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【Special】月刊、青木真也のこの一番:4月─その参─クレイグ・ジョーンズ✖マガリャエス「タップしない」

Craig Jones【写真】写真は昨年1月にトライフォース新宿で行われたクレイグ・ジョーンズのセミナー。受け手と通訳をしていたいのが岩本健汰だった(C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。そんな青木が選んだ2020年4月──格闘技が、この惑星から消えかけた1カ月──の一番、第3弾は26日に開催されたSubmission Underground13から、クレイグ・ジョーンズ✖ヴィニー・マガリャエス戦を語らおう。


──2020年4月度、世界中から格闘技が消えた1カ月。3試合目はどの試合になるのでしょうか。

「SUG13で行われてクレイグ・ジョーンズ✖ヴィニー・マガリャエスですね」

──無観客、リモート撮影のグラップリングからですね!!

「アレ、良かったですよ。セコンドもいなくて。マルチネスとかエレンバーガーが出ていて。申し訳程度にやった感じでしたけどね。この試合に関しては僕は正直、今のグラップリングの知識がそこまでないので岩本(健汰)選手に聞いたんですけど、ニーシールドハーフから裏足を通してヒールへの流れってクレイグ・ジョーンズの強いムーブだそうですね」

──世羅選手も青木選手に狙っていたではないですか。

「あぁ、でもアレって難しくて。ディフェンス有りきでやっていると極められない。だからマガリャエスだって自信を持っていたと思います。でもクレイグ・ジョーンズのは、攻撃的なスネガードからのヒールで。岩本選手も、参考にしてもなかなかできるもんじゃないって言っていました」

──ジョーンズの仕掛けは、スペシャルだと。と同時にマガリャエスはひどく中途半端な対応に見えました。寝技に付き合うけど、足関節から徹底して逃げることはない……ような。

「一発目なんかも、もの凄くイージーに取られましたよね」

──あのインサイド・ヒールはタップをしないと危なくないですか。

「っていうか、アレは普通に取ってもタップしないから、逆手で引き寄せてRNグリップで取りましたからね(笑)。左手で抱えていると、可動域全部にいっちゃたから、右手で抱え直して深く抱くようにした。アレはヒザいったと思います。

2回目のヤツも相当深かったけど、1発目でいっちゃっているので何かが切れていて効かなかったのかと」

──青木選手は練習中に内ヒールでRNグリップまで入ることなんてありますか。

「ない、ない。ないですよ。あのヒザ十字みたいな組み方は、普通のヒールのアプローチでタップしないからさらに捻るってことですからね」

──クレイグ・ジョーンズは『もう止めよう』とか、『ポップしている』とか話して、マガリャエスは『大丈夫だ』みたいなやりとりがずっと続いていましたよね。

「大丈夫じゃないって(笑)。で、最後はガードを取ろうとしたらヒザがもうきかなくなっていて。アレで試合後にコメントしている動画とか挙がっていて……」

──絶句ですね。でも、ホントにタップしないと。技はもう掛かっているんだからと思うのみでした。

「岩本選手がよく言っているんですけど、『ヒザはケガしない』って。でも、それは我慢しないことが大前提で。ヒールに限らず、サブミッションは我慢するとケガしますよ。メチャクチャ当たり前のことを再確認させてくれました」

──その点、青木選手がゲイリー・トノンと戦った時のタップは潔かったです。

「アレはもう、そういうものですよ。足関節は観念してタップしないと。我慢しちゃダメです。それだけレベルが上がっていることだから。足首を捻くり回すんじゃなくて、ヒザへのアプローチだから。マガリャエスみたいなことをしていると、ダメですよ」

──少人数、10人以上相席しないというロックダウン下でセコンドがいなかった。セコンドがいたらタオル投入ではないでしょうか。1度目で壊れ、2度目がある前に。

「グラップリングってタオルはないと思っていたから、その観点はなかったです。それ良い話ですよ。セコンドがいたら、止めたっていうのは。僕がセコンドだったら、止めさせますしね。

いずれにしてもクレイグのヒールは破壊力が尋常ではなかったですね。ジェイク・シールズ、ジルベウト・ドゥリーニョも取られて。2人はちゃんとタップして。ドゥリーニョとか他に仕事があるから、そりゃ即タップですよ」

──足関節のタップで、なんか機微ですね。もう心の動きでタップしないと。

「そうですね。お互いに分かり合って、『今』ってね。クレイグ・ジョーンズは自分から外して、大人でした。それにしても、下からチャンと仕留めることができる。僕ら日本人選手が、好きなグラップラーですね」

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【SUG13】クレイグ・ジョーンズが、我慢しまくりヴィニー・マガリャエスのヒザを内ヒールで破壊

<5分1R>
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
Def.4分21秒 by Verbal Submission
ヴィニー・マガリャエス(ブラジル)

座ったジョーンズがハーフガードの態勢に。カカトを取りながら横回転し、マガリャエスの左足を左ワキまで引き寄せることに成功する。サドルからインサイドヒールに取ったジョーンズが腹ばいから上を向く。これで極まっていておかしくない状態で、タップをしないマガリャエスは逆に左足を内ヒールに取る。

ジョーンズは体を反転させて足を抜きエスケープ、両者がスタンドへ。再び座ったジョーンズがハーフ。上側の足を取ったマガリャエスだが、ニーシールド・ハーフから潜って、逆の足を取りにいく。背中を伸ばし、尻を下げたマガリャエスが何やら言葉を発しレフェリーにアピール。ジョーンズも言葉を返しつつ、腹ばいになり右足を取る。もう一度上を向いたときに、マガリャエスの左足を抱えてRNグリップでインサイドヒールに入る。

これも極まっていて不思議でないが、マガリャエスのヒザは柔軟なのか壊れているのか、タップしない。ジョーンズは技を解き、「ポップしているだろう」と話しかける。マガリャエスはできると続行の意思を伝え、タッチで再開される。

ジョーンズは首を取り、動きが止まったマガリャエスからギロチンの態勢に。頭を抜いたマガリャエスだが、ここで左ヒザを抱えて口頭でタップの意思表示。やはり内ヒールでマガリャエスはヒザを壊していたようだ。