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【ONE】女子アトム級GPが5月28日に開幕。ハム・ソヒ、スタンプ、サンボアンガ、平田樹ら8名が出場決定

【写真】JEWELS、ROAD FC、RIZINと頂点に立ったハム・ソヒのGP出場がついにチャトリCEOが認めた(C)ROAD FC

24日(水・現地時間)、ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO&会長がSNSで女子アトム級GPに関して5月28日(金・同)にスタートすることを発表した。

出場選手はアリス・アンダーソン、平田樹、デニス・ザンボアンガ、アリョーナ・ラソヒーナ、リトゥ・フォーガット、ハム・ソヒ、スタンプ・フェアテックス、モン・ボーの8選手だ。


月曜日に中村未来を2Rでパウンドアウトしながら、自信のパフォーマンスが許せないで涙した平田が日本人唯一の出場となり、8名の出場選手は米国、日本、中国、韓国、タイ、フィリピン、インド、ウクライナと全て国籍が違うこともあり、山口VV芽生、アトム級転向を視野に入れている三浦彩佳は選外となり、また噂に上がっていたストロー級王者シィォン・ヂィンナンの出場もなかった。

スタンプは直近の試合でラソヒーナに敗れながら、共に当確となり、ONEが力を入れて市場を開拓しているインドからは、平田と並びプロキャリア4勝0敗と最も少ないフォーガットの参戦が決まっている。

そして公然の秘密とされていた、ハム・ソヒのエントリーがようやくオフィシャルでリリースされたことになる。

意外な人選は米国のアンダーソンだ。キャリア5勝1敗のアンダーソンはInvicta FCで2勝1敗と勝ち越しているもののパラエストラ八王子に在籍していた紫乃バンフーズにスプリット判定負けを喫している。

優勝者は11月に現アトム級王者アンジェラ・リーに挑戦することも明らかとされており、トーナメントを制するには5カ月強で3試合、タイトル戦を含めると半年で4試合を戦うハードスケジュールとなりそうだ。

ズバリ本命はハム・ソヒ、対抗はモン・ボー、穴はスタンプ・フェアテックス、大穴がデニス・サンボアンガといったところか。また負傷者が出ることも考慮するのであれば補欠戦も行われることも考えられる。仮に補欠戦が組まれるのであれば少ないとも1人は日本選手にチャンスを与えてほしいものだ。

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ONE ONE TNT01 Report アドリアーノ・モライシュ エディ・アルバレス オンラ・ンサン チャトリ・シットヨートン デメトリウス・ジョンソン ブログ ユーリ・ラピクス ヴィタリー・ビグダッシュ

【ONE TNT】ONEの米国プライムタイム中継は大会名がONE on TNTに。クリスチャン✖ナシューヒンも

【写真】クリスチャン・リーの防衛戦はONE on TNT第2週に。ABEMAの中継も含め、これらの大会は日本ではどのように視聴できるのだろうか (C)MMAPLANET

28日(木・現地時間)、ONE Championshipがバーチャル会見を行い、チャトリ・シットヨートンCEO兼会長、同大会に出場するONE世界フライ級王者アドリアーノ・モライシュ、デメトリウス・ジョンソン、エディ・アルバレス、ユーリ・ラピクスが出席した。

まず4月7日(水・同)開催の大会名はONE on TNTに決定。TNTとは同大会を中継するターナー・ネットワーク・テレビジョンのことで、ONEは東部時間の午後10時から2時間でメインカード3試合が中継し、その1時間前にはプレリミマッチがブリーチャー・リポートAppによって配信されるとのこと。

また会見の冒頭でチャトリCEOの口から、「4月の水曜日に毎週のようにONEがTNTのプライムタイムで視聴でき、米国のファンはこれまでになかったマーシャルアーツの価値に触れることになるだろう」という言葉があったように14日(水・同)にはONE世界ライト級選手権試合=王者クリスチャン・リー✖ティモフィ・ナシューヒン、21日(水・同)にはウェルター級コンテンダーバウトとしてオンラ・ンサン✖ヴィタリー・ビグダッシュの3度目の対戦が組まれている。


4週目のカードは発表されていないが、チャトリCEOからは「米国で馴染みのある選手たがの試合を組んでいく」という言葉も聞かれ、ヴィトー・ベウフォート参戦にも匂わされた。ちなみにTNTの水曜日はAEW=All Elite Wrestlingというプロレスの中継もあり、昨年5月にはヴィトーが無観客大会に招待され観戦するというシーンも見られた。

この件からもONEとTNTは今回の米国プライムタイム中継を以前から計画していたが、パンデミックの影響があって時期がずれ込んだことも想像に難くない。

なお記者のこれらの大会はライブで開催されるのかと質問があり、チャトリCEOの返答は「全てライブにしたい。ただし、パンデミックの影響があり色々と計画に変更も必要となった。4月7日は絶対的にライブだ」というもの。第2週から4週に掛けては現状のONE中継と同様に事前収録ファイトを流すダークシリーズの可能性もありそうだ。

また開催地についても言明はなく、エディ・アルバレスが地元フィラデルフィア開催をアピールする場面もあったが、「アジアは国境封鎖が続く中、シンガポールもその状態にありながら政府と協力してやってきた」とチャトリCEOが発言したことで、実際に試合をする場所はシンガポールという線も濃厚だ。仮にシンガポールでライブ大会を行うのであれば、配信ファイトが米国東部時間の午後9時スタートだと、同地では8日(木・同)の午前10スタートとなる。

また通常のONEのイベントに関しては「パンデミックの影響もあり、各国を回るということができないので、シンガポール大会が多くなる」という言葉も聞かれた。ONE TNT第4週のヘッドライナーやTNTシリーズの追加カード、通常大会、そして「絶対に2021年に行う」と断言した女子アトム級GPに関しても数週間中にアナウンスがあるとのことだった。

