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45 GLORY K-1 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE FF92 ONE167 ONE169 ONE172 YouTube アドリアーノ・モライシュ アニッサ・メクセン キック シッティチャイ・シッソンピーノン ジャッキー・ブンタン スアキム・ソー・ジョー・トンプラジン スーパーボン・シンハ・マウイン タワンチャイ・PK・センチャイ チャトリ・シットヨートン ボクシング マラット・グレゴリアン リウ・メンヤン リッティデット・ソー・ソンマイ ルンピニー 吉成士門 小笠原瑛作 武尊 若松佑弥 野杁正明

【ONE FF92】2025年の立ち技を占うフェザー級3連戦。野杁、グレゴリアン、シッティチャイが揃い踏み

【写真】ONEデビュー戦はシッティチャイに敗れた野杁。ONE初勝利をかけて中国のメンヤンと対戦する(C)ONE

20日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Friday Fights 92。今大会は通常よりも豪華なマッチメイクが並ぶ通称テントポール大会で日本からも野杁正明、KANA、吉成士門が参戦する。
text by Takumi Nakamura

16日に日本で記者会見が行われ、チャトリ・シットヨートンCEO出席のもと、2025年3月23日(日)さいたまスーパーアリーナでのONE172開催が発表された。第1弾カードとして武尊×ロッタン・ジットムアンノンのフライ級キックボクシングスーパーファイト、アドリアーノ・モライシュ×若松佑弥のフライ級MMA世界王座決定戦の2試合が決定し、チャトリCEOは出場候補選手として野杁・KANAの名前も挙げている。


今年3月にK-1との契約にピリオドを打ち、ONEに戦いの舞台を移した野杁。その初陣となった6.8ONE167ではシッティチャイ・シッソンピーノンの牙城を崩すことが出来ず、判定負けという結果に終わっていた。今回は中国のリウ・メンヤンを相手にONE2戦目を迎える。

メンヤンはONEの公式プロフィールでは32勝6敗の戦績を持ち、過去にスッドサコーン・クリーンミーに勝利した実績が光る。とはいえONEでのタイトル獲得を狙う野杁からすれば、ここで取りこぼしは許されない相手。確実に勝利を収め、再び上位ランカーとの対戦につなげなければいけない一戦だ。

しかも今大会では野杁に勝利したシッティチャイがメインイベントのムエタイルールでシャドウ・シンハ・マウインと対戦し、元K-1&GLORY王者のマラット・グレゴリアンとアブデラリ・ザヒディのキックボクシングルールの一戦も組まれている。

年をまたいだ1月24日(金・現地時間)にタイのインパクト・アリーナで開催されるONE170ではムエタイルールのフェザー級王者タワンチャイ・PK・センチャイにスーパーボン・シンハ・マウインが挑む王座戦も行われる。

キックルールのタイトルを保持するチンギス・アラゾフの動向が不透明ではあるが、この一カ月の間にキック・ムエタイの両ランキングに名を連ねるトップ選手たちの試合が続くことになる。3月の日本大会で野杁がどんな相手と対戦するのかも含めて、2025年のONEキック・ムエタイのフェザー級戦線を占う年末年始だ。

またKANAは野杁に続いてK-1からONEに参戦。その初陣でK-1時代から対戦を熱望していたアニッサ・メクセンと対戦する。KANAはK-1でのキャリア後期=2023年にK-1でのアニッサ戦が具体的に進行していたものの、最終的にアニッサがONEとの契約を更新したため、K-1でのアニッサ戦は実現せず。KANA自身がアニッサと戦うためにK-1からONEへの移籍を決断し、そのアニッサ戦がONEの初陣で実現した形となる。

11.8ONE169のジャッキー・ブンタン戦では敗れたアニッサだが、卓越したアウトボクシングで3分5Rフルラウンドに渡ってブンタンを翻弄し続けた。KANAとしてはワンマッチの短期決戦=3R以内にアニッサを捕まえきれるか。そこがアニッサ超えの鍵を握るだろう。

またKANAと同じく今回がONE初参戦となる吉成士門は、直近の試合で小笠原瑛作から勝利しているリッティデット・ソー・ソンマイとムエタイルールで対戦する。これまで通常のグローブによるムエタイルールで戦ってきた士門にとって、MMAグローブ&3分3RのONEのムエタイルールは初挑戦。これまでと変わらぬパフォーマンスをONEでも発揮できるかに注目したい。

