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【Road FC75】原口伸が、無敵のキルギス・フェザー級五将の一角ドゥイシェフとフェザー級王座決定戦

【写真】12戦12勝、11つのフィニッシュ勝利というレコードを持つドゥイシェフとRoad FCフェザー級王座を賭けて戦う。凄まじいタイトル戦だ (C)MMAPLANET

12月7日(日・現地時間)に、韓国はソウルのチャンチュン体育館で開催されるRoad FC75に原口伸が出場し、無敗のキルギス人ファイター=エルデュカルディ・ドゥイシェフとフェザー級王座決定戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

Road FCでは2023年にグローバル・トーナメントを実施するあたり、バンタム級とフェザー級を統一し63キロ級という体重で2度のトーナメントを行ってきた。今回、再びフェザー級のベルトを制定することとなり、韓国勢でなく原口とドゥイシェフの間で王座が争われることになった。


この間、原口は2度に渡るRoad to UFC出場を経て今年の5月からRoad FCで戦うように。初戦で元フェザー級王者パク・ヘジンを、2戦目でパク・ヒョングンを破っている。

原口はヴガール・ケラモフ戦が流れた松嶋こよみ、ZFNに参戦中の河名マストと並び非RIZIN系フェザー級トップ3といっても過言でない。そしてRoad FCをキャリアップの地で定め、ソウルの地で超ド級の国際戦&タイトル戦を戦う。

原口とベルトを賭けて戦うドゥイシェフは戦績12勝0敗、11のフィニッシュ勝利を挙げており、その中には昨年8月にグローバルT一回戦で原口の兄=央を97秒でRNCに仕留めた白星も含まれている。

同トーナメントの準決勝を欠場したドゥイシェフは、同郷で今や国を代表するスーパースターとなったラジャブアリ・シェイドゥラエフと違い、そのままRoad FCにステイし、今年の6月にキム・ヒョンウを破っている。

今回からフェザー級に階級を上げたわけだが、キルギスのフェザー級といえば上記のシェイドゥラエフ。ONEのアクバル・アブデュラエフ。そしてパンクラスのカリベク・アルジクル・ウルル。今年のコンテンダーシリーズでUFCと契約を果たしたムルタザリ・マゴメドフととんでもない人材が揃っている。

ここに挙げた4人のギルギス人フェザー級ファイターとドゥイシェフのレコードを合算すると63勝1敗(31KO、29一本勝ち)という驚異的な数字になる。

バンタム級から階級を上げるという点においても、シェイドゥラエフ、アルジクルと続くドゥイシェフは、文字通り無敵のキルギス・フェザー級五将といえる逸材だ。

スポーツサンボ出身で、打撃とレスリング、グラップリングを加味してきたドゥイシェフは11のフィニッシュ勝利のうち、8試合で一本勝ちを収めている。RNCと腕十字でのフィニッシュが目立っているのは、しっかりとポジションを取れることの表れだ。

前回のキム・ヒョンウ戦はテイクダウン&コントロール→ブレイクと展開で、自ら削られた感もありキャリア初の判定勝ちに留まった。この判定勝ちがあるからこそ、原口の前に立ちふさがるドゥイシェフは怖い。

と同時に粗くて勢いのある打撃を見究め、レスリング&コントロールの真っ向勝負できるのが原口だ。Road to UFCよりもタフといっても過言でないドゥイシェフを相手に、原口伸のRoad to UFCは続く。

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45 MMA MMAPLANET o ROAD FC Road FC73 パク・ヒョングン 原口伸

【Road FC73】原口がパク・ヒョングンに快勝。TD→ギロチンで圧力をかけ続け、2Rにキムラで仕留める

<65.8キロ契約/5分3R>
原口伸(日本)
Def.2R2分53秒 by キムラ
パク・ヒョングン(韓国)

ともにサウスポー。パク・ヒョングンが右ミドルを放った。左ローをバックステップでかわした原口が右ミドルを返す。パク・ヒョングンのローに合わせてテイクダウンを奪った原口。しかしパク・ヒョングンもシングルレッグからスクランブルへ。ガブってコントロールする原口は、パク・ヒョングンが起き上がった瞬間にダブルレッグで倒した。原口がケージに背中を着けたパク・ヒョングンを立たせず、背中を着かせる。パク・ヒョングンも上半身を起こすが、原口に首と足を抱えられて動けず。

原口が首に回してギロチンで絞め上げる。これを凌いだパク・ヒョングンがスタンドに戻り、ケージを背負いながらヒザ蹴りを繰り出した。その動きに合わせて飛び込んだ原口は、パク・ヒョングンに背中を着かせる。ハーフガードのパク・ヒョングンにしっかり背中を着かせて、パウンドで削りながら、再び体を起こしたパク・ヒョングンの首を抱える。ギロチンというよりもネックロックのような形で絞り上げるが、またも極まらず。パク・ヒョングンのダブルレッグを潰し、マウントを奪取して初回を終えた。

