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【UFC322】展望 世界ウェルター級選手権試合 豪&打のマダレナ×ダゲスタン・グラップラー=マカチェフ

【写真】この惑星で一番のウェルター級の戦いが見られることは間違いない (C)Zuffa/UFC & MMAPLANET

15日(土・現地時間)、ニューヨーク州ニューヨークのマジソンスクエアガーデンにて、UFC 322「Della Maddalena vs Makhachev」 が行われる。ヴァレンチーナ・シェフチェンコの女子フライ級王座に、女子ストロー級王座を返上したジャン・ウェイリが挑む女子軽量級頂上対決をコメインとする今大会のメインイベントは、男子中量級の頂上決戦──ウェルター級新王者ジャック・デラ・マダレナに、イスラム・マカチェフがライト級王座を返上して挑む大一番だ。
Text by Isamu Horiuichi

豪州出身の王者デラ・マダレナ(以下JDM)は、14歳の頃から始めたボクシングを主武器に、2022年1月のUFCデビュー以来8連勝中だ。昨年3月にジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズの組技を凌ぎきり、3Rにカウンターの右ヒザをクリーンヒットさせ鮮烈なKO勝利でコンテンダーの座に駆け上がった。

(C)Zuffa/UFC

そして今年5月にウェルター級王者ベラル・モハメッドに挑戦。

序盤立ち技主体で攻めてくるモハメッドに対して伸びるジャブを中心にプレッシャーをかけ、テイクダウンを許さず主導権を握った。終盤鬼気迫る勢いで距離を詰めてきたモハメッドにバックを許し、テイクダウンを奪われる場面もあったマダレナだが、その度に凌いで立ち上がる。そして劣らぬ殺気と気迫で前進しパンチのラッシュで大反撃に出て、UFC史上屈指の激闘となった最終Rを制して王座に輝いた


イスラム・マカチェフ=次元の違うグラップリング力

対するマカチェフは、長年パウンド・フォー・パウンド(PFP)トップ2の座を譲らない元ライト級絶対王者だ。UFCで実に10連勝を達成した後、2022年10月にシャーウス・オリヴェイラとの王座決定戦を2R肩固めで制し、兄貴分のカビブ・ヌルマゴメドフが保持していたライト級ベルトを戴冠した。

(C)Zuffa/UFC

さらに翌2023年の2月と10月には、フェザー級王者アレックス・ヴォルカノフスキーを相手にPFP1位×2位のスーパーファイト2連戦を敢行。

敵地豪州に乗り込んだ初戦は5Rの激闘を僅差の判定で制し、2戦目は左ハイをヒットさせて初回KO勝ち収めている。世界最強のMMAグラップラーが、世界最高峰のMMAストライカーを打撃で葬るという衝撃的な結末をもって、マカチェフは誰もが認める全MMAファイターの頂点の座に就いた。

昨年10月には、キャリア最後の世界挑戦と決めて挑んできたダスティン・ポイエーと対戦。金網に詰められないことを徹底し粘り強く戦う挑戦者に対して、打撃でも互角に渡り合った。そして最終R、オクタゴン中央でシングルを仕掛けたマカチェフは、掴んだ左足を大きく旋回させるように引き付けて体勢を崩すことに成功。がぶってからのダースチョークでタップを奪った。得意パターンを対策してきた相手のさらに上をゆく、見事な「奥の手」を披露してのフィニッシュだった。

今年の1月には最強の挑戦者アルマン・ツァルキャンとの一戦が予定されていたマカチェフだが、前日になってツァルキャンが背中の負傷で欠場し、(当日別の試合が組まれていた)ランキング10位のヘナート・モイカノに挑戦者が変更されたことが発表された。急遽実現したこの試合で、初回にカウンターの左右のフックを貰い尻餅をつかされたマカチェフだが、すぐに体勢を立て直してテイクダウンを奪取。スクランブルを試みた挑戦者をがぶって瞬時にダースチョークを極めてしまい、改めて次元の違うグラップリング力を見せつけた。

試合のたびに底知れぬ強さを発揮する絶対王者は、かねてからウェルター級に上げての二階級制覇に興味を示していた。しかし練習仲間のモハメッドが同級王座に君臨していたため、ライト級に留まっていた。その状況が、今年5月にモハメッドがJDMに敗れて王座転落したことで変わった。マカチェフは正式にベルトを返上し、ウェルター新王者JDMへの挑戦が実現することとなった。

「もうライト級でやるべきことは全て成し遂げた。重要なのは金じゃない。レガシーのために戦うんだ」と語るマカチェフ。もしこの試合に勝利すれば、史上11人目(男子では10人目)のUFC二階級制覇、特にライト&ウェルター級制覇はBJペン以来二人目となる。

これはマカチェフの兄貴分にしてMMA史上最も偉大な戦士とされるカビブ・ヌルマゴメドフすら成し遂げなかった偉業だ。そこでこの試合を、カビブをも凌駕するGOAT(Greatest of All Time)の座にマカチェフが挑む試合、と捉える向きもある。しかし、そのような「カビブ超え」のナラティブを誰よりも強く否定するのはマカチェフ本人だ。

曰く「僕にカビブより多く防衛したいか、とか聞いてくる連中がいるけど、馬鹿げた質問だよ。カビブは兄弟だ。自分の記録を僕に破られたくない、とか考えるわけがない。二カ月にも渡って家族にも会わず、僕らチームを支えてくれているんだ。チームに新王者を誕生させることは、カビブの夢でもあるんだ。だから彼の業績を超えたいかとか、そういう質問には答えたくないね」。

かくも強固な両者の絆を鑑みるに、この試合はマカチェフ個人の戦いというより、故アブドゥルマナプ・ヌルマゴメドフの導きによりUFCの頂点に立ち、故郷ダゲスタンの名を世界に轟かせた二人の兄弟弟子=カビブとマカチェフが力を合わせて挑む戦い──師の遺志を継いだ彼らが、ダゲスタン・ファイターズのさらなるレガシーを格闘技史に刻まんとする試合なのだろう。