■ONE Friday Fights 92視聴方法(予定)
12月20日(金・日本時間)
午後9時30分~U-NEXT

■ONE Friday Fights 92 対戦カード

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
シャドウ・シンハ・マウイン(タイ)

<ムエタイ・140ポンド契約/3分3R>
スアキム・ソー・ジョー・トンプラジン (タイ)
パンリット・ルージョメイサイワーリ(タイ)

<ムエタイ・アトム級/3分3R>
ソンチャイノーイ・ゲッソンリット(タイ)
ヨッドナムチャイ・フェアテックス(タイ)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
パンパヤック・ジットムアンノン(タイ)
イゴール・ベクレフ(ロシア)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
シブムン・シッチェブンタン(タイ)
アブドゥラ・ダヤカエフ(ロシア)

<ムエタイ・アトム級/3分3R>
ラック・エラワン(タイ)
コーコー・ソー.ソンマイ(タイ)

<キック・159ポンド契約/3分3R>
マラット・グレゴリアン(アルメニア)
アブデラリ・ザヒディ(モロッコ)

<ムエタイ・121ポンド契約/3分3R>
マイサンカン・ソー・インジョルンガンチャン(タイ)
ワッチャラフォン・PK・センチャイ(タイ)

<キック・フェザー級/3分3R>
リウ・メンヤン(中国)
野杁正明(日本)

<キック・女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
KANA(日本)

<ムエタイ・134ポンド契約/3分3R>
リッティデット・ソー・ソンマイ(タイ)
吉成士門(日本)

<キック・バンタム級/3分3R>
エルブルース・オスマノフ(ロシア)
ネイサン・ベンドン(英国)

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45 K-1 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE FF92 ONE169 アニッサ・メクセン キック ジャッキー・ブンタン スミラ・サンデル ナタリア・ディアチコワ ルンピニー 海外

【ONE FF92】ONEデビュー戦でアニッサと対戦。KANA「ここで決まるのは運命。だからこそ乗り越える」

【写真】大会2日前にセコンド陣とも合流。アニッサとの決戦に挑む(C)HITOSHI TSUKAKOSHI

20日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Friday Fights 92で、日本のKANAがアニッサ・メクセンと対戦する。
text by Takumi Nakamura

新生K-1の女子部門をけん引し、2019年12月に初代女子フライ級王座決定トーナメントで優勝。新生K-1の女子王者として海外の強豪と戦い続けてきたKANA。2023年12月にアントニア・プリフティに敗れて王座陥落となると、新たな戦いの舞台にONE Championshipを選んだ。

その理由は明白、長年対戦を希望していたアニッサ・メクセンと戦うためだ。そのメクセン戦がKANAのONEデビュー戦でいきなり実現。KANAはカード決定からタイに渡ってアニッサ戦に向けて準備を続けている。キャリア最大の決戦を直前に控えるKANAに話を訊いた。


――ONEデビュー戦、そして対戦を熱望していたアニッサ・メクセンとの試合が近づいてきました。今はどんな心境ですか。

「K-1時代からずっと対戦したいと思っていた相手で、ONEに来て試合が決まってからは不思議な感じなんですよね。本当にアニッサとやるんだなって。アニッサと顔を合わせれば現実味が出てくると思いますが、今はまだイメージしかないですね」

――ONEと契約した時点で、初戦がアニッサになることも想定はしていましたか。

「そうですね。アニッサとやりたくてONEに行ったわけですし、初戦からオファーがあってもやろうと決意していました」

――前回(11.9ONE169)のアニッサとジャッキー・ブンタンの試合をリングサイドで観戦していましたが、あの試合を見てどう感じましたか。

「正直どちらが勝ってもおかしくない試合だったと思います。蹴りでアニッサ、パンチならジャッキーという印象で、リングサイドで試合を見ていた時はアニッサがジャッキーの圧力で押されている印象だったんですね。だからややジャッキー優勢かなと思っていました。でもあとで映像を見直したらアニッサが蹴りで勝っている印象だったので、現地と映像では違いがあったのかなと思います。結果はアニッサの判定負けでしたが、明確な差はなかったと思います」

