かねてより復帰が噂されていたレスリング金メダリスト・元フライ級&バンタム級王者のヘンリー・セフードの現役復帰が正式決定。5月6日のUFC288(仮)でアルジャメイン・スターリングのバンタム級王座に挑戦する。
セフードは3年前の2020年5月、バンタム級王座防衛戦でドミニク・クルーズに勝利した直後に引退を表明していたが、昨年USADAの抜き打ち検査を再開しており、復帰が確実視されていた。引退時は33歳で、現在36歳。
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— UFC (@ufc) December 23, 2022
元バンタム級王者のTJ・ディラショーが、肩の負傷によりUFCに引退を通知したとのこと。ディラショーのマネジャーが認めており、公式サイトではすでにランキングからも外れている。現時点で本人からのコメントはない。
ディラショーは36歳。もともと肩を痛めており、10月のアブダビ大会で王者アルジャメイン・スターリングに挑戦した際に再負傷。試合後に肩の手術を受けている。
2014年にヘナン・バラォンに勝利してバンタム級王座を獲得。2度の防衛の後、ドミニク・クルーズにスプリット判定で敗れて王座から陥落したが、そのクルーズからタイトルを奪った元同門のコーディ・ガーブラントに勝利し王座奪還。2019年には極限まで減量してフライ級王座との同時二冠を目指したものの、フライ級王者セフードに32秒でKO負け。試合後には禁止薬物の使用も発覚し、バンタム級王座も剥奪された。昨年7月、サスペンド明けの初戦で当時2位のコーリー・サンドヘイゲンと対戦し、スプリット判定で勝利してタイトル挑戦のチャンスを掴んだものの、スターリング戦は負傷によりほぼ何も出来ずに終わった。
【写真】さすがに年輪が顔に如実に感じられるようになったフランキー(C)MMAPLANET
12日(土・現地時間)、ニューヨーク州ニューヨークシティのマジソン・スクエア・ガーデンでUFC 281「Adesanya vs Pereira」が開催される。今大会でフランキー・エドガーが、現役ラストファイトをクリス・グティエレスと戦う。
史上最少、史上最速、最も偉大なUFC世界ライト級王者がケージを去ることを決めた。MMAを進化させた──ある意味、歴史を変えた不世出のファイターは最後の試合もいつも通り勝つことしか考えていなかった。
──1年振りの試合で、クリス・グティエレスと対戦します。この試合がラストファイトと公言しましたが、この間にそのまま現役生活を終えようとは考えたことはなかったですか。
「あのまま引退することは考えたことがなかったよ。前回の試合後に手術をしたので少し時間を置いたけど、それからはずっとジムで練習を続けてきた。体調は本当に良くて。しっかりとトレーニングができているから、今回の試合を戦うことを決めたんだ」
──日本のMMA選手たちと一緒にフランキーやマーク・ヘンリー、ヒカルド・アルメイダの下を訪れ10年が経ち、あの時ニュージャージーを訪れた選手6人のうち今もMMAを戦っているのは2選手だけになっています。引退したなかの1人、水垣偉弥さんはボディよりも反応が遅れるようになった。それが引退を決めた要因だと言っていました。
「ジムでの練習でも、僕の反応が悪くなったと感じることはない。もちろん、前回の試合は自分が思っていたように最高に素晴らしい動きはできなかった。結果も敗れた。でも勝利が近いという戦いはできていた。あの結果(前蹴りでKO負け)は誰も予測できなかったに違いないしね。タイトル戦線にある選手とそういう戦いができたことでも、僕は自分に戦闘能力があると思っている。そして世界のベストにまだ勝てると信じているよ」
──ドミニク・クルーズとフランキー・エドガーのステップが、MMAを進化させたと信じている日本のMMAファンは多いです。とはいえドミニクもフランキーも厳しい結果が増えてきました。ダメージの蓄積も心配でした。
「そう思われることは致し方ない。でも自然なことだからね。だからこそ、この試合が最後だと決めたんだ。もう1試合、全力で戦う。力強い姿で有終の美を飾りたい。そして夕日に向かって立ち去る」
──では最後の試合の対戦相手、グティエレスの印象を教えてください。決してパフォーマンスは良くないような試合で、結果を出し続けているようなイメージがあります。
「凄くアンオーソドックスだよ。勝ち方を知っているというのか。でも若い選手は試合を重ねる度に成長しているからね。前回の彼よりも、より強くなって僕の前に立って欲しい。それでも僕の経験と、全局面で戦える能力は十分に有効だと思っている」