2R、パク・ヒョングンが右ジャブを突く。続いて右インローが原口の下腹部を捕らえ、試合が中断される。再開後、原口は右ガードを下げて構え、ニータップで飛び込んだ。パク・ヒョングンに尻もちを着かせ、そのままケージに押し込む。原口に足をコントロールされないよう、両足を畳むパク・ヒョングン。原口はやはり体を起こすパク・ヒョングンの首に右腕を回し、ギロチンで絞め上げる。パク・ヒョングンが首を抜くと、そのまま背中を着かせた。ハーフガードのパク・ヒョングンをパウンドとヒジで削る原口。左にパスしてノースサウスへ。すぐさまパク・ヒョングンの左腕を抱え、キムラでタップを奪った。

勝利した原口は「初めての一本勝ちなので今日は眠れなそうにありません(笑)。韓国の人たちは皆さん、暖かいです。昨日はスンドゥプでリカバリーしました。I Love Korea, Thank You」とコメントした。

敗れたパク・ヒョングンは「試合に勝つ自信があったのですが、勝てず本当に申し訳ありませんでした。サポートしてくれたチームの皆さん、本当にありがとうございました。7年間、ROADでたくさんの愛をもらいました。そろそろグローブを置く時が来て、少し複雑な気持ちです。正直、この場所を離れたくないという気持ちが強く、とても名残惜しいです。良い姿をお見せできず、本当にすみません。そんな私を支えてくれた皆さん、そしてジョン・ムンホン会長にも心から感謝しています。これからはリングの外でも一生懸命に生きていきます。ありがとうございました」と引退を表明。グローブをマットに置き、ケージを後にしている。


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【Road FC73】原口と対戦、自分探し中の38歳パク・ヒョングン「Grachanのタイトルは自分も近い」

【写真】38歳?? 相当に若く見えるパク・ヒョングンだ (C)WOO SUK CHOI/em>

本日28日(土・現地時間)、既にプレリミファイトが始まっているRoad FC73。同大会で原口伸と対戦するのが、38歳になったベテラン=パク・ヒョングンだ。
Text by Manabu Takashima

かつては対戦相手を評発しまくり、フェイスオフで手が出るような喧嘩キャラの持ち主も、すっかりとベテランとなった。レコード的にも6勝5敗2分とザッツ中堅という感じのパク・ヒョングンだからこそ、現役生活を続ける意味を探しているという現状は頷ける。

答えの一つが、日本で戦うことだと気づいたパク・ヒョングン――そのためにも原口戦でアピールは欠かせない。


――計量後にインタビューを受けていただき、ありがとうございます。

「いえ。インタビューで自分を扱ってもらって、こちらこそありがとうございです」

――ともあれ計量を無事終え、今の体調を教えていただけますか。

「悪くないです。リカバリーには気をかけるほうなんですが、個人的な事で2週間ほど精神的に乱れたことがあり……。そのせいで減量は少し手間取りましたが、言い訳にはしたくないですし、何となく戦える体にはなっている感じです」

――大丈夫ですか。

「大丈夫です。何となく落ち着きました」

――ところで3月大会で、ケージ上がり原口選手に対戦を要求しました。原口選手をコールアウトのは、なぜですか。

「ぶっちゃけてアピールしたのは自分ではなく、原口の方だと思います。原口と戦う話は、去年の12月にはありました。その2カ月前に自分が倒した黒井海威が、彼と同じBRAVEの選手だからだと思います。原口が黒井の先輩として、自分を倒したいという風に思っているようでしたし、自分も逃げるつもりは無かったので『やってるやるよ』と伝えただけで。正直、自分は原口より久保優太と戦いたかったです」

――久保優太選手ですか……。国政にチャレンジするようですね。

「聞きました。少し残念です。いつか、戦うチャンスが来れば良いと思っています」

――では改めて原口選手の印象を教えてください。

「MMAファイターとして凄く優秀です。UFCを除いてRIZIN、Road FC、それにONEを含めてトップ5に余裕でランクされる選手だと思います」

――それだけ評価している原口選手との対戦、どこに気をつけないといけないと思っていますか。

「それはレスリングですよ(笑)。自分は全然好きではないですけどね。男同士に抱き合ってるのが気に食わないです」

――原口選手はインタビューで、「パク・ヒョングンは対戦をアピールしても本気で勝とうとしていない」という風な発言をしたようです。

「何か大きな勘違いをしていませんか。原口は勿論、自分より良いレコードを残しています。でも、ここ韓国では自分の方が遥かに認知されています。わざわざ自分より名前のない選手を相手にアピールをする必要はないですよ。まぁ、勘違いは勝手にしておけと思いますけど」

――それを知っていれば、フェイスオフの時に何か起こったかもしれないですね。パク・ヒョングン選手は以前に計量で対戦相手の頬を張ったよに喧嘩っ早いファイターですし。でも、最近は落ち着いてきたようですね。