同会見でDJが「ONEはハイドレーション・チェックを採り入れており、北米で戦ってきた時とは違う」と発言しており、ONEと北米MMAの違い=「新しさ」を端的に表すスマートさが感じられた。

■視聴方法(予定)
1月29日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable02対戦カード

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アブドゥルバシール・ヴァガボフ(ロシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>※
竹中大地(日本)
イヴァニウド・デルフィーノ(ブラジル)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
クォン・ウォンイル(韓国)

<キック・ライトヘビー級/3分3R>※
ミハイロ・ケイコビッチ(セルビア)
ヘイブラット・イスアエフ(ロシア)

<62.5 キロ/5分3R>
ソヴァナリー・エム(カンボジア)
チェ・チョンユン(韓国)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
ウマウ・ケニ(セネガル)

※2020年12月18日に収録

■ONE Unbreakable03視聴方法(予定)
2月5日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App

■ONE Unbreakable 03対戦カード

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
アリョーナ・ラソヒーナ(ウクライナ)
スタンプ・フェアテックス(タイ)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

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Interview ONE ONE112 Reign of Dynasties ONE113 エドゥアルド・フォラヤン チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】チャトリ・シットヨートンCEOがバーチャル会見で10月30日大会にフォラヤンの出場を明言

【写真】30日の大会に関して、タイトル戦以外でまずエドゥアルド・フォラヤンの出場と、アントニオ・カルーゾとの対戦が発表された(C) MMAPLANET

6日(火・現地時間)、ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長がテレカンファレンスを行った。

自らのSNSで10月30日(金・同)にONE113「Inside the Matrix」を開催し、4つの世界タイトル戦を組むことを発表したチャトリCEOの「9日のReign of Dynastiesの開催地を今週になって発表できた。シンガポール政府とヒザとヒザをつき合わせて話し合ってきた結果だよ。シンガポール政府だけでなく、他の国の政府とも話し合いを続け、未だに国境が封鎖されている状態で今回のインターナショナルショーを主催できる。昨夜発表した10月30日の大会もまだロケーションは明言できないけどインターナショナルなイベントになる」という言葉で会見は始まり、質疑応答に移った。

ここではチャトリCEOの発言から気になったモノをピックアップしたい(要約)。


「30日の大会については来週に詳細を話すことになる。今は4つの世界戦以外のことは話せない。ただしチーム・ラカイのフィリピ人選手は戦うことになる……エドゥアルド・フォラヤンだ。彼は豪州のアントニオ・カルーゾとメインカードで対戦する」

「DJとエディ・アルバレスは少しでも早くシンガポールで試合をしてもらう」

「女子アトム級GPは1月からスタートし、優勝者はアンジェラ・リー(妊娠を発表)が戻ってきたときに挑戦する」

「今、2021年も含めスケジュールを調整している。現在、話し合いが続いている国、政府があり、それがどうまとまっていくか。今年の残りのイベント、来年のスケジュールについても近いうちに発表できれば良いと思っている。まだアジアは観光客が行き来できる状況にないし、そのなかでシンガポール政府がONEの開催をサポートしてくれた。ONEチャンピオンシップがスポーツ、音楽、エンターテイメントのなかで最初にインターナショナル・イベントを開くことができる。空港からホテルの移動など細心の注意を払い、会場でも部署ごとにゾーニングする。一つのセクションに50人以上は集めない。会場の外にテントも用意する。非常に厳格な予防対策を採るから、私も9日と30日の大会ではケージサイドに立ち寄れない、アプレンティスの製作が26日から始まるからね。まだ30日の大会のロケーションは発表できないけど26日からアプレンディスの製作が始まるんだ。だから私もバブル(小さなコミュニティ)の中にいないといけない」

「ヘビー級GPではブランドン・ヴェラとアルジャン・ブラーは戦うことに同意している。契約も終えているはずだ。この試合に続くカードも発表する。ヘビー級ファイター達と契約してきたことは知っているだろう? ヘビー級とライトヘビー級が拡充に向けて残された階級だからね」

■現時点でのONE Inside the Matrix対戦カード

ONE世界ミドル級(※93.0キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ライニア・デリダー(オランダ)

<ONE世界ライト級(※77.1キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]クリスチャン・リー(米国)
[挑戦者]ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]タン・リー(米国)

<ONE世界女子ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]シィオン・ヂィンナン(中国)
[挑戦者]ティファニー・テオ(シンガポール)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
アントニオ・カルーゾ(豪州)

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Interview ONE ONE Championship チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】初めてのリモ―トショーを終え、チャトリ・シットヨートンに訊いたONEのこれから

【写真】バンコク大会のリングにチャトリ代表の姿はなかった (C)MMAPLANET

7月31日にタイはバンコクでONE No Surrenderが開催され、ONEチャンピオンシップの活動再開が本格的に始まった。

ただし、同大会のリングサイドにはチャトリ・シットヨートンCEO兼会長の姿はなく、いわゆるONEの首脳陣はそれぞれの居住国でイベントの行方を見守っていた──のではなく、イベントを遠隔主導していた。

ニューノーマルのONEチャンピオンシップ、これからのONEの活動をチャトリ代表に尋ねた。


ビッグアナウンスは──グリーンレーン・ビザ?!

