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【UFC253】カナリー&セネガル相撲、ムンジ優勝、カバディ、TUF28ウィナー。民族格闘王エスピーノが復活

【写真】左がTUF28ウィナーで民族レスリング王といって過言でないエスピーノ。楽しみな戦線復帰だ (C)Zuffa/UFC

27日(日・現地時間)にUAEはアブダビ・ヤス島のUFC Fight Islandで開催されるUFC253 「Adesanya vs Costa」。同大会のアーリープレリミでTUF28ウィナーのフアン・エスピーノが、そのTUFで優勝して以来1年10カ月振りにオクタゴンに上がり、ジェフ・ヒューズと対戦する。


エスピーノはTUF28の準決勝で拳を負傷し、回復の時間が持てないままファイナルへ。ここではジャスティン・フレイジャーをストレートアームロックで破り優勝を果たすも、傷を悪化させ手術と長期間のリハビリを余儀なくされた。

グランカナリーはラスパルマス出身で、カナリー相撲のトップアスリートとして最高位Aの認定を受けると、韓国のシルムとの対抗戦に出場する一方でエスピーノはブラジリアン柔術を始める。そして2005年にはムンジアル紫帯ウルトラヘビー級で優勝し、2009年からMMAファイターとしてのキャリアを歩み始め、TUF優勝まで9勝1敗という戦績を残している。

8年で10試合しか、戦っていないのは彼はMMA以外のフィールドで大いに活躍してきた結果だ。世界レスリング連合(旧名FILA)主催の世界グラップリング選手権では2011年から2016年にかけて道着及びノーギ部門で6度の世界一に輝き、銀メダルが1度、銅メダルを2度獲得としている。

とはいえ、これだけなら特筆すべきという表現を用いることはない。彼が特筆すべきなのは柔術、グラップリング、そしてMMAで活動をする一方で欧州各国の民族レスリング大会にチャレンジしてきたことだ。

2010年には英国のコーニッシュ・レスリング、フランスのグーレンという着衣着用の相撲であり柔道のようでもある──背中から相手を落とすレスリングで欧州王者になり、またウズベキスタンの国技であるクラッシュのヨーロッパチャンピオンにも輝いている。

さらにスペイン本土のサンボ大会では、コンバットサンボで2度優勝を果たし、大西洋を南下したエスピーノはパンチが認められたセネガル相撲にも挑戦している。2008年から2013年の間に7勝0敗というレコードを残し、セネガル連盟からセネガル人以外、そして白人としてただ1人──リオン・ブロン(白いライオン)というリングネームを与えられた選手となった。

さらにさらに、エスピーノはスペインのナショナルチームの一員として、2013年にインドの国技であるカバディのワールドカップに出場している。

武芸百般ならぬ、民族レスリング王といっても過言でないエスピーノ。これらの民族レスリングの経験がMMAに生きるとは思えない。ただし、彼の組み力の強さが多くの競技で結果を残す要因となったことは確かだ。39歳、魅力あふれる格闘家人生を歩んできたフアン・エスピーノのアルティメット・チャレンジ最終章がファイトアイランドから始まる。

■視聴方法(予定)
9月27日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOW ライブ

■UFC253計量結果

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラエル・アデサニャ: 184ポンド(83.46キロ)
[挑戦者]パウロ・コスタ: 185ポンド(83.91キロ)

<UFC世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
ドミニク・レイエス: 205ポンド(92.99キロ)
ヤン・ブラボヴィッチ: 205ポンド(92.99キロ)

<フライ級/5分3R>
カイ・カラフランス: 126ポンド(57.15キロ)
ブランドン・ロイヴァル: 126ポンド(57.15キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ケトレン・ヴィエイラ: 136ポンド(61.69キロ)
シジャラー・ユーバンクス: 136ポンド(61.69キロ)

<フェザー級/5分3R>
ハキーム・ダラドゥ: 145ポンド(65.77キロ)
ズベア・トホゴフ: 150ポンド(68.03 キロ)

<ライト級/5分3R>
ブラッド・リデル: 156ポンド(70.76キロ)
アレックス・ダ・シウバ: 156ポンド(70.76キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ディエゴ・サンチェス: 170ポンド(77.11キロ)
ジェイク・マシューズ: 170ポンド(77.11キロ)

<フェザー級/5分3R>
ショーン・ヤング: 146ポンド(66.22キロ)
ルドヴィット・クライン: 150ポンド(68.03 キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト: 205ポンド(92.99キロ)
アレクサ・ケマー: 206ポンド(93.44キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジェフ・ヒューズ: 258ポンド(117.02キロ)
フアン・エスピーノ: 255ポンド(115.66キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
カディス・イブラヒモフ: 206ポンド(93.44キロ)
ダニーロ・マルケス: 206ポンド(93.44キロ)

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【UFC253】計量終了 俺たちのディエゴ・サンチェス、現役生活ラスト4第1弾で親子鷹マシューズと対戦

