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JJ Globo Report WNO Championships ジェイコブ・カウチ. タイ・ルオトロ ブログ ミカエル・ガルバォン

【WNO Championships】─06─兄弟で2階級制覇、ミドル級優勝はタイ・ルオトロ。カウチ、涙の3位

【写真】どこまで目まぐるしい攻防が見られるかと期待されていた一戦は、守りの意識が高い戦いとなった (C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されたWho’s Number One Championships。ライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメント──は2021年グラップリング界の最大のイベントとなった。
Text by Isamu Horiuchi

レビュー第6回はミドル級決勝戦の模様をお伝えしたい。


<ミドル級決勝戦/30分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
Def. 2-1
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

圧巻の動きで決勝に駆け上がった2人──18歳のタイと、もうすぐ18歳になるミカによる大注目の新世代対決は、予想に反してスタンドでの静かな展開が続く序盤戦となった。

タイは両手でミカの体を押しては軽くいなす等のフェイントを仕掛けるが、ミカはそれを受け流す。準決勝まで猛進しての豪快なダブルレッグを決めていたタイは、ミカの切り返しを警戒してか危険な距離までは踏み込まない。基本的にカウンター待ちのミカも、タイが入ってこない以上は有効な攻撃を仕掛けられない。スタミナでは不利と見られるミカにとっては、このエネルギーを消費しない展開は好都合ともいえる。

スタンドでの触り合いが延々と続き、あまりのアクションの少なさに観客もしびれを切らせはじめる。レフェリーもしきりにアクションを促し、両者にペナルティを宣告するも状況は変わらず。

こうして9分間が経過した頃、タイが前進してミカのワキを潜ると、ミカは凄まじいスピードで前転、ここではじめて上下が成立した。

ミカの両足首を掴んでは周囲を回るタイ。ミカは持ち前の柔軟性を発揮して、大きく股間を開いたまま軽やかに背中で回転して対応する。タイの右足を掴んで外掛けで絡むミカだが、タイはすぐに足を抜いて距離を取ると、またしてもミカの足首を掴んで回る。普段は凄まじいノンストップパスを仕掛けるタイだが、ミカのカウンターを警戒してかほとんど距離を詰めない。そしてミカもタイに合わせて背中で軽快に回るだけ。ときにタイの右足に絡みにゆくが、その度にタイに距離を取られてしまう。

こうして上下成立後も、お互いほとんど攻撃らしき攻撃を仕掛けない状況が継続することに。時々立ち上がるミカだが、ほとんどレスリングの攻防は挑まず座って下になる。凄まじい動きで大人たちを圧倒してきた新世代グラップラー2人が対峙すると、ほとんどアクションも起きないという、ある意味誰も予想できなかった攻防、いや非攻防が展開され──つまり攻防がない試合に。

タイはときにミカの頭側に回るが、ミカは回転して正対しようとすらせずにインバーテッドでタイの股間を見上げている形で誘う。それでもタイが動かないと、ミカは一瞬でタイの左足に絡んで回転。バランスを崩されたタイだが、劣らぬスピードでスピンして立ち上がると、ミカの絡む足を押し下げ、足を抜いて離れた。このように時折り、凄まじい動きを見せる両者だが、攻防は続かない。

その後も似たような展開が続く。タイはミカの頭側に回るが、ミカは正対することもなく下から両腕を張ってタイをブロック。タイはミカのフレームに体重をかけるのみで、それを崩すための仕掛けは起こさない。ミカが足を絡めてゆくと、タイはすぐにそれを捌いて足を抜く。

やがてレフェリーはタイにペナルティを宣告。さらにレフェリーが注意をすると、タイは「俺は攻めようとしている。(試合が動かないのは)奴のせいだ。俺はパスを試みている。でも奴は何もしようとしていない」と強く反論。ミカがカウンター狙い中心の戦い方なのはその通りだが、タイもミカの領域に入ろうとしていないのは明らかなので、この主張にはあまり説得力はない。

20分が経過し、残り10分に。ミカが立ち上がるとタイはその頭を押す。するとミカも押し返し、両者は相撲の突っ張り合いをするような形に。しかし相変わらずお互い警戒し、本気のテイクダウンは仕掛けない。やがてミカが素早くジャンピングガードに入った。

タイは立ってミカのガードを下げようとするが、ミカが足を絡めてくるとすぐに座って再びガードの中に。ミカは下から仕掛けようとするも、タイの手に阻まれる。背筋を伸ばして腕を伸ばし、ミカの仕掛けを切るタイ。

やがてタイは掌でミカの口を塞ぐ攻撃に。するとミカも下から手を伸ばしてタイの口を塞いでお返し。顔を激しく動かしてそれに抵抗するタイ。猫科の猛獣を思わせる動きを持つ両者だが、この動きは猫同士のじゃれ合いを想起させるものがある。

その後もミカがクローズドで展開を作れないまま、残り5分に。スタンド、オープンガード、インバーテッドガード、クローズドガードと体勢こそ変わるものの、どうあっても攻防が成立しない驚くべき試合だ。お互いに攻め合わないという点では見る者のフラストレーションを溜める展開だが、それ故に通常は見られないような奇妙な形の絡みが散見され、表現としては面白いともいえる。

とまれ、場内では飽きてきた観客のヤジが増え、さらに投げやりなUSAチャントも聞かれるように。そのうちタイが立ち上がると、ミカはガードを開いてタイの左足にフックして崩す。が、攻防に付き合わないタイはすぐに振り解いて立ち上がった。

やや疲れが見えてきたミカは、いったん立ち上がるもすぐに座る。下からタイの右足をストレートレッグロックのグリップで抱えながら足を絡ませるミカ。だが、タイも上からのトーホールドを仕掛けてすぐに足を抜いた。

残り1分。タイは腰を前に出してスライディングしてのパスの動きを見せる。が、ニースライスから本気で密着して押さえ込もうとするのではなく、ミカに足を絡まれないようにしながらその横を抜けるだけなので、ミカは難なく対処する。

