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Report UFC UFC ESPN09 ティム・エリオット ブランドン・ロイヴァル ブログ

【UFC ESPN09】スクランブル戦の向う側。ガードからの極めでなく肩固めでロイヴァルがエリオットを下す

<フライ級/5分3R>
ブランドン・ロイヴァル(米国)
Def.2R3分18秒by 肩固め
ティム・エリオット(米国)

1週間前のオファーを受けて、UFCと契約を果たしたLFAフライ級王者ロイヴァル。スイッチを織り交ぜるエリオットが、ロイヴァルの蹴りをキャッチして早々にテイクダウンを決める。ガードを取らせず、パス狙いのエリオットに対し、ロイヴァルは亀からシングルを狙う。エリオットはバックに回り、スクランブルから即テイクダウン。バックを譲ったロイヴァルのキムラ→スイープ狙いを潰したスタンドに戻ったエリオットは、組んで小外刈りで崩してバックへ。胸を合わせにいくロイヴァルが離れて右ジャブ、左ローを蹴り込む。

続くテイクダウン狙いを切ったロイヴァルは、前蹴りでバランスを崩すもすぐに立ち上がる。殴って組むエリオットは、バックに回るとスタンドの状態で足をステップオーバーして腕十字へ。背中を向けたロイヴァルに対し、エリオットはスリークォーターネルソンから腹固めへ。肩に担いで前方にエリオットを落としたロイヴァルは、シングルを切りつつ鉄槌を打ち込む。スクランブルからキムラ狙いのエリオットに対し、ロイヴァルは得意の腕十字に切り替えたところでノンストップの初回が終わった。

2R、エリオットはローを多用し、頭を大きく振って組みに行く。ここで切られると引き込んだエリオットに対し、ロイヴァルは左足を抜いてハーフへ。肩固め狙いからトップをキープしたロイヴァルはギロチンも、足を抜いたエリオットがヴァンフルーへ。ロイヴァルは足を戻してフルガードを取ると、これを嫌がったエリオットが立ち上がる。

エルボーを入れたロイヴァルだが、スピニングバックフィストにダブルレッグを合わされ前転でかわそうとしバックを許す。胸を合わせに行くと、エリオットはギロチンへ。レッグドラッグの形で凌いだロイヴァルは、パスと同時にマウントを奪取する。ロイヴァルは背中を見せたエリオットの動きに合わせて横回転から上を取り、そのまま肩固めへ。自ら左足を掴んでエスケープを図ったエリオットだが間に合わずタップ。

ロイヴァルが金星といえる一本勝ちで、UFCデビューを飾ると「来週だって戦えるよ。動きは決して良くなかった。テイクダウンを狙ってくるのは分かっていたし、僕には意味はないよ。僕は人生を変えたい。明日、仕事に行かないといけないんだ」と話した。


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Report UFC UFC ESPN09 ケイシー・ケニー ブログ ルイス・スモルカ

【UFC ESPN09】ケイシー・ケニー、スモルカのスクランブルゲームを許さずハイエルボーギロチンで一蹴

<バンタム級/5分3R>
ケイシー・ケニー(米国)
Def.1R3分03秒by ギロチンチョーク
ルイス・スモルカ(米国)

サウスポーの構えからローを蹴るケニー、スモルカは右ミドルを返す。ケニーは左ボディフック、右ロー、スモルカはボディフックを入れる。前蹴りを腹に入れたスモルカと、ローを蹴るケニー。近距離でワンツーのコンビネーションは放つケニーは、ローでバランスを崩したスモルカの立ち上がり際にパンチを纏めようとする。スモルカはボディを徹底して狙い、ワンツーボディフック。顔面を殴られながらも、腹を狙うスモルカに対し、ケニーが距離を取り直す。

蹴り足をキャッチしたスモルカが顔面を殴り、離れたケニーは首相撲からヒザ蹴り、左フックから返しの右フックを入れる。下がったスモルカが組んでいくと、左腕を差したケイシーがハイエルボー・ギロチンに捕えたケイシー。背中をつけて逃げようとしたスモルカだが、頭を起こされるように絞められタップした。

「15分間ばかり戦ってきたけど、嫌だったんだ。ランキングに入れば凄くハッピーだよ。10日前のオファーでも体重を落とす。誰とでも戦う」と勝者はバックステージ・インタビューで話した。


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Report UFC UFC ESPN09 クリス・グティエレス ブログ ヴィンス・モラレス

【UFC ESPN09】構えを変えても前足に左右のローを蹴られ続けたモラレス。グティエレスがTKO勝ち

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
Def.2R4分27秒by TKO
ヴィンス・モラレス(米国)

鋭いローを蹴ったグティエレスが、引き続きローを入れる。スイッチし左ストレートをヒットさせたグティエレスは、オーソに戻して上段後ろ回し蹴りを繰り出す。ローを左足に受け続けるモラレスは、左ミドルから、右ローバランスを崩す。ローを左右で走らせるようになったグティエレスは右ローから直後に右ハイを2発蹴っていく。

