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【Special】河名マスト&中村倫也、2/16 GCS01&2/17 UFC298を振り返る─01─「あっ、ヤバい」(倫也)

【写真】遠近法です(C)MMAPLANET

2月16日、会場非公開で開催されたGLADIATOR CHALLENGER SERIES01でパン・ジェヒョクを破ってGLADIATORフェザー級のベルトを巻いた河名マスト。同17日(土・現地時間)、カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで行われたUFC298でオクタゴン2戦目=カルロス・ヴェラを下した中村倫也。
Text by Manabu Takashima

それぞれのレスリング人生を歩み、それぞれのMMA道を生きる両者。専修大学同期レスラーコンビが互いの──そして自身の試合を振り返った。


──個人的に倫也選手とマスト選手を同時に取材というのは、2022年1月のFight&Lifeの対談以来になります。

中村 あぁEXFIGHTでやったインタビューですよね。

──そのEXFIGHTという固有名詞を倫也選手の記事で使うことが許されるようになり感無量です(笑)。

河名 アハハハハハ。

中村 本当に皆さんのご理解があって。ご迷惑をお掛けしてばかりなのに、本当にありがとうございます。

──ハハハハ。今回は日本時間で2月16日にマスト選手の試合があり、18日に倫也選手の試合がカリフォルニアであった。計量前日だったと思いますが、倫也選手はマスト選手の試合の方はチェックされたのでしょうか。

中村 夜中にライブで視ていました。結構、時差ボケが酷くて……午前1時半ぐらいから「今日も眠れねぇな」っていう風になっていて。そのまま3時ぐらいになって、あと3時間もすれば水抜きが始まるかっていう時だったんですけど、「もう寝れないんだからしょうがない」っていう気持ちでYouTubeの配信を視ることにしました(笑)。

──本来はしっかりと睡眠をとっている時間だったと。

倫也 ハイ。起きて水抜きをしながら、ディレイでチェックしようと思っていました。で3時ぐらいになっても眠れないのと同時に、『マスト、これから試合か』ってなるとソワソワしてしまって(笑)。なら、もう良いやと思って起きてチェックしました。そうしたらヘンリー(三上大智)の急所蹴りがいきなり映って(笑)。

マスト アハハハハハ。

──戦前の予想はどのようなモノだったのでしょうか。

倫也 勝つ。前回の試合と違って初見ではないので、何度もぶつかるなかでマストが上回っていくというのは、何となく分かっていました。ポイント、ポイントを押さえて勝つことができるとは思っていましたね。

──マスト選手も9月、12月の試合を経て自信は深めているようでした。

河名 ハイ。戦略でいうと前回は足を触ってテイクダウンを狙うとディフェンスされたので、今回は触ったらドライブする。そして背中から落として倒すということでした。レスリングでいえば4Pのテイクダウンを取るという算段です。パン・ジェヒョクにKOパンチはないと踏んで、勇気をもって選択した戦略でした(笑)。

──すると……。

中村 ストレートを打ち抜かれた時、ハッとしました。正面からドンと打たれるシーンはあったのですが、あそこは横から抜かれていたので『あっ、ヤバい』ってなり、凄く怖かったです。

──あの後のGLADIATORの3月3日大会のストップを見ていると、あの試合も止められていても致し方ないかと思いました。

河名 負けた選手が試合後に不満顔を浮かべている時って、あれで止められた時なんでしょうね。一応、意識があるけど殴られ続けているっていう。

──立ち上がった時に、背中を向けたまま殴られた。あそこもストップがあるのかというシーンでした。

中村 色々なことが頭をよぎりました。頑張ってくれるんだろうけど、このまま殴られる試合は視たくないとか。ここから行くんだったら、1分間マジで貰わずに組みつけとか。同時に思いましたね。

河名 あの前に同じ形でワンツーを貰っていて。アレと同じで、入ってつこうとしたら『エッ?』ってなりました。

中村 あぁ、なるほど。

河名 ただ追い打ちがパンチでなく、浴びせ倒しのように倒されたのは助かりました。あそこでもう一発、スコンと貰っていたら本当に終わっていたと思います。背中を向けたのは、相手の片手をワキの下にもってきたかったかたです。

──ウィザーにとろうと。

河名 ハイ。触って、ケージの近くでオーバーフックの態勢に持ち込む。本能的にそう動いていました。片手で殴られるのは仕方ないと。僕は向き合う方が怖かったです。

──結果、正対してオーバーでなくアンダーフックでパン・ジェヒョクの動きを止めることができたかと。

河名 ハイ。とにかくケージに救いを求めていました。あのまま殴られ続けていたので。ただ触っていれば組みには戻せる。力は出ないけど、意識はあったので何とかなる──そんな心理状態でした。

──その言葉通り、シングルレッグで組み直してボディロックでテイクダウンを奪いました。

河名 櫓投げを仕掛けて、投げられまいと戻ってきたところを投げる。相撲でいうと呼び戻し、仏壇返しですね。

──あそこで流れが変わりました。

中村 あの時、真っ直ぐに地面を押すことができていて……パン・ジェヒョクをケージに運ぶときに、ヒザがブレることなく力を真っ直ぐに伝えることができていた。そこで大丈夫だとは思ったんです。にしても、あそこまで反撃するのかって(笑)。あれで『おお、良し良し』と(笑)。

──その後のパウンドから肩固め、マウントへ。パン・ジェヒョクがスクランブルに持ち込もうとすると、オーバーフックで浴びせてからのクリンチアッパー。あのオーバーフックのダーティーボクシングが強力で。会場内では凄い音が響き渡っていました。

河名 これまでクラッチを組んで固めるということに徹底していたのを、パン・ジェヒョクが僕の手を一本取ってくるという組手だったので──顔が空くと殴ろうと思っていました。あえて胸と胸の間に空間を創っていつでも動けるようにして、尚且つ殴れるように。そこはずっと練習をしていて、あの形になると八隅(孝平)さんは『河名ポジション』って叫んでいます(笑)。

中村 アハハハハ。

<この項、続く>



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お蔵入り厳禁【Special】J-MMA2023─2024、明日─プロ2戦目を迎える木村柊也が、1月に話していたこと

【写真】本来はフェザー級だが、明日はライト級で戦う木村。どのように育成されるのか、楽しみだ(C)MMAPLANET

MMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、始まったばかりの1年について話してもらった。J-MMA2023-2024、第十二弾──木村柊也、後編。
Text by Manabu Takashima

史上最強の日本拳法家からMMAに転向、BRAVE所属の木村は昨年12月のプロデビュー後、明日10日(日)に東京都大田区にある大田区産業プラザPIOで開催されるGRACHAN68 × BRAVE Fight31でMMA2戦目を戦う。

ライト級2回戦、長南崇志と対戦する木村が1月16日に語っていた2024年の目標とは──お蔵入り厳禁、「どんな職業でも自己満足じゃいけない」というスーパールーキーの発言に注目してほしい。

<木村柊也インタビューPart.01はコチラから>


──では大会が再開された日本拳法の試合で、軽く齧ったMMAが役立つことはあったのでしょうか。

「それは距離感とかありましたし、日本拳法に支障がでないようにMMAの練習をやっていたのですが、グラップリングの練習をしていたことで寝かされた時に一本を取られない対処とかが役に立ちました。上半身への極めは許さているのが、日本拳法のルールなので。

投げられるとしがみついたり、力で対処して審判からの『待て』を待つみたいな感じでいたんが、力を使わずに相手をコントロールして『待て』を待てるようになりました。体力の消耗とか、そういう部分で凄く変化がありましたね」

──ではMMAを始めて日本拳法が生きる点というのは?

「日本特有のパンチ、独特の距離からの真っ直ぐ入るパンチですね」

──独特の距離と言われた日本拳法の距離とは、MMAと比較してどのような距離になるのでしょうか。

「距離的には見た感じだと、一緒です。本当に一歩下がるか、下がらないかぐらいです。ただし、MMAではテイクダウンやローキックがあります。だから、最初のうちは攻撃を貰っていました。やはりカーフキックの方が蹴りやすいですし。と同時に、自分はそこから一気に飛び込んでパンチを当てることができます。

基本はワンツーですが、ノーモーションの右だとか。踏込みや使う技が違うことで、感じる距離が違ってくる。だから、やっている本人にしか分からない部分にもなってくると思います。日本拳法の独特な距離を保っている場合は、自分のパンチはMMAを始めた当初から当たっていました。

でもテイクダウンを仕掛けられ、それを切るという部分は最初の頃は全然なれなかったです。どのタイミングで切れば良いのかが、全然分からないので。来ることが分かっていても、動けない。そこは本当に苦労しました。テイクダウンを気にしすぎて、踏み込みが遅れたり打撃に悪影響を及ぼしていました。

ただ今では日本拳法の良さを残しつつ、MMAの位置取りとか微妙な間合いを理解することで反応が遅れてもテイクダウン狙いを切れるようになってきました」

──アマMMAを経験せずに、12月のGLADIATORでプロデビューを行いました。

「ハイ。宮田先生と話して、アマチュアは経験しなくてプロで戦っていく方針になりました。そのために準備期間を置いたというのはあります」

──一つの競技で国内のトップだった選手が、街道場で練習をしてプロデビュー戦を迎えた人と戦うのはアンフェアだと12月の試合を見て感じました。

「アッ……」

──同時に一発貰って、ダウンをも喫した。やはりMMAは簡単ではないとも。

「う~ん、どれだけ練習をしていても、あの空間は試合でしか体験できないので。実際にケージのなかで、薄いグローブ一つで殴り合う感覚は、どれだけ練習しても違う。そういった部分で、より一層気が引き締まりました。KO勝ちはできたのですが、自分も殴られて。怖さも改めて感じました。やっぱり、これまでは面に守られてきた。一発貰っても良いや──という思考が、残っていたようです。でも、あの薄いグローブで生身に貰うのは本当に危ないと実感することができました」

──ただ非常に堂々と戦っていました。

「ハイ。殴られた後も、焦りはなかったです。ほんと、スリップだったのでダメージもなくて、『アブねぇ』って感じで。ただし判定だと、向うの効果点になるでのああいうパンチも被弾しないようにしないとダメです」

──日本拳法で数々の大切な試合をこなしてきた勝負度胸が生きた?

