの正規王座返り咲きのチャンスを手にしたのだった。

2年半前ぶりとなる今回の再戦。下馬評は当然、前回全ラウンドを制し完勝した現王者が有利と出ている。その後もあらゆる強豪たちを薙ぎ倒し続け、未だ誰もその攻略法を見出せずにいるデヴァリシビリの唯一無二の戦い方に、ヤンはいかなる形で立ち向かうつもりなのか?

「自分の戦い方を押し付けるよ。彼を倒すのに必要な全てを持っていると信じている」(ピョートル・ヤン)

そのヒントが伺えるのは、今回の試合に向けてUFC公式が作成したcountdown映像において、ヤンとコーチのカイラット・ヌルマガンベトフ(いわゆるヌルマゴメドフ一族とは別の姓。米国ビザを取れずヤンの試合に帯同できないこともあり世界的な知名度はないが、ヤンが大いに信頼するストライキングコーチだ)が、前回のデヴァリシビリ戦を初めて一緒に見直して検討する場面だ。

そこでヌルマガンベトフは「マラブと戦う際には、逆にプレッシャーをかけてアグレッシブに戦わなければならない。彼を相手に待ってしまい、戦況を感知する余裕を与えてはダメなんだ。その余裕を与えるとマラブはたちどころに勢いづいてしまう。それが彼の強さだ」と語っている。

いかにも的を得た指摘だ。「猪突猛進型」というイメージもあるデヴァリシビリだが、ヌルマガンベトフが言うように優れた戦況感知能力の持ち主だ。手数は圧倒的だが、決して闇雲に前に出るのではない。常に安全な距離を保ち、相手の動きをよく観察しつつ機を見るや攻撃を仕掛けてゆく。その際に誰よりも多彩かつ淀みない形で打撃の中にテイクダウンが織り交ぜられており、相手に何度振り解かれようが無尽蔵のスタミナをもって際限なく攻撃を繰り返す。やがて相手はもっぱら「受け」に回らされ、消耗し、呑み込まれる。

故に積極的に距離を詰め、受けるより先に攻撃を仕掛け続けてデヴァリシビリにその優れた感知能力を発揮する余裕を与えない、というヌルマガンベトフの戦法は理に叶っている。そして強豪グラップラーのテイクダウンに対処できる組み力と、近距離での打ち合いに無類の強さを持つヤンは、今年王者の軍門に下った3人以上に、この戦法を遂行するに相応しいスキルを持ち合わせていそうだ。

ヤン本人も「私はマラブの攻撃を防ぎ、自分の戦い方を押し付けるよ。彼を倒すのに必要な全てを持っていると信じている」と語る。

――前回デヴァリシビリの圧力の前に封じ込まれたヤンだが、前戦について「右手をパンチにもテイクダウン防御にも使えず、50パーセントの状態で戦っていた」と話している。どこまで真に受けていいかの判断は難しいが、あの試合でヤンが得意のアッパー等強烈な右の攻撃をほどんど出せなかったことは事実だ)――

そこでこの試合の大きなポイントは、これまでスロースターターと評価されがちだったヤンが、序盤から王者の圧力に屈せずに前に出て打撃を繰り出す戦いを貫けるかどうか、となりそうだ。試合が中盤以降に持ち込まれれば、誰にも及ばぬスタミナと圧力の持ち主であるデヴァリシビリ有利に試合が展開する可能性が高い。「前回の試合から修正して新しいアプローチで臨む」というヤン自身「早い回でのKOを狙いたい。そうすれば議論の余地など残らないだろう」と話している。

「本当は彼に対して怒りを燃やさなくてはならないのに、それが難しくなってしまったよ(笑)」(マラブ・デヴァリシビリ)

王者デヴァリシビリもまた、2年半前とは違った試合となることを想定している。入場時から凄まじいテンションで叫び、試合は5R止まらず攻め続け、一試合中のテイクダウンアテンプト(試み)49回というUFC新記録を叩き出して完勝した前回のヤン戦を振り返って、王者は「あの時の僕は怒り狂っていたんだ。当時のピョートルは傲慢で、アルジョ(チームメイトにして当時王者のステーリング)や僕を侮辱した。そして彼はロシア人だ。小国ジョージア生まれとして、僕はロシアの政治が嫌いだ。別にロシアの一般の人々に反感はないけれど、奴に絶対に負けるものかという強い敵意があった」と話す。

それが今回は「あの試合後ピョートルは謙虚になったし、応援していたんだ。彼が勝てば僕の価値も上がるからね(笑)。今の彼は好きだよ。僕に挑戦表明した時も敬意を表してくれた。本当は彼に対して怒りを燃やさなくてはならないのに、それが難しくなってしまったよ(笑)」、「前回に比べて、今回は断然リラックスしているよ。当時は勝つためにあのように戦うしかなかった。でも今はもっとスキルを見せたいし、打撃のテクニックの向上により力を入れている。僕がピョートルをスタンドの打撃かグラウンド&パウンドで倒したりしても、決して驚かないでくれよ」とコメントしている。

今まで以上に戦いを愉しみ、テイクダウンで確実に勝つのではなく、リスクを犯して相手の距離に入り拳を振るうことで、それまで以上に常識外れの強さを見せつけてきた2025年のデヴァリシビリ。UFC史上に残る圧倒的絶対王政を敷いた本年の集大成となるこの試合では、さらに進化したMMAを魅せる気に満ちている。そして対戦相手のヤンも、今までになく序盤から前に出て勝負に出る気構えを覗かせている。

政治的な背景が後退し、戦いの純度が高まった中で行われる両者の再戦。今年度の最後のUFCタイトルマッチ──また来年から米国では全てのUFCナンバーシリーズ大会がパラマウント+での動画配信に移行することので、この一戦は米国においてPPV形式で放映されるUFC最後の試合でもある──に相応しく、最高峰の打撃と組みが切り結び合う極上のMMAを堪能できそうだ。

■視聴方法(予定)
12月7日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC Fight Pass
午前11時00分~PPV
午前7時30分~U-NEXT

■UFC323対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ピョートル・ヤン(ロシア)

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)
[挑戦者] ジョシュア・ヴァン(米国)

<フライ級/5分3R>
ブランドン・モレノ(メキシコ)
平良達郎(日本)

<バンタム級/5分3R>
ヘンリー・セフード(米国)
パイトン・タルボット(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヤン・ブラボヴィッチ(ポーランド)
ボグダン・グスコフ(ウズベキスタン)

<ライト級/5分3R>
グランド・ドーソン(米国)
マニュエル・トーレス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
テレンス・マッキニー(米国)
クリス・ダンカン(英国)

<女子フライ級/5分3R>
メイシー・バーバー(米国)
カリーニ・シウバ(米国)

<ライト級/5分3R>
フェレス・ジアム(フランス)
ナジム・サディコフ(アゼルバイジャン)

