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LFA84 Other MMA Result ジャスティン・ゴンザレス ブログ マイコン・メンドンサ

【LFA84】試合結果 コロナの影響大の再開第一弾。ジャスティン・ゴンザレスがフェザー級チャンピオンに

【写真】チルダースをよせつけなかったゴンザレスが新LFAフェザー級王者に(C)LFA

10日(金・現地時間)にサウスダコタ州スーフォールズのサンフォード・ペンタゴンでLFAの活動再開イベント=LFA84「Gonzales vs Childers」が開催された。

COVID19の影響でファイトウィークになり、カードの減少と組み換えが見られ全4試合でLFAは再び動き始めた。メインのLFAフェザー級王座決定戦はジャスティン・ゴンザレスがジェイク・チルダースを完封し、ベルトをその腰に巻いた。

タイラー・レイとアンドレ・フィアーリョの欠場により、対戦カードがシャッフルされたセミファイナルでは、マイコン・メンドンサが三角絞めでカシアス・ケインを破っている。

LFA84「Gonzales vs Childers」
<LFAフェザー級王座決定戦/5分5R>
○ジャスティン・ゴンザレス(米国)4R0分45秒
TKO
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×ジェイク・チルダース(米国)
<ウェルター級/5分3R>
○マイコン・メンドンサ(ブラジル)2R2分16秒
三角絞め
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×カシアス・ケイン(米国)
<150ポンド契約/5分3R>
○ボストン・サルモン(米国)2R0分53秒
DQ
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×ショーン・ウエスト(米国)
<フェザー級/5分3R>
○ブルーノ・ソウザ(ブラジル)3R
判定
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×カムエラ・カーク(米国)


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Invicta FC40 Other MMA Result アリーシャ・ザッピテーラ エミリー・ダコーテ ブログ リンジー・ヴァンザント

【Invicta FC40】試合結果 日本人選手の物差しとなる大会。ダコーテ、ザッピテーラが判定勝ち

【写真】ザッピテーラが総合力でヴァンザントを下した(C)DAVE MANDEL/INVICTA FC

2日(木・現地時間)、カンザス州カンザスシティのメモリアル・ホールでInvicta FC40「Duote vs Lima」が開催された。

新型コロナウィルス感染拡大の影響で、3月以来の活動再開となったインヴィクタFC。メインでは村田夏南子とのストロー級王座決定戦で敗れたエミリー・ダコーテが、ジュリアナ・リマに判定勝ち。

セミでは浅倉カンナに敗れているアリーシャ・ザッピテーラが、RENAと1勝1敗のリンジー・ヴァンザントに勝利するなど、RIZINとの縁の深いファイターが上位カードに出場──UFCへの女子ファイターの最大手供給源での今回の結果は、日本女子MMAファイターの力がどこにあるか、スケールにできるイベントだった。

Invicta FC40「Ducote vs Lima」
<ストロー級/5分3R>
○エミリー・ダコーテ(米国)3R
判定
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×ジュリアナ・リマ(ブラジル)
<アトム級/5分3R>
○アリーシャ・ザッピテーラ(米国)3R
判定
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×リンジー・ヴァンザント(米国)
<フェザー級/5分3R>
○チェルシー・チャンドラー(米国)1R1分05秒
RNC
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×リヴ・パーカー(米国)
<フライ級/5分3R>
○トリーシャ・シセロ(米国)3R
判定
×ローラ・ガヤルド(米国)
<ストロー級/5分3R>
○ジーニア・グッディン(米国)3R
判定
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×シェルビー・コーレン(米国)
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MG眞介 Other MMA Result TTFC08 スソン ブログ マックス・ザ・ボディ 岩﨑大河

【TTFC08】試合結果 大河の流れも一滴の雫から。岩﨑大河、MMA初陣でサープリスから判定勝ち

【写真】組み勝ち、MMAデビュー戦で判定勝ちを手にした岩﨑大河(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

27日(土)、会場非公開でTribe Tokyo Fight Challenge 08が開催された。

メインで空道・北斗旗全日本体力別を2度制した岩﨑大河が、MMAデビュー戦でリカルド・サープリスと対戦。サープリスのパンチの勢いに、蹴りも含めた打撃という部分で持ち味を発揮できなかったものの、組んでテイクダウン、グラップリングのなかの打撃と──持ち前の総合力で判定勝ち。MMA初戦で勝利を得ている。