──ソーシャルベイカーズが発表した2020年上半期のフェイスブックのトータル・エンゲージ数トップ10でONEチャンピオンシップが8位にランクインしています。

「こういうランキングがあることを知らなかったので、驚いたよ。そして、この結果を得ることができたのも世界中に存在しているONEチャンピオンシップのファンおかげだから、とても感謝している」

──この8位という結果から得ることができる、最もポジティブなことは何でしょうか。

「このトップ10にはマンチェスター・ユナイテッド、リバプール、レアル・マドリッド、FCバルセロナ、チェルシー、UEFAチャンピオンズリーグ、リーガ・エスパニョーラら欧州、北米ではNBAという錚々たるスポーツプロパティが錚々たる名前が並んでいる。そのなかでアジアを代表してONEの名前があることは凄く意味のあることだ。2位にはICC(インターナショナル・クリケット・カウンシル)が入っているけど、これはもう13億の人口を抱えるインドで絶大な支持を得ているからに他ならない。

ただし、これも始まりに過ぎない。ONEチャンピオンシップは将来1位になると信じている」

──ところで7月31日にはONE Surrenderというバンコクでの無観客大会によって本格的な活動再開に乗り出しました。大会当日にバンコクを訪れることはできたのでしょうか。

「ノー、それはまだできないからシンガポールにいたよ。ONE SurrenderはONEにとって初めてのリモートショーになった。私のチームはシンガポールからオーガナイズしてね。マット・ヒュームは米国にいた。中継に関してもマイケル・シャベロは豪州で実況し、解説のミッチー・チルソンはフィリピンにいた。バンコクの実働部隊の多くはフリーランスとパートタイマーだったんだ」

──凄まじい状況ですね。

「各部署のリーダーはタイにいない、全くもってクレイジーなイベントだったよ(笑)。ただし、何度もシミュレーションをして、当日の大会開催にこぎつけたんだ。ホント、なんとかなって良かったね。

我々は常に世界規模の連係を行ってイベントを開いてきたけど、この経験は初めだったよ」

──WOW。そして、あれだけの大会となりました。

「いや、全く満足できるショーじゃなかった。小さな課題が数多く見つかった。イベント後に、私はチームを厳しく叱責したよ(笑)」

──うわぁ……想像しただけでも恐ろしいです。

「アハハハハ。かなり厳しいことを伝えたのは確かだ。ホント、一つや二つじゃなく、色々なことに関してね」

──リモートショーである8月28日にバンコクのA NEW BREED、9月25日の上海のREIGN OF DYNASTIESに続き、11月30日にシンガポールでSUPER NOVAというイベントを開催します。この大会は他の2つと違い、ディレイ中継はないようなスケジューリングになっています。ただ、ONEのイベントスケジュールから10月25日に予定されていた日本大会が無くなっています。

「現状を考えると、10月に日本ではイベントはできないと判断したんだ。ただし、今も11月か12月にスライドできないかという話し合いを日本サイドとは続けているんだ」

──なるほど、ONEと契約している日本人選手たちもROAD TO ONEという大会がありますが……なかなか試合ができない状況です。

「まずNo Surrenderの経験により、どこの国でもリモートでイベントを行う算段を立てることができた。その自信を我々は手にすることができたんだ。これによってアジアだけでなく、米国やヨーロッパでもショーを開くことができるようになる。

と同時にABEMAとキタノ・サンという素晴らしいパートナーが、Road to ONEという日本国内用のイベントを開き、ONEをサポートしてくれることに多大なる感謝の気持ちでいるよ。本当に有難いことだ」

──とはいえONEの売りであるクロス・ボーダー、国際戦が日常的に行われるという本来の規模のイベントを開くことはまだ困難な状況です。

「それがね……シンガポール大会に関しては2、3週間にはビッグアナウンスができるはずだよ」

※このビッグアナウンスとはシンガポール政府がONEチャンピオンシップに対して、特別にグリーンレーン・ビザを発給し世界各国から選手を招聘できるもの──という話が既に伝わってきている。よって10月のシンガポール大会は、無観客大会であってもパンデミック以前のようなグローバルショーになり、出場選手は居住国、飛行機搭乗前、シンガポールのチャンギ国際空港、その後も滞在ホテルでチェックを行うことで2週間の隔離は免除される可能性も高い。

とにかくね、最善を尽くすよ。これまでも言ってきたようにONEチャンピオンシップにとって、日本は最も大切なマーケットの一つだ。まだ選手たちにも我慢を強いているけど、私は毎日のように戦い続けている。だから、皆に伝えてほしい──心配しないで、と」

──分かりました。ところでONEではマーカス・アルメイダ・ブシェシャと契約を交わし、またヘビー級の五輪レスラーと契約するという話も伝わってきます。ヘビー級の拡充を図っているのでしょうか。

「ONEはこれから重い階級にも力を入れていくよ。軽量級には世界中から強い選手が集まった。ただしヘビー級とライトヘビー級はそうではないから、今後は世界レベルの実力者を増やして層を厚くしていきたい。UFCにも負けないように、ね。やはりヘビー級の戦いというのは、ファンに与えるインパクトも大きいし。だから来年はヘビー級GPを実現させようと思っている。これは書いてもらって良いよ。ONEは2020年にヘビー級GPを行うってね」

──しっかりと書かせていただきます(笑)。日曜日の夜という時間にインタビューをさせてもらい、ありがとうございました。本来は海外の選手、関係者を日曜日に取材するというのは、ほぼないことです。

「日曜日の夜に働く。マナブ・サン、君も同じじゃないか(笑)。それが私のマーシャルアーツに対するパッションだよ。日本の選手、ファンの皆には『未来を信じて欲しい』と伝えてくれないか。そして、一緒に日本人世界王者を誕生させようじゃないか。私は日本の皆と一緒に歩んでいけることにとても感謝している。そしてONEチャンピオンシップは絶対に、戻って来るから!!」

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News ONE ONE Championship ONE Dark Series チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】ONEチャンピオンシップが、7月31日にバンコク大会開催。Dark Seriesもキックオフ!!