「そこは自分でも、凄く考えているところです。自分の一番の悩みと言えます。前は漠然と、MMAで金持ちになりたいとか、誰よりも強くなりたいと思っていたのですが、年を重ねて体力が落ちているのも分かっていますし、自分の性格も丸くなりました。それに周囲の人達も変わりました。だからMMAをなぜ続けているのかも、自分も分かっていない状態です。ただMMAを続けて、自分が何者かを知りたい。そののために、まだ悩み続けたい。そういうことではないでしょうか」

――深いですね。対して原口選手は若いエリートレスラーです。そのような相手に、どのように戦おうと思っていますか。

「やれることは全部やります。原口のレスリングがワールドクラスなのは承知していますが、避けるつもりは全くないです。どういう試合展開になるのかは、原口次第だと思います」

――ではこの試合を経て、何を目指すのか教えてください。

「少し話しましたが、今は自分を見直してる途中です。でも、これまで経験していない海外での試合を戦ってみたいですね。自分にとって可能なのは、日本です。実は日本にも自分のファンの人がいてくれて、彼らの応援に少しでも恩返しがしたいです」

――その場というのは?

「もちろん最高の舞台はRIZINですが、今すぐに戦うことは無理があります。ただ自分に負けた黒井はGrachanのフェザー級1位だったと聞いています。なら、Grachanのタイトルは自分も近いと思うのですが……。この想いが実現するために、明日は面白い試合をします。日本のファンの人たちも、是非視てください」


■視聴方法(予定)
6月28日(土・日本時間)
午後2時00分~KAKAO TV, SCOOP

■メイン対戦カード

<79キロ契約/5分2R>
ユン・ヒョンビン(韓国)
BANZZ(韓国)

<Road FC グローバル70キロT決勝/5分3R>
ナンディンエルデン・キム・インソォン(韓国)
カミル・マゴメドフ(バーレーン)

<ウェルター級/5分3R>
パク・シウォン(韓国)
ユン・テヨン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
キム・ヒョンウ(韓国)
エルデュカルディ・ドゥイシェフ(キルギス)

<65.8キロ契約/5分3R>
パク・ヒョングン(韓国)
原口伸(日本)

<フライ級/5分3R>
チョ・ジュンゴン(韓国)
ピョン・イェジュン(韓国)


■視聴方法(予定)
6月27日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

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【Road FC73】パク・ヒョングンと対戦、原口伸が韓国で戦う意味「1人Road to UFC」です」

【写真】計量後、非常にリラックスしていた原口だ (C)MMAPLANET

本日28日(土・現地時間)、韓国はソウルのチャンチュン体育館でRoad FC73で開催され原口伸が、パク・ヒョングンと対戦する。
Text by Manabu Takashima

2度に渡るRoad to UFCでの敗戦から、Grachanで一戦を挟みK-MMAの老舗Road FC参戦を決めた原口。3月の初参戦の際には元フェザー級王者パク・ヘジンからテイクダウンを決めまくり、判定勝ちを収めた。その直後に同門、黒井海威を破っているパク・ヒョングンがケージインし原口に対戦を迫った。

その後もZFNでパク・チャンスからコールがあるなど、韓国勢のターゲットになっている感もある原口に韓国で戦う意義と意味を尋ねた。


勝ちに来ない。振って見せ場を作る戦い方で、プライドを賭けて勝負にはこない。

──今、計量を終えた感じでしょうか(※取材は27日、午後2時に行われた)。

「ハイ。フェイスオフも終わってホテルの部屋に戻り、ゆっくりしている感じです」

――今回は本来のフェザー級のウェイトリミットですが、Road FCのバンタム級とフェザー級の統合で65.8キロ契約というキャッチ戦になっているのですね。

「そうですね。僕もその辺はあまり分かっていなくて(笑)。オファーが来たら、それがフェザーに近い階級なら受けている感じです」

――3月の試合後にケージインしてきたパク・ヒョングンと戦うことになりましたが、正式オファーというのは?

「あのまま決まった感じです。なんか、全然良く分からない選手がいきなりケージに入ってきてやるしかない状況を押し付けられて(笑)」

――黒井選手に勝っている選手という認識もなかったのですか。

「それはもちろん知っていました。でも、それをここにつなげてくるのか、と。それこそ、何も聞かされていなかったので……。いきなり、サプライズみたいな感じですね。もう韓国語で話されて、なんか進んで。ポカーンとしていたという感じです(笑)」

――あの時点からもう6月末を見据えて練習をしていたのですか。

「そうですね。そうなるだろうということだったので。オファーが正式にきたのは4月の中頃でした」

――UFCを目指す上で、Road FCで戦う意味というのは?