持ち味よりも必要なのは、勝利。岩﨑がMMAで世界を目指す一歩を示した。

また格闘代理戦争出演で注目されていたスソンは、真人ガーZの遠い間合からのテイクダウン狙いを切ってパウンドを落とし、最後も組みついてきたところに右を打ち込み秒殺TKO勝ちした。

Tribe Tokyo Fight Challenge 08
<ミドル級(※93.0キロ)/5分2R+Ex■>
○岩﨑大河(日本)2R
判定
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×リカルド・サープリス(米国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分2R+Ex>
○マックス・ザ・ボディ(カメルーン)2R0分14秒
TKO
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×村岡倫行(日本)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分2R+Ex>
○MG眞介(日本)1R1分49秒
TKO
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×前川大輔(日本)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分2R+Ex>
○スソン(日本)1R0分28秒
TKO
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×真人ガーZ(日本)
<無差別級)/5分2R+Ex>
○泰斗(日本)2R1分08秒
TKO
×関野大成(日本)
<フェザー級(※70.3キロ)>
○狩野優(日本)2R2分49秒
ギロチンチョーク
×石井巧太郎(日本)
<フライ級(※61.2キロ)/5分2R+Ex>
○川北昴生(日本)1R2分49秒
RNC
×大竹陽(日本)
<フライ級(※61.2キロ)/5分2R+Ex■>
○御代川敏志(日本)1R3分56秒
RNC
×谷村愛翔(日本)


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Other MMA Result Titan FC61 ダニー・サバテーロ ブログ ランドン

【Titan FC61】試合結果 ダニー・サバテーロ──バンタム級王座戴冠。イナストリラも今後に注目

【写真】ワンテイク→バックテイク→RNCというコールドウェル✖ボリッチ、ステーリング✖サンドハーゲンと同じ勝ち方をしたサバテーロ(C)TITAN FC

26日(金・現地時間)、Titan FCの活動再開第2弾=Titan FC61 「Sabatello vs Ramos」がフロリダ州マイアミのインターコンチネンタルホテル&リゾート・ビスケーンベイで開催された。

メインのTitan FCバンタム級王座決定戦ではダニー・サバテーロが最初のチャンスで、レイモンド・ラモスをRNCで切って落とし2度目の挑戦で同王座を獲得した。

セミ前では130ポンド契約マッチで、対戦相手のフィリップ・ケーラーが137ポンドと大幅体重オーバーをしたにも関わらず、クリスチャン・イナストリラが腕十字から三角絞めの見事なコンビネーションで一本勝ちを収めている。

Titan FC61 「Sabatello vs Ramos」
<Tian FCバンタム級王座決定戦/5分5R>
○ダニー・サバテーロ(米国)1R1分56秒
RNC
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×レイモンド・ラモス(米国)
<ライト級/5分3R>
○ランドン・キニョネス(米国)3R
判定
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×ジェラバート・カスティーヨ(キューバ)
<フライ級/5分3R>
○ヴィクトー・ディアズ(ブラジル)3R
判定
×クリーブランド・マクレーン(米国)
<137.8ポンド契約/5分3R>
○クリスチャン・イナストリラ(米国)1R2分04秒
三角絞め
×フィリップ・ケーラー(米国)
<フェザー級/5分3R>
○ジョーイ・イシュア(米国)1R4分49秒
RNC
×ライアン・シュワルツバーグ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
○コリン・ラバーツ(米国)3R
判定
×アーヴィン・ジョーンズ(米国)


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Other MMA Result UAE Warriors11 アタベク・アブディミタリポフ ジョセリーノ・フェヘイラ フアレス・ディア ブログ マルコ・パウロ・コスタ

【UAEW11】試合結果 砂漠の国のMMA=アラブ人とブラジル人、在UAE外国人ファイターたちのMMA

【写真】フアレス・ディア、写真のアタベク・アブディミタリポフというアブダビ在住の非UAE国籍ファイターの活躍が印象深いイベントだった (C)UAE WARRIORS