<ミドル級/5分3R>
マーヴィン・ヴェットーリ(イタリア)
ブルーノ・フェレイラ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
エジソン・バルボーザ(ブラジル)
ジェイリン・ターナー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イボ・アスラン(トルコ)
イヴォ・バラニエフスキー(ポーランド)

<ミドル級/5分3R>
マンスール・アブドゥルマリク(米国)
アントニオ・トロッコリ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ムハンマジョン・ナミモフ(タジキスタン)
マリオン・サントス(ブラジル)

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UFC323:オッズ/予想と展望

メラブ・ドバリシビリ 1.24
ピョートル・ヤン 4.20
アレシャンドレ・パントージャ 1.42
ジョシュア・ヴァン 2.95
ブランドン・モレノ 2.20
平良達郎 1.70
ヘンリー・セフード 3.30
ペイトン・タルボット 1.35
ヤン・ブワホビッチ 1.74
ボグダン・グスコフ 2.14
グラント・ドーソン 1.46
マヌエル・トーレス 2.80
テランス・マッキニー 2.40
クリス・ダンカン 1.60
メイシー・バーバー 1.56
カリーニ・シウヴァ 2.50
ナジム・サディコフ 1.74
ファレス・ジアム 2.14
マルヴィン・ヴェットーリ 1.85
ブルンノ・フェヘイラ 1.98
エドソン・バハボーザ 3.35
ジェイリン・ターナー 1.34
イヴォ・バラニェフスキ 2.54
イボ・アスラン 1.54
マンスール・アブドゥル・マリク 1.09
アントニオ・トロコリ 7.50
ムハンマド・ナイモフ 3.25
マイロン・サント1.36

年内、そして ESPN で中継される最後のナンバーシリーズイベント。

メインは、史上初となる年間4度の防衛戦を行うメラブのバンタム級タイトルマッチ。

メラブは1月、ウマル・ヌルマゴメドフ相手に初防衛戦。オッズではアンダードッグの評価で、序盤はテイクダウンに苦労し苦戦したものの、後半からはテイクダウンマシーンぶりを発揮し、UFCでテイクダウンを取られたことがなかったウマルから何度もテイクダウンを奪い判定勝ち。6月の2戦目はタイトルを奪ったオマリーとのリマッチだったが、前回以上に一方的な展開で圧倒。最後は3Rノースサウスチョークで一本を奪った。前戦のサンドヘイゲン戦は、メラブのタイトル戦では最大のオッズ差でフェイバリットの評価だったが、序盤はサンドヘイゲンがテイクダウンを防ぐ展開で健闘。だが、やはり中盤以降はメラブペースとなり、いつもの通りテイクダウンし続ける展開で判定勝ちしている。

元王者のヤンはスターリング相手に反則のグラウンドヒザでタイトルから陥落すると、2022年に行われたリマッチでもスプリット判定負け。さらにオマリーには疑惑の判定負けで連敗。23年3月、連敗脱出を賭けて戦った相手がメラブだった。連敗中とはいえ疑問符のつく判定による負けであり、敗れてもまだ階級最強のイメージのあったヤンに対し、メラブはテイクダウン能力は高いがフィニッシュに乏しく、8連勝してもなかなかチャンスが与えられず、ヤン戦が初のメインだった。

オッズではヤンが有利と見られていたが、序盤からメラブのテイクダウンが冴え渡り、テイクダウンに意識が向かったヤンはさらにカーフキックで削られ、パンチでも押されるという全局面で劣勢となり、ジャッジ三者とも50-45の大差で敗れている。

再戦となった今回のオッズは、メラブが大差でフェイバリット。ヤンは前回のメラブ戦から3試合すべてで判定勝ちしているが、わかっていても防げないメラブのテイクダウン攻勢に対し、何か対抗する手段を得ているとは思えない。

メラブ判定勝ち。

セミはフライ級タイトルマッチ。王者パントージャ5度目の防衛戦。フライ級は昨年、下位ランカーのエルセグや初参戦の朝倉海を挑戦者に抜擢するほど、新鮮味のある挑戦者を連れてくるのが課題だったが、フライ級で2番目に若い(1番は鶴屋怜)ジョシュア・ヴァンが挑戦者として急浮上。ヴァンは今年6月、ブルーノ・シウバを破り再ランクインすると、同月にマネル・ケイプの代役としてランキング1位ブランドン・ロイバルへの挑戦が決定。打撃戦で上回り、終盤にはダウンも奪って完勝し、一気にトップコンテンダーに躍り出た。

一方で、以前より組みへの対応が弱点とも言われており、ロイバル戦は最後まで打撃での打ち合いに応じたロイバルの判断に救われた部分もある。寝技に持ち込まないまでも、タックルという選択肢を見せていれば、打撃戦でもヴァンが思うように戦えなかった可能性がある。

王者パントージャは打撃戦になっても下がらず打ち合っていくタイプだが、フィニッシュを取るのはやはりグラウンドで、寝技に持ち込むことが必要となる。ヴァンは鶴屋のタックルをディフェンスし、下になってもすぐにスクランブルで脱出していた。バックキープが強いパントージャ相手にも、同じことができるかどうか。

予想はパントージャの一本勝ちだが、2Rまでテイクダウンを取られてもスクランブルで逃げる展開でパントージャのスタミナを削ることができれば、アップセットも十分可能と見る。

セミ前では、平良が2度目のトップランカーとの対戦となるブランドン・モレノ戦が組まれている。本人の要望通り、パントージャ vs. ヴァンの同日に(しかも1試合前に)組まれた。タイトル戦の同日に同階級のトップファイター対決が組まれているときは、タイトル戦の選手が体調不良などで欠場した際に代役として出場する、バックアップファイターとしての役割も担っている。

モレノは基本的にはグラップラーだが、昨年11月のアルバジ戦ではボクシングで圧倒。打撃戦ではモレノが距離を潰してパンチをヒットさせていく展開が予想され、平良がそれにどこまで対応できるかが勝負の分かれ目となる。

平良は昨年10月にブランドン・ロイバル相手に激闘の末に判定負け。今年8月の再起戦では、当時無敗で評価が高かった Road to UFC シーズン1フライ級王者パク・ヒャンソンにパンチでダウンを奪い、最後は得意のリアネイキドチョークで圧勝。ただ、そのヒャンソンは先月、下位ランカーのブルーノ・シウバに完敗しているため、ランカーとは実力差があった可能性もある。ヒャンソンからダウンは奪ったが、平良の打撃のスキルがどこまで向上しているかは、この試合だけでは判断が難しいところ。

オッズは平良がフェイバリット。正直、打撃で平良が押されテイクダウンも切られる、苦しい展開になりそうだと見ている。3Rマッチだが、平良はロイバル戦とその前のペレス戦で1Rに打撃でリードされラウンドを落としているため、序盤から気を抜けない。

