カテゴリー
MIKE MMA ONE ONE Championship WNO Championships   オーランド・サンチェス カイナン・デュアルチ カイル・ベーム ティム・スプリッグス テックス・ジョンソン ハイサム・リダ メイソン・ファウラー

【WNO Championships】レポート─07─ハイサム、初戦で足関の餌食に。ヘビー級準々決勝~準決勝

【写真】カイナンの代名詞となりつつあるクローバーリーフ (C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

9月25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されたWho’s Number One Championships。ライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメント──は2021年グラップリング界の最大のイベントとなった。
Text by Isamu Horiuchi

レビュー第7回はヘビー級の準決勝までのトーナメント進捗状況をまとめてお伝えしたい。


1回戦、日本のファン及び関係者の期待を集めたハイサム・リダはティム・スプリッグスと対戦。前半、懐の深さを活かしたスタンドの攻防で渡り合ったものの、強固なレスリングベースを持つスプリッグスを倒すのは難しいと見たか、やがて引き込んで下からの戦いを選択した。

長い足を絡めての仕掛けを試みるハイサムだが、相手はディフェンシブ・トップゲームの強さでノーギ・ワールズを制したスプリッグスだ。なかなか崩せないまま時間が過ぎてゆく。

終盤、横回転して50/50を作ってみせたハイサムに対し、これを予期していたかのようにスプリッグスは、50/50を解除すると、なんと左足を抱えて倒れ込みながらの内ヒール。

決してトップを譲らないはずのスプリッグスが、残り1分のところで足関節を仕掛け、ハイサムからタップを奪い準決勝進出を決めた。ハイサムは世界的強豪のスプリッグス相手にテイクダウンもパスも許さず、堂々と渡り合ったが、最後は強化していた足関節の攻防で一本負け。トップキープの権化のように思われていたスプリッグスの見事な極めは、ハイサムが仲間入りを目指すワールドクラスの選手たちも日々進化し続けていることを痛感させるものだった。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

なおスプリッグスと準決勝で対峙したのは、テックス・ジョンソンだ。

ジョンソンは1回戦で、動かざること山のごとしオーランド・サンチェスに三角を仕掛けたところ、高々とリフトして叩きつけられ嬉しくない反則勝ちでセミファイナルをセミファイナル進出の権利をしていた。

そのジョンソンに対して、スプリッグスが得意の上攻めから1度ニースライスパスを決めるなど、ペースを握って3-0で判定勝利し、決勝に進出した。

もう一方のブロックでは、大本命のカイナン・デュアルチが1回戦にてオッズでは対抗と目されていたカイル・ベームといきなりの大勝負を迎える。

序盤、ベーム得意の下からの足関節の仕掛けを、逆に強烈なストレートフットロックで切り返したデュアルチは、その後もトップから試合を優位に進める。そして後半は前回マテウス・ディニズを極めたクローバーリーフからバックも奪ってみせるなど判定3-0で完勝した。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

もう一つの1回戦は、SUGで無敗を誇るオーバータイム・キングことメイソン・ファウラーが代打出場のジャンカルロ・ボドニと対戦。

途中アイポークを受けたにもかかわらず、右目を覆って試合を続行し、得意のトップゲームで試合を支配して判定勝利した。が、その後ファウラーは目の治療のために病院に直行し、この1戦で敗れたボドニが準決勝進出となった。

デュアルチとボドニによる準決勝は、ボドニの下からの仕掛けをデュアルチが盤石の安定感で対処していく展開に。中盤、首を制してハーフで胸を合わせてパスに成功する等終始ペースを握り、終盤にはまたしても必殺のクローバーリーフ狙いでボドニの動きを止めて判定3-0で完勝した。

かくてヘビー級決勝は、大本命、そして手堅い勝利を挙げたデュアルチと、ハイサムを下したスプリッグスの組み合わせとなった。

The post 【WNO Championships】レポート─07─ハイサム、初戦で足関の餌食に。ヘビー級準々決勝~準決勝 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
MIKE MMA ONE ONE Championship WNO Championships   アナ・カロリーナ・ヴィエイラ アマンダ・レヴィ アマンダ・ローウェン ウィリアム・タケット エリン・ハープ オリバー・タザ オーランド・サンチェス カイナン・デュアルチ カイル・チェンバース カイル・ベーム ギャビ・ガルシア グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ コール・アベート ハイサム・リダ ブログ メイソン・ファウラー

【WNO Championships】高橋サブミッション&堀内勇がWNOを深掘り─03─。カイナン盤石? ハイサムは?

【写真】(C)絶対的な本命カイナン・デュアルチ

いよいよ25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。男子ではライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメントが同大会では行われる。

世界のベストグラップラー、新進気鋭の若い選手が一堂に会す大会。その中から3階級を日本のグラップリングをネクストステージに引き上げようという高橋サブミッション雄己、そしてMMAPLANETでグラップリングシーンを執筆中の堀内勇氏に水先案内人となってもらった。

最終回となる今回は、ヘビー級の行方は?