「もちろん外国人選手と肌を合わせられることが挙げられます。だからといってどこでも良いというわけでなく、経験を積むことができる場所なので。今Road FCはZFNと選手が行き来できていて、Road to UFCでセコンドに就いたときに上海でコリアンゾンビからも直接オファーを貰いました。

ZFNはUFCファイトパスで配信もされていますし、あそこからUFCにという道もあります。そういう風に道が開くなら、その場所で戦いたいと思っています」

――ところで上海でジョン・チャンソンからオファーがあったということですが、4月のZFN ORIZINで勝利したDouble GFCフェザー級&ライト級二冠のパク・チャンスからコールアウトもありました。

「アレも一方的でした(笑)。事前に何かあるとかは、全くなかったです。ただZFNはコリアンゾンビという偉大な選手が大会を開いているわけですし、ダイレクトにUFCと契約している選手もいます。ただ、そういうことを期待するのではなくてUFCファイトパスで中継している大会ですし、少しでもアピールできる舞台かと思います。

ZFNがなぜ日本人を求めているのか、もう目的は明確で。食って実績を創るのが目的で。でも、そういうところで戦い続けることがUFCに通じる。一人Road to UFCだというイメージで戦っていきます」

――なるほどです。にしても韓国の大会は申し合わせがなく、公開挑戦をするのですね(笑)。面白いです。そのジョン・チャンソンから声を掛けられたRoad to UFCですが、日本勢の初戦突破は1人という厳しい結果でした。現地で、その模様を目の当たりにして原口選手はどのような想いになりましたか。

「外国人選手特有の駆け引きとか無視した、思い切りの良い当たりに面食らっている選手が多かったのかと。僕も2度結果を残せなかったのですが、それでもレスリング時代やRoad to UFCの前の国際戦の経験が生きたという気持ちはありました」

――Road to UFCに行くまでに国際戦が必要だと?

「そうですね。僕はそう思います。1度でも外国人選手と戦って3Rを戦うような試合が必要で。グアムでキム・サンウォン選手と戦ったことは、凄く良かったです」

――チームメイトの敗北も含め、悔しさだけが残りましたか。

「悔しさというか、危機感しかないです。今回は外から見ることができたので。中国、韓国……特に中国から放されているなと。僕自身、ロン・チュウとチュウ・カンチエに負けて、その流れを創ってしまったので」

――頂点に向かうためにも、明日の試合は落とせないです。パク・ヒョングンに対して、どのような印象を持っていますか。

「格差マッチと言われることも多いですが、1Rからかましにくるタイプの選手です。悪く言うと、勝ちに来ない。振って見せ場を作る。当たれば盛り上がり、3Rまでいくと頑張ったと言われる。そういう戦い方で、プライドを賭けて勝負にはこない。そういう選手だからこそ、やり辛さがあるかと思います」

――これはどの国でも見られますが、打撃戦を要求される空気のなかで見せかけの漢気ファイトというか……。

「あぁ、それです。ただフェイスオフで顔を合わせると、澄んだ良い眼をしているんですよ(笑)」

――アハハハハ。そのような、かましに来る相手に対し原口選手の気持ちの創り方というのは?

「一言でいえば、油断をしないこと。ただ上に行くには、堅い戦い方をしてもしゃあないと思っていて。だから……結局のところ、ロン・チュウとカンチエになぜ負けたのか、そこをずっと考えてきて、整理できた今の戦いをするだけです」

――それはどういう戦いになるのですか。

「Road to UFCでは負けられない戦いの連続でした。精神的にも技術的にも。この間、練習では打撃と柔術、レスリングを挟んでいる2つの要素を多くやってきました。それに練習環境はBRAVE拠点は変わらないのですが、以前より野村(駿太)さんや木村(柊也)、南(友之介)にアドバイスを貰うことが増えましたね。

言い方は悪いですけど、彼らの知識を利用させてもらうというか。近場に、あれだけ打撃が上手い人がいるわけですから。

Road to UFCの時は同じように貰っていたアドバイスも、自分のなかで処理していなかったです。でもテイクダウンで勝つんだ。テイクダウンしかないという精神状況でなく、MMAとして戦いテイクダウンを使うという意識でいると、スっと皆の言ってくれることが入ってきます」

もう頑張るとかじゃないですね

――BRAVEのストライカー達が、また組みへの対応力も以前と違ってきていると思いますし。野村選手など、攻めの組みもできるようになってきています。

「野村さんは、もう組みが強いのが前提です。ルイス・グスタボ戦では、攻めの組みを試合で使っていました。ただ、野村さんからは『練習でできるようになったことを試合で使うのは、また別の話』と言ってもらっていて。それは僕の打撃に通じることかと思うんです。

打撃をパンパンと使って、相手の隙を見つけてテイクダウンをするなんて試合では簡単ではない。練習のようにはいかないと、野村さんに言ってもらったことで気づけました」

――そういうなかで明日の試合で、トライしたいことなどは?