最後の15秒でミカは再びタイの右足に絡むが、結局展開を作れず試合は終了した。グラップリング界の輝ける未来を象徴する両者による30分間は、結局攻防がほとんど成立しないまま終わってしまった。こういう予測不可能性こそが戦いのリアルであり、だからこそ格闘技は面白い。が、もしこれが未来ならばグラップリング界に先はない。

とまれ、終了後にガッツポーズを作ったタイは、座り込んでいるミカのところに駆け寄って握手。両者は笑顔で健闘を称え合った。驚異的なスタミナを武器に果てしなく攻撃を続けられるタイと、相手の動きを先読みした抜群のカウンターを持つミカ。タイはその凄さを知るがゆえに攻撃に踏み込めず、ミカは自ら仕掛ける力はまだ発展途上なので、攻撃を全てタイに遮断されてしまった。観客の多くは退屈したが、お互いがお互いの力を改めて感じた30分間だったのだろう。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

判定は、2-1でタイに。

きわめて難しい判断だが、タイが自らの判断でミカの懐に飛び込まず、またミカの仕掛けてくる攻撃を遮断してみせたのは確かだ。今回攻防が生まれなかった原因は、どちらかというとタイの側にあると言える。それは同時に、自分がやりたいように試合を運んだのもタイの方だということだ。主導権を握っていたのはタイだと解釈することはおかしくないだろう。

勝利を告げられると素直に歓喜の表情を見せたタイだが、見る側としては、結局どちらが強いのかまるで分からないまま終わってしまったのは紛れもない事実だ。

「僕はうまくミカの頭側に回ったけど、強力なフレームで防がれてしまった。僕は通常、相手を疲弊させることができるんだけど、彼の耐久力はとんでもなかったよ。ミカは機会を捉えるのが上手い。だからすごく注意深く、忍耐強く戦わなければならなかったんだ。ミカ相手に一つでもミスを犯したら大変なことになるからね。僕のスタイルは相手を疲れさせてからサブを取るものだ。ミカ相手にもそうしたかったけど、階級下の僕が、大きくて力も強い相手にそれをするのはなかなか難しいんだ」と、タイは笑顔で勝利のコメントを残した。

彼がミカのカウンターをものともしないほどの攻撃力を身に纏い、またミカがタイに遮断されないような強力な仕掛けの力を身に付けたとき、両者の戦いは真の意味でグラップリング界の輝ける未来と化すだろう。

なおこの決勝戦とは対照的に、3位入賞を賭けた敗者復活戦では驚きのフィニッシュシーンが続出した。

まずジョン・ブランクがジェイコブ・カウチ相手にサイドを取られた状態から柔軟性を活かして足をこじ入れての横三角絞めを極める。

続いてウィリアム・タケットが、シッティングからダンテ・リオンの右ヒザ裏に自らの左腕をこじ入れ、さらに両足で締め上げるカーフスライサー(ヒザ固め)で一本勝ち。

3位決定戦は、タケットとブランクの負傷により再々復活を果たしたカウチの間で争われることに。得意の足関節を積極的に仕掛けるカウチと、それを凌ぎながら有利なポジションを取っては一本を狙うタケットの一進一退の15分の熱闘の判定は、2-1でカウチに。

戦前はほぼ無名の存在だったにもかかわらず、ヒメネズとタケットというグラップリング界の新世代を代表する二人を倒し大殊勲の3位入賞を果たしたカウチは、自身の勝利が告げられると同時に感涙にむせんだ。

【ミドル級リザルト】
優勝:タイ・ルオトロ(米国)
準優勝:ミカ・ガルバォン(ブラジル)
3位:ジェイコブ・カウチ(米国)

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【WNO Championships】レポート─04─群雄割拠、柔術の神の子たちの競演。ミドル級準々決勝~準決勝

【写真】柔術の神の子が決勝進出、タイ・ルオトロ戦 (C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されたWho’s Number One Championships。ライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメント──は2021年グラップリング界の最大のイベントとなった。
Text by Isamu Horiuchi

レビュー第4回はミドル級の準決勝までの流れを整理したい。


ライト級同様、ミドル級の1回戦でも大波乱が起きた。優勝候補本命のロベルト・ヒメネスが、最後の最後にトーナメント代役出場が決まったジェイコブ・カウチに一本負けを喫した(別稿で詳述)。

同ブロックのもう一つの1回戦では、世界の注目を集める柔術の神の子ことミカ・ガルバォンが登場。コロナ禍の北米グラップリング界の隆盛を象徴する存在ウィリアム・タケットとの新世代対決が実現した。

(C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

まずはミカがきれいな小外掛けでテイクダウンを奪うと、タケットも下からの足関節の仕掛けで反撃。

タケットが逃れるミカのバックを狙ったところで、一瞬の反応で体を翻してニアマウントに入るなど、序盤から両者の持ち味が発揮される展開となった。その後もミカが主導権を握り、タケットがシットアップした刹那のタイミングでニーカットパスを決め、次の瞬間マウントに入るといった素晴らしい動きを随所で披露した。結局一本こそ取れなかったものの、その天性の能力を存分に発揮したミカが判定3-0で完勝を収めた。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

続いてミカは準決勝で、1回戦でヒメネスを倒す大殊勲を挙げたカウチと相対した。

下からのスイープを狙うカウチが頭を抱えてきた瞬間に、ダイブしながらその右腕をすくいあげて伸ばしてアームバーに入るという離れ技を炸裂させ、3分弱で決勝進出を決めた。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

もう一方のブロックでは、ヒメネスと並んで優勝候補のタイ・ルオトロが登場、1回戦でジョニー・タマ──オリバー・タザの代打として急遽出場が決定──と対戦した。

タマが下から足を絡めてくるとすかさずベリンボロで切り返してバックを奪ったタイは、脱出したタマがシッティングから仕掛けようとしたときにダイブしてダースチョーク一閃。足関節にはベリンボロ、シッティングにはダースチョークというルオトロ兄弟の黄金カウンターパターンを見事に決めて1回戦を突破した。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