第1試合開始は7日朝8時から。速報します。

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【UFC323】新世代ヴァンと防衛戦。アレッシャンドリ・パントージャ―01―「打撃でも僕はトップレベル」

【写真】試合まで2週間を切っても、いつも通り母国語でないインタビューにしっかりと受け答えをしてくれたパントージャ。多謝 (C)MMAPLANET

12月6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガス近郊エンタープライズにあるTモバイル・アリーナで、UFC323「Dvalishvili vs Yan 2」が開催され、コメインでUFCフライ級王者アレッシャンドリ・パントージャがジョシュア・ヴァンを相手に5度目の王座防衛戦に挑む。
Text by Manabu Takashima

2023年7月にブランドン・モレノを破り、33歳で世界の頂点に立ったパントージャ。TUFシーズン24メンバーというフライ級のパイオニア達との競り合いだけでなく、ブランドン・ロイヴァルという次の世代、スティーブ・アーセグ&朝倉海ら抜擢組との防衛戦を経て、フライ級の戦いそのものの価値を高めてきた。

今回パントージャが迎えるジョシュア・ヴァンは、接近戦でパンチを交換させるMMAを実践してきた24歳――新しい世代の代表格だ。組みを切って殴る。パントージャのスタイルを切り崩すMMAで挑戦権を一気に手にした。

そんなジョシュア・ヴァンとの防衛戦を前にして、パントージャは挑戦者の強さを認めたうえで揺るぎない自信を持っていた。


近しい人物、皆が僕にとってはメンタル・コーチのようなもの

――ジョシュア・ヴァンとの王座防衛戦を10日後に控えたパントージャです(※取材は26日に行われた)。心身ともに今の状態はいかがでしょうか。

「最高の状態だよ。再び、僕が世界王者と示すことができる機会を得ることができたという気持ちでいるんだ。このベルトを初めて手にした2年5カ月前から、ずっと色々なことを学んできた。特に体に関してね。僕は35歳になった。これまでの時間を振り返り、今、何が必要かを考えるようになったんだ。減量、睡眠時間、もちろんトレーニングに関してもね。結果、僕の戦いは大いに進化を遂げることができた」

――ボディやフィジカルに対して、精神面はどうでしょうか。メンタル・コーチング等を受けることは?

「近しい人物、皆が僕にとってはメンタル・コーチのようなものだよ。妻もそうだし、コーチもそう。僕のことをそれほど知っていない人物の助けは必要ない。身近にいる人間の言葉に耳を傾けている。本当に必要な人の言葉が、欠かせない。そういう皆は、僕がどういう状況が分かってくれているからね。常に本音で話すことができる。

それに子供たちと接していても、精神的に助けてもらうことも多いよ。それが僕のメンタル・ケアだよ。今回の試合は、王座防衛ということは頭に置いていない」

――挑戦者という気持ちで、王座防衛戦に挑むということでしょうか。

「その通りだ。ずっとジムにいて、ノンストップでハードトレーニングを課している。UFCにはイスラム・マカチェフ、マラブ・デヴァリシビリ、カムザット・チマエフ、アレックス・ポアタンという偉大なチャンピオンがいる。皆が進化している。僕も自分の戦いをより高めようと心がけている。

このメンバーのなかでパウンド・フォーパ・パウンドを目指すということは、本当にハードなことだよ。ファンにとっては最高だろうけど。本物のファイター、本物のウォリアーは誰もが世界のナンバーワンになろうとしている。僕はフライ級で一番だけど、全世界でナンバーワンになりたいんだ。そんな風に考えることが、最近は増えてきた」

全てをジョシュア・ヴァンが防御できるようなら、それはもう驚異以外の何ものでもない

――MMAは日進月歩で発展しています。そのなかで最近は近距離で打撃を交換し、打ち合いの最中でもテイクダウンを切れる。そんなファイターが増え、その代表格こそジョシュア・ヴァンかと。

「ジョシュア・ヴァンはとても若くて、タフな対戦相手だ。彼が優れたファイターだから、よりトレーニングをしようという気持ちになれる。僕とジョシュア・ヴァンのスタイルは、それほど違いはない。

ただ、現時点は僕の方が上だ。戦い方に関しても、僕はテクニカルでクリーンな試合を心がけている。僕のファイトが進化していることは、過去2試合でも理解できるだろう。フライ級はUFCにあっても特にテクニカルだし、どの選手も穴がない。見方によっては、他のファイターの打撃が優れて見えるかもしないけど、グラップリングだけでなく打撃に関しても僕はトップレベルにあるはずだ。

そういうことでいえばジョシュア・ヴァンも打撃が強いだけではない。レイ・ツルヤとの試合で、レイのレスリングに対して素晴らしい防御ができていた。それも僕をハードな練習に向かわせる要因になっている。

25分間、テイクダウンを切って打撃の展開にしたい人間と戦うわけだからね。ただし、僕は打撃でもやりあえるよ」

――テイクダウンの攻防については、この試合の鍵を握っているかと思います。いえばテイクダウンばかりでなく、パントージャが組んで如何にバックに回ることができるのかも。そういう意味で、ジョシュア・ヴァンのディフェンス能力をどのように考えていますか。

「自分ではバック奪取に関して、他の選手とは違うレベルだと思っている。僕にとってバック奪取は一番のムーブメントだ。そこからフィニッシュを狙い、全てをジョシュア・ヴァンが防御できるようなら、それはもう驚異以外の何ものでもない。

テイクダウンに関しては、それ以前の攻撃も重要になってくる。僕には打撃がある。強い拳を持っているから、打撃とテイクダウンを融合させて攻めることができる。レイは、この二つを組み合わせて戦うことがなかった。ダブルレッグやシングルレッグだけを狙っていると、ジョシュア・ヴァンも防御はしやすくなる。ただ、あの局面で見せていたジョシュア・ヴァンの動きは、彼が優れたファイターであること示していたのも事実だよ」

――鶴屋選手はパントージャと比較して、組んでから離れたくない気持ちが大きかったのではないかと思います。

「それは、その通りだ。ただレイの年齢を考えると、致し方ないことでもある。それまでは、あの戦い方で勝ってきた。レイと比べると、僕のキャリアは長い。色々な戦いを経験してきたからね。本当にあらゆるタイプのファイターと試合をしてきた。

加えてトレーニングパートナーに関しても、世界と組み合ってきたようなものだから。ATTだけじゃない。それ以前もノヴァウニオンの面々、ヘンリー・セフードのような素晴らしいトレーニングパートナーに恵まれてきた。この経験があったからこそ、危険な状態になっても僕にはエスケープ方法がいくつも頭にある。

だから今の僕は、誰と戦っても勝てる自信があるんだ。次の試合でも、自分がどういう戦いができるのか、それを確かめたくてワクワクしている」

――ジョシュア・ヴァン戦に向けて、何か特別な対策練習をしていますか。

「キョージとは、いくつかのパターンの練習をしてきた。ただ彼も自分の試合があったから、アドリアーノ・モライシュとやることが多かった。それと、とても仲の良いパウロ……凄く大きくて、72キロほどあるかな」

――パウロ?