【写真】このWE’RE BACK、31 JULY BANGKOKという文字の下には、リングが描写されている(C)ONE

26 日(金・現地時間)にONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長がSNSで7月31日(金・同)にタイでONE「No surrender」(諦めない、降参しないという意)というイベント名の無観客大会を開催することを発表した。

同大会の模様は世界中にライブ配信される一方で、ONEでは新たにONE Dark Seriesを起ち上げ、事前収録された12試合の放送も世界に向けて行うという。このDark Seriesに関しては、週が明けて詳細の説明がある模様だ。20日(土・同)と21日(日・同)の2日間に渡り、中国・上海でHero Seriesで活動再開したONEだが、インターナショナルな顔ぶれが揃ってこそ本格的なリスタートといえる。

果たした同大会が、どれだけの規模でタイ・ドメスティックショーにならないよう開くことができるのか。また日本人選手がこの大会に参加できる状況になるのかも気になるところだ。現状、タイは30日(火・同)まで非常事態宣言が続き、一般の外国人は入国が制限されている。また、日本人も30日までビザの申請すらできない状態にある。

加えてJAL、ANA、タイエアーなど大手航空会社もおおむね7月31日、もしくは8月1日まで日本~タイ間は運休となっている。気になる今後に関しては28日(日・同)に入国に関してタイで会議が行われ、7月以降の海外からの渡航に関しての何等かの決定があるようだが、国の隔離措置の対象外となる──会議や契約を目的としてタイだけに短期滞在するビジネス客や投資家、政府関係者など規制緩和の対象にプロフェッショナル・ファイターが加えられることはあるのか。査証の取得が必要で、タイに到着後は14日間の隔離措置は継続されるようであれば日本人選手の出場のハードルは高いといえよう。

果たしてリスタートを切るONEのバンコク大会がどのような形で実現するのか、またDark Seriesの実態も気になるところだ。


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Interview ONE ONE Championship チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】人員削減と経営状況、そしてイベント再開についてチャトリ・シットヨートンに訊く

【写真】写真は昨年7月のマニラ大会の記者会見から。会見時のチャトリには珍しく笑顔を浮かべており、今回のインタビューでも非常に穏やかな言葉の運び方だった (C)MMAPLANET

今月15 日(月・現地時間)に追加資金調達とレイオフを発表したONE Championship。

この発表の余波は、思えば──格闘技業界にあって過去にほぼ例のない解雇発表を軸に、ネガティブな反応が当然のように起こっている。

MMAPLANETでもとにかくプロモーションとして、今後のスケジュールについての言及が必要だと注文をした。ここでは人員削減とONEの経営状況、そして今後の活動再開についてチャトリ・シットヨートンCEO兼会長に尋ねた。


──今回、チャトリさんにインタビューをさせていただこうと思ったのは新たな投資を得た、そして20パーセントの人員削減を行ったONEの現状についてです。

「願ってもないことだよ。今、本当に多くの間違った情報がメディアで流れている。だから、正しい情報を伝えたいと思っていたんだ。特に米国のメディアはUFC発信の話を事実のように書いている」

──それはどのような記事になっているのですか。

「ONEはもうすぐバンクラプシー(倒産)するというモノだよ。とんでもないデタラメだ。何より私は日本のファンがそのような記事を信じることないよう、真実を伝えたいんだ。

2週間前、シンガポール政府のファンドであるテマセク・ホールディングスとシリコンバレーのセコイア・キャピタルから新たなに7000万ドル(約75億円)の投資が決まった。ONEチャンピオンシップは1億ドル(約106億)以上のキャッシュを銀行に有している。

今、世界中の経済がこれ以上ないほど困難な時を迎えているけど、この最悪な状況が続いたとしても、現状のキャッシュで最低でも5年間は活動に支障がないんだ。だから米国のメディアがいうような、ONEがすぐに破綻するようなことは絶対にないことを日本の皆に伝えて欲しい」

──その新しい投資を受けるための条件が、20パーセントの従業員の削減だったのでしょうか。

「そんなことはないよ。今年、50大会を開催する予定だったけど、Covid19の影響で半年を過ぎても7大会しか開くことができていない。そして新型コロナウィルス感染拡大の影響で、今年の後半もどれだけのイベントを開くことができるのか。ばかりか、来年がどうなるのか誰も予想できない。

東京オリンピックですら、見直し案が出ているのは日本の人達なら誰もが知っていることだと思う。世界中の企業が先の見えない状況に対して、何らかの手を打たなければならない状況だ。

先行き不透明な状況で、何も対策を講じない方が企業としてどうかしていると思われるはずだ。今、ONEチャンピオンシップには十分な資金がある。資金がある間に対策を講じなければならない。現状を過信して、この経済状況でコストカットをしないと会社の将来を危ういモノにしてしまう。こういう話をすることで、ONEの現状について日本の人達は理解してくれるだろうか? ONEチャンピオンシップは心配ないと」

──日本の格闘技ファン、格闘技関係者にとってONEのビジネス・スケールは余りにも大きく、従来の日本の格闘技界と違います。なので現状の赤字額等を目にすると、どのように投資分を回収できるのか──しかも新型コロナウィルス感染拡大が影響を及ぼすはずだという思考になりやすいです。

「あぁ、なるほど……(微笑)。傲慢な意見だと捉えて欲しくないんだけど、それは本当に心配する必要はないと伝えて欲しい。ONEが日本で行ってきた100万ドル規模の投資額は、私たちのビジネス全体でいえば僅かな額でしかないんだ。

我々、ONEチャンピオンシップのビジネスは1億ドル規模であり、それ以上の額を掛けていくつもりだ。日本に投資した金額は本当に大したコトじゃないよ。

ONEは格闘技のイベントを開催しているけど、従来の格闘技ビジネスにはなかった新たなビジネスモデルの開拓者であり、この8年間もそうだし、これからもまだ市場を開拓する段階にある。これまでの市場になかった新しいビジネスを展開している。

