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J-CAGE Report Shooto2020#03 ブログ 中村未来 杉本恵

【Shooto2020#03】杉本が粘る中村にRNCで一本勝ち、トーナメント決勝へ

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
杉本恵(日本)
Def.2R3分32秒 by RNC
中村未来(日本)

試合開始のブザーと同時に杉本がダブルレッグに入って、そのまま中村を金網まで押し込む。中村は杉本の腕を抱えてネルソンのような形でテイクダウンを許さず、ブレイクを待つ。再開後、サウスポーの中村は左ストレートとバックスピンキック。杉本は四つ組みで組んでテイクダウンを狙うが、ここも中村は金網に身体を預けて倒れずにブレイクとなる。ブレイク後、中村の蹴りを空振りさせて、杉本が組み付く。中村はフロントチョークを狙いつつ、スタンドの状態をキープする。終盤、中村が距離をとって左ミドル。杉本は強引に距離を詰めて左右のフックを振り回す。

2R、杉本が右フックを当ててシングルレッグからテイクダウンを奪う。トップポジションでプレッシャーをかける杉本がパンチを落とし、中村は下から足関節。足を外した杉本が再び上になり、中村の下からの仕掛けを外しながらパスガード。最後はバックからリアネイキッドチョークを極めてトーナメント決勝進出を決めた。

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J-CAGE Report Shooto2020#03 ブログ 石井逸人 齋藤翼

【Shooto2020#03】石井が齋藤の追い上げを振り切って判定勝利をもぎとる

<フェザー級/5分3R>
石井逸人(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.29-27
齋藤翼(日本)

ワンツーから前に出る齋藤。石井も左フックを返す。齋藤がサウスポーにスイッチすると石井が右ストレートを打ち、齋藤も左ストレートを返す。齋藤が身体を沈めて右フックを振り、石井はそこにタックルを合わせてテイクダウンへ。金網に身体を預ける齋藤に対し、石井はボディロックから足をかけてテイクダウンを仕掛ける。一度は立ち上がられた齋藤だが、石井はしつこく組み付く。齋藤も態勢を入れ替えてタックルへ。石井も大外刈りでテイクダウンし、金網を使って立ち上がる齋藤をタックルで押し込む。齋藤はタックルに入られた状態でヒジ打ちを連打する。石井がテイクダウンを狙い続ける形でラウンドが終わった。

2R、齋藤がオーソドックスに構えて右フック。しかし石井がタックルのフェイントから右フックを当て、これで齋藤がダウン。そのまま石井ががぶってトップポジションへ。齋藤の動きに合わせてバックにつき、そこからリアネイキッドチョークを狙う。腕を外された石井はポジションをキープして鉄槌を落とす。齋藤は金網際で向き直ってインサイドガードからヒジを落とし、立ち上がって距離をとる。石井も必死にダブルレッグに入り、齋藤もそれを切ってがぶりからパンチを連打。逆に齋藤が石井の後ろについてテイクダウンを仕掛けた。

3R、齋藤がプレッシャーをかけながら右ロー。組み付こうとする石井に右アッパーを突き上げて、返しの左フック。下がる石井に組み付いてテイクダウンを仕掛ける。ここで組みの攻防になると石井もテイクダウンを狙うが、齋藤はすぐに距離をとる。齋藤は飛びヒザ蹴り、石井の蹴りがローブローになって試合が一時中断となる。再開後も齋藤が左右のフック・右ボディと打撃のプレッシャーをかけ、サウスポーに構えて左ハイキック。石井も左フックをカウンターで狙う。残り1分を切ると齋藤がダブルレッグからテイクダウンへ。石井は背中を見せて立ち上がり、後方の齋藤にヒジを打つ。終了間際、齋藤が距離をとってパンチを振るがクリーンヒットはない。石井が齋藤の追い上げを振り切って判定勝利をもぎとった。

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J-CAGE Report Shooto2020#03 ブログ 木下タケアキ 西川大和

【Shooto2020#03】17歳・西川、荒削りながらも木下にフルマークの判定勝利

<ライト級/5分2R>
西川大和(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18
木下タケアキ(日本)

サウスポーの木下に対し、西川がプレッシャーをかけてタックルに入る。木下は金網に身体を預けて半身になってスタンドをキープする。西川は金網から中央に引き出すにように足をかけてテイクダウンし、サイドからマウントポジションを奪う。ブリッジする木下を抑え込む西川は、木下の動きに合わせてバックへ。やや頭側に乗りすぎていた西川だが腕十字へ移行する。木下は西川の身体を持ち上げて腕を抜いて強引に立ち上がる。

試合がスタンドに戻ると西川が左のアウトロー、ジャブと右ミドルで前進。木下は大きく踏み込んで左フック→右フックを返す。西川はパンチのフェイントからシングルレッグに入って、木下を金網まで押し込む。西川は足を振ってテイクダウンを狙いつつ、スタンドで木下の後ろに回り込む。西川がテイクダウンを仕掛け、最後は木下がトップポジションになってラウンド終了となった。

2R、西川は前足のローから前に出る。西川が木下のパンチに合わせて組み付き、木下のヒザ蹴りがローブローとなり、試合が一時中断となる。再開後、西川のローに木下が左ストレートを狙う。西川は距離をつぶしてダブルレッグからテイクダウン、トップポジションを奪う。西川は木下に金網に押し込んで寝かせようとするが、距離をとって殴ろうとして立ち上がれてしまう。