「ハイ。そこはもう、変わらないなと思います。結局、あの場に立つと選手と審判しかいない状況なので」

──これからのキャリアアップ、2024年中にどこまで到達したいと考えていますか。

「団体を問わず、与えられた試合をします。今年の目標は何試合できるか分からないですけど、最低でも3試合。自分はKOを続けたいです。判定は考えずに、攻め続けたいというのはあります。何よりも試合が組まれれば、プロとして見ている人をワクワクさせたい。勝ち負けでなく、感動を与えられる選手になりたいです。これまではプロじゃないし、稼げないことも分かっていたので自分のために戦っていました。勝ち負けを気にして。でもプロって、どんな職業でも自己満足じゃいけない。そこは考えとして、持っておきたいです」

──ではMMAファイターとして、将来の目標は?

「世界チャンピオン……正直、世界のベルトって色々とあって。でも、どこで戦いたいというのはなくて。面白い試合を続けて、最終的にどこかのチャンピオンになれれば良いと思っています。それには、まず国内のベルトを獲らないといけない。そこに関しては、デビュー戦のような試合をしていれば、チャンスは巡ってくる。どこの団体のベルトとかではなくて、回ってきたチャンスをモノにしていきます。あと……貰わないで倒す。と同時に貰っても、勝ちます」

──同期で空手出身の南友之輔選手にライバル心は?

「ないです。ただ南が頑張っていれば、自分の刺激にもなります。それぐらいですかね。BRAVEってストライカーが少ないから、逆にストライカーにとって凄く良い練習環境だと思っています。ここでテイクダウンを切ることができれば、本当に自信になります。試合の時にも、BRAVEでやってきたことを想えば多少ミスって、反応が遅れても耐えられる。そういう自信をもって、試合に臨んでいます」


■放送予定
3月10日(日・日本時間)
午後1時00分~GRACHAN放送局

■GRACHAN68 × BRAVE Fight31対戦カード

<Grachan初代ウェルター級T決勝戦/5分3R>
櫻井隆多(日本)
青木忠秀(日本)

<ライト級/5分2R+Ex1R>
岸本篤史(日本)
芳賀ビラル海(日本)

<フェザー級/5分2R+Ex1R>
黒井海成(日本)
高橋孝徳(日本)

<73㎏以下契約/5分2R+Ex1R>
エドモンド金子(日本)
草訳駿介(日本)

<バンタム級/5分2R+Ex1R>
萩原一貴(日本)
高須将大(日本)

<65㎏以下契約/5分2R+Ex1R>
久保達也(日本)
矢上諒(日本)

<ライト級/5分2R+Ex1R>
木村柊也(日本)
長南崇志(日本)

<フライ級/5分2R+Ex1R>
髙橋謙斗(日本)
道端正司(日本)

<フライ級/5分2R+Ex1R>
テム(日本)
小田魁斗(日本)

<フライ級/5分2R+Ex1R>
三笠貴大(日本)
原拓郎(日本)

<フライ級/5分2R+Ex1R>
熊崎夏暉(日本)
平野紘希(日本)

<フライ級/5分2R+Ex1R>
鈴木嵐士(日本)
上田麟(日本)

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【Special 】バンコク在住プロファイター=ウィラチャイ&アマファイター=ボスに訊く、タイのMMA

【写真】シャノン・ウィラチャイ(左)とボスことチャユット・ロジャナカット(C)MMAPLANET

今や世界中からファイターが集まり、タイではトレーニングを中心としたファイト産業が、急成長している。特にプーケット、パタヤには多くの外国人がトレーニングをするために短期、長期滞在している。ただし、観光地のメガジムにローカルファイターの姿は少ない。
Text by Manabu Takashima

従業員はタイ人でも、トレーニングをしているのは外国人だ。まさにリゾート・ホテルと同じようなメガジムでなく、首都バンコクのMMA事情はどうなっているのか。バンコク・ファイトラボで元ONEファイターのシャノン・ウィラチャイ、そしてフォーエバーヤング・ライフジムでアマMMA選手兼指導者でもあるチャユット・ロジャナカットに尋ねた。


Part.01
シャノン・ウィラチャイ・インタビュー

──タイのMMAのパイオニアであるシャノンですが、タイにおけるMMAの現状を教えてください。ONEがタイに進出した直後、幾人かのムエタイのビッグネームがムエタイに転向しましたが、デェダムロン・ソーアミュアイシルチョークのような成功例は少なかったです。今ではONE Friday Fightはムエタイの試合が多く組まれるようになり、ムエタイそのものの環境は変化しました。今、タイの若者がファイターを目指す時はムエタイかMMA、どちらを目指す傾向にありますか。

「タイにおけるMMAの現状は、以前は少し良くなっていた。ONE以外にも大会が開かれ手始めていたしね。でも、ここ数年は少しスローダウンした。特にコロナの影響も大きかった。同時に僕もそうだけど、タイ人ファイターがONEで戦いたいという想いは強くなっている。ただし、この1年はONEがムエタイとキックボクシングに力を入れてきたので、MMAファイターが戦う機会は決して多くない

常時MMAの練習をするタイ人選手、それとタイ人以外の選手──いずれもファイターになりたいと思っている人間は増えたけど、試合の機会を得るのは本当に難しい。年に1度や2度というところがやっとで。そういう状況だから若いMMA思考の選手も、戦う機会をえるためにストリートファイトのような独立団体で試合をしたりしている。それこそストリートで素手で殴り合っていた若い連中は、ボクシングやムエタイ、MMAで戦いたいという風になっているんだけどね。

タイの若い選手たちが、もっと試合機会に恵まれてグラスルーツショーからプロ、ワールドクラスレベルへというヒエラルキーができると素晴らしいんだけど。キックボクシングなのか、ムエタイなのか、MMAなのか──いずれにしても、タイ人選手は可能性を秘めているよ。うん、テコンドーでも空手でも活躍できる。世界一になれるかどうかともかく、良い活躍はできるはずだ。

ファイティングスポーツは楽しまれているから、ムエタイにしてもMMAにしても、この国は凄く可能性がある。とにかく、まずはムエタイ。そしてボクシング、それからキックボクシング……タイの人々は『なぜ? クリンチとエルボーがない』って不満を言うけど、キックボクシングでも凄く多くの世界チャンピオンが生まれている。タイ人はどんなコンバットスポーツでも活躍できる力がある」

問題はムエタイファイターはキックボクシングには気軽に転向できるけど、MMAはそうでないということ。MMAは寝技があってサブミッションや柔術、レスリング、パウンドなど修得しないといけない技術が多い。それを彼らは怖がっている。でも、練習すれば誰もができるようになるのは絶対だよ。それなのに首を絞められたくない、腕を極められなくないって感じなんだ。毎日のようにエルボーで、誰かの顔をカットしているのにね。

繰り返すけど、タイ人はMMAでも活躍できる。ローマ・ルックンブンミーはUFCで活躍していて、スタンプ・フェアテックスはONEで世界チャンピオンになっている。タイ人ファイターはどんなマーシャルアーツでも良い結果を残せると思っている」

──プーケットでは外国人ばかりが練習していて、コーチも外国人です。ここバンコクでも柔術などタイ人以外の指導者が目っています。そういうコーチを雇うにはお金がかかるので、ジムの会費も自然と高くなります。結果、タイの若い世代がMMAの練習はなかなかできない。この現状をどう思いますか。

「その通りで、ずっと長い間タイの問題でもあるよね。この国は観光産業でなりたっている。そして市井の人々は、観光客との触れ合いを躊躇するところもあるんだよね。でも今、タイは変化の時を迎えている。

以前は足が向いていなかったエリアにも出向くようになった。でも外国人のいる場所は、何でも高価で自分たちの場所とは思えないんだ。英語を話せない人も多いしね。それはプーケット、バンコクだけでなく、タイ全土で見られることなんだよ。特に昔の人、オールドジェネレーションはそんな感覚が強く残っている。でも、若い世代は違う。どんどん、進んでそんな場所にも入っていくようになっている」