相応しい実力を証明する絶好の機会=JDM

対照的にJDMは、前述のバーンズ、モハメッド以外にはまだビッグネームを倒しておらず、レジェンドへの道を歩み始めたばかりの新王者だ。前回の王座挑戦自体が第一コンテンダーのシャクハト・ラクモノフの長期欠場を受けて実現した面があり、また試合ではモハメッドが自称「カネロばりの拳」の威力を証明しようと必要以上に立ち技で挑んで来る等、運も味方した上での戴冠と取ることもできる。

そんな新王者にとってマカチェフとの一戦は、王座に相応しい実力を証明する絶好の機会と言える。

「(減量に苦しんでいた)イスラムにとっても、階級アップはいい判断だと思う。当日はベスト・イスラムが現れると考えているよ。ただ、階級を上げるタイミングが悪い。今は僕が王者だからね」と穏やかな口調で語る新王者は、いつも通り静かな自信を覗かせている。

「ラグビーの方がサンボよりMMAのバックグラウンドとしてはるかに優れている」(クレイグ・ジョーンズ)

(C)SATOSHI NARITA

挑発合戦を好まない両雄によるこの大一番。

そんな清い世界最強決定戦に、少々の遺恨テイストと興味深い視点を加えてくれるのが、DMと同郷であり組技指導に当たるクレイグ・ジョーンズの存在だ。世界最強の重量級組技師の一人にして、進化するノーギ・グラップリングの最先端をゆく──同時に業界屈指のジョークスターにしてコミカルトラッシュトーカーでもある──ジョーンズは2023年、マカチェフのライト級王座に挑んだヴォルカノフスキーのコーチを担当し、対策を授けた。

迎えた2月の第1戦。ヴォルカノフスキーはマカチェフの序盤の攻勢を見事に凌ぐと、ラウンドを経るごとに強さを増してゆく。結局僅差の判定で敗れたものの、終盤は疲弊したマカチェフを組み伏せる場面まで作り世界を驚嘆させた。

この結果を受けて動画をアップしたジョーンズは、得意満面の表情で「分かっただろ! (マカチェフたちが用いる)サンボはフェイクだと言うことがな!」、「みんなダゲスタンの連中に恐れ慄いているけど、このたった一人の豪州人(=自分)があっさりその秘密を解析しちまったというわけだ!」、「イスラムは相手を抑え込むことについてはすごく強い。でもその分野で一番優れているのは米国のフォークスタイルレスリングであって、ダゲスタンの連中のフリースタイルレスリングではない。さらにサンボはグラップリングとしては我々柔術より遥かに劣っているんだ」、「俺たちはヴォルクがイスラムに倒されても、背中を向けて立つことができると分かっていたし、実際そうなった。ヴォルクはあの試合で、ラグビーの方がサンボよりMMAのバックグラウンドとしてはるかに優れていることを証明したな!」と言いたい放題。

無茶苦茶な煽り方をしながらも、実際にUFCで猛威を振い続けるダゲスタン勢の攻略の糸口を示したことで、大いに存在感をアピールした。8カ月後のの再戦でヴォルカノフスキーはマカチェフのハイに初回であえなく沈んでしまったのだが、この際にもジョーンズは「今回はグラップリングの展開が一切なかったからな! 俺はこの敗戦の責任の全てをチームの打撃コーチに押し付けて、初戦における功績だけありがたく受け取ることにするよ!」と流石の受け答えを披露している。

そのジョーンズ、2024年にMMA界では鳴りを潜めていた(もっとも、8月に優勝者に賞金1億6千万円という前代未聞のグラップリング大会「クレイグ・ジョーンズ・インビテーショナル」を開催し、ADCC世界大会にぶつけるなど世界のグラップリング業界の勢力図を揺るがすような大仕事をした)が、今年の5月に再び「打倒ダゲスタン」の野望に向けて動き出す。ダゲスタン勢の練習仲間であるモハメッドに挑戦するJDMのチームに加わり組技対策を伝授し、試合当日もセコンドに加わったのだ。

果たしてこの試合でJDMは、飛躍的なテイクダウンディフェンスの向上を見せ、下になっても腰で跳ね上げ距離を作り立ち上がることに成功、見事に王座奪取に成功した。戴冠直後に新王者は「クレイグには本当に助けてもらったよ。僕の組技の特性を見極めた上で、役に立つ改善点をいろいろと指導してくれたんだ」と語り、ジョーンズ直伝の対策の有効性を証言した。

そして今回、ジョーンズは早期からJDMのキャンプに参加。現在のダゲスタン軍団の大将と言えるマカチェフ打倒に向けて指導を重ねている。具体的な対策に関しては多くの言葉を漏らさないJDMだが、「ジョーンズが授ける打倒ダゲスタンの青写真」について尋ねられた際には「試合でそれが効果を発揮すると確信しているよ」と笑って返答している。

「俺はダゲスタン・システムの正体を見切ったぜ! まあたいしたもんじゃない。俺らの柔術に存在するシステムに比べたらな」とうそぶくジョーンズ。「カビブとグラップリングで戦ったら、下からバギーチョークで極めるよ。奴はタップしないだろうから眠ることになるな!」と放言したこともある。

もちろん自らの敗戦等も含め、全てを冗談の対象としてしまうこの稀代のジョーカーの言葉の全てを真に受けることはできない。実際ジョーンズの存在について問われたマカチェフも「一人のコーチがたかが一度や二度キャンプに参加したからって、選手の実力がすぐに変わるはずがないだろう」と、きわめて常識的な見解でその影響を一笑に付している。

しかし、近年における世界のMMAにおいて、ヌルマゴメドフ一派が打倒不可能とも思えるほどの際立った強さを見せ続けている事実──カビブは2020年10月に29戦無敗で王者のまま引退し、マカチェフも2016年から15連勝中──を考えると、この試合におけるジョーンズの存在はやはり興味深い。

(C)Zuffa/UFC

真のトップレベルの戦いでヌルマゴメドフ軍のファイター達。

現状そんな彼らを倒したのは、今年の1月にウマル・ヌルマゴメドフの挑戦を退けたバンタム級王者マラブ・デヴァリシビリのみ。ただしそれは、人間離れしたスタミナをもってノンストップでテイクダウンを仕掛け続け相手を疲弊させるという、何人(なんぴと)たりとも真似のできない戦い方を実践しての勝利だった。

最高峰のストライキングとグラップリングの凌ぎ合い

では、ストライキング主体のMMAファイターが、超一流ダゲスタングラップラーを凌駕することは可能なのか? 