12 日(金・現地時間)、UFCファイトアイランド4連戦を前にして、UAEはアブダビのムバダラ・アリーナでUAE Warriors11が開催された。

海外からの出場選手はイベントの18日前にアブダビ入りし、出場全選手にPCR検査が行われたイベントは中東MMA色が強い大会となった。

基本オイルマネーが潤っている国では、国民に豊かな生活が保障されており、労働力は他国から受け入れている状況が多い。そのような国ではスポーツに関しても、外からの血を入れサッカーなどもブラジルやアフリカの選手が国籍を取得し、代表選手に加わっている。

今大会もUAE人=アラブ人ファイターは、既に20年以上力が入れられているブラジリアン柔術ベースの選手が目立ち、指導者として現地で生活しているブラジル人選手も過去の中東の大会と同じように多数出場している。

それこそサッカーUAE代表にはブラジル人2名、アルゼンチン人1名と3人のフォワードが在籍しており、今大会に出場したジョセリーノ・フェヘイラ、マルコ・パウロ・コスタらもUAEウォリアーズの中心になる可能性は十分にある。

一方、打撃系のフアレス・ディアはカメルーン人ファイターで、キルギス人レスラーのアタベク・アブディミタリポフと同様にアブダビ在住だ。MMAはサッカーや他のスポーツと違い、あくまでも個人スポーツで五輪競技でも、世界的な統一組織があるわけではない。そのなかでUFCという一つのプロモーションが、トップに君臨している。

今後、砂漠の国のMMAが自国にいては発掘されづらいファイターの世界への窓口になる可能性もある──そんな風に見えた活動再開=UAEウォリアーズだった。そんななかUAEでもエジプト人選手は噛ませ犬。これはONEでのヒエラルキーにも当てはまることで、エジプト、そしてインドでのMMA大会に見られるスリランカと、現状は最下位に位置していることも理解できた大会だった。

UAE Warriors 11
<90キロ契約/5分3R>
○ジョセリーノ・フェヘイラ(ブラジル)1R3分35秒
KO
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×テレク・スレイマン(シリア)
<フェザー級/5分3R>
○フアレス・ディア(カメルーン)3R
判定
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×アンドレ・ピネイロ(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
○ユーセフ・アル・ホセニ(UAE)1R1分23秒
RNC
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×モハメド・アラム(エジプト)
<ウェルター級/5分3R>
○マルコ・パウロ・コスタ(ブラジル)1R2分40秒
肩固め
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×アブデルハキム・ワヒッド(モロッコ)
<フェザー級/5分3R>
○アフメド・アルダルマキ(UAE)1R3分25秒
ギロチンチョーク
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×カギム・イヴァンキッガ(ウガンダ)
<ライト級/5分3R>
○アタベク・アブディミタリポフ(キルギス)1R2分55秒
アームバー
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×オマル・イマッド(エジプト)
<ミドル級/5分3R>
─ユーリ・フラガ(ブラジル)1R0分8秒
NC
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─イブラヒム・エルサウイ(エジプト)
<ライト級/5分3R>
○アルフォンス・ヴィニー・ベサラ(カメルーン)1R0分22秒
KO
×ムハンマド・カリム・アルジーナン(エジプト)
<ライト級/5分3R>
○ベン・ルカス(英国)1R0分36秒
NC
×イブラヒム・カンディル(エジプト)


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Other MMA Result SASUKE Shooto2020#03 ブログ 世羅智茂 倉本一真 岡田遼 岩本健汰 杉本恵 清水清隆 石井逸人 西川大和 黒部三奈

【Shooto2020#03 】試合結果 暫定世界バンタム級チャンピオン岡田遼──ケージの中央で愛を叫ぶ

【写真】これぞ5RのMMAという戦いをし、2RKO勝ちで環太平洋に続き、暫定ながら世界バンタム級のベルトを巻いた岡田遼──チョット悪い目つき(C)MMAPLANET