──飛び込んでいるわけですね。

「ホント、英語を話せないから怖がっている部分はあるんだよ。それがタイだった。でも今では、どこもがオープンになっているよ。まだ、少し時間はかかりそうだけどね」


Part.02
チャユット・ロジャナカット・インタビュー

──ジム訪問の機会を頂いてありがとうございます。

「逆に訪れてくれて、ありがとうございます」

──いつ、このジムはオープンしたのでしょうか。

「フォーエバーヤングジムとして、ここのエカマイのジムは、2つ目の支部にジムになります。最初のジムは2018年にオープンしました。そしてここは去年(※取材は2023年11月に行われた)、2022年から活動し始めて、ちょうど1年になりますね」

──ボスと皆が呼んでいますが、フルネームを教えてください。

「チャユット・ロジャナカットです」

──ボスが最初に格闘技を始めたのは、いつのことですか。

「とても若い時、5歳か6歳、7歳の時かにムエタイを始めて。しばらくして完全に辞めていたけど、14歳か15歳のときにランシット地区のムエタイスクールでまた練習するようになりました。MMAは17、18歳になった時に始め、これまでアマチュアで戦ってきました」

──今、何歳ですか。

「今年で27歳になりました」

──既に10年のMMAキャリアがあるのですね。10年前にバンコクでMMAが練習できる環境があったということですか。

「イエス。最初にMMAの練習を始めたのは、バンコク・ファイトクラブというジムでした。ただし、上手く機能しているというわけではなくて7、8年前にここのオーナーに出会って柔術、MMA、ムエタイのトレーニングをするようになった。ムエタイは他のジムでも練習を続けていたけど、今は全てのトレーニングをここでしています」

──MMA戦績は?

「12戦して10勝し、2敗しています。全てアマチュアです」

──もう指導もしていますが、MMAを戦う目的は何ですか。

「初めてMMAを見た時には、うわぁ、何でもやって良いんだと思いました。僕自身はムエタイをやっていたけど、MMAは完璧なファイティングゲームに映りました。打撃系の格闘技はクリンチがあると、ブレイクが掛かりますが、MMAではファイトは続けられます。そんな戦いにインスパイアされ、10年前からやってきました。格闘技として、全てを補っているからです」

──国技ムエタイが世界一である、タイの一般の人はMMAのことをどのように思っているのでしょうか。

「当時、MMAはとても新しいモノでした。グラウンドがあって、ムエタイとは全く違います。寝技に関しては、全く理解されていなかったです。10年前までタイの人達は、ファイトはグラウンドになるとスタンドに戻るものだと思っていました。でも僕もそうですが、『ワォ。こんなことやって良いんだ』と驚き、MMAはリアルファイト、本物の戦いがあるマーシャルアーツだと思われるようになりました。

ムエタイ選手は、MMAを十分に戦えると思っています。クリンチゲームもできるし、爆発力もあります。ムエタイは既に立ち技では世界一ですが、MMAの将来はもっと広がっている。その機会があると思います」

──ところでタイではONEかUFC、どちらの方が人気があるのですか。

「以前からMMAを見ている人はUFCです。ムエタイから徐々にMMAを見るようになった人は、間違いなくONEを支持しています。この2つのグループに、タイのMMAファンは大別されるでしょう。以前はUFCのファンはハードコアファンだけでした。でも今では、UFCもONEも皆が知っています。ムエタイからMMAを見るようになった人は、ONEがスタート地点になります」

──では、このジムで練習している人々の目的は?

「誰もが楽しめます。マーシャルアーツの練習を通じて、人として成長する。プロで戦いたい人、体重を減らしたい人、どんな目的を持っていても、ここで練習できます。どんな目標を持っている人でも、一緒になって目標を達成する。そんなコミュニティです。皆で上を目指しています」

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45 MMA MMAPLANET o Special UFC UFC300 UFN UFN234 ガブリエル・ベニテス ジム・ミラー 大沢ケンジ 柏木信吾 水垣偉弥

【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:1月 ミラー×ベニテス「関脇が関脇として居続ける味わい深さ」

【写真】UFC100、UFC200、UFC300まで来たら、ぜひUFC400も目指してほしいジム・ミラーだ(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。(担当・中村が月を跨いで取材する凡ミスをしたため、12月&1月の2部作として)今回は水垣偉弥氏が選んだ2024年1月の一番──1月13日に行われたUFN234のジム・ミラー×ガブリエル・ベニテス戦について語らおう。


──それは水垣さんが言うことに意味がありますね。そして1月はUFN234:UFN on ESPN+92「Ankalaev vs Walker2」のジム・ミラー×ガブリエル・ベニテスを選んでいただきました。この試合はジム・ミラー40 歳、恐るべし!という試合でした。

「普通は年齢と共に反応速度が遅くなるので、打撃系の選手は年齢を重ねると組み技も交えたスタイルを模索するというのがよくあるパターンなんですよ。その逆で組み技の選手が年齢を重ねて打撃系に変わっていくというのはあまり聞いたことがないので、ジム・ミラーを見ていると『どういうこと?』と思っちゃいますね(笑)」

──平良選手とは違う意味で想定できない強さです。

「しかも相手の打撃に対する反応も良くなっていたり、動きそのものが良くなっている印象があります。体つきも以前は組み技選手らしいガッチリした筋量の多いタイプだったのが、今は筋量は落ちているけど力みがない体つきになってきて。力が抜けることによって、今まで反応できなかった打撃にも反応できるようになっているのかなと思います。純粋な反応速度は落ちいていたとしても、そのマイナスを補ってプラスにまで持っていっている……というのが僕の見解なんですけど、実際どうなのかは分かりません(笑)!」

──一時は4連敗も喫していたのに、そこから復活していますからね。

「しかもスタンドのKO勝ちが増えているという(笑)。ジム・ミラーはUFC100に出て、UFC200に出て、UFC300にも出ると言ってるじゃないですか。それを聞いてそれぞれの開催年を調べたんですけど、UFC100が2009年で、UFC200が2016年なんですね。ちょうど僕がWECと契約したのが2009年で、UFCの最後の1年になったのが2016年なんです。僕もUFCでは長く戦ってきた方ですが、その僕がWEC&UFCで過ごした格闘技人生がUFC100~UFC200の間とするなら、単純計算でそれを倍やっているってことじゃないですか。しかも時代も変わって、明らかにMMAのスタイルも進化しているなかで、それをやっているというのは…すごいの一言しかないし、頭が下がります」

──MMAも色んな形で進化していますが、ジム・ミラーのような選手がいることも面白いです。

「さすがにUFCチャンピオンになるというのは難しいと思うんですよ、本人がその気だったら失礼な感じになっちゃいますが。でも色んなファイターがいるなかで、関脇が関脇として居続けるみたいな、こういう選手がいるというのは非常に味わい深いですね」

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45 MMA MMAPLANET o Road to UFC Special UFC UFN UFN233 アザット・マクスン カーロス・ヘルナンデス シャーウス・オリヴィエラ ジョシュア・ヴァン ムハマド・モカエフ 堀口恭司 大沢ケンジ 平良達郎 朝倉海 柏木信吾 水垣偉弥 鶴屋怜

【Special】月刊、水垣偉弥のこの一番:12月 平良×ヘルナンデス「イメージ的にシャーウス・オリヴィエラ」

【写真】寝技に自信があるかこその打撃、フィニッシュから逆算した組み立て。まさに独自にスタイルで勝ち続ける平良達郎だ(C)Zuffa/UFC

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。
Text by Takumi Nakamura

大沢ケンジ、水垣偉弥、柏木信吾というJ-MMA界の論客をMMAPLANET執筆陣がインタビュー。(担当・中村が月を跨いで取材する凡ミスをしたため、12月&1月の2部作として)今回は水垣偉弥氏が選んだ2023年12月の一番──12月9日に行われたUFN233の平良達郎×カーロス・ヘルナンデス戦について語らおう。


──今月の一番ですが、完全に私のミスで1月を跨いでしまいました…。というわけで今回は12月と1月の二本立てでいかせてください! まずは12月の一番はUFN233での平良達郎×カーロス・ヘルナンデスをセレクトしていただきました。やはりここは平良選手の勝ちっぷりですよね。

「すごく安心して見ていられましたし、ここ数試合は相手が弱く見えちゃうくらい、平良選手の安定感と強さが際立っていますね。当たり前のことや基本的な技を決めて、ポンポンポン!と駒を進めてしまうので『あれ?相手こんなことも出来ないの?』と思っちゃうんですけど、対戦相手の他の試合を見てみると全くそんなことはないわけで。今回もフィニッシュは右ストレートからのパウンドでしたけど、普通に寝技で圧倒しちゃうわけなので、相当寝技は強いんだろうなと思います」

──UFC参戦当初は勢いや相手との相性で勝っていたのかなと思う部分も少なからずありましたが、5連勝という結果でUFCファイターとしての実力を完全に証明したと思います。