その鍵は、競技柔術家を名乗るジョーンズの手にあるのか? 

思えば30年以上前、UFCの地は柔術が圧倒的な有効性を示すことで開闢した。やがてレスリングや打撃に覇権を奪われた柔術は、世界中に愛好者を持つ(ギあり&なしの)競技スポーツとして目覚ましい発展と、著しい技術的進化を遂げた。そんな打撃を前提としない競技柔術の最先端を征くジョーンズが、現在の──こちらも年々凄まじい進化を続ける──MMAにおける有効な鍛錬法&戦闘技術のパワーバランスを塗り替えるのに一役買うとしたら、なんとも奇妙かつ予測不可能な歴史の展開ではないか。

かくも壮大なる(?)テーマをも内包したこの大一番。勝敗の行方を大きく左右するのは序盤の攻防だろう。もしJDMが序盤からマカチェフにテイクダウンかバックテイクからのコントロールを許してしまうなら、たとえ極めは凌いでもスタミナを奪われ、その後も苦しい戦いを余儀なくされるだろう。

(C)Zuffa/UFC

モハメッド戦の序盤にてJDMは、王者が挑んできた打撃の攻防で優位に立った。

そして組まれるたびに巧みに右腕を差し込んで距離を作り半身の体勢を取って倒されず、やがて振り解くことに成功していた。が、マカチェフは打撃も用いてより執拗に組み付き、JDMを金網側に追い詰めに来るだろう。百戦錬磨のマカチェフにそれを許さない拳の圧力を、JDMは見せることはできるのか。

またモハメッド戦で多用した半身の防御は、必然的にバックを奪われる可能性を孕む。それをも許さない、あるいは背中を取られても寝技に持ち込まれずに振り解く術を、JDMは披露することはできるのか。これまでの試合では倒されても動き続けて距離を作り、立ち上がることに成功してきたJDM。ジョーンズの助力も経て、マカチェフの抑え込みから逃れる方法をも習得しているのか。

「イスラムは打撃も上手く、ただのグラップラーだとは思っていないよ。でも打撃の攻防になったら僕が有利だ。疲弊させその心をブレイクし、MSGの大舞台でフィニッシュするよ」と語るJDMと、「ジャックは打撃では世界でベストの一人だ。でも僕は彼をテイクダウンして疲弊させ、やがてフィニッシュできると思っているよ」と語るマカチェフ。最高峰のストライキングとグラップリングの凌ぎ合い、そこに柔術ジョーカーによるスパイスも加わった大一番を、堪能したい。

■視聴方法(予定)
11月16日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午後12時0分~PPV
午後7時30分~U-NEXT

■UFC322対戦カード

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] ジャック・デラ・マダレナ(豪州)
[挑戦者] イスラム・マカチェフ(ロシア)

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
[挑戦者] ジャン・ウェイリ(中国)

<ウェルター級/5分3R>
ショーン・ブレディ(米国)
マイケル・モラレス(エクアドル)

<ウェルター級/5分3R>
レオン・エドワース(英国)
カルロス・プラチス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
べニール・ダリューシュ(米国)
ベノワ・サンドニ(フランス)

<ミドル級/5分3R>
ボー・ニコル(米国)
ホドルフォ・ヴィエイラ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ロマン・コピロフ(ロシア)
グレゴリー・ホドリゲス(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
エリン・ブランチフィールド(米国)
トレイシー・コーテズ(米国)

<バンタム級/5分3R>
マルコム・ウェルメーカー(米国)
イーサン・ユーイング(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジェラルド・マーシャード(米国)
パット・サバチーニ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
アンジェラ・ヒル(米国)
ファティマ・クライン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ベイサングル・ススルカエフ(ロシア)
エリック・マコニコー(米国)

<ライト級/5分3R>
スラヴァ・ボルシェフ(ロシア)
マテウス・カミーロ(ブラジル)

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UFC322:オッズ/予想と展望

ジャック・デラ・マダレナ 3.20
イスラム・マハチェフ 1.37
ワレンチナ・シェフチェンコ 1.80
ジャン・ウェイリー 2.05
ショーン・ブレイディ 1.74
マイケル・モラレス 2.14
レオン・エドワーズ 2.64
カルロス・プラテス 1.51
ベニール・ダリウシュ 2.54
ブノワ・サン・ドニ 1.54
ボー・ニッカル 1.43
ホドルフォ・ヴィエイラ 2.90
ロマン・コプィロフ 2.40
グレゴリー・ロドリゲス 1.60
エリン・ブランチフィールド 1.41
トレイシー・コルテス 3.00
マルコム・ウェルメーカー 1.68
コーディ・ハドン 2.28
カイル・ドーカス 1.27
ジェラルド・マーシャート 3.95
パット・サバティーニ 1.77
チェペ・マリスカ2.10
アンジェラ・ヒル 4.60
ファティマ・クライン 1.21
バイサングル・ススルカエフ 1.13
エリック・マッコニコ 6.75
ヴィラスチェフ・ボルシェフ 2.35
マテウス・カミロ 1.65

11月恒例のニューヨーク・MSG大会だが、タイトル戦にアメリカ人ファイターはゼロ、メインカードでも10人中2人のみ(うち1人はイラン生まれ・アメリカ国籍のダリウシュ)。

セミとメインのWタイトルマッチは、いずれも階級下の王者がタイトルを返上し二階級制覇に挑む試合。どちらの階級も、挑戦者は階級を上げた初戦がいきなりタイトル戦となる。