「トライしたいことだらけなので、野村さんの言葉が効いています。そこを試合でやり過ぎてしまうと、自分でなくなってしまうので。

組みと打撃の比率を考えながらも、これまでやってきた自分を信じてあげて……勝手に、オートで動くことに任せようかと思っています。そこで自分の強みが勝手に出てくるだろうと。それぐらいが一番良いのかと。レスリングができるのに、レスリングで行くんだっていう意識を持つ必要はないと思うようになったんですよ」

――おお、そこは大きな変化ですね。

「逆に打撃と柔術は意識するけど、それも無理から使うのではなくて勝手に出るなら、そうしようと。もう、そこは感覚的なモノになって、言葉にしづらいのですけど。そういう意識でいても、試合で出来るのか。ケージに入って気持ちが上がっている時に、もう一つ勇気が必要になってくるはずです。

そうでないと、奥手になってしまうことが絶対にあるので。もう一個先の扉を開く。そういう気持ちで戦いたいです」

――そして一人Road to UFCは続くと。野村選手、木村選手のRIZINでの飛躍を見て、焦りはないですか。

「野村さんがRIZINで勝った時に嬉しかったですけど、『俺は何をやっているんだ』って、凄く危機感を覚えました。ただ、危機感を持って焦ってもUFCが近づくわけじゃないです。俺はUFCに行くし、それには強くあれば良い。俺が強ければ良いだけ。そういう風に、自分のなかでは消化しています。

メンタル的にはしんどい試合を勝ち取るという気持ちで、いつも試合には挑んでいます。でも今回の試合はUFCを目指すなら、上にいくならそれ相応の内容で勝つ。そうできる自分に期待して……もう頑張るとかじゃないですね、自分で自分を俯瞰する感じです」


■視聴方法(予定)
6月28日(土・日本時間)
午後2時00分~KAKAO TV, SCOOP

■メイン対戦カード

<79キロ契約/5分2R>
ユン・ヒョンビン(韓国)
BANZZ(韓国)

<Road FC グローバル70キロT決勝/5分3R>
ナンディンエルデン・キム・インソォン(韓国)
カミル・マゴメドフ(バーレーン)

<ウェルター級/5分3R>
パク・シウォン(韓国)
ユン・テヨン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
キム・ヒョンウ(韓国)
エルデュカルディ・ドゥイシェフ(キルギス)

<65.8キロ契約/5分3R>
パク・ヒョングン(韓国)
原口伸(日本)

<フライ級/5分3R>
チョ・ジュンゴン(韓国)
ピョン・イェジュン(韓国)


■視聴方法(予定)
6月27日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

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【Road FC73】計量終了 無敗のキルギス人=ドゥイシェフ。原口伸、パク・シウォンら注目株オールパス

【写真】昨年8月に原口央を一蹴しているドゥイシェフ (C)ROAD FC

28日(土・現地時間)、韓国はソウルのチャンチュン体育館で開催されるRoad FC73の計量が同地のスイスホテル・コンベンションセンター内エメラルドホールで行われた。
text by Manabu Takashima

日本から出場しパク・ヒョングンと65.8キロ契約でパク・ヒョングンと対戦する原口伸は、65.8キロでクリア。対戦相手のパク・ヒョングンは200グラム軽い65.8キロでパスしている。

※※Road FCではフェザー級とバンタム級と併合し、バンタム級は63キロ。旧フェザー級は65.8キロ契約戦として実施されている。グローバル63 キロT決勝=キム・スーチョル×ヤン・ジヨンの仕切り直しの一戦を終えると、再びユニファイドのバンタム級とフェザー級に戻るという話も聞かれる)


コメインは、63キロ級トーナメントに先んじて仕切り直し&準決勝の再現となったグローバル70キロT決勝ライト級決勝。

ナンディンエルデン・キム・インソォン×カミル・マゴメドフ――昨年10月に後者が判定勝ちを収めている。メインではYouTuberのBANZZことジョン・マンスがユン・ヒョンビンとエルボー禁止ルールで対戦する今大会だが、コメイン以下に原口の試合も含め、コア層どストライクのマッチアップが揃っている。

K-MMA界の未来といえるパク・シウォンのウェルター級でユン・テヨンと戦う。ライト級Tを度重なる欠場で撤退したパク・シウォンだが、今回は77キロで試合に出るものの彼自身はライト級で世界と勝負する意思を持ち続けているという。

また日本でもHEATやBreakthrough Combatに出場経験のある18歳のチョ・ジュンゴンが今大会でRoad FC二戦目を迎える。対戦相手のピョン・イェジュンはキャリア2勝1敗だが、ここでインパクトのある勝ち方をすれば早くもイ・ジョンヒョンの持つフライ級王座挑戦も見えてくる。

さらにRIZINのラジャブアリ・シェイドゥラフ、ONEのアクバル・アブデュラエウに続く、キルギスの無敗ファイター=エルデュカルディ・ドゥイシェフの昨年8月以来の登場――と、目が離せない試合が続く。