「ランキング手前の選手は完封して勝つことを証明できたので、次はランキングの上の選手たちとどう戦っていくかですね」

──あの試合で具体的に良かった点はどこですか。

「もちろん四つ(組み)の強さもあるし、寝技で上を取れる選手ではあるんですけど、テイクダウン能力がめちゃめちゃ高いタイプではないと思うんです。でもそこ(トップを取る)につなげるためのスキルとしての打撃のレベルが高いことも分かって、右ストレートを効かせてパウンドでフィニッシュしても驚きはなかったです」

──寝技に自信がある=打撃で思い切りいける=結果的に打撃が当たるスタイルですね。

「グラウンドで下になっても落ち着いているじゃないですか。今回僕がびっくりしたのは、1Rに自分で蹴ってバランスを崩して下になった時、迷わずに潜りスイープにいったこと。僕自身がそうだったし、僕は選手を指導するときも『MMAで潜りスイープは危ないよ』と言うんです。腕を足に挟まれて殴られたり、失敗したときのリスクが大きいので」

──今のMMAファイターはあの場面では背中を見せて立つことを選択する選手が多いと思います。

「はい。あとは、もし僕が1Rのあの時間帯で下になったら相当焦っていたと思います。でも平良選手は迷わず潜って上を取っていて、それだけ寝技の技術に自信があって、実際にスキルのレベルも高いんでしょうね。イメージ的にシャーウス・オリヴィエラというか、グラウンドで下になってもOKだから打撃を思い切りいける、みたいな」

──平良=チャールズ・オリベイラはイメージしやすいです。あとは事前のインタビューで平良選手が殴る・削る意識を持って戦うと言っていて、そこも影響したのかな、と。

「僕が試合前にインタビューした時にもそれを話していて、実際にパウンドアウトしたわけだから、自分のやりたいことを明確に持って戦って、それが上手く試合で出せているんだなと思います」

──個人的には打撃を出す際の安定感も増しているのかなと思いました。

「フィニッシュの右は安定感がありましたよね。強いパンチが打てる姿勢で出せていたと思います。あのパンチも『倒してやろう!』と思って出したというよりも自然に出ていたパンチだと思います。やっぱり組みや下になることを警戒していると、ああいうパンチは出せないです」

──平良選手は試合を組み立てた先にフィニッシュがあるのではなく、フィニッシュから逆算して戦っている印象があります。僕は倒す感覚や極める感覚に優れていることも才能の一つだと思っていて、キャリア関係なくフィニッシュできる選手はフィニッシュの画が見えているというか。

「確かに。僕は打撃で倒すという部分で言えば倒すことを捨てたんですよ」

──倒すことを捨てた、ですか。

「はい。僕は相手を倒す攻撃には”落差”が必要だと考えていて、軽くパパパパン!とパンチをまとめて、フィニッシュブローをズドン!と強く打つ。打撃の威力に”落差”をつけるからこそ、相手に大きなダメージを与えると思うんです。でも僕の場合は先にガードの上からでもいいので強いパンチをズドン!と当てるんです。最初にそれをやって相手に『この相手はパンチがあるな』と思わせる。そうすると相手は僕のパンチを警戒した動きになるし、相手はやりたいことができなくなる。最初に一発かましておくことで、結果的に僕が試合を進めやすくなるんです」

──あえて警戒させるためのビッグヒットですね。

「はい。ただそれをやると相手の警戒心を強める分、倒すための攻撃は当てづらくなるんです」

──倒すための戦い方か、勝率を上げるための戦い方か。

「そこで僕の場合は考えを割り切って、倒すことよりも自分が有利に戦って勝つ可能性を上げることを選択していました」

──水垣さんが現役引退したからこそ話していただける技術論ですね。

「寝技にもそういった組み立てがあるだろうし、倒し感や極め感がある選手は本能的にその組み立てや落差のつけ方ができるんでしょうね」

──平良選手はそれをUFCで勝つレベルで出来ているわけで、自分のフィニッシュ力をMMAに落とし込むセンスや才能もある。

「先ほどの話にもつながりますが、僕が考えているMMAで勝率を上げる戦い方とは違う戦い方をしていますよね。判定勝ちにするにしても、レスリング勝負してトップキープして削る…とは違うじゃないですか。だからどうやってあのスタイルや戦い方を身につけたのか気になるんですよ。先生の松根(良太)さんの現役時代とも少し違うし。松根さんの指導の幅の広さや持っている引き出しの多さで、ああいう選手が育ってきたのか。僕はそこにも興味があります」

──いよいよ今年はランカーとの対戦が組まれると思います。どんなことを期待していますか。

「上位陣に勝ってタイトルを獲ることも期待しているし、無敗のままいけるか。ランキング上位陣にどういう戦いができるか楽しみです。平良選手を含めたフライ級の新世代= ムハマド・モカエフ、アザット・マクスン、ジョシュア・ヴァン…たちが、上位ランカーとどう戦っていくか。またその世代同士の潰し合いがどういう結果になるのか。それも合わせて楽しみです」

──鶴屋怜選手がRoad to UFCで優勝してUFCと契約し、堀口恭司選手や朝倉海選手もUFC参戦に興味を示しています。今年はUFCフライ級が一気に注目されますね。

「フライ級は日本人が活躍できる階級なので、そういう部分でも今年はより注目ですね」

──あと僕が平良選手を取材していて、いい意味で図太いというか、UFCにチャレンジしているという感覚を持っていない気がしています。UFCで戦うことが当たり前、みたいな。

「そうなんですよ。マイクアピール一つとっても、しっかりタメを作ってから『アイム・ハッピー!センキュー!』とか“慣れてきた”じゃないですか(笑)。そうやってUFCの一員になってきたなと思いました。それと今回の勝利で僕が持っていた日本人のUFCでの連勝記録(5連勝)に並ばれたんですよ。これは僕が拾っておかなければいけないな、と。そういう意味でも今回、平良選手の試合を選ばせてもらいました」

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45 AB DEEP DREAM MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship RIZIN Special YouTube 本田良介

【Special】バンタオ・ムエタイ&MMA、ジョージ・ヒックマンに訊くプーケットの利点「宿泊、食事が安い」

【写真】アトランタでジュカォン・カルネイロやブライアン・スタンらとトレーニングをしていたジョージ・ヒックマン。2014年の大晦日、つまりDEEP DREAMで長倉立尚と対戦している(C)MMAPLANET

タイ、プーケット。タイガームエタイ&MMA。世界中からMMAファイターが集まるメガジムには、現在トライアウトに合格した本田良介が所属している。そのタイガーのヘッドコーチから独立しバンタオ・ムエタイ&MMAを興したのが米国人ジョージ・ヒックマンだ。
Text by Manabu Takashima

なぜヒックマンはジム&フィットネス街道といっても過言でないシャロンの街を後にし、バンタオにタイガームエタイに勝るとも劣らないメガジムを創り、活動することとなったのか。タイのMMAの将来を見据えて、話を訊いた。


──凄い設備ですね。タイのどのジムよりも大きくて。ところでジョージのバンタオ・ムエタイ&MMAでの肩書は何になるのでしょうか。

「MMAコーチで、ジムの共同オーナーの一人でもあるよ」

──既にヘッドコーチとしてタイガームエタイで成功を収めていたのに、なぜバンタオMMAに合流したのでしょうか。

「僕自身、アレックス・シールド、弟のフランクはタイで10年近く生活してきた。自分たちのジムをやろうってシリアスではなく、口にするようになってきたんだ。自分たちの意志で全てを運営したくてね。でも、本当に真剣なモノではなかった。転機になったのは、コロナ禍だ。コロナ禍になって……あれって僕らの歴史でも、とても奇妙な時間になっただろう? 人々に考える時間を与えることになったんだ。そしてジムを閉めたり、開けたりということを繰り返していて……世界中、どうなるのか分かっていなかった。

で、何に投資すれば良いのか、そこを探る時間を与えてくれたんだ。色々な物件を見て回る時間ができた。コロナで新しいジムを成功にさせることができる時間ができたんだよ」

──タイガームエタイとは違う、何かを加えたかったのですか。

「そうだね、タイガームエタイで色々と経験を積み、コネクションもできた。誰かのためでなく、自分たちのパッションを全て反映させることがバンタオではできている。自分が愛していることが根底にある仕事ができるのって、本当にラッキーだろう。十分な施設だけども、今も拡張工事をしている。設備はワールドクラスだし、コーチ陣も同様にワールドクラスだ。素晴しいチームでやっていけて、凄く幸運だよ」

──ファイトビジネスは実は、あまりロイヤリティのあるモノではないです。選手たちは簡単にジムを移っていきます。ただジョージがバンタオを創ると、アレックスやトップノイという生徒や仲間も一緒に移ってきましたね。このビジネスでファイターとの人間関係はどれだけ大切だと考えていますか。

「とても重要だよ。ファイティングはバスケットボールとか、そういうモノをプレーするのとは違う。僕と弟はレスリングと共に大人になったけど、ファイティングもレスリングと似ていてコーチと選手は密接な関係にある。実際、家族よりも長い時間を共にするわけだし。