同ブロックもう一つの1回戦を勝ち上がったのはダンテ・リオンだった。

ジョン・ブランク相手にスタンドからのシングルレッグと下からのレスリングアップを何度も決めて優位に立ったリオンは、終盤にはブランクのフレームを手で押し除けて前にドライブして後ろ三角絞めへ。極めきることこそできなかったものの、文句なしの判定3-0で勝利した。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

タイとリオンによる注目の準決勝は、スタンドレスリングでダブルレッグを何度も決めたタイが、上から攻撃を仕掛け続ける展開に。

リオンも鉄壁のニーシールドからのレッスルアップという得意の流れを試みるが、タイはそれをことごとく遮断して上をキープ、ノンストップ・パス攻勢でリオン削っていった。終盤、ついに側転パスからサイドを取りかけたタイは、亀になったダンテの背後に付く。すかさず左腕をダンテの肩口から入れて首をワキで抱え、ギロチンと肩固めの融合のような形で絞め上げると、ダンテはすぐにタップ。のこり10秒ほどのところで見事な一本勝ちを収めた。

かくてミドル級決勝の顔合わせは、18歳のタイ・ルオトロ✖もうすぐ18歳のミカ・ガルバォンに。圧巻の強さと輝きをもって勝ち上がった柔術界の未来そのもののような二人による、大注目の新世代決戦が実現することとなった。

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Flash WNO Championships ケイド・ルオトロ タイ・ルオトロ ティム・スプリッグス ハファエラ・ゲイジス ブログ マイサ・バストス

【FLASH】WNO Championshipsは波乱続き、本命総崩れ。スプリッグス、ルオトロ兄弟、ゲイジスらが優勝

【写真】このベルトの持ち主が決まった。詳細は後日に(C)WNO/FLOGRAPPLING

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されたWho’s Number One Championships。男子3階級=ライト級、ミドル級とヘビー級、女子2階級=ストロー級&ヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメントは、優勝候補が頂点に立ったのは、女子ストロー級1階級といっても過言でない一回戦、準決勝、決勝と波乱が見られたトーナメントとなった。

MMAPLANETではその詳細を後日、階級ごとに紹介していく予定だが、ここでは5人の優勝者の名前だげ速報としてお伝えしたい。

【ヘビー級】
ティム・スプリッグス(米国)

【ミドル級】
タイ・ルオトロ(米国)

【ライト級】
ケイド・ルオトロ(米国)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)

【女子ヘビー級】
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)


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JJ Globo WNO Championships オリバー・タザ タイ・ルオトロ ブログ ミカエル・ガルバォン ロベルト・ヒメネス 堀内勇 高橋サブミッション雄己

【WNO Championships】高橋サブミッション&堀内勇がWNOを深掘り─02─。ヒメネス? ミカ? 混戦ミドル級

【写真】現代グラップリングに十分に対応している一方で、オールドスクール柔術の完成度が非常に高いヒメネス(C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。男子ではライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメントが同大会では行われる。

世界のベストグラップラー、新進気鋭の若い選手が一堂に会す大会。その中から3階級を日本のグラップリングをネクストステージに引き上げようという高橋サブミッション雄己、そしてMMAPLANETでグラップリングシーンを執筆中の堀内勇氏に水先案内人となってもらった。

今回はライト級に続き、ミドル級の行方を占ってもらった。

<高橋サブミッション雄己&堀内勇、WNO Championship対談Part.01はコチラから>


──ミドル級は残念でならないですが、クレイグ・ジョーンズが欠場です。そして高橋選手、一押しのオリバー・タザが代役出場決定と。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

高橋 タザはFight&Lifeのインタビューで、好きなグラップラーにタザの名前を挙げさせてもらったんですよね。

堀内 アレ読んで、『おぉ、渋い』って思いました(笑)。そうなると、楽しみですね。

高橋 クレイグほどではないですけど、タザも高名なレッグロッカーなので代役としては凄く楽しみです。

──クレイグが本命だったかもしれないですが、マイキーのように飛びぬけた存在ではなかったです。そしてクレイグがいなくなったことで、ミドル級は読めないトーナメントになったかと思います。

高橋 トーナメント枠によって大混戦になると思いますが、中心になるのはロベルト・ヒメネスだと思います。ヒメネスは今回出場しているジョン・ブランクなんかにも、ポロっとレッグロックを取られたり、欠場になったクレイグにもヒールを取られています。触ってみないと分からない穴のようなものが、足関周囲にあるのであれば……代役のタザやブランク、タケットというオッズの低い選手にやられることもあるかと思います。

堀内 SUGでも今回、クレイグに続き欠場になったペドロ・マリーニョにもヒールを取られていますからね。

──柔術的なコントロール力、支配力もあるけど足関を取られると、それらの経験をして防御力が高まった風にも見えますが、本命ヒメネスに続く存在は?

高橋 ミカですね。

──来ました。グラップリングと柔術の未来系、ミカ・ガルバォンですね。

高橋 ハイ、ミカで妥当だと思いますが、そこも組み合わせ次第かと。それでもブランクやタケットやタザが、ミカやタイ・ルオトロ戦っても、僕はミカやタイに分があると思います。この階級は荒れて、どんな決勝戦の顔合わせも有り得る──それだけ凄く面白い階級です。

堀内 ホント、本命不明ですよね。ミカは異常に体が柔軟でタザとの試合も最後は1人ラバーガードみたいな動で凌ぎきったり、タイはベリンボロで足関節を捌ける。そういうことを考えると、あまり足関節は極まらないかもしれないです。タイとミカは、レッグロックが得意なオッズの低い選手は勝てそうです。

ただしヒメネスはそのレッグロッカーに極められるかもしれない。それでもヒメネスは体自体が大きいですし、ガードから体をずらしてバックを取るとか柔術自体が凄く上手ですよね。本当に綺麗なガード柔術家の戦い方ができる一方で、上からガンガン攻めることもできます。