「ファミリーネームは忘れてしまった(笑)。パウロはアドリアーノ・モライシュと共に、今回の試合に向けて凄く助けてくれたよ。特にボクシングの防御面でね。何よりATTは素晴らしいチームメイトだけでなく、最高のコーチ陣がいてくれるから凄く自信を持って試合に臨むことができる。マルコス・パフンパ(パフンピーニャ=マルコス・ダ・マッタ)、打撃コーチのアンデウソン・フランサ、マカハォン(ルシアーノ・ドス・サントス)もそうだ。

素晴らしい指導者が僕を支えてくれている。12月6日にはベストバージョンのアレッシャンドリ・パントージャを披露できるだろう」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
12月7日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC Fight Pass
午前11時00分~PPV
午前7時30分~U-NEXT



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【UFC316】展望 荒ぶる闘志控え目=マラブ・デヴァリシビリ✕SNS断ち=ショーン・オマリー

【写真】前回の試合と違う必要があるオマリー。前回と同じ動きがしたいマラブ(C)Zuffa/UFC

7日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターにて、UFC316「 Dvalishvili vs O’Malley 2」 が行われる。新王者ジュリアナ・ペニャにケイラ・ハリソンが挑戦する女子バンタム級王座戦をコメインとするこの大会のメインは、王者マラブ・デヴァリシビリに前王者ショーン・オマリーが挑むバンタム級タイトルマッチだ。
Text by Isamu Horiuchi

この両者は、昨年9月にラスベガスの球形建造物スフィアで行われた「ノーチェUFC306」のメインイベントにて対戦している。この大会は、サウジアラビアのリヤドで毎年開催される世界最大級の観光アトラクション「リヤド・シーズン」の名を冠し、演出に2000万ドル(約28億円)以上の金額を注ぎ込んだもの。ダナ・ホワイト代表が事前に「一度きりの大会だ。誰もやったことがないことを成し遂げたいんだ」と語る、前代未聞のメガイベントだった。

その大会のメインに相応しい選手として選ばれたのが、2023年8月にアルジャメイン・ステーリングを相手に完璧なタイミングの右ストレートを当てて新王者に就いたオマリーだった。続く翌年3月、オマリーはUFCで唯一敗戦を喫しているチートことマルロン・ヴェラと対峙し、5Rにわたって打撃で一方的に試合を支配して初防衛に成功。スーパースターへの道を邁進していた。


デヴァリシビリの特異さは、打撃のコンビネーションと完全に一体化した形で、打撃のごとくテイクダウンを放ち続けられる点にある

対する挑戦者デヴァリシビリは、当時10連勝中。底知れぬスタミナでテイクダウンを仕掛け続けて相手を疲弊させ、やがて組み伏せる唯一無二の戦い方で白星を重ねていた。圧倒すれど判定勝利が多いこと、盟友のステーリングが同級王座に君臨していたこと、非英語圏のジョージア共和国出身ということ等が重なり注目を浴びずにいたが、ジョゼ・アルド、ピョートル・ヤン、ヘンリー・セフードと元世界王者を3タテし、実力でこのビッグチャンスを手に入れた。

2日後に独立記念日を迎えるメキシコのファイト・カルチャーを称える映像が建物の内壁全面に映し出され、観客の全視界を覆う壮大な演出の中で行われた決戦。遠い距離を保ち常に動き続けたデヴァリシビリは、一瞬でオマリーの懐に飛び込むと、突進を止めずに倒し切るテイクダウンを複数回決めた。そのまま強烈な圧力で上の体勢をキープし試合を有利に進めた挑戦者は、最終5Rに前蹴りで腹を効かされたものの、距離を取って追撃を回避して最後にもう一度テイクダウンに成功。一世一代の大舞台にて力を存分に発揮し、判定3-0にて悲願の王座奪取に成功した新王者は勝利を告げられベルトを巻かれると、マットにヒザをつき頭を抱え、声の限りに叫び続けた。

「言い訳は一切ないよ。良いコンディションで試合に臨めた。マラブが強かった」と敗北を認めたオマリーだが、やがて試合の10週間前に股関節唇を損傷していたことを公表し、手術を経て休養に入った。

その間に新王者デヴァリシビリは、最強の挑戦者と目された18戦無敗のウマル・ヌルマゴメドフと防衛戦を敢行。序盤はテイクダウンを防がれ打撃を被弾してしまった新王者だが、まったく動じずに驚異的なペースで仕掛け続けて挑戦者を疲弊させ、3ラウンドについにテイクダウンを奪って形成逆転してみせた。

その後も金網側でウマルに背中を取られているにもかかわらず、満面の笑顔を作って実況陣に向かって大声で「なあ、いいファイトだろ!」と話しかける奇人ぶりを発揮したデヴァリシビリは4、5Rも勢いを落とさずに攻撃を続け、幾度もテイクダウンを奪取。最後は疲労困憊のウマルに強烈な右も当ててみせ、完全に呑み込む形で試合終了。UFCバンタム級史上最高のグラップリング戦を制して、見事に初防衛に成功したのだった。

そして今回、休養明けの前王者にいきなり挑戦権が与えられる形でこの再戦が実現する。下馬評は当然大きく王者有利と出ている。前戦においてオマリーは、誰もが来ると分かっていたデヴァリシビリのテイクダウンを6度も許し、長時間コントロールされてしまった。よって今回も同様の展開になるのでは、というのが大勢の見方だろう。

ならばまずこの試合で着目すべきは、オマリーがいかに前回と同じ轍を踏まないかだ。前戦は、ストライカーのオマリーがグラップラーに抑え込まれ得意の打撃を封じられたと言える。しかしもう少し掘り下げると、オマリーは、自らの本領においてもデヴァリシビリの後塵を拝していたとも考えられる。

一撃必殺の拳を最大の武器とするオマリーだが、それを当てるまでの作りはきわめて精妙だ。スイッチを交えスタンドにて無数のフェイントを放ち、相手の反応を伺いながら距離と角度を調整して高い精度の打撃を当てる。が、前回の試合で手や体の動きのフェイントをはるかに有効に使っていたのは、遠い距離から絶え間なく動き続けるデヴァリシビリの方だった。その動きを警戒しいつものように攻撃が出せないオマリーは、デヴァリシビリの飛び込み&レベルチェンジに反応しきれずに懐に入られてしまい、またパンチのタイミングに合わされる形でのテイクダウンを何度も奪われた。