──多くの局面でケージを背負ってサークリング、パンチを被弾するのを嫌がっているのではなく恐れているように見えることすらあります。
「確かにパンチを恐れて、下がる時がある。あれだけケージを背負っていると、ジェネラルシップはこっちが握ることができるはずだ。前に出てきたら、そこに対応する。嫌がるなら、それに適した動きをする。
でもチョット予測できないところがあるんだよね。あんな風に逃げていて、スピニングバックフィストを急に打って来るとか。何か大きなことをやるんだ。でも僕は少しでも速く、彼をキャッチすることを心掛ける。実際、どの局面でも僕が上回っているから掌の上で、クリスを踊らせたいと思う」
──フランキーはフットワークとフェイクで相手を惑わせ、テイクダウンを奪うという鉄板のスタイルを構築しました。しかし、近年はスクランブル能力が飛躍的に進歩し、労力の割にはすぐに立ち上がれるようになりました。その辺りをどのように考えて戦ってきましたか。
「今の選手たちはよりウェルランディッドになっている。でも、まだ僕の方が上だ。知識的にも少しアドバンテージがあるだろう。何より、そういう選手をスタミナ切れに追い込める。そこが一番重要だよ。テイクダウンを狙う。テイクダウンのフェイクを見せる。殴ると見せかける。そして殴る。そこからテイクダウンする。この繰り返しで、相手を疲れさせるんだ。迷わせ、ストレスを当て続けてガスアウトに追い込む」
──ラストマッチまで、しんどい試合をするということですね。そのような試合展開の場合、攻めているフランキーの方が削られる恐れもありますが、そこは気にならないですか。
「間違いなくハイペースで動き続けることができる。それにスタミナはプレッシャーとも大きく関係している。今回のイベントは、クリスにとって過去に経験したことがないようなビッグショーだ。でも、僕にとっては10年以上戦ってきたノーマルな状況でしかないからね」
──ある意味、フランキーがスタミナ切れを起こすシーンを見るようなことがあれば、ノックアウトやサブミットされるのよりもショックかもしれないです。
「大丈夫だ。そんなことには絶対にならないから。そんなことにならないよう、厳しいトレーニングを課し続けてきた。2021年に2度手術を行った。この2回の手術によって、僕の体は回復した。バンタム級で戦うようになって、体調は今回がベストだろう」
──ボディとともにメンタルはどうでしょうか。ここまでのことをやり遂げてきて、まだ最後に戦う選択をしたこと。そのモチベーションがあるというのは、凄まじいことだと思います。
「僕は自分が進むべき道……一方通行にしか進めないんだ。他のやり方は、分からない。何もね。だからこそ、今回を最後にしようと思った。永遠にMMAを戦い続けることなんてできない。家族を第一に考えた人生を送る時を迎えたんだよ。本当は試合前から引退するなんて言わずに、身を引きたかった。でも、そうしないと引退できない。ずっと戦おうとするって思ったんだ」
──今回もマーク・ヘンリー、ヒカルド・アルメイダと練習を?「そうだよ。MMAを始めた時、タイトルを獲った時と同じ。彼らと最後まで戦う。今は練習パートナーも世代交代したよ。インディアナからコーリー・アンダーソンが若い選手を引き連れてやってきた。これまで見たことが無い顔とも練習をしてきたから、常に新鮮な気持ちでトレーニングすることができたよ」
──フランキー、最後の試合前にインタビューの機会を与えていただき感謝しています。最後にあなたのことを永遠に尊敬してやまない日本のMMAファンに一言お願いします。
「2012年に日本のファンの皆の前で戦ったことは、忘れることができない思い出だよ。最後にもう1試合、皆に喜んでもらえるよう戦うよ」
■視聴方法(予定)
11月13日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWライブ
■UFC281対戦カード
<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
[挑戦者]アレックス・ポアタン・ペレイラ(ブラジル)
<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] カーラ・エスパルザ(米国)
[挑戦者]ジャン・ウェイリ(中国)
<ライト級/5分3R>
ダスティン・ポイエー(米国)
マイケル・チャンドラー(米国)
<バンタム級/5分3R>
フランキー・エドガー(米国)
クリス・グティエレス(米国)
<ライト級/5分3R>
ダン・フッカー(ニュージーランド)
クラウジオ・プエレス(ペルー)
<ライト級/5分3R>
ヘナト・モイカノ(ブラジル)
ブラッド・リデル(ニュージーランド)
<ライトヘビー級/5分3R>