そうだね……ONEはスタートアップ企業で、シリコンバレー・スタートップ企業──アップルやグーグル、フェイスブックの活動当初のように巨額の投資を行い、会社の規模を大きくしている段階なんだよ。

そしてシリコンバレーのセコイア・キャピタルやシンガポール政府系テマセク・ホールディングというインベスターがONEにはついている。つまり、インベスターがONEの将来を保証しているということなんだ。ONEは銀行からの借入金がない企業で、逆に銀行に100億ドルのキャッシュを有している」

──一般人からすると巨額の損失もONEにとっては、投資段階の数字でありKPI(重要業績評価指数)に達していると考えて良いでしょうか。

「Amazon、Youtube、Facebook、Whatsapp、シリコンバレー・スタートアップ企業でいえば……アマゾンは2億ドルを投資し、14年続けて損をしてきた。フェイスブックは5年間、ロスしてきた。ユーチューブもロス続きだ。そうやって投資をして、世界を代表する企業に成長した。

我々が今、重視しているのは当座のプロフィット(利益)などでなく、数字に表れる視聴者の数、TVの視聴率、ライブ中継が何か国で行われているのかだよ。それがONEにとってKFS(最重要プロセス=事業成功の鍵)で、KPIは達成している。だからこそ将来性を買われて、追加資金調達が実際に行われることになった。その将来像からすると、過去8年間のロスなど気にすることじゃない。もっと大きなビジョンを持っているからね。

ただしCovid19は予想できなかった。これからも予測できない。会社の将来のために現時点の人員削減を行ったんだ。テスラも過去にオペレーションの再構築のために人員削減を行っている。Netflixも同じだよ」

──この状況が続けば、ファイターの契約解除もあり得ますか。

「そうならないために、状況が許せば……つまりシンガポール政府が渡航制限を解除した時に、すぐにイベント再開できるよう準備してきたよ。現状として、政府は7月1日を目途にしているようだけど、それは絶対ではない。絶対的ではない状況で、スケジュールを発表することはファイターやファンを混乱させるだけだと私は思っている。

UFCがこの状況で活動再開に踏み切り、ここまでイベントを開いているのは銀行に巨額の借入金があるからだ。イベントを行わないと返済ができなくなる。ONEにバンクローンはないし、大会を行わなくてもキャッシュが手元にある。

そして7月になり渡航制限が解かれるようだと、7月中に活動を再開する。それは日本のファンに伝えて欲しい」

──分かりました。日本のファンに必ず伝えます。

「オネガイシマス(※日本語で)。ONEのビジョンを理解していないメディアに、色々なことを書かれると私も正直、怒り心頭だったけど……日本のファンには真実を知り、私たちのビジョンを共有してほしいんだ。

これから日本への渡航が、どれだけ可能になっていくのか。10月の東京大会も含め、将来が見えてこない。東京五輪があるまで日本でビッグショーを開くことはできるのか、誰にも分からない。だから、一度立ち止まる必要が生じた。でも、必ず今から言うことを記事に書いて欲しい……『チャトリは、今の儲けなんてどうでも良い。今、一番大切なのはONEを応援してくれるファンなんだ』とね」

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ABEMA Interview ONE Shooto2020#03 チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】修斗中継に登場。チャトリ・シットヨートン─02─「日本の状況に関してはいえばハッピーでない」

【写真】今回のインタビューイはABEMAから北野雄司氏、MMAPLANETから高島学、そして小池瑞香さんという態勢で行われた。チャトリの日本に対する言葉は、完全に真剣勝負モードだった──写真は昨年10月のONE100のポストファイト会見から (C)MMAPLANET

昨日27日(火)、東京都渋谷区のABEMAタワーとシンガポールがZOOMで結ばれて行われたチャトリ・シットヨートンONEチャンピオンシップCEO兼会長インタビュー後編。

31日(日)にABEMAで中継されるプロ修斗公式戦の番組内がチャトリCEOインタビューの一部が放送される(※後日YouTubeで完全版もアップ予定)、ここでは先取り情報として──日本人選手、そして日本の状況に対してのチャトリCEOの『本音』など、インタビューの一部をお伝えしよう。

<チャトリ・シットヨートン インタビューPart.01はコチラから>

※チャトリCEOが日本語を話した箇所は太字になっています。


──そのスーパーシリーズではシッティチャイ・シッソンピーノン、ダビッド・キリアら名立たるキックボクサーやムエタイ選手が契約しています。

「ONEスーパーシリーズは、世界のベストストライカーが集結している。世界中には多くの立ち技のイベントがあるけど、誰もがONEで戦いたがっている。世界一の大会を望むのであれば選手もファンもONEチャンピオンシップを見て欲しい。それは断言できるよ。まだ名前を挙げることはできないけど、もっともっとビッグネームがONEにやってくるから。今も話し合いが続いているよ」

──まだ成長する必要があると言われた日本人選手にも、新たにONEスーパーシリーズに出場するチャンスはありますか。

「もちろんだよ。私は日本人選手の事がとても好きだと言っているじゃないか。ムエタイとキックでは日本はベストじゃないけど、何人かの選手は世界一になれるポテンシャルを持っている。

と同時にONEの70キロの選手達を見て欲しい。とんでもない名前が並んでいるだろう? 最高の世界王者たちが集っているんだ。ランキングに入っている選手はGLORYやクンルン・ファイトをはじめ皆、世界王者だ。信じられない面子だよ(笑)。他の階級も、70キロに続いていくよ。