以前も指摘したが、デヴァリシビリの特異さは、打撃のコンビネーションと完全に一体化した形で、打撃のごとくテイクダウンを放ち続けられる点にある。世界屈指のMMAストライカーのオマリーは、自らが最も得意とするスタンドでのフェイントの掛け合いと間合いの取り合いにおいて、「テイクダウンというストライキング」を駆使するデヴァリシビリに遅れを取ったのだ。

では、いかにして今回オマリーはその駆け引きで王者を上回ることができるのか? その鍵となるのは、技術以上に精神的な側面と考えられる。

最高度に進化した彼らの戦いを通して、その根幹を支える精神のあり方を感じ取るのもMMAの楽しみ方

その派手な風貌から「目立ちたがり屋」というイメージの強いオマリーだが、実はきわめて内省的なファイターだ。以前筆者が行ったインタビューにおいても、戦いにおける理想の精神状態は「思考を必要としない状態(thoughtless state)」であり、スタンドにおけるフェイントやアングルの精緻な駆け引きの大部分も「オートパイロットモード」で行っていると語ってくれた。

実際タイトルを奪ったステーリング戦では、考えることなく「高次元に存在する自己(higher self)」に身を任せて戦うことができたというオマリー。逆に前回のデヴァリシビリ戦は、テイクダウンを警戒するという思考に囚われ動きが制限されてしまった面は否めない。

しかし今回、手術も含めて約9ヶ月の休養を経たオマリーは、決戦に向けて過去最高の精神状態にあると語る。もともと毎朝10分の瞑想を欠かさなかったが、前戦以降はそれまで積極的に行っていたSNSへの露出をめっきり減らし、喫煙も辞め、また人前に出ることも制限して、自然に囲まれた自宅で娘や友人たちとのんびり過ごす時間を大切する生活に切り替えたと言う。

「SNSを見なくなっただけで、こんなに自分の精神にいい影響があるとは思わなかった。今までは、常に心にうっすらと不安(anxeity)を抱えていたんだ。いつも携帯でXをチェックしていたから。でも今回、はじめてそれが全くない状態になったんだ」と穏やかに語る前王者は、さらに「家にはたくさんの鳥たちがいるんだけど、今は毎日そのさえずりがいっぱい聞こえるし、花の香りもよりよく分かるんだ。その全てが、携帯を見なくなったことのおかげなのさ」と、その拳で強豪達を薙ぎ倒してきた男とは思えないほど平和にして、SNS社会に疲れた我々全てが共感するようなコメントを残している。

さらにオマリーは「敗戦を通して僕を成長させてくれたマラブには感謝しかないよ。今の僕は、ただ100パーセント試合に集中している。勝とうが負けようが、それが僕の本質を決めたりしない。勝敗にかかわらず、試合の翌朝に自分が幸せかどうかを決めるのは自分だ。僕の人生は最高だ。絶対に勝たなきゃいけないことなどない。ただhigher levelでパフォームするだけさ」と悟りの境地を披露する。

もしオマリーがその言葉通り、敗北を恐れる心から解放され、「高次元の自己に身を任せた」戦いができるならば、前回のようにデヴァリシビリに動かされてしまう=居着くのではなく──自らのフェイントで王者を反応させ距離を制し、その顎に世界最高の精度と威力を誇る拳を叩き込む、あるいは王者のテイクダウンを誘って強烈なカウンターの膝を炸裂させるチャンスがより大きくなるだろう。

オマリーにとってのもう一つの好材料は、前回は股関節唇損傷のためほとんどできなかったという組技の練習が、今回は存分にできていることだ。組みつかれても簡単には倒されない、たとえ倒されても立ち上がれるという確信があればあるほど、スタンドにおいて王者のテイクダウンを警戒する必要は少なくなる。

また、オマリーは前回の試合直後に「テイクダウンされた後、スタミナの消費を懸念してスクランブルを試みず、下にステイしすぎてしまった」との反省点を口にしている。しかし今回はその種の不安もなく「レスリングに必要なスタミナは走ったり、ミットを打っても得られない。レスリングをやりこんで得られるんだ」と、静かに自信を覗かせている。諸々の懸念を解消し、オマリーの精神を理想のオートパイロットモードに導く条件は、前回より揃っているようだ。

昨今は、アレックス・ペレイラ(アマゾン少数民族スピリチュアリズムへの回帰)イリー・プロハースカ(侍の精神文化への傾倒)、イスラエル・アデサニャ(マジックマッシュルームを用いた瞑想)等──そこに仙三氏の導きにより瞑想による「宇宙」との一体化を試み、先日見事にONEバンタム級王座に輝いた若松佑弥を加えてもいいだろう──、世界のトップファイターたちがさまざまな形で科学を超えた精神面の探究を試みている。最高度に進化した彼らの戦いを通して、その根幹を支える精神のあり方を感じ取るのもMMAの楽しみ方の一つだ。

精神といえば、王者デヴァリシビリもまた突出した精神力を武器とする選手だ。余人には真似のできない高いモチベーションを日々保ち鍛錬を積み重ね、誰もが及ばない驚異のスタミナを手にしている。その過剰なまでの闘争心は、オマリーとの前戦の試合開始直後、オマリーと対峙しながらセコンドのティム・ウェルチと口論をはじめたこと、また前回の挑戦者であるウマルの言動に激怒し、大会前記者会見にて激しく罵倒してみせたことにもよく現れている。

荒ぶる闘志を全面に出し、圧巻のスタミナを武器に試合開始から終了まで力の限り攻撃し続ける不屈の精神力こそ、王者の真骨頂だ。彼のレスリングコーチを務めたビリー・ビゲロウは「マラブの戦い方こそ、まさにGRIT(どんな困難にも負けない根性)だ」と表現している。

ただし今回の再戦に向かう王者の言動からは、いつものような激しすぎる意気込みは感じられない。「ウマルに勝って、みんなの僕への見る目が大きく変わった。本当にリスペクトしてくれるよ」と語る王者は、今回一切トラッシュトークを仕掛けてこない挑戦者についても「生活環境を変えたことは、彼にとっていい影響があると思うよ。ショーンは僕のテイクダウンを全て防いでしまうかもしれないね」と穏やかに評している。それどころか「一度自分がドミネイトした相手と戦うのにモチベーションを作るのは難しい」とまで話している。

もちろん、だからと言ってデヴァリシビリが苦闘の果てに手にしたベルトを保持する努力を怠るとは考えにくい。「できるだけ長くこのベルトを防衛するために、僕はできる全てを行うつもりだよ」と語る王者は、今回も──対戦相手への怒りという発奮材料はなくとも──超ハイペースで25分間動き続けられる驚異のコンディションを作って防衛戦に臨んでくるだろう。