――僕も当日この試合を解説していて、改めてアニッサの強さが伝わってくる試合でした。

「入場の時から独特の雰囲気とオーラがありましたし、蹴りとパンチのテクニックがめちゃくちゃあって、技術・レベルが高くて穴が見つからない選手だと思いました。本当にバランスがいい選手なので、何かこれをやったら勝てるというものがあるわけではないので、こちらもトータルバランスで勝負しないといけないと思います」

――タイにはいつから入っているのですか。

「2カ月前からですね。10日間だけ日本に帰っていましたが、それ以外はずっとタイで練習を続けています」

――タイではどんな準備を続けてきましたか。

「試合間隔が空いてしまったので、スパーリングを増やそうと思ったのもタイで練習している理由です。タイではずっといいスパーリングが出来ていて、試合が近づくに連れて(対戦経験がある)オロール・ドスサントスが来てくれたり、一階級上でスミラ・サンデルとムエタイのタイトルマッチをやったナタリア・ディアチコワともスパーリングをやったり。ナタリアはめちゃくちゃ強くて顔にあざができたんですけど(苦笑)、日本にいるとどうしても強度が高いスパーリングが出来ないですし、タイにいると欧米の選手とやることにも慣れることが出来ます。そうは言っても試合になって、やってきたことが出せるかどうかは不安です」

――そのくらいアニッサは強敵だということですね。

「はい。世界的な評価で言っても7:3か8:2でアニッサが有利の試合ですし、こっちは当たって砕けろの真っ向勝負。技術も気持ちもフルに使って、さらにそこを超えた試合をしたいです」

――どんな試合になるかはイメージできていますか。

「そうですね。どう試合を組み立てていくか。それがハマれば勝つというイメージはあるし、自分が悪いパターンになることもイメージしています。今回は3分3Rマスト判定で、アニッサも(連敗で)あとがない状況ですし、確実に勝ちに来ると思うんですね。僅差でも相手にポイントをとられると厳しいと思うので、そこも意識して戦います」

――あとはリングに上がった時に自分がどうなるか、ですね。

「ONEデビュー戦ですし、どこまで動けるか分からないので、思いっきりやろうと思います。アニッサはK-1時代からずっと戦いたいと思っていたのに戦えなくて、もう少しで戦えそうだったのに戦えなくて。その相手とこうやって試合が決まるのは運命だと思いますし、だからこそ乗り越えたいです」

――今はアニッサに勝つことがすべてだと思いますが、これからONEで戦っていく上での目標はなんですか。

「ONEに来た以上、ベルトは狙っています。アニッサに対してペッディージャー(・ルクジャオポーロントン)やジャッキーより良い勝ち方が出来たら、次のチャンスにもつながるだろうし、3分3R以内にダウンを取って勝ちたいです。もし自分がダウンを取るなら右フックか左ハイキック。そのどちらかだと思います」

――これからはONEという舞台で女子格闘技の道を切り開いていきたいですか。

「今までは日本の格闘技やK-1を引っ張ってきて、これからは日本からONEに行く選手の架け橋になりたいです。日本の女子選手でもONEで活躍できることを証明したいし、まだ女子でチャンピオンになった日本人はいないので、それを自分が成し遂げたいです。日本でやってきたことの世界版をONEでやる、ONEの女子を引っ張るつもりで戦いたいです」

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45 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE169 アニッサ・メクセン キック ジャッキー・ブンタン ボクシング

【ONE169】パンチが評価されたか。ブンタンがメクセンを判定で下し、初代キック女子世界ストロー級王者に

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級王座決定戦/3分5R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
Def.3-0
アニッサ・メクセン(フランス)

メクセンがプレスをかけ、左インローから左ジャブを突く。メクセンの左ミドルをブロックしたブンタンがこかした。互いに左ジャブ、左ローを打ちうなか、ブンタンの左フックが顔面を捉えた。パンチから必ず早いローに繋げる両者、メクセンが右ハイを見せると、ブンタンが前に出るも、メクセンは右に回って右ストレートを突き刺す。メクセンの左フックに対し、ブンタンは左の蹴りを返した。メクセンが左右フックを振るうなから、ブンタンがインからパンチを突く。さらに右ストレートをボディに伸ばすブンタンは、メクセンの打ち終わりにパンチを狙った。