ドミニク・レイエス(米国)
ライアン・スパーン(米国)
<女子フライ級/5分3R>
エリン・ブランクフィールド(米国)
モリー・マッキャン(英国)
<ミドル級/5分3R>
アンドレ・ペトロスキ(米国)
ウェリントン・トゥルマン(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
オットマン・アザイタル(ドイツ)
マット・フレヴォラ(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
カロリーナ・コバケヴィッチ(ポーランド)
シルヴァナ・ゴメス・フアレス(アルゼンチン)
<フェザー級/5分3R>
マイク・トリザノ(米国)
チェ・スンウ(韓国)
<バンタム級/5分3R>
フリオ・アルセ(米国)
モンテル・ジャクソン(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)
ニック・ネグメレアフヌ(ルーマニア)
Frankie Edgar (@FrankieEdgar) in the Garden one last time. Edgar will face Chris Gutierrez at UFC 281 on Nov. 12. He confirmed to me it will be his last fight, “unless someone gets lippy in Seaside next summer.” It will be his 30th UFC bout. pic.twitter.com/qXPZWhARlq
— Brett Okamoto (@bokamotoESPN) October 6, 2022
【写真】ドミニクはドミニクであろうとし、ヴェラに敗れた (C)Zuffa/UFC
MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。
武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは間、質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。
武術的観点に立って見たマルロン・ヴェラドミニク・クルーズ戦とは?!
──マルロン・ヴェラ×ドミニク・クルーズ。一つの時代が終わった。そんな印象のドミニクのKO負けでした。
「その一時代を築いたドミニク・クルーズのことをリスペクトされているようですが、私はこの試合だけに限って話をさせていただくと……戦いとしてやってはいけないことばかりのオンパレードでした。
これは止めましょうというオンパレードです。動くために動いている。その動きが、1Rの2分過ぎでピタッと止まってしまっていました。バテてしまったのですかね」
──あの時間帯で背中が光るほど汗が出る。過去になかったかと思います。
「とにかくあれだけ体が浮いてしまうと、自分の攻撃は全てが軽くなりますし、相手の攻撃を被弾すると効いてしまいます。対してヴェラがどっしり構えていつでも倒せるぞという戦いをしていれば、早々にパンチで倒せていたと思います。でも、そうでもなくのんびり構えていましたね。もっと早く倒せたはずですが、エンジンの掛かりが遅かった。
ただ、この試合はドミニク・クルーズがマルロン・ヴェラにKO負けしたというよりも、ドミニク・クルーズが自爆した。そういう試合だったと思います」
──もうドミニクが、ドミニクではなかった。だから岩﨑さんの指摘は正しいのでしょう。それでも、ドミニクをぶった切られると良い気分はしないです。正直。
「それは、松嶋こよみ師範代も言っていましたよ。『この試合だけでなく、ドミニクのWEC時代やUFCでのデメトリウス・ジョンソン戦、ユライア・フェイバー戦を見て評価してください』って。そんなもん、いくら昔が凄かろうが今、負けていたらどうしようもない。基本に戻る必要があるんだって言っても、師範代は納得しないんですよ(苦笑)」
──それはそうですよ。ドミニクが基本通りの動きをして、ファイター人生の余生を永らえるなんて見たくもないです。もうドミニクではなかったかもしれないけど、ドミニクはドミニクであろうとして散ったんです。昔、凄かった。そう言われる選手が、どれだけMMAに存在しているでしょうか。
「アハハハハハ。いやぁ、それだけ愛されるって凄い選手なんでしょうね。あなたもそうだし師範代もそう。相当にリスペクトされているドミニクですけど、私はガーブラントにやられた時ぐらいからしか見ていないので。逆にどう凄かったのでしょうか」