さっきも言ったようにベスト・キックボクサー、最高のムエタイ選手、ベストの空手家、テコンドーの選手がONEに集まるからね。既にONEスーパーシリーズは最高の立ち技大会で、キックボクシングとムエタイ──立ち技で本当の意味でワールドチャンピオンがいるのが、ONEチャンピオンシップだよ」

──先日、ONEのOnline Viewershipが世界4位になったという発表がありした。

「この結果は私自身も驚いている(笑)。もちろん、ONEのオンライン視聴者数がとても多いことは分かっていたよ。でも、この結果には驚かされた。Tubular Labsは米国に本社を置いていて、全世界のオンライン視聴に関する調査行っている会社だからね。トップ10やトップ15には入ると思っていたけど、まさか4位とは……。

今やONEチャンピオンシップは世界150カ国で放送されていて、中国でも視聴されている。米国や日本、インドネシアという人口の多い国々で視られているから、本来は驚くべきじゃなかったのかもね。ただし、日本の状況に関してはいえば私はハッピーでない」

──……。

「これは本当に正直な気持ちだよ。これまで日本におけるONEの現状は、他の国と比べると凄く苦戦していると言わざるを得ない。中国での視聴者数は爆発的だ。インドネシアも、だよ。数字にも表れている。日本だけがそうじゃない。中々、結果が出ていないんだ」

──……。

「ただし日本に世界王者が誕生すれば、そこに付随する物語でも生まれて変わって来るだろう。日本のマーケットは長期的な視点で見れば、武道や武士道、格闘技文化が根付いるから、ONEの持つ価値観やストーリーは適していると信じている。

ここに真の意味で日本人のグローバルスーパースターを誕生させたい。日本でのONE Championshipの状況をもっともっと改善して、真の日本人のグローバルスーパースターを誕生させたいんだ。今は日本人のグローバルスーパースターがいない。それが問題なんだ」

──そういう意味でもABEMAで中継されるRoad to ONEをONE APPというフォーマットに乗せて、世界に配信するようなプランはありませんか。

そのアイデアはできるでしょう。まだ、北野さんとちゃんと話してないけど。でも、私はオープンです。ONE Warrior Series(ウォリアーシリーズ)とONE Hero Series(ヒーローシリーズ)は世界中の国で、もう視れる。ソー・アイム・オープン。

北野雄司 ではONEの再開前にRoad to ONEを行わないといけないですね。

「話し合いを始めよう。ホント、忙しすぎてキタノ・サンと話し合いの時間が取れなくて申し訳ない。本当に貴方と話す時間を創らなければならない。2週間前にデンツー(電通)と話した時にも、日本で大きなことをやっていきたいと伝えているんだ。多くの日本人選手は世界王者になるチャンスがある。本当にそう信じている。

我々のビデオ視聴者数は50億を超えていて、日本人グローバルスーパースターを誕生させたい。これまでマーシャルアーツ、格闘技において、日本人のグローバルスーパースターはいなかった。

マサト・サン(魔娑斗)ですら、グローバルスーパースターではなかった。彼は日本国内でのスーパースターだった。私は世界中に名前が知れ渡る真の日本人グローバルスーパースターを誕生させたい。ナオミ・オオサカのようにね。我々ONEはそれを実現できるオンラインビュワー数とTV中継網を有している。毎日のように視聴者数は増えているし、日本人選手の今後にも凄く期待しているよ」

──冒頭に出たビッグアナウンスメントの件、楽しみにしています。

「そうだね、最初に公表するのはABEMAの皆になるよ──」

ということで、この話の続きはABEMAのプロ修斗中継、さらに後日アップされるYouTube動画をお楽しみください!!

■プロ修斗対戦カード

<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
岡田遼(日本)
倉本一真(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
黒部三奈(日本)
大島沙緒里(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
杉本恵(日本)
中村未来(日本)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
西浦ウィッキー聡生(日本)

<バンタム級/5分3R>
清水清隆(日本)
小堀貴広(日本)

<フェザー級/5分3R>
石井逸人(日本)
齋藤翼(日本)

<ライト級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
西川大和(日本)

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ABEMA Interview J-CAGE ONE ONE Championship Shooto2020#03 チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】修斗中継にインタビューで登場。チャトリ・シットヨートン─01─「人間力を見せる時なんだ」

【写真】ABEMAの会議室とチャトリCEOの自宅が結ばれてインタビューは行われた──後ろの蘭が立派過ぎる…… (C) MMAPLANET

昨日26日(火)、東京都渋谷区のABEMAタワーとシンガポールがZOOMで結ばれ、チャトリ・シットヨートンONEチャンピオンシップCEO兼会長のインタビューが行われた。

31日(日)にABEMAで中継されるプロ修斗公式戦の番組内でチャトリCEOインタビューの一部が放送される(※後日YouTubeで完全版もアップ予定)わけだが、ここでは先取り情報としてインタビューの一部を公開したい。

※チャトリCEOが日本語を話した箇所は太字になっています。


──シンガポールはロックダウンが続いていますが、ジムで汗を流すことが日課だったチャトリさんは、練習が恋しくないですか。

もう2カ月間、ウチにいます。ワン・モア・マンス、ウチにいないといけないです。シンガポール政府は少しづつ経済活動を再開させているけど、今もまだ皆が家にいないといけないんだ。オフィスでないと仕事ができない人以外は、ステイホームを命じられている。2カ月間、ずっと家にいたけど、先週の政府の発表でもう1カ月延びてしまったよ。外出はスーパーマーケットのみ許されている状態なんだ。

でも自宅にムエタイの練習に必要な用具……サンドバッグを持ってきたし、柔術マットとダミーがあるから毎日練習しているよ。ジムでやっていることをホームワークにしている。もちろんジムでの練習は恋しいけど、この現状でもムエタイと柔術の練習は毎日の日課さ」