【写真】ディエゴの雄姿が見られるのも、あと4度となった。MMAが一般に届いた立役者の姿をこの目に焼き付けておきたい (C)Zuffa/UFC

25日(金・現地時間)、27日(日・同)にUAEはアブダビ・ヤス島のUFC Fight Islandで開催されるUFC253 「Adesanya vs Costa」の計量が行われた。

UFC世界ミドル級選手権試合=王者イスラエル・アデサニャ✖挑戦者パウロ・コスタがメイン、セミでUFC世界ライトヘビー級王座決定戦=ドミニク・レイエス✖ヤン・ブラボヴィッチが組まれている同大会。ファイトアイランド大会は米国のプライムタイムに合わせたスケジューリングのため、現地時間で午前3時スタート、数字の上では計量は2日前となっている。

全11試合、出場22選手が計量を終えたがハキーム・ダラドゥと対戦するズベア・トホゴフとショーン・ヤングと戦うルドヴィット・クライン──フェザー級の2選手が揃って150ポンドと5ポンド(※2.26キロ)という大量オーバーで、これらの2試合はキャッチウェイトマッチとして実施されることになった。


世界戦が2つ用意された今大会だが、プレリミでディエゴ・サンチェス✖ジェイク・マシューズという要注目──北米MMAファンなら見逃すことはできない試合が組まれている。

2018年にジョシュ・コスチェックが引退し、最後の現役TUFシーズン01ファイターとしてオクタゴンで戦い続けたディエゴも38歳となった。そして今回のマシューズ戦が彼にとってUFCと交わした最後の契約=4試合の初戦となる。

MMAではKOTC、グラップリングのWarriors Questで台頭し、TUFシーズン01では本命ケニー・フロリアンを破って優勝。直後にADCCでマルセリーニョ・ガウッシアやジェイク・シールズと好勝負を繰り広げたディエゴ。それから15年、ミドル級からウェルター級に階級を下げるのは当然の流れだが、その後はライト級、さらにフェザー級まで落としたのはMMAのレベルが急激に上がったことを示している。

結果、過酷なダイエット&ハイパー・リカバリー時代を経て、ベテランファイターはナチュラル・ウェイト思考を持つようになり、ディエゴも2017年11月にウェルター級に戻している。この間、BJ・ペンの持つUFC世界ライト級王座に挑戦するなどトップ戦線で活躍し続けてきた。

何よりも6度のファイト・オブ・ザ・ナイト獲得からも分かるように、名勝負を繰り返してきた。典型的なグラップラー、ただしレスリングの強さはD1レスラー揃いの北米MMAにあってトップとはいえない。結果ディエゴはパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトは1度だけ、つまり彼は殴られても前に出て続ける魂の真っ向勝負を貫き続けた。

結果、ダメージが蓄積しすぐに倒れ、勝利者インタビューでも呂律が回らなくなっていると指摘されることも。古巣ジャクソン・ウィンクMMAに戻ってから、ファイトスタイルに修正が加えられたが、チャンスと見ると猪突猛進する戦い方は変わっていない。

最近では勝ち負けを繰り返すようになっており、今年2月のミシェウ・ペレイラ戦もKO負け直前に追い込まれながら、グラウンド顔面ヒザの反則勝ちで命拾いしたようなファイトだった。そんなディエゴのラスト4第1弾の相手マシューズは、TUFシーズン01が行われていた時は中学生だった選手だ。

豪州の親子鷹ファイターのマシューズもデビュー以来、破竹の9連勝という時期から連敗を喫し、ケージの中で心が折れるシーンを見せるなど挫折も味わってきた。決して打撃が得意というわけではないが、全局面でアグレッシブなマシューズは、ディエゴにとって力を出し切るには格好の相手といえよう。

と同時に同タイプであるが故、現状の力に見切りをつけることになる可能性もある相手だ。

■視聴方法(予定)
9月27日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOW ライブ

■UFC253計量結果

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラエル・アデサニャ: 184ポンド(83.46キロ)
[挑戦者]パウロ・コスタ: 185ポンド(83.91キロ)

<UFC世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
ドミニク・レイエス: 205ポンド(92.99キロ)
ヤン・ブラボヴィッチ: 205ポンド(92.99キロ)

<フライ級/5分3R>
カイ・カラフランス: 126ポンド(57.15キロ)
ブランドン・ロイヴァル: 126ポンド(57.15キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
ケトレン・ヴィエイラ: 136ポンド(61.69キロ)
シジャラー・ユーバンクス: 136ポンド(61.69キロ)

<フェザー級/5分3R>
ハキーム・ダラドゥ: 145ポンド(65.77キロ)
ズベア・トホゴフ: 150ポンド(68.03 キロ)

<ライト級/5分3R>
ブラッド・リデル: 156ポンド(70.76キロ)
アレックス・ダ・シウバ: 156ポンド(70.76キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ディエゴ・サンチェス: 170ポンド(77.11キロ)
ジェイク・マシューズ: 170ポンド(77.11キロ)