一緒に旅をして……ファイターとコーチはとても近い関係だ。コーチとしては、選手は一人一人が違う性格をしていて誰一人として同じことを教えることはない。試合の準備も違いがあるし、試合前の困難さもそれぞれだ。人一倍ストレスを抱える者もいる。コーチは人として、彼らの一部になる必要もあるんだよ」

──近年、MMAの状況も違ってきて5年、いや3、4年前までは誰もが最高の設備があり、最高のコーチがいる米国で練習しようとしていましたが、今はこのプーケットにはジム・ビジネスを成功させるのに優位な点があります。プーケットでジム・ビジネスを行う利点を教えてください。

「僕らのジムだけでなく、他の全てのジムに世界中から人々が集まっている。正直、そんな人達がプーケットにやってくるためには航空運賃が、もっとも高いコストになる。でも宿泊、食事に掛かる必要はそこを差し引いても安い。それに僕らのジムではレスリング、柔術、MMA、ムエタイと全てを一カ所で学ぶことできる。ここやジムに裏に宿泊施設も揃っているしね。

米国でも一部の大きなジムではそれが可能だ。でも、僕がアトランタに住んでいた時は朝に一つのジムへ行き。お昼には違う場所へ移動していた。対して、ここだとジムの直ぐ近くステイして、ビーチもすぐそこにある。バイクで行き来できる範囲で、2つの違うビーチもある。練習に必要な全てが整っていて、ファイター特有のストレスをここでは感じることがない。練習に集中して、ビーチでリカバリーする。それがタイでの練習の良いところだよ」

──タイガームエタイのあったシャロンはファイティングジムだけでなく、ストレングスコンディショニングジム、ヘルシーフードレストランと全てが整っています。フィジカル街のようになっていますが、なぜジョージはバンタオを選んだのですか。

「正直を言えば、シャロンで色々な場所を見て回ったよ。そうしたらアレックスが『なんで、バンタオでジムを開かないんだ?』って言ってきたんだ。あの時、弟はTUFのコーチで米国にいて……僕はアレックスに『ありえない。バンタオに行くことは絶対にない』と言っていたんだけど、ここにワイフと子供達と一緒に2週間弱ステイしてみた。ビーチやレストランを友人に案内してもらった。そして、すぐにバンタオが大好きになったんだ。

それからロケーションを探すようになって、ここ以外にも候補地はあった。でも、ここが見つかったんだ。実はアレックスとコーナーマンとして米国に行っていて、戻って来てからここで隔離されていたんだ。なんだか、運命的だろう?」

──バンタオの成功を見て、他のジムも続こうとしなかったですか。

「いくつか、ムエタイのジムがこの辺りにもあるよ。でも、僕らのジムより小さい。本当に近しい友人も『そんなところにジムを出して、どうするつもりだ』って言っていたよ。そんな時も僕は『皆がやっているところからは遠い。でも、実際に見てみたら僕らがここを選んだ理由が分かるはずだ』って自信たっぷりに答えていた。幸運にも上手くいったね(笑)」

──自分たち訪問者にとって、バンタオがシャロンより良いのは空港が近いことです。

「イエス。ジムから20分で悪くない。なによりサリムビーチとバンタオビーチの間にある。以前はビーチまで15分や20分ドライブしていたけど、今はその必要もなくなった」

──プーケットには多くのジムがありますが、タイ人選手がほとんど見当たりません。タイにMMAが根付けば、この国はMMAの強豪国になると思っているのですが……。プーケットも外国人ファイターばかりで、今もタイのMMAファイターはまだ成長していないです。

「なれるよ、でも今じゃない。タイでMMAはまだ歴史が浅いスポーツだ。でも、ムエタイからMMAに転向する人間も増えてくる。10年前に初めて来た時より、ずっと成長している。あの頃はMMAといっても分かってもらえないから、説明が必要だった。ONE Championshipがタイにやってきて、MMAはずっと知られるようになった。それでも、ずっとやってきたムエタイからMMAに転じるのを恐れているんだ。

僕らはキッズクラスを始めるし、もう少しすればタイ人ファイターも成長するに違いない。柔術やレスリングを彼らに教えることが楽しみでならない。将来、ムエタイからMMAに転じるファイターが増える……そこに一番、情熱を注いでいるんだよ。ビッグネームのコーナーについて、一緒に練習することも素晴らしいことだけど、若い選手がキャリアの最初から前に進むところを見ていく……タイのMMAが発展することに、最も情熱を燃やしているんだよ」

──ムエタイは最近まで賭けの対象で、低所得者層が夢中になっていました。それがONEもそうですが、賭けの対象でなくスポーツエンターテイメントとして発展し、ムエタイの選手が良いお金を稼ぐようになってきました。そこはムエタイからMMAへの転向を鈍化させる要因になっていないでしょうか。

「そうだね。ムエタイでお金を稼ぐことができるようになってきた。ONE Championshipやラジャダムナン・ワールドシリーズで。MMAファイターがここにきてMMAのためにムエタイのトレーニングをするだけなく、色々なオプションがある。タイの俳優や女優がムエタイの練習をしている。ムエタイの大会も観戦するようになった。より認知度は上がっている。僕の友人であるタイ人の俳優もムエタイやMMAにハマっているしね。このスポーツは注目されているし、これからもっとそうなるだろう」

──タイ人ファイターはワールドベストになれる可能性を秘めていますか。

「もちろんだ。当然レスリングやグラップリングを知り、ムエタイのMMAに少しアレンジする必要があるけど、ムエタイとMMAって実は凄く似ていることを多くの人が理解していない。ムエタイのコーチも、タイ・クリンチ(首相撲)は凄くグレコローマン・レスリングに似ていると言っていた。確かに別競技だけど、柔術やレスリングに通じるところはムエタイにはあるよ。クリンチへの理解度の高さが、成功を保証することになる」

──今若い選手が経験を積めるフィーダーショーはタイに存在しているのですか。

「いくつか小さなプロモーションはあるよ。以前のフルメタル・ドージョーのようにね。今はファイトサーカスと名前を変えたけど。日本のスモールショーにも選手を送りたい。DEEPで戦う米国人選手も今、バンタオで練習しているよ」

──もしジョージが日本のMMAに送り込みたい選手がいれば、名前を教えてもらえますか。

「トップノイだね。もう日本に行っているけど。何人か、注目の若い選手がいるから彼らを日本に連れて行きたい。小さな団体から、RIZINを狙わせたい。コーチとして、日本への旅は大好きだ。美しい国で、食事も美味しい。良いビールとウイスキーもあるしね(笑)」

──最後に日本のMMAファンに呼びかけをお願いします。

「色々なファイターと、色々な団体の試合のために何度も日本を訪れている。日本で戦ったこともある。日本のMMAは巨大だ。余り日本人ファイターはやって来ていないけど、それほど長旅でもない。僕は日本を訪れるのも、ファンと交流することも大好きだ。何も恐れることなくも日本人ファイターには、もっともっとバンタオにトレーニングに来て欲しい。アリガトゴザイマス。イイネ」

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45 AB MMA MMAPLANET o ONE Special WNO22 YouTube デミアン・マイア ブラック マーシオ・クロマド レアンドロ・ロ 岩本健汰

【Special】岩本健汰が挑戦するミカ・ガルバォンを知ってもらうため、Fight&Lifeインタビューを再掲載

【写真】このところ話題性でルオトロ兄弟の遅れをとっているが、実力的には遜色ない──はず(C)SATOSHI NARITA

9日(金・現地時間)、カリフォルニア州コスタメサで開催されるWNO22「Rodriguez vs Hugo」で自らの持つウェルター級王座の防衛戦で岩本健汰と対戦するミカ・ガルバォン。
Text by Manabu Takashima

ここでは、ミカ・ガルバォンが何者かを知ってもらうために、2022年4月に発売されたFIGHT & LIFE#90から、彼が柔術を始めた時からムンジアル優勝→陽性で王座剥奪までの柔術家&グラップラー人生を振り返り、また彼の柔術&グラップリング観を話してもらったインタビューを再掲載する。

岩本が挑む世界最強のグラップラー=ミカ・ガルバォンとは?