実際、タイには完勝していますし。だからミカとやるとどうなるのか。ミカは本当に不思議な感じで、掴みどころがない。結果、タイとミカよりもヒメネスは柔術の自力で上回る。ホントにこの階級はジャンケンポンのようにタイプが分かれているので非常に面白いと思います。

──レッグロッカーに負ける可能性のあるヒメネスは、タイやミカには分が良い。タイやミカはレッグロッカーには遅れを取らないだろうと。まさにトーナメント枠がどうなるのか。

堀内 ミカに対しては、ヒメネスに分があるのかは分からないです。ミカは1人だけ違う生物に見えます。タザと戦った時も省エネ戦法を取り、年上のタザの方が必死に攻めていましたし。

高橋 ミカは未知数ですね。タザとの試合もヒョイヒョイとポイントを取って勝ってしまう。余裕がある無難なポイントゲームをしたという印象でした。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

堀内 僕は後半は動きが落ちているように感じたので、今回は決勝が30分という長丁場で──タイなんてスタミナのバケモノだから問題ないと思いますが、ミカはどうなのか。

高橋 だからこそ、ミカが真の姿が分かるトーナメントかもしれないです。

──ミカは攻めにしても、防御にしても反応力の高さが半端ないなと。道着ですけど、回って立つというスイープゲームを許さない。立ちそうな人間をレッスルアップから許さず、上を取るなり、バックに回るなり。野性的な動きは見ていて惚れ惚れしました。

堀内 本当に反応が良いですよね。上からの圧力もメチャクチャあって。良くある筋肉ムキムキ柔術家の圧力とは違う感じで。

──ルーカス・バルボーサとは全く違いますよね(笑)。そのミカの圧力が、このメンバーのなかで通用するのか。

堀内 他にもデンテ・リオンも、ダヴィ・ハモスにF2Wで勝って調子は上向きですし。伏兵になるのか。ただ、Road to ADCCでニッキー・ライアンに完敗している。だからニッキーの名前がここにないのは残念ですね。

(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

高橋 なんで、ニッキーは出てこないんですか?

堀内 その圧勝したダンテ・リオン戦でケガをしちゃったんですよ。レッスルアップから倒したときに、半月板を負傷して。

高橋 いやぁ、残念です。

──クレイグ&ニッキー不在は非常に残念ですが、ミドル級は本命ロベルト・ヒメネス、対抗がタイ・ルオトロと未知数ミカ・ガルバォン。だけど、本命は下位予想の選手に取られるかもしれない。波乱含み、非常に楽しみな階級ということですね。

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
タイ・ルオトロ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)
ジェイコブ・カウチ(米国)
オリバー・タザ(カナダ)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
デミアン・アンダーソン(米国)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ガブリエル・ソウザ(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ダニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
アマンダ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・レヴィ(米国)

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【WNO Championships】世界への扉、開くか。ハイサム・リダ─02─「日本の柔術を世界に証明したい」

【写真】動けるヘビー級ハイサムに、世界が驚く日がやって来る──のか(C)CLAYTONE JONES

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。5階級の2021年グラップライング最強を決めるノーポイント&サブオンリー、ジャッジ裁定有りのトーナメントに出場するハイサム・リダ・インタビュー後編。

参加選手はカイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソン。右を見ても左を見ても強豪だらけのトーナメント出場を関しては、ハイサムは「カイナン以外なら全員勝てる。」と断言した。

全てを変える──トーナメントへの意気込みとは。

<ハイサム・リダ・インタビューPart.01はコチラから>


──トーナメントで優勝を狙うには、カイナンが初戦の相手だとやはりリスクは高いです。

「決勝で当たるのが一番ですよね」

──ではトーナメント優勝を考えると、初戦で誰と戦いたいと思っていますか。

「最初はテックス・ジョンソン……なんというのか、正直なところカイナン以外では誰でもいけると思っています。なのでトーナメントで優勝することを考えても、カイナンとは決勝で戦うのが一番良いです。カイナンも1回戦で僕と戦うのは嫌だと思っているだろうし、カイナン以外だと最初に戦うのは誰でも良いです。」

──オーランド・サンチェス、ティム・スプリッグスなどよく言えば重厚、いわば動かない試合で勝つ選手です。そのなかでハイサムはヘビー級でもライト級のように動くことができる。それが世界に知れ渡って欲しいです。

「そこが自分の持ち味です。今、少しだけハイサム・リダがどんな選手なのか皆が気付き始めています。『あれだけ体重があって、身長も高いのに動ける』って。

(C)SATOSHI NARITA

オーランド・サンチェスのパワーはとんでもないはずです。ただ、言われたように動けない。ということは、試合が進めば僕の動きについて来られなくなります。これは絶対に。

それに米国に来てから、ずっとレスリングの練習をしてきました。ミシガンから五輪に出たジェイク・ハーバートから直接指導を受けています。ジェイクは2012年のロンドン五輪フリースタイルレスリング米国代表で、世界選手権で準優勝になったこともあります。

※ジェイク・ハーバートは2009年のレスリング世界選手権フリースタイル84キロ級で銀メダルを獲得。ノースウェスタン大学時代には2度のNCAA D1王者で、4度のオールアメリカンレスラー。2009年にはダン・ホッジ・トロフィー(年間ベスト・カレッジレスラー)を獲得している。

ジェイクとやってきたので、テイクダウンをバンバン取れるということではないですが、テイクダウンされない自信もついてきました。オーランドのような選手は、テイクダウンしてずっと上からプレッシャーを掛けてくるのですが、自分の動きにはついて来られなくなるという自信は持っています」

──テイクダウンポイントがない。引き込めることに関して、ADCCルールよりもテイクダウン&コントロール・グラップラーと戦いやすいということはないですか。

「下になっても構わないです。ただし、ジャッジ裁定になった際にテイクダウンやパスにはUFCのように評価される向きはあります。一本を取れないと、マットコントロールは重視されます。ただし、テイクダウンを取っても一本を逆に取られることもありますし。WNOルールは、自分に一番向いているルールです」