<高橋サブミッション雄己&堀内勇、WNO Championship対談Part.02はコチラから>


──ライト級、ミドル級に続き、ヘビー級の行方を占ってもらえますでしょうか。

(C)SUG

高橋 優勝候補的なことを言えば、無難にカイナン・デュアルチです。

で次点では僕はメイソン・ファウラーが強いと思っているんですよ。高島さんがOT芸人感が出ているという風にFight&Lifeで書かれていましたけど、正直SUGに出ている限りしょうがないし。5分でOTルールで、勝ち切ってチャンピオンに居続けるのだから強いのだろうと。カイル・チェンバースやリッチー・ブギーマン・マルチネスに、しっかりと何もさせずに一本勝ちしているのも評価の対象になると思います。それに下からも上手い。僕はファウラーに期待しています。

──3CG(Third Coast Grappling)でカイナンに、ゴールデンスコアで敗れたのですが、ヒマバーにRNCで一本勝ちと7分でポイントありでも、そこそこ以上に良かったです。ただ、メイソン・ファウラーに本当の意味で勝つというのはSUGで勝つことと思っています。

高橋 確かにその通りですね。クレイグとやった時に5分間逃げ回って。

──10分でなく、5分限定だから極めさせないでもつ。そういうことではないのか、と。

高橋 その見方は成り立つと思います。クレイグのようにボトムが強い人とは、勝負できない。と同時にOTがないルールだと、勝負に行ったかもしれないし、そこは分からないですよねSUGルールにおける戦略的判断とも捉えられるし、ちょっと未知数ですね。

──一つ言えることは、ファウラーが暴れることでヘビー級はより面白くなるかと。

高橋 テックス・ジョンソンとか足関節技師もいるので、その辺りに完パスとかしてくれたら、凄く嬉しいですね。

堀内 僕もカイナンが間違いなく本命だと思います。ラクラン・ジャイルスとサイボーグ・アブレウにヒールで負けた以外は、勝ち続けている。自身がクローバーリーフという不思議な足関節で一本勝ちしたり、足関でも勝てるようになっています。もともとレスリングは強いし、下もニーシールドが圧倒的に強くてパスをさせない。足の弱点がなければ、誰がこの人に勝てるんだろうと。

高橋 僕もそう思います。

(C)MIKE CALIMBAS/FLO Grappling

──そのなかでハイサム・リダが出場します。

高橋 ハイサムって、現代グラップリングでなくて。ギの文化の日本の柔術を継承している点でも、心を込めて応援しちゃいます。日本の柔術文化が、ナウなグラップリング文化の最高峰に通じるのか。そういう意味でハイサムを日本代表として応援したいです。柔術家じゃない俺が、こう言うのはアレなんですけど(笑)。

──自分はハイサムは米国に行ってから、フルパワーで制限なしで練習できるという環境をようやく手にできた。そこでグンと強くなったと思うんです。以前、一緒に練習していた岡見勇信選手はハイサムのフルパワーを知っているのか、凄く強かったと舌を巻いていたんですよね。

(C)SUG

堀内 ハハハハハ。岡見選手が。トーナメントのオッズで驚いたのが、カイナンに次ぐのがカイル・ベームなんです。

──えぇっ!!

堀内 僕もあまり知らない選手だったのですが、ヒールばかりで勝っている10thPlanetの選手で。細かな仕掛けからということではなく、50/50やサドルから取っています。パスカードを仕掛けて、上からもヒールにも入っています。ルーカス・バルボーザとも1勝1敗で、そういう部分で評価が高いのかと思います。

──ベームはずっと10thPlanetなのでしょうか。

堀内 そうみたいです。大学でラグビーをやっていて、MMAから柔術に来たようで。

──一つ思うのですが、IBJJF系の柔術をしっかりやる道場で茶帯や黒帯になっている選手が10thPlanetに移り、エディ・ブラボー系の技術を学ぶと、グラップリングで相当に強くなれるのではないかと。

高橋 そうですね……。10thPlanetだけでは、IBJJF的なポイントゲームに重きを置いていないから学べないですよね。

堀内 ならマイキーが10thPlanetに行けば、最強ですよね(笑)。今でも最強ですけど。

──アハハハ。そうなるとダークサイドとハイな世界の共有になって、人格が崩壊してしまうのではないかと。

堀内 ハイなラバーガードとか使うようになって(笑)。

──それにしても楽しみなトーナメントです。

高橋 客観的な意見を語らせてもらったのですが、僕も足関節技師として技術の潮流についていくために試行錯誤している最中です。全階級を通して、主に自分もサドル系が得意な方なので──そういう部分でトップグラップラーが今、何を考えて。どう進化しているのかを着目して、参考にさせてほしいと思っています。

堀内 僕はマイキーがジオに怒ったとか大好きなんです。物凄く強い奴が、物凄く幼稚な振る舞いをする。それも本気の戦いだから、ああいう風になるものだし。そういう部分も期待したいですね。

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
タイ・ルオトロ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)
ジェイコブ・カウチ(米国)
オリバー・タザ(カナダ)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
デミアン・アンダーソン(米国)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ガブリエル・ソウザ(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ダニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
アマンダ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・レヴィ(米国)