2R、やはりメクセンが距離を詰めていく。至近距離でブンタンがパンチを振るうも、メクセンはブロックして当てさせない。メクセンの左ジャブがブンタンの顔面に突き刺さる。ブンタンの右もメクセンのアゴを捉えた。ブンタンがコンビネーションで入ってくると、メクセンが体で止める。さらに左ジャブを突くメクセン。しかし至近距離で組んでからヒザを突き上げてしまったメクセンに注意が与えられる。再開後、ブンタンがパンチのコンビネーションで攻めるが、至近距離になると頭を下げてクリンチに。ブンタンの蹴りにメクセンが左ジャブを合わせた。ブンタンも右ストレートを当てる。ラウンド終了間際、メクセンの左ミドルに対してブンタンが左フックを当てた。

3R、互いにローを蹴り合うなか、距離が近くなるとブンタンが頭を下げる。ここでブンタンの頭がメクセンの顔面に当たってしまう。ワンツーから頭を下げて中にクリンチするブンタン。メクセンが低い頭を嫌がる。メクセンの左ハイをかわしたメクセンは、インサイドからパンチを上下に打ち分けている。左ボディからバックステップで離れるブンタンの顔面に、メクセンの右が伸びた。ボディにパンチを集めたブンタンに対し、メクセンは組んでから振ってしまい注意を与えられた。メクセンの右をもらったブンタンも、右クロスを被せる。メクセンはやはり頭を下げて入ってくるブンタンに対し、イライラした表情を浮かべてしまう。

4R、もはやパンチより頭が先に出ることもあるブンタン。メクセンの蹴りをかわしてパンチを打ち込む。メクセンの左右ストレートがブンタンの顔面を捉えた。ブンタンのパンチとメクセンの蹴りが交錯する。ワンツーで相手を下がらせたメクセンに対し、ブンタンも頭を下げて距離を詰めていった。

最終回、メクセンが左右へのステップから左ミドルを繰り出す。ブンタンは右ストレートを放ちながら頭ごと入っていく。メクセンの右ハイをスウェーでかわすブンタン。メクセンが左を放つとブンタンが左インローを伸ばすも、これがローブローとなってしまう。再開後、至近距離で手数を出す両者だが、致命的なクリーンヒットはない。蹴りで距離をキープするメクセンは、ブンタンのパンチをブロックしてクリンチへ。メクサンの右ストレートもまた、ブンタンにブロックされてしまう。頭を下げるブンタン、クリンチからヒザを突き上げるメクセンーーやや噛み合わない展開のまま試合は終了した。

裁定はブンタンがユナニマス判定勝ちで、初代キックボクシング女子世界ストロー級王座に就いた。試合後のインタビューでは「5R戦だったので、初回から飛ばさないように試合を組み立てるようにコーチから言われていた。11歳から練習してきて、今は27歳。コーチのニコライとは、最初から一緒にやってきた。ベルトが取れたのは、自分の力じゃない。チームの皆のおかげ」と語っている。敗れたメクセンは12月20日(現地時間)、日本のKANAとアトム級で対戦することが決定している。


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45 AB MMA MMAPLANET o ONE ONE169 YouTube アドリアーノ・モライシュ アナトリ―・マリキン アニッサ・メクセン アフメド・ムジタバ アミール・アリアックバリ ウマウ・ケニ・ログログ キック ケイド・ルオトロ ゲイ・ババカール ゴントーラニー・ソー・ソンマイ サムエー・ガイヤーンハーダオ ジャッキー・ブンタン ダニー・キンガド ボクシング マカレナ・アラゴン マーカス・アルメイダ マーカス・ブシェシャ・アルメイダ ルンピニー ロッタン・シットムアンノン ヴァウテル・ゴンサウベス 三浦彩佳 水口清吾

【ONE169】三階級制覇、無敗&判定勝ち無し=マレキンに挑む、セネガル相撲出身ログログ

【写真】インスペクターも含め、怪獣総進撃のようだ(C)ONE

明日9 日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニー・スタジアムでONE169が開催される。日本から三浦彩佳が出場する同大会。ONEムエタイ世界フライ級王座の防衛戦を行う予定だったロッタン・シットムアンノンが制限時間内に計量をパスできず、王座剥奪。キャッチ戦となった変則世界戦は、ジェイコブ・スミスが勝利した場合のみ王者に認定されることとなった。
Text by Manabu Takashima