メインカード6試合出場の12選手は全員が問題なく計量を終えている。

■視聴方法(予定)
6月28日(日・日本時間)
午後2時00分~KAKAO TV, SOOP


■メインカード計量結果

<79キロ契約/5分2R>
ユン・ヒョンビン:78.5キロ
BANZZ:75.8キロ

<Road FC グローバル70キロT決勝/5分3R>
ナンディンエルデン・キム・インソォン:70.0キロ
カミル・マゴメドフ:69.9キロ

<ウェルター級/5分3R>
パク・シウォン:77.3キロ
ユン・テヨン:77.4キロ

<バンタム級/5分3R>
キム・ヒョンウ:63.4キロ
エルデュカルディ・ドゥイシェフ:63.4キロ

<65.8キロ契約/5分3R>
パク・ヒョングン:65.6キロ
原口伸:65.8キロ

<フライ級/5分3R>
チョ・ジュンゴン:57.2キロ
ピョン・イェジュン:57.3キロ

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【HEAT55 X AFC34 & Eternal MMA89 & Road FC70】今週末、日・豪・韓で戦う黒崎&神谷&黒井=鼎談

【写真】左から名古屋で戦う黒崎、豪州で戦う神谷。そして韓国で戦う黒井海成。凄い時代になったものだ (C)TAKUMI NAKAMURA

26日(土)、27日(日)の2日間、宮田和幸代表が率いるBRAVEから3選手が国内外の様々な舞台で戦う。熊崎夏暉は26(土)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT55 x AFC34でふくやーまん戦が控えており、神谷大智は同じく26日(土・現地時間)に豪州パースのHBFスタジアムで行われるEternal MMA 89でレイマート・キンタナと、黒井海成は27日(日・同)に韓国はウォンジュのチアク体育館で開かれるRoad FC 70でパク・ヒョングンと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

それぞれバックボーンも特徴も異なる3人だが、BRAVEの「毎日が異種格闘技戦」(熊崎)という環境のもと、自身の武器を強化&弱点を克服し、己のファイトスタイルに磨きをかけてきた。レスリングという明確な軸がありつつ、ファイトスタイル、そして目指す舞台は自由――そんなBRAVE育ちのMMAファイターたちに話を訊いた。


――今回は10月26日& 27日に3選手が試合を控えているということで鼎談を企画させていただきました。年齢的には誰が一番先輩になるのですか。

神谷 年齢で言ったら僕が25歳で、夏暉が24歳で、海成が23歳で1歳ずつ違うんです。でもジムに入った順番でいくと海成、僕、夏暉なので、ちょっと複雑です(笑)。

――それぞれBRAVEに入った理由を聞かせてもらえますか。

黒井 僕は宮城で空手とキックをやっていて、K-1甲子園に出たり、そのまま立ち技を続けてK-1でプロになろうと思っていたんです。そうしたら新型コロナウィルスの影響で、東京に行くのが難しくなって。その時にたまたま宮田(和幸)先生のセミナーが地元であって、それに参加させてもらったんですね。

その時に(宮田に)「MMAもやってみない?」と声をかけてもらって。僕自身、MMAは見るのも好きだったし、セミナーの後にBRAVEの練習にも一度参加させてもらったことがあったんですね。その時にBRAVEに入門して、MMAをやってみようと思いました。

神谷 自分はもともと柔道をやっていて、大学3、4年の時に新型コロナウィルスの影響で、学校で練習できなくなっちゃったんです。それでどこか身体を動かせる場所がないかと探していてBRAVEを見つけました。もともと格闘技は好きだったし、柔道にも活きるだろうなと思って、一般会員として通っていた感じですね。

当時は週1回くらいしかジムに来ていなくて、そのまま大学を卒業して就職するつもりだったんですけど、どうもそれがしっくりこなくて。それで宮田先生をはじめ、色んな人たちと話していくうちに、格闘技の道に進むのもいいんじゃないかと思って、大学卒業後にプロになろうと思いました。

熊崎 僕はずっと柔道をやっていて、大学時代の柔道部の監督が松本秀彦監督で、柔道と並行してサンボとコンバットサンボもやっていたんですね。それで段々とMMAに興味が出てきて、柔道部をやめてMMAをやるつもりだったんです。

そしたら監督に「それはもったいないから4年間は柔道を続けなさい。ちゃんと4年間続けたら、関東にあるBRAVEというジムを紹介するから」と言われて、その言葉通りに大学でも柔道をやりきって、BRAVEを紹介してもらいました。

――それぞれバックボーンもジムに入る経緯も違う3人ですが、実際にBRAVEで練習をスタートして、どんなことを感じましたか。

神谷 最初からプロ選手の練習に混じる感じだったので、最初は戸惑いましたが、自分に足りないと思ったことを宮田先生や周りの選手たちに質問して…という感じですね。

熊崎 今のBRAVEは本当に色んな選手がいるので、練習相手に困らないです。

神谷 ここのジムはレスリング、柔道、空手、伝統派空手、日本拳法、キックボクシング…と、色んなタイプの選手がいるので練習相手には事欠かないですし、選手同士でも色々と話し合いながらレベルを上げられるなと思います。