The post 【WNO Championships】高橋サブミッション&堀内勇がWNOを深掘り─03─。カイナン盤石? ハイサムは? first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
MMA ONE ONE Championship UFC WNO Championships アナ・カロリーナ・ヴィエイラ アマンダ・リヴェイ アマンダ・ローウェン ウィリアム・タケット エリン・ハープ オーランド・サンチェス カイナン・デュアルチ カイル・ベーム ギャビ・ガルシア クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン ティム・スプリッグス テックス・ジョンソン ハイサム・リダ マイキー・ムスメシ マイサ・バストス メイソン・ファウラー ルイス・パンザ ロベルト・ヒメネス

【WNO Championships】世界への扉、開くか。ハイサム・リダ─02─「日本の柔術を世界に証明したい」

【写真】動けるヘビー級ハイサムに、世界が驚く日がやって来る──のか(C)CLAYTONE JONES

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。5階級の2021年グラップライング最強を決めるノーポイント&サブオンリー、ジャッジ裁定有りのトーナメントに出場するハイサム・リダ・インタビュー後編。

参加選手はカイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソン。右を見ても左を見ても強豪だらけのトーナメント出場を関しては、ハイサムは「カイナン以外なら全員勝てる。」と断言した。

全てを変える──トーナメントへの意気込みとは。

<ハイサム・リダ・インタビューPart.01はコチラから>


──トーナメントで優勝を狙うには、カイナンが初戦の相手だとやはりリスクは高いです。

「決勝で当たるのが一番ですよね」

──ではトーナメント優勝を考えると、初戦で誰と戦いたいと思っていますか。

「最初はテックス・ジョンソン……なんというのか、正直なところカイナン以外では誰でもいけると思っています。なのでトーナメントで優勝することを考えても、カイナンとは決勝で戦うのが一番良いです。カイナンも1回戦で僕と戦うのは嫌だと思っているだろうし、カイナン以外だと最初に戦うのは誰でも良いです。」

──オーランド・サンチェス、ティム・スプリッグスなどよく言えば重厚、いわば動かない試合で勝つ選手です。そのなかでハイサムはヘビー級でもライト級のように動くことができる。それが世界に知れ渡って欲しいです。

「そこが自分の持ち味です。今、少しだけハイサム・リダがどんな選手なのか皆が気付き始めています。『あれだけ体重があって、身長も高いのに動ける』って。

(C)SATOSHI NARITA

オーランド・サンチェスのパワーはとんでもないはずです。ただ、言われたように動けない。ということは、試合が進めば僕の動きについて来られなくなります。これは絶対に。

それに米国に来てから、ずっとレスリングの練習をしてきました。ミシガンから五輪に出たジェイク・ハーバートから直接指導を受けています。ジェイクは2012年のロンドン五輪フリースタイルレスリング米国代表で、世界選手権で準優勝になったこともあります。

※ジェイク・ハーバートは2009年のレスリング世界選手権フリースタイル84キロ級で銀メダルを獲得。ノースウェスタン大学時代には2度のNCAA D1王者で、4度のオールアメリカンレスラー。2009年にはダン・ホッジ・トロフィー(年間ベスト・カレッジレスラー)を獲得している。

ジェイクとやってきたので、テイクダウンをバンバン取れるということではないですが、テイクダウンされない自信もついてきました。オーランドのような選手は、テイクダウンしてずっと上からプレッシャーを掛けてくるのですが、自分の動きにはついて来られなくなるという自信は持っています」

──テイクダウンポイントがない。引き込めることに関して、ADCCルールよりもテイクダウン&コントロール・グラップラーと戦いやすいということはないですか。

「下になっても構わないです。ただし、ジャッジ裁定になった際にテイクダウンやパスにはUFCのように評価される向きはあります。一本を取れないと、マットコントロールは重視されます。ただし、テイクダウンを取っても一本を逆に取られることもありますし。WNOルールは、自分に一番向いているルールです」

──カイル・ベームは10thPlanetスタイルで、足関節が巧みです。僅か1試合の印象でハイサムは足関節が課題と見続けられている面もあると思いますが、さきほど名前を挙げたテックス・ジョンソンもレッグアタッカーです。それはハイサムが足関節の防御に自信を持つようになった表れなのでしょうか。

(C)SATOSHI NARITA

「テックス・ジョンソンはガンガン足関節を狙ってきます。

でも、もう足関節の防御には、自信があります。自分の弱点だと思ったので、ここに来てから克服に努めてきました。デトロイトに来てからの練習でも、皆が上を取れないので凄く足関節を狙ってきました。

(C)SUG

最初は極められましたが、ずっと練習してきたので今は以前のように極められることはないです。

カイル・ベームとテックス・ジョンソンは、リバースデラヒーバから回って足関節を狙ってくると思うので、その対策練習はずっとやってきました。それに自分の課題は足関節だけでなく、他にもあります。なので足関節も含め、穴がなくなるよう練習してきました」

──それはスパーリングで身につけていくものですか。

「僕はまず打ち込みを徹底してやっています。1時間の打ち込みから、少し休憩してスパーリングという風にやっています。できることは全てやっています。自分の時間は強くなるために、全て使っています」