元ライト級王者マハチェフは以前より階級転向を検討していたが、ウェルター級の王者はトレーニングパートナーのベラル・ムハメドだった。両者は対戦を否定しており、今年初めに行われたインタビューでは、ベラルは「マハチェフが階級を上げるなら、自分はミドル級に上げて二階級制覇を狙う」と宣言していた。しかし、5月の防衛戦でジャック・デラ・マダレナ=JDMがベラルに勝利してタイトルを獲得。マハチェフが階級転向してタイトルに挑戦することへの障害がなくなった。

JDMは2022年のUFCデビューから3年、8連勝で王座を獲得。ベラルの王座には、もともとシャフカト・ラフモノフが対戦予定だったが、負傷のため長期欠場となったため、3月に元王者レオン・エドワーズとの対戦が組まれていたJDMにチャンスが回ってきた。

下馬評ではベラル優勢の声が多かった。ベラルは安定王者のウスマンがテイクダウンを奪えずに判定負けしたエドワーズから9度もテイクダウンを奪う展開で判定勝ちしており、JDMも同じパターンでやられる可能性が高いと見られていた。しかし、試合では頻繁にスイッチを繰り返すJDMに対し、ベラルは1Rに1度、2Rに3度テイクダウンを仕掛けるも切られる展開で、4Rに入りようやくテイクダウンを奪ったものの、JDMが前半のリードを守りきって勝利している。

終盤の展開をもっと早く仕掛けていればベラルが勝っていたのではという声もある試合内容で、JDMが完全にベラルを攻略したとまでは言えなかった。今回の相手は、ベラル以上のテイクダウンの圧を持つマハチェフ。ベラルに比べると打撃も強力なマハチェフは、JDMにとってはより気が抜けない相手となる。唯一の不安要素は、階級を上げてフィジカルのアドバンテージが無くなるのではないかという部分か。

オッズでは、またもJDMが不利という見方になっている。一方で、UFCデビュー以来、18戦連続でのフェイバリットとなるマハチェフは、タイトル戦では初のタイトル挑戦となったチャールズ・オリベイラ戦(1.53倍)に次ぐ小差のオッズとなっている。

マハチェフ一本勝ちと予想。

セミの女子フライ級タイトルマッチは、女子P4P1位(シェフチェンコ)と2位(ウェイリー)の対戦でもある。

シェフチェンコは2022年のタイラ・サントス戦から3年間、アレクサ・グラッソとの3連戦があり、その間にランカー同士が潰し合いをした結果、挑戦者がマノン・フィオロしかいなくなっていた。そのフィオロとも今年5月に対戦し勝利。ちょうど新鮮な挑戦者に飢えていたタイミングでウェイリーが階級を上げてきた。両者とも、衰えを見せる前にギリギリ間に合ったカード。

ともに打撃ベースだが、現在は組みでもトップクラスの強さを持つ者同士。ウェイリーは、レスリング世界選手権銅メダリストのタチアナ・スアレスとの前戦では、最初のタックルではテイクダウンを奪われたものの、その後は14度のテイクダウンをすべて凌ぎ、4Rには逆にテイクダウンを奪って完勝している。

オッズは拮抗しているが、実力が伯仲しているだけに、体格差の影響が大きくなりそう。リーチ差は約10cmで、距離を取ってのカウンター主体のシェフチェンコ相手にウェイリーがどれだけ詰めていけるか。

シェフチェンコ判定勝ち。

メインのタイトルマッチへの次期挑戦者を争う試合として、メインカードで2試合ウェルター級トップランカー対決が組まれている。その中でも、2位ブレイディと4位モラレスの勝者が、次期挑戦者の最有力候補。3月に元王者エドワーズに一本勝ちしたブレイディに対し、モラレスは5月にギルバート・バーンズを1RKOし、ここまで無敗。ただ、モラレスはバーンズ以外のトップランカーとの対戦はなく、そのバーンズもモラレス戦まで3連敗していたことを考えると、まだ実力が読みきれない部分がある。

グラップラーのブレイディに対し、ムエタイベースのモラレスは、レスリングでもエクアドル王者で、テイクダウンディフェンス率が高い。バーンズ戦ではテイクダウンを取られたが、瞬時に立ち上がってリカバリーしている。メインでマハチェフが勝った場合を考えると、モラレスが勝った方が期待できそう。

第1試合開始は16日朝8時から。速報します。

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o ファティマ・クライン

UFC on ESPN70:ポストファイトボーナス/総評

・ファイト・オブ・ザ・ナイト:モーガン・チャイエー vs. ネイト・ランドウェア

・パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:ヴァルテル・ウォルケル、ファティマ・クライン

フィニッシュ決着が続いたイベントだったが、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトは第1試合・第3試合の勝者に。ウォルケルは過去2度のヒールホールド勝利ではボーナスが獲得できず、今回が初受賞。

地元のランドウェアは3RにKO負けしたが、激闘で盛り上げファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞。

メインはルイスが秒殺KO勝ち。テイシェイラはルイスが相手だと、すぐに打撃でKOしてしまって、結局実力が良くわからない結果になると思っていが、予想と全く逆の勝敗で、やはり実力がわからないまま終わった。長期戦での実力、テイクダウンに対する対応、グラウンドの対応などは未知数のまま。打撃を効かされてピンチに陥った時の対応も見たかったので、もう少し続きが見たかった。

テイシェイラは立つ時にケージを思い切り掴んでいたので、止められても文句は言えないか。KO寸前で殴り続けている状況でタイムストップして反則を取るわけにもいかないし、ケージを掴まなければ立てずに殴られ続けていたかもしれない。まあレフェリーがそこまで考えて試合を止めたのかはわからないが。

セミは最年長トンプソンがメディア・ファンのジャッジにほぼ支持される内容でのスプリット判定負け。試合内容自体は難しいラウンドもあったので、ジャッジは割れてもそこまでおかしいものではなかったが。いずれにしても、大幅アンダードッグだったトンプソンは衰えを感じさせず、評価を上げる敗戦だった。逆にランキング入りが濃厚になったボンフィムの方は、今後上位とやることを考えると厳しいかもしれない。