――柔術の神の子ミカ・ガルバォンに初インタビュー。嬉しい限りです。

「こちらこそ、日本のマガジンでインタビューされる機会を貰えて感謝しているよ。マナウスと日本なんて、本当に別世界だと感じていたから。僕のことを注目してくれるなんて思いもしなかったんだ」

――パンデミック後、IBJJF軸の柔術界は動きを止め、代わってプロ・グラップリングとプロ柔術が台頭しました。茶帯から黒帯を巻くようになったミカはこの間、ノーギと道着で大活躍しています。

「コロナ・パンデミックが起ったとき、多くの柔術家がトレーニングをストップした。でも、僕は逆転の発想でこの期間にしっかりと練習して、差をつけようと思ったんだ。9人か10人、アカデミーから出ることなく、練習に集中し、外の世界と接触しないようにしていた。そうすることで、僕らは練習できる環境を維持し続けたんだ」

――強くなるためにそこまで貪欲だったのですね。

「気が狂ったように練習に集中していたよ(笑)」

――だからこそ、コンディションという面でもミカは他の選手をリードできたのですね。そんなミカは柔術とルタリーブリという2つのブラジル産格闘技の黒帯です。それにしても柔術とルタリーブリが犬猿の仲だった頃を知っている身とすれば、隔世の感があります。

「父は柔術三段の黒帯で、ルタリーブリでもブラックベルトを巻いている。僕からすると柔術とルタリーブリの抗争をしていた時代を知らないんだ。ただ、ここマナウスでの両者の関係はリオデジャネイロと比較にならないぐらい険悪だったと聞いている。何しろ、死人に出るほどだったんだ」

――あってはならないことですね。いくら自分たちのスタイルが大切でも柔術もルタリーブリも世間から認められない集団になってしまう。

「その通りだよ。でも僕が生まれる少し前、ルタリーブリはウゴ・デュアルチやエウジェニオ・タデウからアレッシャンドリ・ペケーニョやマーシオ・クロマド達に世代交代があり、彼らが柔術に歩み寄ったことで時代は変わったんだ。そしてマナウスでは2010年代に入り、柔術とルタリーブリは協力関係を組織として構築した。それ以来、柔術家がルタリーブリ、ルタリーブリの選手が柔術のトーナメントに出場するようになった。マーシャルアーツの根底にある尊敬、名誉、友情、情熱を浸透させるのに競技間のライバル心なんて全く必要ないからね」

――19歳のミカの言葉を当時の柔術家、ルタリーブリ選手に教えてあげたいですね。

「アハハハハ。アカデミーを襲って、路上で乱闘をする。それが何を生むんだって思うよ」

――ミカは柔術とルタリーブリ、どちらから練習を始めたのですか。

「柔術だよ。2歳の時に初めて道着の袖に腕を通した。ずっと柔術を戦っていて、10歳ぐらいの時からルタリーブリを始めたんだ。17歳でルタリーブリの黒帯になり、18歳で柔術でも黒帯になれた」

――ルタリーブリを練習した利点はどこにあると考えていますか。

「米国に比べると、ブラジルは今でもノーギ・グラップリングのトーナメントは少ない。米国では日常的になっているけど、やはりブラジルは道着へのこだわりは強い。そんな間に米国のグラップリングはどんどん進化している。ブラジルから米国に行くと、本当に驚かされた。でも、僕にはルタリーブリの経験があったから、今のサブオンリーの潮流に乗り遅れることがなかったんだ。なんせ僕はルタリーブリ・ファイターでもあるからね(笑)」

――その通りですね(笑)。

「柔術だけをやっていると、ほとんどトップを取ることがないという選手もいる。でもノーギでは上になることが大切だ。と同時にノーギを経験すると、道着での動きが本当に良くなるんだ。道着とノーギを経験することは、どちらの競技にも役立つよ。ノーギを経験すると、動きがシャープになるよ」

――柔術界ではノーギも柔術という意見が聞かれます。

「イエス」

――ではノーギ柔術とルタリーブリの違い何なのでしょうか。

「違いはないよ。今、柔術家のなかでもレッグロックは常識になった。でも、ルタリーブリには20年前から存在していた。今、グラップリングが盛んになっているけど、僕らはルタリーブリがずっとあったからね(笑)。そうだね、違いは――ルタリーブリは道着のズボンを履くこと。ノーギ柔術はショーツで戦う。それだけかな」

――セルフディフェンスが柔術の根幹だという意見もありますし、今も柔術のトップファイターは、MMAに転向する傾向はあります。

「スポーツとして見ても、いくつかストリートで有効な点は見られるよ。それにファイターだったら、それがスポーツであっても、自分の身は自分で守れないといけないと思っている。セルフディフェンスの基本ぐらいは知っておかないと。マーシャルアーチストとして、自分を守れないなんて恥ずべきことだから」

――そういう想いはあると。

「そうだね。使わないに限る。でも、その術は知っておくべきだよ。あとMMAに柔術を生かすなら、それ用の練習が必要だ。どういう状況で柔術の技術が有効なのか、しっかりと把握しなければならない。ただ柔術の練習をしていても、MMAには使えない。殴られるのがオチだ。デミアン・マイアが良い例だよ。しっかりとアジャストして、柔術をMMAに落とし込んでいた。逆にIBJJFのワールドのような最高のトーナメントで優勝を目指すなら、競技柔術に集中しないと。他のことをしながら勝てるほど甘くないよ」

――では競技柔術内でもオールドスクール柔術とモダン柔術が存在します。これだけ試合展開、技術が変化したスポーツは我々の年代も柔術とMMAだけではないでしょうか。

「ベーシックとファンダメンタル、この2つは柔術に欠かせない。だから柔術を始めた時には基礎、土台を習うんだ。腕十字、ベリンボロでなく道着を掴んだ時から、どういう風にプレッシャーを与え、どこが正しいポジションなのかを覚える必要がある。黒帯になって勝てない、上手くいかないという時に基本に立ち返ることができる。そのために基礎、土台を学ぶ必要があるんだ。僕自身、オールドスクールの柔術から学び始めた。どこのポジションにいても、シンプルかつ使いやすい動きを選択しているよ。それにどのスタイルだろうが、どんな考えを持っていようが、しっかりと練習をしないと技術は使いこなせない。とにかくトレーニングすることだよ」

──これまた至極、真っ当かつシンプルな真実ですね。

「以前、マイキー(ムスメシ)とも基本が大切、打ち込みをどれくらい練習しているのかという話題になったんだ。僕は1時間だと答えた。マイキーは『おお、良いね。僕はファイブだ』って言うんだ。つまり5時間だよ(笑)。4度の世界王者が、これだけ基本を大切にしている。多くの人が強い相手とのスパーリングをすれば良い練習だと思い込んでいるけど、決してそうじゃない」

──ミカは凄い頻度で試合に出ていますが、試合前と試合のないときでは練習内容は違ってきますか。

「確かに僕は試合数が多いよね(笑)。ただし試合前も自分が強くなることに重点を置いて、試合に勝つという練習はしていない。試合がない時の方がペースは緩やかになるけど、練習内容は変わらないかな」

──なるほど。ミカは道着柔術、サブオンリー、ノーギのポイント戦とあらゆるルールの試合に出ていますが、一番重視しているのはどのルールの試合になるのでしょうか。

「それが可能かどうか分からないけど、道着でもノーギでも世界の頂点に立ちたい。でも僕はルールを理解し、試合タイムも頭に入れて自分の動きができるにしている。そうだね──今年の目標はIBJJFのムンジアルでの優勝とADCC世界大会の優勝だよ。簡単じゃないことは分かっているけど、これまで通り道着もノーギも並行して2つの世界を狙いたい」

──それを口にデキて、周囲も期待できる。まさに柔術の神の子です。ではムンジアルとアブダビのトーナメントで、それぞれ最大のライバルは誰になるでしょうか。

「誰か特定の選手の名前は思い当たらない。ムンジアルとADCCはタフな相手しかいないから(笑)。ADCCは特にトライアルの優勝者を中心に16人の選手しか出場できない。タフでない相手を見つけることが難しいよ」

──確かにその通りですね。それにしてもADCCブラジル予選では5試合連続で一本勝ちでした。

「ノーギの試合では過去最高のキャンプができて、人生で一番状態が良かったんだ(笑)。自分のなかでも、ちょっと違うミカ・ガルバォンがいたような感じだった(笑)」

──それでいて昨年のEUGの道着77キロ級Tでは2021年のムンジアル・ミドル級世界王者となるタイナン・ダルプラをまだ茶帯だったミカは破っています。去年から今年にかけてタイナンが喫した唯一の黒星です。両者の再戦があるのか。とても楽しみです。

「タイナンはノーギはやらないから、あるとすればムンジアルかな。僕らは右も左も攻めることができて、どちらが得意ということがない。だから凄くエキサイティングな試合になるんだよね」

──道着柔術では4月30日に予定さているBJJ STARSの8人制トーナメントではレジェンド=レアンドロ・ロとの対戦が実現することも期待されています。

「子供の頃、シセロ・コスタのところで一緒だったことがあるんだ。当時からロは僕にとって憧れの存在だった。8年、9年が過ぎて彼と戦うことができる場所から辿り着くことができた。トーナメントの山が別だから、僕ができることは一生懸命に練習して、まずはファイナルまで勝ち上がることだよ」

──ところでONEがトップグラップラーと契約し、ワンマッチ形式で得られる対価が上がってきています。その一方でトーナメントに彼らが出場し続けることはあるのか。現状、プロとしてプロモーションと契約することをどのように捉えていますか。

「たしか僕のマネージャーも彼らからの接触があったんだ。でも、僕はまだその時期じゃないと思っている。ONEのようなビッグプロモーションでMMAと一緒に試合が組まれるのはグラップリングが一段階ステップが上がった表れだと思う。ノーギは道着よりも一般の人に理解されやすいだろうし。そんな試合を視るのは僕も楽しみだよ。僕らの世代は幸運にも他の仕事をしなくても柔術で生活ができるようになった。練習と指導をして生きていける。だから、まだMMAイベントのなかで、ワンマッチで戦うよりも、あらゆるルールのトーナメントに出場して、強くなりたいと思っている」