黒井 すごく自由にやらせてもらえるので、僕はやりやすかったです。自分の得意なところを伸ばしつつ、苦手なところを補うスタイルなので、僕の場合は組み全般、純粋なレスリング、投げ、グラップリング、壁レス……を教えてもらいつつ、あとはMMAにおけるグラップラーの間合いとか、そういうものを教えてもらうことが多いです。

熊崎 自分は柔道出身だったのでステップワークが難しかったですね。ああいう足の使い方は柔道にはないので。ボクシングや伝統派空手の選手はステップが上手いので、そういう選手に(ステップを)教わって、それから打撃に体重を乗せることを足していったイメージです。

神谷 僕はワンツーすら打てなかったです(苦笑)。柔道は構え的に上半身が起きていてワキも空いているから、打撃系の構えとは真逆じゃないですか。だからそれを矯正するのが大変でしたね。あとは夏暉が言っていたように柔道は擦り足でどっしり構えるので、ステップを踏むどころじゃないから、本当に一から新しいことにチャレンジする感覚でしたね。

だからスパーリングをやりながら少しずつ覚えていきました。その中でも一緒に練習している打撃出身の選手たちが「その動きはダメだよ」とか「こうした方がいい」と自然にアドバイスをくれる環境なので、それは本当に恵まれているなと思います。

――お互いに練習していてどんなところに特徴や強みを感じていますか。

黒井 大智さんは一度組んだら絶対に離さないという組みの強さがあって、そこは一緒に練習していてもすごいなと感じています。あと最近は打撃も上手くなっていて、一発一発のパンチがすごく重いですね。

夏暉さんは大智さんとは違うタイプの組みの強さがあって、スピードが早いうえに技のレパートリーが多いんですよ。僕としてはそれぞれ違う強さがあって、やる側としては嫌なタイプですね(苦笑)。

熊崎 海成は何でもできる器用なタイプだと思っていて、僕が教えた技もすぐ吸収して、感覚的なところは違うと思うんですけど、技や動きを見てある程度のことが出来ちゃうんですね。

そこが海成の特徴かなと思います。大智さんは海成も言っていたみたいに組まれた終わりです。一回組まれたら動かせてもらえない、そういう強さがありますね。打撃もどんどん上達しているので、そこも見習うべきことが多いです。

神谷 海成は吸収能力がずば抜けて高くて全体的に出来るというのもあるんですけど、自分の強味がどこにあって、それを活かす戦い方が出来る選手だなと思います。スパーリングをしていて、こっちの気が抜ける瞬間がないというか。常に打撃のプレッシャーをかけるし、組みに関しても必ず対応できるところにいる。

だから海成と向かい合っていると消耗していきますね。夏暉はとにかく極めが強くて、極めの強さはBRAVEでもトップクラスだと思います。あとは打撃でもスピードを使って、組みに攻防になったらすぐに極めに行く。そういう戦い方もできるので、極めの強さを生かす戦い方が発揮されれば同じレベルの選手に負けることはないと思います。

――黒井選手は2人から吸収能力の良さを挙げてもらいましたが、そこは自分でも意識しているところですか。

黒井 そうですね。僕は動きを選手で例えるというか、ボクシングだったらイリア・トプリア、蹴りだったらショーン・オマリー……そういう選手をイメージ・真似してやっていますね。あとは1日の練習に向けて3つミッションを作って、どれか1つは必ず成功させようと思ったり、教わった技をすべて覚えるのは無理だから、必ず1つは覚えて帰ろうと思ったり。色んなアドバイスをもらうけど、自分に合った使えるものを取捨選択したり、そういうところはすごく考えますね。

――熊崎選手の極めの強さは大学時代に松本先生に教わったものですか。

熊崎 まさにそうですね。大学に入るまで寝技はほぼやったことがなかったのですが、逆にそれが良かったんですよね。監督は「抑え込みは柔道じゃない。抑え込むなら極めに行け」という考え・指導だったので、予備知識がなかった分、自分的にはすんなり覚えることが出来ました。

逆に柔道出身なのに抑え込みが出来なかったので、抑え込みとかトップキープはMMAを始めてから覚えました(笑)。

――神谷選手は組んでからのキープ力には自信がありますか。

神谷 そうですね。僕はしつこく削って最後にフィニッシュするタイプなので、一度掴んだら絶対に離さない自信はあるんですけど、最近のMMAはポジションキープよりもダメージや極めに行く姿勢が評価されるので、僕としては戦い方を変えなきゃいけない部分はありました。

でも最近では抑えながら殴る練習が出来ているし、コントロールして殴る技術には自信があります。宮田先生も練習から『キープするだけじゃなくてダメージを与えろ』と口酸っぱく言われますし、キープしながら殴れるポイントを教えてもらっているので、細かい部分なんですけど、そういうアドバイスがすごく活きてきますね。

――こうしてお話を聞いていると同じ柔道出身でもファイトスタイルが違うわけですし、BRAVEのプロ練習はあらゆる格闘技のバックボーンを持った選手たちがぶつかり合う場所ですね。