試合がスタンドに戻ると西川すぐに距離をつぶして首相撲からヒザ蹴りとヒジ打ち。再びダブルレッグからテイクダウンを奪い、中腰から殴ろうとするが、距離ができてしまい、木下が腰をあげて立ち上がる。西川はしつこく組み付いて木下にしりもちをつかせる。残り1分30秒、何とか立ち上がった木下だったが距離をとれず、西川にテイクダウンを許してしまう。ここから木下が立ち上がり、西川はフロントチョークを狙う。これを外された西川だが、果敢にパンチで打ち合ってダブルレッグへ。木下にしりもちをつかせ、立ち際にパンチをまとめたところで試合終了となった。

判定はジャッジ3名とも20-18で西川。17歳・荒削りな部分も多い西川だがフルマークの判定勝利を収めた。

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J-CAGE News Shooto2020#03 ブログ 倉本一真 岡田遼

【Shooto2020#03】メインの暫定バンタム級王座決定戦の計量終了 岡田遼61.2キロ✖倉本一真61.1キロ

30日(土)、明日31日(日)に会場非公開でABEMAテレビマッチとして開催されるShooto2020#03のメインで組まれた修斗暫定世界バンタム級王座決定戦=岡田遼✖倉本一真の計量が行われた。

この1戦以外の出場選手は、通常階級より1クラス重い階級で戦い、当日計量が密を避け、試合順に指定の時間に行われることになっている。

その一方で、タイトル戦は従来の階級を用いられ前日計量としたうえで、コロナウィルス感染拡大の状況を鑑み、両選手の移動を最小限に留めるために岡田はパラエストラ柏、倉本は修斗ジム東京で別々に計量は取り行われている。両所を回線でつなぎ、計量結果を同席した双方のマネージャーが動画で確認、修斗ジム東京には修斗コミッション、パラエストラ千葉ではサステインの北森代紀氏が立会うという形が取られた。

■計量結果
<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
岡田遼:61.2キロ
倉本一真:61.1キロ

なお明日の大会当日はマスコミ1社1人、2階席でマスク着用の上、ソーシャルディスタンスをとっての取材に限られており、当然会場入りの際には検温がなされる。またケージサイド回りのスチール撮影はオフィシャル1人に限定され、会場では2時間にわたりに消毒がなされ、イベント開催前に改めてケージ回りを消毒、さらに試合の合間にケージ内で7度の消毒が行われる模様だ。

これも日本版コロナの時代のMMA大会開催──イベントを行う裏で感染リスク対して、最善を尽くすことが命題となっている。

※今大会出場選手のインタビューは以下リンクから。

岡田遼インタビュー
倉本一真インタビュー
石井逸人インタビュー
世羅智茂インタビュー
岩本健汰インタビュー

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Interview J-CAGE JJ Globo Shooto2020#03 ブログ 世羅智茂 岩本健汰

【Shooto2020#03】修斗でグラップリング、岩本健汰─02─「極め切る力は柔術ではそれほど大切じゃない」

【写真】実はバキバキ・ボディの岩本。やり込んでいること伝わってくる説得力のある体、だ (C) MMAPLANET

31日(日)に会場非公開のABEMAテレビマッチとして開催されるProfessional Shooto2020 Vol.3 で、世羅智茂とグラップリングマッチを戦う岩本健汰インタビュー後編。

AOKI PROJECTが発動され、青木真也のMMAが打撃に偏りがちな今、グラップリングマッチを組むことでバランスを保ちたいという意向が反映したマッチアップだ。

ただし、岩本はグラップラー。MMAのためではなく、彼はグラップリングを一つの競技として確立させたいという強い想いともに修斗のケージに足を踏み入れる。

プロ修斗のなかでグラップリング寄りの柔術家=世羅と戦う岩本。もはや自らを柔術とは認めず、グラップラーだという認識の下で格闘家として生きる岩本は、この試合でグラップリングの面白さを伝えようという気持ちに溢れていた。

<岩本健汰インタビューPart.01はコチラから>

──グラップリングもMMAも、柔術も同じように楽しんで視聴したいですが、その裏で格闘技としてえげつなさもあります。

「こないだのSUGのクレイグ・ジョーンズ✖ヴィニー・マガリャエスですよね……。あのヒザが壊れたのは、えげつなかったです(苦笑)」

──そういう怖さもグラップリングというスポーツには含まれています。

「そこも含まれてグラップリングですしね。それがグラップリングの醍醐味であるサブミッションで……次の試合でもそのサブミッションという形を見せたいです。サブミッションを取るまでの戦いを。

グラップリングらしさ、良さを見せたいと思って戦ったことは、余りなかったですけど……これまではグラップリングのっことを理解した人が、面白いと感じてくれれば良いという意識だったので。でも、今回の試合はMMAとは違う……打撃がない故の技の美しさを意識しています」

──観客がいないことで、MMAの試合でも画面は静まり返っていて、セコンドの声がしっかりと聞こえる。これは通常の観客を入れたMMAの大会で組まれるグラップリングよりも、ずっと伝わりやすいのではないかと勝手ながら期待しています。

「あぁ、その話を聞くと良いなぁと思えるようになりました(笑)。MMAのファンの人に『動けよ』とか『殴れよ』なんて野次られると、試合に影響が出てしまうかもしれないので」

──いずれは、グラップリングを引っ張る立場として、そういう野次にも岩本選手が平気になるために、今回の試合がステップとなれば良いですね。ところで岩本選手は柔術とグラップリングは別物という説を説いていますが、グラップラーの強さを示す物差しは、未だに柔術の帯です。

「そうですね……」

──岩本選手は今も紫帯ですか?