トリプルクラウンがダブルクラウンとなったイベントのメインはONE世界ヘビー級選手権試合=王者アナトリ―・マリキン×挑戦者ウマウ・ケニ・ログログの一戦だ。ミドル&ライトヘビー&ヘビー級の三冠王者にとって、ヘビー級王座の初防衛戦となる。


マレキンはこれで2022年2月の暫定ヘビー級王座決定戦から、同年12月のライトヘビー級王座挑戦。昨年6月のヘビー級王座統一戦。そして今年3月のミドル級王座挑戦を経ての王座防衛戦で、5試合連続の世界戦となる。

ONE独自の階級により、北米階級ではヘビー級に相当する選手がライトヘビー級で戦える背景もある3階級制覇とはいえ、腰に巻き、両肩に掛けるベルトの数よりもマレキンの偉業はその圧巻の試合内容といえるだろう。

4試合の世界戦はおろか、ONEで戦った6試合の全てがフィニッシュ勝利。キャリア全般においても、敗北も判定勝ちも一度としてない。

対するログログはMMA二戦目からONEで戦い、通算戦績は5勝1敗。前回の試合ではムエタイ初陣をKO勝ちで飾っている。ONE特有のマルチウェイトカテゴリー、マルチスタイルが融合したMMAヘビー級のベルトに挑むこととなったログログのベースは、ルッ・セネガル=セネガル相撲だ。

セネガル相撲といえば、先月14日に第1回大会が実施されたROMANにゲイ・ババカールが出場し、僅か18秒で水口清吾をパウンドアウトしている。

ナチュラルにパンチを出せ、被弾しても怯まないレスラー。それがセネガル相撲勢といえる。殴ることが許されたレスリングだけに、MMAでいえばダーティーボクシングがクリーンファイトとなり彼らのDNAに組み込まれている。過去の試合からいえば序盤のテイクダウン能力の高さは、マレキンも警戒が必要だろう。とはいえ距離を取ったキックボクシングをされると、距離の詰め方とスタミナ配分には課題も残る。

グラップリングといえば攻めより、防御力の方が高いか。マーカス・アルメイダ・ブシェシャに極めさせなかったのは、ともに疲労困憊でグダグダのファイトであったとはいえ特筆すべきことだろう。

MMAファイターとしての完成度の高さでは、チャンピオン。そしてフィニッシュ力もマレキンだが、序盤の瞬発力ではログログも負けていない。加えて、そこから試合が長引くと……マレキンも持久戦には未知数な部分が残っている。とはいえログログのスタイルからも、試合がチャンピオンシップラウンドまで続く可能性は低い。

同時に短時間のファイトではマレキン有利だが、ログログも序盤にだからこそ発揮でいる一発を有しているかもしれない──そんな王者有利なヘビー級の頂点争いといえるだろう。

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級変則選手権試合135.5ポンド契約/3分5R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
[王者] ジャッキー・ブンタン(米国)
[挑戦者] アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

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45 K-1 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE169 アニッサ・メクセン ジャッキー・ブンタン ブログ

【ONE169】メクセンと王座戦。ジャッキー・ブンタン「MMAグローブで戦って、自分のパンチ力を知った」

【写真】ONEデビュー戦でワンダーガールを下してから約3年9カ月、ブンタンはアニッサとONEのベルトをかけて戦うところまで来た(C)MMAPLANET

9日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE169で、ジャッキー・ブンタンがアニッサ・メクセンとONEキックボクシング女子ストロー級王座決定戦で対戦する。
Text by Takumi Nakamura

ONE初参戦となった2021年2月のワンダーガール・ジャルンサック戦では左フック一発でワンダーガールを前のめりになぎ倒す豪快なダウンを奪い、衝撃のONEデビューを果たしたブンタン。その後はムエタイルールでキャリアを重ね、キックルールでの王座戦のチャンスが巡ってきた。

「ONEでMMAグローブで試合をして初めて自分のパワーに気づいた」というブンタンは、文字通りONEのムエタイルールで培った強打で女子キックのレジェンド的存在=メクセン超えを目指す。


――アニッサ・メクセン戦まで3日となりました(取材日は11月6日)。今のコンディションはいかがですか。

「メンタルもフィジカルも絶好調で、ファイトキャンプで一つ一つのことをしっかりと調整することができたので自信があります」

――キックルールのタイトルマッチとしてメクセンと戦うというオファーを受けた時はどんな心境でしたか。

「レジェンドであるアニッサのような選手とONEで初めてベルトをかけて戦えるということで興奮したわ。ONEではずっとムエタイルールで戦ってきて、今回はキックルールだけどとてもワクワクしている」