5月31日(日)、Shooto2020#03が会場非公開で開催された。

メインで5教科7科目をマスターしたMMAファイター=岡田遼が、一芸に秀でいた倉本一真からKO勝ちし世界暫定バンタム級王座を獲得し、修斗への愛をケージ内で叫んだ。

注目のAOKI PRJECT=グラップリングマッチ=岩本健汰✖世羅智茂は時間切れのドローに。修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝は黒部三奈と杉本恵が勝ち上がり、決勝で対戦することなった。

Shooto2020#03
<修斗暫定世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
○岡田遼(日本)2R3分02秒
KO
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×倉本一真(日本)
<ライト級/5分3R>
○SASUKE(日本)3R
判定
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×西浦ウィッキー聡生(日本)
<グラップリング72キロ契約/10分1R>
△世羅智茂(日本)Draw
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△岩本健汰(日本)
<バンタム級/5分3R>
○清水清隆(日本)2R4分34秒
KO
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×小堀貴広(日本)
<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝/5分3R>
○黒部三奈(日本)3R1分54秒
TKO
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×大島沙緒里(日本)
<修斗女子スーパーアトム級王座決定T準決勝>
○杉本恵(日本2R3分32秒
RNC
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×中村未来(日本)
<フェザー級/5分3R>
○石井逸人(日本)3R
判定
詳細はコチラ
×齋藤翼(日本)
<ライト級/5分2R>
○西川大和(日本)2R
判定
詳細はコチラ
×木下タケアキ(日本)


             

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JZ・カバウカンチ Other MMA Result Titan FC60 ハウシュ・マンフィオ ブログ ロミ・ハメッド

【Titan FC60】試合結果 Titan FC、メインのコンバットグラップリングは寝技はなくJZがウエルター級王者に

【写真】寝技はオーバータイムのみだったコンバットグラップリング戦でJZがウェルター級王者に(C)TITAN FC

5月29日(金・現地時間)、フロリダ州マイアミのMMAマスターズ・ジムでTitan FC60が開催された。

抗体検査、PRC検査が行われた会場に入場できるのは50人以下という状況で行われたTitan FC60。UFC Fight Passの実況はジミー・スミス、解説はホゼ・トーレスという陣容で、メインのコンバットグラップリング・ウェルター級王座決定戦を含め6試合が実施された。

そのコンバットグラップリング戦、ハマシュ・マンフィオが本戦8分の間は組みを切って掌底という選択をし、寝技に移行することはないまま終了した。そしてEBIスタイルのオーバータイムでJZ・カバウカンチが勝利し、タイタンFCコンバットグラップリング・ウェルター級のベルトを巻いた。

Titan FC60
<Titan FCコンバットグラップリング・ウェルター級王座決定戦/8分1R>
○JZ・カバウカンチ(ブラジル)Overtime
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×ハマシュ・マンフィオ(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
○ロミ・ハメッド(ロシア)3R
判定
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×フランク・カリロ(米国)
<バンタム級/5分3R>
○ダニー・サバテーロ(米国)3R1分54秒
肩固め
×クリス・ジョンソン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
○マイケル・リリー(米国)2R2分10秒
TKO
×ケンドリー・セントルイス(米国)
<バンタム級/5分3R>
○ダニー・ゴンザレス(米国)3R
判定
×サル・ゲレイロ(米国)
<バンタム級/5分3R>
○グスタヴォ・ヴィラミル(米国)2R3分29秒
RNC
×ジョン・バードソン(米国)


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Column J-CAGE ONE Result Other MMA Result Road to ONE02 ブログ

【Road to ONE02】試合結果&コロナ時代の無観客大会について

Road to ONE02【写真】日本の格闘技界のパンドラの扉が今回は開けられた。再び開けられるのか、今は分からない(C)MMAPLANET

17日(金)、Road to ONE02が開催され、MMA2試合、グラップリング2試合、ムエタイ(MMAグローブ着用)2試合が無観客で行われた。

日程変更1度、会場変更2度。無観客大会となり、メディアも主催者が認めた最低限の人数=3名のみ。うち1人スチール撮影しない記者は、会場にいてもケージサイドにいることも許されない。競技運営陣とABEMAの中継カメラマン、ケージ回りには暗幕が張り巡らされ、その場にいる人間は全て防護服、マスク、手袋着用が義務付けられていた。