「僕は一応、茶帯です。でも、連盟とかの登録上は紫帯のままです。IGLOO柔術の山中健也さんに帯を貰ったのですが、連盟に認められた帯ではないです(苦笑)」

──JBJJFでは紫でIGLOOでは茶帯、いかにも岩本選手らしいです(笑)。そして世羅選手は柔術の黒帯です。

「柔術とグラップリングは別競技です。帯の色は意識しないです」

──柔術とグラップリング、どこが一番違うと言えますか。

「ルールにもよりますが、柔術もノーギ柔術がIBJJFにあります。そのルールだとグラップリングでも柔術寄りです。今回のようにサブオンリーになると、柔術があまりやらないところも……サブミッションを確実に取る力や、サブミッションに対する防御力とか、柔術では勝敗の対象として大きな要素になっていない部分が必要になってきます。極め切る力は柔術ではそれほど大切じゃない」

──おお、言い切ってしまいましたね!! 柔術では極める前の段階の技術が必要だと。

「ハイ。だからルールによっても、柔術黒帯でもサブオンリーでは極める力がない人や、エスケープをあまり練習していない人は全然勝てないです。だからルールによるのですが、サブオンリーだと柔術の黒帯だからといって強いとは限らないです」

──今、ムンジアルで優勝できる柔術家で極めが強くない、エスケープ能力が高くない選手など存在するのでしょうか。

「極めがなくても、エスケープの能力が弱くてもムンジアルの世界王者にはなれると思います。サブオンリーになると、できない人でも一番になれます」

──ADCCでも長い間、IBJJFの最高峰ムンジアルで優勝する人が結果を残していた印象がありますが……。

「アブダビもサブオンリーではなく、後半はポイントが入ってきます。でも下になってはいけない。クレイグ・ジョーンズやゴードン・ライアンが勝てるのは、前半はサブオンリーだし、足関節で使える技が多くて、それほどポイントもIBJJF柔術寄りではないからだと思います。ポイントを失わないのもアブダビ流というのがありますし」

──では、サブオンリーだけに今回の試合は負けられないですね。

「そこは本当にそう思っています。僕は世羅選手と違って柔術はやっていない。グラップリングだけをやっています。グラップリングはMMAと違うのと同じように、柔術とも全然違います。おこがましいけど、僕はグラップリングを一つの競技として確立させたいんです。

世羅選手は、多分そういうことは思っていない。柔術とグラップリングの両方を楽しいって感じでやっているはずです。でも僕はグラップリングしかやっていない。グラップリングに全てを賭けています。そういう想いを持っているからには、負けるわけにはいかないです」

──グラップリング専門家は、ほぼいないといっても良い状況です。

「だからこそ、MMAの人が視て、柔術の人も視る次の試合は大切になります。色々な人を巻き込んでいくためにも、グラップリングの面白さを知ってもらいたいです」

■プロ修斗対戦カード

<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
岡田遼(日本)
倉本一真(日本)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
西浦ウィッキー聡生(日本)

<グラップリング72キロ契約/10分1R>
世羅智茂(日本)
岩本健汰(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
黒部三奈(日本)
大島沙緒里(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
杉本恵(日本)
中村未来(日本)

<バンタム級/5分3R>
清水清隆(日本)
小堀貴広(日本)

<フェザー級/5分3R>
石井逸人(日本)
齋藤翼(日本)

<ライト級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
西川大和(日本)

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Interview J-CAGE JJ Globo Shooto2020#03 ブログ 世羅智茂 岩本健汰

【Shooto2020#03】修斗でグラップリング、岩本健汰─01─「青木さんと世羅さんみたいな試合にならない」

【写真】青木と岩本が練習をし始めた昨年夏の一コマ。MMA的ではなくて、グラップリング的なスクランブルの攻防や足関節の攻防が見られた (C) MMAPLANET

31日(日)に会場非公開のABEMAテレビマッチとして開催されるProfessional Shooto2020 Vol.3 で、世羅智茂✖岩本健汰のグラップリングマッチがAOKI PROJECTとして組まれた。

プロ修斗のなかでグラップリング寄りの柔術家=世羅と戦う岩本。もはや自らを柔術とは認めず、グラップラーだという認識の下で格闘家として生きる岩本は、この試合でグラップリングの面白さを伝えようという気持ちに溢れていた。

──世羅選手とのグラップリングマッチを青木選手の刺客として戦うことが決まりました。それ以前に青木選手とドローだった後のインタビューで、世羅選手から岩本選手と戦いという発言がありました。

「向うから指名してくれたので、チョット嬉しかったです。世良さんもそう思っているんだって。僕も戦いたかったので」

──では、その世羅選手の印象を教えてもらえますか。

「QUINTETとか見ていても、極めのある選手だと思いました。腕十字とギロチン。ポジションを取って攻めるというより、その場で一瞬にして極める形でのサブミッションがある選手だと思います。腕十字もクローズドガードから極めたりしていたので」