また上でも指摘したように、グラップラーのデヴァリシビリは、実はスタンドにおける距離とフェイントの攻防にもきわめて長けている。先日、デヴァリシビリとオマリーがUFC PIで出くわして友好的な会話を交わしたことがあった。その時王者がにこやかに「君も作戦を変えてくるんだろう? 僕も今度は君に対して打撃で立ち向かうかもしれないよ」と話すと、オマリーは「ノー!」と一笑に付した。が、ウマル戦の最終Rに当ててみせた強烈な右のように、テイクダウンと織り交ぜたノンストップ・アタックで相手を疲弊させた果てにおいては、疲れ知らずの王者が繰り出す打撃は脅威の武器となるに違いない。

バンタム級史上最高のグラップラーと最高のストライカーによる注目の再戦。極限まで磨き抜かれたお互いの得意領域はどのように交差するのか。それぞれの方法で最高度に研ぎ澄まされた両者の精神は、いかなる形でこの至高の戦いを導くのだろうか。


■視聴方法(予定)
6月8日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時00分~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■ UFC315対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] ショーン・オマリー(米国)

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ジュリアナ・ペニャ(米国)
[挑戦者] ケイラ・ハリソン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ケルヴィン・ガステラム(米国)
ジョー・パイファー(米国)

<バンタム級/5分3R>
マリオ・バウティスタ(米国)
パッチー・ミックス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴィセンチ・ルケ(ブラジル)
ケヴィン・ホランド(米国)

<フライ級/5分3R>
ブルーノ・シウバ(ブラジル)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

<ライトヘビー級/5分3R>
アザマット・ムルザハノフ(ロシア)
ブレンジソン・ヒベイロ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
セルゲイ・スピヴァク(モルドバ)
ワルド・コルテスアコスタ(ドミニカ)

<ウェルター級/5分3R>
ケイオス・ウィリアムス(米国)
アンドレアス・グスタフソン(スウェーデン)

<女子フライ級/5分3R>
アリアニ・リプスキ・ダ・シウバ(ブラジル)
ワン・ソン(中国)

<フェザー級/5分3R>
ユ・ジュサン(韓国)
ジャカ・サラギ(インドネシア)

<ライト級/5分3R>
クイラン・サルキルド(豪州)
ヤナル・エシュモズ(イスラエル)

<ライト級/5分3R>
マルケル・メデロス(米国)
マーク・チョインスキー(米国)

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【Pancrase353】ウルルと仕切り直しの防衛戦、透暉鷹「練習以外の時間をどう過ごすかが一番大事」

【写真】練習以外の過ごし方で、練習の質も上がる。試合2週間前の透暉鷹はリラックス&集中できていた(C)SHOJIRO KAMEIKE

27日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE 353で、バンタム級KOPの透暉鷹がカリベク・アルジクル・ウルルを相手に防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

両者は当初、昨年12月のニューピアホール大会で、ベルトを賭けて対戦する予定だった。しかし透暉鷹が右足首の靭帯損傷、ならびに骨にヒビが入っており全治1カ月と診断された。さらにウルルもレスリングの練習中に肩を痛めたことにより、タイトルマッチは延期されている。

昨年のRoad to UFCでは準決勝で敗れている透暉鷹。RTU再挑戦を目標に掲げていたが、その夢も叶わず。今年のRTU開催と出場メンバーを見て、彼は何を想うのか。その前に立ちはだかる強敵ウルルに対しては――4月12日、土曜日の朝に行われている寒天練に、透暉鷹を訪ねた。


――昨日は17時から東京でパンクラスの記者会見があり、当日に戻ってきたのですか。

「はい。東京ではどこにも寄らずに――出稽古とかは、試合前に怪我すると怖いので」

――今日の寒天練も出稽古ではないのでしょうか。

「ココは出稽古先という感じではないですね。出稽古って何カ月に一度行く場所、という感じじゃないですか。寒天練は普段から練習している場所で、いつも練習しているメンバーがいる。だから出稽古先ではないと思っています」

――これは寒天練の参加メンバーに聞いていることなのですが、もし一緒に練習している選手との対戦が決まったら、透暉鷹選手はどうしますか。パンクラスのバンタム級でいえば山口怜臣選手など、仲間でも勝ち上がってきてば対戦する可能性も出て来ます。

「あぁ、それは『当たらないでほしいな』と思っているだけですよ(笑)。当たったらその時に考えるし、今それを考える必要ないかなって思います」

――なるほど。まずは前回の試合が流れた経緯からお聞きしたいと思います。透暉鷹選手の負傷が発覚したのは、いつ頃のことだったのですか。

「試合の1週間前ぐらいです。練習していた時、テイクダウンの攻防で踏ん張ったら嫌な音が聞こえて、『やっちゃったかな……』と感じました。ただ、その日は痛みが凄かったけど、翌日には『試合したい。ケージの中に入りたい』という気持ちでいっぱいになっていて。だけど病院で診察してもらったら、『靭帯を損傷している』と。まぁ、かなり腫れていましたしね(苦笑)。パンクラスさんに相談したら『万全の状態で試合をしてほしいから延期で』と言ってくれました」

――対して、ウルルの負傷はいつ聞いたのでしょうか。

「僕が聞いているのは――パンクラスさんが僕の負傷をウルル側に伝える前に、相手からも負傷の連絡が来たそうです。『そんなこともあるのか』って驚きましたね。こういう言い方は変かもしれないけど、『僕の要因だけで試合がなくなるわけじゃない』というのは、気持ちとして救いでもありました。ウルルも海外から来ることを決めているのに、僕のせいで試合がなくなったら申し訳なくて」

――ただ、ウルル戦の延期はRTU出場という目標にも影響を及ぼしました。透暉鷹選手も年内に試合ができず、そのまま今年のRTU出場者が発表されています。

「うん、まぁ……『12月に試合をして勝っていたらRTUに出られたのかなぁ』とは考えますよ。でも別に『なるようになる』というか。もちろんUFCを目指していることは変わらないけど、最近は『別にそこまでUFCやRTUのことを考えなくてもいいかな』と思っています。一戦一戦やっていくために、日常的な部分からしっかりやっていくほうが重要で。先を見すぎても仕方ないですしね」

――ではウルル戦が延期になった時点で2025年については、どのように考えていましたか。まず初戦がウルルとの防衛戦になることは絶対として。

「もちろん怪我を治すこと。それと試合が流れて気持ちも落ちていたので、しっかりリセットすること。まず気持ちを切り替えるために、また1カ月ほど海外に行ってきました」

――今回はどこへ?