──チャトリさんらしいですね。ところで現状、ONEチャンピオンシップも3カ月間行われていません。今後の見込みはどのように考えていますか。

「すぐにビッグアナウンスメントを行うよ。過去2カ月間、私とスタッフは総力を挙げて動いてきた。それは来年のスケジュールも含めて、ね。世界各国の政府と調整を続けてきたんだ。活動再開に向けて、ずっと動きてきたから再開の準備は整っている。もう少しすれば明らかにできるから」

──4月には日本でRoad to ONEが行われました。また5月31日にはプロ修斗が無観客TVマッチで開かれます。日本のファイターや関係者が格闘技の再開に向けて動いてきたことをどのように思っていますか。

「ABEMAのキタノ・サンを始めスタッフの皆さん、修斗のサカモト・サン、日本の格闘技関係者の皆がRoad to ONEを開き、また活動を続けているガッツと勇気にこれ以上ないぐらい感謝しているよ。

同時に世界中のアスリートたちは厳しい時間で、我慢を続けている。この地球規模の危機は100年に1度の出来事なんだ。100年に1度、だ。世界中がロックダウンされ企業の倒産、公的私的問わずして銀行も破綻している。不運にも自殺者の数も急激に増えてきた。米国なんて、この4週間の自殺者の数が。過去1年間の数を上回ってしまっているんだ。たったの4週間で……だよ。

加えて失業者が3000万から4000万人に膨れ上がる勢いだ。この危機的情報は、世界中の人達に深刻な影響を与えようとしている。そのなかで私はチームの皆に、リーダーとしてこう言っているんだ。『今、泣き言を言い、弱音を吐くだけなのか?  それとも人々を奮い立たせるのか?』ってね」

──……。

「ONEがどれだけのことをデキるのかを世界に示す、そんな機会にしようじゃないか。今こそ、世界の人々を勇気づける時なんだよ。過去2カ月間、イベントがない状況でも私のチームは全力で働いてきた。毎日ZOOM会議を行い、オンラインで日々起きる問題に対して話し合い、来るべき再開の日に向けて準備してきたんだ。

この危機的な状況にあって、誰もが困難と向き合っている。でも、この困難は一時的なモノだし、世界中の誰もが同じ状況にいるんだ。だからこそ一人ひとりが今、何ができるのか。優しさや愛をどれだけ持てる人間であるのか。人として、どれだけ思いやりを持てるのかを示す機会だ。人間力を見せる時なんだよ。

この世界について……色んなメデイアが悲観的な出来事を発信しているなかで、美点、愛を見ることができるじゃないか。医療従事者の患者に対する美しい心や愛、隣人同士が支え合ったり、家族は家で過ごすことで家族愛を確かめ合ってきた。こうした話が世界中で見られている。自然環境でいえば、大気汚染が過去100年では見られなかったほどに改善されている。

地球が健康を回復しようとしている。世界的な危機のなかで、そんな素晴らしいことも起こっているんだよ。この危機を乗り越えた時、人間はより良くなり、世界中がより良くなっている。ONEチャンピオンシップは、ハッシュタグを#WEAREONEとしてきた。今こそ、私達は一つであることを示そうじゃないか」

──力強い言葉、ありがとうございます。その言葉、世界に伝えたいです。5月31日のプロ修斗の大会に関わっている関係者も、チャトリさんの言葉を聞くとさらに気持ちを強く持つことができると思います。

「凄く楽しみだよ。サカモト・サンはとても尊敬できる人物で、今や僕らはブラザーだ。私と彼にはずっと格闘技に関わってきたという共通点がある。修斗が活動を再開することは、とても嬉しいよ。修斗とONEはこれからも手を取り合っていくんだ」

──ではONEが活動を再開した時、真っ先に試合を組んでみたい日本人選手は誰になりますか。

「拳の回復具合が分からないんだけど、常に最高の試合をするユーヤ・ワカマツの試合は見てみたいね。イツキ・ヒラタもそうだ。ヨシヒロ・アキヤマも大好きな選手の1人だよ。それにユーシン・オカミ、ヨシタカ・ナイトー(内藤のび太)、サルタ(猿田洋祐)、日本には素晴らしいファイターが揃っている。もちろん、シンヤもね。1年以内に日本人の世界王者が誕生することを願っているよ。

ただキックボクシングは少し難しいね。ONE Super Seriesには世界最高レベルのキックボクサーとムエタイ選手が集まっている。日本はまだ一段下にある。スーパーシリーズの日本人選手には、そこまで大きな将来を想像することはできないけど、MMAの未来は開けていると言えるよ」

<この項、続く>

■ プロ修斗公式戦対戦カード

<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
岡田遼(日本)
倉本一真(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
黒部三奈(日本)
大島沙緒里(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
杉本恵(日本)
中村未来(日本)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
西浦ウィッキー聡生(日本)

<バンタム級/5分3R>
清水清隆(日本)
小堀貴広(日本)

<フェザー級/5分3R>
石井逸人(日本)
齋藤翼(日本)

<ライト級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
西川大和(日本)

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News ONE ONE Championship チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】2019年度オンライン視聴回数世界4位。「ディズニー映画を楽しんだ後でONEを視る」(チャトリ)

ONE【写真】彼の格闘技への価値観に賛同できないMMAファンもいるだろう。と同時に彼は、これまでにない格闘技の伝え方をしているのも事実だ (C)tubular lab & MMAPLANET