前に出ることができないモラエスは、ローを蹴られて体が流されるようになる。左ハイ、右ローをスイッチして左ローと攻勢を続けるグティエレスの右ローでモラレスが下がる。グティエレスの踏み込みにようやく右を合わせたモラレスだが、一瞬姿勢を乱したグティエレスが上下の蹴りでモラレスを追い込む。構えをサウスポーに変えても、前足を削られるモラレスは左ローを右足に食らって尻もちをつかされる。最後にハイを見せたグティエレスが初回を圧倒した。

2R、すぐに右ローを蹴ったグティエレスが左ハイ、右ローを続ける。構えてを変えて下がるモラレスは、左右のローを前足に受ける。左ストレートから左ハイを蹴っていくグティエレス。右足を蹴られて体が沈んだモラレスは、どちらの構えでも前足を蹴られて痛みが顔に表れるようになる。

ついには右ロー2発で体を沈みかけたモラレス、グティエレスは後ろ回し蹴り、右ハイのフェイクから右ストレート、左から右ローと一方的に攻め立てる。続く右ロー崩れたモラレスのシングルを切ったグティエレスが、パウンドが立ち上がる。

モラレスは前蹴り、右ハイを見せたグティエレスの右ローで動きが止まる。レフェリーももう試合を止めて良いようなダメージのモラレスは、サウスポーの構えで右足に左ローを受けると、マットに手をつく。ついにはここでレフェリーが試合をストップした。これで3連勝としたグティエレスはバックステージ・インタビューで「この数カ月で色々と修正してきた」と話した。


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News UFC UFC ESPN09 ジルベウト・ドゥリーニョ タイロン・ウッドリー ティム・エリオット ブランドン・ロイヴァル ブログ マッケンジー・ダーン

【UFN ESPN09】計量終了 全選手がマスク着用で計量。ブラジル国旗マスクのドリーニョが、力強いポーズ

29日(金・現地時間)、30日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC ESPN09「Woodley vs Burns」の計量が行われた。

真っ先に計量を済ませたのがメインに登場するタイロン・ウッドリー、そのウッドリーから最後にスケールに乗ったケイシー・ケニーまで、22人の選手の全員がマスクを着用していた。


折り返しの12人目に体重を計ったジルベウト・ドリーニョ・バーンズは、ブラジル国旗模様のマスクをつけ、パスするとガッツポーズ。現状、もっとも厳しい状況下にある母国への想いが伝わってくるようなポージングだった。

ラスト2で登場したマッケンジー・ダーンもしっかりと体重を落としており、ハナ・サイファース戦に臨む。なおライト級でルーズベルト・ロバーツと対戦するブロック・ウィーバーが、2.5ポンドオーバーで唯一の計量失敗となっている。

出場全選手の計量結果は以下の通りだ。

■UFC ESPN09計量結果

<ウェルター級/5分5R>
タイロン・ウッドリー: 170.5ポンド(77.34キロ)
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<ヘビー級/5分3R>
ブラコイ・イワノフ: 255.5ポンド(115.89キロ)
アウグスト・サカイ: 259.5ポンド(117.7キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ゲイブリル・グリーン: 170.5ポンド(77.34キロ)
ダニエル・ロドリゲス: 170ポンド(77.11キロ)

<ライト級/5分3R>
ルーズベルト・ロバーツ: 156ポンド(70.76キロ)
ブロック・ウィーバー: 157.5ポンド(71.44キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
マッケンジー・ダーン: 115.5ポンド(52.38キロ)
ハナ・サイファース: 115.5ポンド(52.38キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ケイトリン・チューケイギアン: 126ポンド(57.15キロ)
アントニーナ・シェフチェンコ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ビリー・クゥアンティロ: 149.5ポンド( 67.81キロ)
スパイク・カーライル: 150ポンド(68.03 キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジャマハル・ヒル: 205.5ポンド(93.21キロ)
クリジソン・アブレウ: 206ポンド(93.44キロ)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット: 126ポンド(57.15キロ)
ブランドン・ロイヴァル: 125.5ポンド(56.92キロ)

<バンタム級/5分3R>
ケイシー・ケニー: 136ポンド(61.69キロ)
ルイス・スモルカ: 136ポンド(61.69キロ)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス: 145.5ポンド(66.0キロ)
ヴィンス・モラレス: 145.5ポンド(66.0キロ)

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【UFC ESPN09】スクランブルの果てに何がある? LFAフライ級王者ロイヴァルがエリオットとデビュー戦

【写真】ガードから相手の上半身を4つの技で回すダイヤモンド・コンビネーション を武器に、ブランドン・ロイヴァルは世界最高峰を勝ち残ることができるか(C)LFA

30日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFC ESPN09「Woodley vs Burns」が開催される。ラスベガスに戻ったUFC、そのメインは大会名にあるようにタイロン・ウッドリー✖ジルベウト・ドリーニョ・バーンズのウェルター級戦だ。