──それにしても凄くイキイキしていますね。

「本当に楽しみです。最初に言ったように、ADCCに出たこともない実績では一番下だと思っています。完全にアンダードッグですが、そんな評価をひっくり返したいです。それができる予感が凄くあります。凄く大きなチャンスを手にすることができました。アンダードッグだからこそ、一番目立てます」

──本当に楽しみしている日本のサポーターに一言、お願いします。

「ハイ。いつも同じことを言っていますが、試合が決まってからも本当に色々な人からメッセージを貰いました。皆が応援してくれています。6月の試合も、こんなに多くの人が日本で見ていてくれたんだと……嬉しいし、本当に皆に感謝しています。これからも日本の柔術を世界に証明したいです」

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

The post 【WNO Championships】世界への扉、開くか。ハイサム・リダ─02─「日本の柔術を世界に証明したい」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
MMA ONE ONE Championship WNO Championships   アナ・カロリーナ・ヴィエイラ アマンダ・リヴェイ アマンダ・ローウェン ウィリアム・タケット エリン・ハープ オーランド・サンチェス カイナン・デュアルチ カイル・ベーム ギャビ・ガルシア クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン ティム・スプリッグス テックス・ジョンソン ニュース ハイサム・リダ マイキー・ムスメシ マイサ・バストス ミカ・ペルハヴェッツ メイソン・ファウラー ルイス・パンザ ロベルト・ヒメネス

【WNO Championships】ヘビー級T出場、ハイサム・リダ─01─「カイナンは僕を止めることはできない」

【写真】目指すはグラップリング世界一、ハイサム・リダ(C)CLAYTONE JONES

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。男子ではライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメントが同大会では行われる。

世界のベストグラップラー、そして新進気鋭の若い選手が一堂に会す大会に、ハイサム・リダがヘビー級でエントリーされている。

カイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソンという世界を代表する屈強なグラップラーと王座を争うメンバーに抜擢されたハイサムをZoomインタビューした。

全てを変える──トーナメントへの意気込みとは。


──WNOのヘビー級のリストが発表されたことは先週末(※取材は9月1日に行われた)に分かっていたのですが、仕事に追われていてチェックするのが週を明けてからになってしまいました。そうしたらリストにハイサムの名前を見つけて、メチャクチャ興奮しました。このメンバーに名前が連なるなんて、凄いビッグニュースです。

「正直、出たい気持ちはずっとありましたけど、自分でもこの8人の中に入れるようになるなんて思っていなかったです。米国に住むようになって、それほど時間は経っていないですし、レコード的にも……これから、どんどんタイトルを獲っていく自信はあるのですが、今はまだ他の出場選手と比較しても実績不足なのは明らかなので。だから、まだ入れないなっていうことは頭の中にありました。

なのでオーガナイザーからオファーが来た時は、自分でもビックリして嬉しかったです。自分の柔術を世界に証明するチャンスを手にしました。これまでやってきたことの全てをこのトーナメントに賭けていきたいです」

──オファーはいつ頃だったのですか。

「8月の後半になってからですね。発表までは少しありました」

──6月のWNOではキーン・コーネリアスと戦うという注目の試合が、キーナンの欠場で彼の弟子ミカ・ペルハヴェッツに対戦相手が代わり、本戦からプレリミに試合順も下げられてしまいました。あの時、ハイサムの名前を売る絶好のチャンスを逃してしまったと残念でならなかったです。それがプレリミでの勝利から、ここのメンバーに入った。大逆転ですね。

「キーナンとの試合は、僕もチャンスだと思っていました。レベル的にも自信もありましたし。それがミハとの試合になり、試合順もメインカードからプレリミに下げられた時は、頭に来ました。『マジかよ』って」

──ハイサムの責任ではないですからね。

「ハイ。メインカードに出たいとずっと思ってきたので。怒りというかフラストレーションは感じていました。あの試合は、自分は周囲が思っているよりも、ずっとできるといことを証明する試合にしたい……そういう試合を見せるという気持ちで戦いました。

そうしたら自分が期待していた以上に短時間で試合を終えることができて、WNOの人達に力を見せることができたと感じました。そして次の週にアメリカン・ナショナルがあって、そこでも優勝しました(黒帯スーパーヘビー級)。あの2大会はオーガナイザーにアピールできたと思います」

──結果、思い通りになったということですね。

「ただ、アメリカン・ナショナルのあとで連絡がきたときは、出場8人のなかで誰かケガをしたら代役で出てもらうという話だったんです。『100パーセントではないけど、準備はしていて欲しい』という感じで」

──なかなか微妙な状況ですね……それは。

「ハイ。そして、8月の後半になって『やっぱりハイサムに出てほしい』という風になりました。あの時は他にどんなメンバーが出るのか分かっていなかったですが、『YES。やるよ』と即答しました」

──その後、出場メンバーを見てどのように思いましたか。

「なんというのか……まぁ簡単な試合はないです。でも、自分は勝てるという自信はあります」

──おお、力強い言葉です。もうトーナメント枠は決まっているのでしょうか。

「トーナメント・ブラケットはファイトウィークになってから、抽選で決めるんだと思います。違うのかもしれないですけど(笑)。誰が相手になっても、大丈夫なように準備をして臨みます」