──この試合でいえばドミニクっぽくはありました。ただし、前の動きも後ろへの動きももうドミニクではなくなっていた。前に関しては、あそこで止まるならそりゃパンチを合わされるよなと思います。
「つまりは、あそこでは止まっていなかったということですね。もっと遠かったということですか」
──遠いというよりも、近づいても遠くなる。前に出るなら相手の横を通り抜けて、攻撃を受ける位置にはいないぐらいで。当てた時も、その場にはいない。そして相手を翻弄してテイクダウンを奪っていた。それと下がる動きが、まさに変幻自在でした。
「そこまでだったのですね。下がれるのは凄いことです……MMAを戦ううえで。そして自分の攻撃を当てることができていたのは。ただし、この試合では下がった時のステップが、足がバッテンになるんですよね。アレは絶対にやってはいけないです」
──足がクロスするということですね。
「縦のバッテンと横のバッテンがあって、縦のバッテンがあると歩幅が狭くなってしまって。あれではすぐに相手の距離になってしまいます。バランシングといって、歩幅は一定で横に動くことが必要で。でも、クロスしてしまっていますからね。そこでパンチを貰うと、非常に効きます。最後は横のバッテンなんですよ。あのステップになると、相手が見えなくなります。だから、そのためにナイファンチンの型稽古があります。
足がクロスした時にも、相手を見られるようになるためには。そういう部分もナイファンチンにはあるんです。でも話を伺う限り、以前はあのステップでも攻撃を貰わなかったのでしょうね」
──ハイ。以前は、その足がクロスするステップでも相手の攻撃を受けなかったです。まさに唯一無二の存在でした。
「そこまでできていたことが、できなくなる。それはなぜ、デキていたのかが分かっていないとデキなくなりますよね」
──……。誰もできない動きをしていた。だから、靭帯を負傷したのかもしれないです。
「そういうことだと思いますよ。人間として、やるべきではない動きで負荷が掛かっていたのでしょう。ただですね、指導者として見るとドミニク・クルーズは人ができないことができたファイターということだけで、もう放っておいて構わない選手です。それだけ才能がある選手ですから。
でも才能がない人は真似をしてはいけないです。だから基本があって、そこが大切になってくる。基本を身に着けたうえで、応用をやる。ドミニク・クルーズのような才能がある人間は、ほぼ存在していないんですよ。
昔、私が指導していた人間でドミニクの真似をして、全くダメになった人がいたんです。蹴りが凄く強くて、その蹴りを伸ばそうと練習をしてきたのにドミニクに感化されて。全くバラバラになりました。
ドミニクを真似るなら、そういう分かりやすい部分ではなくて──相手の動きが見えているところや……きっとそれって、相手の動きを予見して当たらない方向に動いていたんだと思います。その動きをするためには、徹底的な反復練習が必要だったはずです。そういう部分を真似て欲しい。そういうことなんです」
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27日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Fight Night01「Moraes vs Johnson 2」。メインでONE世界フライ級王者アドリアーノ・ミキーニョ・モライシュに挑戦するデメトリウス・ジョンソンは、紛れもなくONEの知名度を北米で挙げた功労者だ。
ただしフライ級ワールドGPを制したものの、昨年4月に王者ミキーニョに挑戦しテイクダウン狙いにアッパーを合わされONE特有のグラウンドでのヒザ蹴りからパウンドアウトを喫した。
その後はロッタンとのミックスファイトを経験しただけで1年4カ月振りのMMAが再度の世界王座挑戦となった。常にハイペース、プレッシャーを与えるスタイルを信条とするDJが、2度目の正直に向け心境を語った。
──シンガポール時間、土曜日の昼にミキーニョの持つONE世界フライ級世界戦が控えています。今の気持ちはいかがですか。
「最高だよ。体重も良い感じだし、メディア取材の多くは今日で終わり、あとは計量を済ませてファイトに向かうだけさ」
──土曜日の正午すぎに試合をする。初めてのことかと思います。
「そこは問題ないよ。ただ、前日に他のイベントがあってシンガポールの午前1時とかに終わってから──7時間とか8時間後に同じ会場を使用するわけだし、凄くタイトだよね。メインカードに出場する選手は、朝をゆっくりすごせることを願っているよ」
──金曜日の夜に試合をするのは、体が動く時間を調整する必要があるかと思いますが、今回はシアトルでは夕方ということで、その辺りの調整が少し楽だったということは?