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45 AB MAX MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN70 YouTube   エドゥアルダ・モウラ オースティン・レーン カルヴィン・ケイター ガブリエル・ボンフィム キック クリス・カーティス ケネディ・ンゼチェクウ ジェイク・マシューズ ジュニオール・タファ スティーブン・トンプソン スティーブ・ガルシア タリソン・テイシェイラ チディ・ンジョグアニ デリック・ルイス ネイト・ランドヴェール ファティマ・クライン ブラジリアン柔術 ボクシング マイク・デイヴィス マックス・グリフィン ミッチ・ラミレス モーガン・シャリエール 海外

【UFC ESPN70】在籍11年の30歳=マシューズ「豪州で練習していてもUFCでやっていけることを証明できた」

【写真】 (C)MMAPLANET

12日(土・現地時間)、テネシー州ナッシュビルのブリジストン・アリーナで開催されるUFC on ESPN70「Lewis vs Teixeira」でジェイク・マシューズがチディ・ンジョグアニと対戦する。
text by Manabu Takashima

マシューズは2014年、19歳でUFCデビューを果たした。今やUFCにとっても貴重なマーケットで19人もの契約選手が存在する豪州だが、マシューズはその前日譚のごとく家の庭でMMAの経験がない父親の指導を受けてMMAファイターになったという経歴の持ち主だ。

11年に渡り、UFCでサバイブしてきた若きベテランは自らのキャリアを小さな奇跡と言い表した。


――今週末、チディ・ンジョグアニと対戦します。今の調子はいかがですか。

「ケガもなくキャンプを順調に終えることができた。凄く良い感じだよ。ここナッシュビルにやってきてからはリラックスして過ごしており、しっかりとリカバリーできている。試合に向けて、凄く自信がわいてきたよ」

――2014年のUFCデビューから11年、当時からジェイクについて気になっていたことがありました。

「へぇ、それは何? 」

――MMAの練習を始めたのは自宅の庭で、コーチはお父さんだったいう話を知り、ジェイクのお父さんはクリス・ヘイズマン、エルビス・シノシック、ラリー・パパドポロスという豪州MMA第一世代の誰かと練習仲間だったのか。それを知りたいとずっと思っていました。

「あぁ、なるほど。父はオージーフットボールにしても、マーシャルアーツにしても常に僕をサポートしてくれていた。彼自身、ブラジリアン柔術とボクシングの経験があり、テコンドーは黒帯だ。だから凄く格闘技の知識を持っている。コーナーマンとしても、優秀だった。ただ、父はMMAの経験はなかったし、MMAファイターとも練習はしていない。父の時代はコーチを探すのも大変だったからね。

UFCファイターも5、6人しかこの国にはいなかった頃の話だからね。だいたいケージファイトはイリーガルの時代で、UFCで戦うことなんて現実的ではなかった。10代の頃からスポーツとマーシャルアーツをやっていた父は、そのマーシャルアーツから得た知識と発想で僕の指導をしていたんだよ」

――そうだったのですか!! ジェイクがMMAデビューする2年前にUFCは、始めて豪州でイベントを開催しました。お父さんの時代とは大きな変化があったと思いますが、ジェイクがプロフェッショナルMMAファイターになろうと思ったのはなぜですか。

「豪州はスポーツが盛んな国だ。僕も近所の友人たちも小さな頃から、常にスポーツに触れて育った。僕自身、オージーフットボールをずっとやっていたけど、シーズンオフにフィットネス感覚でキックボクシングと柔術を始めた。そんな時に、まだ若かった父からMMAをやろうと勧められたんだ。6カ月練習して、アマチュアの試合に出た。

この最初の試合で、ハイキックでKO勝ちしてしまったんだよ。本当に楽しかった。それでフットボールを辞めて、MMAに専念することにしたんだ。ただUFCファイターになるなんて、ほぼ不可能な状況だったけどね。

どうすればUFCと契約できるかも分からないし、僕にはトレーニングパートナーもいなかった。でもTUFが豪州にやってきて、チャンスを掴んだんだ(※2014年に実施されたUFCにとって5番目の海外版TUFとして、カナダで撮影されたThe Ultimate Fighter Nations: Canada vs Australiaに出演した)。

それでも僕はUFCの何戦目かまでスパーリングはボクシングと、レスリングをやるぐらいだった。ただ、あの環境があったから今も続けられているという想いもある。

とはいっても今のように大きなジムで、技量の高い練習仲間に囲まれている方が練習環境としては良いのは当然だよ。打撃、レスリング、柔術と最高のコーチの下でトレーニングしているファイターに混ざって、僕がUFCで戦えるようになったのは、ちょっとした奇跡のストーリーだと今でも思っているよ。ローラーコースターのようなUFCでの11年間だったけどね」

――ジェイクのUFCデビュー後から、徐々に豪州およびニュージーランド人ファイターの活躍が目立つようになりました。今では豪州はUFCにとって大切なマーケットであり、人材発掘の面でもパワーハウスになっています。

「僕の時代との差は、本当にMMAのジムが増えたことだ。もうどこにでもあると言える。そしてトレーニングパートナー不足ということもない。僕はメルボルンから離れる必要がない。本当に多くの才能あるファイターがいる。もちろん、メルボルンだけでなくシドニーもそうだ。そこがMMAを始めた時と今の一番の違いだろう。しかも海外の選手も集まってくるぐらいになっている。加えてローカルショーも盛んにおこなわれているから、これからの数年間で10人から15人の豪州人UFCファイターが増えるだろう」

――そうなる以前にUFCファイターとなり、11年も生き残っていることに誇りを持っていますか。

「そういう意味では、僕はパイオニアだろう。ただ、UFCで戦い続けていることよりも、海外に出ず豪州だけで練習し続けてきたことに誇りを持っている。僕は正真正銘の豪州産UFCファイターだ。カナダに少し居たことがあるけど、すぐにチャンピオンになるために戻ってきた。