──カイル・ベームは10thPlanetスタイルで、足関節が巧みです。僅か1試合の印象でハイサムは足関節が課題と見続けられている面もあると思いますが、さきほど名前を挙げたテックス・ジョンソンもレッグアタッカーです。それはハイサムが足関節の防御に自信を持つようになった表れなのでしょうか。

(C)SATOSHI NARITA

「テックス・ジョンソンはガンガン足関節を狙ってきます。

でも、もう足関節の防御には、自信があります。自分の弱点だと思ったので、ここに来てから克服に努めてきました。デトロイトに来てからの練習でも、皆が上を取れないので凄く足関節を狙ってきました。

(C)SUG

最初は極められましたが、ずっと練習してきたので今は以前のように極められることはないです。

カイル・ベームとテックス・ジョンソンは、リバースデラヒーバから回って足関節を狙ってくると思うので、その対策練習はずっとやってきました。それに自分の課題は足関節だけでなく、他にもあります。なので足関節も含め、穴がなくなるよう練習してきました」

──それはスパーリングで身につけていくものですか。

「僕はまず打ち込みを徹底してやっています。1時間の打ち込みから、少し休憩してスパーリングという風にやっています。できることは全てやっています。自分の時間は強くなるために、全て使っています」

──それにしても凄くイキイキしていますね。

「本当に楽しみです。最初に言ったように、ADCCに出たこともない実績では一番下だと思っています。完全にアンダードッグですが、そんな評価をひっくり返したいです。それができる予感が凄くあります。凄く大きなチャンスを手にすることができました。アンダードッグだからこそ、一番目立てます」

──本当に楽しみしている日本のサポーターに一言、お願いします。

「ハイ。いつも同じことを言っていますが、試合が決まってからも本当に色々な人からメッセージを貰いました。皆が応援してくれています。6月の試合も、こんなに多くの人が日本で見ていてくれたんだと……嬉しいし、本当に皆に感謝しています。これからも日本の柔術を世界に証明したいです」

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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MMA ONE ONE Championship WNO Championships   アナ・カロリーナ・ヴィエイラ アマンダ・リヴェイ アマンダ・ローウェン ウィリアム・タケット エリン・ハープ オーランド・サンチェス カイナン・デュアルチ カイル・ベーム ギャビ・ガルシア クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン ティム・スプリッグス テックス・ジョンソン ニュース ハイサム・リダ マイキー・ムスメシ マイサ・バストス ミカ・ペルハヴェッツ メイソン・ファウラー ルイス・パンザ ロベルト・ヒメネス

【WNO Championships】ヘビー級T出場、ハイサム・リダ─01─「カイナンは僕を止めることはできない」

【写真】目指すはグラップリング世界一、ハイサム・リダ(C)CLAYTONE JONES

25&26日(土&日・現地時間)にテキサス州オースチンのパーマー・イベンツセンターで開催されるWho’s Number One Championships。男子ではライト級、ミドル級とヘビー級、女子はストロー級及びヘビー級で賞金3万ドルとチャンピオンベルトを賭けた2days 8人制トーナメントが同大会では行われる。

世界のベストグラップラー、そして新進気鋭の若い選手が一堂に会す大会に、ハイサム・リダがヘビー級でエントリーされている。

カイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソンという世界を代表する屈強なグラップラーと王座を争うメンバーに抜擢されたハイサムをZoomインタビューした。

全てを変える──トーナメントへの意気込みとは。


──WNOのヘビー級のリストが発表されたことは先週末(※取材は9月1日に行われた)に分かっていたのですが、仕事に追われていてチェックするのが週を明けてからになってしまいました。そうしたらリストにハイサムの名前を見つけて、メチャクチャ興奮しました。このメンバーに名前が連なるなんて、凄いビッグニュースです。

「正直、出たい気持ちはずっとありましたけど、自分でもこの8人の中に入れるようになるなんて思っていなかったです。米国に住むようになって、それほど時間は経っていないですし、レコード的にも……これから、どんどんタイトルを獲っていく自信はあるのですが、今はまだ他の出場選手と比較しても実績不足なのは明らかなので。だから、まだ入れないなっていうことは頭の中にありました。

なのでオーガナイザーからオファーが来た時は、自分でもビックリして嬉しかったです。自分の柔術を世界に証明するチャンスを手にしました。これまでやってきたことの全てをこのトーナメントに賭けていきたいです」

──オファーはいつ頃だったのですか。

「8月の後半になってからですね。発表までは少しありました」

──6月のWNOではキーン・コーネリアスと戦うという注目の試合が、キーナンの欠場で彼の弟子ミカ・ペルハヴェッツに対戦相手が代わり、本戦からプレリミに試合順も下げられてしまいました。あの時、ハイサムの名前を売る絶好のチャンスを逃してしまったと残念でならなかったです。それがプレリミでの勝利から、ここのメンバーに入った。大逆転ですね。

「キーナンとの試合は、僕もチャンスだと思っていました。レベル的にも自信もありましたし。それがミハとの試合になり、試合順もメインカードからプレリミに下げられた時は、頭に来ました。『マジかよ』って」

──ハイサムの責任ではないですからね。

「ハイ。メインカードに出たいとずっと思ってきたので。怒りというかフラストレーションは感じていました。あの試合は、自分は周囲が思っているよりも、ずっとできるといことを証明する試合にしたい……そういう試合を見せるという気持ちで戦いました。

そうしたら自分が期待していた以上に短時間で試合を終えることができて、WNOの人達に力を見せることができたと感じました。そして次の週にアメリカン・ナショナルがあって、そこでも優勝しました(黒帯スーパーヘビー級)。あの2大会はオーガナイザーにアピールできたと思います」

──結果、思い通りになったということですね。

「ただ、アメリカン・ナショナルのあとで連絡がきたときは、出場8人のなかで誰かケガをしたら代役で出てもらうという話だったんです。『100パーセントではないけど、準備はしていて欲しい』という感じで」