「どんな時間に目を覚ましても2時間あれば、体の切れは戻る。2時間の猶予があれば時差はそれほど気にしていないよ」
──今回はAMAZON PRIMEで米国のプライムタイムに配信されます。そこで2度同じ相手に負けることは許されない重要な試合かと。
「とても重要な試合だよ。でも、リマッチだろうが試合いつも大切から。今回、アドリアーノと戦うことに関しても、ここで負ければ同じ相手に2度負けるとか……自分にプレッシャーは与えたくないんだ。戦って、いつものようにドミネイトする。それだけを考えているよ」
──前回の試合、何かミスがあったと考えていますか。
「そうだね。僕との試合だけでなく、彼がユーヤ・ワマカツと戦った時もこれまでと同じように僕とは対照的な戦い方をしている。僕はプレッシャーを与えて、前に出て戦うけどアドリアーノは常に待って、距離を取っている。そういうゲームを常に心がけているよね。
アグレッシブな僕のスタイルを理解してうえで、待ちの姿勢の彼がアッパーカットを決めた。そういうことだよ」
──そこを踏まえて、今回は彼のカウンターを警戒しつつどのようなファイトを心掛けようと思っていますか。
「前回と同じだよ。プレッシャーをかけ、自分の戦いをする。ただ前回のように攻め急がないで、僕の時間軸で戦うようにしたい」
──正直、ミキーニョのフレームとサイズはONEフライ級で頭抜けていると思います。
「アハハハハ。その通りだよ。僕がバンタム級からフライ級に落として戦ってきた相手、ジョセフ・ベナビデス、イアン・マッコール、ジョン・モラガ、フォーミガと比べてもアドリアーノは長身だ。パントージャでさえ、彼と比較すると小さい。これだけ長身だから、距離でアドバンテージを持っている。
ただ僕もドミニク・クルーズ、ティム・エリオット、ミゲール・トーレスとアドリアーノのようにリーチの長い相手と戦ってきたからね」
──その遠い距離で、待ちの試合をする。飛び込むとカウンターが待ち受けています。それでも圧を掛けて、負けに出るファイトを心掛けるのでしょうか。
「そうしないと退屈な試合になってしまうからね。ユーヤ・ワカマツとの試合は、両者がイエローカードが提示された。シンガポールまで行って、ファンが喜ばないイエローカードが出されるような試合をする気はさらさらないよ。アドリアーノが待って、待って、待って戦ってカウンターを狙うことも理解している。でも、僕は飛び込む。何より彼がカウンターを狙っていることは分かっているから、僕がそこにカウンターを仕掛けることだってできるから」
──圧を掛けて、スピードで追い込む。スクランブルMMAで効果的な戦い方だと思います。他方、ミキーニョは自ら引き込みますし、そこからスイープという攻撃手段を持っています。ある意味、思い切った手段ともいえる背中をマットにつける仕掛けをどう思いますか。
「素晴らしいよね。前回も足関節の仕掛けから、リバーサルでトップを取られた。トリッキーでクラッキーなファイターだ。今回もそこが危険なことは変わらないよ。だた僕は柔術ゲームでもアドリアーノとやり合える。僕の柔術はスピードと動きの多さが持ち味だ。アドリアーノの柔術は引き込んでハーフガードから創る。当然、僕はパスを狙う。そして狙いはサブミッション。彼の柔術は確かだけど、少しスローリーだからね。そして僕はスタミナが切れることを恐れず、動き続けることができる」
──25分間、動きまわれると。
「イエッサー!! それが僕の仕事だよ(笑)」
──では土曜日の昼でもあり、金曜日のプライムタイムでもある試合。期待しています。
「僕が世界最強であることを証明する。再びね」
■放送予定
8月27日(土・日本時間)
午前8時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午前8時00分~ONE Supper App
■ONE FN01対戦カード
<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
[挑戦者] デメトリウス・ジョンソン(米国)
<ONEムエタイ世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
[挑戦者] リアム・ハリソン(英国)
<ムエタイ・フライ級ワールドGP準決勝/3分3R>
ロッタン・ジットムアンノン(タイ)
サヴァス・マイケル(キプロス)
<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)
<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
アミール・アリアックバリ(イラン)
マウロ・チリリ(イタリア)
<ムエタイ・フライ級ワールドGP準決勝/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
ヴァウテウ・ゴンカウベス(ブラジル)
<ムエタイ・フライ級ワールドGP補欠戦/3分3R>
アミール・ナセリ(イラン)
ジョナサン・ハガティー(英国)