小径ケージの周囲と中に15人名ほど。それでも米国や英国で定められた人が集まる人数を上回るが、恐らくは国内でこのようなシチュエーションで格闘技のイベントが行われることは、もう2度とないかと思われる。もちろん、その普通でない大会となったのは新型コロナウィルス感染拡大の影響だ。

ここに書くまでもなく国内外で格闘技大会は軒並み中止、延期が続いている。そのなかでRoad to ONE02は開催された。当然のように批判の声は大会決行前から聞かれた。

その声は表現方法の良し悪しはあっても、正しい。今回のコロナ問題は東日本大震災の時と違い、「スポーツで元気になろう」という声を出せない状況にこの国を、全世界を陥れている。大会前には緊急事態宣言も出された。不要不急の外出は控えること、ステイホーム──の号令のなか、濃厚接触が絶対の格闘技大会開催にしても、その準備のための対人練習にも批判の声が挙がって当然だ。

と同時に、イベント関連の会社や格闘技ジムの経営者からは、すでに「生活できない」という声が多く聞かれるのも事実。このままではコロナに感染しなくても、人生を終える人たちが出てくることすら危惧される、逼迫された現実が既にある。

コロナ問題が長引くと判断した一部の人間が、そんなコロナと共存する時代に経済活動を格闘界で続けるために模索する──パーセンテージ的には圧倒的に少数派だが、そういう人間も世の中に必要だという意見さえ、全否定されるだろうか。

コロナ問題が起こってから、自分の取るべき立場は変わらない。大会を開く(現状、無観客のみ)、開かない。試合に出る、出ない。練習をする、しない。どちらを選択しようが、コロナ終息後の人の判断理由にしない。

格闘技で生きている人間にとって、格闘技は不要不急なモノではない。少なくとも、この現状でも不要ではない。だからこそ、感染を防ぐために最善を尽くして、少人数で練習し、ジムの外では不用意・無防備な行動は慎む。そう心掛けているのであれば、格闘家から格闘技を取り上げることはできない。それが自分の考えだ。

だからこのイベントも開催前、開催中、開催後と格闘技メディアの役割を果たすつもりでいた。とはいっても、この考えに同意できない人がいることも十分に承知しているし、批判は受ける。

今大会の主催者も同じ気持ちでいたと思う。とあるABEMAのスタッフは、これまでの付き合いで自己主張は極力なく、淡々と仕事をこなしているという印象だったが、向かい風が強くなれば強くなるほど、「大会を無事に終わらせる」という闘志が言動に表れるようになった。

選手とセコンドはタクシーで会場入りし、試合が終わるとタクシーで戻る。その費用も主催者が持つ。看護師でなく、ドクターが3名。イベントに関係する人間の数を最小限に留め、それ以外の人との接触を徹底して避ける。

それでもこの大会開催を正当化しようとは思わない。と同時に、この大会を開こうとしている人間の意思は、反対の立場を取っている人間より強かった。反対意見には世間の追い風がある。けれども、本気でイベント開催を阻止しようと努力した人間はいただろうか。

「UFCが止めたから、止めるべきだ」。そんなヤワな意見は誰にでも口にできる。この大会に何か欠けていたモノがあるとすれば、それは本気で大会中止を訴え、行動に移す人材だっただろう。

そういう人がいたかどうか、自分は聞き及んでいない。そして、大会は開かれた。試合開始は午後7時、午後6時前に現場近くのパーキングに車を止めた。普通に通勤帰りの人たちが最寄り駅に向かい、ガラガラというほどでないぐらいに人影が見られたバスを眺めつつ、先に記した暗幕が張られ、スタッフが既に防護服を着た異様な雰囲気の会場に。

すぐに検温があり、それぞれの配置場所が決められる。第1試合と中継開始の40分前ごろには、会場でこの日2度目の消毒液が散布された。

いやおうになく緊張感が高まり、いつも以上に軽口を叩き続けた。イベント開始30分前、手順が説明され自分も防護服に足と袖を通した。同時に審判団が会場入りする。すぐに防護服とマスクで誰だか分からなくなるが、少しでも見知った顔が増えると、幾分気持ちも落ち着き、仕事モードに入ることができた。