──優勝云々でなく、コンペティターとして誰と一番戦いたいですか。

「一番戦いたい試合は、一番困難になる試合です」

──つまりは……。

「ハイ、カイナン・デュアルチです。彼を倒すと、全てが変わると思います。カイナンには道着で2度戦って、2回とも負けています。でもノーギだったら、僕のスピードや勢いを止めることはできない。その自信はあります。道着ではなくて、ノーギの自分はカイナンにとって多分……いや、絶対に苦手なタイプです。それにフィジカルトレーニングを積んで体も大きくなっていますし、スピードもあって動けます。カイナンは僕を止めることはできない。カイナンと一番戦いたいです」

<この項、続く>

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

The post 【WNO Championships】ヘビー級T出場、ハイサム・リダ─01─「カイナンは僕を止めることはできない」 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
MMA ONE WNO Championships アナ・カロリーナ・ヴィエイラ アマンダ・リヴェイ アマンダ・ローウェン ウィリアム・タケット エリン・ハープ オーランド・サンチェス カイナン・デュアルチ カイル・ベーム ギャビ・ガルシア クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン ティム・スプリッグス テックス・ジョンソン ニュース ハイサム・リダ マイキー・ムスメシ マイサ・バストス メイソン・ファウラー ルイス・パンザ ロベルト・ヒメネス

【WNO Championships】ADCC&ノーギワールズ、SUG覇者らと共に。ヘビー級Tにハイサム・リダ出場!!!

【写真】この面子のなかに選ばれることが、すでにハイサムのバリューだ(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントが開催されるWho’s Number One。ライト級&ミドル級、女子ストロー級及び女子ヘビー級に続き、ヘビー級参加選手が発表されている。

そして世界のベストグラップラーが3万ドルを賭けて覇権を争うチャンピオンシップ・トーナメントにハイサム・リダの出場が決まった。


カイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソンの7名。

ADCC2019とムンジアルを制した(※テストで陽性となり剥奪)カイナンを筆頭に、2015年ADCC99キロ以上級優勝のサンチェス、ノーギワールズ優勝経験者はスプリッグス、パンザ、ジョンソンの3選手、さらにいえばファウラーはSUG無差別級王者で、ベームはそのファウラーへの挑戦者を決めるトーナメントで優勝しており、ルカス・バルボーサに勝利している。

いってみればハイサムからすれば全員が格上だ。ただし、ハイサムの実績が及ばないのは北米を拠点にしてからまだ日が浅いからにすぎない。F2W、WNOのプレリミ出場からの今回の抜擢となったことはすでにハイサムのポテンシャルが認められているという表れでもある。

特にサンチェス、スプリッグス、ジョンソンなどはテイクダウン&コントールという渋い試合になることも予想され、ハイサムは動けるスタイルで一躍グラップリング界重量級のニュースターと認められるか可能性も大きい。

とはいえ足関スペシャリトのベームら、ハイサムが課題される部分で抜群に強さを発揮する選手も出場する。ポイント制ということも考慮すると、当然のように本命はカイナンだが、トーナメント枠次第でファイナル進出もあり得る。柔術家としては日本育ちのハイサムが、世界のトップグラップラーを相手にどのようなパフォーマンスを見せることができるか──心底楽しみだ。

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】

カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

The post 【WNO Championships】ADCC&ノーギワールズ、SUG覇者らと共に。ヘビー級Tにハイサム・リダ出場!!! first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
MIKE MMA Road to ADCC ジオ・マルチネス ジュニー・オカシオ ハイサム・リダ マイキー・ムスメシ ルーカス・ピニェーロ

【Road to ADCC】ベリンボロ&EBの融合体ジオ・マルチネス✖ファンダメンタル最強マイキー・ムスメシ

【写真】常軌を逸した集中力とでもいうべき、精神力の持ち主でもあるマイキー・ムスメシ (C) MIKE CALIMABS/WNO

17日(土・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてFlograppling主催のRoad to ADCCが開催される。
Text by Isamu Horiuchi

最近のノーギ・ブームにあって、20分という長丁場が揃うのも珍しい。さすがに組み技世界最高峰のADCCの名を冠に持つイベントだけのことはある。

そんな今大会で、66キロ級というADCC最軽量級で要注目の一番=マイキー・ムスメシ✖ジオ・マルチネスが組まれた。


2017年から2019年にかけて連続でムンジアル3連覇、道着着用の柔術において全てを成し遂げた最軽量級絶対王者ムスメシは、今年に入って最後の野望=ADCC世界大会優勝に向けてノーギグラップリングに本格的に挑んでいる。

ノーギの練習を開始して僅か2カ月でルーカス・ピニェーロを内ヒールで秒殺し、その1カ月後には足関節を得意とするノーギ専門家のジュニー・オカシオを足の取り合いで圧倒。驚異的な進化を見せつけている。

その強さとはあまりに対照的なソフトな物腰と笑顔をもって、ギ&ノーギ完全制覇への道を爆進するムスメシの前に今回立ちはだかるのが、ADCC世界大会に4度出場の実績を持つジオ・マルチネスだ。