──柔術の神の子が、柔術の神と呼ばれる日がやってくるのは、そう遠くなさそうです。最後に日本のファンに一言お願いします。

「とにかく日本の雑誌にインタビューしてもらい、僕の人生を日本の人とシェアすることがデキて感激しているよ。皆がこれから僕の試合を見てくれると嬉しいね」


■視聴方法(予定)
2月10日(土・日本時間)
午前11時00分~Flo Grappling

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【比較】餓狼伝説2 KO集【PS2NEOGEO・SFC】

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NEOGEO→SFCの餓狼伝説2・SPECIALの移植度を調べてみました。再生リスト
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00:00 テリー・ボガード
00:20 アンディ・ボガード
00:41 ジョー東
01:02 ビッグ・ベア
01:22 山田十平衛
01:42 チン・シンザン
02:02 キム・カッファン
02:22 不知火舞
02:41 ビリー・カーン
03:01 アクセル・ホーク
03:20 ローレンス・ブラッド
03:41 ヴォルフガング・クラウザー KOポーズ1
04:01 ヴォルフガング・クラウザー KOポーズ2

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45 AB Brave Fight27 Grachan Grachan59 MMA MMAPLANET o ROAD FC Road to UFC Road to UFC2023 Road to UFC2023Ep04 Road to UFC2023Ep06 Special UFC   イー・チャア ウィンドリス・パティリマ キム・スーチョル シャオ・ロン チーニョーシーユエ パク・ジェヒョン リー・カイウェン ロン・チュウ 原口伸 小谷 小谷直之 海外 鶴屋怜

【Special】J-MMA2023─2024、Road to UFC決勝へ。原口伸「全然、負ける気はしないです」

【写真】既に計量を終えている両者。ロン・チュウはかなり戻してきそうな体をしており、当日はフィジカルの差は出てきそうだ (C)Zuffa/UFC

2024年も早くも1カ月が過ぎ、MMAPLANETでは2023年に気になった選手をピックアップ──過ぎ去った1年を振り返り、こらからの1年について話してもらった。
Text by Manabu Takashima

J-MMA2023-2024、第十九弾はRoad to UFCライト級ファイナルを控える原口伸に話を訊いた。

3日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるRoad to UFC2023 Finalでロン・チュウと対戦する原口は、いわばレスリング一本槍のMMAスタイルを今回の決勝まで全うすると断言。MMAファイターとしての底上げは、UFCとの契約後であることを明らかとした。

なおRoad to UFCバンタム級決勝はシャオ・ロンの負傷欠場で不成立、フェザー級はリー・カイウェンが4.5ポンドのリミットオーバーとなっている。

■2023年原口伸戦績

2月12日 Grachan59 X BRAVE FIGHT27
〇 1R3分57秒 by TKO 小谷直之(日本)

5月28日 Road to UFC2023Ep04
〇 2R1分25秒 by TKO ウィンドリス・パティリマ(インドネシア)

8月27日 Road to UFC2023Ep06
○ 3-0 パク・ジェヒョン(韓国)


──昨年の今頃はGrachanライト級王座防衛戦の準備をしていたかと思います。あの時、1年後にUFCとの契約まで一歩のところにいる自分を想像できていましたか(※取材は16日に行われた)。

「Road to UFCに出ることを目指していましたけど、声も掛かっていない状況で。気持ちとしてはあやふやな感じでした。現実味がなかった、それが本当のところですね」

──対して決勝を控えるだけとなった今の心境を教えてください。

「Road to UFC出場が決まった時から、心のどこかで優勝するもんだと思い、普段の生活から練習への取り組みができていました。なので、ようやく来たかというぐらいの感覚です」

──10月にお兄さんの央選手と対談をさせていただいた時、試合に向けての練習に関して悩みがあって病んでいるという発言もありました(笑)。

「あっ、でも次の日にはケロッとしていました(笑)」

──アハハハ、何なのですか。それは(笑)。

「気楽にはやれてなかったですね(苦笑)。今から思うと、色々と背負ってしまってやりたいこととデキていることが噛み合っていなかったです。僕は完璧主義みたいなところがあると思うので、上手くいかないとモヤモヤしてしまうということはあります」

──12月9日に当初は予定されていた決勝戦ですが、その1カ月少し前に韓国で央選手がRoad FCのグローバルT決勝をキム・スーチョルと戦いました。敗れはしましたが、あの激闘を傍で見て何か得ることはできましたか。

「兄貴という一番近い存在が、キム・スーチョルというメチャクチャ強い相手と対峙する。その緊張感はセコンドでも、味わうことができました。キム・スーチョル選手は普段はニコニコしていて凄く良い感じの人なのですが、試合になると殺気に溢れていて。MMAファイターになって初めて、怖いと感じました。アレを感じ取れたことは良かったです。

その怖いと感じた選手に向かっていく──アニキの覚悟が見えました。あそこは自分が見習わないといけない部分ですね。そこは決勝戦に向けて、良い経験になりました」

──同時になかなか日程がハッキリせず、2カ月ズレたことをどのように捉えていますか。

「僕にとってはプラスです。一番大きなことは開催地が上海からラスベガスになったことですね。米国はホームではないですけど、アウェイでもない。中立の場所なので」

──十数時間の飛行機の旅、時差もある。それでもベガスの方が良いと。

「ラスベガスと聞いて、『良しッ!』ってなりました。ラスベガスはMMAのメッカですし、意識しないところでテンションが上がっていたと思います。経験という部分では相手の方がずっとあって。だからこそ、この2カ月という時間は少しでも詰めることができたと思いますし」

──対戦相手のロン・チュウですが、準々決勝と準決勝の試合を見返して思っていた以上に手強い選手だと思うようになりました。

「Road to UFCから見るようになって1回戦は強烈なKO勝ちをして、強さを見せて準決勝は判定で手堅く勝っていた。最初は韓国人選手をマークしていたのですが、ロン・チュウの方が全然強いですね(苦笑)。

それでも全然、負ける気はしないです。なんか燃えていますね」

──テイクダウン対策は徹底してくると思います。

「得意なのはバレていますよね。すぐに行ってダメなら、我慢するのも手かと思っています。打撃戦につき合うということではなくて、動いてタイミングをずらしてテイクダウンへの意識が薄まった時に一気に狙う。切られて、そのまま続けるとそこは防がれるので、そういう風に戦おうかと考えていますし、練習もしています。

ただし自分のテイクダウンは初速なんかは、普通のMMAファイターと違うと思っています。だから、基本は切られないと考えています。でも相手が準備をしているところで仕掛けると切られます。準決勝では、相手が準備しているのに仕掛けて切られたので……言ってみれば、プレッシャーをかけても仕掛けない。そこで相手が出てきたところで、仕掛けるとかタイミングに変化を持たせようと思います」

──組んで倒しても、立たれる。だから、組みは淡泊になり打撃戦が多くなるのも今のMMAです。組み技は疲れるという意識を持っていますか。

「疲れます。でも、自分の武器なので。最後は離れると死ぬぐらいの意識でやっています。それでも無理から打撃をするよりも、組んでいる方が……そうですね、体力的には疲れますが、気持ちは一切折れないです。そこで相手が嫌がるような素振りを見せれば、また元気になりますし」

──UFCでは準決勝の動きだと、切られるだけでなくパウンドを打たれるかと思います。今回はその辺りも意識することはありますか。

「次の試合はトーナメントの決勝ですし、今持っている強さをぶつけます。勝ちに徹するというか、全てをぶつけて戦います。そうなると、これまでやってきた打撃の展開になることもあるだろうし、結果的にそうなれば先を見越していることになるかもしれないですね。理想は倒して殴る。でも、パウンドでは隙間ができてスクランブルに持ち込まれるので、エルボーとか密着して打つ方向で考えています。

テイクダウン後の相手の処理が上手いと、テイクダウンから後の勝負になります。テイクダウンは取れるので。意識は倒した後、そこから何をやるのかは3パターンほど用意していて、そのうちのどれかを当てはめる。相手の動きとかでなく、そこにはめ込みます」

──契約することがデフォルトとして、2024年はどのような活動をしていこうと考えていますか。

「それこそUFCを契約した後は、MMA選手として完成度を上げていきたいです。だから契約した後は、少し時間を空けるかもしれないですね。UFCデビューは夏から秋、その前に海外で練習もしてみたいです。トーナメント中は勝つ事に集中してきたので、終わればMMAを楽しめる時間も創りたいと思っています。幸い、今回の試合でビザも取れ、アッチで練習する障害はなくなったので米国──キルクリフFCとかで練習したいですね。また、しっかりと考えますけど、MMAを……知らない世界を味わいたいです」

──そのためにもロン・チュウ戦、クリアしてください。

「ハイ。一部では厳しいとか言われているようですけど、僕は勝つことしか考えていないです。そうやって自分を信じ込んでいるので、それを当日にしっかりと見せることができれば……と思っています」