熊崎 毎日が異種格闘技戦ですね。

神谷 ただそのなかでもやはり軸はレスリングだと思います。海成のような打撃の選手はいかにテイクダウンされないかで、僕や夏暉のような組み技の選手はいかにテイクダウンして展開を作っていくかなので、基本は“組んで倒す”や“組ませない・倒れない”だと思います。

――なるほど!! ここからはそれぞれの試合について聞かせてください。熊崎選手はHEATでふくやーまん選手と対戦します。

熊崎 相手は伝統派空手出身で型の選手ということですが、フィニッシュ率は100パーセントなので、大きい一発はもらわないように気をつけています。ただ自分も打撃が伸びてきているので、すべての局面で圧倒して勝ちたいです。

また今回は地元でやる試合で、地元にいる僕の仲間たちは地元でくすぶっているというか、なかなか夢を見て生きいけてないなと感じるので、そういう仲間たちに自分が夢を見せられる試合をしたいです。そういう面でも圧倒して勝つことが試合のテーマです。

――続いて神谷選手はEternalでレイマート・キンタナと対戦することになりました。

神谷 今のところ海外大会ならではの洗礼を浴びていて、当初決まっていた相手(ジャック・ベッカー)が試合の3週間ほど前に欠場になって、キンタナ選手と対戦することになったんですけど、キンタナ選手サイドから怪我で体重を落とせないからキャッチウエイトの74キロ契約に変更してくれないかと言われたんです。

僕とキンタナ選手は同じ大会でライト級の試合が決まっていて、お互いの相手が負傷欠場になって残った2人で試合を組まれることになったんで、相手が代わるのはしょうがないにしても、もともとライト級で試合が決まっていたんだから、契約体重を変えてくれというのはおかしな話じゃないですか(苦笑)。

――急遽参戦が決まった、もともと階級が違うではないですからね。

神谷 まぁ、こういうことがあるのも海外遠征だし、相手が代わってもやることは一緒です。ポジティブに考えれば、これから海外で試合をしていく上で、こういうハプニングは起こりうることだと思うので、それを今のタイミングで経験できてよかったなと。対戦相手や契約体重が変わっても勝つやつは勝つ、ということを次の試合で証明したいです。

――そして黒井選手はRoad FCでパク・ヒョングンと対戦します。ヒョングンはBreakingdownにも出場歴があり、Netflixで配信された「フィジカル100」にも出演するなど現地の人気ファイターという印象です。

黒井 初の海外での試合で、韓国ではかなり有名な選手らしいのですが、すべてにおいてレベルが違うと思っています。色々と挑発してくると思うんですけど、相手が口だけだってことを分からせてやろうかなと思います。

――次の試合で勝つことはもちろん、その先の目標を聞かせてもらえますか。

熊崎 最終的な目標はUFCなので、そこにつなげるためにもまずは日本の団体でベルトを獲りたいです。来年度までにはベルトを巻きます。

神谷 今回Eternalに出させてもらうことになったので、直近の目標はEternalでベルトを巻くことです。EternalからUFCに行くルートが明確に出来ているので、日本でタイトルを獲ることも大事だと思うのですが、僕の考えでは海外で実績を残してベルトを獲って、そこからUFCを目指していきたいです。Eternalでベルトを獲って勝ち続ければ(UFCは)決して遠い目標ではないと思うので、今回のチャンスをしっかりものにして結果を出していきたいです。

黒井 僕はUFCというよりもRIZINで活躍したいです。上京してMMAをやろうと思ったのは朝倉(未来・海)選手たちや堀口(恭司)選手を見て、自分もRIZINに出たいと思ったからなんですね。そのうえで今回は海外=Road FCで試合をしたいと思ったし、国内ではGrachanを主戦場にしているので、Grachanのベルトを獲ってRIZINで戦うことが目標です。今RIZINのフェザー級がすごく盛り上がっていて、特に海外勢がみんな強いので、そういう選手たちを次々と倒していきたいです。

――ちなみに3人は練習以外でも仲が良いのですか。

神谷 ジム以外でもみんな仲が良いですし、いい意味で上下関係がないんですよ。ちょうどいい関係性というか。仲は良いけど礼儀はちゃんとしているみたいな。格闘技経験者が多いので、ここまではやっていい・これ以上はやっちゃいけないというラインが分かるメンバーなんですよ。

熊崎 体育会系ならではの感覚ですよね(笑)。

黒井 年下の僕でも気を使わなくていいので、本当にいい雰囲気のジムだと思います。

神谷 たまには気を使えよ!と思いますが(笑)、いきなり態度を変えられてもやりづらいので、今まで通りでよろしく!

■HEAT55 x AFC34 視聴方法(予定)
10月26日(土)
午後3時00分~ Twit Casting LIVE

■ Eternal MMA89視聴方法(予定)
10月26日(土・日本時間)
午後7時00分~UFC Fight Pass

■Road FC視聴方法(予定)
10月27日(日・日本時間)
午後4時00分~KAKAO TV、SOOP

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