(C)SATOSHI NARITA

エディ・ブラボー主宰の10th Planet柔術所属、元プロのブレイクダンサーという変わり種のマルチネスは、柔軟かつ強靭な身体をもって、ブラボーの独創的な技術体系とベリンボロ等の回転系の動きを組み合わせた戦いをする。

極めの強さも持っており、20118年のQUINTET IIにて重量級のハイサム・リダをギロチンで仕留めたことで、日本のファンの間でも強烈な印象を残した。

上述の通り、ムスメシはここ2試合もっぱら足関節技の展開を挑み、驚くべき強さを見せている。が、この攻防はマルチネスも熟知している。特に2016年のEBI 10の決勝戦で、ダナハー門下(当時)最高の足関節師エディ・カミングスの快進撃を止めた一戦は印象的だ。

序盤はカミングスに足を持たれると、すぐに背中を軸に旋回して防いだマルチネス。それでもカミングスに足を絡まれてしまうが、そこで持ち前の柔軟性を発揮した。カミングスが狙う側の足をラバーガードの如く自ら抱えて、本戦を守り抜き、最終的にはOTに持ち込み勝利した。

防戦が目立ったとはいえ、マルチネスはダナハー軍の足関節システムを徹底研究していた10th planetのエースとして、足関節への危機察知能力と対応能力の高さを証明した。この分野で急速に進化するムスメシでも、マルチネスの足を極めるのは容易ではないだろう。

また、足関節とは別にムスメシが道着着用時代から得意としていた展開として、ベリンボロ等の回転系の動きからの攻撃がある。特にそこからクラブライド(インヴァーテッドガードのような姿勢で、自分の両スネを下から相手のヒザ裏等に当ててコントロールする状態)に入り、さらにそこから相手の片足に両足で絡むトラックポジションを創るなどし、バックを奪うパターンが強力だ。

とはいえ背中を軸にマットを旋回するこの攻防は、ブレイクダンサーであるマルチネスもお手の物だ。そして上述のトラックポジションを柔術グラップリング界に広めた第一人者は、他ならぬマルチネスの師匠のエディ・ブラボーだ。

必殺技であるツイスターにつなぐ体勢として、(故にツイスターフックとも呼ばれる)このポジションに至るまでの数々の独創的な仕掛けを考案した師ブラボーから学んだマルチネス。この展開においてはムスメシ以上に豊富なバリエーションを使いこなす。簡単に遅れを取ることはないだろう。

このように、マルチネスはムスメシの主要な攻撃手段に対して優れた防御と対抗手段を持つグラップラーだ。だが、実はムスメシを真に絶対王者たらしめているモノは、上記のような現代的技術の洗練度以前の、より原理的な部分──相手との密着の度合い、角度の調整、体捌き等──にある。

これらの柔術ファンダメンタルにおいて卓越しているが故に、パスガード時のプレッシャーや隙のないバックテイク、クローズドガードからの極めのようなオーソドックスな技術の精度、そして威力という点において、ムスメシは他の追従を許さない。だからこそ、ノーギへの対応や足関節の習得も人並み外れて早いと考えることができる。

至高の柔術ファンダメンタルを身に付けた人間が、最新の現代グラップリングの戦法を吸収したらどうなるのか──ムスメシは思考実験を具現化したかのような存在といえよう。それだけに、10年代後半から盛り上がったサブミッション・オンリー・ムーブメントの主役の一人であり、高い身体能力と技術と経験を併せ持つマルチネスとの邂逅は楽しみだ。

The post 【Road to ADCC】ベリンボロ&EBの融合体ジオ・マルチネス✖ファンダメンタル最強マイキー・ムスメシ first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
MMA ONE WNO10 ハイサム・リダ

【WNO10】ハイサム・リダ、キーナン・コーネリアスの代役を36秒で一蹴!! 次こそっ!!!!

【写真】体格差もあったが、それを差し引いても完勝だったハイサム (C)MIKE CALIMBAS/WNO

18日(金・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてWNO 10が開催された。
Text by Isamu Horiuchi

レビュー第1回は、キーナン・コーネリアスの欠場でその教え子のミカ・ペルハヴィッツをハイサム・リダが圧倒した一戦の模様をお届けしたい。


<ノーギ・ヘビー級/15分1R>
ハイサム・リダ(ガーナ)
Def. 0分36秒by 腕十字
ミカ・ペルハヴィッツ(スロヴェニア)

かなりの体格差のある両者。計量ではハイサムの方が約30ポンド重かったという。

試合開始と同時に前に出たペルハヴィッツは、組んで足を飛ばすと払い腰を狙う。が、それを堪えたハイサムはそのまま背中につき、ダイブするようにグラウンドに引きずりこんだ。