「またアリゾナのファイトレディです。もう恒例の出稽古先になりつつありますけど(笑)。1月末から1カ月ほど行ってきました」

――いや、負傷は……(笑)。

「まだ完全に治ってはいない状態で、テーピングして練習していました(苦笑)。といっても最初からスパーリングをバチバチやるというよりも、UFCに出ているようなメンバーと関わる時間が欲しかった、というところですね。気持ちをリセットするためにも。お医者さんからも『負傷から1カ月経ったら動かしても良い』と言われていて。それほど長引かず良くなってきていたし、練習の強度は徐々に上げていきました。

海外に行こうと思ったキッカケは、スポンサーさんだったんです。株式会社永賢組の永草社長という、デビューした頃から応援してくださっている方で。その方が『気持ちを切り替えるためにも行ったほうが良い。練習できなくても、リハビリも向こうでできると思うし』と言ってくれて」

――それは、ありがたいお話ですね。米国では徐々に練習の強度を上げていったということですが、どのような内容だったのでしょうか。

「ウルル対策というか、やっぱり日本人選手とは違う感覚を得ておきたいと思っていました。ヘンリー・セフードと組ませてもらったり、他の選手も――ベラトールやPFLに出ているような選手は、フェザー級でも体がヤバかったですね(苦笑)」

――一方、ウルルの状態について何か情報は入ってきていましたか。

「いえ、何も聞いていないです。試合ができるということは、向こうも万全の状態なんでしょうけど。この4カ月で、何かは変わってきているとは思います。年齢も若いし、成長してきてはいるんじゃないですかね」

――透暉鷹選手は前回のインタビュー時から4カ月が経ち、どのような変化がありましたか。

「いろいろ変わってきましたけど、前から言っていたとおり普段の生活から変えてきました。どんどん戦うための状況を整えてきて、良い影響が出ていると実感しています。やっぱり練習以外の時間をどう過ごすかが一番大事だと思っているので。

練習を頑張ったり、練習のことを考えたりするのは、もともと格闘技が好きだから楽しいんですよ。同時に、練習以外の時間もしっかり過ごすことができれば練習の質も高くなる。『動きが良くなっている。強くなっている』という実感も得て、楽しくなるから続けられるし、質も上がっていくんです。もちろん普段から食事制限をしたりとか、周りから見れば厳しい生活をしているかもしれないけど」

――試合2週間前で当然かもしれませんが、だいぶ身体もスッキリしているように感じられます。

「アハハハ、良かったです。今はバンタム級の体になってきて、すごく調子も良いです。試合がなくなった直後とか、怪我で練習できなかった時期は少しだけ体重も増えましたけど、練習を再開したらすぐ今の状態に戻ります。やっぱり試合と近い体重で練習しないと、試合の時にギャップがあったら難しいと思いますね」

――では仕切り直しの一戦に向けて、読者の方へメッセージをお願いします。

「ウルル選手は強敵なので。12月の試合が流れて4カ月ほど期間が空きました。その中でも自分も成長する部分がたくさんありました。楽しみにしてくれていた方には申し訳なかったですけど、その分今回、良い試合を見せたいです」

■Pancrase353視聴方法(予定)
午後13時00分~ U-NEXT

■Pancrase353対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
内藤由良(日本)
ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)

<ライト級KOPC/5分5R>
[王者] 雑賀ヤン坊達也(日本)
[挑戦者] 天弥(日本)

<バンタム級KOPC/5分5R>
[王者] 透暉鷹(日本)
[挑戦者] カリベク・アルジクル ウルル(キルギス)

<ウェルター級KOP決定戦/5分5R>
押忍マン(日本)
佐藤生虎(日本)

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志(日本)
オタベク・トキロフ(ウズベキスタン)

<ウェルター級/5分3R>
ガブリエル・レーベン(フランス)
武者孝大郎(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
船田電池(日本)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
浜本キャット雄大(日本)

<フライ級/5分3R>
眞藤源太(日本)
ラファエル・リベイロ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
山口怜臣(日本)
平岡将英(日本)

<バンタム級/5分3R>
荒田大輝(日本)
ギレルメ・ナカガワ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
小原統哉(日本)
神部篤坊(日本)

<フライ級/5分3R>
赤﨑清志朗(日本)
中村大信(日本)

<フェザー級/5分3R>
松岡拓(日本)
関翔渚(日本)

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【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:2月 ウェイリ×スアレス「ウェイリに感じた驚きと希望」

【写真】五輪レベルのスアレスにもレスリングで勝つ。ウェイリが特別な選手であることには間違いないが、そこから希望を見出すこともできる(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾、良太郎というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。今回は良太郎氏が選んだ2025年2月の一番──2月9日に行われたUFC312のジャン・ウェイリ×タチアナ・スアレス、アジアが誇るMMAファイターと言っても過言ではないウェイリについて語らおう。


――今月の一番としてジャン・ウェイリVSはタチアナ・スアレスを選んでいただきましたが、この試合はとにかくウェイリの強さに驚きました。

「それに尽きますね。レスリングで世界選手権3位になっているスアレスに最終的に組み勝っちゃうわけですから。ウェイリ自体、レスリング出身ではないと思うのですが、カーラ・エスパルザとやったあたりからレスリングが強くなったんですよね。確かそのくらいの時期にヘンリー・セフードの指導を受けていて、もともと持っている体の強さとセンスがあるので、少し教えると一気にレスリング力が伸びたのかなという印象です」

――ウェイリが打撃を効かせたり、スアレスを消耗させた状態ではなく、純粋なレスリング勝負で組み勝っていた印象もありました。

「5Rの最初にスアレスがかなりいいタイミングでタックルに入ったんですけど、それすらも『えい!』みたいな感じで簡単に切っちゃいましたからね。ウェイリがすごいのは打撃でスアレスを疲弊させたというよりも、組みの攻防でスアレスを疲弊させたこと。いくらディフェンス出来ているとは言え、ディフェンスするのにも体力は使うし、普通はディフェンスする側(ウェイリ)が疲弊していくものなんですよ。でもウェイリの場合は組みの攻防でスアレスを疲弊させて、最終的に自分が組み勝ったというのは驚きしかないですね。本当にジャン・ウェイリ強しです」

――他の選手ならまだしも、スアレスはレスリングでオリンピックを目指せる位置にいた選手ですからね。

「だから僕はアジア人でもこういう風になれるんだっていう希望も感じましたね。アメリカのトップレスラーに対して、レスリングのバックボーンがないアジア人でも勝てるという。僕はそこに希望を見出しましたね」

――なるほど。

「今のUFCは小さい頃からレスリングをやっていて、そういう下地があったうえでMMAに転向した選手が主流というか、そういうベースがないと勝てないレベルになっていきたと思うんですよ。しかもMMAで稼げるようになってからは、レスリングの選手たちが新たに稼ぐ方法としてMMAを選ぶようになってきて。特に僕が現役でやっていた頃は、そこまで軽量級は稼げなかったから、レスリングのトップ選手がMMAに来ることって少なかったんです。それがUFCでも軽量級でも稼げるようになってきて、軽量級のレスラーがMMAに転向するという流れが出来て、一気に選手がアスリート化した。そういう時代の流れのなかでウェイリのような選手がトップレスラーに組み勝つというのはうれしくもあり、我々にとっての希望だと思います」