豪州生まれ、豪州育ち。豪州で練習していてもUFCでやっていけることを証明できたからね」

(C)Zuffa/UFC

――今回もその証明を続ける機会となります。

対戦相手のチディの印象を教えてください。

「チディは確か2007年から戦っている本当に経験豊かなファイターだ。背が高くて、リーチが長い。その恩恵を生かしたファイトをする。だからといって、チディのことを徹底的に研究しまくっているとか、そういうことはない。

彼の長所も弱点も分かっている。戦略も立てた。ここまでのハードな練習の成果を試合で見せられればと思う。オクタゴンの中でしっかりと集中して、自分のやるべきことをやるだけ。あの長いリーチに対し、いかにプレッシャーを与えることができるかだね」

――ではファンにどのような試合を見せたいと思っていますか。

「正直、ファンのことをそれほど考えることはないんだ。僕がフィニッシュを狙うのは、ファンに喜んでもらうためでなく少しで早く仕事を終わらせて家に戻るため。そしてジムで練習を再開して、次の試合を待つ。3R戦い続けるより、フィニッシュできれば良いかなって。それぐらいだよ」

――なるほど、です。ところで11年もUFCで戦ってきたのに、ジェイクはまだ30歳。これからピークを迎えます。ここからの目標をどこに置いていますか。

「もちろん、今は次の試合に集中しないといけない。そうだね、今言われたように僕のピークはこれからだ。そして。今後も可能な限り多くの試合を戦いたい。年に3度、4度というペースで戦っていたいんだ。そうやって試合数を重ね、勝利を重ねていくと、そこから得られるモノも出てくるだろう。とにかく、アクティブなファイター人生を送りたいと思っている」

■視聴方法(予定)
7月13日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前6時45分~U-NEXT

■対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス(米国)
タリソン・テイシェイラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
スティーブン・トンプソン(米国)
ガブリエル・ボンフィム(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
カルヴィン・ケイター(米国)
スティーブ・ガルシア(米国)

<フェザー級/5分3R>
ネイト・ランドヴェール(米国)
モーガン・シャリエール(フランス)

<ヘビー級/5分3R>
ヴィトー・ペテリーノ(米国)
オースティン・レーン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ(豪州)
トゥコ・トコス(英国)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・カーティス(米国)
マックス・グリフィン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ(豪州)
チディ・ンジョグアニ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ローレン・マーフィー(米国)
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
ヴァルテル・ウォーケル(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マイク・デイヴィス(米国)
ミッチ・ラミレス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ファティマ・クライン(米国)
メリッサ・マルチネス(メキシコ)

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【UFC ESPN70】ワンダーボーイ越えへ。正統派BOX&極めのガブリエル・ボンフィム「圧をかけ続けること」

【写真】非常に物静か。ラテンのノリは見られなかったボンフィム弟 (C)MMAPLANET

12日(土・現地時間)、テネシー州ナッシュビルのブリジストン・アリーナで開催されるUFC on ESPN70「Lewis vs Teixeira」。そのコメインでガブリエル・ボンフィムが、スティーブン・トンプソンと対戦する。
text by Manabu Takashima

(C)Zuffa/UFC

ブラジリア生まれの27歳は。

2022年9月6日のコンテンダーシリーズで兄イズマエルと同日契約という快挙を成し遂げ、UFCファイターに。その後はニコラス・ドルビーに負けるまで、デビュー以来の連勝を15としていた。初黒星を喫しても、ボンフィムはしっかりと立て直して現連2連勝中でオクタゴン戦績は4勝1敗に。

今週末に、タイトルコンテンダーのワンダーボーイ・スティーブン・トンプソンというキャリア最高のバリューを誇る相手と戦う。MMAに正統派ボクシングを消化した力強い打撃を武器に圧倒的な寝技、極め力を持つボンフィムに初インタビューを試みた。


――ガブリエル、今週末スティーブン・トンプソンと対戦します。今の気持ちを教えてください。

「キャンプをしっかりと終えることができ、凄く順調だ。UFCがこのような試合機会を与えてくれたことに感謝している」

――UFCウェルター級のトッププロスペクトのガブリエルですが、まだ日本のファンは知らないことだらけです。まず、なぜ格闘技を始めたのかから教えてもらえますか。

「僕のキャリアはボクシングからスタートした。15歳の時にボクシングを始めた。今もUFCでコーナーに就いてくれるコーチの下、兄と一緒にね。すぐにアマチュアの試合にでるようになり、チャンピオンになった。ブラジルのナショナル・チームにも選ばれた。

アマチュア時代に70試合を戦い、プロでも7試合戦っている。ただボクシングでは、世界に出て戦うような状況になく将来性が感じられなかった。だから17歳の時にMMAに転向したんだ。とはいっても、何かが劇的に変わったということはなかったよ。もう寝技の練習を始めていたから、MMAには問題なく対応できた」

――それだけのボクシングキャリアがあったのですね。とはいえMMAを始めると、パンチもアジャストが必要だったかと思います。

「タイミング、そしてフットワークが別物だった。MMAはボクシングと比較すると、とにかく相手の仕掛けの数が違う。足へのテイクダウン狙い。ボディクリンチ。それらのテイクダウンを仕掛けるための打撃もある。そういう攻撃を想定するとスタンスや重心も変わる。結果、フットワークからアジャストし、MMAのタイミングで戦えるようになった」

――そんなガブリエルの見事なパンチを初めてライブでチェックしたのは、2021年7月のLFAブラジル大会だったかと思います。

(C)LFA

「LFAがブラジルで大会を開くようになったことが、僕のキャリアに転機をもたらした。

LAF初のブラジル大会で、ウェルター級GP(4人参加のウェルター級王座決定トーナメント)に参戦できたんだ。残念ながら初戦は勝てたけど、ケガをしてファイナルに進むことはならなかったけどね。