Clayton Jones(C)WNO

体をずらすペルハヴィッツがハーフからシッティングに移行しようとすると、上のハイサムはダイブしつつペルハヴィッツの右腕をキムラグリップでキャッチ。

そのまま腕十字に移行したハイサムは、体を起こしてスタックを狙うペルハヴィッツの右腕を伸ばし切り、僅か36秒でタップを奪った。

互いに思い切り良く仕掛け合うダイナミックな展開から、一瞬の極め。プロとしてこれ以上ないほどの形で勝利を挙げたハイサムは「今回のパフォーマンスは前回よりは少し満足できたよ。もちろん次は(今回負傷欠場した)キーナン(コーネリアス)と試合をしたいよ。僕のドリームマッチだ。いろいろなことを学ばせてもらった選手とマットをシェアできたら光栄だ」と語った。

圧巻の攻撃力をコーネリアスはどう対処するのか、両者の戦いへの期待を大いに高める、ハイサムの秒殺勝利だった。

The post 【WNO10】ハイサム・リダ、キーナン・コーネリアスの代役を36秒で一蹴!! 次こそっ!!!! first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
JJ Globo Preview WNO10 クレイグ・ジョーンズ タイ・ルオトロ ハイサム・リダ ブログ マイキー・ムスメシ ミカエル・ガルバォン ミカ・ペルハヴェッツ

【WNO10】クレイグ✖ルオトロ、マイキー&ミカ出場のWNOで、ハイサムがキーナンの愛弟子と対戦

【写真】F2WからWNOプレリミ、今回の試合を勝利してWNOメインカードに進出し名実ともに北米トップグラップラーの仲間入りを果たしたい(C)F2W

18日(金・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてWNO 10が開催される。
Text by Isamu Horiuchi

今やワンマッチのプログラップリングイベントとして世界最高峰といえる同大会だが、今回もクレイグ・ジョーンズ✖タイ・ルオトロ、マイキー・ムスメシ✖ジュニー・オカシオという注目度の高い試合が組まれている。

さらには先のEUG02で組み技の世界を震撼させたといっても過言でないミカエル・ガルバォンがオリバー・タザと対戦するなど、豪華なだけでなく試合内容を予想するだけで、スリリングでたまらない顔合わせが揃ったといえよう。そんなWNO10にハイサム・リダが、5月大会に続き出場する。


スローン・クライマー戦の完勝を経て、当初の予定ではキーナン・コーネリアスという大物とメインカードで対戦という大抜擢を受けていたハイサムだが、そのキーナンが背中の負傷により欠場としてしまう。

結果、キーナンの愛弟子ミカ・ペルハヴェッツに対戦相手が変更され、またもプレリミ出場になってしまった。

残念すぎるキーナンの欠場だが、ペルハヴェッツは全くもって楽観できる相手ではない。ペルハヴェッツはバルカン諸国スロヴェニア出身で柔道をバックグラウンドに持ち、3カ月前にキーナンから黒帯を授与された。以前からヨーロッパのグラップリングシーンを印象的な活躍をしてきたペルハヴェッツは、英国のノーポイント&サブオンリー大会=Polarisでこれまでに3勝1敗というレコードを持っている。

唯一敗れたリッチー・ブギーマン・マルティネス戦も序盤に豪快な大腰で一本勝ち相当の投げでマットに叩きつけて場内を沸かせているなど、ポラリスでの活躍からも彼が欧州のトップレベルにあることは間違いない。。

跳びつき腕十字で秒殺勝利を挙げたことをあり、強烈な極めも持っているペルハヴェッツは、ハイサムとしては決して油断のできない猛者だ。それでもハイサムとして、ペルハヴェッツを相手にしっかりと勝利し、師匠キーナン・コーネリアスを引きずり出したい。

■視聴方法(予定)
6月19日(土・日本時間)、
午前9時00分~ FloGappling

The post 【WNO10】クレイグ✖ルオトロ、マイキー&ミカ出場のWNOで、ハイサムがキーナンの愛弟子と対戦 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
JJ Globo Report WNO08 スローン・クライマー ハイサム・リダ ブログ

【WNO08】ハイサム・リダ──初陣でテイクダウンを2度目決め、ジャッジ判定3-0勝利

<205ポンド/15分1R>
ハイサム・リダ(ガーナ)
Def. Judge Scoring 3-0
スローン・クライマー(米国)

頭一つ長身のハイサム、立ちレスが続き1分が経過したころにクライマーがジャンピング・ギロチンを狙う。ハイサムも、もうこの技に掛かることはなくクライマーが笑顔を浮かべる。2分半が過ぎ、ハイサムがジャンピングガ―ドから引き込みボディトライアングルに取る。

と、ハイサムはレフェリーに何やらアピール。滑りやすいということで、レフェリーがクライマーの体をタオルで拭いて試合は同じ形から再開され、ガードが開くとクライマーが立ち上がりハイサムもスタンドに戻る。ここから立ちレスが続き、ハイサムがニータップのフェイクを見せる。

頭を取られたクライマーが離れ、スタンドの展開が4分続き、ハイサムが粗い動作で頭を掴みに行く。手を合わせた両者、ここから右手でクライマーの頭を取ったハイサムが小外刈りを決める。トップを取ったハイサムに対し、クライマーはロックダウン&ボディロックという10thPlanetムーブからスイープを狙う。ハイサムは必死に左足を抜きにかかるが、トップキープを諦め立ち上がることを選択した。