──なかなか微妙な状況ですね……それは。

「ハイ。そして、8月の後半になって『やっぱりハイサムに出てほしい』という風になりました。あの時は他にどんなメンバーが出るのか分かっていなかったですが、『YES。やるよ』と即答しました」

──その後、出場メンバーを見てどのように思いましたか。

「なんというのか……まぁ簡単な試合はないです。でも、自分は勝てるという自信はあります」

──おお、力強い言葉です。もうトーナメント枠は決まっているのでしょうか。

「トーナメント・ブラケットはファイトウィークになってから、抽選で決めるんだと思います。違うのかもしれないですけど(笑)。誰が相手になっても、大丈夫なように準備をして臨みます」

──優勝云々でなく、コンペティターとして誰と一番戦いたいですか。

「一番戦いたい試合は、一番困難になる試合です」

──つまりは……。

「ハイ、カイナン・デュアルチです。彼を倒すと、全てが変わると思います。カイナンには道着で2度戦って、2回とも負けています。でもノーギだったら、僕のスピードや勢いを止めることはできない。その自信はあります。道着ではなくて、ノーギの自分はカイナンにとって多分……いや、絶対に苦手なタイプです。それにフィジカルトレーニングを積んで体も大きくなっていますし、スピードもあって動けます。カイナンは僕を止めることはできない。カイナンと一番戦いたいです」

<この項、続く>

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】
カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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【WNO Championships】ADCC&ノーギワールズ、SUG覇者らと共に。ヘビー級Tにハイサム・リダ出場!!!

【写真】この面子のなかに選ばれることが、すでにハイサムのバリューだ(C)CLAYTON JONES/FLOGRAPPLING

9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントが開催されるWho’s Number One。ライト級&ミドル級、女子ストロー級及び女子ヘビー級に続き、ヘビー級参加選手が発表されている。

そして世界のベストグラップラーが3万ドルを賭けて覇権を争うチャンピオンシップ・トーナメントにハイサム・リダの出場が決まった。


カイナン・デュアルチ、メイソン・ファウラー、オーランド・サンチェス、カイル・ベーム、ティム・スプリッグス、ルイス・パンザ、テックス・ジョンソンの7名。

ADCC2019とムンジアルを制した(※テストで陽性となり剥奪)カイナンを筆頭に、2015年ADCC99キロ以上級優勝のサンチェス、ノーギワールズ優勝経験者はスプリッグス、パンザ、ジョンソンの3選手、さらにいえばファウラーはSUG無差別級王者で、ベームはそのファウラーへの挑戦者を決めるトーナメントで優勝しており、ルカス・バルボーサに勝利している。

いってみればハイサムからすれば全員が格上だ。ただし、ハイサムの実績が及ばないのは北米を拠点にしてからまだ日が浅いからにすぎない。F2W、WNOのプレリミ出場からの今回の抜擢となったことはすでにハイサムのポテンシャルが認められているという表れでもある。

特にサンチェス、スプリッグス、ジョンソンなどはテイクダウン&コントールという渋い試合になることも予想され、ハイサムは動けるスタイルで一躍グラップリング界重量級のニュースターと認められるか可能性も大きい。

とはいえ足関スペシャリトのベームら、ハイサムが課題される部分で抜群に強さを発揮する選手も出場する。ポイント制ということも考慮すると、当然のように本命はカイナンだが、トーナメント枠次第でファイナル進出もあり得る。柔術家としては日本育ちのハイサムが、世界のトップグラップラーを相手にどのようなパフォーマンスを見せることができるか──心底楽しみだ。

■WNO Championships出場選手

【ヘビー級】

カイナン・デュアルチ(ブラジル)
メイソン・ファウラー(米国)
オーランド・サンチェス(米国)
カイル・ベーム(米国)
ティム・スプリッグス(米国)
ルイス・パンザ(ブラジル)
テックス・ジョンソン(米国)
ハイサム・リダ(ガーナ)

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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【WNO Championship】女子ヘビー級は天敵不在のなかギャビが対本命。推定体重差45キロのハープも注目

【写真】写真は3度目のADCC制覇時。試合には敗れたが、先のデジェスス戦などスタンドのフットロックで足首を破壊するなど、今も頭抜けた強さを見せているギャビだ (C)SATOSHI NRIATA

9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントが開催されるWho’s Number Oneで、女子ヘビー級のロースターが明らかになっている。

この階級の本命はムンジアル6冠、ADCCを4度制したギャビ・ガルシアであることは間違いない。今年に入り、クレイグ・ジョーンズとの性別を越えた対決に向けて動き出し、話題となったが──これは実現に至っていない。

そのギャビだが、2月にWNO06でムンジアル3度優勝のナチアリ・デジェススの足をバキバキに破壊しながら、「ポッブして痛みがなかった」というデジェススの反撃を受け、バッククラブを取られ判定負けを喫している。

人類女子最強の座を守るには、デジェススが出場しない今回のトーナメントを圧倒的に勝ち抜きたいところだ。


他の出場選手はハファエラ・ゲイジス、エリン・ハープ、アナ・カロリーナ・ヴィエイラ、エリザベス・クレイ、アマンダ・ローウェン、ケンドール・リユージング、アマンダ・リヴェイの7名となっている。

(C)SUG

SUG王者アマンダ・ローウェンとF2W女子ヘビー級王者エリザベス・クレイの競演も興味深い。

ローウェンはポイント有り&道着の試合も経験豊富だが、最近は5分&OTとかなり偏向した状況でのSUGが主戦場となっており、トーナメントを勝ち上がる戦術とポジショニングへの対応力が問われるだろう。

一方クレイはノーギワールズで紫&茶帯を制しており、前述したF2Wでサブオンリーも戦うなど、ADCC特有の前半と後半での戦い方のアジャストが上手くいえば、面白い存在になりそうだ。

またケンドール・リユージングは2019年のノーギワールズ黒帯世界王者、今年もパン・ノーギを制しており、アマンダ・リヴェイは紫&茶帯のノーギワールズ・チャンピオンでキムラ・スペシャリストだ。