それでも、2度目のショーでベルトを巻くことができた。そして、コンテンダーシリーズから声が掛かった。間違いなくLFAブラジル大会は、キャリアのターニングポイントだよ。あのおかげでUFCと契約できたといっても過言でない」

――そして今週末は、キャリア最大のビッグネームと戦います。ワンダーボーイの印象を教えてください。

「僕とは違うベースを持つ、経験豊かなファイターだ。ただパンチは脅威でなく、グラウンドに行きたくないからこそのテイクダウンディフェンスを重視したスタイルだよね。

パンチで攻めて、グラウンドに持ち込むことは可能だ。そしてダメージを与えるという自分の戦い方を貫きたい。距離を取りたくて動きまくるトンプソンに対し、僕がやるべきことはプレッシャーを与え続けること。プレッシャーを受けたくなくて、彼は動き続けるわけだから。

トンプソンが少しでも隙を見つければ殴るし、テイクダウンを仕掛ける。ファンが見たいのはぶつかり合い。僕はガンガンと前に出て、攻撃し続ける。そしてテイクダウンしてグラウンドで仕留める。だからこそ、圧を掛け続ける必要があるんだ」

■視聴方法(予定)
7月13日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前6時45分~U-NEXT

■UFC ESPN70対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス(米国)
タリソン・テイシェイラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
スティーブン・トンプソン(米国)
ガブリエル・ボンフィム(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
カルヴィン・ケイター(米国)
スティーブ・ガルシア(米国)

<フェザー級/5分3R>
ネイト・ランドヴェール(米国)
モーガン・シャリエール(フランス)

<ヘビー級/5分3R>
ヴィトー・ペテリーノ(米国)
オースティン・レーン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ(豪州)
トゥコ・トコス(英国)

<ウェルター級/5分3R>
クリス・カーティス(米国)
マックス・グリフィン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ(豪州)
チディ・ンジョグアニ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ローレン・マーフィー(米国)
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
ヴァルテル・ウォーケル(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マイク・デイヴィス(米国)
ミッチ・ラミレス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ファティマ・クライン(米国)
メリッサ・マルチネス(メキシコ)

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UFC on ESPN70:オッズ/予想と展望

デリック・ルイス 3.10
タリソン・テイシェイラ 1.36
ティーブン・トンプソン 4.10
ガブリエル・ボンフィム 1.25
カルヴィン・ケーター 2.05
ティーヴ・ガルシア 1.80
ネイト・ランドウェア 3.15
モーガン・チャイエー 1.38
ヴィトー・ペトリーノ 1.13
オーステン・レーン 6.25
ジュニア・タファ 1.60
トゥコ・トコス 2.40
マックス・グリフィン 3.50
クリス・カーティス 1.32
ジェイク・マシュース 2.24
チディ・エンジョクアニ 1.68
ローレン・マーフィー 5.70
エドゥアーダ・モウラ 1.15
ケネディ・ンゼチュク 1.49
ヴァルテル・ウォルケル 2.70
ミッチ・ラミレス 7.50
マイク・デイヴィス 1.10
ファティマ・クライン 1.07
メリッサ・マルティネス 9.00

メインはヘビー級最年長の40歳で元タイトル挑戦者でランキング9位のルイスと、2月にUFCデビューしてこれが2戦目のテイシェイラの対戦。

暗黒魔人ルイスはUFC最多15KO勝ちの記録を持っており、全盛期は当たれば倒せるパンチを持っていたが、ここ6戦では2勝4敗と、当たらないことが増えてきた。

UFC最長身201cmのテイシェイラは、2戦目で早くもメインに抜擢。ここまでキャリア8戦で7KO・1一本勝ちのパーフェクトレコードの持ち主。2月のデビュー戦では、ジャスティン・タファ相手に開始直後に意表を突いてタックルを見せると、そのままケージに押し込みながらヒジを打ち込んでKO勝ち。しかしあまりにも短すぎたため、テイクダウンディフェンスやグラウンドの対処など、未知数な部分が多い。

もっとも、ルイスが相手なら、グラウンドの対処が多少拙かったところで、勝敗への影響はさほどないか。

テイシェイラKO勝ち。

セミも同じくウェルター級最年長(現UFC最年長でもある)の元タイトル挑戦者スティーブン・トンプソンが登場。2022年以降は年間1試合となっており、昨年・一昨年はシャフカト・ラフモノフとホアキン・バックリーに連敗。ノーランカーとの対戦は、10年前にランク入りして以降、ライトから上げたアンソニー・ペティスと、ミドルから落としたケビン・ホランドのみ。

トンプソンに挑むのはボンフィムブラザーズの弟・ガブリエル・ボンフィム。17勝のうち3KO・13一本勝ちのフィニッシャーで、UFCでも4勝1敗。今回が初のランカー挑戦となる。

オッズはボンフィムが大幅フェイバリット。若くて戦績のいい選手と、負けが増えてきているベテランの対戦ではまあそうなるか。

プレリムには女子最年長のローレン・マーフィーも2年ぶりに出場するが、こちらも大幅アンダードッグとなっている。

第1試合開始は13日朝7時より。速報します。

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MMA o UFC YouTube ジャコビー・スミス チアゴ・モイゼス トレイ・オグデン ファティマ・クライン ホゼ・ジョンソン マゴメド・ガジヤスロフ 宇野薫

UFCファイトナイト・ラスベガス101:プレリム全試合をライブ配信、メインカードはU-NEXT&UFC Fight Passにて配信

日本時間1月12日(日)6時より、UFCファイトナイト・ラスベガス101のプレリムの模様をライブ配信!

解説: #宇野薫
実況: #宮本賢一

メインカードの模様は日本時間9時より、U-NEXTおよび日本語サービスも展開するUFC Fight Passでライブ配信!