残り4分からスタンドレスリング、2分が経過しハイサムが足払いでテイクダウン。座ったクライマーに対し、ハイサムは寝技を続けずスタンドへ。クライマーも勝負を賭けて最後の20秒でスライディング・ガードをからバタフライガードも、ハイサムがワキ差しパスのプレッシャーをかけたところでタイムアップに。ジャッジは3者ともハイサムを支持しWNO初陣を勝利で飾った。

「柔術イベントの最大の一つの大会にデビューできてエキサイトしている。今はただエキサイトしているよ。以前もいったようにここにきて、今も勉強中で。米国にいることがビッグディールなんだ。いつの日かベストになるために毎日、練習している。彼がタフなことは知っていたし、試合が始まってからは少しスリッピーで。でもいつものように足払いでテイクダウンできた。ファンが期待した試合にはならなかったかもしれないけど、ハイレベルな戦いでは一つのミスが勝利を遠ざけてしまうから、今回は慎重に戦った。自分の階級でトップ10を破りたい」と試合を振り返ったハイサムは、最後に日本語で「カルペディエム・ファミリーの皆さん、日本の皆さん、いつも応援ありがとうございます。色んなメッセージをいつももらって、それを見て『頑張ろう』となっています。またいつか皆の前で試合ができること期待しています。押忍」と話した。


The post 【WNO08】ハイサム・リダ──初陣でテイクダウンを2度目決め、ジャッジ判定3-0勝利 first appeared on MMAPLANET.

カテゴリー
JJ Globo Preview WNO08 グレース・ガンドラム デヴィッド・ガルモ ハイサム・リダ ブログ

【WNO08】プレリミに──飛躍を賭けて、ハイサム・リダ登場。ガルモ、10thPlanet柔術の申し子女子も

【写真】デトロイトのアッセンブリ柔術ではノーギが主流で、足関節の修得やフォークスタイルレスリングも採り入れ飛躍の時を待つハイサム(C)RIDA HAISAM

30日(金・現地時間)、テキサス州オースチンのJWマリオットで、制限を設けた有観客大会として開催されるWNO 08。

注目のカードが数多く見られる同大会のプレビュー最終回は、10thPlanet柔術の申し子女子の試合と、日本とも関係の深い2人のグラップラーがステップアップを掛ける試合の見所を紹介したい。
Text by Isamu Horiuchi


2019年に東京で行われたQUINTET FIGHT NIGHT 3にて湯浅麗歌子と大激闘のドローを演じ、日本でも一躍名を挙げた10th planet柔術の18歳のグレース・ガンドラムがメインカードに登場。当初はAOJの新星、ジェサ・カーンとの注目の一戦が実現する予定だったが、カーンの怪我により対戦相手は昨年のパンノーギ大会の茶帯の部を制しているアレックス・グエンに変更された。

グエンの実力は未知数な部分が多いが、ガンドラムは昨年のF2W 155でパトリシア・フォンテスにデッド・オーチャードからの腕十字で圧勝。さらにWNO 05では、2019年に湯浅を倒して女子最軽量級世界新女王となったマイサ・バストスとノーギで対戦。僅差の判定で敗れたものの一進一退の攻防を展開、世界レベルの実力を示している。

ガンドラムといえば男女通してロックダウン~エレクトリックチェアーの最高の使い手と言われおり、10th planet ならではの、柔軟な下半身を活かしたガードワークからの仕掛けは必見だ。

また、かつて日本のカルペディエムに所属し、QUINTET等でも活躍したデヴィット・ガルモもメインカードに登場。米国デトロイトに拠点を移し、今年に入ってF2W 161にてエイドリアン・ベナヴィデスに、F2W 167ではソウル・ヴァイアラに勝利したのが評価されて大舞台への抜擢となった。

対戦相手は2019年のノーギワールズ茶帯王者にして、2020年のパンノーギも制している19歳の新鋭アンドリュー・ウィルツィだ。近年はジョン・コムズやPJ・バーチといった有力選手にノーギルールで勝利しており、北米における実績ではすでにガルモを上回る。ウィルツィ有利と予想する向きが多いと思われるが、それゆえにメインカード出場のガルモにとって、全米に名前を売る大きなチャンスだ。

そして、YouTubeとFacebookでライブ中継されるプレリムカードには、アラバンカ~カルペディエムと日本で柔術家としてのエッセンスを身につけたハイサム・リダが登場する。

ハイサムの対戦相手は、キーナン・コーネリアスがサンディエゴに創設したリージョン柔術のインストラクターを務めるスローン・クライマーだ。以前はブギーマンことリッチー・マルチネスの下で10th planetのシステムを学び、ハーフガードでロックダウンを作ってからの攻撃を得意とするクライマーだが、まだ目立った存在ではない。

ハイサムとしてはぜひここでインパクトのある勝ち方を見せて、F2WやWNOのメインカードにおいて大物との対戦を実現させたい──だけに、キャリアアップで非常な意味合いを持つ一戦となる。

The post 【WNO08】プレリミに──飛躍を賭けて、ハイサム・リダ登場。ガルモ、10thPlanet柔術の申し子女子も first appeared on MMAPLANET.