前UFC世界ウェルター級王者ウッドリーが再起戦で、ウェルター級転向後は破竹の3連勝中のドゥリーニョと対戦する今大会。当初の予定はプレリミとともにメインカードもESPN+で配信予定だったが、メインはESPNでライブ中継されることが決まった。


そのメインカードはウッドリー✖ドゥリーニョを筆頭にブラゴイ・イワノフ✖アウグスト・サカイのヘビー級=ブルガリア✖ブラジル対決や、マッケンジー・ダーンのママとして2戦目=ハナ・サイファース戦など5試合が用意されている。

さらにプレリミは6試合で、全11試合のラインナップのなかからプレリミで組まれたフライ級の一戦=ティム・エリオット✖ブランドン・ロイヴァル戦に注目したい。チャンピオンのUFC進出率が6割以上、コンテンダーシリーズを経た場合と合わせると96パーセントのチャンピオンがUFC、Bellator、ONE、PFLといったメジャーにステップアップを果たしているLFAから、フライ級王者ロイヴァルがUFCデビュー戦を行う。

ロイヴァルは6月23日のダナ・ホワイト・チューズデーナイト・コンテンダーシリーズ2020で同じLFAで戦うジェローム・リヴェラと対戦が決まっていたが、このタイミングでUFCと契約を果たすこととなった。

対戦相手はTUF24決勝で扇久保博正を破り優勝し、そのままデメトリウス・ジョンソンに挑戦を経験しているエリオットだ。いってみればTitan FCからTUFを経てUFCに戻ったエリオットが、LFAからコンテンダーシリーズを経ずにオクタゴンにやってきたロイヴァルを迎え撃つ形だ。

ロイヴァルの強みは、そのアグレッシブな極め中心のファイトにある。スクランブル全盛のMMAにあって、ロイヴァルは下になることを厭わない。むしろテイクダウンを狙われると自ら下を選択するのがロイヴァルというファイターだ。背中をマットにつけるやいなや。オモプラッタやゴゴプラッタを仕掛けており、ここが外されても深く足を差し入れて腕十字、あるいは真正面から三角絞めと、行きつくしまを与えず一本を狙う。

このゴゴ、もしくはオモからの三角か腕十字という流れは自由に行き来することができ、、最終的に相手の右腕を腕十字で狙うことが多い。またオモプラッタからは足関節に移行するという選択肢もロイヴァルは持っている。

対してエリオットはスイッチ多用の組むための打撃から、徹底してシングルレッグやダブルレッグでテイクダウンを奪う。そしてスクランブルゲームからのバック奪取、あるいはギロチンでフィニッシュを狙いつつ、相手を削っていく。

これまでのロイヴァルならば、組まれても耐えることなく下を選択し、上に挙げた四つの技からなるダイヤモンド・コンビネーションで極めを即座に狙っていくだろう。ただし、彼が戦うのは世界の最高峰UFCだ。最終的に彼の狙いが右腕への腕十字であれば、エリオットはテイクダウンにし成功しても、右腕のヒジを外側に貼り、伸ばされないという対策は練って来るだろう。

下からの仕掛けを凌がれ、担ぎパスやハーフを許す展開に追い込まれると、ロイヴァルは苦しくなる。そこでも足を戻して、ディープハーフから上を取り返したり、スクランブルに持ち込む方法で、エリオットをどれだけ削ることができるか。ロイヴァルの下での消耗が、上から攻めるエリオットより少なければ、スタンドに戻って左ローでエリオットの前足を殺すという戦い方もある。

その結果、エリオットの踏み込みが甘くなれば組み力、テイクダウン能力は落ちる。そうなるとヒザ蹴りやヒジに加え、スピニングバックエルボーという飛び道具という武器が英ヴァルにはある。エリオットとしては打撃を見せてテイクダウン、そこからポジション&バックチョークかスクランブルでギロチン、タップを奪えなくても削り続けること。ロイヴァルとしては、相手の虚をつくほど動ける間の一本。ここを凌がれると、3Rを考えた選択肢があるのか。

スクランブルゲームの先にあるのは、エリオットのドミネイトか──それともスクランブルの終着点として、ロイヴァルがサブミッションで仕留めることが可能になるのか。最初のロイヴァルの仕掛けの是非で、試合の流れを占うことができそうだ。

■UFC ESPN09対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
タイロン・ウッドリー(米国)
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ブラコイ・イワノフ(ブルガリア)
アウグスト・サカイ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ゲイブリエル・グリーン(米国)
ダニエル・ロドリゲス(米国)

<ライト級/5分3R>
ルーズベルト・ロバーツ(米国)
ブロック・ウィーバー(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
マッケンジー・ダーン(米国)
ハナ・サイファース(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ケイトリン・チューケイギアン(米国)
アントニーナ・シェフチェンコ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ビリー・クゥアンティロ(米国)
スパイク・カーライル(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジャマハル・ヒル(米国)
クリジソン・アブレウ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット(米国)
ブランドン・ロイヴァル(米国)

<バンタム級/5分3R>
ケイシー・ケニー(米国)
ルイス・スモルカ(米国)

<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
ヴィンス・モラレス(米国)