■視聴方法(予定)
2月4日(日・日本時間)
午後1時30分~UFC FIGHT PASS
午後1時15分~U-NEXT

■Road to UFC2023 Final計量結果

<Road to UFCライト級T決勝/5分3R>
ロン・チュウ: 156ポンド(70.76キロ)
原口伸: 155.5ポンド(70.53キロ)

<Road to UFCフェザー級決勝/5分3R>
リー・カイウェン: 149.5ポンド( 67.81キロ)
イー・チャア: 145.5ポンド(66.0キロ)

<Road to UFCフライ級決勝/5分3R>
鶴屋怜: 125.5ポンド(56.92キロ)
チーニョーシーユエ: 125.5ポンド(56.92キロ)

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【Special】『MMAで世界を目指す』第3回:鈴木陽一ALIVE代表「体組成とフィジカルのバランス」─02─

【写真】2009年の段階で鈴木社長はすでに、MMAではなく柔術で戦っていた杉江アマゾン大輔とフィジカルトレーニングに取り組んでいた(C) SHOJIRO KAMEIKE

世界的なスポーツとなったMMAで勝つために、フィジカル強化は不可欠となった。MMAPLANETでは「MMAに必要なフィジカルとは?」というテーマについて、総合格闘技道場ALIVEを運営する鈴木社長=鈴木陽一代表が各ジャンルの専門家とともに、MMAとフィジカルについて考えていく連載企画をスタート。MMAとフィジカルについて考える連載第3回目は、MMAに必要な体組成とフィジカル――さらにジュニア世代のMMAについて考える。
Text by Shojiro Kameike

<連載第3回「体組成とフィジカルのバランス」Part.1はコチラ


――この10~20年間でMMAや柔術、グラップリングでもトレーニング内容は大きく変化してきました。

鈴木 以前はフィジカルといえば、スパーリングの中で培うものでした。しかし今は、たとえばスパーリングをやるためのフィジカルトレーニングがある。体組成も単なる減量ではなくフレーム=骨格に合った筋肉量や体脂肪率を探す。そういった面でも、だいぶ科学的になりましたね。あと体組成を考える場合、MMAはキャリアの中で――野球やサッカーでいうとポジションを変更できることは大きいと思いますよ。

納土 確かにそうですね。

鈴木 野球でいうと中学、高校、大学とピッチャーで鳴らしていた選手が、プロになってからヒジを壊してバッターに転向する。MMAの場合は、その転向が短期間で可能なわけです。二十代はストライカーだったけど三十代になったらグラップラー、というケースがありえる。すると体組成的にもフィジカルトレーニングの内容を変えていかないといけません。

たとえば十代、二十代の時にストライカーの場合はビジョントレーニング(動体視力のトレーニング)や200メートルダッシュ、SAQ(スピード、アジリティ、クイックネス)のトレーニングを行う。三十代になったら柔術とかで、手順を踏んだ寝技を覚えたりとか。そうして瞬発系より持久系のトレーニングに移行していきます。

アライブでは杉江アマゾン大輔がそうでしたね。先日、ウチの道場生から懐かしい話をされたんですよ。私が20年前に杉江アマゾン大輔と坂道ダッシュをやったり、ハートレートモニターを付けて心拍数を測ったりしていたことが雑誌で紹介されていたこととか。

当時のSAQトレーニング風景。柔術界では珍しかった(C)SHOJIRO KAMEIKE

――当時のアマゾン選手はMMAでなく柔術に集中しており、柔術家の中でもラダートレーニングを取り入れたりしていたのは珍しかったです。

鈴木 杉江の場合はラダーと坂道ダッシュといったトレーニング内容が、400メートルダッシュに変わったりしていました。年齢的なフィジカルの変化は、MMAでは十分にありえます。逆に言うと、同じトレーニングをしていてはダメなんですよ。若い頃はウェイトトレーニングをバリバリやっていて、キャリアの終盤に階級を落とすというのは、実は理にかなっている面もあるわけです。

MMAの場合、実施されている階級の体重幅が大きい。そのために無理に筋肉量を増やしたりとか、無理な減量をする場合がある。やはりトレーナーと選手本人が、体脂肪計などを利用しながら体組成を考えないといけないと思いますよ。

あとMMAは下のポジションになることがある競技です。筋肉量という意味のフィジカルにおいては、ベンチプレスとかレッグプレスなどを行う。また、組み合うのでローイングなど、ウェイトトレーニングで自分の限界値を上げていく必要がありますね。

――テイクダウンされた選手が、ボトムからスクランブルに持ち込むためには重要です。

鈴木 そうです。バランス感覚、調整力を持ったうえでプッシュ力とローイングの力を鍛えるためには、ウェイトトレーニングしながらのレスリングトレーニングが必要になります。他のフィジカルトレーニングは400メートルダッシュや器械体操など、自分の体重をコントロールできるものを基準にしたほうが分かりやすいですね。

納土 そもそも減量自体が、身体への影響を考えると良くない行為です。特に過度な減量は腎機能に大きな影響を及ぼしてしまいますから。人体の成長よりも、内臓に障害を及ぼしてしまいます。

ちなみに減量に関する効果を調べてみたところ、2022年のMMAでUFCファイターのうち616人のデータを集めた研究結果があります。その結果によると公式計量前の72時間以内に総体重の7パーセントを落とし、計量後から試合までに総体重の10パーセントが増加しているそうです。あくまで統計的には――ですが、この期間と体重幅は腎機能に影響を及ぼすと思います。

鈴木 筋肉と内臓は、脱水が体重の4パーセントが起きた場合、24時間ほどで筋肉と内臓に水分が戻ると言われています。しかし脳と脊髄に水分が戻るには、48時間は掛かるそうです。それがMMAの場合平均7パーセントということは、計量の24時間後の試合時には脳か脊髄に水分が足りない。となると、頭部への攻撃が効きやすい状態にあるわけです。そのためにも体組成を考慮し、減量時の脱水は4パーセント以内に収めたいところですよね。

理想としては、通常時は体脂肪率が低い状態でいてほしいです。ライト級のファイターであれば、通常は74~75キロぐらいで練習し、計量は汗や排泄物などを中心に脱水を4パーセントまでに抑える。試合の時も戻すのは5キロくらいですか。

――ハイドレーションテストを導入したONEの階級制と計量システムは、その点を考慮したものですね。

納土 ただ、それはそれで抜け道を探す選手も出て来ます。ちなみに体重を減らしすぎた選手は、試合で負ける可能性が高いというデータもあります。もちろんデータの集計方法次第で、減量幅が大きくても増加幅も大きい選手のほうが勝率は高いというデータも出すことができてしまうんです。それよりも、まず減量という行為自体について考えたほうが良いのではないでしょうか。

鈴木 昔、ハイパーリカバリーという方法が流行りました。ライト級の選手が試合当日は80キロまで体重を戻す――とか。しかしハイパーリカバリーをやっていた選手の多くは、選手寿命が短くなっていますからね。これは重要だから繰り返します。技を教えるインストラクターとかトレーニングを教えるトレーナーではなく、選手に寄り添うコーチとしては、競技寿命や引退後の生活のことを考えなければいけないんです。

――減量と勝率については、いかがですか。

減量が勝敗に直結するのではなく、減量により練習時間が減ることで勝敗を左右する、といえる(C)ALIVE

鈴木 コーチの視点から考えると、減量幅が大きい選手は試合直前、減量に集中してしまいますよね。我々としては、たとえば試合2週間前にハードスパーを終えた場合、試合直前まで確認作業を行いたいです。しかしその時点で落とす幅が大きい減量に入っていると、確認作業ができずに勝率も落ちると思います。その点でも体組成とフィジカルを考えると、通常体重から体脂肪率を10パーセントほどに抑えて、試合直前の脱水も4パーセント程度に抑えるようにする。すると試合直前の知的作業ができるようになるわけですね。

ラグビーやサッカー、いわゆるコンタクト系スポーツは休養を3~4日取れば、試合に迎えると思います。しかしMMAで多いのは、最後の最後まで脱水を行うと試合までに回復しない。体の回復もしていないし、技の反復確認もしていないでは、勝率も下がるのも当然ですよね。

逆に、体重が増えると強くなったと勘違いする選手もいます。それはそうですよ。スパーリング相手に掛かる負荷が違いますから。でも、それは強くなっているわけではない。やはり通常体重で試合に臨むと、一番パフォーマンスは高くなります。

納土 サッカーでは減量して試合に臨む人はいないですからね。

鈴木 そう考えると体組成という部分は、普段から試合を想定した体脂肪率であるべきかと思います。よくショートノーティスで試合に出場する選手がいますよね。むしろ体組成は、ショートノーティスでも試合ができるようにするべきなのかな、とも考えます。

リミットから10キロオーバーしている選手は、ショートノーティスでオファーを受けても「その期間で体重は落とせない」と言います。それは逆で、たとえば1カ月前のオファーならトレーニングで1~2キロ、脱水で3~4キロを落としてリミットまで到達する状態を保っておくほうが良いんですよ。

通常体重増やしすぎない、体脂肪を増やしすぎないようにしておく。そのためには普段の食事から考える必要もありますので、次回は管理栄養士さんと一緒に、「身体をつくるために必要な栄養」について考えていきます。

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