13日(水・現地時間)、ONEのチャトリ・シットヨートンSEO&チェアマンが自らのSNSで、2019年度のtubular lab調べによるオンライン視聴回数が、全世界5000のスポーツメディア・プロパティのなかで4位にランクされたことを発表した。

tubular labが発表したYouTube、facebook、Instagramなどのオンラインネットワークで得た視聴回数56億というモノ。格闘技ではUFCの38億(UFCは英国と本隊がわかれており、合計では50億になる)を上回り、第1位となっている。またアジア基盤のスポーツビジネスにおいて、10位にランクされているのはONEだけとのこと。


ちなみに1位はWWEの148億回で、2位はNBAが103億回、3位はNFLの60億回となっている。今回発表された15位までの数字を一つの競技として捉えると、リーグやチームの合計した数はサッカーの138億回が2位となり、格闘技はONEとUFCを合わせて106億回となる──ものの、チャトリはMMAPLANETの取材に対して、ONEとUFCの視聴回数の違いを熱男モードで以下のように語った。

チャトリ・シットヨートン
「この結果はONEが唱えてきたマーシャルアーツの価値が世界に浸透しているからだと思う。ONEとUFCや他の格闘技プロモーションの違いは、格闘技をただの殴り合い、ブラッドスポーツとして喧伝しているのではないということ。もちろん、ONEは世界各国で強大なメディアネットワークを有しているし、MMAだけでなくムエタイやキックボクシングの試合を組み、あらゆるマーシャルアーツの経験者の活躍が見られることも要因になっているだろう。

そのうえで、ONEではアスリートが警察沙汰を起こすようなことがあれば、見過ごして試合をさせるようなことはできない。マーシャルアーツの価値とは人間としての正しさの追求であり、マーシャルアーチストは社会の模範となれなければいけないからだ。

そんなマーシャルアーツ文化を伝えてきたことで、ONE Championshipは世界中でファミリー一体となったファンベースを持つことができた。ONEの試合をチェックしてくれる人たちは、家族揃ってディズニー映画を楽しんだあとで、そのまま試合を視聴してくれるんだ」

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Interview Special The Fight Must Go On サムエー・ガイヤーンダオ ジョナサン・ハガディ チャトリ・シットヨートン ブログ

【The Fight Must Go On】Must Watch !! チャトリのおススメ、ONEを知るための5番勝負─05─

Haggerty vs Sam-A【写真】写真だけだとMMAに見える? ONEムエタイの特徴はMMAグローブ使用、裁定はダメージ重視。ただし誰がサムエー陥落を予想できただろうか──と書けるほど、MMAPLANETではムエタイの世界が分かっていないことは承知しています(C)MMAPLANET

国内外のMMA大会の中止及び延期、さらには格闘技ジムの休館など、停滞ムードの真っただ中です。個人的にも大会の延期と中止のニュースばかりを書かざるをえない時期だからこそ、目まぐるしい日々の出来事、情報が氾濫する通常のMMA界では発することができなかったMMAに纏わる色々なコトを発信していければと思います。こんな時だからこそ The Fight Must Go On──第21弾はMust Watch!!  このスポーツの著名人が、改めて視聴することを薦める試合を紹介したい。

引き続き、ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO&会長が「ONEを知るために日本のファンに視て欲しい5番勝負」から最後に1試合を。

※ここで紹介する試合は、オフィシャルホームページやオフィシャルYouTubeチャンネルで誰もが無料で視聴できるファイトに限っており、違法でアップされた試合はふくまれないです。


チャトリが選んだ「ONEを知るために日本のファンに視て欲しい5番勝負」、5試合目はMMAではなく、立ち技=Super Seriesから昨年5月3日に行われたONEムエタイ世界フライ級選手権試合、ジョナサン・ハガディ✖サムエー・ガイヤーンハーダオの1戦だ。

チャトリのMust Watch 05、ハガディ✖サムエー戦の選択理由は以下の通りだ。

チャトリ・シットヨートン
「最初はロッタンがハガディに勝ってチャンピオンになった試合を選ぼうと思ったんだ。凄くエキサイティングな試合で誰が見ても、興奮できる試合だったからね。でも、あの試合を改めて振り返ると、ジョナサンの素晴らしさに行き着いた。彼は英国人でありながら、世界を代表するムエタイ選手だ。そう思ったら、ここで選ぶべきはジョナサンがサムエーというムエタイのレジェンドを下した世界戦だと考え直したんだよ(笑)。

ムエタイやキックボクシング、それにグラップリングとボクシング、MMA以外の試合が行われるのがONEチャンピオンシップの最大の特徴だからね。ONEチャンピオンシップがホーム・オブ・マーシャルアーツと言われる所以だ。MMA単体イベントでなくてね。UFCは世界一のMMAプロモーションで、ONEは世界一の格闘技、武道を世に届ける団体になんだよ。

アジアには5000年の武道の歴史がある。誰もがマーシャルアーツを理解している。それがUFCとONEのビジョンの違いで。キックやムエタイは世界中で、MMAよりも気軽に楽しんでもらえる。そして東南アジアなどは、スーパーシリーズの試合のレベルがローカルファイターのMMAマッチよりもレベルが高く、立ち技の方がMMAよりも面白いものだと思われるという声を聞くのも確かだよ。

ただし、フィリピンを見て欲しい。ONEチャンピオンシップが試合を組み続けることで、どれだけフィリピンのアスリートが成長したのか。今ではMMAを代表するパワーハウスの1つとなった。誰がこの短期間で、アギラン・タニのようにマレーシアからユーシン・オカミと渡りあえる選手が育つと想像できただろうか? インドネシアも同じだ。彼らの試合を組み続けることで、インドネシアのMMAファイターは成長し続ける。今はMMAよりもキックやムエタイにエキサイトしているファン達も、彼らの成長とともにMMAを見る目が養われることになる。それがさっきも言ったONEのビジョンなんだ」

ONEオフィシャルホームページで視られる──この試合の動画はコチラから