対戦カードおよび試合順、試合数は事前の予告なしに変更となる場合がございます。予めご了承ください。

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UFC FIGHT PASSに今すぐ登録 → https://bit.ly/3hpe6XI

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UFCファイトナイト・ラスベガス101:ダーン vs. ヒバス2 → https://jp.ufc.com/event/ufc-fight-night-january-11-2025
現地時間2025年1月11日(土)、日本時間12日(日)
アメリカ・ネバダ州ラスベガス /UFC APEX

<備考:試合は一覧の下から順番に行われます>

【プレリム】
フライ級マッチ
ホゼ・ジョンソン vs. フェリペ・ブネス

ミドル級マッチ
マフコ・トゥリオ vs. イーホル・ポチエリア

ライト級マッチ
チアゴ・モイゼス vs. トレイ・オグデン

ウェルター級マッチ
プレストン・パーソンズ vs. ジャコビー・スミス

女子フライ級マッチ
エルネスタ・カレツケイテ vs. ニコーレ・カリアーリ

ライトヘビー級マッチ
マゴメド・ガジヤスロフ vs. ブルーノ・ロペス

女子ストロー級マッチ
ファティマ・クライン vs. ビクトリア・ドゥダコバ

ライト級マッチ
ヌルーロ・アリエフ vs. ジョー・ソレッキ

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UFC公式サイト(日本語版):http://jp.ufc.com/
UFC FIGHT PASS: https://bit.ly/3hpe6XI
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【UFCについて】
UFCは世界最高峰の総合格闘技(MMA)団体であり、世界中に7億人のファンを有するとともに、ソーシャルメディアのフォロワー数は2億6,600万人を誇ります。年間40回以上の興行を主催するUFCは世界の名だたるアリーナを満員にし続け、UFC関連番組を世界170以上の国と地域で9億7,500万以上の世帯に放送しています。現在のロースターには世界80カ国以上から世界最高のMMAアスリートたちが名を連ねています。コンバットスポーツにおいて世界をリードするデジタル有料配信サービスの”UFC FIGHT PASS(UFCファイトパス)”では興行の独占配信や試合のオンデマンド配信、オリジナルコンテンツを世界中のファンに提供しています。UFCは『TKO Group Holdings(TKOグループ・ホールディングス、NYSE:TKO)』の一員として、アメリカ・ネバダ州ラスベガスを拠点としています。

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45 MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN59 ジャスミン・ジュスダヴィチェス ファティマ・クライン

【UFC ESPN59】打撃で大善戦のクラインを、ジュスダヴィチェスがグラウンドでねじ伏せ判定勝ち

<女子フライ級/5分3R>
ジャスミン・ジュスダヴィチェス(カナダ)
Def.3-0.:30-27.30-27.30-27.
ファティマ・クライン(米国)

クラインが前に飛び出した。スイッチしながら距離を詰める。左右に動き、ジャブを突くクライン。ジュスダヴィチェスもカウンターでワンツーを合わせる。ジュスダヴィチェスがプレスを掛けると、クラインが左右に回る。ジュスダヴィチェスが右ミドルハイを見せた。会場からはUSAコールが巻き起こる。。クラインが右ストレートと同時に突っ込んでテイクダウンを奪った。ジュスダヴィチェスはバタフライガードから足を上げてスクランブルへ。バックに回り、うつ伏せになったクラインにパンチを浴びせる。

削りながら右腕を首に回したジュスダヴィチェスだが、ここは焦らず右足を差し入れ、シングルバックからポジションを整えていく。クラインの手首を抑えながら削っていくジュスダヴィチェスは、首に手を回して引き倒し、トップに回る。ハーフガードのクラインにパンチとヒジを浴びせるジュスダヴィチェス。トップ、バックとコントロールしながら削り続けた。

2R、クラインがスイッチ&左右にステップを踏む。しかしジュスダヴィチェスが右ストレート、右ハイと攻める。クラインもジュスダヴィチェスの左ジャブに右を被せた。またもクラインに対してUSAコールが起こる。ジュスダヴィチェスの右がクラインの顔面を捉えた。互いに右ストレートを当てるなか、ジュスダヴィチェスが組んで首相撲に持ち込むも、クラインが引きはがしてパンチを当てていく。ジュスダヴィチェスは右カーフから右ストレートでクラインにケージを背負わせる。

押し込まれたクラインが切り返してバックへ。右足を差し込み、スタンドのままバックマウントを狙うも、ジュスダヴィチェスが正対した。首相撲からヒザ蹴りをボディに連打する。左オーバーフックのクラインを潰したジュスダヴィチェスが、シングルバックからパンチとヒジを落とす。完全にバックマウントを奪取したジュスダヴィチェスが四の字フックで固め、左腕でクラインの顔面を絞め上げる。さらに腕十字を狙ったものの、ここはクラインがトップに回り鉄槌を落としていった。

最終回、前に出るジュスダヴィチェスに対し、クラインが右ローから右ストレートを当てる。ジュスダヴィチェスも左フックでアゴを跳ね上げるも、クラインのパンチは止まらない。ジュスダヴィチェスも打ち合いに応じる。USAコールを背にパンチで前に出続けるクラインは、打ちながら足をかけるも倒せず。しかし左ジャブでジュスダヴィチェスを下がらせる。ケージ中央でジュスダヴィチェスは左ヒザを突き上げた。

クラインには疲労が見られる。組み合いからジュスダヴィチェスがバックに回り、ケージ際でボディロック・テイクダウンに成功する。マウントを奪われたクラインがケージウォークで脱するも、ジュスダヴィチェスが再びグラウンドに引きずりこむ。ケージ際で削り続けるジュスダヴィチェスは、残り15秒でRNCを狙ったが、クラインも試合終了のホーンまで耐えきった。

裁定はフルマークでジュスダヴィチェスの判定勝ち——だが、これがショートノーティスでUFCデビュー戦となったクラインもポイント差以上の実力を見せ、白熱の試合となった。ジュスダヴィチェスは「レスリング勝負は、作戦の一部ね。ストップ、ブー。黙れって。彼女はショートノーティス出場だったけど、試合をチェックして……ねぇ、まだブーイングが聞こえるわね、ベイビー。デンバーは高地だから2週間前に入って準備して(といいつつ、観客を煽った)」と語り、観客も拍手を贈った。


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