──10分間のサブオンリーを金網で戦う。ドローの場合、EBIのようなオーバータイムがないことはどう捉えていますか。

「あっても良いのですが、それで本戦はドロー狙いで、オーバータイムで勝負を掛ける選手もいるので、何とも言えないですね」

──今回、ルーチはありますか。

「いやぁ、聞いていないです。膠着しても、そのままじゃないでしょうか」

──動かないのも勝負ですが、修斗のなかであるグラップリングの試合ということで、意識することはありますか。

「打撃がないから面白くないとは、思われたくないです。MMAでもなく、柔術でもなく……グラップリングが面白いっていうことを見せたいです。今回の試合は無観客大会でABEMAの中継があるなかで組まれました。グラップリングを認知してもらうためにも、凄く大切な一戦だと感じています」

──勝つために……負けないために動きが、止まるのが格闘技で。個人的には勝利という目的に対する、手段として動きが多いのは理解できますが、目的と手段が変わると興ざめしてしまいます。そういうなかで岩本選手と世羅選手のグラップリングは、どういう攻防になるとイメージしていますか。

「青木さんと世羅さんみたいな試合にはならないと思います。やはり一本を狙って、膠着しないよう戦いたいですね」

──世羅選手は青木戦で終盤に下から仕掛けて、足関節を取りに行きました。

「う~ん、最近のグラップリング寄りの柔術家ですね。グルグル回って、足を取りに行くっていうのは。青木さんを相手に一度でも煽れたのは、凄いとまでは言わないですが……そこそこ攻め手はあったんだという印象です。

僕も世羅さんとはスタイルが少し似ていて。フックで浮かして足を狙うとか、ギロチンを取るとか。似ているからこそ、噛み合うとは思います」

──今、岩本選手は理想するグラップラーがいるのですか。

「まぁ、スタイル的には……ルールにもよりますが、このルールで世羅さんが相手なら上からプレッシャーをかけて青木さんみたいなスタイルで、かつ膠着のないようにとは考えています」

──おお、下から作るのはでないのですね。

「それはあまり考えていないです。世羅さんが上を取りに来るイメージはないです。なので上からプレッシャーをかけて、壁とか使いたいですね。せっかくケージのなかでやるので」

──足関節だけではないということですね。

「そうですね。何でもできないと。グラップラーとして──練習でもそうですが、立ちも含めて全部やっています。パスもスクランブルも、足関節も。均等にやっているので、一つに拘らないように今は意識しています」

──ではクローズドの中に収まることも考えられますね。

「そうなると、立って動きます。前の試合のようにはならないようにします」

──岩本選手は言い辛いからもしれないですが、青木✖世羅ではグラップリングの魅力は伝わらない? グラップリングの認知度を上げるには、ああいう試合になってはいけないというのはありますか。

「……やっぱり、それはあります」

──アハハハ。スミマセン、誘導尋問ですね。

「MMAを念頭に置くと、ああいう試合になってしまうと思うので、僕は僕なりにグラップリングの戦いをしたいです」

<この項、続く>

■プロ修斗対戦カード

<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
岡田遼(日本)
倉本一真(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
黒部三奈(日本)
大島沙緒里(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
杉本恵(日本)
中村未来(日本)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
西浦ウィッキー聡生(日本)

<バンタム級/5分3R>
清水清隆(日本)
小堀貴広(日本)

<フェザー級/5分3R>
石井逸人(日本)
齋藤翼(日本)

<ライト級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
西川大和(日本)

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ABEMA Interview ONE Shooto2020#03 チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】修斗中継に登場。チャトリ・シットヨートン─02─「日本の状況に関してはいえばハッピーでない」

【写真】今回のインタビューイはABEMAから北野雄司氏、MMAPLANETから高島学、そして小池瑞香さんという態勢で行われた。チャトリの日本に対する言葉は、完全に真剣勝負モードだった──写真は昨年10月のONE100のポストファイト会見から (C)MMAPLANET

昨日27日(火)、東京都渋谷区のABEMAタワーとシンガポールがZOOMで結ばれて行われたチャトリ・シットヨートンONEチャンピオンシップCEO兼会長インタビュー後編。

31日(日)にABEMAで中継されるプロ修斗公式戦の番組内がチャトリCEOインタビューの一部が放送される(※後日YouTubeで完全版もアップ予定)、ここでは先取り情報として──日本人選手、そして日本の状況に対してのチャトリCEOの『本音』など、インタビューの一部をお伝えしよう。

<チャトリ・シットヨートン インタビューPart.01はコチラから>

※チャトリCEOが日本語を話した箇所は太字になっています。


──そのスーパーシリーズではシッティチャイ・シッソンピーノン、ダビッド・キリアら名立たるキックボクサーやムエタイ選手が契約しています。

「ONEスーパーシリーズは、世界のベストストライカーが集結している。世界中には多くの立ち技のイベントがあるけど、誰もがONEで戦いたがっている。世界一の大会を望むのであれば選手もファンもONEチャンピオンシップを見て欲しい。それは断言できるよ。まだ名前を挙げることはできないけど、もっともっとビッグネームがONEにやってくるから。今も話し合いが続いているよ」

──まだ成長する必要があると言われた日本人選手にも、新たにONEスーパーシリーズに出場するチャンスはありますか。

「もちろんだよ。私は日本人選手の事がとても好きだと言っているじゃないか。ムエタイとキックでは日本はベストじゃないけど、何人かの選手は世界一になれるポテンシャルを持っている。