<ムエタイ58キロ契約/3分3R>
ディアンドラ・マーティン(豪州)
アンバー・キッチン(英国)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
リン・フーチン(中国)
<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
ユーリ・ラピクス(モルドバ)
バンタム級。アルド3位、デヴァリシビリ6位。
初代UFCフェザー級王者のレジェンドアルド。フェザー級では年下のホロウェイに2試合連続KO負けしたことで格の差を見せつけられ、一時は引退も表明していたが、バンタム級に落として再起。マルロン・モラエス相手にスプリット判定負けしたにもかかわらず王座決定戦が組まれたことには物議を醸し、試合でもヤンに完敗したが、そこから3連勝。先週、レジェンドのドミニク・クルーズをKOした丸ロン・ヴェラにも勝利している。
デヴァリシビリはUFCデビューから2連敗したが(2戦目はリッキー・シモンのギロチンをタイムアップまで耐えきったが、終了後に意識が朦朧としていたことでTKO負けとされた)、そこからひたすらテイクダウンを取りまくるスタイルで7連勝。テイクダウンしても押さえ込まずにまた立たれるが、そこからまたテイクダウンすることで、1試合のテイクダウン数が2桁に乗ることもある。前回はWSOF王者マルロン・モラエスにダウンを喫したが、そこから盛り返して逆転し、UFCで初となるKO勝ち。
勝てばタイトル挑戦者争いに残ることができる一戦。
レジェンド・アルドに大歓声。
ガードを固めるアルド。様子を見ている。デヴァリシビリはバックスピンキックで牽制。牽制のジャブを放ったアルドだが、デヴァリシビリケージ際まで詰めてタックル。シングルレッグ。片足でこらえたアルド。デヴァリシビリ離れた。ローの蹴り合い。両者警戒している。パンチで飛び込んだデヴァリシビリがそのままタックルへ。シングルレッグ。放してパンチを入れると離れる。離れ際に押されてスリップダウンしたデヴァリシビリ。スタンドに。アルドのボディがヒット。残り1分。またケージ際に詰めたデヴァリシビリだが、アルドが府rす仕返すとワンツー。さらに飛び蹴り。ホーン。
1R打撃のヒットでアルド。
2R。ワンツーを入れたデヴァリシビリ。ステップしながらサイドキック、ローと手数を出す。そしてタックルへ。しかしケージでこらえるアルド。ケージに押し込んだデヴァリシビリが膝を入れていく。アルドはブレイク待ちだが、デヴァリシビリが手を出し続けているので止めない。自ら離れたデヴァリシビリ。ボディを入れたアルド。デヴァリシビリまたタックル。ケージでこらえるアルドだが、デヴァリシビリまた押し込みながら膝を入れていく。離れ際に左フックを出したアルド。またタックルで押し込むデヴァリシビリ。会場ブーイングだが、押し込みでコントロールしているしているのはデヴァリシビリ。離れた。デヴァリシビリタックル。がぶったアルドだが、デヴァリシビリすぐ立って離れる。アルドロー。また詰めていくデヴァリシビリ。パンチからまたタックル。離れ際にパンチを入れたデヴァリシビリ。バック肘からタックルへ。これも切るアルド。ホーン。
2Rデヴァリシビリ。
3R。デヴァリシビリすぐタックル。しかし離れた。右を打ち込むデヴァリシビリ。アルドちょっと受け気味でケージを背負っている。デヴァリシビリはタックルのプレッシャーをかける。パンチから組もうとしたがある土くませず引き剥がした。またケージを背負うアルド。テンカオを出した。デヴァリシビリは細かい打撃を出し続けている。アルドはちょっと口が開き気味。アルドから出て組んだが引き剥がすデヴァリシビリ。デヴァリシビリまたタックル。押し込ませず引き剥がしたアルドだがその先の攻めがない。逆にパンチで出るデヴァリシビリ。クリーンヒットはないがアルド防戦一方。ちょっと疲れたか。ワンツー、バックブローを放つデヴァリシビリ。アルドは単発のパンチを出す。デヴァリシビリタックル。切ったアルドだがデヴァリシビリはパンチを入れて離れるとまたタックルへ。そして膝を打ち込む。ボディロックから投げ。こらえるアルド。また投げる。こらえる。さらに投げて膝を着かせた。クリーンテイクダウンではないがスタンドバックの体勢になる。ボディに膝を入れるデヴァリシビリ。アルド耐えるのみ。残り5秒で放した。タイムアップ。
29-28×2、30-27の3-0でデヴァリシビリ勝利!これで8連勝。
タックルを一度も許さなかったアルドだが、デヴァリシビリは切られても押し込んで優勢の場面を作り、アルドの体力を削っていった。
UFC San Diego medical suspensions: Dominick Cruz needs clearance to avoid 6-month suspension https://t.co/GrRKuXuEjZ pic.twitter.com/JYgo3nUGbR
— MMAFighting.com (@MMAFighting) August 16, 2022