道着で2019年ムンジアル茶帯優勝、黒帯になってからはパン柔術で優勝しているハファエラ・ゲイジスは、道着ではラッソー、ノーギではクローズドガードが基本姿勢──だけに、引き込みマイナスがどのように作用するか。

柔術の実績でいえばギャビ以外の参加者のなかで、アナ・カロリーナ・ヴィエイラが群を抜いている。ムンジアルではミドル級で3連覇中のヴィエイラだが、ギャビと比較すると体格的なハンデはあるか。

女子はストロー級とヘビー級、ライト級以下のハープは適正階級がない(C)CLAYTON JONES

体格的なハンデでいえば、Invicta FCにも出場しているエリン・ハープはWNOではゲイジスとフェザー級で戦い勝利こそしているが、MMAではバンタム級ファイターだ。

通常体重だとギャビとの体重差は推定45キロ以上になるかと思われる。

ヘビー級というよりも、ミドル級以上のオープンクラスといえる同トーナメント。小兵のハープがどのような動きを見せるか。マーク・ケアー✖レオジーニョの再現を期待したい……とまでは言えないが、彼女の出場はグラップリングならでの醍醐味を見せることになるかもしれない。

■WNO Championships出場選手

【ミドル級】
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
タイ・ルオトロ(米国)
アンドリュー・ウィルツ(米国)
ウィリアム・タケット(米国)
ロベルト・ヒメネス(米国)
ジョン・ブランク(米国)、
ダンテ・リオン(カナダ)
ミカ・ガルバォン(ブラジル)

【ライト級】
マイキー・ムスメシ(米国)
ケイド・ルオトロ(米国)
ジオ・マルチネス(米国)
ディエゴ・オリヴェイラ(ブラジル)
コール・アベート(米国)
イーサン・クレリステン(カナダ)
ジョシュア・シスネロス(米国)
ケネディ・マシエル(ブラジル)

【女子ストロー級】
マイサ・バストス(ブラジル)
ニエル・ケリー(米国)
ジェッサ・カーン(米国)
トゥディ・アレキン(米国)
グレース・ガンドラム(米国)
アレックス・グエン(米国)
ジェシカ・クラン(米国)
タミー・ムスメシ(米国)

【女子ヘビー級】
ギャビ・ガルシア(ブラジル)
ハファエラ・ゲイジス(ブラジル)
エリン・ハープ(米国)
アナ・カロリーナ・ヴィエイラ(ブラジル)
エリザベス・クレイ(米国)
アマンダ・ローウェン(米国)
ケンドール・リユージング(米国)
アマンダ・リヴェイ(米国)

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MIKE MMA ONE WNO11 ウィリアム・タケット クレイグ・ジョーンズ グレース・ガンドラム ケイド・ルオトロ ケネディ・マシエル ジオ・マルチネス タイ・ルオトロ ダンテ・リオン マイキー・ムスメシ マイサ・バストス ロベルト・ヒメネス

【WNO11】2021年、組み技の祭典。No-P&Sub Onlyの頂点が決まる5階級8人制Two DaysT開催!!

【写真】タイ・ルオトロ、ラミレス、ガルバォン、そしてジョーンズ。ノーポイント&サブオンリーの頂点が決まる (C)/WNO

ADCC世界大会が延期された2021年、グラップリング界をリードしているWho’s Number Oneが、9月25日(土)と26日(日)の2日間に渡り5階級の8人制チャンピオンシップ・トーナメントを開催し、女子ストロー級、ライト級及びミドル級のランナップが既に明らかとなっている。

2年に1度開催のADCC世界大会は16名参加で男女7階級と無差別級の9人の世界チャンピオンを輩出しているが、コロナパンデミックで1年延期されることが決まっている。

この間のグラップリングの盛り上がりが反映し、かつ8人制Tの実施により、精鋭が揃うという見方ができるロースターが階級ごとに発表が始めっている。


ミドル級は──クレイグ・ジョーンズ、タイ・ルオトロ、アンドリュー・ウィルツ、ウィリアム・タケット、ロベルト・ヒメネス、ジョン・ブランク、ダンテ・リオン、ミカ・ガルバォンの8名だ。まさに豪華絢爛、道着の実績でなくノーギで選ばれた8人のグラップラーといえる。

ライト級では──マイキー・ムスメシ、ケイド・ルオトロ、ジオ・マルチネス、ディエゴ・オリヴェイラ、コール・アベート、イーサン・クレリステン、ジョシュア・シスネロス、ケネディ・マシエルがリストアップされた。

圧倒的な存在感を誇るのが、道着から本格的にノーギに活躍の場を移したマイキーであることは間違いない。

この階級はADCCの66キロと77キロの中間、道着と並行して活躍してきた選手も少なくないだけに、ミドル級と比較するとビッグネーム感に欠けるきらいもある。が、その分AOJの青帯で16歳のアベートを筆頭に若い選手が目立っている。

マイサ・バストス、ダニエル・ケリー、ジェッサ・カーン、トゥディ・アレキン、グレース・ガンドラム、アレックス・グエン、ジェシカ・クラン、タミー・ムスメシの8人の参加が決まった女子ストロー級トーナメント。

2019年ムンジアル女子ルースター級王者でEBI女子ストロー級Tを制しているバストスと筆頭にムスメシ姉が大舞台に復帰、エレクトリックチェアーの王女ガンドラムらと粒揃いの女子グラップラーが集まっている。情勢が許すことはなかったのだろうが、バストスやケリー、そしてガンドラムというライバルや過去に対戦経験のある湯浅麗歌子の名前は見たかったのは偽らざるところだ。

とはいえ、これぞ2021年のグラップリング界の頂点を決めるワールド・ザ・ベスト決定戦といっても過言ないTwo Daysトーナメント、他の階級の出場選手のアナウンスが待たれる──組み技の祭典だ。

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MMA Report WNO10 クレイグ・ジョーンズ タイ・ルオトロ ブログ