と同時にONEの70キロの選手達を見て欲しい。とんでもない名前が並んでいるだろう? 最高の世界王者たちが集っているんだ。ランキングに入っている選手はGLORYやクンルン・ファイトをはじめ皆、世界王者だ。信じられない面子だよ(笑)。他の階級も、70キロに続いていくよ。

さっきも言ったようにベスト・キックボクサー、最高のムエタイ選手、ベストの空手家、テコンドーの選手がONEに集まるからね。既にONEスーパーシリーズは最高の立ち技大会で、キックボクシングとムエタイ──立ち技で本当の意味でワールドチャンピオンがいるのが、ONEチャンピオンシップだよ」

──先日、ONEのOnline Viewershipが世界4位になったという発表がありした。

「この結果は私自身も驚いている(笑)。もちろん、ONEのオンライン視聴者数がとても多いことは分かっていたよ。でも、この結果には驚かされた。Tubular Labsは米国に本社を置いていて、全世界のオンライン視聴に関する調査行っている会社だからね。トップ10やトップ15には入ると思っていたけど、まさか4位とは……。

今やONEチャンピオンシップは世界150カ国で放送されていて、中国でも視聴されている。米国や日本、インドネシアという人口の多い国々で視られているから、本来は驚くべきじゃなかったのかもね。ただし、日本の状況に関してはいえば私はハッピーでない」

──……。

「これは本当に正直な気持ちだよ。これまで日本におけるONEの現状は、他の国と比べると凄く苦戦していると言わざるを得ない。中国での視聴者数は爆発的だ。インドネシアも、だよ。数字にも表れている。日本だけがそうじゃない。中々、結果が出ていないんだ」

──……。

「ただし日本に世界王者が誕生すれば、そこに付随する物語でも生まれて変わって来るだろう。日本のマーケットは長期的な視点で見れば、武道や武士道、格闘技文化が根付いるから、ONEの持つ価値観やストーリーは適していると信じている。

ここに真の意味で日本人のグローバルスーパースターを誕生させたい。日本でのONE Championshipの状況をもっともっと改善して、真の日本人のグローバルスーパースターを誕生させたいんだ。今は日本人のグローバルスーパースターがいない。それが問題なんだ」

──そういう意味でもABEMAで中継されるRoad to ONEをONE APPというフォーマットに乗せて、世界に配信するようなプランはありませんか。

そのアイデアはできるでしょう。まだ、北野さんとちゃんと話してないけど。でも、私はオープンです。ONE Warrior Series(ウォリアーシリーズ)とONE Hero Series(ヒーローシリーズ)は世界中の国で、もう視れる。ソー・アイム・オープン。

北野雄司 ではONEの再開前にRoad to ONEを行わないといけないですね。

「話し合いを始めよう。ホント、忙しすぎてキタノ・サンと話し合いの時間が取れなくて申し訳ない。本当に貴方と話す時間を創らなければならない。2週間前にデンツー(電通)と話した時にも、日本で大きなことをやっていきたいと伝えているんだ。多くの日本人選手は世界王者になるチャンスがある。本当にそう信じている。

我々のビデオ視聴者数は50億を超えていて、日本人グローバルスーパースターを誕生させたい。これまでマーシャルアーツ、格闘技において、日本人のグローバルスーパースターはいなかった。

マサト・サン(魔娑斗)ですら、グローバルスーパースターではなかった。彼は日本国内でのスーパースターだった。私は世界中に名前が知れ渡る真の日本人グローバルスーパースターを誕生させたい。ナオミ・オオサカのようにね。我々ONEはそれを実現できるオンラインビュワー数とTV中継網を有している。毎日のように視聴者数は増えているし、日本人選手の今後にも凄く期待しているよ」

──冒頭に出たビッグアナウンスメントの件、楽しみにしています。

「そうだね、最初に公表するのはABEMAの皆になるよ──」

ということで、この話の続きはABEMAのプロ修斗中継、さらに後日アップされるYouTube動画をお楽しみください!!

■プロ修斗対戦カード

<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
岡田遼(日本)
倉本一真(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
黒部三奈(日本)
大島沙緒里(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
杉本恵(日本)
中村未来(日本)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
西浦ウィッキー聡生(日本)

<バンタム級/5分3R>
清水清隆(日本)
小堀貴広(日本)

<フェザー級/5分3R>
石井逸人(日本)
齋藤翼(日本)

<ライト級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
西川大和(日本)

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Interview J-CAGE JJ Globo Shooto2020#03 ブログ 世羅智茂 岩本健汰

【Shooto2020#03】岩本健汰と戦う世羅智茂─02─「勝ちに行きますが、岩本君の動きもよく見て欲しい」

【写真】柔術、そしてグラップリングが本当に好きなんだなぁというのが伝わってくる世羅だった (C) MMAPLANET

31日(日)に会場非公開のABEMAテレビマッチとして開催されるProfessional Shooto2020 Vol.3 で、岩本健汰とグラップリングマッチがAOKI PROJECTとして組まれた世羅智茂インタビュー後編。

自らが臨んだ岩本戦が、思わぬ形でプロ修斗の大会で組まれることとなった世羅は、グラップリングマッチが2カ月連続でABEMAの格闘技中継で見られる事態をどのように捉えているのか。そして岩本戦でどのような試合を見せたいのか──そんな問いに対い、世羅の持つ独特の世界感が伝わってくる返答があった。

<世羅智茂インタビューPart.01はコチラから>


──対策練習が好きでないと?