――どうしても幼少期からレスリングをやっていた選手とレスリング勝負しても勝てないと思ってしまいがちですが、ウェイリはそういったマインドの部分から違うようにも感じました。

「やっぱりその気持ちはすごく大事で、僕はどうしてもレスラーアレルギーみたいなものがあったんです。レスリングを小さい頃からやってきた選手になかなか勝てないのかな…と思いつつ、レスラー相手にもレスリング勝負していたところがあって、それはちょっとした失敗だったのかなと思っているんです。でもウェイリはおそらくレスラー相手にレスリング勝負してもMMAなら勝てるというマインドでやっていて、実施にそれを試合でやってしまう。だからこそ本当に凄いことだと思って、今回セレクトしました」

――1月の一番としてセレクトしていただいたハオーニ・バルセロス×ペイトン・タルボットと合わせて、改めてMMAにおいてレスリング力は重要ですか。

「僕はやっぱりMMAはレスリングだと思うんですよ。もしプロ志望の選手がジムに入ってきたら、最初の3カ月間は片足にしがみつく練習(レスリング)からやってもらいますね(笑)。結局は打撃で勝負する、寝技で勝負するにせよ、レスリングで勝てなかったら、自分に選択肢がないじゃないですか。僕の中でMMAの1/2はレスリング、1/4が柔術、1/4がキックボクシングというイメージなんです。超大雑把に言うと。だからレスリングの部分がしっかりしていないと、打撃や寝技でいくらいいものを持っていても、それを出せずに終わってしまう。MMAでどの局面で戦うかを決められるのはレスリングが強い選手だと思います」

――またアジア圏、中国からこのレベルのMMAファイターが出てくることにも時代の流れを感じます。

「スアレス戦の前はウェイリとイェン・シャオナンの中国人対決がタイトルマッチでしたし、女子選手の成績においては完全に中国に上に行かれましたよね。男子は中国人選手に完全に負けているとは思わないですけど、Road To UFCを見ていても中国の選手はみんな強いじゃないですか」

――そうですね。しかも全くノーマークだった選手も短期間で急に強くなる印象もあります。

「それだけ強くなるための環境が整ってきているんだと思います。上海にUFC PIができたり、指導者もいい人材が集まってきて、強くなるための地の部分が出来上がってきている印象ですよね。あとは単純にMMAをやる人の数も多いだろうし」

――アジアという枠組みで言えば、アジアからウェイリのような選手が出てきたことはうれしいですよね。

「僕は個人的にジャン・ウェイリは大好きなんですよ。打撃の感じといい、レスラー相手に組み負けないところといい。“アジアの星”じゃないですけど、ウェイリは男子・女子の枠を超えた存在になりつつあると思います」

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45 MMA MMAPLANET o UFN UFN252 ソン・ヤードン ヘンリー・セフード ユライア・フェイバー

【UFN252】カウンターで試合をコントロール。アイポーク発生も3Rまでの判定でヤードンがセフードに勝利

<バンタム級/5分5R>
ソン・ヤードン(中国)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28.
ヘンリー・セフード(米国)

フェイントをかけ合いからセフードがプレスをかける。ヤードンは右ロー、セフードが下がった相手にワンツーを見せた。ヤードンの右カーフを受けながら距離を詰めるセフードが、フェイントから左ミドルを突き刺した。シングルレッグへのフェイントから左フック、跳びヒザへと繋げるセフード。ヤードンは左ジャブをボディに伸ばして右カーフを当てる。セフードも右ローを返す。USAコールを受けるセフードの顔面に、ヤードンが右ストレートを打ち下した。

下がるセフードを、ヤードンがボディへの左ジャブで追う。右カーフを受けたセフードが、パンチで負けに出る。右ハイから右ローへ。ヤードンがケージ中央でセフードを挑発した。ラウンド残り1分でセフードがシングルレッグを狙うも組めず。左に回るセフードに右アッパーを放ったヤードンは、シングルレッグのフェイントに動じず、右のカウンターをヒット。セフードの右ミドルをキャッチし、パンチの連打を浴びせた。

2R、ヤードンがプレスをかけてローを当てていく。セフードはシングルレッグからのレベルチェンジでパンチを振るうが、ヤードンの顔面に届かない。右ローを連打するセフード。ヤードンはセフードが中に入ってくると、右のカウンターを狙う。セフードがサウスポーにスイッチしたが、ヤードンの右をもらってしまう。セフードが顔面のガードすると、ヤードンはパンチをボディに伸ばす。

セフードのシングルレッグが決まらず。オーソドックスに戻したセフードは、ヤードンの右カーフを受けて足が止まる。徐々に足が流れ始めたセフードは、再びサウスポーに。右ジャブ、ストレートが決まるも、オーソドックスからの右には右ストレートを合わされてしまう。打ち合いから残り45秒で、ヤードンがシングルレッグで組んだ。これを切ったセフードは、ヤードンのパンチをもらいながらも前に出る。しかしヤードンも左フックを返した。

3R、セフードはサウスポーで構える。左ストレートを伸ばすセフード。ヤードンも右ストレートを返す。互いにジャブを突き合うなか、ヤードンの顔面が赤く腫れる。しかしセフードもヤードンの左ジャブを受けている。セフードはシングルレッグのフェイントから上に飛びつくが、ヤードンがパンチを合わせにいった。ヤードンの右前蹴りがセフードの下腹部を捉え、ローブローをアピールする。セフードに休憩が与えられ、試合は再開。直後、両者は打ち合いを展開し、ジャブを突き合うなかでヤードンが右ヒザを突き刺す。セフードもスイッチしながら右ストレートを打ち込んだ。ヤードンの左手がアイポークとなってしまい、またも試合が中断される。

顔が腫れているヤードンの右耳からは出血が確認される。ブーイングが飛ぶなか、レフェリーから注意を受けるヤードンは憮然とした表情を浮かべた。4分ほどの休憩が与えられたあと、試合は再開。ヤードンが一気に距離を詰めた。セフードは左右に回る。左手を広げているヤードンに対し、レフェリーから注意も入った。セフードにケージを背負わせたヤードンがパンチを振るうが、セフードがラウンド終了まで凌いだ。

4R前のインターバルで、セフードはアイポークを受けた目について「見えない」と訴える。一度呼ばれたドクターは一度下がらされ、レフェリーがヤードンに何か説明する。ヤードンは両手を広げ、納得いかない表情を浮かべた。再度ドクターが呼ばれると、すぐに両手を交差して試合をストップした。うずくまるヤードン。セコンドのユライア・フェイバーらがレフェリーから説明を受け、レフェリーはリングアナのブルース・バッファーにも結果を説明。やや混乱気味のケージで、3Rまでのスコアの集計が発表された。

裁定はヤードンがユナニマス判定勝ちを収めた。試合後、互いにリマッチを希望している。


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