――今のお話にもあったようにブンタン選手はONEではMMAグローブのムエタイルールで戦ってきました。今回はボクシンググローブでのキックルールでの試合となりますが、どんな違いがあると思いますか。

「自分が打つパンチに関していえば、MMAグローブでもボクシンググローブでもあまり変わらない。どちらのグローブでも同じようにパワフルなパンチを打つことが出来る。ただしディフェンスになると大きな違いがあって、どうしてもMMAグローブはグローブが小さい分、相手の打撃を受ける数が増えて傷つきやすい。逆にボクシンググローブのディフェンス面は安全面が上がる。そういった違いがあると思うわ」

――例えば被弾のリスクが少ない分、キックルールの方が打ち合いやすいという面はありますか。

「MMAグローブは正しい場所に当てることができれば一発で倒すことが出来るし、MMAグローブの試合が好きだけど、アマチュア時代はボクシンググローブで100戦以上やってきたから、ボクシンググローブに戻ることも楽しみにしている」

――ブンタン選手はONEデビュー戦でワンダーガール・ジャルーンサックから左フック一発でダウンを奪っていて、あの試合を見てこんなパンチ力がある女子選手がいるのかと驚きました。ブンタン選手は昔からパンチが得意だったのですか。

「実は昔は蹴りがメインのスタイルで、ONEでムエタイルールの試合をやるようになって、初めて自分のパワーに気づいたの。それからMMAグローブでやるうえでボクシングスキルを磨いて、そこに自信も持つことが出来た。ムエタイルールの経験は間違いなくキックルールでも活きると思う」

――ファイトスタイルという部分でもONEで試合をしたことがターニングポイントになったのですね。

「まさにそう。MMAグローブで試合をすることで自分のパンチ力を知り、自分のパンチに自信を持って戦えるようになったわ」

――対戦相手のメクセンは百戦錬磨の実力者です。どんな試合をイメージしていますか。

「細かいことは言えないけれど、アニッサは長身でリーチが長いので、彼女のゲームに付き合わないことが大事だと思う。今回のトレーニングキャンプでは新しいことを身につけたし、これまでとは違う新しい姿を見せられると思う」

――ブンタン選手はキャリア7戦、メクセンは109戦と大きな差があります。100戦以上キャリアがある選手と戦うことに不思議な感覚はないですか。

「私はONEで自分よりもキャリアが上の選手とばかり戦って、それで戦績を残してきた。それで私は自分の力を信じているし、それだけのことをやってきたからこそ、この階級のトップに立てると思っている」

――昨年現役引退した同門のジャネット・トッドはONEでキック・ムエタイ(暫定)の2つのベルトを巻きました。ブンタン選手もそれに続きたいという想いがありますか。

「もちろん。ジャネットは2つのルールでタイトルを獲った。私も彼女のようになりたいし、彼女が歩んだ道を私も歩いていきたい。今はキックでベルトを取ることが第一の目標で、来年はキックのベルトを防衛しながらムエタイのベルトを獲って、2つのルールで同時にチャンピオンになることを目標にしている」

――これまで女子のキックボクサーは大舞台で戦う機会がなかったですが、ONEが女子の試合を組むことで状況が変わったと思います。そのことをどう思いますか。

「ONEという世界的な舞台があることで世界中のベストファイターが集まるようになって、その中で誰がベストかを争っている。これ以上の場所はないと思う」

――MMAPLANETは日本のメディアですが、ブンタン選手は日本の格闘技を見ることはありますか。

「もちろん。日本にはK-1というビッグプロモーションがあるし、3年ほど前にKANAがジムに来て一緒に練習したことがあるの。その時に私は目を覚まさせられた、こんなにすごいレベルで戦っている女子選手がいるんだって。だからKANAがONEに来るという話を聞いてエキサイトしている」

――日本のファンもこの試合を楽しみにしています。ぜひ日本のファンにメッセージをいただけますか。

「私の試合を日本のファンが楽しみにしてくれていてうれしい。ファンに喜んでもらえるエキシティングな試合をすることがゴールなので、次の試合もも楽しみにしていてください」

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ・ログログ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

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