「そればっかりだと飽きてしまって、疲れちゃうんです。それなら純粋にやりたいこと、試したいことを練習したいんです、まだ」

──青木戦と同じルール。前回はMMAファイターと、今回はグラップラーと。組み技のなかで異種格闘技戦になっているような試合です。

「あっ、そこは意識していないです。組み技の異種格闘技戦……岩本君はグラップリングに寄っている柔術家で近いような気がします」

──岩本選手は自らをグラップラーであって、柔術家とは名乗っていない向きがあります。

「そうですか。なるほど……(微笑)」

──今回の試合は何か想うところはありますか。前回の試合は……。

「塩試合やってしまったので、前よりは動こうと思います。さすがに(笑)」

──前の試合は上にいた青木選手も動いていないです。

「まぁ、僕も動いていなかったのでお互い様です。上が動くってモノでもないですし」

──そういう想いもあるので、今回は意識して動くということになりますか。

「でも、勝つためです。良い試合をしても、極めることができなければドローなので。一本を狙っていきたいです」

──世羅選手は柔術の試合でも、下から腰を切って果敢に極めに行ったり、スクランブルでバックに回って思い切り絞めを狙うとか、極めに拘る印象がありました。同時に、そこでスタミナをロスすることも含めて。

「昔はけっこう酷かったです、その傾向が……」

──酷かった?

「あっ……酷かったというより、強かったです。今は自重するようになりました。昔ほどでは、なくりましたね。そこは変えてきています」

──ところで岩本選手は、厳密にいえば世羅選手とは柔術でいえば帯の色が違います。

「ハイ、柔術だと同じトーナメントには出られないですね」

──ただ、彼はもう連盟に認められた帯を巻くつもりもないようです。

「その思いっきりが良いですね。中途半端じゃなくて。僕は柔術も割としたいし、グラップリングもしたいので中途半端ですね」

──いえいえいえ。

「でも石川(祐樹カルペディエム青山代表)さんに『どっちかにせぇ』というか、『グラップリングに専念したら』とはよく言われます」

──グラップリングに専念すると、試合数が極端に限定されてしまうので、躊躇してしまうかと。

「日本だけだと一気に試合は少なくなってしまいますよね。う~ん、米国ではないのでグラップリングに専念しづらいです」

──米国ではノーギ・グラップリングの試合にどんどんMMAファイターも出場してきますしね。

「ハイ、米国はグラップリングが盛んです」

──世羅選手がそういうことに無頓着な性格であることは、徐々に分かってきましたが、2カ月連続でグラップリングの試合がABEMAで流される。コロナの時代のMMA大会にグラップリングが入り込む余地があるのではないかと。

「あぁ、そうなれば嬉しいですね。MMAファイターと柔術家が試合をしたり、そういうのでも続いてほしいですね。なので、このルールで戦ってくれる選手がいてほしいです。普通の柔術ルールだけを考えているグラップラーばかりが相手だと詰まらなくなるので。サブミッションに寄っているグラップラーがいれば、盛り上がりやすいですよね」

──Road to ONEに出場した宮田選手などもADCCに予選から出たいということを言っていましたし、コロナ時代はグラップリングが脚光浴びる機会になるかもしれないです。

「グラップリングをこれだけ見てもらうことって、過去になかったことですしね」

──そこでこのルールに出たいと思う柔術家、MMAファイターが増えると良いですね。では改めて、岩本戦への意気込みをお願いします。

「意気込み……ですか、まず前よりは動くので見てください(笑)」

──アハハハハ。

「僕ももちろん負けるつもりで戦うことはないです。でも、岩本君ももの凄く強い選手で、これからのグラップリング界の中心になる選手です。僕も勝ちにいきますけど、彼の動きも良く見て欲しい……。これじゃ、意気込みにならないですね」

──いえ世羅ワールドが展開されたと思っています。ありがとうございました。

「こちらこそありがとうございます」

■プロ修斗対戦カード

<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
岡田遼(日本)
倉本一真(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
黒部三奈(日本)
大島沙緒里(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
杉本恵(日本)
中村未来(日本)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
西浦ウィッキー聡生(日本)

<バンタム級/5分3R>
清水清隆(日本)
小堀貴広(日本)

<フェザー級/5分3R>
石井逸人(日本)
齋藤翼(日本)

<ライト級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
西川大和(日本)

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ABEMA Interview J-CAGE ONE ONE Championship Shooto2020#03 チャトリ・シットヨートン ブログ

【ONE】修斗中継にインタビューで登場。チャトリ・シットヨートン─01─「人間力を見せる時なんだ」

【写真】ABEMAの会議室とチャトリCEOの自宅が結ばれてインタビューは行われた──後ろの蘭が立派過ぎる…… (C) MMAPLANET

昨日26日(火)、東京都渋谷区のABEMAタワーとシンガポールがZOOMで結ばれ、チャトリ・シットヨートンONEチャンピオンシップCEO兼会長のインタビューが行われた。

31日(日)にABEMAで中継されるプロ修斗公式戦の番組内でチャトリCEOインタビューの一部が放送される(※後日YouTubeで完全版もアップ予定)わけだが、ここでは先取り情報としてインタビューの一部を公開したい。