<フェザー級/5分3R>
ショーン・ヤング: 146ポンド(66.22キロ)
ルドヴィット・クライン: 150ポンド(68.03 キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト: 205ポンド(92.99キロ)
アレクサ・ケマー: 206ポンド(93.44キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ジェフ・ヒューズ: 258ポンド(117.02キロ)
フアン・エスピーノ: 255ポンド(115.66キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
カディス・イブラヒモフ: 206ポンド(93.44キロ)
ダニーロ・マルケス: 206ポンド(93.44キロ)

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【UFC253】UFC世界ミドル級戦、コスタが王者アデサニャの制空権に入るには組みの圧は欠かせない

【写真】アデサニャが前に出ないと勝てない──という心境になるか(C)Zuffa/UFC

27日(日・現地時間)、UAEはアブダビ・ヤス島のUFC Fight IslandでUFC253 「Adesanya vs Costa」が開催される。

メインは19勝0敗の王者イスラエル・アデサニャに13勝0敗のパウロ・コスタが挑む、UFC世界ミドル級選手権試合だ。


最近はBlack Lives Matterでの言動でも分かるように、MMA界を越えた影響力を持つようになってきたアデサニャにとって、今回の試合は2度目の王座防衛戦となる。キックボクシングで75勝5敗(29KO)というレコードを持つアデサニャはMMAでも14度のKO勝ちを誇る。

スイッチヒッターで蹴りの距離に立ち、上中下の蹴り分けても重心が高くなったり、ブレることなくパンチに移行できる。アデサニャは蹴りを触覚とし、制空権を確保し相手の攻撃を受けずに、自らの打撃だけを入れるスタイルで勝利を重ねてきた。

このスタイルはUFCで戦うようになってからより、磨きが掛っているといっても過言でない。UFC参戦から数戦はブラッド・タヴァレス戦のように組まれることも多かった。ただし、ここで倒れずヒザという武器も披露していたが、その後のアデサニャが相手の踏み込みから攻撃を被弾し、リズムを崩したシーンは昨年4月の暫定王座決定戦、ケルヴィン・ガステラム戦ぐらいか。

ガステラム戦での経験があってか、初防衛戦となったヨエル・ロメロ戦では踏み込んで一発というスタイルを繰り返す挑戦者に対し、足を使い、カウンターも単発という試合でブーイングを浴びている。一方、挑戦者は13の白星のうち11試合がKO勝ち、その勝ち方もチャンピオンとは違い中間距離からのインファイトで相手を沈めてきた。

特徴的なのはオーソながら右は当然として、リードミドルともいえる左ミドルに威力がある点だ。コスタは腹を効かせ、制空権を広げると一気の絨毯爆撃で勝利を手にする。アデサニャに対し、蹴りの距離からさらに懐に踏み込むことができるか。そこが大きな勝負の鍵となろう。

接近戦を可能にするには、常に圧力をかけ攻撃も効かせ、アデサニャを打ち合わないと勝てないという心理状態にさせることができるかに掛かっている。当然のように、踏み込みにはカウンターを狙われるだろうが、コスタとしては距離を詰めない限りベルトを巻くことはできない。

実はコスタはグラップリングも長けておりテイクダウンからバック奪取、スクランブルでギロチンという勝利の方程式を持っている──が、公式記録には残っていないが2014年のTUFブラジル03でマーシオ・アレッシャンドリJrを相手に組みで猛攻を仕掛けた結果、ガスアウトで逆転判定負けを喫した経験がある。

5分✖5Rの戦い、世界の頂点を賭けた一戦でこのような冒険に出ない公算が高いが、それでも組みも圧力として、打撃の接近戦に持ち込むことはコスタにとって最上の策であることは変わらない。

打から組みに対しては、アデサニャの防御能力は異様に高い。では組みからの打撃──効かせるローやKOパワーを誇るパンチの持ち主に対して、同じような鉄壁のディフェンスと距離を取ることができるのか。コスタの総合力がプレッシャーとなり、アデサニャを慌てさせることができれば、非常にエキサイティングな試合になりそうだが、果たして……。

■視聴方法(予定)
9月27日(日・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOW ライブ

■UFC253対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
[挑戦者]パウロ・コスタ(ブラジル)

<UFC世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
ドミニク・レイエス(米国)
ヤン・ブラボヴィッチ(ポーランド)

<フライ級/5分3R>
カイ・カラフランス(ニュージーランド)
ブランドン・ロイヴァル(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ケトレン・ヴィエイラ(ブラジル)
シジャラー・ユーバンクス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ハキーム・ダラドゥ(カナダ)
ズベア・トホゴフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ブラッド・リデル(ニュージーランド)
アレックス・ダ・シウバ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ディエゴ・サンチェス(米国)
ジェイク・マシューズ(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ショーン・ヤング(ニュージーランド)
ルドヴィット・クライン(スロバキア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト(米国)
アレクサ・ケマー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ジェフ・ヒューズ(米国)
フアン・エスピーノ(スペイン)

<ライトヘビー級/5分3R>
カディス・イブラヒモフ(ロシア)
ダニーロ・マルケス(ブラジル)

The post 【UFC253】UFC世界ミドル級戦、コスタが王者アデサニャの制空権に入るには組みの圧は欠かせない first appeared on MMAPLANET.