ジャッジは他のケージ回りの人間と同様に防護服の着用が義務付けられている。防護服もマスクもしていないのは選手とケージ内のレフェリーのみ。セコンドはマスク着用、リングアナは防護服と防護メガネ、声が必要なためマスクはない。

当然のように「ここまでして、大会をやる必要があるのか」という声も聞かれた。逆に、そのような意見が聞かれないようでは、無観客といえども格闘技イベントを開いてはいけない。と同時に、全てが初体験のこと。大会を行って初めて気付くこともある。主催者の安全第一という絶対条件が、それでも参加者に浸透しきれてないのは今の日本の空気の表れだろう。

セコンドは1人という決まり事を、セコンドに就く人間は1人と捉え、控室までは2人、3人と同行者が出る選手もいた。試合後もシャワー使用の問題もあり、すぐに会場を離れられないで、控室に留まる選手も出た。今後、会場を変えようが無観客大会を徹底して接触を減らして行ううえで改善点でも見られた。

大会としては無事終わったといえるだろう。ただし、ここからだ大切だ。自覚症状のない感染者は、この会場に生まれたわけでなく、もともと存在する。それが誰かは分からない。よって新たな感染者が控室や会場で生まれる可能性は否定できない。

だからこそ大会に関わり、会場にいた人間の後追いチェックは不可欠だ。想像したくもないが感染者が出た場合、その経路をハッキリさせることが、コロナ時代の無観客格闘技イベントの肝になる。

手順通りに防護服を脱ぎ、頭から消毒液を散布され、カメラ機材、カメラ回りも、何か問題が起きるかもと案じるほど、消毒してもらい、最後に検温して会場を出た。そして、一番近くにあるレストランか食堂か、カフェか淡い光のスペースには、ケージ回りよりよほど密集状態で、笑顔で食事をする人たちがいて愕然としてしまった。

万全を期しても、万全はない。それでも、主催者とABEMAの施した対策で格闘技大会のみならず、小規模&無観客エンターテイメントが可能になるのか、その一歩を踏み出したことは確かだ。もちろん、早期終息に向けて──そんなモノは必要ないだろう。ロックダウンして、街中から人の声を失くせば良い。ただし現状では、この国はそうなってはいない。ならば早期終息がならない場合の経済活動を模索することだって必要だ。

有名ミュージシャンが自宅から、その歌声を届けることで世の中の閉塞感に風穴を開けることができるなら、格闘技だけでなくスポーツにもその力はあると信じている。

正解はない。誰もが考え、自分の信じた選択をするのみ。だから、重ねて言うが──無観客の格闘技大会には反対意見は必要で、その反対意見はもっともっと本気で熱がないといけない。そのような声があがり、さらに取捨選択がなされたうえで、それでも何かしらの格闘技の活動が可能になるならば、その形こそが今、我々に必要な格闘技の形である──と、格闘家ではないが、ファン時代を含めると45年、四半世紀を記者として格闘技と過ごしてきた自分は思っている。

最後に僕は歴史の証人になりたくて、あの場にいたわけじゃない。あの場にいることで、この件に対して堂々と意見できる人間でありたくて、一枠設けていただいた記者のスポットを活用させてもらった。そのことと家族の理解があって初めて、これが書けたということに心から感謝しています。

Road to ONE02
<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
△青木真也(日本)1R
Draw
詳細はコチラ
△世羅智茂(日本)
<ムエタイ72.5キロ契約/3分3R>
○緑川創(日本)3R
判定
詳細はコチラ
×西川大和(日本)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
○後藤丈治(日本)1R3分58秒
ニンジャチョーク
詳細はコチラ
×祖根寿麻(日本)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
○工藤諒司(日本)1R2分59秒
TKO
詳細はコチラ
×椿飛鳥(日本)
<グラップリング・フェザー級(※70.3キロ)/10分1R>
△宮田和幸(日本)1R
Draw.
詳細はコチラ
△田中路教(日本)
<ムエタイ・ストロー級(※56.7キロ)/3分3R>
○HIROYUKI(日本)2R1分33秒
TKO
詳細はコチラ
×ポン・ピットジム(タイ)