※チャトリCEOが日本語を話した箇所は太字になっています。


──シンガポールはロックダウンが続いていますが、ジムで汗を流すことが日課だったチャトリさんは、練習が恋しくないですか。

もう2カ月間、ウチにいます。ワン・モア・マンス、ウチにいないといけないです。シンガポール政府は少しづつ経済活動を再開させているけど、今もまだ皆が家にいないといけないんだ。オフィスでないと仕事ができない人以外は、ステイホームを命じられている。2カ月間、ずっと家にいたけど、先週の政府の発表でもう1カ月延びてしまったよ。外出はスーパーマーケットのみ許されている状態なんだ。

でも自宅にムエタイの練習に必要な用具……サンドバッグを持ってきたし、柔術マットとダミーがあるから毎日練習しているよ。ジムでやっていることをホームワークにしている。もちろんジムでの練習は恋しいけど、この現状でもムエタイと柔術の練習は毎日の日課さ」

──チャトリさんらしいですね。ところで現状、ONEチャンピオンシップも3カ月間行われていません。今後の見込みはどのように考えていますか。

「すぐにビッグアナウンスメントを行うよ。過去2カ月間、私とスタッフは総力を挙げて動いてきた。それは来年のスケジュールも含めて、ね。世界各国の政府と調整を続けてきたんだ。活動再開に向けて、ずっと動きてきたから再開の準備は整っている。もう少しすれば明らかにできるから」

──4月には日本でRoad to ONEが行われました。また5月31日にはプロ修斗が無観客TVマッチで開かれます。日本のファイターや関係者が格闘技の再開に向けて動いてきたことをどのように思っていますか。

「ABEMAのキタノ・サンを始めスタッフの皆さん、修斗のサカモト・サン、日本の格闘技関係者の皆がRoad to ONEを開き、また活動を続けているガッツと勇気にこれ以上ないぐらい感謝しているよ。

同時に世界中のアスリートたちは厳しい時間で、我慢を続けている。この地球規模の危機は100年に1度の出来事なんだ。100年に1度、だ。世界中がロックダウンされ企業の倒産、公的私的問わずして銀行も破綻している。不運にも自殺者の数も急激に増えてきた。米国なんて、この4週間の自殺者の数が。過去1年間の数を上回ってしまっているんだ。たったの4週間で……だよ。

加えて失業者が3000万から4000万人に膨れ上がる勢いだ。この危機的情報は、世界中の人達に深刻な影響を与えようとしている。そのなかで私はチームの皆に、リーダーとしてこう言っているんだ。『今、泣き言を言い、弱音を吐くだけなのか?  それとも人々を奮い立たせるのか?』ってね」

──……。

「ONEがどれだけのことをデキるのかを世界に示す、そんな機会にしようじゃないか。今こそ、世界の人々を勇気づける時なんだよ。過去2カ月間、イベントがない状況でも私のチームは全力で働いてきた。毎日ZOOM会議を行い、オンラインで日々起きる問題に対して話し合い、来るべき再開の日に向けて準備してきたんだ。

この危機的な状況にあって、誰もが困難と向き合っている。でも、この困難は一時的なモノだし、世界中の誰もが同じ状況にいるんだ。だからこそ一人ひとりが今、何ができるのか。優しさや愛をどれだけ持てる人間であるのか。人として、どれだけ思いやりを持てるのかを示す機会だ。人間力を見せる時なんだよ。

この世界について……色んなメデイアが悲観的な出来事を発信しているなかで、美点、愛を見ることができるじゃないか。医療従事者の患者に対する美しい心や愛、隣人同士が支え合ったり、家族は家で過ごすことで家族愛を確かめ合ってきた。こうした話が世界中で見られている。自然環境でいえば、大気汚染が過去100年では見られなかったほどに改善されている。

地球が健康を回復しようとしている。世界的な危機のなかで、そんな素晴らしいことも起こっているんだよ。この危機を乗り越えた時、人間はより良くなり、世界中がより良くなっている。ONEチャンピオンシップは、ハッシュタグを#WEAREONEとしてきた。今こそ、私達は一つであることを示そうじゃないか」

──力強い言葉、ありがとうございます。その言葉、世界に伝えたいです。5月31日のプロ修斗の大会に関わっている関係者も、チャトリさんの言葉を聞くとさらに気持ちを強く持つことができると思います。

「凄く楽しみだよ。サカモト・サンはとても尊敬できる人物で、今や僕らはブラザーだ。私と彼にはずっと格闘技に関わってきたという共通点がある。修斗が活動を再開することは、とても嬉しいよ。修斗とONEはこれからも手を取り合っていくんだ」

──ではONEが活動を再開した時、真っ先に試合を組んでみたい日本人選手は誰になりますか。

「拳の回復具合が分からないんだけど、常に最高の試合をするユーヤ・ワカマツの試合は見てみたいね。イツキ・ヒラタもそうだ。ヨシヒロ・アキヤマも大好きな選手の1人だよ。それにユーシン・オカミ、ヨシタカ・ナイトー(内藤のび太)、サルタ(猿田洋祐)、日本には素晴らしいファイターが揃っている。もちろん、シンヤもね。1年以内に日本人の世界王者が誕生することを願っているよ。

ただキックボクシングは少し難しいね。ONE Super Seriesには世界最高レベルのキックボクサーとムエタイ選手が集まっている。日本はまだ一段下にある。スーパーシリーズの日本人選手には、そこまで大きな将来を想像することはできないけど、MMAの未来は開けていると言えるよ」