【WNO10】上でも強いんです──クレイグ・ジョーンズが、タイ・ルオトロに盤石のチップゲームで勝利

【写真】ビクトル投げからヒザ十字、何でもできる (C)MIKE CALIMBAS/WNO

18日(金・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてWNO 10が開催された。
Text by Isamu Horiuchi

レビュー最終回はメインイベント、クレイグ・ジョーンズ✖タイ・ルオトロの一戦──ジョーンズがトップゲームで強さを見せた試合の模様をお届けしたい。


<ノーギ200ポンド契約/15分1R>
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
Def. 3-0
タイ・ルオトロ(米国)

タイが徐々にウェイトアップしているとはいえ、10キロほどの体重差がある両者の戦い。試合開始後、ジョーンズはいつものように引き込むことはせず、タイと首を取り合い、足を飛ばしてスタンドの攻防を挑む。

やがてタイの左腕を両腕で掴んで体を寄せたジョーンズは内股を仕掛け、バランスを崩したタイの背中に素早く付く。

タイはすぐに前転するが、ジョーンズは重心を低くしてそこからのスクランブルを許さず、タイの背中をマットにつけさせてバタフライガードの中に入った。

腕を伸ばして距離を作りたいタイだが、ジョーンズは低く体重をかけて密着。タイはバタフライフックでジョーンズの右足を浮かせると、外掛けで絡んでの足関節狙いへ。いつもは下から足関節を狙うジョーンズが上を取り、普段は決して下にステイせずに上攻め専門のタイが下から足関節を仕掛けるという、通常とは逆の光景が展開されている。が、望まない攻防を強制されているのはタイの方だ。

足関節の攻防はお手のもののジョーンズは難なく足を抜くと、その後もバランスをキープする。

さらに上半身を低く密着させボディロック作ったジョーンズは、左にステップオーバーしてタイの右足を超えてパスガードを決めた。このボディロックパスは、足関節技やバタフライからの仕掛けと並ぶダハナー一門の得意パターンだ。

(C)CLAYTON JONES

が、次の瞬間タイは自らの左腕で左脚をフックして三角絞めのように下から締めるバギーチョーク狙いへ。

嫌がるジョーンズはタイの口を手で塞ぎ、さらに顔面を前腕で圧迫してディフェンス。そこでスペースができたところで、タイはバタフライガードに戻してみせた。

その後もタイが下からジョーンズを浮かそうと試みるが、体格に勝るジョーンズが密着し続ける展開が続く。タイは両足でジョーンズの鼠蹊部を蹴って距離を作って立とうとするが、ジョーンズはそれも許さない。さらにタイはデラヒーバフットロックや内回りを仕掛けるが、その度にジョーンズは容易くディフェンスをして上をキープする。

それでも、ついにバタフライでジョーンズのバランスを崩したタイは、両腕を伸ばしてジョーンズのワキを押して隙間を作って立つ。

追いかけるジョーンズを振りほどいたタイは、残り8分の時点でついにスタンドに戻ることに成功した。スタンドでタイはジョーンズの右足に触れてから、両差しをとる。が、ジョーンズはオーバーフックから内股へ。

タイが堪えると、ジョーンズはそのまま前転してビクトル投げに移行する。左足をワキに挟むと強烈なヒザ十字を仕掛けたジョーンズだが、タイは角度をずらしてみせた。

そこからジョーンズは50/50の体勢を作って必殺のヒールを狙ってゆく。最大のピンチを迎えたと思われたタイだが、捕らえられている左足を深く伸ばして防御する。

その後もジョーンズがフックを作ろうと動くたびに、タイは先に左に回転してそれを許さない。やがてジョーンズは自ら足の絡みを解き、上を選択した。

またしても下を余儀なくされたタイは下から浮かせたり、フレームを作って距離を作ろうとするが、ジョーンズは重心を低く保ってバランスキープし、やがて体を巧みにずらして再びボディロックへ。

ここでも下からのバギーチョークで抵抗するタイだが、ジョーンズは上から前腕でタイの顔を圧迫する。

やがてハーフに入ったジョーンズは、頭をタイの右ワキにこじ入れると、右腕で枕を作ってグリップを作り、右肩でタイの首を強烈に圧迫してゆく。続いて腰を切ったジョーンズは、タイの両足を重ねて潰すことに成功する。再びパスガードかと思いきや、タイは下から動いて体をずらしてエスケープ。

ジョーンズの右足に下から外掛けで絡んでゆく。が、ジョーンズはその絡みを難なく外して上をキープした。

その後もタイは下から足関節やスイープを仕掛けるものの、体重で勝り足関節の攻防を熟知しているジョーンズには通じず。結局ジョーンズが上をキープしたまま時間切れとなった。

判定は3-0でジョーンズに。笑顔でタイと健闘を称えあったジョーンズは、タイのセコンドにして、チームメイトのゴードン・ライアンと因縁のあるアトス総帥のアンドレ・ガルバォンとも笑顔で挨拶を交わした。

試合後のインタビューでジョーンズは、普段と違って上からの戦いを選択したことについて聞かれ、「いやあ、試合前にキミらが『クレイグは引き込む』、『あいつがやることは予想できる』って言いまくるから、『じゃあ違うことやってやるぜ!』って思ったんだよ。まあ俺たちはいつも全ての局面を練習し、ウェルラウンデットな選手を目指している。だからどんな体勢でも戦えるんだ。バキーチョークはちょっとヤバかったけど、ああいう技にはこっちも大袈裟なくらいにディフェンスするもんだ。だってあんな技で極められちまったら赤っ恥だろ。一番フィニッシュに近かったのは、(自分が仕掛けた)ヒザ十字だよ」と語った。

自身の一番得意な形をあえて使わず、相手に不得手なボトムでの戦いを余儀なくさせたジョーンズ。足関節だけではなく、スタンドでの内股からのテイクダウンと強力なトップゲームを披露し、引き出しの広さを見せつけた。このジョーンズの戦いは、一芸に秀でるだけでなく、全ての面で強いウェルラウンデッドであることの重要性を改めて教えてくれるものだった。

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