<この項、続く>

■ プロ修斗公式戦対戦カード

<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
岡田遼(日本)
倉本一真(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
黒部三奈(日本)
大島沙緒里(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
杉本恵(日本)
中村未来(日本)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
西浦ウィッキー聡生(日本)

<バンタム級/5分3R>
清水清隆(日本)
小堀貴広(日本)

<フェザー級/5分3R>
石井逸人(日本)
齋藤翼(日本)

<ライト級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
西川大和(日本)

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Interview JJ Globo ONE Shooto2020#03 ブログ 世羅智茂 岩本健汰

【Shooto2020#03】青木真也に続き、岩本健汰と戦う世羅智茂─01─「ここで戦えることはラッキーです」

【写真】飄々とというよりも、世羅は淡々と語る (C)MMAPLANET

31日(日)に会場非公開のABEMAテレビマッチとして開催されるProfessional Shooto2020 Vol.3 で、世羅智茂✖岩本健汰のグラップリングマッチがAOKI PROJECTとして組まれた。

4月17日に開かれたRoad to ONE02で青木真也とグラップリングマッチを戦いドローだった世羅が、青木のトレーニング・パートナーである岩本と今度は戦うこととなった。

コロナの時代に思わぬ2連戦を戦う世羅に岩本戦について尋ねた。


──前回の青木選手との試合後に、岩本選手と戦ってみたいという発言があった世羅選手ですが、その一戦が修斗の大会で組まれることになりました。

「このタイミングなんだって(笑)。岩本選手とはADCC予選、全日本ノーギ、もしくはQuintetでやることもあるだろうと思っていたのですが、こんなに早く戦うことになったかと。でも、互いに続けていれば当たることになったでしょうし。

それが修斗の大会で実現することは驚く部分ではあるのですが、またこういう機会で試合をさせてもらえることは有難いです」

──大会開催も試合内容も賛否両論だった青木選手との試合が呼び水になりましたね。

「青木さんとの試合があったから、より面白くなるかと思います。岩本君と青木さんは同じチームのようなものなので、次は青木さんの代わりに岩本君が出てくるという流れがあるので」

──青木選手とすれば、身内の岩本選手をアップしたい。そういう試合かと思います。

「う~ん、そこまで考えているのかどうかは分からないですけど、青木さんが岩本君に期待しているということですよね。若いですし、これからのグラップリング界の中心になる選手で。もう既に中心になってしますけど……、その彼により大きな舞台に立ってもらおうという気持ちが青木さんにあるんじゃないでしょうか」

──そうは問屋が卸さないという気持ちは?

「それもありますけど、強い相手なんで十分に負ける可能性もあると思っています。彼は強いです。青木選手がどういう考えなのか本当のところは分からないです。でも、誰が相手でも負けられないという気持ちでいます。だから、青木さんの思惑は関係ないですね」

──世羅選手は4月17日の青木戦に続き、2カ月連続で試合をすることになります。この間に2度、青木真也、そして岩本という相手と試合ができる柔術家は日本にはいないです。

「いないですね。柔術の大会がすぐに開かれるということはないでしょうし……まだ無理ですよね。甲子園が中止になるってことは、色々なことに影響を与えてしまうんじゃないでしょうか」

──甲子園も興行だったというのが分かったような気がします。野球とサッカー、どちらが接触しているのかということを考えると。

「それは、そうですね。甲子園がダメだと、他のスポーツにも影響しますから。なんとか色々なスポーツが無観客でも開催に向かってほしいです」

──それでどこまで採算が取れるのか。もう、判断理由はそこに尽きると思います。

「だからこそ、僕がここで2試合を戦えることはラッキーです。自分のことだけを考えると。でも、他の人が試合どころか練習もできないという状況でもあるので、この状況を諸手を挙げて喜ぶという気持ちにもなれないです」

──現時点で結果的に4月17日は東京都における1日の感染者数がピークにあった日です。あの時と比べて、状況は上向いている中で、今回の試合に臨む。前回と比較てして、気持ちの違いなどはありますか。

「新たな感染者数が明らかに数値で減っていますし、外を出歩いている人の数も明らかに増えている。そのなかで気が緩むことはもうしょうがないと思います。どちらにしても、自分の場合は試合が決まれば練習をするだけなので」

──そのなかで戦う岩本選手は青木選手とは全く違うスタイルのグラップラーかと思います。岩本選手対策はしていますか。

「ハイ、青木さんと岩本君は違いますね。ただ、練習に関しては岩本君を少しは意識していますが、あくまでも自分の技術を練ることが多かったです」

──盟友の岩崎正寛選手が故郷に戻りカルペディエム芦屋をオープンされるそうですが、練習相手の事欠くことはなかったでしょうか。

「岩﨑君はまだ東京にいるので、練習しています。ちょっと新しい動きとか練習で試していますが、対戦相手のことばかり考えて練習するのって、僕は苦手なんです」

<この項、続く>

■ Shoto2020#03対戦カード

<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
岡田遼(日本)
倉本一真(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
黒部三奈(日本)
大島沙緒里(日本)

<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
杉本恵(日本)
中村未来(日本)

<ライト級/5分3R>
SASUKE(日本)
西浦ウィッキー聡生(日本)

<バンタム級/5分3R>
清水清隆(日本)
小堀貴広(日本)

<フェザー級/5分3R>
石井逸人(日本)
齋藤翼(日本)

<ライト級/5分2R>
木下タケアキ(日本)
西川大和(日本)